JP6599178B2 - 連結構造 - Google Patents

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Description

本発明は、建築物を始めとする各種木構造において、部材同士をあらゆる交角でつなぐことのできる連結構造に関する。
木造建築で広く普及している軸組構法では、強度を向上するため、筋交いなどの斜材を配置することが多い。また近年は木造建築の多様化により、多数の部材を様々な交角で配置することがあるほか、木材でトラス構造を組み上げることもある。このように、部材同士を直角ではなく斜方向に連結することも多いが、その施工作業は複雑化するほか、強度の確保も難しい。そのため以前から様々な技術開発が進められており、例として後記特許文献が挙げられる。
特許文献1では、構成が簡素で施工費の低減を図ることのできる木材の接合構造が開示されており、木材に埋め込む全螺子ボルトと、円環部材を用いている。円環部材は、文字通りの円筒形で、二部材の境界に配置され、また全螺子ボルトは、連結される個々の部材に埋め込むが、その一端は部材から突出させる。そして、部材から突出する全螺子ボルトを円環部材の挿通孔に差し込み、その先端にナットを螺合させて締め付けると、円環部材を介して二部材が連結される。この技術は、円環部材の挿通孔の位置を調整することで、二部材を自在な角度で連結することができる。
また特許文献2では、二部材を斜方向に接合するために用い、単純な構造で強度にも優れた建築用接合金具が開示されている。この接合金具は、母屋などの部材の端面に埋め込む連結棒と、二部材の間に配置する円筒形の受け金具で構成され、母屋の端面から突出させた連結棒を受け金具の係入溝に差し込み、さらに連結棒の先端にナットを螺合させて締め付ける。併せて、ボルトとナットを用い、受け金具を隅木などの部材に取り付ける。
そのほか特許文献3では、建築物などに用いる筋違緊定具が開示されている。この文献では、縦架材と横架材で枠組が構成され、その対角線上に筋違ボルト(テンションロッド)を配置しており、筋違ボルトの端部は、筋違緊定具で固定される。筋違緊定具は、縦架材および横架材と面接触する二箇所の取付部と、二箇所の取付部を結ぶ円弧状の曲面部などを備え、曲面部で筋違ボルトの端部を固定する。そして筋違ボルトの傾斜角度に対する柔軟性を確保するため、曲面部に長孔を形成してある。また取付部は、ボルトを介して縦架材と横架材の双方に固定され、あらゆる方向の荷重に対抗できる。
特開平8−105124号公報 実用新案登録第3112549号公報 実公昭31−018218号公報
これらの特許文献のように、部材同士を斜方向に連結する技術は、様々な提案がなされている。ただし特許文献1で開示された構造は、大断面の部材の連結を想定しており、軸組構法などで用いる比較的細い部材への適用は難しい。対して特許文献2では、比較的細い部材にも適用可能だが、受け金具の係入溝の位置により、連結される二部材の交角が限定され、一種類の受け金具だけでは汎用性に乏しい。そのほか特許文献3では、長孔を設けることで、筋違ボルトをあらゆる方向に配置できる汎用性を有するが、この技術を部材同士の連結にそのまま適用することはできない。
このように、比較的細い部材を斜方向に連結するための手段は限られており、従来の手法をそのまま流用することも多く、交角を考慮する必要のない汎用性を有し、作業性にも優れた技術が待ち望まれている。加えてこの技術は、屋根の骨格や立体トラスなど、複雑な木構造にも対応できるよう、水平方向と垂直方向のいずれにも交角を有する場合にも使用できることが好ましい。
本発明はこうした実情を基に開発されたもので、部材同士をあらゆる交角でつなぐことのできる連結構造の提供を目的としている。
前記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、一方材と他方材をつなぐ連結構造であって、前記一方材と前記他方材との間に挟み込む連結管と、前記一方材を前記連結管に取り付けるための固定ボルトと、前記他方材を前記連結管に取り付けるための可動ボルトと、を用い、前記連結管の側周面には、前記固定ボルトを差し込むための基準孔と、前記可動ボルトを差し込むための対向孔を設け、前記固定ボルトは一本であり、該固定ボルトを軸として、前記一方材と前記連結管とのねじれ角を調整可能で、前記対向孔は、前記連結管の周方向に伸びる長孔状であり、前記可動ボルトの差し込み位置を調整可能であり、且つ前記基準孔は、前記連結管の軸線方向に伸びる長孔状で、前記固定ボルトの差し込み位置を調整可能であることを特徴とする連結構造である。
本発明による連結構造は、連結管とボルトなどで構成され、複数の部材をあらゆる交角でつなぐことを目的としており、連結される複数の部材については、便宜上、一方材または他方材と称するものとする。なお一箇所の連結構造において、一方材と他方材が一本ずつの場合もあれば、他方材が複数本となる場合もある。さらに一方材や他方材は、木材(集成材を含む)のほか、各種鋼材となる場合もある。
連結管は、金属製の円筒形で、一方材と他方材の境界に配置し、連結管の側周面に一方材および他方材を接触させ、それぞれを連結管と一体化することで、連結管を介し、集結する全ての一方材と他方材を連結する。そのため連結管は、施工後の安全性を確保できる強度を持たせる。なお個々の部材と連結管との位置関係は自在で、一方材や他方材の端面が連結管と接触する場合もあれば、側面が連結管と接触する場合もある。
固定ボルトは、一方材と連結管を一体化するためのボルトで、一方材から連結管に向けて差し込むこともあれば、連結管の内部から一方材に向けて差し込むこともある。この固定ボルトの軸部を通すため、連結管の側周面には、内外を貫通する基準孔を設ける。基準孔は、固定ボルトの軸部に応じた大きさとなる。ただし、一方材から連結管に向けて固定ボルトを差し込む場合、基準孔の内周面にメネジを形成して固定ボルトを螺合させるか、または連結管の内部にナットを配置する。なお固定ボルトは、一端部に頭部を有する物のほか、頭部のないスタッドボルトを用いることもある。
固定ボルトは、一方材と連結管の間で一本だけ用いるものとする。これにより、固定ボルトを締め付ける前、連結管は、固定ボルトを軸として自在に揺動可能で、一方材と連結管とのねじれ角を調整できる。そのため他方材の配置に応じ、連結管の姿勢を最適化することも容易である。なお固定ボルトを締め付けると、一方材と連結管が線状ではあるが密着し、連結管は揺動不能になる。
可動ボルトは、他方材と連結管を一体化するためのボルトで、他方材から連結管に向けて差し込むこともあれば、連結管の内部から他方材に向けて差し込むこともある。この可能ボルトの軸部を通すため、連結管の側周面には、内外を貫通する対向孔を設ける。なお可動ボルトについても、一端部に頭部を有する物のほか、頭部のないスタッドボルトを用いることもある。
対向孔は、円断面ではなく、連結管の周方向に伸びる長孔状で、可動ボルトの差し込み位置を移動させることで、他方材と連結管の接触位置を調整できる。そのため一方材と他方材の交角にかかわらず、同一形状の連結管を使用可能である。なお基準孔と対向孔の配置は、目的などに応じて自在に決めて構わないが、連結される部材同士が接触しないよう配慮する。また他方材が複数本の場合、対向孔を複数設ける。
一方材や他方材が木材であれば、固定ボルトや可動ボルトは、そのままでは一方材や他方材と固着できない。そのため一方材や他方材には、ラグスクリューや異形棒鋼などの金属部品を埋め込む。これらの金属部品には、メネジやオネジや孔を設けてあり、各ボルトの差し込みや螺合が実現する。また金属部品を埋め込むことで、連結管が一方材や他方材の表面を押圧し、沈み込むことを防止できる。そのほか連結管の内径は、固定ボルトや可動ボルトの差し込み作業も考慮して決める。
このように、一方材および他方材を連結管の側周面に接触させ、一方材と連結管は、一本の固定ボルトで一体化することで、連結管は、一方材の側面や端面に対し、様々な角度で取り付けることができ、一方材と他方材の交角や位置関係に応じ、最適な姿勢で配置可能である。さらに長孔状の対向孔により、他方材と連結管についても、双方の接触位置を一定の範囲で変位可能で、一方材と他方材の交角も自在に調整できる。そのため、同一形状の連結管を用い、あらゆる交角で配置される一方材と他方材を無理なく連結できる。
加えて、基準孔(一方材と連結管を一体化する固定ボルトを差し込むための孔)は、連結管の軸線方向に伸びる長孔状で、固定ボルトの差し込み位置を調整可能であることを特徴とする。基準孔を長孔状とすることで、一方材と他方材の配置に対する柔軟性が一段と向上し、より多様な条件で使用できるほか、各種寸法誤差を吸収でき、施工作業の効率化も期待できる。なお基準孔は、対向孔との役割分担を明確にするため、連結管の軸線方向に伸びるものとする。
請求項1記載の発明のように、一方材および他方材と称する部材同士をつなぐ連結構造として、連結管と固定ボルトと可動ボルトなどを用い、一方材と連結管は、一本の固定ボルトで一体化することで、連結管は、一方材の側面や端面に対し、様々な角度で取り付けることができる。さらに長孔状の対向孔により、他方材と連結管についても、双方の接触位置を一定の範囲で変位可能で、一方材と他方材の交角も自在に調整できる。
そのため、同一形状の連結管を用い、あらゆる交角で配置される一方材と他方材を無理なく連結可能で、汎用性や作業性に優れている。また連結管は、一方材と他方材のそれぞれに対し、その取り付け角度を調整できるため、部材同士が水平方向と垂直方向のいずれにも交角を有する場合でも使用できる。
そのほか、固定ボルト(一方材を連結管に取り付けるためのボルト)を差し込む基準孔を長孔状とすることで、一方材と他方材の配置に対する柔軟性が一段と向上し、より多様な条件で使用できるほか、各種寸法誤差を吸収でき、施工作業の効率化も期待できる。
本発明による連結構造の具体例を示す斜視図で、連結管を介して一方材と他方材を一体化することを想定している。 図1に描いた一方材と他方材を連結する過程を示す斜視図で、一方材を連結管に取り付けた後、他方材を連結管に取り付けている。 本発明の構成例を示す斜視図で、一方材を鋼材としたほか、他方材を二本とした場合である。 連結管の基準孔を長孔状とした場合を示す斜視図である。 図4の一方材に他方材を取り付ける過程を示す斜視図である。 本発明を建築物の骨格の構築に用いた場合を示す斜視図である。
図1は、本発明による連結構造の具体例を示している。この図では、連結管11を介して一方材41と他方材51を一体化することを想定しており、他方材51の下端面が一方材41の側面で支持される。なお一方材41と他方材51は、いずれも棒状の木材(各種集成材を含む)で、また連結管11は、金属製の円筒形である。一方材41は、水平方向に伸びているのに対し、他方材51は、上下方向に傾き、その下端面が連結管11と接触する。さらに全体を真上から見た場合、他方材51は、一方材41の側面から直角(丁字状)に突出するのではなく、所定の交角を有する。したがって他方材51は、一方材41に対し、水平方向と垂直方向のいずれにも斜めに伸びている。
連結管11は、一方材41の側面および他方材51の下端面に接触し、一方材41と他方材51を分離不能に一体化する。この一体化を実現するため、一方材41と他方材51のいずれにも、一本のラグスクリュー31を埋め込む。ラグスクリュー31は金属製の丸棒状で、その側周面には螺旋状に伸びる凸条37を形成してある。また一端面には、埋め込みの際に工具を掛けるための頭部36と、ボルト類を螺合させるためのメネジ35を形成してある。
一方材41の側面および他方材51の端面には、ラグスクリュー31を埋め込むため、あらかじめ下穴45、55を加工する。そして施工時は、まずラグスクリュー31の端面(頭部36の反対側の端面)を下穴45、55に接触させ、次に、頭部36に工具を掛けて回転を与え、ラグスクリュー31の端面が部材表面と揃うまで埋め込みを続ける。これにより、凸条37は下穴45、55の内周面に食い込み、ラグスクリュー31が一方材41や他方材51に固定される。
一方材41と連結管11は、一本の固定ボルト25で一体化する。固定ボルト25は、連結管11の内部から差し込み、一方材41に埋め込んだラグスクリュー31のメネジ35に螺合させる。そのため連結管11の側周面には、固定ボルト25の軸部を差し込む基準孔15を設けてある。基準孔15の内径は、固定ボルト25の軸部の外径よりもわずかに大きい。また固定ボルト25の頭部を安定して据え置くため、弧状ワッシャ22を用いる。弧状ワッシャ22は、連結管11の内周面に沿った円弧面を有し、その裏側が固定ボルト25の頭部と面接触する。
他方材51と連結管11は、一本の可動ボルト29で一体化する。可動ボルト29は、連結管11の内部から差し込み、他方材51に埋め込んだラグスクリュー31のメネジ35に螺合させる。そのため連結管11の側周面には、可動ボルト29の軸部を差し込む対向孔19を設けてある。対向孔19は、先の基準孔15とは異なり、連結管11の周方向に伸びる長孔状で、これを利用し、他方材51と連結管11との位置関係を調整できる。当然ながら対向孔19は、基準孔15から離して配置する。なお可動ボルト29についても、その頭部を安定して据え置くため、弧状ワッシャ22を用いる。
施工時は前記のように、あらかじめ一方材41や他方材51に下穴45、55を加工し、そこにラグスクリュー31を埋め込み、次に、一方材41または他方材51のいずれかに連結管11を取り付ける。ただし当初は、固定ボルト25や可動ボルト29を完全に締め付けるのではなく、緩みを持たせておく。そして連結管11を介し、一方材41と他方材51を引き寄せ、一方材41と他方材51の位置を調整した後、固定ボルト25と可動ボルト29を締め付けると、連結作業が完了する。なお連結管11の内径は、固定ボルト25や可動ボルト29の差し込み作業も考慮して決めてある。
図2は、図1に描いた一方材41と他方材51を連結する過程を示している。ラグスクリュー31を埋め込んだ後、一方材41の側面に連結管11を接触させ、連結管11の内部から一方材41に向けて固定ボルト25を差し込み、その先部をラグスクリュー31に螺合させると、連結管11は、一方材41に取り付けられる。ただし固定ボルト25の締め付け前、連結管11は、固定ボルト25を軸として揺動可能で、他方材51の配置に応じてその姿勢を調整した後、固定ボルト25を締め付ける。なお連結管11がどのような姿勢の場合でも、一方材41と連結管11の接触部は、線状になる。そのほか弧状ワッシャ22は、連結管11の内周面および固定ボルト25の頭部と面接触し、固定ボルト25の安定性が確保される。
次に、連結管11の内部に可動ボルト29と弧状ワッシャ22を配置し、可動ボルト29の軸部を対向孔19から突出させ、それを他方材51のラグスクリュー31に螺合させると、他方材51の下端面が連結管11の側周面に接触する。可動ボルト29は、対向孔19に沿って変位できるため、他方材51は一定の範囲で揺動可能である。このように連結管11は、固定ボルト25を軸として、一方材41に対し揺動可能で、さらに他方材51は、対向孔19によって揺動可能で、両方の揺動により、一方材41と他方材51をあらゆる交角で連結することができる。
図2において、仮に連結管11を直立させ、その端面が水平方向に展開する場合、他方材51は、必然的に水平に伸び、且つ対向孔19により、水平方向に揺動可能である。また逆に、連結管11を横に倒し、その端面が垂直方向に展開する場合、他方材51は、必然的に一方材41から丁字状に突出し、且つ対向孔19により、上下方向に揺動可能である。したがって連結管11を傾けて配置することで、あらゆる交角の部材同士を連結することができる。
図3は、本発明の構成例で、一方材42を鋼材としたほか、他方材52を二本とした場合を示す。この図の一方材42は、強度などの都合により、例外的に木材ではなく溝形鋼を用いており、その側面に連結管12を接触させる。また一方材42と連結管12を引き寄せる固定ボルト25は、一方材42から連結管12に向けて差し込む。そのため一方材42の側面には、固定ボルト25の軸部を差し込む通し孔46を設けてあるほか、連結管12の基準孔16は、固定ボルト25と螺合するメネジ状である。なお固定ボルト25は一本だけのため、連結管12は、固定ボルト25を軸として揺動可能(ただし固定ボルト25の締め付け前に限る)である点は、これまでと同じである。
二本の他方材52は、伸びる方向が異なるものの、いずれも横幅が狭く、その一端面が連結管12の側周面に接触する。また個々の他方材52の端面には、ラグスクリュー31を埋め込んであり、そのメネジ35で可動ボルト29を螺合できる。そして他方材52に対応し、連結管12の対向孔19は二箇所に設けてある。このように対向孔19の配置や延長は、自在に決めて構わない。なお図3の連結管12は、他方材52が二本であることを考慮し、直径を増大させているほか、基準孔16(メネジ状)の強度を確保するため、厚さも増大させている。
連結管12を一方材42に接触させ、固定ボルト25を差し込み、さらに他方材52の端面を連結管12に接触させ、可動ボルト29を差し込むと、図3下方に描くように各要素が一体化される。この図では、連結管12の端面が水平方向に展開し、一方材42と他方材52の全てが水平方向に伸びている。しかし仮に、一方材42に対し連結管12を傾けると、他方材52を上下方向に傾けることもできる。また対向孔19は長孔状であるため、他方材52の方向を一定の範囲で調整できる。
図4は、連結管14の基準孔17も長孔状とした場合を示す。連結管11、12、13、14の基準孔15、16、17は、これまでに描いたように、単純な円断面やメネジのほか、この図のように、長孔状とすることもできる。ただし対向孔19との役割分担のため、連結管14の軸線方向に伸びている。これにより、一方材41と他方材51との配置に対する柔軟性が向上し、用途が一段と拡大する。
図4では、固定ボルト25の螺合相手として、異形棒鋼32を用いている。異形棒鋼32は、その側周面に複数のリブ38を形成してあり、一方材41の側面に加工した下穴45に埋め込み、接着剤39で固定する。なお異形棒鋼32の一端面には、固定ボルト25と螺合するメネジ35を形成してある。また一方材41の下穴45は、異形棒鋼32を無理なく差し込める内径とする。
図4下方に描くように、一方材41に連結管14を取り付け、固定ボルト25を締め付ける前、連結管14は、固定ボルト25を軸として揺動可能で、この図のように、連結管14を横に倒し、その端面を垂直方向に展開させることもできる。その場合、長孔状の基準孔17により、連結管14は水平方向に移動可能である。ただし固定ボルト25を締め付けると、連結管14が異形棒鋼32の端面に押し付けられ、不動状態となる。
図5は、図4の一方材41に他方材51を取り付ける過程を示す。連結管14は、横に倒した状態で一方材41に固定してあるため、連結管14の端面は垂直方向に展開する。また他方材51は、垂直方向に伸び、その側面を連結管14に接触させる。そのため他方材51の側面に下穴55を加工し、そこに異形棒鋼32を埋め込み、接着剤39で固定する。そして図5下方に描くように、他方材51を連結管14に取り付けた場合、他方材51は、対向孔19により一定の範囲で傾き(連結管14の周方向)を調整できる。さらに固定ボルト25を軸として連結管14を揺動させることでも、他方材51の傾き(連結管14の軸線方向)も調整できる。
図6は、本発明を建築物の骨格の構築に用いた場合を示す。この図の建築物の骨格は、隣接する柱を梁で結ぶほか、対向する柱の間を二本の登り梁で結び、さらに登り梁の頂上を棟木で結んでいる。ここに挙げた柱・梁・登り梁・棟木は、いずれも一方材41で、これらを補強するため筋交いを配置しており、ここでは筋交いを他方材51としている。そして一方材41と他方材51の境界に連結管11、13を配置し、双方を一体化している。
複数の筋交いのうち、登り梁と棟木を結ぶ筋交いは、連結管11を介して取り付けてある。この連結管11は、図1と同一形状である。またこの筋交いは、上下方向に傾いているほか、水平方向についても、登り梁と棟木の双方に対し斜めに伸びている。したがって連結管11の姿勢を調整し、筋交いを無理なく取り付けている。
一方、柱と梁を結ぶ筋交いは、柱と梁で構成される平面内に配置され、その傾きは一方向のみである。またこの筋交いの下端側には、図1と同一形状の連結管11を用いているが、上端側については、二本の筋交いを一括して取り付けるため、大径の連結管13を用いている。この連結管13は、対向孔19を二箇所に配置してある。
これまでの各図で示した構成は、あくまでも本発明の一例に過ぎず、各図に示された個別の要素を矛盾のない範囲で自由に組み合わせ、様々な状況で使用することができる。また一方材や他方材は、柱や梁といった特定の部材に限定されるものではなく、本発明は各種部材同士を連結するあらゆる箇所で使用することができる。
11 連結管
12 連結管(大径・基準孔がメネジ状)
13 連結管(大径)
14 連結管(基準孔が長孔状)
15 基準孔(丸孔)
16 基準孔(メネジ状)
17 基準孔(長孔状)
19 対向孔
22 弧状ワッシャ
25 固定ボルト
29 可動ボルト
31 ラグスクリュー
32 異形棒鋼
35 メネジ
36 頭部
37 凸条
38 リブ
39 接着剤
41 一方材(木材)
42 一方材(溝形鋼)
45 下穴(一方材側)
46 通し孔
51 他方材(木材)
52 他方材(木材・横幅が狭い)
55 下穴(他方材側)

Claims (1)

  1. 一方材(41又は42)と他方材(51又は52)をつなぐ連結構造であって、
    前記一方材(41又は42)と前記他方材(51又は52)との間に挟み込む連結管(14)と、
    前記一方材(41又は42)を前記連結管(14)に取り付けるための固定ボルト(25)と、
    前記他方材(51又は52)を前記連結管(14)に取り付けるための可動ボルト(29)と、
    を用い、
    前記連結管(14)の側周面には、前記固定ボルト(25)を差し込むための基準孔(17)と、前記可動ボルト(29)を差し込むための対向孔(19)を設け、
    前記固定ボルト(25)は一本であり、該固定ボルト(25)を軸として、前記一方材(41又は42)と前記連結管(14)とのねじれ角を調整可能で、
    前記対向孔(19)は、前記連結管(14)の周方向に伸びる長孔状であり、前記可動ボルト(29)の差し込み位置を調整可能であり、
    且つ前記基準孔(17)は、前記連結管(14)の軸線方向に伸びる長孔状で、前記固定ボルト(25)の差し込み位置を調整可能であることを特徴とする連結構造。
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