JP6602112B2 - 耐二次加工脆性に優れた深絞り成形用高純度フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 - Google Patents

耐二次加工脆性に優れた深絞り成形用高純度フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、深絞り加工後の耐二次加工脆性に優れた高純度フェライト系ステンレス鋼板に関し、深絞り加工後に熱処理が施される用途、例えばろう付けなどがその熱処理に該当し、特に電気ポット用途に好適である。
フェライト系ステンレス鋼は、厨房機器、家電製品、電子機器など幅広い分野で使用されている。近年、精錬技術の向上により極低炭素・窒素化,PやSなど不純物元素の低減が可能となり、NbやTi等の安定化元素を添加して耐銹性と加工性を高めたフェライト系ステンレス鋼(以下、高純度フェライト系ステンレス鋼)は広範囲の用途へ適用されつつある。これは、高純度フェライト系ステンレス鋼が、原料価格変動の著しいNiを多量に含有するオ−ステナイト系ステンレス鋼よりも経済性に優れているためである。
高純度フェライト系ステンレス鋼板の二次加工脆性改善については、これまで種々の検討がなされている。例えば、特許文献1には、C:0.0030%以下、Cr:9〜25%、Ti:0.07超〜0.15%、N:0.0010〜0.0070%、5×(C+N)≦Ti≦0.12+{4×C+(24/7)×N}、必要に応じてB:0.0003〜0.0050%を添加することが開示されている。特許文献2では、C:0.01%以下、Cr:11〜23%、N:0.04%以下、B:0.0005〜0.01%、18≦Nb/(C+N)+2×(Ti/(C+N))≦60を含有する深絞り性と耐二次加工脆性に優れるフェライト系ステンレス鋼板が開示されている。また、特許文献3は、C:0.010%以下、Cr:9〜25%、Ti+Nb:0.6%以下かつ(Ti+Nb)/(C+N)≧7、Mg:0.0050%以下かつMg≧0.05×Pを満たすことを特徴とする深絞り成形後の耐二次加工脆性に優れた高純度フェライト系ステンレス鋼板である。
上述した鋼は、C及びNの過度な低減やTi及びNbと微量元素としてB、Mgの制御を特徴としている。0.0050%以下へのCの低減は、工業生産において製鋼能力を著しく阻害する。また、BはCやNと同様に浸入型固溶元素として作用し、耐二次加工脆性を向上させる一方で、加工性を低下させる弊害がある。Mgは、脱酸元素として有効に作用するものの、鋼への歩留まりは極めて小さく、耐二次加工脆性を確保するための添加により製鋼工程に係る製造性を著しく損なう問題もある。
Ti及びNbとBやMgの制御に依らず、二次加工性を改善する方法として、特許文献4には、1%超のSi含有鋼においてNi:0.2〜3%、Cu:1%以下、Mo:3%以下を添加する耐摩耗性と二次加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼が開示されている。また、特許文献5には、1%以上のMo含有鋼においてCo:0.01〜0.3%、V:0.01〜0.3%、B:0.0002〜0.005%を添加してカップ成形後の縦割れ発生を抑制した耐二次加工性および高温疲労特性に優れたフェライト系ステンレス鋼が開示されている。これら鋼は、1%を超えるSiやMoを高合金化した高強度鋼であり、軟質かつ加工性に優れた高純度フェライト系ステンレス鋼の成分ならびに特性が全く異なるものである。
これまで発明者らは、省資源・経済性の観点から,CrやMoなどの高合金化によらず、Snの微量添加により耐食性や加工性を改善した高純度フェライト系ステンレス鋼について開示している。特許文献6および7は、Cr:13〜22%,Sn:0.001〜1%でC,N,Si,Mn,Pを低減し、必要に応じてTiやNbの安定化元素を添加した高純度フェライト系ステンレス鋼である。これら公報には、本発明の目的とする深絞り加工後の耐二次加工脆性に対する合金元素の作用効果については何ら検討されていない。
特開平8−296000号公報 特開2003−201547号公報 特許第3477113号公報 特公昭63−149358号公報 特開2002−80943号公報 特許第4651682号公報 特許第4624473号公報
上述した通り、高純度フェライト系ステンレス鋼板の二次加工脆性改善についてTi及びNbと微量元素としてB、Mgの制御は有効であるものの、加工性や製造性に課題が残る。また、このような元素の制御ならびに高強度鋼で開示されたSiやMo等の合金化が本発明の目的とする深絞り加工後にろう付け等の熱処理が施される場合に顕在化する二次加工脆性に対して有効に作用するか否かも不明である。
そこで本発明の目的は、微量元素やSiやMo等の合金化によらず、深絞り加工後に熱処理が施されて顕在化する二次加工脆性を改善した省資源・経済性に優れた深絞り成形用高純度フェライト系ステンレス鋼板を提供することにある。
本発明者らは、前記した課題を解決するために、高純度フェライト系ステンレス鋼板において、深絞り加工後の二次加工脆性に及ぼす熱処理の影響と二次加工脆性を改善する合金元素の作用効果について鋭意検討を行い,下記の新しい知見を得て本発明をなすに至った。
(a)深絞り加工後の二次加工脆性は、600〜650℃への加熱と炉冷相当(3℃/分以下)の緩冷却により顕在化し、従来、深絞り加工後に二次加工脆性を生じなかった高純度フェライト系ステンレス鋼板においても脆性的な割れを誘発する場合がある。これら脆性的な割れは、深絞り加工品をハンマーで叩くあるいは落下させるなどの衝撃を与えると発生し、結晶粒界を起点として粒内へも伝播することによりマクロ的な縦割れに伸展する。電子顕微鏡の超高真空中で割れの起点となる結晶粒界を現出させて分析した結果、Pの粒界偏析が顕在化することを突き止め、Pの粒界偏析は結晶粒界の結合力を低下させて割れの起点を与えたものと考えられる。
(b)上述した二次加工脆性の抑止には、0.01%以下の過度なPの低下に依らず、1%以下のNiやCuの単独及び複合添加が効果的である。これら元素は、600〜650℃加熱後の冷却過程で生じるPの粒界偏析を遅延させる作用を有するものと考えられる。同様な作用効果は、MoやSnの添加においても見出され、ここでSnは、Ni、CuあるいはMoとの複合した第2もしくは第3元素として添加することが好適である。
(c)二次加工脆性の主因であるPの粒界偏析は、微細なリン化合物を予め析出させることにより、上述した合金元素の作用効果と重畳して顕著に抑制できることを見出した。このようなリン化合物の制御は、仕上げ焼鈍後の金属組織を、650〜750℃にて5分超、3h以下の範囲で温度保持することが効果的であることを新たに見出した。
(d)上述した耐二次加工脆性と深絞り性の向上には、P、S、Nの低減と、Nb、Tiの安定化元素に加えて、V、W、Zr、Coの微量元素を添加することも有効である。
上記(a)〜(d)の知見に基づいて成された本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)質量%にて、C:0.03%以下、Si:1%以下、Mn:1%以下、P:0.035%以下、S:0.003%以下、Cr:13〜23%、N:0.03%以下、Nb:0.5%以下、Ti:0.5%以下、Al:0.1%以下、更に、Ni:1%以下及び/又はCu:1%以下を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、且つNi及びCuの含有量が下記の式(1)を満たすことを特徴とする耐二次加工脆性に優れた深絞り成形用高純度フェライト系ステンレス鋼板。
0.3<Ni+Cu≦1・・・式(1)
(2)さらに質量%にて、Mo:1%以下、Sn:0.5%以下を含み、且つNi、Cu、Mo及びSnの含有量が下記の式(2)を満たすことを特徴とする(1)に記載の耐二次加工脆性に優れた深絞り成形用高純度フェライト系ステンレス鋼板。
0.3<Ni+Cu+Mo+Sn≦2・・・式(2)
(3)さらに質量%にて、Sb:0.2%以下、V:0.5%以下、W:0.5%以下、Zr:0.5%以下、Co:0.5%以下、Mg:0.005%以下、B:0.005%以下、Ca:0.005%以下、Ga:0.005%以下、La:0.1%以下、Y:0.1%以下、Hf:0.1%以下、REM:0.1%以下、1種または2種以上含有していることを特徴とする(1)または(2)に記載の耐二次加工脆性に優れた深絞り成形用高純度フェライト系ステンレス鋼板。
(4)Pの抽出残さ量が0.01質量%以上であり、析出しているリン化合物の長手方向の大きさが1μm以下であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の耐二次加工脆性に優れた深絞り成形用高純度フェライト系ステンレス鋼板。
(5)鋼板を破断した際に露出した結晶粒界表面において、全元素100質量%換算に対してP濃度が3質量%以下であることを特徴とする(1)〜(4)のうちいずれかに記載の耐二次加工脆性に優れた深絞り成形用高純度フェライト系ステンレス鋼板。
(6)総絞り比3.5〜4.0の円筒深絞り加工を行い、次いで600〜650℃に加熱後、400℃まで3℃/分以下の平均冷却速度で冷却した際の、結晶粒界のP濃度が3質量%以下であることを特徴とする(1)〜(4)のうちいずれかに記載の耐二次加工脆性に優れた深絞り成形用高純度フェライト系ステンレス鋼板。
(7)深絞り成形後に熱処理が加えられる構造体に用いられることを特徴とする(1)〜(6)のうちいずれかに記載の高純度フェライト系ステンレス鋼板。
(8)(1)〜(3)のいずれか1項に記載の成分組成を有する高純度フェライト系ステンレス鋼を熱間鍛造あるいは熱間圧延により熱延鋼板とし、冷間圧延と焼鈍を繰り返す鋼板の製造方法において、800℃より高温で仕上げ焼鈍し、その後、650〜750℃にて5分超、3時間以下の温度保持を行うことを特徴とする耐二次加工脆性に優れた深絞り成形用高純度フェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
本発明によれば、過度なPの低下ならびに微量元素やSi及びMo等の合金化によらず、深絞り加工後に熱処理が施されて顕在化する二次加工脆性を改善した省資源・経済性に優れた深絞り成形用高純度フェライト系ステンレス鋼板を得ることができるという顕著な効果を奏するものである。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。なお、各元素の含有量の「%」表示は「質量%」を意味する。
(I)成分の限定理由を以下に説明する。
Cは、加工性と耐食性を低下させるため、その含有量は少ないほど良いため、上限を0.03%とする。一方、Cは浸入型固溶元素であり、結晶粒界への偏析傾向も大きい元素であり結晶粒界の強化にも寄与する。従って、Cは本発明の目標とするPの粒界偏析抑制に対しても効果的である。これらCの作用効果を得るには下限を0.001%とすることが好ましい。精錬コストも考慮した好ましい範囲は0.003〜0.015%である。
Siは、脱酸元素として有効であり、耐酸化性を向上させる。一方、固溶強化元素として作用し、加工性の低下や本発明の目標とする耐二次加工脆性の低下を招くため、上限を1%とする。脱酸や耐酸化性を確保するために下限を0.01%とすることが好ましい。好ましい範囲は、効果と製造性を考慮して0.05〜0.5%である。
Mnは、脱酸元素およびSの固定で有効な元素である。一方、耐食性や耐酸化性の低下を招くため、上限を1%とする。脱酸やS固定の作用を確保するために下限を0.01%とすることが好ましい。好ましい範囲は、効果と製造コストを考慮して0.05〜0.5%である。
Pは、製造性や溶接性を阻害する元素であり、本発明の目標とする耐二次加工脆性の低下を招く主因であるため、その含有量は少ないほど良いため、上限を0.035%とする。但し、過度の低減は精錬コストの増加に繋がるため、下限を0.005%とする。好ましい範囲は、製造コストを考慮して0.01〜0.03%である。
Sは、結晶粒界に偏析し、熱間加工性や本発明の目標とする耐二次加工脆性の低下にも繋がるため、その含有量は少ないほど良いため、上限を0.003%とする。但し、過度の低減は原料及び精錬コストの増加に繋がるため、下限を0.0001とする。好ましい範囲は、脆化の抑制や製造コストを考慮して0.0002〜0.0015%である。
Crは、本発明の高純度フェライト系ステンレス鋼の基本元素であり、耐食性や耐熱性を確保するために必須の元素である。本発明の電気ポット用途を想定した耐食性や耐熱性を確保するために下限を13%とする。上限は、加工性と製造性の観点から23%とする。但し、SUS430J1L、SUS436J1Lと比較した経済性から、好ましい範囲は15〜19%とする。性能と合金コストを考慮して、より好ましい範囲は、16〜18%である。
Nは、Cと同様に加工性と耐食性を低下させるため、その含有量は少ないほど良いため、上限を0.03%とする。但し、過度の低減は精錬コストの増加に繋がるため、下限を0.001%とすることが好ましい。また、NはCと同様に浸入型固溶元素であるものの、結晶粒界への偏析傾向は小さく、結晶粒界の強化に殆ど寄与せず、本発明の目標とする耐二次加工性の低下を招く。従って、好ましい範囲は、性能と製造コストを考慮して0.005〜0.015%である。
Nb、Tiは、C,Nを固定する安定化元素の作用により、加工性及び耐食性に加えて、本発明の目標とする耐二次加工脆化特性の改善にも有効な元素である。添加する場合は、それぞれその効果が発現する0.01%以上とする。但し、過度な添加は合金コストの上昇や再結晶温度上昇に伴う製造性の低下に繋がるため、上限をそれぞれ0.5%とする。好ましい範囲は、効果と合金コストおよび製造性を考慮して、Nb、Tiの1種または2種で0.05〜0.5%とする。より好ましい範囲は0.1〜0.3%である。
Alは、脱酸元素として極めて有効な元素である。一方、鋼の靭性や溶接性の低下を招くため、上限を0.1%とする。下限は、脱酸効果を考慮して0.005%とすることが好ましい。好ましい範囲は、製造性と性能を考慮して0.01〜0.07%である。
Ni、Cuは、耐食性に有効な元素であり、本発明の目標とする耐二次加工脆性を得るために不可欠な元素である。本発明の対象とする熱処理後のP偏析を遅延させて、耐二次加工脆性を得るには、後述するMo及びSnを含有しない場合、以下の式(1)で示されるように、Ni、Cuの単独あるいは複合添加で0.3%超とする。一方、過度の添加は、合金コストの上昇や材料強度の上昇による加工性の低下を招くため、それぞれ上限は単独あるいは複合添加で1%とする。単独あるいは複合添加で好ましい範囲は、性能と合金コストを考慮して、Ni+Cu:0.4〜1.0%、より好ましくはNi+Cu:0.5〜1.0%である。
0.3<Ni+Cu≦1・・・式(1)
Mo、Snは、NiやCuと同様に耐食性に加えて、本発明の目標とする耐二次加工脆性を得るために有効な元素であり、必要に応じて添加する。添加する場合は、それぞれの効果が発現するために、Moは0.1%以上、Snは0.01%以上とする。但し、過度な添加は、合金コストの上昇と熱間加工及び冷間加工の製造性を阻害するため、それぞれ上限は、Moを1%、Snを0.5%することが好ましく、Ni+Cu+Mo+Snの上限は2%である。本発明において、Ni及び/或いはCuに加えて、Mo及びSnを更に添加する場合、Ni、Cu、Mo及びSnの含有量が以下の式(2)を満たす範囲で添加する。
0.3<Ni+Cu+Mo+Sn≦2・・・式(2)
尚、添加する場合の好ましい範囲は、性能及び製造性と合金コストを考慮して、Moは0.2〜0.8%、Snは0.05〜0.25%であり、Ni+Cu+Mo+Sn:0.4〜2.0%、より好ましくはNi+Cu+Mo+Sn:0.5〜1.5%である。
Sb、V、W、Zr、Coは、耐食性と本発明の目標とする耐二次加工脆化特性の改善にも有効な元素であり、必要に応じて添加する。添加する場合は、それぞれその効果が発現する0.01%以上とする。過度な添加は合金コストの上昇や製造性の低下に繋がるため、上限を0.5%とする。尚、添加する場合の好ましい範囲は、性能及び製造性と合金コストを考慮して、Sbは0.01〜0.1%、V、W、Zr、Coは0.02〜0.3%である。
Mgは、溶鋼中でAlとともにMg酸化物を形成し脱酸剤として作用する他、TiNの晶出核として作用する。TiNは凝固過程においてフェライト相の凝固核となり、TiNの晶出を促進させることで、凝固時にフェライト相を微細生成させることができる。凝固組織を微細化させることにより、製品のリジングやロ−ピングなどの粗大凝固組織に起因した表面欠陥を防止できる他、加工性の向上をもたらすため必要に応じて添加する。添加する場合は、これら効果を発現する0.0001%とする。但し、0.005%を超えると製造性が劣化するため、上限を0.005%とする。好ましくは、製造性を考慮して0.0003〜0.002%とする。
Bは、熱間加工性や2次加工脆化特性を向上させる元素であり、高純度フェライト系ステンレス鋼への添加は有効である。添加する場合は、これら効果を発現する0.0003%以上とする。しかし、過度の添加は、伸びの低下をもたらすため、上限を0.005%とする。好ましくは、材料コストや加工性を考慮して0.0005〜0.002%とする。
Ca、Gaは、熱間加工性や鋼の清浄度を向上させる元素であり、必要に応じて添加する。添加する場合は、これら効果を発現する0.0003%以上とする。しかし、過度の添加は、製造性の低下やCaSなどの水溶性介在物による耐食性の低下に繋がるため、上限を0.005%とする。好ましくは、製造性や耐酸化性を考慮して0.0003〜0.0015%とする。
La、Y、Hf、REMは、熱間加工性や鋼の清浄度を向上させ、耐酸化性や熱間加工性を著しく向上させる効果を持つため、必要に応じて添加しても良い。添加する場合は、それぞれその効果が発現する0.001%以上とする。しかし、過度の添加は、合金コストの上昇と製造性の低下に繋がるため、上限をそれぞれ0.1%とする。好ましくは、効果と経済性および製造性を考慮して、1種または2種以上で0.001〜0.05%とする。
(II)金属組織に関する限定理由を以下に説明する。
前記(I)項に記載の成分を有し、本発明の目標とする耐二次加工脆化特性を得るために、好適な金属組織の要件を規定したものである。
本発明の目標とする深絞り加工後に熱処理が施されて顕在化する二次加工脆性を改善するには、Pを予め化合物として析出させて鋼中の固溶Pを低減しておくことがPの粒界偏析を遅延させるために有効である。そのために、FeTiP等のリン化合物となって抽出されるPの残さ量は0.01質量%以上であることが好ましい。より好ましくは、0.015%以上であり、上限は規定するものでないが、添加量もしくはリン化合物の析出に要する熱処理条件を考慮して0.03%であることが好ましい。
Pの残さ量は、定電流電解法により測定することができる。例えば、電解液は20%サリチル酸カルシウム−0.5%サリイル酸−1%塩化リチウム−メタノール溶液とし、電流密度20mA/cmで電解を行い、フィルターでろ過した後、抽出されたPの残さ量は、高周波誘導結合プラズマ(ICP)を光源とする発光分光分析法により、定量的に求めることができる。
上述したPの残さ量とともに、リン化合物のサイズは、長手方向の大きさ(以下、「長辺」という。)が1μm以下であることが好ましい。長辺1μm超となるリン化合物は、結晶粒界へ析出した場合、割れの起点として作用する。従って、リン化合物のサイズは小さいほど良いため、好ましくは0.5μm以下、より好ましいサイズは0.1μm以下である。このような微細なリン化合物は、鋼中の固溶Pを低減し、結晶粒界へ析出した場合でも割れの起点としての作用よりも、結晶粒界へのP偏析を遅延する作用効果が大きく、結晶粒界を起点とする割れの回避に有効である。
結晶粒界を起点とする割れを回避するために、鋼板を破断した際に露出した結晶粒界表面における全元素を100質量%としたときの、前記露出した結晶粒界表面におけるP元素濃度を質量%に換算した濃度は3質量%以下とする。このようなPの粒界偏析は、深絞り加工後に600〜650℃へ加熱後、400℃までの平均冷却速度が3℃/分以下とすることで顕在化しやすい。Pの粒界偏析は、深絞り加工度が大きいほど促進し、実用的な深絞り限界に近い総絞り比3.5〜4で飽和する傾向にある。絞り比とは、深絞り加工に供する円板の直径÷深絞り加工を行うパンチの直径であり、総絞り比とは多工程の深絞り加工において、円板の直径÷最終工程のパンチの直径を意味する。深絞り加工度は、総絞り比の上昇により大きくなる。従って、本発明の目標とする耐二次加工脆性は、前記した総絞り比3.5〜4の深絞り加工を行い、次いで600〜650℃に加熱後、3℃/分以下で冷却して得た加工品を破断した際、破断面に露出した結晶粒界におけるPの粒界偏析を3%以下に抑制するものとする。好ましくは2.5%以下、より好ましくは2%以下である。
(III)製造方法に関する限定理由を以下に説明する。
前記(I)項に記載の成分を有し、前記(II)項に記載した好適な金属組織を得るために好ましい製造方法を規定したものである。
本発明では、前記(I)項に記載の成分を満足すれば通常のプロセス条件で製造しても本発明の目標とする耐二次加工脆性を確保することも可能であるが、好適な金属組織の要件を満たすために、800℃より高温で仕上げ焼鈍した後、650℃未満まで降温すること無く650〜750℃にて5分超温度保持する、あるいは、一旦650℃未満まで温度を下げる場合には650〜750℃における温度保持が合計で5分超、3h以下になるように前記温度保持を行うことが好ましい。
仕上げ焼鈍を800℃より高温とするのは、冷間加工後の鋼を再結晶させて加工性を確保するためである。焼鈍温度の過度な上昇は、結晶粒径が粗大化し、加工による肌荒れなど表面品位の低下に繋がる。好ましくは、焼鈍温度の上限を1000℃とする。
仕上げ焼鈍をした後、650〜750℃の温度域で温度保持時間を5分超とするために冷却速度を調整する、あるいは650〜750℃へ再加熱して5分超、3h以下保持しても構わない。750℃を超えると、長辺1μmを超える粗大なリン化合物が析出しやすい、あるいは固溶Pの増加により耐二次加工脆性の低下を招く場合があるため、上限は750℃とする。650℃未満では、低温化に伴い固溶Pが増加するとともに、Pの粒界偏析が進行する。そのため、製造した鋼板を深絞り成形後に熱処理する際に、Pの粒界偏析を助長して耐二次加工脆性の低下に繋がるため、下限は650℃とする。
650〜750℃での温度保持時間は、好適な金属組織の要件を得るためには、5分超とする。温度保持時間の上限は、Pの粒界偏析とリン化合物の粗大化を抑制するために、高温仕上げ焼鈍後に650℃未満まで一旦冷却すること無く温度保持する場合は1h以下、高温仕上げ焼鈍後に650℃未満まで一旦冷却した後、再加熱で温度保持する場合は、高温仕上げ焼鈍後に行う全ての温度保持の合計時間は3h以下とする。
本発明の目標とする深絞り成形した鋼板のPの粒界偏析を抑制するためは、深絞り成形前の鋼板において微細なリン化物析出させることが重要であり、焼鈍後に温度保持する場合には650℃以上、700℃以下で5分超から1h以下の範囲で前記温度保持を行う。また、一旦650℃未満に降温した後再加熱する場合には、650℃以上、700℃以下での温度保持が合計で5分超から3h以下の範囲、とすることが好適である。650〜750℃の温度範囲において、低温側の650〜700℃において5分超保持することで、深絞り成形した鋼板のPの粒界偏析を最も低減可能な微細なリン化物の析出形態とすることができる。
以下、本発明の実施例を説明する。
表1の成分組成を有するフェライト系ステンレス鋼を溶製し、加熱温度1150〜1250℃の熱間圧延を行い、板厚4mmの熱延鋼板A〜R*を製造した。熱延鋼板A〜R*を表2に示す条件にて焼鈍し、酸洗後に板厚0.6mmまで冷間圧延し、900〜980℃の仕上げ焼鈍と酸洗を行い、耐二次加工脆性の評価に供した。鋼の成分は、本発明で規定する範囲とそれ以外でも実施した。仕上げ焼鈍後の650〜750℃での温度保持は、本発明で規定する条件とそれ以外でも実施した。
耐二次加工脆性の評価は、以下の手順で実施した。先ず、上記の鋼板A〜R*からそれぞれ直径80mmの円板(ブランク)を作製し、パンチ径:40mm→35mm→30mm→25mm→22mmの4段円筒深絞り試験(総絞り比:80÷22=3.64)を行って、内径22mmのカップ状の4段円筒深絞り品を作製した。前記4段円筒深絞り品は各鋼板A〜R*からそれぞれ8個ずつ作製された。次いで、各鋼板A〜R*につき作製された前記4段円筒深絞り品のうち4個を600℃にて30分加熱後炉冷し、残りの4個を650℃にて30分加熱後炉冷とし、いずれも400℃まで0.5〜1℃/分の平均冷却速度にて冷却した。その後、耐二次加工脆性は落重試験により評価した。落重試験は、重さ100gの荷重を1mの高さから4段円筒深絞り品の開口側の上縁へ落下することにより行った。鋼板A〜R*毎に作製され、600℃或いは650℃にて加熱されたN個(N=4)の深絞り品において、深絞り方向と平行な縦割れが1個でも発生した場合を「不合格」、縦割れが全く発生しなかったものを「合格」と判定した。評価は、600℃と650℃の両者とも全く割れなかった場合を「◎」、前記加熱温度のうちいずれかの加熱温度の場合に全く割れなかった場合を「○」、両者の加熱温度の場合において1個でも割れた場合を「×」とした。本発明例は、「◎」及び「○」とし、比較例は「×」とする。
Pの残さ量は、当該Pの残さ量測定用の供試材を円筒深絞り品と同条件の熱処理を施して作製した後、0042項に記載した条件で20%サリチル酸カルシウム−0.5%サリイル酸−1%塩化リチウム−メタノール溶液を用いて、電流密度20mA/cmにて定電流電解法を行い、ICP分析により求めた。リン化合物のサイズは、定電流電解法により得られた抽出残さをSEM(走査型電子顕微鏡)観察に供し、EDS(エネルギー分散型X線分光装置)でPが検出されることを確認して測定した。結晶粒界のP濃度は、カップ状の円筒深絞り品の開口側の前記カップから4mm×20mmのVノッチ付き分析試料を採取し、AES(オージェ電子分光装置)内で液体窒素冷却下にて破壊して破面を露出し、破面に露出した結晶粒界の濃化元素を測定した。ここで、AES装置内の破面出しは、10−4Pa以下の真空度を確保した上で、分析試料は液体窒素(77K)で冷却した上で行い、次いで濃化元素を定量分析した。
表2に各試験結果をまとめて示す。
表2から、試験番号1,4,5,7,14は、本発明で規定する好ましい成分(Ni+Cu量もしくはNi+Cu+Mo+Sn量)と製造方法を全て満足する高純度フェライト系ステンレス鋼板である。これら鋼板は、本発明で規定する好適な金属組織の要件を全て満たし、深絞り品の評価で一切割れを発生せず、評価「◎」の優れた耐二次加工脆性が得られたものである。
試験番号8,9は、本発明で規定する成分と製造方法を満たし、微量元素であるV、W、Zr、Co添加により、耐二次加工脆性の向上が認められたものである。これら鋼板は、本発明で規定する好適な金属組織の要件を全て満たし、深絞り品の評価で一切割れを発生せず、評価「◎」の優れた耐二次加工脆性が得られたものである。
Figure 0006602112
試験番号2,11,12,15,16は、本発明で規定する成分と製造方法を満足する高純度フェライト径ステンレス鋼板である。これら鋼板は、600℃あるいは650℃加熱後の炉冷において、片方の加熱・炉冷条件においては深絞り品に一切割れを発生せず、評価「○」の良好な耐二次加工脆性が得られたものである。
試験番号6,10は、本発明で規定する好ましい成分(Ni+Cu+Mo+Sn量)や耐二次加工脆性に効果のある微量元素(Zr、Co)を添加した高純度フェライト系ステンレス鋼板であって、仕上げ焼鈍後の650〜750℃の温度域における温度保持処理を省略して製造されたものである。これら鋼板は、本発明で規定する好ましい製造方法を必ずしも満たさないまでも、好適な金属組織を得ることも可能であり、耐二次加工脆性の評価「○」が得られたものである。
試験番号17〜22は、本発明で規定する成分から外れるものである。これら鋼板は、本発明で規定する好ましい製造方法を実施しても、本発明の目標とした耐二次加工性は得られず評価「×」となった。試験番号3及び13は、本発明で規定する成分を満たすものの、好ましい成分から外れるものであり、本発明で規定する好ましい製造方法を実施しない場合に目標の特性に到達しなかったものである。これら鋼板は、本発明の目標とした耐二次加工性は得られず評価「×」となった。
本結果から、本発明の目標とした耐二次加工性を得るためには、本発明で規定する好ましい成分である「Ni+Cu」もしくは「Ni+Cu+Mo+Sn」量の調整が重要である。更に、微量元素であるV、W、Zr、Coの添加や本発明で規定する好ましい製造方法は、本発明で規定する成分において耐二次加工脆性の向上に有効である。
本発明によれば、過度なPの低下ならびに微量元素としてB、Mgの添加や1%超となるSi及びMo等の高合金化によらず、深絞り加工後に熱処理が施されて顕在化する二次加工脆性を改善した省資源・経済性に優れた深絞り成形用高純度フェライト系ステンレス鋼板を得ることができる。本鋼板は、深絞り成形後に熱処理が施される構造体、例えばろう付けなどがその熱処理に該当する構造体、特に電気ポット等の筺体に好適に用いることができるである。
Figure 0006602112

Claims (7)

  1. 質量%にて、C:0.03%以下、Si:1%以下、Mn:1%以下、P:0.035%以下、S:0.003%以下、Cr:13〜23%、N:0.03%以下、Nb:0.5%以下、Ti:0.5%以下、Al:0.1%以下を含み、更に、Ni:1%以下及び/又はCu:1%以下を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、且つNi及びCuの含有量が下記の式(1)を満たし、
    Pの抽出残さ量が0.01質量%以上であり、析出しているリン化合物の長手方向の大きさが1μm以下であることを特徴とする耐二次加工脆性に優れた深絞り成形用高純度フェライト系ステンレス鋼板。
    0.3<Ni+Cu≦1・・・式(1)
  2. さらに質量%にて、Mo:1%以下、Sn:0.5%以下を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、且つNi、Cu、Mo及びSnの含有量が下記の式(2)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の耐二次加工脆性に優れた深絞り成形用高純度フェライト系ステンレス鋼板。
    0.3<Ni+Cu+Mo+Sn≦2・・・式(2)
  3. さらに質量%にて、Sb:0.2%以下、V:0.5%以下、W:0.5%以下、Zr:0.5%以下、Co:0.5%以下、Mg:0.005%以下、B:0.005%以下、Ca:0.005%以下、Ga:0.005%以下、La:0.1%以下、Y:0.1%以下、Hf:0.1%以下、REM:0.1%以下、1種または2種以上含有していることを特徴とする請求項1または2に記載の耐二次加工脆性に優れた深絞り成形用高純度フェライト系ステンレス鋼板。
  4. 鋼板を破断した際に露出した結晶粒界表面において、全元素100質量%換算に対してP濃度が3質量%以下であることを特徴とする請求項1〜のうちいずれか1項に記載の耐二次加工脆性に優れた深絞り成形用高純度フェライト系ステンレス鋼板。
  5. 総絞り比3.5〜4.0の円筒深絞り加工を行い、次いで600〜650℃に加熱後、400℃まで3℃/分以下の平均冷却速度で冷却して得た加工品を破断した際の、破断面に露出した結晶粒界表面における元素濃度が3質量%以下であることを特徴とする請求項1〜のうちいずれか1項に記載の耐二次加工脆性に優れた深絞り成形用高純度フェライト系ステンレス鋼板。
  6. 深絞り成形後に熱処理が加えられる構造体用途に用いられることを特徴とする請求項1〜のうちいずれか1項に記載の高純度フェライト系ステンレス鋼板。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の成分組成を有する高純度フェライト系ステンレス鋼を熱間鍛造あるいは熱間圧延により熱延鋼板とし、冷間圧延と焼鈍を繰り返す鋼板の製造方法において、800℃より高温で仕上げ焼鈍し、その後、650〜750℃で5分超、3時間以下の温度保持を行うことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載する耐二次加工脆性に優れた深絞り成形用高純度フェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
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