JP2016200937A - 避難誘導支援システム、避難誘導支援方法、及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】地震の発生により建物が損傷を受けた場合に、建物利用者を安全な避難経路に誘導する。
【解決手段】第1の階から上層の階までの避難経路を複数有している建物において、振動検出センサS11〜S15が、建物100の各階段の近傍を含む所定の複数の位置に配置される。建物安全性検証部30が、振動検出センサの計測データに基づいて前記各階段のそれぞれについての安全性を評価する。避難経路判定部41が、建物安全性検証部の評価情報に基づいて、避難経路にある階段を利用して避難するにあたり当該階段が安全に避難し得るものであるかを判定する。誘導機器制御部42が、避難経路判定部により判定された避難経路の情報に基づいて、安全に避難し得るものでないと判断された範囲に含まれる階段を避け、安全に避難し得る階段の方向に建物利用者を誘導するような情報を提供するように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、建物の利用者を安全な避難経路に誘導する、避難誘導支援システム、避難誘導支援方法、及びプログラムに関する。
ビル等の建物には、消防法で定められた避難誘導用の標識や誘導灯が設置されている。しかしながら、地震発生時に建物が損傷した場合、建物の利用者(建物利用者)は、避難誘導用の標識や誘導灯に示された避難経路を通って避難できない場合がある。
なお、関連する建物安全管理システムがある(特許文献1を参照)。この特許文献1に記載の建物安全管理システムは、ローカルネットワークで早期に建物の被災評価を行って通知することができ、複数台のエレベータを有する建物で緊急時におけるエレベータ利用のための適切な避難方法を通知する。
また、関連する画像形成装置および画像形成システムがある(特許文献2を参照)。この特許文献2に記載の画像形成システムは、画像形成装置を用いて停電発生時においても建物内の被害状況を出力する。
特開2014−114145号公報 特開2014−233926号公報
上記の特許文献1の建物安全管理システムは、地震が発生した場合に、加速度センサの計測データにより建物の被災評価を行う。しかしながら、この特許文献1の建物安全管理システムは、エレベータを避難経路として用いるものであり、エレベータが運転できない状況にある場合には、エレベータを避難経路として使用できないことがある。
また、特許文献2に記載の画像形成システムは、複数の画像形成装置内に震度計を設けて、被災状況に応じて避難マップを出力する。しかしながら、この特許文献2の画像形成システムは、地震発生時に、画像形成装置に避難マップを提示するのみであり、建物利用者を安全な避難経路に分かりやすく誘導することはできない。
本発明は、斯かる実情に鑑みてなされたものであり、建物利用者を安全な避難経路に分かりやすく誘導することができる、避難誘導支援システム、避難誘導支援方法、及びプログラムを提供するものである。
この発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、本発明の避難誘導支援システムは、第1の階から前記第1の階より上層の階までの避難経路を複数有している建物における避難誘導支援システムであって、各階ごとに複数の階段を選択可能な複数階からなる建物において少なくとも前記建物の各階段の近傍を含む所定の複数の位置に配置される振動検出センサと、前記振動検出センサの計測データに基づいて前記各階段のそれぞれについての安全性を評価する建物安全性検証部と、前記建物安全性検証部の評価情報に基づいて、避難経路にある階段を利用して避難するにあたり当該階段が安全に避難し得るものであるかを判定する避難経路判定部と、前記避難経路判定部により判定された避難経路の情報に基づいて、安全に避難し得るものでないと判断された範囲に含まれる階段を避け、前記安全に避難し得る階段の方向に建物利用者を誘導するような情報を提供するように制御する誘導機器制御部と、を備えることを特徴とする。
また、上記避難誘導支援システムにおいて、前記建物安全性検証部は、前記第1の階から前記上層の階まで連ねて構成されている階段のそれぞれについて安全に避難し得るものであるかを評価することを特徴とする。
また、上記避難誘導支援システムにおいて、前記建物安全性検証部は、前記第1の階から前記上層の階まで直列に連ねて構成されている直列階段のそれぞれについての安全性を評価することを特徴とする。
また、上記避難誘導支援システムにおいて、前記建物安全性検証部は、前記第1の階から前記上層の階まで直列に連ねて構成されている直列階段のそれぞれについて、前記建物の層間を単位として、前記階段の前記層間に対応する範囲の安全性を評価することを特徴とする。
また、上記避難誘導支援システムにおいて、前記建物利用者を誘導する情報を提供する誘導機器を備え、前記誘導機器制御部は、前記避難経路判定部により判定された避難経路の情報に基づいて、前記誘導機器の動作を制御することを特徴とする。
また、上記避難誘導支援システムにおいて、前記誘導機器制御部は、前記避難経路判定部により判定された避難経路の情報に基づいて、安全に避難し得るものでないと判断された範囲に含まれる階段の利用を制するようにし、前記安全に避難し得るものでないと判断された範囲を除く範囲を利用させるように前記誘導機器の動作を制御することを特徴とする。
また、上記避難誘導支援システムにおいて、前記複数の階段は、第1直列階段と第2直列階段を含み、前記第1直列階段は、前記第1の階から前記第1の階より上層の第2の階まで安全に避難し得る状態にあると判定され、前記第2直列階段は、第3の階から前記第3の階より上層の第4の階まで安全に避難し得る状態にあると判定され、前記第2の階が前記第3の階より上層である場合に、前記第2直列階段を利用して上層階から下層階に避難する建物利用者に、利用する前記第2直列階段から前記第1直列階段への変更を、前記第3の階から前記第4の階までの間に実施するように誘導することを特徴とする。
また、上記避難誘導支援システムにおいて、前記誘導機器は、前記階段ごとに又は前記各階ごとに設けられて建物利用者を避難経路に誘導することを特徴とする。
また、上記避難誘導支援システムにおいて、前記直列階段は、1階から最上階まで連なる直通階段であり、前記建物は前記直通階段を少なくとも2つ以上有し、前記建物安全性検証部は、各直通階段ごとに設けられ、前記直通階段のそれぞれについて、前記建物の層間を単位として、前記階段の前記層間に対応する範囲の安全性を評価することを特徴とする。
また、上記避難誘導支援システムにおいて、前記誘導機器は、前記建物の各階段のそれぞれに対応して設けられる誘導灯であり、前記誘導機器制御部は、前記避難経路の情報に基づいて、前記安全に避難し得る階段に建物利用者を誘導するように前記誘導灯の表示状態を制御することを特徴とする。
また、上記避難誘導支援システムにおいて、前記誘導機器は、前記建物の各階段のそれぞれに対応して設けられる照明灯であり、前記誘導機器制御部は、前記避難経路の情報に基づいて、前記安全に避難し得る階段に建物利用者を誘導するように前記照明灯の点灯状態を制御することを特徴とする。
また、上記避難誘導支援システムにおいて、前記誘導機器は、前記建物の各階段のそれぞれに対応して設けられる投影装置であり、前記誘導機器制御部は、前記避難経路の情報に基づいて、前記安全に避難し得る階段に建物利用者を誘導するように前記投影装置の投影状態を制御することを特徴とする。
また、上記避難誘導支援システムにおいて、前記誘導機器は、前記建物の各階段のそれぞれに対応して設けられる音声誘導機であり、前記誘導機器制御部は、前記避難経路の情報に基づいて、前記安全に避難し得る階段に建物利用者を誘導するように前記音声誘導機の出力を制御することを特徴とする。
また、上記避難誘導支援システムにおいて、前記誘導機器は、前記建物のそれぞれの階に対応して設けられる電子看板であり、前記誘導機器制御部は、前記避難経路の情報に基づいて、前記安全に避難し得る階段に建物利用者を誘導するように前記電子看板に表示される避難経路情報の態様を制御することを特徴とする。
また、上記避難誘導支援システムにおいて、前記誘導機器は、前記建物の各階段のそれぞれに対応して設けられる開閉扉であり、前記誘導機器制御部は、前記避難経路の情報に基づいて、前記安全に避難し得る階段に建物利用者を誘導するように前記開閉扉の開閉状態を制御することを特徴とする。
また、本発明の避難誘導支援方法は、第1の階から前記第1の階より上層の階までの避難経路を複数有している建物における避難誘導支援システムにおける避難誘導支援方法であって、各階ごとに複数の階段を選択可能な複数階からなる建物において少なくとも前記建物の各階段の近傍を含む所定の複数の位置に振動検出センサを配置するステップと、前記振動検出センサの計測データに基づいて前記各階段のそれぞれについての安全性を評価する建物安全性検証ステップと、前記建物安全性検証ステップの評価により生成された評価情報に基づいて、避難経路にある階段を利用して避難するにあたり当該階段が安全に避難し得るものであるかを判定する避難経路判定ステップと、前記避難経路判定ステップにおいて判定された避難経路の情報に基づいて、安全に避難し得るものでないと判断された範囲に含まれる階段を避け、前記安全に避難し得る階段の方向に建物利用者を誘導するような情報を提供するように制御する誘導機器制御ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明のプログラムは、第1の階から前記第1の階より上層の階までの避難経路を複数有する建物であって、少なくとも各階段の近傍を含む所定の複数の位置に振動検出センサが配置される建物における避難誘導支援システムのコンピュータに、前記振動検出センサの計測データに基づいて前記各階段のそれぞれについての安全性を評価する建物安全性検証ステップと、前記建物安全性検証ステップの評価により生成された評価情報に基づいて、避難経路にある階段を利用して避難するにあたり当該階段が安全に避難し得るものであるかを判定する避難経路判定ステップと、前記避難経路判定ステップにおいて判定された避難経路の情報に基づいて、安全に避難し得るものでないと判断された範囲に含まれる階段を避け、前記安全に避難し得る階段の方向に建物利用者を誘導するような情報を提供するように制御する誘導機器制御ステップと、を実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、地震の発生により建物が損傷を受けた場合に、建物利用者を安全な避難経路に分かりやすく誘導することができる。
本発明の第1実施形態に係わる避難誘導支援システム1の構成例を示す構成図である。 誘導機器G11の構成例を示す構成図である。 避難誘導支援システム1における処理の流れを示すフローチャートである。 避難誘導支援システム1Aの構成例を示す構成図である。 誘導機器に誘導灯を用いる場合の第1の例を示す説明図である。 誘導灯の表示の態様を示す説明図である。 誘導機器に誘導灯を用いる場合の第2の例を示す説明図である。 誘導機器に誘導灯を用いる場合の第3の例を示す説明図である。 誘導機器に照明灯を用いる例を示す説明図である。 誘導機器に投影装置を用いる例を示す説明図である。 誘導機器に音声誘導機を用いる例を示す説明図である。 誘導機器に電子看板を用いる例を示す説明図である。 電子看板の第1の表示例を示す説明図である。 電子看板の第2の表示例を示す説明図である。 誘導機器に開閉扉を用いる例を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係わる避難誘導支援システム1Bの構成例を示す構成図である。 避難誘導支援システム1Bの動作を説明する説明図である。 地震が発生した場合に携帯端末801に避難経路を表示させる処理の流れを示すシーケンス図である。 携帯端末801における避難経路の表示例を示す説明図である。
[第1実施形態]
以下、図を用いて本発明の実施形態の避難誘導支援システムの説明を行う。
図1は、本発明の第1実施形態に係わる避難誘導支援システム1の構成例を示す構成図である。図1において、建物100は、4階立てのビルの例である。この建物100は、基礎部1000と、1階(1F)1001と、2階(2F)1002と、3階(3F)1003と、4階(4F)1004と、屋上100Rとを有する4階層のビルの例である。
なお、以下の説明において、1階(1F)1001を「1階(1F)」と呼び、2階(2F)1002を「2階(2F)」と呼ぶことがある。また、3階(3F)1003を「3階(3F)」と呼び、4階(4F)1004を「4階(4F)」と呼び、屋上100Rを「屋上(R)」と呼ぶことがある。
また、建物100は、1階(1F)から屋上(R)まで連なる直列階段を2つ有している。つまり、建物100は、図上で左側の直列階段である階段111から114と、図上で右側の直列階段である階段121から124と、の2つの直列階段を有している。
なお、直列階段には、建築基準法施行令で設置が求められている直通階段が含まれていてもよい。
図1において、左側の階段111から114において、階段111は、1階(1F)と2階(2F)との連絡通路となる階段であり、階段112は、2階(2F)と3階(3F)との連絡通路となる階段である。また、階段113は、3階(3F)と4階(4F)との連絡通路となる階段であり、階段114は、4階(4F)と屋上(R)との連絡通路となる階段である。
また、右側の階段121から124において、階段121は、1階(1F)と2階(2F)との連絡通路となる階段であり、階段122は、2階(2F)と3階(3F)との連絡通路となる階段である。また、階段123は、3階(3F)と4階(4F)との連絡通路となる階段であり、階段124は、4階(4F)と屋上(R)との連絡通路となる階段である。
これらの階段111から114と、階段121から124とは、通常時において、連絡通路として利用される他、地震等の災害発生時において、建物利用者の避難経路となる避難階段として利用される。
なお、図1に示す建物100は、4階建てのビルの例を示しているが、建物100は、2階建て、3階建て、或いは、5階建て以上の任意の階層の建物であってもよい。また、建物100は、2つの直列階段を有しているが、3つ以上の直列階段を有していてもよい。
そして、各階段には、それぞれの階段に対応する振動検出センサが配置されている。図1に示すように、建物100の図の左側の階段111から114のそれぞれに対応して、振動検出センサS11からS15が配置されている。すなわち、1階(1F)の階段111の近傍には、振動検出センサS11が配置され、2階(2F)の階段112の近傍には、振動検出センサS12が配置されている。また、3階(3F)の階段113の近傍には、振動検出センサS13が配置され、4階(4F)の階段114の近傍には、振動検出センサS14が配置されている。また、屋上(R)には、階段114の近傍に、振動検出センサS15が配置されている。また、建物100の基礎部1000には、階段111の近傍に、振動検出センサS10が配置されている。振動検出センサS11からS15は、例えば、加速度センサである。
また、建物100の屋上(R)には、微振動センサである振動検出センサS16が配置されている。なお、この振動検出センサS16は、屋上(R)でなくとも、屋上(R)の近傍の最上階に配置しても良い。
なお、振動検出センサS10からS16は、必ずしも全てが配置される必要はなく、建物100の構造と耐震特性に応じて、所定の階段のみに対応させて配置するようにしてもよい。例えば、基礎部1000に配置される振動検出センサS10や、屋上(R)に配置される振動検出センサS15、S16等は、省略することが可能な場合がある。また、階段114を避難階段として使用しない場合は、振動検出センサS14を省略することが可能である。
また、建物100の図の右側に示す階段121から124には、振動検出センサS21からS25が配置されている。つまり、1階(1F)の階段121の近傍には、振動検出センサS21が配置され、2階(2F)の階段122の近傍には、振動検出センサS22が配置されている。3階(3F)の階段123の近傍には、振動検出センサS23が配置され、4階(4F)の階段124の近傍には、振動検出センサS24が配置されている。また、屋上(R)には、階段124の近傍に、振動検出センサS25が配置されている。また、建物100の基礎部1000には、階段121の近傍に、振動検出センサS20が配置されている。振動検出センサS21からS25は、例えば、加速度センサである。
また、建物100の屋上(R)には、微振動センサである振動検出センサS26が配置されている。なお、この振動検出センサS26は、屋上(R)でなくとも、屋上(R)の近傍の最上階に配置しても良い。なお、微振動を計測する振動検出センサS16とS26とは、建物100の固有周期を計測するセンサであり、1つのセンサに統一して共用するようにしてもよい。
なお、振動検出センサS20からS26は、必ずしも全てが配置される必要はなく、建物100の構造と耐震特性に応じて、所定の階段のみに対応させて配置するようにしてもよい。例えば、基礎部1000に配置される振動検出センサS20や、屋上(R)に配置される振動検出センサS25、S26等は、省略することが可能な場合がある。また、階段124を避難階段として使用しない場合は、振動検出センサS24を省略するが可能である。
そして、振動検出センサS10からS16は、情報通信網を介して、建物安全性検証部30内の第1建物安全性検証部31に接続されている。振動検出センサS10からS16の各々は、自身に印加される振動を計測して振動検出データとし、この振動検出データを、情報通信網を介して第1建物安全性検証部31に対して送信する。なお、情報通信網は、例えば、インターネット等の通信網や、RS422等の通信回線を用いた情報通信網である(以下の説明においても同じ)。
また、振動検出センサS20からS26は、情報通信網を介して、建物安全性検証部30内の第2建物安全性検証部32に接続されている。振動検出センサS20からS26の各々は、自身に印加される振動を計測して振動検出データとし、この振動検出データを、情報通信網を介して第2建物安全性検証部32に対して送信する。
第1建物安全性検証部31は、地震発生時において、振動検出センサS10からS16により計測された振動検出データに基づいて、左側の階段111から114のそれぞれについての安全性、つまり、階段111から114における損傷の程度を評価する。なお、第1建物安全性検証部31における階段111から114の安全性の評価には、本願の発明者らが先に提案した「建物安全性検証システム及び建物安全性検証方法(特開2014−134436号公報)」に開示された方法を用いることができる。或いは、階段111から114の安全性の評価は、建物100の質点系モデルを用いてシミユレーション解析を行うことにより評価してもよい。
同様にして、第2建物安全性検証部32は、地震発生時において、振動検出センサS20からS26により計測された振動検出データに基づいて、右側の階段121から124のそれぞれについての安全性を評価する。
そして、地震が発生した場合に、第1建物安全性検証部31は、左側の階段111から114の安全性の評価結果の情報を、情報通信網を介して、避難誘導支援部40の避難経路判定部41に送信する。また、地震が発生した場合に、第2建物安全性検証部32は、右側の階段121から124の安全性の評価結果の情報を、情報通信網を介して、避難誘導支援部40の避難経路判定部41に送信する。
また、建物100の各階には、地震が発生した場合に、建物利用者を安全な階段(安全に避難し得る階段)、或いは安全性の高い階段を通って避難するように誘導する誘導機器(例えば、後述する誘導灯など)が設けられている。
図1に示す例では、左側の階段111から114には、それぞれの階段に対応する誘導機器G11からG14が設けられている。つまり、2階(2F)と1階(1F)との連絡通路となる階段111の2階側の入り口付近には、この階段111が安全か否かを示す誘導機器G11が設けられている。また、3階(3F)と2階(2F)との連絡通路となる階段112の3階側の入り口付近には、この階段112が安全か否かを示す誘導機器G12が設けられている。4階(4F)と3階(3F)との連絡通路となる階段113の4階側の入り口付近には、この階段113が安全か否かを示す誘導機器G13が設けられている。屋上(R)と4階(4F)との連絡通路となる階段114の屋上側の入り口付近には、この階段114が安全か否かを示す誘導機器G14が設けられている。
また、右側の階段121から124には、それぞれの階段に対応する誘導機器G21からG24が設けられている。つまり、2階(2F)と1階(1F)との連絡通路となる階段121の2階側の入り口付近には、この階段112が安全か否かを示す誘導機器G21が設けられている。また、3階(3F)と2階(2F)との連絡通路となる階段122の3階側の入り口付近には、この階段122が安全か否かを示す誘導機器G22が設けられている。4階(4F)と3階(3F)との連絡通路となる階段123の4階側の入り口付近には、この階段123が安全か否かを示す誘導機器G23が設けられている。屋上(R)と4階(4F)との連絡通路となる階段124の屋上(R)側の入り口付近には、この階段124が安全か否かを示す誘導機器G24が設けられている。
そして、左側の階段111から114のそれぞれの階段の上階側の入り口付近に設けられた誘導機器G11からG14は、情報通信網を介して、避難誘導支援部40内の誘導機器制御部42に接続されている。また、右側の階段121から124のそれぞれの階段の上階側の入り口付近に設けられた誘導機器G21からG24は、情報通信網を介して、避難誘導支援部40内の誘導機器制御部42に接続されている。
なお、以下の説明において、誘導機器G11からG14と、誘導機器G21からG24とを総称する場合、「誘導機器G100」と呼ぶことがある。また、誘導機器G100は、上階側の入り口付近でのみではなく、下階側の入り口付近にも設けるようにしてもよい。
また、誘導機器は、階段の入り口付近に設けられるだけでなく、各階の通路側にも設けられる場合がある。また、誘導機器は、後述する電子看板(図12を参照)のように、各階の通路側だけに設けられる場合がある。
避難誘導支援部40は、避難経路判定部41と、誘導機器制御部42と、建物データベース43と、を有している。
建物データベース43には、当該建物100の階段、通路等のレイアウト情報が記憶されている。なお、当該建物100のレイアウト情報は、例えば、当該建物100のCAD(Computer Aided Design)情報であってもよい。
避難経路判定部41は、左側の階段111から114の安全性の評価結果の情報を、情報通信網を介して、第1建物安全性検証部31から受信する。また、避難経路判定部41は、右側の階段121から124の安全性の評価結果の情報を、情報通信網を介して、第2建物安全性検証部32から受信する。
避難経路判定部41は、階段111から114の評価結果の情報と、階段121から124の評価結果の情報とに基づいて、建物データベース43を参照して、安全な階段(安全に避難し得る階段)、或いは、安全性の高い階段を経由する「推奨する避難経路」を判定する。避難経路判定部41は、この「推奨する避難経路」の情報を、誘導機器制御部42に送信する。
誘導機器制御部42は、避難経路判定部41から受信した「推奨する避難経路」の情報に基づいて、誘導機器G100の出力状態を制御する。つまり、誘導機器制御部42は、建物利用者を安全な階段の方向に誘導するように、誘導機器G100の出力状態を制御する。例えば、後述するように、誘導機器G100が各階段の入り口付近に設けられた誘導用の照明灯である場合、誘導機器制御部42は、各階段において、誘導用の照明灯を点灯するか、又は消灯するかを制御する。
図2は、誘導機器G11の構成例を示す構成図である。この図2では、誘導機器G11の例を代表的に示しているが、他の誘導機器G12からG14と、誘導機器G21からG24と、についても同様な構成である。
図2に示すように、誘導機器G11は、制御情報受信部G101と、出力制御部G102と、出力部G103と、を有している。誘導機器G11は、例えば、後述する誘導灯や照明灯等である。誘導機器G11が誘導灯である場合、出力部G103は、例えば、誘導灯の矢印等の表示部である。
制御情報受信部G101は、避難誘導支援部40の誘導機器制御部42から、制御信号CNTを、情報通信網を介して受信する。この制御信号CNTには、当該誘導機器G11のID情報(識別情報)と、出力部G103の出力状態を制御する誘導可否情報GDとが含まれている。この誘導可否情報GDには、当該誘導機器G11が建物利用者を誘導する「安全を示す情報」を出力部G103から出力すべきか、或いは、建物利用者の誘導を禁止する「危険を示す情報」を出力部G103から出力すべきかを指示する情報が含まれている。
そして、制御情報受信部G101は、誘導機器制御部42から受信した制御信号CNTが、自身宛の制御信号であると判定した場合に、制御信号CNTに含まれる誘導可否情報GDを出力制御部G102に出力する。
出力制御部G102は、誘導可否情報GDに基づいて、出力部G103の出力状態を制御する。つまり、誘導可否情報GDが建物利用者を誘導するように指示する情報である場合、出力制御部G102は、「安全を示す情報」を出力部G103から出力する。また、誘導可否情報GDが建物利用者の誘導を禁止することを指示する情報である場合、出力制御部G102は、「危険を示す情報」を出力部G103から出力する。
なお、出力部G103から出力される「安全を示す情報」及び「危険を示す情報」の種々の具体例については、後述する。
また、図3は、避難誘導支援システム1における処理の流れを示すフローチャートである。以下、図3のフローチャートを参照して、避難誘導支援システム1における処理の流れについて説明する。
最初に、地震が発生し、この地震が発生したことが、第1建物安全性検証部31、及び、第2建物安全性検証部32により検出される(ステップS110)。なお、地震が発生したことは、振動検出センサS10からS16及びS20からS26の何れか又は全部が所定値以上の振動の発生を検出することにより、検知することができる。或いは、避難誘導支援システム1は、地震の規模を含む緊急地震速報等を外部から受信し、受信した緊急地震速報等に基づいて、地震が発生したことを検知することができる。
そして、避難誘導支援システム1において地震が発生したことが検出されると、第1建物安全性検証部31は、振動検出センサS10からS16により計測された振動検出データに基づいて、左側の各階段111から114のそれぞれについての安全性を評価する。つまり、第1建物安全性検証部31は、階段111から114における損傷の程度を評価し、階段111から114のそれぞれについて安全性の程度を評価する。例えば、第1建物安全性検証部31は、安全性の程度が高い場合は、安全な階段と判定し、安全性の程度が低い場合は、危険な階段と判定する(ステップS120)。
続いて、第1建物安全性検証部31は、左側の階段111から114の安全性の評価結果の情報を、情報通信網を介して、避難誘導支援部40の避難経路判定部41に送信する(ステップS130)。
続いて、第2建物安全性検証部32は、振動検出センサS20からS26により計測された振動検出データに基づいて、右側の階段121から124のそれぞれについての安全性を評価する。つまり、第2建物安全性検証部32は、階段121から124における損傷の程度を評価し、階段121から124のそれぞれについて安全性の程度を評価する。例えば、第2建物安全性検証部32は、安全性の程度が高い場合は、安全な階段と判定し、安全性の程度が低い場合は、危険な階段と判定する(ステップS140)。
続いて、第2建物安全性検証部32は、右側の階段121から124の安全性の評価結果の情報を、情報通信網を介して、避難誘導支援部40の避難経路判定部41に送信する(ステップS150)。
上記ステップS110からS150の処理が行われることにより、避難経路判定部41は、左側の階段111から114の安全性の評価結果の情報と、右側の階段121から124の安全性の評価結果の情報とを、情報通信網を介して取得する(ステップS160)。
続いて、避難経路判定部41は、左側の階段111から114の安全性の評価結果の情報と、右側の階段121から124の安全性の評価結果の情報と、に基づいて、建物データベース43を参照して、「推奨する避難経路」を判定する。すなわち、避難経路判定部41は、安全な階段、或いは、最も安全性が高い階段を経由する「推奨する避難経路」を判定する。避難経路判定部41は、「推奨する避難経路」の情報を、誘導機器制御部42に送信する(ステップS170)。
続いて、誘導機器制御部42は、避難経路判定部41から受信した「推奨する避難経路」の情報に基づいて、各誘導機器G100に対して送信すべき誘導可否情報GDを生成する。そして、誘導機器制御部42は、各誘導機器G100に向けて、誘導可否情報GDを含む制御信号CNTを、情報通信網を介して送信する(ステップS180)。
続いて、誘導機器G100は、誘導機器制御部42から受信した制御信号CNTに含まれる誘導可否情報GDに基づいて、「安全を示す情報」又は「危険を示す情報」を出力部G103から出力する(ステップS190)。
これにより、避難誘導支援システム1では、地震の発生により建物100が損傷を受けた場合に、各階段の安全性の評価結果の情報に基づいて、各階段に対応する誘導機器G100に、当該階段が安全か危険かを示す情報を出力させることができる。このため、避難誘導支援システム1では、地震が発生した場合に、建物利用者を安全な階段に分かりやすく誘導して、避難させることができる。
なお、図1に示す避難誘導支援システム1の例では、左側の階段111から114の安全性を評価する第1建物安全性検証部31と、右側の階段121から124の安全性を評価する第2建物安全性検証部32と、を個別に設けた例について説明した。しかしながら、この第1建物安全性検証部31と、第2建物安全性検証部32とは、1つの建物安全性検証部に統合することも可能である。
例えば、図4は、避難誘導支援システム1Aの構成例を示す構成図である。この図4に示す例では、避難誘導支援部40A内に建物安全性検証部44を設ける。この建物安全性検証部44は、振動検出センサS10からS16において計測された計測データを受信するとともに、振動検出センサS20からS26において計測された計測データを受信する。
そして、建物安全性検証部44は、この受信した計測データに基づいて、左側の階段111から114の安全性を評価するとともに、右側の階段121から124の安全性を評価する。
これにより、避難誘導支援システム1Aは、第1建物安全性検証部31と、第2建物安全性検証部32とを1つの建物安全性検証部44に統合することができる。
(誘導機器として誘導灯を用いる場合の第1の例)
次に、誘導機器G100に矢印マークを表示する誘導灯を用いる例について説明する。
図5は、誘導機器として誘導灯を用いる場合の第1の例を示す説明図である。
なお、消防法により、所定の種類の建物100には誘導灯を設備することが義務付けられおり、この消防法に規定される誘導灯がある場合は、これらの既存の誘導灯を利用するようにしてもよい。勿論、誘導灯は、避難誘導支援システム1の専用の誘導灯であってもよい。
図5に示す例では、建物利用者を安全な階段に誘導する誘導灯が各階の階段ごとに設けられている。例えば、2階(2F)と1階(1F)との連絡通路となる階段111には、2階側の入り口付近に、この階段111が安全か危険かを示す誘導灯211が設けられている。また、3階(3F)と2階(2F)との連絡通路となる階段112には、3階側の入り口付近に、この階段112が安全か危険かを示す誘導灯212が設けられている。また、4階(4F)と3階(3F)との連絡通路となる階段113には、4階側の入り口付近に、この階段113が安全か危険かを示す誘導灯213が設けられている。また、屋上(R)と4階(4F)との連絡通路となる階段114には、屋上側の入り口付近に、この階段114が安全か危険かを示す誘導灯214が設けられている。
また、2階(2F)と1階(1F)との連絡通路となる階段121には、2階側の入り口付近に、この階段121が安全か危険かを示す誘導灯221が設けられている。また、3階(3F)と2階(2F)との連絡通路となる階段122には、3階側の入り口付近に、この階段122が安全か危険かを示す誘導灯222が設けられている。また、4階(4F)と3階(3F)との連絡通路となる階段123には、4階側の入り口付近に、この階段123が安全か危険かを示す誘導灯223が設けられている。また、屋上(R)と4階(4F)との連絡通路となる階段124には、屋上側の入り口付近に、この階段124が安全か危険かを示す誘導灯224が設けられている。
例えば、誘導灯211から214と、誘導灯221から224とは、矢印の向きが、図面上で下向きの方向に表示され、各誘導灯に対応する階段が避難経路として安全に利用可能な場合、緑色の矢印を表示する。一方、誘導灯211から214と、誘導灯221から224とは、各誘導灯に対応する階段が危険であり避難経路として利用できない場合、例えば、消灯するか、赤色の矢印を表示するか、又は、矢印に×印を付加して表示する。
これらの誘導灯211から214と、誘導灯221から224とは、避難誘導支援部40の誘導機器制御部42から送信される制御信号CNTにより表示状態が制御される。
この図5に示す例は、階段114と、階段123と、階段124と、が損傷を受けており、これらの階段114、123、124が危険であり避難経路として利用できないと、避難経路判定部41が判定した例である。この場合、避難経路判定部41は、損傷していない安全な階段113、112、111を経由する避難経路R1を推奨する避難経路と判定する。
このため、損傷した危険な階段114、123、124のそれぞれに対応する誘導灯214、223、224は、例えば、消灯するか、赤色の矢印を表示するか、又は、矢印に×印を付加して表示する。
例えば、図6(a)に示すように、危険な階段123に対応する誘導灯223は、矢印2231が、消灯、又は赤色で表示される。これにより、当該階段123が安全に避難し得るものでない階段であることが示され、誘導灯223は、建物利用者がこの階段123を利用することを制止することができる。
また、損傷していない安全な階段111、112、113、121、122のそれぞれに対応する誘導灯211、212、213、221、222が、例えば、緑色の矢印で表示される。また、誘導灯211、212、213、221、222の緑色の矢印は、点滅して表示されるようにしてもよい。
例えば、図6の(b)に示すように、安全な階段111に対応する誘導灯211は、矢印2111が、緑色で表示される。これにより、当該階段111が安全に避難し得る階段であることが示され、誘導灯211は、建物利用者がこの階段111を利用するように誘導することができる。
これにより、例えば、4階(4F)にいる建物利用者50は、緑色の矢印が表示された誘導灯213により誘導されて安全な階段113を降りて、3階(3F)に移動する。続いて、建物利用者50は、緑色の矢印が表示された誘導灯212により誘導されて安全な階段112を降りて、2階(2F)に移動する。続いて、建物利用者50は、緑色の矢印が表示された誘導灯211により誘導されて安全な階段111を降りて、1階(1F)に移動する。その後、玄関101から建物100の外に避難する。或いは、1階(1F)の階段111の出口付近に非常口102がある場合、建物利用者50は、この非常口102から建物100の外に避難することができる。
なお、図5に示す例は、各階の階段の上階側の入り口付近に誘導灯を設けた例を示したが、各階の階段の下階側の入り口付近にも誘導灯を設けるようにしてもよい。これにより、建物利用者50は、下の階から上の階に階段を利用して避難する場合に、当該階段が安全か危険かを容易に確認することができる。
また、この図5に示す例では、誘導灯211から214と、誘導灯221から224とが矢印を表示する例を示しているが、これに限定されず、誘導灯は、図6(c)や図6(d)で示すような、消防法等に定められた他の避難誘導用の表示であってもよい。
また、図6(e)に示すように、例えば、危険な階段123に対応する誘導灯223は、下方向を示す矢印2233と、通路を挟んで反対側の階段113の方向を示す矢印2232とを備える誘導灯223Aのようにしてもよい。そして、誘導灯223Aは、矢印2233を消灯、又は赤色で表示することにより、当該階段122が安全に避難し得るものでない階段であることを示す。また、誘導灯223Aは、矢印2233を緑色で表示することにより、通路を挟んで反対側の階段113が安全に避難し得る階段であることを示し、建物利用者50を安全な階段113の方に移動するように誘導することができる。
以上説明したように、図5に示す例では、誘導機器G100として、各階段111から114のそれぞれに対応する誘導灯211から214と、階段121から124のそれぞれに対応する誘導灯221から224と、が設けられている。そして、誘導機器制御部42は、避難経路R1の情報に基づいて、安全な階段に建物利用者を誘導するように誘導灯211から214と、誘導灯221から224との表示状態を制御する。
これにより、地震が発生した場合に、建物利用者50は、誘導灯の表示を確認しながら安全な階段を利用しつつ、避難経路R1を通って建物100の外に避難することができる。
(誘導機器として誘導灯を用いる場合の第2の例)
次に、誘導機器G100に2つの矢印を表示する誘導灯(図6(e)を参照)を用いる例について説明する。この2つの矢印は、図6(e)に示すように、1つは、下向きの矢印であり、当該階段が安全に避難し得る階段であるか否かを示している。もう1つの矢印は、横向きの矢印であり、同じ階の階段であって、当該階段とは通路を挟んで反対側の階段に移動して避難し得るか否かを示している。
図7は、誘導機器として誘導灯を用いる場合の第2の例を示す説明図である。
図7に示す例では、6階建ての建物100Aの例を示している。この建物100Aでは、建物利用者を安全な階段に誘導する誘導灯が各階の階段ごとに設けられている。例えば、2階(2F)と1階(1F)との連絡通路となる階段111には、2階側の入り口付近に、この階段111が安全か危険かを示す誘導灯211Aが設けられている。また、3階(3F)と2階(2F)との連絡通路となる階段112には、3階側の入り口付近に、この階段112が安全か危険かを示す誘導灯212Aが設けられている。また、4階(4F)と3階(3F)との連絡通路となる階段113には、4階側の入り口付近に、この階段113が安全か危険かを示す誘導灯213Aが設けられている。また、4階(4F)と5階(5F)との連絡通路となる階段114には、5階側の入り口付近に、この階段114が安全か危険かを示す誘導灯214Aが設けられている。また、5階(5F)と6階(6F)との連絡通路となる階段115には、6階側の入り口付近に、この階段115が安全か危険かを示す誘導灯215Aが設けられている。また、屋上(R)と6階(6F)との連絡通路となる階段116には、屋上側の入り口付近に、この階段116が安全か危険かを示す誘導灯216Aが設けられている。
また、2階(2F)と1階(1F)との連絡通路となる階段121には、2階側の入り口付近に、この階段121が安全か危険かを示す誘導灯221Aが設けられている。また、3階(3F)と2階(2F)との連絡通路となる階段122には、3階側の入り口付近に、この階段122が安全か危険かを示す誘導灯222Aが設けられている。また、4階(4F)と3階(3F)との連絡通路となる階段123には、4階側の入り口付近に、この階段123が安全か危険かを示す誘導灯223Aが設けられている。また、4階(4F)と5階(5F)との連絡通路となる階段124には、5階側の入り口付近に、この階段124が安全か危険かを示す誘導灯224Aが設けられている。また、5階(5F)と6階(6F)との連絡通路となる階段125には、6階側の入り口付近に、この階段125が安全か危険かを示す誘導灯225Aが設けられている。また、屋上(R)と6階(6F)との連絡通路となる階段126には、屋上側の入り口付近に、この階段126が安全か危険かを示す誘導灯226Aが設けられている。
例えば、誘導灯211Aから216Aと、誘導灯221Aから226Aとは、図上で下向きの方向の矢印が表示されるともに、通路を挟んで反対側に所在する階段の方向を示す横向きの矢印も表示される。そして、各誘導灯は、対応する階段が避難経路として安全に利用可能な場合、下向きの矢印を緑色で表示し、対応する階段が危険であり避難経路として利用できない場合、例えば、下向きの矢印を消灯するか、又は、赤色の矢印で表示する。また、誘導灯211Aから216Aと、誘導灯221Aから226Aとは、同じ階の反対側の階段が安全に避難し得る階段であり避難経路として利用できる場合は、横向きの矢印を緑色で点灯し、反対側の階段が安全に避難し得る階段でない場合は、例えば、横向き矢印を消灯するか、赤色の矢印で表示する。
なお、図に示す誘導灯211Aから216Aと、誘導灯221Aから226Aとにおいて、下向きの矢印は、塗り潰して示されている場合、緑色の矢印を表示していることを示し、輪郭線でのみ示されている場合は、例えば、消灯しているか、赤色で表示されていることを示している。また、同様に、横向きの矢印は、塗り潰して示されている場合、緑色の矢印を表示していることを示し、輪郭線でのみ示されている場合は、例えば、消灯しているか、赤色で表示されていることを示している。
また、これらの誘導灯211Aから216Aと、誘導灯221Aから226Aとは、避難誘導支援部40の誘導機器制御部42から送信される制御信号CNTにより表示状態が制御される。
この図7に示す例は、階段116と、階段121と、階段125と、階段126と、が損傷を受けており、これらの階段116、121、125、126が危険であり避難経路として利用できないと、避難経路判定部41が判定した例である。また、建物利用者50が、右側の階段124の近くにいる場合である。この場合、損傷した危険な階段116、121、125、126のそれぞれに対応する誘導灯216A、221A、225A、226Aは、例えば、下向きの矢印を、消灯するか、赤色の矢印を表示する。
また、損傷していない安全な階段111、112、113、114,115、122、123、124のそれぞれに対応する誘導灯211A、212A、213A、214A、215A、222A、223A、224Aは、例えば、下向きの矢印が緑色の矢印で表示される。
また、左側の階段側の誘導灯211A、215A、216Aの横向きの矢印は、反対側の階段121、125、126が危険であるため、移動を制止するように、消灯、又は、赤色で表示される。また、左側の階段側の誘導灯212A、213A、214Aの横向きの矢印は、向かい側の階段122、123、124が安全ではあるが、最寄りの階段を避難経路として利用するように誘導するために、反対側の階段に移動しないように消灯されるが、又は、赤色で表示される。
また、右側の階段側の誘導灯226Aの横向きの矢印は、反対側の階段116が危険であるため、反対側の階段116に移動することを制止するため、例えば、消灯、又は、赤色で表示される。また、右側の階段側の誘導灯221Aから225Aの横向きの矢印は、反対側の階段111から115が安全であるため、反対側の階段111から115に移動できることを示すため、例えば、緑色で表示される。
これにより、例えば、5階(5F)の階段124の近くにいる建物利用者50は、下向きの矢印が緑色で表示された誘導灯224Aにより誘導されて安全な階段124を降りて、4階(4F)に移動する。続いて、建物利用者50は、誘導灯223Aの下向きの矢印と横向きの矢印との両方が緑色で表示されているのを見て、階段123を降りてもよいし、反対側の階段113に移動してもよいことを確認する。そして、例えば、建物利用者50は、誘導灯223Aの下向きの矢印により誘導されて、最寄りの安全な階段123を降りて、3階(3F)に移動する。続いて、建物利用者50は、誘導灯222Aの下向きの矢印と横向きの矢印の両方が緑色で表示されているのを見て、階段122を降りてもよいし、反対側の階段112に移動してもよいことを確認する。そして、例えば、建物利用者50は、誘導灯222Aの下向きの矢印により誘導されて、最寄りの安全な階段122を降りて、2階(2F)に移動する。
続いて、建物利用者50は、誘導灯221Aの下向きの矢印が、消灯又は赤色で表示され、横向きの矢印が緑色で表示されているのを見て、階段121を利用できないことを確認して、反対側の階段111に移動する。続いて、建物利用者50は、誘導灯211Aの下向きの矢印が緑色で表示されているのを見て、この緑色の矢印により誘導されて安全な階段111を降りて、1階(1F)に移動する。その後、玄関101から建物100の外に避難する。或いは、1階(1F)の階段111の出口付近に非常口102がある場合、建物利用者50は、この非常口102から建物100の外に避難することができる。
このように、建物利用者50は、誘導灯の表示に誘導されて、安全な階段124、123、122、111を経由する避難経路R1Aにより避難することができる。
なお、建物利用者50は、4階(4F)において、階段113に移動する避難経路R1Bを選択することも可能であり、また、3階(F)において、階段112に移動する避難経路R1Cを選択することも可能である。
(誘導機器として誘導灯を用いる場合の第3の例)
図8は、誘導機器として誘導灯を用いる場合の第3の例を示す説明図である。この図8に示す例は、各階の階段ごとに誘導灯を設ける他に、各階の通路側にも誘導灯を設ける例である。
つまり、1階(1F)の通路側の壁面等に誘導灯231、232が設備され、2階(2F)の通路の壁面等に誘導灯233、234が設備されている。また、3階(3F)の通路側の壁面等に誘導灯235、236が設備され、4階(4F)の通路の壁面等に誘導灯237、238が設備されている。この誘導灯231から238は、矢印の向きが、図上で左右のいずれかの方向に切り替えて表示できるように構成されている。誘導機器制御部42は、建物利用者50が、安全な階段を利用できるように誘導灯231から238が示す方向を制御する。なお、図8に示す例では、図面の見易さのために、各階の通路に2つの誘導灯のみを設ける例を示しているが、各階の通路のレイアウトの態様に応じて、通路側の3つ以上の箇所に誘導灯を設けるようにしてもよい。
この図8に示す例は、階段111、114、122、123、124が損傷を受けて危険であり、これらの階段111、114、122、123、124が避難経路として利用できないと、避難経路判定部41が判定した例である。この場合、避難経路判定部41は、損傷していない安全な階段113、112、121を経由する避難経路R2を推奨する避難経路と判定する。
このため、損傷した階段111、114、122、123、124のそれぞれに対応する誘導灯221、214、222、223、224は、例えば、消灯するか、赤色の矢印を表示するか、又は、矢印に×印を付加して表示する。
また、損傷していない安全な階段121、112、113のそれぞれに対応する誘導灯221、212、213は、例えば、緑色の矢印を表示するか、或いは、緑色の矢印を点滅表示する。
また、4階(4F)の通路の誘導灯237、238は、安全な階段113の方向(図で左方向)を示す緑色の矢印を表示する。3階(3F)の通路の誘導灯235、236は、安全な階段123の方向(図で左方向)を示す緑色の矢印を表示する。2階(2F)の通路の誘導灯233、234は、安全な階段121の方向(図で右方向)を示す緑色の矢印を表示する。1階(1F)の通路の誘導灯231、232は、玄関101の方向を示す緑色の矢印を表示する。なお、誘導灯231から238は、緑色の矢印を点滅表示するようにしてもよい。
これにより、例えば、4階(4F)にいる建物利用者50は、緑色の矢印が表示された誘導灯237により誘導されて安全な階段113まで移動し、緑色の矢印が表示された誘導灯213を見て、安全な階段113を降りて、3階(3F)に移動する。続いて、建物利用者50は、緑色の矢印が表示された誘導灯212により誘導されて安全な階段112を降りて、2階(2F)に移動する。続いて、建物利用者50は、例えば、誘導灯211が消灯しているか、赤色の矢印が表示されているか、或いは、×印が付いた矢印が表示されているのを見て、階段111が危険であることを確認する。これにより、建物利用者50は、危険な階段111を下りることを中止する。
続いて、建物利用者50は、2階(2F)通路の誘導灯233、234に表示された緑色の矢印の方向に誘導されて安全な階段121まで移動する。続いて、建物利用者50は、緑色の矢印が表示された誘導灯221により誘導されて安全な階段121を降り、1階(1F)に移動し、その後、玄関101から建物100の外に避難する。なお、1階(1F)の階段121の出口付近に非常口103がある場合、建物利用者50は、この非常口103から建物100の外に避難することができる。
これにより、地震が発生した場合に、建物利用者50は、誘導灯の表示を確認しながら安全な階段を利用しつつ、避難経路R2を通って建物100の外に避難することができる。
(誘導機器として照明灯を用いる例)
次に、誘導機器の出力部に照明灯を用いる例について説明する。図9は、誘導機器に照明灯を用いる例を示す説明図である。図9に示すように、建物利用者を安全な階段に誘導する照明灯が各階の階段ごとに設けられている。
なお、この照明灯を用いる方法では、建物100の各階段に照明灯が設備されている場合、これらの既存の照明灯を利用するようにしてもよい。勿論、照明灯は、避難誘導支援システム1の専用の照明灯であってもよい。
この図9に示す例では、左側の階段において、2階(2F)と1階(1F)との連絡通路となる階段111には、2階側の入り口付近に、この階段111が安全か危険か(利用可能か否か)を示す照明灯241が設けられている。また、3階(3F)と2階(2F)との連絡通路となる階段112には、3階側の入り口付近に、この階段112が安全か危険かを示す照明灯242が設けられている。また、4階(4F)と3階(3F)との連絡通路となる階段113には、4階側の入り口付近に、この階段113が安全か危険かを示す照明灯243が設けられている。また、屋上(R)と4階(4F)との連絡通路となる階段114には、屋上側の入り口付近に、この階段114が安全か危険かを示す照明灯244が設けられている。
また、右側の階段において、2階(2F)と1階(1F)との連絡通路となる階段121には、2階側の入り口付近に、この階段121が安全か危険か(利用可能か否か)を示す照明灯251が設けられている。また、3階(3F)と2階(2F)との連絡通路となる階段122には、3階側の入り口付近に、この階段122が安全か危険かを示す照明灯252が設けられている。また、4階(4F)と3階(3F)との連絡通路となる階段123には、4階側の入り口付近に、この階段123が安全か危険かを示す照明灯253が設けられている。また、屋上(R)と4階(4F)との連絡通路となる階段124には、屋上側の入り口付近に、この階段124が安全か危険かを示す照明灯254が設けられている。
例えば、照明灯241から244と、照明灯251から254とは、各照明灯に対応する階段が安全な階段であり避難経路として利用可能な場合、点灯し、階段が危険であり避難経路として利用できない場合、消灯する。或いは、照明灯241から244と、照明灯251から254とを、赤色及び緑色の発光が可能な2色灯とし、各照明灯に対応する階段が安全であり避難経路として利用可能な場合、緑色で点灯し、階段が危険であり避難経路として利用できない場合、赤色で点灯するようにする。
これにより、照明灯241から244と、照明灯251から254とは、各照明灯に対応する階段が安全な階段であり避難経路として利用可能な場合、点灯して、又は、緑色で点灯して、安全に避難し得る階段を利用するように誘導することができる。また、照明灯241から244と、照明灯251から254とは、各照明灯に対応する階段が安全に避難し得るものでない階段であり避難経路として利用できない場合、消灯して、又は、赤色で点灯して、建物利用者がこの安全ない階段を利用することを制止することができる。
また、これらの照明灯241から244と、照明灯251から254とは、避難誘導支援部40の誘導機器制御部42から送信される制御信号CNTにより点灯状態が制御される。
この図9に示す例は、階段111、114、122、123、124が損傷を受けており、これらの階段111、114、122、123、124が危険であり避難経路として利用できないと、避難経路判定部41が判定した例である。この場合、避難経路判定部41は、損傷していない安全な階段113、112、121を経由する避難経路R3を推奨する避難経路と判定する。
このため、損傷した危険な階段111、114、122、123、124のそれぞれに対応する照明灯241、244、252、253、254は、例えば、消灯し、階段111、114、122、123、124及びその周辺を暗くする。
また、損傷していない安全な階段121、112、113のそれぞれに対応する照明灯251、242、243は、例えば、明るく点灯して、階段121、112、113及びその周辺を明るく照らすようにする。
これにより、例えば、4階(4F)にいる建物利用者50は、明るく点灯した照明灯243に誘導されて安全な階段113を降りて、3階(3F)に移動する。続いて、建物利用者50は、明るく点灯した照明灯242に誘導されて安全な階段112を降りて、2階(2F)に移動する。続いて、建物利用者50は、例えば、照明灯241が消灯しているのを確認して、危険な階段111を下りることを中止する。
続いて、建物利用者50は、明るく点灯した照明灯251に誘導されて、2階(2F)の通路を通って、安全な階段121まで移動する。続いて、建物利用者50は、明るく照らされた安全な階段121を降りて、1階(1F)に移動し、その後、玄関101から建物100の外に避難する。なお、1階(1F)の階段121の出口付近に非常口103がある場合、建物利用者50は、この非常口103から建物100の外に避難することができる。
以上説明したように、図9に示す例では、誘導機器G100として、各階段111から114のそれぞれに対応する照明灯241から244と、各階段121から124のそれぞれに対応する照明灯251から254と、が設けられている。そして、誘導機器制御部42は、避難経路R3の情報に基づいて、安全な階段に建物利用者を誘導するように照明灯241から244と、照明灯251から254と、の点灯状態を制御する。
これにより、地震が発生した場合に、建物利用者50は、照明灯の点灯状態を確認しながら安全な階段を利用しつつ、避難経路R3を通って建物100の外に避難することができる。
(誘導機器として投影装置を用いる例)
次に、誘導機器として投影装置を用いる例について説明する。
図10は、誘導機器に投影装置を用いる例を示す説明図である。図10に示すように、建物利用者を安全な階段に誘導する投影装置が各階の階段ごとに設けられている。例えば、左側の階段111から114において、2階(2F)と1階(1F)との連絡通路となる階段111には、2階側の入り口付近に、この階段111が安全か危険か(利用可能か否か)を示す投影装置311が設けられている。
また、3階(3F)と2階(2F)との連絡通路となる階段112には、3階側の入り口付近に、この階段112が安全か危険かを示す投影装置312が設けられている。また、4階(4F)と3階(3F)との連絡通路となる階段113には、4階側の入り口付近に、この階段113が安全か危険かを示す投影装置313が設けられている。また、屋上(R)と4階(4F)との連絡通路となる階段114には、屋上側の入り口付近に、この階段114が安全か危険かを示す投影装置314が設けられている。
また、右側の階段121から124において、2階(2F)と1階(1F)との連絡通路となる階段121には、2階側の入り口付近に、この階段121が安全か危険か(利用可能か否か)を示す投影装置321が設けられている。また、3階(3F)と2階(2F)との連絡通路となる階段122には、3階側の入り口付近に、この階段122が安全か危険かを示す投影装置322が設けられている。また、4階(4F)と3階(3F)との連絡通路となる階段123には、4階側の入り口付近に、この階段123が安全か危険かを示す投影装置323が設けられている。また、屋上(R)と4階(4F)との連絡通路となる階段124には、屋上側の入り口付近に、この階段124が安全か危険かを示す投影装置324が設けられている。
例えば、投影装置311から314と、投影装置321から324とは、プロジエクタやレーザーポインタ等である。投影装置311から314と、投影装置321から324とは、それぞれに対応する階段が損傷を受けており危険な場合に、例えば、「×」のマークを階段入り口付近の床面に投影し、階段が安全である場合は、例えば、「○」のマークを床面に表示する。また、「×」のマークは、赤色で投影されてもよく、「○」のマークが、緑色で投影されてもよい。
また、これらの投影装置311から314と、投影装置321から324とは、避難誘導支援部40の誘導機器制御部42から送信される制御信号CNTにより投影状態が制御される。
この図10に示す例は、階段111、114、122、123、124が損傷を受けて危険であり、これらの階段111、114、122、123、124を避難経路として利用できないと、避難経路判定部41が判定した例である。この場合、避難経路判定部41は、損傷していない安全な階段121、112、113を経由する避難経路R4を推奨する避難経路と判定する。
このため、損傷した危険な階段111、114、122、123、124のそれぞれに対応する投影装置311、314、322、323、324は、例えば、「×」のマークを階段入り口付近の床面に投影する。また、損傷していない安全な階段121、112、113のそれぞれに対応する投影装置321、312、313は、例えば、「○」のマークを階段入り口付近の床面に投影する。
これにより、例えば、4階(4F)にいる建物利用者50は、投影装置313により投影された「○」のマークに誘導されて安全な階段113を降り、3階(3F)に移動する。続いて、建物利用者50は、投影装置312により投影された「○」のマークに誘導されて安全な階段112を降り、2階(2F)に移動する。続いて、建物利用者50は、投影装置311により投影された「×」のマークを見て、危険な階段111を下りることを中止する。
続いて、建物利用者50は、2階(2F)の通路を通って階段121まで移動する。続いて、建物利用者50は、投影装置321により投影された「○」のマークに誘導されて安全な階段121を降り、1階(1F)に移動する。その後、建物利用者50は、玄関101から建物100の外に避難する。なお、1階(1F)の階段121の出口付近に非常口103がある場合、建物利用者50は、この非常口103から建物100の外に避難することができる。
このように、建物利用者50は、投影装置に誘導されながら安全な階段を利用しつつ、避難経路R4を通って建物100の外に避難することができる。
なお、誘導機器に投影装置を用いる場合、この投影装置は、階段に瓦礫等があった場合にも、階段が通行可能か否かのマークを投影することができる。また、投影装置は、イベント会場のような不定形の構造の建物にも対応して用いることができる。
以上説明したように、図10に示す例では、誘導機器G100として、各階段111から114のそれぞれに対応する投影装置311から314と、階段121から124のそれぞれに対応する投影装置321から324が設けられている。そして、誘導機器制御部42は、避難経路R4の情報に基づいて、安全な階段に建物利用者50を誘導するように投影装置311から314と、投影装置321から324との投影状態を制御する。
これにより、地震が発生した場合に、建物利用者50は、投影装置により投影されるマークを確認しながら安全な階段を利用しつつ、避難経路R4を通って建物100の外に避難することができる。
(誘導機器として音声誘導機を用いる例)
次に、誘導機器として音声誘導機を用いる例について説明する。
図11は、誘導機器に音声誘導機を用いる例を示す説明図である。図11に示すように、建物利用者を安全な階段に誘導する音声誘導機が各階の階段ごとに設けられている。
例えば、左側の階段111から114において、2階(2F)と1階(1F)との連絡通路となる階段111には、2階側の入り口付近に、この階段111が安全か否か(利用可能か否か)を音声で示す音声誘導機411が設けられている。また、3階(3F)と2階(2F)との連絡通路となる階段112には、3階側の入り口付近に、この階段112が安全か否かを音声で示す音声誘導機412が設けられている。また、4階(4F)と3階(3F)との連絡通路となる階段113には、4階側の入り口付近に、この階段113が安全か否かを音声で示す音声誘導機413が設けられている。また、屋上(R)と4階(4F)との連絡通路となる階段114には、屋上側の入り口付近に、この階段114が安全か否かを音声で示す音声誘導機414が設けられている。
また、右側の階段121から124において、2階(2F)と1階(1F)との連絡通路となる階段121には、2階側の入り口付近に、この階段121が安全か否か(利用可能か否か)を音声で示す音声誘導機421が設けられている。また、3階(3F)と2階(2F)との連絡通路となる階段122には、3階側の入り口付近に、この階段122が安全か否かを音声で示す音声誘導機422が設けられている。また、4階(4F)と3階(3F)との連絡通路となる階段123には、4階側の入り口付近に、この階段123が安全か否かを音声で示す音声誘導機423が設けられている。また、屋上(R)と4階(4F)との連絡通路となる階段124には、屋上側の入り口付近に、この階段124が安全か否かを音声で示す音声誘導機424が設けられている。
例えば、音声誘導機411から414と、音声誘導機421から424とは、所定の音声メッセージをスピーカから出力して誘導する音声誘導機である。なお、音声誘導機は、誘導チャイムであってもよい。
音声誘導機411から414と、音声誘導機421から424とは、それぞれに対応する階段が損傷を受けており危険な場合に、例えば、「この階段は危険です」や「この階段は通れません」などの音声メッセージを出力する。また、音声誘導機411から414と、音声誘導機421から424とは、それぞれに対応する階段が安全な場合に、例えば、「この階段は安全です」や「この階段は通れます」などの音声メッセージを出力する。
なお、これらの音声誘導機411から414と、音声誘導機421から424とは、避難誘導支援部40の誘導機器制御部42から送信される制御信号CNTにより出力する音声メッセージが制御される。
この図11に示す例は、階段111、114、122、123、124が損傷を受けており、これらの階段111、114、122、123、124を避難経路として利用できないと、避難経路判定部41が判定した例である。この場合、避難経路判定部41は、損傷していない安全な階段113、112、121を経由する避難経路R5を推奨する避難経路と判定する。
このため、損傷した階段111、114、122、123、124のそれぞれに対応する音声誘導機411、414、422、423、424は、例えば、「この階段は危険です」の音声メッセージを当該階段の周辺の人に聞こえるように出力する。また、損傷していない階段121、112、113のそれぞれに対応する音声誘導機421、412、413は、例えば、「この階段は安全です」の音声メッセージを当該階段の周辺の人に聞こえるように出力する。
これにより、例えば、4階(4F)にいる建物利用者50は、音声誘導機413から出力される音声メッセージ「この階段は安全です」に誘導されて階段113を降り、3階(3F)に移動する。続いて、建物利用者50は、音声誘導機412から出力される音声メッセージ「この階段は安全です」に誘導されて階段112を降り、2階(2F)に移動する。続いて、建物利用者50は、音声誘導機411から出力される音声メッセージ「この階段は危険です」を聞いて、階段111を下りることを中止する。なお、この場合、音声誘導機411は、音声メッセージ「反対側の階段を利用してください」等の音声メッセージを出力するようにしてもよい。
続いて、建物利用者50は、2階(2F)の通路を通って階段121まで移動し、音声誘導機421から出力される音声メッセージ「この階段は安全です」に誘導されて階段121を降り、1階(1F)に移動し、その後、建物利用者50は、玄関101から建物100の外に避難する。或いは、1階(1F)の階段121の出口付近に非常口103がある場合、建物利用者50は、この非常口103から建物100の外に避難することができる。
以上説明したように、図11に示す例では、誘導機器G100として、各階段111から114のそれぞれに対応する音声誘導機411から414と、各階段121から124のそれぞれに対応する音声誘導機421から424が設けられている。そして、誘導機器制御部42は、避難経路R5の情報に基づいて、安全な階段に建物利用者を誘導するように音声誘導機411から414と、音声誘導機421から424から出力される音声メッセージの態様を制御する。
これにより、地震が発生した場合に、建物利用者50は、音声誘導機の音声メッセージにより誘導されて、安全な階段を利用しつつ、避難経路R5を通って建物100の外に避難することができる。なお、音声誘導機を用いる場合、この音声誘導機は、階段に煙が立ちこめている場合や、瓦礫があった場合にも、階段が通行可能か否かを音声メッセージで知らせることができる。
(誘導機器として電子看板を用いる例)
次に、誘導機器として、電子看板(デジタル・サイネージ(Digital Signage))を用いる例について説明する。
図12は、誘導機器に電子看板を用いる例を示す説明図である。この電子看板は、平面ディスプレイ等により、避難経路を示すマップ等を表示することにより、建物利用者に避難経路の情報を提示する。図12に示すように、建物100には、建物利用者を安全な階段に誘導する電子看板が2階(2F)から3階(3F)の各階の通路に設けられている。
例えば、2階(2F)の通路には、電子看板510が設けられ、3階(3F)の通路には、電子看板520が設けられ、4階(4F)の通路には、電子看板530が設けられている。なお、この図12に示す例では、2階(2F)と3階(3F)と4階(4F)との通路のそれぞれに1つの電子看板が設けられている例である。なお、電子看板は、1階(1F)にも設置するようにしてもよい。また、電子看板は、各階の通路のレイアウトの態様に応じて、各階の複数の箇所に配置するようにしてもよい。
この図12に示す例は、階段111、114、122、123、124が損傷を受けており、これらの階段111、114、122、123、124を避難経路として利用できないと、避難経路判定部41が判定した例である。この場合、避難経路判定部41は、損傷していない安全な階段113、112、121を経由する避難経路R11を推奨する避難経路と判定する。
そして、例えば、4階(4F)に設けられた電子看板530は、図13に示すような避難経路のマップを表示する。
図13は、電子看板の第1の表示例を示す説明図である。この図は、4階(4F)に設けられた電子看板530における避難経路の表示例を示している。
図13において、電子看板530のディスプレイ画面531上には、4階に所在する建物利用者50の避難経路を示す画像532が表示される。この画像532には、電子看板530が設けられている現在位置を示すシンボル533と、避難経路R11を示すシンボルR11Aとが表示される。例えば、現在位置のシンボル533は、緑色や黄色の方形のブロックで表示されるととともに、このブロック内に赤色で「現在位置」の文字が表示される。避難経路R11を示すシンボルR11Aは、例えば、緑色の太線で表示される。なお、避難経路R11を示すシンボルR11Aは、部分的に点滅し、この点滅する位置が避難経路の移動方向に向かって流れるように変化する流線表示にしてもよい。
また、図13に示す例では、避難経路となる安全な階段(実線で示す階段)の画像121A、112A、113Aを、例えば、緑色で明るく表示する。また、損傷を受けた階段(破線で示す階段)の画像111A、114A、122A、123A、124Aを、暗く表示するか、或いは、赤色で表示する。
これにより、4階(4F)にいる建物利用者50は、電子看板530に表示された避難経路のディスプレイ画面531を見て、安全な避難経路を確認し、安全な階段を利用して、建物100の外に避難することができる。
また、図14は、電子看板の第2の表示例を示す説明図である。この図は、3階(3F)に設けられた電子看板520における避難経路の表示例を示している。
図14において、電子看板520のディスプレイ画面521には、3階にいる建物利用者の避難経路を示す画像522が表示される。そして、この建物100の画像522には、電子看板520が設けられた現在位置を示すシンボル523と、避難経路を示すシンボルR12とが表示される。例えば、現在位置のシンボル523は、緑色や黄色の方形のブロックで表示されるととともに、このブロック内に赤色で「現在位置」の文字が表示される。避難経路を示すシンボルR12は、例えば、緑色の太線で表示される。なお、避難経路を示すシンボルR12は、部分的に点滅し、この点滅する位置が避難経路の移動方向に向かって流れるように変化する流線表示にしてもよい。
これにより、3階(3F)にいる建物利用者は、電子看板520に表示された避難経路のディスプレイ画面521を見て、安全な避難経路を確認して、安全な階段を避難経路として利用して、建物100の外に避難することができる。
以上説明したように、図12に示す例では、誘導機器として、各階(2Fから4F)のそれぞれの階に対応する電子看板510、520、530を設ける。そして、誘導機器制御部42は、避難経路の情報に基づいて、安全な階段に建物利用者50を誘導するように電子看板510、520、530に表示される避難経路情報の態様を制御する。
このように、誘導機器としての電子看板510、520、530は、安全な避難経路についての建物利用者の理解を早め、避難時間を短縮することができる。また、電子看板510、520、530は、多数の建物利用者50に対して避難経路を一度に明確に示すことができ、建物利用者50の混乱を防ぐことができる。また、電子看板510、520、530は、通常時に広告を表示し、地震発生時に避難経路の情報を表示することにより、設備コストを抑制することができる。
(誘導機器として開閉扉を用いる例)
次に、誘導機器として、開閉扉を利用する例について説明する。
図15は、誘導機器に開閉扉を用いる例を示す説明図である。この開閉扉は、各階段の入り口付近に設けられ、階段が損傷して危険な階段である場合に閉鎖され、当該階段に建物利用者が進入できないようにする扉である。なお、開閉扉は、シャッタ式のものであってもよい。また、既存の防火扉が各階段の入り口付近に設けられている場合は、この既存の防火扉を利用することも可能である。
図15に示すように、開閉扉が各階の階段の入り口付近に設けられている。例えば、左側の階段111から113において、2階(2F)と1階(1F)との連絡通路となる階段111には、2階側の入り口付近に、開閉扉611が設けられ、3階(3F)と2階(2F)との連絡通路となる階段112には、3階側の入り口付近に、開閉扉612が設けられている。また、4階(4F)と3階(3F)との連絡通路となる階段113には、4階側の入り口付近に、開閉扉613が設けられている。
また、右側の階段121から123において、2階(2F)と1階(1F)との連絡通路となる階段121には、2階側の入り口付近に、開閉扉621が設けられ、3階(3F)と2階(2F)との連絡通路となる階段122には、3階側の入り口付近に、開閉扉622が設けられている。また、4階(4F)と3階(3F)との連絡通路となる階段123には、4階側の入り口付近に、開閉扉623が設けられている。
これらの開閉扉611から613と、開閉扉621から623とは、それぞれに対応する階段が損傷を受けておらず安全な階段の場合に開放し、損傷を受けて危険な階段の場合に閉鎖する。
この図15に示す例は、階段111、114、122、123、124が損傷を受けており、これらの階段111、114、122、123、124を避難経路として利用できないと、避難経路判定部41が判定した例である。この場合、避難経路判定部41は、損傷していない安全な階段113、112、121を経由する避難経路R13を推奨する避難経路と判定する。
このため、損傷した階段111、122、123のそれぞれに対応する開閉扉611、622、623が閉鎖され、また、損傷していない安全な階段121、112、113のそれぞれに対応する開閉扉621、612、613が開放される。
これにより、例えば、4階(4F)にいる建物利用者50は、開放された開閉扉613に誘導されて安全な階段113を降り、3階(3F)に移動する。続いて、建物利用者50は、開放している開閉扉612に誘導されて、安全な階段112を降り、2階(2F)に移動する。続いて、建物利用者50は、閉鎖された開閉扉611を見て、危険な階段111を下りることを中止する。続いて、建物利用者50は、2階の通路を通って安全な階段121まで移動し、開放された開閉扉621に誘導されて、安全な階段121を降りる。
その後、1階(1F)に移動した建物利用者50は、玄関101から建物100の外に避難する。なお、1階(1F)の階段121の出口付近に非常口103がある場合、建物利用者50は、この非常口103から建物100の外に避難することができる。
以上説明したように、図15に示す例では、誘導機器として、各階段111から113のそれぞれに対応する開閉扉611から613と、各階段121から123のそれぞれに対応する開閉扉621から623と、が設けられている。そして、誘導機器制御部42は、避難経路R13の情報に基づいて、安全な階段に建物利用者50を誘導するように開閉扉611から613と、開閉扉621から623と、の開閉状態を制御する。これにより、地震が発生した場合に、建物利用者50は、開閉扉に誘導されながら安全な階段を利用しつつ、避難経路R13を通って建物100の外に避難することができる。
以上、建物利用者を安全な階段に誘導する誘導機器として、誘導灯、照明灯、投影装置、音声誘導機、電子看板、開閉扉を用いる例について説明したが、これらの誘導機器は、組み合わせて使用することができる。例えば、誘導灯と音声誘導機とを組み合わせて使用することにより、避難誘導支援システム1では、地震が発生した際に、建物利用者を誘導灯により誘導するとともに、音声メッセージにより誘導することができる。これにより、避難誘導支援システム1は、より効果を高めて、建物利用者を安全な階段に分かりやすく誘導することができる。
以上説明したように、本実施形態の避難誘導支援システム1は、第1の階から第1の階より上層の階までの避難経路を複数有している建物における避難誘導支援システム1であって、各階ごとに複数の階段を選択可能な複数階からなる建物100において少なくとも建物100の各階段111から114及び121から124の近傍を含む所定の複数の位置に配置される振動検出センサS10からS16及びS20からS26と、振動検出センサS10からS16及びS20からS26の計測データに基づいて各階段111から114及び121から124のそれぞれについての安全性を評価する建物安全性検証部30と、建物安全性検証部30の評価情報に基づいて、避難経路にある階段を利用して避難するにあたり当該階段が安全に避難し得るものであるかを判定する避難経路判定部41と、避難経路判定部41により判定された避難経路の情報に基づいて、安全に避難し得るものでないと判断された範囲に含まれる階段を避け、安全に避難し得る階段の方向に建物利用者50を誘導するような情報を提供するように制御する誘導機器制御部42と、を備える。
このような構成の避難誘導支援システム1では、複数階からなる建物100において、少なくとも各階段111から114及び121から124の近傍を含む所定の複数の位置に振動検出センサS10からS16及びS20からS26を配置する。そして、建物安全性検証部30は、地震が発生した場合に、振動検出センサS10からS16及びS20からS26の計測データに基づいて、各階段111から114及び121から124の安全性を評価する。
そして、避難経路判定部41は、各階段111から114及び121から124の安全性の評価結果の情報に基づいて、避難経路にある階段を利用して避難するにあたり当該階段が安全に避難し得るものであるかを判定する。誘導機器制御部42は、安全に避難し得るものでないと判断された範囲に含まれる階段を避け、安全に避難し得る階段の方向に建物利用者50を誘導するような情報を提供する。
これにより、本実施形態の避難誘導支援システム1は、地震の発生により建物100が損傷を受けた場合に、建物利用者を安全な避難経路に分かりやすく誘導することができる。
また、上記実施形態において、建物安全性検証部30は、第1の階から上層の階まで連ねて構成されている階段111から114及び階段121から124のそれぞれについて安全に避難し得るものであるかを評価する。
これにより、避難誘導支援システム1は、階段111から114及び階段121から124のそれぞれの階段について、安全性を評価することができる。
また、上記実施形態において、建物安全性検証部30は、第1の階から上層の階まで直列に連ねて構成されている階段111から114(直列階段)と、階段121から124(直列階段)とのそれぞれについての安全性を評価する。
これにより、避難誘導支援システム1は、階段111から114(直列階段)と、階段121から124(直列階段)とのそれぞれの直列階段ごとに、安全性を評価することができる。
また、上記実施形態において、建物安全性検証部30は、第1の階から上層の階まで直列に連ねて構成されている直列階段111から114及び階段121から124について、建物100の層間を単位として、階段111から114及び階段121から124の層間に対応する範囲の安全性を評価する。
これにより、避難誘導支援システム1は、各階段111から114及び階段121から124のそれぞれについての層間に対応する範囲の安全性を評価することができる。
また、上記実施形態において、避難誘導支援システム1は、建物利用者50を誘導する情報を提供する誘導機器G100を備え、誘導機器制御部42は、避難経路判定部41により判定された避難経路の情報に基づいて、誘導機器G100の動作を制御する。
これにより、避難誘導支援システム1は、誘導機器G100により、建物利用者50を安全に避難し得る階段に誘導することができる。
また、上記実施形態において、誘導機器制御部42は、避難経路判定部41により判定された避難経路の情報に基づいて、安全に避難し得るものでないと判断された範囲に含まれる階段の利用を制するようにし、安全に避難し得るものでないと判断された範囲を除く範囲を利用させるように誘導機器G100の動作を制御する。
これにより、避難誘導支援システム1では、安全に避難し得ない階段の利用を避け、安全に避難し得る階段を利用するように、建物利用者50を誘導することができる。
また、上記実施形態において、避難誘導支援システム1は、例えば、図7に示すように、複数の階段は、階段111から116(第1直列階段)と階段121から126(第2直列階段)を含み、階段111から116(第1直列階段)は、1階(第1の階)から上層の6階(第2の階)まで安全に避難し得る状態にあると判定され、階段121から126(第2直列階段)は、2階(第3の階)から2階(第3の階)より上層の5階(第4の階)まで安全に避難し得る状態にあると判定され、6階(第2の階)が2階(第3の階)より上層である場合に、階段121から126(第2直列階段)を利用して上層階から下層階に避難する建物利用者50に、利用する階段121から126(第2直列階段)から階段111から114(第1直列階段)への変更を、2階(第3の階)から5階(第4の階)までの間に実施するように誘導する。
これにより、建物利用者50は、階段111から116(第1直列階段)と、階段121から126(第2直列階段)との各階段うちの、安全に避難し得る階段を選択して、建物100Aの外に避難することができる。
また、上記実施形態において、誘導機器G100は、階段121から124とに又は各階ごとに設けられて建物利用者を避難経路に誘導する。
これにより、建物利用者50は、誘導機器G100に誘導されて、安全に避難し得る階段を利用して避難することができる。
また、上記実施形態において、階段111から114(直列階段)と、階段121から124(直列階段)とは、それぞれが1階から最上階まで連なる直通階段であり、建物100は直通階段を少なくとも2つ以上有し、第1建物安全性検証部31及び第2建物安全性検証部32(建物安全性検証部)は、各直通階段ごとに設けられ、直通階段のそれぞれについて、建物100の層間を単位として、階段の層間に対応する範囲の安全性を評価する。
これにより、避難誘導支援システム1は、階段111から114(直列階段)の各階段の安全性を評価する第1建物安全性検証部31と、階段121から124(直通階段)の各階段の安全性を評価する第2建物安全性検証部32とをそれぞれ配置することができる。このため、避難誘導支援システム1は、直通階段の数に対応して、建物安全性検証部の構成を柔軟に変化させることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態として、建物利用者の位置情報に基づいて、建物利用者が保持する携帯端末に避難経路の情報を提示する避難誘導支援システムの例について説明する。
図16は、本発明の第2実施形態に係わる避難誘導支援システム1Bの構成例を示す構成図である。図16に示す避難誘導支援システム1Bは、図1に示す避難誘導支援システム1と比較すると、建物100において、図1に示す誘導機器G100を省略し、代わりに、各階に無線局710から740を配置した点が異なる。また、図16に示す避難誘導支援部40Bは、図1に示す誘導機器制御部42を省略し、代わりに経路情報提供サーバ45を設けた点が異なる。他の構成は、図1に示す避難誘導支援システム1と同様である。このため、同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
この図16に示すように、建物100の1階(1F)には、この1階に所在する建物利用者の携帯端末と無線により近距離通信を行う無線局710が設けられ、2階(2F)には、この2階に所在する建物利用者の携帯端末と無線により近距離通信を行う無線局720が設けられている。また、3階(3F)には、この3階に所在する建物利用者の携帯端末と無線により近距離通信を行う無線局730が設けられ、4階(4F)には、この4階に所在する建物利用者の携帯端末と無線により近距離通信を行う無線局730が設けられている。
なお、以下の説明において、無線局710、720、730、740を総称する場合は、「無線局700」と呼ぶことがある。また、無線局700は、各階に1台のみではなく、各階に複数台が設けられるようにしてもよい。例えば、各階において、複数の無線局700が、所定のエリアごとに分散されて設けられるようにしてもよい。
この図16に示す例では、各無線局700は、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)規格により携帯端末との間で近距離通信を行う無線局であり、無線局700と通信を行う携帯端末も、BLE規格に対応した携帯端末である。
また、各無線局700は、情報通信網を介して、避難誘導支援部40B内の経路情報提供サーバ45と接続されている。各無線局700は、情報通信網を介して、経路情報提供サーバ45と情報を交換する。
また、図17は、避難誘導支援システム1Bの構成と動作を説明する説明図である。
この図17に示すように、各無線局710、720、730、740は、それぞれのビーコン端末711、721、731、741を備えている。ビーコン端末711、721、731、741のそれぞれは、自身のID情報(識別情報)を含むビーコンを携帯端末801に向けてブロードキャストする。この場合、1階(1F)のビーコン端末711から発信されるビーコンは、1階に所在する建物利用者の携帯端末801だけが受信できるようにされ、また、2階(2F)のビーコン端末721から発信されるビーコンは、2階に所在する建物利用者の携帯端末801だけが受信できるようにされている。
同様にして、3階(3F)のビーコン端末731から発信されるビーコンは、3階に所在する建物利用者の携帯端末801だけが受信できようにされ、4階(4F)のビーコン端末741から発信されるビーコンは、4階に所在する建物利用者の携帯端末801だけが受信できるようにされている。
携帯端末801には、ビーコンに対応するアプリ(アプリケーションソフトウェア)802が予めインストールされており、携帯端末801は、ビーコンを受信すると、直ちに、アプリ802の処理を実施する。このアプリ802により行われる処理については、後述する。
なお、図17に示す例では、各階において1台の携帯端末801のみが存在する例を示しているが、実際には、複数の携帯端末801が存在する。
また、経路情報提供サーバ45は、ビーコン情報管理部46を備えており、携帯端末801からビーコン端末のID情報を受信した場合に、当該ID情報のビーコン端末が何階のどの位置に設置されたビーコン端末であるかを判定する。
次に、避難誘導支援システム1Bにおける処理の流れについて説明する。
図18は、地震が発生した場合に携帯端末801に避難経路を表示させる処理の流れを示すシーケンス図である。なお、地震が発生した場合に行われる、各無線局700と、携帯端末801との間の通信処理の流れは、各階において同じである。このため、図18では、4階(4F)に設備された無線局740と、4階に所在する建物利用者の携帯端末801との間における通信処理の流れを代表的に示している。以下、図18を参照して、地震が発生した場合に行われる、無線局740と、携帯端末801との間の通信処理の流れについて説明する。
避難誘導支援システム1Bにおいて地震の発生が検知されると、最初に、避難経路判定部41は、経路情報提供サーバ45に「地震発生情報」を送信する(ステップS210)。経路情報提供サーバ45は、避難経路判定部41から「地震発生情報」を受信すると、無線局740に対して、「ビーコン端末起動指令」を送信する(ステップS220)。無線局740は、「ビーコン端末起動指令」を経路情報提供サーバ45から受信すると、直ちに、自身が内蔵するビーコン端末741を起動する(ステップS230)。
続いて、ビーコン端末741は、ビーコンを、4階(4F)に所在する携帯端末801に対して送信(ブロードキャスト)する(ステップS240)。ビーコン端末741からビーコンが送信されると、4階(4F)に所在する建物利用者の携帯端末801が、ビーコンを受信する(ステップS250)。続いて、ビーコンを受信した携帯端末801は、避難経路表示用のアプリ802の処理によりビーコン受信に応じた表示にする(ステップS260)。
続いて、アプリ802は、ビーコンから、ビーコン端末741のID情報(識別情報)を取得する(ステップS270)。
続いて、アプリ802は、避難経路の情報の送信を要求する「リクエスト情報」を、無線局740に送信する。この「リクエスト情報」には、ビーコン端末741のID情報が含まれる(ステップS280)。
続いて、無線局740は、携帯端末801から受信した「リクエスト情報」を、経路情報提供サーバ45に送信する(ステップS290)。
続いて、経路情報提供サーバ45は、無線局740から受信した「リクエスト情報」に含まれるID情報に基づいて、ビーコン情報管理部46が、ビーコン端末741の位置を判定する(ステップS300)。続いて、経路情報提供サーバ45は、ビーコン端末741の位置情報に基づいて、携帯端末801に表示すべき安全な避難経路の情報の送信を要求する「経路情報リクエスト」を避難経路判定部41に送信する。この「経路情報リクエスト」には、ビーコン端末741の位置情報が含まれる(ステップS310)。
続いて、避難経路判定部41は、無線局740から「経路情報リクエスト」を受信すると、当該「経路情報リクエスト」に含まれるビーコン端末741の位置情報と、安全な階段を経由する避難経路の情報とに基づいて、携帯端末801に向けて送信すべき「避難経路情報」を生成する(ステップS320)。
続いて、避難経路判定部41は、生成した「避難経路情報」を、経路情報提供サーバ45に送信する(ステップS330)。続いて、経路情報提供サーバ45は、避難経路判定部41から受信した「避難経路情報」を無線局740に送信する(ステップS340)。
続いて、無線局740は、経路情報提供サーバ45から受信した「避難経路情報」を携帯端末801に向けて送信する(ステップS350)。
続いて、携帯端末801のアプリ802は、経路情報提供サーバ45から受信した「避難経路情報」に基づいて、安全な階段を利用する避難経路のマップを表示画面上に表示する(ステップS360)。
図19は、携帯端末801における避難経路の表示例を示す説明図である。この図に示す避難経路の表示例は、4階(4F)に所在する建物利用者の携帯端末801に表示される避難経路のマップの例である。
図19において、携帯端末801の表示画面811上には、避難経路を示す画像812が表示される。この画像812では、無線局740の現在位置を示すシンボル813と、避難経路を示すシンボルR14とが表示される。例えば、現在位置のシンボル813は、緑色や黄色の方形のブロックで表示されるととともに、このブロック内に赤色で「現在位置」の文字が表示される。避難経路を示すシンボルR14は、例えば、緑色の太線で表示される。なお、避難経路を示すシンボルR14は、部分的に点滅し、この点滅する位置が避難経路の移動方向に向かって流れるように変化する流線表示にしてもよい。
また、図19に示す例では、避難経路となる安全な階段(実線で示す階段)の画像121B、112B、113Bを、例えば、緑色で明るく表示し、損傷を受けた危険な階段(破線で示す階段)の画像111B、114B、122B、123B、124Bを、暗く表示するか、或いは、赤色で表示する。
これにより、4階(4F)に所在する建物利用者は、表示画面811に表示された避難経路の画像812を見て、安全な避難経路を確認することができる。そして、建物利用者は、安全な階段を利用して、建物100の外に避難することができる。
以上、本発明の第1実施形態及び第2実施形態について説明したが、上記実施形態において、第1建物安全性検証部31、第2建物安全性検証部32、及び避難誘導支援部40、40A、40B内の各処理部の機能は専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、各処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
すなわち、第1建物安全性検証部31、第2建物安全性検証部32、及び避難誘導支援部40、40A、40Bは、内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した処理に関する一連の処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。また、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の避難誘導支援システム1、1A、1Bは、上述の図示例にのみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1,1A,1B・・・避難誘導支援システム、
30・・・建物安全性検証部、31・・・第1建物安全性検証部(建物安全性検証部)、
32・・・第2建物安全性検証部(建物安全性検証部)、
40,40A,40B・・・避難誘導支援部、41・・・避難経路判定部、
42・・・誘導機器制御部、43・・・建物データベース、
44・・・建物安全性検証部、45・・・経路情報提供サーバ、
46・・・ビーコン情報管理部、50・・・建物利用者、100,100A・・・建物、
111〜116,121〜126・・・階段(直列階段)、
211〜214,221〜224,231〜238・・・誘導灯、
211A〜216A,221A〜226A・・・誘導灯、
241〜244,251〜254・・・照明灯、
311〜314,321〜324・・・投影装置、
411〜414,421〜424・・・音声誘導機、
510,520,530・・・電子看板、
611〜613,621〜623・・・開閉扉、
710,720,730,740・・・無線局、
711,721,731,741・・・ビーコン端末、
801・・・携帯端末、802・・・アプリ、
1000・・・基礎部、1001・・・1階(1F)、1002・・・2階(2F)、
1003・・・3階(3F)、1004・・・4階(4F)、
100R・・・屋上(R)、
G11〜G14,G21〜G24・・・誘導機器、
S10〜S16,S20〜S26・・・振動検出センサ

Claims (17)

  1. 第1の階から前記第1の階より上層の階までの避難経路を複数有している建物における避難誘導支援システムであって、
    各階ごとに複数の階段を選択可能な複数階からなる建物において少なくとも前記建物の各階段の近傍を含む所定の複数の位置に配置される振動検出センサと、
    前記振動検出センサの計測データに基づいて前記各階段のそれぞれについての安全性を評価する建物安全性検証部と、
    前記建物安全性検証部の評価情報に基づいて、避難経路にある階段を利用して避難するにあたり当該階段が安全に避難し得るものであるかを判定する避難経路判定部と、
    前記避難経路判定部により判定された避難経路の情報に基づいて、安全に避難し得るものでないと判断された範囲に含まれる階段を避け、前記安全に避難し得る階段の方向に建物利用者を誘導するような情報を提供するように制御する誘導機器制御部と、
    を備えることを特徴とする避難誘導支援システム。
  2. 前記建物安全性検証部は、
    前記第1の階から前記上層の階まで連ねて構成されている階段のそれぞれについて安全に避難し得るものであるかを評価する
    ことを特徴とする請求項1に記載の避難誘導支援システム。
  3. 前記建物安全性検証部は、
    前記第1の階から前記上層の階まで直列に連ねて構成されている直列階段のそれぞれについての安全性を評価する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の避難誘導支援システム。
  4. 前記建物安全性検証部は、
    前記第1の階から前記上層の階まで直列に連ねて構成されている直列階段のそれぞれについて、前記建物の層間を単位として、前記階段の前記層間に対応する範囲の安全性を評価する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。
  5. 前記建物利用者を誘導する情報を提供する誘導機器を備え、
    前記誘導機器制御部は、
    前記避難経路判定部により判定された避難経路の情報に基づいて、前記誘導機器の動作を制御する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。
  6. 前記誘導機器制御部は、
    前記避難経路判定部により判定された避難経路の情報に基づいて、安全に避難し得るものでないと判断された範囲に含まれる階段の利用を制するようにし、前記安全に避難し得るものでないと判断された範囲を除く範囲を利用させるように前記誘導機器の動作を制御する
    ことを特徴とする請求項5に記載の避難誘導支援システム。
  7. 前記複数の階段は、第1直列階段と第2直列階段を含み、
    前記第1直列階段は、前記第1の階から前記第1の階より上層の第2の階まで安全に避難し得る状態にあると判定され、
    前記第2直列階段は、第3の階から前記第3の階より上層の第4の階まで安全に避難し得る状態にあると判定され、
    前記第2の階が前記第3の階より上層である場合に、前記第2直列階段を利用して上層階から下層階に避難する建物利用者に、利用する前記第2直列階段から前記第1直列階段への変更を、前記第3の階から前記第4の階までの間に実施するように誘導する
    ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の避難誘導支援システム。
  8. 前記誘導機器は、前記階段ごとに又は前記各階ごとに設けられて建物利用者を避難経路に誘導する
    ことを特徴とする請求項5から請求項7の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。
  9. 前記階段は、1階から最上階まで連なる直通階段であり、前記建物は前記直通階段を少なくとも2つ以上有し、
    前記建物安全性検証部は、
    各直通階段ごとに設けられ、前記直通階段のそれぞれについて、前記建物の層間を単位として、前記階段の前記層間に対応する範囲の安全性を評価する
    ことを特徴とする請求項5から請求項8の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。
  10. 前記誘導機器は、
    前記建物の各階段のそれぞれに対応して設けられる誘導灯であり、
    前記誘導機器制御部は、
    前記避難経路の情報に基づいて、
    前記安全に避難し得る階段に建物利用者を誘導するように前記誘導灯の表示状態を制御する
    ことを特徴とする請求項5から請求項9の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。
  11. 前記誘導機器は、
    前記建物の各階段のそれぞれに対応して設けられる照明灯であり、
    前記誘導機器制御部は、
    前記避難経路の情報に基づいて、
    前記安全に避難し得る階段に建物利用者を誘導するように前記照明灯の点灯状態を制御する
    ことを特徴とする請求項5から請求項9の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。
  12. 前記誘導機器は、
    前記建物の各階段のそれぞれに対応して設けられる投影装置であり、
    前記誘導機器制御部は、
    前記避難経路の情報に基づいて、
    前記安全に避難し得る階段に建物利用者を誘導するように前記投影装置の投影状態を制御する
    ことを特徴とする請求項5から請求項9の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。
  13. 前記誘導機器は、
    前記建物の各階段のそれぞれに対応して設けられる音声誘導機であり、
    前記誘導機器制御部は、
    前記避難経路の情報に基づいて、
    前記安全に避難し得る階段に建物利用者を誘導するように前記音声誘導機の出力を制御する
    ことを特徴とする請求項5から請求項9の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。
  14. 前記誘導機器は、
    前記建物のそれぞれの階に対応して設けられる電子看板であり、
    前記誘導機器制御部は、
    前記避難経路の情報に基づいて、
    前記安全に避難し得る階段に建物利用者を誘導するように前記電子看板に表示される避難経路情報の態様を制御する
    ことを特徴とする請求項5から請求項9の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。
  15. 前記誘導機器は、
    前記建物の各階段のそれぞれに対応して設けられる開閉扉であり、
    前記誘導機器制御部は、
    前記避難経路の情報に基づいて、
    前記安全に避難し得る階段に建物利用者を誘導するように前記開閉扉の開閉状態を制御する
    ことを特徴とする請求項5から請求項9の何れか1項に記載の避難誘導支援システム。
  16. 第1の階から前記第1の階より上層の階までの避難経路を複数有している建物における避難誘導支援システムにおける避難誘導支援方法であって、
    各階ごとに複数の階段を選択可能な複数階からなる建物において少なくとも前記建物の各階段の近傍を含む所定の複数の位置に振動検出センサを配置するステップと、
    前記振動検出センサの計測データに基づいて前記各階段のそれぞれについての安全性を評価する建物安全性検証ステップと、
    前記建物安全性検証ステップの評価により生成された評価情報に基づいて、避難経路にある階段を利用して避難するにあたり当該階段が安全に避難し得るものであるかを判定する避難経路判定ステップと、
    前記避難経路判定ステップにおいて判定された避難経路の情報に基づいて、安全に避難し得るものでないと判断された範囲に含まれる階段を避け、前記安全に避難し得る階段の方向に建物利用者を誘導するような情報を提供するように制御する誘導機器制御ステップと、
    を含むことを特徴とする避難誘導支援方法。
  17. 第1の階から前記第1の階より上層の階までの避難経路を複数有する建物であって、少なくとも各階段の近傍を含む所定の複数の位置に振動検出センサが配置される建物における避難誘導支援システムのコンピュータに、
    前記振動検出センサの計測データに基づいて前記各階段のそれぞれについての安全性を評価する建物安全性検証ステップと、
    前記建物安全性検証ステップの評価により生成された評価情報に基づいて、避難経路にある階段を利用して避難するにあたり当該階段が安全に避難し得るものであるかを判定する避難経路判定ステップと、
    前記避難経路判定ステップにおいて判定された避難経路の情報に基づいて、安全に避難し得るものでないと判断された範囲に含まれる階段を避け、前記安全に避難し得る階段の方向に建物利用者を誘導するような情報を提供するように制御する誘導機器制御ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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