JP6616431B2 - マイクロバイオータ回復治療(mrt)組成物の製造方法 - Google Patents

マイクロバイオータ回復治療(mrt)組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本開示は患者を治療するための組成物及び方法に関する。
消化路の疾患及び/又は状態を治療するために多種多様の組成物及び方法が開発されてきた。既知の組成物及び方法の中のそれぞれが一定の利点及び欠点を有している。消化路の疾患及び/又は状態を治療するための代替の組成物及び方法を提供することが現在も継続して必要とされている。
本開示は、患者を治療するための組成物及び方法についての、設計、材料、製造方法、及び使用の代替案を提供する。経口的マイクロバイオータ回復治療(MRT)組成物を製造するための方法の例が開示される。該方法は、
糞便試料を収集するステップと、
前記糞便試料を精製して精製試料を形成するステップと、
前記精製試料を安定化して安定化試料を形成するステップと、
前記安定化試料を固体に変換するステップと、
1以上の添加剤及び/又は賦形剤を前記固体に添加して治療用組成物を形成するステップと、
前記治療用組成物をカプセル封入するステップと
を含んでなる。
経口的マイクロバイオータ回復治療(MRT)組成物を製造するための方法の例が開示される。該方法は、
糞便試料を収集するステップと、
前記糞便試料を精製して精製中間物を形成するステップであって、前記糞便試料の精製は、
前記糞便試料に希釈剤を添加するステップ、
前記糞便試料及び前記希釈剤を混合して混合物を形成するステップ、
前記混合物を濾過するステップ、
前記濾過のステップの濾液を遠心分離管に移すステップ、
前記濾液を遠心分離処理して前記精製中間物に至らしめるステップ
を含んでなる、ステップと、
前記精製中間物を凍結乾燥して複数の凍結乾燥ペレットを形成するステップと、
前記複数の凍結乾燥ペレットを1以上のカプセルに封入するステップと
を含んでなる。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、前記混合物を濾過するステップは、50〜70マイクロメートル(μm)の範囲の粒子を有する試料を得るために前記混合物を濾過することを含んでなる。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、前記濾液を遠心分離処理するステップは、15〜45分間の範囲にわたって遠心力が約8〜12,000gの範囲であるような速度で前記濾液を遠心分離処理することを含んでなる。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、前記精製中間物を凍結乾燥するステップは、
前記精製中間物を凍結乾燥用賦形剤と混合して凍結乾燥中間物を形成するステップと、
複数のウェルを有するプレートに凍結乾燥中間物を入れるステップと、
前記凍結乾燥中間物の温度を−40〜−45℃の範囲の温度にまで低下させるステップと、
前記凍結乾燥中間物を減圧し、かつ前記凍結乾燥中間物の温度をおよそ0℃にまで上昇させるステップと、
二次乾燥ステップを初期化し、かつ前記凍結乾燥中間物の温度をおよそ25℃にまで上昇させるステップと、
減圧を解除するステップと、
複数の凍結乾燥ペレットを前記プレートから取り出すステップと
を含んでなる。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、前記凍結乾燥用賦形剤は少なくとも2.3%のPEG3350、1%のグリセリン、10%のトレハロース、及び10%のスクロースを含有する。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、前記1以上のカプセルはヒプロメロースカプセルを含有する。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、前記カプセルをバンディングするステップをさらに含んでなる。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、バンディング材料は、ヒプロメロース、メタクリル酸及びメタクリル酸メチルに基づく陰イオン性コポリマー、ヒプロメロースフタル酸エステル、又はヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステルを含有する。
経口的マイクロバイオータ回復治療(MRT)組成物を製造するための方法が開示される。該方法は、
精製された糞便試料に希釈剤を添加するステップであって、前記精製された糞便試料は、糞便と、2.3%の凍結保護剤及び0.9%の塩化ナトリウムの溶液とを含有する、ステップと、
前記糞便試料及び前記希釈剤を混合して混合物を形成するステップと、
前記混合物を濾過するステップと、
前記濾過のステップの濾液を遠心分離管に移すステップと、
前記濾液を遠心分離処理して精製中間物に至らしめるステップと、
前記精製中間物を凍結乾燥して複数の凍結乾燥ペレットを形成するステップと、
前記複数の凍結乾燥ペレットを1以上のカプセルに封入するステップと
を含んでなる。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、前記混合物を濾過するステップは、50〜70マイクロメートル(μm)の範囲の粒子を有する試料を得るために前記混合物を濾過することを含んでなる。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、前記濾液を遠心分離処理するステップは、15〜45分間の範囲にわたって遠心力が約8〜12,000gの範囲であるような速度で前記濾液を遠心分離処理することを含んでなる。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、前記精製中間物を凍結乾燥するステップは、
前記精製中間物を凍結乾燥用賦形剤と混合して凍結乾燥中間物を形成するステップと、
複数のウェルを有するプレートに凍結乾燥中間物を入れるステップと、
前記凍結乾燥中間物の温度を−40〜−45℃の範囲の温度にまで低下させるステップと、
前記凍結乾燥中間物を減圧し、かつ前記凍結乾燥中間物の温度をおよそ0℃にまで上昇させるステップと、
二次乾燥ステップを初期化し、かつ前記凍結乾燥中間物の温度をおよそ25℃にまで上昇させるステップと、
減圧を解除するステップと、
複数の凍結乾燥ペレットを前記プレートから取り出すステップと
を含んでなる。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、前記凍結乾燥用賦形剤は少なくとも2.3%のPEG3350、1%のグリセリン、10%のトレハロース、及び10%のスクロースを含有する。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、前記1以上のカプセルはヒプロメロースカプセルを含有する。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、前記カプセルをバンディングするステップをさらに含んでなる。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、バンディング材料は、ヒプロメロース、メタクリル酸及びメタクリル酸メチルに基づく陰イオン性コポリマー、ヒプロメロースフタル酸エステル、又はヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステルを含有する。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、カプセル封入された前記凍結乾燥ペレットを個々の投与量で包装して小形包装物(packet)にするステップをさらに含んでなる。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、前記小形包装物は、金属化ポリエステル/ポリエチレン接合フィルムを含んでなる。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、1以上のチャイルドレジスタントな容器に前記小形包装物を入れるステップをさらに含んでなる。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、カプセル封入された前記凍結乾燥ペレットを個々の投与量で包装して小形包装物にするステップをさらに含んでなる。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、前記小形包装物は、金属化ポリエステル/ポリエチレン接合フィルムを含んでなる。
上記の実施形態のうちいずれかに対して代替的又は追加的に、1以上のチャイルドレジスタントな容器に前記小形包装物を入れるステップをさらに含んでなる。
いくつかの実施形態についての上記概要は、本開示のそれぞれの開示された実施形態又はあらゆる実装について説明するようには意図されていない。以降の図面及び詳細な説明はこれらの実施形態をより詳しく例証する。
本開示は、本開示の様々な実施形態についての以下の詳細な説明を添付の図面と共に考慮した上で、より完全に理解されうる。
標準化されたFMT組成物を製造するための全体的プロセスを示すフローチャート。 代表的な製造プロセスにおけるさらなるステップを示すフローチャート。 別の代表的な製造プロセスにおけるさらなるステップを示すフローチャート。 別の代表的な製造プロセスにおけるさらなるステップを示すフローチャート。 別の代表的な製造プロセスにおけるさらなるステップを示すフローチャート。
本開示には様々な改変形態及び代替形態が可能であるが、その具体像は図中の実施例で示されており、かつ詳細に説明されるであろう。しかし当然のことながら、意図されるのは本開示内容を説明される特定の実施形態に限定することではない。それどころか、意図されているのは、本開示の趣旨及び範囲の内にある全ての改変形態、等価物、及び代替形態を対象とすることである。
以降の定義された用語については、特許請求の範囲又は本明細書中の他所において異なる定義が与えられないかぎり、これらの定義が適用されるものとする。
全ての数値は本明細書中においては明示的に表示されるか否かに関わらず用語「約」によって修飾されると見なされる。用語「約」は一般に、当業者がその挙げられた値と等価である(すなわち、同じ機能又は結果を有している)と考えるであろう、ある範囲の数を指す。多くの場合、用語「約」は最も近い有効数字に丸められる数を含みうる。
端点による数値範囲の記述は、その範囲内の全ての数を含む(例えば1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4及び5を含む)。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、内容がそうでないことを明らかに示していないかぎり、複数の指示物を含む。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるように、用語「又は、若しくは(or)」は一般に、内容がそうでないことを明らかに示していないかぎり、「(〜及び…の)うち少なくともいずれか一方(and/or)」を含んでいる意味で使用される。
本明細書中の「実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」などへの言及は、記載された実施形態が1以上の特定の特徴、構造、及び特性のうち少なくともいずれかを含みうることを示している、ということに注意が必要である。しかしながら、そのような記述は必ずしも、全ての実施形態が特定の特徴、構造及び特性のうち少なくともいずれかを含むことを意味しない。加えて、特定の特徴、構造及び特性のうち少なくともいずれかが1つの実施形態に関して記載されるとき、当然のことであるがそのような特徴、構造及び特性のうち少なくともいずれかは、そうでないことが明確に示されないかぎり、明示的に記載されるか否かに関わらず他の実施形態に関しても使用されうる。
以下の詳細な説明は図面を参照して読まれるべきであり、図面において異なる図中の同様の要素には同じ番号が付けられている。図面(必ずしも一定の縮尺ではない)は例示の実施形態を示しており、本開示の範囲を限定するようには意図されていない。
本明細書中で使用されるような「哺乳動物」は、哺乳綱に属する任意の動物、例えば、限定するものではないが、ヒト及び非ヒト霊長類、例えばチンパンジー、並びにその他の類人猿及びサルの生物種;家畜、例えばウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ及びウマ;飼育哺乳動物、例えばイヌ及びネコ;実験動物、例えばマウス、ラット及びモルモットのようなげっ歯動物、などを指す。該用語は特定の年齢や性別を示さない。よって、成人及び新生児の対象者、並びに男女に関わらず胎児が、この用語の範囲内に含まれるように意図される。
用語「低温保存」は、本明細書中で使用されるように、生体の細胞、組織、又は器官を、これらの生存能力を維持するために極低温で冷却及び保管するプロセスを指す。非限定的な例として、低温保存は、融解時に細胞が高率で生き残ることを可能にする、氷結点未満の温度(例えば196K)で細胞を冷却及び保管する技術であってよい。
用語「凍結保護剤」は、本明細書中で使用されるように、冷凍の影響から生体の細胞又は組織を保護するために使用される物質を指す。
本明細書中で使用されるように、用語「マイクロバイオータ」は、ヒトのマイクロバイオーム、ヒトのマイクロバイオータ又はヒト腸のマイクロバイオータを指すことができる。ヒトのマイクロバイオーム(又はヒトのマイクロバイオータ)は、ヒトの、皮膚の表面及び深層部、唾液中及び口腔粘膜内、結膜内、並びに胃腸管、生殖・泌尿器管、又は膣管の中に存在する微生物の集合である。ヒトのマイクロバイオームは、細菌、真菌、及び古細菌からなる。これらの生物体のうちのいくつかはヒト宿主にとって有用な活動を営んでいるが、ヒトのマイクロバイオームを構成する生物体の大多数の機能は未知である。正常な環境下では、これらの微生物はヒト宿主に疾患を引き起こすことはなく、それどころか健康の維持に関与している。従って、この生物体集団は「正常叢」と呼ばれることが多い。
ヒトの胃腸管内で生きている微生物の集団は一般に「腸内細菌叢」又は「腸内マイクロバイオータ」と呼ばれる。ヒト腸の微生物叢は、消化、ビタミンの合成、及び人体によって生産されない酵素の作出を助ける多種多様の微生物を包含する。
本明細書中で使用されるような「マイクロバイオータ回復治療」という言葉は、組成物であって、限定するものではないが患者又は供与者由来の生存能力のある腸内細菌叢を含有するヒト糞便材料と、希釈剤と、凍結保護剤とを含みうる組成物を指す。さらなる組成物には、同等の冷凍乾燥及び再構成された糞便又は「合成」糞便組成物が挙げられる。ヒト糞便材料は、マイクロバイオータ回復治療におけるその使用に先立って病原性微生物の存在についてスクリーニングされる。ヒト糞便材料は、クロストリジウム・ディフィシレ(C. difficile)を含むクロストリジウム属の生物種、ノロウイルス、アデノウイルス、腸内病原体、ジアルジア属の生物種への抗原、クリプトスポリジウム生物種及び他の病原体、例えば抗酸性細菌、腸球菌、例えば限定するものではないがバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MSRA)、並びに、何らかの卵若しくは寄生体、又は胞子形成性の寄生生物、例えば限定するものではないがイソスポラ属、クリスロスポラ(Clyslospora)、及びクリプトスポラ(Cryptospora)など、の存在についてスクリーニングされる。
糞便細菌療法のプロセスは、健康な供与者又は1以上の所望の特性を有する供与者の糞便試料を、健康な又は望ましい腸内マイクロバイオータを再生息させるために患者の胃腸管内に導入することを含むことができる。ある例では、糞便試料の導入に先立って、患者の腸内菌叢が抗生物質を使用して破壊されて、健康な又は望ましい腸内マイクロバイオータが患者にひとたび導入されたら容易に胃腸管に生息することができるようになされることも可能である。
ヒトの糞便材料は、マイクロバイオータ回復治療におけるその使用に先立ち任意選択で濾過される。
本開示は、クロストリジウム・ディフィシル感染(CDI)の治療のためにマイクロバイオータ回復治療(MRT)を利用する、組成物、製造方法及び治療方法に関する。CDIはよく見られる院内感染であり、特に高齢の患者において、深刻な罹患率及び死亡率に高頻度で関係している。CDIの治療は本明細書中に開示されたMRT組成物の1つの使用例であるが、これは限定するようには意図されていない。他の疾患及び状態のうち少なくともいずれか一方も企図されている。MRT組成物を用いた治療によって望ましい影響を受ける可能性のある医学的状態の一部には、心血管及び末梢血管のうち少なくともいずれか一方の疾患、アレルギー、肥満、低血糖症、便秘、セリアックスプルー(例えばセリアック病)、消化器がん(例えば、消化器がんは、胃がん、食道がん、結腸がん 胆嚢がん、肝臓がん、膵臓がん、結腸直腸がん、肛門がん、及び消化管間質腫瘍のうち少なくとも1つである)、ミオクローヌスジストニア、仙腸骨炎、脊椎関節症、脊椎関節炎、近位型筋強直性ミオパシー;自己免疫性疾患腎炎症候群、自閉症、旅行者下痢症、小腸内細菌異常増殖、慢性膵炎、膵機能不全、慢性疲労症候群、良性筋痛性脳脊髄炎、慢性疲労免疫機能不全症候群、パーキンソン病(PD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症(MS)、退行性神経疾患、大発作てんかん又は小発作てんかん、シュタイナート病、慢性感染性単核症、流行性筋痛性脳脊髄炎、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、急性又は慢性のアレルギー反応 肥満症、食欲不振、過敏性腸症候群(IBS又は痙攣性結腸) クローン病、過敏性腸疾患(IBD)、大腸炎、潰瘍性大腸炎又はクローン大腸炎、慢性感染性単核症、流行性筋痛性脳脊髄炎、急性又は慢性蕁麻疹、ループス、慢性関節リウマチ(RA)又は若年性特発性関節炎(JIA)、前糖尿病症候群、結合組織炎(FM)、1型又は2型糖尿病、急性又は慢性の不眠症、片頭痛、並びに注意欠陥多動性障害(ADHD)が含まれうる。
ヒトの場合、本開示は、異常な腸内微生物叢の存在に関連した慢性障害の治療法を包含する。そのような障害には、限定するものではないが、以下の分類区分に入るような状態、すなわち、胃腸管障害、例えば過敏性腸症候群又は痙攣性結腸、機能性腸疾患(FBD)、例えば便秘型FBD、疼痛型FBD、上腹部FBD、非潰瘍性消化不良(NUD)、胃‐食道逆流、炎症性腸疾患、例えばクローン病、潰瘍性大腸炎、非定型的大腸炎、コラーゲン蓄積大腸炎、顕微鏡的大腸炎、慢性クロストリジウム・ディフィシル感染症、偽膜性大腸炎、粘液性大腸炎、抗生物質関連大腸炎、特発性又は単純性便秘、憩室疾患、AIDS腸症、小腸内細菌異常増殖、セリアック病、大腸ポリポーシス、結腸ポリープ、慢性特発性偽性閉塞症候群;細菌、ウイルス、真菌及び原生動物などの特定の病原体による慢性腸感染症;ウイルス性胃腸障害、例えばウイルス性胃腸炎、ノーウォークウイルス性胃腸炎、ロタウイルス性胃腸炎、AIDS関連胃腸炎など;肝臓障害、例えば原発性胆汁性肝硬変症、原発性硬化性胆管炎、脂肪肝又は原因不明肝硬変;リウマチ性障害、例えば慢性関節リウマチ、非リウマチ性の関節炎、リウマトイド因子陽性でない関節炎、強直性脊椎炎、ライム病、及びライター症候群;免疫介在性の障害、例えば糸球体腎炎、溶血性尿毒症症候群、若年性糖尿病、混合型クリオグロブリン血症、多発性動脈炎、家族性地中海熱、アミロイドーシス、強皮症、全身性エリテマトーデス、及びベーチェット症候群など;自己免疫疾患、例えば全身性ループス、特発性血小板減少性紫斑病、シェーグレン症候群、溶血性尿毒症症候群又は強皮症など:神経学的症候群、例えば慢性疲労症候群、片頭痛、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、重症筋無力症、ギラン‐バレー症候群、パーキンソン病、アルツハイマー病、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー、及びその他の変性性障害など;精神障害、例えば慢性うつ病、統合失調症、精神病性障害、躁鬱病など;退行性の障害、例えばアスペルガー症候群、レット症候群、注意欠陥多動性障害(ADHD)、及び注意欠陥障害(ADD)など;退行性の障害である自閉症;乳幼児突然死症候群(SIDS)、神経性食欲不振;皮膚病変疾患、例えば慢性蕁麻疹、アクネ、疱疹状皮膚炎及び脈管炎障害など;並びに、心血管及び血管のうち少なくともいずれか一方の障害及び疾患が挙げられる。
世界的に、薬物耐性生物体への罹患率の増加は、臨床医にとっての数多くの難題であって公衆衛生上の危険をもたらしうる難題を生み出してきた。薬物耐性生物体(例えばバイコマイシン耐性腸球菌(VRE))による感染症及びクロストリジウム・ディフィシル感染症は、同様の危険因子を共有している。VREは、臓器移植患者及び免疫不全患者の間で合併症となりうる院内病原体である。VRE保有者は、VREによる感染症の危険性も高くなりうるし、他者へのVRE伝染の潜在的発生源にもなりうる。糞便中へのVRE排出は抗微生物剤曝露とともに増大し、抗微生物剤が中止された後の腸内マイクロバイオータの正常化とともに減少する。従って、腸内マイクロバイオータの正常化は、単にクロストリジウム・ディフィシル感染症(慢性感染を含む)を治療するのに有用であるだけでなく、これらの治療は薬物耐性生物体(例えばVRE及び本明細書中に開示されたものを含む他の薬物耐性生物体のうち少なくともいずれか一方)による感染症を治療するのにも有用となりうる。
ある場合には、本明細書中に開示されたマイクロバイオータ回復治療組成物(及び糞便細菌療法組成物のうち少なくともいずれか一方)は、薬物耐性生物体及び多剤耐性微生物(MDRO)のうち少なくともいずれか一方による感染症の患者を治療するために使用されうる。薬物耐性生物体は、抗微生物剤(例えば抗生物質、抗ウイルス剤、抗真菌剤、抗寄生虫剤、その他の薬物、これらの組み合わせなど)に耐性を有しうるものであり、かつ薬物耐性の微生物、例えば細菌、ウイルス、真菌、寄生虫などが含まれうる。本明細書中に開示されたマイクロバイオータ回復治療組成物によって治療可能である感染症は、患者の消化管で生じるものでもよいし他の器官系で生じるものでもよい。
マイクロバイオータ回復治療組成物は、様々な薬物耐性生物体、例えばバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、基質特異性拡張型βラクタマーゼ産生グラム陰性菌、肺炎桿菌カルバペネマーゼ産生グラム陰性菌、多剤耐性グラム陰性桿菌(例えば、エンテロバクター属細菌、大腸菌(E.coli)、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae )、アシネトバクター・バウマニ(Acinetobacter baumannii )、及び緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)など)、薬物耐性のエンテロバクター属細菌、多剤耐性の結核菌(例えばマイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis))、薬物耐性ブドウ球菌、薬物耐性腸球菌、薬物耐性淋菌、薬物耐性連鎖球菌(例えば、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)など)、薬物耐性サルモネラ菌、薬物耐性グラム陰性細菌、薬物耐性カンジダ、薬物耐性HIV、薬物耐性インフルエンザウイルス、薬物耐性サイトメガロウイルス、薬物耐性単純性疱疹ウイルス、薬物耐性マラリア、薬物耐性の三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)、薬物耐性の熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum )、薬物耐性のトキソプラズマ・ゴンディ(Toxoplasma gondii)など、並びにその他の薬物耐性生物体のうち少なくともいずれかなどによる感染症を治療するために使用されうる。これらは単なる例にすぎない。
本明細書中に開示されたマイクロバイオータ回復治療組成物を用いた薬物耐性生物体による感染症の治療には、薬物耐性生物体による感染の前歴のない患者を治療すること、薬物耐性生物体に以前1回感染した患者を治療すること、薬物耐性生物体に以前2回以上(例えば2、3、4、5、6回又はそれ以上)感染した患者を治療すること、などが挙げられる。ある場合には、マイクロバイオータ回復治療組成物は薬物耐性生物体に以前3回感染した患者を治療するために使用されてもよい。他の場合には、マイクロバイオータ回復治療組成物は、薬物耐性生物体に以前2回感染した患者を、その以前の感染が入院に至った場合に、その以前の感染若しくは現在の感染が毒性の薬物を用いた治療を必要とする場合に、又は、その以前の感染が全て同じ生物体に起因していた場合に、治療するために使用されうる。
ある場合には、MRT組成物は浣腸又はその他の適切な技法を使用して患者に投与されることが可能である。しかしながら、MRT組成物を経口投与することが望ましいかもしれない。経口投与に適した形態のMRT組成物を調製するためには、いくつかのステップが実行されうる。一般に、これらのステップには、糞便試料を収集するステップ、糞便試料を処理するステップ、処理された糞便試料を凍結乾燥又は「冷凍乾燥」するステップ(又はそうでなければ処理された糞便試料を液体から固体に変換するステップ)、1以上の添加剤及び賦形剤のうち少なくともいずれか一方を添加するステップ、並びに、凍結乾燥された材料及び添加剤から経口形態のMRT組成物(例えば錠剤、カプセル、液状製剤など)を形成するステップが含まれうる。これらのステップのうち少なくとも一部に関するいくつかのさらなる詳細は本明細書中に開示されている。
図1は、MRT生産プロセス例の一部を示すフローチャートである。これは単なる例にすぎない。供与者のスクリーニング、ヒト糞便試料の入手、及び糞便試料のMRT生成物への処理の他の例は、同一出願人による米国特許出願公開第2014/0363398号明細書に開示されており、前記明細書は参照により本願に援用される。より詳細には、図1は供与者の糞便試料を収集して検査するプロセスを概略的に示している。収集/検査プロセスの第1ステップとして、糞便供与者候補がスクリーニングされる。スクリーニング/前スクリーニングについては本明細書中でより詳細に説明される。供与者がスクリーニングに合格すれば、ステップ2は、自宅であれ収集施設においてであれ、本明細書中に定義されるようなヒト糞便収集キットを使用して供与者の糞便を収集することを含みうる。該キットは、限定するものではないが、蓋を備えた清潔なヒト糞便収集容器、大きな閉止可能/封止可能なバッグ、供与のための記入用紙(donation form)、及びヒト糞便収集指示シートを備えることができる。収集の時間及び日付は、供与者が誰であるか及び輸送方法と併せて、収集から処理までの時間及び輸送条件を追跡するために記録されることが可能である。非限定的な例として、収集容器は、試料が曝露される最低及び最高温度の表示器を備えることができる。別の非限定的な例として、約4℃を下回る温度及びおよその室温(約22〜29℃)より高い温度で色が変化する1以上の温度感受性ステッカーが、容器に取り付けられることも可能である。
ステップ3は、処理設備に試料を輸送することを含みうる。当然のことであるが、試料が処理設備で収集される場合は試料の輸送は必要ない。ある場合には、試料の収集・輸送過程の管理をより明白に確立するために処理設備で試料を収集することが望ましい場合がある。任意の個体についての最初の糞便供与物が受け取られると、各供与者についてプロファイルが確立されることになる。その後の糞便試料は、供与物を用いて供与者の同一性(供与者が誰であるか)を照合及び確認するために利用されるヒト糞便試験に供されることができる。以前の収集試料に基づいて、供与者についてのヒト糞便プロファイルが生成され、かつ反復される供与の間に維持又は強化されることが可能である。いかなる新しい試料も、同じ供与者であることを確認するためにこのプロファイルと比較されることになる。ヒト糞便中のバクテロイデス属生物種の現れ方に基づいて供与者の同一性を確認するための区別を行うことが可能である。非限定的な例において、プロファイルを作出するために使用される糞便試料の基本セットは、そのプロファイル用試料における供与者の同一性を確実にするために処理設備で収集される。別の非限定的な例では、プロファイルを作出するために使用される糞便試料の基本セットは、その状況又は場所に適した供与者の同一性を保証するプロトコールを用いて、処理設備以外の場所で収集されることが可能である。
該方法のステップ4は、供与物に「隔離」とラベル付けすることと、供与物を処理前24時間〜5日間の範囲以内の間、室温以下で隔離し続けることとを含みうる。供与物は、温度表示器が活性化済みであるか又は供与と受取との間の時間が24時間を超過する状況では却下されてもよい。加えて、適用可能な場合、ヒト糞便試験の結果は供与者のプロファイルと一致せねばならない。ヒト糞便試験が供与者のプロファイルと一致しない場合、その日に収集された供与物は廃棄されることになり、またその供与者は失格することになる。
本開示の1つの方法では、ヒト糞便試料は収集から約24時間以内に処理される。本願の別の方法では、収集の時間は処理設備への糞便試料の到着時に記録される。ステップ6は糞便供与物を検査することを含みうる。目視検査は処理設備への糞便試料の到着時に完了させることが可能である。ヒト糞便試料が緩いか、形を成していないか、十分な重量でない(例えば約50g未満である)場合、又は任意の他の理由であって、限定するものではないが、低い試料品質又は供与者の健康に関する懸念を示す証拠などの理由で、試料は却下され、「検査‐却下」とラベル付けされる場合があり、そして該供与物は廃棄される。さらに、ヒト糞便収集のための記入用紙の質問に対する回答は、訓練された人員によって精査されることが可能である。収集用記入用紙におけるある一定の回答はアンプルの却下を要求する場合がある。試料が受理される場合、該試料は「検査‐受理」とラベル付けされて製造プロセスへと移動されうる。
図2は、MRTのための糞便試料を経口調剤として調製するための一般的な例示の方法の一部を示すフローチャートである。企図されるのは、MRTのための糞便試料を経口調剤として調製するための方法の中の中間生成物は、浣腸又は経鼻胃管によるMRTに適切となりうることである。糞便試料は最初に、例えば図1に関して説明された方法で、収集及びスクリーニングされうる(100)。試料が受理されてしまえば、該試料は精製及び濃縮されうる(102)。試料は、ある一定の粒度を上回る糞便材料を除去するために、遠心分離処理、膜濾過、又はこれらの組み合わせを使用して精製されうる。企図されるのは、対象とするほとんどの細菌は0.3ミクロン(μm)〜30μmの範囲にあるので試料は50〜70μmより大きい粒子を除去するように処理されうるということである。試料は75%〜90%の濃度の細菌を得るように処理されうる。これにより、さらなる処理のために細菌に対する調合賦形剤の比率の融通性を高めることを可能とすることができる。
試料は、いくつかの異なる方法で、例えば、限定するものではないが、フィルタバッグ、加圧フィルタ、及び真空フィルタのうち少なくともいずれかの使用で膜濾過されうる。ある場合には、試料は後続の濾過のたびにより小さな孔径のフィルタ膜を使用して複数回濾過されてもよい。ある場合には、生理食塩水が1:3の(糞便と生理食塩水との)比率で希釈剤として添加されてもよいが、これは必須ではない。他の場合には、生理食塩水と凍結保護剤(例えばポリエチレングリコール(PEG)3350)との混合物が希釈剤として使用されてもよい。希釈剤のPEG濃度は、およそ約30〜90g/リットル(又は約10〜90g/リットル)であってよい。希釈剤のPEG濃度は、およそ約25〜75g/リットルであることも可能である。一例において、生理食塩水/PEG混合物と糞便試料との比率は2:1であるか、又は1グラムのヒト糞便に対して2mLの生理食塩水/PEG混合物である。非限定的な例として、およそ100mLの生理食塩水/PEG混合物が50gのヒト糞便について使用されることが可能である。生理食塩水/PEGが、希釈剤(及び凍結保護剤のうち少なくともいずれか一方)としての使用に適しているかもしれないが、これは限定するようには意図されない。他の凍結保護剤も利用されうる。例えば、デキストロース、ベタイン、グリシン、スクロース、ポリビニルアルコール、Pluronic(登録商標)F‐127、マンニトール、tween(登録商標)80、エチレングリコール、1,3‐プロパンジオール、ヒドロキシプロピルセルロース、グリセロール、PEG/グリセロール混合物、プロピレングリコール、又はこれらの組み合わせが凍結保護剤として使用されてもよい。これらの材料は、単独で使用されてもよいし、生理食塩水のような溶媒と組み合わせて使用されてもよい。
一例において、試料は、およそ500μm以下の粒度を有する濾液を得るために、希釈剤の有無に関わらず500μmのフィルタバッグ内に入れられて、例えば230rpmでおよそ2分間のStomacher(登録商標)による撹拌を使用して撹拌されうる。この濾液はその後、500μmより小さい(例えば280μmの)孔径を有するフィルタバッグ内に入れられてもよい。試料は、およそ280μm以下の粒度を有する濾液を得るために、例えば、希釈剤の有無に関わらず230rpmでおよそ4分間のStomacherによる撹拌を使用して、再度撹拌されてもよい。この濾液は、例えば280μmより小さい、例えば、限定するものではないが60μmの孔径を有する別のフィルタバッグ内に入れられてもよい。試料は、およそ50〜70μm以下の粒度を有する濾液を生産するために、例えば、希釈剤の有無に関わらず230rpmでおよそ4分間のStomacherによる撹拌を使用して、再度撹拌されてもよい。
別の例では、試料は、およそ500μm以下の粒度を有する濾液を得るために、希釈剤の有無に関わらず500μmのフィルタバッグ内に入れられて、かつ例えばStomacherによる撹拌を使用して撹拌されてもよい。この濾液はその後、およそ160μmの孔径を有する加圧フィルタを使用して処理され、その結果として生じる濾液はおよそ60μmの孔径を有する加圧フィルタを使用して処理されてもよい。ある場合には、試料は、加圧フィルタを使用する前に160μm〜500μmの孔径を有するバッグフィルタを使用して2度処理される必要がある場合もある。
別の例では、試料は、およそ500μm以下の粒度を有する濾液を得るために、希釈剤の有無に関わらず500μmのフィルタバッグ内に入れられて、かつ例えばStomacherによる撹拌を使用して撹拌されてもよい。この濾液はその後、およそ160μmの孔径を有する真空フィルタを使用して処理され、その結果として生じる濾液はおよそ60μmの孔径を有する真空フィルタを使用して処理されてもよい。ある場合には、試料は、加圧フィルタを使用する前に160μm〜500μmの孔径を有するバッグフィルタを使用して2度処理される必要がある場合もある。
試料がおよそ60μm以下の粒度を有するように処理されたならば、試料はその後洗浄され、遠心分離機を使用してさらに濃縮されうる。ある場合には、遠心分離管は50〜500mLの範囲又はそれ以上の容積を有していてもよい。濾過された懸濁液は、遠心分離管の容積のおよそ20〜80%まで充填される。一例において、試料は1100〜3600毎分回転数(rpm)で10〜15分間のサイクルで遠心分離処理されうる。別の例では、試料は遠心力が約8〜12,000gの範囲(例えば約10,000g)であるような速度で15〜45分間又は20〜30分間、遠心分離処理されうる。遠心分離機は、約8〜12,000gの範囲(例えば約10,000g)の遠心力を生み出すのに必要な速度へと速度上昇又は段階的加速がなされうる。さらに企図されるのは、遠心分離機はさらに、遠心分離プロセスの完了時に徐々に速度低下又は減速がなされうることである。ある場合には、遠心分離機をできるだけゆっくり減速させて、破裂の可能性から細菌細胞を保護するために大気圧への復帰が緩徐であるようにすることが望ましいかもしれない。上清は除去され、遠心分離管中の残存材料が、精製された中間MRT組成物である。これにより、およそ60%濃縮された生成物が生じうる。ある場合には、遠心分離プロセスは二段階のプロセスであってもよい。例えば、生成物は最初に糞便の繊維状物質を除去するために「プレスピン」(例えば300gで2〜5分間)を経て、次に生成物を濃縮するためにより長い遠心分離処理を受けてもよい。さらに企図されるのは、最大300mLの量が、濃縮量の低下をもたらすことなく遠心分離処理されうるということである。結果として生じるMRT組成物は、70μm以下の粒度及びおよそ1×1010CFU/g程度の細菌濃度を有する細菌懸濁液である。結果として生じるMRT組成物はさらに、冷蔵条件で3週間安定であることができる。
いくつかの実施形態では、遠心分離処理のみが精製及び濃縮のために多数回使用されることができる。しかしながら、細菌懸濁液の粒度はなおもピペットチップを詰まらせる範囲(例えば60μm超)にある場合がある。しかしながら、ある場合には、大きなピペットチップが使用されうる。これが成功するか否かは、投入される糞便材料(様々に異なる)に依存する。さらに企図されるのは、バッチサイズが数十リットルの範囲又はそれ以上である場合は分離器及び傾瀉器のシステムが使用されることも考えられることである。しかしながらこれは、開始時の生成物が事前に処理済みである場合は必要ないかもしれない。
他の実施形態では、糞便試料の精製及び濃縮に密度勾配遠心分離が使用されてもよい。密度勾配遠心分離は上述の濾過技法と組み合わせて使用されてもよいし、単独で使用されてもよい。密度勾配遠心分離は密度によって厳密に分離しうる一方、分画遠心分離は粒度及び密度によって分離することができる。密度勾配遠心分離を実施するために、密度勾配媒体が試料(例えば希釈された未処理試料又は希釈されて濾過された試料)に添加されうる。密度勾配媒体は様々な濃度の溶液(例えば様々な濃度のスクロース)であってよい。例えば、密度勾配媒体は、遠心分離管中のより高濃度の溶液の上により低濃度の溶液を重層することにより作出されうる。試料は密度勾配媒体の上に置かれ、続いて遠心分離処理されうる。試料中の粒子は、その密度が周囲の溶液の密度と一致する勾配中の地点に達するまで、密度勾配媒体の中を通って移動することができる。例えば、標的物質(例えば細菌)は、細菌及び密度勾配媒体の密度により遠心分離管の真中に落ち着くかもしれない。多種多様な密度勾配媒体、例えば、限定するものではないが多価(糖)アルコール、多糖類、無機塩類、ヨード化合物、コロイドシリカなどが、遠心分離処理に使用されうる。他の密度勾配材料には、イオヘキソール、例えばNycodenz(登録商標)(アクシス・シールド(Axis-Shield )製)、イオジキサノール溶液、例えばOptiPrep(商標)(アクシス・シールド製)、及び様々な分子量のPEG、のうち少なくともいずれかが含まれうる。40%〜80%重量/体積(w/v)の範囲の濃度のNycodenz(登録商標)が使用されうることが企図される。媒体は、製薬グレードであること、生物学的に不活性であること、及び等浸透性であることのうち少なくともいずれかであってよい。ある場合には、密度勾配遠心分離は、分画遠心分離よりも効率的に細菌を糞便から精製しうる。
いくつかの実施形態では、何らかの望ましからぬ可溶性物質をさらに除去するために、接線流濾過(又は十字流濾過)が密度勾配遠心分離と組み合わせて使用されてもよい。接線流濾過では、大部分の供給流はフィルタ内に向かうよりもフィルタの表面を横切って接線方向に流れうる。標的物質(例えば細菌)の接線流濾過は、標的物質から可溶性不純物をさらに除去しうる。接線流濾過の間、細菌懸濁液(従来の遠心分離及び密度勾配遠心分離のうち少なくともいずれか一方から得られたもの)がフィルタの表面を横切って受け渡されるにつれて、さらなる繊維状物質が排除されうる。ある場合には、細菌懸濁液が接線流濾過システムを通過するごとに、緩衝液が後続してもよい。企図されるのは、より大量(例えば最大約10L)の細菌懸濁液が一度に接線流濾過システムによって処理されうるということである。ある場合には、接線流濾過プロセスからの濾液は精製された中間糞便試料として使用されうる。濾過された懸濁液(例えば濾液)は、生理食塩水及びリン酸緩衝生理食塩水(PBS)のうち少なくともいずれか一方で希釈されうるということが企図される。他の場合には、接線流濾過プロセスからの濾液は、例えば、限定するものではないが、分画遠心分離及び全量濾過のうち少なくともいずれか一方を使用してさらに処理されうる。
いくつかの実施形態では、1〜2週間の範囲の期間にわたり冷蔵条件で、懸濁状態の処理済み試料を安定化すること(104)が望ましい場合がある。ある場合には、糞便材料の除去、及び水性溶液に可溶な担体又は賦形剤を用いた置換は、細菌が液体中に懸濁されること及び安定性を気にせずさらに処理されることを可能としうる。これらの賦形剤溶液についての考慮事項は、pH、濃度、及び等張性又は等浸透圧性であってよい。賦形剤は、タンパク質及びモノクローナル抗体の配合並びに生物製剤の安定化におけるそれらの提示された役割に基づいて、選択されうる。試料の液体安定化(104)を提供するために使用されうる賦形剤のいくつかの例には、限定するものではないが、以下の表1にまとめられたように、塩(NaCl)、スクロース、トレハロース、L‐アルギニン一塩酸塩、及びPEG3350のうち少なくともいずれかが含まれうる。その他の潜在的な賦形剤のリストは、ソンフン・チョン(Seong Hoon Jeong)、アーカイブス・オブ・ファーマカル・リサーチ(Arch Pharm Res)、2012年、第35巻、第11号、p.1871〜1886の表I及びIII、並びにプラマニック(Pramanick)ら、ザ・ファーマタイムズ(Pharma Times)、2013年3月、第45巻、第3号の表中に見出すことができる。
ある場合には、賦形剤には2〜20%のスクロース、0.1〜5%のL‐アルギニン一塩酸塩、0.5〜20%のPEG3550、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
賦形剤の組み合わせは、生体の細胞又は組織を冷凍の影響から保護すること、及び保管中の生成物に安定性を提供する(例えば、細胞死を最小限にする)こと、のうち少なくともいずれか一方のために使用されうる。以下の表2は、保管中に低温保護及び安定性を提供しうるいくつかの例となる賦形剤調合物を例示している。しかしながら、表2に列挙された調合物は限定するようには意図されていない。賦形剤のその他の組み合わせ及び分量も使用されうる。
企図されるのは、上記の賦形剤調合物は、製剤原料(例えば、糞便試料又は処理された糞便試料)に添加された時、液体及び固体のうち少なくともいずれかの調合物中の生体細胞に保管中の低温保護及び安定性を提供しうるということである。ある場合には、賦形剤調合物は1:1の比率で製剤原料に添加されうる。これは単なる例にすぎない。その他の賦形剤と製剤原料との比率、例えば、限定するものではないが0.25:1、0.5:1、1.5:1、2:1なども企図される。
上記のうちのいくつか及びその他の場合には、賦形剤調合物は、(a)0.5〜20%のPEG、(b)0.1〜5%のグリセリン、(c)10〜30%のPVP、(d)40〜80%のトレハロース、(e)40〜80%のスクロース、(f)10〜30%のリン酸緩衝溶液、又は(g)これらの組み合わせ、を含みうる。その他の調合物が企図される。
同様の賦形剤は膜濾過の際に細菌を保護するためにも使用されうることが企図される。例えば、ファーバー(Farber)及びシャープ(Sharpe)は、アプライド・アンド・エンバイロメンタル・マイクロバイオロジー(Applied and Environmental Microbiology)、1984年8月、p.441〜443において、細菌の回収率がある一定の食物残査(ニンジン、チーズ、桃、ツナ)の存在下において改善されると述べている(pHが重要かもしれず、ニンジンではpH5.88〜6.40、チーズではpH4.75〜5.02、ツナではpH5.9〜6.2、桃ではpH3.3〜4.05である)。糖、炭水化物、又はタンパク質の存在は重要かもしれず、細菌を被覆し、細菌増殖を支援し(プレバイオティクス活性)、又は濾過中に細菌細胞壁を支持する上記食物の特性が重要であるのかもしれない。
適切な担体は、組成物の所望の形態及び投与様式に応じて変化しうる。例えば、担体には、希釈剤又は賦形剤、例えば増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、界面活性剤、流動促進剤、滑沢剤などが挙げられる。典型的には、担体は固体(粉末を含む)、液体、又はこれらの組み合わせであってよい。担体はそれぞれ、組成物中の他の成分と混合可能でありかつ対象者にとって有害でないという意味において「許容可能である」ことが好ましい。担体は生物学的に許容可能かつ不活性であるとよい(例えば、担体は組成物が適切な部位に送達されるまで生体材料の生存能力を維持することを可能にする)。
経口組成物は不活性の希釈剤又は食用の担体を含みうる。経口の治療的投与の目的で、活性化合物は賦形剤と組み合わされて、錠剤、口内錠、又はカプセル剤(例えばゼラチンカプセル剤)の形態で使用されることが可能である。経口組成物は、本開示の組成物を食物と組み合わせることによって調製されることも可能である。1つの実施形態では、投与に使用される食物は冷蔵物、例えばアイスクリームである。薬学的に混合可能な結着剤、及び補助剤材料のうち少なくともいずれか一方が、組成物の一部として含まれることが可能である。錠剤、ピル、カプセル剤、口内錠などは、次の成分のうちのいずれか、又は同様の性質の化合物、すなわち、結合剤、例えば微結晶セルロース、トラガカントゴム若しくはゼラチン;賦形剤、例えばデンプン若しくはラクトース、崩壊剤、例えばアルギン酸、primogel(登録商標)若しくはコーンスターチ;滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム若しくはステローテス(sterotes);流動促進剤、例えばコロイド状二酸化ケイ素;甘味料、例えばスクロース若しくはサッカリン;又は香味料、例えばペパーミント、サリチル酸メチル、オレンジ香味料、若しくは他の適切な香味料など、を含有することが可能である。これらは具体例を目的とするものにすぎず、限定的であることは意図されていない。
精製試料が精製されて経鼻胃管又は浣腸による送達に適しうる水性懸濁液中で安定化されてしまえば、該試料は、経口送達に適するように、例えば錠剤、口内錠、又はカプセル剤の形態に、さらに処理されうる。例えば、水性溶液は固体に変換されてもよい(106)。細菌の処理技法のリストは、マーティン(Martin)ら、イノベーティブ・フード・サイエンス・アンド・イマージング・テクノロジーズ(Innovative Food Science and Emerging Technologies)、2015年、第27巻、p.15〜25に見出すことが可能である。
ある場合には、凍結乾燥、又は冷凍乾燥は、試料を液体から固体へと変換するために使用されうる。試料は、冷凍の影響から細菌を保護するために、凍結保護剤、例えば、限定するものではないがPEG、スキムミルク、木炭、アスコルビン酸又はこれらの組み合わせを備えて提供されうる。試料はさらに、凍結乾燥保護剤、例えば、限定するものではないがスクロース、イノシトール、トレハロース、グリセロール又はこれらの組み合わせを備えて提供される場合もある。ある場合には、試料はさらに、酸緩衝作用を提供しうる富化材料(enrichment material )を備えて提供される場合もある。あるいは又は加えて、富化材料は細菌をより活動的に保つことも可能であり、これは分析試験を容易にすることができる。いくつかの例となる富化材料には、限定するものではないが、スキムミルク、木炭、ゼラチン、アスコルビン酸、GI培地、又はこれらの組み合わせが挙げられる。あるいは又は加えて、凍結乾燥前及び凍結乾燥後のうち少なくともいずれか一方において脱酸素剤が試料に添加されてもよい。理論に束縛されることは望むものではないが、脱酸素剤は試料の安定性及び生存能力のうち少なくともいずれか一方を改善しうると考えられている。凍結乾燥チューブは、冷凍乾燥の後に該凍結乾燥チューブから凍結乾燥ペレットを取り出すために使用可能なインサートを備えうることが企図される。凍結乾燥チューブの幅は、経口治療用のカプセル殻の幅より小さいとよい。これは、ペレットのトレーをカプセル殻の中に直接移し替えることを可能にすることができる。企図されるのは、このことが、カプセル中に入る流動特性の改善のための調合物の粒径調整又は調合物のさらなる混成(108)の必要を低減又は撤廃しうるということである。用量もペレットの大きさによって決定されうる。ある場合には、凍結乾燥プロセスで生産されたペレットはほぼ4.5×10CFU(CDC)を含みうる。サイズ0のカプセルは3個のペレットを収容しうる。よって、カプセルはほぼ6.7×10CFU(CDC)を含みうる。1日2回摂取される8個のカプセル剤が、浣腸1回分と等価であるために必要とされうる。さらに、カプセル充填に先立ってともに混合されるペレットのバッチの均質性については試験を行う必要はないかもしれない。ある場合には、タンピングは各カプセル内により高濃度又は多数のペレットが入ることを可能にすることができる。例えば、カプセル内へのペレットのタンピングは、各カプセル中に約2〜4倍(例えば約2.5倍)の数のペレットを可能にすることができる(例えば、タンピングなしでは各カプセルは2〜4個又は約3個のペレットを収容しうるがタンピングを伴うと各カプセルは約7〜10個又は約8個のペレットを収容しうる)。これは、患者が所望の用量を達成するために摂取する必要があるカプセルの数を低減する助けとなりうる。ある場合には、ペレットは該ペレットをカプセル中にタンピングする前に粉砕されてもよい。ペレットが粉砕される場合、その粉末はカプセル充填を容易にするために15〜30の範囲のカーの指数の値を有することが望ましいかもしれない。あるいは、ペレットは粉砕されて錠剤形態に圧縮されてもよい。その後、胃の酸性環境において安定しうるが腸管では溶解しうる腸溶粉末が、経口調剤を生成するために錠剤を覆って圧着されてもよい。
他の場合には、蒸発泡沫乾燥(vaporization foam drying)によって試料を保存することが望ましいかもしれない。企図されるのは、従来の賦形剤及び装置がこのプロセスと共に使用されうるということである。処理時に泡沫を生じるためのより高い賦形剤濃度及び最適な処理パラメータは、低含水率の調合物をもたらしうる。含水率が低いほど、室温において安定である見込みはより大きい。試料が乾燥されてしまえば(106)、該試料は、経口用生成物加工処理のための試料を調製するために、所望の粒度及び混成のうち少なくともいずれか一方を達成するべくさらに処理されうる(108)。
さらに他の実施形態では、液体試料は、胆汁から保護するための脂質、アルギナート、及びポリマーのうち少なくともいずれかによってマイクロカプセル封入されてもよい。試料がカプセル封入されてしまえば、該試料は、経口用生成物加工処理のための試料を調製するために、所望の粒度及び混成のうち少なくともいずれか一方を達成するべくさらに処理されうる(108)。
経口用生成物加工処理のための試料を調製するために、試料について所望の粒度への処理及び混成のうち少なくともいずれか一方が為された後(106)、試料はカプセル封入されうる(110)。カプセル封入処理は低pHでの保護を提供しうることが企図される(112)。例えば、カプセル封入処理は、カプセル殻、錠剤、及び口内錠のうち少なくともいずれかが胃の酸性環境中で崩壊するのを防止又はほぼ防止して、MRT組成物が腸管の所望の部分で放出されるようにすることができる。企図されるのは、腸溶コーティングされたカプセルが、胃では保護を提供し、かつ小腸及び大腸ではカプセルを崩壊させるために、必要とされうることである。ある場合には、カプセルは腸溶コーティング材を用いてパン型機でコーティングされうる。腸溶コーティング材料には、脂肪酸、ろう、シェラック、プラスチック、及び植物性繊維が含まれうる。ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)のパンコーティング(又はヒプロメロースカプセルとも呼ばれる)は、低いpHでの保護、かつさらには湿気からの保護の支援をも為すことになろう。いくつかの適切なカプセルには、Capsugel(登録商標)から入手可能なDRcaps(商標)及びVcaps(商標)が挙げられる。同様に、60%HPMC及び40%HPMCP(ヒプロメロースフタル酸エステル)の組成を有するARcaps(登録商標)は同じ特性を有しうる。ゼラチンでない種類のカプセルは含水量が少ない場合がある(ゼラチンカプセルは通常10〜12%水分、対して他のポリマーカプセルは3〜4%又はそれ以下の水分を有する)。以下に一層詳細に議論されるように、低pHの環境において不溶性であるポリマーを用いたカプセルのバンディングが必要とされる場合がある。他の場合には、カプセルが積層されて、試料を包み込むために2以上のカプセルが使用されるようになっていてもよい。例えば、試料がカプセルの中に入れられて、次いでそのカプセルが別のより大きなカプセルの中に入れられてもよい。積層(例えば2以上のカプセル)及びバンディングのうち少なくともいずれか一方が為されたカプセルは、酸性環境(例えば胃)の中で少なくとも2時間以上残存し、かつより中性側の腸管の中では溶解しうる。
ある場合には、カプセル構成要素を互いに固定するバンドがない状態では、カプセルが胃の中で不必要に開口又は分解する可能性がある。例えば、バンドのないカプセルは、摂取された後30分未満又は実に15分未満でも開口する場合がある。これは、生成物がより望まれる場である腸の中ではなく胃の中で時期尚早に放出される原因となりうる。対照的に、低いpHに耐性のポリマーを用いてバンディングされたカプセルは、5時間以上の間、完全な崩壊及び/又は生成物の放出を、生じない可能性がある。これは、カプセルが完全なまま胃を通過することを可能とし、かつ細菌が所望される場である腸の中に生成物が放出されることを可能とすることができる。さらに企図されるのは、MRT組成物を、胃の酸性環境(pH1.2の範囲)とは対照的に腸のより中性側の環境中に放出することは、より多くの細菌が生き残ることを可能にするかもしれないということである。カプセルのバンディングは、第1のカプセル部分及び第2のカプセル部分が重なる領域上に低pH耐性ポリマーのバンドを配置することを含みうる。
いくつかの実施形態では、細菌が腸壁と接触する確率を改善するために、超崩壊剤が製剤(例えばカプセル又は錠剤)を膨張させるために使用されてもよい。例えば、架橋セルロースは10秒間で4〜8倍に膨張し、架橋デンプンは30秒未満で7〜12倍に膨張し、架橋アルギン酸は水性媒体中での迅速な膨張又は吸上作用を生じる。
プレバイオティクスの存在が、腸の中の作用部位における細菌増殖を確実にするために所望されるかもしれない。これらは、カプセル調合物に添加されることも、同じ投与時間に別々に投薬されることも可能な物質である。いくつかの適切な添加剤には、ガラクトオリゴ糖、イヌリン誘導体、例えばフラクトオリゴ糖、セルロース、デキストリン、キチン、ペクチン、βグルカン、ろう、リグニン、ファイトケミカル(果物、野菜、穀類、及び他の植物性食物の中に存在する生物活性を有する非栄養素植物性化合物)、カロチノイド、フェノール類、アルカロイド、窒素含有かつ有機硫黄化合物が挙げられる。企図されるのは、L‐アルギニン及びPEG賦形剤は、ある濃度範囲において、薬物生成物が送達された時に水分及び電解質の分泌を生じうるということである。これは、腸の中に付着して成長する細菌の能力を増強する可能性がある。この効果を生む他の賦形剤はさらに、治療効果を改善する可能性もある。
経口用生成物は、多くの異なる方法で、例えば、限定するものではないがブリスター包装又はボトルなどに包装されうる。ある場合には、脱酸素剤及び乾燥剤のうち少なくともいずれか一方が、ボトル及びブリスター包装のうち少なくともいずれか一方の中に入れられてもよい。ブリスター包装及びボトルのうち少なくともいずれか一方は、その包装をチャイルドレジスタントとするように構成された特徴を備えうる。例えば、ボトルにはチャイルドレジスタントのキャップが提供されてもよく、ブリスター包装にはチャイルドレジスタントの外側スリーブが提供されてもよい。ある場合には、ブリスター包装は、その包装の使用方法について患者を指導するように策定された図画を備えうる。例えば、ブリスター包装は、所与の日に幾つのピルを服用するべきか、及びどの時刻にピルを服用するべきか、のうち少なくともいずれか一方についての指導を提供しうる。包装は、出荷条件をモニタリングするためのモニタリングデバイスを備えうる。非限定的な例として、包装容器は、生成物が曝露される最低温度及び最高温度の指示器を備えることが可能である。別の非限定的な例として、約4℃を下回る温度及びおよその室温(約22〜29℃)より高い温度で色が変化する1以上の温度感受性ステッカーが、容器に取り付けられることが可能である。
図3及び4は、糞便試料をMRT用に経口調剤として調製するための2つの例示の方法201、300を示すフローチャートである。いくつかの実施形態では、経口調剤は未処理の糞便試料から調製されてもよいし(図3)、他の実施形態では、経口調剤は既に処理済みの物質から調製されてもよい(図4)。本明細書中で使用されるように、未処理の糞便試料は製剤原料Aと呼ばれ、事前に処理済みの試料は製剤原料Bと呼ばれることになる。企図されるその他の製剤原料には、糞便マイクロバイオータの培養物に由来する物質が挙げられる。図3を最初に参照すると、糞便試料は最初に、例えば図1に関して記載された方法で、収集及びスクリーニングされうる。試料が受理されると、該試料はステップ200で示されるように濾過バッグの中に量り取られることができる。企図されるのは、有効期限内にある複数の収集容器(例えば、同一の又は異なる供与者のもの、及び様々な時点で収集されたもの)が使用されうる(例えば、一緒に合わされる)ということである。試料は、ある一定の粒度を上回る糞便材料を除去するために、遠心分離、膜濾過、又はこれらの組み合わせを使用して精製されうる。企図されるのは、対象となるほとんどの細菌は0.3ミクロン(μm)〜30μmの範囲にあるので、試料は50〜70μmの範囲よりも大きな粒子を除去するように処理されればよいということである。試料はおよそ60%の濃度の細菌を得るように処理されうる。これにより、さらなる処理のために、細菌に対する調合賦形剤の比率の融通性を高めることを可能にすることができる。
フィルタ溶液、すなわち希釈剤は、ステップ202で示されるように、フィルタバッグに添加されうる。ある場合には、生理食塩水が希釈剤として使用されうる。例えば、0.9%の塩化ナトリウム(NaCl)の溶液が、1グラムの製剤原料Aにつきおよそ3ミリリットル(mL)の比率でフィルタバッグに添加されうる。企図されるのは、他の希釈剤、他の希釈剤濃度、及び希釈率が所望されるとおりに使用されうるということである。例えば、生理食塩水と凍結保護剤(例えばポリエチレングリコール(PEG)3350)との混合物が希釈剤として使用されてもよい。希釈剤のPEG濃度は、およそ約30〜90g/リットル(又は約10〜90g/リットル)であってよい。希釈剤のPEG濃度はさらに、およそ約25〜75g/リットルであってもよい。一例では、生理食塩水/PEG混合物と糞便試料との比率は2:1、すなわち2mLの生理食塩水/PEG混合物と、対して1グラムのヒト糞便である。しかしながら、製剤原料Aが特に凍結乾燥用に処理される場合など一部の場合には、希釈剤が凍結保護剤を含まない場合もある。該試料はその後、多くの異なる方法、例えば、限定するものではないが、フィルタバッグ、加圧フィルタ、及び真空フィルタのうち少なくともいずれかの使用で、ステップ204で示されるように膜濾過されうる。ある場合には、試料は後続の濾過のたびにより小さなフィルタ膜を使用して複数回濾過されてもよい。一例において、試料は、およそ500μm以下の粒度を有する濾液を得るために、500μmのフィルタバッグ内に入れられて、例えば230rpmでおよそ2分間のStomacherによる撹拌を使用して撹拌されてもよい。この濾液はその後、500μmより小さい(例えば280μmの)孔径を有するフィルタバッグ内に入れられてもよい。試料は、例えば、およそ280μm以下の粒度を有する濾液を得るために、希釈剤の有無に関わらず230rpmでおよそ4分間のStomacherによる撹拌を使用して、再度撹拌されてもよい。この濾液は、例えば280μmより小さい、例えば、限定するものではないが50〜70μmの孔径を有する別のフィルタバッグ内に入れられてもよい。試料は、例えば、およそ50〜70μm以下の粒度を有する濾液を生産するために、希釈剤の有無に関わらず230rpmでおよそ4分間のStomacherによる撹拌を使用して、再度撹拌されてもよい。
別の例において、試料は、およそ500μm以下の粒度を有する濾液を得るために、希釈剤の有無に関わらず500μmのフィルタバッグ内に入れられて、例えばStomacherによる撹拌を使用して撹拌されてもよい。この濾液はその後、およそ160μmの孔径を有する加圧フィルタを使用して処理され、その結果として生じる濾液はおよそ60μmの孔径を有する加圧フィルタを使用して処理されてもよい。ある場合には、試料は、加圧フィルタを使用する前に160μm〜500μmの孔径を有するバッグフィルタを使用して2度処理される必要がある場合もある。
別の例において、試料は、およそ500μm以下の粒度を有する濾液を得るために、希釈剤の有無に関わらず500μmのフィルタバッグ内に入れられて、例えばStomacherによる撹拌を使用して撹拌されてもよい。この濾液はその後、およそ160μmの孔径を有する真空フィルタを使用して処理され、その結果として生じる濾液はおよそ60μmの孔径を有する真空フィルタを使用して処理されてもよい。ある場合には、試料は、加圧フィルタを使用する前に160μm〜500μmの孔径を有するバッグフィルタを使用して2度処理される必要がある場合もある。
試料がおよそ50〜70μm以下の粒度を有するように処理されてしまえば、試料はその後、ステップ206に示されるように、中間物保管容器に入れられてもよい。許容可能な中間物保管容器の一例は、蓋を備えた250mL容の無菌プラスチック容器である。ある場合には、濾過済み懸濁液は最大5日間にわたって5±3℃の冷蔵庫に保管されることもあるが、これは必須ではない。濾過済み懸濁液は、ステップ208に示されるように、より大きな容器の中で組み合わされて混合されてもよい。許容可能な即時保管容器の一例は、蓋を備えた数リットル容の無菌プラスチック容器である。
混合された濾過済み懸濁液のアリコートはその後、ステップ210に示されるように、50〜500mL容積の遠心分離管に入れられてもよい。濾過済み懸濁液は、遠心分離管の容積のおよそ20〜80%まで充填される。場合によっては、500mLを超える容積を有する遠心分離管が使用されてもよい。濾過済み懸濁液はその後、ステップ212に示されるように、洗浄されて、遠心分離機を使用してさらに濃縮されうる。一例において、試料は1100〜3600毎分回転数(rpm)で10〜15分間のサイクルで遠心分離処理されうる。別の例では、試料は遠心力が約8〜12,000gの範囲(例えば約10,000g)であるような速度で15〜45分間又は20〜30分間、遠心分離処理されうる。遠心分離機は、約8〜12,000gの範囲(例えば約10,000g)の遠心力を生み出すのに必要な速度へと速度上昇又は段階的加速がなされうる。さらに企図されるのは、遠心分離機はさらに、遠心分離プロセスの完了時に徐々に速度低下又は減速がなされうることである。ある場合には、遠心分離機をできるだけゆっくり減速させて、破裂の可能性から細菌細胞を保護するように、大気圧への復帰が緩徐であるようにすることが望ましいかもしれない。上清は除去され、遠心分離管中の残存材料が精製された中間MRT組成物である。これにより、およそ60%濃縮された生成物が生じうる。
ある場合には、遠心分離プロセスは二段階のプロセスであってもよい。例えば、生成物は最初に糞便の繊維状材料を除去するために「プレスピン」(例えば300gで2〜5分間)を経て、次に生成物を濃縮するためにより長い遠心分離処理を受けてもよい。さらに企図されるのは、最大300mLの量が、濃縮量の低下をもたらすことなく遠心分離処理されうるということである。ある場合には、300mLを超える量が遠心分離処理されてもよい。例えば、上記に議論されるように、遠心分離処理量は、容器の容積の百分比(例えば、60%の範囲)として選択されてもよい。結果として生じるMRT組成物は、70μm以下の粒度及びおよそ1×1010CFU/g程度の細菌濃度を有する細菌懸濁液である。精製された中間物の細菌生存能力は、プロピジウムモノアジド(PMA)定量的ポリメラーゼ連鎖反応(qPCR)法を介して測定されうる。結果として生じるMRT組成物はさらに、冷蔵条件で3週間安定であることができる。
いくつかの実施形態では、遠心分離処理のみが精製及び濃縮のために多数回使用されることができる。しかしながら、細菌懸濁液の粒度がなおもピペットチップを詰まらせる範囲内(例えば60μm超)にある場合がある。これが成功するか否かは、投入される糞便材料(様々に異なる)に依存する。さらに企図されるのは、バッチサイズが数十リットルの範囲又はそれ以上である場合は分離器及び傾瀉器のシステムが使用されることも考えられるということである。
中間MRT組成物は任意選択で中間物チューブに移されてもよく、かつ必要な場合には、ステップ214に示されるように、凍結乾燥設備に輸送されてもよい。精製(された)中間物は、凍結乾燥のために、冷蔵条件すなわち5±3℃についてあらかじめ適格とされた輸送容器で契約の凍結乾燥装置(必要な場合)まで輸送されてもよい。
精製中間物は、ステップ216に示されるように、凍結乾燥用賦形剤溶液と1:1の比率で混合されうる。凍結乾燥用賦形剤溶液は、2.3%のPEG3350、1%のグリセリン、10%のトレハロース、及び10%のスクロースからなるものであってよい。しかしながら、他の凍結乾燥用賦形剤が使用されてもよい。精製中間物に賦形剤溶液を添加する前に、凍結乾燥賦形剤溶液(グリセリンを含まない)は0.2μmのフィルタを通して濾過される。グリセリンは121℃にて最短でも15分間オートクレーブ滅菌されて、無菌的に添加される。凍結乾燥用賦形剤と精製中間物とが混合されてしまえば(凍結乾燥用懸濁液)、該凍結乾燥用懸濁液の200マイクロリットル(200μL)ずつのアリコートがステップ218に示されるように96ウェルプレートの各ウェルに入れられて、ステップ220で示されるように凍結乾燥される。
凍結乾燥プロセスは図5をさらに参照して説明されることになるが、同図は例示の凍結乾燥プロセス220のフローチャートを例証している。凍結乾燥を実施するために、充填が終わると96ウェルプレートはステップ402に示されるように無菌のバイオシールドで包まれうる。他の大きさのプレートも企図される。全てのプレートが包まれた後、該プレートは、ステップ404に示されるように、直ちに輸送されて凍結乾燥装置に投入されうる。凍結乾燥装置は密閉され、凍結乾燥サイクルが開始されうる。生成物は、ステップ406に示されるように、ほぼ−40℃〜−45℃の範囲まで生成物棚温度を低下させることにより冷凍される。生成物が冷凍された後、ステップ408に示されるように、減圧して棚温度を0℃まで上昇させることにより一次乾燥(昇華)が生じる。二次乾燥ステップは、ステップ410に示されるように、含水量をさらに低減して生成物を周囲温度(ほぼ25℃)に至らせるために開始される。ステップ412に示されるように、減圧は二次乾燥ステップの終了時に解除され、生成物は凍結乾燥装置から取り出される。生成物は、凍結乾燥されたアリコートの回収用の嫌気性チャンバ内部に置かれてもよい。凍結乾燥されたアリコートはペレットの形態であってよく、ステップ414に示されるように、乾燥剤を備えた包装容器に転送される。充填された包装物は、ステップ416に示されるように、窒素ガスで置換されて熱封止されうる。ここで図3に戻ると、中間MRT組成物が凍結乾燥のために現場を離れて輸送された場合には、凍結乾燥ペレットは次に、ステップ222に示されるように、冷蔵条件についてあらかじめ適格とされた輸送容器でMRT組成物製造業者に送り戻されればよい。
ある場合には、凍結乾燥された材料又はペレットは30℃より高いガラス転移温度(T)を有することが望ましいかもしれない。いくつかの例において、ガラス転移温度は30〜75℃の範囲内にあることができる。このことは、室温で安定な最終生成物をもたらしうる。ガラス転移温度は、凍結乾燥プロセスから受け取られた生成物のスクリーニング、及び最終生成物の安定性の検証のうち少なくともいずれか一方のためのツールとして使用されてもよい。例えば、Tは保管中の生成物の安定性を予測するために使用されうる。ある場合には、保管温度を上回る50℃のTにより、凍結乾燥された中間物及び最終的な経口用薬物生成物のうち少なくともいずれか一方が細菌の著しい損失を伴うことなく一定期間保管されることが可能となりうる。
凍結乾燥された中間物が受け取られると、ステップ224に示されるように、該中間物は包装物から取り出されてカプセルに充填されうる。凍結乾燥された中間物はサンプリングされてもよく、全体の生存能力がPMA‐qPCR法で測定される。カプセル封入は、凍結乾燥された中間物の酸素への曝露を最小限にするために、周囲温度の窒素置換されたエリアで実施されうる。凍結乾燥中間物はヒプロメロースカプセル中にカプセル封入される。複数の凍結乾燥中間物がヒプロメロースカプセル中に、該カプセルの大きさ(例えばサイズ1、0、又は00)に応じて装荷されることが可能である。
カプセルはその後、ステップ226に示されるようにバンディングされてもよい。ある場合には、カプセルはヒプロメロースを用いてバンディングされてもよい。ある場合には、バンディング材料は、メタクリル酸及びメタクリル酸メチルに基づいた陰イオン性コポリマー、例えば、限定するものではないがEudragit(登録商標)L100であってよい。他の場合には、バンディング材料はヒプロメロースフタル酸エステル又はヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステルであってよい。これらは単なる例にすぎない。バンディング材料は、低pHの環境(例えば胃)に耐性であり、かつ高pHの環境(例えば腸管)では分解する、任意の材料であってよい。一貫した厚さのバンディングが各カプセルに適用され、従って崩壊性能はその受容限度に応じたものである。カプセルは、冷蔵条件すなわち5±3℃で、窒素置換されたプラスチック製バルク容器中にて又は乾燥剤とともに包装されて、保管される。カプセル封入及びバンディングされた薬物生成物は、ステップ228に示されるように、乾燥剤とともに包装され、かつ熱封止されうる。ある場合には、カプセル封入及びバンディングされた薬物生成物は、金属化ポリエステル/ポリエチレン接合フィルム中に個々の投与量で包装されうる。これにより、生成物の分解を引き起こしうる酸素及び湿気のうち少なくともいずれか一方への薬物生成物の曝露を最小限にすることができる。金属化ポリエステル/ポリエチレン接合フィルムは、24時間で0.31グラム/m(0.02グラム/100平方インチ)の水蒸気透過率及び0.623mL/m(0.0402/mL/100平方インチ)の酸素透過率を有しうる。接合フィルムの小形包装物は、チャイルドレジスタントの臨床供給包装物の必要性に対応するために、チャイルドレジスタントの容器に入って患者に提供されうる。チャイルドレジスタントの容器は、チャイルドレジスタントのキャップを備えた40ドラム(2.5オンス)の緑色の薬剤バイアルであってよい。該バイアルは、半透明で耐光性のポリプロピレンで作られているとよい。低密度ポリエチレン(LDPE)のチャイルドレジスタントのキャップは、容器を開けるためにユーザがキャップを押し下げて回転させることを要求することにより、権限なく取り出すことを防止する助けとなる。
ここで図4を参照すると、事前に精製された糞便試料(製剤原料B)をMRT用に経口調剤として調製するための例示の方法300である。製剤原料Bは、ヒトの糞便並びに2.3%ポリエチレングリコール3350(又はその他の凍結保護剤)の溶液及び潅注用の0.9%塩化ナトリウム溶液を、1gの糞便と3mLの溶液との比率で含む浣腸剤形として調製された、糞便マイクロバイオータ冷凍調製物であってよい。例えば、製剤原料Bは、上述のステップ200〜212に類似の方式で、ステップ202にて凍結保護剤を添加して、処理されていてもよい。ステップ212で概説された遠心分離プロセスの後、精製された中間物(例えば、今は製剤原料B)は、冷蔵されても、冷凍されても、又は治療のために使用されてもよい。
ステップ302で始まり、冷凍調製物は必要ならば融解され、濾過バッグの中に入れられる。企図されるのは、有効期限内にある複数の収集容器(例えば、同一の又は異なる供与者のもの、及び様々な時点で収集されたもの)が使用されうるということである。試料は、ある一定の粒度を上回る糞便材料を除去するために、遠心分離、膜濾過、又はこれらの組み合わせを使用して精製されうる。企図されるのは、対象となるほとんどの細菌は0.3ミクロン(μm)〜30μmの範囲にあるので、試料は50〜70μmの範囲よりも大きな粒子を除去するように処理されればよいということである。試料はおよそ60%の濃度の細菌を得るように処理されうる。これにより、さらなる処理のために、細菌に対する調合賦形剤の比率の融通性を高めることを可能にすることができる。
フィルタ溶液、すなわち希釈剤は、ステップ304で示されるように、フィルタバッグに添加されうる。ある場合には、生理食塩水が希釈剤として使用されてもよい。例えば、0.9%の塩化ナトリウム(NaCl)の溶液が、1グラムの製剤原料Bにつきおよそ3ミリリットル(mL)の比率でフィルタバッグに添加されうる。企図されるのは、他の希釈剤、他の希釈剤濃度、及び希釈率が所望されるとおりに使用されうるということである。該試料はその後、多くの異なる方法で、例えば、限定するものではないが、フィルタバッグ、加圧フィルタ、及び真空フィルタのうち少なくともいずれかの使用で、ステップ306で示されるように膜濾過されうる。ある場合には、試料は後続の濾過のたびにより小さなフィルタ膜を使用して複数回濾過されてもよい。一例において、試料は、およそ500μm以下の粒度を有する濾液を得るために、500μmのフィルタバッグ内に入れられて、例えば230rpmでおよそ2分間のStomacherによる撹拌を使用して撹拌されてもよい。この濾液はその後、500μmより小さい(例えば280μmの)孔径を有するフィルタバッグ内に入れられてもよい。試料は、例えば、およそ280μm以下の粒度を有する濾液を得るために、希釈剤の有無に関わらず230rpmでおよそ4分間のStomacherによる撹拌を使用して、再度撹拌されてもよい。この濾液は、例えば280μmより小さい、例えば、限定するものではないが50〜70μmの孔径を有する別のフィルタバッグ内に入れられてもよい。試料は、例えば、およそ50〜70μm以下の粒度を有する濾液を生産するために、希釈剤の有無に関わらず230rpmでおよそ4分間のStomacherによる撹拌を使用して、再度撹拌されてもよい。
別の例において、試料は、およそ500μm以下の粒度を有する濾液を得るために、希釈剤の有無に関わらず500μmのフィルタバッグ内に入れられて、例えばStomacherによる撹拌を使用して撹拌されてもよい。この濾液はその後、およそ160μmの孔径を有する加圧フィルタを使用して処理され、その結果として生じる濾液はおよそ60μmの孔径を有する加圧フィルタを使用して処理されてもよい。ある場合には、試料は、加圧フィルタを使用する前に160μm〜500μmの孔径を有するバッグフィルタを使用して2度処理される必要がある場合もある。
別の例において、試料は、およそ500μm以下の粒度を有する濾液を得るために、希釈剤の有無に関わらず500μmのフィルタバッグ内に入れられて、例えばStomacherによる撹拌を使用して撹拌されてもよい。この濾液はその後、およそ160μmの孔径を有する真空フィルタを使用して処理され、その結果として生じる濾液はおよそ60μmの孔径を有する真空フィルタを使用して処理されてもよい。ある場合には、試料は、加圧フィルタを使用する前に160μm〜500μmの孔径を有するバッグフィルタを使用して2度処理される必要がある場合もある。
試料がおよそ50〜70μm以下の粒度を有するように処理されてしまえば、試料はその後、ステップ308に示されるように、中間物保管容器に入れられてもよい。許容可能な中間物保管容器の一例は、蓋を備えた250mLの無菌プラスチック容器である。ある場合には、濾過済み懸濁液は最大5日間にわたって5±3℃の冷蔵庫に保管されうるが、これは必須ではない。濾過済み懸濁液は、ステップ310に示されるように、より大きな容器の中で組み合わされて混合されてもよい。許容可能な即時保管容器の一例は、蓋を備えた数リットル容の無菌プラスチック容器である。
混合された濾過済み懸濁液のアリコートはその後、ステップ312に示されるように、50〜500mL容積の遠心分離管に入れられてもよい。濾過済み懸濁液は、遠心分離管の容積のおよそ20〜80%まで充填される。ある場合には、500mLを超える容積を有する遠心分離管が使用されてもよい。濾過済み懸濁液はその後、ステップ314に示されるように、洗浄されて遠心分離機を使用してさらに濃縮されうる。一例において、試料は1100〜3600毎分回転数(rpm)で10〜15分間のサイクルで遠心分離処理されうる。別の例では、試料は遠心力が約8〜12,000gの範囲(例えば約10,000g)であるような速度で15〜45分間又は20〜30分間、遠心分離処理されうる。遠心分離機は、約8〜12,000gの範囲(例えば約10,000g)の遠心力を生み出すのに必要な速度へと速度上昇又は段階的加速がなされうる。さらに企図されるのは、遠心分離機はさらに、遠心分離プロセスの完了時に徐々に速度低下又は減速がなされうることである。ある場合には、遠心分離機をできるだけゆっくり減速させて、破裂の可能性から細菌細胞を保護するために大気圧への復帰が緩徐であるようにすることが望ましいかもしれない。上清は除去され、遠心分離管中の残存材料が、精製された中間MRT組成物である。これにより、およそ60%濃縮された生成物が生じうる。
ある場合には、遠心分離プロセスは二段階のプロセスであってもよい。例えば、生成物は最初に糞便の繊維状材料を除去するために「プレスピン」(例えば300gで2〜5分間)を経て、次に生成物を濃縮するためにより長い遠心分離処理を受けてもよい。さらに企図されるのは、最大300mLの量が、濃縮量の低下をもたらすことなく遠心分離処理されうるということである。ある場合には、300mLを超える量が遠心分離処理されうる。例えば、上記に議論されるように、遠心分離処理量は、容器の容量の百分比(例えば、60%の範囲)として選択されてもよい。結果として生じるMRT組成物は、70μm以下の粒度及びおよそ1×1010CFU/g程度の細菌濃度を有する細菌懸濁液である。精製された中間物の細菌の生存能力は、プロピジウムモノアジド(PMA)定量的ポリメラーゼ連鎖反応(qPCR)法を介して測定されうる。結果として生じるMRT組成物はさらに、冷蔵条件で3週間安定であることができる。
いくつかの実施形態では、遠心分離処理のみが精製及び濃縮のために多数回使用されることができる。しかしながら、細菌懸濁液の粒度はなおもピペットチップを詰まらせる範囲内(例えば60μm超)にある場合がある。これが成功するか否かは、投入される糞便材料(様々に異なる)に依存する。さらに企図されるのは、バッチサイズが数十リットルの範囲又はそれ以上である場合は分離器及び傾瀉器のシステムが使用されることも考えられるということである。
中間MRT組成物は任意選択で中間物チューブに移されてもよく、かつ必要な場合には、ステップ316に示されるように、凍結乾燥設備に輸送されてもよい。精製された中間物は、凍結乾燥のために、冷蔵条件すなわち5±3℃についてあらかじめ適格とされた輸送容器で契約の凍結乾燥装置(必要な場合)まで輸送されてもよい。
精製中間物は、ステップ318に示されるように、凍結乾燥用賦形剤溶液と1:1の比率で混合されうる。凍結乾燥用賦形剤溶液は、2.3%のPEG3350、1%のグリセリン、10%のトレハロース、及び10%のスクロースからなるものであってよい。しかしながら、他の凍結乾燥用賦形剤が使用されてもよい。精製中間物に賦形剤溶液を添加する前に、凍結乾燥用賦形剤溶液(グリセリンを含まない)は0.2μmのフィルタを通して濾過される。グリセリンは121℃にて最短でも15分間オートクレーブ滅菌されて、無菌的に添加される。凍結乾燥用賦形剤と精製中間物とが混合されてしまえば(凍結乾燥用懸濁液)、該凍結乾燥用懸濁液の200マイクロリットル(200μL)ずつのアリコートがステップ320に示されるように96ウェルプレートの各ウェルに入れられて、ステップ322で示されるように凍結乾燥される。
凍結乾燥プロセスは図5をさらに参照して説明されることになるが、同図は例示の凍結乾燥プロセス220/322のフローチャートを例証している。凍結乾燥を実施するために、充填が終わると96ウェルプレートはステップ402に示されるように無菌のバイオシールドで包まれうる。他の大きさのプレートも企図される。いくつかの実施形態では、ウェルのないトレーも使用されうる。これは、凍結乾燥された懸濁液を受け入れることが可能な容積を最大とすることが可能であり、このことは凍結乾燥プロセスの効率を高める可能性がある。全てのプレートが包まれた後、該プレートは、ステップ404に示されるように、直ちに輸送されて凍結乾燥装置に投入されうる。凍結乾燥装置は密閉され、凍結乾燥サイクルが開始されうる。生成物は、ステップ406に示されるように、ほぼ−40℃〜−45℃の範囲まで生成物棚温度を低下させることにより冷凍される。生成物が冷凍された後、ステップ408に示されるように、減圧して棚温度を0℃まで上昇させることにより一次乾燥(昇華)が生じる。二次乾燥ステップは、ステップ410に示されるように、含水量をさらに低減して生成物を周囲温度(ほぼ25℃)に至らしめるために開始される。ステップ412に示されるように、減圧は二次乾燥ステップの終了時に解除され、生成物は凍結乾燥装置から取り出される。生成物は、凍結乾燥されたアリコートの回収用の嫌気性チャンバ内部に置かれてもよい。凍結乾燥されたアリコートはペレットの形態であってよく、ステップ414に示されるように、乾燥剤を備えた包装容器に転送される。充填された包装物は、ステップ416に示されるように、窒素ガスで置換されて熱封止されうる。ここで図4に戻ると、中間MRT組成物が凍結乾燥のために現場を離れて輸送された場合には、凍結乾燥ペレットは次に、ステップ324に示されるように、冷蔵条件についてあらかじめ適格とされた輸送容器でMRT組成物製造業者に送り戻されればよい。
ある場合には、凍結乾燥ペレットは30℃より高いガラス転移温度(T)を有することが望ましいかもしれない。いくつかの例において、ガラス転移温度は30〜75℃の範囲にあることができる。このことは、室温で安定な最終生成物をもたらしうる。ガラス転移温度は、凍結乾燥プロセスから受け取られた生成物のスクリーニング、及び最終生成物の安定性の検証のうち少なくともいずれか一方のためのツールとして使用されてもよい。例えば、Tは保管中の生成物の安定性を予測するために使用されうる。ある場合には、保管温度を上回る50℃のTにより、凍結乾燥された中間物及び最終的な経口用薬物生成物のうち少なくともいずれか一方が細菌の著しい損失を伴うことなく一定期間保管されることが可能となりうる。
凍結乾燥された中間物が受け取られると、ステップ326に示されるように、該中間物は包装物から取り出されてカプセルに充填されうる。凍結乾燥された中間物はサンプリングされてもよく、全体の生存能力がPMA‐qPCR法で測定される。カプセル封入は、凍結乾燥された中間物の酸素への曝露を最小限にするために、周囲温度の窒素置換されたエリアで実施されうる。凍結乾燥中間物は1以上のヒプロメロースカプセルの中にカプセル封入される。複数の凍結乾燥中間物(例えば複数のペレット)がヒプロメロースカプセル中に、該カプセルの大きさ(例えばサイズ1、0、又は00)に応じて装荷されることが可能である。
カプセルはその後、ステップ328に示されるようにバンディングされてもよい。ある場合には、カプセルはヒプロメロースを用いてバンディングされてもよい。ある場合には、バンディング材料はEudragit L100、ヒプロメロースフタル酸エステル、又はヒプロメロース酢酸エステル/コハク酸エステルであってよい。これらは単なる例にすぎない。バンディング材料は、低pHの環境(例えば胃)に耐性であり、かつ高pHの環境(例えば腸管)では分解する、任意の材料であってよい。一貫した厚さのバンディングが各カプセルに適用され、従って崩壊性能はその受容限度に応じたものである。カプセルは、冷蔵条件すなわち5±3℃で、窒素置換されたプラスチック製バルク容器中にて又は乾燥剤とともに包装されて、保管される。カプセル封入及びバンディングされた薬物生成物は、ステップ330に示されるように、乾燥剤とともに包装され、かつ熱封止されうる。ある場合には、カプセル封入及びバンディングされた薬物生成物は、金属化ポリエステル/ポリエチレン接合フィルム中に個々の投与量で包装されうる。これにより、生成物の分解を引き起こしうる酸素及び湿気のうち少なくともいずれか一方への薬物生成物の曝露を最小限にすることができる。金属化ポリエステル/ポリエチレン接合フィルムは、24時間で0.31グラム/m(0.02グラム/100平方インチ)の水蒸気透過率及び0.623mL/m(0.0402/mL/100平方インチ)の酸素透過率を有しうる。接合フィルムの小形包装物は、チャイルドレジスタントの臨床供給包装物の必要性に対応するために、チャイルドレジスタントの容器に入って患者に提供されうる。チャイルドレジスタントの容器は、チャイルドレジスタントのキャップを備えた40ドラム(2.5オンス)の緑色の薬剤バイアルであってよい。該バイアルは、半透明で耐光性のポリプロピレンで作られているとよい。低密度ポリエチレン(LDPE)のチャイルドレジスタントのキャップは、容器を開けるためにユーザがキャップを押し下げて回転させることを要求することにより、権限なく取り出すことを防止する助けとなる。
実施例
本開示は、次の実施例を参照することによってさらに明らかにされうるが、該実施例はいくつかの実施形態を例証する役割を果たすものであって、本開示を限定するものではない。
実施例1:MRT用の実例の調合物についての崩壊温度の決定
12種の、実例のマイクロバイオータ回復治療用調合物についての崩壊温度の結果が確認された。崩壊温度は、この種の生成物をその物理的又は化学的完全性を損なうことなく合理的な時間で冷凍乾燥するための、最適な調合物及び凍結乾燥サイクルパラメータの開発を支援するために使用されうる。標準的な凍結乾燥サイクルが、上記調合物及び含有される嫌気性微生物細胞懸濁液について実行された。
実施例2:冷凍乾燥顕微鏡法のための材料及び方法
12種の調合物が試験のために利用された。各々の基剤は、スキムミルク10%、アスコルビン酸1%、ゼラチン1.4%及び木炭0.3%で構成された。成分は、食品等級、USP又はNF等級の化学製品であった。基剤にはその後、以下の添加剤がそれぞれ足された。
*トレハロース10%及びスクロース10%
*スクロース10%及びイノシトール5%
*トレハロース10%及びグリセロール1%
*ラフィノース10%及びイノシトール5%
*ラフィノース10%及びグリセロール1%
*グルコース5%及びイノシトール5%
*PEG1%及びスクロース10%
*PEG1%及びグリセロール1%
*トレハロース10%、スクロース10%及びグリセロール1%
*スクロース10%及びラクトース8%
*トレハロース10%及びイノシトール5%
*PEG1%及びラクトース8%
調合物が調製された。冷凍乾燥顕微鏡法の機器は、オリンパスのBX53偏光顕微鏡に、リンカム(Linkam)社のFDCS196冷却加熱ステージ、T95システム制御装置、LNP液体窒素ポンプ、及びエドワーズ(Edwards)社のE2M1.5真空ポンプを備えて構成された。
100ミリリットル(ml)の試料のうち20マイクロリットル(μL)のアリコートが、冷却加熱ステージ上に置かれたスライドガラスの上に、シリコンオイルの小滴を塗布された後で配置された。小型のカバーガラスが試料を覆って配置され、チャンバが密閉された。その後、試料は摂氏−45度(℃)まで、10℃/分で冷却された。材料が冷却段階で凍結に至った温度が記録された。温度が−45℃まで下がったら、減圧が開始された。生成物試料はその後、1℃/分で暖められた。生成物試料は、乾燥及び昇華している表面を観察するために、サイクル中連続的にモニタリングされた。崩壊の証拠が観察されたらその温度が記録された。表3は、調合物それぞれについての凍結温度及び崩壊温度の概要である。
凍結乾燥サイクルは、調合物中の固体の割合(%)、バイアルの大きさ及び直径、崩壊温度、チャンバ圧、棚温度、生成物の抵抗性などを含む様々な要因による影響を受ける。一次乾燥プロセスを完了するのに必要なチャンバ圧及び棚温度は、調合物の熱的特性、主として崩壊温度によって決まる。一次乾燥の温度は、増大している乾燥層からの抵抗増大によって生じる生成物の温度上昇の主な原因となる崩壊温度よりも低い。上記の要因の組み合わせに基づいて3つのサイクルが設計された。全てのサイクル時間が完了するのに48時間未満であった。表4は、臨界の崩壊温度に基づいた凍結乾燥サイクルの乾燥温度及びチャンバ圧の概要である。
凍結乾燥サイクルは、冷凍乾燥顕微鏡法での検討の際に収集されたデータに基づいて設計された。試行の凍結乾燥サイクルが、細菌細胞混合物のケーク構造及び生存率に関して試験するために各々の調合物について行われた。細胞の採取及び懸濁液の計量分配は、混合物のアリコート100マイクロリットルあたり10e7〜10e8コロニー形成単位の範囲の微生物を得るためにギブソン・バイオサイエンス(Gibson Bioscience )によって確立されたプロトコールに基づいて完了された。使用された微生物ストックは研究の第1段階から選択され、次の嫌気性菌すなわち、バクテロイデス・ユニフォルミス(Bacteroides uniformis )のATCC8492(商標)、アリスチペス・プトレディニス(Alistipes putredinis)のATCC29800(商標)、ルミノコッカス・グナバス(Ruminococcus gnavus )のATCC29149(商標)及びバクテロイデス・オバタス(Bacteroides ovatus)のATCC8484(商標)が含まれた。
凍結乾燥前後の生細胞の数(CFU)は系列希釈法によって決定された。希釈は次のレベルすなわち、10e3、10e5、10e7、及び10e9で構成された。ペレット試料は、1mLのリン酸緩衝生理食塩水中で再水和された。全ての試料が、あらかじめ還元されたCDC嫌気性菌用血液寒天培地及び選択的BBE(Bacteroides Bile Esculin)寒天培地に二連でプレーティングされた。寒天プレートは嫌気性雰囲気中にて35〜37℃で48時間インキュベートされた。
凍結乾燥サイクルにより、全ての調合物について良質なケーク構造が得られた。ペレットは固体であり外観は均一であった。各々の凍結乾燥ペレットは、1.0mLのリン酸緩衝生理食塩水中に再水和されると30秒以内に溶解した。生存率は、冷凍乾燥後の細菌コロニー形成単位の総数を冷凍乾燥前の細菌コロニー形成単位の総数で割った百分率として計算された。コロニー形成単位は4種の生物体の混在に基づくものとした。各調合物についての、合計コロニー形成単位での生存能力及び生存率(%)は、表5及び6に集約されている。
収集されたデータに基づくと、選択された嫌気性菌は、トレハロース及びスクロース、又はスクロース及びイノシトールの組み合わせが基剤調合物に利用された時、最も高い生存率を示した。これは、CDC嫌気性菌用血液寒天培地及び選択的BBE寒天培地のいずれの回収率についても真であった。これらの結果は、トレハロース及びスクロース、又はスクロース及びイノシトールの組み合わせが凍結乾燥時にバクテロイデス属細菌を最も良く保護することを示している。
実施例3:保管中の固体生成物の細菌の安定性
製造後及び保管時の包装されたカプセル封入済みカプセルの安定性を決定するために、検討が行われた。標準的な微生物学的プレーティング方法、分子レベルの非培養のPMA‐qPCR法、並びにPMA処理及びPMA非処理両方の試料の16s rRNA遺伝子配列決定が、固体薬物生成物中に存在する活性構成要素(細菌)を特徴解析するために使用された。プレーティング及び全体的生存能力の安定性のデータは、凍結乾燥されて包装されたカプセル封入済み生成物(第1の凍結乾燥プロセスを使用)が、より低温の保管条件(5±3℃)において、より高い保管温度かつ相対湿度(25±2℃/60%±5%RH、及び30±2℃/65%±5%RH)よりも安定であることを示す。凍結乾燥されて包装されたカプセル封入済み生成物(第2の凍結乾燥プロセスを使用)についてのプレーティング及び全体的生存能力の安定性のデータは、包装されたカプセル封入済み生成物が5±3℃及び25±2℃のいずれの保管温度においても安定であることを示す。
当然のことであるが、本開示は多くの点において単なる例示にすぎない。細部、特に形状、大きさ、及びステップの配置構成に関しては、本開示の範囲を超過することなく変更がなされうる。本発明の範囲は、もちろん、添付の特許請求の範囲が表現されている言語において定義されている。

Claims (11)

  1. 経口的マイクロバイオータ回復治療(MRT)組成物を製造するための方法であって、前記方法は、
    製剤原料を製造するステップであって、前記製剤原料が糞便由来のマイクロバイオータと凍結保護剤とを含み、前記凍結保護剤がポリエチレングリコールを含む、前記製造するステップと、
    前記製剤原料に希釈剤を添加するステップと、
    前記製剤原料及び前記希釈剤を混合して混合物を形成するステップと、
    前記混合物を遠心分離処理して中間物材料を形成するステップと、
    前記中間物材料を凍結乾燥して1以上の凍結乾燥ペレットを形成するステップと、
    前記1以上の凍結乾燥ペレットを機械的に加工して加工された製剤材料を形成するステップと、
    前記加工された製剤材料を1以上のカプセルに封入するステップと、
    を含む方法。
  2. 前記混合物を濾過するステップをさらに含み、前記混合物を濾過するステップは、50〜70マイクロメートル(μm)の範囲の粒子を有する試料を得るために前記混合物を濾過することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記混合物を遠心分離処理するステップは、15〜45分間の範囲にわたって遠心力が約8〜12,000gの範囲であるような速度で前記混合物を遠心分離処理することを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記中間物材料を凍結乾燥するステップは、
    前記中間物材料を凍結乾燥用賦形剤と混合して凍結乾燥中間物を形成するステップと、
    1以上のウェルを有するプレートに凍結乾燥中間物を入れるステップと、
    前記凍結乾燥中間物の温度を−40〜−45℃の範囲の温度にまで低下させるステップと、
    前記凍結乾燥中間物を減圧し、かつ前記凍結乾燥中間物の温度をおよそ0℃にまで上昇させるステップと、
    二次乾燥ステップを初期化し、かつ前記凍結乾燥中間物の温度をおよそ25℃にまで上昇させるステップと、
    減圧を解除するステップと、
    前記1以上の凍結乾燥ペレットを前記プレートから取り出すステップと
    を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記凍結乾燥用賦形剤はPEG3350、グリセリン、トレハロース、及びスクロースを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記凍結乾燥用賦形剤はポリビニルピロリドン及びトレハロースを含む、請求項4に記載の方法。
  7. 前記1以上のカプセルはヒプロメロースカプセルを含む、請求項1に記載の方法。
  8. ヒプロメロース、メタクリル酸及びメタクリル酸メチルに基づく陰イオン性コポリマー、ヒプロメロースフタル酸エステル、ヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル、又はこれらの組み合わせを含むバンディング材料を用いて、前記カプセルをバンディングするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記1以上のカプセルを個々の投与量で包装して小形包装物にするステップをさらに含み、前記小形包装物は、金属化ポリエステル/ポリエチレン接合フィルムを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 1以上のチャイルドレジスタントな容器に前記小形包装物を入れるステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記混合物を遠心分離処理するステップは、プレスピン処理および2次遠心分離処理を含む、請求項1に記載の方法。
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