JP6602719B2 - スキンケア方法 - Google Patents

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Description

本発明は、特定の化粧料を併用するスキンケア方法に関する。
化粧水は皮膚の保湿のために最も汎用的に用いられる化粧料である。化粧行為一般において、化粧水は洗顔の後、最初に皮膚に塗布され、その後に乳液、クリーム、美容液などを用いる。化粧水の保湿性はその中に含有される多価アルコールなどの保湿剤による。しかしながら、その目的で多価アルコールなどの含有量を上げるとべたつく、おさまりが悪いなどの官能面での欠点が大きくなり、好ましい感触を維持したままで、化粧水の保湿性を上げることは困難であった。
これに対し、スキンケア化粧料等の適用前にプレスキンケア化粧料を塗布することにより、化粧水の保湿効果を高めることが提案されている。例えば、特許文献1には、ポリメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを含有するプレスキンケア化粧料を塗布することにより、次に適用する水又は水を含有する第二の化粧料の皮膚における水分保持能を高めることが記載されている。
特開2004-137219号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、プレスキンケア化粧料の使用によって優れた保湿効果は得られるが、化粧水の適用時の肌なじみや肌弾力(肌のふっくらとした柔らかさ)といった官能的に実感される効果については検討されていなかった。
したがって本発明は、化粧料の保湿効果を高めると共に、官能的に実感される効果である、化粧料の肌なじみの向上、塗布後のべたつきの抑制、肌弾力の向上が得られるスキンケア方法に関する。
本発明者は、このような実情に鑑み、各種成分の探索のみならずそれらの皮膚への適用順についても種々検討を行った結果、特定の2種の化粧料を特定の順番で皮膚に使用することにより、上記要求に適うスキンケア方法となることを見いだし、本発明を完成した。
本発明は、次の化粧料(A)及び(B)を使用するスキンケア方法であって、化粧料(A)を皮膚へ適用した後に化粧料(B)を皮膚へ適用するスキンケア方法を提供するものである。
化粧料(A):(A-1)カラギーナン、(A-2)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、及び(A-3)水を含有する化粧料
化粧料(B):(B-1)酸性ムコ多糖類又はその塩、(B-2)リゾリン脂質、及び(B-3)水を含有する化粧料
また本発明は、上記の化粧料(A)及び(B)を含み、化粧料(A)を皮膚に適用した後に化粧料(B)を皮膚に適用するための化粧料キットを提供するものである。
本発明のスキンケア方法及び化粧料キットによれば、保湿効果を高めると共に、官能的に実感される効果である、化粧料の肌なじみの向上、塗布後のべたつきの抑制、肌弾力の向上が得られる。
本発明のスキンケア方法及び化粧料キットは、以下の化粧料(A)及び化粧料(B)を含むものである。
化粧料(A):(A-1)カラギーナン、(A-2)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、及び(A-3)水を含有する化粧料
化粧料(B):(B-1)酸性ムコ多糖類又はその塩、(B-2)リゾリン脂質、及び(B-3)水を含有する化粧料
〔化粧料(A)中の含有成分〕
・成分(A-1)
化粧料(A)に含有されている(A-1)のカラギーナンは天然多糖類であり、原料や抽出方法によりκ-カラギーナン、ι-カラギーナン、λ-カラギーナン等があるが、本発明においてはそれらのいずれも使用することができる。これらのうち、増粘効果が高く、肌弾力を向上させる観点から、λ-カラギーナンを含むことが好ましい。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて含有することができる。
化粧料(A)中における成分(A-1)の含有量は、塗布時の肌なじみを良好にし、塗布後の保湿感、肌弾力を向上させる観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1.6質量%以下、更に好ましくは1.2質量%以下である。
・成分(A-2)
化粧料(A)に含有されている(A-2)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体は、メチルポリシロキサン鎖を主鎖とし、ポリオキシエチレン基を有する側鎖を持つ化合物である。具体的には、下記一般式(1)で表されるものを挙げることができ、市販品としては信越化学工業社製のKF-6011、KF-6011P、KF-6043等が挙げられる。
Figure 0006602719
〔式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、mは1〜100、nは1〜10、pは5〜50の数をそれぞれ示す。〕
成分(A-2)のHLB値は、水への溶解性が高く、角層水分浸透効果が良好な点から、好ましくは12以上、より好ましくは13以上、更に好ましくは14以上であり、また、好ましくは18以下、より好ましくは17以下、更に好ましくは16以下である。なお、本明細書において、HLBは下記計算式で求められる値をいう。
HLB=ポリオキシエチレン基の質量百分率/5
成分(A-2)は単独で又は2種以上を組み合わせて含有することができる。化粧料(A)中における成分(A-2)の含有量は、塗布時の肌なじみを良好にし、べたつきを低減させる観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下、更に好ましくは0.4質量%以下である。
ここで、2種以上の成分(A-2)を含有する場合のHLB値は、上記計算式で求められる各成分(A-2)のHLB値を、下記計算式に従って、その含有比率に基づいて加重平均したもの(以下、混合HLBという)である。
混合HLB値=Σ(HLBx×Wx)/ΣWx
HLBxは、成分(A-2)中の成分XのHLB値を示す。
xは、HLBxの値を有する成分(A-2)中の成分Xの質量(g)を示す。
・成分(A-3)
化粧料(A)は、成分(A-3)として水を含有する。化粧料(A)中における成分(A-3)の含有量は、塗布時のみずみずしさを向上させ、保湿感を向上させる観点から、好ましくは60質量%以上、より好ましくは65質量%以上、更に好ましくは70質量%以上であり、また、好ましくは99.5質量%以下、より好ましくは97質量%以下、更に好ましくは95質量%以下である。
・成分(A-4)
化粧料(A)には、塗布時の肌なじみ、塗布後の保湿感、肌弾力を向上させる観点から、更に成分(A-4)として2価アルコールを含有することができる。2価アルコールとしては、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,2-ペンチレングリコール、1,3-ペンチレングリコール、1,4-ペンチレングリコール、1,5-ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール等のアルキレングリコール類;ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類などを挙げることができる。これらのうち、同様の観点から、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール及び1,3-ブチレングリコールから選択される1種又は2種以上を含むことが好ましく、少なくともジエチレングリコール及びジプロピレングリコールから選択される1種又は2種を含むことがより好ましく、少なくともジプロピレングリコールを含むことが更に好ましい。
化粧料(A)中における成分(A-4)の含有量は、塗布後の保湿感、肌弾力を向上させる観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは16質量%以下、更に好ましくは12質量%以下である。
成分(A-4)に対する成分(A-2)の含有質量比[(A-2)/(A-4)]は、塗布時の肌なじみを良好にし、べたつきを低減させ、肌弾力を向上させる観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.03以上、更に好ましくは0.05以上であり、また、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.35以下、更に好ましくは0.2以下である。
・成分(A-5)
化粧料(A)には、塗布時のべたつきを抑え、さっぱりとした感触を向上させる点から、更に(A-5)炭素数1〜3の飽和1価アルコールを含有することができる。具体的には、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。これらのうち、皮脂の脱脂、皮膚刺激性を低減させる観点から、エチルアルコールを含有することが好ましい。
成分(A-5)は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。成分(A)中における成分(A-5)の含有量は、塗布時のべたつきを抑え、さっぱりとした感触を向上させる点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは3質量%以上であり、また、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは8質量%以下である。
・成分(A-6)
また、化粧料(A)には、塗布後の保湿感を向上させる観点から、更に成分(A-6)として3価以上の多価アルコールを含有することができる。3価アルコールとしては、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。4価以上のアルコールとしては、ジグリセリン、トリグリセリン等のポリグリセリン;グルコース、マルトース、マルチトース、ショ糖、キシリトール、ソルビトール、マルビトール、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシエチレンエチルグルコシド、ポリオキシエチレンプロピレングルコシド等の糖類又は糖アルコールが挙げられる。
これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。化粧料(A)中における成分(A-6)の含有量は、塗布時のべたつきやきしみ感の抑制と、保湿感の向上とを両立させる観点から、好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。
・成分(A-7)
化粧料(A)には、塗布時の保湿感を向上させるため、更に成分(A-7)として微量の酸性ムコ多糖類を含有することもできるが、化粧料(B)の塗布後のべたつきの抑制と肌なじみの良さを両立させる観点から、上記成分を実質的に含有しないことが好ましい。具体的には、化粧料(A)中における成分(A-7)の含有量は、好ましくは0.001質量%未満、より好ましくは0.0005質量%未満であり、更には成分(A-7)を含有しないことが好ましい。
・成分(A-8)
化粧料(A)には、塗布時のコク感を向上させるために、更に成分(A-8)として微量のリゾリン脂質を含有することもできるが、化粧料(B)の塗布後のべたつきの抑制と、保湿感の良さを両立させる観点から、上記成分を実質的に含有しないことが好ましい。具体的には、化粧料(A)中における成分(A-8)の含有量は、好ましくは0.0001質量%未満、より好ましくは0.00001質量%未満であり、更には成分(A-8)を含有しないことが好ましい。
〔化粧料(B)中の含有成分〕
・成分(B-1)
化粧料(B)に含有される(B-1)の酸性ムコ多糖類は、ヘキソサミンを構成糖とする多糖のうち構成糖が酸性の基であるものである。具体的には、ヒアルロン酸、コンドロイチン-4-硫酸、コンドロイチン-6-硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸、ヘパリン、カルボキシメチルキチン等を挙げることができる。また、酸性ムコ多糖類の塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;トリエタノールアミン塩、ジイソプロパノールアミン塩等のアルカノールアミン塩;リジン塩、アルギニン塩、ヒスチジン塩等の塩基性アミノ酸塩が好ましいものとして挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらのうち、塗布時の肌なじみ、保湿感を向上させる観点から、ヒアルロン酸、コンドロイチン-4-硫酸、コンドロイチン-6-硫酸、デルマタン硫酸、ヘパリン、及びこれらの塩から選択される1種又は2種以上を含むことが好ましく、ヒアルロン酸、コンドロイチン-4-硫酸、コンドロイチン-6-硫酸、及びこれらの塩から選択される1種又は2種以上を含むことがより好ましく、少なくともヒアルロン酸又はその塩を含むことが更に好ましい。
成分(B-1)の重量平均分子量は、肌弾力を向上させ、塗布時のべたつきを低減する観点から、好ましくは1万以上、より好ましくは5万以上であり、また、好ましくは300万以下、より好ましくは140万以下である。また、これらは2種以上含有することができ、2種以上の酸性ムコ多糖類を含有する場合、塗布時のべたつきを低減する観点から、重量平均分子量5万以上11万以下のものと重量平均分子量100万以上140万以下のものを含有することが好ましく、重量平均分子量100万以上140万以下のものに対する重量平均分子量5万以上11万以下のものの含有質量比(重量平均分子量5万以上11万以下の酸性ムコ多糖類)/(重量平均分子量100万以上140万以下の酸性ムコ多糖類)は、前記の観点から、0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましく、0.3以上が更に好ましく、また0.9以下が好ましく、0.8以下がより好ましく、0.7以下が更に好ましい。
なお、酸性ムコ多糖類の種類が同一の重量平均分子量5万以上11万以下のものと重量平均分子量100万以上140万以下のものを含有する場合(例えば、重量平均分子量の異なるヒアルロン酸を2種以上含有する場合)を事後的に確認するには、その分子量分布曲線において5万以上11万以下の範囲と100万以上140万以下の範囲のピークの存在を確認すればよい。また、それらの含有質量比も分子量分布曲線における上記範囲のピークエリア面積比から求めることができる。なお、分子量及び分子量分布は、GPC法又はGPC-光散乱法を用いて測定することができる。
これらの酸性ムコ多糖類又はその塩は、市販品を用いることもできる。ヒアルロン酸ナトリウムの市販品としては、例えばヒアルロン酸FCHシリーズ(キッコーマンバイオケミファ社製)が挙げられる。コンドロイチン硫酸ナトリウムの市販品としては、コンドロイチン硫酸ナトリウム(マルハニチロ食品社製)等を挙げることができる。
化粧料(B)中における成分(B-1)の含有量は、塗布後の保湿感、肌のやわらかさを向上させる観点から、好ましくは0.005質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.02質量%以上であり、また、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.25質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下である。
・成分(B-2)
化粧料(B)に含有される(B-2)リゾリン脂質は、リン脂質においてグリセロールの2位にエステル結合している脂肪酸残基の1分子がとれた脂質であり、例えば、リン脂質にリン脂質分解酵素であるホスホリパーゼA2を作用させてリン脂質をリゾ化して得られる。なお、ホスホリパーゼA2はリン脂質分子のグリセロール部と脂肪酸基との2位の結合部分を分解し、それによってこの脂肪酸基をはずしOH基にする酵素である。リゾリン脂質は、2本鎖の脂肪酸を有するリン脂質とは異なる化学的性質を有する。また、生体の細胞膜成分であるため、皮膚へのなじみに優れ、保湿効果の向上に寄与していると考えられている。
成分(B-2)としては、例えば、リゾホスファチジルコリン、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルセリン、リゾホスファチジルグリセロール、リゾホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジン酸等が挙げられ、水素添加したものであってもよい。これらは動植物由来であってもよく、卵黄由来の卵黄リゾレシチン、植物由来の大豆リゾレシチン等が挙げられる。これらのうち、低温安定性を向上させる観点から、リゾホスファチジルコリン、リゾホスファチジルエタノールアミン及びリゾホスファチジルセリンから選択される1種又は2種以上を含有することが好ましく、少なくともリゾホスファチジルコリンを含有することがより好ましい。
これらのリゾリン脂質の市販品としては、卵黄リゾホスファチジルコリンとして、卵黄リゾレシチンLPC-1(キューピー社製)が挙げられる。
化粧料(B)中における成分(B-2)の含有量は、塗布後のべたつきを抑え、保湿感、肌弾力を向上させる観点から、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上であり、また、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.6質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下である。
成分(B-1)に対する成分(B-2)の含有質量比[(B-2)/(B-1)]は、塗布時の肌なじみを良好にし、べたつきを低減させ、保湿感を向上させる観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.1以上であり、また、好ましくは12以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは5以下である。
・成分(B-3)
化粧料(B)は、成分(B-3)として水を含有する。成分(B-3)の化粧料(B)中の含有量は、塗布時のみずみずしさを向上させ、保湿感を向上させる観点から、好ましくは65質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは75質量%以上であり、また、好ましくは99.5質量%以下、より好ましくは97質量%以下、更に好ましくは95質量%以下である。
・成分(B-4)
化粧料(B)には、塗布時の肌なじみ、塗布後の保湿感、肌弾力を向上させる観点から、更に成分(B-4)として2価アルコールを含有することができる。2価アルコールとしては、前記成分(A-4)と同様のものを使用することができ、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール及び1,3-ブチレングリコールから選択される1種又は2種以上を含むことが好ましく、少なくともジエチレングリコール及びジプロピレングリコールから選択される1種又は2種を含むことがより好ましく、少なくともジプロピレングリコールを含有することが更に好ましい。
化粧料(B)中における成分(B-4)の含有量は、塗布後の保湿感、肌弾力を向上させる観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは3質量%以上であり、また、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。
・成分(B-5)
化粧料(B)においても、塗布後の保湿感を向上させる観点から、成分(B-5)として化粧料(A)において挙げたのと同様の3価以上の多価アルコールを含有することができるが、塗布時のべたつきやきしみ感の抑制と、保湿感の向上とを両立させる観点から、化粧料(B)中における成分(B-5)の含有量は、好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは8質量%以下である。
・成分(B−6)
化粧料(B)においても、化粧料のとろみを向上させる観点から、更に成分(B-6)として微量のカラギーナンを含有することもできるが、塗布時のべたつきの抑制と、保湿感の良さを両立させる観点から、上記成分を実質的に含有しないことが好ましい。具体的には、化粧料(B)中における成分(B-6)の含有量は、好ましくは0.005質量%未満、より好ましくは0.001質量%未満であり、更には成分(B-6)を含有しないことが好ましい。
・成分(B-7)
化粧料(B)においても、さっぱりとした使用感を得る観点から、成分(B-7)として微量のポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体を含有することもできるが、化粧料(B)の塗布後の肌なじみの良さと、保湿感の良さを両立させる観点から、上記成分を実質的に含有しないことが好ましい。具体的には、化粧料(B)中における成分(B-7)の含有量は、好ましくは0.005質量%未満、より好ましくは0.001質量%未満であり、更には成分(B-7)を含有しないことが好ましい。
・成分(B-8)
化粧料(B)においても、さっぱりとした使用感を得る観点から、更に成分(B-8)として微量の炭素数1〜3の飽和1価アルコールを含有することもできるが、化粧料(B)の塗布後の保湿感の良さと、肌なじみの良さを両立させる観点から、上記成分を実質的に含有しないことが好ましい。具体的には、化粧料(B)中における成分(B-8)の含有量は、好ましくは0.2質量%未満、より好ましくは0.1質量%未満であり、更には成分(B-8)を含有しないことが好ましい。
〔化粧料(A)及び化粧料(B)中のその他の任意含有成分〕
化粧料(A)及び化粧料(B)には、前記成分(A-1)〜(A-8)、(B-1)〜(B-8)以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、成分(A-1)及び(B-1)以外の増粘剤、界面活性剤、金属イオン封鎖剤、中和剤、pH調整剤、酸化防止剤、抗菌剤、防腐剤、制汗剤、薬剤、香料、各種の抽出液等の通常化粧料に用いられる各種の原料を含有することができる。なお、これらの各剤は、各剤としての用途に限られず、目的に応じて他の用途として転用、例えば、制汗剤を香料として使用したり、他の用途との兼用、例えば、制汗剤と香料としての効果を奏するものとして使用したりすることもできる。
成分(A-1)及び(B-1)以外の増粘剤としては、カチオン性高分子、アニオン性高分子、非イオン性高分子、両性高分子又は双極性高分子等が挙げられる。
カチオン性高分子としては、具体的には、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]基を有するヒドロキシエチルセルロース(ポリクオタニウム-10)、(ビニルピロリドン-ジメチルアミノメチルエチルメタクリレート共重合体ジエチル硫酸塩(ポリクオタニウム-11)、塩化メチルビニルイミダゾリウム・ビニルピロリドン共重合体等が挙げられる。
アニオン性高分子としては、具体的には、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、ポリスチレンスルホネート、寒天、ガッチガム、カラヤガム、ペクチン、アルギン酸塩、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、ポリ(アクリル酸)、並びに(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩、アンモニウム塩等の(メタ)アクリル酸誘導体の重合体等が挙げられる。
非イオン性高分子としては、具体的には、セルロースエーテル(ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロール、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)、プロピレングリコールアルギネート、ポリアクリルアミド、ポリ(エチレンオキシド)、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アミロース、ヒドロキシエチルアミロース及びこれらの混合物等が挙げられる。
両性高分子又は双極性高分子として、具体的には、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、ポリクオタニウム-47、ポリクオタニウム-43等が挙げられる。
化粧料(A)及び化粧料(B)において、これらの増粘剤を成分(A-1)又は成分(B-1)と併用することで、肌での伸びの良さ、ハリ感(皮膜感)などの感触調整を行うことができるが、塗布時の肌なじみ、塗布後の保湿感、肌のやわらかさを両立させる観点から、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、キサンタンガム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリアクリルアミド及び(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーから選択される1種又は2種以上が好ましく、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体及びキサンタンガムから選択される1種又は2種以上がより好ましい。
化粧料(A)において、成分(A-1)以外の増粘剤を含有する場合は、成分(A-1)に対する成分(A-1)以外の増粘剤の含有質量比は、肌での伸びの良さ、ハリ感(皮膜感)を向上させる観点から、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.02以上であり、また、好ましくは0.2以下、より好ましくは0.1以下、更に好ましくは0.08以下である。
また、化粧料(B)において、成分(B-1)以外の増粘剤を含有する場合は、成分(B-1)に対する成分(B-1)以外の増粘剤の含有質量比は、前記の観点から、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.15以上であり、また、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.4以下、更に好ましくは0.3以下である。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤等、公知のものが使用できる。皮膚刺激性、べたつきを低減し、皮膚上での伸びの良さを向上させる観点から、非イオン界面活性剤が好ましい。
非イオン界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール脂肪酸エスエル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、モノ脂肪酸ソルビタン、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
これらの中でも、同様の観点から、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びポリエチレングリコール脂肪酸エスエルから選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油から選択される1種又は2種が更に好ましい。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのエチレンオキサイドの付加モル数は、経時安定性を向上させ、べたつきを低減する観点から、好ましくは5以上、より好ましくは10以上であり、また、好ましくは30以下、より好ましくは25以下である。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの脂肪酸基の炭素数は、同様の観点から、好ましくは10以上、より好ましくは12以上であり、また、好ましくは20以下、より好ましくは18以下である。
より具体的には、同様の観点から、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとして、ポリオキシエチレン(20)ラウリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン(20)パルミチン酸ソルビタン及びポリオキシエチレン(20)モノステアリン酸ソルビタンから選択される1種又は2種以上が好ましい。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油のエチレンオキサイドの付加モル数は、経時安定性を向上させ、べたつきを低減する観点から、好ましくは20以上、より好ましくは30以上であり、また、好ましくは100以下、より好ましくは90以下である。
より具体的には、同様の観点から、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油として、ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油及びポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
化粧料(A)中及び化粧料(B)中における界面活性剤の含有量は、べたつきを低減し、経時安定性、皮膚上での伸びの良さを向上させる観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下である。
〔粘度〕
化粧料(A)の粘度は、洗顔後の濡れた肌に対しても垂れ落ちせず、肌なじみを良好にする観点から、好ましくは30mPa・s以上、より好ましくは80mPa・s以上、更に好ましくは150mPa・s以上であり、また、好ましくは1000mPa・s以下、より好ましくは800mPa・s以下、更に好ましくは500mPa・s以下である。
化粧料(B)の粘度は、化粧料(A)を塗布した後の肌に対する肌なじみを良好にし、塗布後のべたつきを低減する観点から、好ましくは2mPa・s以上、より好ましくは3mPa・s以上、更に好ましくは4mPa・s以上であり、また、好ましくは100mPa・s以下、より好ましくは40mPa・s以下、更に好ましくは20mPa・s以下である。
塗布時の肌なじみ、塗布後の保湿感を良好にする観点から、化粧料(B)の粘度は化粧料(A)の粘度よりも低いことが好ましく、化粧料(B)の粘度が化粧料(A)の粘度の5分の1以下であることが好ましく、10分の1以下であることがより好ましく、15分の1以下であることが更に好ましい。
なお、上記粘度は、B型粘度計(ビスメトロン粘度計:型式VS-A1、芝浦システム社製)を用いて、1気圧下、25℃の条件にて、スピンドル番号2、12rpm(回転/分)、30秒で測定される。
〔用途、剤形〕
化粧料(A)及び化粧料(B)は、化粧料として特に制限なく利用できるが、皮膚外用剤(頭皮を含む)として、皮膚、好ましくは頭皮を除く皮膚、より好ましくは顔、身体、手足等のいずれかに塗布することにより、使用することができる。その剤形としては、特に限定されないが、肌なじみ、肌弾力を向上させる観点から、水性化粧料であることが好ましい。具体的な剤形としては、化粧水(ローション)、水性エッセンス、パック、水性ゲル等に適用が可能であり、更にシート剤、スプレー剤、ムース剤としても適用できる。なお、本発明において、水性組成物とは、実質的に油剤を含有しない化粧料であって、化粧料(A)及び化粧料(B)中における油剤の含有量が、それぞれ好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下のものをいう。また、油剤とは、水への溶解度(1013.25hPa、20℃)が2g/100gH2O未満の物質をいう。
〔製造方法〕
化粧料(A)及び化粧料(B)は、所定の成分を適宜混合することによって製造することができ、混合する順序によらず、全成分を均一に混合・分散することにより製造することができる。
例えば、化粧料(A)の製造方法は、成分(A-1)〜(A-3)、必要により成分(A-4)、(A-5)及びその他の任意成分を混合攪拌する工程を含むことができる。混合攪拌する工程においては、必要に応じて加熱して混合攪拌する工程を含んでいてもよい。当該加熱温度は、各成分を十分に溶解させる観点から、好ましくは50℃以上、より好ましくは55℃以上であり、また、好ましくは90℃以下、より好ましくは85℃以下である
また、化粧料(B)の製造方法は、成分(B-1)〜(B-3)、必要により成分(B-4)及びその他の任意成分を混合攪拌する工程を含むことができる。混合攪拌する工程においては、必要に応じて加熱して混合攪拌する工程を含んでいてもよい。当該加熱温度は、各成分を十分に溶解させる観点から、好ましくは50℃以上、より好ましくは55℃以上であり、また、好ましくは90℃以下、より好ましくは85℃以下である
〔スキンケア方法〕
本発明のスキンケア方法においては、化粧料(A)を皮膚へ適用した後に、続けて化粧料(B)を皮膚へ適用する。本発明のスキンケア方法としては、以下の工程1〜4を有することが好ましい。
工程1:化粧料(A)を皮膚に塗布する工程
工程2:化粧料(A)を皮膚になじませる工程
工程3:化粧料(B)を化粧料(A)を塗布しなじませた部位に皮膚に塗布する工程
工程4:化粧料(B)を皮膚になじませる工程
また、化粧料の皮膚への浸透を高める観点から、上記スキンケア方法を行う前に、皮膚を洗浄することが好ましく、このため、本発明のスキンケア方法は、以下の工程0〜4を有することがより好ましい
工程0:皮膚を洗浄する工程
工程1:化粧料(A)を皮膚に塗布する工程
工程2:化粧料(A)を皮膚になじませる工程
工程3:化粧料(B)を化粧料(A)を塗布しなじませた部位に皮膚に塗布する工程
工程4:化粧料(B)を皮膚になじませる工程
工程0における皮膚の洗浄には通常の皮膚洗浄剤を用いることができる。本発明の化粧料(A)は、皮膚洗浄後の濡れた皮膚に塗布してもよいが、化粧料(A)が塗布時に垂れ落ちせず、肌なじみが良好になる観点から、工程0における皮膚の洗浄後にタオルドライ等、皮膚上の水分を拭き取る工程を含むことが好ましい。
工程1の化粧料(A)を皮膚に塗布する工程においては、適量を手に取り、スキンケアの対称となる部位の皮膚に塗布すればよい。
化粧料を皮膚になじませる工程(工程2、4)においては、化粧料を手全体で被塗布部に塗り広げ、化粧料が被塗布部になじんで手の滑りが重くなるまで、じっくりていねいになじませることが好ましい。また、乾燥しやすい部分、肌弾力の失われがちな部分には、皮膚に塗布する工程と皮膚になじませる工程を繰り返し、複数回化粧料を適応することが好ましい。具体的には、工程1と工程2を複数回繰り返し、その後、工程3と工程4を複数回繰り返す方法が挙げられる。
工程3の化粧料(B)を皮膚に塗布する工程では、工程1及び2において化粧料(A)を塗布し、なじませた部位に化粧料(B)を塗布する。工程3では、化粧料(A)が皮膚になじんだ後(手の滑りが重くなった後)、肌へのなじみをより向上させる観点から、更に15秒以上、好ましくは25秒以上、また60秒以下、好ましくは45秒以下の間、そのまま静置して肌を落ち着かせてから、化粧料(B)を皮膚に塗布することが好ましい。
工程4の化粧料(B)を皮膚になじませる工程の後は、皮膚への化粧料のなじみが良く、化粧料の浸透性が向上した状態となっていることから、必要により、乳液、美容液、クリーム及びパックから選択される1種又は2種以上を皮膚へ適応し、スキンケア処理を継続することが好ましい。
〔化粧料キット〕
本発明の化粧料キットは、化粧料(A)及び(B)を含み、化粧料(A)を皮膚に適用した後に化粧料(B)を皮膚に適用するための化粧キットである。
化粧料キットとしては、化粧料(A)及び(B)以外に、更に他の化粧料を含んでいてもよく、当該他の化粧料は、洗浄料、乳液、美容液、クリーム、パック等の形態であってもよい。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、含有量は質量%である。
実施例1〜7、比較例1〜10
表1に示す処方の化粧料(A)(化粧料A1〜A6)、表2に示す処方の化粧料(B)(化粧料B1〜B10)、表3に示す処方の化粧料(単剤;化粧料C1)を調製し、表4に示す使用順で皮膚に使用した。また、以下の試験方法及び基準に従って各種評価を行った。この結果を表4に示す。
<製造方法>
全成分を25℃で混合し、攪拌しながら均一に溶解させ、各化粧料を得た。
<試験方法>
表4に示す化粧料の組合せを、以下の手順で評価パネラー10名に使用してもらった。なお、表4中の括弧付き数字(1)及び(2)は、評価パネラーへの塗布順序を示す。また、括弧付き数字(1)のみの比較例7は、化粧料C1を単独使用することを示す。
10名の評価パネラーの上腕部を、あらかじめ皮膚洗浄料(トワニー ピュアナチュラル クリームソープ、カネボウ化粧品社製)を一定量(2g)用い洗浄した。洗浄後、各化粧料を表4に記載の順番で、まず(1)の化粧料を一定量(5mL)上腕部に塗布し、手全体で被塗布部に塗り広げ、化粧料が被塗布部になじみ、指の滑りが重くなるまで、じっくりていねいになじませる。その後、30秒おいて(2)の化粧料を同じ部位に一定量(5mL)塗布し、(1)の化粧料と同様に肌になじませた。
<官能評価>
専門女性パネラー10名に対し、2番目に塗布する化粧料(比較例8は化粧料C1)の塗布時の肌なじみの良さ、2番目に塗布する化粧料(比較例8は化粧料C1)の塗布後の保湿感の良さ、肌弾力、べたつきのなさの各項目について、下に示す感覚を感じるか否かを評価してもらい、「感じる」と回答した人数より判定した。この結果を表4に併せて示す。
<評価用語の定義>
肌なじみの良さ:塗布時の水っぽさがなくなるまでの時間が速いと感じられること
保湿感の良さ:水分や保湿剤で肌が湿った状態であると感じられること
肌弾力の良さ:塗布後の肌がおさまった状態で肌にふっくらとした柔らかな弾力があると感じられること
べたつきのなさ:肌にべたつく感じがしないと感じられること
Figure 0006602719
Figure 0006602719
Figure 0006602719
*1:ニッコールHCO-60(日光ケミカルズ社製)
*2:カラギニンCS-67(三栄源エフ・エフ・アイ社製)
*3:シリコーンKF-6011(信越化学工業社製、HLB=14.5)
*4:レオドールTW-L120(花王社製)
*5:卵黄リゾレシチンLPC-1(キューピー社製)
*6:ヒアルロン酸FCH(FCH-120)(キューピーバイオケミファ社製)
*7:ヒアルロン酸FCH(FCH-SU)(キューピーバイオケミファ社製)
*8:サンエースC(三栄源エフ・エフ・アイ社製)
*9:メトローズ60SH-4000(信越化学工業社製)
*10:シンタレンK(和光純薬工業社製)
Figure 0006602719
以下、本発明の処方例を記す。いずれも化粧品(A)、化粧品(B)の順に皮膚に塗布及びなじませることにより、実施例と同等の効果を奏するものである。
化粧料(A) 処方例1(プレスキンケア美容液) 含有量(質量%)
λ-カラギーナン(*2) 1
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体(*3) 0.25
ジプロピレングリコール 2
グリセリン 2
エタノール 5
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油(*1) 0.3
フェノキシエタノール 0.3
エデト酸二ナトリウム 0.05
リン酸二水素カリウム 0.06
リン酸一水素ナトリウム 0.04
オランダカラシエキス(*11) 0.1
エチルグルコシド(*12) 0.1
ビワ葉エキス(*13) 0.1
テンチャエキス(*14) 0.1
ゲットウ葉エキス(*15) 0.1
N-メチル-L-セリン 0.1
センチフォリアバラ花水(*16) 0.1
ノイバラ果実エキス(*17) 0.1
香料 0.02
精製水 残 量

*11:ウォータークレスKB(Silab社製)
*12:αアクアグルコシド(長谷川香料社製)
*13:ビワ抽出液BG5(丸善製薬社製)
*14:甜茶抽出液BGW(丸善製薬社製)
*15:月桃葉抽出液BG(丸善製薬社製)
*16:ローズウォーターPF(一丸ファルコス社製)
*17:エイジツ抽出液BG(丸善製薬社製)
化粧料(A) 処方例2(プレスキンケア美容液) 含有量(質量%)
λ-カラギーナン(*2) 1
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体(*3) 0.25
ジプロピレングリコール 10
グリセリン 2
ソルビトール 3
エタノール 5
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油(*1) 0.3
フェノキシエタノール 0.3
エデト酸二ナトリウム 0.05
リン酸二水素カリウム 0.06
リン酸一水素ナトリウム 0.04
オランダカラシエキス(*11) 0.1
エチルグルコシド(*12) 0.1
ビワ葉エキス(*13) 0.1
テンチャエキス(*14) 0.1
ゲットウ葉エキス(*15) 0.1
N-メチル-L-セリン 0.1
センチフォリアバラ花水(*16) 0.1
ノイバラ果実エキス(*17) 0.1
香料 0.02
精製水 残 量
化粧料(B) 処方例1(化粧水) 含有量(質量%)
ヒアルロン酸ナトリウム(*6) 0.03
ヒアルロン酸ナトリウム(*7) 0.01
卵黄リゾホスファチジルコリン(*5) 0.01
ジプロピレングリコール 5
グリセリン 2
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油(*1) 0.3
ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン(20E.O.)(*4) 0.1
フェノキシエタノール 0.3
クエン酸 0.03
クエン酸三ナトリウム 0.07
エデト酸二ナトリウム 0.02
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
テンチャエキス(*14) 0.1
ビターオレンジ果皮エキス(*18) 0.1
アルテア根エキス(*19) 0.1
クリサンテルムインジクムエキス(*20) 0.1
フカスセラツスエキス(*21) 0.1
ブクリョウタケエキス(*22) 0.1
メマツヨイグサ種子エキス(*23) 0.1
香料 0.02
精製水 残 量

*18:トウヒリキッドB(一丸ファルコス社製)
*19:アルテア抽出液(丸善製薬社製)
*20:ラナクリス2B(Lucas Meyer Cosmetics社製)
*21:ホメオシールド(Lucas Meyer Cosmetics社製)
*22:ファルコレックス ブクリョウ E(一丸ファルコス社製)
*23:ルナホワイトB(一丸ファルコス社製)
化粧料(B) 処方例2(化粧水) 含有量(質量%)
ヒアルロン酸ナトリウム(*6) 0.05
ヒアルロン酸ナトリウム(*7) 0.02
卵黄リゾホスファチジルコリン(*5) 0.01
ジプロピレングリコール 8
グリセリン 2
ポリエチレングリコール4000 1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油(*1) 0.3
ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン(20E.O.)(*4) 0.1
フェノキシエタノール 0.3
クエン酸 0.03
クエン酸三ナトリウム 0.07
エデト酸二ナトリウム 0.02
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
テンチャエキス(*14) 0.1
ビターオレンジ果皮エキス(*18) 0.1
アルテア根エキス(*19) 0.1
クリサンテルムインジクムエキス(*20) 0.1
フカスセラツスエキス(*21) 0.1
ブクリョウタケエキス(*22) 0.1
メマツヨイグサ種子エキス(*23) 0.1
香料 0.02
精製水 残 量
なお、処方例で用いた香料は、以下のフローラル系調合香料処方を用いた。なお、成分名中に記載される1%DPG、5%DPG、10%DPGとは、香料の有効成分含量がそれぞれ1質量%、5質量%、10質量%のジプロピレングリコール溶液であることを示す。
フローラル系調合香料処方 含有量(質量%)
ベルガモットオイル(天然香料) 2.0
リナリールアセテート 1.5
メチルアンスラニレート 0.2
ペチグレインオイル(天然香料) 0.5
オーランチオール 10%DPG(別名:ヒドロキシシトロネラールとメチルアンスラニレートとのシッフ塩基) 1.0
アミルアリルグリコレート 1%DPG 0.5
ガルバナムオイル 1%DPG(天然香料) 0.1
ブラックカラントバズアブソリュート 10%DPG(天然香料) 1.5
タジェットオイル 10%DPG(天然香料) 0.8
イランイランオイルエキストラ(天然香料) 2.0
ベンジールアセテート 5.0
メチルジヒドロジャスモネート 13.0
シスジャスモン 10%DPG 1.0
ジャスミンアブソリュート(天然香料) 0.5
インドール 5%DPG 0.5
アルファヘキシルシンナミックアルデヒド 1.5
L-シトロネロール 0.5
ローズオイル(天然香料) 0.5
ローズアブソリュート(天然香料) 0.5
ダマセノン 1%DPG 0.5
L-ローズオキサイド 1%DPG 0.5
ジメチルベンジルカーボニルアセテート 1.0
ヒドロキシシトロネラール 3.0
リラール(別名:4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセン-1-カーボキシアルデヒド) 3.5
シクラメンアルデヒド(別名:2-メチル-3-(4-イソプロピルフェニル)-プロパナール) 0.5
アルファイソメチルヨノン(別名:5-(2,2,6-トリメチル-2-シクロヘキセニル)-3-メチル-3-ブテン-2-オン) 4.0
オリスコンクリート 10%DPG(天然香料) 0.8
メチルオイゲノール 0.5
イソEスーパー(別名:7-アセチル-1,2,3,4,5,6,7,8-オクタハイドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン) 2.5
ベルトフィックスクール(別名:4-アセチル-トリメチル-6,8α-エタノ-1,2,3,5,6,7,8,8α-オクタヒドロナフタレノン) 4.0
ベチバーアセテート 2.0
サンダルウッドオイル(天然香料) 1.5
バグダノール 10%DPG(別名:2-エチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル)-2-ブテン-1-オール) 1.0
パチュリーオイル 10%DPG(天然香料) 0.2
エベルニール 10%DPG(別名:メチル-2,4-ジヒドロキシ-3,6-ジメチルベンゾエート) 1.5
ガラクソリッド 50%ベンジールベンゾエート(別名:4,6,6,7,8,8-ヘキサメチル-1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロシクロペンタベンゾピラン) 10.0
シクロペンタデカノリッド 4.0
ヘリオトロピン 0.5
クマリン 0.5
バニリン 10%DPG 0.5
エチルバニリン 10%DPG 2.5
ラズベリーケトン 10%DPG(別名:4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノン) 0.5
ガンマウンデカラクトン 10%DPG 1.5
ガンマデカラクトン 10%DPG 1.5
ラブダナム アブソリュート 10%DPG(天然香料) 0.5
ジプロピレングリコール 残 量

Claims (4)

  1. 次の化粧料(A)及び(B)を使用するスキンケア方法であって、化粧料(A)を皮膚へ適用した後に化粧料(B)を皮膚へ適用するスキンケア方法。
    化粧料(A):(A-1)カラギーナン、(A-2)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、及び(A-3)水を含有する化粧料
    化粧料(B):(B-1)酸性ムコ多糖類又はその塩、(B-2)リゾリン脂質、及び(B-3)水を含有する化粧料
  2. 化粧料(A)における、成分(A-2)のHLB値が12以上18以下である請求項1に記載のスキンケア方法。
  3. 化粧料(B)における、成分(B-1)に対する成分(B-2)の含有質量比[(B-2)/(B-1)]が、0.01以上12以下である請求項1又は2に記載のスキンケア方法。
  4. 次の化粧料(A)及び(B)を含み、化粧料(A)を皮膚に適用した後に化粧料(B)を皮膚に適用するための化粧料キット。
    化粧料(A):(A-1)カラギーナン、(A-2)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、及び(A-3)水を含有する化粧料
    化粧料(B):(B-1)酸性ムコ多糖類又はその塩、(B-2)リゾリン脂質、及び(B-3)水を含有する化粧料
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