以下に本発明の好適な実施形態について説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採ることができ、各実施例に記載された内容を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
[実施例1]
図1に示すように、遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造である。外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には図5に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
前枠52の上側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
上皿55の上部ほぼ中央には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が備えられている。演出ボタン67は、遊技者が有効期間中に操作することで、後述する演出図柄表示装置6の画面に表示される演出内容を変化させ、スピーカにより出力される遊技音が変化させるものとなっている。また、演出ボタン67は、その周囲にジョグダイヤル68を備えたものとなっており、ジョグダイヤル68を回転させることにより、演出用の画像に変化を与えることが可能に構成されている。また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
図2は、本実施例のパチンコ機の遊技盤1の正面図である。なお、このパチンコ機の全体的な構成は公知技術に従っているので図示及び説明は省略する。図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の遊技釘(図示無し)が打ち付けられている。
遊技領域3の中央部よりも上方に、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(液晶表示装置であり演出図柄を表示する。)の画面を臨ませる窓等を備えている。センターケース5の下には、第1始動口11が配置され、センターケース5の右方には、第2始動口12及びゲート17が配置されている。第2始動口12は開閉可能な翼片を供えた普通電動役物を備えている。
遊技領域3の右下部には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、普通図柄保留数表示装置8と、第1特別図柄保留数表示装置18と、第2特別図柄保留数表示装置19と、7セグメント表示装置からなる第1特別図柄表示装置9・第2特別図柄表示装置10とが配置されている。
第2始動口12の下方にはアタッカー式の大入賞口14が配置されている。また、第1始動口11の左下方には、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34が設けられている。なお、この第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34が、常時、入球率が変化しない普通入賞口である。なお、大入賞口14の左下方には、特定領域振分装置91が配置されている。
図3及び図4を用いて、特定領域振分装置91について説明する。先ず、図3に示すように、特定領域振分装置91の上流に備えられているのは、開閉可能は翼片を備えた可動役物92である。当該可動役物92は、後述する図7の特別図柄制御処理(S55)により当りと判定される否かにかかわらず、パチンコ機50の電源投入時から一定間隔で、可動役物92の上流に位置する遊技球を可動役物92の直下に流下させる開放状態と可動役物92の上流に位置する遊技球を可動役物92の直下に流下させない閉鎖状態とを繰り返す。
また、可動役物92の直下には、開閉部材93が備えられており、当該開閉部材93は後述する条件装置の作動が開始されると、開放状態となり、特定領域振分装置91の入口94から遊技球が入球することが可能となる。また、開閉部材93の下流には、入口94から特定領域振分装置91に入球した遊技球を検出する入口スイッチ94aが設けられており、入口94から入球した遊技球を検出すると、主制御装置80が開閉部材ソレノイド93bを制御して、開閉部材93を閉鎖されることになる。なお、開閉部材93が閉鎖状態であれば、入口94から特定領域振分装置91内に遊技球が入球することは不可能となっているため、特定領域振分装置91に入球することなく、遊技領域3の下流へと流下していく。つまり、実施例1の特定領域振分装置91には1つの遊技球のみしか入球しない構成となっている。
そして、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球は、特定領域振分装置91の内部へと流下していく。特定領域振分装置91の内部には、第1クルーン96、第2クルーン98及び第3クルーン100が設けられている。なお、第1クルーン96、第2クルーン98及び第3クルーン100は、擂鉢状に形成されている。そのため、各クルーンの縁から入球した遊技球は、クルーン内を周りながら中心部に向かって転動することになる。
第1クルーン96には、図4(a)に示すように、2つの排出口104と、第2クルーン98へと誘導するための第1誘導口103が配置されている。特定領域振分装置91の入口94から入球して第1誘導経路95を通過して、第1クルーン96に到達した遊技球は、何度か第1クルーン96上を周回して、2つの排出口104及び第1誘導口103のうち、何れかに振り分けられることになる。そのため、1/3の確率で第1誘導口103に振り分けられることになる。なお、図4(a)では第1誘導口103であることがわかるように示されている。
第1クルーン96へと流下した遊技球が、第1誘導口103に入球すると、第2クルーン98へ流下するための第2誘導経路97を通って、第2クルーン98へと流下する。ここで、第2クルーン98には、図4(b)に示すように、3つの排出口104と第3クルーン100へと流下するための第2誘導口105が設けられており、第2クルーン96に到達した遊技球は、何度か第2クルーン98上を周回して、3つの排出口104及び第2誘導口105のうち、何れかに振り分けられる。そのため、1/4の確率で第2誘導口105に振り分けられることになる。なお、図4(b)では第2誘導口105であることがわかるように示されている。
第2クルーン98へと流下した遊技球が第2誘導口105に入球すると、第3クルーン100へ流下するための第3誘導経路99を通って、第3クルーン100へと流下する。
本実施例の第3クルーン100は、図4(c)に示すように、5つの入球口が設けられている。本実施例では、第1入球口106は特定領域であり、その他の第2入球口107、第3入球口108、第4入球口109、第5入球口110は全て排出口となっている。第3クルーン100に到達した遊技球は、何度か第3クルーン100上を周回して、第1入球口106から第5入球口110のうち、何れかの入球口に振り分けられる。そのため、1/5の確率で第1入球口106に振り分けられる。なお、第3クルーン100へと流下した遊技球は、特定領域である第1入球口106に入球すると大当り遊技が開始される。
本実施例の特定領域振分装置91の内部を視認することが可能な構成となっているため、遊技者は特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球の挙動を視認することができる。また、図4(c)では、第1入球口106が特定領域であることがわかるように示されている。
第1クルーン96及び第2クルーン98に設けられた排出口104に入球した遊技球と、第2入球口107から第5入球口110に入球した遊技球は、排出経路101を通って特定領域振分装置91の出口102から遊技領域2の下流へと排出される。なお、図3に示すように、排出経路101に設けられた出口102から排出される遊技球を検出する出口スイッチ102aが設けられている。当該出口スイッチ102aによって、遊技球が検出されると、主制御装置80は開閉ソレノイド93aを制御して、開閉部材93を開放させることで、再度遊技球を発射して特定領域振分装置91の入口94から特定領域振分装置91の内部へと遊技球を入球させることができる。
本実施例の特定領域振分装置91に設けられているクルーンは、第1クルーン96、第2クルーン98及び第3クルーン100となっている。第1クルーン96では、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が排出口104へと振り分けられる確率は、2/3となっている。また、第2クルーン98では、第2クルーン98に到達した遊技球が排出口104へと振り分ける確率は3/4となっている。
よって、特定領域振分装置91の第2クルーン98に到達した遊技球が排出口104に入球する確率は、第1クルーン96に到達した遊技球が排出口104に入球する確率よりも高い構成となっている。
また、第3クルーン100では、遊技球が排出口である第2入球口107から第5入球口110へ振り分けられる確率は5/6となっている。そのため、特定領域振分装置91に設けられているクルーンのうち、第3クルーン100によって、遊技球が排出口に振り分けられる確率が最も高いことになる。
本実施例の特定領域振分装置91には、図3及び図4で説明したように、第1クルーン96、第2クルーン98及び第3クルーン100が備えられており、第1クルーン96へ流下した遊技球は、1/3の確率で第2クルーン98へ流下することができ(図4(a))、第2クルーン98へと流下した遊技球は1/4の確率で第2クルーン98へと流下することができ(図4(b))、また、第3クルーン100へと流下した遊技球は1/5の確率で特定領域である第1入球口106へ入球することができるため、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が、第1クルーン96の第1誘導口103を通過し、第2クルーン98の第2誘導口105を通過して、第3クルーン100の特定領域である第1入球口106へ入球する確率は、1/3×1/4×1/5の1/60である。
パチンコ機の裏面は図5に示すとおり、前述した遊技盤1を脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。また、パチンコ機50の裏側には(図6も参照のこと)、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。なお、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83がサブ制御装置に該当する。
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、図5では、発射制御装置84が描かれていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子78には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータへ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
このパチンコ機の電気的構成は、図6のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄を作動させるゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34に入球した遊技球を検出する左入賞口スイッチ31a等の検出信号が入力される。また、第1入球口106(特定領域)に入球した遊技球を検出する第1入球口スイッチ106a、特定領域振分装置91の入口94に遊技球が入球したことを検出する入口スイッチ94a、特定領域振分装置91の出口102から遊技球が排出されることを検出する出口スイッチ102aの検出信号が入力される。
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10及び普通図柄表示装置7の表示、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19、普通図柄保留数表示装置8の点灯を制御する。
更に、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普通電動役物ソレノイド(図6では普電役物ソレノイドと表記)12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。また、本実施例の主制御装置80は、可動役物ソレノイド92aを制御することで可動役物92の開閉を制御し、開閉部材ソレノイド93bを制御することで開閉部材93の開閉を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り(特別遊技ともいう)等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールメインコンピュータに送られる。主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。なお、本実施例の第1始動口11への入球による賞球数は3個、第2始動口12への入球による賞球数は3個、その他入賞口への入球による賞球数は10個、大入賞口14への入球による賞球数は13個となっている。
なお、払出制御装置81はガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してプリペイドカードユニットと交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した遊技球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技球を遊技領域3に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射できないようになっている。
サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当し、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカからの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。 また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67、ジョグダイヤル68が接続されており、遊技者が演出ユニット67、68を操作した際には、その操作信号がサブ統合制御装置83に入力される。なお、ジョグダイヤル68を演出図柄制御装置82に接続する構成にしてもよい。
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄等の演出画像を演出図柄表示装置6の画面に表示させる。
なお、本実施例では、サブ統合制御装置83及び演出図柄制御装置82は別々の装置に分かれているが、1つの装置にまとめる構成にしてもよい。
メインルーチンを図7に従って説明する。メインルーチンは、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。本実施形態では、S10〜S65までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS70の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、たいていが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
正常割り込みでないと判断されると(S10:no)、初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値を書き込み、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)が為され(S15)、残余処理(S70)に移行する。
正常割り込みとの肯定判断がなされると(S10:yes)、初期値乱数更新処理が実行される(S20)。この処理は、初期値乱数の値についてこの処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期値乱数の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「3966」のときには次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。
S20に続く大当り決定用乱数更新処理(S25)は、初期値乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、最大値である「3966」のときは次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。なお、大当り決定用乱数の最初の値は、初期値乱数設定処理で設定された値となる。この値が250であったとすると、大当り決定用乱数は「250」「251」「252」・・・「3966」「0」「1」・・・と更新されていく。
なお、大当り決定用乱数が1巡(3967回、更新されること)すると、そのときの前記初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にし、大当り決定用乱数は、その初期値から+1するインクリメント処理を行う。そして、再び大当り決定用乱数が1巡すると、その時の初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする動作を行なう。つまり、この一連の動作を繰り返し続けることになる。前述の例では大当り決定用乱数が「249」になると1巡であるから、「249」の次は前記初期値乱数の値となる。仮に初期値乱数の値が「87」だったとすると、「249」「87」「88」・・・「3966」「0」「1」・・・「86」と変化していき、「86」の次は新たな前記初期値乱数の値となる。なお、通常確率状態時で大当りと判定される値の数は100で、値は「758」〜「777」「1314」〜「1333」「1758」〜「1777」「2758」〜「2777」「3314」〜「3333」であり、高確率状態時に大当りと判定される値の数は114で、値は「758」〜「780」「1314」〜「1336」「1758」〜「1780」「2758」〜「2780」「3314」〜「3335」である。
大当り図柄決定用乱数更新処理(S30)は「0」〜「99」の100個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
S30に続く当り決定用乱数更新処理(S35)は、「0」〜「996」の997個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、当選することとなる値は通常確率状態では31〜40、高確率状態では31〜996である。なお、この当り決定用乱数更新処理は普通図柄の抽選に使用し、その他の初期値乱数、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数は特別図柄の抽選に使用する。
リーチ判定用乱数更新処理(S40)は、「0」〜「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、通常確率状態時で変動時間短縮機能未作動時にリーチとなる値の数は21で、値は「0」〜「20」であり、通常確率状態時で変動時間短縮機能作動時にリーチとなる値の数は5で、値は「0」〜「4」であり、高確率状態時にリーチとなる値の数は6で、値は「0」〜「5」である。
変動パターン決定用乱数更新処理(S45)は、「0」〜「1020」の1021個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
続く入賞確認処理(S50)では、第1始動口11、第2始動口12の入賞の確認及びパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。
本実施例では、遊技球が第1始動口11、第2始動口12に入賞すると大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数を第1始動口11と第2始動口12でそれぞれ4個までとしており、保留記憶が満タンである4個のときに遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入賞しても賞球が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
続いて、大当りか否かを判定する条件成立判定手段としての特別図柄制御処理(S55)を行う。この特別図柄制御処理(S55)が終了すると、続いて画像出力処理等の各出力処理(S60)が実行される。
各出力処理(S60)では、遊技の進行に応じて主制御装置80は演出図柄制御装置82、払出制御装置81、発射制御装置84、サブ統合制御装置83、大入賞口ソレノイド14b等に対して各々出力処理を実行する。即ち、入賞確認処理(S50)により遊技盤1上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく払出制御装置81に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータをサブ統合制御装置83に出力する処理を、パチンコ機50に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく演出図柄制御装置82にエラー信号を出力する処理を各々実行する。
続く不正監視処理(S65)は、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に対する不正が行われていないか監視する処理であり、所定時間内における入賞口への遊技球の入球が予め決定された規定数よりも多いか否かを判断して、多かった場合には不正と判断され、その旨を報知する処理である。つまり、不正判断手段は、主制御装置80に設けている。
本処理に続く前述の残余処理は、初期値乱数更新処理(S70)から構成されるが、前述したS20と全く同じ処理である。この処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したS10〜S65までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、図7に示された割り込み処理が1回実行されることにより初期値乱数に更新される値も一律ではなくなる。これにより、初期値乱数が大当り決定用乱数と同期する可能性は極めて小さくなる。大当り決定用乱数が1巡したときの、初期値乱数の値(0〜3966の3967通り)が、同程度に発生するとすれば、同期する確率はわずか1/3967である。また、前述した当り決定用乱数更新処理(S35)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
S50の入賞確認処理は図8に示すようなもので、主制御装置80は、第1始動口スイッチ11aの検出信号に基づいて、第1始動口11に遊技球が入球したか否かを判断する(S100)。肯定判断なら(S100:yes)、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第1保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S105)。
第1保留記憶が満杯でなければ(S105:no)、上記の各乱数を第1保留記憶として記憶し、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を1増加させ(S110)、S115へと移行する。なお、S110では、主制御装置80からサブ統合制御装置83へ、第1保留記憶に記憶された保留個数を示す保留個数コマンドが送信される。
既に4個の第1保留記憶があれば(S105:yes)保留記憶せず、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を増やすこともなくS115へと移行する。
第1始動口11に遊技球が入球していないと判定された場合(S100:no)もS115に進み、第2始動口スイッチ12aの検出信号に基づいて、第2始動口12に遊技球が入球したか否かを判断する。肯定判断(S115:yes)なら、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第2保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S120)。
第2保留記憶が満杯でなければ(S120:no)、上記の各乱数を第2保留記憶として記憶し、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数を1増加させ(S125)、リターンとなる。なお、S125では、主制御装置80からサブ統合制御装置83へ、第2保留記憶に記憶された保留個数を示す保留個数コマンドが送信される。そして、サブ統合制御装置83が該保留個数コマンドを受信し、演出図柄表示装置6で第2保留記憶に対応する保留図柄を表示する。
既に4個の第2保留記憶があれば(S120:yes)、第2保留を記憶せず、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数も増やさずに本処理を終了(リターン)する。また、第2始動口12に遊技球が入球していない場合(S115:no)も、本処理を終了する。
図9〜12に示す特別図柄制御処理では、主制御装置80は、役物連続作動装置が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S150)。S150の判定が否定判断で、特別図柄が変動中でなく(S155:no)、確定図柄の表示中でもなければ(S160:no)、図10のS200に移行し、第2保留記憶(上記、図8のS125による保留記憶)があるか否かを判断する(S200)。
この保留記憶があれば(S200:yes)、第2保留記憶数をデクリメントし(S205)、S220に進む。第2保留記憶がなければ(S200:no)、第1保留記憶(上記、S110による保留記憶)があるか否かを判断する(S210)。第1保留記憶があれば(S210:yes)、第1保留記憶数をデクリメントし(S215)、S220に進む。
S220では第2保留記憶(但し第2保留が存在する場合は、第1保留の方が古い場合でも第2保留を優先)を読み込んで(その保留記憶は消去する)、確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。ここで確変フラグが1とは、現在のパチンコ機50が高確率遊技状態であることを意味する。肯定判断であれば(S220:yes)、読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当り値と照合する(S225)。ここで当り値の数は114で、758〜780、1314〜1336、1758〜1780、2758〜2780、3314〜3335である。つまり当たり確率は1/34.79となる。否定判断であれば(S220:no)、読み込んだ大当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合する(S230)。ここで当り値の数は100で、758〜777、1314〜1333、1758〜1777、2758〜2777、3314〜3333である。つまり当たり確率は1/39.67となる。なお、本実施例においては、大当り確率はこれらの概数(通常時は1/40、高確率状態(以下、確変ともいう)は1/35)にて表示している。そして大当り後に高確率状態になる割合は100%と設定されている。
上述したように、現在のパチンコ機50の遊技状態が高確率状態である場合の大当り確率は1/35、通常時の場合の大当り確率は1/40であるため、本実施例の大当り確率は、パチンコ機50の遊技状態にかかわらず、特定領域振分装置91内に遊技球が存在しない状態において、特定領域振分装置91の入口94から入球した1の遊技球が第3クルーン100の特定領域である第1入球口106へ入球する確率(1/60)よりも高いことになる。つまり、当該パチンコ機50では、大当りとなることよりも、1つの遊技球が特定領域振分装置91の入口94から入球して、第1入球口106(特定領域)に到達するほうが難しい構成となっている。
図10に戻る。S225またはS230の判定に基づき、大当りか否かを判定し(S235)、肯定判定であれば(S235:yes)、大当り図柄決定用乱数によって当り図柄を決定する(S240)。なお、本実施例の当り図柄は1種類のみとなっている。その後、変動パターン決定処理(S245)に移行する。変動パターン決定処理では、変動パターン決定用乱数によって大当り変動パターンを決定する。変動パターン決定処理後、大当り設定処理を行う(S250)。S240にて決定した大当り図柄(本実施例では、1種類のみ)によって、大当り遊技を開始する大当り遊技開始コマンド(高確率状態、開放延長の有無など)及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する構成となっている。なお、本実施例の大当り遊技は、最終ラウンドが10ラウンドで、大入賞口14の最大開放時間28秒となっている。
本実施例の大当り遊技は、大入賞口14を最大28秒開放動作1ラウンドとして10ラウンド実施する。当該大当り遊技は、規定入賞数の入球が見込まれるラウンドが10回行われることになる。よって、当該大当り遊技では、100個の遊技球が入球することが可能となり、1個の遊技球が大入賞口14に入球したことで得られる賞球数は13個であるため、100×13の1300個の賞球が獲得可能となる。
なお、本実施例1の大当り遊技の終了後の遊技状態は、確変状態及び開放延長状態(確変回数100回及び時短回数100回)へと移行する。
ここで、本実施例の開放延長状態での普通電動役物の開放パターンは、1.5秒開放を2回実行する構成となっている。また、通常遊技状態での普通電動役物の開放パターンは、0.1秒で1回開放する構成となっている。
S235において外れと判定された場合は、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S255)。こうして、変動パターンが設定されると、ハズレ設定処理を行なう(260)。ハズレ設定処理では、時短回数または確変回数がプラスであれば、それぞれ−1する。
S250又はS260に続いては、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には確変大当り、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し(S265)、特別遊技処理へと移行する。なお、S265の処理により演出図柄表示装置6の画面上では演出図柄の変動表示が開始されるが、ほぼ同時に特別図柄の変動も主制御装置80によって開始される。
図9のS155において特別図柄が変動中(S155:yes)と判定された場合には、図11のS300に移行し、図柄変動時間(S245、又はS255の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判定する。否定判定の場合には(S300:no)、そのまま特別遊技処理に移行する。肯定判定の場合には(S300:yes)、確定図柄表示処理(S305)を行なってから特別遊技処理を行う。なお、確定図柄表示処理では、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、特別図柄表示装置9,10にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。
図9のS160において確定図柄を表示中と判定された場合には(S160:yes)、図12のS350に移行し、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定する。否定判定の場合(S350:no)は、特定領域入球処理1を行う。肯定判定(S350:yes)の場合は、確定図柄の表示を終了し(S355)、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定する(S360)。肯定判断された場合(S360:yes)は、確変フラグが1か否かを判定する(S365)。確変フラグが1であれば(S365:yes)、S370にて確変フラグを0にし、S375に移行する。確変フラグが1でなければ(S365:no)、そのままS375に移行する。S375では、時短フラグが1か否かを判定する。時短フラグが1であれば(S375:yes)、S380にて時短フラグを0にし、S385に移行する。時短フラグが1でなければ(S375:no)、そのままS385に移行する。
S385では条件装置作動開始処理により、大当りフラグをセットする。そして、第1入球口106(特定領域)への入球待機状態となり、図13に示す特定領域入球処理1へと移行する。
図13のS431において、主制御装置80は、条件装置が作動したか否かを判定する。否定判定の場合には(S431:no)、そのままリターンとなる。肯定判定の場合には(S431:yes)、S432へと移行する。S432において、主制御装置80は、第3クルーン100の入球口のうち、第1入球口106を特定領域に設定する。ここで、特定領域に設定するとは、特定領域として有効にすることである。特定領域設定処理(S432)が行われない場合、第1入球口106は特定領域として無効となっているため、遊技球が入球しても役物連続作動装置が作動を開始することはない。
その後、S433において、主制御装置80は、開閉部材ソレノイド93bを制御して、開閉部材93を開放させる。その後、S434において、主制御装置80は、サブ統合制御装置83に対し、第1入球口106(特定領域)への遊技球の入球待機状態であることを示す第1指定コマンドを送信する。続くS435では、特定領域振分装置91の入口94に設けられた入口スイッチ94aによって遊技球が入球したか否かを判定する。否定判定の場合には(S435:no)、再度S435へと移行する。肯定判定の場合には(S435:yes)、S436において、主制御装置80は、開閉部材ソレノイド93bを制御して、開閉部材93を閉鎖させる。その後、S437へと移行する。
S437において、主制御装置80は、遊技球が特定領域に設定された第1入球口106に入球したか否かを判定する(S437)。肯定判定の場合には(S437:yes)、S438にて役物連続作動装置を作動させ、S439にて大当り遊技開始処理を行なう。大当り遊技開始処理(S439)では、大当り遊技を開始する大当り遊技開始コマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。大当り開始演出処理が終了すると、特別遊技処理を行なう。
S437において、主制御装置80は、遊技球が特定領域に設定された第1入球口106へと入球していないと判定した場合には(S437:no)、特定領域振分装置91の出口スイッチ102aにより遊技球を検出したか否かを判定する(S440)。否定判定の場合には(S440:no)、再度S437へ移行する。肯定判定の場合には(S440:yes)、S441において、主制御装置80は、開閉部材ソレノイド93bを制御して開閉部材を開放させる。続く、S442において、主制御装置80は、再度サブ統合制御装置83に対して、第1入球口106(特定領域)への遊技球の入球待機状態であることを示す第2指定コマンドを送信する。その後、特定領域振分装置91の入口スイッチ94aにより遊技球を検出したか否かを判定する(S443)。否定判定の場合には(S443:no)、再度S443へと移行する。肯定判定の場合には(S443:yes)、S444において、主制御装置80が主制御装置80は、開閉部材ソレノイド93bを制御して開閉部材を閉鎖させ、再度S437へと移行する。
図12に戻る。S360で、確定表示させた特別図柄が大当りになる表示でないと判定された場合は(S360:no)、確変フラグが1か否かを判定し、1であれば(S400:yes)、確変回数が0か否かを判定する(S405)。確変回数が0であれば(S405:yes)、S410にて確変フラグを0にしてS415に進む。確変フラグが1でないとき(S400:no)又は確変回数が0ではないときは(S405:no)、そのままS415に移行する。
S415では、時短フラグが1か否かを判定し、1であれば(S415:yes)、時短回数が0か否かを判定する(S420)。時短回数が0であれば(S420:yes)、S425にて時短フラグを0にしてS430に進む。時短フラグが1でないとき(S415:no)又は時短回数が0ではないとき(S420:no)はそのままS430に移行する。
S430では、主制御装置80が現在の遊技状態が確変中であるか否か、時短中であるか否か等の状態を示す状態指定コマンドを特別図柄確定時間(600ms)後にサブ統合制御装置83に送信し、特定領域入球処理1を実行する。
本実施例の場合、特別図柄制御処理における主制御装置80からサブ統合制御装置83に状態指定コマンドを送信するタイミングは、特別図柄確定時間後となっているが、特別図柄変動開始時及び電源復旧時においても状態指定コマンドを送信する構成にしてもよい。
図14に示す特別遊技処理では、主制御装置80は、役物連続作動装置が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S450)。役物連続作動装置が作動中でない場合(S450:no)は、そのまま本処理を終了(リターン)する。役物連続作動装置が作動中なら(S450:yes)、大入賞口14が開放中か否かを判断する(S455)。大入賞口14の開放中ではない場合は(S455:no)、ラウンド間のインターバル中により大入賞口14が閉鎖しているのか判断する(S460)。インターバル中でもない場合は(S460:no)、大当り終了演出中であるか判断する(S465)。これも否定判断の場合は(S465:no)、今から大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過したか否かを判定する(S470)。大当り開始演出時間が経過した場合は(S470:yes)、大入賞口開放処理(S475)を行なって本処理を終了する。なお、大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過していない場合には(S470:no)、そのまま特別遊技処理をと終了する。
S455で大入賞口14が開放中であると判定された場合は、図15のS500に進み、大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。なお、本実施例では10個だが、9個、8個でもよく、特に限定するものではない。大入賞口14に10個入賞した場合(S500:yes)にはS510に進み、大入賞口閉鎖処理を行う。そして大当りインターバル処理(S515)を行なって、特別遊技処理を終了する。大入賞口14に10個入賞していない場合(S500:no)にはS505に進み、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定する。本実施例では、大当りは10ラウンドの大当りのみであり、10ラウンド中の各ラウンドの最大開放時間は28秒に設定している。無論、この秒数に限定するものではない。開放時間が終了した場合(S505:yes)には、S510に合流し、終了していない場合(S505:no)は特別遊技処理を終了する。
図14のS460でインターバル中であると判定された場合は、図15のS520に進み、大当りインターバル時間が経過したか否かを判定する。インターバル時間が経過している場合(S520:yes)は、直前に大入賞口14が開いていたのが最終ラウンドか否かを判定する(S525)。最終ラウンドであれば(S525:yes)、大当り終了演出処理(S530)を行い、特別遊技処理を終了する。最終ラウンドでなければ(S525:no)、再び大入賞口14を開放する処理(S535)を行い、特別遊技処理を終了する。なお、大当りインターバル時間が経過していないと判定された場合(S520:no)には、そのまま特別遊技処理を終了する。なお、大入賞口14を開放・閉鎖する処理においては、サブ統合制御装置83にも信号を送信する。サブ統合制御装置83は、その信号に基づいて、現在のラウンドを把握し、該ラウンドに応じた演出を行なう。
図14のS465で大当りの終了演出中であると判定された場合は、図16のS550に進み、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する。否定判定の場合には(S550:no)、そのままリターンとなる。大当り終了演出時間が経過した場合には(S550:yes)、役物連続作動装置の作動を停止し(S555)、条件装置の作動を停止する(S560)。そして、確変回数及び時短回数を100回に設定し(S565)、確変/時短フラグを1に設定し(S570)、続くS575では、大当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理を行ない、状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信(S580)して特別遊技処理を終了する。なお、確変フラグを1にすると本実施例では特別図柄の当選確率が向上する。また、時短フラグを1にすると本実施例では特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物12の開放延長機能をセットする。
次に、図17を用いて、条件装置が作動を開始してから役物連続作動装置が作動するまでの間に、演出図柄表示装置6で遊技者に遊技球の発射を指示する演出表示をサブ統合制御装置83が実行する発射指示実行処理のフローチャートについて説明する。
先ず、サブ統合制御装置83は、図13に示す第1指定コマンド送信処理(S434)により送信された第1指定コマンドを受信した否かを判定する(S600)。肯定判定の場合には(S600:yes)、S605において、サブ統合制御装置83は、第1発射指示表示処理を行う。否定判定の場合には(S600:no)、図13に示す第2指定コマンド送信処理(S442)から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(S610)。肯定判定の場合には(S610:yes)、第2発射指示表示処理(S615)を実行する。なお、否定判定の場合には(S610:no)、そのまま終了となる。
ここで、第1発射指示表示処理(S605)及び第2発射指示表示処理(S615)について説明する。第1発射指示表示処理(S605)は、パチンコ機50が特定領域に遊技球が入球待機状態中となっており、大当り遊技の実行を開始させるために、遊技者に発射ハンドル64を操作して遊技球を発射し、特定領域振分装置91への遊技球の入球を指示する演出表示(図19(d)及び図20(d))を実行する演出処理となっている。
なお、第2発射指示表示処理(S615)は、特定領域である第1入球口104に遊技球を入球させることができなかったため、再度遊技者に発射ハンドル64を操作して遊技球を発射し、特定領域である第1入球口106への遊技球の入球を指示する演出表示(図20(g)、(h))を実行する。
次に、図18を用いて役物連続作動装置が作動を開始してから、サブ統合制御装置83が実行する大当り遊技演出実行処理について説明する。
先ず、サブ統合制御装置83は、主制御装置80が図13のS438で送信した大当り遊技開始コマンドを受信したか否かを判定する(S650)。大当り遊技開始コマンドを受信している場合には(S650:yes)、大当り遊技演出開始処理(S655)を実行し、終了となる。なお、大当り遊技開始コマンドを受信していない場合には(S650:no)、再度S650による判定を行う。
次に、本実施例のパチンコ機50での遊技中に演出図柄表示装置6の画面に表示される演出画面を例示しながら、演出の具体例について説明する。
図19は特別図柄で大当りを示す図柄で確定表示された場合の演出態様の一例を示す。
図19(a)に示すように演出図柄表示装置6の画面上方には、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に対応した演出図柄が表示されている。左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113は変動中となっている。演出図柄表示装置6の画面右下方には、演出キャラクタ114の「熊の達吉」が表示されている。その後、図19(b)に示すように左演出図柄111及び右演出図柄113が「7」で停止し、中演出図柄112が変動中であることから、リーチ中となっている。
そして、図19(c)に示すように、演出図柄表示装置6の画面上では、左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113の全てが「7」で停止し、大当りとなったことを遊技者に報知している。
次に、図17の第1発射指示表示処理(S605)による演出表示の一例を、図19(d)を用いて説明する。
図19(d)に示すように、表示例116が演出図柄表示装置6の画面右下方あたりに表示される。符号115が示す表示が、表示例116の上方に表示されている。符号115が示す表示には、「右打ちして振分装置に入球させろ!」と表示されている。図19(d)で示した演出図柄表示装置6で表示される演出表示によって、遊技者に遊技球を発射させて、遊技球を特定領域振分装置91に入球させることを指示している。なお、本実施例では演出図柄表示装置6の画面に遊技者に遊技球の発射を指示する演出表示を表示するだけでなく、当該演出表示中に、遊技盤1上に設けられたLEDを用いて、遊技球の入球を促すように特定領域振分装置91までの遊技球の流下経路を発光させる構成にしてもよい。
次に、演出図柄表示装置6の画面に表示されている図19(d)に示す演出表示から図19(e)に示す演出表示に移行する。演出図柄表示装置6の画面中央に、「特定領域入球チャンス開始!」と表示されている。演出図柄表示装置6の画面左下方には、左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113の全てが「7」で停止している。
そして、特定領域振分装置91の入口94に設けられた入口スイッチ94aによって、遊技球を検出すると、図19(e)に示す演出表示から図19(f)に示す演出表示へと移行する。図19(f)に示す演出図柄表示装置6の画面中央には、「装置内に遊技球が入球したぞ。特定領域に入球させることができるか!?」が表示されている。演出図柄表示装置6の画面左下方には、左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113の全てが「7」で停止している。
遊技者が遊技球を発射させて、第3クルーン100に設けられた第1入球口106に遊技球を入球させることができると、役物連続作動装置の作動が開始される。そして、主制御装置80から送信された大当り遊技開始コマンドを受信したサブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6の画面に図19(g)に示した大当り遊技の演出表示が表示される。その後、図19(g)の演出表示から図19(h)の演出表示へと移行し、図19(h)に示すように、演出図柄表示装置6の画面上方には、「大当り遊技開始!」また、演出キャラクタ114の右方の表示には、「1R」と表示されている。これは、現在1ラウンド目であることを遊技者に報知している。
図20は特別図柄で大当りを示す図柄で確定表示された場合の演出態様の一例を示す。
図20(a)に示すように演出図柄表示装置6の画面上方には、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に対応した演出図柄が表示されている。左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113は変動中となっている。演出図柄表示装置6の右下方には、演出キャラクタ114の「熊の達吉」が表示されている。その後、図20(b)に示すように左演出図柄111及び右演出図柄113が「7」で停止し、中演出図柄112が変動中であることから、リーチ中となっている。
そして、図20(c)に示すように、演出図柄表示装置6の画面上では、左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113の全てが「7」で停止し、大当りとなったことを遊技者に報知している。
次に、図17の第2発射指示表示処理(S615)による演出表示の一例を、図20(d)を用いて説明する。
図20(d)に示すように、表示例116が演出図柄表示装置6の画面右下方あたりに表示される。符号115が示す表示が、表示例116の上方に表示されている。符号115が示す表示には、「右打ちして振分装置に入球させろ!」と表示されている。図19(d)で示した演出図柄表示装置6の画面で表示される演出表示によって、遊技者に遊技球を発射させて、遊技球を特定領域である第1入球口106への遊技球の入球を指示している。
次に、演出図柄表示装置6の画面に図20(e)に示す演出表示が表示される。演出図柄表示装置6の画面中央に、「特定領域入球チャンス開始!」と表示されている。演出図柄表示装置6の画面左下方には、左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113の全てが「7」で停止している。
そして、特定領域振分装置91の入口94に設けられた入口スイッチ94aによって、遊技球を検出すると、図20(e)に示す演出表示から図20(f)に示す演出表示へと移行する。図20(f)に示す演出図柄表示装置6の画面中央には、「装置内に遊技球が入球したぞ。特定領域に入球させることができるか!?」が表示されている。演出図柄表示装置6の画面左下方には、左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113の全てが「7」で停止している。
そして、遊技者は遊技球を発射させて、第3クルーン100に設けられた第1入球口106に遊技球を入球させることができず、特定領域振分装置91の出口102から排出される遊技球を出口スイッチ102aが検出されると、図20(g)に移行する。図20(g)に示すように、演出図柄表示装置6の画面上方には「失敗・・特定領域に入球できず」と表示される。演出図柄表示装置6の画面左下方には、左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113の全てが「7」で停止している。
次に、図20(g)に示す演出表示から図20(h)の演出表示へと移行し、演出図柄表示装置6の画面上方には、再度表示例116及び符号115が示す表示が表示される。なお、符号115が示す表示は、図20(d)で示した内容と異なり、「もう一度、右打ちして振分装置に入球させろ!」に変更されている。当該演出表示により、再度、遊技者の遊技球の発射を指示している。
以上の弾球遊技機によれば、第3クルーン100の第1入球口106(特定領域)が下流に配置された特定領域振分装置91に遊技球を入球させても、第1クルーン96、第2クルーン98及び第3クルーン100によって、該入球した遊技球を第1入球口106へ入球させる確率よりも、遊技領域3に遊技球を排出させる確率が高いため、特定領域振分装置91内に入球した遊技球が第1入球口106(特定領域)へと到達することが困難となり、遊技者に遊技球が第1入球口106(特定領域)に入球してくれといった遊技球の挙動に対して強い気持ちを持たせることができる。
さらに、図9に示す特別図柄制御処理によって大当りと判定されたにもかかわらず、第1入球口106(特定領域)に遊技球を入球させることができないという、従来の弾球遊技機には無い構成であるため、遊技の趣向性を高めることができる。
また、上述した弾球遊技機によれば、ようやく、遊技球を第1入球口106が設けられた第3クルーン100に到達させることが出来ても、第3クルーン100に設けられた第2入球口107から第5入球口110(排出口)に入球して、遊技領域3の下流へと排出されてしまうこともあるので、遊技者に、もう一歩で第1入球口106(特定領域)に入球できたといった悔しいという気持ちを遊技球の挙動によって作り出すことが出来るようになる。
その他にも、開閉部材93の直上に可動役物92を備えたことで、開閉部材93によって特定領域振分装置91への遊技球の入球を妨げることになるだけでなく、可動役物92によっても、遊技球を第1入球口106(特定領域)に到達させることが困難となり、より一層、遊技者に遊技球の挙動に対して強い気持ちを抱かせることができるようになる。
また、図9に示す特別図柄制御処理により大当りと判定される確率(本実施例では、通常時1/40、確変状態のとき1/35)よりも、特定領域振分装置91の内部に遊技球が存在していない状態において、特定領域振分装置91の入口94から特定領域振分装置91の内部に入球した1球の遊技球が第1入球口106(特定領域)に入球する確率の方が低いという、今までの弾球遊技機ではありえない構成になるので、当然、趣向性が高い弾球遊技機となる。
さらに、開閉部材93は特定領域振分装置91の入口94に設けられた入口スイッチ94aによって遊技球が検出されると特定領域振分装置91の内部への遊技球の入球を禁止することで、特定領域振分装置91の内部に1球の遊技球しか存在しない状態となるため、より一層、第1入球口106(特定領域)に遊技球を到達させることが困難となり、遊技者は1球1球の遊技球に対し強く思い抱くことになる。
ここで本実施例の構成・状態と、本発明の構成要件との対応関係について説明する。
第1始動口11及び第2始動口12が、本発明の「始動口」に相当し、図7の特別図柄制御処理(S55)が、本発明の「当否判定手段」に相当し、第1特別図柄表示装置9及び第2特別図柄表示装置10が、本発明の「特別図柄制御装置」に相当し、図10の特図大当り図柄決定(S240)及び大当り設定処理(S250)が、本発明の「大当り遊技内容設定手段」に相当し、図14から図16の特別遊技処理が、本発明の「大当り遊技実行手段」に相当し、入口94が、本発明の「入口」に相当し、特定領域振分装置91が、本発明の「特定領域誘導路」に相当し、開閉部材93が、本発明の「入球制限手段」に相当し、第1クルーン96及び第2クルーン98が、本発明の「振分手段」に相当し、入口スイッチ94aが、本発明の「特定領域誘導路入球検出手段」に相当し、出口スイッチ102aが、本発明の「排出球検出手段」に相当する。
実施例1では、第3クルーン100に設けられた一つの第1入球口106(特定領域)に遊技球が入球すると、確定表示した大当り図柄が1種類のみとなっていたため、1種類の大当り遊技の内容からなる大当り遊技が実行される構成として説明したが、実施例1の構成を変形した一例として下記に記載する構成としてもよい。
先ず、実施例1の構成を変形した一例として、第3クルーン100の入球口を排出口とせず、全ての入球口を特定領域とする実施例1の変形例1について説明する。
本発明の実施例1の変形例1について図21及び図22を用いて説明する。なお、実施例1と共通点が多いため、異なる点を重点的に説明していく。
図21は、実施例1の変形例1の特定領域振分装置91に設けられた第3クルーン100を示している。当該変形例の第3クルーン100の入球口を遊技領域3へ排出させる排出口とはせず、第1入球口106から第5入球口110を全て特定領域としている。そのため、第3クルーン100に到達した遊技球が、特定領域に入球する確率は、5/5の100%の確率である。
実施例1の変形例1の特定領域振分装置91に設けられた第1クルーン96及び第2クルーン98は、実施例1の特定領域振分装置91に設けられた第1クルーン96及び第2クルーン98と同じものであるため、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が第1誘導口103に振り分けられる確率(1/3)及び第2クルーン98に到達した遊技球が第2誘導口105に振り分けられる確率(1/4)は同じである。つまり、実施例1の変形例1の特定領域振分装置91内で遊技球が存在しない状態において、当該特定領域振分装置91の入口94から入球した1個の遊技球が第3クルーン100の特定領域(第1入球口106から第5入球口100)に入球する確率は、1/3×1/4の1/12となっている。
次に、図22を用いて、実施例1の変形例1のパチンコ機の電気的構成について、実施例1のパチンコ機の電気的構成と異なる点を説明する。
実施例1の変形例1の主制御装置80には、第1入球口106に入球した遊技球を検出する第1入球口スイッチ106a、第2入球口107に入球した遊技球を検出する第2入球口スイッチ107a、第3入球口108に入球した遊技球を検出する第3入球口スイッチ108a、第4入球口109に入球した遊技球を検出する第4入球口スイッチ109a、第5入球口110に入球した遊技球を検出する第5入球口スイッチ110aの検出信号が入力される。
実施例1では、パチンコ機50の遊技状態が高確率状態である場合の大当り確率は1/35、通常遊技状態の場合の大当り確率は1/40であるため、実施例1の大当り確率は、パチンコ機50の遊技状態にかかわらず、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が第3クルーン100の第1入球口106へ入球する確率(1/60)よりも高い構成としていた。
実施例1の変形例1では、上述したように第3クルーン100に設けられた第1入球口106から第5入球口110は全て特定領域とする構成としているため、大当り確率よりも特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が第3クルーン100の特定領域である入球口に入球する確率が高くなってしまう。
そこで、実施例1の変形例1のパチンコ機50の大当り確率を、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球の第3クルーン100の特定領域である入球口への入球確率よりも高くするためには、当該入球確率よりも大当り確率を高くするか、又は実施例1の変形例1のパチンコ機50の特定領域振分装置91の第1クルーン96に1つの第1誘導口103と排出口104を5つ備え、第2クルーン98に1つの第2誘導口105と9つの排出口104を備えた構成とし(図示は無し)、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が第3クルーン100の入球口(特定領域)に入球する確率を1/6×1/10の1/60とすることが考えられる
次に、実施例1の構成を変形した一例として、第3クルーン100に設けられた第1入球口106(特定領域)に遊技球が入球すると、大当り遊技が実行される構成であって、確定表示した大当り図柄毎に実行される大当り遊技の内容が異なる構成からなる実施例1の変形例2について説明する。
本発明の実施例1の変形例2について図23及び図24を用いて説明する。なお、実施例1と共通点が多いため、異なる点を重点的に説明していく。
実施例1の変形例2のメインルーチンと、実施例1のメインルーチンとの異なる点としては、大当り図柄決定用乱数更新処理(S30)である。実施例1の変形例1の大当り図柄決定用乱数更新処理は、「1」〜「54」の54個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成されている。
本変形例2のパチンコ機50は、確定表示した大当り図柄毎に実行される大当り遊技の内容が異なる構成としているため、実施例1と異なり第1特別図柄の大当り図柄が18種類、第2特別図柄の大当り図柄が18種類となっている(図23及び図24)。そのため、実施例1と異なり、複数種類の大当り図柄に応じた大当り遊技が実行される構成となっている。そして、本変形例2の大当り設定処理では、複数種類の大当り図柄に応じた大当り遊技を開始する大当り遊技開始コマンド(高確率状態、開放延長の有無など)及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する構成となっている。
実施例1のパチンコ機50では、大当り遊技終了後に確変状態・開放延長状態に移行して、特別図柄の変動回数が100に達すると確変状態・開放延長状態が終了する構成となっていた。しかし、実施例1の変形例2のパチンコ機50では、特別図柄の停止図柄によっては、大当り遊技終了後の遊技状態が確変状態・開放延長状態に移行する場合、又は大当り遊技終了後に開放延長状態のみに移行し、特別図柄の変動回数が100回に達すると開放延長状態が終了となる場合がある(図23を参照)。
そのため、実施例1の変形例2の特別遊技処理と実施例1の特別遊技処理に違いが生じる。
具体的には、実施例1の変形例2の主制御装置80は、図14のS465で大当りの終了演出中であると判定された場合は、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する。否定判定の場合には、そのまま終了(リターン)となる。大当り終了演出時間が経過した場合には、役物連続作動装置の作動を停止し、条件装置の作動を停止する。そして、図10の大当り設定処理(S250)で取得した次回の遊技状態で確変及び時短に移行するか否かを判定する。時短のみ移行する場合、時短回数を100回に設定し、時短フラグを1に設定し、大当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理を行い、状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信して特別遊技処理を終了する。時短フラグを1にすると本実施例では特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物12の開放延長機能をセットする。
また、図10の大当り設定処理(S250)で取得した次回の遊技状態で確変及び時短状態に移行する場合には、確変回数・時短回数を100回に設定し、確変/時短フラグを1に設定し、大当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理を行い、状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信して特別遊技処理を終了する。確変フラグを1にすると本実施例では特別図柄の当選確率が向上する。また、時短フラグを1にすると本実施例では特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物12の開放延長機能をセットする。
ここで、実施例1の変形例2の特別図柄の大当り図柄決定用乱数と表示図柄との関係について、図23及び図24を用いて説明していく。
まず、図23(a)は、第1特別図柄の大当り図柄決定用乱数と表示図柄の関係を示す。大当り図柄決定用乱数の値が1〜27の場合には、9種類の図柄のそれぞれを一部変更した図柄が設定される。例えば、第1特別図柄の大当り図柄決定用乱数の値が1〜3の場合には、7セグメント表示装置において「1」として用いられる図柄から右下の縦棒のセグメントを除き、小数点を加えた図柄が設定される。大当り図柄決定用乱数の値が16〜18の場合には、7セグメント表示装置において「6」として用いられる図柄から、下の口の部分の下の横棒を除いた図柄が設定される。
また、大当り図柄決定用乱数の値が28〜54の場合には、前記図柄とは異なる9種類の図柄のそれぞれを一部変更した図柄が設定される。例えば、第1特別図柄の大当り図柄決定用乱数の値が28〜30の場合には、7セグメント表示装置において「1」として用いられる図柄から右上の縦棒のセグメントを除き、小数点を加えた図柄が設定される。また、大当り図柄決定用乱数の値が52〜54の場合に設定される特別図柄は、7セグメント表示装置において「9」として用いられる図柄から左上の縦棒のセグメントを除き、小数点を加えた図柄が設定される。
なお、図23(a)に示した大当り図柄の他にハズレ図柄(図示無し)が存在し、それは7個のセグメントを「H」型に点灯させる。
図23(b)は、第1特別図柄で表示される停止図柄の名称と、大当りの名称、大当り遊技の内容、大当り終了後の遊技状態を示すものである。例えば、大当りの名称の大当り遊技Aは、図柄10から図柄13が表示された場合に、15ラウンド大当りとなり、大入賞口14が全ての開放で最大28秒開放され、大当り後の遊技状態は確変状態及び開放延長状態となる。なお、この確変状態及び開放延長状態は、特別図柄が100回変動するまで継続する。また、大当りの名称の大当り遊技Bは、図柄14から図柄18が表示された場合に、4ラウンド大当りとなり、大入賞口14が全ての開放で最大28秒開放され、大当り遊技終了後の遊技状態は、確変状態及び開放延長状態となる。なお、この確変状態及び開放延長状態は、特別図柄が100回変動するまで継続する。大当りの名称の大当り遊技Cは、図柄5から図柄9が表示された場合に、10ラウンド大当りとなり、大入賞口14が全ての開放で最大28秒開放され、大当り後の遊技状態は開放延長状態となる。この開放延長状態とは、特別図柄が100回変動するまで継続する。大当り名称中の大当り遊技Dは、図柄1から図4が表示された場合には、4ラウンド大当りとなり、大入賞口14が全ての開放で最大28秒開放され、大当り遊技終了後の遊技状態は、開放延長状態となる。この開放延長状態は、特別図柄が100回変動するまで継続する。
次に、図24(a)は、第2特別図柄の大当り図柄決定用乱数と表示図柄の関係を示す。大当り図柄決定用乱数の値が1〜27の場合には、9種類の図柄のそれぞれを一部変更した図柄が設定される。例えば、大当り図柄決定用乱数の値が1〜3の場合には、7セグメント表示装置において「1」として用いられる図柄から右下の縦棒のセグメントを除いた図柄が設定される。大当り図柄決定用乱数の値が16〜18の場合には、7セグメント表示装置において「6」として用いられる図柄から、下の口の部分の左の縦棒と下の横棒が除いた図柄が設定される。
また、大当り図柄決定用乱数の値が28〜54の場合には、前述した図柄とは異なる9種類の図柄のそれぞれを一部変更した図柄が設定される。例えば、大当り図柄決定用乱数の値が28〜30の場合には、7セグメント表示装置において「1」として用いられる図柄から右上の縦棒のセグメントを除いた図柄が設定される。また、大当り図柄決定用乱数の値が52〜54の場合に設定される特別図柄は、7セグメント表示装置において「9」として用いられる図柄から左上の縦棒のセグメントを除いた図柄が設定される。
なお、図24(a)に示した大当り図柄の他にハズレ図柄(図示しない)が存在し、それは7個のセグメントを「H」型に点灯させる。
図24(b)は、第2特別図柄で表示される停止図柄の名称と、大当りの名称、大当り遊技の内容、大当り終了後の遊技状態を示すものである。例えば、大当りの名称の大当り遊技Aは、図柄19から図柄27が表示された場合に、15ラウンド大当りとなり、大入賞口14が全ての開放で最大28秒開放され、大当り後の遊技状態は確変状態及び開放延長状態となる。なお、この確変状態及び開放延長状態は、特別図柄が100回変動するまで継続する。また、大当りの名称の大当り遊技Eは、図柄28から図柄36が表示された場合に、10ラウンド大当りとなり、大入賞口14が全ての開放で最大28秒開放され、大当り遊技終了後の遊技状態は、確変状態及び開放延長状態となる。なお、この確変状態及び開放延長状態は、特別図柄が100回変動するまで継続する。
上述した大当り遊技Aから大当り遊技Eの獲得可能な賞球数について説明する。
先ず、大当り遊技Aは、大入賞口14を最大28秒開放動作1ラウンドとして15ラウンド実施する。大当り遊技Aは、規定入賞数の入球が見込まれるラウンドが15回行われることになる。よって、大当り遊技Aでは、150個の遊技球が入球することが可能で、大入賞口14に1個の遊技球が入球して得られる賞球数は13個であるため、150×13の1950個の賞球が獲得可能となる。
また、大当り遊技B及び大当り遊技Dは、大入賞口14を最大28秒開放動作1ラウンドとして4ラウンド実施する。双方の大当り遊技は、規定入賞数の入球が見込まれるラウンドが4回行われることになる。よって、双方の大当り遊技では、40個の遊技球が入球することが可能で、大入賞口14に1個の遊技球が入球して得られる賞球数は13個であるため、40×13の520個の賞球が獲得可能となる。
大当り遊技C及び大当り遊技Eは、大入賞口14を最大28秒開放動作1ラウンドとして10ラウンド実施する。双方の大当り遊技は、規定入賞数の入球が見込まれるラウンドが10回行われることになる。よって、双方の大当り遊技では、100個の遊技球が入球することが可能で、大入賞口14に1個の遊技球が入球して得られる賞球数は13個であるため、100×13の1300個の賞球が獲得可能となる。
上述した実施例1の変形例2の弾球遊技機によれば、特別図柄で表示される停止図柄に応じて大当り遊技の内容及び大当り終了後の遊技状態になるかが変化するので、何とか特定領域に早く入球して欲しいという気持ちを持つことで、より一層、遊技球の挙動に対して強い思いを抱くようになる。また、遊技者にとって有利な大当り遊技の内容及び大当り遊技終了後の遊技状態となる大当り遊技が実行させたいという気持ちが加わることになる。
実施例1の変形例2のパチンコ機50では、特別図柄で大当り図柄が確定表示され、条件装置が作動を開始すると、演出図柄表示装置6の画面にて第1入球口106(特定領域)に遊技球を入球させた後に実行される大当り遊技の内容(本変更例では、大当り遊技のラウンド数)を遊技者に報知する構成となっている。この構成にすることで、特定領域に遊技球を入球させて実行される大当り遊技のラウンド数を知ることができ、仮に大量の出玉獲得可能な大当り遊技の内容であれば、遊技者は、第1入球口106(特定領域)に入球するまでの遊技球の挙動を強い期待感を持って見守ることになる。
また、実施例1の変形例2のパチンコ機50では、特別図柄で大当り図柄が確定表示され、条件装置が作動を開始して第1入球口106(特定領域)に遊技球を入球させた後に演出図柄表示装置6の画面にて、実行される大当り遊技の内容(本変更例では、大当り遊技のラウンド数)を報知する構成にしてもよい。この場合、遊技者は第1入球口106(特定領域)に遊技球を入球させた後でなければ、実行される大当り遊技の内容を知ることができないため、遊技者に第1入球口106(特定領域)までの遊技球の挙動に対してドキドキさせるだけでなく、大当り遊技の内容が報知させるまでの間、今回の大当り遊技が大量の出玉獲得可能か否かに対してもドキドキさせることができる。
実施例1では、第3クルーン100に設けられた第1入球口106(特定領域)に遊技球が入球すると、1種類のみの大当り遊技が実行される構成として説明したが、次に実施例1の構成を変形した一例として、確定表示された大当り図柄毎に第3クルーン100に設けられた入球口のうち、特定領域に割り当てられる入球口が異なる実施例1の変形例3に説明する。
本発明の実施例1の変形例3について、図25から図30を用いて説明する。なお、実施例1と共通点が多いため、異なる点を重点的に説明していく。
図25、図27、図28を用いて特別図柄の停止図柄毎に特定領域に割り当てられる入球口について説明する。先ず、実施例1の変形例3の特別図柄の大当り図柄決定用乱数と表示図柄との関係について、図27及び図28を用いて説明していく。
ここで、図27(a)は、第1特別図柄の大当り図柄決定用乱数と表示図柄の関係を示す。大当り図柄決定用乱数の値が1〜27の場合には、9種類の図柄のそれぞれを一部変更した図柄が設定される。例えば、第1特別図柄の大当り図柄決定用乱数の値が1〜3の場合には、7セグメント表示装置において「1」として用いられる図柄から右下の縦棒のセグメントを除き、小数点を加えた図柄が設定される。大当り図柄決定用乱数の値が16〜18の場合には、7セグメント表示装置において「6」として用いられる図柄から、下の口の部分の下の横棒を除いた図柄が設定される。
また、大当り図柄決定用乱数の値が28〜54の場合には、前記図柄とは異なる9種類の図柄のそれぞれを一部変更した図柄が設定される。例えば、第1特別図柄の大当り図柄決定用乱数の値が28〜30の場合には、7セグメント表示装置において「1」として用いられる図柄から右上の縦棒のセグメントを除き、小数点を加えた図柄が設定される。また、大当り図柄決定用乱数の値が49〜51の場合に設定される特別図柄は、7セグメント表示装置において「8」として用いられる図柄から下の口の部分が除かれた図柄が設定される。
なお、図27(a)に示した大当り図柄の他にハズレ図柄(図示無し)が存在し、それは7個のセグメントを「H」型に点灯させる。
図27(b)は、第1特別図柄で表示される停止図柄の名称と、入球口が特定領域に割り当てられるパターンを示すものである。例えば、図柄4,図柄7,図柄9,図柄12,図柄13,図柄17,図柄18が表示された場合に、パターンAが選択される。パターンAは第3クルーン100の第1入球口106が特定領域に割り当てられ、第2入球口107から第5入球口110は排出口に割り当てられる(図25(a)を参照)。
また、図柄2,図柄5,図柄10,図柄14,図柄15,図柄16が表示された場合に、パターンBが選択される。パターンBは第3クルーン100には、第1入球口106及び第2入球口107が特定領域に割り当てられ、第3入球口108から第5入球口110が排出口に割り当てられる(図25(b)を参照)。
図柄3,図柄6,図柄11が表示された場合に、パターンCが選択される。パターンCは第3クルーン100の第1入球口106から第3入球口108が特定領域に割り当てられ、第4入球口109及び第5入球口110が排出口に割り当てられる(図25(c)を参照)。
最後に、図柄1,図柄8が表示された場合に、パターンDが選択される。パターンDは第3クルーン100の第1入球口106から第4入球口109が特定領域に割り当てられ、残りの第5入球口110は排出口として割り当てられる(図25(d)を参照)。
ここで、図28(a)は、第2特別図柄の大当り図柄決定用乱数と表示図柄の関係を示す。大当り図柄決定用乱数の値が1〜27の場合には、9種類の図柄のそれぞれを一部変更した図柄が設定される。例えば、第2特別図柄の大当り図柄決定用乱数の値が4〜6の場合には、7セグメント表示装置において「2」として用いられる図柄から上下の横棒のセグメントを除いた図柄が設定される。大当り図柄決定用乱数の値が19〜21の場合には、7セグメント表示装置において「7」として用いられる図柄から、右下の縦棒のセグメントを除いた図柄が設定される。
また、大当り図柄決定用乱数の値が28〜54の場合には、前記図柄とは異なる9種類の図柄のそれぞれを一部変更した図柄が設定される。例えば、第2特別図柄の大当り図柄決定用乱数の値が28〜30の場合には、7セグメント表示装置において「1」として用いられる図柄から右上の縦棒のセグメントを除いた図柄が設定される。また、大当り図柄決定用乱数の値が49〜51の場合に設定される特別図柄は、7セグメント表示装置において「8」として用いられる図柄から下の口の部分を除き、小数点を加えた図柄が設定される。
なお、図28(a)に示した大当り図柄の他にハズレ図柄(図示無し)が存在し、それは7個のセグメントを「H」型に点灯させる。
図28(b)は、第2特別図柄で表示される停止図柄の名称と、特定領域の配置パターンを示すものである。例えば、図柄22,図柄25が表示された場合に、パターンAが選択される。パターンAは第3クルーン100の第1入球口106が特定領域に割り当てられ、第2入球口107から第5入球口110は排出口に割り当てられる(図25(a)を参照)。
また、図柄20,図柄23,図柄29が表示された場合に、特定領域の配置パターンは、配置パターンBが選択される。パターンBは第3クルーン100には、第1入球口106及び第2入球口107が特定領域に割り当てられ、残りの第3入球口108から第5入球口110は排出口に割り当てられる(図25(b)を参照)。
図柄21,図柄24,図柄28,図柄31,図柄33,図柄36が表示された場合にはパターンCが選択される。パターンCは第3クルーン100の第1入球口106から第3入球口108が特定領域に割り当てられ、第4入球口109及び第5入球口110は排出口に割り当てられる(図25(c)を参照)。
最後に、図柄19,図柄26,図柄27,図柄30,図柄32,図柄34,図柄35が表示された場合に、パターンDが選択される。パターンDは第3クルーン100の第1入球口106から第4入球口109が特定領域に割り当てられ、残りの第5入球口110は排出口に割り当てられる(図25(d)を参照)。
次に、図25を用いて、上述した図27(b)及び図28(b)で示した入球口の割り当てパターンによって、特定領域と排出口に割り当てられた入球口の配置について説明する。
第1特別図柄の停止図柄が図柄4,図柄7,図9,図12,図柄13,図柄17,図18及び第2特別図柄の停止図柄が図柄22,図柄25である場合には、図25(a)に示すように、第3クルーン100の入球口のうち、第1入球口106が特定領域に割り当てられ、第2入球口107から第5入球口110が排出口に割り当てられる(図27(b)、図28(b)に示すパターンA)。
先ず、第1特別図柄の停止図柄が図柄2,図柄5,図柄10,図柄14,図15,図柄16及び第2特別図柄の停止図柄が図柄20,図柄23,図柄29である場合には、図25(b)に示すように、第3クルーン100の入球口のうち、第1入球口106及び第2入球口107が特定領域に割り当てられ、残りの第3入球口108から第5入球口110が排出口に割り当てられる(図27(b)、図28(b)に示すパターンB)。
第1特別図柄の停止図柄が図柄3,図柄6,図柄11及び第2特別図柄の停止図柄が図柄21,図柄24,図柄28,図31,図柄33,図柄36である場合には、図25(c)に示すように、第3クルーン100の入球口のうち、第1入球口106、第2入球口107及び第3入球口108が特定領域に割り当てられ、残りの第4入球口109及び第5入球口110を排出口に割り当てられる(図27(b)、図28(b)に示すパターンC)。
第1特別図柄の停止図柄が図柄1,図柄8及び第2特別図柄の停止図柄が図柄19,図柄26,図柄27,図柄30,図32,図34,図35である場合には、図25(d)に示すように、第3クルーン100の入球口のうち、第1入球口106から第4入球口109は特定領域に割り当てられ、残りの第5入球口110を排出口に割り当てられる(図27(b)、図28(b)に示すパターンD)。
図26を用いて、実施例1の変形例3のパチンコ機の電気的構成について、実施例1のパチンコ機の電気的構成と異なる点を説明する。
実施例1の変形例3の主制御装置80には、第1入球口106に入球した遊技球を検出する第1入球口スイッチ106a、第2入球口107に入球した遊技球を検出する第2入球口スイッチ107a、第3入球口108に入球した遊技球を検出する第3入球口スイッチ108a、第4入球口109に入球した遊技球を検出する第4入球口スイッチ109aの検出信号が入力される。
なお、上記した入球口スイッチは、図27(b)及び図28(b)に示すパターンに応じて特定領域に割り当てられた場合に条件装置が作動を開始して特定領域に割り当てられた入球口の入球口スイッチとして有効となっているので、遊技球を検出することが可能となっている。しかし、特定領域として割り当てられていない入球口の場合、入球口スイッチとして有効となっていない。なお、特定領域として割り当てられていない入球口に入球した遊技球は、排出経路101を通過して特定領域振分装置91の出口102から遊技領域3の下流に排出される構成となっている。
実施例1の変形例3のメインルーチンと、実施例1のメインルーチンとの異なる点としては、大当り図柄決定用乱数更新処理(S30)である。実施例1の変形例3の大当り図柄決定用乱数更新処理は、「1」〜「54」の54個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成されている。
実施例1では、現在のパチンコ機50の遊技状態が高確率状態である場合の大当り確率は1/35、通常時の場合の大当り確率は1/40であるため、実施例1の大当り確率は、パチンコ機50の遊技状態にかかわらず、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が第3クルーン100の第1入球口106へ入球する確率(1/60)よりも高い構成としていた。
実施例1の変形例3では、仮に特別図柄の停止図柄によってパターンDが選択されて第1入球口106から第4入球口109が特定領域、第5入球口110が排出口に割り当てられると(図25(d)を参照)、上述した大当り確率よりも特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が第3クルーン100の特定領域である入球口に入球する確率(1/3×1/4×4/5の1/15の確率)が高くなってしまう。
そこで、実施例1の変形例3のパチンコ機50の大当り確率を、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球の第3クルーン100の特定領域である入球口への入球確率よりも高くするためには、当該入球確率よりも大当り確率を高く設定するか、又は実施例1の変形例3のパチンコ機50の特定領域振分装置91の第1クルーンの1つの第1誘導口103と複数の排出口104を備え、第2クルーン98の1つの第2誘導口105と第1クルーン96よりも多くの排出口104を備えた構成とし(図示は無し)、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が第3クルーン100の入球口(特定領域)に入球する確率を低くする構成が考えられる。
次に、実施例1の変形例3の主制御装置80は、実施例1の主制御装置80とは異なり、図12のS350において確定図柄の表示時間が終了していない場合(S350:no)、図12の条件装置作動開始処理(S385)を行った後、又は状態指定コマンド送信処理(S430)を行った後、特定領域入球処理2へと移行することになる。図29を用いて、特定領域入球処理2について説明する。
実施例1の変形例3の主制御装置80は、図29のS700において、条件装置が作動したか否かを判定する。否定判定の場合には(S700:no)、そのままリターンとなる。肯定判定の場合には(S700:yes)、S701へと移行する。S701において、主制御装置80は、特定領域設定処理2を行う。
特定領域設定処理2(S701)では、確定表示された大当り図柄毎に決定される入球口を特定領域に割り当てるためのパターンに応じて(図27及び図28を参照)、第3クルーン100に配置された入球口を特定領域に割り当てて、特定領域に割り当てた入球口を特定領域に設定する。ここで、特定領域に設定するとは、特定領域として有効にすることである。特定領域設定処理2(S701)による処理が行われない場合、第1入球口106から第5入球口110のいずれの入球口も、特定領域として無効となっているため、遊技球が入球しても役物連続作動装置が作動を開始することはない。
そして、S702において、主制御装置80は、開閉部材ソレノイド93bを制御して、開閉部材93を開放させる。その後、S703において、主制御装置80は、サブ統合制御装置83に対し、特定領域への遊技球の入球待機状態であることを示す第1指定コマンドを送信する。続くS704では、特定領域振分装置91の入口94に設けられた入口スイッチ94aによって遊技球が入球したか否かを判定する。否定判定の場合には(S704:no)、再度S704へと移行する。肯定判定の場合には(S704:yes)、S705において、主制御装置80は、開閉部材ソレノイド93bを制御して、開閉部材93を閉鎖させる。
続くS706では、S701により特定領域に割り当てられた入球口に遊技球が入球したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S706:yes)、S707にて役物連続作動装置を作動させ、S708にて大当り遊技開始処理を行なう。大当り遊技開始処理(S708)では、大当り遊技を開始する大当り遊技開始コマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。大当り開始演出処理が終了すると、特別遊技処理を行なう。
S706において、主制御装置80は、遊技球が特定領域に入球していないと判定した場合には(S706:no)、特定領域振分装置91の出口スイッチ102aにより遊技球を検出したか否かを判定する(S709)。否定判定の場合には(S709:no)、再度S706へ移行する。肯定判定の場合には(S709:yes)、S710において、主制御装置80は、開閉部材ソレノイド93bを制御して開閉部材を開放させる。続く、S711において、主制御装置80は、再度サブ統合制御装置83に対して、特定領域への遊技球の入球待機状態であることを示す第2指定コマンドを送信する。その後、特定領域振分装置91の入口スイッチ94aにより遊技球を検出したか否かを判定する(S712)。否定判定の場合には(S712:no)、再度S712へと移行する。肯定判定の場合には(S712:yes)、S713において、主制御装置80が主制御装置80は、開閉部材ソレノイド93bを制御して開閉部材を閉鎖させ、再度S706へと移行する。
次に、実施例1の変形例3のパチンコ機50での遊技中に、演出図柄表示装置6の画面に表示される演出表示を例示しながら、演出の具体例について説明する。
図30は特別図柄で大当りを示す図柄で確定表示された場合の演出態様の一例を示す。
図30(a)に示すように演出図柄表示装置6の画面上方には、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に対応した演出図柄が表示されている。左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113は変動中となっている。演出図柄表示装置6の画面右下方には、演出キャラクタ114の「熊の達吉」が表示されている。その後、図30(b)に示すように左演出図柄111及び右演出図柄113が「7」で停止し、中演出図柄112が変動中であることから、リーチ中となっている。
そして、図30(c)に示すように、演出図柄表示装置6上では、左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113の全てが「7」で停止し、大当りとなったことを遊技者に報知している。
次に、図17の第1発射指示表示処理(S605)による演出表示の一例を、図30(d)を用いて説明する。
図29のS705において、主制御装置80からサブ統合制御装置83に特定領域への入球待機状態であることを示す第1指定コマンドを受信すると、図30(d)に示す演出表示に移行する。図30(d)に示すように、表示例116が演出図柄表示装置6の画面右下方あたりに表示される。符号115が示す表示が、表示例116の上方に表示されている。符号102が示す表示には、「右打ちして振分装置に入球させろ!」と表示されている。図30(d)で示した演出図柄表示装置6で表示される演出表示によって、遊技者に遊技球を発射させて、遊技球を特定領域に設定された入球口に入球させることを指示している。
その後、演出図柄表示装置6に、図30(e)に示す演出表示が表示される。図30(e)に示す演出表示は、確定表示された大当り図柄によって、図27(b)又は図28(b)に示すパターンAからパターンDのうち、何れかのパターンが設定されたかを遊技者に示すものとなっている。演出図柄表示装置6の画面中央には、第3クルーン100を模した円形の表示例117が表示されている。表示例117は、中心角が72°の5つの扇状の領域に分割されている。そして、右下の扇状の領域に配された円が第1入球口106に、左下の扇状の領域に配された円が第2入球口107に、左上の扇状の領域に配された円が第3入球口108に、右上の扇状の領域に配された円が第4入球口109に、演出図柄表示装置6の画面中央の上方に位置する扇状の領域に配された円が第5入球口110に相当する。演出図柄表示装置6の画面中央の表示例117は、今回確定表示された大当り図柄によって、パターンDが設定されたことを遊技者に報知している(図25(d)、図27(b)、図28(b)を参照)。
次に、演出図柄表示装置6の画面には図30(f)に示す演出表示が表示される。演出図柄表示装置6の画面中央に、「特定領域入球チャンス開始!」と表示されている。演出図柄表示装置6の画面左下方には、左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113の全てが「7」で停止している。なお、実施例1の変形例3は、実施例1と同様に条件装置が作動を開始してから特定領域振分装置91の入口スイッチ94aによって遊技球が検出されると、図30(f)に示す演出表示から図19(f)に示す演出表示へと進行する構成となっているが、本図では省略している。
そして、遊技者は遊技球を発射させて、第3クルーン100に設けられた第1入球口106から第4入球口109のうち、何れかの入球口(特定領域)に遊技球を入球させることができると、役物連続作動装置の作動が開始される。そして、主制御装置80から送信された大当り遊技開始コマンドを受信したサブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6の画面に図30(g)に示した大当り遊技の演出表示が表示され、遊技者に特定領域に入球したことを報知する。次に、図30(h)の演出表示へと移行し、図30(h)に示すように、演出図柄表示装置6の画面上方には、「大当り遊技開始!」また、演出キャラクタ114の右方の表示には、「1R」と表示されている。これは、現在1ラウンド目であることを遊技者に報知している。
上述した実施例1の変形例3の弾球遊技機によれば、特別図柄の停止図柄によって第3クルーン100の入球口のうち、どの入球口が特定領域に割り当てられるかが変化するため、何とか特定領域に入球させたいという気持ちを持ち、より一層、遊技球の挙動に対して強い思いを抱くようになる。さらに、特定領域に割り当てられる入球口の数が多ければ、それだけ遊技者にとって有利な状態となるため、有利な状態で遊技を行いたいという気持ちを持つことになる。
ここで実施例1の変形例3の構成・状態と、本発明の構成要件との対応関係について説明する。
図29の特定領域設定処理2(S701)が、本発明の「図柄特定領域設定手段」に相当する。
実施例1では、第3クルーン100に設けられた第1入球口106(特定領域)に遊技球が入球すると、確定表示した大当り図柄に関係なく、所定の大当り遊技が実行される構成として説明したが、次に実施例1の構成を変形した一例として、特定領域に遊技球が入球すると、確定表示された大当り図柄に関係なく、所定の大当り遊技が実行される構成は同じとなっているが、パチンコ機50の遊技状態に応じて第3クルーン100の入球口(特定領域)への入球率を変化させる実施例1の変形例4の構成について説明する。
本発明の実施例1の変形例4について説明する。なお、実施例1及び実施例1の変形例3との共通点があるため、異なる点を重点的に説明していく。
実施例1では、大当りと判定されたときのパチンコ機50の遊技状態が通常遊技状態であるか、確変状態及び開放延長状態であるかにかかわらず、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が第3クルーン100の第1入球口106(特定領域)に入球する確率は1/60である。
また、通常遊技状態のときの大当り確率は1/40、確変状態であるときの大当り確率は1/35となっており、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が第1入球口106(特定領域)に入球する確率のほうが低い構成となっていた。
実施例1の変形例4では、実施例1の構成とは異なり、大当りと判定されて第3クルーン100の入球口が全て特定領域に割り当てられる場合(図21)と、大当りと判定されて第3クルーン100の入球口のうち、第1入球口106のみが特定領域に割り当てられ、残りの第2入球口107から第5入球口110が排出口に割り当てられる場合(図25(a))がある。
大当りと判定されて第3クルーン100の入球口が全て特定領域に割り当てられる場合(図21)と、大当りと判定されて第3クルーン100の入球口のうち、第1入球口106のみが特定領域に割り当てられ、残りの第2入球口107から第5入球口110が排出口に割り当てられる場合(図25(a))とでは、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が、第3クルーン100の特定領域に割り当てられた入球口に入球する確率に違いがある。
具体的には、大当りと判定されて第3クルーン100の入球口のうち、第1入球口106のみが特定領域に割り当てられ、残りの第2入球口107から第5入球口110が排出口に割り当てられる場合に(図25(a))、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が第3クルーン100の第1入球口106(特定領域)に入球する確率は、実施例1と同様に、1/60である。
また、大当りと判定されて第3クルーン100の入球口が全て特定領域に割り当てられる場合に(図21)、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が第3クルーン100の第1入球口106から第5入球口110のいずれか(特定領域)に入球する確率は、1/3×1/4の1/12である。
よって、大当りと判定されて第3クルーン100の入球口が全て特定領域に割り当てられる場合(図21)、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が特定領域に入球する確率のほうが大当り確率よりも(通常1/40、確変状態1/35)高いことになる。
実施例1では大当りと判定されたときのパチンコ機50の遊技状態にかかわらず、第3クルーン100の入球口のうち、第1入球口106のみが特定領域であり、他の入球口は排出口となっていた。
しかし、実施例1の変形例4では、大当りと判定されたときのパチンコ機50の遊技状態が通常遊技状態であった場合には、第3クルーン100の入球口のうち、第1入球口106のみが特定領域に割り当てられ、残りの第2入球口107から第5入球口110が排出口に割り当てられる(図25(a))。
また、大当りと判定されたときのパチンコ機50の遊技状態が確変状態であった場合には、第3クルーン100の入球口が全て特定領域に割り当てられる(図21)。
本変形例4の主制御装置80は、図12のS350において確定図柄の表示時間が終了していない場合(S350:no)、図12の条件装置作動開始処理(S385)を行った後、又は状態指定コマンド送信処理(S430)を行った後、実施例1とは異なり特定領域入球処理3へと移行する。図31を用いて、特定領域入球処理3について説明する。
実施例1の変形例4の主制御装置80は、図31のS750において、条件装置が作動したか否かを判定する。否定判定の場合には(S750:no)、そのままリターンとなる。肯定判定の場合には(S750:yes)、S755へと移行する。S755において、主制御装置80は、大当りと判定されたときのパチンコ機50の遊技状態が通常遊技状態であったかを判定する。否定判定の場合には(S755:no)、S760へ移行する。肯定判定の場合には(S755:yes)、S765へ移行する。
S760において、主制御装置80は第3クルーン100の第1入球口106から第5入球口110のうち、第1入球口106のみを特定領域に割り当て、特定領域に設定する。
また、S765において、主制御装置80は第3クルーン100の第1入球口106から第5入球口110のうち、全ての入球口を特定領域に割り当て、特定領域に設定する。S760又はS765の処理後、S770へと移行する。
ここで、特定領域に設定するとは、特定領域として有効にすることである。遊技状態特定領域設定処理1(S760)と遊技状態特定領域設定処理2(S765)が行われない場合、第1入球口106から第5入球口110のいずれの入球口も無効となっているため、遊技球が入球しても役物連続作動装置が作動を開始することはない。
S770において、主制御装置80は、開閉部材ソレノイド93bを制御して、開閉部材93を開放させる。その後、S775において、主制御装置80は、サブ統合制御装置83に対し、特定領域への遊技球の入球待機状態であることを示す第1指定コマンドを送信する。続くS780では、特定領域振分装置91の入口94に設けられた入口スイッチ94aによって遊技球が入球したか否かを判定する。否定判定の場合には(S780:no)、再度S780へと移行する。肯定判定の場合には(S780:yes)、S785において、主制御装置80は、開閉部材ソレノイド93bを制御して、開閉部材93を閉鎖させる。
その後、S760又はS765によって特定領域に割り当てられた入球口に遊技球が入球したか否かを判定する(S790)。肯定判定の場合には(S790:yes)、S795にて役物連続作動装置を作動させ、S800にて大当り遊技開始処理を行なう。大当り遊技開始処理(S800)では、大当り遊技を開始する大当り遊技開始コマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。大当り開始演出処理が終了すると、特別遊技処理を行なう。
S790において、主制御装置80は、遊技球が特定領域に入球していないと判定した場合には(S790:no)、特定領域振分装置91の出口スイッチ102aにより遊技球を検出したか否かを判定する(S805)。否定判定の場合には(S805:no)、再度S790へ移行する。肯定判定の場合には(S805:yes)、S810において、主制御装置80は、開閉部材ソレノイド93bを制御して開閉部材を開放させる。続く、S815において、主制御装置80は、再度サブ統合制御装置83に対して、特定領域への遊技球の入球待機状態であることを示す第2指定コマンドを送信する。その後、特定領域振分装置91の入口スイッチ94aにより遊技球を検出したか否かを判定する(S820)。否定判定の場合には(S820:no)、再度S820へと移行する。肯定判定の場合には(S820:yes)、S825において、主制御装置80が主制御装置80は、開閉部材ソレノイド93bを制御して開閉部材を閉鎖させ、再度S790へと移行する。
以上の実施例1の変形例4からなる弾球遊技機では、パチンコ機50の遊技状態が通常遊技状態であるか、確変状態であるかによって、第3クルーン100の入球口のうち、特定領域に割り当てられる入球口の数の違いによって、特定領域へ入球させ易い状態と特定領域へ入球させ難い状態といった優位差を持たせることができ、より趣向性の高い弾球遊技機を提供することが可能となる。
さらに、上記した構成により、特定領域に割り当てられる入球口の数が多い状態で(図21)、何とか早く特定領域に入球させたいという気持ちを持つことになり、より一層遊技球の挙動に対して強い思いを抱くことになる。
なお、本変形例4では、大当りと判定されたときのパチンコ機50の遊技状態に応じて第3クルーン100の入球口のうち、特定領域に割り当てられた入球口を特定領域に設定していたが、パチンコ機50の遊技状態に限定されることなく、例えば当否判定とは異なる抽選、条件装置が作動を開始してからの経過時間、大当りと判定されてからの図30に示す第1コマンド送信処理(S721)及び第2コマンド送信処理(S735)により送信されたコマンド回数によって、第3クルーン100の入球口のうち、特定領域に割り当てられる入球口を、特定領域に設定する構成としてもよい。また、特別図柄制御処理(図7のS55)による大当りと判定される確率は常に変化することはなく、特定領域への入球率のみ変化する構成であってもよい。例えば、大当り遊技終了後から特別図柄が所定回数、変動するまでは第3クルーン100の入球口を特定領域に割り当てられる数が1つで、所定回数後には第3クルーン100の入球口を全て特定領域に割り当てられるなどが考えられる。
ここで実施例1の変形例4の構成・状態と、本発明の構成要件との対応関係について説明する。
図31の遊技状態特定領域設定処理1(S760)及び遊技状態特定領域設定処理2(S765)が、本発明の「遊技状態特定領域設定手段」に相当する。
次に説明する実施例1の構成を変形した一例として、特定領域振分装置91内に複数の遊技球が存在することを可能とする構成からなる実施例1の変形例5について説明する。
実施例1のパチンコ機50は、条件装置が作動してから、遊技領域3に設けられた特定領域振分装置91に向かって遊技球を発射し、特定領域振分装置91の入口94へ遊技球が入球し、入口スイッチ94aによって入球した遊技球を検出されると、主制御装置80は開閉部材ソレノイド93bを制御することで、開閉部材93は閉鎖し、特定領域振分装置91内には1つの遊技球のみ存在することが可能な状態となっていた。そして、特定領域振分装置91の出口102から排出される遊技球を出口スイッチ102aによって検出されると、主制御装置80は開閉部材ソレノイド93bを制御することで、開閉部材93を開放させ、再度、特定領域振分装置91の入口94から遊技球の入球させることが可能となっていた。
本発明の実施例1の変形例5について図32を用いて説明する。なお、実施例1と共通点が多いため、異なる点を重点的に説明していく。
当該変形例の特定領域振分装置91は、実施例1の特定領域振分装置91の構造自体には違いはない。しかし、実施例1とは、開閉部材93が開閉されるタイミング、特定領域振分装置91の入口スイッチ94a及び出口スイッチ102aにより遊技球を検出した場合の主制御装置80が行う処理に違いがある。
当該変形例は、実施例1のパチンコ機50と同様に、特別図柄で大当り図柄が確定表示され、条件装置が作動を開始すると、開閉部材93が開放されるため、遊技球を発射させて特定領域振分装置91の入口94から入球させることが可能となる。
しかし、当該変形例の入口スイッチ94aにより、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球を検出されても、主制御装置80は開閉部材93を閉鎖することはない。
そのため、条件装置が作動を開始して多くの遊技球を発射して、特定領域振分装置91の入口94から複数個の遊技球が特定領域振分装置91内に入球させることが可能となり、図32に示すように、特定領域振分装置91の内部に複数個の遊技球が存在することが可能となる。
実施例1の変形例5の特定領域振分装置91に設けられた第1クルーン96、第2クルーン98及び第3クルーン100は、実施例1の第1クルーン96、第2クルーン98及び第3クルーン100と同じである(図4を参照)。
そして、実施例1の変形例5は、実施例1と同様に、条件装置が作動してから特定領域振分装置91の入口94から遊技球を入球させていき、特定領域振分装置91内部に入球した遊技球のうち、1球の遊技球が第3クルーン100に設けられた第1入球口106に遊技球が入球し、第1入球口スイッチ106aによって当該遊技球を検出されると、大当り遊技が実行されることになる。なお、第1入球口スイッチ106aにより遊技球の入球を検出すると、主制御装置80は開閉部材ソレノイド93bを制御して開閉部材93を閉鎖する構成となっている。
実施例1の変形例5の構成とすると、複数個の遊技球が特定領域振分装置91内に存在することが可能なため、例えば、次回に特別図柄で大当り図柄が確定表示されたときに、特定領域振分装置91内に遊技球が残存した状態となってしまう可能性もある。そのため、特別図柄で大当り図柄が確定表示されたときに、実施例1の変形例5の特定領域振分装置91の出口スイッチ102aにより、入口スイッチ94aによって検出された遊技球の数と同じ遊技球の数を検出されて、特定領域振分装置91内に遊技球が存在していない状態であった場合に、主制御装置80は開閉部材ソレノイド93bを制御して開閉部材93を開放する構成となっている。
実施例1の弾球遊技機では、特定領域振分装置91内には遊技球を1球ずつしか入球させることが出来ない構成となっていたが、上述した構成であれば、特定領域振分装置91内に複数個の遊技球を入球させることができる。この場合には、特定領域振分装置91の第1クルーン96、第2クルーン98及び第3クルーン100内に複数個の遊技球が存在することで、第3クルーン100により多くの遊技球を到達させて、複数個の遊技球の挙動によって、強引に遊技球を第1入球口106(特定領域)にさせることができ、趣向性の高い弾球遊技機とすることができる。
実施例1の変形例として、実施例1の変形例1から変形例5について説明してきたが、上述した変形例の構成を組み合わせた構成にしてもよい。
例えば、実施例1の変形例2の構成と実施例1の変形例3の構成を組み合わせた構成も考えられる。この場合、実施例1の変形例2と同様に、第1特別図柄の大当り図柄と第2特別図柄の大当り図柄は複数種類存在するものとし、主制御装置80は、図10のS235において大当りと判定すると図10のS240で大当り図柄を決定し、S240にて決定した大当りに応じて、図10のS250において大当り設定処理を行う。また、条件装置を作動を開始した場合には、特定領域設定処理2(図29のS701)において、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の停止図柄に応じて、第3クルーン100の入球口を実施例1の変形例3と同様に入球口の割り当てパターン(図27(b)、図28(b))によって特定領域又は排出口に割り当て、特定領域に割り当てる入球口を特定領域に設定し、特定領域に設定した入球口に遊技球が入球すると、特別図柄の停止図柄に応じて、複数種類の大当り遊技(4ラウンド、10ラウンド又は15ラウンド)のいずれかの大当り遊技が実行される。
また、実施例1の変形例2の構成と実施例1の変形例4の構成を組み合わせからなる構成も考えられる。この場合、実施例1の変形例2と同様に、第1特別図柄の大当り図柄と第2特別図柄の大当り図柄は複数種類存在するものとし、主制御装置80は、図10のS235において大当りと判定すると図10のS240で大当り図柄を決定し、S240にて決定した大当り図柄に応じて、図10のS250において大当り設定処理を行う。条件装置が作動を開始した場合には、大当りと判定されたときのパチンコ機50の遊技状態が通常遊技状態であれば遊技状態特定領域設定処理1(図31のS760)によって、第3クルーン100の入球口のうち、第1入球口106を特定領域に設定し、その他の第2入球口107から第5入球口110を排出口に割り当てる。また、大当りと判定されたときのパチンコ機50の遊技状態が高確率遊技状態であれば遊技状態特定領域設定処理2(図31のS765)において、第3クルーン100の入球口(第1入球口106から第5入球口110)を全て特定領域に割り当て、特定領域に設定する。そして、特定領域に設定した入球口に遊技球が入球することで特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の停止図柄に応じて(図23、図24)、複数種類の大当り遊技(4ラウンド、10ラウンド又は15ラウンド)のいずれかの大当り遊技が実行される構成となる。
その他にも、実施例1の変形例2の構成、実施例1の変形例3の構成及び実施例1の変形例4の構成を組み合わせた構成も考えられる。この場合、実施例1の変形例2及び実施例1の変形例3と同様に、第1特別図柄の大当り図柄と第2特別図柄の大当り図柄は複数種類存在するものとし、主制御装置80は、図10のS235において大当りと判定すると図10のS240で大当り図柄を決定し、S240で決定された大当り図柄に応じて、図10のS250において大当り設定処理を行う。
なお、当該構成では大当りと判定されたときのパチンコ機50の遊技状態に応じて、図10のS240において決定される大当り図柄の種類が異なる構成となっており、大当り図柄の種類によって第3クルーン100の入球口が特定領域に割り当てられる数が異なることになる。
条件装置が作動を開始した場合、上述した組み合わせ構成の主制御装置80が行う特定領域設定処理では、高確率遊技状態で大当りと判定されたときに決定された大当り図柄によって、第3クルーン100の全ての入球口(第1入球口106から第5入球口110)を特定領域に割り当て特定領域に設定することが多いが、第3クルーン100の第1入球口106のみ特定領域に割り当て特定領域に設定し、第2入球口107から第5入球口110が排出口に割り当てることは少ない。しかし、当該主制御装置80が行う特定領域設定処理は、通常遊技状態で大当りと判定されたときに決定された大当り図柄によって、第3クルーンの全ての入球口(第1入球口106から第5入球口110)を特定領域に割り当て特定領域に設定することは少ないが、第3クルーン100の第1入球口106のみ特定領域に割り当て、第2入球口107から第5入球口110が排出口に割り当てることは多い。そして、特定領域に設定した入球口に遊技球が入球することで特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の停止図柄に応じて(図23、図24)、複数種類の大当り遊技(4ラウンド、10ラウンド又は15ラウンド)のいずれかの大当り遊技が実行される構成となる。
[実施例2]
本発明の実施例2について図33から図37を用いて説明する。なお、本実施例は実施例1、実施例1の変形例1及び実施例1の変形例2と共通点が多いため、異なる点を重点的に説明していく。
本実施例の特定領域振分装置91について説明する。実施例1の特定領域振分装置91とは異なり、本実施例の特定領域振分装置91の第3クルーン100に設けられた全ての入球口は特定領域となっている。よって、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球は、第1誘導経路95を通過して第1クルーン96に到達した遊技球は、実施例1と同様に1/3の確率で、第1誘導口103へと入球することが可能となっている。第1誘導口103に入球した遊技球は、第2誘導経路97を通過して第2クルーン98に到達した遊技球は、実施例1と同様に1/4の確率で、第2誘導口105に入球することが可能となっている。第2誘導口105に入球した遊技球は、第3誘導経路99を通過して第3クルーン100へと到達する。第3クルーン100へと到達した遊技球は、第1入球口106から第5入球口110(全て特定領域)のいずれかに必ず入球する。第3クルーン100は、遊技球が第1入球口106から第5入球口110に入球する確率は全て1/5となるように構成されている。無論、これに限定されることはなく、第3クルーン100の入球口(特定領域)の数は5つ以上であってもよい。
実施例1では、パチンコ機50の遊技状態が高確率状態である場合の大当り確率は1/35、通常遊技状態の場合の大当り確率は1/40であるため、実施例1の大当り確率は、パチンコ機50の遊技状態にかかわらず、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が第3クルーン100の第1入球口106へ入球する確率(1/60)よりも高い構成としていた。
しかし、実施例2では、上述したように第3クルーン100に設けられた第1入球口106から第5入球口110は全て特定領域とする構成としているため、大当り確率よりも特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が第3クルーン100の特定領域である入球口に入球する確率が高くなってしまう。
そこで、実施例2のパチンコ機50の大当り確率を、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球の第3クルーン100の特定領域である入球口への入球確率よりも高くするためには、当該入球確率よりも大当り確率を高くするか、又は実施例2のパチンコ機50の特定領域振分装置91の第1クルーンに1つの第1誘導口103と5つの排出口104を備え、第2クルーン98に1つの第2誘導口105と9つの排出口104を備えた構成とし(図示は無し)、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が第3クルーン100の入球口(特定領域)に入球する確率を1/6×1/10の1/60とすることが考えられる
本実施例のパチンコ機50の電気構成図は、実施例1の変形例1と同じとなっている。
実施例1のメインルーチンと、実施例2のメインルーチンとの異なる点としては、大当り図柄決定用乱数更新処理(S30)である。実施例1の大当り図柄決定用乱数更新処理は、「1」〜「54」の54個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成されている。
実施例2の主制御装置80は、図10のS240にて決定した大当り図柄(本実施例では、第1特別図柄18種類、第2特別図柄18種類)によって、大当り遊技を開始する大当り遊技開始コマンド(高確率状態、開放延長の有無など)及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、特別図柄の停止図柄に応じて第1入球口106から第5入球口110に割り当てられたラウンド数の等)をサブ統合制御装置83に送信する構成となっている。なお、本実施例では、最終ラウンドが4ラウンド、10ラウンド又は15ラウンドでの大当り遊技の場合は各ラウンドの最大開放時間は、28秒となっている。無論、この秒数は限定されるものではない。大当り遊技の終了後の遊技状態が確変状態及び開放延長状態に移行する場合、確変回数及び時短回数は100回となっている。また、開放延長状態に移行する場合、時短回数は100回となっている。
次に、本実施例のパチンコ機50の動作について説明する。パチンコ機50は、第1特別図柄、第2特別図柄に対応する乱数を用いて行われる当否判定で当りと判定され条件装置が作動した後に、特定領域に遊技球が入球することに起因して大入賞口14を開放して遊技者に多くの賞球を付与する大当り遊技を行うが、大当り遊技のラウンド数は、第3クルーン100に設けられた第1入球口106から第5入球口110(全て特定領域)のうち、いずれかの入球口に遊技球が入球したかにより決定される。
具体的には、当否判定で当りになると、条件装置が作動し(図12のS385)、特定領域への入球待機状態及びラウンド数抽選状態へと移行する。特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の停止図柄に応じて第1入球口106から第5入球口110(全て特定領域)にラウンド数が割り当てられ、遊技球がいずれかの入球口に入球すると、役物連続作動装置が作動して特定領域への入球待機状態及びラウンド抽選状態が終了となり、入球した入球口に割り当てられたラウンド数にわたり大当り遊技が行われる構成となっている。
ここで、図33及び図34を用いて、実施例2の特別図柄の停止図柄に応じて第1入球口106から第5入球口110に割り当てられるラウンド数について説明する。
先ず、図33(a)は、第1特別図柄の大当り図柄決定用乱数と表示図柄の関係を示す。
大当り図柄決定用乱数の値が1〜27の場合には、9種類の図柄のそれぞれを一部変更した図柄が設定される。例えば、第1特別図柄の大当り図柄決定用乱数の値が1〜3の場合には、7セグメント表示装置において「1」として用いられる図柄から右下の縦棒のセグメントを除き、小数点を加えた図柄が設定される。大当り図柄決定用乱数の値が16〜18の場合には、7セグメント表示装置において「6」として用いられる図柄から、下の口の部分の下の横棒を除いた図柄が設定される。
また、大当り図柄決定用乱数の値が28〜54の場合には、前記図柄とは異なる9種類の図柄のそれぞれを一部変更した図柄が設定される。例えば、第1特別図柄の大当り図柄決定用乱数の値が28〜30の場合には、7セグメント表示装置において「1」として用いられる図柄から右上の縦棒のセグメントを除き、小数点を加えた図柄が設定される。また、大当り図柄決定用乱数の値が52〜54の場合に設定される特別図柄は、7セグメント表示装置において「9」として用いられる図柄から左上の縦棒のセグメントを除き、小数点を加えた図柄が設定される。
なお、図33(a)に示した大当り図柄の他にハズレ図柄(図示無し)が存在し、それは7個のセグメントを「H」型に点灯させる。
図33(b)は、第1特別図柄で表示される停止図柄の名称と、第1入球口106から第5入球口110に割り当てられるラウンド数を示すものである。
例えば、図柄1が表示された場合には、第1入球口106から第5入球口110に15ラウンドが割り当てられる。また、図柄6が表示された場合には、第1入球口106に15ラウンド、第2入球口107に4ラウンド、第3入球口108に10ラウンド、第4入球口109に4ラウンド、第5入球口110に15ラウンドが割り当てられる。図柄10が表示された場合には、第1入球口106に4ラウンド、第2入球口107に4ラウンド、第3入球口108に15ラウンド、第4入球口109に10ラウンド、第5入球口110に15ラウンドが割り当てられる。図柄18が表示された場合には、第1入球口106から第5入球口110に4ラウンドが割り当てられる。図33(b)に示す表は、第1特別図柄で当りとなった場合には、停止図柄に応じて、各入球口に15ラウンド、10ラウンド又は4ラウンドが割り当てられることを示している。また、第1特別図柄で表示される停止図柄の選択率は、1/18となっている。
次に、図34(a)は、第2特別図柄の大当り図柄決定用乱数と表示図柄の関係を示す。
大当り図柄決定用乱数の値が1〜27の場合には、9種類の図柄のそれぞれを一部変更した図柄が設定される。例えば、大当り図柄決定用乱数の値が1〜3の場合には、7セグメント表示装置において「1」として用いられる図柄から右下の縦棒のセグメントを除いた図柄が設定される。大当り図柄決定用乱数の値が16〜18の場合には、7セグメント表示装置において「6」として用いられる図柄から、下の口の部分の左の縦棒と下の横棒が除いた図柄が設定される。
また、大当り図柄決定用乱数の値が28〜54の場合には、前述した図柄とは異なる9種類の図柄のそれぞれを一部変更した図柄が設定される。例えば、大当り図柄決定用乱数の値が28〜30の場合には、7セグメント表示装置において「1」として用いられる図柄から右上の縦棒のセグメントを除いた図柄が設定される。また、大当り図柄決定用乱数の値が52〜54の場合に設定される特別図柄は、7セグメント表示装置において「9」として用いられる図柄から左上の縦棒のセグメントを除いた図柄が設定される。
なお、図34(a)に示した大当り図柄の他にハズレ図柄(図示しない)が存在し、それは7個のセグメントを「H」型に点灯させる。
図34(b)は、第2特別図柄で表示される停止図柄の名称と、第1入球口から第5入球口に割り当てられるラウンド数を示すものである。
例えば、図柄19が表示された場合には、第1入球口106から第5入球口110に15ラウンドが割り当てられる。また、図柄24が表示された場合には、第1入球口106に10ラウンド、第2入球口107に15ラウンド、第3入球口108に15ラウンド、第4入球口109に10ラウンド、第5入球口110に10ラウンドが割り当てられる。図柄28表示された場合には、第1入球口106に15ラウンド、第2入球口107に15ラウンド、第3入球口108に10ラウンド、第4入球口109に15ラウンド、第5入球口110に15ラウンドが割り当てられる。図柄36が表示された場合には、第1入球口106から第5入球口110に10ラウンドが割り当てられる。なお、図34(b)に示す表は、第2特別図柄で当りとなった場合には、停止図柄に応じて、各入球口に15ラウンド又は10ラウンドが割り当てられることを示している。また、第2特別図柄で表示される停止図柄の選択率は、1/18となっている。
ここで、図33(b)及び図34(b)にて説明した実施例2のパチンコ機50が実行する大当り遊技の獲得可能な賞球数について説明する。
先ず、最終ラウンドが15ラウンドの大当り遊技は、大入賞口14を最大28秒開放動作1ラウンドとして15ラウンド実施する。当該大当り遊技は、規定入賞数の入球が見込まれるラウンドが15回行われることになる。よって、当該大当り遊技では、150個の遊技球が入球することが可能で、大入賞口14に1個の遊技球が入球して得られる賞球数は13個であるため、150×13の1950個の賞球が獲得可能となる。
最後に、最終ラウンドが10ラウンドの大当り遊技は、大入賞口14を最大28秒開放動作1ラウンドとして10ラウンド実施する。双方の大当り遊技は、規定入賞数の入球が見込まれるラウンドが10回行われることになる。よって、双方の大当り遊技では、100個の遊技球が入球することが可能で、大入賞口14に1個の遊技球が入球して得られる賞球数は13個であるため、100×13の1300個の賞球が獲得可能となる。
また、最終ラウンドが4ラウンドの大当り遊技は、大入賞口14を最大28秒開放動作1ラウンドとして4ラウンド実施する。双方の大当り遊技は、規定入賞数の入球が見込まれるラウンドが4回行われることになる。よって、双方の大当り遊技では、40個の遊技球が入球することが可能で、大入賞口14に1個の遊技球が入球して得られる賞球数は13個であるため、40×13の520個の賞球が獲得可能となる。
従って、実施例2のパチンコ機50が実行する大当り遊技には、最終ラウンドが15ラウンドの大当り遊技(獲得可能な賞球数1950個)、最終ラウンドが10ラウンドの大当り遊技(獲得可能な賞球数1300個)及び最終ラウンドが4ラウンドの大当り遊技(獲得可能な賞球数520個)の獲得可能な賞球数が異なる3種類の大当り遊技が存在することになる。
実施例2の主制御装置80は、図12のS350において確定図柄の表示時間が終了していない場合(S350:no)、図12の条件装置作動開始処理(S385)を行った後又は状態指定子コマンド送信処理(S430)を行った後に、特定領域入球処理4へと移行する。
図35のフローチャートを用いて、実施例2の特定領域入球処理4について説明する。
先ず、実施例2の主制御装置80は、図35のS850において、条件装置が作動したか否かを判定する。否定判定の場合には(S850:no)、そのままリターンとなる。肯定判定の場合には(S850:yes)、S855へと移行する。S855の特定領域ラウンド数設定処理において、主制御装置80は特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の停止図柄に応じて(図33、図34を参照)、特定領域に設定した第1入球口106から第5入球口110にラウンド数を割り当てる。ここで、特定領域に設定するとは、特定領域として有効にすることである。そのため、S855による処理が行われていない場合、第1入球口106から第5入球口110は、特定領域として無効となっている。よって、入球しても役物連続作動装置が作動することはない。
その後、S860において、主制御装置80は、開閉部材ソレノイド93bを制御して、開閉部材93を開放させる。次にS865において、主制御装置80は、サブ統合制御装置83に対し、特定領域への入球待機状態及びラウンド数抽選状態であることを示す第1指定コマンドを送信する。続くS870では、特定領域振分装置91の入口94に設けられた入口スイッチ94aによって遊技球が入球したか否かを判定する。否定判定の場合には(S870:no)、再度S870へと移行する。肯定判定の場合には(S870:yes)、S875において、主制御装置80は、開閉部材ソレノイド93bを制御して、開閉部材93を閉鎖させる。続くS880では、S855により特定領域に設定された入球口に遊技球が入球したか否かを判定している。
S880において、肯定判定の場合には(S880:yes)、特定領域入球判定処理(S885)にて特定領域に設定された入球口のうち、いずれの入球口に遊技球が入球したかを判定する。S890において、主制御装置80は、S885にて判定した結果に基づいて遊技球が入球した入球口に割り当てられたラウンド数を大当り遊技のラウンド数に設定する(S890)。その後、S895にて役物連続作動装置を作動させ、S900にて大当り遊技開始処理を行なう。大当り遊技開始処理(S900)では、大当り遊技を開始する大当り遊技開始コマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、入球した入球口に割り当てられたラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。大当り開始演出処理が終了すると、特別遊技処理を行なう。
S880において、主制御装置80は、遊技球が特定領域に入球していないと判定した場合には(S880:no)、特定領域振分装置91の出口スイッチ102aにより遊技球を検出したか否かを判定する(S905)。否定判定の場合には(S905:no)、再度S880へ移行する。肯定判定の場合には(S905:yes)、S910において、主制御装置80は、開閉部材ソレノイド93bを制御して開閉部材を開放させる。続く、S915において、主制御装置80は、再度サブ統合制御装置83に対して、特定領域への遊技球の入球待機状態及びラウンド数抽選状態であることを示す第2指定コマンドを送信する。その後、特定領域振分装置91の入口スイッチ94aにより遊技球を検出したか否かを判定する(S920)。否定判定の場合には(S920:no)、再度S920へと移行する。肯定判定の場合には(S920:yes)、S925において、主制御装置80が主制御装置80は、開閉部材ソレノイド93bを制御して開閉部材を閉鎖させ、再度S880へと移行する。
次に、図36及び図37を用いて、実施例2のパチンコ機50での遊技中に、特別図柄で大当りを示す図柄で確定表示された場合の演出図柄表示装置6の画面で表示される演出態様の一例を示す。
図36(a)に示すように演出図柄表示装置6の画面上方には、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に対応した演出図柄が表示されている。左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113は変動中となっている。演出図柄表示装置6の画面右下方には、演出キャラクタ114の「熊の達吉」が表示されている。その後、図36(b)に示すように左演出図柄111及び右演出図柄113が「7」で停止し、中演出図柄112が変動中であることから、リーチ中となっている。
そして、図36(c)に示すように、演出図柄表示装置6上では、左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113の全てが「7」で停止し、大当りとなったことを遊技者に報知している。
次に、図35のS865において、主制御装置80から送信された第1指定コマンドを受信したサブ統合制御装置83が実行する演出表示の一例について、図36(d)を用いて説明する。
図36(d)に示すように、表示例116が演出図柄表示装置6の画面右下方あたりに表示される。符号115が示す表示が、表示例116の上方に表示されている。符号102が示す表示には、「右打ちして振分装置に入球させろ!」と表示されている。図36(d)で示した演出図柄表示装置6で表示される演出表示によって、遊技者に遊技球を発射させて、遊技球を特定領域振分装置91に入球させることを指示している。なお、本実施例では演出図柄表示装置6に遊技者に遊技球の発射を指示する演出表示を表示するだけでなく、当該演出表示中に、遊技盤1上に設けられたLEDを用いて、特定領域振分装置91までの遊技球の流下経路を発光させる構成にしてもよい。
次に、演出図柄表示装置6には図36(e)に示す演出表示が表示される。演出図柄表示装置6の画面中央には、表示例117が表示されている。表示例117は、中心角が72°の5つの扇状の領域に分割されている。そして、右下の扇状の領域に配された円が第1入球口106に、左下の扇状の領域に配された円が第2入球口107に、左上の扇状の領域に配された円が第3入球口108に、右上の扇状の領域に配された円が第4入球口109に、演出図柄表示装置6の画面中央の上方に位置する扇状の領域に配された円が第5入球口110に相当する。第1入球口106から第5入球口110に相当する円には、各入球口(特定領域)に割り当られるラウンド数が表示されている。表示例117が示すように、第1入球口106は15ラウンド、第2入球口107から第5入球口110は4ラウンドが割り当てられている。そのため、今回、当否判定により当りであると判定され、第1特別図柄の停止図柄が2であることを示すものとなっている(図33)。
次に、図36(f)へと移行する。演出図柄表示装置6の画面中央に、「ラウンド決定チャンス開始!」と表示されている。演出図柄表示装置6の画面左下方には、左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113の全てが「7」で停止している。なお、図36(f)に示す演出表示が表示されている場合、実施例1と同様に条件装置が作動を開始してから特定領域振分装置91の入口スイッチ94aによって遊技球が検出されると、図19(f)及び図20(e)に示す演出に進行する構成となっているが、本図では省略している。
そして、遊技者は遊技球を発射させて、第3クルーン100に設けられた第1入球口106から第5入球口110のうち、いずれかの入球口に遊技球を入球されると、役物連続作動装置の作動が開始される。そして、主制御装置80から送信された大当り遊技開始コマンドを受信したサブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6に図36(g)に示した大当り遊技の演出表示が表示される。そして、図36(h)の演出表示へと移行し、図36(h)に示すように、演出図柄表示装置6の画面上方には、「大当り遊技開始!」また、演出キャラクタ114の右方の表示には、「1R」と表示されている。これは、現在1ラウンド目であることを遊技者に報知している。
図36(e)の表示例117では、第1入球口106は15ラウンド、第2入球口107から第5入球口110は4ラウンドが割り当てられることを示すものとなっているが、実施例2ではその他にも図37に示すように、表示例117で表示される内容は、第1特別図柄又は第2特別図柄の停止図柄によって異なる。
例えば、第1特別図柄の停止図柄が4である場合には(図33(b)を参照)、図37(a)の表示例117が示すように、第1入球口106に相当する円及び第4入球口109に相当する円に10ラウンド、第2入球口107に相当する円及び第5入球口110に相当する円に4ラウンド、第3入球口108に相当する円に15ラウンドと表示されている。よって、第1入球口106及び第4入球口109に10ラウンド、第2入球口107及び第5入球口110に4ラウンド、第3入球口108に10ラウンドが割り当てられていることになる。
その他にも、第1特別図柄の停止図柄が3(図33(b)を参照)、第2特別図柄の停止図柄が21である場合には(図34(b)を参照)、図37(b)の表示例117が示すように、第1入球口106に相当する円から第3入球口108に相当する円に10ラウンド、第4入球口109に相当する円及び第5入球口110に相当する円に15ラウンドと表示されている。よって、第1入球口106から第3入球口108に10ラウンド、第4入球口109及び第5入球口110に15ラウンドが割り当てられていることになる。
また、第1特別図柄の停止図柄が1(図33(b)を参照)、第2特別図柄の停止図柄が19である場合には(図34(b)を参照)、図37(c)の表示例117が示すように、第1入球口106に相当する円から第5入球口110に相当する円に15ラウンドと表示されている。よって、第1入球口106から第5入球口110に15ラウンドが割り当てられていることになる。
以上の弾球遊技機によれば、特定領域振分装置91の第3クルーン100に設けられた入球口を全て特定領域とし、入球した入球口によって大当り遊技の内容が決定することになるので、図36(e)及び図37に示すように、特別図柄の停止図柄によって、どの入球口に遊技球が入球したら、どのような大当り遊技の内容になるかが変化することになると、ラウンド数が多い入球口に入球してほしいという気持ちを遊技者に持たせることができ、より一層、遊技球の挙動に対して強い思いを抱くようになる。
上述した実施例1の変形例5では、特定領域振分装置91内に複数の遊技球が存在することが可能とし、複数の遊技球のうち、何れかの遊技球が第1入球口106(特定領域)に入球に入球することで、大当り遊技が実行する構成について説明したが、実施例2の特定領域振分装置91が実施例1の変形例5の特定領域振分装置91と同様な構成にしてしまうと、実施例2の第3クルーン100のそれぞれの入球口(特定領域)に、仮にほぼ同じタイミングで遊技球が入球した場合には、一方の大当り遊技は実行されるが、特定領域に入球したはずなのにその他の大当り遊技は実行されないといった様々な問題が生じることが考えられる。
そこで、本実施例の特定領域振分装置91は、実施例1の特定領域振分装置91と同様に、特定領域振分装置91の開閉部材93が開放されて特定領域振分装置91の入口94から遊技球が入球し、入口スイッチ94aが遊技球を検出すると開閉部材93が閉鎖される構成とすることで、特定領域振分装置91内には1つの遊技球しか入球することができず、上述した問題点が起きることがない。
上述したように、実施例2のパチンコ機50では、第1特別図柄、第2特別図柄に対応する乱数を用いて行われる当否判定で当りになると、大入賞口14を開放して遊技者に多くの賞球を付与する大当り遊技を行うが、大当り遊技のラウンド数は、第3クルーン100に設けられた第1入球口106から第5入球口110(全て特定領域)のうち、いずれかの入球口に遊技球が入球したかにより決定される。しかし、これに限定されることなく、下記に記載する実施例2の構成を変形させた構成も考えられる。
実施例2の構成を変形した一例として、第3クルーン100の第1入球口106から第5入球口110を全て特定領域とせずに、第1入球口106から第5入球口110のうち、いずれかの入球口を特定領域又は排出口に割り当てる構成としてもよい。
具体的に、実施例2の変形例を図38から図41を用いて説明していく。なお、実施例1、実施例1の変形例3及び実施例2と共通する点が多いため、異なる点を重点的に説明していく。
実施例2の変形例のパチンコ機50の電気構成図は、実施例1の変形例3と同じとなっている。
次に、図38及び図39を用いて、実施例2の変形例で、特別図柄の停止図柄に応じて第1入球口106から第5入球口110に割り当てられる特定領域又は排出口について説明する。
先ず、実施例2の変形例のパチンコ機50の第1特別図柄の大当り図柄決定用乱数と表示図柄の関係は、実施例2の図33(a)に示す表と同様である。しかし、第1特別図柄で表示される停止図柄の名称と、第1入球口106から第5入球口110に割り当てられるラウンド数との関係は実施例2とは異なる。具体的に、図38を用いて説明する。
例えば、図38に示すように、第1特別図柄で停止図柄1が表示された場合には、第1入球口106から第2入球口107に15ラウンドが割り当てられるが、第3入球口108から第5入球口110は遊技球を遊技領域3に排出するための排出口として割り当てられる。なお、本図では、排出口として割り当てられた入球口は、ハズレと表示している。
また、図柄6が表示された場合には、第1入球口106に15ラウンド、第4入球口109に4ラウンド、第5入球口110に15ラウンドが割り当てられる。なお、第2入球口107及び第3入球口108には、排出口として割り当てられる。
図柄10が表示された場合には、第2入球口107に4ラウンド、第3入球口108に15ラウンド、第4入球口109に10ラウンド、第5入球口110に15ラウンドが割り当てられる。なお、第1入球口106は排出口として割り当てられる。
図柄18が表示された場合には、第1入球口106に15ラウンド、第3入球口108に15ラウンド、第5入球口110に15ラウンドが割り当てられる。なお、第2入球口107及び第4入球口109は排出口として割り当てられる。図38に示す表は、第1特別図柄で当りとなると、停止図柄に応じて、各入球口に15ラウンド、10ラウンド、4ラウンド又はハズレ(排出口)が割り当てられることを示している。また、第1特別図柄で表示される停止図柄の選択率は、1/18となっている。
次に、実施例2の変形例のパチンコ機50の第2特別図柄の大当り図柄決定用乱数と表示図柄の関係は、実施例2の図34(a)に示す表と同様である。しかし、第2特別図柄で表示される停止図柄の名称と、第1入球口106から第5入球口110に割り当てられるラウンド数との関係は実施例2とは異なる。具体的に、図39を用いて説明する。
例えば、図39に示すように、第2特別図柄で停止図柄19が表示された場合には、第1入球口106から第4入球口109に15ラウンドが割り当てられるが、第5入球口110は遊技球を遊技領域3に排出するための排出口として割り当てられる。なお、本図では、排出口として割り当てられる入球口は、ハズレと表示している。
また、図柄24が表示された場合には、第2入球口107に15ラウンド及び第3入球口108に15ラウンドが割り当てられる。なお、第1入球口106、第4入球口109及び第5入球口110には、排出口として割り当てられる。
図柄28が表示された場合には、第1入球口106から第3入球口108に10ラウンド、第5入球口110に15ラウンドが割り当てられる。なお、第4入球口109は排出口が割り当てられる。
図柄36が表示された場合には、第2入球口107及び第4入球口109に10ラウンド、第3入球口108に15ラウンドが割り当てられる。なお、第1入球口106及び第5入球口110には排出口が割り当てられる。図39に示す表は、第2特別図柄で当りとなると停止図柄に応じて、各入球口に15ラウンド、10ラウンド又はハズレ(排出口)が割り当てられることを示している。また、第2特別図柄で表示される停止図柄の選択率は、1/18となっている。
実施例1では、現在のパチンコ機50の遊技状態が高確率状態である場合の大当り確率は1/35、通常時の場合の大当り確率は1/40であるため、実施例1の大当り確率は、パチンコ機50の遊技状態にかかわらず、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が第3クルーン100の第1入球口106へ入球する確率(1/60)よりも高い構成としていた。
実施例2では、仮に第2特別図柄の停止図柄が図柄19の場合には(図39を参照)、第1入球口106から第4入球口109が特定領域、第5入球口が排出口に割り当てられると(図25(d)を参照)、上述した大当り確率よりも特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が第3クルーン100の特定領域である入球口に入球する確率(1/3×1/4×4/5の1/15の確率)が高くなってしまう。
そこで、実施例2の変形例のパチンコ機50の大当り確率を、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球の第3クルーン100の特定領域である入球口への入球確率よりも高くするためには、当該入球確率よりも大当り確率を高く設定するか、又は実施例2の変形例のパチンコ機50の特定領域振分装置91の第1クルーンの1つの第1誘導口103と複数の排出口104を備え、第2クルーン98の1つの第2誘導口105と第1クルーン96よりも多くの排出口104を備えた構成とし(図示は無し)、特定領域振分装置91の入口94から入球した遊技球が第3クルーン100の入球口(特定領域)に入球する確率を低くする構成が考えられる。
実施例2の変形例の主制御装置80が行う特定領域入球処理と実施例2の主制御装置80が行う特定領域入球処理4との異なる点について説明する。
当該変形例の主制御装置80は、図35を用いた実施例2の特定領域入球処理4と同様のフローチャートとなるが、特定領域ラウンド数設定処理(S855)が行う処理に違いがある。実施例2の変形例の特定領域ラウンド数設定処理では、確定表示された大当り図柄に応じて(図38及び図39を参照)、第3クルーン100の入球口を特定領域と排出口に割り当て、特定領域に割り当てた入球口を特定領域に設定し、当該特定領域に設定した入球口にラウンド数を割り当てることになる。
次に、図40及び図41を用いて、実施例2の変形例からなるパチンコ機50の遊技中に、特別図柄で大当りを示す図柄で確定表示された場合の演出図柄表示装置6で表示される演出態様の一例を示す。
図40(a)に示すように演出図柄表示装置6の画面上方には、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に対応した演出図柄が表示されている。左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113は変動中となっている。演出図柄表示装置6の画面右下方には、演出キャラクタ114の「熊の達吉」が表示されている。その後、図40(b)に示すように左演出図柄111及び右演出図柄113が「7」で停止し、中演出図柄112が変動中であることから、リーチ中となっている。
そして、図40(c)に示すように、演出図柄表示装置6上では、左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113の全てが「7」で停止し、大当りとなったことを遊技者に報知している。
次に、実施例2の変形例の主制御装置80から送信された第1指定コマンドを受信したサブ統合制御装置83が実行する演出表示の一例について、図40(d)を用いて説明する。
図40(d)に示すように、表示例116が演出図柄表示装置6の画面右下方あたりに表示される。符号115が示す表示が、表示例116の上方に表示されている。符号102が示す表示には、「右打ちして振分装置に入球させろ!」と表示されている。図40(d)で示した演出図柄表示装置6の画面で表示される演出表示によって、遊技者に遊技球を発射させて、遊技球を特定領域に割り当てられた入球口に入球させることを指示している。
次に、演出図柄表示装置6の画面には図40(e)に示す演出表示が表示される。演出図柄表示装置6の画面中央には、表示例117が表示されている。当該表示例は、第3クルーン100の第1入球口106から第5入球口110のラウンド数の割り当て及び排出口の割り当てを示すものとなっている。
表示例117は、中心角が72°の5つの扇状の領域に分割されている。そして、右下の扇状の領域に配された円が第1入球口106に、左下の扇状の領域に配された円が第2入球口107に、左上の扇状の領域に配された円が第3入球口108に、右上の扇状の領域に配された円が第4入球口109に、演出図柄表示装置6の画面中央の上方に位置する扇状の領域に配された円が第5入球口110に相当する。第1入球口106から第5入球口110に相当する円には、各入球口に割り当られるラウンド数又はハズレが表示されている。
表示例117が示すように、第2入球口107は15ラウンド、第4入球口108及び第5入球口110は4ラウンドに割り当てられている。また、第1入球口106及び第3入球口108は、排出口に割り当てられている。なお、演出図柄表示装置6の表示例117では、排出口に割り当てられている入球口を排出口と表示せず、ハズレと表示されている。演出図柄表示装置6に表示されている表示例から、今回、当否判定により当りであると判定され、第1特別図柄の停止図柄が図柄17であったことになる。
次に、図40(f)へと移行する。図40(f)に示すように、演出図柄表示装置6の画面中央に、「ラウンド決定チャンス開始!」と表示されている。演出図柄表示装置6の画面左下方には、左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113の全てが「7」で停止している。実施例1と同様に条件装置が作動を開始してから特定領域振分装置91の入口スイッチ94aによって遊技球が検出されると、図40(f)から図20(f)に示す演出表示に進行する構成となっているが、本図では省略している。
そして、遊技者は遊技球を発射させて、第3クルーン100に設けられた第2入球口107、第4入球口109及び第5入球口110のうち、いずれの入球口にも遊技球を入球させることができず、排出口に割り当てられた第1入球口106又は第3入球口108に入球してしまい、特定領域振分装置91の出口スイッチ102aによって遊技球を検出されると、演出図柄表示装置の画面に図40(g)に示す演出表示が表示されることになる。図40(g)に示す演出表示には、「失敗・・特定領域に入球できず。」と表示されている。また、演出図柄表示装置6の画面左下方には、左演出図柄111、中演出図柄112及び右演出図柄113の全てが「7」で停止している。
次に、図40(g)に示す演出表示から図40(h)の演出表示へと移行し、演出図柄表示装置6の画面上方には、再度表示例116及び符号115が示す表示が表示される。なお、符号115が示す表示は、図40(d)で示した内容と異なり、「もう一度、右打ちして振分装置に入球させろ!」に変更されている。当該演出表示により、再度、遊技者の遊技球の発射を指示している。
図40(e)では、第2入球口107は15ラウンド、第4入球口109及び第5入球口110は4ラウンド、第1入球口106、第3入球口108は排出口に割り当てられたことのみ示す表示態様となっているが、実施例2の変形例ではその他にも図41に示すように、表示例で表示される内容は、第1特別図柄又は第2特別図柄の停止図柄に応じて異なる。
例えば、第1特別図柄の停止図柄が13である場合には(図38を参照)、図41(a)に示す演出態様が表示される。図41(a)の表示例117が示すように、第1入球口106に相当する円に10ラウンド、第3入球口107に相当する円に4ラウンド、第4入球口109に相当する円に15ラウンド、第2入球口107に相当する円及び第5入球口110に相当する円にハズレ(排出口)が表示されている。よって、第1入球口106に10ラウンド、第3入球口108に4ラウンド、第4入球口109に15ラウンド、第2入球口107及び第5入球口110にハズレ(排出口)が割り当てられている。
また、第1特別図柄の停止図柄8が(図38を参照)、第2特別図柄の停止図柄が25である場合には(図39を参照)、図41(b)の表示例117が示すように、第2入球口107に相当する円及び第4入球口109に相当する円に10ラウンド、第1入球口106に相当する円、第3入球口108及び第5入球口110に相当する円にハズレが表示されている。よって、第2入球口107及び第4入球口109に10ラウンド、第1入球口106、第3入球口108及び第5入球口110にハズレ(排出口)が割り当てられている。
最後に、第1特別図柄の停止図柄が18(図38を参照)、第2特別図柄の停止図柄が26である場合には(図39を参照)、図41(c)の表示例117が示すように、第1入球口106に相当する円、第3入球口108に相当する円及び第5入球口110に相当する円に15ラウンド、第2入球口107に相当する円及び第4入球口109に相当する円にハズレが表示されている。よって、第1入球口106、第3入球口108及び第5入球口110に15ラウンド、第2入球口107及び第4入球口109にハズレ(排出口)が割り当てられている。
以上の実施例2の変形例からなる弾球遊技機によれば、図40(e)及び図41に示すように、特別図柄の停止図柄によって第3クルーン100の入球口うち、特定領域に設定された入球口の数と特定領域に設定された入球口に割り当てられるラウンド数を遊技者に報知することで、遊技球の挙動を視認中に、遊技者は獲得可能な賞球数が多い特定領域に入球させたい、又は獲得可能な賞球数が少ない特定領域に入球させるぐらいなら排出口に入球させて、再度チャレンジして獲得可能な賞球数が多い特定領域に入球させたいという思い等を持たせることでき、趣向性の高いパチンコ機となる。