JP6609419B2 - 避難誘導支援システム、避難誘導支援方法、及びプログラム - Google Patents
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Description
請求項1に記載の避難誘導支援システム。
以下、図を用いて本発明の実施形態の避難誘導支援システムの説明を行う。
図1は、本発明の第1実施形態に係わる避難誘導支援システム1の構成例を示す構成図である。図1において、建物100は、4階立てのビルの例である。この建物100は、基礎部1000と、1階(1F)1001と、2階(2F)1002と、3階(3F)1003と、4階(4F)1004と、屋上100Rとを有する4階層のビルの例である。
なお、以下の説明において、1階(1F)1001を「1階(1F)」と呼び、2階(2F)1002を「2階(2F)」と呼ぶことがある。また、3階(3F)1003を「3階(3F)」と呼び、4階(4F)1004を「4階(4F)」と呼び、屋上100Rを「屋上(R)」と呼ぶことがある。
なお、直列階段には、建築基準法施行令で設置が求められている直通階段が含まれていてもよい。
図1において、左側の階段111から114において、階段111は、1階(1F)と2階(2F)との連絡通路となる階段であり、階段112は、2階(2F)と3階(3F)との連絡通路となる階段である。また、階段113は、3階(3F)と4階(4F)との連絡通路となる階段であり、階段114は、4階(4F)と屋上(R)との連絡通路となる階段である。
また、右側の階段121から124において、階段121は、1階(1F)と2階(2F)との連絡通路となる階段であり、階段122は、2階(2F)と3階(3F)との連絡通路となる階段である。また、階段123は、3階(3F)と4階(4F)との連絡通路となる階段であり、階段124は、4階(4F)と屋上(R)との連絡通路となる階段である。
なお、図1に示す建物100は、4階建てのビルの例を示しているが、建物100は、2階建て、3階建て、或いは、5階建て以上の任意の階層の建物であってもよい。また、建物100は、2つの直列階段を有しているが、3つ以上の直列階段を有していてもよい。
また、振動検出センサS20からS26は、情報通信網を介して、建物安全性検証部30内の第2建物安全性検証部32に接続されている。振動検出センサS20からS26の各々は、自身に印加される振動を計測して振動検出データとし、この振動検出データを、情報通信網を介して第2建物安全性検証部32に対して送信する。
同様にして、第2建物安全性検証部32は、地震発生時において、振動検出センサS20からS26により計測された振動検出データに基づいて、右側の階段121から124のそれぞれについての安全性を評価する。
図1に示す例では、左側の階段111から114には、それぞれの階段に対応する誘導機器G11からG14が設けられている。つまり、2階(2F)と1階(1F)との連絡通路となる階段111の2階側の入り口付近には、この階段111が安全か否かを示す誘導機器G11が設けられている。また、3階(3F)と2階(2F)との連絡通路となる階段112の3階側の入り口付近には、この階段112が安全か否かを示す誘導機器G12が設けられている。4階(4F)と3階(3F)との連絡通路となる階段113の4階側の入り口付近には、この階段113が安全か否かを示す誘導機器G13が設けられている。屋上(R)と4階(4F)との連絡通路となる階段114の屋上側の入り口付近には、この階段114が安全か否かを示す誘導機器G14が設けられている。
また、誘導機器は、階段の入り口付近に設けられるだけでなく、各階の通路側にも設けられる場合がある。また、誘導機器は、後述する電子看板(図12を参照)のように、各階の通路側だけに設けられる場合がある。
建物データベース43には、当該建物100の階段、通路等のレイアウト情報が記憶されている。なお、当該建物100のレイアウト情報は、例えば、当該建物100のCAD(Computer Aided Design)情報であってもよい。
避難経路判定部41は、階段111から114の評価結果の情報と、階段121から124の評価結果の情報とに基づいて、建物データベース43を参照して、安全な階段(安全に避難し得る階段)、或いは、安全性の高い階段を経由する「推奨する避難経路」を判定する。避難経路判定部41は、この「推奨する避難経路」の情報を、誘導機器制御部42に送信する。
図2に示すように、誘導機器G11は、制御情報受信部G101と、出力制御部G102と、出力部G103と、を有している。誘導機器G11は、例えば、後述する誘導灯や照明灯等である。誘導機器G11が誘導灯である場合、出力部G103は、例えば、誘導灯の矢印等の表示部である。
そして、制御情報受信部G101は、誘導機器制御部42から受信した制御信号CNTが、自身宛の制御信号であると判定した場合に、制御信号CNTに含まれる誘導可否情報GDを出力制御部G102に出力する。
なお、出力部G103から出力される「安全を示す情報」及び「危険を示す情報」の種々の具体例については、後述する。
最初に、地震が発生し、この地震が発生したことが、第1建物安全性検証部31、及び、第2建物安全性検証部32により検出される(ステップS110)。なお、地震が発生したことは、振動検出センサS10からS16及びS20からS26の何れか又は全部が所定値以上の振動の発生を検出することにより、検知することができる。或いは、避難誘導支援システム1は、地震の規模を含む緊急地震速報等を外部から受信し、受信した緊急地震速報等に基づいて、地震が発生したことを検知することができる。
続いて、第2建物安全性検証部32は、振動検出センサS20からS26により計測された振動検出データに基づいて、右側の階段121から124のそれぞれについての安全性を評価する。つまり、第2建物安全性検証部32は、階段121から124における損傷の程度を評価し、階段121から124のそれぞれについて安全性の程度を評価する。例えば、第2建物安全性検証部32は、安全性の程度が高い場合は、安全な階段と判定し、安全性の程度が低い場合は、危険な階段と判定する(ステップS140)。
上記ステップS110からS150の処理が行われることにより、避難経路判定部41は、左側の階段111から114の安全性の評価結果の情報と、右側の階段121から124の安全性の評価結果の情報とを、情報通信網を介して取得する(ステップS160)。
続いて、誘導機器G100は、誘導機器制御部42から受信した制御信号CNTに含まれる誘導可否情報GDに基づいて、「安全を示す情報」又は「危険を示す情報」を出力部G103から出力する(ステップS190)。
これにより、避難誘導支援システム1では、地震の発生により建物100が損傷を受けた場合に、各階段の安全性の評価結果の情報に基づいて、各階段に対応する誘導機器G100に、当該階段が安全か危険かを示す情報を出力させることができる。このため、避難誘導支援システム1では、地震が発生した場合に、建物利用者を安全な階段に分かりやすく誘導して、避難させることができる。
そして、建物安全性検証部44は、この受信した計測データに基づいて、左側の階段111から114の安全性を評価するとともに、右側の階段121から124の安全性を評価する。
これにより、避難誘導支援システム1Aは、第1建物安全性検証部31と、第2建物安全性検証部32とを1つの建物安全性検証部44に統合することができる。
次に、誘導機器G100に矢印マークを表示する誘導灯を用いる例について説明する。
図5は、誘導機器として誘導灯を用いる場合の第1の例を示す説明図である。
なお、消防法により、所定の種類の建物100には誘導灯を設備することが義務付けられおり、この消防法に規定される誘導灯がある場合は、これらの既存の誘導灯を利用するようにしてもよい。勿論、誘導灯は、避難誘導支援システム1の専用の誘導灯であってもよい。
これらの誘導灯211から214と、誘導灯221から224とは、避難誘導支援部40の誘導機器制御部42から送信される制御信号CNTにより表示状態が制御される。
例えば、図6(a)に示すように、危険な階段123に対応する誘導灯223は、矢印2231が、消灯、又は赤色で表示される。これにより、当該階段123が安全に避難し得るものでない階段であることが示され、誘導灯223は、建物利用者がこの階段123を利用することを制止することができる。
また、損傷していない安全な階段111、112、113、121、122のそれぞれに対応する誘導灯211、212、213、221、222が、例えば、緑色の矢印で表示される。また、誘導灯211、212、213、221、222の緑色の矢印は、点滅して表示されるようにしてもよい。
例えば、図6の(b)に示すように、安全な階段111に対応する誘導灯211は、矢印2111が、緑色で表示される。これにより、当該階段111が安全に避難し得る階段であることが示され、誘導灯211は、建物利用者がこの階段111を利用するように誘導することができる。
また、この図5に示す例では、誘導灯211から214と、誘導灯221から224とが矢印を表示する例を示しているが、これに限定されず、誘導灯は、図6(c)や図6(d)で示すような、消防法等に定められた他の避難誘導用の表示であってもよい。
また、図6(e)に示すように、例えば、危険な階段123に対応する誘導灯223は、下方向を示す矢印2233と、通路を挟んで反対側の階段113の方向を示す矢印2232とを備える誘導灯223Aのようにしてもよい。そして、誘導灯223Aは、矢印2233を消灯、又は赤色で表示することにより、当該階段122が安全に避難し得るものでない階段であることを示す。また、誘導灯223Aは、矢印2233を緑色で表示することにより、通路を挟んで反対側の階段113が安全に避難し得る階段であることを示し、建物利用者50を安全な階段113の方に移動するように誘導することができる。
これにより、地震が発生した場合に、建物利用者50は、誘導灯の表示を確認しながら安全な階段を利用しつつ、避難経路R1を通って建物100の外に避難することができる。
次に、誘導機器G100に2つの矢印を表示する誘導灯(図6(e)を参照)を用いる例について説明する。この2つの矢印は、図6(e)に示すように、1つは、下向きの矢印であり、当該階段が安全に避難し得る階段であるか否かを示している。もう1つの矢印は、横向きの矢印であり、同じ階の階段であって、当該階段とは通路を挟んで反対側の階段に移動して避難し得るか否かを示している。
図7に示す例では、6階建ての建物100Aの例を示している。この建物100Aでは、建物利用者を安全な階段に誘導する誘導灯が各階の階段ごとに設けられている。例えば、2階(2F)と1階(1F)との連絡通路となる階段111には、2階側の入り口付近に、この階段111が安全か危険かを示す誘導灯211Aが設けられている。また、3階(3F)と2階(2F)との連絡通路となる階段112には、3階側の入り口付近に、この階段112が安全か危険かを示す誘導灯212Aが設けられている。また、4階(4F)と3階(3F)との連絡通路となる階段113には、4階側の入り口付近に、この階段113が安全か危険かを示す誘導灯213Aが設けられている。また、4階(4F)と5階(5F)との連絡通路となる階段114には、5階側の入り口付近に、この階段114が安全か危険かを示す誘導灯214Aが設けられている。また、5階(5F)と6階(6F)との連絡通路となる階段115には、6階側の入り口付近に、この階段115が安全か危険かを示す誘導灯215Aが設けられている。また、屋上(R)と6階(6F)との連絡通路となる階段116には、屋上側の入り口付近に、この階段116が安全か危険かを示す誘導灯216Aが設けられている。
なお、図に示す誘導灯211Aから216Aと、誘導灯221Aから226Aとにおいて、下向きの矢印は、塗り潰して示されている場合、緑色の矢印を表示していることを示し、輪郭線でのみ示されている場合は、例えば、消灯しているか、赤色で表示されていることを示している。また、同様に、横向きの矢印は、塗り潰して示されている場合、緑色の矢印を表示していることを示し、輪郭線でのみ示されている場合は、例えば、消灯しているか、赤色で表示されていることを示している。
また、これらの誘導灯211Aから216Aと、誘導灯221Aから226Aとは、避難誘導支援部40の誘導機器制御部42から送信される制御信号CNTにより表示状態が制御される。
また、損傷していない安全な階段111、112、113、114,115、122、123、124のそれぞれに対応する誘導灯211A、212A、213A、214A、215A、222A、223A、224Aは、例えば、下向きの矢印が緑色の矢印で表示される。
なお、建物利用者50は、4階(4F)において、階段113に移動する避難経路R1Bを選択することも可能であり、また、3階(F)において、階段112に移動する避難経路R1Cを選択することも可能である。
図8は、誘導機器として誘導灯を用いる場合の第3の例を示す説明図である。この図8に示す例は、各階の階段ごとに誘導灯を設ける他に、各階の通路側にも誘導灯を設ける例である。
つまり、1階(1F)の通路側の壁面等に誘導灯231、232が設備され、2階(2F)の通路の壁面等に誘導灯233、234が設備されている。また、3階(3F)の通路側の壁面等に誘導灯235、236が設備され、4階(4F)の通路の壁面等に誘導灯237、238が設備されている。この誘導灯231から238は、矢印の向きが、図上で左右のいずれかの方向に切り替えて表示できるように構成されている。誘導機器制御部42は、建物利用者50が、安全な階段を利用できるように誘導灯231から238が示す方向を制御する。なお、図8に示す例では、図面の見易さのために、各階の通路に2つの誘導灯のみを設ける例を示しているが、各階の通路のレイアウトの態様に応じて、通路側の3つ以上の箇所に誘導灯を設けるようにしてもよい。
このため、損傷した階段111、114、122、123、124のそれぞれに対応する誘導灯221、214、222、223、224は、例えば、消灯するか、赤色の矢印を表示するか、又は、矢印に×印を付加して表示する。
また、損傷していない安全な階段121、112、113のそれぞれに対応する誘導灯221、212、213は、例えば、緑色の矢印を表示するか、或いは、緑色の矢印を点滅表示する。
これにより、地震が発生した場合に、建物利用者50は、誘導灯の表示を確認しながら安全な階段を利用しつつ、避難経路R2を通って建物100の外に避難することができる。
次に、誘導機器の出力部に照明灯を用いる例について説明する。図9は、誘導機器に照明灯を用いる例を示す説明図である。図9に示すように、建物利用者を安全な階段に誘導する照明灯が各階の階段ごとに設けられている。
なお、この照明灯を用いる方法では、建物100の各階段に照明灯が設備されている場合、これらの既存の照明灯を利用するようにしてもよい。勿論、照明灯は、避難誘導支援システム1の専用の照明灯であってもよい。
これにより、照明灯241から244と、照明灯251から254とは、各照明灯に対応する階段が安全な階段であり避難経路として利用可能な場合、点灯して、又は、緑色で点灯して、安全に避難し得る階段を利用するように誘導することができる。また、照明灯241から244と、照明灯251から254とは、各照明灯に対応する階段が安全に避難し得るものでない階段であり避難経路として利用できない場合、消灯して、又は、赤色で点灯して、建物利用者がこの安全ない階段を利用することを制止することができる。
また、これらの照明灯241から244と、照明灯251から254とは、避難誘導支援部40の誘導機器制御部42から送信される制御信号CNTにより点灯状態が制御される。
また、損傷していない安全な階段121、112、113のそれぞれに対応する照明灯251、242、243は、例えば、明るく点灯して、階段121、112、113及びその周辺を明るく照らすようにする。
これにより、地震が発生した場合に、建物利用者50は、照明灯の点灯状態を確認しながら安全な階段を利用しつつ、避難経路R3を通って建物100の外に避難することができる。
次に、誘導機器として投影装置を用いる例について説明する。
図10は、誘導機器に投影装置を用いる例を示す説明図である。図10に示すように、建物利用者を安全な階段に誘導する投影装置が各階の階段ごとに設けられている。例えば、左側の階段111から114において、2階(2F)と1階(1F)との連絡通路となる階段111には、2階側の入り口付近に、この階段111が安全か危険か(利用可能か否か)を示す投影装置311が設けられている。
また、3階(3F)と2階(2F)との連絡通路となる階段112には、3階側の入り口付近に、この階段112が安全か危険かを示す投影装置312が設けられている。また、4階(4F)と3階(3F)との連絡通路となる階段113には、4階側の入り口付近に、この階段113が安全か危険かを示す投影装置313が設けられている。また、屋上(R)と4階(4F)との連絡通路となる階段114には、屋上側の入り口付近に、この階段114が安全か危険かを示す投影装置314が設けられている。
また、これらの投影装置311から314と、投影装置321から324とは、避難誘導支援部40の誘導機器制御部42から送信される制御信号CNTにより投影状態が制御される。
このように、建物利用者50は、投影装置に誘導されながら安全な階段を利用しつつ、避難経路R4を通って建物100の外に避難することができる。
なお、誘導機器に投影装置を用いる場合、この投影装置は、階段に瓦礫等があった場合にも、階段が通行可能か否かのマークを投影することができる。また、投影装置は、イベント会場のような不定形の構造の建物にも対応して用いることができる。
これにより、地震が発生した場合に、建物利用者50は、投影装置により投影されるマークを確認しながら安全な階段を利用しつつ、避難経路R4を通って建物100の外に避難することができる。
次に、誘導機器として音声誘導機を用いる例について説明する。
図11は、誘導機器に音声誘導機を用いる例を示す説明図である。図11に示すように、建物利用者を安全な階段に誘導する音声誘導機が各階の階段ごとに設けられている。
例えば、左側の階段111から114において、2階(2F)と1階(1F)との連絡通路となる階段111には、2階側の入り口付近に、この階段111が安全か否か(利用可能か否か)を音声で示す音声誘導機411が設けられている。また、3階(3F)と2階(2F)との連絡通路となる階段112には、3階側の入り口付近に、この階段112が安全か否かを音声で示す音声誘導機412が設けられている。また、4階(4F)と3階(3F)との連絡通路となる階段113には、4階側の入り口付近に、この階段113が安全か否かを音声で示す音声誘導機413が設けられている。また、屋上(R)と4階(4F)との連絡通路となる階段114には、屋上側の入り口付近に、この階段114が安全か否かを音声で示す音声誘導機414が設けられている。
音声誘導機411から414と、音声誘導機421から424とは、それぞれに対応する階段が損傷を受けており危険な場合に、例えば、「この階段は危険です」や「この階段は通れません」などの音声メッセージを出力する。また、音声誘導機411から414と、音声誘導機421から424とは、それぞれに対応する階段が安全な場合に、例えば、「この階段は安全です」や「この階段は通れます」などの音声メッセージを出力する。
なお、これらの音声誘導機411から414と、音声誘導機421から424とは、避難誘導支援部40の誘導機器制御部42から送信される制御信号CNTにより出力する音声メッセージが制御される。
このため、損傷した階段111、114、122、123、124のそれぞれに対応する音声誘導機411、414、422、423、424は、例えば、「この階段は危険です」の音声メッセージを当該階段の周辺の人に聞こえるように出力する。また、損傷していない階段121、112、113のそれぞれに対応する音声誘導機421、412、413は、例えば、「この階段は安全です」の音声メッセージを当該階段の周辺の人に聞こえるように出力する。
これにより、地震が発生した場合に、建物利用者50は、音声誘導機の音声メッセージにより誘導されて、安全な階段を利用しつつ、避難経路R5を通って建物100の外に避難することができる。なお、音声誘導機を用いる場合、この音声誘導機は、階段に煙が立ちこめている場合や、瓦礫があった場合にも、階段が通行可能か否かを音声メッセージで知らせることができる。
次に、誘導機器として、電子看板(デジタル・サイネージ(Digital Signage))を用いる例について説明する。
図12は、誘導機器に電子看板を用いる例を示す説明図である。この電子看板は、平面ディスプレイ等により、避難経路を示すマップ等を表示することにより、建物利用者に避難経路の情報を提示する。図12に示すように、建物100には、建物利用者を安全な階段に誘導する電子看板が2階(2F)から3階(3F)の各階の通路に設けられている。
例えば、2階(2F)の通路には、電子看板510が設けられ、3階(3F)の通路には、電子看板520が設けられ、4階(4F)の通路には、電子看板530が設けられている。なお、この図12に示す例では、2階(2F)と3階(3F)と4階(4F)との通路のそれぞれに1つの電子看板が設けられている例である。なお、電子看板は、1階(1F)にも設置するようにしてもよい。また、電子看板は、各階の通路のレイアウトの態様に応じて、各階の複数の箇所に配置するようにしてもよい。
図13は、電子看板の第1の表示例を示す説明図である。この図は、4階(4F)に設けられた電子看板530における避難経路の表示例を示している。
図13において、電子看板530のディスプレイ画面531上には、4階に所在する建物利用者50の避難経路を示す画像532が表示される。この画像532には、電子看板530が設けられている現在位置を示すシンボル533と、避難経路R11を示すシンボルR11Aとが表示される。例えば、現在位置のシンボル533は、緑色や黄色の方形のブロックで表示されるととともに、このブロック内に赤色で「現在位置」の文字が表示される。避難経路R11を示すシンボルR11Aは、例えば、緑色の太線で表示される。なお、避難経路R11を示すシンボルR11Aは、部分的に点滅し、この点滅する位置が避難経路の移動方向に向かって流れるように変化する流線表示にしてもよい。
これにより、4階(4F)にいる建物利用者50は、電子看板530に表示された避難経路のディスプレイ画面531を見て、安全な避難経路を確認し、安全な階段を利用して、建物100の外に避難することができる。
図14において、電子看板520のディスプレイ画面521には、3階にいる建物利用者の避難経路を示す画像522が表示される。そして、この建物100の画像522には、電子看板520が設けられた現在位置を示すシンボル523と、避難経路を示すシンボルR12とが表示される。例えば、現在位置のシンボル523は、緑色や黄色の方形のブロックで表示されるととともに、このブロック内に赤色で「現在位置」の文字が表示される。避難経路を示すシンボルR12は、例えば、緑色の太線で表示される。なお、避難経路を示すシンボルR12は、部分的に点滅し、この点滅する位置が避難経路の移動方向に向かって流れるように変化する流線表示にしてもよい。
このように、誘導機器としての電子看板510、520、530は、安全な避難経路についての建物利用者の理解を早め、避難時間を短縮することができる。また、電子看板510、520、530は、多数の建物利用者50に対して避難経路を一度に明確に示すことができ、建物利用者50の混乱を防ぐことができる。また、電子看板510、520、530は、通常時に広告を表示し、地震発生時に避難経路の情報を表示することにより、設備コストを抑制することができる。
次に、誘導機器として、開閉扉を利用する例について説明する。
図15は、誘導機器に開閉扉を用いる例を示す説明図である。この開閉扉は、各階段の入り口付近に設けられ、階段が損傷して危険な階段である場合に閉鎖され、当該階段に建物利用者が進入できないようにする扉である。なお、開閉扉は、シャッタ式のものであってもよい。また、既存の防火扉が各階段の入り口付近に設けられている場合は、この既存の防火扉を利用することも可能である。
これらの開閉扉611から613と、開閉扉621から623とは、それぞれに対応する階段が損傷を受けておらず安全な階段の場合に開放し、損傷を受けて危険な階段の場合に閉鎖する。
このため、損傷した階段111、122、123のそれぞれに対応する開閉扉611、622、623が閉鎖され、また、損傷していない安全な階段121、112、113のそれぞれに対応する開閉扉621、612、613が開放される。
その後、1階(1F)に移動した建物利用者50は、玄関101から建物100の外に避難する。なお、1階(1F)の階段121の出口付近に非常口103がある場合、建物利用者50は、この非常口103から建物100の外に避難することができる。
そして、避難経路判定部41は、各階段111から114及び121から124の安全性の評価結果の情報に基づいて、避難経路にある階段を利用して避難するにあたり当該階段が安全に避難し得るものであるかを判定する。誘導機器制御部42は、安全に避難し得るものでないと判断された範囲に含まれる階段を避け、安全に避難し得る階段の方向に建物利用者50を誘導するような情報を提供する。
これにより、本実施形態の避難誘導支援システム1は、地震の発生により建物100が損傷を受けた場合に、建物利用者を安全な避難経路に分かりやすく誘導することができる。
これにより、避難誘導支援システム1は、階段111から114及び階段121から124のそれぞれの階段について、安全性を評価することができる。
これにより、避難誘導支援システム1は、階段111から114(直列階段)と、階段121から124(直列階段)とのそれぞれの直列階段ごとに、安全性を評価することができる。
これにより、避難誘導支援システム1は、各階段111から114及び階段121から124のそれぞれについての層間に対応する範囲の安全性を評価することができる。
これにより、避難誘導支援システム1は、誘導機器G100により、建物利用者50を安全に避難し得る階段に誘導することができる。
これにより、避難誘導支援システム1では、安全に避難し得ない階段の利用を避け、安全に避難し得る階段を利用するように、建物利用者50を誘導することができる。
これにより、建物利用者50は、階段111から116(第1直列階段)と、階段121から126(第2直列階段)との各階段うちの、安全に避難し得る階段を選択して、建物100Aの外に避難することができる。
これにより、建物利用者50は、誘導機器G100に誘導されて、安全に避難し得る階段を利用して避難することができる。
これにより、避難誘導支援システム1は、階段111から114(直列階段)の各階段の安全性を評価する第1建物安全性検証部31と、階段121から124(直通階段)の各階段の安全性を評価する第2建物安全性検証部32とをそれぞれ配置することができる。このため、避難誘導支援システム1は、直通階段の数に対応して、建物安全性検証部の構成を柔軟に変化させることができる。
次に、本発明の第2実施形態として、建物利用者の位置情報に基づいて、建物利用者が保持する携帯端末に避難経路の情報を提示する避難誘導支援システムの例について説明する。
図16は、本発明の第2実施形態に係わる避難誘導支援システム1Bの構成例を示す構成図である。図16に示す避難誘導支援システム1Bは、図1に示す避難誘導支援システム1と比較すると、建物100において、図1に示す誘導機器G100を省略し、代わりに、各階に無線局710から740を配置した点が異なる。また、図16に示す避難誘導支援部40Bは、図1に示す誘導機器制御部42を省略し、代わりに経路情報提供サーバ45を設けた点が異なる。他の構成は、図1に示す避難誘導支援システム1と同様である。このため、同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
また、各無線局700は、情報通信網を介して、避難誘導支援部40B内の経路情報提供サーバ45と接続されている。各無線局700は、情報通信網を介して、経路情報提供サーバ45と情報を交換する。
この図17に示すように、各無線局710、720、730、740は、それぞれのビーコン端末711、721、731、741を備えている。ビーコン端末711、721、731、741のそれぞれは、自身のID情報(識別情報)を含むビーコンを携帯端末801に向けてブロードキャストする。この場合、1階(1F)のビーコン端末711から発信されるビーコンは、1階に所在する建物利用者の携帯端末801だけが受信できるようにされ、また、2階(2F)のビーコン端末721から発信されるビーコンは、2階に所在する建物利用者の携帯端末801だけが受信できるようにされている。
携帯端末801には、ビーコンに対応するアプリ(アプリケーションソフトウェア)802が予めインストールされており、携帯端末801は、ビーコンを受信すると、直ちに、アプリ802の処理を実施する。このアプリ802により行われる処理については、後述する。
なお、図17に示す例では、各階において1台の携帯端末801のみが存在する例を示しているが、実際には、複数の携帯端末801が存在する。
また、経路情報提供サーバ45は、ビーコン情報管理部46を備えており、携帯端末801からビーコン端末のID情報を受信した場合に、当該ID情報のビーコン端末が何階のどの位置に設置されたビーコン端末であるかを判定する。
図18は、地震が発生した場合に携帯端末801に避難経路を表示させる処理の流れを示すシーケンス図である。なお、地震が発生した場合に行われる、各無線局700と、携帯端末801との間の通信処理の流れは、各階において同じである。このため、図18では、4階(4F)に設備された無線局740と、4階に所在する建物利用者の携帯端末801との間における通信処理の流れを代表的に示している。以下、図18を参照して、地震が発生した場合に行われる、無線局740と、携帯端末801との間の通信処理の流れについて説明する。
続いて、アプリ802は、ビーコンから、ビーコン端末741のID情報(識別情報)を取得する(ステップS270)。
続いて、無線局740は、携帯端末801から受信した「リクエスト情報」を、経路情報提供サーバ45に送信する(ステップS290)。
続いて、経路情報提供サーバ45は、無線局740から受信した「リクエスト情報」に含まれるID情報に基づいて、ビーコン情報管理部46が、ビーコン端末741の位置を判定する(ステップS300)。続いて、経路情報提供サーバ45は、ビーコン端末741の位置情報に基づいて、携帯端末801に表示すべき安全な避難経路の情報の送信を要求する「経路情報リクエスト」を避難経路判定部41に送信する。この「経路情報リクエスト」には、ビーコン端末741の位置情報が含まれる(ステップS310)。
続いて、避難経路判定部41は、生成した「避難経路情報」を、経路情報提供サーバ45に送信する(ステップS330)。続いて、経路情報提供サーバ45は、避難経路判定部41から受信した「避難経路情報」を無線局740に送信する(ステップS340)。
続いて、無線局740は、経路情報提供サーバ45から受信した「避難経路情報」を携帯端末801に向けて送信する(ステップS350)。
続いて、携帯端末801のアプリ802は、経路情報提供サーバ45から受信した「避難経路情報」に基づいて、安全な階段を利用する避難経路のマップを表示画面上に表示する(ステップS360)。
図19において、携帯端末801の表示画面811上には、避難経路を示す画像812が表示される。この画像812では、無線局740の現在位置を示すシンボル813と、避難経路を示すシンボルR14とが表示される。例えば、現在位置のシンボル813は、緑色や黄色の方形のブロックで表示されるととともに、このブロック内に赤色で「現在位置」の文字が表示される。避難経路を示すシンボルR14は、例えば、緑色の太線で表示される。なお、避難経路を示すシンボルR14は、部分的に点滅し、この点滅する位置が避難経路の移動方向に向かって流れるように変化する流線表示にしてもよい。
これにより、4階(4F)に所在する建物利用者は、表示画面811に表示された避難経路の画像812を見て、安全な避難経路を確認することができる。そして、建物利用者は、安全な階段を利用して、建物100の外に避難することができる。
30・・・建物安全性検証部、31・・・第1建物安全性検証部(建物安全性検証部)、
32・・・第2建物安全性検証部(建物安全性検証部)、
40,40A,40B・・・避難誘導支援部、41・・・避難経路判定部、
42・・・誘導機器制御部、43・・・建物データベース、
44・・・建物安全性検証部、45・・・経路情報提供サーバ、
46・・・ビーコン情報管理部、50・・・建物利用者、100,100A・・・建物、
111〜116,121〜126・・・階段(直列階段)、
211〜214,221〜224,231〜238・・・誘導灯、
211A〜216A,221A〜226A・・・誘導灯、
241〜244,251〜254・・・照明灯、
311〜314,321〜324・・・投影装置、
411〜414,421〜424・・・音声誘導機、
510,520,530・・・電子看板、
611〜613,621〜623・・・開閉扉、
710,720,730,740・・・無線局、
711,721,731,741・・・ビーコン端末、
801・・・携帯端末、802・・・アプリ、
1000・・・基礎部、1001・・・1階(1F)、1002・・・2階(2F)、
1003・・・3階(3F)、1004・・・4階(4F)、
100R・・・屋上(R)、
G11〜G14,G21〜G24・・・誘導機器、
S10〜S16,S20〜S26・・・振動検出センサ
Claims (16)
- 複数階からなる建物であって、第1の階よりも上層の第2の階から前記第1の階までの避難経路を冗長化する第1階段と第2階段とが設けられ、各階ごとに前記第1階段と前記第2階段の何れかの階段を選択可能な建物における避難誘導を支援する避難誘導支援システムであって、
少なくとも前記第1階段の近傍に配置される第1振動検出センサと、前記第2階段の近傍に配置される第2振動検出センサとを含み、前記建物の各階に前記第1振動検出センサと前記第2振動検出センサとがそれぞれ配置される振動検出センサと、
前記振動検出センサの計測データに基づいて前記第1階段と前記第2階段のそれぞれについての安全性を評価する建物安全性検証部と、
前記安全性の評価の結果に基づいて、避難経路にある前記第1階段と前記第2階段の何れかを使って安全に避難し得るものであるか否かをそれぞれ判定する避難経路判定部と、
前記判定の結果に基づいて、建物利用者を誘導するような情報を提供するように誘導機器の動作を制御する誘導機器制御部であって、前記避難経路の迂回を案内可能な誘導機器の動作を制御することで、前記判定の結果により少なくとも前記第1階段を使って前記第2の階から階下に降りることができない状況にある場合、前記第1階段と前記第2階段との中から安全に避難し得るものでないと判断された前記第1階段を避けるための案内と、前記安全に避難し得ると判断された前記第2階段を示すための案内とを、前記第1階段の近傍の誘導機器から出力させて、前記第1階段の近傍から前記第2階段の方向に建物利用者を誘導する誘導機器制御部と、
を備え、
前記第1階段は、前記第2の階から前記第1の階まで安全に避難し得る状態にあると判定され、
前記第2階段は、第3の階より上層の第4の階から前記第3の階まで安全に避難し得る状態にあると判定され、
前記第2の階が前記第3の階より上層である場合に、前記第2階段を利用して前記第4の階から階下に避難する前記建物利用者に、利用する前記第2階段から前記第1階段への変更を、前記第2の階よりも下層である前記第4の階から前記第3の階までの間に実施するように誘導する
ことを特徴とする避難誘導支援システム。 - 前記建物安全性検証部は、
前記第1の階から前記上層の第2の階まで連ねて構成されている前記第1階段と前記第2階段のそれぞれについて安全に避難し得るものであるかを評価する
ことを特徴とする請求項1に記載の避難誘導支援システム。 - 前記建物安全性検証部は、
前記第1の階から前記上層の第2の階まで直列に連ねて構成されている前記第1階段と前記第2階段の安全性をそれぞれ評価する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の避難誘導支援システム。 - 前記建物安全性検証部は、
前記第1の階から前記上層の第2の階まで直列に連ねて構成されている前記第1階段と前記第2階段のそれぞれについて、前記建物の層間を単位として、前記第1階段と前記第2階段の前記層間に対応する範囲の安全性を評価する
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。 - 前記建物利用者を誘導する情報を提供する誘導機器であって、前記第1階段の近傍の第1誘導機器と前記第2階段の近傍の第2誘導機器とを含む誘導機器を備え、
前記誘導機器制御部は、
前記避難経路判定部により判定された避難経路の情報に基づいて、前記誘導機器の動作を制御する
ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。 - 前記誘導機器制御部は、
前記避難経路判定部により判定された避難経路の情報に基づいて、安全に避難し得るものでないと判断された範囲に含まれる前記第1階段と前記第2階段の何れかの階段の利用を制するようにし、前記安全に避難し得るものでないと判断された範囲を除く範囲を利用させるように前記誘導機器の動作を制御する
ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。 - 前記誘導機器は、前記階段ごとに又は前記各階ごとに設けられていて、建物利用者を避難経路に誘導する
ことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。 - 前記第1階段と前記第2階段は、1階から最上階まで連なる直通階段であり、
前記建物安全性検証部は、
前記第1階段と前記第2階段にそれぞれ設けられ、前記建物の層間を単位として、前記第1階段と前記第2階段の前記層間に対応する範囲の安全性をそれぞれ評価する
ことを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。 - 前記誘導機器は、
前記第1階段に対応させて設けられる第1誘導灯と前記第2階段に対応させて設けられる第2誘導灯とを含む誘導灯であり、
前記誘導機器制御部は、
前記避難経路の情報に基づいて、
前記安全に避難し得る階段に建物利用者を誘導するように、前記誘導灯の表示状態を制御する
ことを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。 - 前記誘導機器は、
前記第1階段に対応させて設けられる第1照明灯と前記第2階段に対応させて設けられる第2照明灯とを含み、前記避難経路の迂回を案内可能な照明灯であり、
前記誘導機器制御部は、
前記避難経路の情報に基づいて、
前記安全に避難し得る階段に建物利用者を誘導するように前記照明灯の表示状態を制御する
ことを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。 - 前記誘導機器は、
前記第1階段に対応させて設けられる第1投影装置と前記第2階段に対応させて設けられる第2投影装置とを含み、前記避難経路の迂回を案内可能な投影装置であり、
前記誘導機器制御部は、
前記避難経路の情報に基づいて、
前記安全に避難し得る階段に建物利用者を誘導するように前記投影装置の表示状態を制御する
ことを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。 - 前記誘導機器は、
前記第1階段に対応させて設けられる第1音声誘導機と前記第2階段に対応させて設けられる第2音声誘導機とを含み、前記避難経路の迂回を案内可能な音声誘導機であり、
前記誘導機器制御部は、
前記避難経路の情報に基づいて、
前記安全に避難し得る階段に建物利用者を誘導するように前記音声誘導機の出力を制御する
ことを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。 - 前記誘導機器は、
前記建物のそれぞれの階に対応させて設けられる電子看板であり、
前記誘導機器制御部は、
前記避難経路の情報に基づいて、
前記安全に避難し得る階段に建物利用者を誘導するように前記電子看板に表示される避難経路情報の態様を制御する
ことを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。 - 前記誘導機器は、
前記第1階段に対応させて設けられる第1開閉扉と前記第2階段に対応させて設けられる第2開閉扉とを含む開閉扉であり、
前記誘導機器制御部は、
前記避難経路の情報に基づいて、
前記安全に避難し得る階段に建物利用者を誘導するように前記開閉扉の開閉状態を制御する
ことを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。 - 複数階からなる建物であって、第1の階よりも上層の第2の階から前記第1の階までの避難経路を冗長化する第1階段と第2階段とが設けられ、各階ごとに前記第1階段と前記第2階段の何れかの階段を選択可能な建物における避難誘導を支援する避難誘導支援システムによる避難誘導支援方法であって、
少なくとも前記第1階段の近傍に配置される第1振動検出センサと、前記第2階段の近傍に配置される第2振動検出センサとが、前記建物の各階にそれぞれ配置され、
前記第1振動検出センサと前記第2振動検出センサの計測データに基づいて前記第1階段と前記第2階段のそれぞれについての安全性を評価し、
前記安全性の評価の結果に基づいて、避難経路にある前記第1階段と前記第2階段の何れかを使って安全に避難し得るものであるか否かをそれぞれ判定し、
前記判定の結果に基づいて、建物利用者を誘導するような情報を提供するように誘導機器の動作を制御する際に、前記避難経路の迂回を案内可能な誘導機器の動作を制御することで、前記判定の結果により少なくとも前記第1階段を使って前記第2の階から階下に降りることができない状況にある場合、前記第1階段と前記第2階段との中から安全に避難し得るものでないと判断された前記第1階段を避けるための案内と、前記安全に避難し得ると判断された前記第2階段を示すための案内とを、前記第1階段の近傍の誘導機器から出力させて、前記第1階段の近傍から前記第2階段の方向に建物利用者を誘導するステップ
を含み、
前記建物利用者を誘導するステップにおいて、
前記第1階段は、前記第2の階から前記第1の階まで安全に避難し得る状態にあると判定し、
前記第2階段は、第3の階より上層の第4の階から前記第3の階まで安全に避難し得る状態にあると判定し、
前記第2の階が前記第3の階より上層である場合に、前記第2階段を利用して前記第4の階から階下に避難する前記建物利用者に、利用する前記第2階段から前記第1階段への変更を、前記第2の階よりも下層である前記第4の階から前記第3の階までの間に実施するように誘導するステップ
を含むことを特徴とする避難誘導支援方法。 - 複数階からなる建物であって、第1の階よりも上層の第2の階から前記第1の階までの避難経路を冗長化する第1階段と第2階段とが設けられ、各階ごとに前記第1階段と前記第2階段の何れかの階段を選択可能な建物における避難誘導を支援する避難誘導支援システムのコンピュータに、
少なくとも前記第1階段の近傍に配置される第1振動検出センサと、前記第2階段の近傍に配置される第2振動検出センサとが、前記建物の各階にそれぞれ配置され、前記第1振動検出センサと前記第2振動検出センサの計測データに基づいて前記第1階段と前記第2階段のそれぞれについての安全性を評価するステップと、
前記安全性の評価の結果に基づいて、避難経路にある前記第1階段と前記第2階段の何れかを使って安全に避難し得るものであるか否かをそれぞれ判定するステップと、
前記判定の結果に基づいて、建物利用者を誘導するような情報を提供するように誘導機器の動作を制御する際に、前記避難経路の迂回を案内可能な誘導機器の動作を制御することで、前記判定の結果により少なくとも前記第1階段を使って前記第2の階から階下に降りることができない状況にある場合、前記第1階段と前記第2階段との中から安全に避難し得るものでないと判断された前記第1階段を避けるための案内と、前記安全に避難し得ると判断された前記第2階段を示すための案内とを、前記第1階段の近傍の誘導機器から出力させて、前記第1階段の近傍から前記第2階段の方向に建物利用者を誘導するステップと、
を実行させ、
前記判定するステップにおいて、
前記第1階段は、前記第2の階から前記第1の階まで安全に避難し得る状態にあると判定し、
前記第2階段は、第3の階より上層の第4の階から前記第3の階まで安全に避難し得る状態にあると判定して、
前記建物利用者を誘導するステップにおいて、
前記第2の階が前記第3の階より上層である場合に、前記第2階段を利用して前記第4の階から階下に避難する前記建物利用者に、利用する前記第2階段から前記第1階段への変更を、前記第2の階よりも下層である前記第4の階から前記第3の階までの間に実施するように誘導するステップ
を実行させるためのプログラム。
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