JP2015166520A - 締結構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】
各種木構造において、梁などの主材の中間に補強材を取り付けることができ、また両材の交角を考慮することなく汎用的に使用可能で、しかも信頼性にも優れた締結構造を提供すること。
【解決手段】
主材41に埋め込む内側ラグスクリュー21および外側ラグスクリュー23と、これらと接触しながら主材41の表面に固定される係留具11と、係留具11に補強材51を取り付ける接合手段と、を用いた締結構造により、主材41の端部や中間など、あらゆる位置に補強材51を締結できる。さらに、主材41の表面に対し直交する内側ラグスクリュー21と、表面に対して傾斜する外側ラグスクリュー23を併用することで、あらゆる条件において、両ラグスクリュー21、23を介して荷重が広範囲に分散され、応力集中による主材41の割れなどを防止でき、また係留具11が押圧されて主材41に陥没することも防止できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、木造建築を始めとする各種木構造において、梁などの主材に筋交いなどの補強材を取り付けるための締結構造に関する。
木造建築では、柱や梁などの棒材で構成された骨格の強度を高めるため、二本の棒材の間に筋交いを配置することが多い。棒材と筋交いは斜方向に接触するため、製材や施工が複雑化しやすく、不適切な作業を招く恐れがある。そのため筋交いの取り付けに関しては、施工作業などを簡素化でき、しかも強度にも優れた専用の金具の開発が古くから進められており、その例として後記特許文献が挙げられる。
特許文献1では、建築物などに用いる筋違緊定具が開示されている。この文献では、縦架材と横架材で枠組が構成され、その対角線上に筋違ボルト(テンションロッド)を配置することが示され、筋違ボルトの端部は、筋違緊定具で固定される。筋違緊定具は、縦架材や横架材と面接触する二箇所の取付部と、取付部同士を結ぶ円弧状の曲面部などを備え、曲面部で筋違ボルトの端部を固定する。そして筋違ボルトの傾斜角度に対する柔軟性を確保するため、曲面部に長孔を形成してある。また取付部は、ボルトを介して縦架材と横架材の双方に固定され、あらゆる方向の荷重に対抗できる。
特許文献2では、筋交いを固定するための沓金物式筋交金物が開示されている。この金物は、鉛直材と横架材との接合部に接触するL字状の第1金具と、筋交いの端部を挟み込むように配置される第2金具で構成され、両金具は一本のボルトを介して連結され、第2金具は、このボルトを軸として自在に揺動できる。さらに第2金具には、筋交いに張力を与えるため、引き寄せ機構を備えている。筋交いに張力を与えることで、鉛直材と横架材との接合部などの緩みやガタツキが解消され、初期剛性が高まるほか、荷重耐性も向上する。
実公昭31−018218号公報 特開2000−73446号公報
近年は、集成材の性能向上に伴い、大型の木製トラスなども無理なく製造できるようになり、木造建築物の大型化が実現している。木製トラスは、平行に並ぶ二本の主材の間に補強材を連続的に配置した構成で、補強材は、主材に対して斜方向に配置される。補強材は、主材の端部のほか中間にも配置されることから、主材と補強材の締結には、前記特許文献で開示された金具類をそのまま転用することはできない。
各種木構造において、主材(梁など)の中間と、補強材(筋交いなど)の端部を締結することは多い。主材と補強材の交角は様々だが、交角が小さい場合、補強材に作用した軸力により、主材の長手方向に大きな荷重が作用する。この荷重は、主材に打ち込まれた釘などで受け止められるが、木材は木目方向(主材の長手方向)に沿って割れやすく、荷重や経年変形で釘が緩み、両材の締結が維持できなくなる恐れがある。
これとは逆に、主材と補強材の交角が大きい場合、釘などの抜けや主材の変形により、締結部に緩みを生じる恐れがある。このように、主材と補強材の交角により、強度上考慮すべき点は異なるが、設計の手間や部品調達の観点から、両材の締結構造に関しては、交角を考慮する必要のない汎用性を有することが好ましい。
本発明はこうした実情を基に開発されたもので、主材の中間に補強材を取り付けることができ、また両材の交角を考慮することなく汎用的に使用可能で、しかも信頼性にも優れた締結構造の提供を目的としている。
前記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、棒状の主材に補強材を取り付けるために用いる締結構造であって、前記主材の表面に接触する中央板と、該中央板の端部から斜方向に突出する傾斜板と、前記主材と対向する側に伸びる接続板と、からなる係留具と、前記主材に埋め込む複数本のラグスクリューと、を用い、前記係留具と前記ラグスクリューは、ボルトまたはナットで一体化され、前記補強材は、接合手段を介して前記接続板に取り付け、前記ラグスクリューは、前記中央板の下面から直角方向に埋め込む内側ラグスクリューと、前記傾斜板から伸びる法線に沿って埋め込む外側ラグスクリューと、からなり、前記内側ラグスクリューの後端部は前記中央板に接触し、前記外側ラグスクリューの後端部は前記傾斜板に接触していることを特徴とする締結構造である。
本発明は、木造建築を始めとする各種木構造において、トラスの構築や筋交いの取り付けなどで用いられ、主材と補強材を締結するためのもので、主材は、木製(各種集成材を含む)に限定される。対して補強材は、木製に限定されることはなく、テンションロッドやワイヤーなどを用いることもできる。補強材は、主材の剛性向上や変形量の抑制などの役割を果たし、通常、筋交いやブレースと称される。また木製トラスにおいては、補強材で平行に並ぶ二本の主材を結び付ける。
係留具は、主材の表面に固定される金具で、主材の表面に接触する中央板と、この中央板の端部から斜方向に突出する傾斜板と、主材から遠ざかる方向に伸びる接続板で構成される。中央板は、主材と密着できるよう、単純な平面状とする。また傾斜板は、当然ながら主材から遠ざかる方向に突出する。なお中央板と傾斜板の交角は、30度から60度程度とする。そのほか接続板は、一枚となることもあれば、二枚が平行に並ぶこともある。
ラグスクリューは金属製の円柱形で、主材の中に埋め込まれ、その側周面には、螺旋状に伸びる凸条を形成してある。凸条を主材の内部に食い込ませることで、ラグスクリューが主材と強固に一体化するほか、凸条が主材を拘束するため、割れや経年変形を抑制できる。さらに、ラグスクリューに作用する軸線方向の荷重は、凸条全体を介して主材に伝達するため、主材に作用する応力が緩和され、割れなどを抑制できる。
係留具とラグスクリューは、ボルトまたはナットで一体化する。ラグスクリューの端面中央にメネジを形成してある場合、このメネジに向けて係留具からボルトを差し込む。逆に、ラグスクリューの端面中央からオネジが突出している場合、このオネジを係留具に差し込み、先端にナットを螺合させる。いずれの場合も係留具には、ボルトやオネジを差し込むため、孔を設ける必要がある。
接合手段は、係留具と補強材を一体化するためのもので、クレビスとピンなど、従来技術をそのまま流用する。仮に補強材の端部に二山クレビスを取り付けた場合、これで係留具の接続板を挟み込み、双方をピンで揺動自在に一体化する。なお接合手段は、各種従来技術を自在に流用可能だが、主材と補強材の交角の変化に追従できる構造を備えるものとする。
ラグスクリューは、その配置によって、内側ラグスクリューと外側ラグスクリューに区分される。内側ラグスクリューは、係留具の中央板の直下に埋め込み、主材の表面に対して直交する方向に伸びている。対して外側ラグスクリューは、係留具の傾斜板から伸びる法線に沿って埋め込むため、主材の表面に対して一定の交角を有する。なおラグスクリューの直径が大きい場合、あらかじめ主材に下穴を加工しておく。
内側ラグスクリューと外側ラグスクリューのいずれも、係留具と接触させるものとする。そのため内側ラグスクリューの後端部は、主材の表面と段差なく並べ、中央板と接触させる。また、斜方向に埋め込まれる外側ラグスクリューについては、その一部を主材の表面から突出させて、後端部を傾斜板と接触させる。内側ラグスクリューは、一枚の中央板に対して一本以上配置する。同様に外側ラグスクリューについても、一枚の傾斜板に対して一本以上配置する。なお、ラグスクリューの後端部の形状は様々で、係留具との接触形態も様々である。
このように、主材の表面に対して直交する方向に埋め込む内側ラグスクリューのほか、表面に対して斜方向に埋め込む外側ラグスクリューで係留具を固定することで、主材と補強材の交角が小さい場合には、主に外側ラグスクリューで荷重を受け止め、逆に交角が大きい場合には、主に内側ラグスクリューで荷重を受け止め、あらゆる条件において、ラグスクリューを介して荷重が広範囲に分散され、応力の集中による主材の割れや変形を防止できる。また、ラグスクリューと係留具が接触していることから、押圧荷重により係留具が主材に陥没することも防止できる。
請求項2記載の発明は、締結構造を一段と限定するもので、傾斜板は、中央板の端部から二枚が対向するように突出しており、外側ラグスクリューは、内側ラグスクリューを挟み込むように「ハ」の字状に埋め込んであることを特徴とする。傾斜板は、一枚の中央板に対して一枚でも構わないが、この発明のように、左右に対向して二枚とすることもできる。この場合、傾斜板は「ハ」の字を上下反転させた配置となる。さらに個々の傾斜板に対して外側ラグスクリューを埋め込むため、外側ラグスクリューは、「ハ」の字状の配置となる。
このように、二方向に外側ラグスクリューを埋め込むことで、補強材に荷重が作用した際、一方の外側ラグスクリューには、引き抜き方向に荷重が作用して、他方の外側ラグスクリューには、押圧方向に荷重が作用して、「ハ」の字状に配置された外側ラグスクリューの全体で荷重を受け止めることができる。そのため、主材に作用する応力が一段と緩和され、割れなどをより確実に防止できる。
請求項1記載の発明のように、主材に内側ラグスクリューおよび外側ラグスクリューを埋め込み、これらを利用して主材の表面に係留具を固定して、接合手段を介して補強材を係留具に取り付ける締結構造を用いることで、主材の端部や中間部など、あらゆる位置に補強材を締結することができる。
さらに、主材の表面に対して直交する方向に埋め込む内側ラグスクリューと、主材の表面に対して斜方向に埋め込む外側ラグスクリューを併用することで、主材と補強材の交角が小さい場合には、主に外側ラグスクリューで荷重を受け止め、逆に交角が大きい場合には、主に内側ラグスクリューで荷重を受け止める。そのため、交角を考慮する必要のない汎用性を有しており、あらゆる条件において、ラグスクリューを介して荷重が広範囲に分散され、応力の集中による主材の割れや変形を防止でき、信頼性に優れる。また、ラグスクリューと係留具が接触していることから、押圧荷重により係留具が主材に陥没することも防止できる。
請求項2記載の発明のように、一枚の中央板の左右両側から傾斜板を突出させて、外側ラグスクリューを「ハ」の字状に埋め込むことで、主材に対して斜方向に伸びる補強材に荷重が作用した際、一方の外側ラグスクリューには、引き抜き方向に荷重が作用して、他方の外側ラグスクリューには押圧方向に荷重が作用して、外側ラグスクリューの全体で荷重を受け止める。そのため、主材に作用する荷重が広範囲に分散され、割れや変形をより確実に防止できる。
本発明による締結構造の具体例を示す斜視図で、平行に並ぶ二本の主材の間に補強材を配置してトラスを構築している。 図1の各要素を一体化する途中段階を示す斜視図である。 図1の各要素を組み上げた状態を示す斜視図と縦断面図である。 補強材としてテンションロッドを用いた締結構造を示す斜視図である。 図4の各要素を組み上げた状態を示す斜視図である。 傾斜板が片側一枚だけの係留具を示す斜視図である。 補強材を二方向に配置した場合を示す斜視図である。
図1は、本発明による締結構造の具体例を示し、平行に並ぶ二本の主材41の間に補強材51を配置してトラスを構築している。主材41と補強材51は、いずれも木製(各種集成材を含む)だが、主材41の方が大断面で、また上下の主材41のいずれも、補強材51との締結構造は全く同じで、主材41に埋め込んだラグスクリュー21、23に係留具11を取り付け、さらに一山クレビス31を介して、補強材51を係留具11に取り付けている。
係留具11は、主材41の表面に接触する金属製で、曲げ加工や溶接によって製造される。係留具11の下部は、一枚の鋼板を二箇所で屈曲させて形成され、そのうち主材41の表面と平行に並ぶ箇所は、中央板15と称し、対して、中央板15の左右両端から斜め上方向に伸びる箇所は、傾斜板17と称する。なお傾斜板17は、載置された主材41から遠ざかる方向に突出する。そして中央板15と傾斜板17の上面からは、接続板16が上方に突出している。接続板16は、同形状の物が二枚平行に並び、中央板15などと溶接で一体化され、さらに接続板16の上部には、ピン孔19を設けてある。
ラグスクリュー21、23は、主材41の表面に対して直交する方向に埋め込む内側ラグスクリュー21と、主材41の表面に対して交角を有する方向に埋め込む外側ラグスクリュー23の二種類からなるが、いずれも同一形状で、埋め込む位置と方向が異なる。ラグスクリュー21、23は金属製で、円柱形の胴部24の側周面には、螺旋状に伸びる凸条25を形成してある。また一端面には、工具を掛けるための頭部26を設けてあり、その中心には、メネジ27を設けてある。そして主材41の表面には、ラグスクリュー21、23を埋め込むため、あらかじめ下穴43、44を加工しておく。
下穴43、44は、係留具11の形状に応じて加工してあり、中央板15の中心と揃う下穴43は、主材41の表面から直角方向に伸びており、この中に内側ラグスクリュー21を埋め込む。そしてこの下穴43を挟み込むよう、別の下穴44を「ハ」の字状に加工する。この下穴44の軸線は、係留具11を主材41に載置した際、傾斜板17の表面と直交し、さらに傾斜板17の中央付近と交差するよう、位置と角度を調整する。なお下穴43、44の内径は、ラグスクリュー21、23の胴部24の外径と同じで、凸条25が下穴43、44の周面を削り、内部に食い込んでいく。
ラグスクリュー21、23と係留具11は、ボルト37で一体化する。そのため中央板15および傾斜板17には、ボルト37の軸部を差し込むため、底孔18を設けてある。底孔18の位置は、埋め込まれたラグスクリュー21、23のメネジ27と同心に揃える。なお図の係留具11の底孔18は、二枚の接続板16の間に位置しており、ボルト37は、この間に差し込んでいく。したがって二枚の接続板16の間隔は、ボルト37の頭部を無理なく収容できるよう配慮してあり、また締め付け作業を考慮して、ボルト37は六角穴付きの物を使用している。
補強材51を係留具11に取り付ける接合手段には、一山クレビス31と支点ピン33を用いている。一山クレビス31は、補強材51の端部と一体化され、さらにその先端を二枚の接続板16の間に差し込む。そしてピン孔19から支点ピン33を差し込み、接続板16と一山クレビス31を貫通させると、補強材51は支点ピン33を中心として揺動自在に固定される。
図2は、図1の各要素を一体化する途中段階を示している。内側ラグスクリュー21は、主材41の表面に対して直交する下穴43に埋め込まれ、その後端面は、主材41の表面と段差なく並んでいる。また外側ラグスクリュー23は、斜方向に伸びる下穴44に埋め込まれ、内側ラグスクリュー21を左右から挟むように配置される。なお外側ラグスクリュー23の後端部は、係留具11の傾斜板17に接触させる必要があり、その頭部26のほか、胴部24上方は、主材41の表面から突出している。ただし凸条25は、安全性の観点から全域を埋め込むことが好ましく、胴部24上方には凸条25を形成していない。
この図の係留具11は、中央で切断した状態で描いてある。主材41に接触する中央板15の左右両端からは、上方に向けて傾斜板17が突出しており、中央板15および個々の傾斜板17には、ボルト37を差し込むための底孔18を設けてある。当然ながら個々の底孔18は、埋め込まれたラグスクリュー21、23のメネジ27と同心に揃うよう、配慮されている。また接続板16は、中央板15と傾斜板17を跨ぐように溶接で一体化してある。そのため中央板15や傾斜板17を拘束して、荷重による変形を抑え込む。
補強材51は、接合手段を介して係留具11に取り付ける。接合手段は、補強材51の端部に固定する一山クレビス31と、一山クレビス31を接続板16に取り付ける支点ピン33で構成される。一山クレビス31は、ネジ釘55で補強材51に固定され、さらに支点ピン33により、接続板16に対して揺動自在に保持される。なお接合手段に関しては、従来技術をそのまま導入すればよく、この図の形態に限定される訳ではない。
図3は、図1の各要素を組み上げた状態を示している。主材41にはラグスクリュー21、23が埋め込まれ、そのうち外側ラグスクリュー23は斜方向に伸び、その上部が主材41から突出している。また係留具11の中央板15と傾斜板17は、個々にラグスクリュー21、23と接触している。さらに補強材51は、一山クレビス31と支点ピン33を介して係留具11に取り付けられ、主材41に対して自在に揺動可能である。
この状態において、補強材51に引張荷重(補強材51を図の右上に引っ張る荷重)が作用すると、図の左側の外側ラグスクリュー23には、引き抜き方向に荷重が作用するが、これは凸条25全域を介して主材41に伝達されるため、応力が局地的に集中することはない。さらに図の右側の外側ラグスクリュー23には、押圧方向に荷重が作用するが、これも凸条25全域を介して主材41に伝達される。そのため、内側ラグスクリュー21に作用するせん断荷重が大幅に軽減され、主材41が木目に沿って引き裂かれることを防止できる。
補強材51に作用する荷重の方向がどのように変化した場合でも、それを全てのラグスクリュー21、23に伝達できるよう、個々のラグスクリュー21、23の後端部は、中央板15や傾斜板17に接触させる。そのため外側ラグスクリュー23は、埋め込み深さを正確に調整する。なお、内側ラグスクリュー21と外側ラグスクリュー23は、強度上の観点から、できるだけ交角を大きくすることが好ましい。しかし交角を大きくすると、下穴44の加工が困難になることから、通常は30度から60度程度の交角となる。
この図の補強材51は、支点ピン33を中心として自在に揺動可能である。しかし補強材51の反対側についても、同様の方法で固定すると揺動不能になり、補強材51が筋交いとして機能する。さらに平行に並ぶ二本の主材41の間に複数本の補強材51を組み込んでトラスを構築すると、主材41と補強材51の配置が固定され、各種構造物として利用することができる。
図4は、補強材52としてテンションロッドを用いた締結構造を示している。この図では強度を向上するため、一本の内側ラグスクリュー22と二本の外側ラグスクリュー23を一組として、これを主材41の幅方向に二組並べている。これに対応して、係留具12の接続板16は、中央に一枚だけの配置となっており、これを基準として左右に底孔18を設けてある。
この図では、内側ラグスクリュー22と外側ラグスクリュー23は同一形状ではない。内側ラグスクリュー22は、胴部24全体を埋め込むことから、全長が抑制されているほか、その後端部からオネジ28が突出しており、これにナット38を螺合することで、中央板15を挟み込む。そのため中央板15の下面は、内側ラグスクリュー22の頭部26外縁と接触する。なお外側ラグスクリュー23については、施工性の観点からオネジ28のない物を使用しており、上方からボルト37を差し込む。
この図では、補強材52としてテンションロッドを用いている。テンションロッドは柔軟性があるため、圧縮荷重やせん断荷重の伝達は難しく、常に引張荷重が作用するよう、長さを調整する。また補強材52を係留具12に取り付ける接合手段として、二山クレビス32と支点ピン33を用いている。二山クレビス32は補強材52と一体化している。
図5は、図4の各要素を組み上げた状態を示している。係留具12は、計六本のラグスクリュー22、23と接触しており、また補強材52は、二山クレビス32と支点ピン33を介して係留具12に取り付けられている。そして図の上方に描くように、主材41と補強材52の交角が小さい場合、補強材52に作用する引張荷重は、主に外側ラグスクリュー23で受け止められる。対して図の下方に描くように、交角が大きい場合、引張荷重は、全てのラグスクリュー22、23で分担して受け止められる。
図6は、傾斜板17が片側一枚だけの係留具13を示している。この図のように、係留具13を柱60に隣接して配置する場合などには、外側ラグスクリュー23を「ハ」の字状に配置できないことがある。これに対応して傾斜板17についても、片側一枚だけとすることもある。なおこの係留具13においても、傾斜板17以外は、図1の係留具11と同じ構成で、主材41に内側ラグスクリュー21と外側ラグスクリュー23の両方を埋め込む点や、一山クレビス31を介して補強材51を取り付ける点も図1と同じである。
図7は、補強材52を二方向に配置した場合を示している。この図では、異なる方向に伸びる二本の補強材52を取り付けるため、接合手段として二山クレビス32と支点ピン33のほか、プレート34を用いている。プレート34は三角形状で、その下部に支点ピン33を差し込み、さらに左右両側に二山クレビス32を取り付ける。なお係留具11は、図1と同じ物で、主材41には内側ラグスクリュー21と外側ラグスクリュー23を埋め込んである。
11 係留具(接続板が二枚)
12 係留具(接続板が一枚)
13 係留具(傾斜板が片側のみ)
15 中央板
16 接続板
17 傾斜板
18 底孔
19 ピン孔
21 内側ラグスクリュー(メネジのあるもの)
22 内側ラグスクリュー(オネジのあるもの)
23 外側ラグスクリュー
24 胴部
25 凸条
26 頭部
27 メネジ
28 オネジ
31 一山クレビス(接合手段)
32 二山クレビス(接合手段)
33 支点ピン(接合手段)
34 プレート(接合手段)
37 ボルト
38 ナット
41 主材
43 下穴(内側ラグスクリュー用)
44 下穴(外側ラグスクリュー用)
51 補強材(木製)
52 補強材(テンションロッド)
55 ネジ釘
60 柱

Claims (2)

  1. 棒状の主材(41)に補強材(51又は52)を取り付けるために用いる締結構造であって、
    前記主材(41)の表面に接触する中央板(15)と、該中央板(15)の端部から斜方向に突出する傾斜板(17)と、前記主材(41)と対向する側に伸びる接続板(16)と、からなる係留具(11又は12又は13)と、
    前記主材(41)に埋め込む複数本のラグスクリュー(21、22、23)と、
    を用い、
    前記係留具(11又は12又は13)と前記ラグスクリュー(21、22、23)は、ボルト(37)またはナット(38)で一体化され、
    前記補強材(51又は52)は、接合手段を介して前記接続板(16)に取り付け、
    前記ラグスクリュー(21、22、23)は、前記中央板(15)の下面から直角方向に埋め込む内側ラグスクリュー(21又は22)と、前記傾斜板(17)から伸びる法線に沿って埋め込む外側ラグスクリュー(23)と、からなり、
    前記内側ラグスクリュー(21又は22)の後端部は前記中央板(15)に接触し、前記外側ラグスクリュー(23)の後端部は前記傾斜板(17)に接触していることを特徴とする締結構造。
  2. 前記傾斜板(17)は、前記中央板(15)の端部から二枚が対向するように突出しており、
    前記外側ラグスクリュー(23)は、前記内側ラグスクリュー(21又は22)を挟み込むように「ハ」の字状に埋め込んであることを特徴とする請求項1記載の締結構造。
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