JP6586590B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、弾球遊技機に関するものであり、特に転落抽選機能を備えた弾球遊技機に関する。
従来のパチンコ機に代表される弾球遊技機では始動口への入賞に起因して、当否判定用の数値データ(乱数)を取得し、数値データに基づいて当否判定を実行する構成であり、当否判定の判定結果が大当りであると遊技者に有利な大当り遊技に移行する。また、当該大当り遊技終了後に前記当否判定によって大当りとなる確率が上昇する確率変動状態(以降、確変状態とも記載)や、普通電動役物により構成される始動口への入賞が容易となる開放延長状態などに移行する機能を備えたものが一般的に知られている。
なお一旦、確変状態に移行(突入)すると次の大当りに当選するまでは当該確変状態を維持するものが主流ではあるが、このような構成では、確変状態中の遊技の流れに抑揚がなくなる。これに対して、確変状態から通常状態に移行(転落)させる転落抽選を当否判定毎に実行する転落抽選機能を搭載した弾球遊技機がある(例えば、特許文献1)。転落抽選機能を搭載することで、確変状態中であっても、転落して通常状態に戻ってしまうのではないかと常に遊技者に緊張感を抱かせることで、遊技の流れに抑揚を付けることが可能となる。
また、転落抽選機能を搭載した弾球遊技機には、大当り遊技の終了後に確変状態へ移行して早期に転落抽選機能による転落抽選に当選してしまった場合のサポートとして、特別図柄の変動回数が所定変動回数に達するまで開放延長機能を継続させる転落保障機能を備えた弾球遊技機が存在する(例えば、特許文献2)。
特開2012−034930号公報 特開2014−050725号公報
上述した弾球遊技機において、転落保障機能が作動可能な期間は、確変状態が作動していてもしていなくても開放延長機能が作動している事から開放延長機能は時短機能として作動していると捉えることができ、転落保障機能の作動可能期間を超えて確変状態が継続している期間は、確変状態が終了すると共に開放延長機能も終了する事から開放延長機能は確変機能の作動により作動しているものと捉えることができる。
本願発明は、開放延長機能の作動契機を定義し、当該開放延長機能の作動契機によって作り出した多様な遊技状態を活かして、弾球遊技機に興趣を与えることを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の請求項1の弾球遊技機は、遊技盤上に始動口を設け、該始動口は、遊技球が常時入球可能な第1始動口と、入球が困難な閉鎖状態と入球が容易な開放状態へと変化可能な普通電動役物に設けられる第2始動口とを備え、前記普通電動役物へ遊技球が入球すると賞球を払い出す賞球払出手段と、前記始動口への入球に基づき乱数値を取得する乱数値取得手段と、該乱数値取得手段の取得した乱数値を予め定められた個数まで保留記憶する保留記憶手段と、前記乱数値に基づき当りとするか否かの当否判定を行う当否判定手段と、該当否判定の結果に基づいて、所定の変動時間に亘って変動表示を行った後に結果を報知する特別図柄と、前記当否判定で当りと判定されることに基づいて大当り遊技を実行する大当り遊技実行手段と、前記当否判定の結果に基づいて演出表示を実行する演出表示手段と、前記大当り遊技の終了後に、所定の確率にて前記当否判定で当りと判定される確率を通常の遊技状態より向上させる確率変動手段と、前記大当り遊技の終了後に、前記普通電動役物の開放時間を通常の開放時間よりも延長させる開放延長手段と、前記当否判定を行う際に前記確率変動手段が作動している場合は、当該確率変動手段の作動を終了させるか否かを抽選する転落抽選手段とを備え、前記開放延長手段と前記確率変動手段が作動しており、前記当否判定の回数が所定回数に達していない状態で前記転落抽選手段に当選した場合は、前記開放延長手段の作動を、前記当りと判定されない限り、前記所定回数に達するまで継続させる転落保障を備えた弾球遊技機において、前記演出表示として、前記特別図柄の変動時間に対応して前記当りか否かを演出するリーチ演出を備え、前記大当り遊技の終了後の遊技状態として、前記確率変動手段及び前記開放延長手段が作動している状態において前記当否判定の判定回数が前記所定回数未満である第1特定状態と、前記転落保障により前記開放延長手段のみが作動している第2特定状態とがあり、前記当りと判定された場合に前記開放延長手段が作動を終了するタイミングは、前記第1特定状態では前記特別図柄の変動開始時とし、前記第2特定状態では前記特別図柄の変動終了時とし、前記演出表示手段は、前記転落抽選手段の抽選結果の報知は行わず、前記第1特定状態で前記当りと判定されると、前記変動時間に対応して前記リーチ演出を行わずに前記当りを告知する前記演出表示を実行することを特徴とする。
始動口への遊技球の入球に起因して乱数を抽出してもよい。その場合、否判定手段が当りとするか否かを抽選するための当否(大当り)判定用乱数と、当否判定手段の判定結果に応じた特別図柄の種類を決定するための図柄決定用乱数とが考えられる。その他にも、当否判定の結果、決定された図柄を参照した上で当該特別図柄の変動表示するための時間を決定するために用いる変動パターン決定用乱数などが考えられる。
また、図柄決定用乱数は、例えば大当り、小当り、ハズレ用に各々の図柄決定用乱数を備えてもよいし、1つの乱数で大当り、小当り、ハズレで用いてもよい。変動パターンを決定する際に、リーチ変動を行うか否かを決定するのに用いるリーチ決定用乱数を備える構成でも考えらえる。また、これら乱数は、当否判定の結果に応じて使用する乱数と使用しない乱数とがある構成としてもよい。
請求項1に記載の弾球遊技機によれば、第1特定状態時は転落抽選で当選しても転落保障の期間であるため開放延長機能は継続される。そのため、この状態時に変動開始時に開放延長機能が終了することは大当り確定であるため、遊技者に告知することができる。
パチンコ機50の正面図。 遊技盤1の正面図。 パチンコ機50の背面図。 パチンコ機50の電気構成図。 パチンコ機50の主制御装置80で実行されるメイン処理の概要を示すフローチャート。 主制御装置80が実行する始動入賞確認処理のフローチャート。 主制御装置80が実行する当否判定処理のフローチャート1。 主制御装置80が実行する当否判定処理のフローチャート2。 主制御装置80が実行する当否判定処理のフローチャート3。 主制御装置80が実行する時短回数保障処理のフローチャート。 主制御装置80が実行する当否判定処理のフローチャート4。 主制御装置80が実行する当否判定処理のフローチャート5。 主制御装置80が実行する特別遊技処理のフローチャート1。 主制御装置80が実行する特別遊技処理のフローチャート2。 主制御装置80が実行する特別遊技処理のフローチャート3。 (a)パチンコ機50の基本的仕様を示すテーブル,(b)パチンコ機50の遊技状態、第1サポートフラグ、第2サポートフラグと演出モードの関係性を示すテーブル。 (a)第1特定状態における大当り時及び転落当選時の開放延長機能などの作動終了タイミングを示すタイミングチャート,(b)第2特定状態における大当り時の開放延長機能などの作動の終了タイミングを示すタイミングチャート,(c)第3特定状態における大当り時及び転落当選時の開放延長機能などの作動終了タイミングを示すタイミングチャート。 (a)第1特定状態での大当り時に表示される演出態様の一例,(b)第1特定状態及び第2特定状態にて表示される演出態様の一例,(c)第2特定状態での大当り時に表示される演出態様の一例。 (a)第3特定状態での大当り時又は転落当選時に表示される演出態様の一例,(b)第4特定状態にて表示される演出態様の一例。 実施例2の主制御装置80が実行する当否判定処理のフローチャート1。 実施例2の主制御装置80が実行する当否判定処理のフローチャート2。 (a)第1特定状態における大当り時と転落当選時の開放延長機能などの作動の終了タイミングを示すタイミングチャート,(b)第2特定状態における大当り時の開放延長機能などの作動の終了タイミングを示すタイミングチャート,(b)第3特定状態における大当り時及び転落当選時の開放延長機能などの作動終了タイミングを示すタイミングチャート。 実施例3の主制御装置80が実行する当否判定処理のフローチャート。 (a)実施例3のパチンコ機50の基本的仕様を示すテーブル,(b)実施例3のパチンコ機50の遊技状態、第1サポートフラグ、第2サポートフラグと演出モードの関係性を示すテーブル。 (a)実施例3の第1特別図柄の大当り図柄及びパチンコ機50の遊技状態に基づく転落保障の関係性を示すテーブル,(b)実施例3の第2特別図柄の大当り図柄及びパチンコ機50の遊技状態に基づく転落保障の関係性を示すテーブル,(c)実施例3のその他の構成として、パチンコ機50の遊技状態に基づく転落保障の関係性を示すテーブル。 (a)第1特定状態又は第2特定状態にて表示される演出態様の一例1,(b)第1特定状態又は第2特定状態にて表示される演出態様の一例2,(c)第2特定状態から第4特定状態へ移行する場合に表示される演出態様の一例,(d)第1特定状態から第3特定状態へ移行する場合に表示される演出態様の一例。
以下に本発明の好適な実施形態について説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採ることができ、各実施例に記載された内容を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
[実施例1]
図1に示すように、遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造である。外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には図3に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。
前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
前枠52の上側左右及び外枠下側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。
前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。発射された遊技球は、遊技盤1の遊技領域3を流下する。
上皿55の上部ほぼ中央には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が備えられている。演出ボタン67は、遊技者が有効期間中に操作することで、後述する演出表示装置6の画面に表示される演出内容を変化させ、スピーカにより出力される遊技音が変化させるものとなっている。また、演出ボタン67は、その周囲にジョグダイヤル68を備えたものとなっており、ジョグダイヤル68を回転させることにより、演出用の画像に変化を与えることが可能に構成されている。また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
図2は、本実施例のパチンコ機50の遊技盤1の正面図である。図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の遊技釘4が打ち付けられている。
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(液晶表示装置であり擬似図柄を表示する。)の画面を臨ませる窓等を備えている。
センターケース5の下には、第1始動口11が配置されている。第1始動口11の下方には、第2始動口12が設けられている。該第2始動口12は、開閉可能な翼片を供えた普通電動役物から構成されており、この翼片が開放しないと遊技球は第2始動口12に入球できない構成となっている。センターケース5の左方には普通図柄作動ゲート17が配置されており、ここを遊技球が通過すると普通図柄が変動し、普通図柄が当り図柄で停止すると翼片が開放される。
遊技領域3の右下部には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、普通図柄保留数表示装置8と、第1特別図柄保留数表示装置18と、第2特別図柄保留数表示装置19と、7セグメント表示装置からなる第1特別図柄表示装置9・第2特別図柄表示装置10とが配置されている。
第2始動口12の下方にはアタッカー式の大入賞口14が配置されている。また、第1始動口11の左側には第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33と第4左入賞口34が設けられている。なお、この第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34が、常時、入球率が変化しない普通入賞口である。
パチンコ機の裏面は図3に示すとおり、前述した遊技盤1を脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。また、パチンコ機50の裏側には(図4も参照のこと)、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。なお、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83がサブ制御装置に該当する。
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、図3では、発射制御装置84が描かれていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子78には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータへ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
このパチンコ機の電気的構成は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
なお、パチンコ機50には、サブ統合制御装置83に設けられたRAMの内容を保持するバックアップ電源が備えられていない構成となっている。
なお、電源基板85は、コンデンサを含み構成されたバックアップ電源生成回路によりバックアップ電源を生成する構成となっており、バックアップ電源は、主制御装置80のRAMへと供給される。これにより、主制御装置80のRAMのバックアップを行うことができ、パチンコ機50への電源供給が停止した後も、一定時間にわたり電源供給が停止した直前の主制御装置80のRAMの内容(例えば、パチンコ機50の遊技状態など)を保持する構成となっている。
一方、本実施例の電源基板85が生成するバックアップ電源は、サブ統合制御装置83へ供給されないため、パチンコ機50への電源供給が停止した後は、サブ統合制御装置83のRAMに保持されている記憶は消去される。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄を作動させる普通図柄作動ゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34に入球した遊技球を検出する左入賞口スイッチ31aの検出信号が入力される。
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9と第2特別図柄表示装置10の表示、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19、普通図柄表示装置7及び普通図柄保留数表示装置8の点灯を制御する。
更に、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普通電動役物ソレノイド(図4では普電役物ソレノイドと表記)12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り(特別遊技ともいう)等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールメインコンピュータに送られる。主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81はガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してプリペイドカードユニットと交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した遊技球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技領域4に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射できないようになっている。
サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当し、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用、ランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカからの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。 また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67、ジョグダイヤル68が接続されており、遊技者が演出ユニット67、68を操作した際には、その操作信号がサブ統合制御装置83に入力される。なお、ジョグダイヤル68を演出図柄制御装置82に接続する構成にしてもよい。
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄等の演出画像を演出図柄表示装置6の画面に表示させる。
なお、本実施例では、サブ統合制御装置83及び演出図柄制御装置82は別々の装置に分かれているが、1つの装置にまとめる構成にしてもよい。
主制御装置80が実行するメインルーチンを図5に従って説明する。メインルーチンは、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。本実施形態では、S10〜S65までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS70の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、たいていが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
正常割り込みでないと判断されると(S10:no)、初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値を書き込み、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)が為され(S15)、残余処理(S70)に移行する。
正常割り込みとの肯定判断がなされると(S10:yes)、初期値乱数更新処理が実行される(S20)。この処理は、初期値乱数の値についてこの処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期値乱数の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「3199」のときには次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3199」までの3200個の整数を繰り返し昇順に作成する。
S20に続く大当り決定用乱数更新処理(S25)は、初期値乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、最大値である「3199」のときは次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3199」までの3200個の整数を繰り返し昇順に作成する。なお、大当り決定用乱数の最初の値は、初期値乱数設定処理で設定された値となる。この値が250であったとすると、大当り決定用乱数は「250」「251」「252」・・・「3199」「0」「1」・・・と更新されていく。
なお、大当り決定用乱数が1巡(3200回、更新されること)すると、そのときの前記初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にし、大当り決定用乱数は、その初期値から+1するインクリメント処理を行う。そして、再び大当り決定用乱数が1巡すると、その時の初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする動作を行なう。つまり、この一連の動作を繰り返し続けることになる。前述の例では大当り決定用乱数が「249」になると1巡であるから、「249」の次は前記初期値乱数の値となる。仮に初期値乱数の値が「87」だったとすると、「249」「87」「88」・・・「3199」「0」「1」・・・「86」と変化していき、「86」の次は新たな前記初期値乱数の値となる。通常確率遊技状態(確率変動機能の未作動時)で大当りと判定される値の数は10で、「775〜777」、「1775〜1777」、「2775〜2778」となる。また、高確率遊技状態(確率変動機能の作動時)で大当りと判定される値の数は10よりも大きい数となる。
大当り図柄決定用乱数更新処理(S30)は「0」〜「99」の100個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
S30に続く当り決定用乱数更新処理(S35)は、「0」〜「996」の997個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、当選することとなる値は通常確率状態では31〜40、高確率状態では31〜996である。なお、この当り決定用乱数更新処理は普通図柄の抽選に使用し、その他の初期値乱数、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数は特別図柄の抽選に使用する。
リーチ判定用乱数更新処理(S40)は、「0」〜「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
変動パターン決定用乱数更新処理(S45)は、「0」〜「1020」の1021個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
続く入賞確認処理(S50)では、第1始動口11、第2始動口12の入賞の確認及びパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。
遊技球が第1始動口11、第2始動口12に入賞すると大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数を第1始動口11と第2始動口12でそれぞれ4個までとしており、保留記憶が満タンである4個のときに遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入賞しても賞球が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
続いて、大当りか否かを判定する条件成立判定手段としての当否判定処理(S55)を行う。この当否判定処理(S55)が終了すると、続いて画像出力処理等の各出力理(S60)が実行される。
各出力処理(S60)では、遊技の進行に応じて主制御装置80は演出図柄制御装置82、払出制御装置81、発射制御装置84、サブ統合制御装置83、大入賞口ソレノイド14b等に対して各々出力処理を実行する。即ち、入賞確認処理(S50)により遊技盤1上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく払出制御装置81に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータをサブ統合制御装置83に出力する処理を、パチンコ機50に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく演出図柄制御装置82にエラー信号を出力する処理を各々実行する。
続く不正監視処理(S65)は、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に対する不正が行われていないか監視する処理であり、所定時間内における入賞口への遊技球の入球が予め決定された規定数よりも多いか否かを判断して、多かった場合には不正と判断され、その旨を報知する処理である。つまり、不正判断手段は、主制御装置80に設けている。
本処理に続く前述の残余処理は、初期値乱数更新処理(S70)から構成されるが、前述したS20と全く同じ処理である。この処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したS10〜S65までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、図5に示された割り込み処理が1回実行されることにより初期値乱数に更新される値も一律ではなくなる。これにより、初期値乱数が大当り決定用乱数と同期する可能性は極めて小さくなる。大当り決定用乱数が1巡したときの、初期値乱数の値(0〜3199の3200通り)が、同程度に発生するとすれば、同期する確率はわずか1/3200である。また、前述した当り決定用乱数更新処理(S35)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
S50の入賞確認処理は図6に示すようなもので、主制御装置80は、第1始動口スイッチ11aの検出信号に基づいて、第1始動口11に遊技球が入球したか否かを判断する(S100)。肯定判断なら(S100:yes)、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第1保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S105)。
第1保留記憶が満杯でなければ(S105:no)、上記の各乱数を第1保留記憶として記憶し、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を1増加させ(S110)、S115へと移行する。なお、S110では、主制御装置80からサブ統合制御装置83へ、第1保留記憶に記憶された保留個数を示す保留個数コマンドが送信される。そして、サブ統合制御装置83が該保留個数コマンドを受信し、演出図柄表示装置6の画面に第1保留記憶に対応する保留図柄を表示する。
第1始動口11に遊技球が入球していないと判定された場合(S100:no)、又は既に4個の第1保留記憶があれば(S105:yes)保留記憶せず、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を増やすこともなくS115へ移行する。
S115において、主制御装置80は、第2始動口スイッチ12aの検出信号に基づいて、第2始動口12に遊技球が入球したか否かを判断する。肯定判断(S115:yes)なら、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第2保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S120)。
第2保留記憶が満杯でなければ(S120:no)、上記の各乱数を第2保留記憶として記憶し、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数を1増加させ(S125)、本処理を終了(リターン)する。なお、S125では、主制御装置80からサブ統合制御装置83へ、第2保留記憶に記憶された保留個数を示す保留個数コマンドが送信される。そして、サブ統合制御装置83が該保留個数コマンドを受信し、演出図柄表示装置6に第2保留記憶に対応する保留図柄を表示する。
第2始動口12に遊技球が入球していない場合(S115:no)、既に4個の第2保留記憶があれば(S120:yes)、第2保留記憶を記憶せず、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数も増やさずに本処理を終了(リターン)する。
図7〜図12を用いて、当否判定処理について説明する。
先ず図7において、主制御装置80は、特別電動役物が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S200)。S200の判定が否定判断で(S200:no)、特別図柄が変動中でなく(S205:no)、確定図柄の表示中でもなければ(S210:no)、図8のS250に移行し、第2保留記憶(上記、図6のS125による保留記憶)があるか否かを判断する(S250)。また、特別電動役物が作動中であると判定された場合には(S200:yes)、そのまま当否判定処理を終了(リターン)し、特別遊技処理へ移行する。
この保留記憶があれば(S250:yes)、第2保留記憶数をデクリメントし(S255)、S270に進む。第2保留記憶がなければ(S250:no)、第1保留記憶(上記、S110による保留記憶)があるか否かを判断する(S260)。第1保留記憶があれば(S260:yes)、第1保留記憶数をデクリメントし(S265)、S270に進む。また、第1保留記憶が無い場合には(S260:no)、特別遊技処理へ移行する。
なお、S255、S265において、保留記憶数がデクリメントされた際には、主制御装置80は、保留記憶数が減算されたことを示す旨のコマンドをサブ統合制御装置83に送信する構成となっている。
S270では保留記憶の中でも最も古いもの(但し第2保留記憶が存在する場合は、第1保留記憶の方が古い場合でも第2保留記憶を優先)を読み込んで(その保留記憶は消去する)、確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。ここで確変フラグが1とは、現在のパチンコ機50が高確率遊技状態であることを意味する。肯定判断であれば(S270:yes)、転落抽選処理を行い(S275)、その後転落抽選に当選したか否かを判定する(S280)。肯定判定の場合には(S280:yes)、確変フラグを0にし(S285)、第2サポートフラグをオフにし(S290)、第1サポートフラグがオンとなっているか否かを判定する(S295)。否定判定の場合には(S295:no)、時短フラグを0にし(S300)、S305へ移行する。ここで、確変フラグがセットされていないと判定された場合(S270:no)、又は第1サポートフラグがオンとなっている場合(S295:yes)、読み込んだ大当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合し(S305)、図9のS350へ移行する。転落抽選にしなかった場合には(S280:no)、読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当り値と照合する(S310)。なお、本実施例においては、大当り確率はこれらの概数(通常時は1/320、高確率状態(確変)は1/132)となっている。そして、大当り後に高確率状態になる割合は66%と設定されている。
S305またはS310の判定に基づき、大当りか否かを判定し(S350)、大当りであれば(S350:yes)、第2サポートフラグがオンとなっているか否かを判定する(S355)。肯定判定の場合には(S355:yes)、第2サポートフラグをオフにし(S360)、第1サポートフラグがオンとなっているか否かを判定する(S365)。肯定判定の場合には(S365:yes)、第1サポートフラグをオフにし(S370)、S380へ移行する。第1サポートフラグがオフである場合には(S365:no)、時短フラグを0にし(S380)、S385へ移行する。また、第2サポートフラグがオフとなっている場合には(S355:no)、そのままS385へ移行する。
S385において、主制御装置80は大当り図柄決定用乱数によって大当り図柄を決定する(S385)。その後、変動パターン決定処理(S390)に移行する。変動パターン決定処理では、変動パターン決定用乱数によって大当り変動パターンを決定する。変動パターン決定処理後、大当り設定処理を行い(S395)、特図変動開始コマンド送信処理(S417)へ移行する。大当り設定処理とは決定した大当り図柄によって、大当り後の遊技状態(確率変動機能や開放延長機能の作動の有無等)や大当り遊技にかかる情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)を取得する処理である。
ここで、図16(a)を参照してパチンコ機50の基本的仕様について説明する。図16(a)に示すように、パチンコ機50の遊技状態が通常確率遊技状態(確率変動機能の未作動時)である場合の大当り確率は、1/320に設定されている。また、パチンコ機50の遊技状態が高確率遊技状態(確率変動機能の作動時)である場合の大当り確率は、1/132に設定されている。図8の転落抽選処理(S275)にて転落抽選に当選する確率は、1/377に設定されている。
また、確変回数は大当りと判定されるまで、又は転落抽選処理(S275)にて転落抽選に当選するまで設定されている。また、時短回数は100回、転落抽選に当選するまで又は大当りするまでである。
本実施例では、大当り遊技の終了後に通常確率遊技状態(確率変動機能の未作動時)及び開放延長状態(開放延長機能の作動時)である場合には時短回数が100回に設定される。大当り遊技終了後に高確率遊技状態(確率変動機能の作動時)及び開放延長状態(開放延長機能の作動時)へと移行し、高確率遊技状態及び開放延長状態での特別図柄の変動回数が所定回数(100回)に達する前に転落抽選処理による転落抽選に当選してしまうと、パチンコ機50の遊技状態は通常確率遊技状態へ移行してしまうが、転落保障として開放延長状態が特別図柄の変動回数が所定回数(実施例1では、100回に設定されている)に達するまで継続する構成となっている。また、本実施例では大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へと移行し時短回数が所定回数(100回)を超えた場合には、開放延長状態は大当りと判定されるか、又は転落抽選処理による転落抽選に当選するまで継続することになる。
賞球は第1始動口11、第2始動口12ともに3個、大入賞口14が15個、その他の入賞口が10個となっている。また大入賞口14に10個入賞すると大入賞口14は閉鎖される。普通図柄の当り確率は通常時で1/300、時短中は1/1.0101となっている。普通電動役物12の開放時間は、通常時は0.2秒の開放を1回だけ、時短中は1.5秒間の開放を2回行なう。
次に、大当り遊技の内容及び大当り遊技終了後の遊技状態について説明する。
本実施例の第1特別図柄で大当り図柄が確定表示された場合に実行される大当り遊技は2種類存在する。一つは4ラウンドの大当り遊技で、当該大当り遊技の終了後に時短回数が100回付与される。また、もう一つは10ラウンドの大当り遊技で、当該大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行するとともに、開放延長状態にも移行する。大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行した場合、高確率遊技状態及び開放延長状態での特別図柄の変動回数が所定回数(100回)に達する前に転落抽選処理による転落抽選に当選してしまうと、パチンコ機50の遊技状態は通常確率遊技状態へ移行してしまうが、転落保障として開放延長状態が特別図柄の変動回数が所定回数(実施例1では、100回に設定されている)に達するまで継続し、大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へと移行し時短回数が所定回数(100回)を超えた場合には、開放延長状態は大当りと判定されるか、又は転落抽選処理による転落抽選に当選するまで継続することになる。なお、第1特別図柄にて大当り図柄が確定表示され、大当り遊技終了後に時短100回が付与される4ラウンドの大当り遊技が実行される確率は34%である。また、第1特別図柄にて大当り図柄が確定表示され、大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行する10ラウンドの大当り遊技が実行される確率は66%である。
本実施例の第2特別図柄で大当り図柄が確定表示された場合に実行される大当り遊技は3種類存在する。一つは4ラウンドの大当り遊技で、当該大当り遊技の終了後に時短回数が100回付与される。もう一つは10ラウンドの大当り遊技で、当該大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行するとともに、開放延長状態にも移行する。もう一つは15ラウンドの大当り遊技で、当該大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行するとともに、開放延長状態にも移行する。大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行した場合、高確率遊技状態及び開放延長状態での特別図柄の変動回数が所定回数(100回)に達する前に転落抽選処理による転落抽選に当選してしまうと、パチンコ機50の遊技状態は通常確率遊技状態へ移行してしまうが、転落保障として開放延長状態が特別図柄の変動回数が所定回数(実施例1では、100回に設定されている)に達するまで継続し、大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へと移行し時短回数が所定回数(100回)を超えた場合には、開放延長状態は大当りと判定されるか、又は転落抽選処理による転落抽選に当選するまで継続することになる。なお、第2特別図柄にて大当り図柄が確定表示され、大当り遊技終了後に時短100回が付与される4ラウンドの大当り遊技が実行される確率は34%である。また、第2特別図柄にて大当り図柄が確定表示され、大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行する10ラウンドの大当り遊技が実行される確率は16%である。さらに、第2特別図柄にて大当り図柄が確定表示され、大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行する15ラウンドの大当り遊技が実行される確率は50%である。なお、本実施例では分りやすいようにラウンド数の異なる当りで説明したが、全て15Rだが、開放パターンにより、実質的に遊技球が入賞可能なラウンド数が4R,10R,15Rと分かれている構成でもよい。これならば、遊技機の正確な状態情報を伝えるための状態報知装置上で表示される大当り遊技に関する情報はすべて15Rと示され、遊技者は賞球が獲得できるラウンド遊技がどこまで続くか分らない状態で15Rまでいけるかに興趣を覚えることができる。
次に、図16(b)を参照して、パチンコ機50の遊技状態、各遊技状態中にセットされるサポートフラグとの演出モードの種類について説明する。
本実施例の大当り遊技終了後の遊技状態として、大当り遊技終了後に高確率変動状態及び開放延長状態へ移行して特別図柄の変動回数が所定回数(100回)未満の状態を第1特定状態とし、大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へと移行して時短回数が所定回数(100回)に達する前に転落抽選処理による転落抽選に当選し、所定回数(100回)に達するまで開放延長状態が継続する転落保障を受けた状態を第2特定状態とし、大当り遊技の終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行して特別図柄の変動回数が所定回数(100回)を超えても転落抽選に当選していない状態を第3特定状態とし、通常確率遊技状態及び非開放延長状態である状態を第4特定状態とする。
本実施例では、図16(b)に示すように、各特定状態に応じて、第1サポートフラグと第2サポートフラグがオン/オフ(ON/OFF)に設定される。大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態(第1特定状態)へ移行する場合に第1サポートフラグと第2サポートフラグがオンに設定される。その後に移行する他の特定状態に応じて、オフに設定される第1サポートフラグ、第2サポートフラグが異なる。
また、第1サポートフラグがオンに設定されている状態時に、当否判定処理により大当りと判定されると、特別図柄で大当り図柄が確定表示される時に開放延長機能の作動が終了することになる。また、第2サポートフラグがオンに設定されている状態時に、当否判定処理により大当りと判定されると、特別図柄の変動開始時に開放延長機能の作動が終了することになる。
図16(b)に示すように、パチンコ機50の遊技状態が第1特定状態から第2特定状態へ移行した場合には、第1サポートフラグがオンに設定され、第2サポートフラグがオフに設定される。なお、パチンコ機50の遊技状態が第1特定状態又は第2特定状態である場合には、第1演出モード(達吉チャンスゾーン)に移行する。
また、パチンコ機50の遊技状態が第1特定状態から第3特定状態へ移行した場合には、第1サポートフラグがオフに設定され、第2サポートフラグがオンに設定される。なお、パチンコ機50の遊技状態が第3特定状態である場合には、第2演出モード(限界突破ゾーン)に移行する。
パチンコ機50の遊技状態が第4特定状態となった場合には、第1サポートフラグ及び第2サポートフラグがオフに設定される。なお、パチンコ機50の遊技状態が第4特定状態である場合には、第3演出モード(通常モード)へ移行することになる。
次に、図17(a)を参照して、パチンコ機50の遊技状態が第1特定状態で、当否判定処理にて大当りと判定された時又は転落抽選処理により転落抽選に当選した時の確率変動機能及び開放延長機能の終了タイミングについて説明する。
パチンコ機50の遊技状態が第1特定状態である場合には、第1サポートフラグ及び第2サポートフラグがオンに設定されている。本実施例では、第1特定状態にて、第1サポートフラグ及び第2サポートフラグが双方ともオンに設定されている場合には、オンに設定されている第2サポートフラグを優先的に適用する構成となっているため、図17(a)に示すように、当否判定処理にて大当りと判定されると、特別図柄の変動開始時に、開放延長機能がオンからオフとなる。なお、図17(a)に示すように、当否判定処理にて大当りと判定された場合には、特別図柄の変動終了時に確率変動機能はオンからオフとなる。
また、パチンコ機50の遊技状態が第1特定状態で、転落抽選処理による転落抽選に当選した時には、特別図柄の変動開始時に確率変動機能がオンからオフとなるが、開放延長機能は所定回数(100回)に達するまでオンの状態が継続することになる。
次に、図17(b)を参照して、パチンコ機50の遊技状態が第2特定状態で、当否判定処理にて大当りと判定された時の確率変動機能及び開放延長機能の終了タイミングについて説明する。なお、パチンコ機50が第2特定状態であるときは、通常確率遊技状態であるため、転落抽選処理による転落抽選に当選することはない。
大当り遊技終了後の遊技状態が第2特定状態である場合には、第1サポートフラグがオン、第2サポートフラグがオフに設定されている。そのため、第2特定状態で当否判定処理にて大当りと判定された時には、図17(b)に示すように、特別図柄の変動終了時に開放延長機能がオンからオフとなる。
図17(c)を参照して、パチンコ機50の遊技状態が第3特定状態で、当否判定処理にて大当りと判定された時と転落抽選処理により転落抽選に当選した時の確率変動機能及び開放延長機能の作動終了タイミングについて説明する。
大当り遊技終了後の遊技状態が第3特定状態であるときには、第1サポートフラグがオフ、第2サポートフラグがオンに設定されている。そのため、パチンコ機50の遊技状態が第3特定状態で当否判定処理にて大当りと判定された時には、図17(c)に示すように、特別図柄の変動開始時に開放延長機能はオンからオフとなる。なお、図17(c)に示すように、当否判定処理にて大当りと判定された場合には、特別図柄の変動終了時に確率変動機能はオンからオフとなる。
また、第3特定状態にて、転落抽選処理による転落抽選に当選した時は、特別図柄の変動開始時に確率変動機能及び開放延長機能はオンからオフとなる。
図9に戻る。S350において外れと判定された場合は(S350:no)、時短回数保障処理(S400)へ移行し、ハズレ図柄を決定し(S405)、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S410)。こうして、変動パターンが設定されると、ハズレ設定処理を行なう(415)。ハズレ設定処理では、時短回数または確変回数がプラスであれば、それぞれ−1する。
S395又はS415に続いては、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には通常大当り、確変大当り、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、スーパーリーチハズレ(ハズレであるがスーパーリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータ、スーパーリーチで当りのデータが含まれる特図変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し(S417)、特別遊技処理へ移行する。なお、S417の処理により演出図柄表示装置6では演出図柄の変動表示が開始されるが、ほぼ同時に特別図柄の変動も主制御装置80によって開始される。
主制御装置80から送信された特図変動開始コマンドを受信すると、サブ統合制御装置83は、受信した特図変動開始コマンドに含まれる大当りかハズレであるか、大当りの場合には通常大当り又は確変大当りかなどを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータを基づいて、演出パターンを決定し、決定した疑似演出を演出図柄表示装置6の画面にて表示する。当該疑似演出によって、大当りとなるか否かの抽選結果を報知することで、遊技者は大当りとなるか否かの抽選結果を知ることが可能となる。
図10を参照して、時短回数保障処理について説明する。S450において、主制御装置80は、時短フラグがセットされているか否かを判定する(S450)。肯定判定の場合には(S450:yes)、第2サポートフラグがオフとなっているか否かを判定する(S455)。肯定判定の場合には(S455:yes)、変動回数が所定回数(実施例1では、100回)に達したか否かを判定する(S460)。肯定判定の場合には(S460:yes)、第1サポートフラグがオンとなっているか否かを判定する(S465)。肯定判定の場合には(S465:yes)、第1サポートフラグをオフにし(S470)、時短フラグを0にし(S475)、本処理を終了(リターン)し、図9のS405へ移行する。また、時短フラグが0である場合(S450:no)、第2サポートフラグがオンとなっている場合(S455:no)、変動回数が100回に達していない場合(S460:no)、又は第1サポートフラグがオフとなっている場合には(S465:no)、そのまま本処理を終了(リターン)し、図9のS405へ移行する。
図7のS205において特別図柄が変動中(S205:yes)と判定された場合には、図11のS500に移行し、図柄変動時間(S390、又はS410の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判定する。否定判定の場合には(S500:no)、そのまま特別遊技処理に移行する。肯定判定の場合には(S500:yes)、確定図柄表示処理(S505)を行なってから特別遊技処理へ移行する。なお、確定図柄表示処理では、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、特別図柄表示装置9,10にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。
図7のS210において確定図柄を表示中と判定された場合には(S210:yes)、図12のS550に移行し、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定する。否定判定の場合は(S550:no)、特別遊技処理へ移行する。肯定判定(S550:yes)の場合は、確定図柄の表示を終了し(S555)、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定する(S560)。肯定判断された場合(S560:yes)、確変フラグが1か否かを判定する(S565)。確変フラグが1であれば(S565:yes)、S570にて確変フラグを0にし、S575に移行する。確変フラグが1でなければ(S565:no)、そのままS575に移行する。S575では、時短フラグが1か否かを判定する(S575)。時短フラグが1であれば(S575:yes)、S580にて時短フラグを0にし、S585に移行する。時短フラグが1でなければ(S575:no)、そのままS585に移行する。
S585にて、第1サポートフラグがオンとなっているか否かを判定する(S585)。肯定判定の場合には(S585:yes)、第1サポートフラグをオフにし(S590)、S600へ移行する。また、否定判定の場合には(S585:no)、そのままS600へ移行する。
S600では条件装置作動開始処理により、大当りフラグをセットする。続くS605にて役物連続作動装置を作動させ、S610にて大当り遊技開始処理を行なう。大当り遊技開始処理(S610)では、大当り遊技を開始するコマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。大当り遊技開始処理が終了すると、特別遊技処理へ移行する。
S560で、確定表示させた特別図柄が大当りになる表示でないと判定された場合は(S560:no)、確変フラグが1か否かを判定し(S615)、1であれば(S615:yes)、確変回数が0か否かを判定する(S620)。確変回数が0であれば(S620:yes)、S625にて確変フラグを0にしてS630に進む。確変フラグが1でないとき(S615:no)又は確変回数が0ではないときは(S620:no)、そのままS630に移行する。
S630では、時短フラグが1か否かを判定し、1であれば(S630:yes)、時短回数が0か否かを判定する(S635)。時短回数が0であれば(S635:yes)、S640にて時短フラグを0にしてS645に進む。時短フラグが1でないとき(S630:no)又は時短回数が0ではないときは(S635:no)、そのままS645に移行する。
S645にて、パチンコ機50の遊技状態が第3特定状態であるか否かを判定する(S645)。肯定判定の場合には(S645:yes)、特別図柄の変動回数が100回を超えるかを判定する(S650)。肯定判定の場合には(S650:yes)、第1サポートフラグをオフにし(S655)、S660移行し、その後特別遊技処理へ移行する。また、現在の遊技状態が第3特定遊技状態ではない場合(S645:no)又は特別図柄の変動回数が100回を超えていない場合(S650:no)、そのままS660へ移行し、その後特別遊技処理へ移行する。
S660では、主制御装置80が現在の遊技状態が確変中であるか否か、時短中であるか否か等の状態を示す状態指定コマンドを特別図柄確定時間(600ms)後にサブ統合制御装置83に送信する。
なお、本実施例の場合、否判定処理における主制御装置80からサブ統合制御装置83に状態指定コマンドを送信するタイミングは、特別図柄確定時間後となっているが、特別図柄変動開始時及び電源復旧時においても状態指定コマンドを送信する構成にしてもよい。
次に、図13から図15を用いて、特別遊技処理について説明する。
先ず、図13において、主制御装置80は、役物連続作動装置が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S700)。肯定判定の場合には(S700:yes)、大入賞口14が開放中か否かを判断する(S705)。大入賞口14の開放中ではない場合は(S705:no)、ラウンド間のインターバル中により大入賞口14が閉鎖しているのか判断する(S710)。インターバル中でもない場合は(S710:no)、大当り終了演出中であるか判断する(S715)。これも否定判断の場合は(S715:no)、今から大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過したか否かを判定する(S720)。大当り開始演出時間が経過した場合は(S720:yes)、大入賞口開放処理(S725)を行なって本処理を終了(リターン)する。なお、役物連続作動装置が作動中でない場合(S700:no)、又は大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過していない場合には(S720:no)、そのまま特別遊技処理を終了(リターン)する。
S705で大入賞口14が開放中であると判定された場合は(S705:yes)、図14のS750に進み、大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。なお、本実施例では10個だが、9個、8個でもよく、特に限定するものではない。否定判定の場合には(S750:no)、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定する(S755)。本実施例では、4ラウンド、10ラウンド又は15ラウンドでの大当りの場合は各ラウンドの最大開放時間は28秒に設定している。無論、この秒数に限定するものではない。肯定判定の場合には(S755:yes)、S760へ移行する。また、大入賞口14に遊技球が10個入賞した場合には(S750:yes)、S760へ合流し、大入賞口閉鎖処理を行い(S760)、大当りインターバル処理(S765)を行って、特別遊技処理を終了(リターン)する。また、大入賞口14の開放時間が終了していない場合(S755:no)には、そのままリターンとなる。
図13のS710でインターバル中であると判定された場合は(S710:yes)、図14のS770に進み、大当りインターバル時間が経過したか否かを判定する。インターバル時間が経過している場合(S770:yes)は、直前に大入賞口14が開いていたのが最終ラウンドか否かを判定する(S775)。最終ラウンドであれば(S775:yes)、大当り終了演出処理(S780)を行い、特別遊技処理を終了(リターン)する。最終ラウンドでなければ(S775:no)、再び大入賞口14を開放する処理(S785)を行い、特別遊技処理を終了(リターン)する。なお、大当りインターバル時間が経過していないと判定された場合(S770:no)には、そのままリターンとなる。なお、大入賞口14を開放・閉鎖する処理においては、サブ統合制御装置83にも信号を送信する。サブ統合制御装置83は、その信号に基づいて、現在のラウンドを把握し、該ラウンドに応じた演出を行なう。
図13のS715で大当りの終了演出中であると判定された場合は(S715:yes)、図15のS800に進み、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する(S800)。大当り終了演出時間が経過した場合には(S800:yes)、役物連続作動装置の作動を停止し(S805)、条件装置の作動を停止する(S810)。そして、S395で取得した次回の遊技状態が高確率遊技状態に移行するか否かを判定する(S815)。確変に移行する場合(S815:yes)は、確変回数を設定し(S820)、確変フラグを1に設定し(S825)、第1サポートフラグをオンし(S830)、第2サポートフラグをオンし(S835)、S840に移行する。確変フラグを1にすると本実施例では特別図柄の当選確率が向上する。確変に移行しない場合(S815:no)はそのままS840に移行する。なお、確変回数は10000回が設定される。なお、S800において、大当り終了演出の時間を経過していないと判定された場合には(S800:no)、特別遊技処理を終了(リターン)する。
S840では、次回の遊技状態で時短に移行するか否かを判定する。時短に移行する場合(S840:yes)は、時短回数を設定し(S845)、時短フラグを1に設定し(S850)、S855へ移行する。また、時短に移行しない場合には(S840:no)、S855へ移行し、大当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理(S855)を行ない、状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信(S860)して特別遊技処理を終了する。なお、S845で設定する時短回数は、通常図柄による大当りでは100回であるが、確変図柄による大当りにおいては10000回が設定される。時短フラグを1にすると本実施例では特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物12の開放延長機能をセットする。
次に、第1演出モード、第2演出モード及び第3演出モードでの演出図柄表示装置6の画面に表示される演出態様について説明する。
先ず、図18(a)を用いて、第1特定状態時に大当りと判定された場合に演出図柄表示装置6の画面に表示される演出態様の一例について説明する。
主制御装置80が特別図柄の変動表示を実行すると、サブ統合制御装置83は演出図柄表示装置6の画面にて演出図柄1000を変動表示させる。演出図柄表示装置6の画面右上方には、演出キャラクター1001(熊の達吉)が表示される。そして、第1特定状態中に当否判定処理にて大当りと判定されて特別図柄の変動が開始されると、演出図柄表示装置6の画面に図18(a)に示すように、表示例1002には「大当り確定!!この変動で大当りします。」と表示される。
第1特定状態時に大当りと判定される判定されると、第2サポートフラグが優先されている状態のため、特別図柄の変動開始時に開放延長機能が終了する。また、第1特定状態時は転落抽選で当選しても転落保障の期間であるため開放延長機能は継続される。そのため、この状態時に変動開始時に開放延長機能が終了することは大当り確定であるため、遊技者に告知することができる。
また、変動開始時に開放延長機能が終了するため、遊技者は発射を止めて当該変動の演出表示に専念することができる。
図18(b)を参照して、第1特定状態又は第2特定状態において、演出図柄表示装置6の画面に表示される演出態様の一例について説明する。
パチンコ機50の遊技状態が第1特定状態である場合又は第2特定状態である場合には、演出図柄表示装置6の画面に図18(b)に示す演出表示が表示される。なお、第1特定状態及び第2特定状態である場合の演出モードは第1演出モード(達吉チャンスゾーン)である。そして、主制御装置80が特別図柄の変動表示を実行すると、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6の画面にて演出図柄1000を変動表示させる。図18(b)では、左演出図柄は「7」、右演出図柄は「9」で停止しているが、中演出図柄は変動している。表示例1003には「達吉チャンスゾーン残り64回」と表示されている。変動回数が64回行われることで、所定回数(100回)に達することを報知している。
本実施例では、第1特定状態又は第2特定状態である時には、共に同じ第1演出モードへ移行するため、演出図柄表示装置6の画面に同一の演出態様が表示される。仮に、第1特定状態時に転落抽選に当選し、パチンコ機50の遊技状態が第1特定状態から第2特定状態へ移行したとしても、図18(b)に示す演出表示のままで転落抽選に当選したことは報知されない。そのため、遊技者は転落抽選に当選したか否か判断することが出来ない。また、大当りする時についても、第2特定状態は第1サポートフラグのみがオンの状態であるため、変動開始時に開放延長が終了することはない。
図18(c)を用いて、パチンコ機50の遊技状態が第2特定状態時に、大当りと判定された場合に演出図柄表示装置6の画面に表示される演出態様の一例について説明する。
第2特定状態中に、大当りと判定された時には、演出図柄表示装置6の画面に図18(c)に示す演出表示が表示される。主制御装置80が特別図柄の変動表示を実行すると、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6の画面にて演出図柄1000を変動表示させる。なお、図18(c)に示すように、演出図柄1000のうち、左演出図柄と右演出図柄が「7」で停止、中演出図柄が変動中であることからリーチ中であることを遊技者に報知している。また、演出図柄表示装置6の画面右上方には、演出キャラクター1001(熊の達吉)が表示される。表示例1004には「達吉チャンスゾーン残り64回リーチ!」と表示されている。なお、パチンコ機50の遊技状態が第2特定状態である時に大当りと判定されたとしても、特別図柄の変動停止後に開放延長機能の作動を終了するため、図18(a)に示す演出態様のように、特別図柄の変動時に大当りであることを告知する演出表示は表示できず、特別図柄の変動終了後に大当りとなることを報知することになる。そのため、従来通りに多様なリーチ演出で大当りへの期待を高めていく演出が可能となる。
なお、遊技者は第1演出モード時が第1特定状態なのか第2特定状態なのか判別が付かない構成であるため、第1特定状態時でもハズレとなるリーチ演出を行って盛り上げる事が考えられる。そうすれば、第1演出モードは、変動開始時に大当りが確定と告知する演出もあれば、リーチ演出により大当りとなる演出もあり、多彩な演出を楽しむことができるようになる。
図19(a)を用いて、第3特定状態時に大当りと判定された場合又は転落抽選処理による転落抽選に当選した場合に、演出図柄表示装置6の画面に表示される演出態様の一例について説明する。
主制御装置80が特別図柄の変動表示を実行すると、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6の画面にて演出図柄1000を変動表示させる。演出図柄表示装置6の画面右上方には、演出キャラクター1001(熊の達吉)が表示される。表示例1005には「限界突破ゾーン」と表示される。表示例1005を表示することで、パチンコ機50の遊技状態が第3特定状態であることを遊技者に報知している。また、図19(a)に示す表示例1006には、「大当りor転落 この変動で大当りしなかったら転落するぞ!!」と表示されている。
第3特定状態時に大当りと判定する場合、又は転落抽選に当選する場合であっても、第2サポートフラグのみがオンの状態であるため特別図柄の変動開始時に、開放延長機能の作動が終了する。また、大当りと判定された場合には特別図柄の変動終了時、又は転落抽選に当選する場合には特別図柄の変動開始時に確率変動機能の作動は終了する。表示例1006を表示することで、開放延長機能の作動終了は、転落抽選に当選又は大当りと判定されたかの何れを契機として行われたのか、遊技者に緊張感を持って演出表示に見守りながら遊技を行わせることができる。また、この演出が開始される時は開放延長機能が終了しているため、発射を停止して演出表示に専念することができる。
図19(b)を用いて、第4特定状態時に、演出図柄表示装置6の画面に表示される演出態様の一例について説明する。
主制御装置80が特別図柄の変動表示を実行すると、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6の画面にて演出図柄1000を変動表示させる。図19(b)では、演出図柄1000のうち、左演出図柄には「7」、右演出図柄「9」、中演出図柄は変動中となっている。演出図柄表示装置6の画面右上方には、演出キャラクター1001(熊の達吉)が表示される。パチンコ機50の遊技状態が第4特定状態である場合には、第3演出モード(通常モード)へ移行することになるが、演出図柄表示装置6の画面上では特に通常モードであることを報知する演出は行われない。
実施例1のパチンコ機50によれば、大当り遊技の終了後の遊技状態が第1特定状態、第3特定状態である時に、転落抽選に当選した時又は当否判定で当りと判定されると、特別図柄の変動開始時に開放延長機能の作動が終了するため、普通電動役物の動作によって、大当りと判定されたか又は転落抽選に当選したかを確認しながら演出表示を見守ることが出来る。
ここで実施例1の構成・状態と、本発明の構成要件との対応関係を示す。
本発明の「第1始動口」が第1始動口11に相当し、「第2始動口」が第2始動口12に相当し、「大当り遊技実行手段」が特別遊技処理に相当し、「演出表示手段」がサブ統合制御装置83に相当し、「転落抽選手段」が転落抽選処理(S275)に相当し、「第1特定状態」が第1特定状態に相当し、「第2特定状態」が第2特定状態に相当し、「第3特定状態」が第3特定状態に相当する。
本実施例では、パチンコ機50の遊技状態が第1特定状態又は第2特定状態である場合には、演出図柄表示装置6の画面に所定回数(100回)に達するまでの残り時短回数を表示する構成となっていたが、これに限定されるものではなく、演出図柄表示装置6の画面に所定回数(100回)に達するまでの残り時短回数を表示しない構成であってもよい。その場合、所定回数を超えても第2演出モード(限界突破ゾーン)には移行しないことが好適である。これにより、所定回数(100回)に達したことで開放延長機能の作動終了、又は高確率遊技状態及び開放延長状態中での特別図柄の変動回数が所定回数(100回)に達した後に、転落抽選に当選したことで開放延長機能の作動終了のうちいずれであるか分からないため、開放延長機能の作動がいつまで継続するかに興味を持って遊技を行わせることができるためである。
[実施例2]
本発明の実施例2について図20〜図22を用いて説明する。なお、本実施例は、実施例1と共通点が多いため、異なる点を重点的に説明する。
実施例1では、第1特定状態である場合には、第1サポートフラグ及び第2サポートフラグがオンに設定された状態で大当りと判定されると、第2サポートフラグが優先的適用され、特別図柄の変動開始時に開放延長機能の作動を終了する構成となっていた。実施例2のパチンコ機50は、第1特定状態である場合に、第1サポートフラグ及び第2サポートフラグがオンに設定された状態で、大当りと判定されると、第1サポートフラグが優先的適用され、特別図柄の変動終了時に開放延長機能の作動を終了する構成となっている。
図22を参照して、実施例2のパチンコ機50の遊技状態に応じた、確率変動機能と開放延長機能の作動終了タイミングについて説明する。
先ず、図22(a)を参照して、パチンコ機50の遊技状態が第1特定状態である場合に、大当りと判定された時又は転落抽選に当選した時の確率変動機能と開放延長機能の作動について説明する。
パチンコ機50の遊技状態が第1特定状態である場合、第1サポートフラグ及び第2サポートフラグがオンに設定された状態となっているが、実施例2ではオンに設定された第1サポートフラグを優先的に適用するため、大当りと判定された時には開放延長機能は特別図柄の変動終了時にオンからオフとなる。また、確率変動機能も特別図柄の変動終了時にオンからオフとなる。また、図22(a)に示すように、パチンコ機50の遊技状態が第1特定状態である場合に、転落抽選に当選した時は、特別図柄の変動開始時に確率変動機能がオンからオフとなる。なお、開放延長機能は、第1特定状態時に転落抽選に当選しても特別図柄の変動開始時に終了することはなく、所定回数(100回)に達するまでオンの状態が継続する。そのため、第1実施例の第2特定状態時の演出表示(図18(b)、(c))のようにリーチ演出で大当りの期待を持たせる演出を行うことができる。また、転落抽選しても転落保障期間中であるから開放延長機能が継続するため、演出表示でも何も報知しなければ遊技者は確率変動が終了したことを全く分らないまま遊技させることができる。
図22(b)を参照して、パチンコ機50の遊技状態が第2特定状態である場合に、当否判定処理により大当りと判定された時の確率変動機能と開放延長機能の作動について説明する。第2特定状態である場合には、第1サポートフラグがオンに設定され、第2サポートフラグがオフに設定されている。そのため、大当りと判定されると、開放延長機能の作動は特別図柄の変動終了時に終了することになる。なお、パチンコ機50の遊技状態が第2特定状態である時は通常確率遊技状態であるため、確率変動機能は作動していない。演出に関しても第1実施例の第2特定状態と同様である。
図22(c)を参照して、パチンコ機50の遊技状態が第3特定状態である場合に、大当りと判定された時又は転落抽選に当選した時の確率変動機能と開放延長機能の作動について説明する。第3特定状態である場合に大当りと判定された時には、第1サポートフラグがオフに設定され、第2サポートフラグがオンに設定されている。そのため、大当りと判定されると、特別図柄の変動開始時に開放延長機能がオンからオフとなる。なお、図22(c)に示すように、当否判定処理にて大当りと判定された場合には、特別図柄の変動終了時に確率変動機能はオンからオフとなる。パチンコ機50の遊技状態が第3特定状態時に、転落抽選に当選した場合には、特別図柄の変動開始時に確率変動機能及び開放延長機能がオンからオフとなる。演出に関しても第1実施例の第3特定状態と同様である。
図20及び図21を用いて、実施例2の当否判定処理について説明する。
図8のS305又はS310にて判定が終了すると、実施例2の当否判定処理では、図20のS900へ移行する。S900において、主制御装置80は、S305またはS310の判定に基づき、大当りか否かを判定し(S900)、大当りであれば(S900:yes)、第2サポートフラグがオンとなっているか否かを判定する(S905)。肯定判定の場合には(S905:yes)、第2サポートフラグをオフにし(S910)、第1サポートフラグがオンとなっているか否かを判定する(S912)。肯定判定の場合には(S912:yes)、第1サポートフラグをオフにし(S915)、S925へ移行する。また、第2サポートフラグがオフである場合には(S905:no)、S925へ移行する。第1サポートフラグがオフとなっている場合には(S912:no)、時短フラグを0にし(S920)、S925へ移行する。
S925において、主制御装置80は大当り図柄決定用乱数によって大当り図柄を決定する(S925)。その後、変動パターン決定処理(S930)に移行する。変動パターン決定処理では、変動パターン決定用乱数によって大当り変動パターンを決定する。変動パターン決定処理後、大当り設定処理を行い(S935)、特図変動開始コマンド送信処理(S955)へ移行する。大当り設定処理とは決定した大当り図柄によって、大当り後の遊技状態(確率変動機能や開放延長機能の作動の有無等)や大当り遊技にかかる情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)を取得する処理である。
S900において外れと判定された場合は(S900:no)、時短回数保障処理(S940)へ移行し、ハズレ図柄を決定し(S942)、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S945)。こうして、変動パターンが設定されると、ハズレ設定処理を行なう(950)。ハズレ設定処理では、時短回数または確変回数がプラスであれば、それぞれ−1する。
実施例2の当否判定処理では、図7に示すS210にて確定図柄を表示中と判定された場合には(S210:yes)、図21のS1000へ移行する。
S1000において、主制御装置80は、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定する。否定判定の場合は(S1000:no)、特別遊技処理へ移行する。肯定判定の場合は(S1000:yes)、確定図柄の表示を終了し(S1005)、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定する(S1010)。肯定判断された場合(S1010:yes)は、確変フラグが1か否かを判定する(S1015)。確変フラグが1であれば(S1015:yes)、S1020にて確変フラグを0にし、S1025に移行する。確変フラグが1でなければ(S1015:no)、そのままS1025に移行する。S1025では、時短フラグが1か否かを判定する(S1025)。時短フラグが1であれば(S1025:yes)、S1030にて時短フラグを0にし、S1035に移行する。時短フラグが1でなければ(S1025:no)、そのままS1035に移行する。
S1035にて、第1サポートフラグがオンとなっているか否かを判定する(S1035)。肯定判定の場合には(S1035:yes)、第1サポートフラグをオフにし(S1040)、S1045へ移行する。また、否定判定の場合には(S1035:no)、第2サポートフラグがオンとなっているか否かを判定する(S1045)。肯定判定の場合には(S1045:yes)、第2サポートフラグをオフにし(S1050)、S1055へ移行する。また、否定判定の場合には(S1045:no)、そのままS1055へ移行する。
S1055では条件装置作動開始処理により、大当りフラグをセットする。続くS1060にて役物連続作動装置を作動させ、S1065にて大当り遊技開始処理を行なう。大当り遊技開始処理(S1065)では、大当り遊技を開始するコマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。大当り遊技開始処理が終了すると、特別遊技処理へ移行する。
S1010で、確定表示させた特別図柄が大当りになる表示でないと判定された場合は(S1010:no)、確変フラグが1か否かを判定し(S1070)、1であれば(S1070:yes)、確変回数が0か否かを判定する(S1075)。確変回数が0であれば(S1075:yes)、確変フラグを0にして(S1080)、S1085に進む。確変フラグが1でないとき(S1070:no)又は確変回数が0ではないときは(S1075:no)、そのままS1085に移行する。
S1085では、時短フラグが1か否かを判定し、1であれば(S1085:yes)、時短回数が0か否かを判定する(S1090)。時短回数が0であれば(S1090:yes)、時短フラグを0にして(S1095)、S1100に進む。時短フラグが1でないとき(S1085:no)又は時短回数が0ではないとき(S1090:no)はそのままS1100に移行する。
S1100にて、パチンコ機50の遊技状態が第3特定状態であるか否かを判定する(S1100)。肯定判定の場合には(S1100:yes)、特別図柄の変動回数が100回を超えるかを判定する(S1105)。肯定判定の場合には(S1105:yes)、第1サポートフラグをオフにし(S1110)、S1115移行する。また、現在の遊技状態が第3特定遊技状態ではない場合(S1100:no)又は特別図柄の変動回数が100回を超えていない場合(S1105:no)、そのままS1115へ移行する。
S1115では、主制御装置80が現在の遊技状態が確変中であるか否か、時短中であるか否か等の状態を示す状態指定コマンドを特別図柄確定時間(600ms)後にサブ統合制御装置83に送信する。
なお、本実施例の場合、否判定処理における主制御装置80からサブ統合制御装置83に状態指定コマンドを送信するタイミングは、特別図柄確定時間後となっているが、特別図柄変動開始時及び電源復旧時においても状態指定コマンドを送信する構成にしてもよい。
実施例2のパチンコ機50が第1特定状態である場合、オンに設定されている第1サポートフラグ又は第2サポートフラグのうち、第1サポートフラグを優先的に適用されるため、大当りと判定された場合には特別図柄の変動終了時に開放延長機能が作動を終了する構成となっている。そのため、実施例1とは異なり、第1特定状態時に大当りと判定されたとしても、図18(a)で説明した特別図柄の変動中に大当り確定であることを報知する演出を行うことが出来ない。
実施例2のパチンコ機50によれば、パチンコ機50の遊技状態が第1特定状態、第2特定状態で大当りと判定された時の開放延長機能の作動が終了するタイミングを特別図柄の変動終了時とすることで、遊技者は遊技中に転落抽選に当選した状況であるか否かを判別できないため、緊張感を持って遊技を楽しむことができる。
[実施例3]
本発明の実施例3について図23〜図26を用いて説明する。なお、本実施例は、実施例1と共通点が多いため、異なる点を重点的に説明する。
実施例3のパチンコ機50の各特定状態時に大当りと判定された場合又は転落抽選に当選した場合に、確率変動機能と開放延長機能の作動が終了するタイミングは、実施例1のパチンコ機50と同様である。
実施例1では大当り遊技の終了後に第1特定状態で転落抽選に当選し第2特定状態へ移行する場合に転落保障として設定された所定回数は100回となっていた。実施例3では、転落保障として設定される所定回数を大当りと判定された時の特定状態と、確定表示された大当り図柄に応じて決定する構成となっている。
ここで、図24(a)を参照して、実施例3のパチンコ機50の基本的仕様について説明する。図24(a)に示すように、パチンコ機50の遊技状態が通常確率遊技状態(確率変動機能の未作動時)である場合の大当り確率は、1/320に設定されている。また、パチンコ機50の遊技状態が高確率遊技状態(確率変動機能の作動時)である場合の大当り確率は、1/132に設定されている。図8の転落抽選処理(S275)にて転落抽選に当選する確率は、1/377に設定されている。
また、確変回数は大当りと判定されるまで、又は転落抽選処理(S275)にて転落抽選に当選するまで設定されている。時短回数は0回、40回、80回、100回、転落抽選に当選するまで、又は大当りとなるまでとなっている。
本実施例では、大当り遊技の終了後に通常確率遊技状態(確率変動機能の未作動時)及び開放延長状態(開放延長機能の作動時)である場合には時短回数が100回に設定される。大当り遊技終了後に高確率遊技状態(確率変動機能の作動時)及び開放延長状態(開放延長機能の作動時)へと移行し、高確率遊技状態及び開放延長状態での特別図柄の変動回数が所定回数(0回、40回、80回又は100回のいずれか)に達する前に転落抽選処理による転落抽選に当選してしまうと、パチンコ機50の遊技状態は通常確率遊技状態へ移行してしまうが、転落保障として開放延長状態が特別図柄の変動回数が所定回数(0回、40回、80回又は100回の何れか)に達するまで継続する構成となっている。また、本実施例では大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へと移行し時短回数が所定回数(0回、40回、80回又は100回の何れか)を超えた場合には、開放延長状態は大当りと判定されるか、又は転落抽選処理による転落抽選に当選するまで継続することになる。ここで、所定回数は、後述する大当りと判定された時の特定状態が第1特定状態から第4特定状態のうち何れであるかと、確定表示された大当り図柄に応じて0回、40回、80回又は100回のうちのいずれかの回数が設定されることになる。
賞球は第1始動口11、第2始動口12ともに3個、大入賞口14が15個、その他の入賞口が10個となっている。また大入賞口14に10個入賞すると大入賞口14は閉鎖される。普通図柄の当り確率は通常時で1/300、時短中は1/1.0101となっている。普通電動役物12の開放時間は、通常時は0.2秒の開放を1回だけ、時短中は1.5秒間の開放を2回行なう。
次に、大当り遊技の内容及び大当り遊技終了後の遊技状態について説明する。
第1特別図柄にて大当り図柄が確定表示されて実行される大当り遊技は2種類存在する。また、本実施例の第1特別図柄の大当り図柄には、4種類の大当り図柄が存在する(図25(a)を参照)。
第1特別図柄で図25(a)に示す特図1_4R通常図柄で確定表示されると、4ラウンドの大当り遊技を実行され、当該大当り遊技の終了後に時短回数が100回付与される。
また、第1特別図柄で図25(a)に示す特図1_10R確変図柄1から特図1_10R確変図柄3のいずれかの図柄で確定表示されると、10ラウンドの大当り遊技を実行され、当該大当り遊技の終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行する。なお、大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行した場合、特別図柄の変動回数が所定回数に達する前に転落抽選処理による転落抽選に当選してしまうと、パチンコ機50の遊技状態は通常確率遊技状態へ移行してしまうが、転落保障として開放延長状態が特別図柄の変動回数が所定回数に達するまで継続する。また、大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へと移行し時短回数が所定回数を超えた場合には、開放延長状態は大当りと判定されるか、又は転落抽選処理による転落抽選に当選するまで継続することになる。
なお、第1特別図柄で特図1_4R通常図柄が確定表示され、大当り遊技終了後に時短100回が付与される4ラウンドの大当り遊技が実行される確率は34%である。また、第1特別図柄で特図1_10R確変図柄(特図1_10R確変図柄1から特図1_10R確変図柄3)が確定表示され、大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行する10ラウンドの大当り遊技が実行される確率は66%である。
第2特別図柄にて大当り図柄が確定表示されて実行される大当り遊技は3種類存在する。また、本実施例の第2特別図柄の大当り図柄には、4種類の大当り図柄が存在する。
第2特別図柄で図25(b)に示す特図2_4R通常図柄で確定表示されると、4ラウンドの大当り遊技を実行され、当該大当り遊技の終了後に時短回数が100回付与される。
また、第2特別図柄で図25(b)に示す特図2_10R確変図柄で確定表示されると、10ラウンドの大当り遊技を実行され、当該大当り遊技の終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行する。第2特別図柄で図25(b)に示す特図2_15R確変図柄1又は特図2_15R確変図柄2のいずれかの図柄で確定表示されると、15ラウンドの大当り遊技が実行され、当該大当り遊技の終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行する。
大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行した場合、特別図柄の変動回数が所定回数に達する前に転落抽選処理による転落抽選に当選してしまうと、パチンコ機50の遊技状態は通常確率遊技状態へ移行してしまうが、転落保障として開放延長状態が特別図柄の変動回数が所定回数に達するまで継続する。また、大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へと移行し時短回数が所定回数を超えた場合には、開放延長状態は大当りと判定されるか、又は転落抽選処理による転落抽選に当選するまで継続することになる。
なお、第2特別図柄で特図2_4R通常図柄が確定表示され、大当り遊技終了後に時短100回が付与される4ラウンドの大当り遊技が実行される確率は34%、第2特別図柄で特図2_10R確変図柄が確定表示され、大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行する10ラウンドの大当り遊技が実行される確率は16%、第2特別図柄で特図2_15R確変図柄が確定表示され、大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行する15ラウンドの大当り遊技が実行される確率は50%である。
次に、図24(b)を参照して、パチンコ機50の遊技状態、各遊技状態中にセットされるサポートフラグと演出モードの種類について説明する。
本実施例では、大当り遊技終了後の遊技状態として、大当り遊技終了後に高確率変動状態及び開放延長状態へ移行し、特別図柄の変動回数が所定回数未満の状態を第1特定状態とし、大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へと移行し、時短回数が所定回数に達する前に転落抽選処理による転落抽選に当選し、所定回数に達するまで開放延長状態が継続する転落保障を受けた状態を第2特定状態とし、大当り遊技の終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行し時短回数が所定回数を超えても転落抽選に当選していない状態を第3特定状態とし、通常確率遊技状態及び非開放延長状態である状態を第4特定状態とする。
本実施例では、図24(b)に示すように、各特定状態に応じて、第1サポートフラグと第2サポートフラグがオン/オフ(ON/OFF)に設定されている。なお、第1サポートフラグがオンに設定されている時に大当りと判定された場合には、特別図柄の変動終了時に開放延長機能の作動が終了する。また、第2サポートフラグがオンに設定されている時に大当りと判定された場合には、特別図柄が変動開始時に開放延長機能の作動が終了することになる。
図24(b)に示すように、大当り遊技終了後の遊技状態が第1特定状態である場合には、第1サポートフラグ及び第2サポートフラグがオンに設定されている。この場合、オンとなっている第2サポートフラグを優先的に適用する。第1特定状態時に大当りと判定された場合には、特別図柄の変動開始時に開放延長機能の作動が終了となる。また、実施例3のパチンコ機50の遊技状態が第1特定状態である場合には、演出図柄表示装置6の画面にて第4演出モード(達吉チャージゾーン)へ移行する。
図24(b)に示すように、大当り遊技終了後の遊技状態が第2特定状態である場合には、第1サポートフラグがオン、第2サポートフラグがオフに設定されている。第2特定状態時に大当りと判定された場合には、特別図柄の変動終了時に、開放延長機能の作動が終了する。なお、実施例3のパチンコ機50の遊技状態が第2特定状態である場合には、演出図柄表示装置6の画面にて第4演出モード(達吉チャージゾーン)へ移行する。
図24(b)に示す大当り遊技終了後の遊技状態が第3特定状態であるときには、第1サポートフラグがオフで、第2サポートフラグがオンに設定されている。そのため、第3特定状態時に大当りと判定された場合には、特別図柄の変動開始時に、開放延長機能の作動が終了する。なお、パチンコ機50の遊技状態が第3特定状態である場合には、演出図柄表示装置6の画面にて第2演出モード(限界突破ゾーン)が選択されることになる。
図23(b)に示す第4特定状態であるときには、第1サポートフラグ及び第2サポートフラグがオフとなっている。第4特定状態時は、確率変動機能及び開放延長機能は作動していない。なお、パチンコ機50の遊技状態が第4特定状態である場合には、演出図柄表示装置6の画面にて第3演出モード(通常ゾーン)が選択されることになる。
次に、図25(a)を参照して、第1特別図柄で確定表示される大当り図柄と大当りと判定された時のパチンコ機50の遊技状態に応じて転落保障として設定される所定回数について説明する。第1特別図柄の確定表示される大当り図柄の種類として、特図1_4R通常図柄、特図1_10R確変図柄1、特図1_10R確変図柄1、特図1_10R確変図柄3がある。
大当りと判定された時の特定状態が第1特定状態から第4特定状態のいずれであっても、第1特別図柄で特図1_4R通常図柄が確定表示される場合には転落保障として所定回数が設定されない。
大当りと判定された時の特定状態が第1特定状態で、第1特別図柄で特図1_10R確変図柄1が確定表示される場合には、転落保障として所定回数(100回)が設定される。また、大当りと判定された時の遊技状態が第2特定状態で、第1特別図柄で特図1_10R確変図柄1が確定表示される場合には、転落保障として所定回数(40回)が設定される。大当りと判定された時の遊技状態が第3特定状態で、第1特別図柄で特図1_10R確変図柄1が確定表示される場合には転落保障として設定される回数は0回である。つまり、転落抽選に当選すると開放延長機能も終了することになる。大当りと判定された時の遊技状態が第4特定状態で、第1特別図柄で特図1_10R確変図柄1が確定表示される場合には、転落保障として所定回数(80回)が設定される。
大当りと判定された時の遊技状態が第1特定状態で、第1特別図柄で特図1_10R確変図柄2が確定表示される場合には、転落保障として所定回数(40回)が設定される。大当りと判定された時の遊技状態が第2特定状態で、第1特別図柄で特図1_10R確変図柄2が確定表示される場合には、転落保障として所定回数(80回)が設定される。大当りと判定された時の遊技状態が第3特定状態で、第1特別図柄で特図1_10R確変図柄2が確定表示される場合には、転落保障として所定回数(100回)が設定される。大当りと判定された時の遊技状態が第4特定状態で、第1特別図柄で特図1_10確変図柄2が確定表示される場合には転落保障として設定される回数は0回である。つまり、転落抽選に当選すると開放延長機能も終了することになる。
大当りと判定された時の特定状態が第1特定状態から第4特定状態のいずれであっても、第1特別図柄で特図1_10R確変図柄3が確定表示される場合には、転落保障として所定回数(100回)が設定される。
次に、図25(b)を参照して、第2特別図柄で確定表示される大当り図柄と大当りと判定された時のパチンコ機50の特定状態に応じて設定される転落保障回数について説明する。第2特別図柄の確定表示される大当り図柄の種類として、特図2_4R通常図柄、特図2_10R確変図柄、特図2_15R確変図柄1、特図2_15R確変図柄2がある。
大当りと判定された時の遊技状態が第1特定状態から第4特定状態のいずれであって、第2特別図柄で特図2_4R通常図柄が確定表示される場合には、転落保障は設定されない。
大当りと判定された時の遊技状態が第1特定状態で、第2特別図柄で特図2_10R確変図柄が確定表示される場合には、転落保障として所定回数(100回)が設定される。大当りと判定された時の遊技状態が第2特定状態又は第3特定状態で、第2特別図柄で特図2_10R確変図柄が確定表示される場合には、転落保障として設定される回数は0回である。つまり、転落抽選に当選すると開放延長機能も終了することになる。大当りと判定された時の遊技状態が第4特定状態で、第2特別図柄で特図2_10R確変図柄が確定表示される場合には、転落保障として所定回数(80回)が設定される。
大当りと判定された時の遊技状態が第1特定状態で、第2特別図柄で特図2_15R確変図柄1が確定表示される場合には、転落保障として所定回数(40回)が設定される。大当りと判定された時の遊技状態が第2特定状態で、第2特別図柄で特図2_15R確変図柄1が確定表示される場合には、転落保障として所定回数(80回)が設定される。大当りと判定された時の遊技状態が第3特定状態で、第2特別図柄で特図2_15R確変図柄1が確定表示される場合には、転落保障として所定回数(100回)が設定される。大当りと判定された時の遊技状態が第4特定状態で、第2特別図柄で特図2_15R確変図柄1が確定表示される場合には転落保障として設定される回数は0回である。つまり、転落抽選に当選すると開放延長機能も終了することになる。
大当りと判定された時の遊技状態が第1特定状態から第4特定状態のいずれであっても、第2特別図柄で特図2_15R確変図柄2が確定表示される場合には、転落保障として所定回数(100回)が設定される。
図23を用いて、実施例3の当否判定処理について説明する。
図8のS305又はS310にて判定が終了すると、実施例3の当否判定処理では、図23のS1150へ移行する。主制御装置80は、S305またはS310の判定に基づき、大当りか否かを判定し(S1150)、大当りであれば(S1150:yes)、第2サポートフラグがオンとなっているか否かを判定する(S1155)。肯定判定の場合には(S1155:yes)、第2サポートフラグをオフにし(S1160)、第1サポートフラグがオンとなっているか否かを判定する(S1165)。肯定判定の場合には(S1165:yes)、第1サポートフラグをオフにし(S1170)、S1180へ移行する。第1サポートフラグがオフである場合には(S1165:no)、時短フラグを0にし(S1180)、S1185へ移行する。また、第2サポートフラグがオフとなっている場合には(S1155:no)、そのままS1185へ移行する。
S1185において、主制御装置80は大当り図柄決定用乱数によって大当り図柄を決定する(S1185)。その後、変動パターン決定処理(S1190)に移行する。変動パターン決定処理では、変動パターン決定用乱数によって大当り変動パターンを決定する。変動パターン決定処理後、S1185で決定した大当り図柄が確変図柄であるか否かを判定する(S1195)。肯定判定の場合には(S1195:yes)、転落保障として設定する所定回数の回数を決定する転落保障回数設定処理を行い(S1197)、S1200へ移行する。また、S1185で決定した大当り図柄が通常図柄である場合には(S1195:no)、そのままS1200へ移行する。転落保障回数設定処理(S1197)は、大当りと判定された時の特定状態が第1特定状態から第4特定状態の何れであったかと、S1185で決定した確変図柄に基づいて図25(a)又は図25(b)に示す回数から所定回数を設定する処理である。
S1200において、主制御装置80は、大当り設定処理を行い、特図変動開始コマンド送信処理(S1225)へ移行する。大当り設定処理とは決定した大当り図柄によって、大当り後の遊技状態(確率変動機能や開放延長機能の作動の有無等)や大当り遊技にかかる情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)を取得する処理である。なお、本実施例の大当り設定処理(S1200)は、実施例1又は実施例2とは異なり、S1197にて転落保障として設定した回数に係る情報も取得している。
S1150において外れと判定された場合は(S1150:no)、時短回数保障処理(S1205)へ移行し、ハズレ図柄を決定し(S1210)、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S1215)。こうして、変動パターンが設定されると、ハズレ設定処理を行なう(1220)。ハズレ設定処理では、時短回数または確変回数がプラスであれば、それぞれ−1する。
S1200又はS1220に続いては、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には通常大当り、確変大当り、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、スーパーリーチハズレ(ハズレであるがスーパーリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータ、スーパーリーチで当りのデータが含まれる特図変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し(S1225)、特別遊技処理へ移行する。なお、S1225の処理により演出図柄表示装置6では演出図柄の変動表示が開始されるが、ほぼ同時に特別図柄の変動も主制御装置80によって開始される。
主制御装置80から送信された特図変動開始コマンドを受信すると、サブ統合制御装置83は、受信した特図変動開始コマンドに含まれる大当りかハズレであるか、大当りの場合には通常大当り又は確変大当りかなどを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータを基づいて、演出パターンを決定し、決定した疑似演出を演出図柄表示装置6の画面にて表示する。当該疑似演出によって、大当りとなるか否かの抽選結果を報知することで、遊技者は大当りとなるか否かの抽選結果を知ることが可能となる。
図26を用いて、第4演出モード(達吉チャージゾーン)中に、演出図柄表示装置6の画面に表示される演出態様について説明する。
図26(a)を参照して、パチンコ機50の遊技状態が第1特定状態又は第2特定状態での特別図柄の変動回数が0回〜20回である場合に、演出図柄表示装置6の画面に表示される演出態様の一例について説明する。なお、転落保障として付与される所定回数は100回とする。
主制御装置80が特別図柄の変動表示を実行すると、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6の画面にて演出図柄1000を変動表示させる。演出図柄表示装置6の画面右上方には、演出キャラクター1001(熊の達吉)が表示される。表示例1007には「達吉チャージゾーン」と表示されている。これにより、パチンコ機50の遊技状態が第1特定状態又は第2特定状態であることを遊技者に報知している。表示例1008には「20pt」と表示されており、当該表示例により時短回数の上限数が20回であることを遊技者に報知している。図26(a)に示す表示例1008では、「20pt」と表示されているが、転落保障回数設定処理(S1197)にて転落保障として設定された所定回数(100回)であり、表示例1008では設定された所定回数よりも少ない回数が表示されている。
その後、特別図柄の変動回数が、図26(a)の表示例1008にて示した回数(20回)に到達すると、図26(b)に示す演出表示へ移行する。図26(b)に示すように、時短回数上乗せ演出が行われる。演出図柄表示装置6の画面に表示されている演出図柄1000のうち、左演出図柄は「7」、右演出図柄は「9」、中演出図柄は変動中となっている。表示例1009には、「+40チャージ!」と表示されている。当該表示例1009により、時短回数が40回上乗せされたことを遊技者に報知している。
特別図柄の変動回数が、図26(a)の表示例1008にて示した回数(20回)に到達すると、図26(b)に示す演出表示へ移行して時短回数上乗せ演出が行われる前に、時短回数の上乗せの可否を決める演出を行う構成であってもよい。その場合、例えば、図26(a)の表示例1008にて示した回数(20回)に到達した時の特別図柄変動中に、時短回数の上乗せの可否を決める演出として、演出ボタンの操作を用いた演出やミニゲームなどが考えられる。
図26(c)は、第2特定状態から第4特定状態に移行する場合に演出図柄表示装置6の画面に表示される演出表示となっている。第2特定状態にて、特別図柄の変動回数が転落保障として設定された所定回数(例えば、100回)に達すると、図26(c)に示す演出表示へ移行する。図26(c)に示すように、表示例1010には、「残念!チャージ失敗。。。。」と表示されている。当該表示例1010により、転落保障として設定された所定回数に達したことを遊技者に報知することができる。その後、図19(b)に示す通常モードへ移行する。
図26(d)は、第1特定状態から第3特定状態に移行する場合に演出図柄表示装置6の画面に表示される演出表示となっている。演出図柄表示装置6の画面に変動表示中の演出図柄1000が表示されている。演出図柄表示装置6の画面左上方の表示例1011には「限界突破ゾーン突入!!」と表示されている。当該表示例1011により、高確率遊技状態及び開放延長状態での特別図柄の変動回数が転落保障として設定された所定回数を達して、第1特定状態から第3特定状態へと移行したことを遊技者に報知することができる。
実施例3のパチンコ機50によれば、大当りと判定された時のパチンコ機50の遊技状態が第1特定状態から第4特定状態のうちいずれであるかと、確定表示された図柄の種類によって、大当り遊技の終了後に移行する第1特定状態で転落抽選に当選した際に、転落保障として開放延長機能の作動が何回まで継続するか異なることになるため、開放延長状態がいつまで継続するか判別が困難となり、遊技者はいつまで開放延長状態が続くのか緊張感を持って見守りつつ、遊技を行うことになる。
遊技者は、転落保障として設定される所定回数を複数持たせたことで、時短回数がどこまで上乗せされて開放延長状態がどこまで継続するのか、又はどのタイミングで第1特定状態から第3特定状態へ移行するのか考えながら、緊張感を持って遊技を行うことができる。
実施例3では、大当りと判定された時の第1特定状態から第4特定状態のうちいずれかと、確定表示された大当り図柄の種類に応じて、転落保障として設定される所定回数が異なる構成となっていたが、これに限定されるものではない。実施例3のその他の構成として、大当りと判定された時の第1特定状態から第4特定状態のうちいずれに応じて、転落保障として設定される所定回数が異なる構成が考えられる。図25(c)を参照して当該構成について説明する。
先ず、大当りと判定された時の特定状態が第1特定状態である場合には、転落保障として所定回数(100回)が設定される。大当りと判定された時の特定状態が第2特定状態である場合には、転落保障として所定回数(80回)が設定される。大当りと判定された時の特定状態が第3特定状態である場合には、転落保障として所定回数(60回)が設定される。大当りと判定された時の特定状態が第4特定状態である場合には、転落保障として所定回数(40回)が設定される。特に設定される回数を限定するものではなく、他の回数でもよい。
実施例3のその他の構成からなるパチンコ機50によれば、大当りと判定された時の特定状態の種類によって、大当り遊技の終了後に移行する第1特定状態で転落抽選に当選した際に、転落保障として開放延長機能の作動が何回まで継続するか異なることになるため、開放延長状態がいつまで継続するか判別が困難となり、遊技者はいつまで開放延長状態が続くのか緊張感を持って見守りつつ、遊技を行うことになる。
実施例1から実施例3のパチンコ機50では、特別図柄で確変図柄が表示される場合に大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行する構成となっている。その他にも、例えば、大入賞口に特定領域(確変口)を備えた構成としてもよい。その場合、例えば、大当りの割合として第1特別図柄の通常図柄を34%、確変図柄を66%とし、第2特別図柄の4ラウンド大当りの確変図柄を34%、10ラウンド大当りの確変図柄を16%、15ラウンド大当りの確変図柄を50%にしてもよい。
実施例1から実施例3、実施例3のその他の構成からなるパチンコ機50において、大当り遊技終了後に通常確率遊技状態で開放延長状態へ移行する場合には、上述した演出モード(第1演出モード、第2演出モード、第3演出モード、第4演出モード)以外の他の演出モードへ移行する構成でもよい。
6:演出図柄表示装置
67:演出ボタン
68:ジョグダイヤル
80:主制御装置
83:サブ統合制御装置

Claims (1)

  1. 遊技盤上に始動口を設け、
    該始動口は、遊技球が常時入球可能な第1始動口と、入球が困難な閉鎖状態と入球が容易な開放状態へと変化可能な普通電動役物に設けられる第2始動口とを備え、
    前記普通電動役物へ遊技球が入球すると賞球を払い出す賞球払出手段と、
    前記始動口への入球に基づき乱数値を取得する乱数値取得手段と、
    該乱数値取得手段の取得した乱数値を予め定められた個数まで保留記憶する保留記憶手段と、
    前記乱数値に基づき当りとするか否かの当否判定を行う当否判定手段と、
    該当否判定の結果に基づいて、所定の変動時間に亘って変動表示を行った後に結果を報知する特別図柄と、
    前記当否判定で当りと判定されることに基づいて大当り遊技を実行する大当り遊技実行手段と、
    前記当否判定の結果に基づいて演出表示を実行する演出表示手段と、
    前記大当り遊技の終了後に、所定の確率にて前記当否判定で当りと判定される確率を通常の遊技状態より向上させる確率変動手段と、
    前記大当り遊技の終了後に、前記普通電動役物の開放時間を通常の開放時間よりも延長させる開放延長手段と、
    前記当否判定を行う際に前記確率変動手段が作動している場合は、当該確率変動手段の作動を終了させるか否かを抽選する転落抽選手段とを備え、
    前記開放延長手段と前記確率変動手段が作動しており、前記当否判定の回数が所定回数に達していない状態で前記転落抽選手段に当選した場合は、前記開放延長手段の作動を、前記当りと判定されない限り、前記所定回数に達するまで継続させる転落保障を備えた弾球遊技機において、
    前記演出表示として、前記特別図柄の変動時間に対応して前記当りか否かを演出するリーチ演出を備え、
    前記大当り遊技の終了後の遊技状態として、前記確率変動手段及び前記開放延長手段が作動している状態において前記当否判定の判定回数が前記所定回数未満である第1特定状態と、前記転落保障により前記開放延長手段のみが作動している第2特定状態とがあり、
    前記当りと判定された場合に前記開放延長手段が作動を終了するタイミングは、前記第1特定状態では前記特別図柄の変動開始時とし、前記第2特定状態では前記特別図柄の変動終了時とし、
    前記演出表示手段は、前記転落抽選手段の抽選結果の報知は行わず、前記第1特定状態で前記当りと判定されると、前記変動時間に対応して前記リーチ演出を行わずに前記当りを告知する前記演出表示を実行する
    ことを特徴とする弾球遊技機。
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