JP2015522003A - チモキノンを含有するカプセル - Google Patents
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Abstract
本発明は、活性成分としてチモキノン(THQ)を含有し、かつカプセルの貯蔵寿命中にTHQを著しく損失することなく室温で保管することができる、医薬品、栄養補助剤または食品栄養剤用の安定なカプセル配合物に関する。好ましいカプセルは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)シェルを有し、かつ合成の形で、または植物抽出物の一部として、更なる活性成分としてカルバクロールを含有し得る。任意選択的に、カプセルは、粘度向上剤を含有し得る。
Description
本発明は、活性成分として、好ましくはオレガノ抽出物中の成分としてチモキノン(THQ)を含有し、かつカプセルの貯蔵寿命中にTHQを著しく損失することなく室温で保管することができる、医薬品、栄養補助剤または食品栄養剤用の安定なカプセル配合物に関する。好ましいカプセルは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)シェルを有し、かつ合成の形で、または植物抽出物の一部として、更なる活性成分としてカルバクロールを含有し得る。
[発明の背景]
カプセルは、ハードシェルまたはソフトシェルで構成され、単回用量の1種または複数種の活性成分を含有する。カプセルは主に、経口投与用であり、粉末、ペレットまたはミクロ錠剤用の容器としての役割を果たす。カプセルは、向上した含有量均一性および正確な投薬量を有する固体の1回単位剤形へと、液体または半固体配合物を変換することも可能にする。カプセルのシェルは、味または匂いのマスキングに適している。さらに、シェルは、酸素および光に対する保護を提供することによって、充填物の安定性を向上させることができる。カプセルは、様々な形およびサイズで利用可能である。カプセルの表面は滑らかであり、そのため、快適かつ簡便に確実に投与することができる。
カプセルは、ハードシェルまたはソフトシェルで構成され、単回用量の1種または複数種の活性成分を含有する。カプセルは主に、経口投与用であり、粉末、ペレットまたはミクロ錠剤用の容器としての役割を果たす。カプセルは、向上した含有量均一性および正確な投薬量を有する固体の1回単位剤形へと、液体または半固体配合物を変換することも可能にする。カプセルのシェルは、味または匂いのマスキングに適している。さらに、シェルは、酸素および光に対する保護を提供することによって、充填物の安定性を向上させることができる。カプセルは、様々な形およびサイズで利用可能である。カプセルの表面は滑らかであり、そのため、快適かつ簡便に確実に投与することができる。
米国およびヨーロッパ薬局方では、ハード、ソフトおよび放出制御カプセルが区別される。
ハードカプセルは、互いにはめ込まれる予め作られた2つの円筒形セクション(本体およびキャップ)を有する。各セクションの一方の末端は丸く、閉じられており、もう一方の端は開いている。ハードカプセルは通常、固形物質(例えば、粉末または顆粒)で充填されているが、より小規模な製造では、液体または半固体がカプセルに封入される場合がある。
ソフトカプセルは通常、液体または半固体充填物を含有し、通常、長楕円形または卵形である。ソフトカプセルは、ロータリーダイ式プロセスによって1操作で形成され、充填され、かつ密閉される。この技術は一般に、大量の材料を必要とする。したがって、ソフトカプセル製造は、実験室規模で行うのは難しい。
ゼラチンは、無味、無臭、かつ水溶性物質であり、温度によって支配される、溶液からゲルへの可逆相変化を受ける。これらの特徴によって、ハードカプセルの原料としてのその利用度が向上した。しかしながら、ゼラチンは、本出願におけるその使用を制限する、いくつかの欠点:その吸湿性、ゼラチンカプセルの比較的高い含水率(13〜16%)および架橋する傾向を有する。さらに、宗教的、文化的または食事の問題のため(ベジタリアン、食事制限のある患者または健康的な生活様式)、かつ海綿状変性脳症(BSE)に感染するリスクのために、ゼラチンは問題をはらむ。
ゼラチンは、動物原料を含まない、またはすべて植物性のカプセルを製造するためにヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)またはプルランに置き換えられることが多い。HPMCは、植物由来の、無臭かつ無味のポリマーであり、架橋に対して耐性があるとみなされている。HPMCカプセルは低含水率(2〜5%)を有することから、ゼラチンよりも水分の影響を受けやすい配合物に適している。しかしながら、酸化防止剤ポリフェノール活性物質(例えば、緑茶などの植物抽出物中に存在する)とHPMCコーティングとの相互作用が確認されている。
プルランは、デンプン発酵によって生成される水溶性の天然多糖である。プルラン膜が低酸素透過性であることによって、カプセル封入された酸化感受性成分の保護が高められる。
オレガノ抽出物の利点は、国際公開第08/017484号パンフレット(DSM IP Assets,B.V)に記述されている。オレガノ抽出物は、カルバクロール(CRV)およびチモキノン(THQ)などの多くの活性成分を含有する。カルバクロールは、様々な配合物において比較的安定な分子であるが、THQはそうではなく、オレガノ抽出物が従来どおりに配合された場合、THQは急速に分解する。
国際公開第09/150179号パンフレット(DSM IP Assets,B.V.)では、様々なカプセルにおいて使用されるオレガノ抽出物を安定化するために、多価不飽和脂肪酸(PUFA)およびそのエチルエステル(PUFA EE)が使用されている。PUFA/PUFA EEは、抽出物のろう様沈殿を防ぎ、したがって全体として抽出物が安定化されるが、PUFAは、THQが分解するのを防止しない。
国際公開第10/094761号パンフレット(DSM IP ASSETS,B.V.)には、オレガノ抽出物、トリシルグリセロール(DURKEX200)、およびホスファチジルコリンを含有するカプセル(LiCaps)が記述されている。これらのカプセルは、THQの分解を防ぐために4℃で保管され、したがって室温での保管に適していない。
市販のオレガノ抽出物カプセルの数多くの例がある。しかしながら、これらは相当量のTHQを含有しているわけではなく、したがって受容者は、オレガノ抽出物の十分な利益を受けるわけではない。その充填物中に存在するTHQを保存し、かつ室温で保管することができるカプセルを有することが望まれる。
[発明の詳細な説明]
本発明に従って、THQの安定性が、
a)ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、プルラン、およびゼラチンからなる群から選択されるシェル;
b)少なくとも2重量%のチモキノン(THQ)、好ましくは2〜8重量%のチモキノンを含む充填組成物;
c)中鎖トリグリセリド、グリセロール、食用植物ワックス;植物油(例えば:オリーブ油、パーム油、ヒマワリ油、トウモロコシ油/コーン油、ダイズ油、ゴマ油、または米ぬか油)、およびその混合物からなる群から選択される希釈剤;
d)その粘度向上剤がホスファチジルコリン(phosphaditylcholine)ではないという条件;かつさらに、シェルがプルランまたはゼラチンである場合に、粘度向上剤がホスファチジルコリン/レシチンのいずれも含まないという条件で、粘度向上剤;
を含む、栄養補助剤または医薬品カプセル中で室温で維持することができることが判明した。
本発明に従って、THQの安定性が、
a)ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、プルラン、およびゼラチンからなる群から選択されるシェル;
b)少なくとも2重量%のチモキノン(THQ)、好ましくは2〜8重量%のチモキノンを含む充填組成物;
c)中鎖トリグリセリド、グリセロール、食用植物ワックス;植物油(例えば:オリーブ油、パーム油、ヒマワリ油、トウモロコシ油/コーン油、ダイズ油、ゴマ油、または米ぬか油)、およびその混合物からなる群から選択される希釈剤;
d)その粘度向上剤がホスファチジルコリン(phosphaditylcholine)ではないという条件;かつさらに、シェルがプルランまたはゼラチンである場合に、粘度向上剤がホスファチジルコリン/レシチンのいずれも含まないという条件で、粘度向上剤;
を含む、栄養補助剤または医薬品カプセル中で室温で維持することができることが判明した。
好ましい実施形態において、THQは、カルバクロール(CRV)などの他の活性成分と併せて存在する。これらの成分は、植物抽出物中に、特にオレガノ抽出物中に存在し得る。
本発明の重要な一態様は、カプセルの貯蔵寿命にわたってカプセルを室温で保管することができ、かつTHQがまだ存在することである。室温で保管された以前のオレガノ抽出物カプセルにおいて、THQは急速に分解され、それがカプセル中に少しでも存在する場合には、著しく減少した量(つまり、1重量%未満)でのみ存在する。
本発明に従って、THQは、カプセルの貯蔵寿命の間に、少なくとも2重量%の量で存在する。栄養補助剤の「貯蔵寿命」は一般に、製造日から2年であり、一般に包装に表示されている。したがって、本発明において、カプセルはオレガノ抽出物を含有し、そのカプセルにおいて、THQは、室温で保管された場合に製造日から少なくとも2年間、少なくとも2重量%の量で存在する。
[THQを含有するオレガノ抽出物]
植物抽出物がTHQの供給源である場合には、それはオレガノ抽出物であることが好ましい。「オレガノ抽出物」は、抽出性化合物、特に揮発性化合物の濃縮物状態での、オリガナム・ブルガレ(Origanum vulgare)またはO.ミヌチフロレス(O.minutiflores)などのオリガナム(Origanum)属、およびタイム・ブルガリス(Thymus vulgaris)などのタイム(Thymus)属に属する植物(植物全体またはその一部)由来の抽出物であり得る。「オレガノ」という用語によって網羅されるオリガナム(Origanum)属の植物の更なる例は、O.マヨラナ(O.majorana)、O.ディクタムス(O.dictamus)、O.クレティカム(O.creticum)、O.xマジョリカム(O.x majoricum)、O.アウレウム(O.aureum)、O.コンパクタス(O.compactus)、O.シリアカ(O.syriaca)、O.チトハンツム(O.tytthantum)、O.ヘラクレオティカム(O.heracleoticum)、O.スミルナエウム(O.smyrnaeum)およびO.ビレンス(O.virens)である。「オレガノ」という用語によって網羅されるタイム(Thymus)属の植物の更なる例は、キャラウェイタイム(T.herbus−barona)、レモンタイム(T.citriodorus)、マスチック・タイム(T.mastichiana)、ブロードリーフタイム(T.pulegioides)、クリーピングタイム(T.serpyllum)、ティムス・オドラティッシムス(T.pallasianus)、およびティムス・プラエコクス(T.praecox)である。濃縮物は抽出に使用された溶媒をまだ含有してもよいし、それを含有しなくてもよく、または特定の担体材料へと移してもよい。抽出物は、例えば(an)メタノール、エタノール、酢酸エチル、ジエチルエーテル、n−ヘキサン、塩化メチレンなどの溶媒での抽出、または二酸化炭素(純粋な、またはアルコールなどのその他の溶媒との混合物の状態で)または酸化二窒素などの超臨界流体での抽出、(b)精油を得るための水蒸気蒸留、または(c)窒素などの熱ガスでの抽出/蒸留による、当技術分野でよく知られている方法に従って得られる。
植物抽出物がTHQの供給源である場合には、それはオレガノ抽出物であることが好ましい。「オレガノ抽出物」は、抽出性化合物、特に揮発性化合物の濃縮物状態での、オリガナム・ブルガレ(Origanum vulgare)またはO.ミヌチフロレス(O.minutiflores)などのオリガナム(Origanum)属、およびタイム・ブルガリス(Thymus vulgaris)などのタイム(Thymus)属に属する植物(植物全体またはその一部)由来の抽出物であり得る。「オレガノ」という用語によって網羅されるオリガナム(Origanum)属の植物の更なる例は、O.マヨラナ(O.majorana)、O.ディクタムス(O.dictamus)、O.クレティカム(O.creticum)、O.xマジョリカム(O.x majoricum)、O.アウレウム(O.aureum)、O.コンパクタス(O.compactus)、O.シリアカ(O.syriaca)、O.チトハンツム(O.tytthantum)、O.ヘラクレオティカム(O.heracleoticum)、O.スミルナエウム(O.smyrnaeum)およびO.ビレンス(O.virens)である。「オレガノ」という用語によって網羅されるタイム(Thymus)属の植物の更なる例は、キャラウェイタイム(T.herbus−barona)、レモンタイム(T.citriodorus)、マスチック・タイム(T.mastichiana)、ブロードリーフタイム(T.pulegioides)、クリーピングタイム(T.serpyllum)、ティムス・オドラティッシムス(T.pallasianus)、およびティムス・プラエコクス(T.praecox)である。濃縮物は抽出に使用された溶媒をまだ含有してもよいし、それを含有しなくてもよく、または特定の担体材料へと移してもよい。抽出物は、例えば(an)メタノール、エタノール、酢酸エチル、ジエチルエーテル、n−ヘキサン、塩化メチレンなどの溶媒での抽出、または二酸化炭素(純粋な、またはアルコールなどのその他の溶媒との混合物の状態で)または酸化二窒素などの超臨界流体での抽出、(b)精油を得るための水蒸気蒸留、または(c)窒素などの熱ガスでの抽出/蒸留による、当技術分野でよく知られている方法に従って得られる。
好ましくは、超臨界二酸化炭素を使用した抽出によって得られるオレガノ抽出物が使用される。かかる抽出物は、有機溶媒を全く含有せず、タンパク質および重金属を含有しないという利点を有する。望まれる場合には、超臨界二酸化炭素での抽出に続いて、第2の超臨界流体CO2抽出工程を行い、ワックスを除去し、揮発性物質を選択的に濃縮する。
オレガノ抽出物またはその揮発性成分は、天然または合成または混合(すなわち、一部天然、一部合成の)起源に由来することができ、つまりそれらは、植物の抽出および分画によって得られることを除いて、化学的に合成することができ、所望の場合には、所望の量で互いに混合することができる。それらは、所望の純度および濃度で、例えば10%(重量)以下と低い、またはほぼ100%(重量)までの濃度でそれらを含有する溶液として、製造かつ使用することができる。
その揮発性成分のうちの少なくとも1種類を高い割合で含有するオレガノ抽出物が好ましい。抽出物の全重量に対して上記のように揮発性成分を合計で少なくとも70重量%含有するオレガノ抽出物がさらに好ましい。完全に天然のオレガノ抽出物は、その少なくとも1種類の特定の揮発性成分で強化してもよい。
少なくとも2重量%、好ましくは2〜8重量%の範囲の量でチモキノンを含むオレガノ抽出物が好ましい。
本発明の文脈において好ましいオレガノ抽出物は、CRVも含むオレガノ抽出物であり、そのためその抽出物は、上記のように少なくとも2重量%、好ましくは2〜8重量%の範囲でTHQを含み、かつさらに:
カルバクロールを少なくとも30重量%、好ましくはカルバクロールを少なくとも50重量%、
さらに好ましくは、カルバクロールを少なくとも60重量%含み、
最も好ましくは、オレガノ抽出物はカルバクロールを少なくとも65重量%含む。
カルバクロールを少なくとも30重量%、好ましくはカルバクロールを少なくとも50重量%、
さらに好ましくは、カルバクロールを少なくとも60重量%含み、
最も好ましくは、オレガノ抽出物はカルバクロールを少なくとも65重量%含む。
他の好ましいオレガノ抽出物は、オレガノ抽出物の重量に対して、カルバクロールを少なくとも50重量%、チモキノンを2〜25重量%含むオレガノ抽出物であり、
さらに好ましくは、オレガノ抽出物は、カルバクロールを少なくとも55重量%、チモキノンを少なくとも2重量%含み、
またさらに好ましくは、オレガノ抽出物は、カルバクロールを少なくとも60重量%、チモキノンを少なくとも2重量%含み、
最も好ましくは、オレガノ抽出物は、カルバクロールを少なくとも65重量%、チモキノンを2〜8重量%の範囲で含む。
さらに好ましくは、オレガノ抽出物は、カルバクロールを少なくとも55重量%、チモキノンを少なくとも2重量%含み、
またさらに好ましくは、オレガノ抽出物は、カルバクロールを少なくとも60重量%、チモキノンを少なくとも2重量%含み、
最も好ましくは、オレガノ抽出物は、カルバクロールを少なくとも65重量%、チモキノンを2〜8重量%の範囲で含む。
[カプセルシェル]
カプセルシェルは、HPMC、プルランおよびゼラチンからなる群から選択することができる。しかしながら、本発明に従って、カプセルシェルがプルランまたはゼラチンのいずれかであり、かつ粘度向上剤がホスファチジルコリンまたはレシチンである場合には、THQは安定ではないことが判明した。したがって、本発明に従って、カプセルシェルは:
a)いずれかの粘度向上剤と使用され得るHPMC;
b)粘度向上剤がホスファチジルコリンでもレシチンでもないという条件で、プルラン;
c)粘度向上剤がホスファチジルコリンでもレシチンでもないという条件で、ゼラチン;
であり得る。
カプセルシェルは、HPMC、プルランおよびゼラチンからなる群から選択することができる。しかしながら、本発明に従って、カプセルシェルがプルランまたはゼラチンのいずれかであり、かつ粘度向上剤がホスファチジルコリンまたはレシチンである場合には、THQは安定ではないことが判明した。したがって、本発明に従って、カプセルシェルは:
a)いずれかの粘度向上剤と使用され得るHPMC;
b)粘度向上剤がホスファチジルコリンでもレシチンでもないという条件で、プルラン;
c)粘度向上剤がホスファチジルコリンでもレシチンでもないという条件で、ゼラチン;
であり得る。
好ましい実施形態において、カプセルは
a)HPMCシェル;
b)THQを少なくとも2重量%、好ましくはTHQを2〜8重量%含み、さらにCRVを少なくとも50重量%、好ましくはCRVを少なくとも60重量%含むオレガノ抽出物;
c)中鎖トリグリセリド、グリセロール、食用植物ワックス;植物油(例えば:オリーブ油、パーム油、ヒマワリ油、トウモロコシ/コーン油、ダイズ油、ゴマ油、または米ぬか油)、およびその混合物からなる群から選択される希釈剤;および
b)粘度向上剤;
を含む。
a)HPMCシェル;
b)THQを少なくとも2重量%、好ましくはTHQを2〜8重量%含み、さらにCRVを少なくとも50重量%、好ましくはCRVを少なくとも60重量%含むオレガノ抽出物;
c)中鎖トリグリセリド、グリセロール、食用植物ワックス;植物油(例えば:オリーブ油、パーム油、ヒマワリ油、トウモロコシ/コーン油、ダイズ油、ゴマ油、または米ぬか油)、およびその混合物からなる群から選択される希釈剤;および
b)粘度向上剤;
を含む。
[希釈剤]
純粋なオレガノ抽出物は、保管中にカプセルの完全性を高濃度で損なうことから、適合性の賦形剤とそれを混合することなくカプセル内に充填すべきではない。適切な希釈剤としては:中鎖トリグリセリド、好ましくはオレイン酸、食用植物ワックス;植物油(例えば:オリーブ油、パーム油、ヒマワリ油、トウモロコシ/コーン油、ダイズ油、ゴマ油、または米ぬか油)が挙げられる。希釈剤の濃度は、使用される個々のオレガノ抽出物に応じて異なり、カプセルシェルが確実に完全な状態のままであるようにするのに十分であることから、これは既知の方法を用いて決定することができる。希釈剤は、少なくとも50重量%、さらに好ましくは少なくとも50〜60重量%で存在する。一部の組成物において、それは58重量%である。
純粋なオレガノ抽出物は、保管中にカプセルの完全性を高濃度で損なうことから、適合性の賦形剤とそれを混合することなくカプセル内に充填すべきではない。適切な希釈剤としては:中鎖トリグリセリド、好ましくはオレイン酸、食用植物ワックス;植物油(例えば:オリーブ油、パーム油、ヒマワリ油、トウモロコシ/コーン油、ダイズ油、ゴマ油、または米ぬか油)が挙げられる。希釈剤の濃度は、使用される個々のオレガノ抽出物に応じて異なり、カプセルシェルが確実に完全な状態のままであるようにするのに十分であることから、これは既知の方法を用いて決定することができる。希釈剤は、少なくとも50重量%、さらに好ましくは少なくとも50〜60重量%で存在する。一部の組成物において、それは58重量%である。
[粘度向上剤]
高速装置で正確に適量に分け、充填するために、充填物の粘度を調整するのに、粘度調整剤が必要とされる場合がある。したがって、粘度向上剤はカプセル充填剤の好ましい成分である。プルランおよびホスファチジルコリンまたはレシチンの組み合わせはTHQの安定性に悪影響を及ぼすため、この組み合わせは使用すべきではない。同様に、ゼラチンおよびホスファチジルコリンまたはレシチンの組み合わせも、THQの安定性に悪影響を及ぼし、そのためこの組み合わせは使用すべきではない。既知の粘度向上剤としては:二酸化ケイ素、ステアリン酸、セトステアリル、セチルおよびステアリルアルコール、ベヘン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、いくつかの部分または完全水素化グリセリドおよび脂肪酸エステルが挙げられる。
高速装置で正確に適量に分け、充填するために、充填物の粘度を調整するのに、粘度調整剤が必要とされる場合がある。したがって、粘度向上剤はカプセル充填剤の好ましい成分である。プルランおよびホスファチジルコリンまたはレシチンの組み合わせはTHQの安定性に悪影響を及ぼすため、この組み合わせは使用すべきではない。同様に、ゼラチンおよびホスファチジルコリンまたはレシチンの組み合わせも、THQの安定性に悪影響を及ぼし、そのためこの組み合わせは使用すべきではない。既知の粘度向上剤としては:二酸化ケイ素、ステアリン酸、セトステアリル、セチルおよびステアリルアルコール、ベヘン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、いくつかの部分または完全水素化グリセリドおよび脂肪酸エステルが挙げられる。
好ましいカプセルにおいて、粘度向上剤は、二酸化ケイ素である。
光分解から保護するために、カプセルが不透明であるか、着色されていることも好ましい。
本発明によるカプセルは、標準法で組み立てることができる。液体または半固体を含有するハードカプセルは、逐次充填し、漏れを防ぐために密閉しなければならない。カプセルを密閉するために一般に使用される2つの工業的方法は、バンディングおよびスプレーシールである。バンディング中、ポリマーバンド(例えば、ゼラチンまたはHPMC)が、カプセル本体とキャップと間に重なるように使用されると同時に、水性アルコール溶液が、スプレーシール中にキャップ表面に噴霧され、2つのセグメントが互いに固着される。
以下の非制限的な例は、本発明を例証するために示される。
[実施例]
[実施例1]
[1.材料および方法]
含有されるTHQおよびCRVの化学安定性に対する組成、カプセル材料および貯蔵条件の影響を研究するために、貯蔵中にオレガノ抽出物(OreVida(登録商標)、FLAVEXから市販)を様々な組成でモニターした。不透明/着色カプセルを使用して、THQの光化学分解を防いだ。カプセルの崩壊時間も試験して、水不溶性複合体が形成され、その結果、カプセル崩壊が延長され得る、THQまたはCARVとカプセルシェルとの可能性のある、およその相互作用についての情報を得た。
[実施例1]
[1.材料および方法]
含有されるTHQおよびCRVの化学安定性に対する組成、カプセル材料および貯蔵条件の影響を研究するために、貯蔵中にオレガノ抽出物(OreVida(登録商標)、FLAVEXから市販)を様々な組成でモニターした。不透明/着色カプセルを使用して、THQの光化学分解を防いだ。カプセルの崩壊時間も試験して、水不溶性複合体が形成され、その結果、カプセル崩壊が延長され得る、THQまたはCARVとカプセルシェルとの可能性のある、およその相互作用についての情報を得た。
[1.1カプセル充填物の組成およびカプセルシェルの種類]
THQは光の影響を受けることから、カプセル容積0.91mLに相当するサイズ00の不透明/着色カプセルを使用して、光分解を防いだ。上記のカプセルサイズおよび組成1(表1の記入1を参照)は、国際公開第10/094761号パンフレットに記載の最初のヒト研究で使用された(かつ、比較のために使用された)カプセルと同一である。
THQは光の影響を受けることから、カプセル容積0.91mLに相当するサイズ00の不透明/着色カプセルを使用して、光分解を防いだ。上記のカプセルサイズおよび組成1(表1の記入1を参照)は、国際公開第10/094761号パンフレットに記載の最初のヒト研究で使用された(かつ、比較のために使用された)カプセルと同一である。
以前の研究から、THQの分解は、抽出物を希釈するか、またはその粘度を増加することによって防ぐことができることが分かった。したがって、二酸化ケイ素(アエロシル(AEROSIL)200)またはホスファチジルコリン(EPIKURON 135 F IP:濃縮ホスファチジルコリン含有量を有する分画ダイズレシチン&ダイズ油)を粘度向上剤として使用した。組成物の粘度は、粘度向上剤を使用せず25℃でおよそ25mPasであり、二酸化ケイ素またはホスファチジルコリンを添加すると、粘度が52〜55mPasに上昇した(添加された量は表1に含まれる)。
中鎖トリグリセリド(MCT)を希釈剤として用いた。
ハードゼラチンカプセル(Coni−Snap(登録商標))、HPMCカプセル(Vcaps(登録商標))およびプルランカプセル(NPcaps(商標))中でオレガノ抽出物の適合性を試験した。Vcaps(登録商標)およびNPcaps(商標)は、動物原料を含まない、保存剤を含まない、グルテンを含まない、非GMOおよびGRASであると公表されている。さらに、どちらも、ユダヤおよびイスラムの証明書を保持する。すべてのカプセルブランドは、カプスゲル社(Capsugel)(Bornem,ベルギー)によって提供された。
この研究において調製されたカプセルは、エッペンドルフ・マイクロピペットを使用して手作業で充填され、カプセルのバンディングは、従来の技術を用いて行われた。
[実施例2]
[カプセルの崩壊]
崩壊時間は、37℃の900ml脱イオン水中でDISI−1崩壊試験器(Charles Ischi AG Pharma Prueftechnik,Zuchwill,スイス)を使用して測定された。平衡して6つの測定を行った。USP<2040>において設定された崩壊時間の上限は、ハードシェルカプセルについては30分である。
[カプセルの崩壊]
崩壊時間は、37℃の900ml脱イオン水中でDISI−1崩壊試験器(Charles Ischi AG Pharma Prueftechnik,Zuchwill,スイス)を使用して測定された。平衡して6つの測定を行った。USP<2040>において設定された崩壊時間の上限は、ハードシェルカプセルについては30分である。
[実施例3]
[安定性の研究]
長期間安定性の研究を36ヶ月間実施した。促進安定性研究は、40℃/相対湿度(RH)75%で6ヶ月間行った。THQおよびCARVの保持率を測定し、モニターした。
[安定性の研究]
長期間安定性の研究を36ヶ月間実施した。促進安定性研究は、40℃/相対湿度(RH)75%で6ヶ月間行った。THQおよびCARVの保持率を測定し、モニターした。
カルバクロールおよびチモキノンの定量化をHPLC−UVによって行った。THF/メタノールで抽出した後、勾配法を適用してRP−HPLC−UVによって、CARVおよびTHQを分析する。THQについては254nm、CARVについては275nmに検出波長を設定する。外部標準較正を用いて、定量化を行った。各バッチのカプセル10個を分析することによって、最初のアッセイおよび含有量均一性の決定を行った。さらに安定性について、各バッチのカプセル2個を各時点で分析した。
[液体充填ハードゼラチンカプセルにおけるTHQおよびCARVの安定性]
図1aおよび図1bに示すように、THQは、ハードゼラチンカプセル内に充填された3つの組成のうちの2つで良好な安定性を示す。THQ含有量の有意な減少は、促進研究(40℃)における貯蔵の最初の月の後に、組成1において既に確認することができた。この発見は、長期間安定性の結果によって確認された。表2に示すように、カプセル配合物1は、粘度向上剤としてホスファチジルコリンを含有した。
図1aおよび図1bに示すように、THQは、ハードゼラチンカプセル内に充填された3つの組成のうちの2つで良好な安定性を示す。THQ含有量の有意な減少は、促進研究(40℃)における貯蔵の最初の月の後に、組成1において既に確認することができた。この発見は、長期間安定性の結果によって確認された。表2に示すように、カプセル配合物1は、粘度向上剤としてホスファチジルコリンを含有した。
本発明の結果から、ホスファチジルコリンは、貯蔵中のTHQの化学分解を促進することから、オレガノ抽出物と不適合であることが分かる。組成1は4℃での貯蔵中に安定であったことから、THQとホスファチジルコリンの望ましくない相互作用を低温で防ぐことができると考えることが妥当である。
CARは、どのカプセル配合物においても貯蔵中に安定であった(図2)。
[液体充填HPMCカプセルにおけるTHQおよびCRVの安定性]
貯蔵(25℃/RH60%&40℃/RH75%)中のHPMCカプセルにおけるTHQの安定性を図3に示す。THQ含有量の増加は、HPMCカプセル内に充填されたカプセル配合物について測定することができ、促進条件下で貯蔵して3ヵ月後、および室温で貯蔵して6ヵ月後に平衡に達すると思われた(図3)。
貯蔵(25℃/RH60%&40℃/RH75%)中のHPMCカプセルにおけるTHQの安定性を図3に示す。THQ含有量の増加は、HPMCカプセル内に充填されたカプセル配合物について測定することができ、促進条件下で貯蔵して3ヵ月後、および室温で貯蔵して6ヵ月後に平衡に達すると思われた(図3)。
この現象は、HPMCカプセルの酸素透過性がゼラチンおよびプルランカプセルよりも高いという知見によって説明することができる。オレガノ抽出物は多成分混合物とみなすことができることから、理論によって束縛されることなく、微量の抽出物または少量のCRVが貯蔵中に酸化によってTHQに変換されると思われる。平衡に達した後、THQの化学分解は、ホスファチジルコリンを含有する組成物1において明らかとなった。CRVは、HPMCカプセルにおいて良好な安定性を示した(図4)。
[液体充填プルランカプセルにおけるTHQおよびCRVの安定性]
プルランカプセルにおけるoreVidaオレガノ抽出物で得られた安定性の結果は、ゼラチンカプセルで確認された結果と同様であった。ホスファチジルコリンを含有するカプセル組成物は、プルランカプセルにおいても劣る安定性を示した(図5)。40℃で6ヶ月貯蔵した後に測定される、より低いCRV保持率は、長期間安定性研究によって確認されなかった。CRVは、プルランカプセルにおいても安定であると思われる(図6)。
プルランカプセルにおけるoreVidaオレガノ抽出物で得られた安定性の結果は、ゼラチンカプセルで確認された結果と同様であった。ホスファチジルコリンを含有するカプセル組成物は、プルランカプセルにおいても劣る安定性を示した(図5)。40℃で6ヶ月貯蔵した後に測定される、より低いCRV保持率は、長期間安定性研究によって確認されなかった。CRVは、プルランカプセルにおいても安定であると思われる(図6)。
安定性のデータに基づいて、オレガノ抽出物が特定の賦形剤と混合され、希釈されるカプセル配合物は、ホスファチジルコリンなしで配合された場合には、ゼラチン、HPMCおよびプルランカプセルにおいて良好な安定性を示すと結論付けられる。
[実施例4]
[崩壊時間]
ゼラチンのアミノ基(リジン残基)は、時間が経つにつれ、かつ/または促進安定性条件下にて、アルデヒドと架橋する傾向がある。アルデヒドは、ペパーミント油などの精油の主要な成分である。HPMCは、緑茶抽出物などの草本抽出物中にしばしば存在する酸化防止剤ポリフェノール活性物質と相互作用すると報告されている。これらの相互作用の結果、カプセル崩壊の延長が起こり、その結果、溶解速度および溶解の進行度が遅くなる。
[崩壊時間]
ゼラチンのアミノ基(リジン残基)は、時間が経つにつれ、かつ/または促進安定性条件下にて、アルデヒドと架橋する傾向がある。アルデヒドは、ペパーミント油などの精油の主要な成分である。HPMCは、緑茶抽出物などの草本抽出物中にしばしば存在する酸化防止剤ポリフェノール活性物質と相互作用すると報告されている。これらの相互作用の結果、カプセル崩壊の延長が起こり、その結果、溶解速度および溶解の進行度が遅くなる。
この研究で使用されるカプセルシェルとoreVidaオレガノ抽出物の適合性を試験するために、カプセル配合物の崩壊時間を37℃の900ml蒸留水中で測定した。
表3に示すように、25℃/RH60%で貯蔵されたカプセルに関して、崩壊時間の有意な増加は確認されなかった。
オレガノ抽出物は充填組成物中にしっかりと希釈されていることに留意しなければならない。抽出物の濃度は、充填物総重量に対して10重量%未満である。カプセルシェルと反応する可能性があり得る物質を希釈することによって、望ましくない相互作用の可能性が低減され得る。
Claims (13)
- a)ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、プルラン、およびゼラチンからなる群から選択されるシェル;
b)少なくとも2重量%のチモキノン(THQ)、好ましくは2〜8重量%のチモキノンを含む充填組成物;
c)中鎖トリグリセリド、グリセロール、食用植物ワックス;植物油(例えば:オリーブ油、パーム油、ヒマワリ油、トウモロコシ/コーン油、ダイズ油、ゴマ油、または米ぬか油)、およびその混合物からなる群から選択される希釈剤;
d)粘度向上剤がホスファチジルコリンではないという条件で、かつ前記シェルがプルランまたはゼラチンである場合に、粘度向上剤がホスファチジルコリンまたはレシチンのいずれも含まないという条件で、粘度向上剤;
を含む、カプセル。 - 前記THQが室温で安定性である、請求項1に記載のカプセル。
- THQが植物抽出物中に存在する、請求項1または2に記載のカプセル。
- 前記THQが、オレガノ抽出物中に存在する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカプセル。
- 前記充填組成物がさらに、カルバクロール(CRV)を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のカプセル。
- 前記CRVが、少なくとも30重量%のカルバクロール、好ましくは少なくとも50重量%のカルバクロール、さらに好ましくは少なくとも60重量%のカルバクロール、最も好ましくは少なくとも65重量%のカルバクロールである、請求項5に記載のカプセル。
- 前記シェルがHPMCである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のカプセル。
- 前記希釈剤が中鎖トリグリセリドである、請求項1〜7のいずれか一項に記載のカプセル。
- 前記粘度向上剤が二酸化ケイ素である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のカプセル。
- 前記シェルがプルランである、請求項1〜6、8または9のいずれか一項に記載のカプセル。
- 前記シェルがゼラチンである、請求項1〜6、8または9のいずれか一項に記載のカプセル。
- 前記カプセルが不透明である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のカプセル。
- オレガノ抽出物を含むカプセルであって、前記オレガノ抽出物が、前記カプセルの貯蔵寿命の間、室温で保管した場合に、少なくとも2重量%の量で存在するTHQを含む、カプセル。
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