JPH05125552A - 透明導電膜上への金メツキ方法 - Google Patents

透明導電膜上への金メツキ方法

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JPH05125552A
JPH05125552A JP29122891A JP29122891A JPH05125552A JP H05125552 A JPH05125552 A JP H05125552A JP 29122891 A JP29122891 A JP 29122891A JP 29122891 A JP29122891 A JP 29122891A JP H05125552 A JPH05125552 A JP H05125552A
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JP
Japan
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gold plating
film
gold
plating
electroless
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JP29122891A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Yadera
敏幸 矢寺
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OKUNO SEIYAKU KOGYO KK
Okuno Chemical Industries Co Ltd
Original Assignee
OKUNO SEIYAKU KOGYO KK
Okuno Chemical Industries Co Ltd
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Publication date
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  • Chemically Coating (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、透明導電膜上に形成された無電解ニ
ッケルメッキ皮膜上に金メッキ皮膜を形成させる方法で
あって、無電解ニッケルメッキ処理後、熱処理し、次い
で必要に応じてストライク金メッキ後に、特定の中性も
しくはアルカリ性自己触媒型無電解金メッキ液にて厚付
金メッキを行なうか、或は上記ニッケルメッキ後、必要
に応じてストライク金メッキを行ない、次いで熱処理及
び溶剤によるレジスト剥離後、上記中性もしくはアルカ
リ性自己触媒型無電解金メッキ液による厚付金メッキを
行なう透明導電膜上への金メッキ方法及び上記方法に利
用される自己触媒型無電解金メッキ液を提供する。 【効果】本発明方法によれば、電気抵抗の低いメッキ皮
膜を収得でき、性能の優れた液晶ディスプレイ製品を提
供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透明導電膜上への金メッ
キ方法、より詳しくは透明導電膜(ITO膜、Indium T
in Oxicide、酸化インジウム酸化錫膜)のパターン上に
ICやその他の素子を実装する独立回路ガラス基板や、
液晶表示パネル等の透明絶縁基板(ガラス)上に透明導
電膜(ITO膜)を施した製品のための、上記ITO膜
パターン上に、密着性が良好でしかも低電気抵抗性の金
メッキ皮膜を形成させる、改良された方法及び該方法に
利用される無電解金メッキ液に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、ラップトップ型パソコン、ワープ
ロ、液晶テレビ等の液晶ディスプレイの需要が急激に伸
び、之等製品の軽薄、短小化、大容量化、高精細化が益
々進むに伴って、上記液晶ディスプレイの画面も明る
さ、コントラスト等の画質の向上のために、8階調から
16階調に移行し、また画面の大きさも大型化が進んで
きている。
【0003】現在、液晶ディスプレイは、総じてガラス
等の透明絶縁基板上にITO膜を施し、該膜のパターン
(独立回路配線)の全体もしくはその部分に、ニッケル
等の金属メッキを行ない、ICチップ、チップ抵抗、コ
ンデンサー等をボンディングされて(チップオングラス
(COG)実装方式)製造されており、上記金属メッキ
の方法としては、無電解ニッケルメッキ方法[特開平1
−116084号公報]、金蒸着後の電解金メッキ方法
[特開平3−20472号公報]が提案されている。し
かしながら、上記無電解ニッケルメッキのみでは、尚、
現在要求されている画質の向上、大型化、表現の豊かさ
等を満足させるような電気的制御ができないという致命
的欠点がある。即ち、上記液晶ディスプレイにあって
は、その駆動部、殊に透明導電膜パターン上のメッキ皮
膜乃至これを含む回路配線の電気抵抗が高すぎるため、
IC等により制御された電気信号が該配線の途中で減衰
し、パネル乃至ディスプレイに忠実に伝わらない欠点が
ある。また上記金蒸着後の電解金メッキ方法では、細
密、高密度の独立回路配線もしくはその一部にのみメッ
キ皮膜を形成させることは非常に困難であるか又は複雑
な工程を必要とし、殊に大容量、超多ピン化したICを
用いるCOG実装方式の液晶ディスプレイの製造には、
殆ど実用できない不利がある。
【0004】本願人らは、上記液晶ディスプレイ用の透
明絶縁基板上ITO膜への金属メッキ方法として、先に
無電解ニッケルメッキ後の薄付金メッキ(置換金メッ
キ)方法を研究開発した。この無電解ニッケルメッキ後
の置換金メッキ方法は「ITOプロセス」と呼ばれ、よ
り詳しくは基本的に、(1)ITO皮膜のアルカリ性脱
脂剤による脱脂洗浄工程、(2)弱アルカリ性キレート
剤等による活性化工程、(3)錫−パラジウムコロイド
触媒液等による触媒付与工程、(4)強酸性溶液等によ
る触媒活性工程、(5)無電解ニッケルメッキ工程及び
(6)無電解置換金メッキ工程からなり、ITO膜の微
細なパターン上に密着性よくしかもハンダ付け性の優れ
たメッキ皮膜を形成できる点で優れたものではある。
【0005】しかしながら、そのニッケルメッキの膜厚
は約0.5〜1.0μm、金メッキの膜厚は約0.02
〜0.05μmであり、これにより得られる液晶ディス
プレイ(液晶表示パネル)の独立回路配線は、尚、画質
の向上、大型化、表現の豊かさ等を発揮させるために必
要な電圧、電流の損失をできるだけ少なくした優れた低
電気抵抗特性を具備し得るものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の液晶表示パネル、液晶ディスプレイ等の透明導電
膜(ITO膜)上にメッキ皮膜を形成させる方法に見ら
れる欠点を悉く解消して、密着性及びハンダ付け性に優
れることは勿論のこと、更にこの種パネル乃至ディスプ
レイに要求されているメッキ皮膜自体の低電気抵抗性を
も見事に達成できる、改良された厚付金メッキを可能と
する手段を開発、提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
より鋭意研究を重ねた結果、本願人の先に開発したIT
Oプロセスにおいて、無電解ニッケルメッキ工程の後
に、熱処理し、次いで必要に応じて置換金メッキ液によ
るストライク金メッキを行ない、更に特定の自己触媒型
無電解金メッキ液による厚付金メッキを行なうか、或は
同無電解ニッケルメッキ工程の後に、必要に応じて置換
金メッキ液によるストライク金メッキを行ない、次いで
熱処理及び溶剤によるレジスト剥離を行ない、更に特定
の自己触媒型無電解金メッキ液による厚付金メッキを行
なう方法によれば、上記目的が達成されることを見出
し、ここに本発明を完成するに至った。
【0008】即ち本発明は、透明導電膜上に形成された
無電解ニッケルメッキ皮膜上に金メッキ皮膜を形成させ
る方法であって、無電解ニッケルメッキ処理後に、熱処
理し、次いで必要に応じて置換金メッキ液によるストラ
イク金メッキを行ない、更に少なくとも金塩及びアルカ
リ可溶性キレート剤を含有する無電解金メッキ液にボロ
ン系還元剤もしくはベンジルアルコールを添加させてな
る中性もしくはアルカリ性の自己触媒型無電解金メッキ
液による厚付金メッキを行なうか、或は上記無電解ニッ
ケルメッキ処理後に、必要に応じて置換金メッキ液によ
るストライク金メッキを行ない、次いで熱処理及び溶剤
によるレジスト剥離を行ない、更に上記中性もしくはア
ルカリ性の自己触媒型無電解金メッキ液による厚付金メ
ッキを行なうことを特徴とする透明導電膜上への金メッ
キ方法、並びに該方法の実施のためのITO膜上に厚付
金メッキを行なうための上記中性もしくはアルカリ性の
自己触媒型無電解金メッキ液に係わる。
【0009】本発明の上記無電解金メッキ液を利用した
ITO膜上無電解メッキ方法によれば、密着性良好な金
メッキ皮膜を約0.5〜2.0μmもの厚付が可能であ
り、かくして得られるメッキ皮膜は優れた低電気抵抗性
を有しており、液晶ディスプレイ用独立回路パターン等
のメッキ皮膜として非常に優れた特徴を発揮でき、斯界
での要望に合致し、電子機器類の動向である軽薄、短小
化、大容量化、高精細化を充分に満足し得るものであ
る。
【0010】本発明の無電解メッキ方法につき更に詳述
すると以下のごとくである。
【0011】即ち、本発明の適用できるガラス基板とし
ては、代表的には独立回路のCOGガラス基板や液晶デ
ィスプレイに用いられるガラス基板等を例示できる。ま
た、本明細書における透明導電膜(ITO膜)なる表現
は、通常慣用されているインジウム−錫酸化物膜のみな
らず、酸化錫膜、酸化インジウム膜をも包含するものと
する。
【0012】本発明方法において、金メッキを行なうた
めのITO膜(そのパターン)上無電解ニッケルメッキ
皮膜は、従来公知の各種方法により形成させることがで
き、その代表的方法としては、本願人の先の開発に係わ
るITOプロセス、即ち、(1)ITO皮膜のアルカリ
性脱脂剤による脱脂洗浄工程、(2)弱アルカリ性キレ
ート剤等による活性化工程、(3)錫−パラジウムコロ
イド触媒液等による触媒付与工程、(4)強酸性溶液等
による触媒活性工程及び(5)無電解ニッケルメッキ工
程を採用する方法を例示することができる。
【0013】上記(1)の脱脂洗浄工程において、汚れ
がひどい場合には、通常のブラッシングを併用すること
もできる。上記(2)の活性化工程は、一般にはエチレ
ンジアミンの50〜100ml/l水溶液を塩酸でpH
9〜9.5程度の範囲に調整した水溶液を用いて、40
〜50℃程度で2〜4分間程度浸漬処理することにより
実施できる。上記(3)の触媒付与工程は、常用のパラ
ジウム−錫コロイドの塩酸水溶液を用いて、これに上記
(3)で処理されたガラス基板を、室温下に2〜6分程
度浸漬することにより実施される。上記(4)の触媒活
性工程はフッ化水素を含有する硫酸水溶液を用いて、室
温下に2〜6分間を要して実施される。該液の硫酸濃度
は通常100ml/l前後とされるのがよく、またフッ
化水素の含有量は10%程度とされるのがよい。これに
より、メッキ析出の選択性を確保できる。上記(5)の
無電解ニッケルメッキ工程は、無電解ニッケルメッキの
一般的方法に従い行なうことができる。用いられるメッ
キ液は、公知の各種無電解ニッケルメッキ液のいずれで
もよい。その代表例としては、例えば硫酸ニッケル20
〜30g/l、次亜リン酸ナトリウム10〜40g/
l、リンゴ酸10〜25g/l及びコハク酸20〜30
g/lからなる組成の酸性無電解ニッケルメッキ液を例
示できる。メッキ条件も公知の方法と変わりはなく、こ
のメッキ処理は通常80℃程度の温度条件下にメッキ皮
膜が所望の厚さになるまで基板を上記メッキ液中に浸漬
することにより行ない得る。
【0014】本発明方法においては、上記無電解ニッケ
ルメッキ工程の後に、必要に応じて置換金メッキ(スト
ライク金メッキ)を行ない、次いで特定の自己触媒型無
電解メッキ液を利用して金メッキを厚付することを必須
とする。このストライク金メッキ及び厚付金メッキは、
透明導電膜(ITO膜)の種類、用途に応じて、下記各
方法に従って行ない得る。
【0015】即ち、例えば独立回路のCOGガラス基板
等においては、まず上記ニッケルメッキを形成させた基
板を150〜300℃程度で30分〜1時間程度熱処理
(アニール)し、その後、ストライク金メッキ液による
置換金メッキを行ない、更に特定の自己触媒型無電解金
メッキ液による厚付金メッキを行なう。また液晶ディス
プレイ基板等においては、上記ストライク金メッキを行
なった後、同様の熱処理を行ない、次いでトルエンやキ
シレンのような適当な溶剤でレジストインイキを除去
し、最終的に上記と同様の自己触媒型無電解金メッキ液
による厚付金メッキを行なう。
【0016】いずれの方法を採用する場合も、ストライ
ク金メッキは、例えば代表的には、シアン化金カリウム
5〜10g/l、クエン酸アンモニウム15〜20g/
l、EDTAアンモニウム20〜30g/lからなる組
成の水溶液をアンモニア水でpH9〜10の範囲に調整
したメッキ液を用いて、約90℃程度の温度下に、約
0.03〜0.05μmのストライク金メッキ皮膜が得
られるまで被処理基板を上記メッキ液に浸漬することに
より実施される。この際のストライク金メッキ皮膜の膜
厚は上記範囲内とすることが重要であり、これが約0.
03μmを下回ると、引続く自己触媒型無電解金メッキ
の際に該メッキ液によって上記ストライク金メッキ皮膜
が溶解し、無電解金メッキによる厚付金メッキ皮膜の形
成が困難となる不利がある。逆に、ストライク金メッキ
皮膜を0.05μmを越えてあまりに厚くする場合は、
このストライク金メッキの際に、該メッキ液によって基
板上のニッケルメッキ皮膜が溶解して、ITO膜とニッ
ケルメッキ皮膜との密着不良を惹起するおそれがあり好
ましくない。
【0017】上記ストライク金メッキに引続く自己触媒
型無電解金メッキは、メッキ液として少なくとも金塩及
びアルカリ可溶性キレート剤を含有する無電解金メッキ
液にボロン系還元剤もしくはベンジルアルコールを添加
させてなる中性もしくはアルカリ性の自己触媒型無電解
金メッキ液を利用する。ボロン系還元剤を添加させてな
るアルカリ性自己触媒型無電解金メッキ液の代表例とし
ては、シアン化金カリウム3〜5g/l、水酸化カリウ
ム40〜50g/l、シアン化カリウム5〜10g/l
及びジメチルアミンボラン20〜30g/lからなる組
成であって且つpH12〜13の範囲に調整された水溶
液を例示できる。またボロン系還元剤を添加させてなる
中性自己触媒型無電解金メッキ液の代表例としては、シ
アン化金カリウム3〜5g/l、クエン酸アンモニウム
15〜20g/l、クエン酸カリウム20〜30g/
l、塩化アンモニウム20〜50g/l及びジメチルボ
ラン10〜20g/lからなる組成であって且つpH
6.5〜7.5の範囲に調整された水溶液を例示でき
る。之等各メッキ液を用いた金メッキは、通常温度60
〜80℃下に、金メッキ皮膜が所望の厚さになるまで、
被処理ガラス基板を、メッキ液中に浸漬することにより
実施される。
【0018】また、本発明者らは、上記自己触媒型無電
解金メッキ液として、ボロン系還元剤に代えてベンジル
アルコールを添加したものも使用できることを見出すと
共に、このベンジルアルコールを添加した自己触媒型無
電解金メッキ液の利用によれば、メッキ析出の初期は、
前述した置換金メッキ的な作用が奏され、従って、前記
置換金メッキ液の利用によるストライク金メッキ工程が
不要となることを確認した。このベンジルアルコールを
添加した自己触媒型無電解金メッキ液の代表的組成とし
ては、例えばシアン化金カリウム12〜16g/l、ク
エン酸アンモニウム15〜25g/l、クエン酸1〜3
g/l及びベンジルアルコール20〜40ml/lから
なる組成であって且つpH4〜9の範囲に調整された水
溶液を例示できる。該メッキ液利用による金メッキの条
件は、上記ボロン系還元剤利用によるそれと略々同様の
ものとすることができる。
【0019】かくして、本発明の目的とする配線の電気
抵抗性の低減された厚付金メッキ皮膜を有する製品を収
得することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を更に詳しく説明するため実施
例を挙げる。
【0021】
【実施例1】30cm×30cmのガラス板上に透明導
電膜(ITO膜)パターンで独立回路を形成したCOG
基板を用い、前処理工程として奥野製薬工業株式会社製
アルカリ性脱脂剤ITOクリーナ30g/lに、該基板
を50℃で5分間浸漬して脱脂洗浄し、次いで、弱アル
カリ性キレート剤ITOリダクター(奥野製薬工業株式
会社製)200ml/lを用い、50℃で2分間ITO
膜を活性化処理し、その後、ITO−SAL(奥野製薬
工業株式会社製)とITOキャタリスト液(奥野製薬工
業株式会社製)とを用い、室温で3分間浸漬処理して錫
−パラジウムコロイドによる触媒付与を行ない、更に、
フッ化物を含む酸性液であるITOアクセレーター液
(奥野製薬工業株式会社製)200ml/lを用いて室
温で3分間浸漬処理して触媒の活性化を行なった。
【0022】上記前処理を終えたCOG基板を、ニッケ
ル塩とオキシカルボン酸のようなキレート剤とを含有し
且つニッケルの還元剤としての次亜リン酸ナトリウムを
含む混合液からなる酸性無電解ニッケルメッキ液(硫酸
ニッケル25g/l、次亜リン酸ナトリウム25g/
l、リンゴ酸20g/l及びコハク酸16g/l)を用
いて、80℃で10分間無電解メッキ処理して、1.0
μmのニッケルメッキ皮膜を得た。
【0023】上記ニッケルメッキ処理後、乾燥し、15
0〜250℃で1〜2時間アニールを行ない、次いで得
られた基板のメッキ表面をアルカリ性脱脂剤で脱脂洗浄
し、塩酸で活性化した後、シアン化金カリウム5g/
l、クエン酸アンモニウム20g/l、EDTAアンモ
ニウム25g/lの組成の置換金メッキ液を用いて、p
H9〜10、温度90℃で無電解置換金メッキ処理し
て、0.05μmのストライク金メッキ皮膜を得た。
【0024】上記で得られた基板につき、更にボロン系
還元剤を含有する自己触媒型無電解金メッキ液(シアン
化金カリウム3g/l、水酸化カリウム45g/l、シ
アン化カリウム6g/l及びジメチルアミンボラン24
g/lの組成を有する、pH13)を用いて、温度75
℃下にメッキ処理を行なって、1.0μmの厚付金メッ
キ皮膜を形成させた。
【0025】
【実施例2】30cm×30cmのガラス板上に液晶デ
ィスプレイの目的で透明導電膜(ITO膜)パターンが
施され、表示部に当る透明導電膜(ITO膜)には溶剤
可溶性のレジストインキ(帝国インキ製造株式会社製)
でスクリーン印刷のなされた、ICを実装する駆動部
や、電極端子が透明導電膜(ITO膜)のままで残るガ
ラス基板を用いて、実施例1と同様にして前処理(アル
カリ性脱脂剤による脱脂洗浄処理、弱アルカリ性キレー
ト剤による活性化処理、錫−パラジウムコロイドによる
触媒付与処理、触媒の活性化処理)及び酸性無電解ニッ
ケルメッキ液による無電解メッキ処理を行なった。
【0026】次いで、実施例1と同一の置換金メッキ液
を用いて、同様にして0.05μmのストライク金メッ
キ皮膜を析出させた後、乾燥し、150〜200℃で3
0分間アニール処理した。その後、トリクレン、トルエ
ン、キシレンで表示部のレジストインキをブラッシング
除去し、アルカリ性脱脂剤で脱脂洗浄し、塩酸で活性化
した後、実施例1と同一の自己触媒型無電解金メッキ液
を用いて、同様にして2.0μmの厚付金メッキ皮膜
を、駆動部及び電極末端に形成させた。
【0027】
【実施例3】30cm×30cmのガラス板上に、液晶
ディスプレイの目的で透明導電膜(ITO膜)パターン
が施され、表示部に当る透明導電膜(ITO膜)には溶
剤可溶性のレジストインキ(帝国インキ製造株式会社
製)でスクリーン印刷のなされた、ICを実装する駆動
部や、電極端子が透明導電膜(ITO膜)のままで残る
ガラス基板を用いて、実施例1と同様にして前処理及び
酸性無電解ニッケルメッキ液による無電解メッキ処理を
行なって、1.0μmのニッケルメッキ皮膜を得た。
【0028】次いで、実施例1と同様にして150〜2
00℃で30分間アニール処理を行なった後、トリクレ
ン、トルエン、キシレンで表示部のレジストインキをブ
ラッシング除去し、次いでアルカリ性脱脂剤で脱脂洗浄
し、塩酸で活性化した後、シアン化金カリウム16g/
l、クエン酸アンモニウム20g/l、クエン酸2g/
l及びベンジルアルコール20ml/lからなる組成の
自己触媒型無電解金メッキ液を用いて、メッキ液のpH
4〜5、温度60℃で2.0μmの金メッキ皮膜を形成
させた。
【0029】このベンジルアルコールを添加した自己触
媒型無電解金メッキ液の利用によれば、前記各実施例の
如く置換金メッキ液の利用によるストライク金メッキ工
程を要するとなく、所望の厚付金メッキ皮膜を形成でき
る。
【0030】
【比較例1】30cm×30cmのガラス板上に透明導
電膜(ITO膜)パターンで独立回路を形成したCOG
基板を用い、前処理工程として奥野製薬工業株式会社製
アルカリ性脱脂剤ITOクリーナ30g/lに、該基板
を50℃で5分間浸漬して脱脂洗浄し、次いで、弱アル
カリ性キレート剤ITOリダクター(奥野製薬工業株式
会社製)200ml/lを用い、50℃で2分間ITO
膜を活性化処理し、その後、ITO−SAL(奥野製薬
工業株式会社製)とITOキャタリスト液(奥野製薬工
業株式会社製)とを用い、室温で3分間浸漬処理して錫
−パラジウムコロイドによる触媒付与を行ない、更に、
フッ化物を含む酸性液であるITOアクセレーター液
(奥野製薬工業株式会社製)200ml/lを用いて室
温で3分間浸漬処理して触媒の活性化を行なった。
【0031】上記前処理を終えたCOG基板を、ニッケ
ル塩とオキシカルボン酸のようなキレート剤とを含有し
且つニッケルの還元剤としての次亜リン酸ナトリウムを
含む混合液からなる酸性無電解ニッケルメッキ液(硫酸
ニッケル25g/l、次亜リン酸ナトリウム25g/
l、リンゴ酸20g/l及びコハク酸16g/l)を用
いて、80℃で15分間無電解メッキ処理して、2.0
μmのニッケルメッキ皮膜を得た。
【0032】上記ニッケルメッキ処理後、乾燥し、15
0〜250℃で1〜2時間アニールを行なった。
【0033】
【比較例2】比較例1と同様にして1.0μmのニッケ
ルメッキ皮膜を形成させた後、アニール処理された基板
のメッキ表面を、更にアルカリ性脱脂剤で脱脂洗浄し、
塩酸で活性化した後、シアン化金カリウム2g/l、ク
エン酸ナトリウム50g/l、次亜リン酸ナトリウム1
0g/l及び塩化アンモン75g/lの組成の置換金メ
ッキ液を用いて、pH7.0〜7.5、温度85℃で無
電解置換金メッキ処理して、0.05μmのストライク
金メッキ皮膜を得た。
【0034】
【試験例1】前記実施例及び比較例で得られた各COG
基板を利用したメッキ製品である独立回路配線につき、
それらの電気抵抗をマルチメーター(テスター)を用い
て、それぞれ測定した。
【0035】得られた結果を、各例で形成させたメッキ
皮膜と共に、下記表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】上記表より、本発明方法によれば、電気抵
抗の非常に低い品質良好なメッキ製品が得られることが
明らかである。
【0038】
【発明の効果】本発明の透明導電性膜(ITO膜)への
無電解メッキ方法によれば、従来困難であった独立回路
の配線に対するメッキにおいて、抵抗の低いメッキ皮膜
を得ることができ、これによって性能の優れた液晶ディ
スプレイ製品等を得ることができる。また本発明方法
は、複雑な処理工程を必要とせず、工程管理も比較的容
易である利点がある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明導電膜上に形成された無電解ニッケル
    メッキ皮膜上に金メッキ皮膜を形成させる方法であっ
    て、無電解ニッケルメッキ処理後に、熱処理し、次いで
    必要に応じて置換金メッキ液によるストライク金メッキ
    を行なった後、少なくとも金塩及びアルカリ可溶性キレ
    ート剤を含有する無電解金メッキ液にボロン系還元剤も
    しくはベンジルアルコールを添加させてなる中性もしく
    はアルカリ性の自己触媒型無電解金メッキ液による厚付
    金メッキを行なうか、或は上記無電解ニッケルメッキ処
    理後に、必要に応じて置換金メッキ液によるストライク
    金メッキを行ない、次いで熱処理及び溶剤によるレジス
    ト剥離後、上記中性もしくはアルカリ性の自己触媒型無
    電解金メッキ液による厚付金メッキを行なうことを特徴
    とする透明導電膜上への金メッキ方法。
  2. 【請求項2】少なくとも金塩及びアルカリ可溶性キレー
    ト剤を含有する無電解金メッキ液にボロン系還元剤もし
    くはベンジルアルコールを添加させてなることを特徴と
    する、透明導電膜上に形成された無電解ニッケルメッキ
    皮膜上に金メッキ皮膜を形成させるための中性もしくは
    アルカリ性の自己触媒型無電解金メッキ液。
JP29122891A 1991-11-07 1991-11-07 透明導電膜上への金メツキ方法 Pending JPH05125552A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006045634A (ja) * 2004-08-06 2006-02-16 Nishiyama Stainless Chem Kk 無電解ニッケルメッキ方法、無電解ニッケルメッキ用洗浄液、無電解ニッケルメッキ用テクスチャー処理液、無電解ニッケルメッキ用センシタイジング処理液、無電解ニッケルメッキ用表面調整処理液、液晶ディスプレイ用ガラス基板、及び、液晶ディスプレイ
JP2017057484A (ja) * 2015-09-18 2017-03-23 石原ケミカル株式会社 透明導電膜上への導電性皮膜形成方法
JP2020090711A (ja) * 2018-12-06 2020-06-11 株式会社タッチパネル研究所 導電性積層体の製造方法およびその利用

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