JP6614807B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、キャリア液中にトナーが分散された液体現像剤を用いる、電子写真方式、静電記録方式、静電印刷方式などを利用した画像形成装置に関するものである。
従来、例えば電子写真方式の画像形成装置では、像担持体としての感光体の表面を一様に帯電させ(帯電工程)、帯電した感光体の表面を露光して感光体の表面に静電潜像(静電像)を形成する(露光工程)。そして、感光体の表面に形成された静電潜像を着色粒子を含む現像剤で現像し(現像工程)、現像された画像を直接又は中間転写体を介して紙やプラスチックフィルムなどの記録材(記録媒体)に転写する(転写工程)。その後、記録材に転写された画像を記録材に定着させて(定着工程)、印刷物を得る。
現像剤は、着色粒子を乾燥状態で用いる乾式現像剤と、着色粒子をキャリア液に分散した液体現像剤とに大別される。着色粒子は、顔料などの着色剤及びバインダー樹脂を含む材料で構成される。
近年、例えば電子写真方式を利用する、複写機、ファクシミリ、プリンターなどの画像形成装置に対し、カラー化や高速プリントに対するニーズが高まってきている。カラー印刷においては、高解像度かつ高画質な画像が求められるため、高解像度かつ高画質な画像を形成することが可能な現像剤であって、高速プリントに対応できる現像剤が求められる。
液体現像剤は、カラー画像の再現性に関して有利であることが知られている。液体現像剤は、その中の着色粒子の凝集が生じにくいため、微細なトナー粒子を用いることができる。そのため、液体現像剤は、細線画像の再現性や階調再現性に優れた特性が得られやすい。これらの優れた特長を生かした、液体現像剤を用いる、電子写真技術を利用した高画質高速デジタル印刷装置などの湿式の画像形成装置の開発が盛んになりつつある。このような状況下で、より良い特性を有する液体現像剤の開発が求められている。
従来、液体現像剤として、炭化水素有機溶媒やシリコーンオイルなどの電気絶縁性液体中に、着色樹脂粒子を分散させたものが知られている。しかし、電気絶縁性液体は、紙やプラスチックフィルムなどの記録材上に残存すると、著しい画像品位の低下を招いてしまうことがあるため、印刷物から除去する必要がある。電気絶縁性液体の除去には、熱エネルギーを加えて電気絶縁性液体を揮発除去する方法が一般的である。しかし、その際、装置外に有機溶剤の蒸気が放出される可能性があったり、多大なエネルギーが必要とされたりと、環境や省エネといった観点からは必ずしも好ましいものではない。
この対策として、電気絶縁性液体を光重合により硬化させる方法の使用、つまり光硬化性のキャリア液を用いた光硬化型の液体現像剤の使用が提案されている。光硬化型の液体現像剤としては、電気絶縁性液体として反応性官能基を持ったモノマーあるいはオリゴマーを使用し、更に光重合開始剤を溶解させたものが用いられる。なお、この光硬化型の液体現像剤は、紫外線などの光を照射して反応性官能基を反応させて硬化するもので、高速対応も可能である。このような光硬化型の液体現像剤が、特許文献1で提案されている。特許文献1においては、反応性官能基を持ったモノマーとしてウレタンアクリレートなどのアクリレートモノマーが例示されている。
特開2003−57883号公報
上記光硬化型の液体現像剤に用いられるアクリレートモノマーは体積抵抗率が低く、現像工程で静電潜像の電位を低下させやすいため、高い画像濃度が得られにくかったり、画像ボケ(シャープネスに劣った画像となること)が生じたりすることがある。
そこで、体積抵抗率の低下を抑制した、カチオン重合性液状モノマーであるビニルエーテル化合物とイオン性の光酸発生剤とを含有する、光硬化型の液体現像剤が検討されている。また、上記ビニルエーテル化合物中においてトナー粒子の高い電気泳動移動度を実現するために電荷制御剤(電荷誘導剤、電荷供与体)の使用も検討されている。
光硬化性のキャリア液中に存在するトナーに電荷を付与させるために、電荷制御材を使用する場合、トナー粒子の移動度の確保と液体現像剤の体積抵抗率の低下の抑制の観点から、適切な量の電荷制御剤を使用する。
しかしながら、光硬化性のキャリア液は、一般に、従来のキャリア液と比較して極性が高いため、電界場において液体現像剤中での電離が発生しやすく、イオン量が増大しやすい。そのため、光硬化型の液体現像剤は、体積抵抗率が低下しやすい。
本発明者の鋭意検討の結果、体積抵抗率が比較的低い液体現像剤、例えば上述のような光硬化型の液体現像剤を用いる画像形成装置では、現像効率、転写効率の著しい低下が発生する場合があることがわかった。これは、液体現像剤中に発生するイオン量が比較的多いことと関連するものと考えられる。現像効率、転写効率が低下すると、画像濃度の低下が生じることがある。また、不要なトナーの回収システムを追加する必要が生じたり、該回収システムが複雑化、大型化したりすることがある。そのため、コストの増加や、操作、保守の複雑化が問題となり得る。
したがって、本発明の目的は、光硬化型の液体現像剤などの体積抵抗率が比較的低い液体現像剤を用いる場合に、現像効率又は転写効率の少なくとも一方の低下を抑制することのできる湿式の画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、像担持体と、キャリア液中にトナーが分散された体積抵抗率が1.0×10 Ω・cm以上、1.0×1013Ω・cm以下の液体現像剤を担持して搬送し、前記像担持体上に形成された静電像を前記液体現像剤で現像する、前記液体現像剤を介して前記像担持体と接触する現像部材と、前記現像部材と前記像担持体との間に前記トナーを前記像担持体に向けて付勢する電界を形成する現像電源と、前記像担持体から前記液体現像剤で形成された画像が転写される、前記液体現像剤を介して前記像担持体と接触する転写体と、前記像担持体と前記転写体との間に前記トナーを前記転写体に向けて付勢する電界を形成する転写電源と、を有する画像形成装置において、前記液体現像剤を介した前記現像部材と前記像担持体との接触部における前記像担持体の電気抵抗は、該接触部における前記現像部材の電気抵抗よりも小さく、前記液体現像剤を介した前記像担持体と前記転写体との接触部における前記転写体の電気抵抗は、該接触部における前記像担持体の電気抵抗よりも小さいことを特徴とする画像形成装置である。
本発明の他の態様によると、像担持体と、キャリア液中にトナーが分散された体積抵抗率が1.0×10 Ω・cm以上、1.0×1013Ω・cm以下の液体現像剤を担持して搬送し、前記像担持体上に形成された静電像を前記液体現像剤で現像する、前記液体現像剤を介して前記像担持体と接触する現像部材と、前記現像部材と前記像担持体との間に前記トナーを前記像担持体に向けて付勢する電界を形成する現像電源と、を有する画像形成装置において、前記液体現像剤を介した前記現像部材と前記像担持体との接触部における前記像担持体の電気抵抗は、該接触部における前記現像部材の電気抵抗よりも小さいことを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明の他の態様によると、像担持体と、キャリア液中にトナーが分散された体積抵抗率が1.0×10 Ω・cm以上、1.0×1013Ω・cm以下の液体現像剤で前記像担持体上に形成された画像が転写される、前記液体現像剤を介して前記像担持体と接触する転写体と、前記像担持体と前記転写体との間に前記トナーを前記転写体に向けて付勢する電界を形成する転写電源と、を有する画像形成装置において、前記液体現像剤を介した前記像担持体と前記転写体との接触部における前記転写体の電気抵抗は、該接触部における前記像担持体の電気抵抗よりも小さいことを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明によれば、光硬化型の液体現像剤などの体積抵抗率が比較的低い液体現像剤を用いる場合に、現像効率又は転写効率の少なくとも一方の低下を抑制することができる。
画像形成装置の概略断面図である。 画像形成部の概略断面図である。 現像効率、転写効率の低下のモデルを示す模式図である。 実験例の測定系を示す模式図である。 実験例の測定結果を示すグラフ図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本発明の一実施例に係る画像形成装置100の要部の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、キャリア液中にトナーが分散された液体現像剤を用いる、電子写真方式を利用した湿式の画像形成装置である。
画像形成装置100は、複数の画像形成部(ステーション)として、それぞれシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の画像を形成する第1、第2、第3、第4の画像形成部50C、50M、50Y、50Kを有する。なお、各画像形成部50C、50M、50Y、50Kに対して設けられた、構成や動作が共通する要素については、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用の要素であることを示す符号の末尾のC、M、Y、Kは省略して総括的に説明する。図2は、一の画像形成部50をより詳しく示す概略断面図である。
画像形成部50は、静電潜像(静電像)を担持する像担持体として、回転可能なドラム型(円筒形)の電子写真感光体(感光体)である感光ドラム1を有する。感光ドラム1は、図中矢印R1方向に回転駆動される。画像形成部50において、感光ドラム1の周囲には、感光ドラム1の回転方向に沿って順に、次の各機器が配置されている。まず、帯電手段としての帯電器2が配置されている。次に、露光手段としての露光装置3が配置されている。次に、現像手段としての現像装置4が配置されている。次に、一次転写手段としてのローラ型の一次転写部材である一次転写ローラ5が配置されている。次に、クリーニング手段としてのクリーニング装置6が配置されている。次に、除電手段としての除電器7が配置されている。
感光ドラム1は、金属などの導電性材料で形成された円筒状の基体と、その外周面に形成された感光層とを有し、中心軸を中心に回転可能である。本実施例では、感光ドラム1の感光層は、アモルファスシリコン(a−Si)で形成されている。感光ドラム1の感光層の体積抵抗率は、好ましくは1.0×1010Ω・cm以上、1.0×1015Ω・cm以下、より好ましくは1.0×1010Ω・cm以上、1.0×1012Ω・cm以下である。感光ドラム1の基体は、電気的に接地される。なお、感光ドラム1の感光層の材料としては、OPC(有機光導電体)なども使用することができる。
帯電器2は、感光ドラム1の表面を略一様に帯電させるためのものである。本実施例では、帯電器2は、コロトロン帯電器である。なお、帯電器2としては、ローラ型の帯電器なども使用することができる。
露光装置3は、帯電した感光ドラム1の表面に画像情報に応じた光を照射して、感光ドラム1上に静電潜像(静電像)を形成するものである。本実施例では、露光装置3は、半導体レーザー、ポリゴンミラー、F−θレンズなどを有して構成されたレーザースキャナーである。この露光装置3は、画像情報に応じて変調されたレーザーを帯電した感光ドラム1上に照射する。なお、露光装置3としては、LED、OLEDなどを使用することもできる。
現像装置4は、感光ドラム1に液体現像剤を供給する製膜部45、液体現像剤を貯蔵する現像剤容器46を有する。また、現像装置4は、現像剤容器46から製膜部45に液体現像剤を供給する現像剤供給路47、現像剤供給路47を通して液体現像剤を輸送する現像剤供給ポンプ47aを有する。また、現像装置4は、製膜部45から現像剤容器46に余剰の液体現像剤を回収する現像剤回収路48、現像剤回収路48を通して液体現像剤を輸送する現像剤回収ポンプ48aを有する。製膜部45には、現像部材としての現像ローラ41などが設けられている。現像動作時に、現像ローラ41は、液体現像剤を介して感光ドラム1と接触する。この現像ローラ41と感光ドラム1との接触部を現像部Gとする。そして、現像動作時に、現像ローラ41は、図中矢印R3方向に回転駆動される。現像装置4の詳細は後述する。
クリーニング装置6は、感光ドラム1の表面に当接して配置されたクリーニングブレードを有する。クリーニングブレードは、ウレタンゴムなどからなるゴム部と、このゴム部を支持する金属の板などからなる支持部と、を有して構成され、感光ドラム1に残存する液体現像剤を掻き落として感光ドラム1上から除去する。
除電器7は、感光ドラム1の表面の電荷の少なくとも一部を除去(除電)するためのものである。本実施例では、光除電方式の除電器7を用いる。なお、除電器7としては、コロナ放電式、ローラ接触式のものも使用することができる。
また、画像形成装置100は、各画像形成部50の各感光ドラム1と対向するように、中間転写体としての、無端状のベルト(エンドレスベルト)で構成された中間転写ベルト8を有する。中間転写ベルト8は、複数の張架ローラとしての駆動ローラ81、二次転写対向ローラ82及びテンションローラ83によって張架されている。中間転写ベルト8は、各感光ドラム1と接触しながら、図中矢印R2方向に回転駆動される。中間転写ベルト8の内周面(裏面)側において、各感光ドラム1と対向する位置に、上記各一次転写ローラ5が配置されている。一次転写ローラ5は、中間転写ベルト8を介して感光ドラム1に向けて押圧され、中間転写ベルト8と感光ドラム1とが接触する一次転写部N1を形成する。一次転写動作時には、中間転写ベルト8は、一次転写部N1において液体現像剤を介して感光ドラム1と接触する。中間転写ベルト8の外周面(表面)側において、二次転写対向ローラ82と対向する位置には、二次転写手段としてのローラ型の二次転写部材である二次転写ローラ9が配置されている。二次転写ローラ9は、中間転写ベルト8を介して二次転写対向ローラ82に向けて押圧され、中間転写ベルト8と二次転写ローラ9とが接触する二次転写部N2を形成する。張架ローラ81、82、83、一次転写ローラ5のうち少なくとも一つは導電性材料で形成されている。
また、中間転写ベルト8の回転方向において、二次転写部N2の上流かつ最下流の一次転写部N1Kの下流に位置して、中間転写ベルト8の外周面側にプリウエットローラ84が配置されている。中間転写ベルト8の内周面側において、プリウエットローラ84と対向する位置には、プリウエット対向ローラ85が配置されている。プリウエットローラ84は、円筒状の部材であり、中心軸を中心に図中矢印方向、すなわち、中間転写ベルト8とプリウエットローラ84との対向部において中間転写ベルト8の表面とプリウエットローラ84の表面とが順方向に移動するように回転する。本実施例では、プリウエットローラ84は、鉄などの金属で形成される。プリウエットローラ84の表面平滑性は、Rzで2.0μm以下が好ましい。また、プリウエットローラ84の材料は、樹脂であってもよい。
また、画像形成装置100は、記録材(記録媒体)S上の液体現像剤を硬化させる現像剤硬化装置10を有する。現像剤硬化装置10は、記録材S上に転写された単色液体現像剤像やフルカラー液体現像剤像に紫外線などの光を照射して、液体現像剤の反応性官能基を反応させて硬化させる。本実施例では、現像剤硬化装置10は、光源としてLEDランプを有して構成されている。なお、この光源としては、紫外線を照射できる装置であれば、LEDに限定されるものではなく、電子線照射装置なども使用することができる。また、現像剤硬化装置10には、液体現像剤を硬化させる際の反応を促進するために、加熱装置を設けることもできる。
画像形成時には、回転する感光ドラム1の表面が帯電器2によって略一様に帯電させられる。帯電した感光ドラム1の表面には、露光装置3によって画像情報に応じたレーザー光が照射されて、静電潜像が形成される。感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像装置4によって液体現像剤を用いて現像剤像として現像される。このとき、現像ローラ41には、現像部Gに液体現像剤を現像ローラ41から感光ドラム1に向けて付勢する電界を形成する現像電圧(現像バイアス)が、現像電源E1から印加される。本実施例では、現像時のトナーの帯電極性(正規の帯電極性)は負極性である。本実施例では、現像電源E1は、現像ローラ41に負極性の電圧を印加する。感光ドラム1上に形成された現像剤像は、一次転写部N1において、一次転写ローラ5の作用により、回転する中間転写ベルト8上に静電的に転写(一次転写)される。このとき、一次転写ローラ5には、一次転写部N1に液体現像剤を感光ドラム1から中間転写ベルト8に向けて付勢する電界を形成する一次転写電圧(一次転写バイアス)が、一次転写電源E2から印加される。本実施例では、一次転写電源E2は、一次転写ローラ5に正極性の電圧を印加する。例えば、フルカラー画像の形成時には、各画像形成部50C、50M、50Y、50Kの一次転写部N1において各色の現像剤像が中間転写ベルト8上に重ね合わせるように転写される。一次転写工程後に感光ドラム1上に残留した液体現像剤は、クリーニング装置6によって感光ドラム1上から除去されて回収される。
一方、プリウエットローラ84には、図示しないキャリアタンクからキャリア液が送液されて、表面に1.0μm以下のキャリア膜が形成される。そして、プリウエットローラ84は、中間転写ベルト8上に形成された単色液体現像剤像やフルカラー液体現像剤像に接触させられて、その現像剤像の液膜量を調整する。
その後、中間転写ベルト8上の単色液体現像剤像やフルカラー液体現像剤像は、二次転写部N2において、二次転写ローラ9の作用により、中間転写ベルト8と二次転写ローラ9とに挟持されて搬送される記録材S上に静電的に転写(二次転写)される。このとき、二次転写ローラ9には、二次転写部N2にトナーを中間転写ベルト8から記録材Sに向けて付勢する電界を形成する二次転写電圧(二次転写バイアス)が印加される。
現像像が転写された記録材Sは、現像剤硬化装置10へと搬送される。現像剤硬化装置10は、トナーと共にキャリア液が付着している単色液体現像剤像やフルカラー液体現像剤像を硬化させて、記録材S上に定着させる。その後、現像剤像が定着された記録材Sは、画像形成装置100の装置本体の外部に排出される。
2.現像装置
次に、本実施例における現像装置4について更に詳しく説明する。現像装置4は、現像剤容器46から供給された液体現像剤の薄層を形成して感光ドラム1に接触させ、静電潜像に応じて液体現像剤を感光ドラム1に供給する製膜部45を有する。製膜部45は、現像部材としての現像ローラ41、現像剤規制部材としての濃縮ローラ42、現像剤供給部材としての製膜対向電極43、現像剤回収部材としてのクリーニングローラ44などを有して構成される。
現像ローラ41は、円筒状の部材であり、中心軸を中心に図中矢印R3方向、すなわち、現像ローラ41と感光ドラム1との対向部において現像ローラ41の表面と感光ドラム1の表面とが順方向に移動するように回転する。本実施例では、現像ローラ41は、導電性基体としての鉄などの金属製の基体(芯材)の外周部に、導電性弾性体で形成された導電性弾性体層を有して構成される。導電性弾性体層は、ゴム材料や樹脂材料を用いて構成することができる。本実施例では、導電性弾性体層の材料として、ゴム材料であるウレタンゴム(導電性ウレタンゴム)を用いた。現像ローラ41は、基体上に単層又は複数層を有するものであってよい。例えば、弾性体と樹脂層やゴム層とを備えたものであってよい。導電性弾性体層に用いられるウレタンゴムの弾性率は、ヤング率0.002GPa以下であることが好ましい。また、現像ローラ41の導電性弾性体層の体積抵抗率は、1.0×105Ω・cm以上、1.0×1012Ω・cm以下であることが好ましい。導電性弾性体層に用いられるゴム材料は、ウレタンゴムに限定されるものではなく、ヒドリン、NBR、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、EPDMなどであってもよい。また、導電性弾性体層に用いられる材料は上記のものに限られるものではなく、導電性を有するものであって、かつ、キャリア液や液体現像剤で膨潤したり溶解したりしない材料であればよい。
製膜対向電極43は、現像ローラ41との間隙を好ましくは100μm以上として配置される。製膜対向電極43は、鉄などの金属製の部材で構成される。製膜対向電極41の材料は、十分に電気抵抗が低ければ、樹脂であってもよい。
濃縮ローラ42は、円筒状の部材であり、中心軸を中心に図中矢印R4方向、すなわち、濃縮ローラ42と現像ローラ41との対向部において濃縮ローラ42の表面と現像ローラ41の表面とが順方向に移動するように回転する。濃縮ローラ42は、鉄などの金属で形成される。濃縮ローラ42の材料は、十分に電気抵抗が低ければ、樹脂であってもよい。
クリーニングローラ44は、円筒状の部材であり、中心軸を中心に図中矢印R5方向、すなわち、クリーニングローラ44と現像ローラ41との対向部においてクリーニングローラ44の表面と現像ローラ41の表面とが順方向に移動するように回転する。クリーニングローラ44は、鉄などの金属で形成される。クリーニングローラ44の材料は、十分に電気抵抗が低ければ、樹脂であってもよい。
現像剤容器46から、濃度が調整された液体現像剤が、現像剤供給ポンプ47aによって現像剤供給路(連通管)47を通して製膜部45に供給される。現像剤容器46の内部の液体現像剤の濃度(液体現像剤の重量におけるトナーの重量の割合)は、2wt%以上に調整することが好ましい。濃度が調整された液体現像剤は、回転する現像ローラ41と製膜対向電極43との間に供給される。そして、現像ローラ41と製膜対向電極43との間にバイアス電位を設定することで、現像ローラ41上に液体現像剤中のトナー(キャリア液も付着している。)が供給される。このバイアス電位は、100V/100μm以上であることが好ましい。また、このバイアス電位は、放電限界(電界強度:3.0×106V/m)まで大きく設定することができる。現像ローラ41上に供給されたトナー(キャリア液も付着している。)は、濃縮ローラ42によって現像ローラ41上に所定のトナー層(キャリア液も付着している。)としてコートされる。また、現像部Gで現像に供されずに現像ローラ41上に残留したトナー(キャリア液も付着している。)は、クリーニングローラ44によって現像ローラ41上から除去される。製膜部45に供給された液体現像剤の余剰分は、現像剤回収ポンプ48aによって現像剤回収路(連通管)48を通して現像剤容器46(又は図示しない回収タンク)に送液された後に再利用される。
3.中間転写ベルト
中間転写ベルト8は、導電性弾性体で形成された導電性弾性体層を有して構成される。導電性弾性体層は、ゴム材料や樹脂材料を用いて構成することができる。なお、中間転写ベルト8の表面の凹凸は、Rzで2.0μm以下が好ましい。導電性弾性体層に用いられるゴム材料の例としては、ヒドリン、ウレタン、NBR、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、EPDMなどがある。また、弾性体導電層に用いられる樹脂材料の例としては、ポリイミド、ポリアミド、PEN、PEEKなどがある。中間転写ベルト8は、単層又は複数層を有するものであってよい。本実施例では、中間転写ベルト8は、樹脂材料であるポリイミド(導電性ポリイミド)で形成された第1層(ベルト内周面側)と、ゴム材料であるウレタンゴム(導電性ウレタンゴム)で形成された第2層(ベルト外周面側)と、を有する。また、中間転写ベルト8は、例えばアクリルコート層などの表層(保護層)を有していてよい。また、中間転写ベルト7の導電性弾性体層の体積抵抗率は、1.0×106Ω・cm以上、1.0×1013Ω・cm以下であることが好ましい。導電性弾性体層に用いられる材料は、上記のものに限られるものではなく、導電性を有するものであって、かつ、キャリア液や液体現像剤で膨潤したり溶解したりしない材料であればよい。また、中間転写ベルト8は、その表面が導電性を有し、かつ、キャリア液や液体現像剤で膨潤したり溶解したりしない材料であり、その内層にキャリア液や液体現像剤が接触しないような構成であればよい。中間転写ベルト8の表面がこのような構成であれば、その内層としての弾性体層の材料は、上記導電性・膨潤溶解の制約はなく、弾性を有していればよい。
4.液体現像剤
次に、液体現像剤について説明する。液体現像剤は、少なくとも、キャリア液と、キャリア液に不溶なトナー粒子とを含有している。トナー粒子は、少なくともバインダー樹脂と着色剤とを含有している。また、キャリア液中に、電荷誘導剤(電荷制御剤、電荷供与体)が溶解又は分散されていてよい。また、トナー粒子中に、電荷補助剤が含有されていてよい。
4−1.キャリア液
キャリア液は、体積抵抗率が十分に高く、室温付近で十分に低粘度の液体であれば、特に制限されることはない。具体的には、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなど炭化水素系溶剤やアイソパーG、アイソパーE、アイソパーL(エクソンモービル社製)、モレスコホワイトP−40(MORESCO社製)などの流動パラフィン系溶剤、シリコーン化合物などが挙げられる。
キャリア液の体積抵抗率は、1.0×109Ω・cm以上が好ましい。体積抵抗率が1.0×109Ω・cm未満では、静電潜像の電位が降下しやすく、高い光学濃度を得にくかったり、画像ボケを生じやすかったりするため好ましくなく。
キャリア液の粘度は、25℃で100mPa・s未満が好ましく、20mPa・s未満がより好ましい。粘度が高すぎると、トナー粒子の電気泳動速度が低下し、プリント速度の低下につながるため好ましくない。
液体現像剤を紫外線硬化型とするために、キャリア液に重合性モノマーを使用することもできる。使用できる重合性モノマーは、上記のキャリア液の特性を満たせば特に制限されないが、人体への安全性や、高抵抗、低粘度という観点からビニルエーテル化合物を使用するのが特に好ましい。
使用できるビニルエーテルとしては、例えば、n−オクチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ジシクロペンタジエンビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリシクロデカンビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールジビニルエーテル、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジビニルエーテル、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、1,2−デカンジオールジビニルエーテルなどが挙げられる。
液体現像剤を紫外線硬化型とする場合、上記重合性モノマーと共に、光重合開始剤や光重合増感剤が併用される。光重合性開始剤、光重合増感剤は、液体現像剤の体積抵抗率を低下させ過ぎず、粘度が高くなりすぎないものであれば、公知のいずれの化合物でも使用することが可能である。
・電荷誘導剤
キャリア液中には、トナー粒子の帯電性を調整する目的で、電荷誘導剤を含有させることができる。
電荷誘導剤としては、液体現像剤としての体積抵抗率が低下し過ぎず、粘度が上昇し過ぎない範囲において、公知のものが利用できる。具体的な化合物としては、亜麻仁油、大豆油などの油脂、アルキド樹脂、ハロゲン重合体、芳香族ポリカルボン酸、酸性基含有水溶性染料、芳香族ポリアミンの酸化縮合物、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸鉄、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸コバルト、オクチル酸ニッケル、オクチル酸亜鉛、ドデシル酸コバルト、ドデシル酸ニッケル、ドデシル酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、2−エチルヘキサン酸コバルトなどの金属石鹸類、石油系スルホン酸金属塩、スルホコハク酸エステルの金属塩などのスルホン酸金属塩類、レシチンなどのリン脂質、サリチル酸やベンジル酸などの金属錯体、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリアミド樹脂、スルホン酸含有樹脂、ヒドロキシ安息香酸誘導体などが挙げられる。
4−2.トナー粒子
トナー粒子を製造する方法としては、例えば、コアセルベーション法や湿式粉砕法などの公知の方法が挙げられる。
上記コアセルベーション法については、例えば、特開2003−241439号公報、再公表公報(WO2007/000974号、WO2007/000975号)に詳細が記載されている。また、上記湿式粉砕法については、例えば、再公表公報(WO2006/126566号、WO2007/108485号)に詳細が記載されている。このような公知の方法が利用可能である。
これらの方法によって得られたトナー粒子は、高精細画像を得るという観点から、平均粒子径が0.05〜5μmであることが好ましく、より好ましくは0.05〜1μmである。
・バインダー樹脂
トナー粒子に含有されるバインダー樹脂としては、紙、プラスチックフィルムなどの被着体に対して定着性を有し、キャリア液に不溶性であれば公知のバインダー樹脂が使用できる。例えば、エポキシ樹脂、エステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、アルキド樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン−アクリル樹脂、ロジン変性樹脂などの樹脂が使用でき、必要に応じて、これらの単独又は2種以上を用いることができる。
バインダー樹脂の含有量は、特に限定されないが、着色剤100質量部に対して、50〜1000質量部であることが好ましい。
・着色剤
トナー粒子が含有する着色剤としては、特に限定されるものではなく、次のようなものを使用することができる。一般に市販されているすべての有機顔料や染料、無機顔料、又は顔料を分散媒として不溶性の樹脂などに分散させたもの、あるいは顔料表面に樹脂をグラフト化したものなどを用いることができる。
使用できる顔料としては、例えば、W.Herbst,K.Hunger「Industrial Organic Pigments」に記載の顔料が挙げられる。
使用できる顔料の具体例としては、例えば、黄色を呈するものとして、次のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
赤あるいはマゼンタ色を呈するものとして、次のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
青あるいはシアン色を呈する顔料として、次のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料。
緑色を呈する顔料として、次のものが挙げられる。C.I.ピグメントグリーン7、8、36。
オレンジ色を呈する顔料として、次のものが挙げられる。C.I.ピグメントオレンジ66、51。
黒色を呈する顔料として、次のものが挙げられる。カーボンブラック、チタンブラック、アニリンブラック。
白色を呈する顔料として、次のものが挙げられる。塩基性炭酸鉛、酸化亜鉛、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム。
トナー粒子中における顔料の分散には、トナー粒子の製造方法に応じた分散手段を用いればよい。分散手段として用いることができる装置としては、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、ジェットミル、ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ニーダー、アジテータ、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミルなどがある。
顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリアクリレート、脂肪族多価カルボン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、顔料誘導体などを挙げることができる。また、Lubrizol社のSolsperseシリーズなどの市販の高分子分散剤を用いることも好ましい。
また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナジストを用いることも可能である。これらの分散剤及び分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。
・電荷補助剤
トナー粒子中には、トナー粒子の帯電性を調整する目的で、電荷補助剤を含有することができる。電荷補助剤としては、トナー粒子の造粒性やトナー粒子中の顔料分散性を著しく悪化させない範囲において、公知のものが利用できる。具体的な化合物としては、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸鉄、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸コバルト、オクチル酸ニッケル、オクチル酸亜鉛、ドデシル酸コバルト、ドデシル酸ニッケル、ドデシル酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、2−エチルヘキサン酸コバルトなどの金属石鹸類;石油系スルホン酸金属塩、スルホコハク酸エステルの金属塩などのスルホン酸金属塩類;レシチンなどの燐脂質;t−ブチルサリチル酸金属錯体などのサリチル酸金属塩類;ポリビニルピロリドン樹脂、ポリアミド樹脂、スルホン酸含有樹脂、ヒドロキシ安息香酸誘導体などが挙げられる。
電荷補助剤をトナー粒子中に含有させる方法は、電荷補助剤がトナー粒子中に保持できれば特に制限されない。例えば、トナー造粒工程において、バインダー樹脂、顔料などと共に添加する方法や、トナー粒子を造粒後、トナー粒子表面に対して、化学的又は物理的手法により結合、吸着させる方法などを使用することができる。これらの手法は現像剤の製造法に合わせて最適な手法を選択すればよい。
トナー粒子中に添加される電荷補助剤は、トナー粒子から脱離し、キャリア液中に溶解、分散すると液体現像剤の体積抵抗率を低下させたり、キャリア液中の電荷誘導剤の作用を阻害したりする可能性がある。そのため、キャリア液への溶解性を低下させ、トナー粒子構成材料への親和性を向上させるような構造を選択することが好ましい。また、電荷補助剤のキャリア液中への脱離が顕著な場合は、吸着剤による吸着、キャリア液の置換、透析などの手法により、キャリア液中から脱離した電荷補助剤を除去する方法を用いることもできる。
4−3.その他の添加剤
液体現像剤には、上述したもの以外に、必要に応じて、記録材適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、公知の各種添加剤を用いることができる。例えば、界面活性剤、滑剤、充填剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤などを適宜選択して用いることができる。
4−4.液体現像剤の特性
液体現像剤は、次のような物性値を有するように調製して使用することが好ましい。すなわち、液体現像剤の粘度は、適度なトナー粒子の電気泳動速度を得られるという観点から、トナー粒子の濃度が2質量%の場合、25℃において0.5mPa・s以上、10mPa・s以下であることが好ましい。また、液体現像剤の体積抵抗率は、静電潜像の電位を降下させないという点で、1.0×109Ω・cm以上、1.0×1013Ω・cm以下であることが好ましい。
ここで、本実施例では、液体現像液は光硬化性を有し、トナー、電荷供与体、電荷受容体、光硬化性モノマー、開始剤の混合物で構成される。好ましくは、液体現像液の主成分は、1.0×1011Ω・cm以上のビニルエーテルモノマーである。液体現像剤の体積抵抗率は、電荷供与体(電荷誘導剤など)の混入量で制御でき、キャリア液中に分散されたトナー比、0.1%〜1.0%であることが好ましい。また、液体現像剤のトナーの帯電量は、移動度で表すことができ、1.0×10-112/V・sec以上であることが好ましい。
5.メカニズム
光硬化型の液体現像剤を用いて、画像形成装置の運転を行うと、現像効率、転写効率が変化し、画像抜け、画像乱れ、濃度不足などの画像不良が発生することがある。
その原因は、液体現像剤の特性値のバラツキ、経時変化、プロセス経過に伴う膜状態の変化よる液体現像剤の体積抵抗率の変化、移動度特性の変化が影響していると考えられる。また、これらの特性値変化に伴い、各プロセス設定条件も変化していく。これらの現象は、液体現像剤を用いた画像形成装置において発生するため、これらの状況変化の監視方法、フィードバック制御方式などはこれまでも提案されてきている。
しかし、光硬化型の液体現像剤に特に顕著な課題として、通常の液体現像剤と比較して、電離して生じるイオン量が非常に大量に存在することに起因するものがある。イオンの存在量が多いために、通常の液体現像剤を用いた場合には発生しにくい現象が発生し、そのために現像効率、転写効率が低下することがある。イオンの存在量を規定することは困難であるため、その代替手法としてキャリア液の電気抵抗値を基準とすることができる。キャリア液の体積抵抗率が、1.0×108〜1.0×1013Ω・cmの範囲である場合に、上記の現像効率、転写効率の低下が発生しやすいことがわかった。つまり、上述のような体積抵抗率が1.0×1013Ω・cm以下(典型的には1.0×1011Ω・cm以下、例えば2.0×1010Ω・cm以下)と比較的低い液体現像剤を用いる場合に、上記の現像効率、転写効率の低下が発生しやすい。
この現象は、特に部材間の電気抵抗の差が大きい場合に顕著にみられ、低抵抗側の部材側への液体現像剤の付着量が増大することがわかった。例えば、濃縮ローラ42の電気抵抗が現像ローラ41の電気抵抗よりも小さい場合は、濃縮ローラ42側への液体現像剤の付着量が増大する。同様に、現像ローラ41の電気抵抗が感光ドラム1の電気抵抗よりも小さい場合は、現像ローラ41側への液体現像剤の付着量が増大する。また、同様に、感光ドラム1の電気抵抗が中間転写ベルト8の電気抵抗よりも小さい場合は、感光ドラム1側への液体現像剤の付着量が増大する。
ここで、上記電気抵抗は、部材の体積抵抗率ではなく、各部材が液体現像剤を挟んで接触する部分の面積、その面積に対応する部分の部材の厚み、部材の体積抵抗率に基づいて求められる電気抵抗である。つまり、部材間の接触部の抵抗は、部材の体積抵抗率ρ、接触部の面積A、接触部における部材の厚みLを用いて、次の関係式から導出される。
R=ρ×(L/A)
なお、現像ローラ41などの現像部材の接触部における電気抵抗は、より詳細には、電源又は接地電極に接続される導電性部材上に接触して設けられた抵抗体層(あるいは誘電体層)の、接触部の面積における厚み分の電気抵抗である。現像部材が導電性基体(芯金)上に弾性体層が形成されて構成される場合、接触部における現像部材の電気抵抗は、接触部の面積における弾性体層の厚み分の電気抵抗である。また、中間転写ベルト8などの転写体の接触部における電気抵抗は、より詳細には、電源又は接地電極に接続される導電性部材上に接触して設けられた抵抗体層(あるいは誘電体層)の、接触部の面積における厚み分の電気抵抗である。転写体が導電性部材(張架ローラ、一次転写ローラなど)上に掛け回された弾性体で形成された無端状のベルトで構成される場合、接触部における転写体の電気抵抗は、接触部の面積におけるベルトの厚み分の電気抵抗である。また、感光ドラム1などの像担持体の接触部における電気抵抗は、より詳細には、電源又は接地電極に接続される導電性部材上に接触して設けられた抵抗体層(あるいは誘電体層)の、接触部の面積における厚み分の電気抵抗である。像担持体が導電性基体上に感光層が形成されて構成される場合、接触部における像担持体の電気抵抗は、接触部の面積における感光層の厚み分の電気抵抗である。
キャリア液を介して接触した電極間におけるトナーの移動方向は、次の2つの現象で決まるものと推定される。
(1)トナーの帯電電荷と電極間の電界によるクーロン力
液体現像剤においては、トナーが負極性に帯電(ネガ帯電)すると共に、キャリア液の電離によりトナーの帯電極性とは逆極性のイオン(カウンターイオン)が発生し、その過程でトナーの帯電極性と同極性のイオンも発生する。さらに、強電界場(1.0×107V/m以上の電界強度と想定)においては、トナー自体の分極も顕著にみられる。こられのトナーとイオンが電界の極性に従って移動し、それぞれの極に到達する。そのモデルを図3(a)に示す。図3(a)は、トナーが+極側の電極に移動している様子を示している。
(2)電極界面でのイオンとトナー分極との静電反発力
電極の電気抵抗が低いほど、電極の界面におけるイオンの電荷交換(中和)の速度は速くなると推定される。そのため、電気抵抗に差がある電極間に電界を印加する場合、電界印加からある時間内では、電極界面でのイオン量に差が生じると考えられる。このイオン量の差によって、トナーの位置によっては、分極したトナーと電極のイオンとの間で反発が発生する場合があり、電気抵抗の低い電極側へトナーが移動していく。そのため、液体現像剤を介して接触する部材間では、より電気抵抗の低い部材の表面に付着するトナー量が多くなる。そして、この現象が、上述のような現像効率、転写効率の低下に繋がる。そのモデルを図3(b)に示す。図3(b)は、+極側の電極の電気抵抗が−極側の電極の電気抵抗よりも大きい場合を示しており、トナーが+極の表面のイオンとの反発により−極側に移動している様子を示している。
そこで、本実施例では、各部材の抵抗を調整し、キャリア液を介して互いに接触する部材のうち、トナーが移動する側の部材の接触部の電気抵抗を小さくする。具体的には、部材間の接触部の電気抵抗の関係がそのようになるように、各部材の体積抵抗率、各部材の厚みなどを調整する。
以下の実験例により、本実施例の効果をより具体的に説明するが、本発明は、以下の実験例における構成に制限されるものではない。
6.実験例
図4は、本実験例における測定系の模式図である。この測定系は、本実施例の画像形成装置100のものに対応する感光ドラム1、現像ローラ41、中間転写ベルト8及び一次転写ローラ5を有する。現像ローラ41と感光ドラム1、また感光ドラム1と中間転写ベルト8は、それぞれの表面が近接するように対向して配置されて、現像領域(現像部)G、転写領域(一次転写部)N1を形成している。また、感光ドラム1に対向する位置において中間転写ベルト8の内周面に接触して一次転写ローラ5が配置されている。
現像ローラ41、感光ドラム1、中間転写ベルト8は、それぞれ図示しない駆動系により図中矢印方向に所定の速度で回転駆動される。また、図示しない電源装置としての高圧電源装置により、現像ローラ41と感光ドラム1との間に現像バイアスを設定することができる。また、図示しない電源装置としての高圧電源装置により、感光ドラム1と中間転写ベルト8を挟んだ一次転写ローラ5との間に転写バイアスを設定することができる。
現像バイアスを設定することで、現像ローラ41と感光ドラム1との間に現像電界を形成し、光硬化型の液体現像剤中に含まれたトナーが、キャリア液中を移動し、感光ドラム1の表面にトナー像が形成される。また、転写バイアスを設定することで、感光ドラム1と一次転写ローラ5との間に転写電界を形成し、光硬化型の液体現像剤中に含まれたトナーが、キャリア液中を移動し、中間転写ベルト8の表面にトナー像が転写される。このとき、上述のイオンの影響で現像効率、転写効率が低下することがある。
<現像剤条件>
・トナー粒子の製造
撹拌機と温度計を取り付けた反応容器中に、ニュクレルN1525(三井・デュポンポリケミカル株式会社製のエチレン−メタクリル酸樹脂) 25部、アイソパーL(エクソンモービル社製) 75部を投入し、200rpmで撹拌しながら、オイルバス中で130℃まで1時間かけて昇温した。130℃で1時間保持した後、1時間あたり−15℃の速度で徐冷し、バインダー樹脂分散液を作成した。得られたバインダー樹脂分散液は、白色のペースト状であった。
上記バインダー樹脂分散液 60部、ピグメントブルー15:3 5部、アイソパーL 35部を、直径0.5mmのジルコニアビーズと共に遊星式ビーズミル(フリッチュ社製 クラシックラインP−6)に充填し、室温で200rpmにて4時間粉砕して、トナー粒子分散体(固形分20質量%)を得た。得られたトナー粒子分散体に含有されるトナー粒子は個数平均粒径0.85μmであった。
・電荷誘導剤分散の調製
撹拌機と温度計を取り付けた反応容器中に、後述する高分子化合物a 6.2部、THF 68.2部を投入し、60℃に昇温し、高分子化合物aを溶解させた。ここにアイソパーL 71.3部を投入後、50℃、4kPaでTHFを減圧留去し、透明な逆ミセル液として電荷誘導剤分散液を得た。
・高分子化合物aの製造
冷却管、撹拌機、温度計及び窒素導入管を取り付けた反応容器に、リン酸2−(メタクリロイルオキシ)エチル2−(トリメチルアンモニオ)エチル 17.9部、メタクリル酸オクタデシル 82.1部、アゾビスイソブチロニトリル 4.1部、n−ブタノール 900部を仕込み、30分間窒素バブリングを行った。反応混合物を窒素雰囲気下、65℃で8時間加熱し、重合反応を完結させた。反応液を室温まで冷却後、溶剤を減圧留去した。得られた残渣をクロロホルムに溶解し、透析膜(スペクトラムラボラトリーズ社製 Spectra/Por7 MWCO 1kDa)により透析精製を行った。溶媒を減圧留去後、50℃、0.1kPa以下で減圧乾燥させることにより高分子化合物aを得た。
・液体現像剤の調製
上記トナー粒子分散体 10.0部に、電荷誘導剤分散 0.125部、アイソパーL 89.98部を混合し、液体現像剤を調製した。
・現像剤特性値
現像剤体積抵抗率 :2.0×1010Ω・cm(トナー濃度:8wt%)
現像剤誘電率 :3.5
トナー帯電量 :1.6C/μm2
トナー平均粒径 :0.85μm(D50)
現像トナー濃度 :8wt%
現像剤粘度 :5 mPa・sec
電気抵抗の測定は、デジタル超高抵抗/微小電流計(5450):株式会社エーディーシー社製を用いて行った。帯電量の測定は電極内トナー移動速度から移動度を求めSTOKES近似式より算出した。移動速度の測定は次のように実施した。ここでは、作製した液体現像剤の電気泳動移動度の測定を、次のように行った。トナー粒子濃度が1質量%となるようにキャリア液で希釈したサンプルを、厚さ300μm、幅20mmの金属製電極を100μm離間し対向させた平行平板電極間に毛管力で保持した。平行平板電極間に100Vの電位差を印加(電界強度 1×106V・m)した際の電気泳動の様子を光学顕微鏡に接続した高速度カメラ(フォトロン社製 FASTCAM SA−1)で撮影した。得られた画像を画像処理ソフトImageJに取り込みPIV法により粒子の平均泳動移動度を算出した。粒子の泳動極性は正極に泳動された場合は負、負極に泳動された場合は正とした。
<装置構成条件>
・現像ローラの構成
外径 :40mm
弾性層材料 :ウレタン樹脂(電気抵抗の異なるものを作成)
弾性層厚み :5mm
ローラ基体 :Al
全体の体積抵抗率(1):7.5×107Ω・cm(100V印加時)
全体の体積抵抗率(2):1.0×1010Ω・cm(100V印加時)
ヤング率 :0.002GPa
・感光ドラムの構成
直径 :84mm
感光層の材料 :α―Si
感光層厚み :40μm
表面電位 :200V
感光層体積抵抗率 :1.0×1012Ω・cm
感光層誘電率 :10
ヤング率 :150GPa
・一次転写ローラの構成
外径 :40mm
ローラ基体 :SUS304
・中間転写ベルトの構成
第1層材料 :ポリイミド(電気抵抗の異なるものを作成)
厚み :100μm
第2層材料 :ウレタン樹脂
全体の体積抵抗率(1):1.0×108Ω・cm(100V印加時)
全体の誘電率(1) :3.5
全体の体積抵抗率(1):1.0×1011Ω・cm(100V印加時)
全体の誘電率(2) :3.5
ヤング率 :100GPa(第2層の値、表層は除く)
なお、本実験例では、接触部における中間転写ベルト8の電気抵抗は、第1層の電気抵抗が支配的であり、第2層、及び第2層上にコーティングされた表層の電気抵抗は無視できるので、第1層の材料の値とした。
体積抵抗率の測定は、デジタル超高抵抗/微小電流計(5450):株式会社エーディーシー社製を用いて行った。
上記条件で、現像、一次転写をそれぞれ行い、そのときの現像効率、転写効率を測定した。
<前提条件>
現像効率、転写効率の測定の前提条件は次のとおりである。
(1)現像ローラ41上のトナー量は一定に保たれている。ここでは、一定濃度(8wt%)、一定量(0.01g)の液体現像剤を秤量し、現像ローラ41上に供給した。
(2)現像ローラ41と感光ドラム1との間、感光ドラム1と一次転写ローラ5との間の押圧力(接触圧力)は一定である。この押圧力は、接触部の長手方向における単位長さ当たりの圧力で表され、ここでは上記一定の押圧力は5N/cmとした。なお、図4において押圧機構の図示は省略されている。
(3)バイアス電圧は、DC電源を用いて設定し、トナー移動時の極性の変化は生じない。
<接触部の電気抵抗の定義>
部材間の接触部の電気抵抗Rは、上述のように、部材の体積抵抗率ρ、接触部の面積A、接触部における部材の厚みLから下記式で算出される。
R=ρ×(L/A)
ここで、現像ローラ41と感光ドラム1との接触部における、現像ローラ41の電気抵抗をR1、感光ドラム1の電気抵抗をR2とする。また、感光ドラム1と中間転写ベルト8との接触部における、感光ドラム1の電気抵抗をR3、中間転写ベルト8の電気抵抗をR4とする。
<測定時のシーケンス>
(1)現像ローラ41と感光ドラム1、感光ドラム1と一次転写ローラ5(中間転写ベルト8)とを離間させ、非接触の状態とする。この状態で、現像ローラ41、感光ドラム1、中間転写ベルト8を図4中の矢印方向に回転駆動する。このときの現像ローラ41、感光ドラム1、中間転写ベルト8の回転速度(周速度)は250mm/secとした。
(2)現像ローラ41と感光ドラム1とを一定の押圧力で接触させ、前述のDC電源を用いてバイアスを設定した。現像バイアスは100〜400Vの範囲が望ましいため、ここでは200Vとした。
(3)感光ドラム1と一次転写ローラ5とを一定の押圧力で当接(感光ドラム1と中間転写ベルト5とを接触)させ、前述のDC電源を用いてバイアスを設定した。転写バイアスは1000Vとした。
(4)一定濃度、一定量の液体現像剤を、現像ローラ41上に供給し、回転している現像ローラ41と感光ドラム1との接触部を通過させたのち、それぞれの表面に付着しているトナーの量(濃度)、面積を測定する。
(5)上記と同様に、感光ドラム1と中間転写ベルト8との接触部についても、それぞれの表面に付着しているトナーの濃度、面積の測定を実施した。この場合、一定濃度、一定量の液体現像剤を、感光ドラム1上に供給し、回転している感光ドラム1と中間転写ベルト8との接触部を通過させた後にその測定を行った。
(6)トナーの量(濃度)、面積は、現像ローラ41、感光ドラム1、中間転写ベルト8の表面に付着したトナーをテープではぎ取り、このトナーが付着したテープをスキャナで読み取り、データ化して、画像処理を行うことで数値化した。現像効率は、現像ローラ41の表面のトナー量(濃度)及び感光ドラム1の表面のトナー量(濃度)の総量に対する感光ドラム1の表面のトナー量の割合で表される。同様に、転写効率は、感光ドラム1の表面のトナー量(濃度)及び中間転写ベルト8の表面のトナー量(濃度)の総量に対する中間転写ベルト8の表面のトナー量の割合で表される。
以上のような条件、方法で、現像効率、一次転写効率を算出した結果を図5に示す。図5の縦軸は現像効率、転写効率を示す。また、図5の横軸は、現像ローラ41の電気抵抗R1と感光ドラム1の電気抵抗R2との差(R1−R2)、感光ドラム1の電気抵抗R3と中間転写ベルト8の電気抵抗R4との差(R3−R4)を示す。図5の横軸の値がプラスの値であることは、現像ローラ41と感光ドラム1との接触部では感光ドラム1の電気抵抗の方が小さく、また感光ドラム1と中間転写ベルト8との接触部では中間転写ベルト8の電気抵抗の方が小さいことを意味する。
図5から、現像ローラ41と感光ドラム1との接触部では、R2がR1よりも小さい(R1−R2がプラスの値)場合に、好ましくはR1−R2が1.0×101Ω以上の場合に、現像効率が飛躍的に高くなることわかる。また、R2がR1よりも小さいほど現像効率が向上し、R1−R2を1.0×102Ωまで大きくすることで現像効率を97%以上にできることがわかる。ただし、本発明者の更なる検討によれば、R1−R2を1.0×102Ωより大きくしても、現像効率の更なる向上は顕著ではなく、R1−R2は1.0×102Ω以下で十分であることが分かった。
同様に、図5から、感光ドラム1と中間転写ベルト8との接触部では、R4がR3よりも小さい(R3−R4がプラスの値)場合に、好ましくはR3−R4が1.0×101Ω以上の場合に、転写効率が飛躍的に高くなることわかる。また、R4がR3よりも小さいほど転写効率が向上し、R3−R4を1.0×102Ωまで大きくすることで転写効率を97%以上にできることがわかる。ただし、本発明者の更なる検討によれば、R3−R4を1.0×102Ωより大きくしても、転写効率の更なる向上は顕著ではなく、R3−R4は1.0×102Ω以下で十分であることが分かった。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、像担持体1と、液体現像剤を担持して搬送し、像担持体上に形成された静電像を液体現像剤で現像する、液体現像剤を介して像担持体1と接触する現像部材41と、を有する。ここで、液体現像剤は、キャリア液中にトナーが分散された、体積抵抗率が1.0×1013Ω・cm以下のものである。液体現像剤の体積抵抗率は、好ましくは1.0×109Ω・cm以上である。特に、本実施例では、液体現像剤は、光硬化性を有するものであり、液体現像剤の主成分がビニルエーテルモノマーであり、トナーの帯電性を調整する電荷誘導剤を含有する。また、画像形成装置100は、現像部材41と像担持体1との間にトナーを像担持体1に向けて付勢する電界を形成する現像電源E1を有する。また、画像形成装置100は、像担持体1から液体現像剤で形成された画像が転写される、液体現像剤を介して像担持体1と接触する転写体8を有する。また、画像形成装置100は、像担持体1と転写体8との間にトナーを転写体8に向けて付勢する電界を形成する転写電源E2を有する。
そして、本実施例では、液体現像剤を介した現像部材41と像担持体1との接触部における像担持体1の電気抵抗R2は、該接触部における現像部材41の電気抵抗R1よりも小さい(R1>R2)。また、本実施例では、液体現像剤を介した像担持体1と転写体8との接触部における転写体8の電気抵抗R4は、該接触部における像担持体1の電気抵抗R3よりも小さい(R3>R4)。
上記R1とR2との関係と、R3とR4との関係とは、いずれか一方を満たすことで、それぞれ現像効率の向上、転写効率の向上の効果を得ることができる。好ましくは、上記R1とR2との関係と、R3とR4との関係との両方を満たすことで、現像効率の向上と、転写効率の向上とが相乗的に作用して、画像濃度の低下の抑制などにおいて著しい効果が得られる。
以上、本実施例によれば、現像効率、転写効率を向上させることができる。これにより、画像濃度の低下を抑制することができる。また、不要なトナーの回収システムの必要性の低減や、該回収システムの簡易化、小型化を図ることができる。
1 感光ドラム
4 現像装置
5 一次転写ローラ
8 中間転写ベルト
41 現像ローラ
E1 現像電源
E2 一次転写電源

Claims (11)

  1. 像担持体と、
    キャリア液中にトナーが分散された体積抵抗率が1.0×10 Ω・cm以上、1.0×1013Ω・cm以下の液体現像剤を担持して搬送し、前記像担持体上に形成された静電像を前記液体現像剤で現像する、前記液体現像剤を介して前記像担持体と接触する現像部材と、
    前記現像部材と前記像担持体との間に前記トナーを前記像担持体に向けて付勢する電界を形成する現像電源と、
    前記像担持体から前記液体現像剤で形成された画像が転写される、前記液体現像剤を介して前記像担持体と接触する転写体と、
    前記像担持体と前記転写体との間に前記トナーを前記転写体に向けて付勢する電界を形成する転写電源と、
    を有する画像形成装置において、
    前記液体現像剤を介した前記現像部材と前記像担持体との接触部における前記像担持体の電気抵抗は、該接触部における前記現像部材の電気抵抗よりも小さく、
    前記液体現像剤を介した前記像担持体と前記転写体との接触部における前記転写体の電気抵抗は、該接触部における前記像担持体の電気抵抗よりも小さいことを特徴とする画像形成装置。
  2. 像担持体と、
    キャリア液中にトナーが分散された体積抵抗率が1.0×10 Ω・cm以上、1.0×1013Ω・cm以下の液体現像剤を担持して搬送し、前記像担持体上に形成された静電像を前記液体現像剤で現像する、前記液体現像剤を介して前記像担持体と接触する現像部材と、
    前記現像部材と前記像担持体との間に前記トナーを前記像担持体に向けて付勢する電界を形成する現像電源と、
    を有する画像形成装置において、
    前記液体現像剤を介した前記現像部材と前記像担持体との接触部における前記像担持体の電気抵抗は、該接触部における前記現像部材の電気抵抗よりも小さいことを特徴とする画像形成装置。
  3. 像担持体と、
    キャリア液中にトナーが分散された体積抵抗率が1.0×10 Ω・cm以上、1.0×1013Ω・cm以下の液体現像剤で前記像担持体上に形成された画像が転写される、前記液体現像剤を介して前記像担持体と接触する転写体と、
    前記像担持体と前記転写体との間に前記トナーを前記転写体に向けて付勢する電界を形成する転写電源と、
    を有する画像形成装置において、
    前記液体現像剤を介した前記像担持体と前記転写体との接触部における前記転写体の電気抵抗は、該接触部における前記像担持体の電気抵抗よりも小さいことを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記液体現像剤を介した前記現像部材と前記像担持体との接触部における前記現像部材の電気抵抗と前記像担持体の電気抵抗との差は、1.0×10Ω以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  5. 前記液体現像剤を介した前記像担持体と前記転写体との接触部における前記像担持体の電気抵抗と前記転写体の電気抵抗との差は、1.0×10Ω以下であることを特徴とする請求項1又は3に記載の画像形成装置。
  6. 前記現像部材は導電性基体上に弾性体層が形成されて構成されており、前記接触部における前記現像部材の電気抵抗は、前記接触部の面積における前記弾性体層の厚み分の電気抵抗であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  7. 前記転写体は導電性部材上に掛け回された弾性体で形成された無端状のベルトで構成されており、前記接触部における前記転写体の電気抵抗は、前記接触部の面積における前記ベルトの厚み分の電気抵抗であることを特徴とする請求項1又は3に記載の画像形成装置。
  8. 前記像担持体は導電性基体上に感光層が形成されて構成されており、前記接触部における前記像担持体の電気抵抗は、前記接触部の面積における前記感光層の厚み分の電気抵抗であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記液体現像剤は、光硬化性を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記液体現像剤の主成分がビニルエーテルモノマーであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  11. 前記液体現像剤は、前記トナーの帯電性を調整する電荷誘導剤を含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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