本発明の一実施形態について、図1〜図52を参照して説明する。
(構成)
本実施形態に係る遊技機の一例であるスロットマシン1は、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態において、メダルなどの遊技媒体が規定数(例えば、3枚)投入され、後述するスタートスイッチ19が操作されることを条件に一回の遊技が実行開始されるものであり、図1のように構成されている。
筐体3の前面は、前面扉5により開閉自在に閉塞され、この前面扉5のほぼ中央高さの位置に操作板7が配設される。操作板7の上方に正面板9が配設されている。正面板9には横長矩形の表示窓11が設けられている。また、表示窓11の内側には、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右リール13L,13M,13Rが配置されている。左・中・右リール13L,13M,13Rには、図2に示すように、複数種類の図柄(この実施形態では、「赤7」「青7」「BAR」「BL」「WM(スイカ)」「CH(チェリー)」「RP1」「RP2」「BE1(ベル)」「BE2(ベル)」)が合計20個、所定の配列でそれぞれ設けられている。
また、各図柄には、0番から19番までのコマ番号が順に付されている。この場合、例えば、コマ番号0番から19番までの図柄が印刷されたリールテープが各リール13L,13M,13Rの周面に貼り付けられている。そして、各リール13L,13M,13Rが回転すると、コマ番号19番、18番、…、0番、19番、…の予め定められた順に複数の図柄がそれぞれ表示窓11に変動表示される。表示窓11からは、各リール13L,13M,13Rの回転が停止すると、図柄が上段、中段および下段にそれぞれ1個の合計3個ずつ覗くように設定されている。すなわち、3個すべてのリール13L,13M,13Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓11に停止表示されるようになっている。なお、この実施形態では、入賞判定に使用される表示窓11内の入賞ラインとして、左リール13Lの中段、中リール13Mの中段、右リール13Rの中段により構成されるいわゆる中段ラインが設定されている。
また、各リール13L,13M,13Rを独立して回転駆動できるように、各リール13L,13M,13Rそれぞれには、ステッピングモータで構成されるリールモータ14L,14M,14R(図3参照)が連結されている。なお、各リール13L,13M,13Rと各々のリールモータ14L,14M,14Rとで構成されたリールユニット(図示省略)によりスロットマシン1の表示手段が構成されている。
更に、操作板7には、内部に貯留されているクレジットメダルから1枚ずつのメダル投入を指示するためのベットスイッチ15、クレジットメダルから1ゲーム(遊技)あたりの最大投入枚数(ここでは3枚に設定されている)のメダル投入を指示するための最大ベットスイッチ17、各リール13L,13M,13Rを回転させて各図柄の可変表示を開始させるレバー状のスタートスイッチ19、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させる左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R(停止操作手段)、クレジットメダルを払い出すための精算スイッチ23、およびメダル投入口25が設けられている。なお、この実施形態では、1ゲームに必要なメダル投入数(規定数)は、3枚の1種類が設定されている。また、各リール13L,13M,13Rにより複数種類の図柄を可変表示する複数の可変表示列が形成されており、各ストップスイッチ21L,21M,21Rは、各リール13L,13M,13Rそれぞれに対応して設けられている。
また、正面板9の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知したり、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知したりする演出を行うための液晶表示器27が設けられている。液晶表示器27のすぐ上方には、各種の入賞図柄が表示された説明パネル29が設けられ、液晶表示器27および説明パネル29の左右には、音楽や音声などによる演出を行うためのスピーカ31L,31Rがそれぞれ設けられている。また、説明パネル29およびスピーカ31L,31Rの上辺には中央ランプ部33Mが配設され、その左右には左・右ランプ部33L,33Rがそれぞれ配設されている。各ランプ部33M,33L,33Rには、それぞれ発光ダイオードなどの光源が配設されている。これらのランプ部33M,33L,33Rは一体的に形成され、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行うための上部ランプ部33を構成している。
また、操作板7の下方には、装飾画などが表示された下部パネル35が設けられ、この下部パネル35の左右には、それぞれ複数の光源が例えば2列に並んで配置された下部ランプ部37L,37Rが設けられている。また、下部パネル35の下方には、メダルのメダル払出口39や、このメダル払出口39から払い出されるメダルを受けるメダル受け41が設けられている。また、正面板9には入賞ラインが描かれ、正面板9の左下隅にはクレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット表示器45が配設されている。このクレジット表示器45は、例えば2個の7セグメントLEDで構成され、2桁の貯留枚数(最大で50枚)が表示可能になっている。
また、クレジット表示器45の下方には、入賞時のメダルの払い出し枚数を表示するためのペイアウト表示器46(本発明の「所定情報表示手段」に相当)が配設される。この表示器46は、クレジット表示器45と同様、2個の7セグメントLEDで構成されている。なお、ペイアウト表示器46は、エラー情報の表示と、後述する許容状態滞在比率の表示とに兼用される。
また、正面板9の表示窓11の下方には、左ストップスイッチ21L,中ストップスイッチ21M,右ストップスイッチ21Rを操作する順番や、役抽選の結果など、メイン制御基板63の制御に関する情報を報知(表示)するための報知用表示器60が配設されている。報知用表示器60は、図36(a)に示すように、例えば2個の7セグメントLED60a,60bと、LEDにより構成された報知ランプ60cとを備えている。したがって、両7セグメントLED60a,60bそれぞれが有する各セグメントS1〜S7の点灯態様を変化させることによって、例えば、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序や操作タイミング等の操作手順を報知できるように構成されている。また、例えば、報知ランプ60cを点灯することにより、スロットマシン1の状態がAT許容状態(特殊遊技許容状態)であることを報知することができ、例えば、報知ランプ60cを消灯することにより、スロットマシン1の状態がAT非許容状態(特殊遊技非許容状態)であることを報知することができる。なお、報知用表示器60の報知態様については、後で詳述する。
また、各リール13L,13M,13Rを支持する支持枠体が、筐体3内の後壁に固定されている。筐体3内の支持枠体の下方には、メダルをメダル払出口39に排出するためのホッパーユニット43が配設されている。また、メダル投入口25付近の裏面側には、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して正規のメダルのみをホッパーユニット43に導くメダルセレクタ48が配設されている。また、スロットマシン1の正面から見てホッパーユニット43の左側には、操作ボックス49(図3参照)が筐体3内の左側壁に固定されている。この操作ボックス49には、電源のON、OFFを切り換える電源スイッチ50(図3参照)が設けられるとともに、設定変更処理用のキーシリンダからなる変更処理開始スイッチ56(図3参照)、設定変更時の設定値の切り換えを行うのに用いられるリセットスイッチ52(図3参照)が設けられている。なお、リセットスイッチ52は、エラーが発生した際のエラー解除や、許容状態滞在比率を表示するためのスイッチとしても用いられ、このスイッチ52が本発明の「特定操作手段」に相当する。
続いて、スロットマシン1の電気的な構成について図3を参照して説明する。
図3に示すように、投入センサ53が、筐体3内部のメダル投入口25近傍であってメダルセレクタ48部分に設けられ、メダル投入口25に投入されたメダルを1枚ずつ検出する。払出センサ54が、ホッパーユニット43の出口に設けられ、メダル払出口39に払い出されるメダルを1枚ずつ検出する。
左・中・右位置センサ55L,55M,55Rは、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するもので、例えば左・中・右リール13L,13M,13Rにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、左・中・右リール13L,13M,13Rが回転すると、一周ごとに突起部を検出してその検出信号をメイン制御基板63に出力する。この実施形態では、例えば左・中・右位置センサ55L,55M,55Rが上記突起部を検出したときに、それぞれコマ番号19番の図柄が表示窓11の中段に位置するように構成されている。
ホッパーモータ57は、ホッパーユニット43に配設されて、その駆動によりメダルをメダル払出口39に向けて払い出す。
また、スロットマシン1には、遊技の進行に関する制御を行うメインCPU61が実装されたメイン制御基板63(メイン制御手段)と、メイン制御基板63から送信された情報に基づき遊技の進行に合わせた演出の制御を行うサブCPU71が実装されたサブ制御基板73(サブ制御手段)とが別々に設けられ、メイン制御基板63からサブ制御基板73に対して一方向に各種のデータが送信される。なお、メイン制御基板63は、外部から不正にアクセスすることができないように、基板ケース内に厳重に封印されている。また、基板ケースには、不正に解放されたことを確実に視認することができるように、種々の対策が講じられている。
また、図3に示すように、メイン制御基板63のRAM65は、メインCPU61内部の記憶容量であり、スロットマシン1の遊技状態などの遊技に関するデータを一時的に記憶するものであって、図4に示すフラグ格納領域651、決定結果記憶領域652、許容期間遊技数カウンタ653、AT期間遊技数カウンタ654、総遊技数カウンタ655(本発明の「総遊技期間記憶手段」に相当)、総許容期間遊技数カウンタ656(本発明の「総特殊遊技許容期間記憶手段」に相当)、許容状態滞在比率記憶領域657(本発明の「比率記憶手段」に相当)を構成する記憶領域がRAM65により形成される。また、図3に示すように、メイン制御基板63のROM67は、メインCPU61内部の記憶容量であり、図4に示す予め設定されたデータである役抽選テーブル671、停止テーブル672、AT許容当選時用ゲーム数振分テーブル673、AT上乗せ抽選テーブル674などを含むスロットマシン1用のプログラム(遊技機用プログラム)を格納する。
メイン制御基板63のメインCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶された遊技機用プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を行う。この、メインCPU61は、後述する役抽選手段103による役抽選処理における役抽選結果に関するデータ、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関するデータなどの種々のデータを、所定のコマンド形式でサブ制御基板73(サブCPU71)に送信する。
サブ制御基板73のメモリ75は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、演出用の各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えている。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、タイマ割込などの割込機能を有し、サブCPU71は、メインCPU61から送信されるスロットマシン1に関する各種のデータ(後述する役抽選手段103による役抽選処理における役抽選結果、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の操作器具が操作されたか、などに関するデータ)に基づいてメモリ75に格納されたプログラムを実行し、遊技者に対する遊技に関連する演出の内容を決定する。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、決定された演出の内容に基づいて、サブ制御基板73が有するI/Oポートを介して、液晶表示器27やスピーカ31L,31Rなどの演出機器の制御を行う。
(メイン制御基板)
次に、メイン制御基板63について、図4を参照して詳細に説明する。図4に示すように、メイン制御基板63は、ROM67に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を備えている。
(1)遊技制御手段100
図4の遊技制御手段100は、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態においてスロットマシン1の遊技を制御するものである。具体的には、図5に示すように、遊技制御手段100は、一般遊技状態(初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)、ボーナス内部当選中(RT3))において一般的な遊技である一般遊技を実行し、一般遊技状態よりも遊技者に有利なボーナス役に基づくボーナス遊技状態(BB1:特別遊技状態やボーナス遊技中と称する場合もある)においてボーナス遊技(特別遊技)を実行する。
また、ボーナス遊技状態(BB1)での遊技であるボーナス遊技とは異なる遊技者に有利な遊技として、後述する役抽選手段103の役抽選結果が、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作手順によって遊技者に付与する有利度の異なる特定役(昇格リプレイ、転落リプレイ、押し順ベルなど:図9参照)に当選している特定役当選結果となったときに当該特定役に対応する有利な各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作手順を特定可能に報知するAT遊技(特殊遊技)がある。遊技制御手段100は、図5に示すAT許容状態、かつ、AT期間中の遊技において役抽選手段103の役抽選結果が特定役当選結果である場合はAT遊技を行う。ここで、遊技制御手段100によるAT遊技を実行する機能が、本発明の「特殊遊技制御手段」に相当する。
そして、遊技制御手段100は、図4に示すように、操作態様判定手段100a、遊技状態設定手段100b、AT許容状態設定手段100c、初期権利付与手段100d、期間中上乗せ手段100e、AT遊技可能状態決定手段100fを備えている。
(1−1)操作態様判定手段100a
操作態様判定手段100aは、スロットマシン1に対する遊技者の操作態様を判定するものである。具体的には、各ベットスイッチ15,17、スタートスイッチ19、各ストップスイッチ21L,21M,21Rなどのスロットマシン1が備える各種スイッチに対する遊技者による操作の態様や、メダル投入口25への遊技者によるメダルの投入操作の態様など、遊技者によるスロットマシン1に対する種々の操作の態様を判定する。
(1−2)遊技状態設定手段100b
遊技状態設定手段100bは、役抽選手段103による役抽選処理の結果や、図柄判定手段110による有効ライン(中段ライン)上の図柄組合せの判定結果などに基づいて、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれか1つにスロットマシン1の遊技状態を設定するものである。
具体的には、図5に示すように、この実施形態では、遊技状態として、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)、ボーナス内部当選中(RT3)、ボーナス遊技状態(BB1)とを備えている。ここで、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)、ボーナス内部当選中(RT3)により構成される一般遊技状態において一般遊技が実行され、ボーナス遊技状態(BB1)においてボーナス遊技が実行される。また、初期RT(RT0)は、後述する設定変更時やボーナス遊技状態(BB1)の終了後に移行する遊技状態である。
図5に示すように、初期RT(RT0)において、押し順ベル(左中右正解ベル1〜4、左右中正解ベル1〜4、中左右正解ベル1〜4、中右左正解ベル1〜4、右左中正解ベル1〜4、右中左正解ベル1〜4:図9参照)の取りこぼしが生じると、遊技状態設定手段100bは遊技状態を通常RT(RT1)に設定し、遊技状態が通常RT(RT1)に移行する。また、通常RT(RT1)において、昇格リプレイ1〜6(図9参照)のいずれかにUリプで入賞すると、遊技状態設定手段100bは遊技状態を有利RT(RT2)に設定し、遊技状態が有利RT(RT2)に移行する。
なお、図21に示すように、通常RT(RT1)における役抽選手段103(図4)による役抽選で全ての役に非当選(ハズレ)となる抽選値のうちの一部の特定抽選値については、有利RT(RT2)における役抽選手段103による役抽選で再遊技役であるリプレイ(特定の一般役)に当選となるように設定されており、有利RT(RT2)は、通常RT(RT1)よりも再遊技役(リプレイ)の当選確率が高く設定された遊技状態である。また、図5に示すように、有利RTで押し順ベルの取りこぼしが生じたり、転落リプレイ1〜3(図9参照)のいずれかにDリプで入賞したりすると、遊技状態設定手段100bは遊技状態を通常RT(RT1)に設定し、遊技状態が通常RT(RT1)に移行する。
また、図5に示すように、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)のいずれかの遊技状態において、ボーナス役(赤7ビッグ、BARビッグ:図9参照)に当選したときに、全てのリール13L,13M,13Rが停止したときの図柄組合せがボーナス入賞にかかる図柄組合せでない場合(非入賞)、遊技状態設定手段100bは遊技状態をボーナス内部当選中(RT3)に設定し、遊技状態がボーナス内部当選中(RT3)に移行する。また、ボーナス内部当選中(RT3)においてボーナス役に入賞すると、遊技状態設定手段100bは遊技状態をボーナス遊技状態(BB1)に設定し、遊技状態がボーナス遊技状態(BB1)に移行する。また、ボーナス遊技状態(BB1)において、所定のボーナス遊技終了条件が成立すると、遊技状態設定手段100bは遊技状態を初期RT(RT0)に設定し、遊技状態が初期RT(RT0)に移行する。この実施形態では、ボーナス遊技終了条件として、払出し枚数が規定値になることが設定されている(例えば、赤7ビッグ入賞のときは300枚、BARビッグ入賞のときは100枚に設定される)。
このように、各遊技状態は、その遊技状態それぞれに設定された移行条件の成立で他の遊技状態に移行するように構成されている。なお、移行条件に関する上述の「押し順ベルの取りこぼし」、「昇格リプレイ入賞」、転落リプレイ入賞」等については後述する。
(1−3)AT許容状態設定手段100c
AT許容状態設定手段100cは、図5に示すように、AT遊技を許容しないAT非許容状態(特殊遊技非許容状態)、および、AT遊技を許容するAT許容状態(特殊遊技許容状態)のいずれか1つにスロットマシン1の状態を設定するものである。
a)AT許容当選によるAT非許容状態からAT許容状態への移行
図10および図21に示すように、AT非許容状態(初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2))での遊技における抽選値の一部にAT許容役が対応付けられている。ここで、図5に示すように、スタートスイッチ19の操作による遊技開始に基づいて役抽選手段103の抽選値生成手段103aが生成した抽選値により抽選値判定決定手段103bがAT許容状態にすると決定すると(AT許容当選)、AT許容状態設定手段100cはスロットマシン1をAT許容状態に設定する。
このとき、AT許容状態設定手段100cは、報知用表示器60の報知用ランプ60c(図36参照)を点灯することにより、AT許容状態であることを特定可能に報知する。AT許容状態であることを外部に報知することにより、スロットマシン1がAT許容状態でないときにAT遊技が実行された場合に、スロットマシン1が異常状態であって故障や不正の可能性があることを即座に判断することができる。
ところで、図5に示すように、通常RT(RT1)から有利RT(RT2)に移行するためには、通常RT(RT1)において昇格リプレイ1〜6のいずれかでUリプに入賞する必要があるが、図30(a)に示すように、昇格リプレイ1〜6のそれぞれにUリプで入賞するための有利なストップスイッチ21L、21M、21Rの押し順が設定されている。そのため、通常はAT遊技においてこの有利な押し順が報知されなければ、昇格リプレイ1〜6で有利なUリプに入賞することが困難である。
また、有利RT(RT2)において転落リプレイ1〜3のいずれかでDリプに入賞すると通常RT(RT1)に移行するが、図31(a)に示すように、転落リプレイ1〜3のそれぞれにDリプに入賞しないでNリプに入賞するための有利なストップスイッチ21L,21M,21Rの押し順が設定されている。そのため、通常はAT遊技においてこの有利な押し順が報知されなければ、転落リプレイ1〜3で有利なNリプに入賞することが困難である。
したがって、ストップスイッチ21L,21M,21Rの有利な操作手順を報知するAT遊技が行われなければ有利RT(RT2)に留まることが困難であるため、通常は遊技状態が初期RT(RT0)または通常RT(RT1)であるときにAT許容当選し、AT許容状態設定手段100cがスロットマシン1をAT許容状態に設定する。そして、後述する初期権利付与手段100dまたは期間中上乗せ手段100eが、AT許容状態においてAT遊技を行う権利(AT実行権利)として所定のAT期間遊技数(ゲーム数)をAT期間遊技数カウンタ654(図4)に設定する。この設定により、役抽選手段103の役抽選結果が特定役当選結果である場合にストップスイッチ21L,21M,21Rの有利な操作手順を報知するAT遊技を行うことができるAT遊技可能状態となる。なお、AT期間遊技数カウンタ654によりカウントされているAT期間遊技数のゲーム数が残っている場合に、フラグ格納手段651(図4)に格納されているAT期間中フラグの状態がAT遊技可能状態決定手段100fによりONに設定される(AT遊技可能状態)。
また、初期RT(RT0)または通常RT(RT1)においてAT遊技可能状態となると非AT中からAT準備中となり、AT準備中での通常RT(RT1)において昇格リプレイ1〜6のいずれかに当選すると、有利RT(RT2)に移行するUリプに入賞するためのストップスイッチ21L,21M,21Rの有利な押し順を報知するAT遊技を実行する(図17,図30(a)参照)。そして、昇格リプレイ1〜6のいずれかにおいてUリプに入賞すれば、AT実行権利が付与されたAT遊技可能状態での有利RT(RT2)、いわゆるARTに移行する。
また、AT許容状態設定手段100cは、初期権利付与手段100dによりAT期間遊技数カウンタ654にカウント値が設定された後は、一般遊技かAT遊技かに関わらず遊技が実行される毎にAT期間遊技数カウンタ654のカウント値から1を減算することにより、AT期間遊技数(AT実行権利)の残りゲーム数をカウントする。また、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT許容状態に設定(報知ランプ60cを点灯)した後の遊技において、遊技の種類に関係なく遊技が実行される毎に許容期間遊技数カウンタ653のカウント値に1を加算することにより、AT許容状態の継続期間をカウントする。なお、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT許容状態に設定する際に、リミッタ条件として予め設定されている遊技数(例えば1500ゲーム)を許容期間遊技数カウンタ653に設定し、AT許容状態において遊技が実行される毎に許容期間遊技数カウンタ653のカウント値から1を減算することにより、AT許容状態の継続期間をカウントしてもよい。
また、AT許容状態設定手段100cは、AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0になるか、または、AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0になった後で転落抽選に当選するかのいずれかの終了条件が成立するか、あるいは、AT許容状態の継続ゲーム数が1500ゲーム(本発明の「所定期間」に相当)となってリミッタ条件が成立した場合は、スロットマシン1をAT非許容状態に設定する(AT許容状態の終了)。また、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT非許容状態に設定する際に報知ランプ60cを消灯する。なお、AT許容状態設定手段100cは、リミッタによりAT許容状態が終了した場合は、許容期間遊技数カウンタ653およびAT期間遊技数カウンタ654それぞれのカウント値を「0」にリセットする。
また、AT許容状態の終了条件は、AT許容当選となった識別番号(図10参照)、AT許容後の条件(AT許容後の役抽選結果、AT許容状態に移行してからの経過ゲーム数、AT許容状態に移行してからのメダルの獲得枚数)などに応じて適宜変更してもよい。AT許容状態の終了条件を様々に変更できることにより、より一層の遊技性向上を図ることができる。
(1−4)初期権利付与手段100d
初期権利付与手段100dは、後述する役抽選手段103の抽選値判定決定手段103bがスロットマシン1をAT許容状態とすることを決定(AT許容当選)した遊技において、AT許容当選時用ゲーム数振分テーブル673(図4、図25、図26参照)に基づいて、AT期間の初期継続期間を決定するものである。なお、図24に示すように、後述する抽選値判定決定手段103bの判定結果がAT許容当選となる各識別番号に対応してAT許容当選時用ゲーム数振分テーブル673が個別に設定されている。
例えば、識別番号3(「AT許容+AT権利+通常リプレイ」)に当選した場合、初期権利付与手段100dは、図25に示す識別番号3用のAT許容当選時用ゲーム数振分テーブル673を用いてAT期間の初期継続期間(初期ゲーム数)を決定する。このテーブル673は、1/2の確率でAT期間の初期ゲーム数として3ゲーム分が付与され、同じく1/2の確率でAT期間の初期ゲーム数が3ゲーム+50ゲーム=53ゲーム分が付与されるように構成されている。初期権利付与手段100dは、AT期間の初期ゲーム数を決定すると、AT期間遊技数カウンタ654にそのゲーム数のカウント値を設定する。
また、識別番号4(「AT許容+AT権利+赤7ビッグ+通常リプレイ」)に当選した場合、初期権利付与手段100dは、図26に示す識別番号4用のAT許容当選時用ゲーム数振分テーブル673を用いてAT期間の初期ゲーム数を決定する。このテーブル673は、1/2の確率でボーナス終了後に3ゲームの初期ゲーム数が付与され、同じく1/2の確率でボーナス終了後に3ゲーム+50ゲーム=53ゲーム分の初期ゲーム数が付与されるように構成されている。初期権利付与手段100dは、AT期間の初期ゲーム数を決定すると、AT期間遊技数カウンタ654にそのゲーム数のカウント値を設定する。なお、初期ゲーム数を消化するまでの間に期間中上乗せ手段100eによるゲーム数の上乗せがない場合は、初期ゲーム数を消化したときにAT期間(本発明の「特殊遊技継続期間」に相当)が終了するとともに、AT許容状態が終了する(本発明の「所定の終了条件」に相当)。
また、識別番号25(「AT許容+AT権利+スイカA」)に当選した場合、初期権利付与手段100dは、上述と同様に識別番号25用のAT許容当選時用ゲーム数振分テーブル673を用いてAT期間の初期ゲーム数を決定する。例えば、このテーブル673では、1/2の確率でAT期間の初期ゲーム数として3ゲーム分が付与され、同じく1/2の確率でAT期間の初期ゲーム数が3ゲーム+50ゲーム分が付与されるように構成されている。また、この実施形態では、スイカ(スイカAまたはスイカB)とAT許容役とを含む識別番号に当選した場合、AT期間(AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0)が終了してもAT許容状態は継続し、AT期間の終了後の転落抽選に当選したときにAT許容状態が終了するようになっている。この転落抽選は、AT期間の終了後、スイカやチェリーなどのいわゆるレア役以外の役に当選したゲームごとに行われ、1/8の確率で転落(当選)するようになっている。また、転落抽選に当選するまでの間にAT権利を含む識別番号に当選した場合は、AT期間に復帰する。
また、この実施形態では、AT許容役を含む識別番号に当選した場合、初期権利付与手段100dにより少なくとも3ゲーム分の初期ゲームが付与されるように構成したが、例えば、1/3の確率で3ゲーム、1/3の確率で53ゲーム、1/3の確率でハズレのように、初期ゲーム数が全く付与されない場合があるように構成してもよい。
なお、初期権利付与手段100dは、役抽選手段103の役抽選に用いられる抽選値と同一の抽選値を利用して上記した振り分け抽選を行うことによりAT期間の初期ゲーム数
を決定してもよいし、振り分け用の乱数値(抽選値)を新たに生成し、これを利用して上記した振り分けを行うようにしてもよい。また、AT許容当選時用ゲーム数振分テーブル673は、AT非許容状態で使用されるものであり、各識別番号(役抽選の抽選値)に対して1つのAT許容当選時用ゲーム数振分テーブル673が設けられている。
(1−5)期間中上乗せ手段100e
期間中上乗せ手段100eは、AT許容状態設定手段100cがスロットマシン1をAT許容状態に設定していることを条件(AT期間中)に、AT権利役を含む識別番号(図27参照)に当選したときに、初期ゲーム数に加算するゲーム数(上乗せゲーム数)を決定するものである。具体的には、図10および図27に示すように、AT許容状態(初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)、ボーナス遊技状態(BB1))での遊技における抽選値の一部にAT権利役が対応付けられている。ここで、スタートスイッチ19の操作による遊技開始に基づいて役抽選手段103の抽選値生成手段103aが生成した抽選値により抽選値判定決定手段103bがAT遊技を行う権利を付与することを決定すると(AT権利当選)、期間中上乗せ手段100eは、AT上乗せ抽選テーブル674を用いて上乗せゲーム数の振分抽選(ゲーム数上乗せ抽選)を行う。
例えば、AT期間中に識別番号3(「AT許容+AT権利+通常リプレイ」)に当選した場合、期間中上乗せ手段100eは、図28に示す識別番号3用のAT上乗せ抽選テーブル674を用いて上乗せゲーム数を決定する。このテーブル674は、10ゲーム、20ゲーム、30ゲーム、50ゲームの4種類の上乗せゲーム数がそれぞれ1/4の確率で付与されるように構成されている。
また、AT期間中に、ボーナス遊技(BB1)中のみに役抽選の対象となる識別番号14(「AT権利+BAR揃いリプレイ」)に当選した場合、期間中上乗せ手段100eは、図29に示す識別番号14用のAT上乗せ抽選テーブル674を用いて上乗せゲーム数を決定する。このテーブル674は、1/2の確率で30ゲーム、1/4の確率で50ゲーム、1/4の確率で100ゲームの上乗せゲーム数が付与されるように構成されている。なお、期間中上乗せ手段100eは、ゲーム数上乗せ抽選により上乗せゲーム数を決定すると、AT期間遊技数カウンタ654のカウント値に上乗せゲーム数に相当する値を加算する。AT権利役を含む他の識別番号についても、個別にAT上乗せ抽選テーブル674が設けられている(図27参照)。
図27のAT上乗せ抽選テーブル674では、必ずゲーム数の上乗せがあるように構成されているが、ゲーム数の上乗せがないハズレに振り分けられる場合を設け、AT権利役を含む識別番号に当選したにも関わらず、所定の確率で上乗せゲーム数を獲得できないようにしてもよい。
また、AT上乗せ抽選テーブル674は、それぞれ各設定値(出玉率)で共通のものを用いつつ、各テーブル674を、AT許容後の役抽選結果、役抽選の履歴、AT許容後からの経過ゲーム数、AT許容後からのメダルの獲得枚数などに応じて適宜変更してもよい。
このように、役抽選に用いる抽選値によりAT権利当選か否かを一意に決定するようにしてセキュリティ性の向上を図る一方で、期間中上乗せ手段100eがどのように上乗せを行うかを自由に設計することができるので、AT遊技の設計の自由度を高めることができる。
また、期間中上乗せ手段100eは、役抽選手段103の役抽選に用いられる抽選値と同一の抽選値を利用して上記したゲーム数上乗せ抽選、上乗せ継続率抽選を行ってもよいし、乱数値(抽選値)を新たに生成し、これを利用して上記した各抽選を行ってもよい。
なお、初期権利付与手段100dによるAT期間の初期ゲーム数を決定する機能、および、期間中上乗せ手段100eによる上乗せゲーム数を決定する機能が本発明の「権利継続期間決定手段」に相当する。
(1−6)AT遊技可能状態決定手段100f
AT遊技可能状態決定手段100fは、図5に示すAT非許容状態において、AT許容役を含む識別番号(図24参照)に当選すると、後述する役抽選手段103の役抽選結果が特定役の場合にAT遊技を行うことができるAT遊技可能状態であると決定し、フラグ格納領域651に設定されているAT期間中フラグをONに設定する。
(1−7)遊技の概略
次に、スロットマシン1において実行される遊技の概略について説明する。
スロットマシン1は、3枚のメダルの投入により1回のゲーム(遊技)が行われるように構成され、投入センサ53、ベットスイッチ15または最大ベットスイッチ17により3枚のメダルのスロットマシン1への投入が検出されると、表示窓11の中央(中段)の水平な入賞ライン(センターライン)が有効となる。ここでスタートスイッチ19が操作されると、乱数を使用した抽選処理により、予め設定された役抽選結果のいずれかが役抽選手段103による抽選処理により選択される。また、左・中・右リール13L,13M,13Rの全ての回転が開始すると、表示窓11に表示される各リール13L,13M,13Rの図柄の判別が各リール13L,13M,13Rの回転角に基づいて開始される。
その後、左・中・右リール13L,13M,13Rが加速して、すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効となり、すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効となった後、左ストップスイッチ21Lの操作が検出されると左リール13Lが停止され、中ストップスイッチ21Mの操作が検出されると中リール13Mが停止され、右ストップスイッチ21Rの操作が検出されると右リール13Rが停止される。このように、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、各ストップスイッチ21L,21M,21Rに対応する左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止される。
3個すべての左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rのすべてが操作されると、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止される。このとき、所定の図柄が有効となった表示窓11の中段の入賞ライン上の所定の位置に停止すると、すなわち、各リール13L,13M,13Rの図柄が役への入賞に係る図柄組合せで表示窓11に表示されると入賞となり、入賞態様に応じた枚数のメダルが、クレジットされるか、メダル払出口39から払い出される。なお、メダルの払い出しに代えて、あるいはメダルの払い出しとともに、遊技者に対して所定の利益(特典)が付与されることもある。この所定の利益としては、例えば、後述のボーナス役の入賞によるボーナス遊技状態(BB1)への移行や後述の再遊技役の入賞による新たなメダルを投入することなく当該入賞遊技と同じ賭数で次遊技を行うために自動的に設定される賭数および遊技状態の移行等が挙げられる。
図6〜図8に示すように、役の種類として、ボーナス役と、一般役(再遊技役、小役)とが予め設定されている。ボーナス役は、ボーナス遊技状態への移行役である。再遊技役(以下、リプレイとも称することがある)は、入賞すると、新たなメダルを投入することなく当該入賞遊技と同じ賭数で次遊技行うことができる役である。小役は、入賞すると所定の配当(払出数)が得られる役である。
・ボーナス役
ボーナス役は、入賞にかかる図柄組合せの種類として、組合せ「RBB1」および「RBB2」の2種類設定されている。ここで、組合せ「RBB1」にかかる図柄組合せ(赤7−赤7−赤7)で各リール13L,13M,13Rが停止すると入賞となって、遊技状態がボーナス遊技状態(BB1)に移行する。組合せ「RBB2」にかかる図柄組合せ(BAR−BAR−BAR)で各リール13L,13M,13Rが停止すると入賞となって、遊技状態がボーナス遊技状態(BB1)に移行する。このとき、組合せ「RBB1」により図柄組合せグループ「ビッグ1」が形成され、組合せ「RBB2」により図柄組合せグループ「ビッグ2」が形成されている。なお、この実施形態では、入賞ラインに組合せ「RBB1」および「RBB2」の図柄組合せが揃っても配当はないが、所定の枚数の配当を付与してもよい。
・再遊技役
再遊技役は、入賞態様にかかる図柄組合せの種類として、組合せ「NRP1」〜「NRP12」、「URP1」〜「URP24」、「DRP1」〜「DRP16」、「CRP」、「SRP1」〜「SRP4」の複数種類が設定されている。組合せ「NRP1」〜「NRP12」は、いずれも遊技状態の移行に無関係な再遊技役であり、当該各組合せ「NRP1」〜「NRP12」により図柄組合せグループ「Nリプ」が形成されている。
組合せ「URP1」〜「URP24」は、いずれも遊技状態の移行に関係する再遊技役であり、これらの図柄組合せが入賞ラインに停止すると、遊技状態が有利RT(RT2)に移行する。また、これらの組合せ「URP1」〜「URP24」により、図柄組合せグループ「Uリプ」が形成されている。
組合せ「DRP1」〜「DRP16」は、いずれも遊技状態の移行に関係する再遊技役であり、これらの図柄組合せが入賞ラインに停止すると、遊技状態が通常RT(RT1)に移行する。また、これらの組合せ「DRP1」〜「DRP16」により、図柄組合せグループ「Dリプ」が形成されている。
その他の再遊技役には、組合せ「CRP」、「SRP1」〜「SRP4」があり、組合せ「CRP」により図柄組合せグループ「CHリプ」が形成され、組合せ「SRP1」により図柄組合せグループ「SPリプ1」が形成され、組合せ「SRP2」により図柄組合せグループ「SPリプ2」が形成され、組合せ「SRP3」により図柄組合せグループ「SPリプ3」が形成され、組合せ「SRP4」により図柄組合せグループ「SPリプ4」が形成される。
・小役
小役は、入賞にかかる図柄組合せの種類として、組合せ「TBE1」〜「TBE2」、「CDBE1」〜「CDBE4」、「CBE1」〜「CBE4」、「CUBE1」、「KYBE1」〜「KYBE2」、「BBE1」〜「BBE4」、「ATA1」〜「ATA8」、「ATB1」〜「ATB4」、「ATC1」〜「ATC8」、「ATL1」〜「ATL48」、「ATC1−1」〜「ATC1−16」、「ATC2−1」〜「ATC2−16」、「ATR1」〜「ATR16」、「BCH」、「CDWM1」〜「CDWM4」、「CWM」の複数種類が設定されている。
また、この実施形態では、組合せ「TBE1」〜「TBE2」により図柄組合せグループ「Tベル」が形成され、組合せ「CDBE1」〜「CDBE4」により図柄組合せグループ「CDベル」が形成され、組合せ「CBE1」〜「CBE4」により図柄組合せグループ「Cベル」が形成され、組合せ「CUBE1」により図柄組合せグループ「CUベル」が形成され、組合せ「KYBE1」〜「KYBE2」により図柄組合せグループ「KYベル」が形成され、組合せ「BBE1」〜「BBE4」により図柄組合せグループ「Bベル」が形成され、組合せ「ATA1」〜「ATA8」により図柄組合せグループ「左正解AT」が形成され、組合せ「ATB1」〜「ATB4」により図柄組合せグループ「中正解AT」が形成され、組合せ「ATC1」〜「ATC8」により図柄組合せグループ「右正解AT」が形成され、組合せ「ATL1」〜「ATL48」により、図柄組合せグループ「A左不正解AT」、「B左不正解AT」、「C左不正解AT」、「D左不正解AT」が形成され、組合せ「ATC1−1」〜「ATC1−16」により図柄組合せグループ「A1中不正解AT」、「B1中不正解AT」、「C1中不正解AT」、「D1中不正解AT」が形成され、組合せ「ATC2−1」〜「ATC2−16」により図柄組合せグループ「A2中不正解AT」、「B2中不正解AT」、「C2中不正解AT」、「D2中不正解AT」が形成され、組合せ「ATR1」〜「ATR16」により図柄組合せグループ「A右不正解AT」、「B右不正解AT」、「C右不正解AT」、「D右不正解AT」が形成され、組合せ「BCH」により図柄組合せグループ「Bチェリー」が形成され、組合せ「CDWM1」〜「CDWM4」により図柄組合せグループ「CDスイカ」が形成され、組合せ「CWM」により図柄組合せグループ「Cスイカ」が形成されている。
・押し順ベル
図9に示すように、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序(押し順)によって、遊技者の有利度が異なる当選役として、当選役「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」が設定されている。これらの当選役は、押し順によって、組合せ「TBE1」〜「TBE2」、「CDBE1」〜「CDBE4」、「CBE1」〜「CBE4」、「CUBE1」、「KYBE1」〜「KYBE2」、「BBE1」〜「BBE4」、「ATA1」〜「ATA8」、「ATB1」〜「ATB4」、「ATC1」〜「ATC8」、「ATL1」〜「ATL48」、「ATC1−1」〜「ATC1−16」、「ATC2−1」〜「ATC2−16」、「ATR1」〜「ATR16」のうちのいずれかとなるように各リール13L,13M,13Rの停止制御が行われる。
なお、これらの当選役(「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」)それぞれが図5の押し順ベル(特定役)に相当し、これらの当選役をまとめて「押し順ベル」と称する場合もある。
次に、押し順ベルに係る各図柄組合せ、または、押し順ベルに係る各図柄組合せグループについて説明する。
i)押し順が正解の場合
組合せ「TBE1」および「TBE2」(図柄組合せグループ「Tベル」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの上段、中リール13Mの上段および右リール13Rの上段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、上段ラインにベルが揃う図柄組合せである。これらは、当選役「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選した場合で、左リール13Lを第1停止、中リール13Mを第2停止、右リール13Rを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、メダル払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「CDBE1」〜「CDBE4」(図柄組合せグループ「CDベル」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの上段、中リール13Mの中段、右リール13Rの下段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、右下がりラインにベルが揃う図柄組合せである。これらは、当選役「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選した場合で、左リール13Lを第1停止、右リール13Rを第2停止、中リール13Mを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「CBE1」〜「CBE4」(図柄組合せグループ「Cベル」)は、いずれも入賞ライン(中段ライン)に図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、中段ラインにベルが揃う図柄組合せである。これらは、当選役「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選した場合で、中リール13Mを第1停止、左リール13Lを第2停止、右リール13Rを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「CUBE1」(図柄組合せグループ「CUベル」)は、表示窓11内の左リール13Lの下段、中リール13Mの中段、右リール13Rの上段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、右上がりにベルが揃う図柄組合せである。この組合せは、当選役「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選した場合で、中リール13Mを第1停止、右リール13Rを第2停止、左リール13Lを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。この組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「KYBE1」および「KYBE2」(図柄組合せグループ「KYベル」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの下段、中リール13Mの中段、右リール13Rの下段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、小山型にベルが揃う図柄組合せである。これらの組合せは、当選役「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選した場合で、右リール13Rを第1停止、左リール13Lを第2停止、中リール13Mを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「BBE1」〜「BBE4」(図柄組合せグループ「Bベル」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの下段、中リール13Mの下段、右リール13Rの下段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、下段ラインにベルが揃う図柄組合せである。これらの組合せは、当選役「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選した場合で、右リール13Rを第1停止、中リール13Mを第2停止、左リール13Lを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
ii)第1停止が正解の場合
図柄組合せグループ「左正解AT」は、当選役「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選したときに、第1停止が左リール13Lで押し順が正解し、第2停止リールの押し順が不正解の場合に入賞ラインに停止する図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。
図柄組合せグループ「中正解AT」は、当選役「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選したときに、第1停止が中リール13Mで押し順が正解し、第2停止リールの押し順が不正解の場合に入賞ラインに停止する図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。
図柄組合せグループ「右正解AT」は、当選役「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選したときに、第1停止が右リール13Rで押し順が正解し、第2停止リールの押し順が不正解の場合に入賞ラインに停止する図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。
iii)第1停止が左で不正解の場合
図柄組合せグループ「A左不正解AT」、「B左不正解AT」、「C左不正解AT」および「D左不正解AT」は、いずれも第1停止が左リール13Lで押し順が不正解の場合に、入賞ラインに停止し得る図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。なお、これらの図柄組合せグループを形成する各組合せは、いずれも第2および第3停止の操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている(取りこぼし)。なお、入賞しない場合があるのは、これらを含む当選役は、これらの図柄組合せグループのうちの1つしかなく、操作タイミングによっては、5コマ(操作タイミングのコマ+後述する最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないためである。
iv)第1停止が中で不正解の場合
図柄組合せグループ「A1中不正解AT」、「B1中不正解AT」、「C1中不正解AT」、「D1中不正解AT」、「A2中不正解AT」、「B2中不正解AT」、「C2中不正解AT」、「D2中不正解AT」は、いずれも第1停止が中リール13Mで押し順が不正解の場合に、入賞ラインに停止し得る図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。なお、これらの図柄組合せグループを形成する各組合せは、いずれも第2および第3停止の操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている(取りこぼし)。なお、入賞しない場合があるのは、これらを含む当選役は、これらの図柄組合せグループのうちの1つしかなく、操作タイミングによっては、5コマ(操作タイミングのコマ+後述する最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないためである。
v)第1停止が右で不正解の場合
図柄組合せグループ「A右不正解AT」、「B右不正解AT」、「C右不正解AT」、「D右不正解AT」は、いずれも第1停止が右リール13Mで押し順が不正解の場合に、入賞ラインに停止し得る図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。なお、これらの図柄組合せグループを形成する各組合せは、いずれも第2および第3停止の操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている(取りこぼし)。なお、入賞しない場合があるのは、これらを含む当選役は、これらの図柄組合せグループのうちの1つしかなく、操作タイミングによっては、5コマ(操作タイミングのコマ+後述する最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないためである。
以上のように、当選役「押し順ベル」のいずれかに当選した場合、当該当選役に設定された押し順に正解した場合は9枚の払出しを得られるのに対して、不正解の場合は1枚の払出ししか得られないか、入賞しない場合もある。したがって、「押し順ベル」は、押し順によって遊技者の有利度が異なる当選役(特定役)となる。
・チェリー
組合せ「BCH」(図柄組合せグループ「Bチェリー」)は、表示窓11内の左リール13Lの下段に図柄「CH(チェリー)」が表示される図柄組合せで、5コマ(操作タイミングのコマ+最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないリール13L,13M,13Rがあるため、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングが合わなければ、入賞しない組合せとして設けられている。なお、当該組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。
・スイカ
組合せ「CDWM1」〜「CDWM4」(図柄組合せグループ「CDスイカ」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの上段、中リール13Mの中段、右リール13Rの下段それぞれに図柄「WM(スイカ)」が表示されることで、右下がりラインにスイカが揃う図柄組合せである。当該組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「4」の配当が得られる。なお、これらの組合せは、コマ(操作タイミングのコマ+最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないリール13L,13M,13Rがあるため、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている。
組合せ「CWM」(図柄組合せグループ「Cスイカ」)は、入賞ライン(中段ライン)に図柄「WM」が表示されることで、中段ラインにスイカが揃う図柄組合せである。当該組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「4」の配当が得られる。なお、これらの組合せは、コマ(操作タイミングのコマ+最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないリール13L,13M,13Rがあるため、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている。
(2)設定制御手段101
図4の設定制御手段101は、出玉率の異なる複数の設定値(設定1〜設定6)から一の設定値を設定するものである。この設定値は、後述するテーブル選択手段102により選択される役抽選テーブル671を選択するためのものであり、ROM67に格納された複数の役抽選テーブル671のそれぞれに各設定値のいずれかが対応付けられている。そして、設定制御手段101は、電源投入時(電源スイッチ50をONにした時)に変更処理開始スイッチ56のON、OFF状態を判定し、変更処理開始スイッチ56がONの状態で電源が投入されると、所定の設定変更処理を開始する。
ここで、一般遊技での抽選における当選確率は複数種類の設定値(ここでは6種類)により区別される複数段階に設定されており、複数段階の設定値のそれぞれに、図4に示す役抽選テーブル671(一般遊技用抽選テーブル)が対応付けられている。そして、上記設定変更処理が開始されると、スロットマシン1を設置するパチンコホールの管理者が、この設定値を変更することが可能になる。このときにリセットスイッチ52が用いられ、設定変更処理が開始された後に、リセットスイッチ52が押される度に、設定値が1ずつ増加して変更できるようになっている。なお、設定6のときにリセットスイッチ52が押されると、設定1に戻る。
(3)テーブル選択手段102
図4のテーブル選択手段102は、メイン制御基板63における遊技制御手段100により制御される遊技の種類(RT0,RT1,RT2、RT3、BB1など)、設定制御手段101により設定される設定値(設定1から設定6)に基づき、図4に示す複数の役抽選テーブル671から1つの抽選テーブルを選択するものである。すなわち、例えば一般遊技では、テーブル選択手段102は、役抽選テーブルとして、入賞確率の設定値(設定1〜設定6)に応じて役抽選テーブル671(一般遊技用抽選テーブル)を選択する。
(4)役抽選手段103
図4の役抽選手段103は、スタートスイッチ19が操作されて遊技を開始するタイミングで、特定役を含む複数の一般役(小役、再遊技役)と、ボーナス役とを含む複数の役(図10参照)のうちのいずれの役に当選したか否かを、遊技開始に基づいて生成される抽選値により決定する役抽選を行うものである。また、役抽選手段103は、AT非許容状態において、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)である場合には(図10参照)、役抽選に用いられる抽選値と同じ抽選値を用いて、AT許容状態とするAT許容役に当選(AT許容当選)か否かを決定する。また、役抽選手段103は、AT許容状態において、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)、ボーナス遊技状態(BB1)である場合には、役抽選に用いられる抽選値と同じ抽選値を用いて、AT権利役に当選(AT権利当選)か否かを決定する(図10参照)。役抽選手段103は、抽選値生成手段103aと、抽選値判定決定手段103bとを備えている。
(4−1)抽選値生成手段103a
抽選値生成手段103aは、発振回路と、この発振回路が発生させたクロック信号をカウントするカウンタ回路とによって構成された乱数発生手段が、所定の範囲内(例えば、10進数で0〜16383)で発生させた抽選用の乱数を、スタートスイッチ19が操作されたタイミングで抽出することにより、役抽選およびAT許容当選決定用およびAT権利当選決定用の抽選値を生成する。なお、乱数発生手段は、カウンタ回路などによって構成されるため、乱数発生手段が発生させる数値は厳密には乱数ではない。しかしながら、スタートスイッチ19が操作されるタイミングはランダムであると考えられるため、抽選値生成手段103aが生成する抽選値は、実質的には乱数として取り扱うことができる。なお、抽選値生成手段103aは、乱数発生器が生成する乱数により抽選値を生成してもよいし、ソフトウェア乱数により抽選値を生成してもよい。また、抽選値生成手段103aは、抽出した乱数値や生成した乱数値に所定の演算を行うことにより抽選値を生成してもよい。
(4−2)抽選値判定決定手段103b
抽選値判定決定手段103bは、抽選値生成手段103aが生成した抽選値を判定することにより、AT許容役およびAT権利役を含む複数の役のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する。
具体的には、図21に示すように、役抽選テーブル671には、乱数発生手段が発生させる範囲内の各抽選値について、図9に示す複数の役(AT許容役、AT権利役、小役、BB1中役、再遊技役、ボーナス役)のうちのどの役に当選するか、または、ハズレか、を決定するための抽選値と役との対応関係が予め設定されている。抽選値判定決定手段103bは、テーブル選択手段102が選択した役抽選テーブル671を参照し、抽選値生成手段103aが生成した抽選値がどの役の当選に設定されているのか、または、ハズレに設定されているのかを判定することにより、AT許容役およびAT権利役を含む複数の役のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する。
すなわち、抽選値生成手段103aが生成する抽選値の全範囲について、AT許容状態に移行すると決定(AT許容当選)する値の範囲と、AT許容状態に移行しないと決定(AT許容非当選)する値の範囲とが役抽選テーブル671に予め設定されており、抽選値判定決定手段103bは、遊技開始に基づいて抽選値生成手段103aが役抽選のために生成した抽選値を、AT許容状態に移行するか否かを決定するのにも使用する。また、抽選値生成手段103aが生成する抽選値の全範囲について、AT権利当選(ゲーム数上乗せ抽選、上乗せ継続率抽選)とする値の範囲と、AT権利非当選とする値の範囲とが役抽選テーブル671に予め設定されており、抽選値判定決定手段103bは、遊技開始に基づいて抽選値生成手段103aが役抽選のために生成した抽選値を、AT許容状態においてゲーム数上乗せ抽選を行うか否かを決定するのにも使用する。
また、役抽選テーブル671では、一部の抽選値については複数の役の当選に重複して設定されているため、抽選値判定決定手段103bが抽選値生成手段103aにより生成される抽選値の全範囲について判定を行った場合に、すなわち、役抽選手段103の役抽選結果として、図10に示す当選役グループが構成され、各当選役グループには固有の識別番号が付与されている。なお、図10に示す識別番号(当選役グループ)のうち、複数の役により構成されている識別番号の当選役グループについては、当該識別番号の当選役グループを構成する全ての役にかかる図柄組合せが入賞ラインに揃うことが許容された状態である。なお、図10の識別番号34〜57は、それぞれ、図9に示す、下位役番号が”11h”〜”28h”の押し順ベルに相当するが、図示省略されている。
また、AT非許容状態において当選した識別番号(当選役グループ)にAT許容役が含まれている場合にはAT許容当選となり、AT許容状態設定手段100cによりスロットマシン1がAT許容状態に設定され、当選した識別番号に対応したAT許容当選時用ゲーム数振分テーブル673(図4、図24参照)を利用した振り分け抽選が初期権利付与手段100dにより行われる。また、AT許容状態において当選した識別番号(当選役グループ)にAT権利役が含まれている場合にはAT権利当選となり、当選した識別番号に対応したAT上乗せ抽選テーブル674(図27参照)を利用したゲーム数上乗せ抽選またが期間中上乗せ手段100eにより行われる。
なお、図21に示すように、通常RT(RT1)における役抽選手段103(図4)による役抽選で全ての役に非当選(ハズレ)となる抽選値のうちの一部の特定抽選値については、有利RT(RT2)における役抽選手段103による役抽選で再遊技役であるリプレイ(特定の一般役)に当選となり、特定抽選値を除く抽選値については、通常RT(RT1)および有利RT(RT2)における役抽選手段103に役抽選結果が同一となるように役抽選テーブル671が設定されている。また、図21に示すように、特定抽選値には、AT許容状態にすると決定されるAT許容役に当選する抽選値が含まれていない。
このように構成すると、AT許容当選とする抽選値が、遊技状態によって一般役当選となるか否かが変化する抽選値に含まれていないため、遊技状態の変化に応じた一般役の当選確率の高低の変化によらずに、AT許容当選について一律の期待感を遊技者に付与することができる。
なお、この実施形態では、メイン制御基板63のROM67は、遊技の進行にかかる遊技プログラムやデータを記憶する遊技プログラム等記憶領域(使用領域)と、これ以外の領域(使用外領域)とで構成され、遊技の進行にかかるデータとそれ以外のデータとが明確に分けられている。使用外領域では、例えば、不正判定を行うためのプログラムやデータが記憶されている。上述の役抽選テーブル671のデータは、ROM67の記憶領域の中で遊技プログラム等記憶領域に記憶されている。
ここで、役抽選テーブル671のデータについて、図22を参照して具体的に説明すると、メイン制御基板63のROM67の役抽選テーブル671を記憶する領域は、AT許容役またはAT権利役の少なくとも一方を含む識別番号(例えば、識別番号3)の抽選値範囲データを記憶するAT抽選値記憶領域と、これらのいずれも含まない識別番号(例えば、識別番号2)の抽選範囲データを記憶する非AT抽選値記憶領域とで構成されている。このとき、AT抽選値記憶領域には、AT許容役やAT権利役を含まない識別番号の抽選範囲データは記憶されない一方、非AT抽選値記憶領域には、AT許容役やAT権利役を含む識別番号の抽選範囲データは記憶されないように構成されている。
この実施形態では、AT許容役およびAT権利役と含む各識別番号(例えば、識別番号3)は、遊技状態や設定値の種類が異なっていても同じ値の抽選範囲データ(共通データ)が設定されているのに対して、AT許容役およびAT権利役と含まない各識別番号(例えば、識別番号2)は、遊技状態や設定値の種類に応じて個別に抽選範囲データが設定されている(図11〜図15参照)。また、非AT抽選値記憶領域では、各識別番号の抽選範囲データの記憶領域が、遊技状態の種類ごとであって、設定値の種類ごとに異なる位置(アドレス)に設定されている。一方、AT抽選値記憶領域では、各識別番号の抽選範囲データの記憶領域が、設定値や遊技状態の種類によらず、共通の位置(アドレス)に設定されている。
なお、この実施形態では、ROM67の役抽選テーブル671のデータを記憶する領域を、AT許容役やAT権利役を含まない識別番号の抽選範囲データを記憶する領域と、これらを含まない識別番号の抽選範囲データを記憶する領域との2つの領域に区分するようにしたが、例えば、AT許容役を含むがAT権利役を含まない識別番号の抽選範囲データを記憶する領域と、AT権利役を含むがAT許容役は含まない識別番号の抽選範囲データを記憶する領域と、AT許容役もAT権利役も含まない識別番号の抽選範囲データを記憶する領域とに区分して、これらを別々の領域に記憶するように構成してもよい。また、AT許容役を含む識別番号の抽選範囲データを記憶する領域と、AT許容役を含まない識別番号の抽選範囲データを記憶する2つの領域に区分して、これらをROM67の別々の領域に記憶するようにしてもよい。このようにすると、AT期間の上乗せ抽選や、AT許容抽選の当選時に、役抽選でどの領域の抽選範囲データが用いられたかを判定することで、不正や不具合を容易に判定することができる。
また、図23に示すように、非AT抽選値記憶領域において、AT許容役やAT権利役を含む識別番号の種類ごとに予備の抽選範囲データを記憶する予備記憶領域が設けられていてもよい。この場合、予備記憶領域には、AT許容役やAT権利役を含む各識別番号それぞれに対して、遊技状態の種類ごと、かつ、設定値の種類ごとに異なる位置に予備の抽選値範囲データの記憶領域が設けられ、この実施形態では、それぞれの位置に0の値が記憶されている。なお、予備記憶領域に記憶するデータは、予備のデータであることを特定可能なデータであればよく、0以外に、例えば65536やFFなどのデータを記憶するようにしてもよい。また、この場合、役抽選において、AT許容役やAT権利役を含む識別番号に当選したか否かの判定に予備記憶領域のデータが用いられた場合は、異常な役抽選が行われたと判定する異常抽選判定手段を設けるようにしてもよい。この場合、異常抽選判定手段は、例えば、内部当選した識別番号がAT許容役やAT権利役を含むものであった場合に、その役抽選に用いられた抽選範囲データを判定し、その値が0や、65536や、FFであった場合は、異常な役抽選が行われたと判定するとよい。このようにすると、例えば、AT許容役やAT権利役を含む識別番号を、AT許容役やAT権利役を含まない識別番号に設計変更する場合でも、AT許容役やAT権利役を含まない識別番号の抽選範囲データの追加で他の抽選範囲データの記憶位置にずれが発生してプログラム変更が煩雑になることがなく、設計変更を容易に行うことができる。また、予備記憶領域のデータは、予備であることを特定可能であるため、正規データとの混同を防止することができる。また、予備記憶領域のデータを用いる不正があった場合に、異常抽選判定手段により、その不正を確実に判定することができる。
また、上述のように、各遊技状態(RT0、RT1、RT2、RT3、BB1)において、各当選役グループの識別番号に所定範囲の抽選値が予め対応付けられているが、AT許容役およびAT権利役のすくなくともいずれか一方の当選を含む識別番号には、設定値に関わらず、同一のデータ(抽選値)が対応付けられている。すなわち、AT遊技非許容状態での遊技で抽選値判定決定手段103bによりAT許容当選と決定される抽選値は設定値の種類によらずに同一であり、AT遊技許容状態での遊技で抽選値判定決定手段103bによりAT権利当選と決定される抽選値は設定値の種類によらずに同一である。
このように構成すると、設定制御手段101により設定される設定値によって、AT許容当選する期待値と、AT権利当選する期待値とが変化しないので、遊技者は、AT許容当選およびAT権利当選について常に一律の期待感を有することができるので、遊技者の興趣向上を図ることができる。なお、AT非許容状態で抽選値判定決定手段103bがAT許容役に当選したか否かを決定する機能が、本発明の「許容状態決定手段」に相当する。
なお、図11〜図15に示す例において、設定値ごとに異なる抽選値の範囲が設定されている識別番号(例えば押し順ベル:識別番号34〜57)についても、設定値の種類によらずに同一の抽選値の範囲を設定してもよい。
次に、図10の各識別番号の当選役グループを構成する役の名称について具体的に説明する。
図9に示すように、役名称が「AT許容」、「AT権利」、「赤7ビッグ」、「BARビッグ」、「通常リプレイ」、「昇格リプレイ1」〜「昇格リプレイ6」、「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」、「BAR揃いリプレイ」、「フェイクリプレイ」、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」、「押し順不問ベル」、「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」、「BB1中役」である複数種類の役が設定されている。「AT許容」、「AT権利」を除くこれらの役は、それぞれ、1または複数種類の図柄組合せグループで構成される。
ここで、複数の図柄組合せグループで構成される役を含む当選役グループ(識別番号)に当選した場合は(図10参照)、当該役を構成する図柄組合せグループの全てが入賞ラインに揃って入賞することが許容されている状態である。具体的には、例えば、図9に示す「昇格リプレイ6」に当選した場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」「Uリプ」「SP1」「SP2」のいずれかの図柄組合せが入賞ラインに揃うことが許容されている状態である。
図9に示すように、「赤7ビッグ」および「BARビッグ」はボーナス役であり、「通常リプレイ」は遊技状態の移行に無関係な再遊技役である。また、「昇格リプレイ1」〜「昇格リプレイ6」は、いずれも押し順によって遊技状態が昇格(RT1→RT2)するという特典が付与される特定役として設けられた再遊技役である。また、「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」は、いずれも押し順によって遊技状態が転落(RT2→RT1)せずに維持される(RT2→RT2)という特典が付与される特定役として設けられた再遊技役である。
また、「BAR揃いリプレイ」は、ボーナス遊技中(BB1)においてのみ抽選の対象となる再遊技役であり、この当選役に当選した遊技では、全てのリール13L,13M,13Rで目押しすると図柄「BAR」が揃うように構成されている。具体的には、左リール13Lを第1停止させるときに図柄「CH(チェリー)」を目押しすると中段に図柄「CH(チェリー)」が停止する。このとき、上段には図柄「BAR」が停止しており、第2、第3停止時に図柄「BAR」を狙うと図柄「BAR」が直線状(斜め下がり)に揃うようになっている。第1停止で図柄「CH(チェリー)」を目押ししない場合など、その他の場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」が入賞ラインに揃うようになっている。
また、「フェイクリプレイ」は、ボーナス遊技状態(BB1)でのみ抽選の対象となる再遊技役であり、この当選役に当選した遊技で、図柄「BAR」を目押しすると、図柄「BAR」がテンパイするが最終停止で揃わないように構成されている。具体的には、左リール13Lを第1停止させるときに図柄「CH(チェリー)」を目押しすると中段に図柄「CH(チェリー)」が停止する。このとき、上段には図柄「BAR」が停止しており、第2停止時に図柄「BAR」を狙うと図柄「BAR」が斜め下がりにテンパイする。次に第3停止で図柄「BAR」を目押ししても揃わないようになっている。また、第1停止で図柄「CH(チェリー)」を目押ししない場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」を構成する各組合せ「NRP1」〜「NRP12」のいずれかが入賞ラインに揃うようになっている。また、逆押し(右→中→左)時は図柄組合せグループ「SRP1」〜「SRP4」のいずれかが入賞ラインに揃うようになっている。
また、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」は、いずれもメダル(遊技価値)の払出しにかかる小役である。なお、これらの小役を構成する図柄組合せグループには、5コマ(操作タイミングのコマ+最大滑りの4コマ)以内に入賞にかかる図柄の組合せを構成する図柄がないリール13L,13M,13Rがあるため、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングが合わないと取りこぼし(非入賞)が発生する。
「押し順不問ベル」は、どのような押し順であっても、入賞ラインに図柄組合せグループ「Cベル」の図柄が揃う小役である。なお、図5に示すAT許容状態でのART中に当該当選役に当選すると、遊技者に押し順を報知する演出が実行される場合がある。
また、「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序(押し順)によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が左リール13L、第2停止が中リール13M、第3停止が右リール13Rの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「Tベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特手役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が左リール13L、第2停止が右リール13R、第3停止が中リール13Mの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「CDベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が中リール13M、第2停止が左リール13L、第3停止が右リール13Rの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「Cベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が中リール13M、第2停止が右リール13R、第3停止が左リール13Lの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「CUベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が右リール13R、第2停止が左リール13L、第3停止が中リール13Mの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「KYベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が右リール13R、第2停止が中リール13M、第3停止が左リール13Lの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「KYベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「BB1中役」は、ボーナス遊技中(BB1)中のみに抽選の対象となる当選役である。この当選役に当選すると、押し順によらずに、図柄組合せグループ「Cベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。
また、図10に示すように、役抽選手段103の役抽選結果が、例えば、識別番号19「赤7ビッグ+チェリー」である場合、「チェリー」および「赤7ビッグ」の両方の役にかかる図柄組合せが入賞ラインに揃うことが許容された状態であり、図柄組合せ「RBB1」(図6参照)、「BCH」(図8参照)にかかる図柄が入賞ラインに揃う可能性がある。なお、ボーナス役を含むその他の識別番号(役抽選結果)として、「BARビッグ+チェリー」(識別番号22)、「AT権利+赤7ビッグ+スイカA」(識別番号27)、「BARビッグ+スイカA」(識別番号28)、「AT許容+AT権利+赤7ビッグ+スイカB」(識別番号31)、「AT許容+AT権利+赤7ビッグ+チェリー」(識別番号20)、「AT権利+赤7ビッグ+チェリー」(識別番号21)、「AT許容+AT権利+BARビッグ+チェリー」(識別番号23)が構成されている。したがって、当選役「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」にかかる図柄組合せが入賞ライン上に揃うと、ボーナス役への入賞の期待度が上がる。
なお、ボーナス内部当選中(RT3)は、ボーナス役への当選状態が持ち越されている状態のため、役抽選手段103の役抽選結果が、「赤7ビッグ+チェリー」(識別番号19)、「BARビッグ+チェリー」(識別番号22)、「AT許容+AT権利+赤7ビッグ+チェリー」(識別番号20)、「AT権利+赤7ビッグ+チェリー」(識別番号21)、「AT許容+AT権利+BARビッグ+チェリー」(識別番号23)のいずれかである場合は、新たな種類のボーナス役が当選することはなく、持ち越されているボーナス役以外に許容される図柄組合せとして、当選役「チェリー」にかかる図柄組合せのみが入賞ラインに揃うことが許容される。また、役抽選手段103の役抽選結果が、識別番号「AT権利+赤7ビッグ+スイカA」、「BARビッグ+スイカA」、「AT許容+AT権利+赤7ビッグ+スイカB」のいずれかである場合は、新たな種類のボーナス役が当選することはなく、持ち越されているボーナス役以外に許容される図柄組合せとして、役名称「スイカA」または「スイカB」にかかる図柄組合せのみが入賞ラインに揃うことが許容される。
なお、図10に示すように、この実施形態では、ボーナス遊技状態(BB1)中にはAT許容役に当選しないように構成されているが、例えば、BB1中もAT許容役に当選するように構成し、抽選値がAT許容当選となる場合に、BB1中であればAT許容当選を無効にするように制御してもよい。また、この実施形態では、AT許容役および/またはAT権利役に単独で当選しないように構成されているが、AT許容役および/またはAT権利役に単独で当選するように構成してもよい。
(5)決定結果記憶手段104
図4の決定結果記憶手段104は、抽選値判定決定手段103bによる決定結果として、ボーナス役に当選しているか否かを特定可能な情報を決定結果記憶領域652の第1データ領域に記憶し、一般役に当選しているか否かを特定可能な情報を決定結果記憶領域652の第2データ領域に記憶し、AT許容状態(AT許容当選)であるか否かを特定可能な情報を決定結果記憶領域652の第3データ領域に記憶し、AT権利当選であるか否かを特定可能な情報を決定結果記憶領域652の第4データ領域に記憶する。
具体的には、図9に示すように、AT許容役に固有の16進数の最上位役番号1が割り当てられ、AT権利役に固有の16進数の最上位役番号2が割り当てられ、各ボーナス役のそれぞれに固有の16進数の上位役番号が割り当てられ、各一般役(再遊技役、小役、BB1役)のそれぞれに固有の16進数の下位役番号が割り当てられている。そして、決定結果記憶手段104は、役抽選手段103の役抽選結果である識別番号(当選役グループ)を構成する役(ハズレの場合を含む)に割り当てられている役番号を、決定結果記憶領域652の対応するデータ領域に記憶する。
すなわち、役抽選手段103の役抽選結果が、図10に示すAT許容役を含む識別番号(当選役グループ)のいずれかである場合には、決定結果記憶手段104は、当選したAT許容役に割り当てられている最上位役番号1”01h”を決定結果記憶領域652の1バイトの第3データ領域に記憶する。なお、決定結果記憶手段104は、AT許容役にハズレ(非当選)の場合には、当該データ領域にハズレに割り当てられている最上位役番号1”00h”を記憶する。また、最上役位番号1として”01h”を記憶した後はこの値を維持することにより新たなAT許容役当選があっても無視し、終了条件もしくはリミッタ条件が成立することにより最上位役番号1として”00h”を記憶した後に、AT許容当選が可能となるように構成されている。
また、役抽選手段103の役抽選結果が、図10に示すAT権利役を含む識別番号(当選役グループ)のいずれかである場合には、最上位役番号2”01h”を決定結果記憶領域652の1バイトの第4データ領域に記憶する。なお、決定結果記憶手段104は、AT権利役にハズレ(非当選)の場合には、当該データ領域にハズレに割り当てられている最上位役番号2”00h”を記憶する。ここで、AT許容当選およびAT権利当選のそれぞれについては、当選か否かを1ビットで構成されたフラグのON、OFFで判断することができる。そのため、役抽選における記憶容量削減のため、ボーナス役や一般役とは異なり、AT許容当選およびAT権利当選のそれぞれについては1バイトも記憶容量を用いずに、AT許容当選およびAT権利当選のそれぞれに対応して、ON、OFFを格納することができる1ビットのフラグを設け、それぞれに対応して設けられたフラグのON、OFFを設定することにより、AT許容当選およびAT権利当選それぞれの状態を判断(記憶)するようにしてもよい。
また、役抽選手段103の役抽選結果が、図10に示すボーナス役を含む識別番号(当選役グループ)のいずれかである場合には、決定結果記憶手段104は、当選したボーナス役に割り当てられている上位役番号”01h”および”02h”のいずれかを決定結果記憶領域652の1バイトの第1データ領域に記憶する。なお、決定結果記憶手段104は、ボーナス役にハズレ(非当選)の場合には、当該データ領域にハズレに割り当てられている上位役番号”00h”を記憶する。また、上位役番号として”01h”または”02h”を記憶した後は、ボーナス役に入賞するまでこの値を維持することにより、ボーナス役を持ち越すように構成されている。
また、役抽選手段103の役抽選結果が、図10に示す一般役(再遊技役、小役、BB1中役)を含む識別番号(当選役グループ)のいずれかである場合には、決定結果記憶手段104は、当選した一般役に割り当てられている下位役番号”01h”〜”29h”のいずれかを決定結果記憶領域652の1バイトの第2データ領域に記憶する。なお、決定結果記憶手段104は、一般役にハズレ(非当選)の場合には、当該データ領域にハズレに割り当てられている下位役番号”00h”を記憶する。
このように構成すると、ボーナス役当選と、一般役当選と、AT許容当選、AT権利当選とを並列的に記憶して管理するため、同一の抽選値を用いてこれらの当選を決定するときは各当選をまとめて管理することができる。また、このようにデータを記憶して管理することにより、一の制御において必要とするデータ種類だけを参照して判定することができるので、効率的に処理を行うことができる。
なお、AT許容の状態を格納するためのAT許容状態用記憶領域をさらに設けてもよい。この場合には、AT許容当選である場合に、一旦、最上位役番号1”01h”を決定結果記憶領域652に格納し、別途設けたAT許容状態用記憶領域に格納されたデータを確認して、AT許容状態用記憶領域に”00h”が格納されていれば、AT許容状態用記憶領域に”01h”を格納するようにすればよい。そして、AT許容状態用記憶領域に”01h”を格納した後は、終了条件もしくはリミッタ条件が成立するまでこの値を維持するようにすればよい。
また、この実施形態では、複数の一般役が同時に当選することがないように構成されているが、複数の一般役が同時に当選するように構成されている場合には、当選した複数の一般役それぞれに割り当てられている下位役番号の全てを記憶することができるように、決定結果記憶領域652の第2データ領域の記憶容量を設定すればよい。また、同時当選する一般役の各組み合わせに対して下位役番号を新たに割り当て、同時当選した一般役の組み合わせに割り当てた下位役番号を決定結果記憶領域652の第2データ領域に記憶するようにしてもよい。
また、役抽選手段103の役抽選結果を確認する際に、スロットマシン1がAT非許容状態に設定されているときは、AT許容役についての最上位役番号1が記憶された決定結果記憶領域652の第3データ領域は参照するが、AT権利役についての最上位役番号2が記憶された決定結果記憶領域652の第4データ領域は参照しないように構成され、スロットマシン1がAT許容状態に設定されているときは、AT権利役についての最上位役番号2が記憶された決定結果記憶領域652の第4データ領域は参照するが、AT許容役についての最上位役番号1が記憶された決定結果記憶領域652の第3データ領域は参照しないように構成されている。
(5)停止制御手段105
図4の停止制御手段105は、遊技者による各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様と役抽選手段103の役抽選結果とに基づき、停止テーブル672を用いて各リール13L,13M,13Rの停止制御を行うものである。停止制御手段105は、役抽選手段103が決定した識別番号に属する役名称に入賞させるために、基本的にリール13L,13M,13Rの全てで、引き込み可能範囲内において構成図柄を入賞ライン(中段)に停止させる停止制御を行う。なお、各リール13L,13M,13Rには、許容されるすべりコマ数(引き込み可能範囲:通常、最大4コマ)が設定されているため、操作タイミングが合わなければ入賞ラインに当選役にかかる図柄を揃えることができない場合があり、このような場合は、取りこぼし(非入賞)が発生する。
「通常リプレイ」は、入賞にかかる組合せ「NRP1」〜「NRP12」を構成する図柄が、ストップスイッチ21L,21M,21Rをどのタイミングで操作しても、引き込み可能な位置に配置されているため、必ず組合せ「NRP1」〜「NRP12」のいずれかが入賞ラインに揃うように、停止制御手段105がリール制御を行う。
「昇格リプレイ1」は、図柄組合せグループ「Nリプ」および「Uリプ」の2種類で構成されている。この実施形態では、当該役を含む識別番号に当選した場合、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「左→中→右」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図30(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。なお、図柄組合せグループ「Uリプ」は有利RT(RT2)への移行にかかるものであるため、「昇格リプレイ1」では、「左→中→右」の押し順が遊技者に有利な押し順となる。
「昇格リプレイ2」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」および「SPリプ1」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「左→右→中」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図30(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ1」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「昇格リプレイ2」では、「左→右→中」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「昇格リプレイ3」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」および「SPリプ2」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「中→左→右」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図30(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ2」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「昇格リプレイ3」では、「中→左→右」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「昇格リプレイ4」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」および「SPリプ3」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「中→右→左」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図30(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ3」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「昇格リプレイ4」では、「中→右→左」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「昇格リプレイ5」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」および「SPリプ4」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「右→左→中」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図30(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ4」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「昇格リプレイ5」では、「右→左→中」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「昇格リプレイ6」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」、「SPリプ1」および「SPリプ2」の4種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「右→中→左」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図30(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ1」および「SPリプ2」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「昇格リプレイ6」では、「右→中→左」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「転落リプレイ1」は、図柄組合せグループ「Nリプ」および「Dリプ」の2種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合、リール13L,13M,13Rの第1停止の態様に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、左リール13Lが第1停止の場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Dリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図31(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。なお、図柄組合せグループ「Dリプ」は有利RT(RT2)から通常RT(RT1)への移行にかかるものであるため、「転落リプレイ1」では、左リール13Lが第1停止の押し順が遊技者に有利な押し順となる。
「転落リプレイ2」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Dリプ」および「SPリプ1」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、リール13L,13M,13Rの第1停止の態様に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、中リール13Mが第1停止の場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Dリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図31(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ1」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「転落リプレイ2」では、中リール13Mが第1停止の押し順(「Nリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「転落リプレイ3」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Dリプ」および「SPリプ2」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、リール13L,13M,13Rの第1停止の態様に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、右リール13Mが第1停止の場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Dリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図31(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞)する。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ2」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「転落リプレイ3」では、右リール13Rが第1停止の押し順(「Nリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「BAR揃いリプレイ」は、図柄組合せグループ「CHリプ」および「Nリプ」の2種類で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、第1停止が左リール13Lの場合は、図柄組合せグループ「CHリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図32(a)参照)。例えば、左リール13Lに図柄「CH(チェリー)」を引き込めるタイミングで操作された場合は、左リール13Lの中段に図柄「CH(チェリー)」が停止する。このとき、図柄「BAR」が上段に位置する。第2、第3停止でともに図柄「BAR」が目押しされた場合、停止制御手段105は、図柄「BAR」が直線状に揃うようにリール13L、13M,13Rの停止制御を行う。なお、第1停止が左リール13Lだが、図柄「CH(チェリー)」を引き込めない操作タイミングであった場合、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
「フェイクリプレイ」は、図柄組合せグループ「CHリプ」、「Nリプ」および「SPリプ1」〜「SPリプ4」の6種類で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、第1停止が左リール13Lの場合は、図柄組合せグループ「CHリプ」を優先して、リール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図32(a)参照)。例えば、左リール13Lに図柄「CH(チェリー)」を引き込めるタイミングで操作された場合は、左リール13Lの中段に図柄「CH(チェリー)」が停止する。このとき、図柄「BAR」が上段に位置する。第2停止で中リール13Mの図柄「BAR」が目押しされると、停止制御手段105は、図柄「BAR」がテンパイするように中リール13Mの停止制御を行う。最終停止で右リール13Rの図柄「BAR」が目押されると、停止制御手段105は、図柄「BAR」が揃わないようにリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。逆押し(右→中→左)の場合、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「SPリプ1」〜「SPリプ4」のいずれかが揃うようにリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。第1停止が中リール13Mであったり、第1停止が左リール13Lだが、図柄「CH(チェリー)」を引き込めない操作タイミングであった場合、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
「チェリー」は、図柄組合せグループ「Bチェリー」で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、図柄組合せグループ「Bチェリー」を入賞させるために、リール13L,13M,13Rの全てで、引き込み可能範囲内において構成図柄を入賞ライン(中段)に停止させる停止制御を行う。例えば、左リール13Lにおいて図柄「BAR」を引き込める操作タイミングでストップスイッチ21Lが操作されると、中段に図柄「BAR」が停止するように左リール13Lの停止制御を行う。中リール13Mおよび右リール13Rは、いずれも、どのタイミングでストップスイッチ21M,21Rが操作されても、中段に停止可能(引き込み可能)な位置に入賞にかかる図柄「CH」が配置されているため、停止制御手段105は、それぞれ中段に図柄「CH」が停止するように中リール13Mまたは右リール13Rの停止制御を行う。なお、停止制御手段105は、左リール13Lで図柄「BAR」を引き込み可能な操作タイミングでストップスイッチ21Lが操作されなかった場合、ハズレとなるように各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
「スイカA」は、図柄組合せグループ「CDスイカ」で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、中リール13Mにおいて図柄「WM」を引き込める操作タイミングで中ストップスイッチ21Mが操作されると、中段に図柄「WM」が停止するように中リール13Mの停止制御を行う。左リール13Lおよび右リール13Rは、いずれも、どのタイミングでストップスイッチ21M,21Rが操作されても、中段に停止可能(引き込み可能)な位置に入賞にかかる図柄「BE1」または「BE2」が配置されているため、停止制御手段105は、それぞれ中段に図柄「BE1」または「BE2」が停止するように左リール13Lまたは右リール13Rの停止制御を行う。なお、停止制御手段105は、中リール13Mで図柄「WM」を引き込み可能な操作タイミングで中ストップスイッチ21Mが操作されなかった場合、ハズレとなるように各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
「スイカB」は、図柄組合せグループ「CDスイカ」および図柄組合せグループ「Cスイカ」で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、中リール13Mにおいて図柄「WM」を引き込める操作タイミングで中ストップスイッチ21Mが操作されると、中段に図柄「WM」が停止するように中リール13Mの停止制御を行う。左リール13Lおよび右リール13Rは、いずれも、どのタイミングでストップスイッチ21M,21Rが操作されても、中段に停止可能(引き込み可能)な位置に入賞にかかる図柄(CDスイカ:「BE1」または「BE2」、Cスイカ:「WM」)が配置されているため、停止制御手段105は、それぞれ中段に図柄「BE1」、「BE2」および「WM」のいずれかが停止するように左リール13Lまたは右リール13Rの停止制御を行う。この実施形態では、図柄組合せグループ「CDスイカ」および図柄組合せグループ「Cスイカ」については、ストップスイッチ21Lの操作タイミングに応じてどちらかが優先して入賞するように構成されている。なお、停止制御手段105は、中リール13Mで図柄「WM」を引き込み可能な操作タイミングで中ストップスイッチ21Mが操作されなかった場合、ハズレとなるように各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
図10に示すように、この実施形態では、ボーナス役、小役、再遊技役のうちの2種類が同時に当選する識別番号が設定されているが、このような識別番号に当選した場合は、再遊技役、ボーナス役、小役の優先順序で入賞するように構成されている。
例えば、識別番号4(「AT許容+AT権利+赤7ビッグ+通常リプレイ」)は、図柄組合せグループ「Nリプ」および「ビッグ1」で構成されている。当該識別番号4に当選したゲームで、第1停止で左ストップスイッチ21Lを押したときに、ボーナス入賞にかかる図柄(図柄「赤7」)と再遊技入賞にかかる図柄(図柄「RP1」または「RP2」)の両方を引き込み可能な場合、停止制御手段105は、再遊技入賞にかかる図柄が入賞ラインに停止するようにリール制御を行う。上述のように、通常リプレイは取りこぼしが発生しないようになっているため、当該識別番号4の当選したゲームでは、赤7ビッグに入賞せずに必ず通常リプレイに入賞する。
識別番号27(「AT権利+赤7ビッグ+スイカA」)は、図柄組合せグループ「CDスイカ」および「ビッグ1」で構成されている。当該識別番号27に当選したゲームで、第1停止で左ストップスイッチ21Lを押したときに、ボーナス入賞にかかる図柄(図柄「赤7」)とスイカA入賞にかかる図柄(図柄「BE1」または「BE2」)の両方を引き込み可能な場合、停止制御手段105は、ボーナス入賞にかかる図柄が入賞ラインに停止するようにリール制御を行う。
識別番号19〜21(「(AT許容+AT権利+)赤7ビッグ+チェリー」)は、図柄組合せグループ「Bチェリー」および「ビッグ1」で構成されている。停止制御手段105は、当該識別番号に当選した場合、ボーナス優先のリール制御を行う。
識別番号22〜23(「(AT許容+AT権利+)BARビッグ+チェリー」)は、図柄組合せグループ「Bチェリー」および「ビッグ2」で構成されている。停止制御手段105は、当該識別番号に当選した場合、ボーナス優先のリール制御を行う。
識別番号28(「BARビッグ+スイカA」)は、図柄組合せグループ「CDスイカ」および「ビッグ2」で構成されている。停止制御手段105は、当該識別番号に当選した場合、ボーナス優先のリール制御を行う。
識別番号31(「AT許容+AT権利+赤7ビッグ+スイカB」)は、図柄組合せグループ「CDスイカ」、「Cスイカ」および「ビッグ1」で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、ボーナス優先のリール制御を行う。
なお、「スイカA」は、ボーナス役である「赤7ビッグ」と「BARビッグ」の両方と同時当選する役として設定されているが、「スイカB」は、「赤7ビッグ」のみと同時当選する役として設定されている。したがって、「スイカB」当選時しか出現しない図柄組合せグループ「Cスイカ」の図柄組合せが入賞ラインに揃った場合は、「赤7ビッグ」の当選への期待が高まる。
「押し順不問ベル」に当選した場合、停止制御手段105は、押し順の如何に関わらず、図柄組合せグループ「Cベル」が入賞ラインに揃うようにリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。当該図柄組合せグループは、操作タイミングがどのような場合であっても、入賞ラインに引き込めるよう構成図柄が各リール13L,13M,13Rに配置されているため、必ず入賞する。
「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」は、いずれも押し順によって優先して入賞する図柄組合せグループが異なるように構成される。
例えば、「左中右正解ベル1」に当選した場合、停止制御手段105は、「左→中→右」の押し順の場合(押し順が正解の場合)は、配当が最も高い図柄組合せグループ「Tベル」が優先して入賞するようにリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図33(a)参照)。当該図柄組合せグループは取りこぼし(非入賞)のない図柄組合せグループであるため、必ず入賞する。
第1停止が左リール13Lで、第2停止が右リール13Rの場合、すなわち、第2停止で不正解の場合、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「左正解AT」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図33(a)参照)。当該図柄組合せグループは取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、必ず入賞する。
第1停止が中リール13Mの場合(第1停止で不正解の場合)、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図33(a)参照)。具体的には、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」の中リール13Mの入賞にかかる図柄は「BE1」であるため、停止制御手段105は、当該図柄が中リール13Mの中段に停止するように中リール13Mの停止制御を行う。なお、当該図柄は取りこぼしがないので必ず中リール13Mの中段に停止する。続いて、例えば、第2停止が左リール13Lの場合、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」の左リール13Lの入賞にかかる図柄は「BAR」または「BE1」であるため、これらのいずれか一方でも引き込めるタイミングで左リール13Lが停止操作された場合、停止制御手段105は、当該図柄が左リール13Lの中段に停止するように左リール13Lの停止制御を行う。これ以外のタイミングの場合は、第3停止の操作タイミングにかかわらず、取りこぼし(非入賞)となる(図33(a)参照)。なお、両方の図柄を引き込み可能な場合は、どちらか一方を優先して停止制御するようにするとよい。また、第2停止(左リール13L)で入賞図柄を引き込めるタイミングで操作された場合の最終停止(右リール13R)において、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」の右リール13Rの入賞にかかる図柄である「赤7」および「BL」の一方でも引き込めるタイミングで左リール13Lが停止操作された場合、停止制御手段105は、当該図柄が右リール13Rの中段に停止するように右リール13Rの停止制御を行う。これ以外のタイミングの場合は、第1、第2停止リールで入賞図柄が停止しているにもかかわらず、取りこぼし(非入賞)となる(図33(a)参照)。第2停止リールが右リール13Rの場合も同様の停止制御が行われる。
また、第1停止が右リール13Rの場合(第1停止で不正解の場合)、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「A右不正解AT」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図33(a)参照)。具体的には、図柄組合せグループ「A右不正解AT」の右リール13Rの入賞にかかる図柄は「CH」であるため、停止制御手段105は、当該図柄が右リール13Mの中段に停止するように中リール13Mの停止制御を行う。なお、当該図柄は取りこぼしがないので必ず右リール13Mの中段に停止する。続いて、例えば、第2停止が左リール13Lの場合、図柄組合せグループ「A右不正解AT」の左リール13Lの入賞にかかる図柄は「BAR」または「BE1」であるため、これらのいずれか一方でも引き込めるタイミングで左リール13Lが停止操作された場合、停止制御手段105は、当該図柄が左リール13Lの中段に停止するように左リール13Lの停止制御を行う。これ以外のタイミングの場合は、第3停止の操作タイミングにかかわらず、取りこぼし(非入賞)となる。なお、両方の図柄を引き込み可能な場合は、どちらか一方を優先して停止制御するようにするとよい。また、第2停止(左リール13L)で入賞図柄を引き込めるタイミングで操作された場合の最終停止(右リール13R)において、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」の中リール13Mの入賞にかかる図柄である「BAR」および「RP1」の一方でも引き込めるタイミングで左リール13Lが停止操作された場合、停止制御手段105は、当該図柄が右リール13Rの中段に停止するように右リール13Rの停止制御を行う。これ以外のタイミングの場合は、第1、第2停止リールで入賞図柄が停止しているにもかかわらず、取りこぼし(非入賞)となる。第2停止リールが中リール13Mの場合も同様の停止制御が行われる。なお、「左中右正解ベル1」の場合、最も高い配当の図柄組合せグループ「Tベル」が入賞ラインに揃う押し順(左→中→右)が遊技者に有利な押し順となる。
「左中右正解ベル2」〜「左中右正解ベル4」並びに「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」についても、「左中右正解ベル1」と同じく、押し順に応じて優先される図柄組合せグループが異なるようになっている。すなわち、これらの役を含むどの識別番号も、押し順6通りのうち、1通り(第1停止正解および第2停止正解)が100%入賞して9枚が払い出され、1通り(第1停止正解および第2停止不正解)が100%入賞して1枚が払い出され、4通り(第1停止不正解)がその後の停止リールの操作タイミングが合えば入賞して1枚が払い出される。
(7)報知表示制御手段106
図4の報知表示制御手段106は、報知用表示器60での報知が後述する報知態様決定手段107で決定された報知態様となるように制御するものである。報知用表示器60の報知態様については後述する。
(8)報知態様決定手段107
図4の報知態様決定手段107は、役抽選手段103の役抽選結果やスロットマシン1の状態(非AT、AT準備中、AT中)などに基づいて、報知用表示器60での報知態様を決定するものである。
具体的には、報知態様決定手段107は、遊技状態が初期RT(RT0)で、非AT中の状態である場合またはAT準備中の状態である場合においては、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」を含む識別番号以外のどの識別番号に当選したとしても、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する(図16の報知種類「0」参照)。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が初期RT(RT0)で、非AT中の状態である場合またはAT準備中の状態である場合において「チェリー」を含む識別番号に内部当選した場合、押し順(左→中→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図16の報知種類「1」参照)、および、押し順(左→右→中)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図16の報知種類「2」参照)のいずれかに決定する。両報知態様のいずれかが、例えば、抽選により決定される。なお、押し順(左→中→右)および押し順(左→右→中)は、いずれも、「(AT許容+)(AT権利+)赤7ビッグ+チェリー」に同時当選したときに、「チェリー」か「赤7ビッグ」の両方に入賞し得る押し順である。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が初期RT(RT0)で、非AT中の状態である場合またはAT準備中の状態である場合において「スイカA」または「スイカB」を含む識別番号に内部当選した場合、いずれも、押し順(中→左→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図16の報知種類「3」参照)、および、押し順(中→右→左)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図16の報知種類「4」参照)のいずれかに決定する。両報知態様のいずれかが、例えば、抽選により決定される。なお、押し順(中→左→右)および押し順(中→右→左)は、いずれも、「(AT権利+)赤7ビッグ+スイカA」、「スイカA+BARビッグ」、「(AT許容+)(AT権利+)赤7ビッグ+スイカB」に当選したときに、小役(「スイカA」/「スイカB」)か、ボーナス役(「赤7ビッグ」/「BARビッグ」)の両方に入賞し得る押し順である。
なお、報知種類「0」は、報知しないという報知態様ではなく、別の報知態様でもよい。その場合、少なくとも全てのリール13L,13M,13Rが回転している状態から第3停止操作が行われるまで報知態様は変化しない方が好ましい。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が通常RT(RT1)で非AT中の状態である場合においては、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」を含む識別番号以外のどの識別番号に内部当選したとしても、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する(図17の報知種類「0」参照)。また、報知態様決定手段107は、遊技状態が通常RT(RT1)であって、AT準備中またはAT中の状態である場合で、かつ、役抽選結果が「通常リプレイ」、「押し順不問ベル」のいずれかに内部当選の識別番号または「ハズレ」の識別番号の場合においても、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する(図17の報知種類「0」参照)。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が通常RT(RT1)で「チェリー」を含む識別番号に当選した場合は、非AT中、AT準備中、AT中のいずれの状態でも、押し順(左→中→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図17の報知種類「1」参照)、および、押し順(左→右→中)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図17の報知種類「2」参照)のいずれかに決定する。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が通常RT(RT1)で「スイカA」または「スイカB」を含む識別番号に当選した場合は、非AT中、AT準備中、AT中のいずれの状態でも、押し順(中→左→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図17の報知種類「3」参照)、および、押し順(中→右→左)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図17の報知種類「4」参照)のいずれかに決定する。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が通常RT(RT1)であって、AT準備中またはAT中の状態である場合で、かつ、役抽選結果が「昇格リプレイ1」に内部当選の識別番号の場合においては、報知用表示器60で有利な押し順(左→中→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図17の報知種類「1」参照)。このとき、「昇格リプレイ2」〜「昇格リプレイ6」の場合も、報知態様決定手段107は、報知用表示器60で有利な押し順を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図17の報知種類「2」〜「6」参照)。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が通常RT(RT1)であって、AT準備中またはAT中の状態である場合で、かつ、役抽選結果が「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」のいずれかに内部当選の識別番号の場合においても、報知用表示器60でそれぞれの有利な押し順を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図17の報知種類「1」〜「6」参照)。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)のAT中の状態であって、役抽選結果が「転落リプレイ1」に内部当選の識別番号の場合、報知用表示器60で有利な押し順の一つである「左→中→右」の押し順を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図18の報知種類「1」参照)。このとき、役抽選結果が「転落リプレイ2」および「転落リプレイ3」に内部当選の識別番号の場合も同様に、報知態様決定手段107は、報知用表示器60でそれぞれ有利な押し順の一つを特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図18の報知種類「3」「5」参照)。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)で「チェリー」を含む識別番号に当選した場合は、非AT中、AT中のいずれの状態でも、押し順(左→中→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図18の報知種類「1」参照)、および、押し順(左→右→中)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図18の報知種類「2」参照)のいずれかに決定する。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)で「スイカA」または「スイカB」を含む識別番号に内部当選した場合は、非AT中、AT中のいずれの状態でも、押し順(中→左→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図18の報知種類「3」参照)、および、押し順(中→右→左)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図18の報知種類「4」参照)のいずれかに決定する。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)のAT中の状態であって、役抽選結果が「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」のいずれかに内部当選の識別番号の場合、報知用表示器60で有利な押し順を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図18の報知種類「1」〜「6」参照)。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)のAT中の状態であって、役抽選結果が「押し順不問ベル」に内部当選の識別番号の場合は、押し順「左→中→右」、「左→右→中」、「中→左→右」、「中→右→左」、「右→左→中」の5種類の中から1つの押し順を抽選で決定し(図35(a)参照)、報知用表示器60で当該押し順を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図18の報知種類「1〜5」参照)。
また、この実施形態では、有利RT(RT2)およびボーナス内部当選中(RT3)は、通常RT(RT1)と比較すると、小役の当選確率は変化ないが、再遊技役の当選確率が高く設定されている。また、有利RTでは、「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」が抽選の対象となっているところ、ボーナス内部当選中(RT3)では、再遊技役が「通常リプレイ」のみ抽選の対象となっている(図34(a)参照)。ここで、ART遊技中にボーナス役に当選してボーナス内部当選中(RT3)に移行した場合を想定すると、ボーナス役の当選前は、「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」に内部当選の識別番号のときに遊技状態の転落を回避する報知がなされるが、ボーナス内部当選中(RT3)では回避の報知がされなくなる。そうすると、遊技者はボーナス役当選の告知演出の前のリプレイ入賞時に報知がなされないことで、ボーナス役当選を予想してしまうおそれがある。また、ART中に回避の報知がなされると、遊技者はボーナス役当選の可能性が低いことを予想し、いずれにせよ遊技者の楽しみを削ぐ結果となる。そこで、この実施形態の報知態様決定手段107は、遊技状態がボーナス内部当選中(RT3)のAT中の状態であって、かつ、ボーナス役当選の告知前の状態で、役抽選結果が「通常リプレイ」に内部当選の識別番号の場合は、i)押し順の報知を行わない、ii)押し順(左→中→右)を特定可能な情報を報知する、iii)押し順(中→左→右)を特定可能な情報を報知する、iv)押し順(右→左→中)を特定可能な情報を報知するという4種類の報知態様のうちの1つを抽選により決定し(図34(b)参照)、当該決定された報知態様を報知用表示器60の報知態様に決定する(図19の報知種類「0or1or3or5」参照)。ここで決定される報知態様は、回避の報知と同じ報知態様とするのが好ましい。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態がボーナス内部当選中(RT3)で「チェリー」を含む識別番号に当選した場合は、非AT中、AT準備中、AT中のいずれの状態でも、押し順(左→中→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図19の報知種類「1」参照)、および、押し順(左→右→中)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図19の報知種類「2」参照)のいずれかに決定する。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態がボーナス内部当選中(RT3)で「スイカA」または「スイカB」を含む識別番号に当選した場合は、非AT中、AT準備中、AT中のいずれの状態でも、押し順(中→左→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図19の報知種類「3」参照)、および、押し順(中→右→左)を特定可能な情報を報知するという報知態様(図19の報知種類「4」参照)のいずれかに決定する。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態がボーナス遊技状態(BB1)であって、役抽選結果が「BAR揃いリプレイ」または「フェイクリプレイ」に内部当選の識別番号の場合は、図5に示すAT許容状態のときは、報知用表示器60で左からBARを狙えば有利となる可能性がある旨の情報を報知するという報知態様に決定し(図20の報知種類「7」参照)、図5に示すAT非許容状態のときは、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する(図20の報知種類「0」参照)。なお、図5に示すAT非許容状態のときに、報知用表示器60でBARが揃わないようなストップスイッチ21L,21M,21Rの操作手順を示唆する報知を行ってもよい。
(9)コマンド作成手段108
図4のコマンド作成手段108は、役抽選手段103の役抽選結果に関する情報、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関する情報、などの種々の情報をサブ制御基板73(サブCPU71)に送信するためのコマンドを生成するものである。そして、コマンド作成手段108により生成されたコマンドは、後述するようにコマンド送信手段113によりサブ制御基板73に送信される。サブ制御基板73では、メイン制御基板63から送られてきたコマンドに基づき、実行する演出を選択する。換言すれば、サブ制御基板73において実行される演出内容を指示するコマンドがコマンド作成手段108により作成される。
また、コマンド作成手段108は、スロットマシン1の状態および役抽選手段103の役抽選結果に基づいて、報知用表示器60の報知態様に対応するコマンドを作成する。具体的には、図16〜図20に示すように、役抽選手段103の役抽選結果(当選役グループの識別番号)を構成する役の種類を特定可能なコマンド(例えば、「通常リプレイ」の場合は「$01」)を作成するとともに、報知用表示器60の報知態様の種類(図16〜図20中の「報知種類」に相当)を特定可能なコマンド(例えば、初期RT(RT0)で非ART中の場合に「チェリー」に当選した場合は「0」)を作成する。
なお、図16〜図20では、AT許容役、AT権利役、ボーナス役(「赤7ビッグ」、「BARビッグ」)を省略しているが、コマンド作成手段108は、これらの役を含む識別番号の当選役グループに当選しているか否か、および、内部当選しているときにその種類を特定可能なコマンドも作成する。
(10)リール検出手段109
図4のリール検出手段109は、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rの検出信号と、左・中・右リール13L,13M,13Rを駆動する各リールモータ14L,14M,14Rへの供給パルス数とに基づき、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するものである。この場合、リール検出手段109は、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転中および回転停止時に、所定の基準位置(この実施形態では例えば、表示窓11の中段)に位置する図柄に対応するコマ番号をそれぞれ検出する。
(11)図柄判定手段110
図4の図柄判定手段110は、各リール13L,13M,13Rそれぞれの回転位置に基づき、停止制御手段105により停止制御されて停止した各リール13L,13M,13Rの図柄の表示態様が、予め定められた表示態様であるかどうかの判定を行うものであり、リール13L,13M,13Rが停止したときの図柄の表示結果が所定の入賞態様であるかどうかを判定する。
(12)払出制御手段111
図4の払出制御手段111は、図柄判定手段110による判定結果に基づき、遊技者に所定の特典(利益)を付与するものであり、図柄判定手段110により、いずれかの役に入賞したと判定されたときに、メダル払い出しのある入賞であれば、クレジットメダルの貯留枚数が上限値(この実施形態では例えば50枚)に達した後は、ホッパーユニット43を動作させ、入賞した役に対応した払出数だけメダルを払い出して遊技者に利益を付与する。また、払出制御手段111は、クレジットメダルの貯留枚数が上限値に達するまでは、メダル払い出しとして、ホッパーユニット43の動作に代えて上記払出数だけクレジットメダルを増加させる。
さらに、払出制御手段111は、図柄判定手段110により再遊技役に入賞したと判定されたときに、規定数(3枚)のメダルが投入されたものとして次遊技の入賞ラインを有効とする。
(13)メダル制御手段112
図4のメダル制御手段112は、メダルセレクタ48の動作を制御することにより、メダル受入可と受入不可とを切換えるものである。
(14)コマンド送信手段113
図4のコマンド送信手段113は、メイン制御基板63からサブ制御基板73へ、コマンド作成手段108により作成された種々の情報を含むコマンドを一方通行で送信するものである。この場合、一般遊技状態(RT0、RT1、RT2)およびボーナス遊技状態(BB1)などの遊技状態、役抽選手段103の役抽選結果、図柄判定手段110による図柄判定結果、各リール13L,13M,13Rの回転・停止状態、払出制御手段111によるメダルの払出状態などのスロットマシン1の状態を表す情報を含むコマンドをサブ制御基板73へ送信する。
また、コマンド送信手段113は、投入センサ53による投入メダルの検出状態、ベットスイッチ15および最大ベットスイッチ17の操作状態などを表すデータを含むコマンドをサブ制御基板73に送信する。また、コマンド送信手段113は、スタートスイッチ19およびストップスイッチ21L,21M,21Rなどの各種スイッチが遊技者により操作されたことを示すデータを含むコマンドをサブ制御基板73に送信する。
(15)許容状態比率算出手段114
許容状態比率算出手段114は、スロットマシン1の総ゲーム期間(総ゲーム数)の中でAT許容状態である期間の比率を算出するものである。許容状態比率算出手段114は、1ゲームを消化するごとに、総遊技数カウンタ655のカウント値を1ずつ加算する。当該カウンタ655は基本的にクリアされることなく半永久的に1ゲーム消化ごとに加算され続ける。また、許容状態比率算出手段114は、AT許容状態設定手段100cによりAT許容状態に設定されているゲームであるか否かを1ゲームごとに判定し、AT許容状態に設定されているゲーム(1ゲーム)を消化するたびに、総許容期間遊技数カウンタ656のカウント値を1ずつ加算する。総許容期間遊技数カウンタ656も総遊技数カウンタ655と同様に基本的にクリアされることがないように構成されている。そして、許容状態比率算出手段114は、総遊技数カウンタ655のカウント値と総許容期間遊技数カウンタ65のカウント値とに基づいて、スロットマシン1のAT許容状態である期間の比率を算出する。この比率は、許容状態滞在比率記憶領域657に記憶される。また、許容状態比率算出手段114は、毎ゲームで、全てのリール13L,13M,13Rが停止してから当該ゲームが終了するまでの処理においてこの比率の算出をするとともに、該算出値を許容状態滞在比率記憶領域657に上書きして記憶させる。なお、毎ゲーム算出するのではなく、当該比率を表示するためにリセットスイッチ52が押されたときなど、所定の契機で算出してもよい。このとき、リセットスイッチ52が押されたときに、総遊技数カウンタ655に記憶されているカウント値と、総許容期間遊技数カウンタ656に記憶されているカウント値とに基づいて当該比率を算出する。このようにすると、許容状態比率算出手段114は、毎ゲームではなく、表示タイミングで許容状態滞在比率を算出するため、通常の遊技処理において過度の負担がかからなくすることができ、処理の効率化を図りながら遊技機の公平性を確保することができる。また、総ゲーム数が一定期間になる度に当該比率を算出し、一定値以上(例えば、60%)になった回数を記憶するようにしてもよい。
(16)許容状態比率表示制御手段
また、この実施形態では、許容状態比率算出手段114が算出したAT許容状態の滞在比率(許容状態滞在比率)は、入賞時のメダルの払出枚数を表示する、2つの7セグメントLEDで構成されたペイアウト表示器46を利用して表示できるようになっている。報知用表示器60を示す図36(a)を参照して説明すると、例えば、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1、S3、S6、S7、S5、S2を点灯し、第2の7セグメントLED60bのセグメントS6、S7を点灯すると、「01」が表示でき、第1のセグメントLED60aのセグメントSS3、S6、S4、S2、S5を点灯し、第2の7セグメントLED60bのセグメントS3、S6、S4、S5、S6、S7を点灯すると「23」が表示できる。このように、2つの7セグメントLEDを用いて2桁の数字ができるため、この実施形態では、ペイアウト表示器46を用いて許容状態比率算出手段114が算出した許容状態滞在比率を表示する。
許容状態比率表示制御手段115(本発明の「所定情報表示制御手段」に相当)は、ペイアウト表示器46によるAT許容状態の滞在比率の表示を制御するものである。具体的には、許容状態比率表示制御手段115は、前面扉5を開けた状態でリセットスイッチ52を押すと、そのタイミングで許容状態滞在比率記憶領域657に記憶されているAT許容状態の滞在比率がペイアウト表示器46に表示されるように制御する。このとき、許容状態比率表示制御手段115は、リセットスイッチ52を押してから離すまでの間、ペイアウト表示器46にAT許容状態の滞在比率が継続して表示されるように制御する。なお、ペイアウト表示器46は、エラー情報の表示にも兼用されるとともに、リセットスイッチ52は、エラーが発生したときに、そのエラーを解除するためのスイッチとしても使用される。エラー解除はペイアウト表示器46のエラー情報の表示を終了させるものであるため、エラー解除時のリセットスイッチ52の操作でAT許容状態の滞在比率が表示されると情報が錯綜するおそれがある。そこで、許容状態比率表示制御手段115は、エラー解除のためにリセットスイッチ52を押下したとき、および、エラー解除した後の一定期間(この実施形態では10秒)は、ペイアウト表示器46でAT許容状態の滞在比率を表示しない規制制御を行う。したがって、この場合は、エラー解除のためのリセットスイッチ52が押されてから10秒を経過したあとに、再度リセットスイッチ52を押すと、比率が表示される。
また、総ゲーム数が少ない場合は、AT許容状態の滞在比率の算出結果にばらつきが生じて、設計されている値よりも高くなるおそれがある。そこで、この実施形態では、許容状態比率表示制御手段115は、総遊技数カウンタ655のカウント値が、一定値に満たない場合は、該一定値を超えている場合とは異なる表示態様でAT許容状態の滞在比率が表示されるようにペイアウト表示器46の制御を行う。この実施形態では、総ゲーム数が175000ゲームに満たない場合は、AT許容状態の滞在比率を点滅表示し、175000ゲームを超えると点灯表示する。このようにすると、ペイアウト表示器46に表示されるAT許容状態の滞在比率の精度を判定できるため、より遊技機の公平性を正確に判定することができる。
なお、AT許容状態の滞在比率の表示の規制制御を行う一定期間は、適宜、変更することができる。例えば、許容状態比率表示制御手段115は、エラー解除に伴うリセットスイッチ52の操作(押下)のときは、AT許容状態の滞在比率の表示は規制するが、次にリセットスイッチ52を押下したときは、10秒を待たずにAT許容状態の滞在比率の表示を許可するように制御してもよい。このようにすると、エラー解除の操作と許容状態滞在比率の表示の操作とを独立させることができるため、エラー情報の表示であるか、許容状態滞在比率の表示であるかをより明確に把握することができる。また、エラー解除を行ってから1ゲームを消化することを条件に、AT許容状態の滞在比率の表示の規制制御を解除するようにしてもよい。このようにすると、エラー解除時は1回の遊技を行わないと許容状態滞在比率の表示ができないため、ペイアウト表示器46の表示が混同されるのを防止でき、ペイアウト表示器46の表示内容の明確性を向上することができる。また、この実施形態では、エラー解除した後の一定期間、すなわち、エラー解除のためにリセットスイッチ52を押したタイミングから一定期間、許容状態滞在比率を表示しないように構成したが、エラー解除のためにリセットスイッチ52を押した後に離したタイミングから一定期間、許容状態滞在比率を表示しないようにしてもよい。また、エラー解除のためにリセットスイッチ52を押した後、前面扉5を閉めて正常な遊技を行うことができる状態になった後でなければ、ペイアウト表示器46に許容状態滞在比率が表示されないようにしてもよい。
また、許容状態滞在比率の表示中にエラーが発生することが考えられるが、この場合は、当該比率の表示を中止し、ペーアウト表示器46にエラー情報を表示する。そして、リセットスイッチ52を押してエラー解除(エラー表示の終了)を行ったあと、再度リセットスイッチ52を押すと許容状態滞在比率が再表示されるようにするか、エラー解除後に一端、前面扉5を閉じて正常な遊技が行える状態になった後、再度前面扉5を開けてリセットスイッチ52を押すと、許容状態滞在比率が表示されるようにするとよい。
また、AT許容状態の滞在比率については、例えば、設定値の変更や確認するための変更処理開始スイッチ(図示省略)をONに設定したときに算出/表示するようにしてもよい。また、例えば、液晶表示器27にデモ画面を表示している状態や、賭数が設定可能状態などの遊技が行われていない状態で、所定の操作が行われたときに、表示するようにしてもよい。所定の操作としては、専用の操作手段を設けたり、スタートスイッチ19、ストップスイッチ21L,21M,21R、ベットスイッチ15,17、精算スイッチ23などの既存の設備を兼用してもよい。ただし、このような操作手段は、筐体内部に設けられているものを利用するのが好ましい。リセットスイッチ52や変更処理開始スイッチ56は、筐体内部に設けられているため、遊技者が意図しないのにAT許容状態の滞在比率が表示されて、不信感を持ったり、設定値を推測されたりするのを防止することができる。
また、この実施形態では、リセットスイッチ52を押下すると許容状態滞在比率が表示される場合について説明したが、これに加えて、例えば、全払出枚数に対する役物が連続する赤7ビッグ(BB1)で払い出された枚数の比率(BB1払出比率)や、全払出枚数に対する赤7ビッグおよびBARビッグである全ての役物で払い出された枚数の比率(全ボーナス払出比率)など、複数種類の項目をペイアウト表示器46で表示する構成であってもよい。この場合、リセットスイッチ52を1回押すと、項目の種類を示すコード(例えば、許容状態滞在比率のコードが「A」の場合は「0A」)が表示された後に、その比率が表示され、このコード表示と比率表示とが交互に繰り返し表示されるようにする。この表示が行われた状態で、再度、リセットスイッチ52を1回押すと、次の項目の表示に変化し、例えば、BB1払出比率のコードが「B」の場合は、ペイアウト表示器46の「0B」が表示された後に、その比率が表示され、同じようにこのコード表示と比率表示とが交互に繰り返し表示されるようにする。次の項目も同様であり、1回リセットスイッチ52を押す度に表示する項目の種類が順次変化するようにする。そして、最後の項目が表示されている状態でリセットスイッチ52を押すと、最初の項目の表示に戻るように構成する。
なお、途中の項目を表示した状態で表示を終了し、前面扉5を閉めて正常遊技に戻った場合は、表示項目の順序をリセットし、再度表示する際は、最初の項目から表示を始めるようにしてもよい。また、表示する項目の比率に、基準値(例えば〜%以下)がある場合は、項目の種類の表示、比率の表示の後に、さらにこの基準値(例えば、70%以下の場合は「70」)を表示するか、あるいは、コードの種類の表示に一方の7セグメントLEDを使用し、基準値の表示に他方の7セグメントLED(例えば、許容状態滞在比率の基準値が60%以下の場合は「A6」)を使用して、コードの種類と基準値とを同時に表示して、その後、比率を表示するようにすればよい。このようにすると、比率を表示するときに不正や不具合の発生が分かり易くなる。
また、この構成でエラー情報がペイアウト表示器46に表示された場合も、前面扉5を開けてエラー解除のためにリセットスイッチ52を押した後、再度リセットスイッチ52を押すと項目のコード表示と比率表示が行われるようにするとよい。また、エラー解除後に、一端前面扉5を閉じて正常な遊技が行える状態になった後、再度前面扉5を開けてリセットスイッチ52を押すと、項目のコード表示と比率表示とが行われるようにしてもよい。また、エラー解除後、一定期間の間は、リセットスイッチ52を押しても項目のコード表示と比率表示とが行われないように規制してもよい。
また、ペイアウト表示器46において、項目のコード表示と比率表示とが行われている最中に、エラーが発生した場合は、エラー情報の表示に切り換えられる。ここで、前面扉5が開いた状態で、再度エラー解除を行うためにリセットスイッチ52を押すと、エラー解除されてエラー情報の表示が終了するが、この表示の終了後は、再度リセットスイッチ52を押さなくても、再び項目のコード表示と比率表示とが行われるようにしてもよい。この場合、エラー情報の表示に切り換えられる前の項目のコード表示と比率表示とを行うようにしてもよいし、最初の項目に戻ってコード表示と比率表示とを行うようにしてもよい。また、この場合も、エラー解除後に一端、前面扉5を閉じて正常な遊技が行える状態になった後、再度前面扉5を開けてリセットスイッチ52を押すと、項目のコード表示と比率表示とが行われるようにしてもよい。また、エラー解除後、一定期間の間は、リセットスイッチ52を押しても項目のコード表示と比率表示とが行われないように規制してもよい。
また、リセットスイッチ52を押すためには、前面扉5を開けなければならないが、前面扉5を開けると、ペイアウト表示器46にエラー表示が行われる場合がある。このような場合は、前面扉5を開けた後の1回目のリセットスイッチ52を押したときには、エラー解除(エラー表示の終了)が行われ、2回目のリセットスイッチ52を押したときに、許容状態滞在比率の表示が開始されるようにするか、1回目のリセットスイッチ52を押すとエラー表示が終了し、その後の一定期間(例えば、10秒)はリセットスイッチ52を押しても許容状態滞在比率の表示を規制し、10秒経過した後にリセットスイッチ52を押すと、許容状態滞在比率が表示されるようにしてもよい。
また、ペイアウト表示器の代わりに例えば、クレジット表示器45や設定値を表示する設定値表示器(図示省略)を利用してもよい。また、例えば、メイン制御基板63に別途専用の表示器を設け、該表示器に表示するようにしてもよい。メイン制御基板63は、基板ケースで覆われており外部からアクセスしにくくなっているため、このようにすると、表示器を不正して当該比率を不正表示するのを防止することができる。また、遊技を行っているときにも算出/表示できるようにしてもよい。なお、AT許容状態の滞在比率の表示にクレジット表示器45を用いる場合は、表示中にメダル等の投入や賭数設定ができるとクレジットが変化してAT許容状態の滞在比率の表示終了後にクレジットの表示が変わってしまい、遊技者に不信感を与えるおそれがある。そのため、このような場合は、滞在比率の表示中は、メダル投入を禁止(クレジットを用いた賭数設定や、精算も不可)とするように制御するのが好ましい。
(サブ制御基板)
次に、サブ制御基板73について詳細に説明する。図4のサブ制御基板73は、メイン制御基板63から送信されたコマンドを受信し、メイン制御基板63の動作や状態に応じた演出を行うものである。サブ制御基板73は、メモリ75(図3参照)に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を備えている。
(1)コマンド受信手段200
図4のコマンド受信手段200は、メイン制御基板63のコマンド送信手段113により送信された種々の情報を含むコマンドを受信するものである。コマンド受信手段200は、メイン制御基板63から送信されるコマンドを受信すれば、コマンドの種類に応じてサブ制御基板73が備える各機能に通知を行う。
(2)演出内容決定手段201
図4の演出内容決定手段201は、コマンド受信手段200により受信されたコマンドに応じて、演出の内容を決定するためのものである。具体的には、遊技の進行や、役抽選手段103の役抽選結果などに対応して予め設定された演出パターンから、液晶表示器27に表示される動画を決定したり、スピーカ31L,31Rから流れる音楽や音声を決定したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を決定する。この場合、演出内容決定手段201は、報知用表示器60の報知態様に対応する報知演出を実行する演出内容に決定する。
そして、演出内容決定手段201は、決定した演出内容に関するデータを含む信号を表示制御手段202および音声制御手段203に送信する。
(3)表示制御手段202
図4の表示制御手段202は、演出内容決定手段201から送信された信号に含まれるデータに基づいて、液晶表示器27に動画(画像)を表示したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rなどの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの制御を行うものである。
(4)音声制御手段203
図4の音声制御手段203は、演出内容決定手段201から送信された信号に含まれるデータに基づいて、スピーカ31L,31Rから音楽を流したり、音声を出力したりするなど制御を行うものである。
(報知演出の具体例)
次に、サブ制御基板73で制御される報知演出の態様、および、メイン制御基板63で制御される報知用表示器60の報知態様例について具体的に説明する。
図36(a)に示すように、報知用表示器60は、第1、第2の7セグメントLED60a,60bと、報知ランプ60cとで構成されており、例えば、押し順の報知を行わないという報知態様の場合は、両7セグメントLED60a,60bそれぞれにおいて、全てのセグメントS1〜S7を点灯させない(報知種類「0」)。
具体的には、報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「0」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「0」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、押し順の示唆に関する演出ではなく、コマンドとして送信された情報から特定される内部当選にかかる役(ボーナス役や小役や再遊技役)に対応する演出を実行演出に決定する。ここで決定される演出の一例としては、例えば送信されたコマンドから役名称「通常リプレイ」を特定できる場合、当該当選役を含む識別番号の当選役グループに内部当選していることを示唆する青演出(背景や特定箇所を青く表示する演出)などの演出を行う。
また、例えば図36(b)に●で示すように(消灯状態は○で示す)、AT許容状態設定手段100cが報知ランプ60cを点灯することにより、スロットマシン1がAT許容状態に設定されていることを報知することができる。
ところで、第1の7セグメントLED60aは、ストップスイッチ21L,21M,21Rの停止操作が行われると次の停止操作を示唆する報知態様に変化するように構成されている。これに対して、第2の7セグメントLED60bは、報知種類を特定するためのもので、報知してから最終停止まで同一の報知を継続するように構成されている。また、原則として、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1の点灯は、左リール13Lの停止を示唆し、セグメントS3の点灯は中リール13Mの停止を示唆し、セグメントS6の点灯は右リール13Rの停止を示唆している。
・昇格リプレイ
図30(a)に示すように、「昇格リプレイ1」〜「昇格リプレイ6」は、いずれも図柄組合せグループ「Uリプ」が入賞ラインに停止すると、通常RT(RT1)よりも再遊技役の当選確率が高く設定された有利RT(RT2)に移行するため、押し順によって有利度が異なる再遊技役である。
図30(b)に示すように、報知用表示器60は、AT中の「昇格リプレイ1」に内部当選の識別番号のときには、遊技者に有利となる押し順(左→中→右)を示唆する報知種類「1」の報知態様で遊技者に報知を行う。この場合、図36(b)に示すように、報知種類「1」の場合、報知用表示器60は、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1のみを点灯させて左リール13Lの停止を示唆するとともに、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1のみを点灯させる。なお、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1の点灯は、報知種類が「1」であることを報知している。続いて、第1停止〜第2停止までの間は、第1の7セグメントLED60aの点灯をセグメントS3に変化させ、中リール13Mの停止を示唆する。第2停止〜第3停止までの間は、第1の7セグメントLED60aの点灯をセグメントS6に変化させ、右リール13Rの停止を示唆する。第3停止後は、第1、第2の7セグメントLED60a,60bの全てのセグメントS1〜S7を消灯させる。このようにすると、遊技者に対して、押し順(左→中→右)で操作すると有利となることを報知することができる。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「1」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「1」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図30(b)に示すように、液晶表示器27に「123」のような画像を表示して遊技者に押し順(左→中→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出(操作順序示唆演出)を実行する演出内容に決定する。このようにすると、報知用表示器60の報知内容と、液晶表示器27の報知内容とをリンクさせることができる。
また、報知用表示器60は、AT中の「昇格リプレイ2」に内部当選の識別番号のときに、遊技者に有利となる押し順(左→右→中)を示唆する報知種類「2」の報知態様で遊技者に報知を行う。この場合、図36(c)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS1を点灯させ、第1停止〜第2停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS6を点灯させ、第2停止〜第3停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS3を点灯させる。また、第2の7セグメントLED60bについては、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、セグメントS3を点灯させて、報知種類が「2」であることを報知する。このとき、コマンド受信手段200は、報知種類「2」を特定できるコマンド(「2」のコマンド)を受信しているため、演出内容決定手段201は、例えば、図30(b)に示すように、液晶表示器27に「132」のような画像を表示して遊技者に押し順(左→右→中)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行演出の内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の「昇格リプレイ3」に内部当選の識別番号のときに、遊技者に有利となる押し順(中→左→右)を示唆する報知種類「3」の報知態様で遊技者に報知する。この場合、図36(d)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS3を点灯させ、第1停止〜第2停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS1を点灯させ、第2停止〜第3停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS6を点灯させる。また、第2の7セグメントLED60bについては、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、セグメントS6を点灯させて、報知種類が「3」であることを報知する。このとき、コマンド受信手段200は、報知種類「3」を特定できるコマンド(「3」のコマンド)を受信しているため、演出内容決定手段201は、例えば、図30(b)に示すように、液晶表示器27に「213」のような画像を表示して遊技者に押し順(中→左→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行演出の内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の「昇格リプレイ4」に内部当選の識別番号のときには、遊技者に有利となる押し順(中→右→左)を示唆する報知種類「4」の報知態様で遊技者に報知する。この場合、図37(a)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS3を点灯させ、第1停止〜第2停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS6を点灯させ、第2停止〜第3停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS1を点灯させる。また、第2の7セグメントLED60bについては、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、セグメントS4を点灯させて、報知種類が「4」であることを報知する。このとき、コマンド受信手段200は、報知種類「4」を特定できるコマンド(「4」のコマンド)を受信しているため、演出内容決定手段201は、例えば、図30(b)に示すように、液晶表示器27に「312」のような画像を表示して遊技者に押し順(中→左→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行演出の内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の「昇格リプレイ5」に内部当選の識別番号のときに、遊技者に有利となる押し順(右→左→中)を示唆する報知種類「5」の報知態様で遊技者に報知する。この場合、図37(b)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS6を点灯させ、第1停止〜第2停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS1を点灯させ、第2停止〜第3停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS3を点灯させる。また、第2の7セグメントLED60bについては、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、セグメントS2を点灯させて、報知種類が「5」であることを報知する。このとき、コマンド受信手段200は、報知種類「5」を特定できるコマンド(「5」のコマンド)を受信しているため、演出内容決定手段201は、例えば、図30(b)に示すように、液晶表示器27に「231」のような画像を表示して遊技者に押し順(右→左→中)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行演出の内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の「昇格リプレイ6」に内部当選の識別番号のときに、遊技者に有利となる押し順(右→中→左)を示唆する報知種類「6」の報知態様で遊技者に報知する。この場合、図37(c)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS6を点灯させ、第1停止〜第2停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS3を点灯させ、第2停止〜第3停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS1を点灯させる。また、第2の7セグメントLED60bについては、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、セグメントS7を点灯させて、報知種類が「6」であることを報知する。このとき、コマンド受信手段200は、報知種類「6」を特定できるコマンド(「6」のコマンド)を受信しているため、演出内容決定手段201は、例えば、図30(b)に示すように、液晶表示器27に「321」のような画像を表示して遊技者に押し順(右→中→左)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行演出の内容に決定する。なお、押し順の報知がなされたにもかかわらず、当該押し順と異なる操作が行われた場合は、第1、第2のセグメントLED60a,60bの点灯を中止するようにしてもよい。
・転落リプレイ
図31(a)に示すように、「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」は、いずれも図柄組合せグループ「Dリプ」が入賞ラインに停止すると、遊技状態が有利RT(RT2)から通常RT(RT1)に転落し、図柄組合せグループ「Nリプ」が入賞ラインに停止すると、遊技状態が有利RT(RT2)に維持されるため、押し順によって有利度が異なる再遊技役である。
図31(b)に示すように、報知用表示器60は、AT中の「転落リプレイ1」に内部当選の識別番号のときに、遊技者に有利となる押し順の一つである「押し順(左→中→右)」を示唆する報知種類「1」の報知態様で遊技者に報知する(図36(b)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「1」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「1」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図31(b)に示すように、液晶表示器27に「123」のような画像を表示して遊技者に押し順(左→中→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の「転落リプレイ2」に内部当選の識別番号のときに、遊技者に有利となる押し順の一つである「押し順(中→左→右)」を示唆する報知種類「3」の報知態様で遊技者に報知する(図36(d)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「3」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「3」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図31(b)に示すように、液晶表示器27に「213」のような画像を表示して遊技者に押し順(中→左→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の「転落リプレイ3」に内部当選の識別番号のときに、遊技者に有利となる押し順の一つである「押し順(右→左→中)」を示唆する報知種類「5」の報知態様で遊技者に報知する(図37(b)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「5」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「5」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図31(b)に示すように、液晶表示器27に「231」のような画像を表示して遊技者に押し順(右→左→中)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。
なお、「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」は、いずれも有利な押し順が第1停止のみで決まるため、例えば、報知用表示器60で第1停止のみを報知する報知態様としてもよい。この場合、報知用表示器60は、AT中の「転落リプレイ1」に内部当選の識別番号のときに、例えば、図31(c)に示すように、遊技者に有利となる第1停止のリールが左リール13Lであることを示唆する報知種類「α」の報知態様で遊技者に報知する。具体的には、図38(a)に示すように、報知用表示器60は、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1のみを点灯させて左リール13Lの停止を示唆するとともに、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS2を点灯させる。なお、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS2の点灯は、報知種類が「α」であることを報知している。続いて、第1停止〜第3停止までの間は、第1の7セグメントLED60aの全てのセグメントS1〜S7を消灯させて、残りのリール13M,13Rの押し順が不問であることを示唆する。このようにすると、遊技者に対して、第1停止が左リール13Lとなるようにストップスイッチ21Lを操作すると有利となることを報知することができる。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「α」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(例えば「α」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図31(c)に示すように、液晶表示器27に「1−−」のような画像を表示して遊技者に左リール13を第1停止することが有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。
「転落リプレイ2」および「転落リプレイ3」に内部当選の識別番号のときの場合も同様な報知を行う。この場合、「転落リプレイ2」に内部当選の識別番号のときの場合の報知用表示器60の報知種類を「β」とし、中リール13Mを第1停止することが有利な押し順である旨を報知する。また、液晶表示器27には、図31(c)に示すように「−1−」のような画像を表示して遊技者に中リール13Mを第1停止することが有利な押し順であることを報知する。当選役「転落リプレイ3」の場合の報知用表示器60の報知種類を「γ」とし、右リール13Rを第1停止することが有利な押し順である旨を報知する。また、液晶表示器27には、図31(c)に示すように「−−1」のような画像を表示して遊技者に右リール13Rを第1停止することが有利な押し順である旨を報知する。
・BAR揃いリプレイ、フェイクリプレイ
図32(a)に示すように、ボーナス遊技状態(BB1)中のみに当選し得る「BAR揃いリプレイ」および「フェイクリプレイ」は、いずれも第1停止で左リール13Lに図柄「BAR」を狙い、第2停止で中リール13Mに図柄「BAR」を狙うと、右下がり(斜め下がり)に図柄「BAR」がテンパイするが、最終停止で図柄「BAR」を狙った際、右下がりに図柄「BAR」が揃うか揃わないかで異なる。また、AT許容状態で「BAR揃いリプレイ」に内部当選すると、目押しで図柄「BAR」が右下がりに揃うか否かにかかわらず、期間中上乗せ手段100eによるゲーム数上乗せ抽選が行われ、該抽選で決定されたゲーム数の分だけAT期間の継続ゲーム数が上乗せされる(図29参照)。すなわち、押し順によって遊技者の有利度が変わらない当選役である。
このような場合、遊技者に左から図柄「BAR」を狙うように誘導すると、AT遊技を行う権利が付与されるか否かのスリル感を与えることができるため、遊技者の興趣を高めることができる。そこで、報知用表示器60は、ボーナス遊技状態(BB1)中の「BAR揃いリプレイ」または「フェイクリプレイ」の内部当選時には、遊技者に左から図柄「BAR」を狙うように誘導する報知種類「7」の報知態様で遊技者に報知を行う(図32(b)参照)。具体的には、図37(d)に示すように、報知用表示器60は、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1およびセグメントS2を点灯させて左リール13Lの停止を示唆するとともに、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS3を点灯させる。なお、このときの7セグメントLED60aのセグメントS2は、「図柄「BAR」を狙うこと」を示している。第2の7セグメントLED60bでは第1停止〜第3停止までの間、セグメントS1およびセグメントS3の点灯を維持する。なお、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS3の点灯は、報知種類が「7」であることを報知している。続いて、第1停止〜第3停止までの間は、例えば、第1の7セグメントLED60aの点灯をセグメントS2、セグメントS3およびセグメントS6に変化させる。この場合、第2、第3停止は、どちらのリールでもよいため、報知用表示器60では、セグメントS3とセグメントS6の両方が点灯しており、さらに図柄「BAR」を狙うことがセグメントS2でわかるようになっている。すなわち、第1停止と同じように推奨する操作リールと操作タイミングを報知している。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「7」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「7」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図32(b)に示すように、液晶表示器27に「左からBARを狙え!!」のような画像を表示して遊技者に押し順(左→中→右)で図柄「BAR」を狙うように誘導する演出を実行する演出内容に決定する。
・押し順ベル
図33(a)に示すように、役名称「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」は、いずれも図柄組合せグループ「Tベル」が入賞ラインに停止すると、他の図柄組合せグループよりも高い配当「9枚」が得られるため、押し順によって有利度が異なる小役(特定役)である。
図33(b)に示すように、報知用表示器60は、AT中の「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」に内部当選の識別番号のときに、遊技者に有利となる押し順(左→中→右)を示唆する報知種類「1」の報知態様で遊技者に報知する(図36(b)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「1」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「1」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、液晶表示器27に「123」のような画像を表示して遊技者に押し順(左→中→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する(図33(b)の「AT時のサブ報知」参照)。
AT中の「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」に内部当選の識別番号のときの報知態様も同様である。例えば、AT中の「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」に内部当選の識別番号のときには、遊技者に有利となる押し順(中→左→右)を示唆する報知種類「3」の報知態様で遊技者に報知を行う(図36(d)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「3」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「3」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、液晶表示器27に「213」のような画像を表示して遊技者に押し順(中→左→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。
・RT3中の通常リプレイでのダミー報知
報知態様決定手段107は、遊技状態がボーナス内部当選中(RT3)のAT中の状態であって、かつ、ボーナス役当選の告知前の状態で、役抽選結果が「通常リプレイ」の場合は(識別番号2,3)、i)押し順の報知を行わない、ii)押し順(左→中→右)を特定可能な情報を報知する、iii)押し順(中→左→右)を特定可能な情報を報知する、iv)押し順(右→左→中)を特定可能な情報を報知するという4種類の報知態様のうちの1つを抽選により決定し(図34(b)参照)、この抽選で、ii)〜iv)のいずれかの報知態様を報知用表示器60の報知態様にすると決定した場合、報知用表示器60は、当該報知態様の押し順を特定可能な情報を報知する報知種類「1」または「3」または「5」の報知を行う。
具体的には、報知態様決定手段107により、ii)の報知態様に決定された場合、報知用表示器60は、図34(c)に示すように、押し順(左→中→右)を示唆する報知種類「1」の報知態様で遊技者に報知する(図36(b)参照)。また、報知態様決定手段107により、iii)の報知態様に決定された場合、報知用表示器60は、図34(c)に示すように、押し順(中→左→右)を示唆する報知種類「3」の報知態様で遊技者に報知する(図36(d)参照)。また、報知態様決定手段107により、iv)の報知態様に決定された場合、報知用表示器60は、図34(c)に示すように、押し順(右→左→中)を示唆する報知種類「5」の報知態様で遊技者に報知する(図37(b)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「1」または「3」または「5」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「1」または「3」または「5」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図34(c)に示すように、液晶表示器27に報知態様決定手段107で決定された押し順を特定可能な画像を表示して、当該押し順を報知する演出を実行演出の内容に決定する。
・押し順不問ベル
報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)のAT中の状態であって、役抽選結果が「押し順不問ベル」に内部当選の識別番号の場合は、押し順「左→中→右」、「左→右→中」、「中→左→右」、「中→右→左」、「右→左→中」の5種類の中から1つの押し順を抽選で決定し(図35(a)参照)、報知用表示器60において当該決定した押し順を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図18の報知種類「1〜5」参照)。
例えば、図35(b)に示すように、報知態様決定手段107で押し順「左→中→右」に決定された場合、報知用表示器60は、当該押し順(左→中→右)を示唆する報知種類「1」の報知態様で遊技者に報知する(図36(b)参照)。その他の押し順に決定された場合も同様である。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「1」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「1」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図35(b)に示すように、液晶表示器27に「123」のような画像を表示して押し順(左→中→右)を報知する演出を実行する演出内容に決定する。その他の押し順に決定された場合も同様である。
・第1停止のみ報知
ストップスイッチ21L,21M,21Rの押し順を報知する報知演出の他の例として、例えば、一部の押し順を報知しつつ、残りの押し順を遊技者に選択させるように構成してもよい。例えば、第1停止を左リール13Lとして、第2、第3停止のリール13M,13Rを遊技者に選択させる場合、図38(b)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1を点灯させるとともに、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS7を点灯させる。第1の7セグメントLED60aのセグメントS1は左リール13Lに対応するため、第1停止すべきリールが左リール13Lであること示唆することができる。また、第1停止〜第3停止までの間、第1のスタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、7セグメントLED60aのセグメントS3およびセグメントS6を点灯させる。第1の7セグメントLED60aのセグメントS3は中リール13Mに対応し、セグメントS6は右リール13Rに対応するため、これらの両セグメントを点灯させることで、第2、第3停止で中リール13Mと右リール13Rの押し順を選択させることができる。なお、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS7の点灯は、当該報知態様にかかる報知種類が「z」であることを報知する。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60で報知種類「z」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「z」のコマンド)を受信する。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、液晶表示器27に「1??」のような画像を表示して遊技者に第1停止リールが左リール13Lで残りの押し順の選択を誘導する演出を実行する演出内容に決定する。
・7の目押し
他の報知例として、例えば、7を目押しするように誘導する旨の報知を行ってもよい。この場合、図38(c)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1、セグメントS3、セグメントS5、セグメントS6を点灯させるとともに、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS5を点灯させる。このとき、押し順は任意であるため、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1、セグメントS3、セグメントS6を点灯させる。また、第1の7セグメントLED60aのセグメントS5は、「7を狙え」という意味とする。なお、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS5の点灯は、当該報知態様にかかる報知種類が「y」であることを報知する。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「y」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「y」のコマンド)を受信する。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、液晶表示器27に「7を狙え!!」のような画像を表示して遊技者に図柄「赤7」の目押しを促す演出を実行する演出内容に決定する。
・レア小役
次に、「チェリー」、「スイカA」および「スイカB」を含む識別番号に内部当選した場合の報知用表示器60および液晶表示器27の報知態様について説明する。上述のように、「チェリー」、「スイカA」および「スイカB」は、ボーナス役(「赤7ビッグ」/「BARビッグ」)と同時当選する場合があるが、この実施形態では、これらの役を含む識別番号に内部当選した場合、報知用表示器60においては、いずれも単独当選の場合と同時当選の場合とで同じ報知態様で報知を行う。
例えば、「チェリー」、「(AT許容+)(AT権利+)赤7ビッグ+チェリー」および「(AT許容+AT権利+)BARビッグ+チェリー」のいずれかに内部当選し、報知態様決定手段107により報知種類「1」に決定された場合、報知用表示器60は、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1のみを点灯させて左リール13Lの停止を示唆するとともに、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1のみを点灯させる。第1停止〜第2停止までの間は、第1の7セグメントLED60aの点灯をセグメントS3に変化させ、中リール13Mの停止を示唆する。第2停止〜第3停止までの間は、第1の7セグメントLED60aの点灯をセグメントS6に変化させ、右リール13Rの停止を示唆する。第3停止後は、第1、第2の7セグメントLED60a,60bの全てのセグメントS1〜S7を消灯させる。つまり、報知態様決定手段107により同じ報知種類が決定された場合は、役抽選手段103の役抽選結果等が異なる場合であっても、同じ報知態様で報知用表示器60の報知が行われる。
・チェリー
「(AT許容+)(AT権利+)チェリー」、「(AT許容+)(AT権利+)赤7ビッグ+チェリー」および「(AT許容+AT権利+)BARビッグ+チェリー」のいずれかに内部当選した場合、コマンド受信手段200は、内部当選送信グループ種類(図16〜図20参照)を特定できるコマンド(「$05」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、スタートスイッチ19のON〜第2停止までの間、液晶表示器27に「チャンス!!」のような画像を表示して遊技者にチェリーやスイカなどのいわゆるレア役に内部当選していることを示唆する示唆演出を実行する演出内容に決定する。なお、「赤7ビッグ+チェリー」や「BARビッグ+チェリー」に内部当選した場合も、当該ゲームでは、ボーナス役(「赤7ビッグ」、「BARビッグ」)に内部当選したことは報知せずにレア役の内部当選のみを報知する。このようにすると、レア役の単独当選の場合も遊技者にボーナス役に当選したかもしれないという期待を与えることができる。また、液晶表示器27に表示する「チャンス!!」の画像は、レバーON〜第3停止前のどのタイミングで表示してもかまわない。
・スイカ
次に、例えば、「(AT許容+)(AT権利+)スイカA」、「(AT権利+)赤7ビッグ+スイカA」、「BARビッグ+スイカA」、「(AT許容+)(AT権利+)スイカB」および「AT許容+AT権利+赤7ビッグ+スイカB」のいずれかに内部当選し、報知態様決定手段107により報知種類「3」に決定された場合、報知用表示器60は、スタートスイッチ19のON〜第1停止の間は第1の7セグメント60aのセグメントS3を点灯させ、第1停止〜第2停止の間は第1の7セグメント60aのセグメントS1を点灯させ、第2停止〜第3停止の間は第1の7セグメント60aのセグメントS6を点灯させる。また、第2の7セグメントLED60bについては、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、セグメントS6を点灯させて、報知種類が「3」であることを報知する。このように報知すると、押し順(中→左→右)でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作することが遊技者に促される。
また、「(AT許容+)(AT権利+)スイカA」、「AT権利+赤7ビッグ+スイカA」、「BARビッグ+スイカA」、「(AT許容+)(AT権利+)スイカB」および「AT許容+AT権利+赤7ビッグ+スイカB」のいずれかに内部当選した識別番号の場合、コマンド受信手段200は、内部当選送信グループ種類(図16〜図20参照)を特定できるコマンド(スイカA、スイカBともに「$06」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、スタートスイッチ19のON〜第2停止までの間、液晶表示器27に「チャンス!!」のような画像を表示して遊技者に「スイカA」または「スイカB」に内部当選していることを示唆する示唆演出を実行する演出内容に決定する。「AT権利+赤7ビッグ+スイカA」、「BARビッグ+スイカA」および「AT許容+AT権利+赤7ビッグ+スイカB」のいずれかの同時当選役に内部当選した識別番号の場合も、当該ゲームでは、ボーナス役(「赤7ビッグ」、「BARビッグ」)に内部当選したことは報知せずに「スイカA」または「スイカB」の内部当選のみを報知する。このようにすると、「スイカA」または「スイカB」の単独当選の場合も遊技者にボーナス役に当選したかもしれないという期待を与えることができる。なお、液晶表示器27に表示する「チャンス!!」の画像は、レバーON〜第3停止前のどのタイミングで表示してもかまわない。なお、役抽選手段103の決定結果を示唆する示唆演出については、上記した「チェリー」を含む識別番号に内部当選時の演出のように、完全に当選した役の種類が判明する演出だけでなく、「特定の役」について、当該演出の発生により、演出がないときよりも「特定の役」の内部当選の期待度が向上する演出も含まれる。
・ボーナス告知
演出内容決定手段201は、ボーナス内部当選中(RT3)の場合、所定の契機(例えば、ボーナス役の当選ゲームの4ゲーム後)で、ボーナス役に内部当選したことを報知する演出であるボーナス確定演出を実行演出の内容に決定する。この場合、例えば、液晶表示器27に「ボーナス確定!!」のような画像を表示してボーナス役の内部当選を報知する。また、演出内容決定手段201は、ボーナス内部当選中(RT3)のボーナス確定演出が行われた後のゲームで、役名称「スイカA」または「スイカB」に内部当選した場合には、例えば、液晶表示器27の所定の領域に「スイカ」の文字等を表示するという演出を実行演出の内容に決定する。このとき、報知用表示器60では、押し順(中→左→右)または押し順(中→右→左)を特定可能な報知態様で報知を行う(図19の報知種類「3」または「4」参照)。このようにすると、遊技者は、ボーナス内部当選中(RT3)に役名称「スイカA」または「スイカB」に内部当選したことが分かる。
(リミッタ条件成立後の動作について)
次に、図39を参照してリミッタ条件成立後にAT許容当選可能となるタイミングについて説明する。
(1)RT1またはRT0に移行後にAT許容当選可能となる場合
図39(a)に示すように、リミッタ条件(1500ゲーム)が成立すると、AT非許容状態にセットされると共に(”01h”→”00h”)、リミッタフラグがON(”0”→”1”)に設定される。このとき、リミッタフラグがONに設定されている間は、AT許容当選となる抽選値を獲得しても、AT許容当選しないように構成されている。そして、転落図柄で入賞することにより遊技状態がRT1に設定され、リミッタフラグがOFF(”1”→”0”)に設定されることで、AT許容当選可能となるように構成されている。
なお、リミッタフラグがONに設定されている間、例えば報知ランプ60cの色や輝度等の点灯状態を変更することにより、通常期間待ち状態であることが報知される。
一方、図39(b)に示すように、AT期間残りゲーム数が0となってAT実行権利が終了してAT非許容状態にセットされた場合には(”01h”→”00h”)、転落図柄で入賞して遊技状態がRT1に設定されるまでは報知ランプ60cの点灯状態が維持される。このとき、報知ランプ60cの点灯状態が維持されている間にAT許容当選した場合には、AT期間遊技数の上乗せを行ってAT許容状態に復帰(”00h”→”01h”)するように構成されている。
なお、AT期間残りゲーム数が0となってAT実行権利が終了してAT非許容状態にセットされた場合に(”01h”→”00h”)、リミッタ条件が成立したときと同様に、リミッタフラグがON(”0”→”1”)に設定されて、リミッタフラグがONに設定されている間は、AT許容当選となる抽選値を獲得しても、AT許容当選しないように構成してもよい。
(2)リミッタ条件成立後の次のゲームからAT許容当選可能となる場合
図39(c)に示すように、リミッタ条件(1500ゲーム)が成立してAT非許容状態にセットされると(”01h”→”00h”)、報知ランプ60cを消灯し、報知ランプ60cの消灯後はAT許容当選することができるように構成されている。このように、RT2においてAT許容当選できるように構成しても、ボーナス役と同様に遊技状態に関係なくAT許容当選する抽選値が一律に構成されているので、公平性を担保することができる。
なお、RT2中にAT許容当選した場合に、RT2を維持してAT期間遊技数のカウントを開始してもよいし、一旦、RT2→RT1に移行させ、再度、RT2に移行させた後にAT期間遊技数のカウントを開始するようにしてもよい。また、この場合に、リミッタ条件を判定するためのAT許容状態の継続期間のカウントは0から開始するように構成されている。
続いて、図40〜図50を参照してスロットマシン1の動作の一例について説明する。
1.メイン制御処理
図40のメイン制御処理は、メイン制御基板63のメインCPU61において実行される処理である。
まず、スロットマシン1は、遊技開始を可能にする設定処理を含む遊技開始待ち処理が行われる(ステップS1)。遊技開始待ち処理で遊技開始可能な設定が行われた状態で、スタートスイッチ19をONにすると、役抽選手段103により役抽選(AT許容抽選を含む)が行われるとともに、各リール13L,13M,13Rの回転を開始する(ステップS3)。各ストップスイッチ21L,21M,21Rを操作すると、停止制御手段105により各リール13L,13M,13Rの停止制御が行われ(ステップS4)、全てのリール13L,13M,13Rが停止すると、図柄判定手段110により当選役の入賞判定が行われる(ステップS5)。入賞判定の結果、当選役に入賞となると、当該当選役に設定されたメダルを払い出すためのメダル払出処理が行われる(ステップS6)。メダル払出処理が終了すると、後述する各種ゲーム数更新処理が実行されて1ゲームが終了する(ステップS7)。
2.遊技開始待ち処理
図41および図42に示す遊技開始待ち処理は、メイン制御基板63のメインCPUにおいて実行される処理である。
まず、メダルの投入枚数が規定数(この実施形態では3枚)以上になったか否かがメイン判定され(ステップS100)、投入メダルが規定枚数に達していた場合(ステップS100でYES)は、遊技開始を許可する遊技開始可設定が行われ(ステップS101)、投入メダルが規定枚数に達していない場合(ステップS100でNO)は、遊技開始を許可しない遊技開始不可設定が行われる(ステップS102)。この設定は、例えば、メイン制御基板63のRAM65に遊技開始可能フラグの記憶領域を設け、このフラグをONにすると遊技開始可設定とし、OFFにすると遊技開始不可設定とすることができる。
遊技開始可設定または遊技開始不可設定が行われると、前のゲームで再遊技役に当選したか否か、つまり、次のゲームがメダル投入不要なゲームであるか否かが判定される(ステップS103)。前のゲームで再遊技役に当選していなかった場合(ステップS103でNO)は、投入メダルが無しかどうかが判定され(ステップS104)、投入メダルが無い場合(ステップS104でYES)は、遊技開始待ち開始から30秒経過したか否かが判定される(ステップS105)。遊技開始待ち開始から30秒経過していた場合(ステップS105でYES)は、ペイアウト表示器46および投入表示ランプ(図示省略)を消灯する。ペイアウト表示器46および投入表示ランプを消灯(ステップS106)した後、または、遊技開始待ち開始から30秒経過していない場合(ステップS105でNO)は、変更処理開始スイッチ56がONか否かが判定される(ステップS107)。ここで、変更処理開始スイッチ56がONの場合(ステップS107でYES)の場合は、設定確認処理が行われ(ステップS108)、この処理が終了すると、ステップS100に戻る。設定確認処理は、現在の設定値を確認するための処理で、所定の表示器に設定値を表示する処理である。
ステップS107において、変更処理開始スイッチ56がONでない場合(ステップS107でNO)は、ベットスイッチ15がONされたか否かが判定される(ステップS109)。ここで、ON判定の場合(ステップS109でYES)は、クレジット表示器45の値を1つ減算表示するとともに、1枚のメダルが投入されたされたものと取り扱う処理が行われ(ステップS114)、この処理が終了するとステップS100に戻る。ベットスイッチ15がONされていないと判定された場合(ステップS109でNO)は、最大ベットスイッチ17がONされたか否かが判定される(ステップS110)。ここで、ON判定の場合(ステップS110でYES)は、クレジット表示器45の値を3つ減算表示するとともに、3枚のメダルが投入されたされたものと取り扱う処理が行われ(ステップS115)、この処理が終了するとステップS100に戻る。
ステップS110で最大ベットスイッチ17がONされていないと判定された場合(ステップS110でNO)、または、ステップS103で、前のゲームで再遊技役に当選したと判定された場合(ステップS103でYES)は、リセットスイッチ52がONされたか否かが判定される(ステップS111)。ここで、リセットスイッチ52がON判定の場合(ステップS111でYES)は、後述する許容状態滞在比率確認処理が行われ(ステップS116)、OFF判定の場合(ステップS111でNO)は、精算スイッチ23がONか否かが判定される(ステップS112)。ステップS112で精算スイッチ23がON判定の場合は、クレジット表示器45に表示されている枚数のメダルをメダル払出口39から払い出す精算処理を行って(ステップS113)、この処理が終了するとステップS100に戻る。一方、精算スイッチ23がOFF判定の場合(ステップS112でNO)は、精算処理を行わずにステップS100に戻る。
3.各種ゲーム数更新処理
図43の各種ゲーム数更新処理は、メイン制御基板63のメインCPU61において実行される処理であって、許容状態比率算出手段114により行われる処理である。
図40のメイン処理のステップS6でメダル払出処理が行われた後、許容状態比率算出手段114は、総遊技数カウンタ655のカウント値を+1加算する(ステップS200)。次に、当該終了にかかるゲームがAT許容状態中であるか否かが判定され(ステップS201)、AT許容状態中のゲームである場合(ステップS201でYES)、許容状態比率算出手段114は、総許容期間遊技数カウンタ656のカウント値を+1加算する(ステップS202)。一方、ステップS201でAT許容状態中のゲームでないと判定された場合、または、ステップS202で総許容期間遊技数カウンタ656のカウント値が+1加算した後、許容状態比率算出手段114は、それぞれ加算したあとの総遊技数カウンタ655のカウント値と、総許容期間遊技数カウンタ656のカウント値とに基づいて、AT許容状態の滞在比率(許容状態滞在比率)を算出する(ステップS203)。この許容状態滞在比率は、(総許容期間遊技数カウンタ656のカウント値)÷(総遊技数カウンタ655のカウント値)×100[%]で算出される。許容状態滞在比率の算出後は、許容状態比率算出手段114は、当該算出結果を許容状態比率記憶領域657に上書きして記憶し直し(ステップS204)、処理を終了する。
4.許容状態滞在比率確認処理
図44の許容状態滞在比率確認処理は、メイン制御基板63のメインCPU61において実行される処理であって、許容状態比率表示制御手段115により行われる処理である。
図42の遊技開始待ち処理のステップ110でリセットスイッチ52がON判定の場合(ステップS110でYES)、許容状態滞在比率表示制御手段115は、許容状態滞在比率表示フラグをONに設定する。許容状態滞在比率表示フラグがON設定されると、許容状態比率表示制御手段115は、リセットスイッチ52がOFFに変わったか否かを判定する(ステップS301)。このON設定は、リセットスイッチ52がON状態からOFF状態に変わるまで(ステップS301でNO)維持され、OFF状態になると(ステップS301でYES)、OFF設定に切り換えられる(ステップS302)。許容状態滞在比率表示フラグがOFFに設定された後は、遊技開始待ち処理のステップS100に戻る。なお、このフラグの設定は、例えば、メイン制御基板63のRAM65の所定の記憶領域を設けることで行われる。
5.タイマ割込処理
図45および図46に示すタイマ割込処理は、メイン制御基板63のメインCPU61における割込み処理の毎に実行される処理である。
まず、各リールモータ14L,14M,14Rの位相を出力し(ステップS400)、出力ポートにセットされたコマンドを送信する(ステップS401)。次に、電圧監視用ICに接続されている入力ポートの状態をチェックし、電断状態であれば(ステップS402でYES)、遊技用処理を中断し、電断処理(ステップS415)を実行して、タイマ割込処理に復帰する。電断処理は、例えば、退避処理のあと、スロットマシン1の状態を所定の記憶領域の保存し、復帰処理を行う。
一方、電断状態でなければ(ステップS402でNO)、クレジット表示器45や報知用表示器60の点灯状態を現在のスロットマシン1の制御状態(各スイッチ類の操作、メダルの投入、AT期間中であるか否か、など)に合わせて更新するランプ処理を実行する(ステップS403)。次に、メイン制御基板63に接続された、各スイッチ、各センサの状態を入力するための入力ポートの最新の状態をRAM65の所定の記憶領域に設定する(ステップS404)。続いて、遊技用処理を中断し、図47を参照して後述する使用領域外用割込処理(ステップS405)を実行する。
遊技用処理の再開後、コマンド送信手段113は、RAM65の所定の記憶領域に送信用エラーコマンドが設定されていれば(ステップS406でYES)、送信用エラーコマンドをサブ制御基板73に送信する(ステップS407)。そして、コマンド送信手段113によるコマンドの送信後、または、所定の記憶領域に送信用エラーコマンドが設定されていなければ(ステップS408のNO)、メダルが正常に投入されたかを判定するとともに(ステップS409)、メダルが正常に払い出されたかを判定する(ステップS410)。一方、使用領域外用割込処理でエラーがあった場合(ステップS408でYES)は、後述するエラー処理を実行してタイマ割込処理に復帰する(ステップS416)。
続いて、メダルの投入間隔や払出間隔などの時間を計測するためのタイマを更新し(ステップS411)、出力ポートから外部に出力する情報(データ)を取得し(ステップS412)、当該取得したデータを外部に出力し(ステップS413)、各停止リールの制御データを取得するとともに、全てのリールのインデックス信号をリセットし(ステップS414)して処理を終了する。
6.使用領域外用割込処理
図47に示す使用領域外用割込処理は、図45のタイマ割込処理における遊技用処理を中断した後に、ROM67の遊技の進行に関するプログラムが記憶されている使用領域とは異なる使用領域外の記憶領域に格納された不正判定用プログラムを実行することにより実施する処理である。
まず、メダル投入が正常に行われているか否かを監視するセレクターセンサ監視処理を実行する(ステップS500)。セレクターセンサ監視処理では、異なる位置に設置された複数の投入センサ53のONとOFFの検出状態の変化に基づいて、正常にメダルが投入されているか否かが判定され、異常の場合は送信用エラーコマンドが設定される。
続いて、メダル払出しが正常に行われているか否かを監視する払出センサ監視処理を実行する(ステップS501)。払出センサ監視処理では、ホッパーモータ57の作動状態や、払出センサ54の検出状態などに基づいて、メダル払出しが正常に行われているか否かが判定され、異常の場合は送信用エラーコマンドが設定される。
次に、前面扉5の開閉状態が正常であるか否かを監視するドア監視処理を実行する(ステップS502)。ドア開閉スイッチ(図示省略)のON/OFF状態や、遊技の進行状態などに基づいて、正常な状態で前面扉5の開閉が行われているか否かが判定され、異常の場合は送信用エラーコマンドが設定される。
続いて、後述する許容状態滞在比率表示処理を実行してタイマ割込処理に復帰する(ステップS503)。
7.エラー処理
図48および図49に示すエラー処理は、メイン制御基板63のメインCPUにおいて実行される処理である。
まず、図46のステップS408において、使用領域外用割込処理でエラーがあった場合は、現在の遊技状態(通常遊技、ボーナス遊技、AT許容状態など)が、RAM65の所定の記憶領域に保存される(ステップS600)。次に、エラー状態である旨がサブ制御基板73に送信される(ステップS601)。次に、ペイアウト表示器46の表示内容がRAM65の所定の記憶領域に保存された後(ステップS602)、ペイアウト表示器46に、エラー情報(エラーコード)を表示する(ステップS602)。続いて、ホッパーの状態と、メダルの投入を受け付けるか否かを決定するキャンセルコイルの状態をRAM65の所定の記憶領域に保存した上で(ステップS604)、ホッパーが作動しない状態にするとともに、メダルの投入を受け付けないようにする(ステップS605)。
ホッパーとキャンセルコイルがOFF状態になった後は、エラー解除のためにリセットスイッチ52がONされるまで待機し(ステップS606でNO)、ONされると(ステップS606でYES)、ドア開閉検知スイッチがON(前面扉5が閉状態)されたか否かが判定される(ステップS607)。ドア開閉検知スイッチがOFF判定されるまでは、リセットスイッチ52のON/OFF判定と、ドア開閉検知スイッチのON/OFF判定とを繰り返し、ドア開閉検知スイッチがOFF判定されると(ステップS607でNO)、投入センサ53と払出センサ54の両方がOFFとなっているか否かが判定される(ステップS608)。この判定で投入センサ53および払出センサ54の少なくとも一方がON判定された場合(ステップS608でYES)は、両方のセンサ53,54がOFF判定されるまで、リセットスイッチ52のON/OFF判定、ドア開閉検知スイッチのON/OFF判定、投入センサ53および払出センサ54のON/OFF判定の順に繰り返しステップS606〜ステップS608の処理が繰り返される。
投入センサ53と払出センサ54の両方がOFFになると(ステップS608でNO)、ホッパーとキャンセルコイルの状態を復帰した後(ステップS609)、ペイアウト表示器46に表示されていたエラー情報の表示をクリアするとともに(ステップS610)、ペイアウト表示器46の表示内容を復帰する(ステップS611)。このとき、遊技状態の復帰(ステップS612)と、エラー解除が行われた旨の情報のサブ制御基板73への送信(ステップS613)とを併せて行う。最後に、許容状態比率表示保留タイマに10秒を設定して処理を終了する(ステップS614)。
8.許容状態滞在比率表示処理
図50に示す許容状態滞在比率表示処理は、メイン制御基板63のメインCPUにおいて実行される処理であって、ROM67の遊技の進行にかかる遊技プログラムが記憶されている使用領域とは異なる記憶領域(使用領域外記憶領域)に記憶されたプログラムを許容状態比率表示制御手段115が実行することにより行われる処理である。
図47のステップS502において、ドア監視処理が行われた後は、図49のエラー処理のステップ614で設定された許容状態比率表示保留タイマを1秒ごとに減らす(−1)。
次に、許容状態比率表示制御手段115は、ドア開閉検知スイッチがOFF状態(開状態)であるか否かを判定し(ステップS701)、前面扉5が開状態の場合はエラー中であるか否かを判定する(ステップS702)。エラー中でない場合(ステップS702でYES)は、許容状態滞在比率表示フラグがONであるか否かを判定し(ステップS703)、ONである場合(ステップS703でYES)は、許容状態滞在比率表示保留タイマが0になっているか否かを判定する(ステップS704)。なお、前面扉5が閉状態の場合(ステップS701でNO)、エラー中の場合(ステップS702でYES)、許容状態滞在比率表示フラグがOFF(ステップS703でNO)、許容状態滞在比率表示保留タイマが0でない場合(ステップS704でNO)の場合は、いずれの場合も処理を終了する。
許容状態滞在比率表示保留タイマが0になっている場合(ステップS704でYES)、許容状態比率表示制御手段115は、総遊技数カウンタ655のカウント値が175000ゲームを超えているか否かを判定し(ステップS705)、超えている場合(ステップS705でYES)は、許容状態滞在比率記憶領域657に記憶されている許容状態滞在比率をペイアウト表示器46に点灯表示して処理を終了する(ステップS706)。一方、総遊技数カウンタ655のカウント値が175000ゲームを超えていない場合(ステップS705でNO)は、許容状態滞在比率記憶領域657に記憶されている許容状態滞在比率をペイアウト表示器46に点滅表示して処理を終了する(ステップS707)。この場合、エラー解除してから一定期間(10秒)経過するまで、許容状態滞在比率が表示されないことになる。
(AT権利当選を決定する抽選値の割当状況についての変形例)
次に、図51を参照してAT権利当選を決定する抽選値の割当状況についての変形例について説明する。
図51(a)に示すように、この変形例が上記した実施形態と異なるのは、AT許容状態が、それぞれAT権利当選(ゲーム数の上乗せ)のし易さが異なる、第1状況a、第2状況b、第3状況cを含み、上記した実施形態では識別番号3(図10参照)で示される当選役グループ「AT許容+AT権利+通常リプレイ」に割り当てられた抽選値範囲(30:図11〜図14参照)を、第1〜第3状況a,b,cに応じてAT当選状態が異なるように振り分けた、識別番号3a,3b,3cの当選役グループが構成されている点である。したがって、図51(a)に示すように、識別番号3a,3b,3c全体に割り当てられた抽選値範囲が、図10に示す識別番号3に割り当てられた抽選値範囲と同一(30:図11〜図14参照)となるように構成されると共に、上記した実施形態と同様に、各識別番号3a,3b,3cに割り当てられた抽選値範囲が、設定値の種類によらずに抽選値の範囲が同一となるように構成されている。そして、遊技開始の際に抽選値生成手段103aにより生成された抽選値に基づいて、各識別番号3a,3b,3cのどの当選役グループに当選したのかが抽選値判定決定手段103bにより決定される。
また、第1状況a(通常AT許容状態)は、第2、第3状況b,cを除くAT許容状態であり、第2状況bは、AT許容状態に移行してから300ゲーム以上経過した後のAT許容状態である。また、第3状況cは、AT許容状態における押し順不問ベル当選時の移行抽選に1/2の当選確率で当選すると、50ゲーム継続するAT許容状態であり、第3状況cの継続中にAT許容状態が終了したら第3状況cも併せて終了する。また、第2状況b中に第3状況cへの移行抽選に当選したときは、第2状況よりも第3状況cを優先し、第3状況cの終了時に第2状況bの条件を満たしていれば、第1状況aよりも第2状況bを優先するように構成されている。なお、各状況a,b,cを変化させる契機については上記した例に限定されるものではなく、AT許容後の役抽選結果、役抽選の履歴、AT許容後からの経過ゲーム数、AT許容後からのメダルの獲得枚数等に応じて、各状況a,b,cを適宜変化させることができる。
また、図51(b)に示すように、第1状況aでの遊技で上乗せゲーム数を期間中上乗せ手段100eにより決定するために参照するデータが格納された第1状況用判定テーブル674aが、識別番号3a用のAT上乗せ抽選テーブル674の一部を構成している。また、図51(b),(c)に示すように、第2状況bでの遊技で上乗せゲーム数を期間中上乗せ手段100eにより決定するために参照するデータが格納された第2状況用判定テーブル674bが、識別番号3a,3b用のAT上乗せ抽選テーブル674の一部を構成している。また、図51(b),(c),(d)に示すように、第3状況cでの遊技で上乗せゲーム数を期間中上乗せ手段100eにより決定するために参照するデータが格納された第3状況用判定テーブル674cが、識別番号3a,3b,3c用のAT上乗せ抽選テーブル674の一部を構成している。
このとき、役抽選手段103の役抽選結果が識別番号3aに当選のときに、第1状況aであれば、期間中上乗せ手段100eは、図51(b)に示す第1状況用判定テーブル674aを用いてゲーム数上乗せ抽選を行い、第2状況bであれば、期間中上乗せ手段100eは、図51(b)に示す第2状況用判定テーブル674bを用いてゲーム数上乗せ抽選を行い、第3状況cであれば、期間中上乗せ手段100eは、図51(b)に示す第3状況用判定テーブル674cを用いてゲーム数上乗せ抽選を行う。
また、役抽選手段103の役抽選結果が識別番号3bに当選のときに、第1状況aであれば、AT権利非当選となり、第2状況bであれば、期間中上乗せ手段100eは、図51(c)に示す第2状況用判定テーブル674bを用いてゲーム数上乗せ抽選を行い、第3状況cであれば、期間中上乗せ手段100eは、図51(c)に示す第3状況用判定テーブル674cを用いてゲーム数上乗せ抽選を行う。また、役抽選手段103の役抽選結果が識別番号3cに当選のときに、第1、第2状況a,bであれば、AT権利非当選となり、第3状況cであれば、期間中上乗せ手段100eは、図51(d)に示す第3状況用判定テーブル674cを用いてゲーム数上乗せ抽選を行う。
このように構成すると、期間中上乗せ手段100eが初期ゲーム数を上乗せするかどうかを決定するために参照するデータを、AT許容状態が含む各状況a,b,cに応じて異ならせることができるので、公平性を保ちながら遊技性向上を達成することができる。このように、第2状況bは、第1状況aに比べてAT権利当選し易く、第3状況cは、第2状況bと第1状況aに比べてAT権利当選し易いように構成されている。
また、本変形例では、決定結果記憶手段104は、AT許容当選、AT権利当選についての判定結果を、1ビットで構成されてON、OFFを格納するフラグを用いて、例えば次のように決定結果記憶領域652に記憶することができる。すなわち、各ビットが、i)AT許容当選、ii)第1状況aでのAT権利当選、iii)第2状況bでのAT権利当選、iv)第3状況cでのAT権利当選、に対応する4ビットの領域を決定結果記憶領域652に確保し、決定結果記憶手段104は、役抽選手段103の役抽選結果である識別番号(当選役グループ)に応じて、上記した各ビットのON、OFFをセットすることにより、AT許容当選およびAT権利当選についての判定結果を一括して管理することができる。
このとき、役抽選手段103の役抽選結果を確認する際に、スロットマシン1がAT非許容状態に設定されているときは、AT許容役についての判定結果が記憶された決定結果記憶領域652のビットは参照するが、AT権利役についての判定結果が記憶された決定結果記憶領域652の各ビットは参照しないように構成され、スロットマシン1がAT許容状態に設定されているときは、AT権利役についての判定結果が記憶された各ビットのうち現在のAT許容状態の状況に対応するビットは参照するが、AT権利役についての他の状況に対応するビットと、AT許容役についての判定結果が記憶された決定結果記憶領域652のビットは参照しないように構成されている。このようにすることにより、複数の状況における抽選結果を格納する場合に、各状況に対応して1バイトの記憶容量を設ける構成では各状況における抽選結果を格納するのに大量の記憶容量が必要となるが、各状況についての抽選結果を1ビットで構成されたフラグで格納することにより、抽選結果を格納するための記憶容量を大幅に削減することができるのでより好ましい。
したがって、上記した実施形態によれば、遊技者に有利なAT遊技を許容するAT許容状態とするか否かが、一般的にセキュリティ性が高く不正を行い難く設計されているメイン制御基板63(抽選値判定決定手段103b)で決定される。そのため、AT遊技に対する不正を行い難くすることができ、AT許容当選か否かを公正な方法で決定することにより、AT遊技に対する不正対策を効率的に行うことができる。さらに、メイン制御基板63においてセキュリティ性が高く不正を行い難く設計されている役抽選手段103の決定結果とともにAT許容当選が一対一に対応付けされているため、AT許容当選か否かをより公正な方法で決定することができる。
また、許容状態滞在比率をペイアウト表示器46で表示できるように構成されているため、実際に遊技機が設計された許容状態滞在比率となっているか否かを判定できる。そのため、遊技機において実際にAT遊技で過度の特典の付与が発生して遊技機の異常や不正の判定を要する状態となる前に、遊技機の異常や不正を判定することができるため、遊技機の公平性が増す。また、ペイアウト表示器46を、エラー情報の表示と許容状態滞在比率の表示とに兼用することで、部品(表示器)の共用化が図れるため、遊技機のコストの削減を図ることができる。また、エラー解除のためリセットスイッチ52を操作しても、許容状態滞在比率は表示されず、その操作が終了して再度リセットスイッチ52を操作しなければ許容状態滞在比率は表示されないため、エラー解除と、許容状態滞在比率の表示とを同じリセットスイッチ52で行う構成であっても、エラー解除の操作と許容状態滞在比率の表示の操作とを独立させることができ、その結果、エラー情報の表示であるか、許容状態滞在比率の表示であるかをより明確に把握することができる。さらに、エラー解除のためのリセットスイッチ52の操作が終了してから一定期間(この実施形態では、10秒)は許容状態滞在比率が表示されないよう構成されているため、エラー情報の表示と許容状態滞在比率の表示との混同を確実に防止できる。
また、この実施形態では、許容状態滞在比率算出手段114は、毎ゲームで許容状態滞在比率を算出し、これを許容状態滞在比率記憶領域657に上書きして記憶し直した上で、許容状態滞在比率を表示するためのリセットスイッチ52が操作されたタイミングで、このときに許容状態滞在比率記憶領域657に記憶されている許容状態滞在比率を表示する構成されている。このようにすると、どのタイミングで許容状態滞在比率を表示しようとも、データを読み出す処理を行うことで簡易に表示できるため、例えば、設定変更処理や、設定確認処理などの別の処理が発生するタイミングで許容状態滞在比率の表示に係る処理を行っても負荷になることがなく、好適に許容状態滞在比率を表示することができる。
また、AT許容状態への移行にかかるAT許容役を含む識別番号の抽選範囲データと、AT許容役を含まない識別番号の抽選範囲データとが、メイン制御基板63のROM67の役抽選テーブル671を記憶する領域の中で、AT抽選値記憶領域と、非AT抽選値記憶領域とに分かれて記憶される。このようにすると、AT許容状態になった際、そのときの抽選範囲データが、AT抽選値記憶領域か非AT抽選値記憶領域のどちらに記憶されていたデータかを判定することで、不正行為や異常動作でAT許容状態になったのか否かを簡易に検査できるようになるため、より遊技機の公平性を保つことができる。
また、非AT抽選値記憶領域には、設定値の種類ごとに異なる位置に抽選範囲データが記憶される一方、AT抽選値記憶領域には、設定値の種類によらず共通の位置に抽選範囲データが記憶され、役抽選手段103は、AT許容役を含まない識別番号の場合は、設定値の種類に応じた抽選範囲データを用いて役抽選を行い、AT許容役を含む識別番号の場合は、設定値によらず共通の抽選範囲データを用いて役抽選を行う。このように、AT許容役を含む識別番号は、設定値共通の抽選範囲データと、AT許容役を含まない識別番号という性質の異なる識別番号の抽選範囲データを、別の領域に分けて記憶するだけでなく、当該抽選範囲データの持ち方もAT抽選値記憶領域と非AT抽選値記憶領域とで異なるように構成されているため、不正行為や異常動作でAT許容状態になったのか否かの検査を行い易く、また、抽選範囲データの設計も容易になる。
AT遊技を許容するAT許容状態が1500ゲーム継続すると終了(リミッタ)するため、AT期間の継続期間に上限を設けることができる。そのため、AT期間が長期に継続して大量のメダルを獲得できるという遊技者の射幸心を抑えることができる。
また、この実施形態では、遊技者に有利なAT遊技を許容するAT許容状態とするか否かが、AT遊技を許容しないAT非許容状態での遊技において役抽選手段103が役抽選を行うときに用いた抽選値と同じ抽選値により決定される。また、ゲーム数上乗せ抽選を行うか否かが、AT許容状態での遊技において、役抽選手段103が役抽選を行うときに用いる抽選値により決定される。すなわち、メイン制御基板63において一般的にセキュリティ性が高く不正を行い難く設計されている役抽選用の抽選値に、役抽選手段103の各役抽選結果と共にAT許容当選か否かが一対一に対応付けされ、さらにAT権利当選か否かが一対一に対応付けされている。そのため、遊技開始に基づいて生成される抽選値に基づいてAT許容当選か否かが一意に決定され、さらにAT権利当選か否かが一意に決定されるので、AT遊技に対する不正を行い難くすることができる。したがってAT許容当選か否かを公正な抽選により決定し、AT権利当選か否かを公正な抽選により決定することにより、AT遊技に対する不正対策をさらに効率的に行うことができる。
さらに、遊技開始に基づいて生成される抽選値を用いることにより、役抽選手段103が常に同じ期待値で当選したか否かを決定するボーナス役と同様に、AT許容当選か否か、および、AT権利当選か否か、も常に同じ期待値で決定することができるので、ゲーム毎に、ボーナス役当選か否かを期待するのと同様に、AT非許容状態ではAT許容当選か否かを期待することができAT許容状態ではAT権利当選か否かを期待することができるので、遊技者の興趣向上を図ることができる。また、1つの抽選値により、どの役に当選したか否かと、AT許容当選か否かと、AT権利当選か否かとが決定されるため、遊技者は、どの役に当選したかに基づいてAT許容状態となるか否か、AT権利当選か否かを推測することができ、遊技に対する興趣向上を図ることができる。また、1つの抽選値により3つの決定を行うことにより、抽選値生成のための処理の負荷を低減することができる。
また、この実施形態では、非AT中に押し順ベル(識別番号33〜56)のいずれかに当選した場合は、押し順ベル($07)のいずれかに当選したことは分かるが、有利な押し順が特定できないように、報知種類「0」のコマンドがサブ制御基板73に送信される。しかしながら、「左中右正解1〜4」、「左右中正解1〜4」、「中左右正解1〜4」、「中右左正解1〜4」、「右左中正解1〜4」、「右中左正解1〜4」それぞれの乱数値範囲の幅が同じでないと、押し順によって出玉の期待値が異なることになる。この場合、正解の押し順が分からなくても、当選役が押し順ベルであるという情報を得るだけで、当該情報を得ない遊技者よりも有利になる。そこで、不正を確実に防止するために、「押し順ベル」を構成する各役の乱数値範囲の幅は、いずれも同じにするのが好ましい。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、この実施形態では、AT許容役を含む識別番号は、必ずAT権利役を含むように構成したが、AT許容役を含む識別番号がAT権利役を含まない場合があってもよい。
また、上記した実施形態では、RT遊技状態(RT0、RT1,RT2,RT3)の種類に関わらずAT許容役を含む識別番号が同じである場合について説明したが、例えば、図52(a)に示すように、RT遊技状態(RT0、RT1,RT2,RT3)の種類ごとに、AT許容役を含む再遊技役の種類を変えてもよい。但し、この場合は、RT遊技状態の種類が変わっても再遊技役に当選した場合ときにAT当選する確率が同じとなるように、いずれのRT遊技状態でもAT許容役および再遊技役の両方を含む識別番号の抽選値範囲の合算が同じとなるようにするのが好ましい(図52参照)。なお、図52(a)は、通常RT(RT1)の再遊技役を含む識別番号の抽選値の一例を示し、図52(b)は、有利RT(RT2)の再遊技役を含む識別番号の抽選値の一例を示している。また、この実施形態では、ボーナス遊技(BB1)中の役抽選では、AT許容役を含む識別番号(図24参照)を抽選しないように構成したが、AT許容役を含む識別番号を抽選してもかまわない。ただし、この場合は、RT遊技状態およびボーナス遊技状態の種類が変わってもAT当選する確率((AT許容役を含む識別番号の抽選値の合算)/抽選母数×100[%])が同じとなるように、AT許容役を含む識別番号の抽選値の合算が、RT遊技状態およびボーナス遊技状態の種類が変わっても同じ値になるようにするのが好ましい。
また、上記した実施形態では、報知ランプ60cを点灯させることによりスロットマシン1がAT許容状態であることを報知しているが、スロットマシン1がエラー状態となったときに、第1、第2の7セグメントLED60a,60bは消灯してもよいが、AT許容状態である場合には、報知ランプ60cを点灯したままにしておくとよい。また、スロットマシン1がAT許容状態であることを示す情報を外部端子からホールコンピュータ等に出力するように構成してもよい。
ところで、「ボーナス役」を含み「AT許容当選」および「AT権利当選」を含まない当選役グループ(以下「識別番号X」と称する)について、設定値の種類に応じて当選確率に差が生じるように抽選値の範囲が設定されている場合に、ボーナス遊技中に「AT権利当選」することがあるように構成されているときは、識別番号Xには「AT権利当選」が含まれていないが、ボーナス遊技状態に移行するか否か(ボーナス役当選するか否か)に設定差があるので、ボーナス遊技中の「AT権利当選」の抽選値が設定値によらずに同一に設定されていても、ボーナス遊技中の「AT権利当選」の期待値が設定値によって異なる状態になるおそれがある。
この状態を防止するために、「AT権利当選」を含む第1ボーナス状態と、「AT権利当選」を含まない第2ボーナス状態とを設け、当選確率に設定差が設けられていない第1ボーナス役を含む識別番号Y(抽選値が設定値の種類によらずに同一)に当選したときは、「AT権利当選」を含む第1ボーナス状態に移行し、当選確率に設定差が設けられている第2ボーナス役を含む識別番号Z(抽選値が設定値の種類に応じて異なる)に当選したときは、「AT権利当選」を含まない第2ボーナス状態に移行するように構成するとよい。このように構成すると、AT権利当選の期待値が設定値によって変化しないため、設定値に関わらずより一律の期待が持てる遊技機を提供できる。
また、上記した実施形態では、AT許容状態の継続期間が1500ゲームとなることでリミッタ条件が成立し、AT許容状態を終了(リミッタによるAT許容状態終了)するように構成されているが、リミッタ条件はAT許容状態での全遊技の消化数(AT許容期間の継続ゲーム数)に限定されるものではない。例えば、AT許容状態を開始してから当該AT許容状態中でのメダルの獲得枚数に基づいてAT許容状態を終了するリミッタ条件を設定してもよい。具体的には、AT許容状態を開始してから当該AT許容期間中に、メダルの獲得枚数が一定枚数に到達することでリミッタ条件が成立し、AT許容状態を終了(リミッタによるAT許容期間の終了)するようにするとよい。
この場合には、AT許容状態を開始してから当該AT許容期間中に、メダル払い出しのある全ての当選役について、各当選役に入賞することによるメダルの獲得枚数を計数し、メダルの総獲得枚数が一定枚数(例えば3000枚)を超えるとAT許容状態を終了するようにすればよい。一方、遊技者に有利なストップスイッチの操作態様を報知する複数の特定役(例えば「押し順ベル」)」について、各特定役に入賞することによるメダルの獲得枚数のみを計数し、メダルの総獲得枚数が一定枚数を超えるとAT許容期間を終了するようにしてもよい。
なお、払い出されたメダルの枚数を計数した総払出枚数をメダルの総獲得枚数として、リミッタ条件が成立したか否かを判定してもよいし、払い出されたメダルの枚数からメダル投入口25へのメダルの投入枚数を減算した純増枚数を計数することで得た総獲得枚数に基づいて、リミッタ条件が成立したか否かを判定してもよい。
また、1つの報知用表示器60で役抽選結果を報知する場合について説明したが、この報知用表示器60と同様、2つの7セグメントLEDで構成された報知用表示器を別途設け、一方の報知用表示器を、押し順ベルの有利な押し順を報知するのに使用し、他方の報知用表示器を、所定小役(「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」)の単独当選およびこれらの同時当選時に押し順を示唆するのに使用してもよい。この場合、同じ押し順を報知する場合は、両報知用表示器の報知態様が同じであってもよい。また、このとき、押し順ベル用の報知用表示器の周囲(正面板9)が装飾されているなど、押し順ベル用の報知用表示器が、「チェリー」、「スイカA、「スイカB」を含む当選役グループ用の報知用表示器よりも認識しやすいように構成されていてもよいし、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」のいずれかを含む当選役グループ用の報知用表示器を、押し順ベル用の報知用表示器よりも小さくしてもよい。このようにすると、小さい方の報知用表示器で報知される役抽選結果が、AT中などに遊技者に有利な操作順序が報知される押し順ベル(当選役グループ)とは関係がない結果であることを、遊技者に認識させることができる。
また、押し順ベル(特定役)と、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」のいずれかを含む当選役グループとで有利な押し順が同じ場合であっても、報知用表示器60による報知態様が異なるように構成してもよい。この場合、押し順を特定可能な情報を報知する第1の7セグメントLED60aは同じ報知態様として、報知態様の種類を示す第2の7セグメントLED60bの報知態様を当選役グループの種類に応じて変えるようにするとよい。また、このとき、押し順ベル、「チェリー」を含む当選役グループ、「スイカA」を含む当選役グループ、「スイカB」を含む当選役グループで別々の報知態様(例えば、第2の7セグメントLED60b)としてもよいし、この中で「スイカA」を含む当選役グループと「スイカB」を含む当選役グループとは同じ報知態様するようにしてもよい。
また、報知用表示器60の報知態様には、報知をしない態様(報知種類「0」)が設定されているため、報知用表示器60で報知が行われたときに当該報知に着目させることができる。
また、報知用表示器60の第1の7セグメントLED60aは、停止操作が行われたことによって次の停止態様を示唆する報知態様に変化するが、第2の7セグメントLED60bは、停止操作前後で同一の報知を継続して報知種類を報知する。この場合、第1の7セグメントLED60aによりその時点での適切な操作順序を把握することができるとともに、第2の7セグメントLED60bによりその遊技(ゲーム)における適切な操作順序を、一部の停止操作が行われた後でも把握することができる。
例えば、上記した実施形態では、メイン制御基板63からサブ制御基板73に送信する役抽選結果のコマンドとして、内部当選している当選役グループを構成する役の種類を示すコマンドと、報知種類を示すコマンドとを個別に作成する場合について説明したが、これらの種類の両方が一義的に分かる1つのコマンドを作成し、当該コマンドを受信したサブ制御基板73で、内部当選している当選役グループを構成する役の種類と報知種類の両方が分かるように構成されていてもよい。
また、報知用表示器60に代わりに、クレジット表示器45を報知表示制御手段106が兼用して制御するようにしてもよい。また、入賞による払出数を特定するためのペイアウト表示器46を報知用表示器60が兼用して制御するようにしてもよい。なお、ペイアウト表示器は、用途を考えると、第3停止操作終了から遊技開始までに使用できればよく、報知については遊技開始から第3停止操作まで行えばよいため、特にペイアウト表示器を兼用して制御するのが好ましい。
また、上記した実施形態では、報知用表示器60がメイン制御基板63(メイン制御手段)で制御される場合について説明したが、サブ制御基板73と独立したもので制御されていればよい。
また、上記した各実施形態では、本発明の遊技機としてスロットマシン1を例に挙げて説明したが、スロットマシンとパチンコ機とを組み合わせたパロットと称される遊技機に本発明を適用してもよく、このような遊技機に本発明を適用する場合、遊技用価値としての遊技球(パチンコ玉)を採用すればよい。さらに、本発明の遊技機を、コンピュータプログラムが実行されることによるビデオゲームに適用してもよい。また、本発明の表示手段を、液晶ディスプレイやCRTなどの画像表示装置を用いて、この画像表示装置に複数の図柄を順次表示させることにより構成してもよい。また、可変表示列の数は2列以上であればよく、遊技の態様に応じて適宜最適な数の可変表示列を構成すればよい。
そして、複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、前記可変表示列それぞれの可変表示を停止させる停止操作手段とを備え、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に特典を付与する遊技機に本発明を広く適用することができる。