JP6602072B2 - フィルター構造体及びフィルター構造体の取付方法 - Google Patents

フィルター構造体及びフィルター構造体の取付方法 Download PDF

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この発明は整流板付きレンジフードに取り付けて油汚れを防止する為のフィルター構造体及びフィルター構造体の取付方法に関するものである。
従来、様々なタイプのレンジフードが開発されており、これに取り付けて油汚れを防止する為のフィルター構造体も多数提案されてきた(特許文献1〜特許文献3)。
近年、整流板を備えるタイプのレンジフードが開発されている。このタイプのレンジフードは、フード部と整流板の間の隙間から吸気を行う構造となっており、この隙間を通過する気体の風速が速くなるため、従来のレンジフードと比較して吸引力が向上している。
又、このような整流板付きレンジフード用のフィルター構造体も提案されている。
特開2001−193980号公報 特開平8−110075号公報 特開平3−229608号公報
しかしながら、これまで提案されているような整流板付きフィルター用のフィルター構造体は、せいぜい、その取付方法として整流板を取り外し、金属フィルターに取り付ける仕様となっているものにとどまっており、手軽に取り付けられるものではなかった。
又、整流板は、油煙の発生源であるレンジ側に露出した構造であるため、整流板自体は油煙に含まれる油で汚れやすい傾向にある。
更に、上述の通り、フード部と整流板の間の隙間の部分は、気体が通過する風速が速いため、フィルター構造体が吸込口側に吸い込まれやすい状態にある。このため、フィルター構造体を安定してレンジフードに取り付けることが困難であった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、整流板付きのレンジフードに手軽に取り付けることができ、整流板の油汚れも軽減できると共に、吸気口側への吸込まれ現象も抑制することができるフィルター構造体及びフィルター構造体の取付方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、フード部に設けられた吸込口を覆うようにフード部の下端部の内方に設置される整流板を備えるレンジフードに取り付けるフィルター構造体であって、可撓性を有するシート状であり、その外縁がフード部の下端部の周囲のサイズに対応して形成されたフィルターと、フィルターの一方面において、フィルターの外縁の略全周に沿って形成された外周部を少なくとも有する粘着部とを備え、フィルターはPET不織布からなり、その目付は、ディッピング法によってフィルターが製造される場合、35〜200g/mと設定されており、スプレー法によってフィルターが製造される場合、40〜250g/mと設定されており、JIS L 1096 A法(フラジール形法)によるフィルターの通気度は、2000cc/cm・sec以上であり、粘着部の外周部は、フード部の下端部の周囲に対して取り付けられるものである。
このように構成すると、フード部の下端部の周囲に対して、粘着部を介してフィルター構造体を取り付けることができる。又、フィルター構造体の取り付け時にフィルター構造体が撓んでもレンジフードからフィルター構造体が離れすぎないような剛性が得られる。更に、基準値以上の通気度が得られる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、フィルターは、矩形形状を有し、矩形形状の対向する一対の辺に沿った第1方向又は第1方向に直交する第2方向に延び、フィルターを第1部分と第2部分とに切り分けるために形成された直線状のミシン目を更に備え、粘着部は、少なくとも第1部分側においてミシン目に沿って形成される第1直線部を更に有するものである。
このように構成すると、レンジフードのサイズに応じてミシン目に沿ってフィルター構造体を切り取りやすくなると共に第1部分の外縁の全周に粘着部が形成される。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、粘着部は、第2部分側においてミシン目に沿って形成される第2直線部を更に有するものである。
このように構成すると、第1部分及び第2部分の各々においてその外縁全周に粘着部が形成される。
請求項4記載の発明は、請求項2又は請求項3記載の発明の構成において、粘着部は、外周部の内方に形成される内方部を更に有するものである。
このように構成すると、取り付け時に内方部が整流板に当接すると、内方部がレンジフードの整流板に粘着する。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の構成において、内方部は、外周部の内方に傾斜して接続されるような格子状に形成された格子部を含むものである。
このように構成すると、格子部がレンジフードの整流板に粘着する。
請求項6記載の発明は、請求項4から請求項5のいずれかに記載のフィルター構造体の取付方法であって、フィルター構造体の粘着部をレンジフード側に向けると共に、レンジフードの下端部の一部において、フィルター構造体の一端部を位置合わせして貼り付ける工程と、フィルター構造体の中央部を整流板の中央部から外側に向かって貼り付ける工程と、フィルター構造体の残余部分を貼り付ける工程とを含むものである。
このように構成すると、中央部の整流板への取り付けが容易となると共に、残余部分の貼り付けが容易となる。
以上説明したように、請求項1記載の発明は、フード部の下端部の周囲に対して、粘着部を介してフィルター構造体を取り付けることができるので、整流板付きのレンジフードに手軽に取り付けることができ、整流板の油汚れも軽減できると共に、吸気口側への吸込まれ現象も抑制することができる。又、フィルター構造体の取り付け時にフィルター構造体が撓んでもレンジフードからフィルター構造体が離れすぎないような剛性が得られるため、取り付けが容易となる。更に、基準値以上の通気度が得られるため、通気性が良好なものとなる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、レンジフードのサイズに応じてミシン目に沿ってフィルター構造体を切り取りやすくなると共に第1部分の外縁の全周に粘着部が形成されるため、フィルター構造体の第1部分側を使用する際の使い勝手が向上する。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、第1部分及び第2部分の各々においてその外縁全周に粘着部が形成されるため、第1部分及び第2部分のうち一方を使用しない場合、その一方を再利用しやすくなる。
請求項4記載の発明は、請求項2又は請求項3記載の発明の効果に加えて、取り付け時に内方部が整流板に当接すると、内方部がレンジフードの整流板に粘着するので、フィルター構造体のレンジフードに対する取り付けがより安定する。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の効果に加えて、格子部がレンジフードの整流板に粘着するため、フィルター構造体のレンジフードに対する取り付けが更に安定する。
請求項6記載の発明は、請求項4から請求項5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、中央部の整流板への取り付けが容易となると共に、残余部分の貼り付けが容易となるため、フィルター構造体の取り付けが容易となる。
この発明の実施の形態によるフィルター構造体の外観形状を示した平面図である。 図1に示したフィルター構造体の正面図である。 図1に示したフィルター構造体の右側面図である。 図1に示したフィルター構造体の背面図である。 図1における“P”部分の拡大図である。 図5に示したフィルター構造体のVI−VIラインの端面図である。 図5に示したフィルター構造体のVII−VIIラインの端面図である。 図1に示した図における“Q”部分の拡大図である。 図8に示したフィルター構造体のIX−IXラインの端面図である。 図8に示したフィルター構造体のX−Xラインの端面図である。 図8に示したフィルター構造体のXI−XIラインの断面図である。 図1に示したフィルター構造体と、整流板の寸法関係について示す図である。 整流板付きレンジフードへのフィルター構造体の取付方法を示す図であって、取付対象のレンジフードのフード部のサイズに応じてフィルター構造体を切り分ける工程を示す工程図である。 整流板付きレンジフードへのフィルター構造体の取付方法を示す図であって、剥離フィルムをフィルター構造体から剥がす工程を示す工程図である。 整流板付きレンジフードへのフィルター構造体の取付方法を示す図であって、フィルター構造体を位置合わせする工程を示す工程図である。 整流板付きレンジフードへのフィルター構造体の取付方法を示す図であって、フィルター構造体を貼り付ける工程を示す工程図である。 整流板付きレンジフードへのフィルター構造体の取り付けが完成した状態を示す図である。 図17に示したXVII−XVIIラインの模式的端面図である。
図1は、この発明の実施の形態によるフィルター構造体の外観形状を示した平面図であり、図2は、図1に示したフィルター構造体の正面図であり、図3は、図1に示したフィルター構造体の右側面図であり、図4は、図1に示したフィルター構造体の背面図である。
これらの図を参照して、フィルター構造体1は、油汚れの防止のため、整流板を備えるレンジフード(以下、単に「レンジフード」と称する)に取り付けるものである(図15等も参照)。ここで、レンジフードは、そのフード部に設けられた吸込口を覆うようにフード部の下端部の内方に整流板が設置されるタイプのものである。尚、レンジフードの構成の詳細及びレンジフードへのフィルター構造体1の取付方法の詳細については後述する。
フィルター構造体1は、可撓性を有するシート状であり、その外縁がフード部の下端部の周囲のサイズに対応して形成されたフィルター10と、フィルター10の一方面において、粘着剤等が塗布されることにより形成される粘着部20と、フィルター10(即ち、フィルター構造体1)を切り分けるためにフィルター10に形成されるミシン目31、32、33とを備える。尚、フィルター構造体1は、剥離フィルムにより粘着部20が保護された状態で流通するが、以下では説明の便宜上、その詳しい説明を省略する。
フィルター10は、PET(ポリエチレンテレフタレート)からなる不織布等により構成され、フィルター10を通過する気体に含まれる塵埃や油汚れ等をろ過する。フィルター10の目付は、ディッピング法(不織布を構成するウェブの繊維結合方法の一つであり、ケミカルボンド法の一種)によってフィルター10が製造される場合、35〜200g/mと設定され、スプレー法(不織布を構成するウェブの繊維結合方法の一つであり、ケミカルボンド法の一種)によってフィルター10が製造される場合、40〜250g/mと設定される。尚、このように目付を設定する効果については後述する。
又、フィルター10は、矩形形状に形成されており、図1では、その矩形形状の短手方向を矢印Xにて示し、長手方向を矢印Yにて示している。短手方向Xは、レンジフードのフード部の奥行方向に対応しており、長手方向Yは、レンジフードのフード部の幅方向に対応している。フィルター10は、短手方向Xのサイズを630mmに、長手方向Yのサイズを900mmに設定している。
ミシン目31、32、33は、短手方向Xにフィルター10(即ちフィルター構造体1)の一方端から他方端にかけて直線状に形成される。ミシン目31、32、33は、それぞれ、フィルター構造体1の領域Aと領域Bとの間、領域Bと領域Cとの間、領域Cと領域Dとの間に形成されており、それぞれの領域の間でフィルター構造体1を切り分けることができるようになっている。尚、後ほどミシン目32を例に、その詳細な構成を説明する。
領域A〜Dのサイズは、各種レンジフードのフード部の下端部の周囲のサイズに基づいて設定される。即ち、領域A〜D全体のサイズが、最も大きいサイズのフード部に対応し、領域A〜Cを合わせたサイズが、それよりも一回り小さいサイズのフード部に対応し、領域A及び領域Bを合わせたサイズが、更に一回り小さいサイズのフード部に対応する。そして、領域Aは、最も小さいサイズのフード部に対応する。以下、領域A及び領域Bを合わせた部分を第1部分R1と、領域C及び領域Dを合わせた部分を第2部分R2と称する。
粘着部20は、フィルター10の外縁の略全周に沿って形成された外周部21と、第1部分R1側においてミシン目32に沿って形成される第1直線部22と、第2部分R2側においてミシン目32に沿って形成される第2直線部23と、外周部21の内方に傾斜して接続されるような格子状に形成された格子部24とを有する。
格子部24が外周部21と接続する傾斜角θは、45°に設定している。
又、ミシン目31及びミシン目33それぞれの両側においても、ミシン目32の第1直線部22及び第2直線部23と同等の構成を備えるが、ここではその説明を繰り返さない。
尚、フィルター構造体1を以上の通り構成する効果については後述する。
続いて、格子部24の詳細構成について説明する。
図5は、図1における“P”部分の拡大図であり、図6は、図5に示したフィルター構造体のVI−VIラインの端面図であり、図7は、図5に示したフィルター構造体のVII−VIIラインの端面図である。
これらの図を参照して、格子部24は、格子状の頂点部分に形成される模様26と、隣り合う模様の間に形成される枠部27、28とから構成される。
模様26は、上下が判別可能なハート形状を有しており、これによりフィルター構造体1の意匠性を向上させている。
尚、図1も再び参照し、図5で示した模様26は、矩形形状の短手方向Xの中央に示す直線L−Lを境に上下を逆転させて形成されている。又、直線L−L上に位置する模様26にあっては、交互に上下を反転させている。
このように構成すると、短手方向Xは、レンジフードのフード部の奥行方向に対応しているため、短手方向Xの正の向き(矢印の向き)側の辺と、短手方向Xの逆の向き(矢印と逆の向き)側の辺とのいずれをレンジフードの手前側に位置付けてフィルター構造体1をレンジフードに取り付けたとしても、取り付け後にレンジフード手前側から視認した時の模様26の上下の見え方が略同じとなる。
このため、フィルター構造体1の上下を気にせずに取付作業を行うことができるようになる。
続いて、ミシン目32の詳細構成について説明する。
図8は、図1に示した図における“Q”部分の拡大図であり、図9は、図8に示したフィルター構造体のIX−IXラインの端面図であり、図10は、図8に示したフィルター構造体のX−Xラインの端面図であり、図11は、図8に示したフィルター構造体のXI−XIラインの断面図である。
これらの図を参照して、ミシン目32は、繋ぎ目37を挟み、所定の間隔を隔てて形成された複数の切れ目36よりなる。
各々の繋ぎ目37の長さ(図11に示す間隔M)は、0.75mmに、切れ目36の長さN(図11参照)は、8.0mmに、切れ目36の幅は、略0mmに設定している。ミシン目32は、刀身の厚み6.0mmで刃先の厚みが略0mmに設定されたミシン刃によってフィルター構造体1を剥離フィルムと共に打ち抜くことにより形成される。
尚、ミシン目32は、フィルター構造体1の外縁においては、継ぎ目35から開始される。このように構成すると、不用意にミシン目32からフィルター構造体1が裂けてしまうことを抑制することができる。
又、粘着部20の外周部21において、ミシン目32の両側付近は、粘着剤が塗布されない非粘着部29が設けられる。これによりミシン刃によってフィルター10を打ち抜く際に、刀身に粘着剤が付着することを防ぐことができる。
図12は、図1に示したフィルター構造体と、整流板の寸法関係について示す図である。
同図を参照して、例示的に、レンジフードのフード部の下端部のサイズが、領域A〜D全体のサイズに対応するもの(以下「サイズ1」と称する)、領域A〜Cを合わせたサイズに対応するもの(以下「サイズ2」と称する)、領域A及び領域Bを合わせたサイズに対応するもの(以下「サイズ3」と称する)について、フィルター構造体1との寸法関係について説明する。尚、同図において、サイズ1、サイズ2及びサイズ3それぞれのサイズのレンジフードの整流板のサイズを、T1、T2及びT3で示している。
フィルター構造体1は、ミシン目31、32、33を備える構成であるので、レンジフードのサイズに応じてミシン目31、32、33に沿ってフィルター構造体1を切り取りやすくなる。
まず、サイズ1のレンジフードについては、フィルター構造体1の粘着部20が外周部21を備える構成であるため、サイズ1のレンジフードのフード部の下端部の周囲に対して、粘着部20を介してフィルター構造体1を取り付けることができる。
よって、サイズ1の整流板付きのレンジフードに手軽に取り付けることができ、整流板の油汚れも軽減できると共に、吸気口側への吸込まれ現象も抑制することができる。
次に、サイズ2のレンジフードについては、ミシン目33からフィルター構造体1の領域Dを除去して、フィルター構造体1を取り付ければよい。このとき、ミシン目32は、整流板(サイズT2)を横切る位置関係にある。そして、ミシン目32の両側には第1直線部22及び第2直線部23が設けられている構成であるため、ミシン目32の両側において整流板に対する取り付けが安定する。
更に、第1部分R1及び第2部分R2の各々においてその外縁の全周に粘着部20が形成される。このため、例えば、サイズ3のレンジフードに対して第1部分R1を使用し、残りの第2部分R2を使用しない場合でも、第2部分R2を再利用することも可能である。例えば、未使用の第2部分R2を複数ストックしておけば、そのうちの2枚程度を用いてサイズ3のレンジフードを覆うことができる。又、第1部分R1の外縁の全周に粘着部20が形成されるため、フィルター構造体1の第1部分側を使用する際にその取り付けが安定する。
更に、各サイズのレンジフードについて、格子部24がレンジフードの整流板に粘着するため、フィルター構造体のレンジフードに対する取り付けが安定する。
続いて、整流板付きレンジフードへのフィルター構造体の取付方法について説明する。
図13は、整流板付きレンジフードへのフィルター構造体の取付方法を示す図であって、取付対象のレンジフードのフード部のサイズに応じてフィルター構造体を切り分ける工程を示す工程図であり、図14は、上記取付方法のうち、剥離フィルムをフィルター構造体から剥がす工程を示す工程図であり、図15は、上記取付方法のうち、フィルター構造体を位置合わせする工程を示す工程図であり、図16は、上記取付方法のうち、フィルター構造体を貼り付ける工程を示す工程図であり、図17は、整流板付きレンジフードへのフィルター構造体の取り付けが完成した状態を示す図である。
まず、図13を参照して、フィルター構造体1は、上述したように剥離フィルム41により粘着部20が保護されている状態で流通する。又、上述したように剥離フィルム41にもフィルター構造体1と同様ミシン目が設けられているので、レンジフードのフード部のサイズに応じて切り分けられるようになっている。そこで、取り付けの際には、まず、レンジフードのフード部のサイズに応じてフィルター構造体1を剥離フィルム41と共に、使用部分の第1部分R11と、不使用の第2部分R12とに切り分ける。
次に、図14を参照して、第1部分R11について、フィルター構造体1から剥離フィルム41を剥がし、粘着部20を露出させる。
次に、図15を参照して、フィルター構造体1の粘着部20をレンジフード50側に向ける。レンジフードのフード部51の下端部52の外縁は、矩形形状に形成されており、フード部51の下端部52の内方に整流板53が設置されている。
次に、図16を参照して、レンジフード50のフード部51の下端部52の前面側52fにおいて、フィルター構造体1の一端部を位置合わせして貼り付ける。
更に、フィルター構造体1の中央部を整流板53の中央部から外側(レンジフードの左右側(矢印S1)及び背面側(矢印S2))に向かって貼り付ける。
整流板53にフィルター構造体1の中央部が貼り付けられると、フィルター構造体10の残余部分は、矢印S3に示す方向に、フィルター10のコシ(剛性)によって自ずと又はほとんど手を掛けずにフード部51の下端部52の背面側52bまで貼り付けることができる。このフィルター10のコシは上述のような所定の目付のものを使用することにより得られる。このコシにより、フィルター構造体1の取り付け時にレンジフード50からフィルター構造体1が離れすぎないような撓みが得られるため、取り付けが容易となる。
図17を参照して、以上のようにして、レンジフード1へのフィルター構造体1の取り付けが完了する。
上記フィルター構造体の取付方法によれば、中央部の整流板への取り付けが容易となると共に、残余部分の貼り付けが容易となるため、フィルター構造体の取り付けが容易となる。
続いて、レンジフード1へフィルター構造体1を取り付けたときの寸法関係について説明する。
図18は、図17に示したXVII−XVIIラインの模式的端面図である。
同図を参照して、レンジフード1のフード部51の内側には吸込口55が設けられており、この吸気口55を覆うようにフード部51の下端部52の内方に整流板53が設置される。吸気口55には、内部フィルター56が設けられている。又、レンジフード1は、吸込口55の上方において、シロッコファン57を備えている。
レンジフード1の寸法関係として、フード部51と整流板53との間の隙間の幅Wが3〜11cmであり、整流板53の底面とフード部51の下端部52との間の高さHが、2〜5cmであるものが製品としてはよく見受けられる。
例えば、フィルター10として上述のような所定の目付のものを使用することで、フィルター構造体1を整流板53に取り付けた段階で、上記幅W及び高さHの範囲でフィルター構造体1が撓むようなコシが得られ、取付が容易となる。
尚、上記実施の形態では、特定の寸法及び形状のレンジフード及びフィルター構造体について説明したがこれに限らない。フィルター構造体はレンジフードのフード部の下端部のサイズに応じて適宜、フィルターの形状や、粘着部の構成、ミシン目の本数及び形成位置等を設定することができる。又、フィルターの形状は矩形に限られない。
又、上記実施の形態では、フィルター構造体はミシン目を備える構成であったが、ミシン目は必須ではなく、省略可能である。
更に、上記実施の形態では、フィルター構造体1の外縁において、ミシン目が継ぎ目35から開始される構成であったが、これに限られず、切れ目から開始する構成を採用してもよい。
更に、上記実施の形態では、フィルターをPETからなる不織布で構成したが、別の材料からフィルターを構成しても構わない。
更に、上記実施の形態では、粘着部において第1直線部及び第2直線部を両方備える構成であったが、第2直線部を省略して、第1直線部のみを備える構成としてもよい。又、粘着部において第1直線部及び第2直線部の両方を省略しても構わない。
更に、上記実施の形態では、フィルター構造体の粘着部が格子状に形成された格子部を備える構成であったが、これに限られない。粘着部は、外周部の内方に形成される内方部を有していてもよい。内方部の形状は、上記実施の形態の格子部のような格子状をはじめ、筋状、ドットパターン等でもよく、その形状は限定されない。又、内方部(格子部)は、なるべくレンジフードの各機種に適合しやすいように、即ち整流板に当接しやすいように少なくともフィルターの中央付近に設けることが好ましい。又、内方部(格子部)は必須ではなく、省略可能である。
更に、上記実施の形態では、格子部が外周部と接続する傾斜角は、45°に設定していたが、これに限られない。傾斜角は任意の鋭角に設定することができる。
更に、上記実施の形態では、格子部が模様を含む構成であったが、これに限られず、模様を省略し、枠部のみからなる構成を採用することもできる。
フィルターの目付は、上述のようにフィルター構造体の取付易さと密接な関係がある。又、整流板付きレンジフードでは、整流板とフードとの隙間から空気を吸い込む構造であるので、比較的狭い面積で油煙を吸うことになる。このため、フィルター構造体としては高目付のフィルターを用いることが好ましい。一方で、高目付のフィルターでは、空気抵抗が大きくなるため、通気性が懸念される。
そこで、実施例のなかでも、より好適な実施例を検証するため、様々な「製法」、「目付」、「厚み」によりフィルター構造体を製造し、「取付易さ」や、「通気性」といった基準で評価を行った。但し、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
1.各実施例に係るフィルター構造体の準備
1−1.製法について
PETを原料として「ディッピング法」又は「スプレー法」によって製造した不織布からフィルターを製作し、製作したフィルター上に上述したような粘着部を形成することにより、上記フィルター構造体を製造した。
1−2.目付について
ディッピング法により製造したフィルターについては、30〜200g/mの間のものを各種準備した。
又、スプレー法により製造したフィルターについては、35〜300g/mの間のものを各種準備した。
1−3.厚みについて
ディッピング法により製造したフィルターについては、0.8〜20mmの間のものを各種準備した。
又、スプレー法により製造したフィルターについては、2.0mm〜20mmの間のものを各種準備した。
2.評価について
2−1.取付易さ
(1)判定条件
図18に示したような寸法関係の整流板付きレンジフードに各実施例に係るフィルター構造体をレンジフードの前面側において位置合わせして貼り付け、更にフィルター構造体の中央部を整流板の中央部から外側に向かって貼り付けた状態での取付易さを判定した。
(2)評価基準
フィルター構造体を整流板まで貼り付けた状態で、フィルターのコシによって自ずと又はほとんど手を掛けずにフード部の下端部の背面側まで貼り付けることができるかどうかを評価した。
2−2.通気性
(1)判定条件
JIS L 1096 A法(フラジール形法)によって、フィルターの通気度を測定し、通気度に基づいて判定した。
(2)評価基準
測定した通気度が、基準値2000cc/cm・sec以上であるか未満であるかを評価した。即ち、通気度が基準値以上である場合、通気性が良好と判断し、通気度が基準値未満である場合、良好なものと比較して通気性が相対的に低いと判断した。
6.実験結果
上述のようにして行った各実施例に係る実験結果を以下の表1に示す。
Figure 0006602072
(1)まず、「製法」の列を参照して、ディッピング法により製造した実施例については“ディッピング”と、スプレー法により製造した実施例については、“スプレー”と記載している。
又、「取付易さ」の列を参照して、フィルター構造体を整流板まで貼り付けた状態で、フィルターのコシによって自ずと又はほとんど手を掛けずにフード部の下端部の背面側まで貼り付けることができるものについては、“〇”印を、そうでないものについては“×”印を付けている。
更に、「通気性」の列を参照して、通気性が良好と判断したものについては、“〇”印を、通気性が比較的低いと判断したものについては、“×”印を付けている。
最後に、「評価」については、“取付易さ”及び“通気性”の評価において、いずれも“〇”印が付いているものには、“◎”印を、いずれか一方だけに“〇”印がついているものには、“〇”印を付けている。
(2)その結果、ディッピング法により製造した実施例については、目付が35〜200g/mの範囲であって、厚みが1.0〜18mmの範囲である好適実施例1〜6において、“取付易さ”及び“通気性”の評価がいずれも“〇”であり、評価が“◎”となっている。
一方、ディッピング法により製造した実施例のなかでも、以下の実施例については“取付易さ”及び“通気性”のいずれか一方が“×”であり、評価が“〇”に留まった。
まず、実施例1(目付:30g/m、厚み:0.8mm)については、“通気性”は、“〇”であったが、“取付易さ”が“×”であった。
又、実施例2(目付:250g/m、厚み:20mm)については、“取付易さ”は“〇”であったが、“通気性”が“×”であった。
このことから、フィルター取付の観点からは、ディッピング法によってフィルターが製造される場合、フィルターの目付は、35〜200g/mと設定することが好ましいと言える。
ただし、目付が35〜200g/mの範囲であっても、実施例5(目付:140g/m、厚み:5.0mm)、実施例6(目付:180g/m、厚み:5.0mm)及び実施例7(目付:200g/m、厚み:5.0mm)については、それぞれ、“取付易さ”は“〇”であったが、“通気性”が“×”であった。実施例5、実施例6及び実施例7については、それぞれ、目付は好適実施例4、好適実施例5及び好適実施例6と同じに設定されているが、厚みが約半分に設定されており、このため通気性が低下しているものと推察される。通気性も考慮する場合、厚みを適切に設定することが好ましい。
(3)又、スプレー法により製造した実施例については、目付が40〜250g/mの範囲であって、厚みが2.0〜15mmの範囲である好適実施例7〜15において、“取付易さ”及び“通気性”の評価がいずれも“〇”であり、評価が“◎”となっている。
一方、スプレー法により製造した実施例のなかでも、以下の実施例については“取付易さ”及び“通気性”のいずれか一方が“×”であり、評価が“〇”に留まった。
まず、実施例3(目付:35g/m、厚み:1.0mm)については、“通気性”は、“〇”であったが、“取付易さ”が“×”であった。
又、実施例4(目付:300g/m、厚み:20mm)については、“取付易さ”は“〇”であったが、“通気性”が“×”であった。
このことから、スプレー法によってフィルターが製造される場合、フィルターの目付は、40〜250g/mと設定することが好ましいと言える。
尚、ディッピング法のほうが、スプレー法よりも、好適実施例のフィルターの目付が低くても取付易い傾向があるのは、ディッピング法のほうが、スプレー法よりも、フィルターの繊維間結合が強くコシ(剛性)があるものが得られるためと推察される。
1…フィルター構造体
10…フィルター
20…粘着部
21…外周部
22…第1直線部
23…第2直線部
24…格子部
31、32、33…ミシン目

Claims (6)

  1. フード部に設けられた吸込口を覆うように前記フード部の下端部の内方に設置される整流板を備えるレンジフードに取り付けるフィルター構造体であって、
    可撓性を有するシート状であり、その外縁が前記フード部の下端部の周囲のサイズに対応して形成されたフィルターと、
    前記フィルターの一方面において、前記フィルターの外縁の略全周に沿って形成された外周部を少なくとも有する粘着部とを備え、
    前記フィルターはPET不織布からなり、その目付は、ディッピング法によって前記フィルターが製造される場合、35〜200g/mと設定されており、スプレー法によって前記フィルターが製造される場合、40〜250g/mと設定されており、
    JIS L 1096 A法(フラジール形法)による前記フィルターの通気度は、2000cc/cm・sec以上であり、
    前記粘着部の前記外周部は、前記フード部の下端部の周囲に対して取り付けられる、フィルター構造体。
  2. 前記フィルターは、矩形形状を有し、
    前記矩形形状の対向する一対の辺に沿った第1方向又は前記第1方向に直交する第2方向に延び、前記フィルターを第1部分と第2部分とに切り分けるために形成された直線状のミシン目を更に備え、
    前記粘着部は、少なくとも前記第1部分側において前記ミシン目に沿って形成される第1直線部を更に有する、請求項1記載のフィルター構造体。
  3. 前記粘着部は、前記第2部分側において前記ミシン目に沿って形成される第2直線部を更に有する、請求項2記載のフィルター構造体。
  4. 前記粘着部は、前記外周部の内方に形成される内方部を更に有する、請求項2又は請求項3記載のフィルター構造体。
  5. 前記内方部は、前記外周部の内方に傾斜して接続されるような格子状に形成された格子部を含む、請求項4記載のフィルター構造体。
  6. 請求項4から請求項5のいずれかに記載のフィルター構造体の取付方法であって、
    前記フィルター構造体の前記粘着部を前記レンジフード側に向けると共に、前記レンジフードの下端部の一部において、前記フィルター構造体の一端部を位置合わせして貼り付ける工程と、
    前記フィルター構造体の中央部を前記整流板の中央部から外側に向かって貼り付ける工程と、
    前記フィルター構造体の残余部分を貼り付ける工程とを含む、フィルター構造体の取付方法。
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