JP6599465B2 - 精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス - Google Patents

精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス Download PDF

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Description

本発明は、精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセスに関し、以下の工程を含む。
− 容器に、高温の金属と、任意選択的にスクラップとを装入する工程、
− 前記容器に、第1石灰組成物を装入する工程、
− 前記容器に、酸素を吹込む工程、
− 前記容器に装入された前記第1石灰組成物を用いてスラグを形成する工程、
− 高温の金属から脱リンして、リン成分を低減した精錬金属を形成する工程、及び
− リン成分を低減した前記精錬金属を排出する工程。
自然では、金属は、鉱石と称され、しばしば酸化され、他の金属とのケイ酸塩と混合された不純な状態で見出される。鉱石から金属を抽出するために、例えば物理的精製工程(湿式冶金、乾式冶金、浸出及び電気冶金)等の様々なプロセスが存在する。
本発明は、鉱石を高温に暴露して高温の金属を形成する製錬プロセス(smelting process)の後の転化プロセス(conversion process)にのみ関する。製錬の間に、鉱石に含有される不純物の一部は、既に溶融金属から分離されている。
精錬金属を製造するために、酸素ガスを吹込んで、炭素、ケイ素及びリンを燃焼させるEAF(Electric Arc Furnaces:電気アーク炉)又はEOF(Energy Optimizing Furnaces:エネルギー最適化炉)又は例えばBOF(Basic Oxygen Furnaces:塩基性酸素転炉)若しくはAOD(Argon Oxygen Decarburization:アルゴン酸素脱炭)転炉等の転炉が使用される。今日では、リン化合物を高温の金属から除去する最も普通の手法は、転炉、より具体的には、上吹転炉、底吹転炉又は上底吹転炉等の様々なタイプの塩基性酸素転炉(BOF:basic oxygen furnace)を使用することである。
さらに、酸素を高温の金属に添加することによる脱リンプロセスの後に、その金属から、取鍋(ladle)内で脱リンすることもできる。
今日では、多くの精錬プロセスにおいて、例えば生石灰及び/又はドライム等酸化物を含有する石灰組成物並びにスクラップ材料を、転炉に導入して、スラグを形成する反応を動力学的に及び化学的に制御し、これにより、不純物の除去を助け、且つ炉の耐火ライニングを過度の摩耗から保護している。
石灰組成物は、容器に、ペブル(pebble)の形態で又はさらに粉末状態で装入される。生石灰及び/又はドライムは、高温の金属浴の上に浮くので、これにより界面を形成する。
精錬(refining)の間に、製錬(smelting)から得られた溶融金属を、容器(耐火壁を備えた転炉又は取鍋)に供給するが、さらに、その容器に、スクラップ材料も装入することができる。
製錬から得られた溶融金属には、典型的に、溶融金属1トン当り初期炭素含有量40〜45kg、及び溶融金属1トン当り初期リン含有量0.7〜1.2kgが含まれる。
石灰組成物を装入すると、溶融金属浴上に浮く。前記のように、炭素、リン化合物及びケイ素を燃焼させるために、酸素を、所定時間、吹込む。吹込んでいる間に、石灰組成物は、溶融金属浴中に浸漬され、溶融金属と石灰組成物との界面にてわずかに溶解/溶融(smelts)するが、なお浮いている。
スラグは、浴上に浮く酸化物の層であり、吹込みの間や石灰組成物の添加(耐火ライニング上のSiOの作用を中和し、スラグを液化して活性化するための添加)の間の、ケイ素の酸化によるSiOの形成、及びその他の酸化物(MnO及びFeO)の形成、並びに耐火ライニングの摩耗から生じるMgOから生じる。
実際、転化の間に、炭素が燃焼して、ガス状のCO及びCOを形成して、金属/ガス反応が生じている。所定期間の吹込みの終わりに、炭素含有量は、溶融金属1トン当り約0.5kg、すなわち、約500ppm減少する。
溶融金属と浮遊石灰組成物との界面では、金属/スラグ反応が起こり、溶融金属から脱リンする。スラグと金属との間の反応の終わりに、リン含有量は、溶融金属1トン当り約0.1kg又はそれ未満、すなわち、約100ppm又はそれ未満である。
金属が鉄の場合、化学反応は次のようになる。
5FeO+4CaO+2P⇔4CaO.PO5+5Fe
FeO(酸化鉄)は、高温の金属に由来するが、一方、CaOは、転炉に添加され、リンは、高温の金属に由来する。この反応は、発熱反応であり、目的は、平衡を右辺に移すことである。これは、温度を下げ、できるだけスラグを流動化し、金属浴を均質化し(大抵の場合、アルゴン及び/又は窒素を底から吹込むことによって行われる)、塩基度指数CaO/SiOを3と6の間(酸であるシリカに対する酸化カルシウムの重量比)に保ち、スラグ中のマグネサイトの濃度を9%未満に保ち、十分な量のスラグを生成させることにより行うことができる。
マグネサイトは、典型的に、スラグ中に存在し、耐火ライニングの摩耗に起因しており、これは、ドライムの添加を制御することによって、低下させることができる。しかしながら、スラグ中の反応を動力学的に促進するためには、マグネサイトの濃度は、9%未満に保つべきである。
理解できるように、高温の金属を精錬することは、容易ではなく、その最適化は、その金属の質量バランスに対処することにより所定の液体金属量を達成するように、酸素の質量バランス(酸化反応)に対処することにより所定の化学分析を行うように、(熱バランスに対処することにより)吹込みの終わりにて所定の温度を達成するように、実施すべきである。
精錬の間の高温の金属からの脱リンを改善することは、とりわけ、3つのバランスを同時に重視することにより複雑化する。
このような精錬の間の脱リンプロセスは、「ペレット添加によるLinz Donawitz 転炉(BOF転炉)における鋼鉄の脱リンプロセス」の文献(インド公開特許(ムンバイ)第IN01412MU2006A号)の技術において知られている。
この特許は、プロセスの後半にてスラグを冷却することによって、転炉−プロセスにおける脱リンの改善に焦点を当てている。
しかしながら、残念なことに、開示されたプロセスには、無機添加剤及び標準冷却剤を装入した後、ペレットを転炉に装入するための追加的な工程が、プロセスに必要となる。したがって、これは、処理時間を増加させるものであり、このような精錬プロセスの各瞬間は非常に高価であるため、これは精錬産業にとって受け入れられる解決法ではない。
リンの除去のための別のプロセスは、Slag−Making Methods And Materialsの文献、米国特許第3,771,999号から知られている。この特許は、0.5〜15%のCaCl、NaCl、KCl及び/又はNaFを有するブリケット状の石灰系生成物を使用することによって、転炉−プロセスにおける脱リンの改善に焦点を当てている。
残念なことに、ペブル石灰を使用した場合に生じるようなそのようなプロセスの間、典型的には、ブリケット又はペブル石灰の形態を有する石灰組成物は、鋼鉄作業場への輸送の間の微粒子の生成のために、並びに鋼鉄作業場内での取扱い及び輸送のために、20%までの生石灰の損失が生じる。
本発明は、精錬産業に追加的なコストを生じさせる石灰の損失を大幅に低減することができるプロセスを提供することにより、これらの欠点の少なくとも一部を解決して、競争が激しい精錬産業において、競争に耐えるために、わずかな時間でも及びわずかな費用でも節約することを目的とする。
この問題を解決するために、本発明が提供する、冒頭に記載したような溶融金属を精錬するプロセスは、前記第1石灰組成物が、式aCaCO.bMgCO.xCaO.yMgO.uIに適合する少なくとも1種の第1カルシウム−マグネシウム化合物(式中、Iは、不純物を表し、前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物の全重量に基づいて、a、b及びuは各々、質量分率≧0且つ≦50重量%であり、x及びyは各々、質量分率≧0且つ≦100重量%であり、x+y≧50重量%である。)を含み、前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物が、粒子の形態であり、前記第1石灰組成物が、前記第1石灰組成物の全重量に基づいて、酸化物の形態におけるカルシウム及びマグネシウムの累積的含有量20重量%以上を有し、且つコンパクトの形態であり、各コンパクトが、カルシウム−マグネシウム化合物のコンパクト化され且つ成形された粒子を用いて形成され、前記コンパクトが、シャッタテスト指数20%未満、好ましくは15%未満、より好ましくは10%未満であることを特徴とし、並びに高温の金属からの前記脱リン工程により、リンを低減した前記精錬金属が、リンを低減した前記精錬金属の全重量に基づいて、リン含有量0.02重量%未満を示す程度まで、リン成分を低減した精錬金属が得られることを特徴とする。
有利には、前記精錬金属は、リンを低減した精錬金属の全重量に基づいて、リン含有量0.015重量%未満、好ましくは0.012重量%未満、特には0.010重量%未満を示す。
本発明によれば、高温の金属を、任意選択的にスクラップと共に装入する工程は、前記第1石灰組成物の装入工程前、その間、又はその後に行われる。
分かり得るように、本発明は、従来の技術水準にあるプロセスをさらに複雑化することなく、すなわち、プロセスの持続時間を長くすることなく、又は精錬装置のプラントを物理的に変更する必要がなく、一方で、シャッタ特性を改良することにより、コンパクト化第1石灰組成物を使用することによって石灰の損失を50%減少させる、溶融金属から低減されるリンの量を増加させるプロセスを提供する。
転炉グレードのペブル石灰/ドライムを、成形前に均質に混合された成形カルシウム−マグネシウム化合物微粒子によって置換することにより、材料のインブロー又はアフターブロー添加のような追加的な工程、吹込み時間又は後の攪拌の時間の延長、又は、鋼鉄を過酸化しないための鋼鉄1トン当りのCaOの使用量の増加、出鋼温度の低下、吹込みスケジュール又は特徴の変更による、現在の製鋼プロセスを変更する必要がなく、精錬プロセスの脱リンを高める。
さらに、上記置換は、石灰組成物とスラグとの間の接触持続時間を長くするので、これにより、溶融金属の脱リン反応を促進させるが、その理由は、コンパクト化カルシウム−マグネシウム化合物粒子は、溶解/溶融時間がより長いので、利用可能な未溶解の石灰により溶融動力学を遅らせることができ、スラグに新しい「未反応」の石灰組成物を供給し、スラグをさらに冷却するので、吹込みの間又はその後に追加的な材料を供給する必要がなく、又は他の吹込みパラメーターを変更する必要がなく、プロセスの終わりに脱リン反応を促進するのである。
カルシウム−マグネシウム化合物中のCaCO、MgCO、CaO及びMgOの含有量は、従来の方法で容易に測定することができる。例えば、それらは、EN459−2:2010E規格に従って、強熱減量の測定及びCO体積の測定と組み合わせて、蛍光X線分析(その手順は、EN15309規格に記載されている。)によって測定することができる。
組成物中の酸化物の形態におけるカルシウム及びマグネシウムの含有量もまた、最も簡単な場合には、同じ方法で測定することができる。例えば、多様な無機又は有機添加剤を含有する組成物等の、より複雑な場合には、当業者は、酸化物の形態におけるこれらのカルシウム及びマグネシウムの含有量を測定するために適用される一連の特徴決定技術を適合させることができる。一例として、非網羅的な手法では、任意選択的に、不活性雰囲気下で実施される熱重量分析(TGA)及び/又は示差熱分析(DTA)(thermodifferential analysis(TDA))、又は他にさらにリートベルト(Rietvelt)タイプの半定量分析と関連させたX線回折分析(XRD)を利用することができる。
有利には、前記第1石灰組成物には、B、NaO、TiO、アルミン酸カルシウム、CaFe又はCaFe等のカルシウムフェライト、金属鉄、CaF、C、アルミニウムをベースとする酸化物、鉄をベースとする酸化物、マンガンをベースとする酸化物等の1種又は数種の酸化物及びこれらの混合物、からなる群から選択される1種の第2化合物が含まれる。
特定の実施形態では、前記第2化合物は、製鋼プロセスから生じるFeO含有ダストに完全に又は部分的に由来する。
精錬プロセスの間に、酸化鉄、酸化マンガン、炭素、CaF、酸化ホウ素のようなフラックスを石灰組成物に添加することは、溶融金属の脱リンのような精錬プロセスの品質を改善する従来の技術水準にて示されている。しかしながら、このようなフラックスの添加は、典型的には、精錬プロセスに追加的な複雑さを生じさせる。
本発明によれば、溶融金属を精錬する間の脱リンプロセスをさらに改善するために、カルシウム−マグネシウム化合物及びこのようなフラックスを含有するコンパクト化第1石灰組成物を形成することが可能になった。
精錬プロセスの最初の数分間は、従来の技術水準のプロセスでは、脱リン反応を効率的に開始するのに十分な利用可能なスラグが反応容器中に存在しない。フラックスをドープしたコンパクト化第1石灰組成物(これは、ペブル石灰よりも早く溶融することが分かった。)を使用することにより、前記従来の技術水準のプロセスと比べて、プロセスの初期に、より早く液体スラグを形成することが促進されるが、その理由は、均一な混合及び均一な混合物の形成により、スラグ形成プロセスをさらに迅速化することができ、且つ前記従来の技術水準のプロセスの間に通常は形成されるケイ酸カルシウム等の高溶融スラグ成分の形成を最小限にすることができるからである。
本発明のプロセスの好ましい実施形態では、前記容器への第1石灰組成物の前記装入工程は、前記容器への第2石灰組成物の装入工程と同時に又は別々に行われる。
本発明のプロセスの好ましい実施形態では、前記第2石灰組成物には、以下の化合物i)、化合物ii)及び/又は化合物iii)の間から選択される少なくとも1種の化合物が含まれる:
化合物i)は、ペブル石灰の形態を有するカルシウム−マグネシウム化合物であり、したがって、典型的に、天然の石灰石のか焼から生じ、且つ典型的に、酸化物の形態におけるカルシウム及びマグネシウムの累積的含有量が、前記カルシウム−マグネシウム化合物の全重量に基づいて、70重量%以上、好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上、特には95重量%以上である、
化合物ii)は、式aCaCO.bMgCO.xCaO.yMgO.uIに適合するカルシウム−マグネシウム化合物(式中、Iは、不純物を表し、前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物の全重量に基づいて、a、b及びuは各々、質量分率≧0且つ≦50重量%であり、x及びyは各々、質量分率≧0且つ≦100重量%であり、x+y≧50重量%である。)であり、前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物が、粒子の形態であり、前記第2石灰組成物が、前記第2石灰組成物の全重量に基づいて、酸化物の形態におけるカルシウム及びマグネシウムの累積的含有量20重量%以上を有し、且つコンパクトの形態であり、各コンパクトが、カルシウム−マグネシウム化合物のコンパクト化され且つ成形された粒子を用いて形成され、前記コンパクトが、シャッタテスト指数10%未満である、
化合物iii)は、式aCaCO.bMgCO.xCaO.yMgO.uIに適合する第1カルシウム−マグネシウム化合物(式中、Iは、不純物を表し、前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物の全重量に基づいて、a、b及びuは各々、質量分率≧0且つ≦50重量%であり、x及びyは各々、質量分率≧0且つ≦100重量%であり、x+y≧50重量%である。)であり、前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物が、粒子の形態であり、1種の第2化合物が、B、NaO、TiO、アルミン酸カルシウム、CaFe又はCaFe等のカルシウムフェライト、金属鉄、CaF、C、アルミニウムをベースとする酸化物、鉄をベースとする酸化物、マンガンをベースとする酸化物等の1種又は数種の酸化物、及びこれらの混合物からなる群から選択され、前記第2石灰組成物が、前記第2石灰組成物の全重量に基づいて、酸化物の形態におけるカルシウム及びマグネシウムの累積的含有量20重量%以上を有し、且つコンパトの形態であり、各コンパクトが、カルシウム−マグネシウム化合物のコンパクト化され且つ成形された粒子を用いて形成され、前記コンパクトが、シャッタテスト指数20%未満、好ましくは15%未満、より好ましくは10%未満を有する。
特定の実施形態では、前記第2化合物は、製鋼プロセスから生じるFeO含有ダストに完全に又は部分的に由来する。
2つ以上の異なる化学組成、サイズ又は形態を有するコンパクト化された第1石灰組成物と第2石灰組成物との混合物を使用することにより、プロセスの間に石灰又は他の鉱物を添加する必要がなく、プロセス全体にわたって利用可能な最適化されたスラグが存在するように、転炉の石灰の溶融動力学を制御することができる。
特定の実施形態では、本発明のプロセスにて使用される第1コンパクト化石灰組成物(第1及び/又は第2石灰組成物)には、B、NaO、TiO、金属鉄、CaF、C、アルミニウムをベースとする酸化物、鉄をベースとする酸化物、マンガンをベースとする酸化物等の1種又は数種の酸化物及びこれらの混合物からなる群から選択される1種の第2化合物が、特に、石灰組成物の全重量に基づいて、1から20重量%、好ましくは1から15重量%、特には1から10重量%の範囲に含まれる含有量にて含まれることができる。
第2の特定の実施形態では、本発明のプロセスにて使用される第2コンパクト化石灰組成物(第1及び/又は第2石灰組成物)には、B、NaO、TiO、金属鉄、CaF、C、アルミニウムをベースとする酸化物、鉄をベースとする酸化物、マンガンをベースとする酸化物等の1種又は数種の酸化物及びこれらの混合物からなる群から選択される1種の第2化合物が、特に、石灰組成物の全重量に基づいて、1から20重量%、好ましくは1から15重量%、特には1から10重量%の範囲に含まれる含有量にて含まれることができる。
さらに、コンパクト化石灰組成物は、前記第1コンパクト化石灰組成物と前記第2石灰組成物(コンパクトの又はそうではない形態における)の混合物であってもよい。
別の特定の実施形態では、本発明のプロセスにて使用されるコンパクト化石灰組成物には、アルミン酸カルシウム、CaFe又はCaFe等のカルシウムフェライト及びこれらの混合物からなる群から選択される1種の第2化合物が、特に、石灰組成物の全重量に基づいて、1から40重量%、好ましくは1から30重量%、特には1から20重量%の範囲に含まれる含有量にて含まれることができる。
コンパクト化石灰組成物(compacted lime composition)又はコンパクト(compact)とは、コンパクト化され又は圧縮された(compacted or compressed)微粒子又は微粒子の混合物(典型的には、7mm未満のサイズを有する)を意味する。これらのコンパクトは、一般的に、タブレット又はブリケットの形態にて実現される。
タブレット(tablet)とは、本発明における意味では、キャビティに入れた前記微粒子に対する2つのパンチ(一方は高い位置に、もう一方は低い位置にある)の組合わされた動きによって、微粒子をコンパクト化又は圧縮するための技術を用いて成形された物体を意味する。したがって、タブレットの用語は、タブレットのファミリー(パステル又はさらに他の圧縮されたタブレット)に属する成形された物体、及び、一般的に、円筒形、八角形、立方体又は長方形等の多様な三次元の形状を有する物体全体を一緒にまとめて含む。前記技術は、一般的に、ロータリープレス又は液圧プレスを使用する。
ブリケット(briquette)とは、本発明における意味では、ウォームスクリューによって強制的に供給される前記微粒子に対して、2つのタンジェンシャルローラー(ブリケットの所望の形状及び寸法に実質的に対応するモールドを形成するキャビティを備えた一般的なシリンダ)の組み合わせ作用から得られる微粒子をコンパクト化又は圧縮する技術を用いて成形された物体を意味する。したがって、ブリケットの用語は、ブリケット、ボール、ソープバー(soap bar)、又は他の更なる小板(platelets)のファミリーに属する成形された物体全体を一緒にまとめて含む。前記技術は、一般的に、タンジェンシャルローラーを用いるプレスを使用する。
シャッタテスト指数(Shatter Test index)の用語は、本発明における意味では、最初に10mmを超えるサイズを有する0.5kgの生成物を用いて、2mの落下を4回行った後に生じた10mm未満の微粒子の質量割合を意味する。これらの4回の落下は、取り外し可能な底部を備えた長さ2m及び直径40cmのチューブ(容器)を使用することによって達成される。容器の基底は、厚さ3mmのポリプロピレンプレートである。容器は、コンクリートの地面に載っている。
タブレット又はブリケットの形態における、本発明のプロセスにて使用されるコンパクト化石灰組成物は、内部構造を考慮することによって、石灰石又はドロマイト岩石のか焼から得られるペブル石灰とは、相対的に区別されるであろう。単純な肉眼観察によって、光学顕微鏡を用いて又は他に走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、本発明のコンパクト生成物の構成粒子は、構成粒子の見分けがつかない均一な表面を有するか焼されたペブル石灰生成物とは異なり、容易に見ることができる。
さらに、タブレット又はブリケットの形態における、本発明のプロセスにて使用されるコンパクト化石灰組成物は、さらに内部構造を考慮することによって、これまで知られているブリケット等の形態における生成物と区別されるであろう。本発明のプロセスにて使用されるコンパクト化石灰組成物には、単純な肉眼観察によって、光学顕微鏡下で又は他に走査型電子顕微鏡(SEM)下で、容易に検出することができる長さ数百マイクロメートルから数ミリメートル及び幅数マイクロメートルから数百マイクロメートルのクラックを含有する、今日知られているブリケット等の形態における生成物とは異なり、割れ目又はクラック等の落下に対する耐性に悪影響を与える巨視的な欠陥又はマクロ欠陥がない。
本発明によれば、本発明のプロセスにて使用されるコンパクト化石灰組成物は、落下及び湿潤雰囲気中でのエージング(ageing)に対して高い耐性を有するコンパクト生成物として実現され、これは、微粒子を適用することができないその後の使用に対して特に重要である。したがって、本発明のプロセスにより、これまで可能ではなかった、カルシウム−マグネシウム化合物の用途において、d100が7mm以下の微細なカルシウム−マグネシウム化合物粒子を利用することが可能になる。
本発明のプロセスにて使用されるコンパクト化石灰組成物のカルシウム−マグネシウム化合物における不純物には、特に、ケイアルミン酸塩タイプの粘土、シリカ、鉄又はマンガンをベースとする不純物等の天然の石灰石及びドロマイトに見出される全てのものが含まれる。
したがって、本発明の組成物は、炭酸カルシウム又は炭酸マグネシウム、例えば、天然の石灰石又はドロマイトを焼いて(baking)得られる未焼成(unfired)の物質、又は他に更なるカルシウム−マグネシウム化合物の再炭酸塩化処理から得られる生成物もまた含むことができる。最後に、本発明の組成物は、カルシウム−マグネシウム化合物の水和(消和)から得られる水酸化カルシウム又は水酸化マグネシウムもまた含むことができる。
本発明の組成物の代替例では、カルシウム−マグネシウム化合物は、完全に又は部分的に、副生成物のリサイクル、特に転炉からの鋼鉄産業のスラグのリサイクルから得られる。このようなスラグには、典型的に、質量含有量で、CaO40から70%及びMgO3から15%が含まれる。
有利な代替例では、本発明のプロセスにて使用されるコンパクト化石灰組成物の前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物は、前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物の全重量に基づいて、x+y≧60重量%、好ましくは≧75重量%、優先的には≧80重量%、特には≧85重量%、さらにより優先的には≧90重量%、より特には≧93重量%、又はさらには≧95重量%であるような質量分率を有する。
有利な代替例では、本発明のプロセスにて使用されるコンパクト化石灰組成物の前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物は、大部分が、酸化カルシウム及び/又は酸化マグネシウムをベースとする化合物であるので、活性なカルシウム−マグネシウム化合物である。
特定の有利な実施形態では、本発明のプロセスにて使用されるコンパクト化石灰組成物の前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物は、前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物の全重量に基づいて、x≧60重量%、好ましくは≧75重量%、優先的には≧80重量%、特には≧85重量%、さらにより優先的には≧90重量%、より特には≧93重量%、又はさらには≧95重量%であるような質量分率を有する。
この有利な実施形態では、前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物は、大部分が、酸化カルシウムをベースとする化合物であるので、活性なカルシウム化合物である。
別の有利な実施形態では、本発明のプロセスにて使用されるコンパクト化石灰組成物は、酸化物の形態におけるカルシウム及びマグネシウムの累積的含有量が、全組成物に基づいて、40重量%以上、有利には≧60重量%、好ましくは≧80重量%、特には≧85重量%、特には≧90重量%、優先的には≧93重量%、又はさらには95重量%である。
特定の有利な実施形態では、本発明のプロセスにて使用されるコンパクト化石灰組成物は、酸化物の形態におけるカルシウムの累積的含有量が、全組成物に基づいて、40重量%以上、有利には≧60重量%、好ましくは≧80重量%、特には≧85重量%、特には≧90重量%、優先的には≧93重量%、又はさらには95重量%である。
有利には、コンパクトの形態を有する、本発明のプロセスにて使用される前記コンパクト化石灰組成物は、シャッタテスト指数8%未満を有する。より具体的には、本発明によれば、前記コンパクトは、シャッタテスト指数6%未満を有する。より有利には、前記コンパクトは、前記コンパクトは、シャッタテスト指数4%未満を有する。さらにより有利には、前記コンパクトは、シャッタテスト指数3%未満を有する。
有利には、本発明のプロセスにて使用されるコンパクト化石灰組成物は、減圧下で190℃にて少なくとも2時間脱気した後、窒素の吸着を用いるマノメトリーによって測定され、ISO9277:2010E規格に記載されている多点BET法に従って計算される比表面積が、0.4m/g以上、好ましくは0.6m/g以上、より優先的には0.8m/g以上、さらにより優先的には1.0m/g以上、特には1.2m/g以上であり、これは、一般的に、比表面積が0.1m/g以下である焼結生成物の比表面積よりもはるかに大きい。
このようにして、当該組成物は、特に、カルシウム−マグネシウム化合物の成形前の固有の特性/構造的特徴が維持されることによって、上記焼結ブリケットと比べて、比較的高い比表面積を有する。
本発明のプロセスにて使用される前記コンパクト化石灰組成物は、その全細孔容積(30000psia(207Mpa)にて測定された骨格密度と0.51psia(3.5kPa)にて測定された見かけ密度との間の差を、前記骨格密度で割算することからなるISO15901−1:2005E規格のパート1に従う水銀の侵入を用いるポロシメトリーにより測定される)が、20%以上、好ましくは25%以上、さらにより優先的には30%以上であり、これは、一般的に全細孔容積10%以下を有する焼結生成物のものよりもはるかに大きいことによってもまた特徴付けられる。
有利には、本発明のプロセスにて使用される前記コンパクト化石灰組成物は、特に、カルシウム−マグネシウム化合物の成形前の固有の特性/構造的特徴が維持されることによって、上記焼結ブリケットと比べて、比較的高い全細孔容積を有する。
有利には、本発明のプロセスにて使用される前記コンパクト化石灰組成物は、コンパクト内で均一な密度分布を有する。コンパクト化法により、密度が長手方向に沿って、且つ横方向に沿って、実質的に同じであるコンパクトを形成することが可能になる。
別の実施形態では、低い密度勾配が、長手方向に沿って存在することができる。
本発明にしたがって使用されるコンパクト化石灰組成物は、WO2015/00761に例証されており、参照により本明細書に援用する。
本発明によれば、コンパクトの形態を有する、本発明のプロセスにて使用される前記コンパクト化石灰組成物は、さらに、2時間の、30℃における相対湿度75%(すなわち、絶対湿度22.8g/m)下でのレベル1の加速エージング試験後のシャッタテスト指数20%未満、好ましくは10%未満を有する。
加速エージング試験(Accelerated Ageing Test)とは、本発明の意味において、生成物と湿潤雰囲気との間の接触が最適であるように、すなわち、生成物である前記構成のコンパクトの各々が、他のコンパクトから少なくとも1cm離間するように、容器の上に置かれたグリッド自体の上に単層で配置された、サイズが10mm以上で0.5kgの生成物を用いて開始する、ウェザーチャンバー内で行われる2時間のエージングを意味する。エージング中の質量の増加は、水の吸収、したがって、組成物の水和の量を表す。
エージング後に測定されるシャッタテスト指数は、生成物の全体を用いて開始して得られる、すなわち、加速エージング試験自体によって微粒子が生成されたとしても、微粒子は適正に最終的な結果においてカウントされる。加速エージング試験は、その強度を調節するために、異なる温度及び相対湿度−したがって絶対湿度−条件下で実施することができる。1(厳しさの低い試験)から4(最も厳しい試験)までの範囲の4つの強度レベルを使用した:
− レベル1:30℃及び相対湿度75%、絶対湿度は22.8g/mとなる;
− レベル2:40℃及び相対湿度50%、絶対湿度は25.6g/mとなる;
− レベル3:40℃及び相対湿度60%、絶対湿度は30.7g/mとなる;
− レベル4:40℃及び相対湿度70%、絶対湿度は35.8g/mとなる。
有利には、コンパクトの形態を有する、本発明のプロセスにて使用される前記コンパクト化石灰組成物は、2時間の、40℃における相対湿度50%(すなわち、絶対湿度25.6g/m)下でのレベル2の加速エージング試験後のシャッタテスト指数が、20%未満、好ましくは10%未満である。
より有利には、コンパクトの形態を有する、本発明のプロセスにて使用される前記コンパクト化石灰組成物は、2時間の、40℃における相対湿度60%(すなわち、絶対湿度30.7g/m)下でのレベル3の加速エージング試験後のシャッタテスト指数が20%未満、好ましくは10%未満である。
さらにより有利には、コンパクトの形態を有する、本発明のプロセスにて使用される前記コンパクト化石灰組成物は、2時間の、40℃における相対湿度70%(すなわち、絶対湿度35.8g/m)下でのレベル4の加速エージング試験後のシャッタテスト指数が20%未満、特には10%未満、より特には5%未満、さらに最も特には3%未満である。
本発明によれば、コンパクトの形態を有する、本発明のプロセスにて使用される前記コンパクト化石灰組成物は、例えば結合剤又は他の更なる潤滑剤等の有機添加剤を含有することができるが、これらの有機添加剤が存在しなくてもよい。
本発明の組成物中に存在する有機炭素の割合は、全ての炭素の割合と鉱物由来の炭素の割合との間の差によって計算することができる。全ての炭素は、例えば、ASTM C25(1999)規格に従って、C/S分析によって測定され、鉱物由来の炭素は、例えば、EN 459−2:2010E規格に従って、CO体積を与えることにより決定される。
本発明の組成物の特定の実施形態では、前記圧縮された石灰組成物は、1分と90分の間、好ましくは5分以上60分以下、より特には10分以上30分以下に含まれる所定時間、700℃と1200℃の間で熱処理される。
本発明の組成物の特定の実施形態では、本発明のプロセスにて使用されるコンパクト化石灰組成物の前記粒子は、サイズが7mm以下であり、光学顕微鏡又は走査型電子顕微鏡によって観察でき、コンパクト化前は、粒子サイズd100が7mm以下、特には5mm以下であり、例えば篩い分けにより測定される。
ペブル石灰の粒子(grain)サイズ分布は、様々な石灰石特性のために、変化する。この変化を排除して、生成物の成形により、生成物の溶融動力学を規定するように制御することができる。
したがって、本発明によれば、本発明のプロセスにて使用されるコンパクト化石灰組成物は、最初は、d100が7mm以下であるカルシウム−マグネシウム化合物の粒子の微粒子複合体を用いて開始して得られ、最終的に、落下及び湿潤雰囲気中のエージングに対して高い耐性を有するコンパクトとして実現され、それは、微粒子を適用することができないその後の使用に対して特に重要である。したがって、本発明の組成物により、上記のように、とりわけ、これまで可能ではなかった、カルシウム−マグネシウム化合物の用途において、d100が7mm以下のカルシウムマグネシウム化合物の微粒子を利用することが可能になる。
dxの表記は、mmで表される直径であり、測定された粒子のx質量%が、相対的にそれ以下であることを表す。
本発明の特に有利な実施形態では、本発明のプロセスにて使用されるコンパクト化石灰組成物のカルシウム−マグネシウム化合物の前記粒子は、コンパクト化前のd90が3mm以下、特には2mm以下である。
より具体的には、コンパクト化前の、本発明のプロセスにて使用されるコンパクト化石灰組成物のカルシウム−マグネシウム化合物の前記粒子は、d50が1mm以下、特には500μm以下であり、d50が0.1μm以上、特には0.5μm以上、特には1μm以上である。
本発明の別の有利な実施形態によれば、コンパクトの形態を有する、本発明のプロセスにて使用される前記コンパクト化石灰組成物は、例えばタブレット又はブリケットの群から選択される規則的且つ均一な形状であり、典型的に、乾式ルートを介する微粒子成形方法から得られる生成物であり、サイズは、10と100mmの間、好ましくは15mm以上、好ましくは20mm以上、好ましくは70mm以下、特には50mm以下に含まれる。
コンパクトのサイズとは、例えば、正方形のメッシュを有するふるい又はスクリーンを通過するコンパクトのサイズを意味する。
より詳細には、本発明の意味では、コンパクトの形態を有する本発明のプロセスにて使用される前記コンパクト化石灰組成物は、コンパクト当たりの平均重量が、少なくとも1g、好ましくは少なくとも5g、優先的には少なくとも10g、特には少なくとも15gである。
本発明の好ましい実施形態では、コンパクトの形態を有する本発明のプロセスにて使用される前記コンパクト化石灰組成物は、コンパクト当たりの平均重量が、200g以下、好ましくは150g以下、優先的には100g以下、特には50g以下である。
有利には、コンパクトの形態を有する本発明のプロセスにて使用される前記コンパクト化石灰組成物は、見かけ密度(体積質量)が、1.5g/cmと3g/cm、有利には1.5g/cmと2.8g/cm、好ましくは1.7g/cmと2.6g/cmの間である。
本発明の有利な実施形態では、コンパクトの形態を有する本発明のプロセスにて使用される前記コンパクト化石灰組成物は、貫通孔(through−orifice)を含む。
本発明の好ましい実施形態では、コンパクトは、タブレットとして実現される。
これらのコンパクト生成物の形状は、岩石の石灰石又はドライムのか焼後に、従来的に得られるペブルカルシウム−マグネシウム化合物の形状と容易に区別される。
本発明のプロセスの他の実施形態は、添付の特許請求の範囲に記載されている。
さらに、本発明は、精錬プロセス中の溶融金属からの脱リンにおける第1及び/又は第2石灰組成物の使用に関する。
本発明の他の特徴及び利点は、非限定的な以下の説明から、並びに図面及び実施例を参照することによって導かれる。
(比較例1)
6トンのユニバーサル転炉を、1つの底羽口を有する標準BOFとして構成し、1つの酸素ノズルを備えた水冷式酸素ランスを使用した。
ノズルは、0〜50Nmの浴レベルの160cm上に、51〜100Nmの浴レベルの150cm上に、101Nmの浴レベルの140cm上に、吹込みの終わりまで配置した。酸素の流速は、17.0Nm/分であった。
底羽口の窒素の流速は、433Ndm/分にて一定に保った。
転炉に、スクラップ材料615kg(分析:スクラップ材料の全重量に対して、マンガン1.14重量%、炭素0.25重量%、ケイ素0.26重量%、リン0.023重量%、銅0.24重量%、ニッケル0.17重量%、クロム0.22重量%、鉄97.5重量%、硫黄0.014重量%、チタン0.04重量%、バナジウム0.01重量%、モリブデン0.052重量%);10〜50mmのペブル石灰174kg(ペブル石灰の全重量に対して、CaO95重量%、MgO1重量%、Al0.2重量%、SiO0.7重量%、Fe0.3重量%、SO0.2重量%、P0.01重量%);高温の金属4970kg(分析:高温の金属の全重量に対して、炭素3.52重量%、硫黄0.024重量%、ケイ素0.25重量%、マンガン0.53重量%及びリン0.078重量%=780ppm)を装入した。酸素232Nmを、この混合物に、14分間かけて、一定に底を攪拌しながら吹込んだ。
酸素の吹込みは、排ガス(off−gas)分析によって制御した。吹込みプロセスは、廃ガス(waste−gas)のCO含有量が、廃ガスの全体積に対して、4体積%未満に低下したとき、停止した。
吹込み終了後に傾斜した位置で「吹込み後の」スラグサンプル及び鋼鉄サンプルを得て、その後、転炉を、再び上げて、窒素を433Ndm/分にて用いて5分間、後の攪拌(post−stirring)をした。
転炉を再び傾けて、「撹拌後の」スラグサンプル及び鋼鉄サンプルを得た。
攪拌後の鋼鉄サンプルのリン含有量は、鋼鉄温度1646℃にて、鋼鉄サンプルの全重量に対して、0.020重量%(200ppm)であった。
(比較例2)
比較例1と同じ操作条件下で、熱処理した。上記転炉に、比較例1と同じ化学組成を有するスクラップ621kg;比較例1と同じ化学組成を有する10〜50mmのペブル石灰174kg;高温の金属4950kg(分析:高温の金属の全重量に対して、炭素3.70重量%、硫黄0.017重量%、ケイ素0.37重量%、マンガン0.47重量%及びリン0.078重量%)を装入した。酸素241Nmを、金属浴に14分間かけて吹込んだ。
酸素の流速は、17.0Nm/分であり、比較例1と同じランスプログラムを使用した。
酸素の吹込みは、排ガス分析によって制御した。吹込みプロセスは、廃ガスのCO含有量が、廃ガスの全体積に対して、4体積%未満に低下したとき、停止した。
吹込み終了後に傾斜した位置で「吹込み後の」スラグサンプル及び鋼鉄サンプルを得て、その後、転炉を、再び上げて、窒素を433Ndm/分にて用いて4分間、後の攪拌をした。
転炉を再び傾けて、「撹拌後の」スラグサンプル及び鋼鉄サンプルを得た。
攪拌後の鋼鉄サンプルのリン含有量は、鋼鉄温度1646℃にて、鋼鉄サンプルの全重量に対して、0.020重量%(200ppm)であった。
(例1)
比較例1の転炉に、スクラップ材料508kg(分析:スクラップ材料の全重量に対して、マンガン1.14重量%、炭素0.25重量%、ケイ素0.26重量%、リン0.023重量%、銅0.24重量W%、ニッケル0.17重量%、クロム0.22重量%、鉄97.5重量%、硫黄0.014重量%、チタン0.04重量%、バナジウム0.01重量%及びモリブデン0.052重量%);一緒にコンパクト化された微粒子の石灰粒子を含み、シャッタテスト(指数)2.8%を示し、直径21mm及び平均厚さ15mmを示し、上記ペブル石灰と同じ化学組成を有する第1石灰組成物174kg;高温の金属4900kg(分析:高温の金属の全重量に対して、炭素3.74重量%、硫黄0.015重量%、ケイ素0.36重量%、マンガン0.32重量%及びリン0.075重量%)を装入した。
酸素227Nmを、この混合物に、14分間かけて、一定に底を撹拌しながら、吹込んだ。
酸素の吹込みは、排ガス分析によって制御した。吹込みプロセスは、廃ガスのCO含有量が、廃ガスの全体積に対して、4体積%未満に低下したとき、停止した。
吹込み終了後に傾斜した位置で「吹込み後の」スラグサンプル及び鋼鉄サンプルを得て、その後、転炉を再び上げて、窒素を433Ndm/分にて用いて5分間、後の攪拌をした。
転炉を再び傾けて、「攪拌後の」スラグサンプル及び鋼鉄サンプルを得た。
撹拌後の鋼鉄サンプルのリン含有量は、鋼鉄温度1662℃にて、鋼鉄サンプルの全重量に基づいて、0.014重量%(140ppm)であった。
(例2)
基準(の比較例1)に記載の転炉に、比較例1と同じ化学組成を有するスクラップ材料700kg;例1と同じ組成を有するコンパクト化石灰粒子から作製された第1石灰組成物58kgと比較例1におけるようなペブル石灰117kgとの混合物;高温の金属4950kg(分析:高温の金属の全重量に基づいて、炭素3.72重量%、硫黄0.015重量%、ケイ素0.28重量%、マンガン0.38重量%及びリン0.075重量%)を装入した。酸素255Nmを、金属浴に15分間かけて吹込んだ。
酸素の流速は、17.0Nm/分であり、比較例1と同じランスプログラムを使用した。
酸素の吹込みは、排ガス分析によって制御した。吹込みプロセスは、廃ガスのCO含有量が、廃ガスの全体積に対して、4体積%未満に低下したとき、停止した。
吹込み終了後に傾斜した位置で「吹込み後の」スラグサンプル及び鋼鉄サンプルを得て、その後、転炉を再び上げて、窒素を509Ndm/分にて用いて6分間、後の攪拌をした。
転炉を再び傾けて、「攪拌後の」スラグサンプル及び鋼鉄サンプルを得た。
撹拌後の鋼鉄サンプルのリン含有量は、鋼鉄温度1680℃にて、鋼鉄サンプルの全重量に基づいて、0.014重量%(140ppm)であった。
例1におけるようなコンパクト化石灰組成物33%と、比較例1及び2におけるようなペブル石灰66%との混合物では、例1と同じ改善が見られた。
(例3)
基準(の比較例1)に記載の転炉に、比較例1と同じ化学組成を有するスクラップ材料700kg;例1に記載したようなコンパクト化微粒子の石灰粒子から作製された第1石灰組成物87kgと、一緒にコンパクト化され、1100℃で熱処理して酸化鉄の80%がカルシウムフェライト(主に、CaFeの形態における)に転化した酸化鉄及び石灰粒子を含み、シャッタテスト(指数)1.0%を示し、それぞれ直径が21mm厚さが15mmである第2石灰組成物97kg(第2石灰組成物の全重量に基づいて、CaO85重量%、MgO1重量%、Al0.2重量%、SiO0.7重量%、Fe10.5重量%、SO0.2重量%、P0.01重量%)との混合物;高温の金属4930kg(分析:高温の金属の全重量に基づいて、炭素3.70重量%、硫黄0.016重量%、ケイ素0.23重量%、マンガン0.340重量%及びリン0.076重量%)を装入した。255Nmの酸素を、金属浴に15分間かけて吹込んだ。
酸素の流速は、17.0Nm/分であり、基準(の比較例1)に記載したのと同じランスプログラムを使用した。
酸素の吹込みは、排ガス分析によって制御した。吹込みプロセスは、廃ガスのCO含有量が、廃ガスの全体積に対して、4体積%未満に低下したとき、停止した。
吹込み終了後に傾斜した位置で「吹込み後の」スラグサンプル及び鋼鉄サンプルを得て、その後、転炉を再び上げて、窒素を519Ndm/分にて用いて4分間、後の攪拌をした。
転炉を再び傾けて、「攪拌後の」スラグサンプル及び鋼鉄サンプルを得た。
撹拌後の鋼鉄サンプルのリン含有量は、鋼鉄温度1672℃にて、鋼鉄サンプルの全重量に基づいて、0.014重量%(140ppm)であった。
第1石灰組成物(フラックス無し)50%と、酸化鉄をドープして、熱処理した第2石灰組成物50%との混合物では、例1及び例2と同じ改善が見られた。鉄をドープした第2石灰組成物が存在することにより、プロセスにて、より早くスラグを形成することが可能になる。このプロセスの挙動は、比較例1及び2と比べて、プロセスのノイズがより低減し(less noisy)、且つプロセスの間に生じるスカルがより減少する(less sculling)ように改善された。
(例4)
比較例1におけるような転炉に、比較例1と同じ化学組成を有するスクラップ材料573kg;酸化マンガン及び酸化鉄をドープして、一緒にコンパクト化された生石灰粒子から作製され、シャッタテスト(指数)2.9%を示し、それぞれ直径21mm及び厚さ15mmである第1石灰組成物202kg(第1石灰組成物の全重量に基づいて、CaO82重量%、MgO1重量%、Al0.2重量%、SiO0.7重量%、Fe10.0重量%、MnO2.0重量%、SO0.2重量%、P0.01重量%);高温の金属4960kg(分析:高温の金属の全重量に対して、炭素3.60重量%、硫黄0.011重量%、ケイ素0.46重量%、マンガン0.45重量%及びリン0.076重量%)を装入した。4分間の吹込みの後、高温の金属の高いケイ素含有量を補償するために、酸化鉄及び酸化マンガンをドープした第1石灰組成物20kgを、転炉に添加した。酸素251Nmを、金属浴に15分間かけて吹込んだ。
酸素の流速は、17.0Nm/分であり、比較例1と同じランスプログラムであった。
酸素の吹込みは、排ガス分析によって制御した。吹込みプロセスは、廃ガスのCO含有量が、廃ガスの全体積に対して、4体積%未満に低下したとき、停止した。
吹込み終了後に傾斜した位置で「吹込み後の」スラグサンプル及び鋼鉄サンプルを得て、その後、転炉を再び上げて、窒素を520Ndm/分にて用いて7分間、後の攪拌をした。
転炉を再び傾けて、「攪拌後の」スラグサンプル及び鋼鉄サンプルを得た。
撹拌後の鋼鉄サンプルのリン含有量は、鋼鉄温度1678℃にて、鋼鉄サンプルの全重量に基づいて、0.014重量%(140ppm)であった。
Fe−Mnをドープしたコンパクト化粒子の石灰組成物の使用により、例1から例3と同じ改善が見られた。
このプロセスの挙動は、比較例1及び2と比べて、プロセスのノイズがより低減し(less noisy)、且つプロセスの間に生じるスカルがより減少する(less sculling)ように改善された。
(例5)
比較例1におけるような転炉に、比較例1におけるのと同じ化学組成を有するスクラップ材料520kg;例3にて使用した第2石灰組成物195kg;高温の金属4980kg(分析:高温の金属の全重量に対して、炭素3.74重量%、硫黄0.014重量%、ケイ素0.38重量%、マンガン0.44重量%及びリン0.074重量%)を装入した。酸素258Nmを、金属浴に15分間かけて吹込んだ。酸素の流速は、17.0Nm/分であり、基準(の比較例1)に記載したのと同じランスプログラムを使用した。
酸素の吹込みは、排ガス分析によって制御した。吹込みプロセスは、廃ガスのCO含有量が、廃ガスの全体積に対して、4体積%未満に低下したとき、停止した。
吹込み終了後に傾斜した位置で「吹込み後の」スラグサンプル及び鋼鉄サンプルを得て、その後、転炉を再び上げて、窒素を292Ndm/分にて用いて7分間、後の攪拌をした。
転炉を再び傾けて、「攪拌後の」スラグサンプル及び鋼鉄サンプルを得た。
撹拌後の鋼鉄サンプルのリン含有量は、鋼鉄温度1681℃にて、鋼鉄サンプルの全重量に基づいて、0.015重量%(150ppm)であった。
酸化鉄がドープされ、且つコンパクト化第1石灰組成物の形態で熱処理されたコンパクト化石灰粒子を使用することにより、例1から例4と同じ改善が見られた。
(例6)
比較例1におけるような転炉に、今回は、石灰粒子と酸化鉄とのコンパクト化混合物を含む石灰組成物を熱処理せず、且つ、シャッタテスト(指数)2.5%を示すことを除いて、例5と同様に装入した。このようなアプローチにより、例4と同様の特性を示した。
本発明の結果は、パイロットスケールで得られたものであり、特定の最適化が既に開発されている工業的プロセスと比較することはできないことを、当業者は理解するであろう。これらの例から推測できることは、本発明のプロセスで使用されるコンパクト化石灰組成物により、鋼鉄中の最終的なリン含有量を200ppm(基準(の比較例1))から150〜140ppm(例1から例6)に減少させることができることである。換言すると、本発明により、鋼鉄中の最終的なリン含有量を30%低減することが可能であり、これは非常に優れている。
さらに、例1から6の結果は、基準(の比較例1)(1646℃)よりも高い温度(1660〜1680℃)にて得られている。当業者は、より高い温度で脱リンすることがより困難であることを知っている。したがって、同じ鋼鉄温度の場合、本発明のコンパクトを用いることにより、脱リンプロセスにおいて、ペブル石灰の基準(の比較例1)と比べて、30%よりもさらに高い改善が得られると思われる。したがって、本発明の実施例は、最悪の場合のシナリオで実行されているが、しかし依然として良好な結果を提供している。
本発明は、記載された実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲の範囲を逸脱することなく、変形を適用できることを理解すべきである。
例えば、本発明のコンパクトを、このような焼結ブリケットを製鋼する際に既に使用されている従来の生成物に付加することは、もちろん考え得ることである。
あるいは、本発明のコンパクトを、いわゆる、「2スラグプロセス(two−slag−process)」において使用することもまた可能である。このような方法は、リン含有量をさらに低減するために、第2連続脱リンプロセスを、精錬金属に適用することからなる。この場合、精錬金属からスラグを除去し、その後、第1石灰組成物を第2装入する追加的な工程は、リン成分を低減した精錬金属の排出前に行われる。本発明のコンパクトにより、スラグの形成が最適化されるので、この種のプロセスを行うのに必要な時間を大幅に短縮することが可能になる。

Claims (18)

  1. − 容器に、高温の金属と、任意選択的にスクラップとを装入する工程、
    − 前記容器に、第1石灰組成物を装入する工程、
    − 前記容器に、酸素を吹込む工程、
    − 前記容器に装入された前記第1石灰組成物を用いてスラグを形成する工程、
    − 高温の金属から脱リンして、リン成分を低減した精錬金属を形成する工程、及び
    − リン成分を低減した前記精錬金属を排出する工程、
    を含む、精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセスであって、
    前記第1石灰組成物が、生石灰及び/又はドライムである少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物を含み、前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物が、粒子の形態であり、前記第1石灰組成物が、前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物のコンパクト化され且つ成形された粒子を用いてそれぞれ形成されているコンパクトの形態であり
    前記コンパクトが、シャッタテスト指数20%未満であることを特徴とし、
    高温の金属からの前記脱リン工程により、リンを低減した前記精錬金属が、リンを低減した前記精錬金属の全重量に基づいて、リン含有量0.02重量%未満を示す程度まで、リン成分を低減した精錬金属が得られる、プロセス。
  2. 前記第1石灰組成物が、B 、TiO、アルミン酸カルシウム、CaFe又はCaFe等のカルシウムフェライト、金属鉄、CaF、C、アルミニウムをベースとする酸化物、鉄をベースとする酸化物、マンガンをベースとする酸化物及びこれらの混合物からなる群から選択される1種の第2化合物を含む、請求項1に記載の精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス。
  3. 前記容器に、第1石灰組成物を装入する前記工程を、前記容器に、第2石灰組成物を装入する工程と同時に、又は別々に行う、請求項1又は2に記載の精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス。
  4. 前記第2石灰組成物が、以下の化合物i)、化合物ii)及び/又は化合物iii)の間から選択される少なくとも1種の化合物を含む、請求項3に記載の精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス:
    i)ペブル石灰の形態を有するカルシウム−マグネシウム化合物であって、酸化物の形態におけるカルシウム及びマグネシウムの累積的含有量が、前記カルシウム−マグネシウム化合物の全重量に基づいて、70重量%以上であるカルシウム−マグネシウム化合物、
    ii)式aCaCO.bMgCO.xCaO.yMgO.uIに適合するカルシウム−マグネシウム化合物(式中、Iは、不純物を表し、前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物の全重量に基づいて、a、b及びuは各々、質量分率≧0且つ≦50重量%であり、x及びyは各々、質量分率≧0且つ≦100重量%であり、x+y≧50重量%である。)であって、前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物が、粒子の形態であり、前記第2石灰組成物が、前記第2石灰組成物の全重量に基づいて、酸化物の形態におけるカルシウム及びマグネシウムの累積的含有量20重量%以上を有し、前記第2石灰組成物が、前記カルシウム−マグネシウム化合物のコンパクト化され且つ成形された粒子を用いてそれぞれ形成されているコンパクトの形態であり、前記コンパクトが、シャッタテスト指数10%未満である、カルシウム−マグネシウム化合物、及び
    iii)式aCaCO.bMgCO.xCaO.yMgO.uIに適合するカルシウム−マグネシウム化合物(式中、Iは、不純物を表し、前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物の全重量に基づいて、a、b及びuは各々、質量分率≧0且つ≦50重量%であり、x及びyは各々、質量分率≧0且つ≦100重量%であり、x+y≧50重量%である。)であって、前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物が、粒子の形態であり、1種の第2化合物が、B 、TiO、アルミン酸カルシウム、CaFe又はCaFe等のカルシウムフェライト、金属鉄、CaF、C、アルミニウムをベースとする酸化物、鉄をベースとする酸化物、マンガンをベースとする酸化物及びこれらの混合物からなる群から選択され、前記第2石灰組成物が、前記第2石灰組成物の全重量に基づいて、酸化物の形態におけるカルシウム及びマグネシウムの累積的含有量20重量%以上を有し、前記第2石灰組成物が、前記カルシウム−マグネシウム化合物のコンパクト化され且つ成形された粒子を用いてそれぞれ形成されているコンパクトの形態であり、前記コンパクトが、シャッタテスト指数20%未満を有する、化合物。
  5. リンを低減した前記精錬金属が、リンを低減した前記精錬金属の全重量に基づいて、リン含有量0.015重量%未満を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス。
  6. コンパクトの形態を有する第1及び/又は第2石灰組成物の前記コンパクトが、シャッタテスト指数10%未満を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス。
  7. コンパクトの形態を有する前記コンパクト化第1及び/又は第2石灰組成物が、2時間の、30℃における相対湿度75%(すなわち、絶対湿度22.8g/cm)下でのレベル1の加速エージング試験後に、シャッタテスト指数20%未満を示す、請求項1から6のいずれか一項に記載の精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス。
  8. コンパクトの形態を有する前記コンパクト化第1及び/又は第2石灰組成物が、2時間の、40℃における相対湿度50%(すなわち、絶対湿度25.6g/cm)下でのレベル2の加速エージング試験後に、シャッタテスト指数20%未満を示す、請求項1から7のいずれか一項に記載の精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス。
  9. コンパクトの形態を有する前記コンパクト化第1及び/又は第2石灰組成物が、2時間の、40℃における相対湿度60%(すなわち、絶対湿度30.7g/cm)下でのレベル3の加速エージング試験後に、20%未満のシャッタテスト指数を示す、請求項1から8のいずれか一項に記載の精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス。
  10. コンパクトの形態を有する前記コンパクト化第1及び/又は第2石灰組成物が、2時間の、40℃における相対湿度70%(すなわち、絶対湿度35.8g/cm)下でのレベル4の加速エージング試験後に、シャッタテスト指数20%未満を示す、請求項1から9のいずれか一項に記載の精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス。
  11. 前記粒子が、7mm以下のサイズを有し、光学顕微鏡又は走査型電子顕微鏡によって観察でき、コンパクト化前に、粒子サイズd100が7mm以下である、請求項1から10のいずれか一項に記載の精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス。
  12. コンパクト化前の前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物の前記粒子が、3mm以下のd90を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス。
  13. コンパクト化前の前記少なくとも1種のカルシウム−マグネシウム化合物の前記粒子が、1mm以下のd50を有する、請求項1から12のいずれか一項に記載の精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス。
  14. 前記コンパクトが、乾式ルートを介して微粒子を成形する方法から得られ、タブレット、圧縮化タブレット、ブリケット、小板(platelets)、ボール又はさらに「ソープバー(soap bar)」形状等の群から選択される、規則的かつ均一な形状を有する生成物であり、且つそのサイズが、10と100mmの間に含まれる、請求項1から13のいずれか一項に記載の精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス。
  15. 前記コンパクトが、少なくとも1gの、コンパクト当りの平均重量を有する、請求項1から14のいずれか一項に記載の精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス。
  16. 前記コンパクトが、200g以下の、コンパクト当りの平均重量を有する、請求項1から15のいずれか一項に記載の精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス。
  17. 前記コンパクトが、1.5g/cmと3g/cmの間に含まれる見かけ密度を有する、請求項1から16のいずれか一項に記載の精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス。
  18. 前記コンパクトが、貫通孔を含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の精錬プロセスの間に溶融金属から脱リンするプロセス。
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