JP4150187B2 - 限外濾過を使用するプラスミド回収の方法及び装置 - Google Patents
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Description
本発明はプラスミド回収方法及び該方法の実施装置に関する。より特定的には本発明は、プラスミド調製方法及び該方法の実施装置に関する。
【0002】
(発明の背景)
アルカリ溶菌後の細菌溶解液からプラスミドを回収する慣用の方法は、結合、洗浄及び溶出から成る方法として公知である。この方法では、ヨウ化カリウムのようなカオトロピック試薬の存在下でガラス繊維フィルターに結合させることによってプラスミドを清澄化溶菌液から回収する。このカオトロピック試薬はプラスミドをガラス繊維に結合させるが、その他の細胞成分の殆どを通過させる。次にガラス繊維フィルターをエタノール(70重量%以上の濃度)で洗浄してカオトロピック試薬を除去する。余剰のエタノールは吸取り、遠心または十分な真空乾燥によってフィルタープレートの下面から除去される。次に水または低塩バッファを使用してガラス繊維からプラスミドを溶出させる。
【0003】
この方法には多くの欠点がある。第一に、系に汚染物質(エタノール)を導入し、その完全な除去が難しい。残留エタノールはプラスミドに対してまたはプラスミドに行う試験に対して好ましくない影響を及ぼす。加えて、この方法には時間がかかり、また、方法が多くの順次段階を要する。更に、ガラス繊維のプラスミド結合容量が小さいので結合効率がよくない。また、ガラスからの溶出が完全でない。ある種のプラスミドはガラスに不可逆的に結合することが知見された。総体的に、プラスミドの回収率は有効なプラスミドのしばしば80%未満であり、ときには70%未満である。
【0004】
本発明は、新しい汚染物質の導入を排除し、より高い純度のプラスミドを従来の方法よりもはるかに高い回収速度で回収できるように改良されたプラスミドまたはその他の環状DNAの回収方法及び装置を提供する。
【0005】
(発明の概要)
本発明は、細胞を破壊し、破壊された細胞を次に1つまたは複数の精密濾過(microfiltration;MF)膜または粗濾過(coarse filtration)膜で濾過する方法を提供する。殆どの細胞破片を上記の(1つまたは複数の)膜によって除去し、次いで残りを限外濾過(ultrafiltration;UF)膜によって濾過し、プラスミドまたはその他のDNAをUF膜の上面に残留させ、この上面から回収する。
【0006】
方法は、MF濾過段階または粗濾過段階とUF濾過段階との双方を行うために遠心また定常差圧(constant pressure differential)(正または負)を使用する。方法が双方の段階に定常差圧を使用するのが好ましく、双方の段階に負の定常差圧(真空)を使用するのが特に好ましい。
【0007】
更に、この方法を実施する装置が開示されている。装置は、1つまたは複数のウェルを含む上段フィルタープレートを備えており、(1つまたは複数の)ウェルの各々の内部に、好ましくは(1つまたは複数の)ウェルの底部近傍にMF濾過膜または粗濾過膜が配置されている。上段プレートは定常差圧の供給源との接続手段を備えている。1つまたは複数のウェルを有する下段プレートが配備されており、下段プレートの(1つまたは複数の)ウェルの各々の内部に、好ましくはウェルの底部近傍にUF膜が配置されている。下段プレートは負の定常差圧の供給源との接続手段を備えている。下段プレートの下方に廃液コレクタまたはドレンが配備されている。
【0008】
本発明の1つの目的は、
(a)細胞成分、特にプラスミド及びその他のDNAを遊離させるために細胞壁を十分に破壊する段階と、
(b)1つまたは複数の精密濾過膜または粗濾過膜または両濾過膜の組合せによって細胞成分を濾過し、濾液を収集する段階と、
(c)1つまたは複数の限外濾過膜によって(b)の濾液を濾過して、プラスミドまたはその他のDNAを1つまたは複数の限外濾過膜の上面に不通過物(retentate)として残留させる段階と、
(d)プラスミドまたはその他のDNAを限外濾過膜の上面から回収する段階と、
から成るプラスミドまたはその他のDNAの回収方法を提供することである。
【0009】
本発明の別の目的は、
(a)細胞壁を十分に破壊して細胞成分、特にプラスミドまたはその他のDNAを遊離させる段階と、
(b)濾過を推進するために正圧を使用し1つまたは複数の精密濾過膜または粗濾過膜または両濾過膜の組合せによって細胞成分を濾過し、濾液を収集する段階と、
(c)濾過を推進するために負圧を使用し1つまたは複数の限外濾過膜によって(b)の濾液を濾過して、プラスミドまたはその他のDNAを1つまたは複数の限外濾過膜の上面に不通過物として残留させる段階と、
(d)プラスミドまたはその他のDNAを限外濾過膜の上面から回収する段階と、
から成るプラスミドまたはその他のDNAの回収方法を提供することである。
【0010】
本発明の別の目的は、
(a)細胞壁を十分に破壊して細胞成分、特にプラスミドまたはその他のDNAを遊離させる段階と、
(b)濾過を推進するために正圧を使用し1つまたは複数の精密濾過膜または粗濾過膜または両濾過膜の組合せによって細胞成分を濾過し、濾液を収集する段階と、
(c)濾過を推進するために正圧を使用し1つまたは複数の限外濾過膜で(b)の濾液を濾過して、プラスミドまたはその他のDNAを1つまたは複数の限外濾過膜の上面に不通過物として残留させる段階と、
(d)プラスミドまたはその他のDNAを限外濾過膜の上面から回収する段階と、
から成るプラスミドまたはその他のDNAの回収方法を提供することである。
【0011】
本発明の別の目的は、
(a)細胞壁を十分に破壊して細胞成分、特にプラスミドまたはその他のDNAを遊離させる段階と、
(b)濾過を推進するために負圧を使用し1つまたは複数の精密濾過膜または粗濾過膜または両濾過膜の組合せによって細胞成分を濾過し、濾液を収集する段階と、
(c)濾過を推進するために正圧を使用し1つまたは複数の限外濾過膜で(b)の濾液を濾過して、プラスミドまたはその他のDNAを1つまたは複数の限外濾過膜の上面に不通過物として残留させる段階と、
(d)プラスミドまたはその他のDNAを限外濾過膜の上面から回収する段階と、
から成るプラスミドまたはその他のDNAの回収方法を提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、
(a)細胞壁を十分に破壊して細胞成分、特にプラスミドまたはその他のDNAを遊離させる段階と、
(b)濾過を推進するために負圧を使用し1つまたは複数の精密濾過膜または粗濾過膜または両濾過膜の組合せによって細胞成分を濾過し、濾液を収集する段階と、
(c)濾過を推進するために負圧を使用し1つまたは複数の限外濾過膜で(b)の濾液を濾過して、プラスミドまたはその他のDNAを1つまたは複数の限外濾過膜の上面に不通過物として残留させる段階と、
(d)プラスミドまたはその他のDNAを限外濾過膜の上面から回収する段階と、
から成るプラスミドまたはその他のDNAの回収方法を提供することである。
【0013】
本発明の別の目的は、1つまたは複数の精密濾過膜または粗濾過膜を有する上段フィルタープレートと1つまたは複数の限外濾過膜を有する下段フィルタープレートとを含み、上段フィルタープレートが下段フィルタープレートの上方に下段フィルタープレートに近接して配置されている、プラスミドまたはその他のDNAの回収装置を提供することである。
【0014】
本発明のこれらの目的及びその他の目的は発明の詳細な説明及び特許請求の範囲から明らかにされるであろう。
【0015】
(図面の簡単な説明)
図1は、本発明の第一の好ましい方法のブロック図である。
図2は、本発明の第二の好ましい方法のブロック図である。
図3は、本発明の第三の方法のブロック図である。
図4は、本発明の第四の方法のブロック図である。
図5は、本発明の1つの方法のブロック図である。
図6は、本発明方法を実施する1つの装置の断面図である。
図7は、本発明方法を実施する第二の装置の断面図である。
【0016】
(詳細な説明)
図1は本発明方法の第一の実施態様を示す。第一段階10は、回収すべきプラスミドまたはその他のDNA物質を遊離させるために対象となる細胞を破壊する段階である。この段階は多様な方法で行うことができる。最も常用される方法は、アルカリ性物質と水酸化ナトリウム及びSDS(ドデシル硫酸ナトリウム)のような水性流体を含有する界面活性剤とを細胞の再浮遊溶液に導入して細胞の溶解を惹起するアルカリ溶解手順を使用する方法である。
【0017】
次に段階11で、溶解した細胞を1つまたは複数の微孔質濾過膜または粗濾過膜によって濾過して、細胞壁、変性タンパク質及び染色体DNAのような細胞破片とその他の大きい細胞成分とを除去する。
【0018】
次いで濾液を収集する。方法が順次方法であるときは濾液を限外濾過膜の上部に収集し、段階が個別段階であるときは濾液を適当な容器に収集する。
【0019】
次に濾過段階12で、濾液を1つまたは複数の限外濾過膜で濾過して、プラスミドまたはその他のDNAを限外濾過膜の上部に収集する。次いで段階13で、使用すべきプラスミドまたはその他のDNAを回収する。
【0020】
1つまたは複数の精密濾過膜または粗濾過材を使用し得る。典型的には1つの膜を使用するが、特に細胞破片の量が多いときまたは第一膜が早期に目詰まりし易いときは細胞破片を完全に除去するために2つ以上の膜のシリーズを使用してもよい。多数の膜を使用する場合、これらの膜を個別的に使用してもよく、または互いに連続的に配置してもよい。連続的に配置するときは、連続する膜の各層の表示細孔径が同じであるかまたは次第に小さくなるのが好ましい。この実施態様では、1つの粗フィルターを使用し、次いで1つの微孔質フィルター、2つの粗フィルターまたは2つの微孔質フィルターを使用する。
【0021】
典型的には、この用途に使用されるこれらの1つまたは複数の微晶質膜の表示細孔径は約0.01ミクロンから約100ミクロンの範囲、好ましくは約0.05ミクロンから約75ミクロンの範囲、より好ましくは約0.1ミクロンから約50ミクロンの範囲である。
【0022】
典型的には、粗フィルターの表示細孔径は約100ミクロンから約1,000ミクロンの範囲、好ましくは約100ミクロンから約500ミクロンの範囲、より好ましくは約100ミクロンから約250ミクロンの範囲である。
【0023】
精密濾過膜及び/または粗濾過膜は天然または合成のポリマー、紙、セラミックス、または、ステンレススチールもしくはニッケルのような金属から形成され得る。膜の製造に使用できる好ましいポリマーとして、ニトロセルロース、再生セルロース、酢酸セルロース、並びに、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン及びポリアリールスルホンのようなポリスルホン類、ポリフッ化ビニリデン、並びに、超高分子量ポリエチレン、低密度ポリエチレン及びポリプロピレンのようなポリオレフィン類、ナイロンとその他のポリアミド類、PTFE、並びに、ポリ(TFE−co−PFAVE)のような熱可塑性フッ化ポリマー、ポリカーボネート類、または、Minneapolis,Minnesotaの3Mから入手可能なEMPORERTM膜のような粒子充填膜が挙げられるが、これらに限定されるものではない。膜は多孔質流延膜、製織もしくは不織材料、または、トラックエッチングのような別の慣用の膜製造法によって形成された多孔質材料でよい。これらの膜はすべて当業界で周知であり、Millipore Corporation of Bedford,Massachusettsのような多くの供給業者から市販されている。
【0024】
所望の場合には、これらの膜が親水性になるように処理し得る。このような技術は公知であり、その例として、グラフト化、架橋、または、親水性材料の単なる重合、または、膜の表面コーティングなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0025】
精密濾過段階または粗濾過段階は、1999年5月5日出願のUSSN 60/132,369及び2000年2月14日出願のUSSN 60/182,357に教示されている遠心力、重力または定常差圧(例えば正圧または真空)のような慣用の任意の処理によって開始し得る。これらの特許の教示はその全体が参照によって本発明に含まれるものとする。
【0026】
“定常差圧”という用語は、正圧または負圧(または真空)を意味する。液体の水面の高さ(head height)の低下が原因で時間の経過に伴って圧力が絶えず減少していく遠心法の圧力と違って、定常差圧法では液体に作用する圧力が濾過サイクルを通じて一定に維持され得る。更に、圧力は該圧力の作用を受ける液体の水面の高さから独立しているので、濾過処理をその完了まで推進するために圧力を時間の経過に伴って増加させることもできる。所望の場合には圧力の経時的な減少もこの定義に包含される。しかしながら遠心と違って、この減少は管理されており、液体の水面の高さから独立しているので予定外の流束の減衰は抑制または抑止される。
【0027】
この方法では定常差圧の力がデバイス内の液体に作用し、従来の遠心のような重力により及ぶ力でなく定常差圧が濾過処理の駆動力になる。正の差圧(正圧)を使用するとき、該圧力が典型的には液体の頂部に加えられて液体の膜通過を促進する。負の差圧または真空を使用するとき、該圧力が典型的には膜の下流側に加えられて液体の底部に作用し、膜を通して液体を吸引する。
【0028】
加えられる力(正または負)のレベルは複数の要因に左右される。これらの要因としては、濾過すべきサンプルの量、使用される膜の種類(膜の細孔径または排除限界分子量(molecular cutoff)、膜の強度及び膜厚)、膜の実効濾過面積、濾過を生じさせるための速度、及び、サンプルの分極レベルがある。
【0029】
遠心濾過と違って定常差圧濾過は、水面の高さを成立させて維持する能力から完全に独立している。これは、方法が典型的には溶質の非分極性濃度で流束減衰を全く蒙らないことを意味する。典型的には少量の場合、定常差圧によって推進される限外濾過で得られる濃縮倍率は同じ長さの時間内に遠心によって得られる濃縮倍率に比べてはるかに高いという結果が得られる。
【0030】
標準的にはこの方法は様々な量の液体を処理することができ、上限値は約2ミリリットルである。より典型的には、方法が1ミリリットル未満、好ましくは0.5ミリリットル(500マイクロリットル)未満の量を処理できる。十分な水面の高さがあるので、遠心が定常差圧法と全く同様に速いという上限は存在する(正確なレベルは特に、使用される流体並びに使用される定常差圧及び遠心のレベルに依存する)。しかしながら、透析濾過に関して後述するように、遠心のほうが明らかに速いという速度であるときにも、遠心よりも本発明方法が好ましく使用される正当な別の理由が存在する。例えば、本発明方法は透析濾過の必要性を削除または軽減する。
【0031】
しかしながらもっと少ない量の場合、定常差圧の使用が遠心の使用よりも明らかに速いことは明白である。定常差圧法が遠心よりも速くなる点を以後の記載で“突破点(breakthrough point)”と呼ぶ。約0.300ミリリットルという少ない量を使用するとき、本発明方法は遠心よりも約60%速い。
【0032】
定常差圧のレベルを変更することによって方法の効果を変更し得る。例えば、定常差圧を正常に加える圧力(1×)の3.5倍(3.5×)に増加させると、濾過速度はほぼ6倍(6×)に増加する。更に、増加した(3.5×)差圧を用いるとほぼ1分で突破点が生じる。これに比較して、不変化の(1×)圧力による定常差圧を用いると突破点は7分で生じる。
【0033】
高いレベルの分極特性を有する濾材中では流束減衰が生じ得る。そのような場合、本発明方法による濾過中にもある程度の流束減衰(flux decay)が観察されるかもしれないが、これは、水面の高さとは無関係であり、濾過されている物質の固有特性に関係があると考えなければならない。これは、使用されるサンプルの初期量が少ないほど、このような分極性材料の存在下であっても高いレベルの限外濾過及び回収が十分な速度で得られることを意味する。このような結果を遠心法で得ることは必ずしも可能ではない。
【0034】
定常差圧は負圧例えば減圧(例えば大気圧未満または真空)でもよくまたは正圧(例えば大気圧以上)でもよい。
【0035】
負の定常差圧または真空としては典型的には約5インチHgから約27インチHg(169−914ミリバール)の力を使用し得る。より好ましくは、約10インチから約27インチ(338−914ミリバール)を使用し得る。真空の力のレベルは、システムの所望パラメーター、所望の限外濾過速度及び使用されるサンプルに適合するように使用者が容易に変更できる。
【0036】
正の定常差圧として典型的には約5psiから約80psiの範囲の圧力を使用し得る。より高い圧力に耐える強度をもつ装置を用いるならばより高い圧力の使用も可能であろう。より好ましくは、約40psiから約60psiの範囲の圧力を使用し得る。正圧のレベルは、システムの所望パラメーター、所望の限外濾過速度及び使用されるサンプルに適合するように使用者が容易に変更できる。
【0037】
濾過すべき出発流体の量は広範囲に変更できる。しかしながらこの方法は、適当な水面の高さを形成し維持することが通常はできない少量の液体に対して特に有用であることが知見された。このような量は一般に約1,000マイクロリットル未満、好ましくは約500マイクロリットル未満であり、1マイクロリットル未満であってもよい。
【0038】
方法の別の利点は、透析濾過(超純水または溶媒中で希釈を繰返すことによって塩または汚染物質を減らし、次いで遠心濾過によって溶媒和した不純物及び塩を除去する)の必要性が軽減または削除されることである。従ってこの方法は、このような透析濾過段階に時間がかかりまた透析濾過段階が完全でないときには得られる結果が歪められるような生物研究の分野で特に有利である。
【0039】
一回の通過遠心法が生物サンプルから塩及びその他の不純物を完全には除去しないことは公知である。従って、標準的なプロトコルではこれらの不純物を十分に除去するために超純水または溶媒中で不通過物を希釈し、得られた物質を1回または複数回再遠心する。
【0040】
標準的な遠心では、膜上の液体量があるレベル以下になったとき、典型的には1マイクロリットルよりも少ない量になったとき、液体が限外濾過でなく主として蒸発という現象によって除去されることは知見されている。何故ならば、水面の高さが小さいので残留液体に圧力が殆ど作用せず、従って濾過が殆ど生じないからである。このため、不純物は透析濾過フィルターの表面で脱水されるだけである。不通過物に復元用液体を加えると、これらの物質は復元用液体に容易に溶解し、不通過物と共に残留する。このため複数の透析濾過段階が必要になる。
【0041】
定常差圧法を使用するときは、(濾過が水面の高さから独立して機能するので)濾過はこれらの不純物を除去する主要手段という機能を維持しており、従って不純物は膜を通過し、遠心によって達成できるよりもはるかに高度に不通過物から除去される。本発明方法では1回の通過で本質的に全部の不純物が除去されるが、従来の遠心法では1回の通過で除去される量はしばしば不純物全量の90%未満である。従って本発明方法では、濾過後の透析濾過段階の必要性が軽減または削除され、以後に使用するためのより純粋な物質が得られる。
【0042】
上述のように、本発明方法は出発物質の容量が少ないときには遠心法よりも迅速な処理が行われるので特に有用である。また、生物サンプルから不純物を除去することを目的とするときにはもっと多い量の出発サンプルに対して使用でき、遠心法よりも長い濾過時間を要するかもしれないが、透析濾過段階が殆ど不要であり、しかも、より純粋な不通過物が得られる。総処理時間(濾過と透析濾過)が短縮されるので見掛け濾過時間の延長は障害にならない。
【0043】
精密濾過段階から得られた濾液は、プラスミド、その他の細胞成分及び細胞液と、溶解段階または精密濾過段階で使用された溶解材料または水性流体とを含有している。
【0044】
次に濾液を限外濾過で処理する。この処理では、(1つまたは複数の)限外濾過膜の表面にプラスミドを残留させて濾液のその他の成分を実質的に完全に除去する。プラスミドは後で使用するために限外濾過膜の表面で収集される。限外濾過には遠心、正圧または負圧などのいかなる方法を使用してもよいが、好ましくは正または負の定常差圧またはその双方の組合せを使用する。
【0045】
1つまたは複数の限外濾過膜を使用し得るが、典型的には1つの限外濾過膜で十分である。
【0046】
(1つまたは複数の)限外濾過膜が有するべき排除限界分子量(排除限界分子量よりも大きい物質は主として膜の上流に残留し、排除限界分子量よりも小さい物質は膜を通過するか膜中に移行する)の表示値は、回収を所望するプラスミドまたはその他のDNAのサイズ次第で、約3,000ダルトンから約300キロダルトンの範囲でなければならない。
【0047】
この方法に使用され得る限外濾過(UF)膜は、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン及びポリアリールスルホンのようなポリスルホン類、ポリフッ化ビニリデン、並びに、ニトロセルロース及び再生セルロースのようなセルロース及びセルロース誘導体を非限定例とするグループから形成できる。これらの膜は典型的には、一般に高度な多孔質構造から形成される支持層を有している。これらの支持層の典型的な材料は、紡糸接着(spun bounded)ポリエチレンまたはポリプロピレンのような種々の不織材料、紙またはガラス、あるいは、膜自体と同じかまたは異なるポリマーから形成された微孔質材料である。このような膜は当業界で公知であり、Millipore Corporation of Bedford,Massachusettsのような種々の供給業者から市販されている。
【0048】
好ましいUF膜は、Millipore Corporation of Bedford,Massachusettsから市販されているYMTMまたはBiomaxTMのような再生セルロース膜またはポリスルホン膜である。
【0049】
精密濾過膜及び限外濾過膜の双方は、1つの膜の形態で使用されてもよくまたは同時に作動できる複数の膜の形態で使用されてもよい。例えば、単一の膜をMilliporeのAnalytical Stainless Steel Filter Holder,Catalog #xx30 012 40のようなフィルターホルダーまたはMilliporeのMicroconRTMデバイスに保持し得る。複数の膜を含むデバイスは、複数のMicroconRTMデバイス、または、Milliporeから入手できるMULTISCREENTMプレートのようなマルチウェルプレートを使用する。マルチウェルプレートのウェル数には複数の種類があり、典型的には1プレートあたり96ウェルまたは384ウェルである。別のマルチウェル膜デバイスは1プレートあたり2ウェルから1536以上のウェルを有するように設計され得る。単一デバイスまたは多重デバイスの選択及び多重デバイス中の膜の数は用途及び回収すべきプラスミドの量に依存する。概して、必要量の総量はかなり少なく、MICROCONRTMデバイスのような小さい単一フィルターデバイスまたはMULTISCREENRTMプレートのような96ウェルもしくは384ウェルのマルチウェルデバイスが好ましい。
【0050】
1つまたは複数の精密濾過膜及び1つまたは複数の限外濾過膜はフィルターの深さ方向で対称または非対称の細孔形状(形態)を有し得る。対称という用語は、細孔径が膜の一方の表面から他方の表面まで殆ど変化しないことを意味する。非対称という用語は、細孔径が一方の側から他方の側まである程度変化することを意味する。非対称膜は多様な形態及び配置を有しているが、一般には、対称、非対称、等方性部分と非対称部分との連続、膜の最も小さい細孔が構造の深部に存在するような発散性非対称部分(diverging asymmetric portions)、最も小さい細孔が1つの表面に存在し且つ2つの非対称層の境界近傍の細孔の寸法が隣接する非対称層のいずれの細孔よりも小さい収束性非対称部分、から成るグループから選択された形態を有している。製織(woven)形態または不織形態であるとき、膜は、広範囲の様々な細孔径を有することができ、対称または非対称の定義で分類されない。膜はしばしば深部フィルター(depth filter)として分類される。
【0051】
図2は本発明の第二の好ましい方法を示す。この方法では、段階20で図1の方法の説明と同様にして細胞を破壊し、段階21で1つまたは複数のMF濾過膜及び/または粗濾過膜で順次濾過し、次いで段階22で1つまたは複数のUF膜で正の定常差圧によって濾過する。これらの膜が図5に示す後述のデバイスに配置されているとき、正圧は(1つまたは複数の)MF濾過膜及び/または粗濾過膜だけに加えられ、その圧力がUF膜にも作用するであろう。あるいは、正圧が各段階に個別に加えられてもよい。次いでUF濾過段階23の表面からプラスミドを回収する。
【0052】
方法の実施に適した圧力は、典型的には約0.1バールから約6.9バールの範囲、好ましくは約0.17バールから約0.85バールの範囲である。2つの濾過段階21及び22で圧力を個別に加える場合には、一方の段階で加える圧力を他方の段階で加える圧力と同じにする必要はない。
【0053】
図3は本発明方法の別の実施態様を示す。この実施態様で、細胞破壊段階30は図1の実施態様の細胞破壊段階に等しい。精密濾過段階31及び限外濾過段階32はいずれも各膜の下流側に負の定常差圧(CPD)を使用することによって行う。しかしながら、図2の実施態様と違って、段階31及び32の各々に負圧を個別に加えることが必要である。その理由は、現在入手可能なUF膜の特性では、MF濾過膜及び/または粗濾過膜に力を供給するだけでUF膜を十分に通過できるような力を生じさせることができないからである。しかしながら、このような力を生じさせ得る特性をもつUF膜が開発されれば、そのようなUF膜を特許請求の範囲に記載の本発明方法の範囲に包含することも本出願の目的である。プラスミドまたはその他のDNAは段階33で回収される。
【0054】
図4は本発明の別の好ましい方法を示す。この方法で、細胞破壊段階40は図1の実施態様の教示と同様に行われ、精密濾過段階41は正圧によって行われ、限外濾過段階42は負の定常差圧によって行われる。次いでプラスミドまたはその他のDNAを段階43で回収する。
【0055】
図5は別の好ましい方法を示す。この方法で、細胞破壊50は図1の実施態様の教示と同様に行われ、精密濾過段階51は負の定常差圧によって行われ、限外濾過段階52は正の定常差圧によって行われる。プラスミドまたはその他のDNAは段階53で回収される。
【0056】
遠心のような別の処理駆動力を上記段階のいずれかに使用してもよい。
【0057】
図6は図1〜5の処理を実施するための適当な装置を示す。この図で、第一プレート60と第二プレート61とは、プレート60がプレート61の上方に存在しプレート61に着脱自在にシールされるように配置されている。上段プレート60はカバー62を有しており、圧縮空気のような圧力源(図示せず)から正の定常差圧を加えるポート63がカバー62に接続されている。ポートは、ポート63に近接して図示されたバルブ64などによって正の定常差圧源に対して選択的に開閉される。しかしながら、バルブをカバーと差圧源との間の別の位置に配置できること、または、圧力源とポートとの接続を変更または遮断する別の公知手段を使用できることは理解されよう。
【0058】
上段プレート60は1つまたは複数の膜を含む。この実施例では、粗濾過膜及び精密濾過膜または双方の組合せから選択された1つの膜65が使用されている。
【0059】
下段プレート61は1つまたは複数の限外濾過膜66を含む。ゴムガスケット67がプレート間の着脱自在なシールを形成しているが、当業界で公知の別のシール手段も使用できる。図では下段プレート61に取り付けられているが、上段プレート60に取り付けられてもよくまたはプレート60または61の双方から独立していてもよい。
【0060】
下段プレートから濾液を捕獲する廃液受容器68が下段プレートの下方に配置されている。受容器はドレン(図示せず)に直結されてもよくまたは濾液を通過させその後に個別に廃棄する単なる液溜めであってもよい。
【0061】
また、所望ならば使用中に2つのプレートを相互保持するためのクランプ、ネジまたはその他の保持素子を使用してもよい。
【0062】
図示のプレート60及び61の双方は単一ウェルをもつように設計されている。これに代替して、各ウェルに1つの膜を備えた多数のウェルを有するプレートも使用できることは理解されよう。8、12、96、384、1536個またはそれ以上のウェルを有するプレートはMillipore Corporationなどのような供給業者から市販されており、公知である。
【0063】
デバイスは以下のように使用される。対象とする細胞を上段プレート中で溶解させるか、または、単独で溶解させてから上段プレートに移す。上段プレートはゴムガスケットなどを使用して下段プレートにシール的に接続されており、下段プレートは液溜めまたはドレンに接続されている。カバーを取り付け、ポートを圧縮空気源のような正の定常差圧源に接続する。液体成分及び微粒成分の全部が上段プレートの膜を通過して下段プレートの膜の表面に到達するように圧力を作用させる。次いで液体成分は同じこの圧力によってUF膜を通過し、プラスミドまたはその他のDNAはUF膜の上面に残留する。圧力を遮断し、カバー及び上段プレートを取り外して廃棄する。次に以後の処理及び分析を行うために、例えばプラスミドまたはその他のDNAを再水和させ膜表面からピペットで吸い上げることによって下段プレートの膜の上面からプラスミドまたはその他のDNAを回収する。
【0064】
上記の構造は、定常差圧、遠心またはその他の処理に正圧を使用するときに有効に作動する。負圧だけを使用する方法では該構造を使用できない。その理由は、下段プレートのUF膜及び上段プレートの双方に通過流を生じさせるために必要な負圧力は余りにも大きいのでUF膜が破壊されるからである。また、駆動力を供給するポートが1つしかないので、正の圧力及び負の圧力を混用する方法でも使用できない。
【0065】
図7は、双方の濾過段階で真空のような負の圧力を使用するかまたは一方の段階で正の圧力及び他方の段階で負の圧力を混用するときに図1〜5の方法を実施するのに適した第二の装置を示す。この図で、第一プレート80及び第二プレート81は、プレート80がプレート81の上方に存在してプレート81に着脱自在にシールされるように配置されている。但し、着脱自在にシールされることは必須ではない。上段プレート80はカバー82を有しており、圧縮空気または真空のような供給源(図示せず)から定常差圧を作用させる第一ポート83がカバー82に接続されている。第一ポート83は該ポート83に近接して図示されたバルブ84などによって正の定常差圧源に選択的に開閉される。但し、バルブがカバーと差圧源との間の別の位置に配置できること、または、差圧源とポートとの接続を変更または遮断する別の公知手段を使用できることは理解されよう。
【0066】
上段プレート80は1つまたは複数の膜を含む。この実施例では上段プレート80は粗濾過膜及び精密濾過膜または両者の組合せから選択された1つの膜85を含む。
【0067】
下段プレート81は1つまたは複数の限外濾過膜86を含む。ゴムガスケット87がプレート間の着脱自在なシールを形成している。但し、当業界で公知の別のシール手段も使用できる。図では下段プレート81に取り付けられているが、上段プレート80に取り付けられてもよく、または、プレート80もしくは81の双方から分離していてもよい。
【0068】
下段プレートから濾液を捕獲する廃液受容器88が下段プレートの下方に配置されている。受容器はドレン(図示せず)に直結しているかまたは濾液を通過させ、その後に分離して廃棄する単なる液溜めであってもよい。
【0069】
第二ポート89が下段プレート81に接続されており、下段プレートに濾過駆動力を供給するために使用される。第二ポート89は、ポート89に近接して図示されたバルブ90などによって正の定常差圧源に選択的に開閉される。但し、バルブがカバーと差圧源との間の別の位置に配置できること、または、差圧源とポート89との接続を変更または遮断する別の公知手段を使用できることは理解されよう。
【0070】
2つのポートは同じ力または異なる力(例えば双方が正、または双方が負、または一方が正で他方が負)によって同時に使用されてもよくまたは順次に(第一ポートの次に第二ポートの順で)使用されてもよい。
【0071】
また、所望ならば使用中の2つのプレートを相互保持するためのクランプ、ネジまたはその他の保持素子を使用してもよい。
【0072】
図示のプレート80及び81の双方は単一ウェルをもつように設計されている。これに代替して、各ウェルに1つの膜を備えた多数ウェルを有するプレートも使用できることは理解されよう。8、12、96、384、1536個またはそれ以上のウェルを有するプレートはMillipore Corporationなどのような供給業者から市販されており、公知である。
【0073】
デバイスは以下のように使用される。対象とする細胞を上段プレート中で溶解させるか、または、単独に溶解させてから上段プレートに注入する。上段プレートはゴムガスケットなどを使用して既に下段プレートにシール的に接続されており、下段プレートは液溜めまたはドレンに接続されている。カバーを取り付け、ポートを圧縮空気源または真空のような正または負の定常差圧源に接続する。液体成分及び微粒成分の全部が上段プレートの膜を通過して下段プレートのUF膜の表面に到達するように圧力を作用させる。次いで液体成分は第二ポートから送出された濾過駆動力によってUF膜を通過するが、駆動力は上段プレートで使用された力と同じ種類の力(例えば双方が負の定常差圧であるかまたは双方が正の定常差圧である)であるか、または、異なる種類の力(例えば、一方が負の定常差圧であり他方が正の定常差圧である)であろう。力が最初に上段プレートに加えられ次いで下段プレートに加えられるか(順次的)、または、力が同時に加えられる(同時的)。プラスミドまたはその他のDNAはUF膜の上面に残留する。駆動力または駆動圧力を、順次処理のときは下段プレートから遮断し、同時処理のときは双方のプレートから遮断し、カバーと上段プレートとを取り外して廃棄する。次に以後の処理及び分析を行うために、例えばプラスミドまたはその他のDNAを再水和させ膜表面からピペットで吸い上げることによって下段プレートの膜の上面からプラスミドまたはその他のDNAを回収する。
【0074】
実施例1
定常差圧法
pUC19を含んでいる大腸菌JM109を無菌の96ディープウェルブロック(2ml容量)(Beckman−Coulter,Fullerton,CA)中の適当な抗生物質を加えた2×LBの1ミリリットルのアリコートに接種した。プレートをカバーで覆い、インキュベーターに固定した。これらを37℃、320r.p.m.で20時間インキュベートした。
【0075】
ディープウェルブロック培養物を透明なプレートテープ(Millipore:MATA09600)で覆い、1500×gで5分間遠心した。遠心後、培養上清を適当な処理用容器に直ちに傾瀉した。プレートを転倒させ、作業台に載せた数枚重ねの紙タオルの上でしっかりと叩いて、残留培養上清を除去した。
【0076】
ペレットを80μlの溶液I(30mMのグルコース;15mMのトリス−HCl,pH8;30mMのNa2EDTA;60μg/mlのリボヌクレアーゼA、いずれもSigma,St.Louis,Moから入手可能)に再懸濁させた。次に、溶液II(0.2NのNaOH;1%のSDS、Sigmaから入手可能)を加えて直ちにプレートシェーカーで1分間激しく(最大速度)混合して、細胞を溶解させた。このミックスを室温で更に2分間インキュベートした。80μlの溶液III(3.6Mのカリウム;6Mの酢酸塩,pH5以下、Sigmaから入手可能)を加えて直ちにプレートシェーカーで2分間激しく(最大速度)混合して、細胞を溶解させた。
【0077】
UFプレートを真空マニホルド(Millipore:MAVM096ORまたは等価のデバイス)の底部に配置した。ディープウェルの側面に沿ってピペットの先端を溶解液中に下ろして底部に到達させることによって溶解液を取り出した。流体中でピペットで3回上下させた。各ディープウェルの底部から180μlの溶解液を取り出して、MultiScreenTM−NA溶解液清澄化プレート(Millipore:MANANLY50)の対応ウェルに吐出した。
【0078】
同じウェルにピペットを2回目に導入し、残留溶解液をディープウェルプレートから取り出し、溶解液清澄化プレートの対応ウェルに移した。プレートをマニホルドの頂部に載せ、真空を8インチHg(0.27バール−203トル)に調整した。真空を3分間作用させ、溶解液をプレートからUFプレートに引き出した。第一プレートを廃棄した。
【0079】
UFプレートをマニホルドに内部から取り出して空のマニホルドの頂部に載せ、完全真空(24インチHg)を8分間作用させた。濾液は廃棄物行きにした。
【0080】
プレートの各ウェルに200μlのMilliQRTMを添加した。完全真空を4分間作用させ、濾液は廃棄物行きにした。プラスミドを溶解するために、UFプレートの各ウェルに50μlのTEバッファ(10mMのトリス−HCl,pH8;1mMのNa2EDTA、Sigmaから入手可能)を添加した。プラスミドを回収するために、液体ハンドラーでピペットで10回上下させることによって再懸濁させ、v形底部をもつマイクロプレートに移した。
【0081】
プラスミドまたはその他のDNAの相対収率を蛍光測定アッセイによって定量した。配列決定の相対品質をET Terminator Sequencing(Amersham Pharmacia Biotech)及びMegaBACERTM1000配列決定システム(Amersham Pharmacia Biotech)上の毛管電気泳動を順次行うことによって決定した。
【0082】
実施例2
pUC19を含んでいる大腸菌JM109を無菌の96ディープウェルブロック(2ml容量)中の適当な抗生物質を加えた2×LBの1ミリリットルのアリコートに接種した。プレートをカバーで覆い、インキュベーターに固定し、37℃、320r.p.m.で20時間インキュベートした。
【0083】
ディープウェルブロック培養物を透明なプレートテープ(Millipore:MATA09600)で覆い、1500×gで5分間遠心した。遠心後、培養上清を適当な処理用容器に直ちに傾瀉した。プレートを転倒させ、作業台に載せた数枚重ねの紙タオルの上でしっかりと叩いて、残留培養上清を除去した。
【0084】
ペレットを80μlの溶液Iに先ずプレートシェーカーまたは渦流を使用し次いでピペットで撹拌することによって再懸濁させた。80μlの溶液IIを加えて直ちにプレートシェーカーで1分間激しく(最大速度)混合した。次に室温で更に2分間インキュベートした。80μlの溶液IIIを加えて直ちにプレートシェーカーで2分間激しく(最大速度)混合した。
【0085】
別個に、150μlの結合溶液をMultiScreenTMプレート(Millipore:MAFB N0B 50)の各ウェルに加えた。FBプレートを真空マニホルド(Millipore;MAVM 096 0Rまたは等価デバイス)の底部に配置した。
【0086】
溶解液を除去するために、ディープウェルの側面に沿ってピペットの先端を溶解液中に下ろして底部に到達させピペットを3回上下させた。各ディープウェルの底部から180μlの溶解液を取り出して、MultiScreenTM−NA溶解液清澄化プレート(Millipore:MANANLY50)の対応ウェルに吐出した。
【0087】
NAプレートをマニホルドの頂部に載せ、真空を8インチHg(0.27バール−203トル)に調整した。真空を3分間作用させ、溶解液をNAプレートから結合溶液を予め充填したUFプレートに引き出した。NAプレートを廃棄した。
【0088】
FBプレートをマニホルドの内部から取り出して空のマニホルドの頂部に載せ、ピペットを数回上下させることによって清澄化溶解液を結合溶液と十分に混合させた。FBプレートを再度、空のマニホルドの頂部に載せ、完全真空を1分間作用させた。濾液は廃棄物行きにした。この時点でプラスミドDNAはFBブレートに結合した。
【0089】
FBプレートの各ウェルに200μlの80%エタノール(試薬銘柄)を添加し、完全真空を1分間作用させた。濾液は廃棄物行きにした。真空を3分間作用させながらこの段階を繰り返した。
【0090】
FBプレートをマニホルドから取り外した。綿屑のでない清潔な吸収材でプレートの底部を清拭した。FBプレートを遠心機位置合せフレームの付いた標準マイクロタイタープレート(Millipore:MACF09604)の頂部に載せ、1000×gで10分間遠心して乾燥させた。プラスミドを溶解するために、FBプレートの各ウェルに70μlのTEバッファを添加した。TEは各ウェルの中央の近傍に送出した。1000×gで5分間遠心することによってプラスミドを溶出させた(溶出液量は典型的には45μlである)。
【0091】
【0092】
本発明は従来技術を凌駕する多くの利点を有している。第一に、プラスミドまたはその他のDNAの回収に必要な処理段階の数が削減され処理時間が短縮される。第二に、エタノールのような汚染物質を導入しないで処理できる。加えて、プラスミドまたはその他のDNAを従来技術よりも実質的に大量に、典型的には平均で20%から30%の増量で回収できる。更に、UF段階で定常差圧を駆動力として使用するとき、回収されたプラスミドは従来の方法で得られたプラスミドよりも純粋であり、しばしば塩またはその他の不純物を全く含有せず、従って、複数の透析濾過段階が不要である。限外濾過プレートの頂部からプラスミド及びその他のDNAを回収すること及び遠心が削除されることによって本発明方法は全自動化に好適である。最後に、ガラス繊維上に形成される活性部位の量によって限定された容量をもつ従来の結合/溶出方法と違って、本発明は本質的に無限の容量を有しており、フェムトグラムからミリグラムの範囲の量のプラスミドまたはその他のDNAを回収するようにシールできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の好ましい方法のブロック図である。
【図2】 本発明の第二の好ましい方法のブロック図である。
【図3】 本発明の第三の方法のブロック図である。
【図4】 本発明の第四の方法のブロック図である。
【図5】 本発明の1つの方法のブロック図である。
Claims (23)
- (a)細胞壁を破壊して、プラスミドまたはその他のDNAを含む細胞成分を遊離させる段階と、(b)精密濾過膜、粗濾過膜及びその組合せから成る群から選択された1つまたは複数の膜で細胞成分を濾過し、濾液を収集する段階と、(c)1つまたは複数の限外濾過膜で(b)の濾液を濾過して、1つまたは複数の限外濾過膜の上面にプラスミドまたはその他のDNAを不通過物として残留させる段階と、(d)限外濾過膜の上面からプラスミドまたはその他のDNAを回収する段階とから成り、( b ) 及び(c)の少なくとも1つの濾過段階を定常差圧によって行うことを特徴とするプラスミドまたはその他のDNAの回収方法。
- 細胞壁をアルカリ溶解プロセスによって破壊し、0.1ミクロンから50ミクロンの範囲の表示細孔径を有する1つまたは複数の膜で濾過すること、及び、1つまたは複数の限外濾過膜が表示値で3,000ダルトンから300キロダルトンの範囲の排除限界分子量を有していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 段階(b)及び(c)を、正の定常差圧によって行うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 段階(b)及び(c)を、負の定常差圧によって行うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 段階(b)が遠心及び正の定常差圧から成る群から選択された処理によって行われ、段階(c)が負の定常差圧によって行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 1つまたは複数の精密濾過膜が、天然または合成のポリマー、セラミックス及び金属から成る群から選択された材料から形成され、1つまたは複数の限外濾過膜がポリスルホン類、ポリエーテルスルホン類、ポリフェニルスルホン類、ポリアリールスルホン類、ポリフッ化ビニリデン、セルロース及びセルロース誘導体から成る群から選択された材料から形成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 1つまたは複数の精密濾過膜及び1つまたは複数の限外濾過膜が非対称膜であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 濾過段階(b)及び(c)が正の定常差圧を使用することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 濾過段階(b)が正の定常差圧を使用し、段階(c)が負の定常差圧を使用することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 濾過段階(b)が負の定常差圧を使用し、段階(c)が正の定常差圧を使用することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 濾過段階(b)及び(c)が負の定常差圧を使用することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 濾過段階(b)及び(c)が順次に行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 濾過段階(b)及び(c)が同時に行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 精密濾過膜及び粗濾過膜から成る群から選択される1つまたは複数の膜を有する上段フィルターと1つまたは複数の限外濾過膜を有する下段フィルターとを含み、上段フィルターが下段フィルターの上方に下段フィルターに近接して配置されており、更に、上段フィルター及び下段フィルターに濾過を実行させる駆動力を供給する1つまたは複数の手段を含み、前記駆動力の少なくとも1つが定常差圧を使用することを特徴とするプラスミド回収装置。
- フィルターが互いに液密的にシールされていることを特徴とする請求項14に記載の装置。
- 駆動力を供給する1つまたは複数の手段が定常差圧であることを特徴とする請求項14に記載の装置。
- 駆動力を供給する1つまたは複数の手段が正の圧力であることを特徴とする請求項14に記載の装置。
- 駆動力を供給する1つまたは複数の手段が負の圧力であることを特徴とする請求項14に記載の装置。
- 駆動力を供給する1つまたは複数の手段が正の定常差圧であることを特徴とする請求項14に記載の装置。
- 駆動力を供給する1つまたは複数の手段が負の定常差圧であることを特徴とする請求項14に記載の装置。
- 駆動力を供給する1つまたは複数の手段が上段フィルターに加えられた正の力及び下段フィルターに加えられた負の力であることを特徴とする請求項14に記載の装置。
- 駆動力を供給する1つまたは複数の手段が上段フィルター次いで下段フィルターに順次に作用することを特徴とする請求項14に記載の装置。
- 駆動力を供給する1つまたは複数の手段が上段フィルター及び下段フィルターに同時に作用することを特徴とする請求項14に記載の装置。
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