JP6603942B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、転写部材に転写バイアスを印加して、像担持体に形成されたトナー像を、被転写媒体に静電的に転写させる画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、転写プロセスにおいて、トナーの帯電極性とは逆極性に転写部材を帯電させて(即ち、転写部材に転写バイアスを印加させて)、像担持体に形成されたトナー像を、被転写媒体に静電的に転写させる。
転写部材として、イオン導電性材料(典型的には、イオン導電性ゴム材料)を採用した転写ローラが使用されることがある。イオン導電性材料には、カーボン等の導電性微粉末を配合した電子導電性材料と比較すると、電気抵抗値(以下、単に抵抗値という)の電圧依存性が小さいという利点、および、抵抗値のムラが発生し難いという利点がある。
イオン導電性材料では、内部の水分を介してイオンが移動することで導電性が得られる。このような材料の転写ローラに同一極性の転写バイアスが継続的にまたは繰り返し印加されると、材料内部でイオンが平衡状態に戻れなくなる。即ち、イオンの偏在が材料内部で発生する。このイオンの偏在は、図15に示すように、転写ローラ101のイオン導電性材料102に、電子分極化した電荷(図中、+,−で表記)が蓄積される現象と考えられる。このような電子分極により、ゴム材料内で新たなイオンの移動が阻害され、その結果、転写ローラの抵抗値が上昇すると考えられている。
抵抗値上昇が進むと、転写ローラがトナー転写に必要な量の電荷を確保できず、その結果、転写効率が低下する。また、十分な転写効率のために帯電量を多くすると、転写ローラから放電ノイズが発生する場合がある。それゆえ、従来、イオンの偏在を平衡状態に強制的に戻すべく、転写バイアスと逆極性を有するバイアス(以下、逆バイアスという)を転写ローラに印加する技術が知られている(例えば、特許文献1,2を参照)。
特許文献1では、ATVC(Active Transfer Voltage Control)等の結果から転写ローラの抵抗値が導出され、その抵抗値から転写ローラの劣化度が導出される。導出した劣化度が所定の劣化度に達すると、逆バイアスのシーケンスが変更される。これによって、転写ローラの延命を図っている。ここで、特許文献1において「シーケンスの変更」とは、転写ローラのクリーニング時において印加される逆バイアスの印加時間を通常時よりも長くすることである。
また、特許文献2では、転写ローラの抵抗値に応じて、非転写時に、転写時に印加した直流バイアスとは逆極性を有する逆バイアスが、画像形成に要した転写時の転写バイアスの積算量に相当する範囲で印加される。
特開2006−163266号公報 特開平9−114273号公報
上記転写ローラを備えた画像形成装置に上記特許文献1,2のいずれかの技術を採用して、イオンの偏在を低減させることは可能である。しかし、逆バイアスの印加に相当の時間が必要となるため、画像形成装置の高生産性化の要望に応えきれないという問題点があった。
それゆえに、本発明の目的は、従来よりも生産性の低下を招くことなく、上昇した抵抗値を低減させることが可能な画像形成装置を提供することである。
本発明の一局面は、画像形成装置であって、トナー像を担持する像担持体と、通紙時に、前記像担持体に担持されたトナー像を被転写媒体に静電的に転写させる転写部材と、前記通紙時に、前記像担持体に担持されたトナーの帯電極性とは逆極性を有する転写バイアスを前記転写部材に印加する電源手段と、前記転写部材の劣化度を導出する制御手段と、を備え、前記劣化度が相対的に小さい場合、前記電源手段は、前記転写バイアスと逆極性であって第一の電流値を有する逆バイアスを、前記転写部材に印加し、前記劣化度が相対的に大きい場合、前記電源手段は、前記転写バイアスと逆極性であって第二の電流値を有する逆バイアスを、前記転写部材に印加し、前記第二の電流値の絶対値は、前記第一電流値の絶対値未満である。
また、本発明の他の局面は、画像形成装置であって、トナー像を担持する像担持体と、通紙時に、前記像担持体に担持されたトナー像を被転写媒体に静電的に転写させる転写部材と、前記通紙時に、前記像担持体に担持されたトナーの帯電極性とは逆極性を有する転写バイアスを前記転写部材に印加する電源手段と、前記転写部材の劣化度を導出する制御手段と、を備え、前記劣化度が相対的に小さい場合、前記電源手段は、前記転写バイアスと逆極性であって第一電圧値を有する逆バイアスを、前記転写部材に印加し、前記劣化度が相対的に大きい場合、前記電源手段は、前記転写バイアスと逆極性であって第二電圧値を有する逆バイアスを、前記転写部材に印加し、前記第一電圧値の絶対値は、前記第二電圧値の絶対値未満である。
上記各局面によれば、従来よりも生産性の低下を招くことなく、上昇した抵抗値を低減させることが可能な画像形成装置を提供することができる。
第一実施形態の画像形成装置の構成を示す模式図である。 二次転写ローラの交換直後に実施されるATVCのフロー図である。 逆バイアスの印加処理を示すフロー図である。 差分値に対する蓄積電荷量の特性を示す図である。 逆バイアスのために供給される電流値・電圧値の範囲を示す図である。 総印刷枚数に対する抵抗値変化の特性を示す図である。 総印刷枚数に対する蓄積電荷量の増減を示す図である。 総印刷枚数に対する係数βの傾向を示す図である。 第一変形例の二次転写ローラの交換直後に実施される処理のフロー図である。 第一変形例の逆バイアスの印加処理を示すフロー図である。 第二変形例の逆バイアスの印加処理を示すフロー図である。 第二変形例の逆バイアスの印加処理の代替例を示すフロー図である。 温度変化・湿度変化に対する電圧閾値の変化を示す図である。 第二実施形態に係る逆バイアスの印加処理を示すフロー図である。 従来の転写ローラにおけるイオンの偏在を示す模式図である。
以下、図面を参照して、本画像形成装置の各実施形態を詳説する。
《第一欄:定義》
いくつかの図には、互いに直交するx軸、y軸およびz軸が示される。x軸およびz軸は、画像形成装置1の左右方向および上下方向を示す。また、y軸は、画像形成装置1の前後方向を示す。
《第二欄:第一実施形態の画像形成装置の概略》
図1において、画像形成装置1は、例えば、複写機、プリンタまたはファクシミリ、もしくは、これらの機能を備えた複合機であって、周知の電子写真方式およびタンデム方式により、各種画像(典型的にはフルカラー画像またはモノクロ画像)を印刷媒体M(用紙やOHPシート)に印刷する。そのために、画像形成装置1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)各色の作像ユニット2と、中間転写ベルト3と、二次転写ローラ4と、電源手段10と、制御手段11と、環境検知手段12と、電圧検知手段13と、電流検知手段14と、を備える。
四色分の作像ユニット2は、例えば左右方向に並置され、対応色の感光体ドラム5を含む。各感光体ドラム5は、例えば前後方向に延在する円筒形状を有し、自身の軸を中心に回転する。
各感光体ドラム5の周囲には、感光体ドラム5の回転方向の上流側から下流側に向かって、少なくとも、帯電手段6と、現像手段8と、一次転写ローラ9とが配置される。
各帯電手段6は、典型的には、前後方向に延在しており、対応色の感光体ドラム5の周面に近接配置され、回転する感光体ドラム5の周面を一様に帯電させる。
各感光体ドラム5の下方には露光装置7が設けられる。各露光装置7は、画像データに基づく光ビームを、感光体ドラム5の帯電域の直ぐ下流側の露光域に照射し、これにより、対応色の静電潜像を形成する。
各現像手段8は、対応色の感光体ドラム5の露光域の直ぐ下流側の現像域に、対応色の現像剤を供給して対応色のトナー像を形成する。
中間転写ベルト3は、像担持体の一例であって、例えば左右方向に配列された少なくとも二個のローラの外周面に掛け渡され、所定方向に回転する。中間転写ベルト3の外周面は、例えば各感光体ドラム5の上端と当接する。
各一次転写ローラ9は、対応色の感光体ドラム5と中間転写ベルト3を挟んで上方から押圧し、これによって、一次転写ニップが形成される。各一次転写ローラ9には、印刷プロセス中、一次転写バイアスが印加され、その結果、感光体ドラム5上のトナー像は、対応する一次転写ニップにて、回転する中間転写ベルト3に転写される。中間転写ベルト3は、自身の外周面にトナー像を担持した状態で回転し、これによって、トナー像を後述の二次転写ニップまで搬送する。
二次転写ローラ4は、転写部材の一例であって、例えばアルミニウム製の基材の周囲に、イオン導電性材料からなりロール状のゴム層を形成したものである。このような二次転写ローラ4は、自身の軸を中心に回転可能に構成される。二次転写ローラ4には、印刷プロセス中、後述の電源手段10からの定電流または定電圧によりバイアスがかけられる。本実施形態では、バイアスをかけるために定電流が供給される。二次転写ローラ4は、例えば中間転写ベルト3の右端近傍にて、中間転写ベルト3の外周面を押圧して、二次転写ローラ4と中間転写ベルト3の間の接触部分に二次転写ニップを形成する。この二次転写ニップには、印刷プロセス中、被転写媒体の一例としての印刷媒体Mが送り込まれる。
上記二次転写ニップに印刷媒体Mが介在している間(即ち、通紙時に)、二次転写ローラ4には二次転写バイアスが印加される。ここで、二次転写バイアスは、トナーの帯電極性とは逆極性を有するため、中間転写ベルト3に担持されたトナー像は印刷媒体Mに静電的に転写される。この印刷媒体Mは、二次転写ニップを通過後、周知の定着器を通過した後、印刷物としてトレイに排出される。
電源手段10は、例えば、二つの電源回路を含む。各電源回路は、CPU12の制御下で、定電流制御および定電圧制御が可能に構成される。
一方の電源回路は、例えば、中間転写ベルト3に担持されたトナーの帯電極性(以下、トナー帯電極性と略記する)とは逆極性(例えばプラス)を有する定電圧または定電流を出力する。このような定電圧または定電流は、例えば、印刷プロセス中に二次転写ローラ4に転写バイアスをかけるために使用される。
他方の電源回路は、例えば、トナー帯電極性とは同極性(例えばマイナス)を有する定電圧または定電流を出力する。このような定電圧または定電流としては、例えば、図3のS113で出力される逆バイアスがある。
制御手段11は、典型的には、CPU111と、ROM112と、NVRAM113と、を含む。CPU111は、ROM112に予め記憶された制御プログラムを作業領域上で実行して、上記印刷プロセス等を制御する。他にも、CPU111は、逆バイアスを二次転写ローラ4に印加するための処理を行う。NVRAM113は、不揮発性メモリであって、逆バイアスの印加処理の際に必要な情報を記憶する。
環境検知手段12は、例えば、二次転写ローラ4周辺の温度Trollerおよび湿度Hrollerを検知して、制御手段11に出力する。なお、本実施形態の逆バイアスの印加処理に関しては温度Trollerのみが使用される。
電圧検知手段13は、二次転写ローラ4とグランド間に生じる電圧値Vrollerを検知して、制御手段11に出力する。
電流検知手段14は、二次転写ローラ4に流れる電流値Irollerを検知して、制御手段11に出力する。
《第三欄:逆バイアスの印加処理》
次に、図2〜図8を参照して、逆バイアスの印加処理について詳説する。まず、図2において、CPU111は、新しい二次転写ローラ4の使用が開始されると(S01)、S02を行う。S01に関し、制御手段11には、二次転写ローラ4の使用開始からの回転数Crollerを計数するためのカウンタ(図示せず)が準備されている。CPU111は、S01において、カウンタ値Crollerが0にリセットされていれば、S02に進む。そうでない場合、図2の処理は終了する。
CPU111は、ATVC(Active Transfer Voltage Control)を行って、印刷媒体Mが二次転写ニップに介在していない時(即ち、非通紙時)に、電源回路10を定電流制御して、トナー帯電極性とは逆極性を有する定電流Icc(例えば+20μA)を出力させる。その直後、CPU111は、電圧検知手段13から電圧値Vrollerを取得し(S02)、これを、初期的なATVC時の電圧値(以下、単に、初期電圧値という)VoとしてNVRAM113に格納する(S03)。
また、CPU111はさらに、環境検知手段12から温度Trollerを取得して、これを、前回のATVC時の温度(以下、単に、前回の温度という)ToとしてNVRAM113に格納する(S04)。以上のS04が終了すると、CPU111は図2の処理を終了する。
次に、図3において、CPU111は、逆バイアスの印加処理の実行条件を満たすか否かを判断する(S11)。本実施形態では、S11において、以下の三条件のいずれか一つを満たすか否かが判断される。
(1)画像形成装置1の電源オンの直後か否か
(2)前回の温度Toから温度変化が1℃以上あったか否か
(3)二次転写ローラ4で印刷物を1000枚生成したか否か
以下、条件(2)について詳説する。図2のS04や後述のS114にてNVRAM113には前回の温度Toが格納される。また、CPU111は、定期的に温度Trollerを取得している。CPU111は、S11において、取得した温度(即ち、現在の温度)Trollerと、前回の温度Toとの差分値が1℃以上か否かを判断する。
次に、条件(3)について詳説する。制御手段11には、現在装着されている二次転写ローラ4で何枚の印刷物を生成したか(即ち、現在の二次転写ローラ4での総印刷枚数Cprint)を計数するためのカウンタ(図示せず)が準備されている。CPU111は、S11において、カウンタ値Cprintが例えば1000に到達しているか否かを判断する。なお、カウンタ値Cprintは、二次転写ローラ4の新品への交換時にリセットされる。
S11でNoと判断されると、図3の処理は終了する。それに対し、Yesと判断すると、CPU111は、図2のS02と同様のATVCを行って、定電流Iccの印加時の電圧値Vrollerを、今回のATVC時の電圧値(以下、単に、今回の電圧値という)Vatvcとして取得する(S12)
次に、CPU111は、今回の電圧値Vatvcから初期電圧値Voを減算して、差分値ΔVを導出する(S13)。次に、差分値ΔVが所定の電圧閾値Vth以上か否かを判断する(S14)。
以下、電圧閾値Vthについて詳説する。図15を参照して説明したように、二次転写ローラ4のゴム層はイオン導電性材料からなる。二次転写バイアスの印加を繰り返したり継続したりすることで、二次転写ローラ4の両端部では電荷の分極化(即ち、イオンの偏在)が進行する。その結果、二次転写ローラ4には、抵抗値上昇に起因する劣化が生じる。
上記から、二次転写ローラ4の使用開始からの抵抗値変化(即ち、劣化度)は、その使用開始後に蓄積した電荷量Cに相関することが分かる。また、この劣化度は、定電流制御下で得られた差分値ΔVに実質的に比例する。したがって、図4のように、差分値ΔVに対し蓄積電荷量Cは実質的に比例する。このような蓄積電荷量Cの特性を本画像形成装置1の製造開発中に予め得て、得られた特性から、二次転写ローラ4が劣化したか否かの境界を示す基準値が電圧閾値Vthとして定められる。
S14でNoと判断すると、図3の処理は終了する。そうでない場合、CPU111は、図4に基づき予め定義された計算式(次式(1)を参照)から、現在の蓄積電荷量Cを導出する(S15)。
C=α×ΔV …(1)
上式(1)においてαは比例定数であって、図4から導出される。
本実施形態では、S16以降で、CPU111は、逆バイアスをかけるために二次転写ローラ4に供給すべき電流値I2を導出する。しかし、それに先立ち、電流値I2の導出方法の基本的な考え方を説明する。
逆バイアスとして印加可能な電流値I2,電圧値V2の限界値は予め定まっている。電圧値V2の上限値(但し、絶対値)としては、下記の要件(a),(b)の双方を少なくとも満たすことが求められる。また、電流値I2の上限値(但し、絶対値)としては、下記(b)を少なくとも満たすことが求められる。
(a) 二次転写ローラ4が全寿命にわたって絶縁破壊を起こさない
(b) 中間転写ベルト3に静電メモリが発生しない
上記観点で、電圧値V2および電流値I2の上限値としてV2_max,I2_maxが設計開発段階で予め求められる。
また、電圧値V2の下限値V2_minは0であり、電流値I2の下限値(但し、絶対値)I2_minとしては、印刷プロセスで使用される二次転写バイアスの電流値が使用される。
横軸,縦軸がI,Vの絶対値を示すI−V座標系に、上限値V2_max,I2_maxと、下限値V2_min,I2_minとを示すと、図5のようになる。逆バイアスをかけるために供給すべき電流値I2は、下記(c)〜(e)の全てを満たす。
(c) V2_min≦|V|≦V2_maxかつI2_min≦|I|≦I2_maxの範囲内(図5中、一点鎖線で囲まれた範囲内)
(d) V2_maxを超えない
(e) (c),(d)を満たす最大の電流値I
また、蓄積電荷量Cは、二次転写ローラ4の交換直後からの抵抗値変化に比例するので、図5のI−V座標系で原点を通る直線(例えば、直線L1,L2)の傾きで表される。二次転写ローラ4の劣化が進行する程、蓄積電荷量Cおよび直線の傾きは大きくなる。以上のことから、蓄積電荷Cがある電荷閾値Cthよりも小さい場合(即ち、劣化度が少ない場合)、二次転写ローラ4に上限値I2_maxが供給されても、二次転写ローラ4とグランド間に発生する電圧は上限値V2_maxを超えない(即ち、絶縁破壊が生じない)。そうでない場合には、見かけ上抵抗値が上昇しているため、例えば上限値I2_maxを二次転写ローラ4に供給すると、電圧値が上限値V2_maxを超えてしまう。しかし、現在の蓄積電荷量Cが示す直線と、V=V2_maxの交点I2_midであれば、二次転写ローラ4に印加可能となり、二次転写ローラ4の絶縁破壊も生じないし、中間転写ベルト3に静電メモリも生じない。
以上の考え方から、CPU111は、S15の次に、|I|≦I2_maxの範囲で、現在の蓄積電荷量Cを表す直線がV=V2_maxと交点を有するか否かを判断する(S16)。Yesと判断すると、CPU111は、現在の蓄積電荷量Cが示す直線とV=V2_maxとの交点の電流値I2_midを第二電流値の一例として導出し、これを二次転写ローラ4に供給すべき定電流値I2と決定する(S17)。逆に、S16でNoと判断すると、CPU111は、上限値I2_maxを第一電流値の一例として導出し、二次転写ローラ4に印加可能な電流値I2と決定する(S18)。ここで、図5から明らかなように、上限値I2_max(第一電流値)の絶対値は、現在の蓄積電荷量Cが示す直線とV=V2_maxとの交点の電流値I2_mid(第二電流値)の絶対値よりも大きい。
S17,S18のいずれかの次に、CPU111は、逆バイアスの印加時間Tを、次式(2)に従って導出する(S19)。
T=C/I2 …(2)
ここで、I2は、S17,S18で導出される電流値である。
次に、CPU111は、カウンタ値Cprintを取得して(S110)、NVRAM113等に予め保持する係数テーブルT1から、S19で得たカウンタ値Cprintに対応する係数βを取得する(S111)。ここで、係数テーブルT1には、下表1に示すように、カウンタ値Cprint毎に、係数βが記述される。
Figure 0006603942
次に、係数βについて詳説する。
本件発明者の検討の結果、抵抗値変化の量は、総印刷枚数Cprintに対し指数関数的に増加することが判明した(図6を参照)。したがって、図7に示すように、二次転写ローラ4における電荷の分極速度(即ち、単位時間あたりで分極した電荷の量)は、総印刷枚数Cprintの増加と共に増加する。具体的には、図7の区間P11,P12,P13では、転写バイアスの印加に起因して蓄積電荷量Cが増加している。さらに具体的には、区間P11では、総印刷枚数Cprintが相対的に少ないため、単位時間あたりに増加する蓄積電荷量Cは、他の区間P12,P13と比べて多くない(即ち、蓄積電荷量Cを示す直線の傾きが小さい)。それに対し、例えば、区間P13では、総印刷枚数Cprintが相対的に多くなっており、その結果、単位時間あたりで増加する蓄積電荷量Cは、他の区間P11等と比べて多くなっている。
また、逆バイアスの印加に関しては、分極化した電荷の解消速度(即ち、単位時間あたりで、分極が解消される電荷の量)もまた、総印刷枚数Cprintの増加と共に増加する。具体的には、図7の区間P21,P22,P23では、逆バイアスの印加に起因して蓄積電荷量Cが減少している(即ち、電子分極が解消している)。さらに具体的には、区間P21では、総印刷枚数Cprintが相対的に少ないため、単位時間あたりに減少する蓄積電荷量Cは、他の区間P23等と比べて多くない。それに対し、区間P23では、総印刷枚数Cprintが相対的に多くなっており、その結果、単位時間あたりで減少する蓄積電荷量Cは、他の区間P21等と比べて多くなる。
上記を言い換えると、下記のようになる。二次転写ローラ4の抵抗値は、使用開始直後の初期状態では上昇し難く、逆バイアスによっても低下し難い。さらに言いかえると、初期状態では、二次転写ローラ4においてイオンは偏在し難く、またその偏在の解消もし難い。それに対し、総印刷枚数Cprintが多くなるにつれ、抵抗値は、上昇し易くなると共に、逆バイアスにより低下し易くなる。したがって、総印刷枚数Cprintの増加につれて、逆バイアスの印加時間を短くすることが好ましい。以上に基づき、係数βは、図8に示すように、印刷枚数Cprintが増加すると減少するように定められる。
S111の次に、CPU111は、S111で取得した係数βを、S19で導出した印加時間Tに乗じて、総印刷枚数Cprintを考慮した印加時間Tの補正値T’を導出する(S112)。
次に、CPU111は、非通紙時に、電源回路10を定電流制御して、トナー帯電極性とは同極性を有する定電流I2を出力させる。これにより、二次転写ローラ4には、定電流I2が供給されて、二次転写ローラ4には、逆バイアスが印加される(S113)。
次に、CPU111は、環境検知手段12から温度Trollerを取得して、これで、NVRAM113に格納された温度Toを更新する(S114)。以上のS114が終了すると、CPU111は図3の処理を終了する。
《第四欄:逆バイアスの印加処理の効果》
上記の通り、本実施形態によれば、定電流値I2は、(c)〜(e)を満たすため、二次転写ローラ4の絶縁破壊および中間転写ベルト3への静電メモリが生じない範囲で最大の電流値である。より具体的には、二次転写ローラ4の劣化度が小さい場合(即ち、蓄積電荷量Cが少ない場合)、相対的に大きな定電流値I2が導出され、そうでない場合には、相対的に小さな定電流値I2が導出される。このように、画像形成装置1では、常に、供給可能な最大の定電流I2が逆バイアスとして二次転写ローラ4に印加されるため、逆バイアスの印加時間を短縮化できる。これによって、従来よりも生産性の低下を招くことなく、二次転写ローラ4の抵抗値上昇を低減させることが可能な画像形成装置1を提供することができる。
また、本画像形成装置1では、二次転写ローラ4に定電流値I2を供給することで逆バイアスをかけ、これによって、イオンの偏在を解消させている。定電流にすると、周辺の温度や湿度によらず、二次転写ローラ4に蓄積された電荷量を定電流値そのものでコントロールできる。換言すると、後述の定電圧値を印加することで逆バイアスをかける場合と比較して、煩雑な制御が不要となる。
また、上記実施形態では、CPU111は、図2のS02および図3のS12において周知のATVCを行い、それぞれで取得した電圧値Vrollerに基づき、二次転写ローラ4の劣化度を導出する。このように、本画像形成装置1は、従来より実装されているATVCを利用して劣化度を導出する。したがって、特別な手法を用意する事無く、精度良く劣化度を導出することができる。なお、従来用いられているPTVC制御(Programable Transfer Voltage Control)、すなわち、定電圧制御に基づく抵抗値の測定によって劣化度を導出しても良い。
また、上記の通り、定電流値I2は、二次転写バイアスの電流値以上、予め定められた最大値(上記実施形態では、中間転写ベルト3への静電メモリが生じない範囲で最大の電流値)の範囲内で、劣化度に応じて定まる最大の値である。これによって、上述の通り、逆バイアスの印加時間を短縮化できるため、従来よりも生産性の低下を招くことなく、二次転写ローラ4の抵抗値上昇を低減させることができる。
また、定電流値I2は、好ましくは、二次転写ローラ4の絶縁破壊および中間転写ベルト3への静電メモリが生じない範囲で最大の電流値であるため、二次転写ローラ4および中間転写ベルト3へのダメージを実用上問題の無いレベルに抑えることができる。
また、前述の通り、二次転写ローラ4におけるイオン偏在は、初期状態では生じ難く、逆バイアスによっても解消し難い。それに対し、総印刷枚数Cprintが多くなるにつれ、イオン偏在は生じやすくなると共に、逆バイアスにより解消し易くなる。この性質を利用して、本実施形態では、カウンタ値Cprintが多くなる程、逆バイアスの印加時間が短くなっている。これにより、逆バイアスの印加時間を短縮化および最適化できるため、生産性の低下をより抑制して、二次転写ローラ4の抵抗値上昇を低減させることができる。
なお、転写バイアスの印加時間の累積値も、二次転写ローラ4の劣化度(蓄積電荷量C)を把握する指標となる。よって、上記カウンタ値Cprintを、転写バイアスの印加時間の累積値としても良い。
また、前述の通り、抵抗値は、総印刷枚数Cprintに対し指数関数的に増加する(図6を参照)。したがって、図3の処理を実行すれば、総印刷枚数Cprintが多くなると、逆バイアスを印加する頻度は、自然と高くなる。しかし、これに限らず、例えば、総印刷枚数Cprintが多くなると、図3のS11で使用する閾値や図3のS14で使用する電圧閾値Vthを小さくする等して、逆バイアスを印加する頻度を強制的に高くしても構わない。これによっても、生産性の低下をより抑制して、二次転写ローラ4の抵抗値上昇を低減させることができる。
《第五欄:第一変形例》
なお、上記第一実施形態では、二次転写ローラ4の劣化度はATVCを利用して導出されていた。しかし、これに限らず、CPU111は、ATVCを行う事無く、単に、総印刷枚数Cprintに基づき劣化度を導出しても良い。この場合、CPU111は、図2および図3の処理に代えて、図9および図10の処理を行う。図9において、CPU111は、二次転写ローラ4の交換直後、カウンタ値Cprintをリセットして(S21,S22)、処理を終了する。その後、CPU111は、図10に示すように、図3のS12〜S14に代えて、S31においてカウンタ値Cprintを取得し、S32において現在のカウンタ値Cprintが所定の枚数閾値Cth1以上か否かを判断するという処理を行う。そして、S32でNoと判断すると図10の処理は終了し、Yesと判断すると、前述のS15以降が実施される。
第一変形例によれば、上記実施形態とは異なりATVCすら実施する必要が無い。よって、より簡単に劣化度を導出できる。
なお、転写バイアスの印加時間の累積値も、二次転写ローラ4の劣化度(蓄積電荷量C)を把握する指標となる。よって、上記カウンタ値Cprintを、転写バイアスの印加時間の累積値としても良い。この場合も、上記同様、簡単に劣化度を導出できる。
《第六欄:第二変形例》
なお、上記第一実施形態では、CPU111は、図3のS14において、差分値ΔVに応じて、逆バイアスの印加処理を続行するか、図3の処理を終了するかを判断していた。しかし、これに限らず、CPU111は、温度Trollerまたは湿度Hrollerに基づき、逆バイアスの印加処理を続行するか否かを判断しても良い。この場合、CPU111は、図3の処理に代えて、図11の処理を行う。図11において、CPU111は、図3の処理に加え、S41〜S42を行う。CPU111は、S13の後に、温度Trollerを取得する(S41)。CPU111は、後述する手法で、S41で得た温度Trollerに対応する電圧閾値Vthを取得する(S42)。取得された電圧閾値Vthは、S14で使用される。
なお、CPU111は、図11の処理に代えて、図12の処理を行っても構わない。図12において、CPU111は、図11のS41〜S42に代えて、例えば、S51において湿度Hrollerを取得し、S52において、後述する手法で、S51で得た湿度Hrollerに対応する電圧閾値Vthを取得するという処理を行う。
前述の通り、二次転写ローラ4は内部の水分を介して導電性を得るため、二次転写ローラ4の周辺の温度Trollerによって、抵抗値が変化する。具体的には、温度Trollerが高いか、湿度Hrollerが低いと、水分が不十分なため抵抗値が上昇する。このような温度や湿度に対する抵抗値変化を、画像形成装置1の製造開発段階で予め導出しておき、高温環境になればなるほど、または、低湿環境になればなるほど、小さな値を示す電圧閾値Vthを定義しておく(図13上段,下段を参照)。CPU111は、上述のS42,S52において、図13に示す特性直線に基づき、現在の温度Trollerまたは現在の湿度Hrollerに対応する電圧閾値Vthを取得する。以上の第二変形例によれば、高温環境下または低湿環境下で逆バイアスの印加が行われる頻度が高くなるため、生産性の低下をより抑制できるようになる。
《第七欄:付記》
なお、第一実施形態では、印刷媒体Mへのトナー像転写のために中間転写ベルト(中間転写体)を使用していた。この場合、中間転写ベルト3が像担持体で、印刷媒体Mが被転写媒体で、二次転写ローラ4が転写部材であった。しかし、本逆バイアスの印加処理は、モノクロ機、カラー機を問わず、直接転写方式を採用した画像形成装置にも実装可能である。但し、この場合、感光体ドラムが像担持体で、印刷媒体Mが被転写媒体で、転写ローラ(転写ドラム)が転写部材となる。
本逆バイアスの印加処理は、他にも、一次転写ローラ9への応用も可能である。但し、この場合、感光体ドラム5が像担持体で、中間転写ベルト3が被転写体で、一次転写ローラ9が転写部材となる。
《第八欄:第二実施形態》
第二実施形態は、第一実施形態と比較すると、図3の処理に代えて、図14の処理を行う点で相違する。ここで、図14は、図3と比較すると、S16〜S18に代えて、S61〜S63を行う点で相違する。それ以外に、両実施形態の間に相違点は無い。それゆえ、本実施形態では、図3を除く図面を援用し、本実施形態において、第一実施形態の構成,ステップに相当するものには同一符号を付け、それぞれの説明を省略する。
まず、図5を参照して、本実施形態における逆バイアスの電圧値の基本的な考え方を説明する。蓄積電荷量Cが電荷閾値Cthよりも小さい場合、二次転写ローラ4に上限値V2_maxを印加しようとすると、上限値I2_maxを超えてしまう。しかし、蓄積電荷量Cを示す直線と、I=I2_maxの交点V2_midであれば、二次転写ローラ4に印加可能となり、二次転写ローラ4の絶縁破壊も生じないし、中間転写ベルト3に静電メモリも生じない。それに対し、蓄積電荷量Cが電荷閾値Cth以上の場合、見かけ上抵抗値が上昇しているため、例えば上限値V2_maxを二次転写ローラ4に供給しても、二次転写ローラ4に生じる電流値が上限値I2_maxを超えてしまうことは無い。
以上の考え方に基づき、CPU111は、S15の次に、図5に示す|V|≦V2_maxの範囲で、現在の蓄積電荷量Cを表す直線がI=I2_maxと交点を有するか否かを判断する(図14;S61)。Yesと判断すると、CPU111は、現在の蓄積電荷量Cが示す直線とV=V2_maxとの交点の電圧値V2_mid(図5では括弧内に記載)を第一電圧値の一例として導出し、これを二次転写ローラ4に供給すべき定電圧値V2と決定する(S62)。逆に、S61でNoと判断すると、CPU111は、上限値V2_maxを第二電圧値の一例として導出し、二次転写ローラ4に印加可能な電圧値V2と決定する(S63)。ここで、図5から明らかなように、上限値V2_max(第二電圧値)の絶対値は、交点の電圧値V2_mid(第二電圧値)の絶対値よりも大きい。
上記によっても、第四欄に記載の通り、生産性の低下を招くことなく、二次転写ローラ4の抵抗値上昇を低減させることが可能な画像形成装置1を提供することができる。
《第九欄:付記》
なお、第五欄、第六欄および第七欄に記載の事項は、第二実施形態にも同様に当てはまる。
本発明に係る画像形成装置は、生産性の低下を抑制でき、カラー機かモノクロ機かを問わず、ファクシミリ、コピー機、プリンタおよびこれらの機能を備えた複合機に好適である。
1 画像形成装置
4 二次転写ローラ
5 感光体ドラム
6 帯電手段
9 一次転写ローラ
10 電源手段
11 制御手段
12 環境検知手段

Claims (13)

  1. トナー像を担持する像担持体と、
    通紙時に、前記像担持体に担持されたトナー像を被転写媒体に静電的に転写させる転写部材と、
    前記通紙時に、前記像担持体に担持されたトナーの帯電極性とは逆極性を有する転写バイアスを前記転写部材に印加する電源手段と、
    前記転写部材の劣化度を導出する制御手段と、を備え、
    前記劣化度が基準値より小さい場合、前記電源手段は、前記転写バイアスと逆極性である逆バイアスをかけるための第一電流値を、前記転写部材に供給し、
    前記劣化度が前記基準値より大きい場合、前記電源手段は、前記逆バイアスをかけるための第二電流値を、前記転写部材に供給し、
    前記第二電流値の絶対値は、前記第一電流値の絶対値未満であり、
    前記第一電流値および前記第二電流値のそれぞれの絶対値は、前記転写バイアスを前記転写部材にかけるために前記転写部材に供給される電流値の絶対値以上前記像担持体に静電メモリが発生しない所定の電流閾値以下の範囲内において、前記転写部材にかかる前記逆バイアスの絶対値が、前記転写部材が全寿命にわたって絶縁破壊を起こさずかつ前記像担持体に静電メモリが発生しない所定の電圧閾値を超えない電流値のうち最も大きな値である、画像形成装置。
  2. 前記第一電流値の絶対値は、前記電流閾値と同一の値であり、
    前記第二電流値の絶対値は、前記転写部材にかかる前記逆バイアスの絶対値が前記電圧閾値となる電流値と同一の値である、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記転写部材に前記転写バイアスが印加された時間の累積値、および、総印刷枚数のいずれか一方であるカウンタ値に基づき、前記転写部材の劣化度を導出する、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記電源手段は、前記カウンタ値が増加するにつれて、前記逆バイアスの印加時間を短くする、請求項に記載の画像形成装置。
  5. 前記電源手段は、総印刷枚数が増加するにつれて、前記逆バイアスの印加頻度を高くする、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  6. 前記転写部材周辺の温度および湿度の少なくともいずれか一方を検知する環境検知手段を、さらに備え、
    前記環境検知手段が前記転写部材周辺の温度を少なくとも検知する場合において、前記環境検知手段にて検知した温度が所定の温度閾値以上であるとき、または前記環境検知手段が前記転写部材周辺の湿度を少なくとも検知する場合において、前記環境検知手段にて検知した湿度が所定の湿度閾値以下であるとき、前記電源手段は前記逆バイアスの印加頻度を高くする、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  7. トナー像を担持する像担持体と、
    通紙時に、前記像担持体に担持されたトナー像を被転写媒体に静電的に転写させる転写部材と、
    前記通紙時に、前記像担持体に担持されたトナーの帯電極性とは逆極性を有する転写バイアスを前記転写部材に印加する電源手段と、
    前記転写部材の劣化度を導出する制御手段と、を備え、
    前記劣化度が基準値より小さい場合、前記電源手段は、前記転写バイアスと逆極性である逆バイアスをかけるための第一電流値を、前記転写部材に供給し、
    前記劣化度が前記基準値より大きい場合、前記電源手段は、前記逆バイアスをかけるための第二電流値を、前記転写部材に供給し、
    前記第二電流値の絶対値は、前記第一電流値の絶対値未満であり、
    前記第一電流値および前記第二電流値のそれぞれの絶対値は、前記転写バイアスを前記転写部材にかけるために前記転写部材に供給される電流値の絶対値以上前記像担持体に静電メモリが発生しない所定の電流閾値以下の範囲内において、前記転写部材にかかる前記逆バイアスの絶対値が、前記転写部材が全寿命にわたって絶縁破壊を起こさずかつ前記像担持体に静電メモリが発生しない所定の電圧閾値を超えない電流値のうち最も大きな値であり、
    前記電源手段は、前記転写バイアスの印加時間の累積値、および、総印刷枚数のいずれか一方であるカウンタ値が増加するにつれて、前記逆バイアスの印加時間を短くする、画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、前記カウンタ値に基づき、前記転写部材の劣化度を導出する、請求項に記載の画像形成装置。
  9. トナー像を担持する像担持体と、
    通紙時に、前記像担持体に担持されたトナー像を被転写媒体に静電的に転写させる転写部材と、
    前記通紙時に、前記像担持体に担持されたトナーの帯電極性とは逆極性を有する転写バイアスを前記転写部材に印加する電源手段と、
    前記転写部材の劣化度を導出する制御手段と、を備え、
    前記劣化度が基準値より小さい場合、前記電源手段は、前記転写バイアスと逆極性である逆バイアスをかけるための第一電流値を、前記転写部材に供給し、
    前記劣化度が前記基準値より大きい場合、前記電源手段は、前記逆バイアスをかけるための第二電流値を、前記転写部材に供給し、
    前記第二電流値の絶対値は、前記第一電流値の絶対値未満であり、
    前記第一電流値および前記第二電流値のそれぞれの絶対値は、前記転写バイアスを前記転写部材にかけるために前記転写部材に供給される電流値の絶対値以上前記像担持体に静電メモリが発生しない所定の電流閾値以下の範囲内において、前記転写部材にかかる前記逆バイアスの絶対値が、前記転写部材が全寿命にわたって絶縁破壊を起こさずかつ前記像担持体に静電メモリが発生しない所定の電圧閾値を超えない電流値のうち最も大きな値であり、
    前記転写部材周辺の温度および湿度の少なくともいずれか一方を検知する環境検知手段を、さらに備え、
    前記環境検知手段が前記転写部材周辺の温度を少なくとも検知する場合において、前記環境検知手段にて検知した温度が所定の温度閾値以上であるとき、または前記環境検知手段が前記転写部材周辺の湿度を少なくとも検知する場合において、前記環境検知手段にて検知した湿度が所定の湿度閾値以下であるとき、前記電源手段は前記逆バイアスの印加頻度を高くする、画像形成装置。
  10. 前記制御手段は、前記転写部材に前記転写バイアスが印加された時間の累積値、および、総印刷枚数のいずれか一方に基づき、前記転写部材の劣化度を導出する、請求項に記載の画像形成装置。
  11. 前記電源手段は、前記転写バイアスと同極性の定電流または定電圧を前記転写部材に印加し、
    前記制御手段は、前記定電流または前記定電圧の印加時に前記転写部材に発生する電圧値または電流値に基づき、前記転写部材の劣化度を導出する、請求項1〜のいずれかに記載の画像形成装置。
  12. 前記像担持体は、感光体または中間転写体である、請求項1〜11のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 前記転写部材にはイオン導電材料が使用される、請求項1〜12のいずれかに記載の画像形成装置。
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