JP6609919B2 - 半導体基板の洗浄方法 - Google Patents

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Description

この発明は、高融点金属を含む半導体基板から不要金属を除去する半導体基板の洗浄方法に関するものである。
半導体製造工程において、W(タングステン)等の高融点金属がコンタクトプラグなどに頻繁に使用される。これらの金属を使用するにあたり、半導体ウエハ上に共存し、不要となった他のTiN(窒化チタン)等の金属を除去して、W等の金属を残す工程が必要になる。
半導体基板のTiN除去、W保護技術として以下の方法が知られている。
特許文献1は、高濃度の硫酸で、Wの溶解を抑制しつつTiNを溶解している。特許文献2は、水酸化4級アンモニウムおよび過酸化水素を含む溶液を用いた処理方法が提案されている。
また、特許文献3および特許文献4では、フッ酸と過酸化水素および水溶性有機溶媒と防食剤の混合液を含むWおよびTiNの処理方法が提案されている。
特開2003−234307号公報 特許5347237号特許公報 特開2009−19255号公報 特開2009−21516号公報
しかし、特許文献1で提案されている技術では、TiNのエッチングレートが1.5nm/min以下で低いため、実際に処理する時間が長くなり、スループットが小さくなってしまう。
また、特許文献2で提案されている方法では、TiN/Wの選択比が7.8以下と低いため、Wの溶解を抑える場合には処理時間を短くしなければならず、その場合TiNが十分に溶解しないという課題がある。
さらに、特許文献3、4で提案されている方法では、TiNおよびWのエッチングレートがTiNで0.12mm/min以上、Wで0.01mm/min以上と非常に大きく、nmオーダーの制御を必要とする工程への適用は困難である。
以上のように、前述の従来技術では、TiN/Wの選択比が低い、またはTiNの処理速度が遅い、もしくはWおよびTiNの処理速度が速すぎるという課題がある。
本願発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、不要金属を効果的に洗浄除去できるとともに、必要とされる高融点金属の除去を極力回避することができる半導体基板の洗浄方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の半導体基板の洗浄方法のうち、第1の本発明は、W及びMoの一方または両方からなる高融点金属を含む半導体基板からTi及びTiNの一方または両方からなる不要金属を除去する半導体基板の洗浄方法であって、
前記半導体基板に、硫酸濃度が80〜98質量%、過硫酸及びオゾンの少なくとも一つからなる酸化剤の酸化剤濃度が0.0005〜1mol/L、温度が80〜180℃の硫酸溶液を接触させて前記不要金属を除去するものであり、
前記洗浄に際し、前記高融点金属のエッチングレートが10nm/min以下、前記不要金属のエッチングレートが5nm/min以上であり、かつ、前記不要金属のエッチングレート(nm/min)/前記高融点金属のエッチングレート(nm/min)である溶解比が、8以上であることを特徴とする。
さらに他の本発明の半導体基板の洗浄方法は、前記本発明において、前記硫酸溶液が、電解硫酸であることを特徴とする。
他の本発明の半導体基板の洗浄方法は、前記本発明において、前記酸化剤として過硫酸を含むことを特徴とする
さらに他の本発明の半導体基板の洗浄方法は、前記半導体基板を前記硫酸溶液に浸漬して洗浄することを特徴とする。
さらに他の本発明の半導体基板の洗浄方法は、前記半導体基板に前記硫酸溶液を接触、流下させて洗浄することを特徴とする
以下に、本発明で規定する条件等について説明する。
硫酸濃度:80〜98質量%
硫酸の使用によって、W、Moなどの高融点金属の溶解を抑制しつつ、Ti、TiNなどの不要金属の除去洗浄を行うことができる。硫酸濃度が80質量%未満であると、高融点金属の溶解抑制効果が十分に得られない。また、濃硫酸は空気中の微量の水分が溶け込みやすいためで、硫酸濃度の上限は98質量%とする。なお、硫酸濃度は、洗浄に使用される時の濃度を示している。
酸化剤濃度:0.0005〜1mol/L
酸化剤の作用により、不要金属の溶解作用が得られる。ただし、酸化剤の濃度が、0.0005mol/L未満であると洗浄力が不足し、一方、1mol/Lを超過すると、高融点金属のダメージが大きくなる。このため、酸化剤濃度は0.0005〜1mol/Lに設定する。また、同様の理由で、酸化剤濃度の下限は0.005mol/Lが望ましく、酸化剤濃度の上限は0.1mol/Lが望ましい。酸化剤濃度は、洗浄に使用される時の濃度を示している。
なお、酸化剤としては、ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ一硫酸(総称して過硫酸と称する)、オゾン、活性酸素などが例示される。
温度:80〜180℃
硫酸溶液は、温度を高めることで不要金属の洗浄効果を高める。温度が低いと、洗浄能力が不足である。一方、温度が高すぎると、高融点金属のダメージを招く。このため、溶液の温度は、80〜180℃とする。また、溶液の温度の下限は、90℃、上限は、130℃とするのが望ましい。なお、液温を調整する場合、半導体基板に溶液を接触させる際に上記温度を有するものとする。
本発明によれば、タングステンなどの高融点金属のダメージを抑えつつ、半導体基板に共存しているTi、TiNなどの不要な金属を半導体基板から効果的に除去する洗浄を行うことができる。
本発明の一実施形態に使用される硫酸リサイクル型洗浄システムを示す図である。 同じく、他の実施形態に使用される硫酸リサイクル型洗浄システムを示す図である。 同じく、さらに他の実施形態に使用される硫酸リサイクル型洗浄システムを示す図である。
(実施例1)
以下に、本発明の一実施形態を図1に基づいて説明する。
本実施形態に用いられる硫酸リサイクル型洗浄システムでは、洗浄槽1と電解反応槽10とを備えている。洗浄槽1は、電解反応槽10が戻り管4と送り管5とからなる循環路によって接続されている。戻り管4と送り管5とは、それぞれ少なくとも内面がテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂で構成されており、戻り管4には硫酸溶液2を送液するための送液ポンプ6が介設されている。
戻り管4と送り管5との間には、熱交換器7が介設されており、該熱交換器7によって戻り管4を流れる溶液と送り管5を流れる溶液とが互いに熱交換可能になっている。なお、熱交換器7内の流路(図示しない)も少なくとも内面がフッ素樹脂で構成されている。戻り管4、送り管5、熱交換器7の流路を過硫酸に対し耐性のあるフッ素樹脂などで構成することで、過硫酸による損耗を回避することができる。なお、この実施形態では、戻り管4と送り管5との間で溶液の熱交換を行うものとしているが、本発明としては、戻り管4に溶液を好適には10〜90℃(電解時温度)に冷却する冷却手段を設け、送り管5に溶液を好適には80〜180℃(洗浄時温度)に加熱する加熱手段を設けたものとすることも可能である。また、洗浄槽1に加熱器などを設けるようにしてもよい。
電解反応槽10には、陽極11および陰極12が配置され、さらに陽極11と、陰極12との間に所定の間隔をおいて複数のバイポーラ電極13…13が配置されている。バイポーラ電極の数は特に限定されない。また、バイポーラ式ではなく、陽極と陰極のみを電極として備えるものであってもよい。陽極11および陰極12には、直流電源14が接続されており、これにより電解反応槽10での直流電解が可能になっている。
この実施形態では、陽極11、陰極12、バイポーラ電極13はダイヤモンド電極によって構成されている。該ダイヤモンド電極は、基板状にダイヤモンド薄膜を形成するとともに、該ダイヤモンド薄膜の炭素量に対して、好適には50〜20,000ppmの範囲でボロンをドープすることにより製造したものである。また、薄膜形成後に基板を取り去って自立型としたものであってもよい。
また洗浄槽1は、上記循環ラインとは別系統で、熱分解用循環配管22、24によって、加熱分解槽20と接続されている。熱分解用循環配管22には送液ポンプ23が介設されており、熱分解用循環配管22、24と送液ポンプ23によって洗浄槽1と加熱分解槽20との間で洗浄液の循環が可能になっている。また、加熱分解槽20には、槽内の液を加熱するためのヒータ21が設けられている。
次に、上記構成よりなる硫酸リサイクル型洗浄システムの作用について説明する。
上記洗浄槽1内に、硫酸を収容し、これに超純水を混合して、硫酸濃度が80〜98質量%の硫酸溶液とする。これを送液ポンプ6によって順次、電解反応槽10に送液する。電解反応槽10では、陽極11および陰極12に直流電源14によって通電すると、バイポーラ電極13…13が分極し、所定の間隔で陽極、陰極が出現する。電解反応槽10に送液される溶液は、これら電極間に通水される。この際に通液線速度が1〜10,000m/hrとなるように送液ポンプ6の出力を設定するのが望ましい。なお、上記通電では、ダイヤモンド電極表面での電流密度が10〜100,000A/mとなるように通電制御するのが望ましい。
電解反応槽10で溶液に対し通電されると、溶液中の硫酸イオンが酸化反応して過硫酸が生成される。この過硫酸を含む硫酸溶液2は、送り管5から洗浄槽1へと送液され、洗浄槽1内において、硫酸濃度が80〜98質量%、酸化剤濃度が0.0005〜1mol/Lとなる。洗浄槽1内の酸化剤濃度を測定して、上記範囲内で洗浄を行うようにするのが望ましい。
洗浄槽1内では、自己分解によって過硫酸イオン濃度が漸減するものの電解反応槽10との間で溶液が循環し、電解反応槽10において電解されて過硫酸イオンが生成されることから、高い過硫酸イオン濃度が維持される。なお、この実施形態では、立ち上げ時に硫酸から過硫酸を含む硫酸溶液とする過程について説明したが、本発明としては、当初から過硫酸が用意されているものであってもよい。ただし、オンサイトで過硫酸を製造するという点では、電解反応装置を用いて過硫酸を製造することが有利である。
また、洗浄槽1内の硫酸溶液2は、熱分解用循環配管22、24、送液ポンプ23によって加熱分解槽20内との間で循環させ、さらに、ヒータ21によって加熱分解槽20内の溶液を加熱することで、洗浄槽1内の硫酸溶液2を昇温させる。なお、熱分解用循環配管22、24、送液ポンプ23による循環は、洗浄槽1内での過硫酸濃度が十分に高くなった後に行うようにしてもよい。
上記昇温によって、洗浄液となる硫酸溶液2の温度が、洗浄槽1内において80〜180℃になった状態で、被洗浄材である半導体ウエハ100の洗浄を開始する。半導体ウエハ100は、本発明の半導体基板に相当し、この例では半導体ウエハ100に高融点金属としてタングステンが使用されており、不要金属としてTiNが残存している。
洗浄では、洗浄槽1内に、半導体ウエハ100を浸漬する。すると、洗浄槽1内では、過硫酸の自己分解および硫酸の作用によって高い酸化作用が得られており、半導体ウエハ100上の汚染物および不要金属が効果的に除去され、硫酸溶液2中に移行する。硫酸溶液2中に移行した除去物のうちレジスト等の有機化合物は、過硫酸の作用によって分解される。洗浄槽1内の硫酸溶液は、戻り管4、送液ポンプ6によって電解反応槽10に送液され、上記のように硫酸イオンから過硫酸イオンが生成されて、自己分解によって低下した過硫酸濃度を高めて硫酸溶液2を再生する。
また、硫酸溶液2が洗浄槽1から電解反応槽10に向けて上記戻り管4を移動する際に、電解反応槽10において電解処理がなされて送り管5を移動する硫酸溶液2との間で、熱交換器7において熱交換がなされる。洗浄槽1から送液される硫酸溶液2は、洗浄に好適なように加熱されている。一方、電解反応槽10から送液される硫酸溶液2は、温度が低下している。これら硫酸溶液2が熱交換されることによって戻り管4を移動する硫酸溶液2は温度が低下し、一方、送り管5を移動する硫酸溶液2は、高い温度に加熱される。熱交換器7で熱交換され、戻り管4を移動する硫酸溶液2は、その後、自然冷却によって次第に降温し、電解反応に好適な温度(10〜90℃)となる。なお、確実に温度を低下させたい場合には、電解反応槽10に至る硫酸溶液を水冷、空冷するなどして強制的に冷却する冷却部を付設することもできる。
熱交換器7で熱交換され、送り管5を移動する硫酸溶液2は、洗浄槽1に送られ、洗浄槽1内に残存する硫酸溶液2に混合される。
洗浄槽1で除去物が取り込まれた硫酸溶液2は、熱分解用循環配管24によって加熱分解槽20に送液し、ここでヒータ21で十分な温度にまで加熱することで除去物中のレジスト等の有機化合物が加熱分解されて硫酸溶液2の清浄度が高まる。その他、難溶性のSSについては、循環路に介設したSS除去フィルタで除去することができる。ただし、金属イオンについては、除去困難であり、経時的に濃縮されるので、定期的に液交換する必要がある。この硫酸溶液2を熱分解用循環配管22および送液ポンプ23によって電解反応槽10に戻すことで洗浄効果が回復した硫酸溶液2によって洗浄を継続することができる。
(実施形態2)
次に、他の実施形態を図2に基づいて説明する。
この実施形態に用いられる硫酸リサイクル型枚葉式洗浄システムは、枚葉式洗浄装置30と、電解反応槽50、55を含む電解反応装置と、戻り管40a、40b、送り管41a、41bを含む循環ラインを主要な構成としている。
枚葉式洗浄装置30では、液滴噴流形成装置として液体スプレーノズル32を備えており、該液体スプレーノズル32の先端側噴出部が洗浄槽31内に位置している。該液体スプレーノズル32には、電解反応装置との間で過硫酸を含む硫酸溶液を循環させる循環ラインの戻り管40bと、Nガスの供給管33とが接続されている。液体スプレーノズル32は、戻り管40bから供給される硫酸溶液と、Nガスの供給管33から供給される高圧のNガスとを混合して、過硫酸を含む硫酸溶液の液滴を下方に向けて噴出するように構成されている。なお、枚葉式洗浄装置では、硫酸溶液を噴出する他、半導体ウエハに、泡状にして接触させたり、スプレーしたり、滴下したりするものであってもよい。
なお、戻り管40bには、液体スプレーノズル32の接続部の直前に、加熱装置49が設けられており、液体スプレーノズル32に供給される硫酸溶液を洗浄時に80〜180℃の温度となるよう加熱する。
洗浄槽31内には、液体スプレーノズル32の噴出方向に、基板載置台34が設置されている。基板載置台34には、半導体ウエハ100が載置される。基板載置台34または液体スプレーノズル32は、半導体ウエハ100の表面上に液滴はむらなく当たるように相対的に移動可能とすることができる。
洗浄槽31の排液部には、送り管41aが接続されており、該送り管41aには硫酸溶液を送液するための送液ポンプ42が介設されている。送液ポンプ42の下流側には、戻り管40bと送り管41aとの間で、熱交換を行う熱交換器43が配置され、その下流側で溶液貯槽44に接続されている。溶液貯槽44には、超純水を供給するための超純水供給ライン45が接続され、さらに収容されている溶液のTOCを測定するTOC測定器48が備えられている。溶液貯槽44からはさらに送り管41bが伸び、送液ポンプ47を介して、電解反応槽50の入液側に接続されている。
電解反応槽50には、陽極51aおよび陰極51bが配置され、陽極51aと、陰極51bとの間に所定の間隔をおいて複数のバイポーラ電極51c…51cが配置されている。バイポーラ電極の数は特に限定されない。また、電解反応槽では、陽極と陰極のみを電極として備えるものであってもよい。陽極51aおよび陰極51bには、直流電源52が接続されている。
電解反応槽50では、出液側には連結管53が接続されて、その他端が電解反応槽55の入液側に接続されている。電解反応槽55は、電解反応槽50と同様の構成を有しており、陽極56aおよび陰極56bが配置され、陽極56aと、陰極56bとの間に所定の間隔をおいて複数のバイポーラ電極56c…56cが配置されている。上記陽極56aおよび陰極56bには、直流電源57が接続されている。電解反応槽55の出液側に戻り管40aが接続されている。
この実施形態では、各陽極および各陰極はダイヤモンド電極によって構成されている。ダイヤモンド電極は、基板状にダイヤモンド薄膜を形成するとともに、該ダイヤモンド薄膜の炭素量に対して、好適には50〜20,000ppmの範囲でボロンをドープすることにより製造したものである。また、薄膜形成後に基板を取り去ってセルフスタンド型としたものであってもよい。
電解反応槽55に接続された戻り管40aは、前記溶液貯槽44に接続されており、溶液貯槽44に接続された戻り管40bは、送液ポンプ48を介して前記した熱交換器43に接続され、さらに加熱装置49を介して液体スプレーノズル32に接続されている。
次に、上記構成よりなる硫酸リサイクル型枚葉式洗浄システムの作用について説明する。
溶液貯槽44内に、硫酸を収容し、これに超純水供給ライン45より所定の体積比で超純水を混合して硫酸濃度が80〜98質量%の硫酸溶液とする。これを送液ポンプ47によって順次、電解反応槽50に送液する。電解反応槽50では、陽極51aおよび陰極51bに直流電源52によって通電すると、バイポーラ電極51c…51cが分極し、所定の間隔で陽極、陰極が出現する。電解反応槽50に送液される硫酸溶液は、これら電極間に通水される。この際に通液線速度が1〜10,000m/hrとなるように送液ポンプ47の出力を設定するのが望ましい。なお、上記通電では、ダイヤモンド電極表面での電流密度が10〜100,000A/mとなるように通電制御するのが望ましい。
電解反応槽50で硫酸溶液に対し通電されると、溶液中の硫酸イオンが酸化反応して過硫酸イオンが生成され高濃度の過硫酸を含む硫酸溶液が得られる。この硫酸溶液は、連結管53からさらに電解反応槽55に送られ、電解反応槽50と同様に直流電源57によって通電されて過硫酸イオンの生成がなされる。このようにして高い濃度の過硫酸を含む硫酸溶液は、戻り管40aを通して一旦、溶液貯槽44に貯留される。溶液貯槽44に貯留された硫酸溶液は、戻り管40bを通して送液ポンプ48によって洗浄装置30側に送液される。硫酸溶液は、熱交換器43を通り、ここで、洗浄槽31から溶液貯槽44に向けて送液される送り管41aの溶液との間で熱交換されて昇温する。この硫酸溶液はさらに洗浄装置30側に送液され、加熱装置49によって80〜180℃に加熱されて液体スプレーノズル32に供給される。
洗浄槽30では、液体スプレーノズル32において加熱硫酸溶液とNガスとが混合されて、高温の硫酸液滴が一定時間噴出される。この際の硫酸溶液は、硫酸濃度が80〜98質量%で、酸化剤濃度は、0.0005〜1mol/Lに調整されている。
基板載置台34上には半導体ウエハ100が設置されており、基板載置台34によって半導体ウエハ100が回転し、硫酸溶液の液滴によって半導体ウエハ100の表面の清浄がなされ、レジストなどの有機化合物、不要金属が除去される。噴出された硫酸溶液は、半導体ウエハ100を洗浄した後、飛散・落下して、不要金属、レジスト溶解物などともに送り管41aに排出される。送り管41aでは、送液ポンプ42によって硫酸溶液が溶液貯槽44側へと送液される。この際には、熱交換器43によって戻り管40bとの間で熱交換されて硫酸溶液の温度が低下し、さらに、自然冷却によっても次第に降温し、電解反応に好適な10℃から90℃の範囲内の温度となる。その後、溶液貯槽44に一時貯留される。なお、確実に温度を低下させたい場合には、溶液貯槽44を水冷、空冷するなどして強制的に冷却する冷却部を付設することもできる。送り管41aでの送液に際しては、洗浄槽31で剥離除去されたレジスト溶解物の分解がなされる。また溶液貯槽44では、上記熱交換によって溶液の温度が低下しており、自己分解が抑制されている。また、溶液貯槽44で溶液が一時貯留される際にもレジスト溶解物の分解が進行し、電解反応装置へのレジスト溶解物の流入が効果的に阻止される。
なお、溶液貯槽44では、枚葉式洗浄装置におけるレジスト等汚染物の剥離・溶解に伴ってTOCが生成する。このTOCは、TOC測定装置58によって測定し、その測定結果の時間的変化に基づいてTOC増加速度を算出することができる。その他、難溶性のSSについては、循環路に介設したSS除去フィルタで除去することができる。ただし、液中に溶解している金属イオンについては、除去困難であり、経時的に濃縮されるので、定期的に液交換する必要がある。
溶液貯槽44に収容された硫酸溶液は、その後、前記と同様に電解反応装置に送液され、自己分解によって過硫酸イオン濃度が低下した溶液を電解して硫酸イオンから過硫酸イオンを生成して、硫酸溶液の再生を行って、再度、溶液貯槽44に収容され、その後は、前記と同様に洗浄装置30に戻されて洗浄液として使用される。
(実施形態3)
上記各実施形態では、硫酸に過硫酸以外の酸化剤を含む洗浄液として電解硫酸を用いたが、別の態様の硫酸溶液を用いた、他の実施形態とするものであってもよい。
この実施形態に使用するに硫酸リサイクル型枚葉式洗浄システムについて図3に基づいて説明する。なお、この実施形態で、前記実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略または簡略化する。
硫酸リサイクル型枚葉式洗浄システムは、洗浄装置30と、溶液貯槽60とを有しており、溶液貯槽60に接続された送り管61は、洗浄槽30の液体スプレーノズル32に接続されている。送り管61には、送液ポンプ61と加熱装置49とが介設されている。
洗浄槽31では、洗浄に用いられた硫酸溶液を排液する排液管35が接続されている。なお、洗浄済みの硫酸溶液を貯留槽60側に環流するように構成することも可能である。
貯留槽60では、オゾンまたは過酸化水素水を槽内に供給する供給管64が接続されている。
次に、上記構成よりなる硫酸リサイクル型枚葉式洗浄システムの作用について説明する。
貯留槽60内に、硫酸を収容し、所定の体積比で超純水を混合し、さらに、貯留槽60内には供給管64によって所定量のオゾンまたは過酸化水素水を供給する。貯留槽60では、洗浄時において、硫酸濃度が80〜98質量%で、酸化剤濃度が0.0005〜1mol/Lとなるように調整が行われる。またこれに伴い、過酸化水素の混合比は、体積比で硫酸:過酸化水素=50:1〜200:1に限定される。
貯留槽60内の硫酸溶液は、送液ポンプ61によって送り管62を介して洗浄装置30側に送液される。硫酸溶液は、加熱装置49によって洗浄時に80〜180℃の温度となるように加熱されて液体スプレーノズル32に供給される。
洗浄槽30では、液体スプレーノズル32において加熱硫酸溶液とNガスとが混合されて、高温の硫酸液滴が一定時間噴出される。この際の酸化剤濃度は、0.0005〜1mol/Lとなる。
基板載置台34上には半導体ウエハ100が設置され、基板載置台34によって半導体ウエハ100が回転し、前記硫酸溶液の液滴によって半導体ウエハ100の表面の清浄がなされ、レジストなどの有機化合物、不要金属が除去される。噴出された硫酸溶液は、半導体ウエハ100を洗浄した後、飛散・落下して、不要金属、レジスト溶解物などともに排液ライン35で排出される。
以下に、本発明の実施例および比較例を示す。なお、実施例および比較例では、上記実施形態の洗浄システムを用いた。
(実施例1〜7および比較例1〜5)
バッチ式洗浄装置の洗浄槽内に、電解硫酸溶液(表中の硫酸濃度、酸化剤濃度)を満たし、
(1)シリコンウエハ上にTiN層が200nm積層したベタウエハおよび
(2)シリコンウエハ上にW層が200nm積層したベタウエハ
を表中の温度で、120秒間で洗浄を実施した。処理後の溶液をICP−MS(誘導結合プラズマ質量分析装置、以下単にICP−MSと表記する)を用いて成分分析し、溶液中のTiN濃度およびW濃度からウエハのエッチングレート(E/R)を確認した、そのエッチングレートからTiN/W溶解比を算出した。
その結果は表中に示す。
(実施例8、9、比較例6)
枚葉式洗浄装置の洗浄機内に、過酸化水素水またはオゾンを添加した硫酸溶液(表中の硫酸濃度、酸化剤濃度、硫酸と過酸化水素水との混合比)を供給し、
(1)シリコンウエハ上にTiN層が200nm積層したベタウエハおよび
(2)シリコンウエハ上にW層が200nm積層したベタウエハ
を表中の温度で、120秒間で洗浄を実施した。処理後の溶液をICP−MS(誘導結合プラズマ質量分析装置、以下単にICP−MSと表記する)を用いて成分分析し、溶液中のTiN濃度およびW濃度からウエハのエッチングレートを確認し、そのエッチングレートからTiN/W溶解比を算出した。
その結果は表中に示す。
Figure 0006609919
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表に示すように、実施例では、硫酸濃度が80〜98質量%、酸化剤濃度が0.0005〜1mol/L、温度が80〜180℃の硫酸溶液を半導体基板に接触させることにより、シリコンウエハにおいてE/R(TiN)を5nm/min以上かつE/R比を8以上とすることができ、タングステンへのダメージを低減しつつ、TiNを効果的に除去することができた。
一方、比較例では、硫酸濃度、酸化剤濃度、温度の少なくとも一つが不適当であることにより、シリコンウエハにおいて、タングステンにダメージを与えたり、TiNの除去効果が不十分であったりして効果的な洗浄を行うことができなかった。
以上、本発明について上記実施形態および実施例に基づいて説明を行ったが、本発明は、上記実施形態および実施例の内容に限定されるものではなく、本願発明の範囲を逸脱しない限りは適宜の変更が可能である。
1 洗浄槽
2 硫酸溶液
4 戻り管
5 送り管
6 送液ポンプ
7 熱交換器
10、10a、10b 電解反応槽
11、11a、11b 陽極
12、12a、12b 陰極
13 バイポーラ電極
14 直流電源
20 加熱分解槽
21 ヒータ
25 超純水補給ライン
30 洗浄装置
31 洗浄槽
32 液体スプレーノズル
34 基板載置台
40a 戻り管
40b 戻り管
41a 送り管
41b 送り管
42 送液ポンプ
47 送液ポンプ
48 送液ポンプ
49 加熱装置
50 電解反応槽
51a 陽極
51b 陰極
51c バイポーラ電極
52 直流電源
55 電解反応槽
56a 陽極
56b 陰極
56c バイポーラ電極
57 直流電源
100 基板

Claims (4)

  1. W及びMoの一方または両方からなる高融点金属を含む半導体基板からTi及びTiNの一方または両方からなる不要金属を除去する半導体基板の洗浄方法であって、
    前記半導体基板に、硫酸濃度が80〜98質量%、過硫酸及びオゾンの少なくとも一つからなる酸化剤の酸化剤濃度が0.0005〜1mol/L、温度が80〜180℃の硫酸溶液を接触させて前記不要金属を除去するものであり、
    前記洗浄に際し、前記高融点金属のエッチングレートが10nm/min以下、前記不要金属のエッチングレートが5nm/min以上であり、かつ、前記不要金属のエッチングレート(nm/min)/前記高融点金属のエッチングレート(nm/min)である溶解比が、8以上であることを特徴とする半導体基板の洗浄方法。
  2. 前記硫酸溶液が、電解硫酸であることを特徴とする請求項1に記載の半導体基板の洗浄方法。
  3. 前記半導体基板を前記硫酸溶液に浸漬して洗浄することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体基板の洗浄方法。
  4. 前記半導体基板に前記硫酸溶液を接触、流下させて洗浄することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体基板の洗浄方法。
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