JP6601711B2 - 回動装置及び光走査装置 - Google Patents
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Description
移動体である自動車に搭載されるHUD装置の一例であるが、これに限らず、車両、船舶、航空機、移動式ロボットなどの移動体、あるいは、その場から移動せずにマニピュレータ等の駆動対象を操作する作業ロボットなどの非移動体に搭載される画像表示装置の光走査装置としても適用できる
図2は、本実施形態における自動車用HUD装置の内部構成を模式的に表した模式図である。
本実施形態における自動車用HUD装置200は、例えば、自動車301のダッシュボード内に設置される。ダッシュボード内の自動車用HUD装置200から発せられる画像光である投射光Lがフロントガラス302で反射され、ユーザーである観察者(運転者300)に向かう。これにより、運転者300は、例えば、図3に示すようなナビゲーション画像を虚像として視認することができる。なお、フロントガラス302の内壁面にコンバイナを設置し、コンバイナによって反射する投射光によってユーザーに虚像を視認させるようにしてもよい。
図4は、本実施形態におけるアクチュエータ駆動システムの構成を示す説明図である。
本実施形態におけるアクチュエータ駆動システムは、X方向(主走査方向に対応)及びY方向(副走査方向に対応)の二方向に光を走査(スキャン)するMEMSスキャナである。アクチュエータ駆動システムは、主に、4つの駆動回路41,42,43,44と、ミラーを備えたフレーム板10上に設けられる3つの駆動部16,12〜15,18R,18Lとから構成され、各駆動部がそれぞれ対応する駆動回路と電気的に接続されている。
また、副走査用駆動回路42,43に接続された駆動部は、後述するフレーム板10上の第1〜第4弾性変形部12〜15上に設けられる第1〜第4副走査用圧電素子20〜23によって構成されている。
また、傾きズレ補正用駆動回路44に接続された駆動部は、後述するフレーム板10上のアーム部18R,18L上に設けられる傾きズレ補正用圧電素子26,27によって構成されている。
本実施形態のフレーム板10は、複数の切込K1〜K4によって形成された外周囲に位置する支持フレーム11と、この支持フレーム11内に位置する弾性変形部12〜16と、アーム部18R,18Lと、可動部17とを有している。
弾性変形部12〜15の表面には、弾性変形部12〜15が弾性変形するための駆動力(第二可動部駆動力)を付与する第二可動部駆動手段としての副走査用圧電素子20〜23が取り付けられている。また、第5弾性変形部16の図中左右両側の表面には、第5弾性変形部16が弾性変形するための駆動力(可動部駆動力)を付与する可動部駆動手段としての主走査用圧電素子24,25が取り付けられている。また、アーム部18R,18Lの表面には、アーム部18R,18Lが弾性変形するための駆動力(支持部変位力)を付与する支持部変位手段としての傾きズレ補正用圧電素子26,27が取り付けられている。
第1副走査用圧電素子20の表面電極と第4副走査用圧電素子23の表面電極は、第1副走査用駆動回路42に接続された入力端子SDAに接続されている。また、第2副走査用圧電素子21の表面電極と第3副走査用圧電素子22の表面電極は、第2副走査用駆動回路43に接続された入力端子SDBに接続されている。また、主走査用圧電素子24,25の表面電極は、主走査用駆動回路41に接続された入力端子MDに接続されている。また、傾きズレ補正用圧電素子26,27の表面電極は、傾きズレ補正用駆動回路44に接続された入力端子ADに接続されている。
図8は、副走査用圧電素子20〜23に印加される副走査方向用の駆動信号波形と可動部17上のミラー17MのX方向軸回り(副走査方向)の回動位置(傾斜角度)との関係を示す説明図である。
入力端子SDA,SDBから入力される副走査方向用の2つの駆動信号には、例えば、図8に示すような鋸波状の電圧信号Va,Vbが用いられる。第1副走査駆動信号Vaは、入力端子SDAを介して第1及び第4副走査用圧電素子20,23に印加され、第2副走査駆動信号Vbは、入力端子SDBを介して第2及び第3副走査用圧電素子21,22に印加される。図8に示す第1副走査駆動信号Vaと第2副走査駆動信号Vbは、互いに位相が180度反転した波形をもつ。
図10は、時点T4における傾斜状態のミラー17Mに入射する入射光の反射光の反射方向を示す説明図である。
図11は、主走査用圧電素子24,25に印加される主走査方向用の駆動信号波形と可動部17上のミラー17MのY方向軸回り(主走査方向)の回動位置(傾斜角度)との関係を示す説明図である。
入力端子MDから入力される主走査方向用の駆動信号には、例えば、図11に示すような正弦波形の電圧信号Vdが用いられる。本実施形態においては、図12に示すように、上述した副走査方向の回動動作1回に対して、主走査方向への回動動作を複数回(例えば525回)行うラスタスキャン動作を行う。そのため、主走査方向への回動動作は可能な限り少ないエネルギーで大きな回動動作を実現することが望まれる。そこで、本実施形態では、主走査方向用の駆動信号としては、第5弾性変形部16の弾性変形に対して共振動作できる共振周波数に設定されている。
本実施形態において、主走査用圧電素子24,25に主走査駆動信号Vdが入力されていない非駆動状態では、本来、可動部17上のミラー17Mのミラー面とアーム部18R,18Lの面とが平行になり(この状態を「基準状態」という。)、このときのアーム部18R,18Lに対する可動部17の相対的な傾斜角度(基準傾斜角度)θ0はゼロである。そして、この基準状態から主走査用圧電素子24,25に主走査駆動信号Vdが入力されて駆動状態になると、可動部17は、所定の回動範囲でY方向軸回りを往復回動動作する。この回動範囲(傾斜角度範囲)は、主に、主走査駆動信号Vdの最大値に応じた最大傾斜角(アーム部18R,18Lに対する可動部17の相対的な最大傾斜角)によって決まる。
アクチュエータの製造ばらつき、可動部17の往復回動動作による残留応力、温度等の環境の変化、各種部材の経時的な特性変化などによって、非駆動状態における可動部17の傾斜角度(基準傾斜角度)θ0が本来の角度(ゼロ)からズレてしまうと、可動部17の回動範囲が目標の回動範囲からズレてしまい、その結果、図13に示すように、光走査範囲が主走査方向へシフトする。このように、光走査範囲が主走査方向へシフトすると、スクリーン210に対する光走査範囲の主走査方向位置が相対的にズレる結果、その投射光Lが受光センサ212に入射するタイミングがズレる。したがって、受光センサ212の検出タイミングから、可動部17の回動範囲の位置、言い換えると、非駆動状態における可動部17の傾斜角度(基準傾斜角度)θ0を把握することができる。
このグラフには、可動部17の回動範囲が目標の回動範囲である場合(図12の例)が破線で示されており、可動部17の回動範囲が目標の回動範囲からズレている場合(図13の例)が実線で示されている。このグラフに示すとおり、可動部17の回動範囲が目標の回動範囲からズレていると(実線)、投射光Lの検出タイミングt1は、本来の検出タイミングt0からズレる。そして、実際の検出タイミングt1と本来の検出タイミングt0とのズレ時間は、可動部17の回動範囲が目標の回動範囲からどの程度ずれているかを示すズレ量に換算できる。したがって、本実施形態では、スクリーン210の両端に設置された受光センサ212による投射光Lの検出タイミングを、主走査方向における可動部17の往復回動動作の回動範囲を示す回動範囲情報として用いる。
図15(a)〜(c)は、図5中符号B−Bにおけるフレーム板10の断面図である。
図15(a)に示すように、非駆動状態における支持フレーム11に対する可動部17の傾斜角度(基準傾斜角度)が本来の角度(ゼロ)である場合、可動部17の回動範囲は目標の回動範囲となる。一方、アクチュエータの製造ばらつき、可動部17の往復回動動作による残留応力、温度等の環境の変化、各種部材の経時的な特性変化などによって、その基準傾斜角度が図15(b)に示すように本来の角度(ゼロ)からズレた場合(傾きズレが発生した場合)、可動部17の回動範囲は目標の回動範囲からズレることになる。
図16は、本実施形態における傾きズレ補正処理の流れを示すフローチャートである。
本アクチュエータ駆動システムが起動して駆動を開始すると(S1)、まず、傾きズレ補正用駆動回路44は、予め設定されている設定値に従った傾きズレ補正用駆動信号を傾きズレ補正用圧電素子26,27へ出力する(S2,S3)。このとき、設定値がゼロである場合には、アーム部18R,18Lの傾きズレ補正用圧電素子26,27へ傾きズレ補正用駆動信号を出力しなくてもよい。
次に、上述した実施形態におけるアクチュエータ駆動システムの一変形例(以下、本変形例を「変形例1」という。)について説明する。
図18は、本変形例1におけるフレーム板10の各弾性変形部に取り付ける圧電素子の配置の一例を示す平面図である。
本変形例1は、第1弾性変形部12及び第2弾性変形部13が2回の折返し構造となっており、第3弾性変形部14と第4弾性変形部15が2回の折返し構造となっている点で、これらが1回の折返し構造である上述した実施形態とは異なっている。また、可動部17を保持する第5弾性変形部16は、その上部でアーム部18Rに接続され、その下部でアーム部18Lに接続されている点で、いずれのアーム部18R,18Lも下部で接続されていた上述した実施形態とは異なっている。その他の基本構成は、上述した実施形態とほぼ同様である。
本変形例1においても、傾きズレ補正処理によって、アーム部18R,18L上の傾きズレ補正用圧電素子26,27に傾きズレ補正用駆動信号が入力されることで、アーム部18R,18Lが変位する。このとき、第5弾性変形部16の剛性が不十分だと、アーム部18R,18Lの変位によって第5弾性変形部16にねじれが発生し、主走査動作に影響が出るおそれがある。
次に、上述した実施形態におけるアクチュエータ駆動システムの他の変形例(以下、本変形例を「変形例2」という。)について説明する。
上述した実施形態では、可動部17の基準傾斜角度θ0がプラス側にずれている場合とマイナス側にずれている場合とで、傾きズレ補正用圧電素子26,27に印加する傾きズレ補正用駆動信号の電圧値の極性を反転させる必要があった。このように逆バイアスの電圧値を設定する必要がある構成では、傾きズレ補正用駆動回路44の電源回路の複雑化をもたらす。本変形例2は、可動部17の基準傾斜角度θ0がプラス側にずれている場合でもマイナス側にずれている場合でも、同じ極性の電圧値をもつ傾きズレ補正用駆動信号により、傾きズレ補正処理を実行できるものである。
本変形例2においては、傾きズレ補正用圧電素子26A,26B,27A,27Bが配置されるアーム部18R,18Lが、上述した実施形態における副走査用圧電素子20〜23が設けられた第1〜第4弾性変形部12〜15と同様、折返し構造を採用している。この構成においては、例えばアーム部18Lについては、傾きズレ補正用圧電素子26Aが設置されるアーム部分が変位するときの支点(当該アーム部の下端)と、傾きズレ補正用圧電素子26Bが設置されるアーム部分が変位するときの支点(当該アーム部の上端)とが逆側であるため、これらの傾きズレ補正用圧電素子26A,26Bに同じ極性の傾きズレ補正用駆動信号を入力したときに、第5弾性変形部16及び可動部17をそれぞれ逆方向に傾斜させることが可能となる。これは、アーム部18Rについても同様である。
更に、本実施形態のアクチュエータ駆動システムを適用可能な装置は、光走査装置にも限られない。
また、上述した実施形態では、主走査方向に可動部17を回動させる可動部駆動手段、副走査方向に可動部17を回動させる第二可動部駆動手段、アーム部18R,18Lを変位させる支持部変位手段が、いずれも同じ駆動方式を採用するものであるが、互いに異なる駆動方式を採用してもよい。また、駆動方式も圧電駆動方式に限らず、例えば、静電力を用いて駆動する静電駆動方式や、電磁力を用いて駆動する電磁駆動方式を採用してもよい。
また、上述した実施形態では、弾性変形部は1回又は2回の折り返し構造となっているが、折り返しの回数は制限されない。
(態様A)
支持フレーム11やアーム部18R,18L等の支持部に支持された可動部17の該支持部(支持フレーム11)に対する相対的な傾斜角度θを主走査用圧電素子24,25等の可動部駆動手段により変化させて、Y方向等の所定方向へ延びる回動軸回りにおける所定の回動範囲の往復回動動作を前記可動部に繰り返し行わせる回動装置において、前記回動軸回りにおける前記所定の回動範囲がシフトするように前記支持部(アーム部18R,18L)を変位させる傾きズレ補正用圧電素子26,27等の支持部変位手段を有することを特徴とする。
本態様は、可動部駆動手段により可動部17の支持部に対する相対的な傾斜角度を変化させて、所定方向へ延びる回動軸回りにおける所定の回動範囲の往復回動動作を可動部に繰り返し行わせるものである。このような構成においては、可動部駆動手段により可動部17が駆動されていない非駆動状態における可動部の支持部に対する相対的な傾斜角度(基準傾斜角度)を変化させることで、可動部17が駆動されている駆動状態における可動部の支持部に対する相対的な傾斜角度の変化範囲すなわち回動軸回りにおける可動部の回動範囲をシフトさせることができる。本態様によれば、可動部17を支持する支持部の一部分又は全体を支持部変位手段により変位させることができ、これにより非駆動状態における可動部の支持部に対する相対的な傾斜角度を変化させることが可能である。よって、可動部の回動範囲が目標の可動範囲からズレている場合、そのズレを補正するように回動軸回りにおける可動部の回動範囲をシフトさせることが可能である。
前記態様Aにおいて、所定の変位量決定条件に従って決定される目標変位量Δdとなるように前記支持部を変位させ、かつ、前記往復回動動作中における前記支持部の変位量が当該変位後の変位量に維持されるように、前記支持部変位手段を制御する傾きズレ補正用駆動回路44等の支持部変位制御手段を有することを特徴とする。
これによれば、可動部の回動範囲が目標の可動範囲からズレている場合、そのズレを補正するように回動軸回りにおける可動部の回動範囲をシフトさせることができる。
前記態様Bにおいて、前記往復回動動作による回動範囲を示す回動範囲情報を取得する受光センサ212等の回動範囲情報取得手段を有し、前記所定の変位量決定条件は、前記回動範囲情報取得手段が取得した回動範囲情報が示す回動範囲の前記回動軸回りにおける位置(基準傾斜角度θ0)が目標位置(ゼロ)となるという条件を含むことを特徴とする。
これによれば、本回動装置の稼働後に可動部の回動範囲が目標の可動範囲からズレた場合でも、そのズレを補正するように回動軸回りにおける可動部の回動範囲をシフトさせることができる。
前記態様A〜Cのいずれかの態様において、前記可動部駆動手段は、前記可動部17と前記支持部(アーム部18R,18L)との間に介在する第5弾性変形部16等の駆動部に可動部駆動力を付与して、前記支持部(支持フレーム11)に対する前記可動部17の相対的な傾斜角度θを変化させるものであることを特徴とする。
これによれば、安定して可動部を往復回動動作させることができる小型の回動装置を容易に実現できる。
前記態様Dにおいて、前記駆動部の剛性を高める補強リブ28等の補強部材を有することを特徴とする。
これによれば、上述した変形例1のとおり、支持部の変位によって駆動部が変形して可動部の往復回動動作に及ぼす影響を軽減することができる。
前記態様D又はEにおいて、前記駆動部と前記支持部とがフレーム板10等の単一の構造体で構成されており、前記可動部駆動手段及び前記支持部変位手段は、いずれも圧電駆動方式等の同じ方式で可動部駆動力及び支持部変位力を付与するものであることを特徴とする。
これによれば、製造プロセスの簡略化が可能となり、大量生産によるコストダウンを図ることが容易になる。
前記態様A〜Fのいずれかの態様において、前記支持部変位手段は、圧電駆動方式で前記支持部を変位させる圧電素子26,27であることを特徴とする。
これによれば、高精度な傾きズレの補正を実現できる。
前記態様Gにおいて、前記圧電素子は、直流電圧を印加されることにより、前記支持部を変位させることを特徴とする。
これによれば、可動部17を支持する支持部の一部分又は全体を支持部変位手段により安定して変位させ、それを維持することができる。
前記態様A〜Hのいずれかの態様において、前記可動部駆動手段は、主走査用駆動回路41等の可動部駆動回路から出力される主走査用駆動信号Vd等の可動部駆動信号に基づいて前記支持部に対する前記可動部の相対的な傾斜角度θを変化させるものであり、前記支持部変位手段は、前記可動部駆動回路とは独立した傾きズレ補正用駆動回路44等の支持部駆動回路から出力される傾きズレ補正用駆動信号等の支持部駆動信号に基づいて前記支持部を変位させるものであり、前記可動部駆動回路と前記支持部駆動回路とが共通接地されていることを特徴とする。
これによれば、駆動回路の簡略化を図ることができる。
前記態様A〜Iのいずれかの態様において、前記所定方向に対して略直交するX方向等の第二方向へ延びる第二回動軸回りの第二回動動作を前記可動部に行わせる副走査用駆動回路42,43等の第二可動部駆動手段を有することを特徴とする。
これによれば、可動部17を二次元方向に回動動作させることが可能となる。
光反射面をもったミラー17M等の光学部材を有する可動部17と、第5弾性変形部16等の駆動部、アーム部18R,18L等の傾き補正部及び弾性変形部12〜15を介して前記可動部を支持する支持フレーム11等の支持部とを備え、前記駆動部は、一端が前記可動部に固定され、他端が前記傾き補正部に固定され、該可動部を所定の回動軸で回動可能にし、前記弾性変形部は、一端が前記傾き補正部に固定され、他端が前記支持部に固定され、前記可動部を前記回動軸に直交する第二回動軸で回動可能にし、前記傾き補正部は、前記駆動部又は前記弾性変形部による前記支持部に対する前記可動部の可動範囲が目標範囲になるように、前記光反射面と前記支持部との相対的な傾斜角度を補正することを特徴とする。
これによれば、可動部の回動範囲が目標の可動範囲からズレている場合、そのズレを補正するように傾き補正部によって可動部の回動範囲をシフトさせることが可能である。
レーザー光源201R,201G,201B等の光出力手段から出力される光を走査する走査手段を有する光走査装置208において、前記走査手段は、前記態様A〜Kのいずれかの態様に係る回動装置を用い、前記可動部に往復回動動作を繰り返し行わせることにより該可動部に設けられたミラー17M等の光学部材によって前記光出力手段から出力される光を走査することを特徴とする。
これによれば、光走査範囲の主走査方向位置がズレるのを抑制できる。
レーザー光源201R,201G,201B等の光出力手段から出力される光を走査する走査手段を有する光走査装置208において、前記走査手段は、前記態様Bに係る回動装置を用い、前記可動部に往復回動動作を繰り返し行わせることにより該可動部に設けられたミラー17M等の光学部材によって前記光出力手段から出力される光を走査するものであり、前記光学部材によって走査された光の走査範囲を示す走査範囲情報を取得する受光センサ212等の走査範囲情報取得手段を有し、前記所定の変位量決定条件は、前記走査範囲情報取得手段が取得した走査範囲情報が示す走査範囲の走査方向位置が目標位置になるという条件を含むことを特徴とする。
可動部の回動範囲が目標の回動範囲からズレるという要因だけでなく、例えば、走査された光の光路上に存在する光学部材の製造ばらつき、温度等の環境の変化、経時的な特性変化などの他の要因によっても、走査範囲が走査方向へズレることがある。本態様によれば、どのような要因で走査範囲が走査方向へズレる場合でも、そのズレを抑制することができる。
画像情報に基づく画像走査光Lを出力するレーザー光源201R,201G,201B等の画像走査光出力手段と、前記画像走査光出力手段から出力される画像走査光を二次元走査する光走査装置208等の走査手段とを有する自動車用HUD装置200等の画像表示装置において、前記走査手段は、前記態様Jに係る回動装置を用い、前記可動部駆動手段によって前記可動部に前記往復回動動作を行わせることにより画像水平方向及び画像垂直方向のいずれか一方の方向に画像走査光を走査するとともに、前記第二可動部駆動手段によって前記可動部に前記第二回動動作を行わせることにより他方の方向に画像走査光を走査することを特徴とする。
これによれば、画像の表示位置がズレるのを抑制できる。
前記態様Nに係る画像表示装置を備えた自動車等の移動体。
これによれば、画像の表示位置がズレることが抑制された画像表示装置を備えた各種移動体を実現できる。
支持部に支持された可動部の該支持部に対する相対的な傾斜角度を可動部駆動手段により変化させて、所定方向へ延びる回動軸回りにおける所定の回動範囲の往復回動動作を前記可動部に繰り返し行わせる回動装置の回動動作調整方法であって、前記回動軸回りにおける前記所定の回動範囲がシフトするように、所定の変位量決定条件に従って決定される目標変位量となるように前記支持部を変位させ、前記回動動作中における前記支持部の変位量を当該変位後の変位量に維持することを特徴とする。
これによれば、可動部の回動範囲が目標の可動範囲からズレている場合、そのズレを補正するように回動軸回りにおける可動部の回動範囲をシフトさせることが可能である。
支持部に支持された可動部が所定方向へ延びる回動軸回りにおける所定の回動範囲の往復回動動作を繰り返すように、該可動部の該支持部に対する相対的な傾斜角度を変化させる可動部駆動手段と、前記回動軸回りにおける前記所定の回動範囲がシフトするように、前記支持部を変位させる支持部変位手段とを備えた回動装置のコンピュータを機能させるためのプログラムであって、所定の変位量決定条件に従って決定される目標変位量となるように前記支持部を変位させ、かつ、前記往復回動動作中における前記支持部の変位量が当該変位後の変位量に維持されるように、前記支持部変位手段を制御する支持部変位制御手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
これによれば、可動部の回動範囲が目標の可動範囲からズレている場合、そのズレを補正するように回動軸回りにおける可動部の回動範囲をシフトさせることが可能である。
なお、このプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録された状態で配布したり、入手したりすることができる。また、このプログラムを乗せ、所定の送信装置により送信された信号を、公衆電話回線や専用線、その他の通信網等の伝送媒体を介して配信したり、受信したりすることでも、配布、入手が可能である。この配信の際、伝送媒体中には、コンピュータプログラムの少なくとも一部が伝送されていればよい。すなわち、コンピュータプログラムを構成するすべてのデータが、一時に伝送媒体上に存在している必要はない。このプログラムを乗せた信号とは、コンピュータプログラムを含む所定の搬送波に具現化されたコンピュータデータ信号である。また、所定の送信装置からコンピュータプログラムを送信する送信方法には、プログラムを構成するデータを連続的に送信する場合も、断続的に送信する場合も含まれる。
11 支持フレーム
12〜16 弾性変形部
17 可動部
17M ミラー
18R,18L アーム部
18a 接続箇所
19A,19B トーションバー
20〜23 副走査用圧電素子
24,25 主走査用圧電素子
26,27,26A,26B,27A,27B 傾きズレ補正用圧電素子
28 補強リブ
41 主走査用駆動回路
42,43 副走査用駆動回路
44 傾きズレ補正用駆動回路
200 自動車用HUD装置
201R,201G,201B レーザー光源
208 光走査装置
209 自由曲面ミラー
210 スクリーン
211 投射ミラー
212 受光センサ
230 光源ユニット
300 運転者
301 自動車
302 フロントガラス
Claims (2)
- 光反射面をもった光学部材を有する可動部と、
駆動部、傾き補正部及び弾性変形部を介して前記可動部を支持する支持部とを備え、
前記駆動部は、一端が前記可動部に固定され、他端が前記傾き補正部に固定され、該可動部を所定の回動軸で回動可能にし、
前記弾性変形部は、一端が前記傾き補正部に固定され、他端が前記支持部に固定され、前記可動部を前記回動軸に直交する第二回動軸で回動可能にし、
前記傾き補正部は、前記駆動部又は前記弾性変形部による前記支持部に対する前記可動部の可動範囲が目標範囲になるように、前記光反射面と前記支持部との相対的な傾斜角度を補正することを特徴とする回動装置。 - 光出力手段から出力される光を走査する走査手段を有する光走査装置において、
前記走査手段は、請求項1に記載の回動装置を用い、前記可動部に往復回動動作を繰り返し行わせることにより該可動部に設けられた光学部材によって前記光出力手段から出力される光を走査することを特徴とする光走査装置。
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