JP6601177B2 - 現金回収システム - Google Patents
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このようなものでは、現金を搬送する現金カセットに設けられたデータ記録部のデータと、搬送された現金の精査を行う受け側の装置によって計測されたデータとが突き合わせられる。そして、現金カセットによって搬送された金額が正しいか否かが調べられるように構成されている。
しかしながら、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどでは、昨今の開店時間の長時間化や、24時間営業などにより常に責任者がいるとは限らず、責任者以外の者が回収カセットの搬送を行えないのは、利便性が良好であるとは言い難かった。
本発明は、現金に直接触れる機会を無くすことにより、現金を搬送する際の取扱性を向上させることができる、回収カセットおよび回収カセットを用いた現金回収システムを提供することを目的とする。
そして、回収カセットの現金出口部を、現金取引装置の現金出納口に装着すると、カバー蓋体の開動作が行われると、該開動作に伴い、係止鍵部がロックレバーに係合して、シャッタドアを開放可能とすることができる。このため、現金収納部内の現金に直接触れる機会が無くなり、現金取引装置の現金出納口から現金を投入することが出来る。
この実施形態のレジ1は、POS(POS system, point of sales system)レジスタと、現金取扱機としての自動釣銭機2とを備えて、筺体3に収納されている。
筺体3は、上側筺体3aおよび箱状の下側筺体3bを有している。このうち、上側筺体3a内には、主にPOSレジスタが収納されている。また、下側筺体3b内には、自動釣銭機2が収容されている。
そして、この自動釣銭機2は、POSレジスタと、相互に通信可能に接続されている。このため、レジ1によって紙幣100および硬貨の入出金管理を行なうことができる。
硬貨入出金部2aの硬貨入金口2cは、入金する硬貨が投入されるように構成されている。そして、この硬貨入金口2cから硬貨を投入するとその硬貨は硬貨入出金部2a内に引き込まれて金種別に振り分けられ、図示しない硬貨収納庫に収納されるように構成されている。
さらに、硬貨リジェクト口2eは、硬貨入金口2cに投入された硬貨を硬貨入出金部2a内に引き込み鑑別した結果、1円、5円、10円、50円、100円、500円硬貨のいずれでもないと判断したリジェクト硬貨として返却する返却口である。
そして、表示部2hは、顧客が購入する商品の総額等やバーコードの付されていない商品の金額を入力するためのテンキー等の入力キーを表示し、その入力キーをタッチパネル上から押下することで入力キーに定義された情報を入力できるように構成されている。
すなわち、図1に示す実施形態のレジ1の前面下部4には、カセット収納開口5が形成されている。そして、このカセット収納開口5には、回収カセット20が水平方向Aに挿抜可能で、着脱自在となるように装着されている。
このうち、回収カセット20は、現金格納部121内の紙幣格納庫122a、122b、122cに収納した紙幣100を回収する際、その紙幣100を収納する。回収カセット20は、自動釣銭機2の前面下部4に開口されているカセット収納開口5から一側面が外部に突設された状態で、取り外し可能となるように収納されている。
さらにリジェクト収納部6は、入金処理時に欠損等によって釣銭に適さないと鑑別された紙幣や出金処理で斜行や重送等の異常搬送によって釣銭に適さないと鑑別された紙幣などのリジェクト紙幣を収納している。
さらに紙幣格納庫122a、122b、122cは、最上位に積まれている紙幣を紙幣搬送路120に繰り出すための図示しない紙幣繰出機構が設けられている。
そして、紙幣搬送路120は、紙幣格納庫122a、122b、122cに収納した紙幣100を回収カセット20、または紙幣入出金口2fへ搬送する。
図4は、実施形態の回収カセットで、前扉部24を開放した様子を示す斜視図である。
この実施形態の回収カセット20は、図8,図9に示すような複数のローラ28,29を有する現金入口部12と、レジ1の紙幣100を収納する平箱状の現金収納部21と、現金収納部21の前面に開口形成される現金出口部22とを有している。
このうち、前扉部24は、図1に示すようなレジ1に回収カセット20が装着されている状態では、前記カセット収納開口5に位置して、レジ1の前扉と共用されるように構成されている。
そして、ドアシリンダ錠部26がロック状態では、前扉部24が開放不能となるとともに、回収カセット20がカセット収納開口5から抜き出し不能となる。
図5は、実施形態の回収カセット20で、前扉部24と後述するシャッタドア23とを開放した様子を示す斜視図である。シャッタドア23は、蛇腹状を呈していて、前扉部24よりも内側に設けられている。そして、図9中B方向へガイドレール32に沿って、湾曲しながらスライド移動することにより、現金出口部22を開閉可能とするように構成されている。
ガイドレール32は、回収カセット20の上面部と現金出口部22との二側面に沿って形成されたほぼ直交する直線状部と、これらの直線状部間を接続する上隅コーナ部に形成される円弧状の湾曲部27aとを有している。
そして、シャッタドア23は、ガイドレール32のうち、湾曲部27aの円弧形状に沿ってスライド移動する際、スラット31,31間のシート30部分を屈曲させながら、円滑に通過可能となるように構成されている。
また、図10,図11に示すように、前記ATM10には、カバー蓋体13が設けられている。カバー蓋体13は、現金出納口11をスライドにより開閉自在とするように構成されている。このカバー蓋体13には、係止鍵部14が一体に突設されて形成されている。
そして、係止鍵部14の形状は、係合凹部36b,37bの形状と適合することにより、ロックレバー36,37をそれぞれ所望の回動角度まで回動させることが出来るように構成されている。
これにより、シャッタドア23を開放不能または開放可能とすることができるように構成されている。
まず、レジ1にて集積された紙幣100を回収カセット20ごと取り出すために、従業員は、所持可能な図示しないメンテナンスキーを用いてドアシリンダ錠部26を解錠する。そして、図1に示すように、回収カセット20を水平方向Aに沿ってスライドさせて引き出す。
なお、マスタキーを所持する責任者は、マスタ錠部26aを用いることにより、ロックレバー36,37によるロックを解放して、図9に示すように、回収カセット20から紙幣100を取り出すことができる。
ATM10は、図10、図11に示すような現金出納口11を開閉自在とするカバー蓋体13を有している。このカバー蓋体13には、連動ロック部35と連動して解錠する鍵部としての係止鍵部14が設けられている。
回収カセット20は、倒立させられても、図4に示すようにシャッタドア23が閉じられたままであるため、現金収納部21内の紙幣100が飛散するおそれがない。
ATM10に紙幣100を投入するため、従業員は、前扉部24を約180度開いた回収カセット20を倒立させて、現金出納口11に内嵌させる(図7参照)。この状態では、図10に示すように前扉部24によって所定角度αだけ傾いていても、開放位置の前扉部24によって支持されて、回収カセット20が自重では、倒れにくい。このため、回収カセット20は現金出納口11から外れにくく、安定して装着される。
このため、紙幣100を移送する者は、現金収納部21内の紙幣100に直接触れる機会が無い。したがって、責任者以外の者、たとえば従業員が回収カセット20による紙幣100の移送を行うことが可能となる。
カバー蓋体13に一体に形成された係止鍵部14は、図10および図11に示すように、カバー蓋体13の移動に伴って退避方向Dに移動して、ロックレバー36,37の係合凹部36b,37bと係合する。そして、係止鍵部14は、回動軸部36a,37aを回動中心として、それぞれのロックレバー36,37を矢印E方向(図11参照)へ所望の角度分だけ、回動させる。
従業員は、スライド操作ノブ33を上方向F(図11)に向けて引き上げることにより、シャッタドア23を、ガイドレール32に沿って現金収納部21内にスライド移動させて、現金出口部22を開放することができる。
また、図11に示すようにカバー蓋体13が開放されている状態では、係止鍵部14がロックレバー36,37の係合凹部36b,37bへ係合されたままである。このため、回収カセット20をATM10の現金出納口11から取り外すことができない。したがって、入金操作を行う者は、投入中の紙幣100に触れることができない。
このため、一方の鍵型を複写して外れる角度を特定できても、他方の鍵型を含めて左,右同時に複写するとともに、同時に再現することは困難である。よって、ロックレバー36,37の防盗性を向上させることができる。
この実施形態の回収カセット20は、現金出納口11に装着されて、現金出納口11を覆う位置まで近接している状態であっても、上面部に突設されているスライド操作ノブ33を用いてシャッタドア23をスライド移動させることにより、干渉することなく円滑な開閉操作が可能である。
このように、紙幣100を露出させることなく、搬送する際の防盗性を向上させつつ、取扱性を向上させることができる。
2 自動釣銭機(現金取扱機)
3 筺体
4 前面下部
5 カセット収納開口
10 ATM(現金取引装置)
11 現金出納口
12 現金入口部
13 カバー蓋体
14 係止鍵部(鍵部)
20 回収カセット
21 現金収納部
21a 左右側壁
22 現金出口部
23 シャッタドア
24 前扉部
25 支持軸
26 ドアシリンダ錠部
26a マスタ錠部
27 内側壁
27a 湾曲部
28,29 ローラ
30 シート
31,31a スラット
32 ガイドレール
33 スライド操作ノブ
35 連動ロック部
36 ロックレバー
36a 回動軸部
36b 係合凹部
36c ロック爪部
100 紙幣
121 現金格納部
Claims (6)
- 回収カセットと、現金取引装置とを備え、
前記回収カセットは、現金収納部と、
前記現金収納部内の現金の外部への取出しに用いる現金出口部と、
前記現金出口部から現金の取出しを阻止するもので、開状態で前記現金出口部を開けて現金の取出しが可能で、閉状態で前記現金出口部を覆って現金の取出しを不能とするシャッタドアと、
前記シャッタドアが閉状態で係止可能なロックレバーと、を有し、
前記現金取引装置は、前記回収カセットから現金を受け入れる現金出納口と、
前記現金出納口を開閉可能とするカバー蓋体と、
前記カバー蓋体に設けられ、前記現金出納口が開放される際に、ロックレバーに係止する係止鍵部と、を有し、
前記回収カセットは、前記現金出納口に装着されていない状態では、前記ロックレバーが前記シャッタドアを係止して前記現金出口部を開放不能とし、前記回収カセットが前記現金出納口に装着されて前記カバー蓋体の開動作が行われると、該開動作に伴い、前記係止鍵部が前記ロックレバーに係合して、前記シャッタドアを開放可能とすることを特徴とする現金回収システム。 - 前記シャッタドアの一部には、前記現金収納部の外部から、操作可能なスライド操作ノブが設けられていて、前記スライド操作ノブは、前記係止鍵部がロックレバーに係合して、前記シャッタドアを開放可能としたときに操作可能であることを特徴とする請求項1に記載の現金回収システム。
- 現金取扱機の現金が、前記回収カセットに回収されることを特徴とする請求項1または2に記載の現金回収システム。
- 前記回収カセットは、前記現金取扱機の現金収納部を開閉する前扉と共用される前扉部をさらに含み、前記前扉部は、開放位置にて、前記現金出口部を前記現金出納口に装着されることにより、前記現金収納部が倒立状態で支持されることを特徴とする、請求項3に記載の現金回収システム。
- 前記現金取扱機は、入出金された現金を鑑別する鑑別部と、該鑑別部で鑑別した現金を金種別に収納する現金格納部とを含み、前記現金格納部に前記回収カセットを取り外し可能に設けた自動釣銭機を有することを特徴とする請求項3または4に記載された現金回収システム。
- 前記ロックレバーに係合凹部が形成されており、前記カバー蓋体が開放されたときに前記係止鍵部が前記係合凹部に係合することにより、前記回収カセットを前記現金出納口から取外不能とすることを特徴とする請求項1に記載の現金回収システム。
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