JP6602148B2 - エンドミル - Google Patents
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Description
アルミニウム合金の加工に適したエンドミルとして、底刃のすくい角(アキシャルレーキ)を0°〜8°に設定したものがある(例えば特許文献1参照)。
また、アルミニウム合金の底面仕上げ加工に適したエンドミルとして、底刃のすかしが外周刃コーナ側の一次切れ刃と一次切れ刃から連続して形成された二次切れ刃から構成され、一次切れ刃のすかし角αは3′〜30′、二次切れ刃のすかし角は1°〜5°とし、一次切れ刃のすかし角αと二次切れ刃のすかし角βの関係をα<βとし、かつ一次切れ刃の量を外径の0.6%〜6.5%の長さとし、少なくともエンドミル先端部の一次切れ刃には0.002〜0.05mmの厚さのコーティング膜を被覆したものがある(例えば特許文献2参照)。
上記のような従来のエンドミルでは、何れの場合も加工面の表面粗さの改善は図られるものの、加工条件を調整しても要求された平面度と表面粗さを共に達成するのは困難であり、後工程によって手直しや磨き作業が発生するという問題があった。
図1は本発明の実施の形態1によるエンドミルを示す側面図、図2は図1に示されたエンドミルの下面図、図3は図1に示されたエンドミルの底刃の要部拡大図である。なお、各図を通じて同一または相当の部材・部分には同一符号を付している。図において、本発明のエンドミル1は超微粒子超硬合金等の硬質材料を用いた円柱状のボディ2の外周部に形成された外周切れ刃3と、ボディ2の先端部2aに形成された底刃4を有し、底刃4のすくい面5が外周切れ刃3の位置まで達している、いわゆるギャッシュランド付きの形状となっており、底刃4のすかしが外周切れ刃3のコーナー側の一次切れ刃41と、一次切れ刃41から連続して形成された二次切れ刃42から構成されている。
工具送り速度[mm/分]/工具回転数[1/分]/工具刃数[刃]・・・式(1)
以後、工具の送り量を示す指標としては式(1)に示される一刃送り量fzを用いて説明する。
図4はエンドミルによってワークの底面加工をしたときの一次切れ刃のすかし角α及び一刃送り量fzと加工面の表面粗さRとの関係を説明する図である。底面の表面粗さRはエンドミルの底刃形状の転写となるため、一刃送り量fzが一次切れ刃の幅Bよりも小さい場合には、一刃送り量と一次切れ刃41のすかし角αを用いて下記式(2)で表わされる。
表面粗さR[μm]=一刃送り量×tan(α)×1000 ・・・式(2)
式(2)より、一刃送り量fzを大きくするほど、あるいはすかし角αを大きくするほど表面粗さRは悪化することが分かる。
図9は本発明の実施の形態2によるエンドミルにおける複数の切れ刃の内、少なくとも1枚に構成されたピンカド形状の切れ刃を示す図であり、(a)は要部拡大図、(b)はすくい角θ2と外周切れ刃のねじれ角γ2を示す図である。図10は刃先の形状によって生じるコーナー部の削り残しを説明する図、図11は本発明の実施の形態2のエンドミルによるワークの底面加工後の加工面の表面粗さとすかし角との関係を説明する図である。なお、この実施の形態2は、エンドミルの切れ刃の枚数を複数とする場合において、そのうち少なくとも1枚を、実施の形態1における図3に示すものと同様に、底刃4のすくい面5が外周切れ刃3まで達しているいわゆるギャッシュランド付きの形状で、一次切れ刃41のすかし角αを0′〜30′で、かつ底刃4のすくい角θを30°〜45°に設定したものとし、他の切れ刃のうち少なくとも1枚の切れ刃の底刃4Aを図9(a)に示すような、すくい面5Aが外周切れ刃3まで達していない、いわゆるピンカド形状としたものである。なお、ピンカド形状の場合図9(b)に示すように、外周切れ刃3のねじれ角γ2は底刃4Aのすくい角θ2と同じである。なお、前述のピンカドの切れ刃のねじれ角γ2はギャッシュランド付きの切れ刃を構成する底刃4のすくい角θと同じとしてもよい。
なお、切れ刃はエンドミルの先端面における回転中心から径方向外側に伸びる底刃と、その底刃からエンドミルの外周面に連なる如く形成される外周切れ刃から構成され、「切れ刃の数」は、その底刃の数または外周切れ刃の数で数えられる。
以上のように実施の形態2によれば、良好な表面粗さと良好な平面度を得ることができるとともに、コーナー部に削り残しを発生することなく1つの工具で効率的に切削加工できるという効果が得られる。また、一つの工具にギャッシュランドとピンカドの刃を設けているので、工具交換に要する時間やチッピングの確率も抑えることができる。
図12は本発明の実施の形態3によるエンドミルの底刃のピッチ角を説明する図である。この実施の形態3は、エンドミルの切れ刃の枚数を複数とする場合において、そのうち少なくとも1枚を、実施の形態1における図1〜図3に示すものと同様に、底刃4のすくい面5が外周切れ刃3にまで達しているいわゆるギャッシュランド付きの形状とし、一次切れ刃41のすかし角αを0′〜30′かつ底刃のすくい角θを30°〜45°に設定したものとし、他の刃のうち少なくとも1枚を図9に示すような、すくい面5Aが外周切れ刃3まで達していない、いわゆるピンカド形状とし、ねじれ角γを前記のギャッシュランド付きの刃の底刃4のすくい角θと同じとする場合、図12に示すように、底刃のピッチ角φを一定となるように、切れ刃を形成したものである。なお、図示の例では切れ刃の数は2枚、底刃のピッチ角φ=180°としているが、切れ刃の数を3枚以上としても良く、奇数枚の場合は、底刃としてギャッシュランド付きの形状とピンカドの形状の何れを枚数の多い方に選んでも差し支えない。
図13は本発明の実施の形態4によるエンドミルの構成を示す側面図である。図において、この実施の形態4のエンドミル1Aは、図1〜図3に示す実施の形態1と同様の切れ刃、即ち、外周切れ刃3と底刃4を有し、底刃4のすくい面5が外周切れ刃3にまで達しているいわゆるギャッシュランド付きの形状となっており、底刃4のすかしが外周切れ刃3のコーナー側の一次切れ刃41と、一次切れ刃41から連続して形成された二次切れ刃42から構成される。外周切れ刃3のねじれ角γは30°〜60°とし、底刃のすくい面5のすくい角θはねじれ角γよりも小さい角度で30°〜45°の範囲とする。また、一次切れ刃41のすかし角αは0′〜30′、二次切れ刃42のすかし角βは1°〜6°とし、かつ一次切れ刃41の幅を外周切れ刃の直径の2%〜4%とした切れ刃を有するエンドミルを切れ刃部分21とシャンク部分22を分割して構成し、切れ刃部分21を、シャンク部分22に対して着脱可能にネジ結合したものである。ここでは、切れ刃部分21の後端側をおネジ部21aとし、シャフトからなるシャンク部分22の先端部に、おネジ部21aに対して同軸に螺合されるめネジ部22aを設け、シャンク部分22の材質として超硬合金よりも安価で加工が容易な例えば高速度鋼等の材料を用いるようにしたものである。
この実施の形態5は、図1〜図3に示す実施の形態1と同様の切れ刃、即ち、外周切れ刃3と底刃4を有し、底刃4のすくい面5が外周切れ刃3まで達しているいわゆるギャッシュランド付きの形状となっており、底刃4のすかしが外周切れ刃3のコーナー側の一次切れ刃41と、一次切れ刃41から連続して形成された二次切れ刃42から構成される。外周切れ刃3のねじれ角γは30°〜60°とし、底刃のすくい面5のすくい角θは前記ねじれ角γよりも小さい角度で30°〜45°の範囲とする。また、一次切れ刃41のすかし角αは0′〜30′、二次切れ刃42のすかし角βは1°〜6°とし、かつ一次切れ刃41の幅Bを外周切れ刃の直径Dの2%〜4%としたエンドミルにおいて、切れ刃部分の表面にDLC(ダイヤモンドライクカーボン)などの硬質膜のコーティングを施したものである(図示省略)。なお、切れ刃の部分は実施の形態2から4に示した構成であってもよい。
実施の形態5においては、上記のように構成することによって、被削材であるアルミニウム合金との親和性を下げることができ、切れ刃部への溶着の防止や耐摩耗性の向上などの効果を得ることができる。
この実施の形態5は、図1〜図3に示す実施の形態1と同様の切れ刃、即ち、外周切れ刃3と底刃4を有し、底刃4のすくい面5が外周切れ刃3まで達しているいわゆるギャッシュランド付きの形状となっており、底刃4のすかしが外周切れ刃3のコーナー側の一次切れ刃41と、一次切れ刃41から連続して形成された二次切れ刃42から構成される。外周切れ刃3のねじれ角γは30°〜60°とし、底刃のすくい面5のすくい角θは30°〜45°の範囲で前記ねじれ角よりも小さい角度とする。また、一次切れ刃41のすかし角αは0′〜30′、二次切れ刃42のすかし角βは1°〜6°とし、かつ一次切れ刃41の幅Bを外周切れ刃の直径Dの2%〜4%としたエンドミルにおいて、切れ刃の数を1枚だけとしたものである。
このように切れ刃の数を1枚だけにした構成とすることによって、切れ刃の数を複数にした場合における切れ刃毎の製造誤差がなくなり、工具の製作が容易となる。
Claims (5)
- 底刃のすかしが外周切れ刃のコーナー側の一次切れ刃とその一次切れ刃から連続して形成された二次切れ刃からなり、前記一次切れ刃のすかし角αを0′〜30′としたギャッシュランドを有する少なくとも1つの切れ刃を備えたエンドミルであって、前記外周切れ刃のねじれ角γを30°〜60°、前記底刃のすくい面のすくい角θを前記ねじれ角γよりも小さい角度で30°〜45°の範囲とし、前記ギャッシュランドを有する少なくとも1つの前記切れ刃とともに、外周切れ刃のねじれ角γ2が底刃のすくい面のすくい角θ2と同一である少なくとも1つのピンカド形状の切れ刃を設け、前記ねじれ角γ2は前記ギャッシュランドを有する前記切れ刃を構成する前記底刃の前記すくい面の前記すくい角θと同じであることを特徴とするエンドミル。
- 前記二次切れ刃のすかし角βを1°〜6°に形成して、前記一次切れ刃の幅Bを前記外周切れ刃の直径Dの2%〜4%にしたことを特徴とする請求項1記載のエンドミル。
- 複数の前記切れ刃における前記底刃のピッチ角φを一定としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエンドミル。
- 前記切れ刃が設けられている部分が、シャンク部分に対して着脱可能に結合されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のエンドミル。
- 前記切れ刃の表面に硬質皮膜を施したことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載のエンドミル。
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