JP6615601B2 - タイヤ加硫成型用金型 - Google Patents

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本発明はタイヤ加硫成型用金型に関する。
空気入りタイヤの表面(タイヤ表面)には、例えばタイヤサイズ、ロードインデックス、メーカー名、製造年月日、製造番号等の文字や、記号等が表示されている。これらの文字や記号等は加硫成型時の転写により形成される。つまり、タイヤ加硫成型用金型のタイヤ表面を成型する面(内面)に文字や記号が凹部として形成されており、加硫成型時にゴムがその凹部に流入し成型されることにより、タイヤ表面に文字や記号等が形成される。
ところで外形が同じ空気入りタイヤであっても表面に表示されるべき文字や記号等が異なる場合がある。そこでタイヤ加硫成型用金型では文字や記号等の部分だけ取り替え可能となっている。具体的には、タイヤ加硫成型用金型の内面に下穴が開けられており、その下穴に替駒が嵌合されている。その替駒の表面に文字や記号等が凹部として形成されている。そして文字や記号等が変更される場合は替駒のみが取り替えられる(例えば特許文献1〜3参照)。
従来から使われている替駒は、タイヤ加硫成型用金型の替駒の周囲の部分と同じ材料で出来ている。この替駒は、タイヤ加硫成型用金型の下穴に嵌合できるようにある程度の大きさに造られており、下穴に強く叩き込まれることにより嵌合されている。
特開平11−77694号公報 特開2000−202832号公報 特開2001−179751号公報
ところで、タイヤ加硫成型用金型に求められる基本的事項として、不必要なゴムの突起がタイヤ表面になるべく生じないことが挙げられる。
しかし、下穴に替駒が強く叩き込まれると、替駒の取り替えが何度も行われているうちに、下穴が拡大して替駒との間に隙間が生じるようになる。また、タイヤ表面にそれまでと異なる表示をするために新しい替駒を追加で製作することがあるが、その製作の過程で、新しい替駒を下穴に叩き込んで形状を仕上げる必要がある。このとき下穴に替駒が強く叩き込まれると、下穴が拡大して、既存の替駒と下穴との間に隙間が生じてしまう。そして、この隙間が生じたままの状態で空気入りタイヤの加硫成型が行われると、この隙間にゴムが流入して、空気入りタイヤの文字や記号等の周囲に不必要なゴムの突起が発生してしまう。この突起の発生を防止するためには、前記隙間を埋める措置が必要になる。
本発明は以上の実情に鑑みてなされたものであり、替駒の取り替えが何度行われても下穴が拡大しにくく、また不必要なゴムの突起がタイヤ表面に発生しにくいタイヤ加硫成型用金型を提供することを課題とする。
実施形態のタイヤ加硫成型用金型は、タイヤ表面を成型する面に下穴が設けられた成型部材と、前記下穴に嵌合する替駒とを備えるタイヤ加硫成型用金型において、前記替駒のタイヤ表面を成型する面を含む部分が、前記成型部材よりも熱膨張率が大きく、前記下穴を形成する側壁に対して隙間を有し、前記隙間が加硫成型温度で閉じ、前記替駒が、タイヤ表面を成型する面を含む上層部と、前記成型部材に対する固定部を有する下層部とを備え、前記下層部の熱膨張率が前記上層部の熱膨張率よりも小さいことを特徴とする。実施形態のタイヤ加硫成型用金型は、タイヤ表面を成型する面に下穴が設けられた成型部材と、前記下穴に嵌合する替駒とを備えるタイヤ加硫成型用金型において、前記替駒のタイヤ表面を成型する面を含む部分が、前記成型部材よりも熱膨張率が大きく、前記下穴を形成する側壁に対して隙間を有し、前記隙間が加硫成型温度で閉じることを特徴とする。
実施形態のタイヤ加硫成型用金型では、替駒のタイヤ表面を成型する面を含む部分が下穴を形成する側壁に対して隙間を有するため、替駒が下穴に強く叩き込まれることが無く、替駒の取り替えが何度行われても下穴が拡大しにくい。また、替駒のタイヤ表面を成型する面を含む部分が成型部材よりも熱膨張率が大きく、前記隙間が加硫成型温度で閉じるため、不必要なゴムの突起がタイヤ表面に発生しにくい。
タイヤ加硫成型用金型10の軸方向の断面図。 サイドプレート14に嵌合された替駒30を金型内面側から見た図。 替駒30の嵌合前におけるサイドプレート14の下穴20を通る面での断面図。 図3のA−Aでの断面図。 サイドプレート14の替駒30を通る面での断面図。 図5のB−Bでの断面図。 比較例1、2のサイドプレートの替駒130を通る面での断面図。
図1に本実施形態のタイヤ加硫成型用金型10を示す。タイヤ加硫成型用金型10は、周上に並べられた複数のセクター12と、複数のセクター12が形成する円周の軸方向両側に設けられた一対のサイドプレート14と、同じく一対のビードリング16とを備える。複数のセクター12は主に空気入りタイヤのトレッド部を、一対のサイドプレート14は空気入りタイヤのサイド部(タイヤサイド部)を、一対のビードリング16は空気入りタイヤのビード部を、それぞれ成型する。セクター12の材質は、限定されないが、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金(例えばAl−Cu系、Al−Mg系、Al−Mn系、Al−Si系の合金)である。またサイドプレート14及びビードリング16の材質は、限定されないが、例えば、一般構造用圧延鋼材(例えばSS400)等の鋼材である。サイドプレート14の材質とビードリング16の材質とは同じであっても良いし異なっても良い。セクター12、サイドプレート14、ビードリング16は、加硫成型時には、図示しない電気ヒータや高温蒸気により加硫成型温度(例えば130〜200℃のうちのいずれかの温度)に熱せられる。
図1や図2に示すように、成型部材であるサイドプレート14には、タイヤサイズ、ロードインデックス、メーカー名、製造年月日、製造番号等の文字や、記号等が凹部として形成された替駒30が設けられている。替駒30には文字や記号等が形成されていない無地のものも存在する。以下では替駒30及びその周囲の構造について説明する。
図3、図4に示すように、サイドプレート14における替駒30が設けられる場所には、金型内面側から座ぐり加工等により下穴20が設けられている。下穴20は替駒30が嵌合する穴である。下穴20は、底面21aと、底面21aの端部から金型内面にかけての側壁21bとにより形成されている。また、下穴20の底面21aから金型外部にかけてボルト孔22が貫通している。
図5、図6はこの下穴20に替駒30が嵌合した様子を示している。図4に示すように、替駒30の金型外側の部分(後で述べる下層部34)には、サイドプレート14に対する固定部として、金型外側からボルト穴35が設けられている。替駒30がサイドプレート14の下穴20に嵌合した状態で、このボルト穴35とサイドプレート14のボルト孔22とにボルト23が入れられて、替駒30がサイドプレート14の下穴20に固定されている。このとき替駒30の底面37と下穴20の底面21aとが接している。ただし替駒30の下穴20に対する固定方法はこれに限定されない。
図3〜図6に示すように、替駒30は、タイヤ表面を成型する面(タイヤ成型面31とする)を含む上層部32と、上層部32の金型外側に設けられた下層部34とを備える。上層部32と下層部34との固定方法は限定されないが、本実施形態ではネジ36で固定されている。具体的には、下層部34には金型外面側から内面側に向かって2以上のネジ孔36aが貫通している。また上層部32の前記ネジ孔36aに対応する位置には、それぞれ金型外面側から延びて上層部32内で終端するネジ穴36bが設けられている。これらのネジ孔36a、ネジ穴36bにネジ36が入れられて、上層部32と下層部34とが固定されている。上層部32と下層部34とが一体化した替駒30はテーパ状になっている。すなわち、駒30は、タイヤ成型面31に垂直な方向の断面上で台形となっており、タイヤ成型面31の面積が、下穴20の底面21aと対向する面(替駒30の底面37とする)の面積より広くなっている。
前記の文字や記号等が形成されている場所は、上層部32のタイヤ成型面31である。前記の文字や記号等は機械彫りや手打ちの刻印等により彫り込まれている。上層部32はテーパ状になっている。すなわち、上層部32は、タイヤ成型面31に垂直な方向の断面上で台形となっており、タイヤ成型面31の面積が下層部34との接触面33(図4参照)の面積より広くなっている。下層部34も、替駒30全体でテーパ状になるように、テーパ状となっている。
常温すなわち5〜35℃において、替駒30は下穴20を形成する底面21a及び側壁21bに対して隙間を有している。具体的には、常温において、タイヤ成型面31の面積は下穴20の金型内面への開口端24の面積よりも僅かに小さい。そのため図2に示すように、替駒30のタイヤ成型面31の縁部38と下穴20の側壁21bの上端の縁部25との間に隙間が生じている。この隙間は上記の加硫成型温度になって上層部32が膨張すると閉じる。この隙間の長さL(図2参照)は、例えば、タイヤ周方向にもタイヤ径方向にも、0.01mm≦L≦0.07mmである。また、替駒30の材質や厚み(タイヤ成型面31に垂直な方向の長さ)によっては、替駒30の厚みが熱膨張により変化し易い場合がある。その場合は、常温において、替駒30の底面37と下穴20の底面21aとが接した状態で、替駒30のタイヤ成型面31がその周囲のタイヤ成形面よりも若干(例えば0.01〜0.07mm程度)窪んでいても良い。
そして、上層部32はサイドプレート14や下層部34よりも熱膨張率が大きい。上層部32の材質は、限定されないが、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金である。また、下層部34の材質は、限定されないが、例えば一般構造用圧延鋼材等の鋼である。サイドプレート14の材質と下層部34の材質とは同じであっても良いし異なっても良い。
以上の構造のタイヤ加硫成型用金型10で空気入りタイヤの加硫成型が行われる際は、タイヤ加硫成型用金型10の内部に未加硫タイヤがセットされる。そして、セットされた未加硫タイヤの内側に配置されている図示しないブラダーが膨張し、未加硫タイヤの表面が金型内面(タイヤ成型面)に押し当てられる。この状態でタイヤ加硫成型用金型10のサイドプレート14等が上記の加硫成型温度に保持され、未加硫タイヤが加硫成型される。その結果タイヤサイド部には替駒30に形成されている文字や記号等が転写される。
この加硫成型の際、サイドプレート14及び替駒30が前記加硫成型温度に上昇すると、上記のように替駒30の上層部32はサイドプレート14よりも熱膨張率が大きいため、上層部32が熱膨張し、替駒30のタイヤ成型面31の縁部38と下穴20の縁部25との間の隙間が閉じる。そのため、替駒30のタイヤ成型面31の縁部38と下穴20の縁部25との間に未加硫タイヤのゴムが流入しない。ここで、上記のように替駒30はテーパ状であるため、替駒30の上層部32が熱膨張すると、替駒30のうちタイヤ成型面31の縁部38の近傍部分のみが、下穴20の側壁21bの縁部25の近傍部分に接する。つまり替駒30と下穴20の側壁21bとが線接触又はそれに近い接触状態となる。
タイヤサイド部の文字や記号等を変更するときや、タイヤサイド部の文字や記号等が表示されていた部分を無地に変更するときは、作業者がサイドプレート14の替駒30の上層部32のみを取り替える。詳細には、まず、作業者がボルト23を外して替駒30をサイドプレート14の下穴20から取り出す。次に、作業者が、ネジ36を外して変更前の上層部32を下層部34から取り外し、ネジ36で新しい上層部32を変更前からの下層部34に固定する。そして作業者が、新しい上層部32が固定された替駒30をサイドプレート14の下穴20に入れ、ボルト23で固定する。ここで、替駒30のタイヤ成型面31と下穴20の縁部25との間に隙間があるため、作業者が替駒30を強く叩き込む必要が無い。
本実施形態のタイヤ加硫成型用金型10は次の効果を奏する。まず、替駒30がサイドプレート14の下穴20を形成する側壁21bに対して隙間を有するため、作業者が替駒30を下穴20に入れるときに強く叩き込む必要が無い。そのため替駒30の取り替えが何度行われても下穴20が拡大しにくい。しかも、替駒30の上層部32の熱膨張率がサイドプレート14の熱膨張率よりも大きいため、加硫成型工程において上層部32が膨張して、替駒30と下穴20を形成する側壁21bとの間の隙間が閉じる。そのため、替駒30と下穴20を形成する側壁21bとの間にゴムが流入せず、加硫成型後のタイヤ表面に、不必要なゴムの突起が発生しにくい。また、作業者が替駒30を下穴20に入れるときに強く叩き込むことによりサイドプレート14が変形するおそれも無い。
また、既存の替駒30に加えて新しい替駒30を追加製作するときも、作業者が製作途中の新しい替駒30を下穴20に入れるときに強く叩き込む必要が無いため、下穴20が拡大しにくい。そのため既存の替駒30と下穴20との間に隙間が生じにくい。
また、下穴20が拡大してしまってその下穴20に合う大きい替駒30を作製することが必要になったり、替駒30が下穴20に強く叩き込まれて変形して新しい替駒30を作製し直すことが必要になったりしにくい。
また、替駒30が上層部32と下層部34とを備えるため、上層部32のみの交換によりタイヤサイド部の文字や記号等の変更ができる。そのため、替駒30を文字や記号等の種類の数だけ準備する必要が無く、上層部32のみ準備すれば良いため、コストが削減できる。また、下層部34は熱膨張率が小さいため加硫成型温度においても下穴20の側壁21bに強く押し当てられるおそれが無い。そのため下層部34は変形しにくく何度でも使用できる。
また、下層部34の熱膨張率が上層部32の熱膨張率よりも小さいため、下層部34は上層部32よりも温度変化に伴う変形量が小さい。そのため、下層部34がサイドプレート14に固定されることにより、替駒30全体がずれないように固定される。特に、下層部34とサイドプレート14とが同じ材質であれば、下層部34とサイドプレート14との温度変化に伴う変形量が同じであるため、替駒30全体がずれないようにしっかりと固定される。
また、下層部34が鋼製であれば、下層部34のボルト穴35の内部の山部(ネジ山)が潰れにくいため、ボルト23が下層部34をサイドプレート14側に強く引っ張ることができ、替駒30とサイドプレート14とがしっかりと固定される。ここで下層部34が鋼製の場合はサイドプレート14も鋼製であれば、替駒30がずれにくい。そしてサイドプレート14が鋼製の場合は上層部32がアルミニウム又はアルミニウム合金製であれば、上記の熱膨張率の違いに基づく効果が顕著に発揮される。
また、上層部32と下層部34とがネジ36で固定されているので、上層部32の交換が容易である。
また、替駒30の上層部32と下穴20を形成する側壁21bとの隙間の長さLが0.01mm≦L≦0.07mmであれば、作業者が替駒30を下穴20に入れるときに替駒30を強く叩き込む必要が無く、しかも加硫成型温度になると隙間が完全に閉じる。
また、替駒30がテーパ状であるため、作業者が替駒30を下穴20に入れるときに替駒30と下穴20の側壁21bとが面接触しにくく、作業者が替駒30を下穴20に入れ易い。
以上の実施形態に対して、発明の要旨を逸脱しない範囲で、様々な変更、置換、省略等を行うことができる。例えば、替駒は、必ずしも上層部と下層部とに分かれている必要は無く、全体がサイドプレート14よりも熱膨張率が大きい1つの材質からなる1つの部材であっても良い。また、替駒30に形成される文字や記号等は凹部として形成される場合だけでなく、凸部として形成される場合もあり得る。
表1に示す比較例及び実施例のタイヤ加硫成型用金型の評価を行った。比較例1〜3及び実施例1のタイヤ加硫成型用金型において、SS400製のサイドプレートに下穴が設けられ、その下穴に替駒が嵌合された。図7に比較例1及び比較例2の替駒130がサイドプレート14の下穴20に嵌合された様子を示す。比較例1の替駒130は、従来からの替駒で、上層部と下層部に分かれておらず全体がSS400製で、常温において替駒130と下穴20の側壁との間に隙間が無いものである。比較例2の替駒130は、上層部と下層部に分かれておらず全体がアルミニウム製で、常温において替駒130と下穴20の側壁との間に隙間が無いものである。比較例3の替駒は、上層部がアルミニウム製、下層部がSS400製で、常温において替駒と下穴の側壁との間に隙間が無いものである。実施例1の替駒は、上層部がアルミニウム製、下層部がSS400製で、常温において替駒と下穴の側壁との間に隙間が有るものである。
評価項目1は、作業者が新品のサイドプレートに新品の替駒を入れてタイヤ加硫成型用金型を使用し、その後替駒を取り出したときの、下穴の変形量である。○は変形がほとんど無いこと、△は変形量が少ないこと、×は変形量が多いことをそれぞれ意味している。
評価項目2は、作業者が評価する替駒の交換作業性の良さである。○は作業が容易であること、△は作業が若干困難であること、×は作業が極めて困難であることをそれぞれ意味している。
評価項目3は、作業者が一度使用しサイドプレートの下穴から取り出した替駒を再使用するときの、その替駒の再加工の要否、及び、再加工が必要な場合の再加工の程度である。○は再加工が不要又は僅かな再加工で良いこと、△はある程度の再加工が必要であること、×は大きな再加工が必要又は替駒を作製し直す必要があることをそれぞれ意味している。
評価結果は表1の通りである。比較例1の替駒130は、硬度が高いSS400製で、替駒130と下穴20の側壁との間の隙間が無いため、替駒130を下穴20に嵌合させるために作業者が替駒130を強く叩き込む必要があった。そのため下穴20の変形量が多く、替駒130も変形して大きな再加工が必要であった。
比較例2の替駒130は、SS400製より硬度が低いアルミニウム製であるが、替駒130と下穴20との間の隙間が無いため、替駒130を下穴20に嵌合させるために作業者が替駒130をある程度叩き込む必要があった。そのため下穴20の変形量が少なく、また替駒130が少し変形してある程度の再加工が必要であった。また比較例2の替駒130は全体がアルミニウム製であるため、作業者が替駒130を下穴20に固定するために替駒130にボルトを強くねじ込むと、替駒130のボルト穴のネジ山が潰れてしまうという問題があった。そのため、作業者が替駒130を下穴20に固定するためには、替駒130にボルトをねじ込むと共に、金型内面側から下穴20に向かって替駒130を叩く必要があり、作業が若干困難であった。
比較例3の替駒は、上層部がアルミニウム製であり、替駒と下穴の側壁との間の隙間が無いため、評価結果は比較例2の替駒と同等であった。
実施例1の替駒は、替駒と下穴の側壁との間に隙間があるために、替駒を下穴に嵌合させるために作業者が替駒を強く叩き込む必要が無かった。そのため下穴の変形がほとんど無く、替駒も僅かな再加工で再使用できた。また替駒の交換作業も容易であった。
Figure 0006615601
10…タイヤ加硫成型用金型、12…セクター、14…サイドプレート、16…ビードリング、20…下穴、21a…下穴20の底面、21b…側壁、22…ボルト孔、23…ボルト、24…開口端、25…下穴20の縁部、30…替駒、31…タイヤ成型面、32…上層部、33…接触面、34…下層部、35…ボルト穴、36…ネジ、36a…ネジ孔、36b…ネジ穴、37…替駒30の底面、38…タイヤ成型面31の縁部、130…替駒

Claims (4)

  1. タイヤ表面を成型する面に下穴が設けられた成型部材と、前記下穴に嵌合する替駒とを備えるタイヤ加硫成型用金型において、
    前記替駒のタイヤ表面を成型する面を含む部分が、前記成型部材よりも熱膨張率が大きく、前記下穴を形成する側壁に対して隙間を有し、前記隙間が加硫成型温度で閉じ
    前記替駒が、タイヤ表面を成型する面を含む上層部と、前記成型部材に対する固定部を有する下層部とを備え、前記下層部の熱膨張率が前記上層部の熱膨張率よりも小さいことを特徴とするタイヤ加硫成型用金型。
  2. 前記上層部がアルミニウム又はアルミニウム合金製であり、前記下層部及び前記成型部材が鋼製である、請求項に記載のタイヤ加硫成型用金型。
  3. 前記上層部と前記下層部とがネジで固定される、請求項1又は2に記載のタイヤ加硫成型用金型。
  4. 前記替駒のタイヤ表面を成型する面を含む部分と前記下穴を形成する側壁との隙間の長さLが
    0.01mm≦L≦0.07mm
    である、請求項1〜のいずれか1項に記載のタイヤ加硫成型用金型。
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