JP6615130B2 - 安定化デスモプレシン - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、活性成分としてデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩を含む医薬組成物であって、デスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩が医薬組成物中で安定化されている医薬組成物、組成物中でデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩を安定化させる方法、デスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩を含む口腔内崩壊フィルム(orally disintegrating film)を調製する方法、ならびにそれらによって得ることができる口腔内崩壊フィルムに関する。
発明の背景
デスモプレシンは、天然抗利尿ホルモンであるバソプレシンの合成類似体である。
バソプレシンとは異なり、デスモプレシンは昇圧活性を有さず、抗利尿活性のみを有する。選択的抗利尿活性は、V−2受容体のみに結合し、かつV−1受容体には結合しないその能力によるものである。V−2受容体は、腎臓の集合管中に存在するGタンパク質共役受容体であり、サイクリックAMP産生の刺激を介した水の再吸収の促進に関与する。デスモプレシンは、これらに限定されるものではないが、尿崩症、失禁、遺尿および夜間頻尿などの種々の尿障害、ならびに凝固系障害の治療に効果的である。特に、デスモプレシンは、一次性夜尿症(睡眠中、尿が無意識に排泄されること)および夜間頻尿(夜、個人が排尿のために1回または複数回起きなければならないという愁訴)の主な原因となる、異常に頻繁な排尿、特に夜間多尿症(夜間、大量の尿が通過するが、日中は正常量であること)に有用である。
夜尿症(nocturnal enuresis)および夜間多尿症(nocturnal polyuria)の治療に使用される大半の既存の医薬品は、水とともに服用される。したがって、水の摂取を最小限に抑える、夜尿症および夜間多尿症などの尿障害を治療するためのさらなる医薬品製剤が依然として必要とされている。
フィルム製剤などの水の摂取を回避する薬剤の調製には、特に製剤を乾燥してフィルムを調製する間に、比較的高温を使用する製造方法が必要とされる。こうすると、活性薬剤(active agent)であるデスモプレシンの安定性に欠点が生じる恐れがある。デスモプレシン(1−デスアミノ−8−D−アルギニンバソプレシン)は、9個のアミノ酸を含むペプチドである。例えば外界からストレスが与えられるときに、強酸もしくは強塩基、濃無機塩、または有機溶媒(例えば、アルコールまたはクロロホルム)などの化合物と接触させるときに、あるいは例えば放射線(radiation)または熱に暴露されたときに、一般的にペプチドは変性する、すなわちその天然状態の構造を失う傾向がある。したがって、デスモプレシンは、その変性傾向のため、特に熱変性のために、医薬品を調製する間および/または後に不安定になりやすい。
そのため、水の摂取を必要とせず、かつ、加工、流通(distribution)、保管(storage)および保存(preservation)の間に安定な、デスモプレシン製剤、ならびにその調製方法が必要とされる。
発明の要旨
本発明は、活性成分および安定化剤(stabilizing agent)を含む医薬組成物であって、その活性成分がデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩であり、その安定化剤が少なくとも1種のガムである医薬組成物を提供する。
本発明はさらに、例えば、外界からストレスが与えられること、これらに限定されるものではないが強酸もしくは強塩基、濃無機塩、または有機溶媒などの化合物と接触すること、あるいは放射線または熱に暴露されることによる変性に対して、活性成分としてデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩を含む医薬組成物の安定性を高めるための1種または複数のガムの使用を提供する。
本発明はまた、活性成分としてデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩、および唯一の溶媒として水を含む溶液へ少なくとも1種のガムを添加する工程と、支持体上へその溶液を広げる工程と、その広げた溶液を乾燥させ、口腔内崩壊フィルムを調製することとを含む、口腔内崩壊フィルムを調製する方法を提供する。
最終的に、本発明は、上記方法によって得ることができる口腔内崩壊フィルムを提供する。
発明の詳細な説明
本発明は、活性成分および安定化剤を含む医薬組成物であって、その活性成分がデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩であり、その安定化剤が少なくとも1種のガムである医薬組成物を提供する。
1つの実施形態において、デスモプレシンの医薬的に許容される塩としては酢酸デスモプレシンがある。
本明細書において使用される「ガム」は、低濃度のときでさえ高粘度を有する複合多糖類で構成されるポリマーであり、水へ結合して粘性溶液またはゲルを形成する、親水性材料を指すと理解すべきである。ガムは、デスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩の安定化剤として使用される。本発明で使用することができる「ガム」の非限定例としては、ガラクトマンナンガム(アカシアガム、ローカストビーンガム、タラガムおよびグアーガムを含む)、カラゲナンガム、キサンタンガム、トラガカントガム、寒天、マルメロ種子ガム、カラヤガム、アラビアガムおよびゲランガムがある。
好ましい実施形態において、ガムとしてはキサンタンガムがある。
好ましい実施形態において、組成物は、ガム以外のさらなる安定化剤を実質的に含まない。本明細書において使用されるように、「実質的に含まない」という用語は、ガム以外のさらなる安定化剤の量が、使用される全ての安定化剤の全重量に対して10%(w/w)以下、5%(w/w)以下、4%(w/w)以下、3%(w/w)以下、2%(w/w)以下、1%(w/w)以下、0.5%(w/w)以下、およびより好ましくは0.1%(w/w)以下であることを意味する。言い換えれば、少なくとも1種のガムが、使用される全ての安定化剤の全重量に対して少なくとも90重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、99重量%、99.5重量%または99.9重量%を構成する。
医薬組成物は、尿崩症、失禁、遺尿および夜間頻尿などの種々の尿障害、ならびに凝固系障害、特に、夜尿症または夜間多尿症の治療または予防のために投与することができる。
外界からストレスが与えられる間、これらに限定されるものではないが強酸もしくは強塩基、濃無機塩、または有機溶媒などの化合物と接触する間、あるいは放射線または熱に暴露されるときの変性に対して、医薬組成物はデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩の安定性を高めることが想定される。
熱変性に対して、特に、乾燥の間、通常条件下での、流通の間、保管の間、および/または保存の間の熱変性に対して、本発明の医薬組成物はデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩の安定性を高めることが想定される。通常条件下とは、本出願の範疇において、室温(15〜25℃)および60%相対湿度を意味する。
本発明は、例えば、外界からストレスが与えられること、これらに限定されるものではないが強酸もしくは強塩基、濃無機塩、有機溶媒などの化合物と接触すること、あるいは放射線または熱に暴露されることによる変性に対して、特に熱変性に対して、より具体的には、約80℃の温度で約30分間乾燥する間、あるいは通常条件下で少なくとも6週間の流通、保管および/または保存の間の熱変性に対して、活性成分としてデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩を含む医薬組成物の安定性を高めるための1種または複数のガムの使用をさらに提供する。
本発明はさらに、活性成分としてデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩、および唯一の溶媒として水を含む溶液へ少なくとも1種のガムを添加する工程と、支持体上へその溶液を広げる工程と、その広げた溶液を乾燥させ、口腔内崩壊フィルムを調製する工程とを含む、口腔内崩壊フィルムの調製方法を提供する。
本発明の口腔内崩壊デスモプレシンフィルムの調製に使用される溶液は、唯一の溶媒として水を含み、それによって、患者に投与される医薬品中に残る恐れがあり、安全性の問題の原因となる恐れがある有機溶媒の使用が抑えられる。
一般的に、唯一の溶媒として水を使用すると、有機溶媒の使用と比べて、高温条件下で長期間の乾燥が必要になる。デスモプレシンなどのペプチドの場合、このような長期間の高温条件下では、変性のために、組成物の安定性の低下がもたらされる恐れがある。本発明において、この問題は、少なくとも1種のガムを添加することによって克服されており、したがって、製造プロセス中で(有毒な)有機溶媒を使用する必要も同時になくなる。
本発明において、支持体上へ広げた後の口腔内崩壊フィルムの調製溶液は、100℃以下、90℃以下、80℃以下、好ましくは約80℃の温度で乾燥することが好ましい。乾燥する場合、100分以下、50分以下、30分以下、20分以下、より好ましくは15分以下の時間が、デスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩の安定性の低下を最小限にするために適することが証明されている。
他の実施形態において、デスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩の安定性の低下を最小限にするために、口腔内崩壊フィルムの調製溶液は、100℃以下の温度で約30分間、90℃以下の温度で約30分間、100℃以下の温度で約15分間、90℃以下の温度で約15分間、約80℃の温度で約30分間、または約80℃の温度で約15分間、乾燥することが好ましい。
さらに、本発明は、上述の方法によって調製される口腔内崩壊フィルムを提供する。特に、本発明は、活性成分としてデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩を含み、デスモプレシンの安定化剤としてその中にガムが使用される、口腔内崩壊フィルムを提供する。
本発明において、口腔内崩壊フィルムの厚さは、当業者によって調節することができるが、乾燥時間を最小限にし、かつ物理的に安定なフィルムを得るために、80μm以下に調節することが好ましい。
そのため、本発明は、1種または複数のガムの使用が、活性成分としてデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩を含む医薬組成物の安定性を高めるために特に有益であることを立証する。言い換えれば、例えば、外界からストレスが与えられること、これらに限定されるものではないが強酸もしくは強塩基、濃無機塩、または有機溶媒などの化合物と接触すること、あるいは、例えば放射線または熱に暴露されることによる変性に対して、1種または複数のガムがデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩を安定化させるために、安定化剤として使用される。特に、熱変性に対して、1種または複数のガムがデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩を安定化させるために、安定化剤として使用される。
本明細書において使用される「熱変性」は、デスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩が、医薬組成物の製造プロセスの間(例えば、乾燥の間)、ならびに流通、保管および保存の条件下の間に、熱によって変性することを指すと理解すべきである。そのため、医薬組成物は、熱変性、例えば、100℃以下、90℃以下、80℃以下の温度で、100分以下、50分以下、30分以下、20分以下または15分以下の乾燥の間に対して安定化される。医薬組成物は、通常条件下で、少なくとも6週間、少なくとも4週間、少なくとも3週間または少なくとも2週間の間の流通、保管および/または保存の間の熱変性に対しても安定化される。
本発明において、ガムは、例えば、医薬組成物中の増粘剤として使用されるときのガムの量と比較して少量の使用によって、デスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩を効果的に安定化させることができる。デスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩とガムとの重量比は、10:1〜1:50、好ましくは5:1〜1:30、より好ましくは3:1〜1:10、最も好ましくは1:1〜1:2に及ぶことができる。ガムが重量比の範囲に満たない量で使用されるときは、デスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩は、十分に安定化され得ない。ガムが重量比の範囲より高い過剰量で使用されるときは、粘度は過度に高くなり、かついくつかの目的、特に製造プロセス中で流動性を得ることが困難である。
本発明において、医薬組成物は約0.1〜0.5重量%のデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩、および約0.05〜5重量%のガムを含むことが好ましい。本明細書において使用される「医薬的に許容される塩」という用語は、非毒性であり、かつ患者に害のない効果的な機能を有する任意の有機付加塩または無機付加塩を指す。そのため、塩に起因する副作用がデスモプレシンの有利な効能を低下させることはない。例えば、そのような塩を形成するために、遊離酸としての有機酸および無機酸、または非毒性塩を使用することができる。無機酸の例としては、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸および酒石酸を含むことができる。有機酸の例としては、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸、シュウ酸、安息香酸、酒石酸、フマル酸、マンデル酸、プロピオン酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、グルコン酸、ガラクツロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、グルクロン酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、炭酸、バニリン酸およびヨウ化水素酸を含むことができる。これらのうち、酢酸を使用することが好ましい。酸付加塩は、任意の従来の方法に従って、例えば、化合物を過剰量の酸水溶液中に溶解し、メタノール、エタノール、アセトンおよびアセトニトリルなどの水混和性有機溶媒中に得られた塩を沈殿させることによって、調製することができる。非毒性塩の例としては、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、フッ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソブチル酸塩、カプリン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオール酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,4−二酸塩、ヘキサン−1,6−二酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、安息香酸メチル、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩フタル酸塩、テレフタル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、クロロベンゼンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、酢酸フェニル、プロピオン酸フェニル、酪酸フェニル、クエン酸塩、乳酸塩、β−ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩およびマンデル酸塩を含むことができる。
本発明による医薬組成物は、活性成分としてデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩を含み、したがって、デスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩の薬理学的効果を必要とする疾患、症候および障害、例えば、夜尿症または夜間多尿症の治療または予防に使用することができる。
本明細書において使用される「治療」という用語は、医薬組成物の投与によって疾患、障害およびそれらの症候を改善または有利に変える任意の作用を指す。「治療」という用語は、広義には「予防」の意味も含み、それで「予防」という用語は、疾患、障害およびそれらの症候を阻止する、またはそれらの発生を抑制する、任意の作用を指す。
本発明による医薬組成物は、医薬組成物に通常添加される医薬的に許容される担体をさらに含むことができる。医薬的に許容される担体としては、これらに限定されるものではないが、充填剤、pH調整剤、保護剤、ウィッキング剤、希釈剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、乳化剤、非発泡性崩壊剤、発泡性崩壊剤、界面活性剤、抗酸化剤、湿潤剤、味マスキング剤、保存料および/または懸濁剤などの添加物を含むことができる。必要であれば、甘味剤、香味剤、色素剤および/または印刷顔料着色剤をさらに添加することができる。
本発明の医薬組成物を、夜尿症などの尿障害の治療に使用するときに、本発明の目的が損なわれない限り、デスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩を除いた他の薬物を同時に使用することができる。例えば、抗利尿ホルモン、トルテロジン、タムスロシン、アミトリプチリン(amitriphthaline)、およびそれらの組み合わせからなる非限定例より選択される少なくとも1種の薬物を、さらに任意で使用することができる。
本発明による医薬組成物は経口投与用に処方される。経口投与製剤は、錠剤、フィルム剤、懸濁剤、顆粒剤、ゲル剤、ピル剤、チンキ剤、煎剤、点滴剤、酒精剤、液エキス剤、エリキシル剤、エキス剤、シロップ剤、粉末剤、芳香水剤およびリモナーデ剤などの種々の形態をとることができる。また、錠剤は、口腔内崩壊錠、粘膜付着性錠、懸濁用錠(dispersible tablet)、舌下錠、バッカル錠、咀嚼錠、調剤用錠、多層錠、加圧コーティング錠、発泡錠および溶解錠などの種々の形態をとることもできる。必要であれば、種々の錠剤を、当業者によってさまざまに改良することもできる。水を摂取せずに投与するために、液状または口腔内崩壊製剤、例えば口腔内溶解フィルム、口腔内崩壊錠、懸濁剤、懸濁錠、即時放出溶解錠、口腔内崩壊顆粒、口腔内崩壊トローチ、舌下錠、粉末、および/または咀嚼錠などの口腔内分散(溶解)製剤を使用できることがより好ましい。
いくつかの目的を考慮すると、本発明による医薬組成物は、口腔内溶解フィルムの形態で処方されるのが好ましい。「口腔内溶解フィルム(orally dissolving film)」、「フィルム」、「ストリップ」および「口腔内崩壊フィルム」という用語は、本明細書においては区別せずに使用され、舌の上、舌の下、口腔内、または任意の他の粘膜舌下部分にそれらを置くことによって投与されると理解すべきである。
本発明の口腔内崩壊フィルムは、30秒未満で溶解する。すなわち、米国と欧州の両方におけるこうした種類の薬剤に対するそれぞれの基準を満たす。
そのため、本発明によれば、ガムを添加すると、デスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩を効果的に安定化することができ、製剤をフィルムの形態、特に口腔内崩壊フィルムにすることが可能であり、それによって、水を摂取する必要性を解決し、また、唯一の溶媒として水を使用するフィルム調製溶液の乾燥も可能にする。
請求項に記載の発明の範囲を限定することを全く意図していない下記の実施例において、本発明をさらに説明する。
調製例
活性成分としてデスモプレシンを含むフィルム製剤の調製
デスモプレシンの変性に対して安定性が高められたフィルム製剤を下記のように調製した。
ガムならびにさらなる賦形剤(性質および量は以下の実施例に規定されている通り)を水へ添加し、溶解および分散させるために撹拌し、続いてホモジナイザー(Ultra Turrax T−25、IKA、5000rpm)を使用して均質化した。そこへ、酢酸デスモプレシンを添加し、溶解し、続いて同じホモジナイザーを使用して再び均質化した。得られたフィルム調製溶液を真空条件下で脱気し、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に被覆した。フィルムを乾燥し(以下の実施例に規定されている通りの条件下で)、厚さ80μmのデスモプレシン含有フィルム製剤を得た。
分析テスト
下記実施例で用いられる分析試験は、<酢酸デスモプレシン、USP35>に基づいており、下記に詳細に記述する。
総不純物(Total Impurities)(実施例1、2、3)およびアッセイ(実施例1)
テスト溶液 − 実施例1、2、3
酢酸デスモプレシン1mgに相当する、調製例に従って調製されたフィルムを、10ml体積のフラスコへ入れた。それを、溶液が10mlの印に達するまで、本明細書の下記HPLC条件に記載される移動相とともに混合した。溶液を遠心管に入れ、次いで20分間遠心分離した。溶液を、0.2μmフィルター(親水性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE))を用いてろ過した。こうしたステップが完了すると、テスト溶液(0.1mg/ml)が得られる。
賦形剤溶液 − 実施例2、3
テスト溶液を調製するためにフィルム中に使用される量の各賦形剤(HPC、Ti0、ガム)を10ml体積のフラスコへ入れた。本明細書の下記HPLC条件に記載される移動相を、溶液が10mlの印に達するまで、フラスコへ注ぎ入れた。溶液を遠心管へ入れ、次いで20分間遠心分離した。溶液を、0.2μmフィルター(親水性PTFE)を用いてろ過した。こうしたステップが完了すると、賦形溶液が得られる。この溶液を、クロマトグラム上に示されるはずである、賦形剤に由来するピークの識別に使用した。これらのピークは、活性成分のピークおよびその変性に由来する不純物のピークと区別されなくてはならない。
ブランク − 実施例1、2、3
ブランクテスト溶液として移動相のみを使用し、その特性を識別し、クロマトグラム上の他のピークと区別する。
標準溶液−アッセイ分析用−実施例1
酢酸デスモプレシン20mgを正確に取り、200ml体積のフラスコへ移動相とともに入れた。溶液を超音波で処理し、次いで溶解させるために撹拌した(0.1mg/ml)。
アッセイおよび総不純物の計算
1.アッセイ
At:テストサンプル溶液中のデスモプレシンの面積応答
As:標準サンプル溶液中のデスモプレシンの面積応答
Ct:テストサンプル溶液のデスモプレシン濃度
Cs:標準サンプル溶液のデスモプレシン濃度
P:酢酸デスモプレシン標準の純度(%)

2.総不純物
総不純物=個々の不純物の合計
Ai:テストサンプル溶液中の不純物の面積応答
At:テストサンプル溶液中のデスモプレシンの面積応答
ブランク溶液および賦形溶液に由来するピークは、不純物の面積応答の計算から除外した。

HPLC条件
−検出器:UV(220nm)
−カラム:ODS(L1)、250×4.6mm、5μm(Kromasil 100−5−C18、250×4.6mm)
−カラムオーブン:30℃
−流速:1.0ml/min
−注入体積:100μl
−移動相
緩衝液:アセトニトリル(78:22)
−稼働時間:50分
緩衝液:リン酸二水素カリウム3.4gおよび1−ヘプタシスルホン酸ナトリウム2.0gを、水1000mlへ溶解した。必要に応じ、リン酸または水酸化ナトリウムを用いてpHを4.50±0.05に調節し、0.45μmの孔を有するフィルターを通過させた。
LOD(実施例1、2)
上述の調製例で調製されたフィルム0.5gを下記のようにテストした。
− ガラス瓶を105℃のチャンバー内で1時間乾燥し、次いでデシケーター内(室温)で30分間冷却した。
− デシケーターから出した冷却されたガラス瓶を、秤量した。次いで、フィルムサンプルを巻くかまたは折り畳み、次いで、必要以上に遅くならないように、立てた状態でガラス瓶に入れた。サンプルを含むガラス瓶を、正確に秤量した。
− フィルムサンプルを含むガラス瓶を、105℃のチャンバー内で4時間インキュベートした。
− 4時間後、ガラス瓶を、デシケーター中(室温)で30分間冷却した。
− 次いで、冷却されたガラス瓶を、必要以上に遅くならないように、秤量した。
− LOD値を計算するために、減少したフィルムサンプルの重量を、最初のフィルムサンプルの重量で割った。
実施例1
フィルム乾燥の条件の決定
フィルム調製溶液を、表1に与えられるような成分および量を用いて、調製例に記述されている方法と同じ方法によって調製した。得られたフィルム調製溶液を真空条件下で脱気し、PETフィルム上に被覆した。フィルムを、異なる乾燥条件下(温度、移動速度、気流速度)で乾燥した(表2参照)。
一連の各乾燥条件(表2)で採取したフィルムサンプル(300mm×300mm)を、多層構造のアルミホイル中に包装し、密封した。6時間後に、それぞれのサンプルに対するテスト、すなわちアッセイ、乾燥減量(LOD)および総不純物のテストを行った。アッセイ(%)により、フィルム乾燥後に維持されたデスモプレシンの量が求められる。総不純物(%)により、フィルム乾燥後に測定されたデスモプレシンの不純物の量が求められる。乾燥減量(%)は、フィルムを乾燥した後の、フィルム中の揮発物質(特に水)の量を測定するための値である。例えば、表3におけるテストサンプルno.1のLOD8.5(%)は、重量の減少がフィルムの8.5%であることを示す。テストの結果を表3に示す。
3つの全てのテストの結果が下記基準に適合するときに、総合的な結果は「良好」とみなされた:アッセイ:97.0〜103.0%、LODは10%以下(NMT)、総不純物1.0%NMT。テストの結果の少なくとも1つがそれぞれの基準に適合しないとき、総合的な結果は「不良」とみなされた。
テストNo.1〜4および7は3つの条件全てを満たした。
テストNo.5および6において、LOD値は10.0%未満であった。さらにまた、テストNo.6の総不純物(%)は1.0%以上であるが、テストNo.5では1.0%未満であった。しかしながら、テストNo.5および6において、アッセイ値は97.0%〜103.0%の範囲から外れており、したがって、テストNo.5と6の両方に対する総合的な結果は「不良」であった。
上記の結果から、最高温度110℃で10分以上乾燥する場合、酢酸デスモプレシンフィルムは安定性を維持することができないということが結論付けられた。
実施例2
ガムの安定化効果
フィルムを、表4に与えられるような成分および量を用いて、調製例に記述されるような方法に従って調製した。フィルムは、80℃で30分間乾燥した。
溶液の粘度はBrookfield粘度計を使用して測定した。安定性測定の結果を、総不純物(%)として示す。総不純物(%)により、加速条件下(40±2℃、相対湿度75±5%)で、2〜4週間後に測定されたデスモプレシン不純物の総量が求められる。
LOD値の標準偏差は±0.5%であり、テスト群間に有意な差はなかった。
結果として、表4に見られるように、安定化剤としてのガム、この実施例中ではキサンタンガムによって、酢酸デスモプレシン(API)のガムに対する10:1〜1:50の全重量比範囲にわたり、ガムを全く含まない同一の組成物(対照)と比較して、加速保管条件下ならびにフィルム乾燥直後に総不純物の有意な減少がもたらされた。さらにガムを添加(カラム5〜8)する場合、安定性の改善が存在する一方で、非常に少量ガムを添加(カラム1〜4)した場合も、1:1の重量比で最大の安定性の改善が見られた。
実施例3
各種ガムの安定化効果
フィルムを、表5に与えられるような成分および量を用いて、調製例に記述されるような方法に従って調製した。フィルムは、80℃で30分間乾燥した。
安定性測定の結果を、総不純物(%)として示す(表6参照)。総不純物(%)により、フィルム乾燥後(表6中の「開始時」)および加速条件下(40±2℃、相対湿度75±5%)で、2〜4週間後に測定されたデスモプレシン不純物の総量が求められる。
表6中のテスト結果から、添加されたいずれの種類のガムも、ガムを全く添加していない組成物(カラム対照)と比較して、有意な安定化効果を示したことが理解できる。高濃度のガムが使用される場合には(1:50の酢酸デスモプレシンのガムに対する重量比)、ガムの種類にかかわらず、優れた安定化効果が示された。しかしながら、低濃度のガムが使用される場合には(1:1の重量比)、キサンタンガムが最も顕著な安定化効果を示した。

本発明は、以下の態様を包含し得る。
[1]
活性成分および安定化剤を含む医薬組成物であって、前記活性成分がデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩であり、前記安定化剤が少なくとも1種のガムである、医薬組成物。
[2]
夜尿症または夜間多尿症の治療または予防のための、上記[1]に記載の医薬組成物。
[3]
変性に対して安定化された、上記[1]または[2]に記載の医薬組成物。
[4]
熱変性に対して安定化された、上記[3]に記載の医薬組成物。
[5]
乾燥の間の熱変性に対して安定化された、上記[4]に記載の医薬組成物。
[6]
通常条件下での、流通、保管および/または保存の間の熱変性に対して安定化された、上記[4]に記載の医薬組成物。
[7]
前記医薬的に許容される塩が酢酸デスモプレシンである、上記項目のいずれかに記載の医薬組成物。
[8]
前記ガムがキサンタンガムである、上記項目のいずれかに記載の医薬組成物。
[9]
デスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩と前記ガムとの重量比が10:1〜1:50に及ぶ、上記項目のいずれかに記載の医薬組成物。
[10]
デスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩と前記ガムとの重量比が5:1〜1:30に及ぶ、上記[9]に記載の医薬組成物。
[11]
デスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩と前記ガムとの重量比が3:1〜1:10に及ぶ、上記[10]に記載の医薬組成物。
[12]
デスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩と前記ガムとの重量比が1:1〜1:2に及ぶ、上記[11]に記載の医薬組成物。
[13]
前記組成物が約0.1〜0.5重量%のデスモプレシンまたは医薬的に許容される塩、および約0.05〜5重量%のガムを含む、上記[9]から[12]のいずれかに記載の医薬組成物。
[14]
変性に対して、活性成分としてデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩を含む医薬組成物の安定性を高める、1種または複数のガムの使用。
[15]
前記医薬組成物が熱変性に対して安定化される、上記[14]に記載の使用。
[16]
前記医薬組成物が、約80℃の温度で約30分間乾燥する間、あるいは通常条件下で少なくとも6週間の流通、保管および/または保存の間の熱変性に対して、安定化される、上記[15]に記載の使用。
[17]
口腔内崩壊フィルムを調製する方法であって、
活性成分としてデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩、および唯一の溶媒として水を含む溶液へ少なくとも1種のガムを添加する工程と、支持体上へ前記溶液を広げる工程と、前記広げた溶液を乾燥させ、口腔内崩壊フィルムを調製する工程と、を含む、方法。
[18]
前記乾燥が100℃以下の温度で行われる、上記[17]に記載の方法。
[19]
前記乾燥が約80℃の温度で行われる、上記[18]に記載の方法。
[20]
上記[17]から[19]のいずれか一項に記載の方法によって得ることができる、口腔内崩壊フィルム。
[21]
80μm以下の厚さを有する、上記[20]に記載の口腔内崩壊フィルム。

Claims (16)

  1. 活性成分および安定化剤を含む、口腔内崩壊フィルムの形態の医薬組成物であって、前記活性成分がデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩であり、前記安定化剤が少なくとも1種のガムであり、デスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩と前記ガムとの重量比が3:1〜1:10の範囲にある、医薬組成物。
  2. 夜尿症または夜間多尿症の治療または予防のための、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 変性に対して安定化された、請求項1または2に記載の医薬組成物。
  4. 熱変性に対して安定化された、請求項3に記載の医薬組成物。
  5. 乾燥の間の熱変性に対して安定化された、請求項4に記載の医薬組成物。
  6. 通常条件下での、流通、保管および/または保存の間の熱変性に対して安定化された、請求項4に記載の医薬組成物。
  7. 前記医薬的に許容される塩が酢酸デスモプレシンである、請求項1から6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  8. 前記ガムがキサンタンガムである、請求項1から7のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  9. デスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩と前記ガムとの重量比が1:1〜1:2の範囲にある、請求項1から8のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  10. 前記組成物が約0.1〜0.5重量%のデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩、および約0.05〜5重量%のガムを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  11. 変性に対して、活性成分としてデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩を含む口腔内崩壊フィルムの形態の医薬組成物の安定性を高めるための、1種または複数のガムの使用。
  12. 前記医薬組成物が熱変性に対して安定化される、請求項11に記載の使用。
  13. 前記医薬組成物が、約80℃の温度で約30分間乾燥する間、あるいは通常条件下で少なくとも6週間の流通、保管および/または保存の間の熱変性に対して、安定化される、請求項12に記載の使用。
  14. 請求項1から10のいずれか一項に記載の口腔内崩壊フィルムの形態の医薬組成物を調製する方法であって、
    活性成分としてデスモプレシンまたは医薬的に許容されるその塩、および唯一の溶媒として水を含む溶液へ少なくとも1種のガムを添加する工程と、支持体上へ前記溶液を広げる工程と、前記広げた溶液を乾燥させ、口腔内崩壊フィルムを調製する工程と、を含む、方法。
  15. 前記乾燥が100℃以下の温度で行われる、請求項14に記載の方法。
  16. 前記乾燥が約80℃の温度で行われる、請求項15に記載の方法。
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