本発明の一実施形態について、図1〜図34を参照して説明する。
(構成)
本実施形態に係る遊技機の一例であるスロットマシン1は、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態において、メダルなどの遊技媒体が規定数(例えば、3枚)投入され、後述するスタートスイッチ19が操作されることを条件に一回の遊技が実行開始されるものであり、図1のように構成されている。
筐体3の前面は、前面扉5により開閉自在に閉塞され、この前面扉5のほぼ中央高さの位置に操作板7が配設される。操作板7の上方に正面板9が配設されている。正面板9には横長矩形の表示窓11が設けられている。また、表示窓11の内側には、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右リール13L,13M,13Rが配置されている。左・中・右リール13L,13M,13Rには、図2に示すように、複数種類の図柄(この実施形態では、「赤7」「青7」「BAR」「BL」「WM(スイカ)」「CH(チェリー)」「RP1」「RP2」「BE1(ベル)」「BE2(ベル)」)が合計20個、所定の配列でそれぞれ設けられている。
また、各図柄には、0番から19番までのコマ番号が順に付されている。この場合、例えば、コマ番号0番から19番までの図柄が印刷されたリールテープが各リール13L,13M,13Rの周面に貼り付けられている。そして、各リール13L,13M,13Rが回転すると、コマ番号19番、18番、…、0番、19番、…の予め定められた順に複数の図柄がそれぞれ表示窓11に変動表示される。表示窓11からは、各リール13L,13M,13Rの回転が停止すると、図柄が上段、中段および下段にそれぞれ1個の合計3個ずつ覗くように設定されている。すなわち、3個すべてのリール13L,13M,13Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓11に停止表示されるようになっている。なお、この実施形態では、入賞判定に使用される表示窓11内の入賞ラインとして、左リール13Lの中段、中リール13Mの中段、右リール13Rの中段により構成されるいわゆる中段ラインが設定されている。
また、各リール13L,13M,13Rを独立して回転駆動できるように、各リール13L,13M,13Rそれぞれには、ステッピングモータで構成されるリールモータ14L,14M,14R(図3参照)が連結されている。なお、各リール13L,13M,13Rと各々のリールモータ14L,14M,14Rとで構成されたリールユニット(図示省略)によりスロットマシン1の表示手段が構成されている。
更に、操作板7には、内部に貯留されているクレジットメダルから1枚ずつのメダル投入を指示するためのベットスイッチ15、クレジットメダルから1ゲーム(遊技)あたりの最大投入枚数(ここでは3枚に設定されている)のメダル投入を指示するための最大ベットスイッチ17、各リール13L,13M,13Rを回転させて各図柄の可変表示を開始させるレバー状のスタートスイッチ19、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させる左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R(停止操作手段)、クレジットメダルを払い出すための精算スイッチ23、およびメダル投入口25が設けられている。なお、この実施形態では、1ゲームに必要なメダル投入数(規定数)は、3枚の1種類が設定されている。また、各リール13L,13M,13Rにより複数種類の図柄を可変表示する複数の可変表示列が形成されており、各ストップスイッチ21L,21M,21Rは、各リール13L,13M,13Rそれぞれに対応して設けられている。
また、正面板9の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知したり、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知したりする演出を行うための液晶表示器27が設けられている。液晶表示器27のすぐ上方には、各種の入賞図柄が表示された説明パネル29が設けられ、液晶表示器27および説明パネル29の左右には、音楽や音声などによる演出を行うためのスピーカ31L,31Rがそれぞれ設けられている。また、説明パネル29およびスピーカ31L,31Rの上辺には中央ランプ部33Mが配設され、その左右には左・右ランプ部33L,33Rがそれぞれ配設されている。各ランプ部33M,33L,33Rには、それぞれ発光ダイオードなどの光源が配設されている。これらのランプ部33M,33L,33Rは一体的に形成され、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行うための上部ランプ部33を構成している。
また、操作板7の下方には、装飾画などが表示された下部パネル35が設けられ、この下部パネル35の左右には、それぞれ複数の光源が例えば2列に並んで配置された下部ランプ部37L,37Rが設けられている。また、下部パネル35の下方には、メダルのメダル払出口39や、このメダル払出口39から払い出されるメダルを受けるメダル受け41が設けられている。また、正面板9には入賞ラインが描かれ、正面板9の左下隅にはクレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット表示器45が配設されている。このクレジット表示器45は、例えば2個の7セグメントLEDで構成され、2桁の貯留枚数(最大で50枚)が表示可能になっている。
また、正面板9の表示窓11の下方には、左ストップスイッチ21L,中ストップスイッチ21M,右ストップスイッチ21Rを操作する順番や、役抽選の結果など、メイン制御基板63の制御に関する情報を報知(表示)するための報知用表示器60が配設されている。報知用表示器60は、図27(a)に示すように、例えば2個の7セグメントLED60a,60bと、LEDにより構成された報知ランプ60c(報知手段)とを備えている。したがって、両7セグメントLED60a,60bそれぞれが有する各セグメントS1〜S7の点灯態様を変化させることによって、例えば、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序や操作タイミング等の操作手順を報知できるように構成されている。また、報知ランプ60cを点灯することにより、スロットマシン1の状態がAT許容状態(特殊遊技許容状態)であることを報知することができる。なお、報知用表示器60の報知態様については、後で詳述する。
また、各リール13L,13M,13Rを支持する支持枠体が、筐体3内の後壁に固定されている。筐体3内の支持枠体の下方には、メダルをメダル払出口39に排出するためのホッパーユニット43が配設されている。また、メダル投入口25付近の裏面側には、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して正規のメダルのみをホッパーユニット43に導くメダルセレクタ48が配設されている。
続いて、スロットマシン1の電気的な構成について図3を参照して説明する。
図3に示すように、投入センサ53が、筐体3内部のメダル投入口25近傍であってメダルセレクタ48部分に設けられ、メダル投入口25に投入されたメダルを1枚ずつ検出する。払出センサ54が、ホッパーユニット43の出口に設けられ、メダル払出口39に払い出されるメダルを1枚ずつ検出する。
左・中・右位置センサ55L,55M,55Rは、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するもので、例えば左・中・右リール13L,13M,13Rにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、左・中・右リール13L,13M,13Rが回転すると、一周ごとに突起部を検出してその検出信号をメイン制御基板63に出力する。この実施形態では、例えば左・中・右位置センサ55L,55M,55Rが上記突起部を検出したときに、それぞれコマ番号19番の図柄が表示窓11の中段に位置するように構成されている。
ホッパーモータ57は、ホッパーユニット43に配設されて、その駆動によりメダルをメダル払出口39に向けて払い出す。
また、スロットマシン1には、遊技の進行に関する制御を行うメインCPU61が実装されたメイン制御基板63(メイン制御手段)と、メイン制御基板63から送信された情報に基づき遊技の進行に合わせた演出の制御を行うサブCPU71が実装されたサブ制御基板73(サブ制御手段)とが別々に設けられ、メイン制御基板63からサブ制御基板73に対して一方向に各種のデータが送信される。なお、メイン制御基板63は、外部から不正にアクセスすることができないように、基板ケース内に厳重に封印されている。また、基板ケースには、不正に解放されたことを確実に視認することができるように、種々の対策が講じられている。
また、図3に示すように、メイン制御基板63のRAM65は、メインCPU61内部の記憶容量であり、スロットマシン1の遊技状態などの遊技に関するデータを一時的に記憶するものであって、図4に示すフラグ格納領域651および決定結果記憶領域652(第1データ領域、第2データ領域、第3データ領域)や、許容期間遊技数カウンタ653およびAT期間遊技数カウンタ654を構成する記憶領域がRAM65により形成される。また、図3に示すように、メイン制御基板63のROM67は、メインCPU61内部の記憶容量であり、図4に示す予め設定されたデータである役抽選テーブル671、停止テーブル672、AT許容当選時用AT期間遊技数テーブル673、AT実行権利特別抽選用テーブル674、AT許容期間用AT期間遊技数テーブル675などを含むスロットマシン1用のプログラム(遊技機用プログラム)を格納する。
メイン制御基板63のメインCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶された遊技機用プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を行う。この、メインCPU61は、後述する役抽選手段103による役抽選処理における役抽選結果に関するデータ、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関するデータなどの種々のデータを、所定のコマンド形式でサブ制御基板73(サブCPU71)に送信する。
サブ制御基板73のメモリ75は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、演出用の各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えている。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、タイマ割込などの割込機能を有し、サブCPU71は、メインCPU61から送信されるスロットマシン1に関する各種のデータ(後述する役抽選手段103による役抽選処理における役抽選結果、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の操作器具が操作されたか、などに関するデータ)に基づいてメモリ75に格納されたプログラムを実行し、遊技者に対する遊技に関連する演出の内容を決定する。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、決定された演出の内容に基づいて、サブ制御基板73が有するI/Oポートを介して、液晶表示器27やスピーカ31L,31Rなどの演出機器の制御を行う。
(メイン制御基板)
次に、メイン制御基板63について、図4を参照して詳細に説明する。図4に示すように、メイン制御基板63は、ROM67に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を備えている。
(1)遊技制御手段100
図4の遊技制御手段100は、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態においてスロットマシン1の遊技を制御するものである。具体的には、図5に示すように、遊技制御手段100は、一般遊技状態(初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)、ボーナス内部当選中(RT3))において一般的な遊技である一般遊技を実行し、一般遊技状態よりも遊技者に有利なボーナス役に基づくボーナス遊技状態(BB1:特別遊技状態やボーナス遊技中と称する場合もある)においてボーナス遊技(特別遊技)を実行する。
また、ボーナス遊技状態(BB1)での遊技であるボーナス遊技とは異なる遊技者に有利な遊技として、後述する役抽選手段103の役抽選結果が、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作手順によって遊技者に付与する有利度の異なる特定役(昇格リプレイ、転落リプレイ、押し順ベルなど:図9参照)に当選している特定役当選結果となったときに当該特定役に対応する有利な各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作手順を特定可能に報知するAT遊技(特殊遊技)がある。遊技制御手段100は、図5に示すAT許容状態での遊技における役抽選手段103の役抽選結果が特定役当選結果であるときに、AT遊技を実行する権利が付与されていればAT遊技を行う。
そして、遊技制御手段100は、図4に示すように、操作態様判定手段100a、遊技状態設定手段100b、AT許容状態設定手段100c、付与決定手段100d、特別権利付与決定手段100e、権利付与決定手段100f、AT遊技可能状態決定手段100gを備えている。
(1−1)操作態様判定手段100a
操作態様判定手段100aは、スロットマシン1に対する遊技者の操作態様を判定するものである。具体的には、各ベットスイッチ15,17、スタートスイッチ19、各ストップスイッチ21L,21M,21Rなどのスロットマシン1が備える各種スイッチに対する遊技者による操作の態様や、メダル投入口25への遊技者によるメダルの投入操作の態様など、遊技者によるスロットマシン1に対する種々の操作の態様を判定する。
(1−2)遊技状態設定手段100b
遊技状態設定手段100bは、役抽選手段103による役抽選処理の結果や、図柄判定手段110による有効ライン(中段ライン)上の図柄組合せの判定結果などに基づいて、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれか1つにスロットマシン1の遊技状態を設定するものである。
具体的には、図5に示すように、この実施形態では、遊技状態として、初期RT(RT0)、通常RT(RT1:第1遊技状態)、有利RT(RT2:第2遊技状態)、ボーナス内部当選中(RT3)、ボーナス遊技状態(BB1)とを備えている。ここで、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)、ボーナス内部当選中(RT3)により構成される一般遊技状態において一般遊技が実行され、ボーナス遊技状態(BB1)においてボーナス遊技が実行される。また、初期RT(RT0)は、後述する設定変更時やボーナス遊技状態(BB1)の終了後に移行する遊技状態である。
図5に示すように、初期RT(RT0)において、押し順ベル(左中右正解ベル1〜4、左右中正解ベル1〜4、中左右正解ベル1〜4、中右左正解ベル1〜4、右左中正解ベル1〜4、右中左正解ベル1〜4:図9参照)の取りこぼしが生じると、遊技状態設定手段100bは遊技状態を通常RT(RT1)に設定し、遊技状態が通常RT(RT1)に移行する。また、通常RT(RT1)において、昇格リプレイ1〜6(図9参照)のいずれかにUリプで入賞すると、遊技状態設定手段100bは遊技状態を有利RT(RT2)に設定し、遊技状態が有利RT(RT2)に移行する。
なお、図16に示すように、通常RT(RT1)における役抽選手段103(図4)による役抽選で全ての役に非当選(ハズレ)となる抽選値のうちの一部の特定抽選値については、有利RT(RT2)における役抽選手段103による役抽選で再遊技役であるリプレイ(特定の一般役)に当選となるように設定されており、有利RT(RT2)は、通常RT(RT1)よりも再遊技役(リプレイ)の当選確率が高く設定された遊技状態である。また、図5に示すように、有利RTで押し順ベルの取りこぼしが生じたり、転落リプレイ1〜3(図9参照)のいずれかにDリプで入賞したりすると、遊技状態設定手段100bは遊技状態を通常RT(RT1)に設定し、遊技状態が通常RT(RT1)に移行する。
また、図5に示すように、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)のいずれかの遊技状態において、ボーナス役(赤7ビッグ、BARビッグ:図9参照)に当選すると、遊技状態設定手段100bは遊技状態をボーナス内部当選中(RT3)に設定し、遊技状態がボーナス内部当選中(RT3)に移行する。また、ボーナス内部当選中(RT3)においてボーナス役に入賞すると、遊技状態設定手段100bは遊技状態をボーナス遊技状態(BB1)に設定し、遊技状態がボーナス遊技状態(BB1)に移行する。また、ボーナス遊技状態(BB1)において、所定のボーナス遊技終了条件が成立すると、遊技状態設定手段100bは遊技状態を初期RT(RT0)に設定し、遊技状態が初期RT(RT0)に移行する。この実施形態では、ボーナス遊技終了条件として、払出し枚数が規定値になることが設定されている(例えば、赤7ビッグ入賞のときは300枚、BARビッグ入賞のときは100枚に設定される)。
このように、各遊技状態は、その遊技状態それぞれに設定された移行条件の成立で他の遊技状態に移行するように構成されている。なお、移行条件に関する上述の「押し順ベルの取りこぼし」、「昇格リプレイ入賞」、転落リプレイ入賞」等については後述する。
(1−3)AT許容状態設定手段100c
AT許容状態設定手段100cは、図5に示すように、AT遊技を許容しないAT非許容状態(特殊遊技非許容状態)、および、AT遊技を許容するAT許容状態(特殊遊技許容状態)のいずれか1つにスロットマシン1の状態を設定するものである。
a)AT許容当選によるAT非許容状態からAT許容状態への移行
図10および図16に示すように、AT非許容状態(初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2))での遊技における抽選値の一部にAT許容役が対応付けられている。ここで、スタートスイッチ19の操作による遊技開始に基づいて役抽選手段103の抽選値生成手段103aが生成した抽選値により抽選値判定決定手段103bがAT許容状態にすると決定すると(AT許容当選)、図5に示すように、AT許容状態設定手段100cはスロットマシン1をAT許容状態に設定する。
このとき、AT許容状態設定手段100cは、報知用表示器60の報知ランプ60c(図27参照)を点灯することにより、AT許容状態であることを特定可能に報知する。AT許容状態であることを外部に報知することにより、スロットマシン1がAT許容状態でないときにAT遊技が実行された場合に、スロットマシン1が異常状態であって故障や不正の可能性があることを即座に判断することができる。
ところで、図5に示すように、通常RT(RT1)から有利RT(RT2)に移行するためには、通常RT(RT1)において昇格リプレイ1〜6のいずれかでUリプに入賞する必要があるが、図20(a)に示すように、昇格リプレイ1〜6のそれぞれにUリプで入賞するための有利なストップスイッチ21L、21M、21Rの押し順が設定されている。そのため、通常はAT遊技においてこの有利な押し順が報知されなければ、昇格リプレイ1〜6で有利なUリプに入賞することが困難である。
また、有利RT(RT2)において転落リプレイ1〜3のいずれかでDリプに入賞すると通常RT(RT1)に移行するが、図21(a)に示すように、転落リプレイ1〜3のそれぞれにDリプに入賞しないでNリプに入賞するための有利なストップスイッチ21L,21M,21Rの押し順が設定されている。そのため、通常はAT遊技においてこの有利な押し順が報知されなければ、転落リプレイ1〜3で有利なNリプに入賞することが困難である。
したがって、ストップスイッチ21L,21M,21Rの有利な操作手順を報知するAT遊技が行われなければ有利RT(RT2)に留まることが困難であるため、通常は遊技状態が初期RT(RT0)または通常RT(RT1)であるときにAT許容当選し、AT許容状態設定手段100cがスロットマシン1をAT許容状態に設定する。そして、後述する付与決定手段100d、特別権利付与決定手段100eまたは権利付与決定手段100fが、AT許容状態においてAT遊技を行う権利(AT実行権利)として所定のAT期間遊技数(ゲーム数)をAT期間遊技数カウンタ654(図4)に設定することにより、役抽選手段103の役抽選結果が特定役当選結果である場合にストップスイッチ21L,21M,21Rの有利な操作手順を報知するAT遊技を行うことができるAT遊技可能状態となる。なお、AT期間遊技数カウンタ654によりカウントされているAT期間遊技数のゲーム数が残っている場合に、フラグ格納手段(図4)に格納されているAT期間中フラグの状態がAT遊技可能状態決定手段100gによりONに設定される(AT遊技可能状態)。
また、初期RT(RT0)または通常RT(RT1)においてAT遊技可能状態となると非AT中からAT準備中となり、AT準備中での通常RT(RT1)において昇格リプレイ1〜6のいずれかに当選すると、有利RT(RT2)に移行するUリプに入賞するためのストップスイッチ21L,21M,21Rの有利な押し順を報知するAT遊技を実行する(図12,20(a)参照)。そして、昇格リプレイ1〜6のいずれかにおいてUリプに入賞すれば、AT実行権利が付与されたAT遊技可能状態での有利RT(RT2)、いわゆるARTに移行する。
また、AT許容状態設定手段100cは、ART(RT2+AT)に移行するためのAT遊技が実行された後は、一般遊技かAT遊技かに関わらず遊技が実行される毎にAT期間遊技数カウンタ654のカウント値から1を減算することにより、AT期間遊技数(AT実行権利)の残りゲーム数をカウントする。また、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT許容状態に設定(報知ランプ60cを点灯)した後の遊技において、遊技の種類に関係なく遊技が実行される毎に許容期間遊技数カウンタ653のカウント値に1を加算することにより、AT許容状態の継続期間をカウントする。なお、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT許容状態に設定する際に、リミッタ条件として予め設定されている遊技数(例えば1500ゲーム)を許容期間遊技数カウンタ653に設定し、AT許容状態において遊技が実行される毎に許容期間遊技数カウンタ653のカウント値から1を減算することにより、AT許容状態の継続期間をカウントしてもよい。
b)終了条件成立によるAT許容状態からAT非許容状態への移行
・「AT許容+チェリー」「AT許容+スイカA」当選の場合
図5および図17に示すように、AT許容当選時に後述する付与決定手段100dが付与することによりAT期間遊技数カウンタ654に設定されたAT期間遊技数(AT実行権利)の残りゲーム数が0となったときに終了条件が成立し、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT非許容状態に設定する。このとき、AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0となる前の遊技において、後述する権利付与決定手段100fの上乗せ抽選(権利付与抽選)に当選してAT期間遊技数カウンタ654のカウント値にAT期間遊技数の上乗せが行われた場合には、上乗せされたゲーム数も合わせたAT期間遊技数の残りゲーム数が0となったときに終了条件が成立する。
なお、付与決定手段100dにより3ゲームのAT期間遊技数が付与された場合には、AT許容状態設定手段100cは、ARTに移行するためのAT遊技が実行される前に、遊技が実行される毎にAT期間遊技数カウンタ654のカウント値から1を減算するように構成されている(図31(a)参照)。
・「AT許容+チェリー+赤7ビッグ」「AT許容+チェリー+BARビッグ」「AT許容+赤7ビッグ」当選の場合
図5および図17に示すように、AT許容当選時に後述する付与決定手段100dがAT期間遊技数(AT実行権利)を付与しなかった場合には、ボーナス遊技中に後述する権利付与決定手段100fの上乗せ抽選に当選しなければ、ボーナス遊技状態(BB1)が終了する際に終了条件が成立し、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT非許容状態に設定する。一方、ボーナス遊技中に権利付与決定手段100fの上乗せ抽選に当選してAT期間遊技数カウンタ654のカウント値にAT期間遊技数の上乗せが行われた場合には、ボーナス遊技状態(BB1)が終了した後、上乗せされたAT期間遊技数の残りゲーム数が0となったときに終了条件が成立する。
また、図5および図17に示すように、AT許容当選時に後述する付与決定手段100dが50ゲームのAT期間遊技数(AT実行権利)を付与した場合には、ボーナス遊技状態(BB1)が終了した後、AT期間遊技数カウンタ654に設定されたAT期間遊技数の残りゲーム数が0となったときに終了条件が成立し、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT非許容状態に設定する。
なお、AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0となる前の遊技において、後述する権利付与決定手段100fの上乗せ抽選(権利付与抽選)に当選してAT期間遊技数カウンタ654のカウント値にAT期間遊技数の上乗せが行われた場合には、上乗せされたゲーム数も合わせたT期間遊技数の残りゲーム数が0となったときに終了条件が成立する。
・「AT許容+スイカB」「AT許容+スイカB+赤7ビッグ」当選の場合
図5および図17に示すように、AT許容当選時に後述する付与決定手段100dがAT期間遊技数(AT実行権利)を付与しなかった場合、もしくは、50ゲームのAT期間遊技数を付与した場合には、後述する特別権利付与決定手段100eがCZ高確状態中にレア小役当選時(チェリー、スイカA、スイカB)およびボーナス役当選時を除く毎ゲームにおいて1/10の当選確率で転落抽選1を行い、当選すれば終了条件1が成立し、AT許容状態設定手段100cはスロットマシン1をAT非許容状態に設定する。一方、付与決定手段100dが100ゲームのAT期間遊技数を付与した場合には、後述する特別権利付与決定手段100eがCZ高確状態中にレア小役当選時(チェリー、スイカA、スイカB)およびボーナス役当選時を除く毎ゲームにおいて1/20の当選確率で転落抽選2を行い、当選すれば終了条件2が成立し、AT許容状態設定手段100cはスロットマシン1をAT非許容状態に設定する。
c)リミッタ条件成立によるAT許容状態からAT非許容状態への移行
図5に示すように、上記した所定の終了条件が成立することなく許容期間遊技数カウンタ653によりカウントされているAT許容状態における遊技数が1500ゲームに達すれば、リミッタ条件が成立する。リミッタ条件が成立すると、AT期間遊技数カウンタ654によりカウントされているAT期間遊技数が残っていても、AT許容状態設定手段100cは、当該残りゲーム数をクリアしてスロットマシン1をAT非許容状態に設定する。このようなリミッタ条件を設けることにより、AT遊技が許容されるAT許容状態の継続期間が過度に長期間となって射幸性を過度に向上させることを防止することができる。
なお、リミッタ条件が成立し、AT期間遊技数カウンタ654によりカウントされているAT期間遊技数の残りゲーム数がクリアされた場合には、遊技者に所定の特典を付与してもよい。例えば、次回のAT許容当選時に設定される初期AT期間遊技数に上乗せを行ってもよい。また、リミッタ条件が成立したときのみに実行される連続演出等の特定演出を備えていてもよい。また、液晶表示器27を用いて二次元コード等を出力し、遊技者がこれをスマートフォンや携帯電話のカメラで読み取ることで特定の画像データや音声データを取得できるようにしてもよい。また、リミッタ条件が成立したときのAT期間遊技数の残りゲーム数に応じて、上記した特典の内容を変更してもよい。
また、AT許容状態の終了条件として、リミッタ条件よりも短い特定ゲーム数終了条件(例えば500ゲーム)を設け、AT許容状態の継続期間が特定ゲーム数終了条件を満足すれば、AT許容状態設定手段100cがスロットマシン1をAT非許容状態に設定するようにしてもよい。このとき、特定ゲーム数終了条件が成立したがAT期間遊技数カウンタ654にAT期間遊技数が残っている場合には、AT許容状態を継続するように構成するとよい。
また、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT非許容状態に設定する際に報知ランプ60cを消灯する。
(1−4)付与決定手段100d
付与決定手段100dは、後述する役抽選手段103の抽選値判定決定手段103bがスロットマシン1をAT許容状態とすることを決定(AT許容当選)した遊技において、AT許容当選時用AT期間遊技数テーブル673(図4、図17参照)に基づいて、AT遊技を行う権利(AT期間遊技数)を付与するか否かを決定するものである。
図17に示すように、「AT許容+チェリー」「AT許容+スイカA」当選の場合には、付与決定手段100dは、50%の振分割合で3ゲームのAT実行権利(AT期間遊技数)を付与し、50%の振分割合で50ゲームのAT実行権利を付与し、付与したゲーム数をAT期間遊技数カウンタ654に設定する。また、「AT許容+スイカB」当選の場合には、付与決定手段100dは、100%の振分割合でAT実行権利を付与しない。
また、「AT許容+チェリー+赤7ビッグ」当選の場合には、付与決定手段100dは、100%の振分割合で50ゲームのAT実行権利を付与し、付与したゲーム数をAT期間遊技数カウンタ654に設定する。また、「AT許容+チェリー+BARビッグ」当選の場合には、付与決定手段100dは、100%の振分割合でAT実行権利を付与しない。
また、「AT許容+スイカB+赤7ビッグ」当選の場合には、付与決定手段100dは、50%の振分割合で50ゲームのAT実行権利を付与し、50%の振分割合で100ゲームのAT実行権利を付与し、付与したゲーム数をAT期間遊技数カウンタ654に設定する。また、「AT許容+赤7ビッグ」当選の場合には、付与決定手段100dは、50%の振分割合でAT実行権利を付与せず、50%の振分割合で50ゲームのAT実行権利を付与し、付与したゲーム数をAT期間遊技数カウンタ654に設定する。
このように、抽選値判定決定手段103b(役抽選手段103)により決定されるAT許容当選に並行してAT遊技を行う権利を付与するか否かを付与決定手段100dが決定するので、AT遊技を行うか否かについての抽選に対する遊技者の興趣を更に高めることができる。
なお、付与決定手段100dは、役抽選手段103の役抽選に用いられる抽選値と同一の抽選値を利用して上記した振り分けを行うことによりAT実行権利を付与するか否かを決定してもよいし、振り分け用の乱数値(抽選値)を新たに生成し、これを利用して上記した振り分けを行うことによりAT実行権利を付与するか否かを決定してもよい。
(1−5)特別権利付与決定手段100e
特別権利付与決定手段100eは、図17の「備考」欄に示すように、「AT許容+スイカB」「AT許容+スイカB+赤7ビッグ」当選の場合に、AT実行権利特別抽選用テーブル674(図4、図18参照)に基づいてAT実行権利特別抽選を実行する。なお、「AT許容+スイカB」当選の場合は、特別権利付与決定手段100eは、AT許容当選と同時にAT実行権利特別抽選を実行し、「AT許容+スイカB+赤7ビッグ」当選の場合は、付与決定手段100dが付与したAT期間遊技数(ゲーム数が権利付与決定手段100fにより上乗せされた場合は上乗せ分を含む)の残りゲーム数が0となりAT実行権利が終了したときにAT実行権利特別抽選を実行する。
a)即CZ発動
図18に示すように、特別権利付与決定手段100eは、AT実行権利特別抽選結果が40%の割合で即CZ発動であった場合は、次の遊技(ゲーム)からCZ(チャンスゾーン)に遊技モードを設定する(以下「CZに突入」と称する場合もある)。
図18を参照してCZについて説明する。
CZでは、特別権利付与決定手段100eは、役抽選手段103の役抽選結果が押し順ベル当選時にストップスイッチ21L,21M,21Rの押し順に正解すれば(メダルの払い出しが多い役に入賞)、1/8の当選確率でAT抽選を行い、AT当選すれば、例えば50ゲームのAT期間遊技数をAT期間遊技数カウンタ654に設定することによりAT実行権利を付与する。また、特別権利付与決定手段100eは、役抽選手段103の役抽選結果がボーナス役当選のときは、100%の割合でAT当選し、例えば50ゲームのAT期間遊技数をAT期間遊技数カウンタ654に設定することによりAT実行権利を付与する。この場合には、当該ボーナス役に基づくボーナス遊技状態(BB1)が終了した後に、付与したAT実行権利に基づくAT遊技が実行される。なお、CZにおいて付与されたAT期間遊技数(ゲーム数が権利付与決定手段100fにより上乗せされた場合は上乗せ分を含む)が終了した後は、特別権利付与決定手段100eは、AT許容状態のままで次の遊技からCZ高確状態に遊技モードを設定する。
また、CZに突入すると、役抽選手段103により押し順ベルに2回当選するまでは、すなわち、2回目の押し順ベル当選までは、押し順ベル当選時に当該押し順ベルのストップスイッチ21L,21M,21Rの正解の押し順が報知(ナビ)される。このように、CZに突入すれば、AT当選しなかった場合であっても、AT遊技可能状態とはならないが、少なくとも2回の押し順ベル(特定役)において有利な状態で入賞する機会が付与される。したがって、AT許容およびスイカBに同時当選した場合には、AT実行権利特別抽選により後述する前兆後AT発動に当選しなくても、少なくとも2回のAT遊技(正解の押し順がナビされる遊技)が保障される。
また、押し順ベル正解時のAT抽選に当選(AT当選)するまで、または、CZ突入後、10ゲーム以上経過すると共に既に2回の押し順ベルの正解押し順のナビが行われている状態で、押し順ベルに当選し、(ナビが行われていない状態で)当該押し順ベルの押し順に正解しなかった場合までCZを継続した後、特別権利付与決定手段100eは、AT許容状態のままで次の遊技からCZ高確状態に遊技モードを設定する。
図18を参照してCZ高確状態について説明する。
CZ高確状態では、特別権利付与決定手段100eは、ゲーム毎に1/10の当選確率でCZ抽選を行い、CZ当選すれば3〜5ゲーム程度の連続演出が行われる前兆期間が設定され、連続演出の最後で「勝ち」となって前兆期間が終了した次の遊技において、特別権利付与決定手段100eは、CZに遊技モードを設定する。なお、この場合のCZにおいても、上記したCZと同様の遊技が行われる。
また、「AT許容+スイカB」によるAT許容当選に基づいて設定されたCZ高確状態、もしくは、「AT許容+スイカB+赤7ビッグ」によるAT許容当選時に50ゲームのAT実行権利が付与されたことに基づいて設定されたCZ高確状態では、特別権利付与決定手段100eは、レア小役当選時(チェリー、スイカA、スイカB)およびボーナス役当選時を除く毎ゲームにおいて1/10の当選確率で転落抽選1を行い、当選すれば終了条件1が成立するので、AT許容状態設定手段100cがスロットマシン1をAT非許容状態に設定する。一方、「AT許容+スイカB+赤7ビッグ」によるAT許容当選時に100ゲームのAT実行権利が付与されたことに基づいて設定されたCZ高確状態では、特別権利付与決定手段100eは、レア小役当選時(チェリー、スイカA、スイカB)およびボーナス役当選時を除く毎ゲームにおいて1/20の当選確率で転落抽選2を行い、当選すれば終了条件2が成立するので、AT許容状態設定手段100cがスロットマシン1をAT非許容状態に設定する。
ところで、「AT許容+スイカB」によるAT許容当選の際に、図18のAT実行権利特別抽選用テーブル674に基づくAT実行権利特別抽選で前兆後AT発動に当選しなかった場合のCZにおいて、AT当選せずにCZ高確状態となることがあるが、このCZ高確状態において、CZ当選せずに転落抽選に当選する場合がある。この場合には、AT実行権利が設定されてAT遊技可能状態となることなくAT許容状態が終了してAT非許容状態となるため、遊技者の遊技意欲を著しく低下させてしまう。したがって、「AT許容+スイカB」によるAT許容当選の際にAT当選せずにCZ高確状態となった場合には、CZ高確状態となった後、例えば10〜20ゲームの間は転落抽選を行わないようにしてもよい。
なお、AT期間遊技数の残りゲーム数が0となってAT実行権利に基づくAT遊技可能状態(AT期間)が終了した後にCZ高確状態に遊技モードを設定した場合には、特別権利付与決定手段100eは、ART(RT2+AT)が終了するまではCZ抽選を行わないように構成されている。
b)前兆後CZ発動
図18に示すように、特別権利付与決定手段100eは、AT実行権利特別抽選結果が40%の割合で前兆後CZ発動であった場合は、3〜5ゲームの前兆期間を設定し、次のゲームから開始される前兆期間(連続演出)中は、ゲーム毎に1/100の当選確率でCZ抽選を行い、前兆期間後は、ゲーム毎に3/4の当選確率でCZ抽選を行う(図33参照)。そして、CZ当選すれば、特別権利付与決定手段100eは、次の遊技(ゲーム)からCZ(チャンスゾーン)に遊技モードを設定する。なお、この場合のCZにおいても、上記したCZと同様の遊技が行われる。
c)前兆後AT発動
図18に示すように、特別権利付与決定手段100eは、AT実行権利特別抽選結果が20%の割合で前兆後AT発動であった場合は、例えば50ゲームのAT期間遊技数をAT期間遊技数カウンタ654に設定することによりAT実行権利を付与すると共に、3〜5ゲームの前兆期間を設定する。そして、次のゲームから開始される前兆期間が終了した後に、後述のAT遊技可能状態決定手段100gがフラグ格納領域651のAT期間中フラグをONに設定することによってAT遊技可能状態となり、付与したAT実行権利に基づくAT遊技が実行される。なお、AT実行権利特別抽選において付与されたAT期間遊技数(ゲーム数が権利付与決定手段100fにより上乗せされた場合は上乗せ分を含む)が終了した後は、特別権利付与決定手段100eは、AT許容状態のままで次の遊技からCZ高確状態に遊技モードを設定する。
このように、特別権利付与決定手段100eが付与したAT実行権利(AT期間遊技数)が終了した後は、AT許容状態のままでCZ高確状態となるため、付与決定手段100dおよび権利付与決定手段100fが単独でAT実行権利を付与した場合と比較すると、AT実行権利が再度付与されることによりAT許容状態が継続し易くなるが、上記したリミッタ条件が成立すると、AT許容状態設定手段100cは、AT許容状態を終了する。
(1−6)権利付与決定手段100f
権利付与決定手段100fは、AT許容状態設定手段100cがスロットマシン1をAT許容状態に設定していることを条件に、後述する役抽選手段103の役抽選結果に応じてAT遊技を実行する権利(AT期間遊技数)を付与するか否かを決定するものである。
a)レア小役(チェリー、スイカA,スイカB)当選時の権利付与抽選
権利付与決定手段100fは、図5に示すAT許容状態でレア小役に当選したときに、AT許容期間用AT期間遊技数テーブル675(図4、図19参照)に設定されている当選確率で権利付与抽選を行い、当選すれば当該テーブル675に設定されている上乗せゲーム数をAT期間遊技数カウンタ654のカウント値に上乗せする。なお、CZ高確状態であるか否かに基づいてAT期間遊技数テーブル675の当選確率を異ならせてもよい。
b)ART(RT2+AT)での通常リプレイ当選時の権利付与抽選
権利付与決定手段100fは、図5に示すAT許容状態におけるART(RT2+AT)中に通常リプレイに当選したときに、図24(a)に示す抽選テーブルに設定されている当選確率で権利付与抽選を行い、当選した場合には併せてストップスイッチ21L,21M,21Rの押し順を決定する。権利付与決定手段100fは、当該抽選で決定した押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rに正解すると、予め設定されている上乗せゲーム数(例えば10ゲーム)をAT期間遊技数カウンタ654のカウント値に上乗せする。
c)BB1でのBAR揃いリプレイ当選時のAT実行権利付与
権利付与決定手段100fは、図5に示すAT許容状態におけるボーナス遊技状態(BB1)中にBAR揃いリプレイに当選したときに、予め設定されている上乗せゲーム数(例えば10ゲーム)をAT期間遊技数カウンタ654のカウント値に上乗せする。
d)その他
権利付与決定手段100fは、上記した権利付与抽選によりAT期間遊技数を上乗せすると決定した際に、上乗せするゲーム数を抽選により決定するようにしてもよい。また、上乗せゲーム数を決定するための複数のテーブルを用意し、リミッタ条件が成立するまでの遊技数に応じて、上乗せゲーム数を決定するために使用するテーブルを変更してもよい。この場合に、リミッタ条件が成立するまでの残り期間(遊技数)が少ないときに、残り期間が多いときに比べて大きな上乗せゲーム数が選択され難いテーブルを使用するとよい。このようにすると、大きな上乗せゲーム数が選択されてもリミッタ条件が成立すればAT期間遊技数カウンタ654によりカウントされているAT期間遊技数の残りゲーム数はクリアされるので、残りゲーム数がクリアされることによる遊技者の不満を抑制することができる。なお、上乗せするとリミッタ条件が成立する上乗せゲーム数が選択されないようにするのが好ましい。
また、権利付与決定手段100fが、上乗せするとリミッタ条件が成立する上乗せゲーム数を選択した場合には、リミッタ条件(1500ゲーム)を超えるAT期間遊技数分の上乗せについては、遊技者に報知しないようにするとよい。このようにすると、リミッタ条件の成立によりAT期間遊技数の残りゲーム数がクリアされることによる遊技者の不満を軽減することができる。
また、リミッタ条件が成立してしまう上乗せが行われ難くするために、リミッタ条件が成立するまでの残り期間(遊技数)が少ないときに、権利付与決定手段100fが小さい上乗せゲーム数を選択するようなテーブルを使用すると、リミッタ条件が成立するまでの残り期間が少ないときの上乗せ性能が落ちるが、この場合には、権利付与決定手段100fによる権利付与抽選の当選確率を向上させるとよい。このようにすると、AT期間遊技数の上乗せの頻度を向上させることができるので、上乗せゲーム数を小さくしても、全体的な上乗せの期待値の低下を防止して上乗せ性能の大きな低下を防止することができる。
また、リミッタ条件が成立するまでのAT実行権利(AT期間遊技数)を獲得したことを条件に特定演出を実行し、リミッタ条件が成立するまでAT遊技可能状態が継続することを報知してもよい。このようにすると、リミッタ条件が成立するまでAT遊技可能状態が継続することを報知する演出を行うことで遊技者に優越感を与え、リミッタ条件を超えるAT期間遊技数の上乗せを行わないことについての遊技者の不満を軽減することができる。
(1−7)AT遊技可能状態決定手段100g
AT遊技可能状態決定手段100gは、図5に示すAT許容状態においてAT期間遊技数カウンタ654によりカウントされているAT期間遊技数に残りゲーム数があれば、後述する役抽選手段103の役抽選結果が特定役の場合にAT遊技を行うことができるAT遊技可能状態であると決定し、フラグ格納領域651に設定されているAT期間中フラグをONに設定する。
(1−8)遊技の概略
次に、スロットマシン1において実行される遊技の概略について説明する。
スロットマシン1は、3枚のメダルの投入により1回のゲーム(遊技)が行われるように構成され、投入センサ53、ベットスイッチ15または最大ベットスイッチ17により3枚のメダルのスロットマシン1への投入が検出されると、表示窓11の中央(中段)の水平な入賞ライン(センターライン)が有効となる。ここでスタートスイッチ19が操作されると、乱数を使用した抽選処理により、予め設定された役抽選結果のいずれかが役抽選手段103による抽選処理により選択される。また、左・中・右リール13L,13M,13Rの全ての回転が開始すると、表示窓11に表示される各リール13L,13M,13Rの図柄の判別が各リール13L,13M,13Rの回転角に基づいて開始される。
その後、左・中・右リール13L,13M,13Rが加速して、すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効となり、すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効となった後、左ストップスイッチ21Lの操作が検出されると左リール13Lが停止され、中ストップスイッチ21Mの操作が検出されると中リール13Mが停止され、右ストップスイッチ21Rの操作が検出されると右リール13Rが停止される。このように、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、各ストップスイッチ21L,21M,21Rに対応する左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止される。
3個すべての左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rのすべてが操作されると、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止される。このとき、所定の図柄が有効となった表示窓11の中段の入賞ライン上の所定の位置に停止すると、すなわち、各リール13L,13M,13Rの図柄が役への入賞に係る図柄組合せで表示窓11に表示されると入賞となり、入賞態様に応じた枚数のメダルが、クレジットされるか、メダル払出口39から払い出される。なお、メダルの払い出しに代えて、あるいはメダルの払い出しとともに、遊技者に対して所定の利益(特典)が付与されることもある。この所定の利益としては、例えば、後述のボーナス役の入賞によるボーナス遊技状態(BB1)への移行や後述の再遊技役の入賞による新たなメダルを投入することなく当該入賞遊技と同じ賭数で次遊技を行うために自動的に設定される賭数および遊技状態の移行等が挙げられる。
図6〜図8に示すように、役の種類として、ボーナス役と、一般役(再遊技役、小役)とが予め設定されている。ボーナス役は、ボーナス遊技状態への移行役である。再遊技役(以下、リプレイとも称することがある)は、入賞すると、新たなメダルを投入することなく当該入賞遊技と同じ賭数で次遊技行うことができる役である。小役は、入賞すると所定の配当(払出数)が得られる役である。
・ボーナス役
ボーナス役は、入賞にかかる図柄組合せの種類として、組合せ「RBB1」および「RBB2」の2種類設定されている。ここで、組合せ「RBB1」にかかる図柄組合せ(赤7−赤7−赤7)で各リール13L,13M,13Rが停止すると入賞となって、遊技状態がボーナス遊技状態(BB1)に移行する。組合せ「RBB2」にかかる図柄組合せ(BAR−BAR−BAR)で各リール13L,13M,13Rが停止すると入賞となって、遊技状態がボーナス遊技状態(BB1)に移行する。このとき、組合せ「RBB1」により図柄組合せグループ「ビッグ1」が形成され、組合せ「RBB2」により図柄組合せグループ「ビッグ2」が形成されている。なお、この実施形態では、入賞ラインに組合せ「RBB1」および「RBB2」の図柄組合せが揃っても配当はないが、所定の枚数の配当を付与してもよい。
・再遊技役
再遊技役は、入賞態様にかかる図柄組合せの種類として、組合せ「NRP1」〜「NRP12」、「URP1」〜「URP24」、「DRP1」〜「DRP16」、「CRP」、「SRP1」〜「SRP4」の複数種類が設定されている。組合せ「NRP1」〜「NRP12」は、いずれも遊技状態の移行に無関係な再遊技役であり、当該各組合せ「NRP1」〜「NRP12」により図柄組合せグループ「Nリプ」が形成されている。
組合せ「URP1」〜「URP24」は、いずれも遊技状態の移行に関係する再遊技役であり、これらの図柄組合せが入賞ラインに停止すると、遊技状態が有利RT(RT2)に移行する。また、これらの組合せ「URP1」〜「URP24」により、図柄組合せグループ「Uリプ」が形成されている。
組合せ「DRP1」〜「DRP16」は、いずれも遊技状態の移行に関係する再遊技役であり、これらの図柄組合せが入賞ラインに停止すると、遊技状態が通常RT(RT1)に移行する。また、これらの組合せ「DRP1」〜「DRP16」により、図柄組合せグループ「Dリプ」が形成されている。
その他の再遊技役には、組合せ「CRP」、「SRP1」〜「SRP4」があり、組合せ「CRP」により図柄組合せグループ「CHリプ」が形成され、組合せ「SRP1」により図柄組合せグループ「SPリプ1」が形成され、組合せ「SRP2」により図柄組合せグループ「SPリプ2」が形成され、組合せ「SRP3」により図柄組合せグループ「SPリプ3」が形成され、組合せ「SRP4」により図柄組合せグループ「SPリプ4」が形成される。
・小役
小役は、入賞にかかる図柄組合せの種類として、組合せ「TBE1」〜「TBE2」、「CDBE1」〜「CDBE4」、「CBE1」〜「CBE4」、「CUBE1」、「KYBE1」〜「KYBE2」、「BBE1」〜「BBE4」、「ATA1」〜「ATA8」、「ATB1」〜「ATB4」、「ATC1」〜「ATC8」、「ATL1」〜「ATL48」、「ATC1−1」〜「ATC1−16」、「ATC2−1」〜「ATC2−16」、「ATR1」〜「ATR16」、「BCH」、「CDWM1」〜「CDWM4」、「CWM」の複数種類が設定されている。
また、この実施形態では、組合せ「TBE1」〜「TBE2」により図柄組合せグループ「Tベル」が形成され、組合せ「CDBE1」〜「CDBE4」により図柄組合せグループ「CDベル」が形成され、組合せ「CBE1」〜「CBE4」により図柄組合せグループ「Cベル」が形成され、組合せ「CUBE1」により図柄組合せグループ「CUベル」が形成され、組合せ「KYBE1」〜「KYBE2」により図柄組合せグループ「KYベル」が形成され、組合せ「BBE1」〜「BBE4」により図柄組合せグループ「Bベル」が形成され、組合せ「ATA1」〜「ATA8」により図柄組合せグループ「左正解AT」が形成され、組合せ「ATB1」〜「ATB4」により図柄組合せグループ「中正解AT」が形成され、組合せ「ATC1」〜「ATC8」により図柄組合せグループ「右正解AT」が形成され、組合せ「ATL1」〜「ATL48」により、図柄組合せグループ「A左不正解AT」、「B左不正解AT」、「C左不正解AT」、「D左不正解AT」が形成され、組合せ「ATC1−1」〜「ATC1−16」により図柄組合せグループ「A1中不正解AT」、「B1中不正解AT」、「C1中不正解AT」、「D1中不正解AT」が形成され、組合せ「ATC2−1」〜「ATC2−16」により図柄組合せグループ「A2中不正解AT」、「B2中不正解AT」、「C2中不正解AT」、「D2中不正解AT」が形成され、組合せ「ATR1」〜「ATR16」により図柄組合せグループ「A右不正解AT」、「B右不正解AT」、「C右不正解AT」、「D右不正解AT」が形成され、組合せ「BCH」により図柄組合せグループ「Bチェリー」が形成され、組合せ「CDWM1」〜「CDWM4」により図柄組合せグループ「CDスイカ」が形成され、組合せ「CWM」により図柄組合せグループ「Cスイカ」が形成されている。
・押し順ベル
図9に示すように、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序(押し順)によって、遊技者の有利度が異なる当選役として、当選役「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」が設定されている。これらの当選役は、押し順によって、組合せ「TBE1」〜「TBE2」、「CDBE1」〜「CDBE4」、「CBE1」〜「CBE4」、「CUBE1」、「KYBE1」〜「KYBE2」、「BBE1」〜「BBE4」、「ATA1」〜「ATA8」、「ATB1」〜「ATB4」、「ATC1」〜「ATC8」、「ATL1」〜「ATL48」、「ATC1−1」〜「ATC1−16」、「ATC2−1」〜「ATC2−16」、「ATR1」〜「ATR16」のうちのいずれかとなるように各リール13L,13M,13Rの停止制御が行われる。
なお、これらの当選役(「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」)それぞれが図5の押し順ベル(特定役)に相当し、これらの当選役をまとめて「押し順ベル」と称する場合もある。
次に、押し順ベルに係る各図柄組合せ、または、押し順ベルに係る各図柄組合せグループについて説明する。
i)押し順が正解の場合
組合せ「TBE1」および「TBE2」(図柄組合せグループ「Tベル」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの上段、中リール13Mの上段および右リール13Rの上段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、上段ラインにベルが揃う図柄組合せである。これらは、当選役「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選した場合で、左リール13Lを第1停止、中リール13Mを第2停止、右リール13Rを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、メダル払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「CDBE1」〜「CDBE4」(図柄組合せグループ「CDベル」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの上段、中リール13Mの中段、右リール13Rの下段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、右下がりラインにベルが揃う図柄組合せである。これらは、当選役「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選した場合で、左リール13Lを第1停止、右リール13Rを第2停止、中リール13Mを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「CBE1」〜「CBE4」(図柄組合せグループ「Cベル」)は、いずれも入賞ライン(中段ライン)に図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、中段ラインにベルが揃う図柄組合せである。これらは、当選役「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選した場合で、中リール13Mを第1停止、左リール13Lを第2停止、右リール13Rを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「CUBE1」(図柄組合せグループ「CUベル」)は、表示窓11内の左リール13Lの下段、中リール13Mの中段、右リール13Rの上段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、右上がりにベルが揃う図柄組合せである。この組合せは、当選役「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選した場合で、中リール13Mを第1停止、右リール13Rを第2停止、左リール13Lを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。この組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「KYBE1」および「KYBE2」(図柄組合せグループ「KYベル」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの下段、中リール13Mの中段、右リール13Rの下段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、小山型にベルが揃う図柄組合せである。これらの組合せは、当選役「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選した場合で、右リール13Rを第1停止、左リール13Lを第2停止、中リール13Mを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「BBE1」〜「BBE4」(図柄組合せグループ「Bベル」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの下段、中リール13Mの下段、右リール13Rの下段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、下段ラインにベルが揃う図柄組合せである。これらの組合せは、当選役「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選した場合で、右リール13Rを第1停止、中リール13Mを第2停止、左リール13Lを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。なお、以下、上述の当選役「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」をまとめて「押し順ベル」と言う場合もある。
ii)第1停止が正解の場合
図柄組合せグループ「左正解AT」は、当選役「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選したときに、第1停止が左リール13Lで押し順が正解し、第2停止リールの押し順が不正解の場合に入賞ラインに停止する図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。
図柄組合せグループ「中正解AT」は、当選役「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選したときに、第1停止が中リール13Mで押し順が正解し、第2停止リールの押し順が不正解の場合に入賞ラインに停止する図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。
図柄組合せグループ「右正解AT」は、当選役「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選したときに、第1停止が右リール13Rで押し順が正解し、第2停止リールの押し順が不正解の場合に入賞ラインに停止する図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。
iii)第1停止が左で不正解の場合
図柄組合せグループ「A左不正解AT」、「B左不正解AT」、「C左不正解AT」および「D左不正解AT」は、いずれも第1停止が左リール13Lで押し順が不正解の場合に、入賞ラインに停止し得る図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。なお、これらの図柄組合せグループを形成する各組合せは、いずれも第2および第3停止の操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている(取りこぼし)。なお、入賞しない場合があるのは、これらを含む当選役は、これらの図柄組合せグループのうちの1つしかなく、操作タイミングによっては、5コマ(操作タイミングのコマ+後述する最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないためである。
iv)第1停止が中で不正解の場合
図柄組合せグループ「A1中不正解AT」、「B1中不正解AT」、「C1中不正解AT」、「D1中不正解AT」、「A2中不正解AT」、「B2中不正解AT」、「C2中不正解AT」、「D2中不正解AT」は、いずれも第1停止が中リール13Mで押し順が不正解の場合に、入賞ラインに停止し得る図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。なお、これらの図柄組合せグループを形成する各組合せは、いずれも第2および第3停止の操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている(取りこぼし)。なお、入賞しない場合があるのは、これらを含む当選役は、これらの図柄組合せグループのうちの1つしかなく、操作タイミングによっては、5コマ(操作タイミングのコマ+後述する最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないためである。
v)第1停止が右中で不正解の場合
図柄組合せグループ「A右不正解AT」、「B右不正解AT」、「C右不正解AT」、「D右不正解AT」は、いずれも第1停止が右リール13Mで押し順が不正解の場合に、入賞ラインに停止し得る図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。なお、これらの図柄組合せグループを形成する各組合せは、いずれも第2および第3停止の操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている(取りこぼし)。なお、入賞しない場合があるのは、これらを含む当選役は、これらの図柄組合せグループのうちの1つしかなく、操作タイミングによっては、5コマ(操作タイミングのコマ+後述する最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないためである。
以上のように、当選役「押し順ベル」のいずれかに当選した場合、当該当選役に設定された押し順に正解した場合は9枚の払出しを得られるのに対して、不正解の場合は1枚の払出ししか得られないか、入賞しない場合もある。したがって、「押し順ベル」は、押し順によって遊技者の有利度が異なる当選役(特定役)となる。
・チェリー
組合せ「BCH」(図柄組合せグループ「Bチェリー」)は、表示窓11内の左リール13Lの下段に図柄「CH(チェリー)」が表示される図柄組合せで、5コマ(操作タイミングのコマ+最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないリール13L,13M,13Rがあるため、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングが合わなければ、入賞しない組合せとして設けられている。なお、当該組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。
・スイカ
組合せ「CDWM1」〜「CDWM4」(図柄組合せグループ「CDスイカ」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの上段、中リール13Mの中段、右リール13Rの下段それぞれに図柄「WM(スイカ)」が表示されることで、右下がりラインにスイカが揃う図柄組合せである。当該組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「4」の配当が得られる。なお、これらの組合せは、コマ(操作タイミングのコマ+最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないリール13L,13M,13Rがあるため、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている。
組合せ「CWM」(図柄組合せグループ「Cスイカ」)は、入賞ライン(中段ライン)に図柄「WM」が表示されることで、中段ラインにスイカが揃う図柄組合せである。当該組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「4」の配当が得られる。なお、これらの組合せは、コマ(操作タイミングのコマ+最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないリール13L,13M,13Rがあるため、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている。
(2)設定制御手段101
図4の設定制御手段101は、設定値(設定1〜設定6)を設定するものである。この設定値は、後述するテーブル選択手段102により選択される役抽選テーブル671を選択するためのものであり、ROM67に格納された複数の役抽選テーブル671のそれぞれに各設定値のいずれかが対応付けられている。そして、設定制御手段101は、電源投入時に変更処理開始スイッチ(図示省略)のON、OFF状態を判定し、変更処理開始スイッチがONの状態で電源が投入されると、所定の設定変更処理を開始する。
ここで、一般遊技での抽選における当選確率は複数種類の設定値(ここでは6種類)により区別される複数段階に設定されており、複数段階の設定値のそれぞれに、図4に示す役抽選テーブル671(一般遊技用抽選テーブル)が対応付けられている。そして、上記設定変更処理が開始されると、スロットマシン1を設置するパチンコホールの管理者が、この設定値を変更することが可能になる。
(3)テーブル選択手段102
図4のテーブル選択手段102は、メイン制御基板63における遊技制御手段100により制御される遊技の種類(RT0,RT1,RT2、RT3、BB1など)、設定制御手段101により設定される設定値(設定1から設定6)に基づき、図4に示す複数の役抽選テーブル671から1つの抽選テーブルを選択するものである。すなわち、例えば一般遊技では、テーブル選択手段102は、役抽選テーブルとして、入賞確率の設定値(設定1〜設定6)に応じて役抽選テーブル671(一般遊技用抽選テーブル)を選択する。
(4)役抽選手段103
図4の役抽選手段103は、スタートスイッチ19が操作されて遊技を開始するタイミングで、特定役を含む複数の一般役(小役、再遊技役)と、ボーナス役とを含む複数の役(図9参照)のうちのいずれの役に当選したか否かを、遊技開始に基づいて生成される抽選値により決定する役抽選を行うものである。また、役抽選手段103は、AT非許容状態において、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)である場合には(図10参照)、役抽選に用いられる抽選値と同じ抽選値を用いて、AT許容状態とするAT許容役に当選(AT許容当選)か否かを決定する。役抽選手段103は、抽選値生成手段103aと、抽選値判定決定手段103bとを備えている。
(4−1)抽選値生成手段103a
抽選値生成103aは、発振回路と、この発振回路が発生させたクロック信号をカウントするカウンタ回路とによって構成された乱数発生手段が、所定の範囲内(例えば、10進数で0〜16383)で発生させた抽選用の乱数を、スタートスイッチ19が操作されたタイミングで抽出することにより、役抽選およびAT許容当選決定用の抽選値を生成する。なお、乱数発生手段は、カウンタ回路などによって構成されるため、乱数発生手段が発生させる数値は厳密には乱数ではない。しかしながら、スタートスイッチ19が操作されるタイミングはランダムであると考えられるため、抽選値生成手段103aが生成する抽選値は、実質的には乱数として取り扱うことができる。なお、抽選値生成手段103aは、乱数発生器が生成する乱数により抽選値を生成してもよいし、ソフトウェア乱数により抽選値を生成してもよい。また、抽選値生成手段103aは、抽出した乱数値や生成した乱数値に所定の演算を行うことにより抽選値を生成してもよい。
(4−2)抽選値判定決定手段103b
抽選値判定決定手段103bは、抽選値生成手段103aが生成した抽選値を判定することにより、AT許容役を含む複数の役のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する。
具体的には、図16に示すように、役抽選テーブル671には、乱数発生手段が発生させる範囲内の各抽選値について、図9に示す複数の役(AT許容役、小役、BB1中役、再遊技役、ボーナス役)のうちのどの役に当選するか、または、ハズレか、を決定するための抽選値と役との対応関係が予め設定されている。抽選値判定決定手段103bは、テーブル選択手段102が選択した役抽選テーブル671を参照し、抽選値生成手段103aが生成した抽選値がどの役の当選に設定されているのか、または、ハズレに設定されているのかを判定することにより、AT許容役を含む複数の役のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する。すなわち、抽選値生成手段103aが生成する抽選値の全範囲について、AT許容状態に移行すると決定(AT許容当選)する値の範囲と、AT許容状態に移行しないと決定(AT許容非当選)する値の範囲とが役抽選テーブル671に予め設定されており、抽選値判定決定手段103bは、遊技開始に基づいて抽選値生成手段103aが役抽選のために生成した抽選値を、AT許容状態に移行するか否かを決定するのにも使用する。
また、役抽選テーブル671では、一部の抽選値については複数の役の当選に重複して設定されているため、抽選値判定決定手段103bが抽選値生成手段103aにより生成される抽選値の全範囲について判定を行った場合に、すなわち、役抽選手段103の役抽選結果として、図10に示す当選役グループが構成される。なお、図10に示す当選役グループのうち、複数の役により構成されている当選役グループについては、当該当選役グループを構成する全ての役にかかる図柄組合せが入賞ラインに揃うことが許容された状態である。また、当選役グループにAT許容役が含まれている場合にはAT許容当選となり、AT許容状態設定手段100cによりスロットマシン1がAT許容状態に設定される。
なお、図16に示すように、通常RT(RT1)における役抽選手段103(図4)による役抽選で全ての役に非当選(ハズレ)となる抽選値のうちの一部の特定抽選値については、有利RT(RT2)における役抽選手段103による役抽選で再遊技役であるリプレイ(特定の一般役)に当選となり、特定抽選値を除く抽選値については、通常RT(RT1)および有利RT(RT2)における役抽選手段103に役抽選結果が同一となるように役抽選テーブル671が設定されている。また、図16に示すように、特定抽選値には、AT許容状態にすると決定されるAT許容役に当選する抽選値が含まれていない。
このように構成すると、AT許容当選とする抽選値が、遊技状態によって一般役当選となるか否かが変化する抽選値に含まれていないため、遊技状態の変化に応じた一般役の当選確率の高低の変化によらずに、AT許容当選について一律の期待感を遊技者に付与することができる。
次に、図10の各当選役グループを構成する役の名称について具体的に説明する。
図9に示すように、役名称が「AT許容」、「赤7ビッグ」、「BARビッグ」、「通常リプレイ」、「昇格リプレイ1」〜「昇格リプレイ6」、「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」、「BAR揃いリプレイ」、「フェイクリプレイ」、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」、「押し順不問ベル」、「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」、「BB1中役」である複数種類の役が設定されている。「AT許容」を除くこれらの役は、それぞれ、1または複数種類の図柄組合せグループで構成される。
ここで、複数の図柄組合せグループで構成される役を含む当選役グループに当選した場合は(図10参照)、当該役を構成する図柄組合せグループの全てが入賞ラインに揃って入賞することが許容されている状態である。具体的には、例えば、図9に示す「昇格リプレイ6」に当選した場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」「Uリプ」「SP1」「SP2」のいずれかの図柄組合せが入賞ラインに揃うことが許容されている状態である。
図9に示すように、「赤7ビッグ」および「BARビッグ」はボーナス役であり、「通常リプレイ」は遊技状態の移行に無関係な再遊技役である。また、「昇格リプレイ1」〜「昇格リプレイ6」は、いずれも押し順によって遊技状態が昇格(RT1→RT2)するという特典が付与される特定役として設けられた再遊技役である。また、「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」は、いずれも押し順によって遊技状態が転落(RT2→RT1)せずに維持される(RT2→RT2)という特典が付与される特定役として設けられた再遊技役である。なお、上記したように、図5に示すAT許容状態でのART中に「通常リプレイ」に当選した場合は、図24に示すように、押し順の抽選が行われ、当該抽選で決定された押し順に正解すると、AT期間遊技数に上乗するゲーム数が付与される。
また、「BAR揃いリプレイ」は、ボーナス遊技中(BB1)においてのみ抽選の対象となる再遊技役であり、この当選役に当選した遊技では、全てのリール13L,13M,13Rで目押しすると図柄「BAR」が揃うように構成されている。具体的には、左リール13Lを第1停止させるときに図柄「CH(チェリー)」を目押しすると中段に図柄「CH(チェリー)」が停止する。このとき、上段には図柄「BAR」が停止しており、第2、第3停止時に図柄「BAR」を狙うと図柄「BAR」が直線状(斜め下がり)に揃うようになっている。第1停止で図柄「CH(チェリー)」を目押ししない場合など、その他の場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」が入賞ラインに揃うようになっている。なお、「BAR揃いリプレイ」に当選した場合に、AT期間遊技数カウンタ654によりカウントされているAT期間遊技数(AT実行権利)に権利付与決定手段100fにより予め設定されたゲーム数が上乗せされる。
また、「フェイクリプレイ」は、ボーナス遊技状態(BB1)でのみ抽選の対象となる再遊技役であり、この当選役に当選した遊技で、図柄「BAR」を目押しすると、図柄「BAR」がテンパイするが最終停止で揃わないように構成されている。具体的には、左リール13Lを第1停止させるときに図柄「CH(チェリー)」を目押しすると中段に図柄「CH(チェリー)」が停止する。このとき、上段には図柄「BAR」が停止しており、第2停止時に図柄「BAR」を狙うと図柄「BAR」が斜め下がりにテンパイする。次に第3停止で図柄「BAR」を目押ししても揃わないようになっている。また、第1停止で図柄「CH(チェリー)」を目押ししない場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」を構成する各組合せ「NRP1」〜「NRP12」のいずれかが入賞ラインに揃うようになっている。また、逆押し(右→中→左)時は図柄組合せグループ「SRP1」〜「SRP4」のいずれかが入賞ラインに揃うようになっている。
また、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」は、いずれもメダル(遊技価値)の払出しにかかる小役であり、これらの小役に当選すると権利付与決定手段100fによる権利付与抽選が実行される。なお、これらの小役を構成する図柄組合せグループには、5コマ(操作タイミングのコマ+最大滑りの4コマ)以内に入賞にかかる図柄の組合せを構成する図柄がないリール13L,13M,13Rがあるため、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングが合わないと取りこぼし(非入賞)が発生する。
「押し順不問ベル」は、どのような押し順であっても、入賞ラインに図柄組合せグループ「Cベル」の図柄が揃う小役である。なお、図5に示すAT許容状態でのART中に当該当選役に当選すると、遊技者に押し順を報知する演出が実行される場合がある。
また、「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序(押し順)によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が左リール13L、第2停止が中リール13M、第3停止が右リール13Rの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「Tベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特手役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が左リール13L、第2停止が右リール13R、第3停止が中リール13Mの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「CDベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が中リール13M、第2停止が左リール13L、第3停止が右リール13Rの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「Cベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が中リール13M、第2停止が右リール13R、第3停止が左リール13Lの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「CUベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が右リール13R、第2停止が左リール13L、第3停止が中リール13Mの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「KYベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が右リール13R、第2停止が中リール13M、第3停止が左リール13Lの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「KYベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「BB1中役」は、ボーナス遊技中(BB1)中のみに抽選の対象となる当選役である。この当選役に当選すると、押し順によらずに、図柄組合せグループ「Cベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。
また、図10に示すように、役抽選手段103の役抽選結果が、例えば、当選役グループ「チェリー+赤7ビッグ」である場合、「チェリー」および「赤7ビッグ」の両方の役にかかる図柄組合せが入賞ラインに揃うことが許容された状態であり、図柄組合せ「RBB1」(図6参照)、「BCH」(図8参照)にかかる図柄が入賞ラインに揃う可能性がある。なお、ボーナス役を含むその他の当選役グループ(役抽選結果)として、「チェリー+BARビッグ」、「スイカA+赤7ビッグ」、「スイカA+BARビッグ」、「スイカB+赤7ビッグ」、「AT許容+チェリー+赤7ビッグ」、「AT許容+チェリー+BARビッグ」、「AT許容+スイカBー+赤7ビッグ」が構成されている。したがって、当選役「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」にかかる図柄組合せが入賞ライン上に揃うと、ボーナス役への入賞の期待度が上がる。
なお、ボーナス内部当選中(RT3)は、ボーナス役への当選状態が持ち越されている状態のため、役抽選手段103の役抽選結果が、当選役グループ「チェリー+赤7ビッグ」、「チェリー+BARビッグ」、「AT許容+チェリー+赤7ビッグ」、「AT許容+チェリー+BARビッグ」のいずれかである場合は、新たな種類のボーナス役が当選することはなく、持ち越されているボーナス役以外に許容される図柄組合せとして、当選役「チェリー」にかかる図柄組合せのみが入賞ラインに揃うことが許容される。また、役抽選手段103の役抽選結果が、当選役グループ「スイカA+赤7ビッグ」、「スイカA+BARビッグ」、「スイカB+赤7ビッグ」、「AT許容+スイカB+赤7ビッグ」のいずれかである場合は、新たな種類のボーナス役が当選することはなく、持ち越されているボーナス役以外に許容される図柄組合せとして、役名称「スイカA」または「スイカB」にかかる図柄組合せのみが入賞ラインに揃うことが許容される。
なお、図10に示すように、この実施形態では、ボーナス遊技状態(BB1)中にはAT許容役に当選しないように構成されているが、例えば、BB1中もAT許容役に当選するように構成し、抽選値がAT許容当選となる場合に、BB1中であればAT許容当選を無効にするように制御してもよい。また、この実施形態では、AT許容役に単独で当選しないように構成されているが、AT許容役に単独で当選するように構成してもよい。
(5)決定結果記憶手段104
図4の決定結果記憶手段104は、抽選値判定決定手段103bによる決定結果として、ボーナス役に当選しているか否かを特定可能な情報を決定結果記憶領域652の第1データ領域に記憶し、一般役に当選しているか否かを特定可能な情報を決定結果記憶領域652の第2データ領域に記憶し、AT許容状態(AT許容当選)であるか否かを特定可能な情報を決定結果記憶領域652の第3データ領域に記憶する。
具体的には、図9に示すように、AT許容役に固有の16進数の最上位役番号が割り当てられ、各ボーナス役のそれぞれに固有の16進数の上位役番号が割り当てられ、各一般役(再遊技役、小役、BB1役)のそれぞれに固有の16進数の下位役番号が割り当てられている。そして、決定結果記憶手段104は、役抽選手段103の役抽選結果である当選役グループを構成する役(ハズレの場合を含む)に割り当てられている役番号を、決定結果記憶領域652の対応するデータ領域に記憶する。
すなわち、役抽選手段103の役抽選結果が、図10に示すAT許容役を含む当選役グループのいずれかである場合には、決定結果記憶手段104は、当選したAT許容役に割り当てられている最上位役番号”01h”を決定結果記憶領域652の1バイトの第3データ領域に記憶する。なお、決定結果記憶手段104は、AT許容役にハズレ(非当選)の場合には、当該データ領域にハズレに割り当てられている最上位役番号”00h”を記憶する。また、最上位役番号として”01h”を記憶した後はこの値を維持することにより新たなAT許容役当選があっても無視し、終了条件もしくはリミッタ条件が成立することにより最上位役番号として”00h”を記憶した後に、AT許容当選が可能となるように構成されている。
また、役抽選手段103の役抽選結果が、図10に示すボーナス役を含む当選役グループのいずれかである場合には、決定結果記憶手段104は、当選したボーナス役に割り当てられている上位役番号”01h”および”02h”のいずれかが決定結果記憶領域652の1バイトの第1データ領域に記憶する。なお、決定結果記憶手段104は、ボーナス役にハズレ(非当選)の場合には、当該データ領域にハズレに割り当てられている上位役番号”00h”を記憶する。また、上位役番号として”01h”または”02h”を記憶した後は、ボーナス役に入賞するまでこの値を維持することにより、ボーナス役を持ち越すように構成されている。
また、役抽選手段103の役抽選結果が、図10に示す一般役(再遊技役、小役、BB1中役)を含む当選役グループのいずれかである場合には、決定結果記憶手段104は、当選した一般役に割り当てられている下位役番号”01h”〜”29h”のいずれかが決定結果記憶領域652の1バイトの第2データ領域に記憶する。なお、決定結果記憶手段104は、一般役にハズレ(非当選)の場合には、当該データ領域にハズレに割り当てられている下位役番号”00h”を記憶する。
このように構成すると、ボーナス役当選と、一般役当選と、AT許容当選とを並列的に記憶して管理するため、同一の抽選値を用いてこれらの当選を決定するときは各当選をまとめて管理することができる。また、このようにデータを記憶して管理することにより、一の制御において必要とするデータ種類だけを参照して判定することができるので、効率的に処理を行うことができる。
なお、AT許容の状態を格納するためのAT許容状態用記憶領域をさらに設けてもよい。この場合には、AT許容当選である場合に、一旦、最上位役番号”01h”を決定結果記憶領域652に格納し、別途設けたAT許容状態用記憶領域に格納されたデータを確認して、AT許容状態用記憶領域に”00h”が格納されていれば、AT許容状態用記憶領域に”01h”を格納するようにすればよい。そして、AT許容状態用記憶領域に”01h”を格納した後は、終了条件もしくはリミッタ条件が成立するまでこの値を維持するようにすればよい。
また、この実施形態では、複数の一般役が同時に当選することがないように構成されているが、複数の一般役が同時に当選するように構成されている場合には、当選した複数の一般役それぞれに割り当てられている下位役番号の全てを記憶することができるように、決定結果記憶領域652の第2データ領域の記憶容量を設定すればよい。また、同時当選する一般役の各組み合わせに対して下位役番号を新たに割り当て、同時当選した一般役の組み合わせに割り当てた下位役番号を決定結果記憶領域652の第2データ領域に記憶するようにしてもよい。
(5)停止制御手段105
図4の停止制御手段105は、遊技者による各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様と役抽選手段103の役抽選結果とに基づき、停止テーブル672を用いて各リール13L,13M,13Rの停止制御を行うものである。停止制御手段105は、役抽選手段103が決定した当選役グループに属する役名称に入賞させるために、基本的にリール13L,13M,13Rの全てで、引き込み可能範囲内において構成図柄を入賞ライン(中段)に停止させる停止制御を行う。なお、各リール13L,13M,13Rには、許容されるすべりコマ数(引き込み可能範囲:通常、最大4コマ)が設定されているため、操作タイミングが合わなければ入賞ラインに当選役にかかる図柄を揃えることができない場合があり、このような場合は、取りこぼし(非入賞)が発生する。
当選役グループ「通常リプレイ」は、入賞にかかる組合せ「NRP1」〜「NRP12」を構成する図柄が、ストップスイッチ21L,21M,21Rをどのタイミングで操作しても、引き込み可能な位置に配置されているため、必ず組合せ「NRP1」〜「NRP12」のいずれかが入賞ラインに揃うように、停止制御手段105がリール制御を行う。
当選役グループ「昇格リプレイ1」は、図柄組合せグループ「Nリプ」および「Uリプ」の2種類で構成されている。この実施形態では、当該当選役グループに当選した場合、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該当選役グループの当選時において、「左→中→右」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図20(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。なお、図柄組合せグループ「Uリプ」は有利RT(RT2)への移行にかかるものであるため、当選役グループ「昇格リプレイ1」では、「左→中→右」の押し順が遊技者に有利な押し順となる。
当選役グループ「昇格リプレイ2」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」および「SPリプ1」の3種類で構成されている。当該当選役グループに当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該当選役グループの当選時において、「左→右→中」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図20(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ1」は、当該当選役グループを構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、当選役グループ「昇格リプレイ2」では、「左→右→中」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
当選役グループ「昇格リプレイ3」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」および「SPリプ2」の3種類で構成されている。当該当選役グループに当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該当選役グループの当選時において、「中→左→右」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図20(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ2」は、当該当選役グループを構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、当選役グループ「昇格リプレイ3」では、「中→左→右」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
当選役グループ「昇格リプレイ4」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」および「SPリプ3」の3種類で構成されている。当該当選役グループに当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該当選役グループの当選時において、「中→右→左」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図20(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ3」は、当該当選役グループを構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、当選役グループ「昇格リプレイ4」では、「中→右→左」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
当選役グループ「昇格リプレイ5」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」および「SPリプ4」の3種類で構成されている。当該当選役グループに当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該当選役グループの当選時において、「右→左→中」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図20(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ4」は、当該当選役グループを構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、当選役グループ「昇格リプレイ5」では、「右→左→中」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
当選役グループ「昇格リプレイ6」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」、「SPリプ1」および「SPリプ2」の4種類で構成されている。当該当選役グループに当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該当選役グループの当選時において、「右→中→左」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図20(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ1」および「SPリプ2」は、当該当選役グループを構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、当選役グループ「昇格リプレイ6」では、「右→中→左」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
当選役グループ「転落リプレイ1」は、図柄組合せグループ「Nリプ」および「Dリプ」の2種類で構成されている。当該当選役グループに当選した場合、リール13L,13M,13Rの第1停止の態様に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該当選役グループの当選時において、左リール13Lが第1停止の場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Dリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。なお、図柄組合せグループ「Dリプ」は有利RT(RT2)から通常RT(RT1)への移行にかかるものであるため、当選役グループ「転落リプレイ1」では、左リール13Lが第1停止の押し順が遊技者に有利な押し順となる。
当選役グループ「転落リプレイ2」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Dリプ」および「SPリプ1」の3種類で構成されている。当該当選役グループに当選した場合も、リール13L,13M,13Rの第1停止の態様に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該当選役グループの当選時において、中リール13Mが第1停止の場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Dリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ1」は、当該当選役グループを構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、当選役グループ「転落リプレイ2」では、中リール13Mが第1停止の押し順(「Nリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
当選役グループ「転落リプレイ3」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Dリプ」および「SPリプ2」の3種類で構成されている。当該当選役グループに当選した場合も、リール13L,13M,13Rの第1停止の態様に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該当選役グループの当選時において、右リール13Mが第1停止の場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Dリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞)する。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ2」は、当該当選役グループを構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、当選役グループ「転落リプレイ3」では、右リール13Rが第1停止の押し順(「Nリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
当選役グループ「BAR揃いリプレイ」は、図柄組合せグループ「CHリプ」および「Nリプ」の2種類で構成されている。停止制御手段105は、当該当選役グループに当選した場合、第1停止が左リール13Lの場合は、図柄組合せグループ「CHリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図22(a)参照)。例えば、左リール13Lに図柄「CH(チェリー)」を引き込めるタイミングで操作された場合は、左リール13Lの中段に図柄「CH(チェリー)」が停止する。このとき、図柄「BAR」が上段に位置する。第2、第3停止でともに図柄「BAR」が目押しされた場合、停止制御手段105は、図柄「BAR」が直線状に揃うようにリール13L、13M,13Rの停止制御を行う。なお、第1停止が左リール13Lだが、図柄「CH(チェリー)」を引き込めない操作タイミングであった場合、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。また、当該当選役グループは、ボーナス遊技状態(BB1)でのみ抽選対象となっており、AT許容状態での当選時には、図柄「BAR」の直線状に揃う/揃わないに関わらず、AT期間遊技数が上乗せされる。
当選役グループ「フェイクリプレイ」は、図柄組合せグループ「CHリプ」、「Nリプ」および「SPリプ1」〜「SPリプ4」の6種類で構成されている。停止制御手段105は、当該当選役グループに当選した場合、第1停止が左リール13Lの場合は、図柄組合せグループ「CHリプ」を優先して、リール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図22(a)参照)。例えば、左リール13Lに図柄「CH(チェリー)」を引き込めるタイミングで操作された場合は、左リール13Lの中段に図柄「CH(チェリー)」が停止する。このとき、図柄「BAR」が上段に位置する。第2停止で中リール13Mの図柄「BAR」が目押しされると、停止制御手段105は、図柄「BAR」がテンパイするように中リール13Mの停止制御を行う。最終停止で右リール13Rの図柄「BAR」が目押されると、停止制御手段105は、図柄「BAR」が揃わないようにリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。逆押し(右→中→左)の場合、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「SPリプ1」〜「SPリプ4」のいずれかが揃うようにリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。第1停止が中リール13Mであったり、第1停止が左リール13Lだが、図柄「CH(チェリー)」を引き込めない操作タイミングであった場合、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
当選役グループ「チェリー」は、図柄組合せグループ「Bチェリー」で構成されている。停止制御手段105は、当該当選役グループに当選した場合、図柄組合せグループ「Bチェリー」を入賞させるために、リール13L,13M,13Rの全てで、引き込み可能範囲内において構成図柄を入賞ライン(中段)に停止させる停止制御を行う。例えば、左リール13Lにおいて図柄「BAR」を引き込める操作タイミングでストップスイッチ21Lが操作されると、中段に図柄「BAR」が停止するように左リール13Lの停止制御を行う。中リール13Mおよび右リール13Rは、いずれも、どのタイミングでストップスイッチ21M,21Rが操作されても、中段に停止可能(引き込み可能)な位置に入賞にかかる図柄「CH」が配置されているため、停止制御手段105は、それぞれ中段に図柄「CH」が停止するように中リール13Mまたは右リール13Rの停止制御を行う。なお、停止制御手段105は、左リール13Lで図柄「BAR」を引き込み可能な操作タイミングでストップスイッチ21Lが操作されなかった場合、ハズレとなるように各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
当選役グループ「(AT許容+)チェリー+赤7ビッグ」は、図柄組合せグループ「Bチェリー」および「ビッグ1」で構成されている。停止制御手段105は、当該当選役グループに当選した場合、小役優先のリール制御を行う。
当選役グループ「(AT許容+)チェリー+BARビッグ」は、図柄組合せグループ「Bチェリー」および「ビッグ2」で構成されている。停止制御手段105は、当該当選役グループに当選した場合、小役優先のリール制御を行う。
当選役グループ「スイカA」は、図柄組合せグループ「CDスイカ」で構成されている。停止制御手段105は、当該当選役グループに当選した場合、中リール13Mにおいて図柄「WM」を引き込める操作タイミングで中ストップスイッチ21Mが操作されると、中段に図柄「WM」が停止するように中リール13Mの停止制御を行う。左リール13Lおよび右リール13Rは、いずれも、どのタイミングでストップスイッチ21M,21Rが操作されても、中段に停止可能(引き込み可能)な位置に入賞にかかる図柄「BE1」または「BE2」が配置されているため、停止制御手段105は、それぞれ中段に図柄「BE1」または「BE2」が停止するように左リール13Lまたは右リール13Rの停止制御を行う。なお、停止制御手段105は、中リール13Mで図柄「WM」を引き込み可能な操作タイミングで中ストップスイッチ21Mが操作されなかった場合、ハズレとなるように各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
当選役グループ「スイカA+赤7ビッグ」は、図柄組合せグループ「CDスイカ」および「ビッグ1」で構成されている。停止制御手段105は、当該当選役グループに当選した場合、小役優先のリール制御を行う。
当選役グループ「スイカA+BARビッグ」は、図柄組合せグループ「CDスイカ」および「ビッグ2」で構成されている。停止制御手段105は、当該当選役グループに当選した場合、小役優先のリール制御を行う。
当選役グループ「スイカB」は、図柄組合せグループ「CDスイカ」および図柄組合せグループ「Cスイカ」で構成されている。停止制御手段105は、当該当選役グループに当選した場合、中リール13Mにおいて図柄「WM」を引き込める操作タイミングで中ストップスイッチ21Mが操作されると、中段に図柄「WM」が停止するように中リール13Mの停止制御を行う。左リール13Lおよび右リール13Rは、いずれも、どのタイミングでストップスイッチ21M,21Rが操作されても、中段に停止可能(引き込み可能)な位置に入賞にかかる図柄(CDスイカ:「BE1」または「BE2」、Cスイカ:「WM」)が配置されているため、停止制御手段105は、それぞれ中段に図柄「BE1」、「BE2」および「WM」のいずれかが停止するように左リール13Lまたは右リール13Rの停止制御を行う。この実施形態では、図柄組合せグループ「CDスイカ」および図柄組合せグループ「Cスイカ」については、ストップスイッチ21Lの操作タイミングに応じてどちらかが優先して入賞するように構成されている。なお、停止制御手段105は、中リール13Mで図柄「WM」を引き込み可能な操作タイミングで中ストップスイッチ21Mが操作されなかった場合、ハズレとなるように各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
当選役グループ「(AT許容+)スイカB+赤7ビッグ」は、図柄組合せグループ「CDスイカ」、「Cスイカ」および「ビッグ1」で構成されている。停止制御手段105は、当該当選役グループに当選した場合、小役優先のリール制御を行う。
なお、「スイカA」は、ボーナス役である「赤7ビッグ」と「BARビッグ」の両方と同時当選する役として設定されているが、「スイカB」は、「赤7ビッグ」のみと同時当選する役として設定されている。したがって、「スイカB」当選時しか出現しない図柄組合せグループ「Cスイカ」の図柄組合せが入賞ラインに揃った場合は、「赤7ビッグ」の当選への期待が高まる。
当選役グループ「押し順不問ベル」に当選した場合、停止制御手段105は、押し順の如何に関わらず、図柄組合せグループ「Cベル」が入賞ラインに揃うようにリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。当該図柄組合せグループは、操作タイミングがどのような場合であっても、入賞ラインに引き込めるよう構成図柄が各リール13L,13M,13Rに配置されているため、必ず入賞する。
当選役グループ「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」は、いずれも押し順によって優先して入賞する図柄組合せグループが異なるように構成される。
例えば、当選役グループ「左中右正解ベル1」に当選した場合、停止制御手段105は、「左→中→右」の押し順の場合(押し順が正解の場合)は、配当が最も高い図柄組合せグループ「Tベル」が優先して入賞するようにリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図23(a)参照)。当該図柄組合せグループは取りこぼし(非入賞)のない図柄組合せグループであるため、必ず入賞する。
第1停止が左リール13Lで、第2停止が右リール13Rの場合、すなわち、第2停止で不正解の場合、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「左正解AT」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図23(a)参照)。当該図柄組合せグループは取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、必ず入賞する。
第1停止が中リール13Mの場合(第1停止で不正解の場合)、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図23(a)参照)。具体的には、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」の中リール13Mの入賞にかかる図柄は「BE1」であるため、停止制御手段105は、当該図柄が中リール13Mの中段に停止するように中リール13Mの停止制御を行う。なお、当該図柄は取りこぼしがないので必ず中リール13Mの中段に停止する。続いて、例えば、第2停止が左リール13Lの場合、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」の左リール13Lの入賞にかかる図柄は「BAR」または「BE1」であるため、これらのいずれか一方でも引き込めるタイミングで左リール13Lが停止操作された場合、停止制御手段105は、当該図柄が左リール13Lの中段に停止するように左リール13Lの停止制御を行う。これ以外のタイミングの場合は、第3停止の操作タイミングにかかわらず、取りこぼし(非入賞)となる(図23(a)参照)。なお、両方の図柄を引き込み可能な場合は、どちらか一方を優先して停止制御するようにするとよい。また、第2停止(左リール13L)で入賞図柄を引き込めるタイミングで操作された場合の最終停止(右リール13R)において、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」の右リール13Rの入賞にかかる図柄である「赤7」および「BL」の一方でも引き込めるタイミングで左リール13Lが停止操作された場合、停止制御手段105は、当該図柄が右リール13Rの中段に停止するように右リール13Rの停止制御を行う。これ以外のタイミングの場合は、第1、第2停止リールで入賞図柄が停止しているにもかかわらず、取りこぼし(非入賞)となる(図23(a)参照)。第2停止リールが右リール13Rの場合も同様の停止制御が行われる。
また、第1停止が右リール13Rの場合(第1停止で不正解の場合)、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「A右不正解AT」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図23(a)参照)。具体的には、図柄組合せグループ「A右不正解AT」の右リール13Rの入賞にかかる図柄は「CH」であるため、停止制御手段105は、当該図柄が右リール13Mの中段に停止するように中リール13Mの停止制御を行う。なお、当該図柄は取りこぼしがないので必ず右リール13Mの中段に停止する。続いて、例えば、第2停止が左リール13Lの場合、図柄組合せグループ「A右不正解AT」の左リール13Lの入賞にかかる図柄は「BAR」または「BE1」であるため、これらのいずれか一方でも引き込めるタイミングで左リール13Lが停止操作された場合、停止制御手段105は、当該図柄が左リール13Lの中段に停止するように左リール13Lの停止制御を行う。これ以外のタイミングの場合は、第3停止の操作タイミングにかかわらず、取りこぼし(非入賞)となる。なお、両方の図柄を引き込み可能な場合は、どちらか一方を優先して停止制御するようにするとよい。また、第2停止(左リール13L)で入賞図柄を引き込めるタイミングで操作された場合の最終停止(右リール13R)において、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」の中リール13Mの入賞にかかる図柄である「BAR」および「RP1」の一方でも引き込めるタイミングで左リール13Lが停止操作された場合、停止制御手段105は、当該図柄が右リール13Rの中段に停止するように右リール13Rの停止制御を行う。これ以外のタイミングの場合は、第1、第2停止リールで入賞図柄が停止しているにもかかわらず、取りこぼし(非入賞)となる。第2停止リールが中リール13Mの場合も同様の停止制御が行われる。なお、当選役グループ「左中右正解ベル1」の場合、最も高い配当の図柄組合せグループ「Tベル」が入賞ラインに揃う押し順(左→中→右)が遊技者に有利な押し順となる。
当選役グループ「左中右正解ベル2」〜「左中右正解ベル4」並びに当選役グループ「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」についても、当選役グループ「左中右正解ベル1」と同じく、押し順に応じて優先される図柄組合せグループが異なるようになっている。すなわち、どの当選役グループも、押し順6通りのうち、1通り(第1停止正解および第2停止正解)が100%入賞して9枚が払い出され、1通り(第1停止正解および第2停止不正解)が100%入賞して1枚が払い出され、4通り(第1停止不正解)がその後の停止リールの操作タイミングが合えば入賞して1枚が払い出される。
(7)報知制御手段106
図4の報知制御手段106は、報知用表示器60での報知が後述する報知態様決定手段107で決定された報知態様となるように制御するものである。報知用表示器60の報知態様については後述する。
(8)報知態様決定手段107
図4の報知態様決定手段107は、役抽選手段103の役抽選結果やスロットマシン1の状態(非AT、AT準備中、AT中)などに基づいて、報知用表示器60での報知態様を決定するものである。
具体的には、報知態様決定手段107は、遊技状態が初期RT(RT0)で、非AT中の状態である場合またはAT準備中の状態である場合においては、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」を含む当選役グループ以外のどの当選役グループに当選したとしても、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する(図11の報知種類「0」参照)。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が初期RT(RT0)で、非AT中の状態である場合またはAT準備中の状態である場合において「チェリー」を含む当選役グループに内部当選した場合、押し順(左→中→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図11の報知種類「1」参照)、および、押し順(左→右→中)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図11の報知種類「2」参照)のいずれかに決定する。両報知態様のいずれかが、例えば、抽選により決定される。なお、押し順(左→中→右)および押し順(左→右→中)は、いずれも、当選役グループ「(AT許容+)チェリー+赤7ビッグ」に同時当選したときに、「チェリー」か「赤7ビッグ」の両方に入賞し得る押し順である。また、これらは、押し順の中で最もボーナス役に入賞する操作タイミングの幅が大きい(コマ数が多い)押し順ということもできる。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が初期RT(RT0)で、非AT中の状態である場合またはAT準備中の状態である場合において「スイカA」または「スイカB」を含む当選役グループに内部当選した場合、いずれも、押し順(中→左→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図11の報知種類「3」参照)、および、押し順(中→右→左)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図11の報知種類「4」参照)のいずれかに決定する。両報知態様のいずれかが、例えば、抽選により決定される。なお、押し順(中→左→右)および押し順(中→右→左)は、いずれも、当選役グループ「スイカA+赤7ビッグ」、「スイカA+BARビッグ」、「(AT許容+)スイカB+赤7ビッグ」に当選したときに、小役(「スイカA」/「スイカB」)か、ボーナス役(「赤7ビッグ」/「BARビッグ」)の両方に入賞し得る押し順である。また、これらは、押し順の中で最もボーナス役に入賞する操作タイミングの幅が大きい(コマ数が多い)押し順ということもできる。
なお、報知種類「0」は、報知しないという報知態様ではなく、別の報知態様でもよい。その場合、少なくとも全てのリール13L,13M,13Rが回転している状態から第3停止操作が行われるまで報知態様は変化しない方が好ましい。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が通常RT(RT1)で非AT中の状態である場合においては、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」を含む当選役グループ以外のどの当選役グループに内部当選したとしても、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する(図12の報知種類「0」参照)。また、報知態様決定手段107は、遊技状態が通常RT(RT1)であって、AT準備中またはAT中の状態である場合で、かつ、役抽選結果が当選役グループ「通常リプレイ」、「押し順不問ベル」のいずれかに内部当選または「ハズレ」の場合においても、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する(図12の報知種類「0」参照)。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が通常RT(RT1)で「チェリー」を含む当選役グループに当選した場合は、非AT中、AT準備中、AT中のいずれの状態でも、押し順(左→中→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図12の報知種類「1」参照)、および、押し順(左→右→中)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図12の報知種類「2」参照)のいずれかに決定する。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が通常RT(RT1)で「スイカA」または「スイカB」を含む当選役グループに当選した場合は、非AT中、AT準備中、AT中のいずれの状態でも、押し順(中→左→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図12の報知種類「3」参照)、および、押し順(中→右→左)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図12の報知種類「4」参照)のいずれかに決定する。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が通常RT(RT1)であって、AT準備中またはAT中の状態である場合で、かつ、役抽選結果が当選役グループ「昇格リプレイ1」に内部当選の場合においては、報知用表示器60で有利な押し順(左→中→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図12の報知種類「1」参照)。このとき、「昇格リプレイ2」〜「昇格リプレイ6」の場合も、報知態様決定手段107は、報知用表示器60で有利な押し順を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図12の報知種類「2」〜「6」参照)。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が通常RT(RT1)であって、AT準備中またはAT中の状態である場合で、かつ、役抽選結果が当選役グループ「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」のいずれかに内部当選の場合においても、報知用表示器60でそれぞれの有利な押し順を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図12の報知種類「1」〜「6」参照)。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)のAT中の状態であって、役抽選結果が当選役グループ「転落リプレイ1」に内部当選の場合、報知用表示器60で有利な押し順の一つである「左→中→右」の押し順を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図13の報知種類「1」参照)。このとき、当選役グループ「転落リプレイ2」および「転落リプレイ3」の場合も同様に、報知態様決定手段107は、報知用表示器60でそれぞれ有利な押し順の一つを特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図13の報知種類「3」「5」参照)。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)で「チェリー」を含む当選役グループに当選した場合は、非AT中、AT中のいずれの状態でも、押し順(左→中→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図13の報知種類「1」参照)、および、押し順(左→右→中)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図13の報知種類「2」参照)のいずれかに決定する。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)で「スイカA」または「スイカB」を含む当選役グループに内部当選した場合は、非AT中、AT中のいずれの状態でも、押し順(中→左→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図13の報知種類「3」参照)、および、押し順(中→右→左)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図13の報知種類「4」参照)のいずれかに決定する。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)のAT中の状態であって、役抽選結果が当選役グループ「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」のいずれかに内部当選の場合、報知用表示器60で有利な押し順を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図13の報知種類「1」〜「6」参照)。
ところで、この実施形態では、ART(RT2+AT)の状態で、当選役グループ「通常リプレイ」に内部当選した場合は、ART遊技の上乗せの契機を付与するか否かが抽選により決定される。ここで、上乗せの契機を付与すると決定された場合は、これに併せて押し順が抽選で決定される(図24(a)参照)。そして、当該抽選で決定された押し順に正解すると、AT期間遊技数ゲーム数の上乗せが行われるように構成されている。そこで、報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)のAT中の場合(ART中)であって、役抽選結果が当選役グループ「通常リプレイ」に内部当選して上乗せの契機を付与しないと決定された場合は、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する(図13の報知種類「0」参照)。これに対して、上乗せの契機を付与すると決定された場合は、報知用表示器60で正解の押し順は特定不能であるが押し順に正解するとART遊技のゲーム数が上乗せされることが分かる情報を報知するという報知態様に決定する(図13の報知種類「9」参照)。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)のAT中の状態であって、役抽選結果が当選役グループ「押し順不問ベル」に内部当選の場合は、押し順「左→中→右」、「左→右→中」、「中→左→右」、「中→右→左」、「右→左→中」の5種類の中から1つの押し順を抽選で決定し(図26(a)参照)、報知用表示器60で当該押し順を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図13の報知種類「1〜5」参照)。
また、この実施形態では、有利RT(RT2)およびボーナス内部当選中(RT3)は、通常RT(RT1)と比較すると、小役の当選確率は変化ないが、再遊技役の当選確率が高く設定されている。また、有利RTでは、当選役グループ「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」が抽選の対象となっているところ、ボーナス内部当選中(RT3)では、再遊技役が当選役グループ「通常リプレイ」のみ抽選の対象となっている(図25(a)参照)。ここで、ART遊技中にボーナス役に当選してボーナス内部当選中(RT3)に移行した場合を想定すると、ボーナス役の当選前は、当選役グループ「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」の内部当選時に遊技状態の転落を回避する報知がなされるが、ボーナス内部当選中(RT3)では回避の報知がされなくなる。そうすると、遊技者はボーナス役当選の告知演出の前のリプレイ入賞時に報知がなされないことで、ボーナス役当選を予想してしまうおそれがある。また、ART中に回避の報知がなされると、遊技者はボーナス役当選の可能性が低いことを予想し、いずれにせよ遊技者の楽しみを削ぐ結果となる。そこで、この実施形態の報知態様決定手段107は、遊技状態がボーナス内部当選中(RT3)のAT中の状態であって、かつ、ボーナス役当選の告知前の状態で、役抽選結果が当選役グループ「通常リプレイ」の場合は、i)押し順の報知を行わない、ii)押し順(左→中→右)を特定可能な情報を報知する、iii)押し順(中→左→右)を特定可能な情報を報知する、iv)押し順(右→左→中)を特定可能な情報を報知するという4種類の報知態様のうちの1つを抽選により決定し(図25(b)参照)、当該決定された報知態様を報知用表示器60の報知態様に決定する(図14の報知種類「0or1or3or5」参照)。ここで決定される報知態様は、回避の報知と同じ報知態様とするのが好ましい。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態がボーナス内部当選中(RT3)で「チェリー」を含む当選役グループに当選した場合は、非AT中、AT準備中、AT中のいずれの状態でも、押し順(左→中→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図14の報知種類「1」参照)、および、押し順(左→右→中)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図14の報知種類「2」参照)のいずれかに決定する。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態がボーナス内部当選中(RT3)で「スイカA」または「スイカB」を含む当選役グループに当選した場合は、非AT中、AT準備中、AT中のいずれの状態でも、押し順(中→左→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図14の報知種類「3」参照)、および、押し順(中→右→左)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図14の報知種類「4」参照)のいずれかに決定する。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態がボーナス遊技状態(BB1)であって、役抽選結果が当選役グループ「BAR揃いリプレイ」または「フェイクリプレイ」の場合は、図5に示すAT許容状態のときは、報知用表示器60で左からBARを狙えば有利となる可能性がある旨の情報を報知するという報知態様に決定し(図15の報知種類「7」参照)、図5に示すAT非許容状態のときは、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する(図15の報知種類「0」参照)。なお、図5に示すAT非許容状態のときに、報知用表示器60でBARが揃わないようなストップスイッチ21L,21M,21Rの操作手順を示唆する報知を行ってもよい。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態がボーナス遊技状態(BB1)で当選役グループ「チェリー」に内部当選した場合、押し順(左→中→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図15の報知種類「1」参照)、および、押し順(左→右→中)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図15の報知種類「2」参照)のいずれかに決定する。両報知態様のいずれかが、例えば、抽選により決定される。
(9)コマンド作成手段108
図4のコマンド作成手段108は、役抽選手段103の役抽選結果に関する情報、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関する情報、などの種々の情報をサブ制御基板73(サブCPU71)に送信するためのコマンドを生成するものである。そして、コマンド作成手段108により生成されたコマンドは、後述するようにコマンド送信手段113によりサブ制御基板73に送信される。サブ制御基板73では、メイン制御基板63から送られてきたコマンドに基づき、実行する演出を選択する。換言すれば、サブ制御基板73において実行される演出内容を指示するコマンドがコマンド作成手段108により作成される。
また、コマンド作成手段108は、スロットマシン1の状態および役抽選手段103の役抽選結果に基づいて、報知用表示器60の報知態様に対応するコマンドを作成する。具体的には、図11〜図15に示すように、役抽選手段103の役抽選結果(当選役グループ)を構成する役の種類を特定可能なコマンド(例えば、「通常リプレイ」の場合は「$01」)を作成するとともに、報知用表示器60の報知態様の種類(図11〜図15中の「報知種類」に相当)を特定可能なコマンド(例えば、初期RT(RT0)で非ART中の場合に「チェリー」に当選した場合は「0」)を作成する。
なお、図11〜15では、AT許容役、ボーナス役(「赤7ビッグ」、「BARビッグ」)を省略しているが、コマンド作成手段108は、これらの役を含む当選役グループに当選しているか否か、および、内部当選しているときにその種類を特定可能なコマンドも作成する。
(10)リール検出手段109
図4のリール検出手段109は、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rの検出信号と、左・中・右リール13L,13M,13Rを駆動する各リールモータ14L,14M,14Rへの供給パルス数とに基づき、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するものである。この場合、リール検出手段109は、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転中および回転停止時に、所定の基準位置(この実施形態では例えば、表示窓11の中段)に位置する図柄に対応するコマ番号をそれぞれ検出する。
(11)図柄判定手段110
図4の図柄判定手段110は、各リール13L,13M,13Rそれぞれの回転位置に基づき、停止制御手段105により停止制御されて停止した各リール13L,13M,13Rの図柄の表示態様が、予め定められた表示態様であるかどうかの判定を行うものであり、リール13L,13M,13Rが停止したときの図柄の表示結果が所定の入賞態様であるかどうかを判定する。
(12)払出制御手段111
図4の払出制御手段111は、図柄判定手段110による判定結果に基づき、遊技者に所定の特典(利益)を付与するものであり、図柄判定手段110により、いずれかの役に入賞したと判定されたときに、メダル払い出しのある入賞であれば、クレジットメダルの貯留枚数が上限値(この実施形態では例えば50枚)に達した後は、ホッパーユニット43を動作させ、入賞した役に対応した払出数だけメダルを払い出して遊技者に利益を付与する。また、払出制御手段111は、クレジットメダルの貯留枚数が上限値に達するまでは、メダル払い出しとして、ホッパーユニット43の動作に代えて上記払出数だけクレジットメダルを増加させる。
さらに、払出制御手段111は、図柄判定手段110により再遊技役に入賞したと判定されたときに、規定数(3枚)のメダルが投入されたものとして次遊技の入賞ラインを有効とする。
(13)メダル制御手段112
図4のメダル制御手段112は、メダルセレクタ48の動作を制御することにより、メダル受入可と受入不可とを切換えるものである。
(14)コマンド送信手段113
図4のコマンド送信手段113は、メイン制御基板63からサブ制御基板73へ、コマンド作成手段108により作成された種々の情報を含むコマンドを一方通行で送信するものである。この場合、一般遊技状態(RT0、RT1、RT2)およびボーナス遊技状態(BB1)などの遊技状態、役抽選手段103の役抽選結果、図柄判定手段110による図柄判定結果、各リール13L,13M,13Rの回転・停止状態、払出制御手段111によるメダルの払出状態などのスロットマシン1の状態を表す情報を含むコマンドをサブ制御基板73へ送信する。
また、コマンド送信手段113は、投入センサ53による投入メダルの検出状態、ベットスイッチ15および最大ベットスイッチ17の操作状態などを表すデータを含むコマンドをサブ制御基板73に送信する。また、コマンド送信手段113は、スタートスイッチ19およびストップスイッチ21L,21M,21Rなどの各種スイッチが遊技者により操作されたことを示すデータを含むコマンドをサブ制御基板73に送信する。
(サブ制御基板)
次に、サブ制御基板73について詳細に説明する。図4のサブ制御基板73は、メイン制御基板63から送信されたコマンドを受信し、メイン制御基板63の動作や状態に応じた演出を行うものである。サブ制御基板73は、メモリ75(図3参照)に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を備えている。
(1)コマンド受信手段200
図4のコマンド受信手段200は、メイン制御基板63のコマンド送信手段113により送信された種々の情報を含むコマンドを受信するものである。コマンド受信手段200は、メイン制御基板63から送信されるコマンドを受信すれば、コマンドの種類に応じてサブ制御基板73が備える各機能に通知を行う。
(2)演出内容決定手段201
図4の演出内容決定手段201は、コマンド受信手段200により受信されたコマンドに応じて、演出の内容を決定するためのものである。具体的には、遊技の進行や、役抽選手段103の役抽選結果などに対応して予め設定された演出パターンから、液晶表示器27に表示される動画を決定したり、スピーカ31L,31Rから流れる音楽や音声を決定したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を決定する。この場合、演出内容決定手段201は、報知用表示器60の報知態様に対応する報知演出を実行する演出内容に決定する。
そして、演出内容決定手段201は、決定した演出内容に関するデータを含む信号を表示制御手段202および音声制御手段203に送信する。
(3)表示制御手段202
図4の表示制御手段202は、演出内容決定手段201から送信された信号に含まれるデータに基づいて、液晶表示器27に動画(画像)を表示したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rなどの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの制御を行うものである。
(4)音声制御手段203
図4の音声制御手段203は、演出内容決定手段201から送信された信号に含まれるデータに基づいて、スピーカ31L,31Rから音楽を流したり、音声を出力したりするなど制御を行うものである。
(報知演出の具体例)
次に、サブ制御基板73で制御される報知演出の態様、および、メイン制御基板63で制御される報知用表示器60の報知態様例について具体的に説明する。
図27(a)に示すように、報知用表示器60は、第1、第2の7セグメントLED60a,60bと、報知ランプ60cとで構成されており、例えば、押し順の報知を行わないという報知態様の場合は、両7セグメントLED60a,60bそれぞれにおいて、全てのセグメントS1〜S7を点灯させない(報知種類「0」)。
具体的には、報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「0」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「0」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、押し順の示唆に関する演出ではなく、コマンドとして送信された情報から特定される内部当選にかかる役(ボーナス役や小役や再遊技役)に対応する演出を実行演出に決定する。ここで決定される演出の一例としては、例えば送信されたコマンドから役名称「通常リプレイ」を特定できる場合、当該当選役を含む当選役グループに内部当選していることを示唆する青演出(背景や特定箇所を青く表示する演出)などの演出を行う。
また、例えば図27(b)に●で示すように(消灯状態は○で示す)、AT許容状態設定手段100cが報知ランプ60cを点灯することにより、スロットマシン1がAT許容状態に設定されていることを報知することができる。
ところで、第1の7セグメントLED60aは、ストップスイッチ21L,21M,21Rの停止操作が行われると次の停止操作を示唆する報知態様に変化するように構成されている。これに対して、第2の7セグメントLED60bは、報知種類を特定するためのもので、報知してから最終停止まで同一の報知を継続するように構成されている。また、原則として、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1の点灯は、左リール13Lの停止を示唆し、セグメントS3の点灯は中リール13Mの停止を示唆し、セグメントS6の点灯は右リール13Rの停止を示唆している。
・昇格リプレイ
図20(a)に示すように、「昇格リプレイ1」〜「昇格リプレイ6」は、いずれも図柄組合せグループ「Uリプ」が入賞ラインに停止すると、通常RT(RT1)よりも再遊技役の当選確率が高く設定された有利RT(RT2)に移行するため、押し順によって有利度が異なる再遊技役である。
図20(b)に示すように、報知用表示器60は、AT中の当選役グループ「昇格リプレイ1」の内部当選時には、遊技者に有利となる押し順(左→中→右)を示唆する報知種類「1」の報知態様で遊技者に報知を行う。この場合、図27(b)に示すように、報知種類「1」の場合、報知用表示器60は、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1のみを点灯させて左リール13Lの停止を示唆するとともに、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1のみを点灯させる。なお、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1の点灯は、報知種類が「1」であることを報知している。続いて、第1停止〜第2停止までの間は、第1の7セグメントLED60aの点灯をセグメントS3に変化させ、中リール13Mの停止を示唆する。第2停止〜第3停止までの間は、第1の7セグメントLED60aの点灯をセグメントS6に変化させ、右リール13Rの停止を示唆する。第3停止後は、第1、第2の7セグメントLED60a,60bの全てのセグメントS1〜S7を消灯させる。このようにすると、遊技者に対して、押し順(左→中→右)で操作すると有利となることを報知することができる。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「1」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「1」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図20(b)に示すように、液晶表示器27に「123」のような画像を表示して遊技者に押し順(左→中→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出(操作順序示唆演出)を実行する演出内容に決定する。このようにすると、報知用表示器60の報知内容と、液晶表示器27の報知内容とをリンクさせることができる。
また、報知用表示器60は、AT中の当選役グループ「昇格リプレイ2」の内部当選時に、遊技者に有利となる押し順(左→右→中)を示唆する報知種類「2」の報知態様で遊技者に報知を行う。この場合、図27(c)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間は第1の7セグメントLED60aのセグメントS1を点灯させ、第1停止〜第2停止までの間は第1の7セグメントLED60aのセグメントS6を点灯させ、第2停止〜第3停止までの間は第1の7セグメントLED60aのセグメントS3を点灯させる。また、第2の7セグメントLED60bについては、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、セグメントS3を点灯させて、報知種類が「2」であることを報知する。このとき、コマンド受信手段200は、報知種類「2」を特定できるコマンド(「2」のコマンド)を受信しているため、演出内容決定手段201は、例えば、図20(b)に示すように、液晶表示器27に「132」のような画像を表示して遊技者に押し順(左→右→中)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行演出の内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の当選役グループ「昇格リプレイ3」の内部当選時に、遊技者に有利となる押し順(中→左→右)を示唆する報知種類「3」の報知態様で遊技者に報知する。この場合、図27(d)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間は第1の7セグメントLED60aのセグメントS3を点灯させ、第1停止〜第2停止までの間は第1の7セグメントLED60aのセグメントS1を点灯させ、第2停止〜第3停止までの間は第1の7セグメントLED60aのセグメントS6を点灯させる。また、第2の7セグメントLED60bについては、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、セグメントS6を点灯させて、報知種類が「3」であることを報知する。このとき、コマンド受信手段200は、報知種類「3」を特定できるコマンド(「3」のコマンド)を受信しているため、演出内容決定手段201は、例えば、図20(b)に示すように、液晶表示器27に「213」のような画像を表示して遊技者に押し順(中→左→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行演出の内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の当選役グループ「昇格リプレイ4」の内部当選時には、遊技者に有利となる押し順(中→右→左)を示唆する報知種類「4」の報知態様で遊技者に報知する。この場合、図28(a)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間は第1の7セグメントLED60aのセグメントS3を点灯させ、第1停止〜第2停止までの間は第1の7セグメントLED60aのセグメントS6を点灯させ、第2停止〜第3停止までの間は第1の7セグメントLED60aのセグメントS1を点灯させる。また、第2の7セグメントLED60bについては、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、セグメントS4を点灯させて、報知種類が「4」であることを報知する。このとき、コマンド受信手段200は、報知種類「4」を特定できるコマンド(「4」のコマンド)を受信しているため、演出内容決定手段201は、例えば、図20(b)に示すように、液晶表示器27に「312」のような画像を表示して遊技者に押し順(中→左→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行演出の内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の当選役グループ「昇格リプレイ5」の内部当選時に、遊技者に有利となる押し順(右→左→中)を示唆する報知種類「5」の報知態様で遊技者に報知する。この場合、図28(b)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間は第1の7セグメントLED60aのセグメントS6を点灯させ、第1停止〜第2停止までの間は第1の7セグメントLED60aのセグメントS1を点灯させ、第2停止〜第3停止までの間は第1の7セグメントLED60aのセグメントS3を点灯させる。また、第2の7セグメントLED60bについては、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、セグメントS2を点灯させて、報知種類が「5」であることを報知する。このとき、コマンド受信手段200は、報知種類「5」を特定できるコマンド(「5」のコマンド)を受信しているため、演出内容決定手段201は、例えば、図20(b)に示すように、液晶表示器27に「231」のような画像を表示して遊技者に押し順(右→左→中)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行演出の内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の当選役グループ「昇格リプレイ6」の内部当選時に、遊技者に有利となる押し順(右→中→左)を示唆する報知種類「6」の報知態様で遊技者に報知する。この場合、図28(c)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間は第1の7セグメントLED60aのセグメントS6を点灯させ、第1停止〜第2停止までの間は第1の7セグメントLED60aのセグメントS3を点灯させ、第2停止〜第3停止までの間は第1の7セグメントLED60aのセグメントS1を点灯させる。また、第2の7セグメントLED60bについては、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、セグメントS7を点灯させて、報知種類が「6」であることを報知する。このとき、コマンド受信手段200は、報知種類「6」を特定できるコマンド(「6」のコマンド)を受信しているため、演出内容決定手段201は、例えば、図20(b)に示すように、液晶表示器27に「321」のような画像を表示して遊技者に押し順(右→中→左)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行演出の内容に決定する。なお、押し順の報知がなされたにもかかわらず、当該押し順と異なる操作が行われた場合は、第1、第2の7セグメントLED60a,60bの点灯を中止するようにしてもよい。
・転落リプレイ
図21(a)に示すように、「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」は、いずれも図柄組合せグループ「Dリプ」が入賞ラインに停止すると、遊技状態が有利RT(RT2)から通常RT(RT1)に転落し、図柄組合せグループ「Nリプ」が入賞ラインに停止すると、遊技状態が有利RT(RT2)に維持されるため、押し順によって有利度が異なる再遊技役である。
図21(b)に示すように、報知用表示器60は、AT中の当選役グループ「転落リプレイ1」の内部当選時に、遊技者に有利となる押し順の一つである「押し順(左→中→右)」を示唆する報知種類「1」の報知態様で遊技者に報知する(図27(b)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「1」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「1」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図21(b)に示すように、液晶表示器27に「123」のような画像を表示して遊技者に押し順(左→中→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の当選役グループ「転落リプレイ2」の内部当選時に、遊技者に有利となる押し順の一つである「押し順(中→左→右)」を示唆する報知種類「3」の報知態様で遊技者に報知する(図27(d)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「3」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「3」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図21(b)に示すように、液晶表示器27に「213」のような画像を表示して遊技者に押し順(中→左→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の当選役グループ「転落リプレイ3」の内部当選時に、遊技者に有利となる押し順の一つである「押し順(右→左→中)」を示唆する報知種類「5」の報知態様で遊技者に報知する(図28(b)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「5」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「5」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図21(b)に示すように、液晶表示器27に「231」のような画像を表示して遊技者に押し順(右→左→中)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。
なお、当選役グループ「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」は、いずれも有利な押し順が第1停止のみで決まるため、例えば、報知用表示器60で第1停止のみを報知する報知態様としてもよい。この場合、報知用表示器60は、AT中の当選役グループ「転落リプレイ1」の内部当選時に、例えば、図21(c)に示すように、遊技者に有利となる第1停止のリールが左リール13Lであることを示唆する報知種類「α」の報知態様で遊技者に報知する。具体的には、図30(a)に示すように、報知用表示器60は、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1のみを点灯させて左リール13Lの停止を示唆するとともに、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS2を点灯させる。なお、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS2の点灯は、報知種類が「α」であることを報知している。続いて、第1停止〜第3停止までの間は、第1の7セグメントLED60aの全てのセグメントS1〜S7を消灯させて、残りのリール13M,13Rの押し順が不問であることを示唆する。このようにすると、遊技者に対して、第1停止が左リール13Lとなるようにストップスイッチ21Lを操作すると有利となることを報知することができる。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「α」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(例えば「α」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図21(c)に示すように、液晶表示器27に「1−−」のような画像を表示して遊技者に左リール13を第1停止することが有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。
当選役グループ「転落リプレイ2」および「転落リプレイ3」の場合も同様な報知を行う。この場合、当選役グループ「転落リプレイ2」の場合の報知用表示器60の報知種類を「β」とし、中リール13Mを第1停止することが有利な押し順である旨を報知する。また、液晶表示器27には、図21(c)に示すように「−1−」のような画像を表示して遊技者に中リール13Mを第1停止することが有利な押し順であることを報知する。当選役「転落リプレイ3」の場合の報知用表示器60の報知種類を「γ」とし、右リール13Rを第1停止することが有利な押し順である旨を報知する。また、液晶表示器27には、図21(c)に示すように「−−1」のような画像を表示して遊技者に右リール13Rを第1停止することが有利な押し順である旨を報知する。
・BAR揃いリプレイ、フェイクリプレイ
図22(a)に示すように、ボーナス遊技状態(BB1)中のみに当選し得る当選役グループ「BAR揃いリプレイ」および「フェイクリプレイ」は、いずれも第1停止で左リール13Lに図柄「BAR」を狙い、第2停止で中リール13Mに図柄「BAR」を狙うと、右下がり(斜め下がり)に図柄「BAR」がテンパイするが、最終停止で図柄「BAR」を狙った際、右下がりに図柄「BAR」が揃うか揃わないかで異なる。また、AT許容状態で当選役グループ「BAR揃いリプレイ」に内部当選すると、目押しで図柄「BAR」が右下がりに揃うか否かにかかわらず、AT期間遊技数に所定のゲーム数が上乗せされる。すなわち、押し順によって遊技者の有利度が変わらない当選役グループである。
このような場合、遊技者に左から図柄「BAR」を狙うように誘導すると、ATが付与されるか否かのスリル感を与えることができるため、遊技者の興趣を高めることができる。そこで、報知用表示器60は、ボーナス遊技状態(BB1)中の当選役グループ「BAR揃いリプレイ」または「フェイクリプレイ」の内部当選時には、遊技者に左から図柄「BAR」を狙うように誘導する報知種類「7」の報知態様で遊技者に報知を行う(図22(b)参照)。具体的には、図28(d)に示すように、報知用表示器60は、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1およびセグメントS2を点灯させて左リール13Lの停止を示唆するとともに、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS3を点灯させる。なお、このときの7セグメントLED60aのセグメントS2は、「図柄「BAR」を狙うこと」を示している。第2の7セグメントLED60bでは第1停止〜第3停止までの間、セグメントS1およびセグメントS3の点灯を維持する。なお、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS3の点灯は、報知種類が「7」であることを報知している。続いて、第1停止〜第3停止までの間は、例えば、第1の7セグメントLED60aの点灯をセグメントS2、セグメントS3およびセグメントS6に変化させる。この場合、第2、第3停止は、どちらのリールでもよいため、報知用表示器60では、セグメントS3とセグメントS6の両方が点灯しており、さらに図柄「BAR」を狙うことがセグメントS2でわかるようになっている。すなわち、第1停止と同じように推奨する操作リールと操作タイミングを報知している。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「7」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「7」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図22(b)に示すように、液晶表示器27に「左からBARを狙え!!」のような画像を表示して遊技者に押し順(左→中→右)で図柄「BAR」を狙うように誘導する演出を実行する演出内容に決定する。
・押し順ベル
図23(a)に示すように、役名称「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」は、いずれも図柄組合せグループ「Tベル」が入賞ラインに停止すると、他の図柄組合せグループよりも高い配当「9枚」が得られるため、押し順によって有利度が異なる小役(特定役)である。
図23(b)に示すように、報知用表示器60は、AT中の当選役グループ「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」の内部当選時に、遊技者に有利となる押し順(左→中→右)を示唆する報知種類「1」の報知態様で遊技者に報知する(図27(b)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「1」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「1」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、液晶表示器27に「123」のような画像を表示して遊技者に押し順(左→中→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する(図23(b)の「AT時のサブ報知」参照)。
AT中の当選役グループ「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」の内部当選時の報知態様も同様である。例えば、AT中の当選役グループ「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」の内部当選時には、遊技者に有利となる押し順(中→左→右)を示唆する報知種類「3」の報知態様で遊技者に報知を行う(図27(d)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「3」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「3」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、液晶表示器27に「213」のような画像を表示して遊技者に押し順(中→左→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。
・ART中での通常リプレイによるAT期間遊技数の上乗せ
図24(a)に示すように、ART(RT2+AT)の状態で、当選役グループ「通常リプレイ」に内部当選した場合は、権利付与決定手段100fがAT期間遊技数(AT実行権利)の上乗せを行うか否かを権利付与抽選により決定する。上乗せの契機を付与すると決定される場合は、これに併せて押し順が抽選で決定される。このように押し順が決定された場合に、全ての押し順の中から一の押し順を遊技者に選択させるようにすると、1/6の確率でAT遊技のゲーム数の上乗せが得られるため、遊技者の興趣を高めることができる。
そこで、この実施形態では、ART(有利RT(RT2)+AT)の状態で、当選役グループ「通常リプレイ」に内部当選した場合であって、権利付与決定手段100fにより上乗せゲーム数を付与する押し順が決定された場合、報知用表示器60は、遊技者に対して、上乗せが得られる押し順は特定できないが、6択の押し順に正解すると上乗せが得られることを示唆する報知種類「9」の報知態様で遊技者に報知する(図24(b)参照)。
具体的には、図29(a)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1、セグメントS3およびセグメントS6を点灯させるとともに、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS4を点灯させる。第1の7セグメントLED60aのセグメントS1は左リール13Lに対応し、セグメントS3は中リール13Mに対応し、セグメントS6は右リール13Rに対応するため、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、これらのセグメントを点灯させることで、有利な押し順が特定不能な情報をとなる報知態様を創出できる。また、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS4の点灯は、報知種類が「9」であることを報知する。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60においてが報知種類「9」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「9」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図24(b)に示すように、液晶表示器27に「6択に正解すればAT(上乗せ)GET:???」のような画像を表示して、有利な押し順の特定は不能であるが、押し順によって有利度が異なることを報知する演出を実行演出の内容に決定する。
・RT3中の通常リプレイでのダミー報知
報知態様決定手段107は、遊技状態がボーナス内部当選中(RT3)のAT中の状態であって、かつ、ボーナス役当選の告知前の状態で、役抽選結果が当選役グループ「通常リプレイ」の場合は、i)押し順の報知を行わない、ii)押し順(左→中→右)を特定可能な情報を報知する、iii)押し順(中→左→右)を特定可能な情報を報知する、iv)押し順(右→左→中)を特定可能な情報を報知するという4種類の報知態様のうちの1つを抽選により決定し(図25(b)参照)、この抽選で、ii)〜iv)のいずれかの報知態様を報知用表示器60の報知態様にすると決定した場合、報知用表示器60は、当該報知態様の押し順を特定可能な情報を報知する報知種類「1」または「3」または「5」の報知を行う。
具体的には、報知態様決定手段107により、ii)の報知態様に決定された場合、報知用表示器60は、図25(c)に示すように、押し順(左→中→右)を示唆する報知種類「1」の報知態様で遊技者に報知する(図27(b)参照)。また、報知態様決定手段107により、iii)の報知態様に決定された場合、報知用表示器60は、図25(c)に示すように、押し順(中→左→右)を示唆する報知種類「3」の報知態様で遊技者に報知する(図27(d)参照)。また、報知態様決定手段107により、iv)の報知態様に決定された場合、報知用表示器60は、図25(c)に示すように、押し順(右→左→中)を示唆する報知種類「5」の報知態様で遊技者に報知する(図28(b)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「1」または「3」または「5」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「1」または「3」または「5」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図25(c)に示すように、液晶表示器27に報知態様決定手段107で決定された押し順を特定可能な画像を表示して、当該押し順を報知する演出を実行演出の内容に決定する。
・押し順不問ベル
報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)のAT中の状態であって、役抽選結果が当選役グループ「押し順不問ベル」に内部当選の場合は、押し順「左→中→右」、「左→右→中」、「中→左→右」、「中→右→左」、「右→左→中」の5種類の中から1つの押し順を抽選で決定し(図26(a)参照)、報知用表示器60において当該決定した押し順を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図13の報知種類「1〜5」参照)。
例えば、図26(b)に示すように、報知態様決定手段107で押し順「左→中→右」に決定された場合、報知用表示器60は、当該押し順(左→中→右)を示唆する報知種類「1」の報知態様で遊技者に報知する(図27(b)参照)。その他の押し順に決定された場合も同様である。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「1」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「1」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図26(b)に示すように、液晶表示器27に「123」のような画像を表示して押し順(左→中→右)を報知する演出を実行する演出内容に決定する。その他の押し順に決定された場合も同様である。
・第1停止のみ報知
ストップスイッチ21L,21M,21Rの押し順を報知する報知演出の他の例として、例えば、一部の押し順を報知しつつ、残りの押し順を遊技者に選択させるように構成してもよい。例えば、第1停止を左リール13Lとして、第2、第3停止のリール13M,13Rを遊技者に選択させる場合、図30(b)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1を点灯させるとともに、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS7を点灯させる。第1の7セグメントLED60aのセグメントS1は左リール13Lに対応するため、第1停止すべきリールが左リール13Lであること示唆することができる。また、第1停止〜第3停止までの間、第1のスタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、7セグメントLED60aのセグメントS3およびセグメントS6を点灯させる。第1の7セグメントLED60aのセグメントS3は中リール13Mに対応し、セグメントS6は右リール13Rに対応するため、これらの両セグメントを点灯させることで、第2、第3停止で中リール13Mと右リール13Rの押し順を選択させることができる。なお、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS7の点灯は、当該報知態様にかかる報知種類が「z」であることを報知する。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60で報知種類「z」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「z」のコマンド)を受信する。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、液晶表示器27に「1??」のような画像を表示して遊技者に第1停止リールが左リール13Lで残りの押し順の選択を誘導する演出を実行する演出内容に決定する。
・7の目押し
他の報知例として、例えば、7を目押しするように誘導する旨の報知を行ってもよい。この場合、図30(c)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1、セグメントS3、セグメントS5、セグメントS6を点灯させるとともに、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS5を点灯させる。このとき、押し順は任意であるため、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1、セグメントS3、セグメントS6を点灯させる。また、第1の7セグメントLED60aのセグメントS5は、「7を狙え」という意味とする。なお、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS5の点灯は、当該報知態様にかかる報知種類が「y」であることを報知する。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「y」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「y」のコマンド)を受信する。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、液晶表示器27に「7を狙え!!」のような画像を表示して遊技者に図柄「赤7」の目押しを促す演出を実行する演出内容に決定する。
・レア小役
次に、「チェリー」、「スイカA」および「スイカB」を含む当選役グループに内部当選した場合の報知用表示器60および液晶表示器27の報知態様について説明する。上述のように、「チェリー」、「スイカA」および「スイカB」は、ボーナス役(「赤7ビッグ」/「BARビッグ」)と同時当選する場合があるが、この実施形態では、これらの役を含む当選役グループに内部当選した場合、報知用表示器60においては、いずれも単独当選の場合と同時当選の場合とで同じ報知態様で報知を行う。
例えば、当選役グループ「チェリー」、「(AT許容+)チェリー+赤7ビッグ」および「(AT許容+)チェリー+BARビッグ」のいずれかに内部当選し、報知態様決定手段107により報知種類「1」に決定された場合、報知用表示器60は、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1のみを点灯させて左リール13Lの停止を示唆するとともに、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1のみを点灯させる。第1停止〜第2停止までの間は、第1の7セグメントLED60aの点灯をセグメントS3に変化させ、中リール13Mの停止を示唆する。第2停止〜第3停止までの間は、第1の7セグメントLED60aの点灯をセグメントS6に変化させ、右リール13Rの停止を示唆する。第3停止後は、第1、第2の7セグメントLED60a,60bの全てのセグメントS1〜S7を消灯させる。つまり、報知態様決定手段107により同じ報知種類が決定された場合は、役抽選手段103の役抽選結果等が異なる場合であっても、同じ報知態様で報知用表示器60の報知が行われる。このように報知すると、押し順(左→中→右)でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作することが遊技者に促される。そして、遊技者が報知された押し順に従えば、例えば、当選役グループ「チェリー+赤7ビッグ」に内部当選しているときであっても、目押しにより、「チェリー」、「赤7ビッグ」のいずれかを選択的に入賞させることが可能となる。一方、この報知に従わない場合、押し順(左→右→中)以外ではどのタイミングで操作しても「赤7ビッグ」に入賞させることができない。
・チェリー
当選役グループ「チェリー」、「(AT許容+)チェリー+赤7ビッグ」および「(AT許容+)チェリー+BARビッグ」のいずれかに内部当選した場合、コマンド受信手段200は、内部当選送信グループ種類(図11〜図16参照)を特定できるコマンド(「$05」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、スタートスイッチ19のON〜第2停止までの間、液晶表示器27に「チェリーだ!!」のような画像を表示して遊技者に「チェリー」に内部当選していることを示唆する示唆演出を実行する演出内容に決定する。なお、当選役グループ「チェリー+赤7ビッグ」や「チェリー+BARビッグ」に内部当選した場合も、当該ゲームでは、ボーナス役(「赤7ビッグ」、「BARビッグ」)に内部当選したことは報知せずに「チェリー」の内部当選のみを報知する。このようにすると、「チェリー」の単独当選の場合も遊技者にボーナス役に当選したかもしれないという期待を与えることができる。また、液晶表示器27に表示する「チェリーだ!!」の画像は、レバーON〜第3停止前のどのタイミングで表示してもかまわない。
次に、例えば、当選役グループ「スイカA」、「スイカA+赤7ビッグ」、「スイカA+BARビッグ」、「スイカB」および「スイカB+赤7ビッグ」のいずれかに内部当選し、報知態様決定手段107により報知種類「3」に決定された場合、報知用表示器60は、スタートスイッチ19のON〜第1停止の間は第1の7セグメントLED60aのセグメントS3を点灯させ、第1停止〜第2停止の間は第1の7セグメントLED60aのセグメントS1を点灯させ、第2停止〜第3停止の間は第1の7セグメントLED60aのセグメントS6を点灯させる。また、第2の7セグメントLED60bについては、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、セグメントS6を点灯させて、報知種類が「3」であることを報知する。このように報知すると、押し順(中→左→右)でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作することが遊技者に促される。そして、遊技者が報知された押し順に従えば、例えば、当選役グループ「スイカA+赤7ビッグ」に内部当選しているときであっても、目押しにより、「スイカA」、「赤7ビッグ」のいずれかを選択的に入賞させることが可能となる。一方、この報知に従わない場合、押し順(中→右→左)以外ではどのタイミングで操作しても「赤7ビッグ」に入賞させることができない。
また、当選役グループ「スイカA」、「スイカA+赤7ビッグ」、「スイカA+BARビッグ」、「スイカB」および「スイカB+赤7ビッグ」のいずれかに内部当選した場合、コマンド受信手段200は、内部当選送信グループ種類(図11〜図16参照)を特定できるコマンド(スイカA、スイカBともに「$06」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、スタートスイッチ19のON〜第2停止までの間、液晶表示器27に「チャンス!!」のような画像を表示して遊技者に「スイカA」または「スイカB」に内部当選していることを示唆する示唆演出を実行する演出内容に決定する。当選役グループ「スイカA+赤7ビッグ」、「スイカA+BARビッグ」および「スイカB+赤7ビッグ」のいずれかの同時当選役に内部当選した場合も、当該ゲームでは、ボーナス役(「赤7ビッグ」、「BARビッグ」)に内部当選したことは報知せずに「スイカA」または「スイカB」の内部当選のみを報知する。このようにすると、「スイカA」または「スイカB」の単独当選の場合も遊技者にボーナス役に当選したかもしれないという期待を与えることができる。なお、液晶表示器27に表示する「チャンス!!」の画像は、レバーON〜第3停止前のどのタイミングで表示してもかまわない。なお、役抽選手段103の決定結果を示唆する示唆演出については、上記した「チェリー」を含む当選役グループの内部当選時の演出のように、完全に当選した役の種類が判明する演出だけでなく、「特定の役」について、当該演出の発生により、演出がないときよりも「特定の役」の内部当選の期待度が向上する演出も含まれる。
・ボーナス告知
演出内容決定手段201は、ボーナス内部当選中(RT3)の場合、所定の契機(例えば、ボーナス役の当選ゲームの次のゲーム)で、ボーナス役に内部当選したことを報知する演出であるボーナス確定演出を実行演出の内容に決定する。この場合、例えば、液晶表示器27に「ボーナス確定!!」のような画像を表示してボーナス役の内部当選を報知する。また、演出内容決定手段201は、ボーナス内部当選中(RT3)のボーナス確定演出が行われた後のゲームで、役名称「スイカA」または「スイカB」に内部当選した場合には、例えば、液晶表示器27の右下の領域27aに小枠を設け、そこに「スイカ」の文字等を表示するという演出を実行演出の内容に決定する。このとき、報知用表示器60では、押し順(中→左→右)または押し順(中→右→左)を特定可能な報知態様で報知を行う(図14の報知種類「3」または「4」参照)。このようにすると、遊技者は、ボーナス内部当選中(RT3)に役名称「スイカA」または「スイカB」に内部当選したことが分かる。
(遊技の具体例)
次に、図31〜図33を参照して遊技の具体例について説明する。
(1)「AT許容+チェリー」当選
図31(a)に示すように、「AT許容+チェリー」に当選した際に付与決定手段100dが3ゲームのAT実行権利を付与した場合には、当該当選ゲームにおいて液晶表示器27を用いた連続演出を開始する。また、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT許容状態に設定すると共に、次ゲームの開始の際に報知ランプ60cを点灯する。また、AT遊技可能状態決定手段100gがAT遊技可能状態であると決定してAT期間中フラグをONに設定する。なお、AT許容状態設定手段100cは、当該当選ゲームの終了の際に報知ランプ60cを点灯してもよい。
図31(a)に示す例では、AT許容状態(AT遊技可能状態)となった後、2ゲーム目に押し順ベルに当選したのでストップスイッチ21L,21M,21Rの有利な押し順を報知し、押し順が正解であったので押し順ベルに有利な状態で入賞している。次に、3ゲーム目において連続演出の最後に「負け」を表示し、AT許容状態設定手段100cは、AT期間遊技数の残りゲーム数が0となったので、スロットマシン1をAT非許容状態に設定すると共に、3ゲーム目の終了の際に報知ランプ60cを消灯する。
なお、3ゲームのAT期間中に押し順ベル等の特定役に当選するとは限らないので、例えば、特定役に2回当選し2回のAT遊技が行われるまでAT許容状態(AT遊技可能状態)を継続するように構成してもよい。このようにすることにより、AT許容状態に移行したのにAT遊技が行われないという不満が遊技者に生じるのを抑制することができる。
(2)「チェリー+赤7ビッグ」当選
図31(b)に示すように、「チェリー+赤7ビッグ」に当選した際に、当該当選ゲームにおいて液晶表示器27に「チャンス」と表示する示唆演出を行うことにより、遊技者にAT許容当選したかもしれないという期待を抱かせる演出を行う。次に、ボーナス役が持ち越されている状態(RT3)で3ゲーム経過後、ボーナス役に内部当選していることを告知する確定演出を行い、持ち越されているボーナス役に入賞することにより、ボーナス遊技状態(BB1)に移行する。
図31(b)に示す例では、報知ランプ60cが点灯しておらずAT非許容状態であるため、BAR揃いリプレイ(フェイクリプレイ)に当選しても報知演出を行わないように構成されているが、例えばBARが揃わないようなストップスイッチ21L,21M,21Rの操作手順を報知するようにしてもよい。AT非許容状態のときにBAR揃いリプレイに当選してもAT実行権利が付与されないように構成されているため、BARが揃わないような報知演出を行うことにより、BARが揃ったのにも関わらずAT実行権利が付与されないことについての遊技者の不満を低減することができる。
そして、ボーナス遊技終了条件が成立すれば、遊技状態設定手段100bは、ボーナス遊技状態(BB1)を終了して遊技状態を初期RT(RT0)に設定する。
(3)「AT許容+チェリー+赤7ビッグ」当選
図31(c)に示すように、「AT許容+チェリー+赤7ビッグ」に当選した際に、当該当選ゲームにおいて液晶表示器27に「チャンス」と表示する示唆演出を行うことにより、遊技者にAT許容当選したかもしれないという期待を抱かせる演出を行う。また、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT許容状態に設定するが、ボーナス内部当選中(RT3)の間は報知ランプ60cを点灯しない。
次に、ボーナス役が持ち越されている状態(RT3)で3ゲーム経過後、ボーナス役に内部当選していることを告知する確定演出を行い、持ち越されているボーナス役に入賞することにより、ボーナス遊技状態(BB1)に移行する。このとき、AT許容状態設定手段100cが報知ランプ60cを点灯する。また、液晶表示器27を利用して、「AT許容+チェリー+赤7ビッグ」に当選した際に付与されたAT実行権利のゲーム数を報知する演出を行う(図31(c)に示す例では50ゲーム)。
また、図31(c)に示す例では、報知ランプ60cが点灯しておりAT許容状態であるため、BAR揃いリプレイに当選した場合にBARが揃うような報知演出を行う。また、ボーナス遊技状態(BB1)中にAT期間遊技数にゲーム数の上乗せが行われた場合には、上乗せされたゲーム数を報知する演出を行う。そして、ボーナス遊技終了条件が成立すれば、遊技状態設定手段100bは、ボーナス遊技状態(BB1)を終了して遊技状態を初期RT(RT0)に設定すると共に、AT遊技可能状態決定手段100gがAT期間中フラグをONに設定してAT期間を開始し、AT期間遊技数の残りゲーム数が0になれば、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT非許容状態に設定すると共に報知ランプ60cを消灯する。
なお、AT期間中にボーナス役に当選した場合には、AT期間を中断してボーナス内部当選中(RT3)に移行し、ボーナス遊技状態(BB1)を経てAT期間に復帰する。また、ボーナス内部当選中(RT3)は、AT許容役当選が無く、AT期間遊技数の上乗せを行わず、AT期間遊技数が残っていてもナビ(AT遊技)を行わないように構成されているが、AT許容状態でありAT期間遊技数が残っている場合に、出玉率が1未満となるようにナビ(AT遊技)を行うようにしてもよい。
また、AT許容役とボーナス役とに同時当選したときは、次ゲームからAT許容状態およびボーナス内部当選中(RT3)に設定されるが、AT許容状態設定手段100cが報知ランプ60cを点灯(ON)するタイミングは、i)図31(c)に示す例と同様にボーナス入賞のタイミング、ii)図31(a)に示す例と同様に「AT許容役+ボーナス役」に当選したタイミング、iii)ボーナスの確定報知を行うタイミング、のどのタイミングであってもよい。
i)のタイミングの場合には、「チャンス」報知が行われた後、ボーナス入賞までAT許容当選の期待感を持続できるので、遊技者の興趣を向上することができる。また、i)のタイミングの場合には、AT期間遊技数のゲーム数の上乗せを行わない遊技者に非常に不利なボーナス内部当選中(RT3)が終了した後に、報知ランプ60cを点灯して許容期間遊技数カウンタ653によるAT許容期間のカウントを開始するので、リミッタ条件の成立を判定するための許容期間遊技数カウンタ653のカウント値を遊技者に有利な状態にすることができる。また、iii)のタイミングの場合にも、ii)のタイミングの場合と比較すると、許容期間遊技数カウンタ653のカウント値を遊技者に若干有利な状態にすることができる。
(4)「AT許容+チェリー+BARビッグ」当選
図32に示すように、「AT許容+チェリー+BARビッグ」に当選した際に、当該当選ゲームにおいて液晶表示器27に「チャンス」と表示する示唆演出を行うことにより、遊技者にAT許容当選したかもしれないという期待を抱かせる演出を行う。また、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT許容状態に設定するが、ボーナス内部当選中(RT3)の間は報知ランプ60cを点灯しない。
次に、ボーナス役が持ち越されている状態(RT3)で3ゲーム経過後、ボーナス役に内部当選していることを告知する確定演出を行い、持ち越されているボーナス役に入賞することにより、ボーナス遊技状態(BB1)に移行する。このとき、AT許容状態設定手段100cが報知ランプ60cを点灯する。
図32に示す例では、報知ランプ60cが点灯しておりAT許容状態であるため、フェイクリプレイに当選した場合にBARが揃うことを期待させる報知演出(煽り演出)を行う。また、ボーナス遊技状態(BB1)中にAT期間遊技数にゲーム数の上乗せが行われた場合には、上乗せされたゲーム数を報知する演出を行う。そして、ボーナス遊技終了条件が成立すれば、遊技状態設定手段100bは、ボーナス遊技状態(BB1)を終了して遊技状態を初期RT(RT0)に設定する。また、図32に示す例のように、AT許容当選した際にAT実行権利が付与されておらず、ボーナス遊技状態(BB1)中にAT実行権利のゲーム数が付与されなかった場合には、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT非許容状態に設定すると共に報知ランプ60cを消灯する。
(5)「AT許容+スイカB」当選
図33に示すように、「AT許容+スイカB」に当選した際に特別権利付与決定手段100eによるAT実行権利特別抽選において前兆後CZ発動に当選すれば(図18参照)、当該当選ゲームにおいて液晶表示器27に「チャンス」と表示する示唆演出を行うことにより、遊技者にAT許容当選したかもしれないという期待を抱かせる演出を行う。このとき、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT許容状態に設定すると共に報知ランプ60cを点灯する。
続いて、次のゲームから前兆演出(連続演出)を開始し、特別権利付与決定手段100eは、最初の5ゲームまで1/100の当選確率でCZ抽選を行い、その後3/4の当選確率でCZ抽選を行う。そして、CZ当選した次のゲームからCZ(チャンスゾーン)に突入し、押し順ベルに当選した場合には正解の押し順を報知(ナビ)し、押し順が正解すれば1/8の当選確率でAT抽選を行う(図33に示す例ではAT抽選にハズレ)。また、図33に示すように、CZに突入した後、10ゲーム以上経過し、2回の押し順ベル当選についてナビが行われているがAT当選していない場合に、押し順ベル当選に対して押し順が不正解となれば、CZ高確状態に遊技モードが設定される。
CZ高確状態においてCZ当選すれば、所定のゲーム数の前兆演出(連続演出)が実行された後、CZに突入する。続いて、CZにおいて、押し順ベル当選に対して押し順が正解したときに実行されるAT抽選に当選すれば、AT実行権利が付与されて、AT遊技可能状態決定手段100gがAT遊技可能状態であると決定してAT期間中フラグをONに設定しAT期間を開始し、AT期間遊技数の残りゲーム数が0になれば、CZ高確状態に遊技モードが設定される。そして、図32に示す例のように、CZ高確状態において転落抽選に当選すれば、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT非許容状態に設定すると共に報知ランプ60cを消灯する。
(リミッタ条件成立後の動作について)
次に、図34を参照してリミッタ条件成立後にAT許容当選可能となるタイミングについて説明する。
(1)RT1またはRT0に移行後にAT許容当選可能となる場合
図34(a)に示すように、リミッタ条件(1500ゲーム)が成立すると、AT非許容状態にセットされると共に(”01h”→”00h”)、リミッタフラグがON(”0”→”1”)に設定される。このとき、リミッタフラグがONに設定されている間は、AT許容当選となる抽選値を獲得しても、AT許容当選しないように構成されている。そして、転落図柄で入賞することにより遊技状態がRT1に設定され、リミッタフラグがOFF(”1”→”0”)に設定されることで、AT許容当選可能となるように構成されている。
なお、リミッタフラグがONに設定されている間、例えば報知ランプ60cの色や輝度等の点灯状態を変更することにより、通常期間待ち状態であることが報知される。
一方、図34(b)に示すように、AT期間残りゲーム数が0となってAT実行権利が終了した場合には、転落図柄で入賞して遊技状態がRT1に設定され、AT非許容状態にセット(”01h”→”00h”)されるまでは報知ランプ60cの点灯状態が維持されると共に、AT許容状態が維持される。このとき、報知ランプ60cの点灯状態が維持されている間(AT許容状態)に、AT期間遊技数の上乗せ抽選に当選した場合に、ゲーム数の上乗せを行ってAT許容状態を維持するように構成してもよいし、AT許容当選した場合に、AT期間遊技数の上乗せを行ってAT許容状態を維持するように構成してもよい。
なお、AT期間残りゲーム数が0となってAT実行権利が終了した場合にAT非許容状態にセットし(”01h”→”00h”)、リミッタ条件が成立したときと同様に、リミッタフラグがON(”0”→”1”)に設定されて、リミッタフラグがONに設定されている間は、AT許容当選となる抽選値を獲得しても、AT許容当選しないように構成してもよい。
(2)リミッタ条件成立後の次のゲームからAT許容当選可能となる場合
図34(c)に示すように、リミッタ条件(1500ゲーム)が成立してAT非許容状態にセットされると(”01h”→”00h”)、報知ランプ60cを消灯し、報知ランプ60cの消灯後はAT許容当選することができるように構成されている。このように、RT2においてAT許容当選できるように構成しても、ボーナス役と同様に遊技状態に関係なくAT許容当選する抽選値が一律に構成されているので、公平性を担保することができる。
なお、RT2中にAT許容当選した場合に、RT2を維持してAT期間遊技数のカウントを開始してもよいし、一旦、RT2→RT1に移行させ、再度、RT2に移行させた後にAT期間遊技数のカウントを開始するようにしてもよい。また、この場合に、リミッタ条件を判定するためのAT許容状態の継続期間のカウントは0から開始するように構成されている。
したがって、上記した実施形態によれば、遊技者に有利なAT遊技を許容するAT許容状態とするか否かが、AT遊技を許容しないAT非許容状態での遊技において役抽選手段103が役抽選を行うときに用いた抽選値と同じ抽選値により決定される。すなわち、メイン制御基板63において一般的にセキュリティ性が高く不正を行い難く設計されている抽選値に、役抽選手段103の各役抽選結果と共にAT許容当選か否かが一対一に対応付けされている。そのため、遊技開始に基づいて生成される抽選値に基づいてAT許容当選か否かが一意に決定されるので、AT遊技に対する不正を行い難くすることができる。したがってAT許容当選か否かを公正な抽選により決定することにより、AT遊技に対する不正対策をさらに効率的に行うことができる。
また、遊技開始に基づいて生成される抽選値を用いることにより、役抽選手段103が常に同じ期待値で当選したか否かを決定するボーナス役と同様に、AT許容当選か否かも常に同じ期待値で決定することができるので、ゲーム毎に、ボーナス役当選か否かを期待するのと同様にAT許容当選か否かを期待することができるので、遊技者の興趣向上を図ることができる。また、1つの抽選値により、どの役に当選したか否かと、AT許容当選か否かとが決定されるため、遊技者は、どの役に当選したかに基づいてAT許容状態となるか否かを推測することができ、遊技に対する興趣向上を図ることができる。また、1つの抽選値により2つの決定を行うことにより、抽選値生成のための処理の負荷を低減することができる。
また、役抽選に用いる抽選値が共通に用いられてAT許容当選か否かが決定される一方で、AT許容状態であることを条件に、役抽選結果に応じてAT遊技を行う権利を付与する権利付与決定手段100fを備えているので、AT遊技を行うまでに遊技者は多段階の抽選を楽しむことができ、遊技者の興趣向上を図ることができる。また、役抽選に用いる抽選値によりAT許容当選か否かを一意に決定するようにしてセキュリティ性の向上を図る一方で、権利付与決定手段100fが役抽選結果に応じてどのように権利付与を行うかを自由に設計することができるので、AT遊技の設計の自由度を高めることができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記した実施形態では、付与決定手段100d、特別権利付与決定手段100e、権利付与決定手段100fを個別に設けているが、共通の手段によりAT実行権利を付与するようにしてもよい。また、AT許容期間中におけるAT実行権利の付与方法は上記した実施形態で説明した付与方法に限定されるものではなく、権利付与抽選(上乗せ抽選)の条件などは適宜変更することができる。
また、上記した実施形態では、報知ランプ60cを点灯させることによりスロットマシン1がAT許容状態であることを報知しているが、スロットマシン1がエラー状態となったときに、第1、第2の7セグメントLED60a,60bは消灯してもよいが、AT許容状態である場合には、報知ランプ60cを点灯したままにしておくとよい。また、スロットマシン1がAT許容状態であることを示す情報を外部端子からホールコンピュータ等に出力するように構成してもよい。
また、上記した実施形態では、AT許容状態の継続期間が1500ゲームとなることでリミッタ条件が成立し、AT許容状態を終了(リミッタによるAT許容状態終了)するように構成されているが、リミッタ条件はAT許容状態での全遊技の消化数(AT許容期間の継続ゲーム数)に限定されるものではない。例えば、AT許容状態を開始してから当該AT許容状態中でのメダルの獲得枚数に基づいてAT許容状態を終了するリミッタ条件を設定してもよい。具体的には、AT許容状態を開始してから当該AT許容期間中に、メダルの獲得枚数が一定枚数に到達することでリミッタ条件が成立し、AT許容状態を終了(リミッタによるAT許容期間の終了)するようにするとよい。
この場合には、AT許容状態を開始してから当該AT許容期間中に、メダル払い出しのある全ての当選役について、各当選役に入賞することによるメダルの獲得枚数を計数し、メダルの総獲得枚数が一定枚数(例えば3000枚)を超えるとAT許容状態を終了するようにすればよい。一方、遊技者に有利なストップスイッチの操作態様を報知する複数の特定役(例えば「押し順ベル」)」について、各特定役に入賞することによるメダルの獲得枚数のみを計数し、メダルの総獲得枚数が一定枚数を超えるとAT許容期間を終了するようにしてもよい。
なお、払い出されたメダルの枚数を計数した総払出枚数をメダルの総獲得枚数として、リミッタ条件が成立したか否かを判定してもよいし、払い出されたメダルの枚数からメダル投入口25へのメダルの投入枚数を減算した純増枚数を計数することで得た総獲得枚数に基づいて、リミッタ条件が成立したか否かを判定してもよい。
また、1つの報知用表示器60で役抽選結果を報知する場合について説明したが、この報知用表示器60と同様、2つの7セグメントLEDで構成された報知用表示器を別途設け、一方の報知用表示器を、押し順ベルの有利な押し順を報知するのに使用し、他方の報知用表示器を、所定小役(「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」)の単独当選およびこれらの同時当選時に押し順を示唆するのに使用してもよい。この場合、同じ押し順を報知する場合は、両報知用表示器の報知態様が同じであってもよい。また、このとき、押し順ベル用の報知用表示器の周囲(正面板9)が装飾されているなど、押し順ベル用の報知用表示器が、「チェリー」、「スイカA、「スイカB」を含む当選役グループ用の報知用表示器よりも認識しやすいように構成されていてもよいし、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」のいずれかを含む当選役グループ用の報知用表示器を、押し順ベル用の報知用表示器よりも小さくしてもよい。このようにすると、小さい方の報知用表示器で報知される役抽選結果が、AT中などに遊技者に有利な操作順序が報知される押し順ベル(当選役グループ)とは関係がない結果であることを、遊技者に認識させることができる。
また、押し順ベル(特定役)と、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」のいずれかを含む当選役グループとで有利な押し順が同じ場合であっても、報知用表示器60による報知態様が異なるように構成してもよい。この場合、押し順を特定可能な情報を報知する第1の7セグメントLED60aは同じ報知態様として、報知態様の種類を示す第2の7セグメントLED60bの報知態様を当選役グループの種類に応じて変えるようにするとよい。また、このとき、押し順ベル、「チェリー」を含む当選役グループ、「スイカA」を含む当選役グループ、「スイカB」を含む当選役グループで別々の報知態様(例えば、第2の7セグメントLED60b)としてもよいし、この中で「スイカA」を含む当選役グループと「スイカB」を含む当選役グループとは同じ報知態様するようにしてもよい。
また、報知用表示器60の報知態様には、報知をしない態様(報知種類「0」)が設定されているため、報知用表示器60で報知が行われたときに当該報知に着目させることができる。
また、報知用表示器60の第1の7セグメントLED60aは、停止操作が行われたことによって次の停止態様を示唆する報知態様に変化するが、第2の7セグメントLED60bは、停止操作前後で同一の報知を継続して報知種類を報知する。この場合、第1の7セグメントLED60aによりその時点での適切な操作順序を把握することができるとともに、第2の7セグメントLED60bによりその遊技(ゲーム)における適切な操作順序を、一部の停止操作が行われた後でも把握することができる。
また、AT中に当選役グループ「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」のいずれかに内部当選した場合は、当該当選役グループの有利な押し順の報知にかかる報知種類が報知態様に決定されるが、AT中に当選役グループ「通常リプレイ」に内部当選し、当該抽選で決定された押し順正解によってAT期間遊技数が付与されると決定される状態になると、当該押し順を特定不能な報知種類が報知態様に決定されるなど、当選役の種類によって報知態様の種類が異なるため、遊技者の興趣の向上を図ることができる。
また、上記した実施形態では、ボーナス役と所定小役の同時当選時の有利な押し順を報知する場合について説明したが、例えば、種類の異なる小役の同時当選役などの種類の異なる役の同時当選役があって、押し順によって、どちらか一方の入賞確率が異なることで、有利な押し順が生じるようにしてもよい。
例えば、上記した実施形態では、メイン制御基板63からサブ制御基板73に送信する役抽選結果のコマンドとして、内部当選している当選役グループを構成する役の種類を示すコマンドと、報知種類を示すコマンドとを個別に作成する場合について説明したが、これらの種類の両方が一義的に分かる1つのコマンドを作成し、当該コマンドを受信したサブ制御基板73で、内部当選している当選役グループを構成する役の種類と報知種類の両方が分かるように構成されていてもよい。
また、報知用表示器60に代わりに、クレジット表示器45を報知制御手段106が兼用して制御するようにしてもよい。また、入賞による払出数を特定するためのペイアウト表示器(図示省略)を報知用表示器60が兼用して制御するようにしてもよい。なお、ペイアウト表示器は、用途を考えると、第3停止操作終了から遊技開始までに使用できればよく、報知については遊技開始から第3停止操作まで行えばよいため、特にペイアウト表示器を兼用して制御するのが好ましい。
また、サブ制御基板73で制御される報知演出等を液晶表示器27で行う場合を例として説明したが、例えば、上部ランプ部33、下部ランプ部37L,37Rおよびスピーカ31L,31Rとともに報知演出を行うようにしてもよい。
また、上記した実施形態では、報知制御手段106がメイン制御基板63(メイン制御手段)で制御される場合について説明したが、サブ制御基板73と独立したもので制御されていればよい。
また、上記した各実施形態では、本発明の遊技機としてスロットマシン1を例に挙げて説明したが、スロットマシンとパチンコ機とを組み合わせたパロットと称される遊技機に本発明を適用してもよく、このような遊技機に本発明を適用する場合、遊技用価値としての遊技球(パチンコ玉)を採用すればよい。さらに、本発明の遊技機を、コンピュータプログラムが実行されることによるビデオゲームに適用してもよい。また、本発明の表示手段を、液晶ディスプレイやCRTなどの画像表示装置を用いて、この画像表示装置に複数の図柄を順次表示させることにより構成してもよい。また、可変表示列の数は2列以上であればよく、遊技の態様に応じて適宜最適な数の可変表示列を構成すればよい。
そして、複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、前記可変表示列それぞれの可変表示を停止させる停止操作手段とを備え、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に特典を付与する遊技機に本発明を広く適用することができる。