JP6132082B2 - 半導体基板の洗浄方法および洗浄システム - Google Patents

半導体基板の洗浄方法および洗浄システム Download PDF

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Description

本発明は、TiNが少なくとも一部露出している、シリサイド化処理がされた半導体基板を洗浄する半導体基板の洗浄方法および洗浄システムに関する。
近年、CMOSプロセスではシリサイド抵抗を低減するために、シリサイド材料としてNiやCoを用いたNiSiやCoSiが用いられる。しかし、接合リーク電流の低減のため、NiやCoにPtやPdを5〜10%混入した合金が用いられている。中でも、NiPtを用いた場合は耐熱性の向上と接合リーク電流の抑制効果が期待される。(特許文献1、2参照)
シリサイド化工程では、合金をSi基板上に製膜後、熱酸化処理を施すことで合金とSiが反応してシリサイドが形成されるが、残留する未反応の合金は除去する必要がある。例えばNiPtシリサイド形成後に未反応のNiPtを除去するため、SPM(硫酸と過酸化水素の混合液)を用いる方法が知られている。(特許文献3、4参照)
また、NiPtを溶解しつつゲート金属(TiNなど)のエッチングを抑える洗浄方法として、王水を用いる方法が知られている。(特許文献4、5参照)
また、硫酸系酸化剤で処理した後に塩酸系酸化剤で処理する方法が提案されている。(特許文献6参照)
特開2008−258487号公報 特開2008−160116号公報 特開2002−124487号公報 特開2008−118088号公報 特表2009−535846号公報 特開2010−157684号公報
しかし、従来の方法のうちSPMを用いる方法では、過酸化水素の配合比率を高くすればNiPtを溶解することができるが、その際にエッチングしてはいけないTiN(例えばゲート電極として露出)も溶解してしまう。
また、王水を用いる方法では、王水がシリサイド膜を痛めてしまう。
さらに、硫酸系酸化剤で処理した後に塩酸系酸化剤で処理する方法では、二段階で処理するため一剤処理と比較して時間がかかり操作が煩雑になるという問題がある。
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、TiNが少なくとも一部露出し、シリサイド化処理がされた半導体基板を洗浄する際に、TiNやシリサイド膜の損傷を抑制しつつ効果的に洗浄を行うことができる半導体基板の洗浄方法および洗浄システムを提供することを目的の一つとする。
すなわち、本発明の半導体基板の洗浄方法のうち、第1の本発明は、TiNが少なくとも一部露出し、シリサイド化処理がされた半導体基板を洗浄する方法であって、
酸化剤として少なくとも過硫酸を含む硫酸溶液からなる第1溶液と、一種以上のハロゲン化物イオンを含む第2溶液とを混合して、酸化剤濃度が0.001〜2mol/Lの混合溶液を生成する混合溶液生成工程と、前記混合溶液を前記半導体基板に接触させて該半導体基板を洗浄する基板洗浄工程とを有すること特徴とする。
第2の本発明の半導体基板の洗浄方法は、前記第1の本発明において、前記混合溶液生成工程が、第1溶液と第2溶液とを前記半導体基板に接触させる前に混合して混合溶液とする工程、または第1溶液と第2溶液とをそれぞれ別経路で供給して前記半導体基板上で互いに混ぜ合わせる工程であることを特徴とする。
第3の本発明の半導体基板の洗浄方法は、前記第1または第2の本発明において、前記ハロゲン化物イオンがフッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオンのいずれかであることを特徴とする。
第4の本発明の半導体基板の洗浄方法は、前記第1〜第3の本発明のいずれかにおいて、前記半導体基板は前記シリサイド化処理に用いた金属膜を有し、該金属膜が白金を含むことを特徴とする。
第5の本発明の半導体基板の洗浄方法は、前記第1〜第4の本発明のいずれかにおいて、前記混合溶液において、前記ハロゲン化物イオンの濃度の総和が0.2mmol/L〜2mol/Lであることを特徴とする。
第6の本発明の半導体基板の洗浄方法は、前記第1〜第5の本発明のいずれかにおいて、前記酸化剤を含む硫酸溶液が、硫酸電解液、硫酸と過酸化水素の混合溶液、硫酸とオゾンの混合溶液からなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする。
第7の本発明の半導体基板の洗浄方法は、前記第1〜第6の本発明のいずれかにおいて、前記混合溶液において、液温を80〜200℃の沸点以下の温度にして前記半導体基板に接触させることを特徴とする。
第8の本発明の半導体基板の洗浄方法は、前記第7の本発明において、80℃以上の前記混合溶液を生成してから5分以内に前記半導体基板に接触させることを特徴とする。
第9の本発明の半導体基板の洗浄方法は、前記第1〜第8の本発明のいずれかにおいて、前記硫酸溶液の濃度が、前記混合溶液において50〜95質量%であることを特徴とする。
第10の本発明の半導体基板の洗浄システムは、
TiNが少なくとも一部露出し、シリサイド化処理がされた半導体基板を洗浄する洗浄部と、
前記洗浄部に配置され、洗浄用の溶液を前記洗浄部の半導体基板に送出して接触させる送出部と、
一端が前記送出部に接続され、酸化剤として少なくとも過硫酸を含む硫酸溶液を前記送出部に移送する硫酸溶液移送路と、
一端が前記送出部に接続され、一種以上のハロゲン化物イオンを含むハロゲン化物溶液を前記送出部に移送するハロゲン化物溶液移送路と、を備え、
前記硫酸溶液移送路と前記ハロゲン化物溶液移送路とは途中で合流して共通移送路を形成して前記送出部に接続されていることを特徴とする。
第11の本発明の半導体基板の洗浄システムは、前記第10の本発明において、
前記硫酸溶液と前記ハロゲン化物溶液とが前記共通移送路中で混合されて酸化剤濃度0.001〜2mol/Lの混合溶液となるよう構成されていることを特徴とする。
第12の本発明の半導体基板の洗浄システムは、前記第10または第11の本発明において、前記共通移送路に介設され、または前記硫酸溶液移送路と前記ハロゲン化物溶液移送路とが接続された混合槽を有し、該混合槽で前記硫酸溶液と前記ハロゲン化物溶液とが混合していることを特徴とする。
第13の本発明の半導体基板の洗浄システムは、前記第10〜第12の本発明のいずれかにおいて、前記硫酸溶液移送路における前記共通移送路より上流側、前記ハロゲン化物溶液移送路における前記共通移送路より上流側、前記共通移送路のうち少なくとも1箇所に、溶液を加熱する加熱部が介設されていることを特徴とする。
第14の本発明の半導体基板の洗浄システムは、
TiNが少なくとも一部露出し、シリサイド化処理がされた半導体基板を洗浄する洗浄部と、
前記洗浄部に配置され、酸化剤として少なくとも過硫酸を含む硫酸溶液を前記洗浄部の半導体基板に送出して接触させる硫酸溶液送出部と、
一端が前記硫酸溶液送出部に接続され、前記硫酸溶液を前記硫酸溶液送出部に移送する硫酸溶液移送路と、
前記洗浄部に配置され、一種以上のハロゲン化物イオンを含むハロゲン化物溶液を前記洗浄部の半導体基板に送出して接触させるハロゲン化物溶液送出部と、
一端が前記ハロゲン化物溶液送出部に接続され、前記ハロゲン化物溶液を前記ハロゲン化物溶液送出部に移送するハロゲン化物溶液移送路と、を備え、
前記硫酸溶液送出部と前記ハロゲン化物溶液送出部とは、前記硫酸溶液送出部から送出された前記硫酸溶液と前記ハロゲン化物溶液送出部から送出された前記ハロゲン化物溶液とが前記半導体基板上で混じり合うように配置されていることを特徴とする。
第15の本発明の半導体基板の洗浄システムは、前記第14の本発明において、
前記硫酸溶液と前記ハロゲン化物溶液とが前記洗浄部の半導体基板上で互いに混ざり合い酸化剤濃度0.001〜2mol/Lの混合溶液となるよう構成されていることを特徴とする。
第16の本発明の半導体基板の洗浄システムは、前記第14または第15の本発明において、
前記硫酸溶液移送路および前記ハロゲン化物溶液移送路の一方または両方に溶液を加熱する加熱部が介設されていることを特徴とする。
第17の本発明の半導体基板の洗浄システムは、前記第10〜第16の本発明のいずれかにおいて、前記洗浄部が、枚葉式であることを特徴とする。
本発明で洗浄の対象となる半導体基板は、TiNが少なくとも一部露出し、シリサイド化処理がされた半導体基板である。該半導体基板の製造方法は本発明としては特に限定されるものではない。
本発明で用いる第1溶液は、酸化剤として少なくとも過硫酸を含む硫酸溶液であり、硫酸電解液、硫酸と過酸化水素の混合溶液、硫酸とオゾンの混合溶液などを選択することができる。なお、過硫酸としては、ペルオキソ二硫酸とペルオキソ一硫酸が例示され、いずれか一方、または両方が混合したものでもよい。このとき酸化剤としては過硫酸と過硫酸の自己分解に伴って発生する過酸化水素がほぼ全量を占める。
酸化剤は、第1溶液と第2溶液の混合溶液において、0.001〜2mol/Lの濃度となるように混合条件を設定しておく。
酸化剤濃度0.001mol/L未満では洗浄力が不足し、酸化剤濃度が2mol/Lを超過するとエッチングレートが高くなってしまい実用が困難である。
硫酸溶液は、第1溶液と第2溶液の混合溶液において、硫酸濃度が50〜95質量%となるように設定するのが望ましく。80質量%以上とすることが、沸点が高くない、より高温で洗浄できるという理由でより好ましい。ただし含水量が極度に少ないとシリサイド化処理に用いた膜に含まれる金属の溶解効率が下がるので90質量%以下とするのが好ましい。
第2溶液は、一種以上のハロゲン化物イオンを含む溶液であり、ハロゲン化物イオンとしては、例えば、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオンの一種または二種以上が例示される。ハロゲン化物イオンを含む溶液としては、ハロゲン化物イオンの水素酸(HF、HCl、HBr、HI)やその塩(NaCl)の溶液が挙げられる。しかしHBrやHI、Iは着色しやすく、NaClのような塩はNaがウエハ上に残存する恐れがあり、さらにHFは取り扱いに注意を要するため、HClが好ましい。
なお、ハロゲン化物イオンは、第1溶液と第2溶液の混合溶液において、各ハロゲン化物イオン濃度の総和が0.2mmol/L〜2mol/Lとなるように調整するのが望ましい。
第1溶液と第2溶液とを混合する位置は、洗浄する半導体基板上であっても、洗浄より事前に予め2液をライン混合か或いは混合槽などの槽中で混合しておいてもよい。
要は、半導体基板を洗浄する際に両液を混合して半導体基板に接触させるものであればよい。この場合は生成した錯化剤がシリサイド化用に形成した膜と接触するまでに消費することを避けるために2液混合して液温80℃以上とした後、5分(好ましくは3分)以内に洗浄に供することが好ましい。なお、第1溶液として硫酸電解液を用いる場合、電解セルや電解液貯留槽やその循環ラインにハロゲン化物イオンが混入すると、電解により多量のハロゲンガスが発生するため、硫酸電解液が使用側に供給される過程で混合することが望ましい。
半導体基板に接触させる混合溶液は、液温を80℃以上、好ましくは100℃以上の温度にして前記半導体基板に接触させるのが望ましい。
これは、80℃未満では洗浄能力が不足であり、100℃以上であれば洗浄能力はほぼ十分だからである。一方、液温の上限は200℃以下の沸点以下の温度とすることができるが、エネルギー効率やエッチングレートの点から160℃以下の沸点以下の温度であることがより好ましい。
なお、液温を調整する場合、半導体基板に混合した溶液を接触させる際に上記温度を有するものとする。
また、洗浄はバッチ式でも枚葉式でも構わないが、接触効率の点で枚葉式の方がより好ましい。
すなわち、本発明によれば、酸化剤として少なくとも過硫酸を含む硫酸溶液とハロゲン化物イオンを含む溶液とが混じり合い、酸化剤濃度が0.001〜2mol/Lの状態で半導体基板に接触することで、TiNやシリサイド膜を傷めることなく半導体基板を効果的に洗浄することができる。
本発明の一実施形態の半導体基板洗浄システムを示す図である。 同じく、他の実施形態の半導体基板洗浄システムを示す図である。 同じく、さらに他の実施形態の半導体基板洗浄システムを示す図である。 同じく、さらに他の実施形態の半導体基板洗浄システムを示す図である。 同じく、実施例に用いられる半導体基板洗浄システムの概略を示す図である。
(実施形態1)
以下に、本発明の一実施形態の半導体基板洗浄システム1を図1に基づいて説明する。
半導体基板洗浄システム1は、本発明の洗浄部に相当する枚葉式洗浄機2と、酸化剤を含む硫酸溶液を貯留する硫酸溶液貯留槽4と、ハロゲン化合物イオンを含む溶液を貯留するハロゲン化物溶液貯留槽10とを備えている。
枚葉式洗浄機2は基板支持台3を備えており、基板支持台3は、図示しない駆動装置によって回転駆動が可能になっている。枚葉式洗浄機2は、本発明の洗浄部に相当し、基板支持台3に支持された半導体基板100に洗浄用の溶液を送出する送出ノズル30を備えている。送出ノズル30は、本発明の送出部に相当し、洗浄用の溶液を半導体基板100に噴霧、滴下、または流下する。なお、滴下、流下では圧力を与えて半導体基板100に溶液を吹き付けるものであってもよい。
硫酸溶液貯留槽4は、硫酸溶液移送路5が接続されている。また、ハロゲン化物溶液貯留槽10は、ハロゲン化物溶液移送路11が接続されている。硫酸溶液移送路5は、送液ポンプ6が介設され、その下流側に、移送される硫酸溶液を一過式で加熱するヒーター7が介設されている。ヒーター7は本発明の加熱部に相当する。ハロゲン化物溶液移送路11は送液ポンプ12が介設されている。
硫酸溶液移送路5とハロゲン化物溶液移送路11とは、ヒーター7および送液ポンプ12の下流側で合流して共通する共通移送路20を構成しており、共通移送路20の下流端は送出ノズル30に接続されている。
次に、半導体基板洗浄システム1を使用した半導体基板洗浄方法を以下に説明する。
先ず、TiNが少なくとも一部露出し、シリサイド化処理がされた半導体基板100を基板支持台3に支持する。半導体基板100は、例えば、メタルゲート電極が積層されたシリコン基板上に金属膜を形成し、前記シリコン基板に対してアニール処理を行ってシリコン基板上に白金などの貴金属を含むシリサイド層を形成したものを用いることができる。金属膜は、白金などの貴金属を含むものであってもよい。
但し、本発明としては半導体基板100の製造方法がこれに限定されるものではなく、TiNが少なくとも一部露出し、シリサイド化処理をされた半導体基板であれば洗浄対象とすることができる。
なお、本実施形態で好適な対象例は、メタルゲート電極やサイドウォールが形成されているなどTiNが少なくとも一部露出し、その膜厚が60nm以下(好ましくは30nm以下)、シリサイド層の厚さが60nm以下(好ましくは25nm以下)、ゲート幅が45nm以下(好ましくは30nm以下)のケースである。ただし、本発明で対象となる半導体基板がこれに限定されるものではない。
また、硫酸溶液貯留槽4には、後述するハロゲン化物溶液との混合により得られる溶液において、少なくとも過硫酸を含む酸化剤の濃度が0.001〜2mol/Lとなり、硫酸濃度が50〜95質量%となるように調整した硫酸溶液を収容する。
硫酸溶液貯留槽4に貯留する酸化剤を含む硫酸溶液は、本発明の第1溶液に相当する。
酸化剤を含む硫酸溶液は、バッチ式に硫酸溶液貯留槽4に貯留するものでもよく、また、消費量に相応して連続して酸化剤を含む硫酸溶液を補充するものであってもよい。過硫酸を含む硫酸溶液は、好適には硫酸電解液によって効率よく補充することができる。
一方、ハロゲン化物溶液貯留槽10には、上記過硫酸を含む硫酸溶液との混合によって得られる溶液において、ハロゲン化物イオンの濃度の総和が0.2mmol/L〜2mol/Lとなるように調整する。ハロゲン化物溶液としては、ハロゲン化物イオンの水素酸(HF、HCl、HBr、HI)やその塩(NaClなど)の溶液を好適に用いることができる。ハロゲン化物溶液貯留槽10に収容されるハロゲン化物溶液は、本発明の第2溶液に相当する。
半導体基板100の洗浄に際しては、基板支持台3を回転駆動して半導体基板100を回転支持するとともに、硫酸溶液貯留槽4内の過硫酸を含む硫酸溶液を送液ポンプ6によって硫酸溶液移送路5を通して所定の流量で送液し、ハロゲン化物溶液貯留槽10内のハロゲン化物溶液を送液ポンプ12によってハロゲン化物溶液移送路11を通して所定の流量で送液する。両液は、両移送路が合流する共通移送路20で混合される。なお、硫酸溶液の流量と、ハロゲン化物溶液の流量とは、両液が混合された際に所定の混合比となり、かつ混合された溶液の流量が所定量となるように設定する。
また、本実施形態では硫酸溶液移送路5で移送される、過硫酸を含む硫酸溶液は、合流前にヒーター7で一過式に加熱する。加熱温度は、ハロゲン化物溶液の混合後、半導体基板100に接触させるときに、液温が80〜200℃で沸点以下の温度となるように調整する。なお、本実施形態では、硫酸溶液のみを加熱しているが、ハロゲン化物溶液移送路11にヒーターを設けてハロゲン化物溶液を加熱するようにしてもよく、共通移送路20で加熱するようにしてもよい。
過硫酸を含む硫酸溶液とハロゲン化物イオンを含むハロゲン化物溶液とは、混合溶液において、酸化剤の濃度が0.001〜2mol/L、ハロゲン化物イオンの総和の濃度が0.2mmol/L〜2mol/L、硫酸濃度が50〜95質量%、液温が80〜200℃で沸点以下の状態で、送出ノズル30から送出されて半導体基板100に接触し、半導体基板100の洗浄が行われる。なお、過硫酸を含む硫酸溶液とハロゲン化物溶液とは、混合状態で液温80℃以上の時点から5分以内(好ましくは3分)以内に半導体基板100に接触するように送液速度および共通移送路20の長さを定めるのが望ましい。
この際に、TiNのエッチングレートが450Å/min以下、好ましくは150Å/min以下になるような条件で洗浄し、また洗浄時間が120秒以内程度、好ましくは100秒以内になるような条件で洗浄をするのが望ましい。
上記洗浄における作用の詳細を以下に説明する。
〈NiPt剥離〉
推定されるメカニズムは以下の通りである。
過硫酸とハロゲン化物イオンが反応することにより、Ptを溶解しかつPtと錯体を作りやすい錯化剤の硫酸ハロゲン化合物が生成されると考えられる。その硫酸ハロゲン化合物をシリコン基板表面のNiPtシリサイド残渣に接触されることで、NiのみでなくPtを強く溶解し、NiPt残渣を完全に除去することができる。特許文献6に示されるように、半導体基板に対する硫酸の接触とハロゲン化物イオンとの接触とを別工程にすると過硫酸とハロゲン化物イオンが接触しないため過硫酸とハロゲン化合物による錯化剤が生成されず除去効率が低い。
また、過硫酸を含む硫酸溶液と、ハロゲン化物溶液とを洗浄の直前に混合することで、錯化剤が洗浄に利用される前に消費されてしまうのを回避することができる。
〈TiNエッチング抑制〉
本混合溶液を用いることにより、酸化剤濃度を抑えつつNiPt除去することができ、メタルゲート電極やサイドウォールなどTiNのエッチングを抑制することができる。
〈シリサイドダメージの抑制〉
また、TiNのエッチングを抑えながらNiPtを剥離できる溶液として王水があるが、王水はシリサイドを傷める原因とされるハロゲン化物イオンが高濃度であるためシリサイドを傷めてしまう。しかし本実施形態の混合溶液はハロゲン化物イオンを低濃度に抑えることでシリサイドのダメージを抑制できる。
〈処理時間の短縮〉
本実施形態は、一段で処理することにより、二段で処理するより時間が短縮でき装置や操作も単純になる。
(実施形態2)
次に、実施形態2を図2に基づいて説明する。なお、実施形態1と同様の構成については同一の符号を付しており、その説明を省略または簡略化する。
半導体基板洗浄システム1aは、枚葉式洗浄機2と硫酸溶液貯留槽4とハロゲン化物溶液貯留槽10とを備えている。
硫酸溶液貯留槽に4は硫酸溶液移送路5が接続され、ハロゲン化物溶液貯留槽10には、ハロゲン化物溶液移送路11が接続されている。硫酸溶液移送路5とハロゲン化物溶液移送路11とは合流し、共通する共通移送路21を構成しており、共通移送路21の下流端は送出ノズル30に接続されている。硫酸溶液移送路5には共通移送路21の上流側に送液ポンプ6が介設され、ハロゲン化物溶液移送路11には共通移送路21の上流側に送液ポンプ12が介設されている。また、共通移送路21には、送液される混合溶液を加熱するヒーター7が介設されている。
次に、半導体基板洗浄システム1aを使用した半導体基板洗浄方法を以下に説明する。
先ず、実施形態1と同様に半導体基板100を枚葉式洗浄機2の基板支持台3に支持する。
硫酸溶液貯留槽4には、実施形態1と同様に混合溶液の状態で、酸化剤の濃度が0.001〜2mol/Lとなり、硫酸濃度が50〜95質量%となるように調整した硫酸溶液を収容する。ハロゲン化物溶液貯留槽10には、実施形態1と同様に混合溶液の状態で、ハロゲン化物イオンの濃度の総和が0.2mmol/L〜2mol/Lとなるように調整する。
半導体基板100の洗浄に際しては、基板支持台3を回転駆動して半導体基板100を回転支持するとともに、硫酸溶液貯留槽4内の過硫酸を含む硫酸溶液を送液ポンプ6によって硫酸溶液移送路5を通じて所定の流量で送液し、ハロゲン化物溶液貯留槽10内のハロゲン化物溶液を送液ポンプ12によってハロゲン化物溶液移送路11を通じて所定の流量で送液し、両移送路が合流する共通移送路21で両液を混合する。なお、硫酸溶液の流量と、ハロゲン化物溶液の流量とは、前記実施形態1と同様に、両液が混合された際に所定の混合比となり、かつ混合された溶液の流量が所定量となるように設定する。
また、共通移送路21を移送する、過硫酸を含む硫酸溶液とハロゲン化物溶液との混合溶液は、ヒーター7で一過式に加熱し、半導体基板100に接触させるときに、液温が80〜200℃で沸点以下の温度となるように調整する。なお本実施形態では加熱温度もこの範囲の温度とすることができる。
過硫酸を含む硫酸溶液とハロゲン化物イオンを含むハロゲン化物溶液とは、混合された溶液において、酸化剤の濃度が0.001〜2mol/L、ハロゲン化物イオンの総和の濃度が0.2mmol/L〜2mol/L、硫酸濃度が50〜95質量%、液温が80〜200℃で沸点以下の状態で、送出ノズル30から送出されて半導体基板100に接触し、半導体基板100の洗浄が行われる。なお、過硫酸を含む硫酸溶液とハロゲン化物溶液とは、共通移送路21の混合溶液が液温80℃以上になった時点から5分以内(好ましくは3分以内)に半導体基板100に接触するように送液速度および共通移送路21の長さを定めるのが望ましい。
この際に、TiNのエッチングレートが450Å/min以下、好ましくは150Å/min以下になるような条件で洗浄し、また洗浄時間が120秒以内程度、好ましくは100秒以内になるような条件で洗浄をするのが望ましい。
(実施形態3)
次に、実施形態3の半導体基板洗浄システム1bを図3に基づいて説明する。なお、実施形態1と同様の構成については同一の符号を付しており、その説明を省略または簡略化する。
この実施形態では、硫酸溶液移送路5とハロゲン化物溶液移送路11とを混合槽25に接続し、混合槽25に接続された共通移送路22を送出ノズル30に接続したものである。混合槽25には混合槽ヒーター26が設けられ、共通移送路22にはヒーター7が介設されている。
この実施形態3では、混合槽25で所定の混合比が得られるように、硫酸溶液貯留槽4から送液ポンプ6によって硫酸溶液移送路5を通して過硫酸を含む硫酸溶液を混合槽25に移送し、ハロゲン化物溶液貯留槽10から送液ポンプ12によってハロゲン化物溶液移送路11を通してハロゲン化物溶液を混合槽25に移送する。
混合槽25内の溶液は、酸化剤の濃度が0.001〜2mol/L、ハロゲン化物イオンの総和の濃度が0.2mmol/L〜2mol/L、硫酸濃度が50〜95質量%となるように調整する。調整は、硫酸溶液貯留槽4内の硫酸溶液の酸化剤濃度、硫酸濃度および送液量、ハロゲン化物溶液貯留槽10内のハロゲン化物イオンの濃度および送液量によって行うことができる。
混合槽25の溶液は、必要に応じて混合槽ヒーター26で加熱し、送液ポンプ23によって共通移送路22を通して移送する。この際にヒーター7によって混合溶液を加熱し、
半導体基板100に接触させる際の液温が80〜200℃で沸点以下となるように調整する。この際に、溶液が混合槽ヒーター26で加熱されていれば、ヒーター7の加熱負担を軽減できる。但し、混合槽25での加熱温度は、過硫酸や硫酸ハロゲン化合物の自己分解が進行しすぎないように、50℃以下に抑えるのが望ましい。混合溶液が半導体基板100と接触することにより前記実施形態と同様に半導体基板100の洗浄が行われる。
この際に、TiNのエッチングレートが450Å/min以下、好ましくは150Å/min以下になるような条件で洗浄し、また洗浄時間が120秒以内程度、好ましくは100秒以内になるような条件で洗浄をするのが望ましい。
なお、過硫酸を含む硫酸溶液とハロゲン化物溶液とは、混合槽25で混合された後、ヒーター7に通液され加熱開始した時点から5分以内(好ましくは3分以内)に半導体基板100に接触するように、混合槽25の槽容量や、混合槽25からの送液速度および共通移送路22の長さを定めるのが望ましい。ヒーター7では、急速加熱によって溶液が通液され加熱開始されると直ちに80℃以上の液温となる。
(実施形態4)
上記各実施形態1〜3では、過硫酸を含む硫酸溶液とハロゲン化物溶液とを混合した後、移送し、半導体基板100に接触させるものとして説明したが、過硫酸を含む硫酸溶液とハロゲン化物溶液とが別経路で移送され、半導体基板100上で混じり合うようにしてもよい。
この実施形態4の半導体基板洗浄システム1cを図4に基づいて説明する。なお、実施形態1と同様の構成については同一の符号を付しており、その説明を省略または簡略化する。
この実施形態では、実施形態1〜3と同様に硫酸溶液貯留槽4とハロゲン化物溶液貯留槽10とを備え、硫酸溶液貯留槽4に収容される過硫酸を含む硫酸溶液の酸化剤濃度、硫酸濃度が調整され、ハロゲン化物溶液移送路11に収容されるハロゲン化物イオンの総イオン濃度が調整される。
硫酸溶液貯留槽4に接続された硫酸溶液移送路5の下流端には硫酸溶液送出ノズル31が接続され、ハロゲン化物溶液貯留槽10に接続されたハロゲン化物溶液移送路11の下流端にはハロゲン化物溶液送出ノズル32が接続されている。硫酸溶液送出ノズル31とハロゲン化物溶液送出ノズル32とは、送出されたそれぞれの溶液が半導体基板100上で効率よく混じり合うように取付け位置や取付け角度を設定するのが望ましい。
また、所定の混合比が得られるように硫酸溶液移送路5を移送される過硫酸を含む硫酸溶液と、ハロゲン化物溶液移送路11を移送されるハロゲン化物溶液とが所定の混合比で混じり合い、送出される溶液の総量が所定量となるように、各溶液の流量を定める。
この実施形態においても、半導体基板100上に送液された各溶液は半導体基板100上で混じり合い、前記各実施形態と同様に半導体基板100の洗浄を良好に行うことができる。この形態では、第1溶液と第2溶液とが混合する工程と、混合の溶液を半導体基板に接触させて洗浄する工程とが同一工程で行われる。
なお、上記各実施形態では、洗浄部として枚葉式のものを説明したが、本発明としてはバッチ式のものであってもよい。枚葉式の洗浄部は、半導体基板1枚ずつを洗浄するものであり、特には洗浄用の溶液を半導体基板に噴霧、滴下、流下等するものが例示される。バッチ式の洗浄部は、1枚または複数枚の半導体基板を洗浄するものであり、特には、洗浄用の溶液を貯液し、ここに半導体基板を所定時間浸漬するものが例示される。
以下に、本発明の実施例および比較例を示す。なお、実施例および比較例では、図5に概略を示す半導体基板洗浄システム1dまたは図3、図4に示す半導体基板洗浄システムを用いて洗浄を行った。図5の装置は、基本構成を実施形態1と同様とするものであり、ヒーター7を具備せず硫酸溶液貯留槽4にヒーター8を備えている。なお、各洗浄では、混合液は、加熱および混合がされた後、直ちに(1分以内に)、下記するベタウエハに対し接触する洗浄に供給される。
なお、以下では、NiPt除去率が95%以上を良、95%未満を不良と評価した。
TiNのエッチングレートは、450Å/minを超えるものは、TiNを損傷するものとして評価は不良、450Å/min以下は評価は良となる。
また、シリサイドダメージの有無は、表面粗さRaが1.9μm未満であればダメージなしと評価し、Raが1.9μm以上であればダメージありと評価した。
(比較例1)
図5の枚葉式洗浄機で、電解硫酸溶液(硫酸濃度80%、酸化剤濃度0.07mol/L)を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対して、200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MS(誘導結合プラズマ質量分析装置、以下単にICP−MSと表記する)を用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFM(原子間力顕微鏡:Atomic Force Microscope、以下単にAFMと表記する)で観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に結果を示した。
結果、NiPt除去率は50%、TiNエッチングレートは50Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであった。
(比較例2)
図5の枚葉式洗浄機で、電解硫酸溶液(硫酸濃度80%、酸化剤濃度0.04mol/L)を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対して200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に示した。
結果、NiPt除去率は40%、TiNエッチングレートは40Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであった。
(比較例3)
図5の枚葉式洗浄機で、酸化剤濃度が2.14mol/L、硫酸濃度が67%であるSPM溶液(HSO:H=2:1)を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対して200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に示した。
結果、NiPt除去率は100%、TiNエッチングレートは600Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであった。
(比較例4)
図5の枚葉式洗浄機で、酸化剤濃度が0.71mol/L、硫酸濃度が80%であるSPM溶液(HSO4:H=4:1)を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対して200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に示した。
結果、TiNエッチングレートは350Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであったもののNiPt除去率は80%であり不十分であった。
(比較例5)
図5の枚葉式洗浄機で、酸化剤濃度が0.41mol/L、硫酸濃度が83%であるSPM溶液(HSO:H=5:1)を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対して200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に示した。
結果、TiNエッチングレートは250Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであったもののNiPt除去率は60%であり不十分であった。
(比較例6)
図5の枚葉式洗浄機で、酸化剤濃度が0.18mol/L、硫酸濃度が90%であるSPM溶液(HSO:H=10:1)を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対して200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に示した。
結果、TiNエッチングレートは120Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであったもののNiPt除去率は50%であり不十分であった。
(比較例7)
図5の枚葉式洗浄機で、王水を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対して200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ80℃、200秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に示した。
結果、NiPt除去率は100%、TiNエッチングレートは40Å/min、NiPtシリサイドダメージありであった。
(比較例8)
図5の枚葉式洗浄機で、酸化剤濃度が0.41mol/L、硫酸濃度が83%であるSPM(HSO:H=5:1)を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対して200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、50秒間実施した。その後、図5の枚様式洗浄機で、王水を用いて、前記SPMで洗浄した前記ベタウエハに対して200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ50℃、50秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に示した。
結果、NiPt除去率は100%、TiNエッチングレートは150Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであったが、処理時間が2工程で170秒かかった。
(比較例9)
図5の枚葉式洗浄機で、電解硫酸溶液(硫酸濃度30%、酸化剤濃度0.07mol/L)を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対して、200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MS(誘導結合プラズマ質量分析装置、以下単にICP−MSと表記する)を用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFM(原子力顕微鏡:Atomic Force Microscope、以下単にAFMと表記する)で観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に結果を示した。
結果、NiPt除去率は80%、TiNエッチングレートは300Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであった。
(比較例10)
図5の枚葉式洗浄機で、電解硫酸溶液(硫酸濃度80%、酸化剤濃度0.07mol/L)を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対して、200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ40℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に結果を示した。
結果、NiPt除去率は20%、TiNエッチングレートは10Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであった。
(比較例11)
図5の枚葉式洗浄機で、酸化剤濃度が2.14mol/L、硫酸濃度が67%である130℃のSPM(HSO:H=2:1)にHCl濃度が35%のHCl水溶液を体積比2500:7で混合した。混合溶液のCl濃度は0.027mol/Lであり、混合による液温、酸化剤濃度は殆ど変化がなく、混合前と同等である。この混合液を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対し200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に示した。
結果、NiPt除去率は100%、TiNエッチングレートは620Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであった。
(実施例1)
図5の枚葉式洗浄機で、130℃の電解硫酸溶液(硫酸濃度80%、酸化剤濃度0.07mol/L)に、HCl濃度が35%のHCl水溶液を体積比2500:7で混合した。混合溶液のCl濃度は0.027mol/Lであり、混合による液温、硫酸濃度、酸化剤濃度は殆ど変化がなく、混合前と同等である(以下同様)。前記混合溶液を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対してそれぞれ200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に示した。
結果、NiPt除去率は100%、TiNエッチングレートは60Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであった。
(実施例2)
図5の枚葉式洗浄機で、130℃の電解硫酸溶液(硫酸濃度80%、酸化剤濃度0.07mol/L)にHCl濃度が35%のHCl水溶液を体積比2500:7で混合した混合溶液(Cl濃度0.027mol/L)を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対し200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に示した。
結果、NiPt除去率は100%、TiNエッチングレートは60Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであった。
(実施例3)
図5の枚葉式洗浄機で、130℃の電解硫酸溶液(硫酸濃度60%、酸化剤濃度0.07mol/L)にNaCl濃度が11.6%のNaCl水溶液を体積比100:1で混合した混合溶液(Cl濃度0.027mol/L)を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対し200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に示した。
結果、NiPt除去率は100%、TiNエッチングレートは60Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであった。
(実施例4)
図5の枚葉式洗浄機で、130℃の電解硫酸溶液(硫酸濃度80%、酸化剤濃度0.07mol/L)にHBr濃度が47%のHBr水溶液を体積比2500:7で混合した混合溶液(Br濃度0.027mol/L)を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対し200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に示した。
結果、NiPt除去率は100%、TiNエッチングレートは60Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであった。
(実施例5)
図5の枚葉式洗浄機で、130℃の電解硫酸溶液(硫酸濃度80%、酸化剤濃度0.07mol/L)にHI濃度が57%のHI水溶液を体積比5000:7で混合した混合溶液(I濃度0.027mol/L)を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対し200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に示した。
結果、NiPt除去率は100%、TiNエッチングレートは60Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであった。
(実施例6)
図5の枚葉式洗浄機で、酸化剤濃度が0.18mol/L、硫酸濃度が90%である130℃のSPM(HSO:H=10:1)にHCl濃度が35%のHCl水溶液を体積比2500:7で混合した。混合溶液のCl濃度は0.027mol/Lであり、混合による液温、酸化剤濃度は殆ど変化がなく、混合前と同等である。この混合液を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対し200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に示した。
結果、NiPt除去率は100%、TiNエッチングレートは100Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであった。
(実施例7)
図3の枚葉式洗浄機において、80%硫酸溶液にオゾンガスを加え、酸化剤濃度を0.0018mol/Lとした硫酸溶液と、HCl濃度が35%のHCl水溶液を体積比2500:7で混合した。混合液のHCl濃度は0.027mol/Lであり、混合による硫酸濃度、酸化剤濃度は殆ど変化がなく、混合前と同等である。130℃に加熱した混合液を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層600nm積層したベタウエハに対し200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に示した。
結果、NiPt除去率は100%、TiNエッチングレートは10Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであった。
(実施例8)
図5の枚葉式洗浄機で、酸化剤濃度が1.4mol/L、硫酸濃度が80%である130℃のSPM(HSO:H=3:1)にHCl濃度が35%のHCl水溶液を体積比2500:7で混合した。混合溶液のCl濃度は0.027mol/Lであり、混合による液温、酸化剤濃度は殆ど変化がなく、混合前と同等である。この混合液を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対し200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に示した。
結果、NiPt除去率は100%、TiNエッチングレートは450Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであった。
(実施例9)
図5の枚葉式洗浄機で、酸化剤濃度が0.71mol/L、硫酸濃度が80%である130℃のSPM(HSO:H=4:1)にHCl濃度が35%のHCl水溶液を体積比2500:7で混合した。混合溶液のCl濃度は0.027mol/Lであり、混合による液温、酸化剤濃度は殆ど変化がなく、混合前と同等である。この混合液を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対し200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に示した。
結果、NiPt除去率は100%、TiNエッチングレートは100Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであった。
(実施例10)
図4の枚葉式洗浄機で、130℃の電解硫酸溶液(硫酸濃度80%、酸化剤濃度0.07mol/L)と、HCl濃度が35%のHCl水溶液とを用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハ上で体積比2500:7で混合しつつ(混合後のCl濃度0.027mol/L)、合計で200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表1に示した。
結果、NiPt除去率は100%、TiNエッチングレートは60Å/min、NiPtシリサイドダメージなしであった。
Figure 0006132082
(実施例11)
図5の枚葉式洗浄機において、実施例1における電解硫酸溶液(硫酸濃度80%、酸化剤濃度0.07mol/L)の温度を変えた混合溶液(Cl濃度0.027mol/L)を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層600nm積層したベタウエハに対し200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表2に示した。
結果、液温が80℃未満であると、NiPt除去率が低下する傾向があり、液温80℃では、NiPt除去率は良好であった。このため、洗浄に供する混合溶液の液温は80℃以上が望ましい。同様の理由で液温100℃以上がより望ましい。
Figure 0006132082
(実施例12)
図5の枚葉式洗浄機において、実施例1における130℃の電解硫酸溶液(硫酸濃度80%、酸化剤濃度0.07mol/L)に、混合するHCl水溶液の混合比を変えて、混合溶液のCl濃度を0.0004mol/L〜3mol/Lとした。なお、混合による液温、硫酸濃度、酸化剤濃度は殆ど変化がなく、混合前と同等である。前記混合溶液を用いて、(1)シリコンウエハ上にNiPt層が10nm積層したベタウエハおよび(2)シリコンウエハ上にTiN層が600nm積層したベタウエハに対してそれぞれ200ml/minで接触させる洗浄をそれぞれ130℃、100秒間実施した。処理後の溶液をICP−MSを用いて成分分析し、溶液中のNi、Pt、Tiの濃度からウエハのNiPtの除去率、TiNのエッチングレートを確認し、ウエハ表面をAFMで観察してシリサイドダメージの有無を確認し、表3に示した。
結果、NiPt除去率は100%、TiNエッチングレートは150Å/min以下であった。比較例1(ハロゲン濃度ゼロ)ではNiPt除去率50%だったが微量にClを含ませるだけでNiPt除去率が著しく向上した。Cl濃度が3mol/Lに達するとシリサイドダメージがあるのでCl濃度2mol/L以下が好ましい。またエッチングレートはCl濃度が2mol/L以上になると上昇するのでCl濃度0.2mol/L以下がより好ましい。
Figure 0006132082
以上、本発明について上記実施形態および実施例に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態および実施例の内容に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りは適宜の変更が可能である。
1 半導体基板洗浄システム
1a 半導体基板洗浄システム
1b 半導体基板洗浄システム
1c 半導体基板洗浄システム
2 枚葉式洗浄機
3 基板支持台
4 硫酸溶液貯留槽
5 硫酸溶液移送路
6 送液ポンプ
7 ヒーター
10 ハロゲン化物溶液貯留槽
11 ハロゲン化物溶液移送路
12 送液ポンプ
20 共通移送路
21 共通移送路
22 共通移送路
26 混合槽ヒーター
30 送出ノズル
31 硫酸溶液送出ノズル
32 ハロゲン化物送出ノズル
100 半導体基板

Claims (17)

  1. TiNが少なくとも一部露出し、シリサイド化処理がされた半導体基板を洗浄する方法であって、
    酸化剤として少なくとも過硫酸を含む硫酸溶液からなる第1溶液と、一種以上のハロゲン化物イオンを含む第2溶液とを混合して、酸化剤濃度が0.001〜2mol/Lの混合溶液を生成する混合溶液生成工程と、前記混合溶液を前記半導体基板に接触させて該半導体基板を洗浄する基板洗浄工程とを有すること特徴とする半導体基板の洗浄方法。
  2. 前記混合溶液生成工程が、第1溶液と第2溶液とを前記半導体基板に接触させる前に混合して混合溶液とする工程、または第1溶液と第2溶液とをそれぞれ別経路で供給して前記半導体基板上で互いに混ぜ合わせる工程であることを特徴とする請求項1記載の半導体基板の洗浄方法。
  3. 前記ハロゲン化物イオンがフッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオンのいずれかであることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体基板の洗浄方法。
  4. 前記半導体基板は前記シリサイド化処理に用いた金属膜を有し、該金属膜が白金を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導体基板の洗浄方法。
  5. 前記混合溶液において、前記ハロゲン化物イオンの濃度の総和が0.2mmol/L〜2mol/Lであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の半導体基板の洗浄方法。
  6. 前記酸化剤を含む硫酸溶液が、硫酸電解液、硫酸と過酸化水素の混合溶液、硫酸とオゾンの混合溶液からなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の半導体基板の洗浄方法。
  7. 前記混合溶液において、液温を80〜200℃の沸点以下の温度にして前記半導体基板に接触させることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の半導体基板の洗浄方法。
  8. 80℃以上の前記混合溶液を生成してから5分以内に前記半導体基板に接触させることを特徴とする請求項7に記載の半導体基板の洗浄方法。
  9. 前記硫酸溶液の濃度が、前記混合溶液において50〜95質量%であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の半導体基板の洗浄方法。
  10. TiNが少なくとも一部露出し、シリサイド化処理がされた半導体基板を洗浄する洗浄部と、
    前記洗浄部に配置され、洗浄用の溶液を前記洗浄部の半導体基板に送出して接触させる送出部と、
    一端が前記送出部に接続され、酸化剤として少なくとも過硫酸を含む硫酸溶液を前記送出部に移送する硫酸溶液移送路と、
    一端が前記送出部に接続され、一種以上のハロゲン化物イオンを含むハロゲン化物溶液を前記送出部に移送するハロゲン化物溶液移送路と、を備え、
    前記硫酸溶液移送路と前記ハロゲン化物溶液移送路とは途中で合流して共通移送路を形成して前記送出部に接続されていることを特徴とする半導体基板の洗浄システム。
  11. 前記硫酸溶液と前記ハロゲン化物溶液とが前記共通移送路中で混合されて酸化剤濃度0.001〜2mol/Lの混合溶液となるよう構成されていることを特徴とする請求項10記載の半導体基板の洗浄システム。
  12. 前記共通移送路に介設され、または前記硫酸溶液移送路と前記ハロゲン化物溶液移送路とが接続された混合槽を有し、
    該混合槽で前記硫酸溶液と前記ハロゲン化物溶液とが混合していることを特徴とする請求項10または11に記載の半導体基板の洗浄システム。
  13. 前記硫酸溶液移送路における前記共通移送路より上流側、前記ハロゲン化物溶液移送路における前記共通移送路より上流側、前記共通移送路のうち少なくとも1箇所に、溶液を加熱する加熱部が介設されていることを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の半導体基板の洗浄システム。
  14. TiNが少なくとも一部露出し、シリサイド化処理がされた半導体基板を洗浄する洗浄部と、
    前記洗浄部に配置され、酸化剤として少なくとも過硫酸を含む硫酸溶液を前記洗浄部の半導体基板に送出して接触させる硫酸溶液送出部と、
    一端が前記硫酸溶液送出部に接続され、前記硫酸溶液を前記硫酸溶液送出部に移送する硫酸溶液移送路と、
    前記洗浄部に配置され、一種以上のハロゲン化物イオンを含むハロゲン化物溶液を前記洗浄部の半導体基板に送出して接触させるハロゲン化物溶液送出部と、
    一端が前記ハロゲン化物溶液送出部に接続され、前記ハロゲン化物溶液を前記ハロゲン化物溶液送出部に移送するハロゲン化物溶液移送路と、を備え、
    前記硫酸溶液送出部と前記ハロゲン化物溶液送出部とは、前記硫酸溶液送出部から送出された前記硫酸溶液と前記ハロゲン化物溶液送出部から送出された前記ハロゲン化物溶液とが前記半導体基板上で混じり合うように配置されていることを特徴とする半導体基板の洗浄システム。
  15. 前記硫酸溶液と前記ハロゲン化物溶液とが前記洗浄部の半導体基板上で互いに混ざり合い酸化剤濃度0.001〜2mol/Lの混合溶液となるよう構成されていることを特徴とする請求項14に記載の半導体基板の洗浄システム。
  16. 前記硫酸溶液移送路および前記ハロゲン化物溶液移送路の一方または両方に溶液を加熱する加熱部が介設されていることを特徴とする請求項14または15に記載の半導体基板の洗浄システム。
  17. 前記洗浄部が、枚葉式であることを特徴とする請求項10〜16のいずれかに記載の半導体基板の洗浄システム。
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