JP6606062B2 - 生物学的試料を調製するための装置 - Google Patents

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Description

本発明の分野は、微生物学的分析の分野である。より具体的には、本発明は、微生物学的診断を視野に入れた、生物学的試料を調製するための装置に関する。
真空ろ過は、研究室において従来から使用されている。真空ろ過は、2つの方法:
・サンプルを浄化する(ついで、ろ液は保存され、フィルタは廃棄される。)か、
・又は、液体サンプル中に存在する所望の粒子又は微生物を回収及び濃縮するかの何れかに使用される。この2番目の場合には、ろ液が廃棄され、濃縮物(残留物とも呼ばれる)及び/又はフィルタが保存される。
先行技術から公知の装置は、ブフナーロートである。このような装置は、図1に表される。前記装置は、多孔板が横方向に配置されているロートを含む。前記ロートは、栓により真空フラスコの首部内に、密閉して嵌め込まれる。前記真空フラスコは、吸引源に連結される。ろ紙は、前記多孔板上に置かれる。前記ろ紙は湿らせてある。これにより、前記ろ紙の上側部分に注がれた液体に存在する粒子が、吸引中に保持され得る。ろ過された液体又はろ液は、前記フラスコ中に回収される。
このような装置は、複数の弱点を有する。実際に、フィルタは、液体に含まれる粒子又は微生物が多すぎる場合、急速に目詰まりし得る。この目詰まりにより、全体量のろ過が妨げられ得る。さらに、十分な量のサンプルをろ過するのを可能にするために大きなろ過表面積が必要になることによって、フィルタ上に保持された微生物を完全に再懸濁させるために大量の液体を使用する必要があり得、そのことにより最適な濃縮比を得ることは可能ではなくなる。
この装置によりサンプルをろ過した後、ろ紙上に保持された所望の粒子又は微生物の回収は困難であり、スワブの手動による使用を必要とする。自動的にスワブによる収集を、再現性良く行うのは容易ではない。さらに、この種の装置は、濃縮物、特に、細菌濃縮物が分析プロトコルの必要性のために液体形態で提供されなければならない場合、二次分離収率は望ましくない。最終的に、フィルタを洗浄する工程又はピペットで微生物を採取する工程中に、分注された液体は、フィルタの表面全体上に広がるため、液体を再度吸引するのは困難である。結果として、この装置を使用した一連のろ過プロトコルは、容易に自動化され得ない。
米国特許出願第2007/0298451A1号に記載された先行技術の別の装置は、下側ろ過ブロックと上側ろ過ブロックとを含む。前記上側ろ過ブロックは、第1の直径を有する円筒形の壁部と、横走部により連結されたより小さい直径を有する円筒形の壁部とを含む。多孔板及びろ過膜も、前記横走部上に配置される。前記下側ろ過ブロックは、第1の直径を有する円筒形の壁部と、横走部により連結されたより小さい直径を有する円筒形の壁部とを含む。多孔板及びろ過膜も、前記横走部上に配置される。さらに小さい直径を有する円筒形の壁部が、前記多孔板の下流に配置され、吸引源を前記装置に連結させるために、横走部により前記下側ろ過ブロックに連結される。
前記上側ろ過ブロックは、前記下側ろ過ブロック上に嵌合されている。前記上側ろ過ブロックの膜は、前記下側ろ過ブロックの膜より大きい多孔率を有する。結果として、液体サンプルが前記上側ろ過ブロックの膜上に注がれ、吸引源を作動させた場合、前記サンプルに、1回、ついで2回目のろ過がなされる。
この装置は、より良好なろ過収率を有し得るが、特に、進歩的なろ過が行われる場合、分注された液体が更に2つの膜の表面全体上に広がり、回収が困難になる。さらに、1つ以上の膜の部分的な目詰まりであっても、吸引中の圧力低下させ、ろ過の速度低下させるか、若しくはろ過を止める。
したがって、本発明の目的は、上記先行技術の弱点を改善することである。
このため、本発明の第1の目的は、生物学的試料を処理するための装置において、サンプル中に含まれる微生物のマトリクス成分を除去することにより、前記サンプルに含まれる微生物の回収を可能にする装置を提供することである。このような成分は、溶解した塩、タンパク質、結晶、粘液、ヒト細胞等である場合がある。
本発明の第2の目的は、生物学的試料を処理するための装置において、後続の分析のため、及び、回収フィルタ又は膜の洗浄のためにも、微生物含有物の素早い精製を可能にする装置を提供することである。
本発明の第3の目的は、生物学的試料を処理するための装置において、回収フィルタ又は膜の表面上に微生物を濃縮すること、及び限定量のバッファーに濃縮された前記微生物を再懸濁することの両方を可能にする装置を提供することである。
本発明の第4の目的は、生物学的試料を処理するための装置において、前記装置を使用する処理プロトコルの工程が、ピペット操作ロボットとも呼ばれる、適切な自動化ピペット操作装置(例えば、Hamilton RoboticsのStarlet)により、完全に自動化された方法において行われ得るような装置を提供することである。
中でも、これらの目的は、まず、
・基部が第1面に伸びる固定支持体と、
・着脱可能であり得るろ過ブロックとを含み、前記ろ過ブロックが、回収タンクを含み、回収タンク自体が、壁部及びろ過手段を含み、前記ろ過手段が、第2面に伸び、前記回収タンクを回収領域と吸引領域とに分割し、前記吸引領域が、吸引手段に連結されるように設計されており、前記ろ過手段の第2面が、前記固定支持体の基部の前記面に対して傾斜している、生物学的試料を調製するための装置に関する本発明により達成される。
あるいは、本発明は、生物学的試料を調製するための装置において、
・基部が第1面に伸びる固定支持体と、
・着脱可能であり得るろ過ブロックとを含み、前記ろ過ブロックが、回収タンクを含み、回収タンク自体が、第2面に伸びて前記回収タンクを回収領域と吸引領域とに分割するろ過手段を含み、前記吸引領域が、吸引手段に連結されるように設計されており、前記ろ過手段の第2面が、前記固定支持体の基部の前記面に対して傾斜している装置に関する。
前記「生物学的試料生物学的試料」の用語は、1つ以上の所望の成分を含む場合がある液体サンプル、例えば、尿、血液培養物、唾、脳脊髄液等を意味することを意図する。これらの所望の成分は、微生物、例えば、酵母若しくは細菌又は他の微小胞若しくはエキソソームである場合がある。
あるいは、本発明の主体は、生物学的試料を調製するための装置において、
・基部が第1面に伸びる固定支持体と、
・着脱可能であり得るろ過ブロックとを含み、前記ろ過ブロックが、回収タンクを含み、回収タンク自体が、第2面に伸びて前記回収タンクを回収領域と吸引領域とに分割するろ過手段を含み、前記吸引領域が、吸引手段に連結されるように設計されており、前記ろ過手段の第2面が、前記固定支持体の基部の前記面に対して傾斜しており、前記ろ過ブロックが、着脱可能であり得る前置ろ過タンクも含み、前記前置ろ過タンクが、前記前置ろ過タンクを回収領域と吸引領域とに分割するろ過手段を含み、前記前置ろ過タンクの吸引領域が、前記回収タンクの回収領域と流体連通している装置である。
あるいは、本発明の主体は、本発明の目的は、生物学的試料を調製するための装置において、
・基部が第1面に伸びる固定支持体と、
・着脱可能であり得るろ過ブロックとを含み、前記ろ過ブロックが、回収タンクを含み、回収タンク自体が、壁部及びろ過手段を含み、前記ろ過手段が、第2面に伸び、前記回収タンクを回収領域と吸引領域とに分割し、前記吸引領域が、吸引手段に連結されるように設計されており、前記ろ過手段の第2面が、前記固定支持体の基部の前記面に対して傾斜しており、前記ろ過ブロックが、着脱可能であり得る前置ろ過タンクも含み、前記前置ろ過タンクが、前記前置ろ過タンクを回収領域と吸引領域とに分割するろ過手段を含み、前記前置ろ過タンクの吸引領域が、前記回収タンクの回収領域と流体連通している装置である。
あるいは、前記前置ろ過タンクの吸引領域は、第2の吸引手段に連結されるように設計されている。
有利には、前記回収領域における前記回収タンクの壁部は、部分的に傾斜しているか、又は、尖ったアーチの形状にある。
有利には、前記回収タンクの回収領域の壁部は、部分的に傾斜しているか、又は、尖ったアーチの形状にある。
有利には、前記回収領域における前記回収タンクの壁部は堅い。
有利には、前記回収タンクのろ過手段は、0.02と1.5μmとの間、優先的には0.02と1μmとの間、より優先的には0.02と0.8μmとの間、さらにより優先的には0.02μmと0.45μmとの間の細孔径を有する、少なくとも1つの膜を含む。
有利には、前記回収タンクのろ過手段は、0.02μmと0.45μmとの間の細孔径を有する、少なくとも1つの膜を含む。
有利には、前記前置ろ過タンクのろ過手段は、5μmと1000μmとの間、優先的には5μmと100μmとの間の細孔径を有する、少なくとも1つのフィルタを含む。
あるいは、前記前置ろ過タンクのろ過手段は、フィルタスタックを含む。
あるいは、前記前置ろ過タンクのろ過手段は、前記前置ろ過タンクの吸引領域から、前記前置ろ過タンクの回収領域にかけて細孔径が増大するフィルタスタックを含む。この目的で、前記前置ろ過タンクのろ過手段は、液体を最初に受け取る最上部に置かれたプレフィルタの底部から上部に進む順序で細孔径が増大するプレフィルタスタックを含むか、又は、同スタックからなる。
有利には、前記回収タンクのろ過手段の前記第2面が、10°と60°の間、好ましくは20°と50°の間、好ましくは25°と45°の間、より優先的には30°に等しい角度で、前記固定支持体の基部の前記面に対して傾斜している。
あるいは、前記回収タンクは、前記回収タンクのろ過手段を協同して保持する、上側部分と下側部分とを含む。
あるいは、前記前置ろ過タンクは、前記前置ろ過タンクのろ過手段を協働して保持する、上側部分と下側部分とを含む。
あるいは、前記前置ろ過タンクは、ピペット操作ロボット用ツール、例えば、ピペットホルダ又はスワブホルダと協同可能な手段を含む。
あるいは、前記ろ過ブロックは、着脱可能であり得る第3のろ過タンクも含み、前記第3のろ過タンクは、前記第3のろ過タンクを回収領域と吸引領域とに分割するろ過手段を含み、前記第3のろ過タンクの回収領域は、前記回収タンクの吸引領域と流体連通している。
有利には、前記吸引手段は、吸引/排出手段である。
前記「吸引/排出手段」の用語は、吸引によって前記回収タンクの回収領域から前記回収タンクの吸引領域に、任意選択的には排出によって前記回収タンクの吸引領域から前記回収タンクの回収領域に、液体を横切らせることが可能な任意の手段を意味することを意図する。前記排出の利点は、特に、前記生物学的試料から得られた、所望の成分の濃縮物の一部(残留物とも呼ばれる)を、前記ろ過手段から引き離すことにより、液体に再懸濁させることができる点である。吸引工程及び排出工程の連続は、前記回収領域、より具体的には、優先領域中での、前記濃縮物の濃縮を改善可能にもする。したがって、この吸引/排出操作は、複数回行われ得る。この吸引/排出操作は、バッファー、例えば、特に洗浄を行うための炭酸バッファー又は水を添加することにより行われ得る。
有利には、前記前置ろ過タンクの吸引領域に連結され得る前記第2の吸引手段は、吸引/排出手段である。
有利には、前記吸引手段は、前記回収タンク及び/又は前記前置ろ過タンク及び/又は前記ろ過タンクを、加圧状態に置くための手段により置き換えられる。加圧状態に置くための手段は、前記回収タンク及び/又は前記前置ろ過タンク及び/又は前記ろ過タンクの回収領域に連結するように設計される目的のものである。有利には、前記第2の吸引手段は、前記回収タンク及び/又は前記前置ろ過タンクを、加圧状態に置くための第2の手段により置き換えられる。加圧状態に置くための第2の手段は、前記回収タンク及び/又は前記前置ろ過タンクの回収領域に連結するように設計される目的のものである。
有利には、前記回収タンク及び/又は前記前置ろ過タンク及び/又は前記ろ過タンクは、閉栓手段により栓をされる。さらにより有利には、前記閉栓手段は、ピペット操作ロボット用ツール、例えば、ピペット、スワブ、ピペットホルダ若しくはスワブホルダ又は把持ツール、例えば、トングにより、又は、前記ロボットと一体化されたピペット操作チャネルのノズルにより直接、穴を開けられる。
あるいは、前記閉栓手段は、ピペット操作ロボット用ツール、例えば、把持ツール、例えば、トング、ピペットホルダ又はスワブホルダにより回収され得る。
本発明の主体は、生物学的試料を処理するための表された種々の実施態様の何れか1つに基づく装置の使用でもある。
本発明の主体は、下記工程を含む、表された種々の実施態様の何れか1つに基づく装置を使用して生物学的試料を処理するための方法でもある。
・前記回収タンクのろ過手段上に前記生物学的試料を堆積させる工程
・前記回収タンクの吸引領域に連結されている前記吸引手段を使用して、前記回収タンクのろ過手段を通して、前記生物学的試料を吸引する工程
・前記回収タンクのろ過手段上の微生物を回収する工程
あるいは、本発明の主体は、下記工程を含む、本発明に基づく装置を使用して生物学的試料を処理するための方法である。
・前記前置ろ過タンクのろ過手段上に前記生物学的試料を堆積させる工程
・前記回収タンクの吸引領域に連結されている前記吸引手段を使用して、前記回収タンクのろ過手段上に前記生物学的試料を堆積させるために、前記前置ろ過タンクのろ過手段を通して、前記生物学的試料を吸引する工程
・前記回収タンクの吸引領域に連結されている前記吸引手段を使用して、前記回収タンクのろ過手段を通して、前記生物学的試料を吸引する工程
・前記回収タンクのろ過手段上の微生物を回収する工程
あるいは、本発明の主体は、下記工程を含む、本発明に基づく装置を使用して生物学的試料を処理するための方法である。
・前置ろ過タンクのろ過手段上に前記生物学的試料を堆積させる工程
・前記前置ろ過タンクの吸引領域に連結されている前記第2の吸引手段を使用して、前記回収タンクのろ過手段上に前記生物学的試料を堆積させるために、前記前置ろ過タンクのろ過手段を通して、前記生物学的試料を吸引する工程
・前記回収タンクの吸引領域に連結されている前記吸引手段を使用して、前記回収タンクのろ過手段を通して、前記生物学的試料を吸引する工程
・前記回収タンクのろ過手段上の微生物を回収する工程
あるいは、本発明の主体は、
・前記回収タンクの吸引領域に連結されている前記吸引/排出手段を使用して、前記回収タンクのろ過手段を通して、前記生物学的試料を排出することにある工程も含む、上記本発明に基づく装置を使用して生物学的試料を処理するための方法である。
あるいは、本発明の主体は、
・前記回収タンクのろ過手段上の微生物を回収することにある工程が、優先回収領域における前記回収タンクのろ過手段上の前記微生物を回収することにある工程に置き換えられている、上記本発明に基づく装置を使用して生物学的試料を処理するための方法である。
本発明の装置は、例えば、ピペットによる再懸濁又は掻き出しにより、微生物の洗浄又は回収を行うのを可能にするために、前記回収タンクのろ過手段、例えば、膜への容易なアクセスを可能にする。
前記回収タンクのろ過手段が前記固定支持体の基部の前記面に対して伸びる前記第2面の傾斜は、前記ろ過ブロックが配置される前記固定支持体の形状により、及び/又は、前記ろ過手段の傾斜により得られる。例として、前記固定支持体は、その基部に対して傾斜した面を含んでもよく、前記基部は水平であり、前記ろ過ブロックがこの傾斜面上に配置され、前記回収タンクのろ過手段がこの傾斜面に平行な面に伸びる。
この傾斜により、液体が分注された場合、前記前置ろ過タンクのろ過手段から開始し、及び/又は、前記ろ過手段上に直接及び/又は吸引/排出により、前記液体は、前記ろ過手段上を自然に流れる。この場合、任意選択的に、前記液体は、優先回収領域において、再度吸引され得る。
前記回収タンクのろ過手段が前記固定支持体の基部の前記面に対して伸びる前記第2面の傾斜は、前記ろ過工程全体を通して一定である。前記回収タンクの壁部の形状は、前記サンプルが前記回収タンクに分注された場合、前記ろ過手段が伸びる前記第2面の傾斜と協同して、優先回収領域における前記生物学的試料の保持を促進するのを可能にする。この優先領域は、前記ろ過手段の底部に対応する。この優先領域は、ろ過工程後に、前記生物学的試料中に存在する所望の微生物又は成分の濃縮物の大部分を含む。したがって、前記吸引領域は、前記回収タンクのろ過手段と壁部とが前記優先領域と接触しているように、前記回収タンクのろ過手段の第2面と壁部とにより規定される。この接触の利点は、前記生物学的試料の液体部分が前記ろ過工程後に滞り得る、デッドボリュームの形成を防止することである。この接触及びこの優先領域の別の利点は、限定され、予測可能な領域における前記生物学的試料の保持を促進することである。これにより、視覚システム、特に、前記ろ過手段の表面上における細菌層の位置を確認することを意図した視覚システムを有さない、ピペット操作ロボット自動化装置により更に高収率の収集を促進する。この優先領域の形状は、前記回収タンクのろ過手段と壁部との間に形成された角度に基づいて変更され得る。この角度は、局在的な優先領域を形成するために、閉鎖型(鋭角)でもよいが、前記優先領域の深さを制限し、一方同時に、この領域に含まれる同じ容量の液体のために、前記領域によりカバーされる表面積を増大させるために、深い若しくは開放型(鈍角)でもよい。このため、前記優先領域における前記回収タンクのろ過手段と壁部との間に形成される角度は、10と170度との間、優先的には30と150度との間、優先的には50と130度との間、優先的には70と120度との間、より優先的には80と100度との間、より優先的には50と70度との間である。さらにより優先的には、前記角度は、90度である。さらにより優先的には、前記角度は、60度である。
優先的には、前記回収タンクのろ過手段と壁部とは、前記ろ過手段の表面積全体にわたって接触している。前記ろ過手段の表面積全体にわたるこの接触の利点は、前記生物学的試料中に含まれる任意のデブリの前記壁部への貼り付きを制限することであり、前記生物学的試料のろ過プロセスを簡易化することである。これにより、前記サンプルを、前記回収タンクの回収領域のどこにでも、特に、前記壁部上又は前記ろ過手段上に直接、分布させるのが可能となる。
回収バッファーの噴出が行われる際、微生物は、前記ろ過手段の底部に向かって、前記回収タンクの壁部に対して例えば閉じた角度を形成しながら、濃縮される。細菌濃縮物は、例えば、分注された回収バッファーの容量(容量400から1000μl)に対して、著しい容量ロスを伴わずに収集され得る(300から700μlの容量が収集される)。すなわち、前記生物学的試料の初期容量に対して、10から20の係数である。前記固定支持体の基部の前記面に対する前記ろ過手段の第2面の傾斜は、10°と60°の間、好ましくは20°と50°の間、好ましくは25°と45°の間、より優先的には30°に等しくあり得る。
本発明に基づく装置は、ピペット操作ロボットとも呼ばれる自動化ピペットと共に容易に使用され得る。この目的で、前記回収タンクの壁部は、ろ過工程直後又はろ過工程中に、前記回収タンクのろ過手段の表面全体に沿って、ピペット操作ロボット用ツール、例えば、ピペット又はスワブを垂直に提供できるように設計されている。その利点は、所望の成分の濃縮物を回収するために、前記装置、前記回収タンク及び/又は前記ろ過手段を動かす必要がないことである。別の利点は、スワブによる剥離又は脱離により、ろ過後に前記ろ過手段の全部又は一部に堆積した所望の成分、例えば、微生物の濃縮物を回収可能なことである。この形状は、特に、前記ろ過工程の直後又は前記ろ過工程中に、手動及び/又は自動ピペット操作及び/又は掻き出し操作も容易にする。このため、前記回収タンクの壁部の形状は、操作者又はピペット操作ロボットが、特に、前記ろ過手段に対して垂直に、前記回収タンクのろ過手段の表面積全体へのアクセスを有し得るように設計されている。実際に、ピペット操作ロボットは、三段階の自由度に基づいて並進移動するピペットを有するが、このピペットでは、ロボットは複雑な動作は行えず、ピペットを垂直以外の向きで提供することもできない。
このため、前記回収タンクのろ過手段の表面積全体へのこのようなアクセスは、前記回収タンクのろ過手段における一領域上に、強力な噴出により液体を分注し、ついで、前記回収タンクのろ過手段の別の領域に液体を強力に再度分注するのを可能にするために、この同じ液体を吸引するのを可能にする。このため、一連の約20回の分注/再吸引操作は、前記回収タンクのろ過手段の表面積全体上に保持された所望の成分を濃縮し、ついで、収集するために行われ得る。加えて、前記回収タンクの傾斜は、前記回収液が優先回収領域に偏在するのを可能にする一方で、水平なろ過システムにより生じるであろう容量の損失を制限可能である。
有利には、前記回収タンクの壁部は、傾斜しているか、又は、尖ったアーチの形状にあり、所望の成分、特に微生物の濃縮物に沿って、ピペットを垂直に提供できるように設計された、少なくとも一部を有し得る。前記濃縮物は、前記優先領域に優先的に位置する。この形状は、特に、前記回収タンクの壁部への衝突を防止することにより、手動及び/又は自動ピペット操作及び/又は掻き出し操作も容易にする。
このような装置の利点は、検討中の生物学的試料に適した処理プロトコルを選択することにより、種々の容量(10mlから1ml)の種々の種類の生物学的試料(尿、血液培養物等)について、同種の装置にこれが使用され得ることである。したがって、血液培養物について、前記プロトコルは、選択的溶解、続けて、ろ過手段、例えば、膜上での単独ろ過である。臨床的な尿について、前記プロトコルは、前記前置ろ過タンクのろ過手段上での前置ろ過、続けて、前記回収タンクのろ過手段、例えば、膜上でのろ過からなる。前記2つのプロトコルの後には、有利には、適切な洗浄溶液を使用して、細菌濃縮物を洗浄する1つ以上の工程が行われ得る。
さらに、エレクトロスプレーイオン化(ESI)質量分光技術による、微生物、例えば、細菌の抵抗性、病原性を分類する同定(Identification Typing Resistance Virulence)(ITRV)からなるアプローチについて、液体状の懸濁物中に微生物を有することは、前記プロトコルの残り部分(溶解、続けて、タンパク質抽出、又は、溶解、続けて、タンパク質のトリプシン消化)のためにはより現実的である。
このような装置の更なる利点は、使い捨て可能であり得る点である。前記装置を製造するのに使用される材料は安価であり、前記装置及び/又は前記ろ過ブロック及び/又は前記前置ろ過タンクは、前記サンプルの処理用に使い捨て可能であり得る。さらにより有利には、前記ろ過ブロックは着脱可能である。さらにより有利には、前記ろ過ブロックは、着脱可能であり、かつ使い捨て可能である。
前記前置ろ過タンクも、着脱可能であり得る。有利には、前記前置ろ過タンクは、着脱可能であり、かつ使い捨て可能である。
前記装置は、前記生物学的試料からの微生物の抽出後に、MALDI−TOFプレートの自動作製を視野に入れて使用されることもできる。前記微生物は、MALDI−TOFプレート上に堆積されるために、又は、前記微生物の濃縮及び較正された懸濁液の調製に使用されるために、例えば、ロボットツールにより前記回収タンクのろ過手段上で直接回収され得る。同様に、前記微生物は、微生物ペレットを収集可能にするために遠心分離されるであろう、液体懸濁液中で堆積され得る。ついで、この微生物ペレットは、MALDI−TOFプレート上に堆積されるであろう。
本発明に基づく装置の目的及び利点は、図面を参照して、限定することのない下記例示を考慮してより明確に理解されるであろう。
先行技術の装置である。 30°で傾斜した固定支持体上にろ過ブロックを含む、本発明に基づく装置の第1の実施態様における断面図表示である。 第1の実施態様に基づく、ろ過ブロックの断面図表示である。 本発明に基づく装置の第1の実施態様における斜視図表示である。 第1の実施態様に基づくろ過ブロックの、下から見た図表示である。 第1の実施態様に基づくろ過ブロックの、上から見た図表示である。 第1の実施態様に基づく、30°で傾斜した固定支持体の斜視図表示である。 本発明に基づく装置の第1の実施態様における写真である。 スライド付きの支持体を含む装置の第2の実施態様における斜視図表示である。 前記装置の第2の実施態様における断面図表示である。 図10に表された前記装置の第2の実施態様における詳細Aの断面図表示である。 図10に表された前記装置の第2の実施態様における詳細Bの断面図表示である。 前記装置の第2の実施態様における前置ろ過支持体の斜視図表示である。 吸引流「A」及び「B」を示す、前記装置の第2の実施態様における斜視断面図表示である。 前置ろ過段階を含まず、この使用における吸引流「B」を示す、前記装置の第2の実施態様における斜視断面図表示である。 前置ろ過段階を含まず、ピペット操作装置と組み合わせた、前記装置の第2の実施態様における断面図表示である。 植菌された尿の種々のサンプルを処理するために、本発明に基づく装置を使用して得られた前置ろ過レベルを例証するグラフである。 ネガティブコントロール(無菌の血液培養物)と比較した、血液培養ボトルに植菌された種に特異的なペプチドのESI−MS検出を示す3つのグラフを含む。この図18は、植菌された血液培養物のサンプルを処理するための本発明に基づく装置を使用する実験を例証する。
第1の実施態様に基づいて、前記回収タンクには、前記前置ろ過タンクを取り外す必要なくアクセス可能である。このため、本発明に基づく装置を、ピペット操作ロボットに入れることができる。前記ピペット操作ロボットは、前置ろ過が必要な場合、前記前置ろ過タンク内に、又は、ろ過が十分な場合、前記回収タンク内に前記生物学的試料を注ぐであろう。したがって、このような装置は、前記前置ろ過タンクを操作する必要なく、種々の性質の生物学的試料、例えば、尿又は血液を処理可能である。前記前置ろ過タンクが前記装置から取り外されない場合、前記前置ろ過タンクの吸引領域は、前記回収タンクの回収領域と流体連通している。
図2及び3を参照すると、装置100は、30°傾斜した固定支持体1と、その上に配置された着脱可能であり得るろ過ブロック2とから構成される。ろ過ブロック2は、ろ過手段を含み、前記ろ過手段は、プレフィルタ又はプレフィルタのスタック3とも呼ばれ、前置ろ過タンク4に収容され、微生物を保持することなく、ろ過されるべき溶液の浄化を可能にする。更に、ろ過ブロックは、回収タンク5と、前記タンクの底部に配置されたろ過手段、例えば、膜6を含む。あるいは、回収タンクのろ過手段が伸びる面と固定支持体1の基部110の面との間の30°の角度は、固定支持体1及び/又はろ過ブロック2及び/又は膜6を傾けることにより得られる。あるいは、回収タンク5は、少なくとも一部が傾斜した少なくとも1つの壁部11を有する。回収タンク5は、閉栓手段により栓をされる。この閉栓手段は、例えば、図2に表されたように、閉栓フィルム50からなる。この閉栓フィルムは、複雑な媒体、例えば、尿のろ過操作中において、1又は複数のプレフィルタの下流を低圧状態に維持することを可能にする。閉栓フィルム50は、粘着フィルム、特に、二軸配向ポリプロピレン(BOPP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエステル(PE)又はアルミニウム/PE種でもよい。このような粘着フィルムは、操作者又は自動化装置により、容易に剥がされ得る。あるいは、前記フィルムは、任意の適切な手段(超音波溶着、熱接着等)により、ろ過ブロック2上に溶着され得る。ついで、このようなフィルムは、適切なツールにより穴を開けられる。前記ツールは、自動化装置のツールホルダと協同し得る。有利には、適切なツールは、ピペット操作ロボット用ツール、例えば、ピペットホルダ、スワブホルダ、把持ツール、例えば、トング、又は、ロボットに組み込まれたピペット操作チャネルのノズルそのものである。
有利には、装置及び/又はろ過ブロック及び/又は前置ろ過タンクは、使い捨て可能であり得る。さらにより有利には、ろ過ブロックは着脱可能である。さらにより有利に、ろ過ブロックは、着脱可能であり、かつ使い捨て可能である。
前置ろ過タンクも、着脱可能であり得る。有利には、前置ろ過タンクは、着脱可能であり、かつ使い捨て可能である。
1つの代替手段によれば、閉栓手段は、適切な開放機構を含むプラスチックキャップ型の一部からなり得る。開放機構は、回収タンク5上に配置された場合、低圧状態を生じさせるために、必要とされる密閉の提供を可能にする。一方、同時に、開放機構が上げられた場合、回収タンクへのアクセスを可能にする。
図4を参照すると、前記装置は、真空吸引システム(図示せず。例えばポンプ)と、ろ過された液体を回収する廃棄物タンクとに連結される。吸引は、固定支持体1上に位置するプレフィルタの吸引開口部7及び膜の吸引開口部8を通して行われる。
・ろ過ブロック2と固定支持体1との間の密閉は、任意の適切な手段により得られる。図示された実施態様では、ろ過ブロック2は、固定支持体1上にねじ留めされ、シール(図示せず)が、ろ過ブロック2と固定支持体1との間に配置される。
・弁(図示せず)により、プレフィルタ3の位置又は膜6の位置のどちらかを吸引することで(すなわち、膜の下流部の連続的な吸引及びプレフィルタの下流部の交互吸引)プロトコルの管理を可能にしている。前記弁は、真空吸引システム内に一体化することができ、又は、ろ過装置の一体化した部分であることができる。
図5及び7に表されたように、ろ過ブロック2は着脱可能であり得る。この場合、プレフィルタの吸引開口部7は、前置ろ過タンク4の吸引領域と、後者が固定支持体1上に配置された際、ろ過ブロック2上の開口部71により流体連通している。同様に、ろ過ブロック2が固定支持体1上に配置される際、膜の吸引開口部8は、回収タンク5の突出部81と連通しており、突出部81自体は、回収タンク5の吸引領域と流体連通している。
図6を参照すると、回収タンク5は、少なくとも一部11が傾斜している、少なくとも1つの壁部を有することに留意されたい。
図4及び5を参照すると、本発明に係る装置の第1の実施態様を使用してサンプルの前置ろ過工程を行うために、弁(図示されていない)により、プレフィルタ3の下流又は膜の下流のどちらかを吸引することにより(すなわち、膜の下流部の連続的な吸引及びプレフィルタ下流部の交互吸引)、プロトコルの管理を可能にする。
処理されるべき液体、例えば、尿を、プレフィルタ3上の前置ろ過タンク4内にピペット操作で移す。真空ポンプの電源を入れる。弁を調節し、プレフィルタの吸引開口部7を介して、必要な場合には開口部71を介して、プレフィルタ3を通して吸引する。液体は前置ろ過された後、装置の形状により自然に方向付けられ、微生物保持膜6上に保存される。このため、前置ろ過された液体は、中間タンク9を通過する。中間タンク9は、図5に表されたように、プレフィルタ3と回収タンク5との間に配置される。
図4及び5を参照すると、膜6上のサンプルのろ過工程を行うために、弁を調節し、膜吸引開口部8により、必要な場合には回収タンク5の突出部81により、膜6の位置で吸引する。微生物はこの膜6上に回収される。この膜の孔径は、回収されるべき前記微生物の直径未満である。好ましくは、前記孔径は、0.22から0.45μmである。微生物を精製するために、前記膜を洗浄し得る。有利には、回収タンク5の壁部は、少なくとも1つの傾斜部11又は少なくとも1つの尖ったアーチの形状部分を含む。前記壁部のこの形状は、膜6の傾斜と協同して、ろ過手段3の底部に対応する優先領域での微生物の保持を促進するのを可能にする。ついで、この部分は、ろ過手段3と回収タンク5の壁部との間に鋭角を形成する。このため、後に続く微生物回収工程において、より少量の液体中での再懸濁を、特に自動的に、より容易に行い得る。この領域へのアクセス性も改善される。有利には、微生物をこのように優先領域に保持することは、微生物を予想された限定的領域に集めることを可能にし、膜表面上の細菌層の位置を確認することを目的とした視覚システムを有さない自動化装置による、より高収率の回集を促進する。
図8を参照すると、膜6上でのこのろ過工程後に、膜6の圧力下流部を大気圧に戻すために、前記真空ポンプの電源を切る。ついで、前記微生物は、膜6に付着し、種々の方法で収集/回収され得る。種々の方法を非限定的に以下に列挙する:
・ピペット10を使用して、強力な噴出で前記膜のある領域上に液体を分注することより、ついで、前記膜の別の領域上で前記液体を強力に再度分注するのを可能にするために、この同じ液体を吸引することにより、この液体で再懸濁させること(一連の約20の分注/再吸引操作は、前記膜の領域全体上に保持された細菌を収集するために行われる。前記回収タンクの傾斜は、前記回収液が前記優先回収領域に偏在するのを可能にする一方で、水平なろ過システムにより生じるであろう容量の損失(液体、例えば、中性バッファー又は溶媒の急速な排出)を制限可能である。図8を参照のこと。この目的で、回収タンク5は、有利には、少なくとも1つの壁部を有し、その少なくとも一部11は、垂直に提供されたピペット10が、回収タンク5の壁部に衝突することなく、膜6の表面積全体上に回収された微生物を除去することが可能となるよう、傾斜している。);
・スワブ単独又はその端部にスワブを含むピペットチップを組み合わせた装置の何れかにより、膜6の表面を掻き出すこと(このような装置は、ピペットチップを含み、その端部は開いており、前記液体を吸引し、スワブの多孔性部により覆われる。このような装置の利点は、剥離により前記微生物の濃縮物を「剥がす」ために、前記スワブの多孔質部分を通して、前記ピペットチップにより前記液体を吸引し、ついで、前記膜又は前記回収タンクの任意のろ過手段と接触し得ることである。この操作は、ピペットチップの従来式の端部では行うことができない。);
・膜6を直接収集し、ついで、チューブ中で再懸濁させ、又は、前記微生物を直接溶解させること(したがって、膜6は、回収タンク5に着脱可能に取り付けられる。);
・膜6の背面を介して到達する前記液体を洗浄すること(前記膜の背面は、前記膜の吸引開口部8、必要に応じて、回収タンク5の突出部81に向かって面した面である。あるいは、前記液体(中性バッファー、界面活性剤又は溶媒を含むバッファー)を、回収タンク5内の膜6上に堆積させ、吸引し、ついで、膜6の背面を介して排出する。この吸引/排出操作は、複数回行われ得る)。
種々の収集/回収法が、求められる微生物又はサンプル種にしたがい調節されてもよい。実際に、一部の微生物濃縮物は、前記膜への非常に強力な貼り付きを示す。この場合、前記液体の噴出が前記濃縮物を剥がすのに十分強力ではないため、液体の急速な噴出によって前記微生物を回収するのは不可能である。この場合、(スワブ又はその先端にスワブの多孔質部分で覆ったピペットチップを使用しての)剥離技術のみが、前記膜から前記濃縮物を剥がすのに有効である。
第2の実施態様を、図9に図示する。この実施態様では、前記前置ろ過タンクは、前記回収タンクへのアクセスを得るために、取り外されなければならない。前記前置ろ過タンクは、例えば、前記回収タンクに重ねられる。したがって、このような装置は、種々の性質の生物学的試料、例えば、尿又は血液を処理可能である一方で、同時に、小型である。前記前置ろ過タンクが前記装置から取り外されていない時点では、前記前置ろ過タンクの吸引領域は、前記回収タンクの回収領域と流体連通している。
この実施態様では、前記装置は、固定支持体20と、その上に配置された着脱可能であり得るろ過ブロック22とから構成される。図示された実施態様では、ろ過ブロック22は、2つのスライド23により、支持体20上に保持される。前記装置は、図示されていない真空吸引システム(例えば、ポンプ)と、ろ過された液体を回収する廃棄物タンクとに連結されている。吸引は、固定支持体20上に位置するプレフィルタ吸引開口部24及び膜吸引開口部25を通して行われる。このため、固定支持体20は、矢印「A」及び「B」で記された2つの吸引回路を形成する複数の吸引開口部を含む。このため、前記2つの吸引回路は、前記回収タンク及び前記前置ろ過タンクの吸引領域により、前記膜の下流部及び/又は前記プレフィルタの下流部を独立して吸引するのを可能にする。あるいは、前記吸引が前記膜の下流部で十分な場合、前記装置は、前記スライドを使用することなく、前記支持体上に保持され得る。
ろ過ブロック22と固定支持体20との間の密閉性は、任意の手段により得られる。図示された実施態様では、ろ過ブロック22は、固定支持体20上に保持される。図示されていない2つのO−リングシールが、「吸引A」及び「吸引B」の吸引回路をシールするために、ろ過ブロック22と固定支持体20との間に配置される。
図10を参照すると、ろ過ブロック22は、ろ過手段を含む。前記ろ過手段は、プレフィルタ又はプレフィルタスタック26とも呼ばれ、前置ろ過タンク28に収容され、微生物を保持することなく、ろ過されるべき溶液を浄化するのを可能にする。ろ過ブロック22は、回収タンク30と、回収タンク30の底部に配置されたろ過手段、例えば、膜32とを含む。膜32は、固定支持体20の基部200により形成された面に対して30°の角度、すなわち、垂直に対して60°で傾斜している。
あるいは、回収タンク30は、少なくとも1つの壁部を有する。前記壁部の少なくとも一部34は傾斜しているか、又は、尖ったアーチの形状にある。
ろ過ブロック22が着脱可能であり得るため、前置ろ過吸引開口部24は、ろ過ブロック22上の開口部24と協同する。同様に、膜吸引開口部25は、回収タンク25の突出部と協同する。
(任意選択的に、前記装置に一体化された)図示されていない弁は、プレフィルタ26の下流部又は膜32の下流部の何れかを吸引することより(すなわち、膜32下流部の連続的な吸引及びプレフィルタ26下流部の交互の吸引により)、前記プロトコルを管理するのを可能にする。
詳細Aに対応する図11を参照すると、回収タンク30は、2つの組み合わせ部分36及び38で形成され得る。この実施態様では、上側部分36と下側部分38とが、例えば2つの突起40により、定位置に膜32を保持するために協同する。有利には、2つの部分36及び38は、前記膜を保持するために溶着される。
詳細Bに対応する図12を参照すると、前置ろ過タンク28は、2つの組み合わせ部分、上側部分42及び下側部分44で形成され得る。同部分は、プレフィルタ26用の支持体として機能する。この実施態様では、上側部分42と前置ろ過支持体44とは、プレフィルタ26を定位置に保持するために協同する。図14に表されたように、有利には上側部分42は、ピペット操作ロボットのピペット保持ツールと協同可能な手段33を含む。手段33は、機械的要素(例えばトング)、ピペット操作ロボット用の把持ツール、ピペットホルダ又はスワブホルダにより自動的に、又は、前記ロボットに一体化されたピペット操作チャネルのノズルにより直接的に操作されるのを可能にする、適切な形状(例えば、1つ以上の開口部又は突起)と仮定することもできる。有利には、この手段33は、円筒形部分を含んでもよい。その中には、ピペットホルダツールが、前置ろ過タンク28を上昇させることにより、膜32へのアクセスを可能にするために、挿入及び保持され得る。具体的な一実施態様では、この円筒形部分は、プレフィルタ又はプレフィルタスタック26への少なくとも1つのアクセス手段を規定するために、前記円筒形部分上に放射状に配置されたリブのセットにより保持される。このアクセス手段は、その中に液体(例えば、処理されるべきサンプル)を分注するために、ピペット操作ロボット等の装置が、前記プレフィルタ又は前記プレフィルタスタックに対して垂直にツールを提供することを可能にする。これは、上側部分42の操作又はこれとの衝突なしに行われる。
図13を参照すると、プレフィルタ支持体44は、プレフィルタ支持体44の吸引開口部45に対して放射状に伸びる突出部46を有し得る。突出部46は、前記プレフィルタを定位置に保持する一方で、同時に、ろ液の流れを容易にするために、前記プレフィルタに対向面に配置される。有利には、突出部46は、吸引開口部45に関して、1つ以上の同心円に基づいて放射状に伸びる。前記同心円の中心は、吸引開口部45である。プレフィルタ支持体44は、プレフィルタ又はプレフィルタスタック26を支持すること、及びこのタンクが真空下に置かれた場合、前記回収タンクをシールすることの両方を可能にする。このように、プレフィルタ又はプレフィルタスタック26を通して、前記サンプルを効果的に通過させることを可能にする。
図14を参照すると、前記装置の第2の実施態様を使用して、尿サンプルをろ過するためのプロトコルは、下記工程を含む。
第1工程:前記尿をプレフィルタ26上に注ぐ。自動化プロトコルの場合、上側部分42の前記プレフィルタへのアクセス手段を通して、プレフィルタ26に対して垂直にそれ自体を位置させるピペット操作ロボットにより、前記尿を注ぎ得る。あるいは、上側部分42は存在しない場合、前記尿を、手作業又は自動的に、プレフィルタ26上に直接注ぎ得る。
第2工程:吸引開口部24及び24により、吸引「A」を作動させる。前記尿を、プレフィルタ26を通過させ、膜32上に堆積させる。
第3工程:吸引開口部25及び25により、吸引「B」を作動させる。微生物は、膜32上に残る一方で、「廃棄物」は、前記廃棄物タンクに吸引される。
第4工程:膜32へのアクセスを得るために、例えば、自動化手段、例えば、ピペットを操作するのに使用されるロボットツールを使用して、前置ろ過タンク28を取り外す。
第5工程:任意選択的に、前記膜及び前記微生物を、(手動又は自動化での)ピペットで一定量のバッファーを散布することにより洗浄する、1回以上の工程を行う。
第6工程:前記微生物を収集する。ついで、前記微生物を、重力並びに、回収タンク30の膜32及び壁部により形成された傾斜した底部における吸引作用により濃縮する。前記壁部は、有利には、傾斜形状34又は尖ったアーチの形状を含む。ついで、前記微生物を、より少量の液体において、自動化ピペット操作ロボットにより、前記微生物の収集を可能にするために、前記優先回収領域に対応する区切られた領域で濃縮する。
膜32上の微生物の収集/回収工程を、本発明に基づく装置の第1の実施態様について記載されたのと同じ手段により行い得る。
図15を参照すると、前置ろ過タンク28を含まない前記装置の第2の実施態様を使用して、予め溶解させた血液サンプルをろ過するためのプロトコルは、下記工程を含む。
第1工程:前記予め溶解させた血液を、膜32上に注ぐ。
第2工程:吸引開口部25及び25により、吸引「B」を作動させる。微生物は、膜32上に残る一方で、「廃棄物」は、廃棄物タンクに吸引される。
第3工程:任意選択的に、前記膜及び前記微生物を、(手動又は自動化での)ピペットを使用して、一定量のバッファーを散布することにより洗浄する、1回以上の工程を行う。
第4工程:前記微生物を収集する。
図16を参照すると、前記微生物の収集を、ピペット48を使用して、液体(前記液体、例えば、中性バッファー、界面活性剤又は溶媒を含むバッファーの素早い排出)で再懸濁させることにより行い得る。この目的で、垂直に提供されるピペット48が、タンク30の壁部に衝突することなく、膜32の表面積全体上で回収された前記微生物を除去することを可能にするために、回収タンク30は、少なくともその一部34が傾斜している1つの壁部を有しても良い。
想到される実施態様であれば何でも、且つ非限定的な方法で、本発明に基づく装置は、前記回収タンクのろ過手段、例えば、膜上で濃縮及び保持されている、前記微生物を回収するためのスワブと共に使用されることもできる。スワブによる回収を、手動又は、ピペット操作ロボットの把持ツールを採用することにより自動的に行い得る。
本発明に基づく装置は、単独又はスタック状の、前記前置ろ過タンク若又は前記回収タンクに使用される様々な種類のフィルタ及び単独の又はスタックされた種々の膜によっても動作する。
あまり複雑ではない特定の液体について、前記前置ろ過タンクは有用ではない。前記サンプルは、前記回収タンクのろ過手段上、例えば、ろ過膜上、より具体的には、0.2μmの細孔径を有する膜上に直接堆積される。前記前置ろ過タンクが有用でない場合、前記タンクは、ピペット操作ロボット用のピペットホルダ又はスワブホルダにより取り外され得る。
想到される実施態様であれば何でも、且つ非限定的な方法で、ろ過手段として使用され得るろ過材料は、表1に例示として提供される。孔径は、ろ過されるべきデブリのサイズに基づいて調節される。ろ過手段として使用される材料の孔径は、大きなデブリを濾別するのを可能にするために、1mmに達し得る。
本発明に基づく装置に使用される前記前置ろ過タンクのろ過手段(プレフィルタ又はプレフィルタスタックとも呼ばれる)は、以下にも提供される。あるいは、前記前置ろ過タンクのろ過手段として使用される材料は、単独で又はスタックされて、前記回収タンクのろ過手段として使用され得る。
ここで、二重ろ過装置とも呼ばれ、前述された本発明に基づく装置を、植菌された尿の処置に適用する。比較表2には、前記前置ろ過タンクの各ろ過手段について、病理学的な尿の10本のチューブからなる9mlの混合した尿サンプルのセットを、前記前置ろ過タンク中のろ過手段上に導入する。前記前置ろ過タンクに、三方弁により、真空を穏やかに適用する。前記容量が前記1又は複数のプレフィルタを通過した時点で、前記尿を前記回収タンクのろ過手段(この場合、0.45μm PES膜)を通過させるために、前記三方弁を、ろ過位置にゆっくり変える。前記弁を、閉鎖位置に戻す。
細菌ペレットを、1mlの50mM 炭酸バッファー、pH8で、前記膜上で洗浄し(ろ過弁開放)、ついで、400μlの炭酸バッファーで収集する(真空を停止し、装置を大気圧に戻す)。収集した容量は、300から400μlの範囲である。回収した前記容量を、2つに分割した。1つは、溶解(溶解プロトコルP2)後にタンパク質をアッセイするためのものである。
多微生物性の尿には、主に
−E.aerogenes:1.2×10CFU/ml
−E.coli:3×10CFU/ml
−S.aureus:1×10CFU/ml
が含まれた。
比較表2は、試験中に行われた観察を要約し、bioMerieux chromID(登録商標)CPSアガープレート上でのカウントによるCFU数のカウント結果及びタンパク質アッセイ結果も要約する。
優先的には、前記前置ろ過タンクのろ過手段として使用され得る前置ろ過スタックは、
・2VFE+Filtrona
・Whattmanろ紙43+113+4
・Whattmanろ紙40+41+113+4
・PallPAD+コットン
である。
想到される実施態様であれば何でも、且つ非限定的な方法で、特に、前記回収タンクのろ過手段として、及び、例として使用され得る膜は、
・Supor PES 800膜(Pall Gelmann)
・Supor PES 450膜(Pall Gelmann)
・Supor PES 200膜(Pall Gelmann)
・Supor 0.2 Mach V膜(Nalgen Filtration Unit)
・Express 0.45(Millipore)
・GF/Fガラス繊維デプスフィルタ(Whatman)
・0.22と1.5μmとの間、優先的には0.22と1μmとの間、より優先的には0.22と0.8μmとの間、さらにより優先的には0.22と0.45μmとの間の細孔径を有するポリマー膜:ポリプロピレン製、ポロエチレンスルホン(PES)製、ナイロン(ポリアミド)製、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製、ポリカーボネート製、ポリエステル製、セルロース系(再生セルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース、混合セルロースエステル)製
・0.02μmの細孔径を有する、酸化アルミニウム製の膜型Anopore(Anodisc)(エキソソーム精製用途)
(・前記ろ過膜は、例として、シリカ、ポリマー、酢酸アルミナ又は酸化アルミナに基づく材料でもよい。)
である。
本発明に基づく装置に使用されるろ過手段の細孔径は、前記生物学的試料中の求める所望の成分に基づいて、当業者により容易に調節されるであろう。
想到される実施態様であれば何でも、且つ非限定的な方法で、ピペットチップの使用との組み合わせで使用され得るスワブは、
・スワブ1(VWR)reference 1490241 フレキシブルスワブ
・スワブ2(Texwipe)reference TX745B ハードスワブ
である。
この使用において、前記スワブの多孔質部分は、開いているピペットチップの一部を包むために、シャフトから分離される。前記ピペットチップは、通常、液体をピペット操作する。
第2面に伸びる前記回収タンクのろ過手段は、前記固定支持体の基部により形成された面に対して、30°以外、すなわち、10と60°との間の角度(垂直に対して30と80°との間の角度に相当で傾斜し得る。これにより、前記サンプルが、濃縮され、回収手段、例えば、ピペット又はスワブにより回収されるのを可能にする。
想到される実施態様であれば何でも、且つ非限定的な方法で、前記装置は、第3のろ過手段を含む第3のタンクを備え得る。前記第3のろ過手段は、サイズが0.02と0.2μmとの間の求められた化合物、例えば、微小胞又はエキソソームのための更なるろ過段階を行うためのものである。
前記装置及び対応する方法は、尿及び血液培養サンプルから、微生物を自動的に回収するのに使用され得、小さな生物学的要素、例えば、エキソソーム又は微小胞を抽出するのにも使用され得る。このため、前記装置は、例えば、癌マーカーとして公知のエキソソーム(直径90nm)を濃縮するのを可能にすることにより、腫瘍学の分野に使用され得る。付加価値は、唾、血清又は血漿のサンプルから、エキソソーム又は微小胞を抽出するための、素早く、一般的で、簡易な方法を提供することである。この方法において、前記回収タンクのろ過手段は、0.02μmの細孔径を有する膜である。任意選択的に、別の実施態様は、前記回収タンクのろ過手段の下流部に、第3のろ過手段を含む第3のタンクを含む。前記第3のろ過手段は、0.02μmの細孔径を有する膜を含む。
本発明に基づく装置の使用例
本発明に基づく装置を、2種類のサンプル:尿(臨床及び植菌)及び血液培養物(臨床及び植菌)において試験した。
一部の実験の目的部は、微生物の回収及び回復(微生物の回収率)における前記装置の有効性を推定することである。実験の第2部分は、これらの微生物を同定するために、質量分光法(ESI又はMALDI)による最終的な分析まで行われる。
実施例1:植菌された尿における実験:自動モードでの3つの微生物における結果
微生物EC(Escherichia coli)、SE(Staphylococcus epidermidis)及びCA(Candidaalbicans)。
前記収率を、前記プレフィルタ上の溶液に導入された微生物の量に対する、プロトコルの最後に前記膜上で収集された微生物の量の割合として規定する。
図17に図示したこの実験から、本発明に基づく装置が正確に動作していることを結論付けることが可能である。本装置は、10mlの尿を効率的にろ過し、それから有意な量の前記微生物を回収するのを可能にする。
実施例2:植菌された健康な尿の実験:自動化ピペット操作装置(4パラレル装置)
種々の再懸濁構成(容量及びフィルタへの垂直距離)についての、EC(Escherichiacoli)及びCA(Candida albicans)の微生物におけるろ過収率
この実験から、前記装置の自動化の可能性に関して、及び、収率における再懸濁種の影響に関して、結論付けるのが可能である。
実施例3:病理学的な尿についての実験:LC−ESI MS(MRMモード)によるE.coliペプチドの検出結果
15の病理学的な尿のバッチを、本発明に基づく装置による二重ろ過(DF)により処理した。前記前置ろ過タンクのろ過手段は、プレフィルタスタック(以下は底部から上部への順序。最上部に配置したプレフィルタが、最初に前記液体を受ける。):ナイロン 30μm/2×VFE 5μm/Filtrona 2mm又は4mm(すなわち、2×2mm)からなり、前記回収タンクのろ過手段を、0.45μmのPES膜(Pall)とする。6から10mLの尿についての一連の前置ろ過/ろ過工程を、最長3分で行う。
1mlの水での洗浄後、取得法としてLC−ESI MS内に注入するために、濃縮物を、400μlの炭酸バッファーに再懸濁させることにより回収し、ついで、溶解−消化プロトコル(手動版)に供した。前記取得法は、E.coliに見出されるペプチドを探すための非最適化法において開発された。前記MRM法は、60個のペプチドをターゲットにし、その内の7個は、E.coli種に特異的であり、その内の9個は、腸内細菌属に共通し、残りの44個は、グラム陰性細菌に一般的なものである。
非常に多様な組成(白血球、赤血球、上皮細胞の量)を含む尿の二重ろ過処理後に、E.coli特異的ペプチドが、bioMerieuxVITEK(登録商標)2の自動化装置において提供された同定の結果に基づいて、E.coli種を含む尿について、全体として十分検出されたことを、表5に示す。これらの同じ尿について、腸内細菌に共通するペプチドの検出も、E.coli種がこの属に属するために正確である。腸内細菌属の細菌を含む尿u10及びu13は、E.coliに特異的なペプチドの存在なしに、この属に特異的なペプチドを明確に示す。C.koseriとして同定された尿u9は、E.coliに特異的なペプチド及び腸内細菌属に共通するペプチドの検出をもたらす。C.koseriのコロニーと共に存在するE.coliの集合の存在も、bioMerieuxChromID(登録商標)CPS培養培地において観察される。
病理学的な尿の1番目のバッチにおけるE.coli種の正確な同定のためのスコアを、表6に提供する。
病理学的な尿の2番目のバッチは、E.coli種を含んだ5つの尿についての表7により説明された目的のモデルにおけるLC−ESI MS分析の上流におけるサンプルを調製するための、我々のプロトコルの有効性を確認する結果を提供した。
病理学的な尿についての実験:MALDI−TOFによる同定の結果
15の病理学的な尿を、前記前置ろ過タンクのろ過手段として、プレフィルタスタック(以下は底部から上部への順序。最上部に配置された前記プレフィルタが、最初に前記液体を受ける。):2×VFE 5μm/Filtrona 2mm及び前記回収タンクのろ過手段として、0.45μmのPES膜(Pall)を備える本発明に基づく装置による二重ろ過により処理した。前記膜上に前記微生物を保持した後、前記微生物を、1mlの水で1回洗浄し、ついで、約30回の吸引/排出操作又は400μlの水による分注/再吸引操作を行うことにより回収した。前記微生物を沈殿させ、上清を除去するために、得られた懸濁液を、10000gで5分間遠心分離した。細菌ペレットを、MALDI−TOFターゲット上に堆積させ、その後、α−シアノ−4−ヒドロキシケイ皮酸マトリクス(HCCAマトリクス)を添加するか、又は、ギ酸(FA)を添加し、乾燥させ、ついで、前記HCCAマトリクスを添加した。MALDI−TOFスペクトルを、Launchpad(bioMerieux VITEK(登録商標)MS装置)により制御されたShimadzu分光計により得た。表8に基づいて提供された同定結果を、「細菌」データベースを調べることにより得た。
=同じ濃度で2種類を含む二微生物性尿
前記同定結果から、下記のことが表され得る(表9も参照のこと。)。
13の標準的な尿:
−4個 無菌
−2個 単微生物性
−4個 二微生物性(主要種を含む)
−及び、3個 二微生物性(同じ濃度の2種を含む)
を利用する。
MALDIターゲット(FA(ギ酸)を含まないHCCA及びHCCAの添加前にFAを含ませたHCCA)上に堆積させる方法に応じて、90%及び100%の正確な同定を、(10の尿のこのパネル上、少なくとも10CFU/mlを陽性とする)種レベルで得た。
(近い濃度の2種を含む)3個の二微生物性について、1種のみを、堆積において一度に同定した。
これらの結果から、本発明に基づく装置を使用する粗製尿の急速な二重ろ過が、MALDI−TOFによる前記生物の正確な同定に十分な微生物を、十分に精製及び回収することを可能にすることが、明確に説明される。
実施例4:植菌された血液培養物についての実験:LC−ESI MS(MRMモード)によるペプチド検出の結果
溶解−ろ過プロトコルは、簡潔に、界面活性剤を含むバッファーの作用による短時間での血球の選択的溶解からなる。
本願明細書に記載された装置により提供された利点は、その形状による。前記回収タンクのろ過手段が30°傾斜しているこの場合、微生物懸濁液を最終的にもたらす液体状溶液による前記微生物の効果的な収集が可能となる。
前記溶解−ろ過プロトコルは、下記の通りである。
〇 本発明に基づく装置における前記回収タンクのろ過手段として使用する、0.2μmのPESろ過膜上で、ろ過を行う。
〇 試験サンプルを、0.4mlの0.3M CAPSバッファー/0.45% Brijで2分間処理し、続けて、2分間ろ過した、0.8mlの血液培養物とする。
〇 175μlの洗浄バッファー1(0.45% NaCl/0.005% Brij97)で3回洗浄する。
〇 175μlの洗浄バッファー2(洗浄バッファー2:0.005% Brij97)で1回洗浄する。
〇 吸引/排出操作(30)又は分注/再吸引操作(30)を一定回数に固定して、200μlの炭酸バッファーで、回収を行う。前記同じ膜上での2回目、3回目及び4回目の反復回収も試験した。Hamiltonピペット操作ロボットにおいて、P2Aにより、溶解−消化を行った。前記MRM法による目的としたペプチドの正確な検出により、E.coli、S.epidermidis及びC.albicansについて、説明を行った。血液培養ボトルに植菌された前記微生物に対して適応させた前記MRM法による検出結果を、図18に表す。3つのグラフは、3つの微生物についての、D培養後(EC1 D、EC2 D、CA1 D、CA2 D、CA3 D、SE1 D、SE2 D、SE3 D)での陽性サンプルにおける特異的なペプチドの正確な検出を示す。少数のペプチド(2から4)が、ネガティブコントロール(Cneg)において検出される。検出されたペプチド数と、陽性サンプルとネガティブコントロールとの間の累積面積との両方における顕著な差異は、記載された装置において行われたプロトコルが、血液培養物に含まれる細菌の収集を可能にすることを明確に示す。
他の血液培養物も、同じ方法で処理したが、前記微生物の回収後に、タンパク質プロファイルを使用して、LC−ESI−MSにより同定するために、プロトコルIを行った。8つのE.coliの血液培養物が、調査した尿データベースでは、Cross−CorアルゴリズムによるLC−ESIにより、明確に同定された。しかし、種が近いため、調査が培養ベースである場合、Shigellaとの混同が存在することを、表10に示した結果は示す。酵母(C.albicans)を含む4つの血液培養物を、(4つの中から)正確に同定する。1つのS.epidermidisの血液培養物を、(4つの中から)明確に同定する。これらの僅かな例の不正確な同定は差し置いて、これらの試験は、本発明に基づく装置において行われた溶解−ろ過によるサンプルの調製の有効性を証明する。
本発明に基づく装置を使用する尿サンプルにおける代替法
操作の多様な工程を、以下に挙げる。
1)受領の際、尿の写真を撮る。
2)チューブ中の容量を、(目盛り付きチューブと比較して)推定する。
3)検証用のbioMerieux ChromID(登録商標)CPSアガー上に、10μlを入れる。
4)5時間の増殖用に、COS上に100μlを播種するために、150μlを4℃で保存した。
5)前記サンプルの残り部分を、本発明に基づく装置で処理した。
前記前置ろ過タンクのろ過手段は、プレフィルタスタックからなる。使用した前記プレフィルタは、底部から上部にかけて、1×VFE 5μm/Filtrona 2mmとする。細菌が収集されるであろう前記回収タンクのろ過手段を、膜:0.45μm PES(Pall)とする。
6)ろ過する尿の容量を、数分のろ過時間で、3と6mlとの間とする。濃縮物を、1000μlの水(Versol)で回収する。
7)手動によるプロトコルの最後に、回収したフラクションと開始時の尿との間で、細胞集団が同じであるかどうかの確認を可能にするために(コロニーの色、多形、二重ろ過の前後のカウント比較)、bioMerieuxChromID(登録商標)CPSアガー上に、10μlを播種する。
8)回収したフラクションの容量の残り部分について、最大量の上清(水)を除去し、MALDI−TOF用の数μlのペレットを維持するために、10000gで5分間遠心分離した。
9)MALDI−TOFプレート上での堆積を、表11の用語に基づいて重複してダプリケートで行った。
10)5時間の短い培養による操作を、100μlの尿の堆積及びスクレーパによる播種により行う。37℃での5時間の増殖後、バイオフィルムを観察する。ついで、このバイオフィルムを、1μlのループで回収し、MALDI−TOFターゲット上に堆積させる。
HCCA:(α−シアノ−4−ヒドロキシケイ皮酸):スポットあたりに1μl
FA:(ギ酸):スポットあたりに0.5μl
二重ろ過:本発明に基づく装置を使用する処理

Claims (20)

  1. 生物学的試料を調製するための装置であって、
    ・第1面に伸びる基部と、前記基部の第1面に対して傾斜している上面と、を含む固定支持体と、
    前記固定支持体から取り外し可能となるように構成される前記上面のろ過ブロックと、を含み、
    前記ろ過ブロックが、回収タンクを含み、回収タンク自体が壁部及びろ過手段を含み、ろ過手段が第2面に伸び且つ前記回収タンクを回収領域と吸引領域とに分けており、吸引領域が吸引手段に連結されるように設計されており、
    ろ過手段の第2面が、固定支持体の基部の面に対して傾斜していることを特徴とする、装置。
  2. 前記回収タンクの前記壁部は、前記固定支持体の前記上面から垂直に延在し、
    前記ろ過手段は、前記上面に対して傾斜し、かつ、前記回収タンクの前記壁部に対して傾斜し、
    前記ろ過手段が前記上面及び前記回収タンクの前記壁部に対して傾斜するときの傾斜角は、固定されている、請求項1に記載の装置。
  3. ろ過ブロックが、前記ろ過ブロックから取り外し可能となるように構成される前置ろ過タンクを更に含み、
    前記前置ろ過タンクが、前置ろ過タンクを回収領域と吸引領域とに分けるろ過手段を含み、
    前置ろ過タンクの吸引領域が回収タンクの回収領域と流体連通している、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 置ろ過タンクの吸引領域が、回収タンクの周囲に位置する、請求項1から3の何れか一項に記載の装置。
  5. 前置ろ過タンクの吸引領域が第2の吸引手段に連結されるように設計されている、請求項またはに記載の装置。
  6. 回収領域における回収タンクの壁部が、部分的に傾斜しているか、又は尖ったアーチの形状にある、請求項1からの何れか一項に記載の装置。
  7. 回収タンクのろ過手段が、0.02μmと1.5μmとの間、0.02μmと1μmとの間、0.02μmと0.8μmとの間、または0.02μmと0.45μmとの間の孔径を有する少なくとも1つの膜を含む、請求項1からの何れか一項に記載の装置。
  8. 前置ろ過タンクのろ過手段が、5μmと1000μmとの間、または5μmと100μmとの間の孔径を有する少なくとも1つのフィルタを含む、請求項からの何れか一項に記載の装置。
  9. 前置ろ過タンクのろ過手段がフィルタのスタックを含む、請求項に記載の装置。
  10. 回収タンクのろ過手段の第2面が、固定支持体の基部の面に対して10°から60°の間の角度、または30°に等しい角度で傾斜している、請求項1からの何れか一項に記載の装置。
  11. 回収タンクが、回収タンクのろ過手段を協同して保持する上部と下部とを含む、請求項1から10の何れか一項に記載の装置。
  12. 前置ろ過タンクが、前置ろ過タンクのろ過手段を協同して保持する上部と下部とを含む、請求項3、又は請求項3を引用する場合の請求項4〜11の何れか一項に記載の装置。
  13. 前置ろ過タンクが、ピペット操作ロボット用ツール、例えば、ピペットホルダ又はスワブホルダを、前置ろ過タンクのろ過手段に対して垂直に提供する手段を含む、請求項3、又は請求項3を引用する場合の請求項4〜11の何れか一項に記載の装置。
  14. ろ過ブロックが、取り外し可能である第3のろ過タンクを更に含み、前記第3のろ過タンクが、第3のろ過タンクを回収領域と吸引領域とに分けるろ過手段を含み、
    第3のろ過タンクの回収領域が回収タンクの吸引領域と流体連通している、請求項3、又は請求項3を引用する場合の請求項4〜13の何れか一項に記載の装置。
  15. 吸引手段が吸引/排出手段である、請求項3、又は請求項3を引用する場合の請求項4〜14の何れか一項に記載の装置。
  16. 回収タンクの壁部とろ過手段とが、微生物が優先的に保持される領域をろ過手段上に形成するように構成されている、請求項3、又は請求項3を引用する場合の請求項4〜15の何れか一項に記載の装置。
  17. 生物学的試料を処理するための、請求項1から16の何れか一項に記載の装置の使用。
  18. 請求項1から16の何れか一項に記載の装置を使用して生物学的試料を処理するための方法であって、
    ・回収タンクのろ過手段上に生物学的試料を入れる工程、
    ・回収タンクの吸引領域に連結されている吸引手段を使用して、回収タンクのろ過手段を通して生物学的試料を吸引する工程、
    ・回収タンクのろ過手段上の微生物を回収する工程
    を含む、方法。
  19. 請求項3、又は請求項3を引用する場合の請求項4〜16の何れか一項に記載の装置を使用して生物学的試料を処理するための方法であって、
    ・前置ろ過タンクのろ過手段上に生物学的試料を入れる工程、
    ・回収タンクの吸引領域に連結されている吸引手段を使用して、回収タンクのろ過手段上に生物学的試料を入れるために、前置ろ過タンクのろ過手段を通して生物学的試料を吸引する工程、
    ・回収タンクの吸引領域に連結されている吸引手段を使用して、回収タンクのろ過手段を通して生物学的試料を吸引する工程、
    ・回収タンクのろ過手段上の微生物を回収する工程
    を含む、方法。
  20. 請求項3、又は請求項3を引用する場合の請求項4〜16の何れか一項に記載の装置を使用して生物学的試料を処理するための方法であって、
    ・前置ろ過タンクのろ過手段上に生物学的試料を入れる工程、
    ・前置ろ過タンクの吸引領域に連結されている第2の吸引手段を使用して、回収タンクのろ過手段上に生物学的試料を入れるために、前置ろ過タンクのろ過手段を通して生物学的試料を吸引する工程、
    ・回収タンクの吸引領域に連結されている吸引手段を使用して、回収タンクのろ過手段を通して生物学的試料を吸引する工程、
    ・回収タンクのろ過手段上の微生物を回収する工程
    を含む、方法。
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