JP6601711B2 - 回動装置及び光走査装置 - Google Patents

回動装置及び光走査装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6601711B2
JP6601711B2 JP2015113387A JP2015113387A JP6601711B2 JP 6601711 B2 JP6601711 B2 JP 6601711B2 JP 2015113387 A JP2015113387 A JP 2015113387A JP 2015113387 A JP2015113387 A JP 2015113387A JP 6601711 B2 JP6601711 B2 JP 6601711B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scanning
movable
unit
elastic deformation
movable portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015113387A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016224377A (ja
Inventor
和彦 塚本
智文 北澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2015113387A priority Critical patent/JP6601711B2/ja
Publication of JP2016224377A publication Critical patent/JP2016224377A/ja
Priority to JP2019087405A priority patent/JP6975410B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6601711B2 publication Critical patent/JP6601711B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Micromachines (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)

Description

本発明は、回動装置及び光走査装置に関するものである。
この種の回動装置としては、例えば、光出力手段から出力される光を走査するためのミラー等の光学部材を回動動作させる光走査装置に用いられるものが知られている。このような光走査装置は、例えば、画像情報に基づく画像走査光を二次元走査する走査手段として、画像表示装置などに用いられる(特許文献1、特許文献2)。これらの特許文献に開示されている従来の画像表示装置では、光を走査するための光学部材を、支持部に支持された可動部上に配置し、この可動部の支持部に対する傾斜角度を変化させて、所定方向へ延びる回動軸回りにおける所定の回動範囲の往復回動動作を当該可動部に繰り返し行わせることで、画像水平方向の光走査を行う。
ところが、種々の原因によって、可動部の回動範囲が目標の回動範囲からシフトしてしまう場合がある。この場合、例えば画像情報に基づく画像走査光を画像水平方向へ走査する使用例であれば、表示される画像の位置が本来表示されるべき位置から画像水平方向へズレるなど、種々の弊害をもたらす。
上述した課題を解決するために、本発明は、光反射面をもった光学部材を有する可動部と、駆動部、傾き補正部及び弾性変形部を介して前記可動部を支持する支持部とを備え、前記駆動部は、一端が前記可動部に固定され、他端が前記傾き補正部に固定され、該可動部を所定の回動軸で回動可能にし、前記弾性変形部は、一端が前記傾き補正部に固定され、他端が前記支持部に固定され、前記可動部を前記回動軸に直交する第二回動軸で回動可能にし、前記傾き補正部は、前記駆動部又は前記弾性変形部による前記支持部に対する前記可動部の可動範囲が目標範囲になるように、前記光反射面と前記支持部との相対的な傾斜角度を補正することを特徴とする。
本発明によれば、可動部の回動範囲が目標の回動範囲からズレても、可動部の回動範囲を目標の回動に近付くように補正することが可能となるという優れた効果が奏される。
実施形態における自動車用HUD装置を搭載した自動車の構成を模式的に表した模式図である。 同自動車用HUD装置の内部構成を模式的に表した模式図である。 同自動車用HUD装置によって表示される画像例を示す説明図である。 実施形態に係るアクチュエータ駆動システムの概略構成を示すブロック図である。 同アクチュエータ駆動システムにおけるアクチュエータのフレーム板を示す平面図である。 同フレーム板の各弾性変形部に取り付ける圧電素子の配置の一例を示す平面図である。 圧電素子の電気的な接続関係を示す説明図である。 副走査用圧電素子に印加される副走査方向用の駆動信号波形と可動部上のミラーのX方向軸回り(副走査方向)の回動位置(傾斜角度)との関係を示す説明図である。 時点T0,T5における傾斜状態のミラーに入射する入射光の反射光の反射方向を示す説明図である。 時点T4における傾斜状態のミラーに入射する入射光の反射光の反射方向を示す説明図である。 主走査用圧電素子に印加される主走査方向用の駆動信号波形と可動部上のミラーのY方向軸回り(主走査方向)の回動位置(傾斜角度)との関係を示す説明図である。 スクリーンに表示される中間像上における主走査動作と副走査動作の動きを説明するための説明図である。 光走査装置による光走査範囲が主走査方向へシフトした状態を示す説明図である。 受光センサの検出信号の一例を示すグラフである。 (a)は、可動部の基準傾斜角度が本来の角度(ゼロ)である場合における、図5中符号B−Bのフレーム板の断面図である。(b)は、可動部の基準傾斜角度が本来の角度からズレている場合における、図5中符号B−Bのフレーム板の断面図である。(c)は、実施形態の傾きズレ補正処理により可動部の基準傾斜角度を本来の角度に戻した場合における、図5中符号B−Bのフレーム板の断面図である。 実施形態における傾きズレ補正処理の流れを示すフローチャートである。 傾きズレと補正量との関係の一例を示すグラフである。 変形例1におけるフレーム板の各弾性変形部に取り付ける圧電素子の配置の一例を示す平面図である。 変形例1における第5弾性変形部に設けられる補強リブの配置を示す説明図である。 フレーム板の各弾性変形部に取り付ける圧電素子の他の配置例を示す平面図である。 変形例2における傾きズレ補正用圧電素子の配置の一例を示す平面図である。
以下、本発明に係る回動装置を、画像表示装置であるヘッドアップディスプレイ(HUD)装置の光走査装置に適用した一実施形態について説明する。
移動体である自動車に搭載されるHUD装置の一例であるが、これに限らず、車両、船舶、航空機、移動式ロボットなどの移動体、あるいは、その場から移動せずにマニピュレータ等の駆動対象を操作する作業ロボットなどの非移動体に搭載される画像表示装置の光走査装置としても適用できる
図1は、本実施形態における自動車用HUD装置を搭載した自動車の構成を模式的に表した模式図である。
図2は、本実施形態における自動車用HUD装置の内部構成を模式的に表した模式図である。
本実施形態における自動車用HUD装置200は、例えば、自動車301のダッシュボード内に設置される。ダッシュボード内の自動車用HUD装置200から発せられる画像光である投射光Lがフロントガラス302で反射され、ユーザーである観察者(運転者300)に向かう。これにより、運転者300は、例えば、図3に示すようなナビゲーション画像を虚像として視認することができる。なお、フロントガラス302の内壁面にコンバイナを設置し、コンバイナによって反射する投射光によってユーザーに虚像を視認させるようにしてもよい。
図3に示すナビゲーション画像には、第1表示領域220Aに、自動車301の速度(図示の例では「60km/h」という画像)が表示されている。また、第2表示領域220Bには、カーナビゲーション装置によるナビゲーション画像が表示されている。図示の例では、次の曲がり角で曲がる方向を示す右折指示画像と、次の曲がり角までの距離を示す「あと46m」という画像が、ナビゲーション画像として表示されている。また、第3表示領域220Cには、カーナビゲーション装置による地図画像(自車両周囲の地図画像)が表示されている。
自動車用HUD装置200は、赤色、緑色、青色のレーザー光源201R,201G,201Bと、各レーザー光源に対して設けられるコリメータレンズ202,203,204と、2つのダイクロイックミラー205,206と、光量調整部207と、光走査装置208と、自由曲面ミラー209と、スクリーン210と、投射ミラー211とから構成されている。そして、本実施形態における光源装置としての光源ユニット230は、レーザー光源201R,201G,201B、コリメータレンズ202,203,204、ダイクロイックミラー205,206が、光学ハウジングによってユニット化されている。
本実施形態の自動車用HUD装置200は、スクリーン210に表示される中間像を自動車301のフロントガラス302に投射することで、その中間像を運転者300に虚像として視認させる。レーザー光源201R,201G,201Bから発せられる各色レーザー光は、それぞれ、コリメータレンズ202,203,204で略平行光とされ、2つのダイクロイックミラー205,206により合成される。合成されたレーザー光は、光量調整部207で光量が調整された後、光走査装置208によって二次元走査される。光走査装置208で二次元走査された投射光Lは、自由曲面ミラー209で反射されて歪みを補正された後、スクリーン210に集光され、中間像を表示する。スクリーン210は、マイクロレンズが二次元配置されたマイクロレンズアレイで構成されており、スクリーン210に入射してくる投射光Lをマイクロレンズ単位で拡大する。
光走査装置208には、後述するアクチュエータ駆動システムでミラーを主走査方向及び副走査方向に往復回動動作させ、ミラーに入射する投射光Lを二次元走査(ラスタスキャン)する。このアクチュエータ駆動システムの駆動制御は、レーザー光源201R,201G,201Bの発光タイミングに同期して行われる。
本実施形態においては、自動車用HUD装置200により表示される虚像の周囲の明るさを測定するための照度計が、ダッシュボード等に配置されている。この照度計の測定結果に応じて、制御部は光量調整部207を制御する。具体的には、虚像周囲が明るいほど当該光量調整部207を透過する投射光の光量が多くなるように制御し、虚像周囲が暗いほど当該光量調整部207を透過する投射光の光量が少なくなるように制御する。このような光量調整制御を行うことで、虚像周囲(自車両前方)が明るくても高い輝度の画像を表示して画像の視認性を確保できる。また、虚像周囲(自車両前方)が暗い場合、画像の輝度が高いと画像が眩しくて自車両前方の視認性を落とすことになるが、前記のような光量調整制御を行うことで、虚像周囲(自車両前方)が暗い場合の自車両前方の視認性も確保することができる。
次に、光走査装置208を構成するアクチュエータ駆動システムの構成及び動作について説明する。
図4は、本実施形態におけるアクチュエータ駆動システムの構成を示す説明図である。
本実施形態におけるアクチュエータ駆動システムは、X方向(主走査方向に対応)及びY方向(副走査方向に対応)の二方向に光を走査(スキャン)するMEMSスキャナである。アクチュエータ駆動システムは、主に、4つの駆動回路41,42,43,44と、ミラーを備えたフレーム板10上に設けられる3つの駆動部16,12〜15,18R,18Lとから構成され、各駆動部がそれぞれ対応する駆動回路と電気的に接続されている。
なお、主走査用駆動回路41に接続された駆動部は、後述するフレーム板10上の第5弾性変形部16上に設けられる主走査用圧電素子24,25によって構成されている。
また、副走査用駆動回路42,43に接続された駆動部は、後述するフレーム板10上の第1〜第4弾性変形部12〜15上に設けられる第1〜第4副走査用圧電素子20〜23によって構成されている。
また、傾きズレ補正用駆動回路44に接続された駆動部は、後述するフレーム板10上のアーム部18R,18L上に設けられる傾きズレ補正用圧電素子26,27によって構成されている。
図5は、本実施形態のフレーム板10を示す平面図である。
本実施形態のフレーム板10は、複数の切込K1〜K4によって形成された外周囲に位置する支持フレーム11と、この支持フレーム11内に位置する弾性変形部12〜16と、アーム部18R,18Lと、可動部17とを有している。
第1弾性変形部12は、一端が支持フレーム11に固定され、その他端が第2弾性変形部13の後部に固定されている。第1弾性変形部12と第2弾性変形部13とは切込K1,K2によって1回の折返し構造となっている。同様に、第3弾性変形部14は、他端が支持フレーム11に固定され、その一端が第4弾性変形部15の後部に固定されている。第3弾性変形部14と第4弾性変形部15とは切込K1,K2によって1回の折返し構造となっている。
第2弾性変形部13の先端部には、図中下方に延びるアーム部18Lが連続形成され、このアーム部18Lの先端部が第5弾性変形部16の図中下部の一端側に固定されている。一方、第4弾性変形部15の先端部が第5弾性変形部16の図中下部の他端側に固定されている。また、第4弾性変形部15の先端部には、L字形のアーム部18Rが形成されていて、このアーム部18Rの先端部が第2弾性変形部13の先端部に固定されている。
第5弾性変形部16の図中上部の両端部には、切込K3,K4によって図中左右方向に延びたトーションバー19A,19Bが形成され、このトーションバー19A,19Bが可動部17を保持している。可動部17の表面には光学部材としてのミラー17Mが形成されている。本実施形態において、可動部17は、トーションバー19A,19Bを介して、アーム部18R,18Lに保持されている。したがって、可動部17は、光走査装置208の筐体に固定されているフレーム板10の他の部分(支持フレーム11、弾性変形部12〜16、アーム部18R,18L)を支持部として支持されている。
可動部17は、弾性変形部12〜15の弾性変形により、アーム部18R,18L及び第5弾性変形部16と一体となって、X方向に平行な回動軸(可動部17上のミラー17Mの略中心点を通るX方向軸)の回りの回転トルクが与えられて往復回動動作する。また、可動部17は、第5弾性変形部16の弾性変形によりY方向に平行な回動軸(可動部17上のミラー17Mの略中心点を通るY方向軸)の回りの回転トルクが与えられて回動動作する。
図6は、フレーム板10の各弾性変形部に取り付ける圧電素子の配置の一例を示す平面図である。
弾性変形部12〜15の表面には、弾性変形部12〜15が弾性変形するための駆動力(第二可動部駆動力)を付与する第二可動部駆動手段としての副走査用圧電素子20〜23が取り付けられている。また、第5弾性変形部16の図中左右両側の表面には、第5弾性変形部16が弾性変形するための駆動力(可動部駆動力)を付与する可動部駆動手段としての主走査用圧電素子24,25が取り付けられている。また、アーム部18R,18Lの表面には、アーム部18R,18Lが弾性変形するための駆動力(支持部変位力)を付与する支持部変位手段としての傾きズレ補正用圧電素子26,27が取り付けられている。
図7は、圧電素子20〜27の電気的な接続関係を示す説明図である。
第1副走査用圧電素子20の表面電極と第4副走査用圧電素子23の表面電極は、第1副走査用駆動回路42に接続された入力端子SDAに接続されている。また、第2副走査用圧電素子21の表面電極と第3副走査用圧電素子22の表面電極は、第2副走査用駆動回路43に接続された入力端子SDBに接続されている。また、主走査用圧電素子24,25の表面電極は、主走査用駆動回路41に接続された入力端子MDに接続されている。また、傾きズレ補正用圧電素子26,27の表面電極は、傾きズレ補正用駆動回路44に接続された入力端子ADに接続されている。
各圧電素子20〜27の裏面電極は共通のアースラインに接続されている。また、各駆動回路41〜44は、それぞれ独立して動作するが、いずれも共通のアースラインに接続されている。各入力端子SDA,SDB,MD,ADには、各駆動回路41〜44から出力される各駆動信号がそれぞれ入力され、各圧電素子20〜27は入力される駆動信号に応じて伸縮し、それぞれの弾性変形部12〜16やアーム部18R,18Lを湾曲させる。
次に、可動部17上のミラー17MにおけるX方向軸回り(副走査方向)の回動動作について説明する。
図8は、副走査用圧電素子20〜23に印加される副走査方向用の駆動信号波形と可動部17上のミラー17MのX方向軸回り(副走査方向)の回動位置(傾斜角度)との関係を示す説明図である。
入力端子SDA,SDBから入力される副走査方向用の2つの駆動信号には、例えば、図8に示すような鋸波状の電圧信号Va,Vbが用いられる。第1副走査駆動信号Vaは、入力端子SDAを介して第1及び第4副走査用圧電素子20,23に印加され、第2副走査駆動信号Vbは、入力端子SDBを介して第2及び第3副走査用圧電素子21,22に印加される。図8に示す第1副走査駆動信号Vaと第2副走査駆動信号Vbは、互いに位相が180度反転した波形をもつ。
このような副走査駆動信号Va,Vbが印加されると、その電圧値に応じて各副走査用圧電素子20〜23が伸縮し、この伸縮により各弾性変形部12〜15がそれぞれ反り返って、支持フレーム11に対する可動部17の傾斜角度が変化する。これにより、可動部17上のミラー17Mがそのミラー17Mの略中心点を通るX方向軸(図7中符号Aで示す軸)の回りを往復回動動作する。
具体的に説明すると、図8に示すように、時点T0では、第1副走査駆動信号Vaが最大電圧値であり、第2副走査駆動信号Vbが最小電圧値(ゼロ)である。このとき、ミラー17Mは、当該ミラー17Mの略中心点を通るX方向軸(図7中符号Aで示す軸)を中心にして図8中右側に最大傾斜する。時点T1になると、第1副走査駆動信号Vaが最大電圧値の3/4程度の電圧値になるとともに、第2副走査駆動信号Vbが最大電圧値の1/4程度の電圧値となる。これにより、ミラー17Mは、図8中右側への最大傾斜角と、可動部17が支持フレーム11と略平行な状態となる傾斜角ゼロとのおおよそ中間の傾斜角で傾くことになる。その後、時点T2になると、第1副走査駆動信号Va及び第2副走査駆動信号Vbは、いずれも最大電圧値の1/2程度の電圧値になり、両者はほぼ同電圧となる。これにより、ミラー17Mの傾斜角はゼロとなる。
更に、時点T3になると、第1副走査駆動信号Vaが最大電圧値の1/4程度の電圧値になるとともに、第2副走査駆動信号Vbが最大電圧値の3/4程度の電圧値となる。これにより、ミラー17Mは、図8中左側への最大傾斜角と傾斜角ゼロとのおおよそ中間の傾斜角で傾くことになる。続いて、時点T4になると、第1副走査駆動信号Vaが最小電圧値(ゼロ)となり、第2副走査駆動信号Vbが最大電圧値となる。このとき、ミラー17Mは図8中左側に最大傾斜する。その後、時点T5では、第1副走査駆動信号Vaが最大電圧値となり、第2副走査駆動信号Vbが最小電圧値(ゼロ)となるので、ミラー17Mは時点T0と同じ傾きとなる。以後は、同様な回動動作が繰り返されることになる。
図9は、時点T0,T5における傾斜状態のミラー17Mに入射する入射光の反射光の反射方向を示す説明図である。
図10は、時点T4における傾斜状態のミラー17Mに入射する入射光の反射光の反射方向を示す説明図である。
時点T0,T5では、第1副走査駆動信号Vaが入力される副走査用圧電素子20,23が最大収縮するため、第1弾性変形部12と第4弾性変形部15が最大変形した状態になる。一方、時点T4では、第2副走査駆動信号Vbが入力される副走査用圧電素子21,22が最大収縮するため、第2弾性変形部13と第3弾性変形部14が最大変形した状態になる。図9及び図10に示すように、図8に示した副走査駆動信号Va,Vbが各副走査用圧電素子20〜23に印加されて各弾性変形部12〜15が弾性変形することにより可動部17上のミラー17Mの傾斜角度(X方向軸回りの回転角度)が変化することで、ミラー17Mに入射する光の反射光は、Y方向(副走査方向)に走査されることが分かる。
本実施形態における副走査方向用の駆動信号の周波数は、例えば数十Hz程度に設定される。一般的な画像あるいは映像を表示する画像表示装置の画像垂直方向への光走査に利用する場合、60〜70Hz程度の周波数に設定される。
次に、可動部17上のミラー17MにおけるY方向軸回り(主走査方向)の往復回動動作について説明する。
図11は、主走査用圧電素子24,25に印加される主走査方向用の駆動信号波形と可動部17上のミラー17MのY方向軸回り(主走査方向)の回動位置(傾斜角度)との関係を示す説明図である。
入力端子MDから入力される主走査方向用の駆動信号には、例えば、図11に示すような正弦波形の電圧信号Vdが用いられる。本実施形態においては、図12に示すように、上述した副走査方向の回動動作1回に対して、主走査方向への回動動作を複数回(例えば525回)行うラスタスキャン動作を行う。そのため、主走査方向への回動動作は可能な限り少ないエネルギーで大きな回動動作を実現することが望まれる。そこで、本実施形態では、主走査方向用の駆動信号としては、第5弾性変形部16の弾性変形に対して共振動作できる共振周波数に設定されている。
主走査駆動信号Vdが印加されると、その電圧値に応じて主走査用圧電素子24,25が伸縮し、この伸縮により第5弾性変形部16が反り返って、支持フレーム11に対する可動部17の傾斜角度が変化する。これにより、可動部17上のミラー17Mは、Y方向軸回り(主走査方向)へ往復回動動作する。
具体的に説明すると、図11に示すように、時点T1では、主走査駆動信号Vdがゼロであり、ミラー17Mの反射面が支持フレーム11と略平行な状態となり、支持フレーム11に対する可動部17の傾斜角度はゼロである。時点T2になると、主走査駆動信号Vdが最大電圧値の1/2程度の電圧値になり、ミラー17Mは、図11中左側への最大傾斜角と傾斜角ゼロとのおおよそ中間の傾斜角で傾くことになる。その後、時点T3になると、主走査駆動信号Vdが最大電圧値になり、ミラー17Mは、図11中左側への最大傾斜角で傾くことになる。
更に、時点T4になると、主走査駆動信号Vdが最大電圧値の1/2程度の電圧値になり、ミラー17Mは、時点T2と同様、図11中左側への最大傾斜角と傾斜角ゼロとのおおよそ中間の傾斜角で傾くことになる。続いて、時点T5になると、主走査駆動信号Vdがゼロなり、ミラー17Mは、時点T1と同じく、傾斜角ゼロの状態である。以後は、同様な回動動作が繰り返されることになる。
本実施形態において、主走査方向については共振を利用して回動動作を行うため、安定して大きな回動動作が実現しやすいが、これにより、副走査方向については共振を利用して回動動作を行うことが困難となる。そのため、本実施形態において、副走査方向については非共振の回動動作となっている。非共振の回動動作では、一の副走査用圧電素子によって実現できる弾性変形量が少ないため、本実施形態では、上述したとおり、弾性変形部12〜15に折り返し機構を設けるとともに、第1及び第4の副走査用圧電素子20,23と第2及び第3の副走査用圧電素子21,22という2組の圧電素子グループを互いに逆向きに並列動作させることで、可動部17の大きな回動動作を実現している。
本実施形態は、副走査用圧電素子20〜23を、フレーム板10の一方の面にのみに形成した例であるが、配線の自由度や圧電素子作成の自由度等を考慮して、他方の面に形成してもよいし、あるいは両面に形成してもよい。また、フレーム板10は、例えばシリコンウエハ(Si)を加工したシリコン基板から作成することができる。主走査用圧電素子24,25、副走査用圧電素子20〜23、傾きズレ補正用圧電素子26,27及びこれらの電極の形成は、半導体プロセスに準じて行うことができ、大量生産によるコストダウンを図ることが容易である。特に、本実施形態では、圧電素子20〜27が取り付けされる弾性変形部12〜16及びアーム部18R,18Lが、フレーム板10という単一の構造体で構成されており、弾性変形部12〜16やアーム部18R,18Lを湾曲させる駆動力あるいは変位力を付与する手段として同じく圧電素子20〜27を用いている。よって、これらの圧電素子20〜27や電極を一括して形成することが可能となり、製造プロセスを簡単化できる。各圧電素子20〜27としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を用いているが、他の圧電素子材料であってもよい。
次に、主走査方向における可動部17の傾きズレを補正する傾きズレ補正処理について説明する。
本実施形態において、主走査用圧電素子24,25に主走査駆動信号Vdが入力されていない非駆動状態では、本来、可動部17上のミラー17Mのミラー面とアーム部18R,18Lの面とが平行になり(この状態を「基準状態」という。)、このときのアーム部18R,18Lに対する可動部17の相対的な傾斜角度(基準傾斜角度)θはゼロである。そして、この基準状態から主走査用圧電素子24,25に主走査駆動信号Vdが入力されて駆動状態になると、可動部17は、所定の回動範囲でY方向軸回りを往復回動動作する。この回動範囲(傾斜角度範囲)は、主に、主走査駆動信号Vdの最大値に応じた最大傾斜角(アーム部18R,18Lに対する可動部17の相対的な最大傾斜角)によって決まる。
一方、Y方向軸回りにおける可動部17の回動範囲の位置は、基準傾斜角度によって決まることになる。そのため、基準傾斜角度θ、すなわち、非駆動状態における可動部17の傾斜角度が本来の角度(ゼロ)からズレると、Y方向軸回りで往復回動動作する可動部17の回動範囲が目標の回動範囲からズレてしまう。その結果、運転者300が視認する虚像の主走査方向位置(水平方向位置)が本来の位置からズレてしまう。これにより、例えば、虚像によって表示するナビゲーション画像等を、自車両前方の路面や先行車両などに重ねて表示させるような画像表示制御を実施する場合には、その重なりがズレてしまい、適切な画像表示が実現できなくなるなどの不具合を引き起こす。
非駆動状態における可動部の傾斜角度(基準傾斜角度)θは、アクチュエータの製造ばらつき、可動部17の往復回動動作による残留応力、温度等の環境の変化、各種部材の経時的な特性変化(局所応力の蓄積によってフレーム板10に曲げが発生したり、各圧電素子の逆圧電効果特性が経時的にバラバラ変化して動作が左右非対称になったりするケース等)などによって、本来の角度(ゼロ)からズレてしまうことがある。このようなズレを防止することは困難であることから、非駆動状態における可動部の傾斜角度θが本来の角度(ゼロ)からズレても、可動部17の回動範囲が目標の回動範囲からズレるのを抑制できる方策が望まれる。
このような方策としては、例えば、可動部17の回動範囲の位置ズレに応じて、主走査用圧電素子24,25に入力する主走査駆動信号Vdを調整して、可動部17の回動範囲をシフトさせることが考えられる。しかしながら、主走査駆動信号Vdは、設計上の多くの制約を受けて決められるものであり、これを変更することは、他の弊害をもたらすことになる。特に、本実施形態では、上述したように、共振を利用して主走査方向の往復回動動作を行うため、主走査駆動信号Vdを変更すると主走査方向の適切な往復回動動作ができなくなるおそれがある。
また、他の方策としては、例えば、可動部17の回動範囲の位置ズレに応じて、光走査装置208から出力される投射光Lの光路上に配置される自由曲面ミラー209や投射ミラー211等の光学部材を駆動し、画像の表示位置を主走査方向(水平方向)へシフトさせることが考えられる。しかしながら、この方策では、光学部材を駆動させるための駆動手段が新たに必要となり、大型化やコスト増を招く。特に、このような投射光学系の光学部材は、画像拡大のために曲面ミラーで構成されている場合が多いため、その光学部材を駆動して画像表示位置を主走査方向(水平方向)へシフトさせようとすると、画像に歪みが生じてしまうという悪影響も出やすい。
そこで、本実施形態においては、可動部17を支持している支持部の一部であるアーム部18R,18Lに支持部変位手段としての傾きズレ補正用圧電素子26,27を設けている。そして、可動部17の回動範囲の位置ズレに応じた傾きズレ補正用駆動信号を傾きズレ補正用圧電素子26,27に入力して、傾きズレ補正用圧電素子26,27の伸縮によってアーム部18R,18Lを部分的に変位させ(湾曲させ)、非駆動状態における可動部17の傾斜角度θを本来の角度(ゼロ)に戻す。これにより、可動部17の回動範囲を目標の回動範囲に戻すことができる。
本実施形態においては、可動部17の回動範囲の位置ズレを把握するために、可動部17上のミラー17Mを反射した投射光Lを受光する回動範囲情報取得手段又は走査範囲情報取得手段としての受光センサ212を、スクリーン210に設置してある。具体的には、図12に示すように、マイクロレンズアレイが配置されたスクリーン210の画像水平方向(主走査方向)の両端に、受光センサ212が配置されている。光走査装置208による主走査方向の光走査範囲(すなわち、可動部17の主走査方向における回動範囲)は、図12に示すように、スクリーン210の主走査方向幅(描画領域幅)よりも広く設定されているので、可動部17上のミラー17Mによって主走査方向に走査された投射光Lは、スクリーン210の両端に配置された受光センサ212にも入射する。
図13は、光走査装置208による光走査範囲が主走査方向へズレた状態(図中左側へズレた状態)を示す説明図である。
アクチュエータの製造ばらつき、可動部17の往復回動動作による残留応力、温度等の環境の変化、各種部材の経時的な特性変化などによって、非駆動状態における可動部17の傾斜角度(基準傾斜角度)θが本来の角度(ゼロ)からズレてしまうと、可動部17の回動範囲が目標の回動範囲からズレてしまい、その結果、図13に示すように、光走査範囲が主走査方向へシフトする。このように、光走査範囲が主走査方向へシフトすると、スクリーン210に対する光走査範囲の主走査方向位置が相対的にズレる結果、その投射光Lが受光センサ212に入射するタイミングがズレる。したがって、受光センサ212の検出タイミングから、可動部17の回動範囲の位置、言い換えると、非駆動状態における可動部17の傾斜角度(基準傾斜角度)θを把握することができる。
図14は、受光センサ212の検出信号の一例を示すグラフである。
このグラフには、可動部17の回動範囲が目標の回動範囲である場合(図12の例)が破線で示されており、可動部17の回動範囲が目標の回動範囲からズレている場合(図13の例)が実線で示されている。このグラフに示すとおり、可動部17の回動範囲が目標の回動範囲からズレていると(実線)、投射光Lの検出タイミングt1は、本来の検出タイミングt0からズレる。そして、実際の検出タイミングt1と本来の検出タイミングt0とのズレ時間は、可動部17の回動範囲が目標の回動範囲からどの程度ずれているかを示すズレ量に換算できる。したがって、本実施形態では、スクリーン210の両端に設置された受光センサ212による投射光Lの検出タイミングを、主走査方向における可動部17の往復回動動作の回動範囲を示す回動範囲情報として用いる。
具体的には、図4に示したように、受光センサ212から出力される投射光Lの検出信号を傾きズレ補正用駆動回路44にフィードバックする。傾きズレ補正用駆動回路44は、その検出信号から把握される投射光Lの検出タイミングt1と本来の検出タイミングt0との差分を補正値とし、アーム部18R,18Lの傾きズレ補正用圧電素子26,27へ出力する傾きズレ補正用駆動信号の電圧値を補正する。
以下、図15を参照して、本実施形態における傾きズレ補正処理の動作原理について説明する。
図15(a)〜(c)は、図5中符号B−Bにおけるフレーム板10の断面図である。
図15(a)に示すように、非駆動状態における支持フレーム11に対する可動部17の傾斜角度(基準傾斜角度)が本来の角度(ゼロ)である場合、可動部17の回動範囲は目標の回動範囲となる。一方、アクチュエータの製造ばらつき、可動部17の往復回動動作による残留応力、温度等の環境の変化、各種部材の経時的な特性変化などによって、その基準傾斜角度が図15(b)に示すように本来の角度(ゼロ)からズレた場合(傾きズレが発生した場合)、可動部17の回動範囲は目標の回動範囲からズレることになる。
本実施形態では、このような傾きズレが生じる場合に、傾きズレ補正用圧電素子26,27に傾きズレ補正用駆動信号を入力する。これにより、傾きズレ補正用駆動信号の電圧値に応じて傾きズレ補正用圧電素子26,27が伸縮して、アーム部18R,18Lが湾曲する。その結果、図15(c)中の矢印Cのように、第5弾性変形部16が接続されているアーム部18R,18Lの接続箇所18aが変位する。この接続箇所18aの変位によって、支持フレーム11に対する第5弾性変形部16の傾斜角度が変わり、これにより第5弾性変形部16に接続されている可動部17の支持フレーム11に対する傾斜角度を本来の角度(ゼロ)に戻すことができる。
傾きズレ補正用圧電素子26,27に入力される傾きズレ補正用駆動信号はDC電圧信号であり、その設定値が変更されなければ、一定の電圧値が傾きズレ補正用圧電素子26,27に入力される。このようにして、基準傾斜角度が本来の角度(ゼロ)になった状態で、主走査用圧電素子24,25に主走査駆動信号Vdを入力して可動部17をY方向軸回りで往復回動動作させることで、その回動範囲を目標回動範囲とすることができる。
次に、本実施形態における傾きズレ補正処理の流れについて説明する。
図16は、本実施形態における傾きズレ補正処理の流れを示すフローチャートである。
本アクチュエータ駆動システムが起動して駆動を開始すると(S1)、まず、傾きズレ補正用駆動回路44は、予め設定されている設定値に従った傾きズレ補正用駆動信号を傾きズレ補正用圧電素子26,27へ出力する(S2,S3)。このとき、設定値がゼロである場合には、アーム部18R,18Lの傾きズレ補正用圧電素子26,27へ傾きズレ補正用駆動信号を出力しなくてもよい。
ここでいう設定値とは、例えば、工場出荷前の段階など、本光走査装置208の使用開始前の当初から、アクチュエータの製造ばらつき等によって可動部17の回動範囲が目標の回動範囲からズレている場合のズレをキャンセルするための傾きズレ補正用駆動信号の設定値である。この設定値は、製品検査などにおいて、可動部17の回動範囲の目標回動範囲からのズレ量を検知し、そのズレが無くなるように設定される傾きズレ補正用圧電素子26,27への入力電圧値(DC電圧)である。なお、製品検査などにおける当初のズレ量を検知する方法は、受光センサ212の検出信号を用いる必要はなく、別途のズレ量検出機器を用いて検知してもよい。
また、ここでいう設定値とは、前回のアクチュエータ駆動システムの稼働時において設定された設定値を記憶しておき、その記憶された設定値を呼び出したものであってもよい。
本アクチュエータ駆動システムの起動後、主走査用圧電素子24,25に主走査駆動信号Vdが入力されて可動部17をY方向軸回りで往復回動動作することにより(S4)、受光センサ212には投射光Lが入射し、これを検出すると(S5)、受光センサ212からの検出信号が傾きズレ補正用駆動回路44にフィードバックされる。傾きズレ補正用駆動回路44は、その検出信号から把握される投射光Lの検出タイミングt1と本来の検出タイミングt0との差分に応じて、アーム部18R,18Lの傾きズレ補正用圧電素子26,27へ出力する傾きズレ補正用駆動信号の電圧値を変更する(S6)。このような処理は、本アクチュエータ駆動システムの駆動が終了するまでは(S7)、受光センサ212が投射光Lを受光するたびに繰り返し実施されるが、実施頻度は任意に設定できる。
検出タイミングt1と本来の検出タイミングt0との差分の大きさと傾きズレ補正用駆動信号の電圧値変更量との関係は、予め把握することができる。例えば、図15(b)に示したように、基準傾斜角度と本来の角度(ゼロ)との傾きズレがθであるとき、第5弾性変形部16が接続されているアーム部18R,18Lの接続箇所18aを変位させるべき補正量Δdは、可動部17を保持している第5弾性変形部16の保持箇所からアーム部18R,18Lの接続箇所18aまでの距離Lによって決まる。具体例を挙げると、L=0.7mmであるとき、傾きズレθと補正量Δdとの関係は、図17に示すような関係となり、予め把握することができる。この例においては、例えば、アーム部18R,18Lの接続箇所18aの変位量Δdが20μmとなるような傾きズレ補正用駆動信号の電圧値に設定すれば、1.64度の傾きズレθを補正することができる。
〔変形例1〕
次に、上述した実施形態におけるアクチュエータ駆動システムの一変形例(以下、本変形例を「変形例1」という。)について説明する。
図18は、本変形例1におけるフレーム板10の各弾性変形部に取り付ける圧電素子の配置の一例を示す平面図である。
本変形例1は、第1弾性変形部12及び第2弾性変形部13が2回の折返し構造となっており、第3弾性変形部14と第4弾性変形部15が2回の折返し構造となっている点で、これらが1回の折返し構造である上述した実施形態とは異なっている。また、可動部17を保持する第5弾性変形部16は、その上部でアーム部18Rに接続され、その下部でアーム部18Lに接続されている点で、いずれのアーム部18R,18Lも下部で接続されていた上述した実施形態とは異なっている。その他の基本構成は、上述した実施形態とほぼ同様である。
図19は、本変形例1における第5弾性変形部16に設けられる補強部材としての補強リブの配置を示す説明図である。
本変形例1においても、傾きズレ補正処理によって、アーム部18R,18L上の傾きズレ補正用圧電素子26,27に傾きズレ補正用駆動信号が入力されることで、アーム部18R,18Lが変位する。このとき、第5弾性変形部16の剛性が不十分だと、アーム部18R,18Lの変位によって第5弾性変形部16にねじれが発生し、主走査動作に影響が出るおそれがある。
そこで、本変形例1においては、第5弾性変形部16の剛性を高めるために第5弾性変形部16の外周に沿って補強リブ28を設け、これにより第5弾性変形部16にねじれが発生するのを抑制している。これにより、傾きズレ補正処理によってアーム部18R,18L上の傾きズレ補正用圧電素子26,27に傾きズレ補正用駆動信号を入力しても、主走査動作に与える影響を抑制できる。
また、本変形例1における補強リブ28は、第5弾性変形部16の剛性だけでなく、第5弾性変形部16とアーム部18R,18Lとの接続部の剛性も一緒に高めるために、当該接続部を介してアーム部18R,18Lまで延びている。これにより、傾きズレ補正用圧電素子26,27によるアーム部18R,18Lの変位に対して、第5弾性変形部16を適切に追従して傾斜させ、可動部17の基準傾斜角度を本来の角度(ゼロ)に適切に戻すことができる。
なお、本変形例1は、可動部17を第5弾性変形部16が片持ち支持する構成でなく、図20に示すように、可動部17を第5弾性変形部16で両持ち支持する構成であってもよい。もちろん、上述した実施形態における構成においても両持ち支持する構成を採用してもよい。また、本変形例1における補強リブ28を上述した実施形態における構成に適用してもよい。
〔変形例2〕
次に、上述した実施形態におけるアクチュエータ駆動システムの他の変形例(以下、本変形例を「変形例2」という。)について説明する。
上述した実施形態では、可動部17の基準傾斜角度θがプラス側にずれている場合とマイナス側にずれている場合とで、傾きズレ補正用圧電素子26,27に印加する傾きズレ補正用駆動信号の電圧値の極性を反転させる必要があった。このように逆バイアスの電圧値を設定する必要がある構成では、傾きズレ補正用駆動回路44の電源回路の複雑化をもたらす。本変形例2は、可動部17の基準傾斜角度θがプラス側にずれている場合でもマイナス側にずれている場合でも、同じ極性の電圧値をもつ傾きズレ補正用駆動信号により、傾きズレ補正処理を実行できるものである。
図21は、本変形例2における傾きズレ補正用圧電素子26A,26B,27A,27Bの配置の一例を示す平面図である。
本変形例2においては、傾きズレ補正用圧電素子26A,26B,27A,27Bが配置されるアーム部18R,18Lが、上述した実施形態における副走査用圧電素子20〜23が設けられた第1〜第4弾性変形部12〜15と同様、折返し構造を採用している。この構成においては、例えばアーム部18Lについては、傾きズレ補正用圧電素子26Aが設置されるアーム部分が変位するときの支点(当該アーム部の下端)と、傾きズレ補正用圧電素子26Bが設置されるアーム部分が変位するときの支点(当該アーム部の上端)とが逆側であるため、これらの傾きズレ補正用圧電素子26A,26Bに同じ極性の傾きズレ補正用駆動信号を入力したときに、第5弾性変形部16及び可動部17をそれぞれ逆方向に傾斜させることが可能となる。これは、アーム部18Rについても同様である。
したがって、本変形例2によれば、可動部17の基準傾斜角度θがプラス側にずれている場合でもマイナス側にずれている場合でも、同じ極性の電圧値をもつ傾きズレ補正用駆動信号によってその基準傾斜角度θを本来の角度(ゼロ)に戻すことが可能である。
以上、上述した実施形態(各変形例を含む。以下同様。)においては、スクリーン210の両端に設けた受光センサ212による投射光Lの検出タイミングを回動範囲情報として取得し、Y方向軸回りの可動部17の回動範囲を把握する例であるが、これに限られない。例えば、可動部17の回動範囲をジャイロ等によって直接的に検出する方法や、表示された画像の位置をカメラ等で検出し、その画像位置からY方向軸回りの可動部17の回動範囲を把握する方法などが挙げられる。あるいは、Y方向軸回りの可動部17の回動範囲を把握する手段を設けず、運転者が目視で画像位置を確認してボタン操作等に従って傾きズレ補正用駆動信号の設定値を変更して、可動部17の回動範囲をシフトさせて画像位置を調整できるようにしてもよい。
また、上述した実施形態においては、フレーム板10の他の部分(支持フレーム11、弾性変形部12〜16、アーム部18R,18L)を可動部17の支持部として説明しているが、この支持部は、フレーム板10が固定される光走査装置208の筐体や、更に、この光走査装置208の筐体が固定される自動車用HUD装置200の筐体を含むものとしてもよい。この場合、例えば、フレーム板10を光走査装置208の筐体に接着している接着剤(ダイボンド)が熱膨張したり経時劣化したりして、光走査装置208の筐体に対してフレーム板全体が傾き、これにより光走査装置208の筐体に対する可動部17の相対的な傾斜角度が本来の角度からズレる場合も含めて、傾きズレ補正処理を行うことができる。
また、上述した実施形態では、傾きズレ補正用圧電素子26,27によってアーム部18R,18Lを変位させて可動部17の基準傾斜角度θを本来の角度(ゼロ)に戻し、可動部17の回動範囲を目標の回動範囲へシフトさせる例であるが、変位させる箇所は、アーム部18R,18L以外であってもよい。例えば、圧電素子によって支持フレーム11を変位させて可動部17の基準傾斜角度θを本来の角度(ゼロ)に戻すようにしてもよい。ただし、支持フレーム11を変位させるよりも、アーム部18R,18Lを変位させる方が、重量負荷が少ないため、より小さな変位力で可動部17の回動範囲を目標の回動範囲へシフトさせることができる。また、アーム部18R,18Lは、第1〜第4副走査用圧電素子20〜23の駆動によって第1〜第4弾性変形部12〜15の湾曲により可動部17と一緒に副走査方向へ回動動作するため、アーム部18R,18Lを変位させても、副走査動作に影響を与えることがない点でもメリットがある。
また、上述した実施形態のアクチュエータ駆動システムは、一方向から入射してくる入射光を反射するミラー17Mを回動動作させて光を走査する光走査装置として利用しているが、これに限らず、例えば、複数方向から入射してくる入射光を反射するミラー17Mを回動動作させて、特定箇所に配置されている受光部へ案内するような受光装置としても利用することが可能である。
更に、本実施形態のアクチュエータ駆動システムを適用可能な装置は、光走査装置にも限られない。
また、上述した実施形態におけるアクチュエータ駆動システムは、二次元方向に光を走査する光走査装置であるが、当該アクチュエータ駆動システムの副走査方向の構成及び動作を一次元方向に光を走査する光走査装置に適用してもよい。
また、上述した実施形態では、主走査方向に可動部17を回動させる可動部駆動手段、副走査方向に可動部17を回動させる第二可動部駆動手段、アーム部18R,18Lを変位させる支持部変位手段が、いずれも同じ駆動方式を採用するものであるが、互いに異なる駆動方式を採用してもよい。また、駆動方式も圧電駆動方式に限らず、例えば、静電力を用いて駆動する静電駆動方式や、電磁力を用いて駆動する電磁駆動方式を採用してもよい。
また、上述した実施形態では、弾性変形部は1回又は2回の折り返し構造となっているが、折り返しの回数は制限されない。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
支持フレーム11やアーム部18R,18L等の支持部に支持された可動部17の該支持部(支持フレーム11)に対する相対的な傾斜角度θを主走査用圧電素子24,25等の可動部駆動手段により変化させて、Y方向等の所定方向へ延びる回動軸回りにおける所定の回動範囲の往復回動動作を前記可動部に繰り返し行わせる回動装置において、前記回動軸回りにおける前記所定の回動範囲がシフトするように前記支持部(アーム部18R,18L)を変位させる傾きズレ補正用圧電素子26,27等の支持部変位手段を有することを特徴とする。
本態様は、可動部駆動手段により可動部17の支持部に対する相対的な傾斜角度を変化させて、所定方向へ延びる回動軸回りにおける所定の回動範囲の往復回動動作を可動部に繰り返し行わせるものである。このような構成においては、可動部駆動手段により可動部17が駆動されていない非駆動状態における可動部の支持部に対する相対的な傾斜角度(基準傾斜角度)を変化させることで、可動部17が駆動されている駆動状態における可動部の支持部に対する相対的な傾斜角度の変化範囲すなわち回動軸回りにおける可動部の回動範囲をシフトさせることができる。本態様によれば、可動部17を支持する支持部の一部分又は全体を支持部変位手段により変位させることができ、これにより非駆動状態における可動部の支持部に対する相対的な傾斜角度を変化させることが可能である。よって、可動部の回動範囲が目標の可動範囲からズレている場合、そのズレを補正するように回動軸回りにおける可動部の回動範囲をシフトさせることが可能である。
(態様B)
前記態様Aにおいて、所定の変位量決定条件に従って決定される目標変位量Δdとなるように前記支持部を変位させ、かつ、前記往復回動動作中における前記支持部の変位量が当該変位後の変位量に維持されるように、前記支持部変位手段を制御する傾きズレ補正用駆動回路44等の支持部変位制御手段を有することを特徴とする。
これによれば、可動部の回動範囲が目標の可動範囲からズレている場合、そのズレを補正するように回動軸回りにおける可動部の回動範囲をシフトさせることができる。
(態様C)
前記態様Bにおいて、前記往復回動動作による回動範囲を示す回動範囲情報を取得する受光センサ212等の回動範囲情報取得手段を有し、前記所定の変位量決定条件は、前記回動範囲情報取得手段が取得した回動範囲情報が示す回動範囲の前記回動軸回りにおける位置(基準傾斜角度θ)が目標位置(ゼロ)となるという条件を含むことを特徴とする。
これによれば、本回動装置の稼働後に可動部の回動範囲が目標の可動範囲からズレた場合でも、そのズレを補正するように回動軸回りにおける可動部の回動範囲をシフトさせることができる。
(態様D)
前記態様A〜Cのいずれかの態様において、前記可動部駆動手段は、前記可動部17と前記支持部(アーム部18R,18L)との間に介在する第5弾性変形部16等の駆動部に可動部駆動力を付与して、前記支持部(支持フレーム11)に対する前記可動部17の相対的な傾斜角度θを変化させるものであることを特徴とする。
これによれば、安定して可動部を往復回動動作させることができる小型の回動装置を容易に実現できる。
(態様E)
前記態様Dにおいて、前記駆動部の剛性を高める補強リブ28等の補強部材を有することを特徴とする。
これによれば、上述した変形例1のとおり、支持部の変位によって駆動部が変形して可動部の往復回動動作に及ぼす影響を軽減することができる。
(態様F)
前記態様D又はEにおいて、前記駆動部と前記支持部とがフレーム板10等の単一の構造体で構成されており、前記可動部駆動手段及び前記支持部変位手段は、いずれも圧電駆動方式等の同じ方式で可動部駆動力及び支持部変位力を付与するものであることを特徴とする。
これによれば、製造プロセスの簡略化が可能となり、大量生産によるコストダウンを図ることが容易になる。
(態様G)
前記態様A〜Fのいずれかの態様において、前記支持部変位手段は、圧電駆動方式で前記支持部を変位させる圧電素子26,27であることを特徴とする。
これによれば、高精度な傾きズレの補正を実現できる。
(態様H)
前記態様Gにおいて、前記圧電素子は、直流電圧を印加されることにより、前記支持部を変位させることを特徴とする。
これによれば、可動部17を支持する支持部の一部分又は全体を支持部変位手段により安定して変位させ、それを維持することができる。
(態様I)
前記態様A〜Hのいずれかの態様において、前記可動部駆動手段は、主走査用駆動回路41等の可動部駆動回路から出力される主走査用駆動信号Vd等の可動部駆動信号に基づいて前記支持部に対する前記可動部の相対的な傾斜角度θを変化させるものであり、前記支持部変位手段は、前記可動部駆動回路とは独立した傾きズレ補正用駆動回路44等の支持部駆動回路から出力される傾きズレ補正用駆動信号等の支持部駆動信号に基づいて前記支持部を変位させるものであり、前記可動部駆動回路と前記支持部駆動回路とが共通接地されていることを特徴とする。
これによれば、駆動回路の簡略化を図ることができる。
(態様J)
前記態様A〜Iのいずれかの態様において、前記所定方向に対して略直交するX方向等の第二方向へ延びる第二回動軸回りの第二回動動作を前記可動部に行わせる副走査用駆動回路42,43等の第二可動部駆動手段を有することを特徴とする。
これによれば、可動部17を二次元方向に回動動作させることが可能となる。
(態様K)
光反射面をもったミラー17M等の光学部材を有する可動部17と、第5弾性変形部16等の駆動部、アーム部18R,18L等の傾き補正部及び弾性変形部12〜15を介して前記可動部を支持する支持フレーム11等の支持部とを備え、前記駆動部は、一端が前記可動部に固定され、他端が前記傾き補正部に固定され、該可動部を所定の回動軸で回動可能にし、前記弾性変形部は、一端が前記傾き補正部に固定され、他端が前記支持部に固定され、前記可動部を前記回動軸に直交する第二回動軸で回動可能にし、前記傾き補正部は、前記駆動部又は前記弾性変形部による前記支持部に対する前記可動部の可動範囲が目標範囲になるように、前記光反射面と前記支持部との相対的な傾斜角度を補正することを特徴とする。
これによれば、可動部の回動範囲が目標の可動範囲からズレている場合、そのズレを補正するように傾き補正部によって可動部の回動範囲をシフトさせることが可能である。
(態様L)
レーザー光源201R,201G,201B等の光出力手段から出力される光を走査する走査手段を有する光走査装置208において、前記走査手段は、前記態様A〜Kのいずれかの態様に係る回動装置を用い、前記可動部に往復回動動作を繰り返し行わせることにより該可動部に設けられたミラー17M等の光学部材によって前記光出力手段から出力される光を走査することを特徴とする。
これによれば、光走査範囲の主走査方向位置がズレるのを抑制できる。
(態様M)
レーザー光源201R,201G,201B等の光出力手段から出力される光を走査する走査手段を有する光走査装置208において、前記走査手段は、前記態様Bに係る回動装置を用い、前記可動部に往復回動動作を繰り返し行わせることにより該可動部に設けられたミラー17M等の光学部材によって前記光出力手段から出力される光を走査するものであり、前記光学部材によって走査された光の走査範囲を示す走査範囲情報を取得する受光センサ212等の走査範囲情報取得手段を有し、前記所定の変位量決定条件は、前記走査範囲情報取得手段が取得した走査範囲情報が示す走査範囲の走査方向位置が目標位置になるという条件を含むことを特徴とする。
可動部の回動範囲が目標の回動範囲からズレるという要因だけでなく、例えば、走査された光の光路上に存在する光学部材の製造ばらつき、温度等の環境の変化、経時的な特性変化などの他の要因によっても、走査範囲が走査方向へズレることがある。本態様によれば、どのような要因で走査範囲が走査方向へズレる場合でも、そのズレを抑制することができる。
(態様N)
画像情報に基づく画像走査光Lを出力するレーザー光源201R,201G,201B等の画像走査光出力手段と、前記画像走査光出力手段から出力される画像走査光を二次元走査する光走査装置208等の走査手段とを有する自動車用HUD装置200等の画像表示装置において、前記走査手段は、前記態様Jに係る回動装置を用い、前記可動部駆動手段によって前記可動部に前記往復回動動作を行わせることにより画像水平方向及び画像垂直方向のいずれか一方の方向に画像走査光を走査するとともに、前記第二可動部駆動手段によって前記可動部に前記第二回動動作を行わせることにより他方の方向に画像走査光を走査することを特徴とする。
これによれば、画像の表示位置がズレるのを抑制できる。
(態様O)
前記態様Nに係る画像表示装置を備えた自動車等の移動体。
これによれば、画像の表示位置がズレることが抑制された画像表示装置を備えた各種移動体を実現できる。
(態様P)
支持部に支持された可動部の該支持部に対する相対的な傾斜角度を可動部駆動手段により変化させて、所定方向へ延びる回動軸回りにおける所定の回動範囲の往復回動動作を前記可動部に繰り返し行わせる回動装置の回動動作調整方法であって、前記回動軸回りにおける前記所定の回動範囲がシフトするように、所定の変位量決定条件に従って決定される目標変位量となるように前記支持部を変位させ、前記回動動作中における前記支持部の変位量を当該変位後の変位量に維持することを特徴とする。
これによれば、可動部の回動範囲が目標の可動範囲からズレている場合、そのズレを補正するように回動軸回りにおける可動部の回動範囲をシフトさせることが可能である。
(態様Q)
支持部に支持された可動部が所定方向へ延びる回動軸回りにおける所定の回動範囲の往復回動動作を繰り返すように、該可動部の該支持部に対する相対的な傾斜角度を変化させる可動部駆動手段と、前記回動軸回りにおける前記所定の回動範囲がシフトするように、前記支持部を変位させる支持部変位手段とを備えた回動装置のコンピュータを機能させるためのプログラムであって、所定の変位量決定条件に従って決定される目標変位量となるように前記支持部を変位させ、かつ、前記往復回動動作中における前記支持部の変位量が当該変位後の変位量に維持されるように、前記支持部変位手段を制御する支持部変位制御手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
これによれば、可動部の回動範囲が目標の可動範囲からズレている場合、そのズレを補正するように回動軸回りにおける可動部の回動範囲をシフトさせることが可能である。
なお、このプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録された状態で配布したり、入手したりすることができる。また、このプログラムを乗せ、所定の送信装置により送信された信号を、公衆電話回線や専用線、その他の通信網等の伝送媒体を介して配信したり、受信したりすることでも、配布、入手が可能である。この配信の際、伝送媒体中には、コンピュータプログラムの少なくとも一部が伝送されていればよい。すなわち、コンピュータプログラムを構成するすべてのデータが、一時に伝送媒体上に存在している必要はない。このプログラムを乗せた信号とは、コンピュータプログラムを含む所定の搬送波に具現化されたコンピュータデータ信号である。また、所定の送信装置からコンピュータプログラムを送信する送信方法には、プログラムを構成するデータを連続的に送信する場合も、断続的に送信する場合も含まれる。
10 フレーム板
11 支持フレーム
12〜16 弾性変形部
17 可動部
17M ミラー
18R,18L アーム部
18a 接続箇所
19A,19B トーションバー
20〜23 副走査用圧電素子
24,25 主走査用圧電素子
26,27,26A,26B,27A,27B 傾きズレ補正用圧電素子
28 補強リブ
41 主走査用駆動回路
42,43 副走査用駆動回路
44 傾きズレ補正用駆動回路
200 自動車用HUD装置
201R,201G,201B レーザー光源
208 光走査装置
209 自由曲面ミラー
210 スクリーン
211 投射ミラー
212 受光センサ
230 光源ユニット
300 運転者
301 自動車
302 フロントガラス
特開2010−26443号公報 特開2011−107505号公報

Claims (2)

  1. 光反射面をもった光学部材を有する可動部と、
    駆動部、傾き補正部及び弾性変形部を介して前記可動部を支持する支持部とを備え、
    前記駆動部は、一端が前記可動部に固定され、他端が前記傾き補正部に固定され、該可動部を所定の回動軸で回動可能にし、
    前記弾性変形部は、一端が前記傾き補正部に固定され、他端が前記支持部に固定され、前記可動部を前記回動軸に直交する第二回動軸で回動可能にし、
    前記傾き補正部は、前記駆動部又は前記弾性変形部による前記支持部に対する前記可動部の可動範囲が目標範囲になるように、前記光反射面と前記支持部との相対的な傾斜角度を補正することを特徴とする回動装置。
  2. 光出力手段から出力される光を走査する走査手段を有する光走査装置において、
    前記走査手段は、請求項1に記載の回動装置を用い、前記可動部に往復回動動作を繰り返し行わせることにより該可動部に設けられた光学部材によって前記光出力手段から出力される光を走査することを特徴とする光走査装置。
JP2015113387A 2015-06-03 2015-06-03 回動装置及び光走査装置 Expired - Fee Related JP6601711B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015113387A JP6601711B2 (ja) 2015-06-03 2015-06-03 回動装置及び光走査装置
JP2019087405A JP6975410B2 (ja) 2015-06-03 2019-05-07 回動装置、光走査装置、画像表示装置、移動体、回動動作調整方法及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015113387A JP6601711B2 (ja) 2015-06-03 2015-06-03 回動装置及び光走査装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019087405A Division JP6975410B2 (ja) 2015-06-03 2019-05-07 回動装置、光走査装置、画像表示装置、移動体、回動動作調整方法及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016224377A JP2016224377A (ja) 2016-12-28
JP6601711B2 true JP6601711B2 (ja) 2019-11-06

Family

ID=57748682

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015113387A Expired - Fee Related JP6601711B2 (ja) 2015-06-03 2015-06-03 回動装置及び光走査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6601711B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10404954B2 (en) 2016-01-21 2019-09-03 Ricoh Company, Ltd. Optical deflection apparatus, image projector, optical writing unit, and object recognition device
JP6915315B2 (ja) * 2017-03-09 2021-08-04 株式会社リコー 光偏向システムおよび故障判定方法
JP7024521B2 (ja) * 2017-03-15 2022-02-24 株式会社リコー 画像表示装置
JP6760188B2 (ja) * 2017-04-05 2020-09-23 株式会社デンソー ヘッドアップディスプレイ装置
JP6873799B2 (ja) * 2017-04-13 2021-05-19 矢崎総業株式会社 車両用表示装置
WO2020090462A1 (ja) * 2018-10-29 2020-05-07 日本精機株式会社 ヘッドアップディスプレイ

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007156056A (ja) * 2005-12-05 2007-06-21 Seiko Epson Corp 画像表示装置
WO2007067720A2 (en) * 2005-12-06 2007-06-14 Microvision, Inc. Projection display with motion compensation
JP2010049155A (ja) * 2008-08-25 2010-03-04 Ricoh Co Ltd 光走査装置および画像形成装置
JP2010060689A (ja) * 2008-09-02 2010-03-18 Panasonic Corp 光学反射素子ユニット
JP2012168444A (ja) * 2011-02-16 2012-09-06 Ricoh Co Ltd 偏向反射装置補正システム、及び映像表示装置
JP2013160892A (ja) * 2012-02-03 2013-08-19 Funai Electric Co Ltd 振動ミラー素子、振動ミラー素子の製造方法およびプロジェクタ機能を有する電子機器
JP5524254B2 (ja) * 2012-02-14 2014-06-18 富士フイルム株式会社 ミラー駆動装置及びその制御方法
JP6171380B2 (ja) * 2013-02-14 2017-08-02 株式会社リコー アクチュエータ駆動システムと映像機器
JP2014215534A (ja) * 2013-04-26 2014-11-17 株式会社デンソー 光走査装置
JP6220561B2 (ja) * 2013-05-31 2017-10-25 スタンレー電気株式会社 光偏向器
JP2015040928A (ja) * 2013-08-21 2015-03-02 株式会社リコー 光偏向装置、画像形成装置、車両及び光偏向装置の制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016224377A (ja) 2016-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6601711B2 (ja) 回動装置及び光走査装置
JP6662392B2 (ja) 回動装置、光走査装置及び画像表示装置
JP2019525183A (ja) 解像度が調整可能な深度マッピング装置および方法
US9414032B2 (en) Video projection apparatus capable of operating at optimum resonant frequency and its controlling method
JP6558447B2 (ja) 光偏向装置とヘッドアップディスプレイ装置と光書込みユニットと画像形成装置と物体認識装置
JP2018005007A (ja) 光走査装置、プロジェクタ装置およびヘッドアップディスプレイ装置
JP6332736B2 (ja) 傾斜動作装置並びにこれを用いた光走査装置及び画像表示装置
JP2012237788A (ja) 光走査装置およびそれを備えた画像投影装置
US10895739B2 (en) Optical scanning device, image projection device, and mobile object
JP2014010409A (ja) 投射型ディスプレイ装置
US10261315B2 (en) Optical scanning apparatus and image display apparatus
CN113129224A (zh) 显示系统、电子设备、移动体和显示方法
JP2013068859A (ja) 画像表示装置
JP6975410B2 (ja) 回動装置、光走査装置、画像表示装置、移動体、回動動作調整方法及びプログラム
US20180259765A1 (en) Compact Modular Scanners for Scanning Laser Devices
US10816887B2 (en) Control device, image projection apparatus, and control method
JP2019185016A (ja) 光走査装置、画像投写装置及び移動体
JP6579426B2 (ja) 回動装置、光走査装置及び画像表示装置
JP7172557B2 (ja) 光偏向装置、画像投影装置、レーザヘッドランプ及び移動体
JP2018054752A (ja) 映像投射システム
JP7027689B2 (ja) 光偏向装置および画像投影装置
JP6811398B2 (ja) 表示装置、表示装置の制御方法、プログラム、及び表示装置を備える移動体
WO2017221792A1 (en) Control device, image projection apparatus, and control method
JP2020190617A (ja) 虚像表示装置
JP7396147B2 (ja) 可動装置、光偏向装置、画像投影装置、光書込装置、物体認識装置、移動体、ヘッドマウントディスプレイ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180517

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190301

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190507

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190913

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190926

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6601711

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees