JP6598715B2 - 真空断熱パネルおよびその製造方法、ガス吸着パック - Google Patents

真空断熱パネルおよびその製造方法、ガス吸着パック Download PDF

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Description

本発明は、ガス吸着剤が内蔵された真空断熱パネルとその製造方法、および真空断熱パネル等に使用されるガス吸着パックに関する。
保温、保冷を必要とする家庭用の電化製品、住宅等の一般的な断熱材として、グラスウール、ロックウール等の繊維系の断熱材、ウレタンフォーム、発泡ポリスチレン等の発泡系断熱材が用いられている。これらの断熱材よりもさらに優れた断熱性能を持つ断熱材として真空断熱材が知られている。これは、アルミラミネートフィルム等のガスバリア容器にガラス繊維、無機粉末等の芯材を充填し、内部を減圧することで作製される。真空断熱パネル内部の真空度が高いほど、気体熱伝導量が小さく、断熱性能が高くなる。真空断熱パネル内部に存在するガスとして、真空封止時に内部に残存したもの、真空封止後芯材や包装材の表面から放出されるもの、経時的に外部から侵入してくるものがある。これらのガスを吸着し、真空度を向上するためのガス吸着剤を芯材とともにガスバリア容器内に挿入することが提案されている。より真空度の高い真空断熱パネルを得るためには、吸着剤表面に吸着しているガスを真空封止前に脱離し、真空断熱パネル内部に持ち込むガス量を低減することが重要である。そのため、ガス吸着剤を予め加熱処理し、吸着しているガスを脱離することがある。例えば、特許文献1にはガス吸着剤を加熱する手段を備えた真空封止装置が示されている。
特開平9-210290号公報
しかしながら、真空封止する外被材として樹脂材料を含む場合に対して特許文献1の方法を用いると、外被材に含まれる樹脂材料の耐熱温度以上にガス吸着剤を加熱することができず、ガス吸着剤から十分にガスを脱離することが困難である。
そこで本発明は、外被材として樹脂材料を含む場合においてもガスを十分に脱離したガス吸着剤を真空断熱パネルに内蔵することを容易とし、かつ、内部を真空に保持する能力が優れた真空断熱パネルを提供することを目的とする。
また、本発明は、ガスの脱着処理を容易として、かつ、密閉容器内に速やかに挿入することができるガス吸着パックを提供することを目的とする。
本発明の真空断熱パネルは、板状の芯材とガスを吸着するガス吸着剤とを外被材の内部に設けた断熱性能を有する。ガス吸着剤は、400℃以上で脱着するガス脱着性能を備える。例えば、無機繊維を主な構成物とする芯材と、ガス吸着剤と、前記芯材と前記ガス吸着剤とを内部に収容する樹脂材料を含む外被材と、を有し、前記外被材の内部が真空とされた真空断熱パネルであって、前記ガス吸着剤は400℃以上の温度でガスの脱着が可能な材料であり、前記ガス吸着剤を包み、前記芯材と別体の無機繊維を主な構成物として、耐熱温度が400℃以上である断熱材料をさらに備え、前記ガス吸着剤は前記断熱材料に包まれたガス吸着パックとして前記芯材の外周に配置される。
本発明の真空断熱パネルの製造方法は、板状の芯材とガスを吸着するガス吸着剤とを外被材の内部に設けた断熱性能を有する真空断熱パネルの製造方法であり、芯材を外被材に挿入する工程と、芯材とは別体であり、400℃以上で脱着するガス脱着性能を有するガス吸着剤を用意する工程と、用意したガス吸着剤を加熱して耐熱温度が400℃以上の断熱材料内に挿入してガス吸着パックを用意する工程と、外被材に挿入された芯材の外周に、用意したガス吸着パックを配置する工程と、ガス吸着パックが配置された外被材の内部を真空に減圧して封止する工程とを備える。例えば、無機繊維を主な構成物とする芯材と、ガス吸着剤と、前記芯材と前記ガス吸着剤とを内部に収容する樹脂材料を含む外被材と、を有し、前記外被材の内部が真空とされた真空断熱パネルの製造方法であって、前記芯材を用意する工程と、前記芯材とは別体であり、無機繊維を主な構成物として耐熱温度が400℃以上の断熱材料で前記ガス吸着剤が包まれたガス吸着パックを用意する工程と、前記芯材を前記外被材内に挿入する工程と、前記ガス吸着パック内部の前記ガス吸着剤を400℃以上に加熱して吸着したガスを脱着する工程と、ガスを脱着した前記ガス吸着パックの前記ガス吸着剤が室温よりも高温である状態で前記外被材内に挿入して、前記芯材の外周に配置する工程と、前記芯材と前記ガス吸着剤とを内部に収容した前記外被材の内部を真空に減圧した後、封止する工程と、を有する。
本発明のガス吸着パックは、ガスの吸着を行うガス吸着パックであり、400℃以上で脱着するガス脱着性能を備えるガス吸着剤と、耐熱温度が400℃以上であり、ガス吸着剤を包む断熱材料と、通気性および不燃性を有しており、断熱材料を覆う包材とを備える。例えば、マイクロ波の照射により少なくとも一部が400℃以上に加熱されてガスの脱着が可能なガス吸着剤と、前記ガス吸着剤を包み、無機繊維を主な構成物として耐熱温度が400℃以上の断熱材料と、前記断熱材料の外側を覆う、通気性を有し、かつ不燃性の包材と、を備える。
本発明の真空断熱パネルに用いるガス吸着剤は400℃以上の温度でガスの脱着が可能な材料であり、ガス吸着剤を包み、芯材と別体の無機繊維を主な構成物として、耐熱温度が400℃以上である断熱材料をさらに備え、ガス吸着剤は断熱材料に包まれたガス吸着パックとして芯材の外周に配置されるので、ガスを十分に脱離したガス吸着剤を内蔵することを容易となり、かつ、内部を真空に保持する能力が優れた真空断熱パネルが得られる。
また、本発明の真空断熱パネルの製造方法は、芯材とは別体であり、無機繊維を主な構成物として耐熱温度が400℃以上の断熱材料でガス吸着剤が包まれたガス吸着パックを用意する工程と、ガス吸着パック内部のガス吸着剤を400℃以上に加熱して吸着したガスを脱着する工程と、ガスを脱着した前記ガス吸着パックの前記ガス吸着剤が室温よりも高温である状態で前記外被材内に挿入して、前記芯材の外周に配置する工程とを含むので、ガスを十分に脱離したガス吸着剤を内蔵することを容易となり、かつ、内部を真空に保持する能力が優れた真空断熱パネルが得ることができる。
また、本発明のガス吸着パックは、マイクロ波の照射により少なくとも一部が400℃以上に加熱されてガスの脱着が可能なガス吸着剤と、ガス吸着剤を包み、無機繊維を主な構成物として耐熱温度が400℃以上の断熱材料と、断熱材料の外側を覆う、通気性を有し、かつ不燃性の包材と、を備えるので、ガスの脱着処理を容易となり、かつ、密閉容器内に速やかに挿入することができる。
実施の形態1の真空断熱パネルの構造を説明する断面図である。 実施の形態1の真空断熱パネルの構造を説明する上面図である。 実施の形態1の真空断熱パネルの要部を拡大した断面図である。 実施の形態1の真空断熱パネルに用いるガス吸着パックの温度分布を説明する模式図である。 実施の形態1の真空断熱パネルに用いるガス吸着パックの表面温度の厚みT依存性を計算した特性図である。 実施の形態1の真空断熱パネルの製造工程を示す模式図である。 実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す部分正面図である。 実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す部分正面図である。 実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す斜視図である。 実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す部分断面図である。 実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す部分断面図である。 実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す部分断面図である。 実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す部分断面図である。 実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す部分断面図である。 実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す部分正面図である。 実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す斜視図である。 実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す正面図である。 実施の形態2のガス吸着パック6の断面図である。 実施の形態2の真空断熱パネルの構造を示す部分断面図である。 実施の形態3のガス吸着パック6のガス脱着工程を説明する模式図である。 実施の形態4のガス吸着パック6の構成を説明する部分断面図である。 実施の形態4のガス吸着パック6の変形例の構成を説明する部分断面図である。 実施の形態5の真空断熱パネルの構造を説明する上面図である
以下に本発明の真空断熱パネル、真空断熱パネルの製造方法、ガス吸着パックについての実施の形態を図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態のうち、ある実施の形態で述べた構造、材料等を技術的な矛盾が生じない範囲で他の実施の形態で述べた構造、材料等に置き換え、付加等してもよい。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1の真空断熱パネルの構造を説明する断面図である。また、図2は、本実施の形態1の真空断熱パネルの構造を説明する上面図であり、図1は図2の破線A−Bの断面図に相当する。
本発明の実施の形態1の真空断熱パネル1は無機繊維を主な構成材料とする芯材3と、ガス吸着剤4と、芯材3とガス吸着剤4とを内部に収容する樹脂材料を含む外被材2(2a、2b)と、を有し、外被材2の内部が真空とされた真空断熱パネルである。芯材3と別体であり、ガス吸着剤4を包む断熱材料5をさらに備えている。断熱材料5の主な構成材料は無機繊維である。ガス吸着剤4と断熱材料5とをまとめて、芯材3とは別体としたもので、ガス脱離処理を容易としたものである。以下では、ガス吸着剤4と断熱材料5とをまとめてガス吸着パック6として説明する。
芯材3はおおよそ板状であり、ガス吸着パック6は芯材3に比べて外形の面積が大幅に小さい。ガス吸着パック6は芯材3の外周に配置される。本実施の形態1では芯材3の外周にガス吸着パック6を配置した際に、ガス吸着パック6のみが突出しないようにする。芯材3の外周に切欠き部を設けた形状とし、ガス吸着パック6の外形をその切欠き部を補完する形状として、芯材3とガス吸着パック6と合わせた際に全体が矩形状などのパネル形状となるようにした。図2では全体が大きな矩形から短辺の途中に小さな矩形の切欠き部を設けた芯材3と、その小さな矩形のガス吸着パック6とを組み合わせた場合を示している。また、ガス吸着パック6の形状を芯材3の外形の一辺に沿った長手の形状としてもよい。これにより全体の外形からガス吸着パック6が局所的に突出しないようにしている。また、芯材3の厚みとガス吸着パック6の厚みは同じ厚みであることが望ましい。これらの厚みは完全に同一でなくともよいが、たとえば芯材3の厚みに対してガス吸着パック6の厚みが90〜110%以内など同等レベルの厚みであることが望ましい。また、真空封止後のガス吸着パック6の厚みが芯材3と同等であれば、封止前の厚みが異なっていてもよい。
芯材3とガス吸着パック6とは全体として板状となり、この板状のものが外被材2の対向する2面間に挟まれた形となる。典型的な外被材2は2枚のシート2a、2bを周辺部で貼りあわせて袋状としたものである。外被材2の袋は、1枚のシートを折り曲げて袋状としたものでも良い。外被材2を構成するシート2a、2bは芯材3およびガス吸着パック6を合わせた板全体よりも少し大きなサイズのものを使用する。芯材3等の外周からはみ出た部分でシート2a、2bの対向する面同士を接着して封止部2cとする。なお、後述するように製造途中において封止部2cの一部は接着されない状態で、その部分から外被材2の内部2dの排気を行う。排気によって内部が所定の真空度になった後、封止部2cが接着により封止される。外被材2の内部2dにおいてガス吸着パック6は少なくとも一方が封止部2c側に隣接していることが望ましい。
次に、各構成部分について説明する。芯材3は、グラスファイバー、ロックウールなどの無機材料繊維からなり、全体として板状の形状とされたものである。たとえば芯材3は0.5〜2mm程度の薄い繊維シートを数層〜数十層に積層したものである。また、繊維としてはたとえば繊維の直径1〜10μm、長さ5〜100mmなどの短繊維を用いると良い。断熱性能向上のために繊維の長さ方向が板状の面内に平行となるように配向していることが望ましい。なお、生産性を向上するために繊維の向きがランダムな芯材を用いてもよい。
外被材2は、ガスの透過が困難な薄いシート状の材料からなり、たとえば、樹脂フィルムとアルミニウムフィルムとを積層したもので構成される。たとえば、保護層として25μmのナイロン層、ガスバリア層として12μmのアルミ蒸着ポリエチレンテレフタラート層、熱溶着層として50μmの直鎖状低密度ポリエチレン層をラミネートした材料を外被材2として用いることができる。アルミニウムフィルムはガスバリアに優れた層であり、アルミニウムフィルムのかわりにアルミナフィルムなどのバリア材料としたものでも良い。アルミニウムフィルム、アルミナフィルムなどは基材とする樹脂フィルムに蒸着、スパッタ法などの薄膜形成技術で形成することができる。外被材2は全体の厚みが100μm以下などと薄いため、全体として柔軟なフィルムである。芯材3を収容する外被材2は熱溶着層を内側とする2面が対向するようにされて、熱溶着層が熱融着されて密閉した袋となる。
ガス吸着剤4は、室温で、真空断熱パネル内の減圧状態でも内部のガスを吸着することができる材料である。たとえば、ガス吸着剤4として、加熱により吸着したガスを脱着が容易な合成ゼオライト、シリカゲル、硫酸カルシウム、またはこれらの混合物を使用することができる。ガス吸着剤4の吸着対象のガスは、水蒸気、二酸化炭素、窒素、酸素などである。合成ゼオライトはモレキュラーシーブとも呼ばれ、組成、結晶構造の違いにより吸着するガス種を調整することができる点でガス吸着剤4として優れている。ガス吸着剤4は、真空封止時に内部に残存したガス、真空封止後に芯材などから放出されるガス、経時的に外被材2を通過して外部から侵入するガスを吸着して外被材2の内部2dの真空度を良好に保つ。
ガス吸着剤4のガス脱着は高温処理により行われる。必要な処理温度を知るために、ガス吸着剤4として合成ゼオライトの粒子を用いて、加熱処理に伴う重量変化を調べる実験を行った。この場合、重量減少はガス脱着量に相当すると考えられる。実験の結果、250℃、300℃の熱処理では高温になるほど重量減少が大きくなる傾向が見られた。400℃以上で重量の減少率が一定となった。高温になるほどガスが脱着しやすいと考えられるので、400℃以上の熱処理であれば十分にガス脱着が行えていると考えられる。つまりガス吸着剤4は、吸着してあるガスを400℃以上の熱処理によって脱着するガス脱着性能を有する
400℃のガス脱着処理を経て作製した真空断熱パネルおよび300℃のガス脱着処理を経て作製した真空断熱パネルについて、作製から30日後に熱伝導率を測定すると、400℃の処理のものは0.040W/(m・K)であったのに対して、300℃の処理のものは0.047W/(m・K)と少し性能が劣ることがわかった。従って、400℃以上のガス脱着処理が高性能の真空断熱パネルを実現するのに有効であることが確認できた。
そこで、本発明ではガス吸着剤4として400℃以上の熱処理でガスの脱着処理(脱離処理)が可能なものを用いる。そのような材料として、合成ゼオライトに限らず、同様な作用を有するガス吸着剤であればよい。また、そのような材料として、ガスを吸着後に400℃以上の熱処理を行った際の重量減少が、少なくとも10%以上あるものが望ましく、20%以上であればなおよい。微細な多孔を有して表面積が大きく、ガスを吸着可能な無機材料が適している。なお、ガスの脱着処理の上限温度はガス吸着剤4の耐熱温度に依存する。過度に高温にするとガスの吸着部分が損傷して性能が低下する恐れがある。たとえば合成ゼオライトの場合、その耐熱温度はおよそ800℃程度であり、脱着処理は耐熱温度よりも低いたとえば700℃以下とすることが望ましい。
断熱材料5はガス吸着剤4を加熱してガスの脱着を行う処理温度に耐える耐熱材料である。ガス吸着剤4がたとえば合成ゼオライトである場合、上記のように400℃以上の耐熱性能を有することが望ましい。耐熱温度400℃以上であれば、多くのガス吸着剤4のガス脱着処理時に使用が可能となる。なお、その耐熱温度として、熱間収縮温度を基準とすることができる。熱間収縮温度とは、直径50mm、厚み50〜80mmの寸法の断熱材料に対して約100gの円盤の重りを載せ、これを炉内で3℃/分で昇温した場合に断熱材料の厚みの収縮率が10%となった時の温度のことである。
また、断熱材料5は、その内部にガス脱着処理後の高温のガス吸着剤4を保持した状態で、その外側の温度が内部のガス吸着剤4の温度よりも大幅に低くなるように断熱性能が優れていることが望ましい。断熱性能として熱伝導率を基準とすることができる。熱伝導率は加熱板と冷却板との間に断熱材料を挟み、通過した熱量から熱伝導率を算出する熱流計法で測定することができる。
断熱材料5は、無機繊維を主な構成物として繊維間に空隙を多く有する材料である。たとえば体積のうちの80%以上を空間が占める材料である。それらの材料に少量の粒子状等の耐熱性材料が含まれていてもよい。その無機繊維としてはグラスファイバー、ロックウールなど、芯材3と同様の物を使用してもよい。グラスファイバーとして、たとえばEガラス(軟化点840℃)、また、さらに耐熱性の高いTガラス(軟化点1000℃以上)などの軟化点800℃以上のファイバーを使用するとよい。芯材3には高温に対する耐熱性が不要であるため、繊維間を固定する樹脂バインダーを比較的多く含んだ材料も使用できるが、断熱材料5に使用する無機繊維は樹脂成分ができるだけ少ないものが望ましい。芯材3に樹脂が含まれる場合、断熱材料5に含まれる樹脂割合(重量比)は芯材3よりも少ないほうが良い。断熱材料5に使用する無機繊維は、樹脂バインダーなどの使用量が芯材全体に対して0.5質量%未満とするなどと非常に少ない方が好ましく、樹脂材料を全く含有しないほうがより好ましい。芯材3が耐熱性のある材料であれば、断熱材料5も芯材3と同じ材料を用いると、材料の種類を低減できるのでよい。断熱材料5の方が芯材3よりも耐熱温度が高い繊維材料を用いても良い。
図3は本実施の形態1の真空断熱パネルの要部を拡大した断面図である。ガス吸着パック6はガス吸着剤4が断熱材料5に覆われた構造物であり、図はガス吸着剤4が断熱材料5の2枚の繊維シート5a、5bで挟まれた構造を示している。ガス吸着剤4は厚みが薄く、繊維シート5a、5bの厚みはガス吸着剤4の厚みよりも大きくする。また、繊維シートに挟まれるガス吸着剤4が設置される範囲は繊維シートの端部より少し内側となる良いうにすることが望ましい。ガス吸着剤4を繊維シート5a、5bの端部まで配置すると、振動などでガス吸着パック6から漏れて、外被材2に達して外被材2にダメージを与える可能性がある。また、ガス吸着剤4が配置された周囲の繊維シート5a、5bは隙間がなくなるように密着されていることが望ましい。
ガス吸着剤4は例えば合成ゼオライトの無機粒子で構成され、断熱材料5の繊維材料が重なってできた目空きのサイズがガス吸着剤4の粒子の径よりも大きいことが望ましい。ガス吸着剤4として、たとえば、無機粒子として0.02〜3mm程度の径のものを用いるとよく、0.1mm以上であればさらによい。直径約1.5mm〜2.4mmの合成ゼオライトビーズタイプ(8〜12メッシュ)ものも良好に使用することができる。小径の無機粒子を用いると繊維材料の隙間を抜けてガス吸着パック6の外に漏れる可能性がある。ただし、非常に小さな無機粒子がごくわずかなに外に漏れたとしても、外被材2に対する影響はほとんどないため、無機粒子に0.02mmよりも小さいものが少量含まれていてもよい。また、無機粒子が大きくなると、熱処理によりガスの脱離に時間を要するようになるため、適度に小さなものであることが望ましい。
図4は本実施の形態1の真空断熱パネルに用いるガス吸着パック6の温度分布を説明する模式図である。この図はガス吸着剤4が高温の時に、外被材2bの厚み方向の温度分布を示している。図の上半分は厚み方向に、ガス吸着剤4、片側の繊維シート5b、外被材2b、および外被材2bを載せる載置台15が重なることを示している。図の下半分は上半分の各位置に対応する温度を厚み方向位置における温度としてグラフとして示したものである。ガス吸着剤4の熱は、輻射、対流に加えて載置台15を通じて放出される。繊維シート5bの断熱性能が十分高ければ、ガス吸着剤4の温度が外被材2bの耐熱温度txを超えていても、外被材2bに接する部分の温度はtx以下となる。このためには、繊維シート5bとして熱伝導率の小さなものを使用して、かつ、その厚みが大きいものを使用するとよい。ガス吸着剤4からガス吸着パック6の表面までの断熱材料5の厚みTを十分に厚くすることで、ガス吸着剤4が高温の状態でも樹脂材料を含む外被材2内に設置することができる。
図5は本実施の形態1の真空断熱パネルに用いるガス吸着パック6の表面温度の厚みT依存性を計算した特性図である。図は断熱材料5が熱伝導率0.03、0.04、0.05、0.06、0.08W/(m・K)であるときに、断熱材料5の厚みT変化させた際の断熱材料5表面の温度を示している。外被材2は樹脂フィルムを含むために、その耐熱温度はおおよそ100℃以下であり、ガス吸着パック6の表面の温度が100℃以下とすることが望ましく、80℃以下とすることが望ましい。図から、100℃以下とするには、0.08W/(m・K)の材料を用いた場合Tを5mm以上、また0.03W/(m・K)の材料を用いた場合Tを2mm以上とすればよい。また、80℃以下とするには0.08W/(m・K)の材料を用いた場合Tを13mm以上、また0.03W/(m・K)の材料を用いた場合Tが4mm以上とすればよい。図では示さないが熱伝導率は0.1W/(m・K)以下も使用することができる。断熱材料5として熱伝導率が少なくとも0.1W/(m・K)以下であり、厚みが少なくとも2mm以上であるものを使用するとよい。
また、図5の断熱材料5の厚みは真空封止前の状態での厚みであり、断熱材料5は真空封止されると外被材2を介して大気圧によって圧縮されるため、真空断熱パネルの状態でTは10〜50%程度小さくなる。厚みの減少率が20%とすると、Tが2mm以上、4mm以上、5mm以上などとした断熱材料5の厚みは、真空断熱パネルにした状態で1.6mm以上、3.2mm以上、4mm以上などなる。従って厚みの減少率が比較的大きな、たとえば30%以上などの断熱材料5を用いると本発明を薄型の真空断熱パネルへの適用することも容易である。このため、たとえば断熱材料5の材料として芯材3に比べて真空封止前の厚みが大きいものを用いてもよい。また、断熱材料5の材料として芯材3に比べて繊維の真空封止前のかさ密度が小さなものを用いてもよい。
一方、芯材3の厚みは真空断熱パネルの仕様により決まるが、芯材3の厚みの半分よりも断熱材料5の厚みTが大きいと、真空断熱パネル1としたときにガス吸着パック6を挿入した部分の厚みのみが大きくなる問題がある。特に、真空断熱パネル1の厚みが10mm以下などと薄くする場合に、そのような場合が発生するため、その場合は断熱材料5として熱伝導率が0.06W/(m・K)以下の材料を用いることが望ましく、0.05W/(m・K)以下の材料を用いるとさらに望ましい。
また、上記はガス吸着剤4の温度が150℃の時に外被材2の内部に載置することを想定したが、断熱材料5の耐熱特性を向上することで、ガス吸着剤4の温度が150℃より高温でも外被材2の内部に載置することができるようになる。
合成ゼオライトなどの吸着剤はガス吸着パック6の材料として優れた材料であり、たとえば100℃を超える温度でもガスの吸着能力が大きい。すなわち、100℃を超える状態で外被材2の袋内に入れて真空封止処理を開始しなければ、高温で脱離処理を行ったとしても、100℃以下に冷えるまで、100℃以下に冷えた状態で袋内に入れる間に周囲のガスを吸い込んでしまう問題がある。
そこで、本実施の形態1の真空断熱パネルの製造では、ガス吸着剤4が高温のまま外被材2の袋内に入れる工程を含む。図6は本実施の形態1の真空断熱パネルの製造工程を示す模式図である。まず、無機繊維を主な構成物とする芯材3と、ガス吸着剤4と耐熱性の断熱材料5を用意する。次に、芯材3を外被材2からなる袋に挿入する(S1)。この時、袋の外周の少なくとも一部は接着しない状態とする。また、芯材3の外周に切欠き部が形成されている場合は、その部分を袋の外周の一部の未接着部分に向けて配置する。
またガス吸着剤4を加熱処理し、吸着したガスを脱離する(S2)。加熱処理されたガス吸着剤を高温のまま断熱材5内に挿入し、ガス吸着パック6とする(S3)。次いで、芯材3を挿入した外被材2を真空封止装置20に入れ、ガス吸着剤4を外被材2の未接着部分から内部に挿入し、芯材3の外周に配置する。芯材3に切り欠き部がある場合は、その部分にガス吸着パック6が合致するように配置する。または、ガス吸着パック6が長尺の形状の場合は芯材3の1辺に長手方向を合わせて配置する。この時、ガス吸着剤4はガス脱離(S2)後に温度が室温まで低下しない高温状態のままで挿入すればよい(S4)。ガス吸着剤4の温度が100℃を超える温度であると望ましい。その後、直ちに外被材2の内部の減圧を開始して、所定の真空度、または所定の時間減圧処理を行った時点で、接着しない状態とされた袋の外周の封止を行う(S5)。このように、ガス吸着剤4が高温状態で真空封止を行うため、ガス吸着剤4が吸着することが防がれて、真空断熱パネルの内部の真空度を良好にすることができる。
以上のように、本実施の形態1の真空断熱パネルは、芯材3とは別体の耐熱性無機繊維からなる断熱材料5でガス吸着剤4を包んでガス吸着パック6として、このガス吸着パック6を芯材3の外周に配置した構造である。ガス吸着剤4は400℃以上でガスの脱着処理が可能であるため、脱着にかかる時間を短縮できる。また、断熱材料5の耐熱温度が400℃以上であるので、このようなガス吸着パック6は、ガス吸着剤4から高温でガスを脱離する処理を容易とすることができる。さらに、樹脂材料を用いた外被材2を用いた場合でも、ガス吸着剤4が高温のままで外被材2内に挿入することができ、ガスの脱着処理後の吸着が少なくできるので、高性能の真空断熱パネルが実現できる。ガス吸着剤4が封止前に吸着するガスは少なくなり、ガス吸着剤4は密閉構造の外部から侵入したガス、内部で発生したガスを長期にわたり吸着することができる。ガス吸着パック6として脱着処理し、そのままの形で芯材3の外周に配置するので、作業性も良好であり、生産性も向上する。
また、本実施の形態1では、芯材3とガス吸着パック6とを用意して、ガス吸着パック6内部のガス吸着剤4を加熱して吸着したガスを脱離し、そのガス吸着剤4を室温よりも高温である状態で外被材2内に挿入して芯材3の外周に配置して真空断熱パネルを製造する。このため、ガス脱離後にガス吸着剤4が再びガス吸着することを防止でき、高性能の真空断熱パネルの製造が可能となる。
ガス吸着剤4は断熱材料5内で薄い厚みとしたため、表面積が広くなりガスの脱着が容易としている。しかしながら、ガス吸着剤4は無機材料の粒子が集まったものであり、特に不定形の粒子の場合には無機繊維を主な構成物とする芯材3に比べて硬く、柔軟性に欠ける場合が多い。真空断熱パネルを平面状態で使用する際には問題とならないが、曲げる場合にガス吸着剤4が存在する領域は芯材3の領域に比べて曲がりにくいという問題が生じることがある。芯材3の内部にガス吸着剤4が局所的に置かれた場合はガス吸着剤4によって芯材3の曲がりやすさが阻害されることがあるが、本実施の形態1の真空断熱パネルでは芯材3の外周に配置したため、そのような問題が起こりにくい。
なお、芯材3の外周にガス吸着パック6を配置する様態として、上記で述べた以外にも種々の構造があるので、以下に変形例として述べる。
図7は本実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す部分正面図であり、芯材3の外形を矩形の角部分をカットした形状として、ガス吸着パック6の外形を角部分がカットされた三角形状とした場合の構造を示している。図では2カ所の角部分に設置した場合を示している。角部分に芯材3よりも硬いガス吸着剤4が配置されるため、角部分の補強に有効である。
図8は本実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す部分正面図であり、芯材3の外形を矩形として、その1辺に沿って、細長のガス吸着パック6が配置された字構造を示している。芯材3の1辺方向に対して、ガス吸着パック6を2つに分割した構成を示している。この構造では芯材3の外形の加工が簡単となる。また、1辺に対して複数に分割した長さのガス吸着パック6を配置したので、ガス吸着パック6が小型となり、ガス吸着パック6の加熱処理が容易となる。
図9は本実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す斜視図であり、図8の真空断熱パネルを円筒状に曲げた状態を示している。なお、この図では外被材2は省略している。ガス吸着パック6を配置した芯材3の1辺を円筒の軸と平行にすることで、ガス吸着パック6が円筒の軸と平行に細長に伸びた配置となる。このため、円筒の曲面を構成する芯材3部分にはガス吸着パック6が存在しないので、ガス吸着剤4によって芯材3の曲がりやすさが阻害されることがない。
次に、ガス吸着パック6も、上記で述べた以外にも種々の構造があるので、以下に変形例として述べる。
図10は本実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す部分断面図である。上記で述べたガス吸着パック6と同様に、ガス吸着剤4は断熱材料5の2面間に挟まれた層状として存在するが、ガス吸着剤4の周囲で断熱材料5の2面間に接着部7が形成されている。接着部7は断熱材料5と同様に耐熱性が要求されるため、耐熱性の無機接着剤を用いることができる。また、断熱材料5を局所的に高温処理して融着させたものでも良い。ガス吸着剤4を挟む断熱材料5の2面間が固定されるため、ガス吸着パック6の一体構造が強固になり、ガス吸着剤4が断熱材料5の間から漏れることが少なくなる。硬質のガス吸着剤4が外被材2に接すると、外被材2を傷つけてリークの原因となる可能性があるが、本構造ではその可能性を低減できる。また、ガス吸着パック6が取り扱いしやすいものとできる。
図11は本実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す部分断面図である。図11(a)はガス吸着パック6の変形例の製造の様子を示す断面図である。図11(b)はそのガス吸着パックを組み込んだ構造を示す部分断面図である。この変形例のガス吸着パック6の断熱材料5は板状の材料を、一部が繋がった状態で切り開いた構造である。ガス吸着パック6は断熱材料5の切り開いた部分にガス吸着剤4を挟んだ構造である。さらに、断熱材料5の繋がった部分を外被材の封止部2c側を向くように配置した。封止部2c側は断熱材料5が繋がった構造であるため、ガス吸着剤4が漏れることがない。また、その封止部2cと反対側では切り開いた部分が芯材3に当たって塞がれているため、ガス吸着剤4が漏れにくくなっている。
図12は本実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す部分断面図である。図12(a)(b)はガス吸着パック6の変形例の製造の様子を示す断面図である。図12(c)はそのガス吸着パックを組み込んだ構造を示す部分断面図である。この変形例のガス吸着パック6は図10の場合と同様に、ガス吸着剤4を断熱材料5の2面間に挟んだ構造としであり、ガス吸着剤4の周囲で断熱材料5の2面間が接着されている点は同様であるが、接着部8がニードルパンチによって形成されている点が異なる。図128b)のように断熱材料5の2面間を合わせた後、ガス吸着剤4の周囲にニードル18を突き刺す。これにより、2面の断熱材料5のうち一方の繊維が他方の面に入り込むことで、面間の接着が行える。図10の場合と比べて接着材料、局所加熱などが不要となり、安価に作成することができる。
図13は本実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す部分断面図である。図13(a)はガス吸着パック6の変形例の製造の様子を示す断面図である。図13(b)はそのガス吸着パックを組み込んだ構造を示す部分断面図である。この変形例のガス吸着パック6は、1枚のシート状の断熱材料5折り曲げ、折り曲げてできる2面間にガス吸着剤4を挟み込んだ構造である。また、折り曲げた断熱材料5が開かないようにニードルパンチで接着部8を形成している。接着部8は接着剤などを用いた接着部7としてもよい。また折り曲げ部分を外被材の封止部2c側を向くように配置した。このため、図11の倍と同様に、封止部2c側は断熱材料5が繋がった構造であるため、ガス吸着剤4が漏れることがない。また、その封止部2cと反対側では切り開いた部分が芯材3に当たって塞がれているため、ガス吸着剤4が漏れにくくなっている。
図14は本実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す部分断面図である。この変形例のガス吸着パック6は細長の円筒状の断熱材料5の中心部分にガス吸着剤4を配置したものである。円筒の直径が芯材3とおおむね同じとなるようにしている。円筒状の断熱材料5は薄いシート状の断熱材料を巻くことで容易に作成することができる。このようにシート状構造物で巻かれた構造ではガス吸着剤4の周囲の断熱材料に外部につながる隙間がなくなり、ガス吸着剤4が外部に漏れにくくなる。また、中心部分にガス吸着剤4の厚みは断熱材料5の厚みに比べて薄いものとした。なお、円筒の形状は厚み方向が扁平となった楕円となったような形状であってもよい。ガス吸着剤4は上記で述べたような平坦な層状でないため、1本の筒に含むことのできる量が少ない。このため外被材2内に所望の量のガス吸着剤4を収容するため、図のように円筒状のガス吸着パック6を複数本挿入するようにしてもよい。外被材2に接するガス吸着パック6の表面が円筒面であり、上記のように平坦な場合に比べて接着面積が少なく、滑りやすいため外被材2内への挿入が容易となる。また、接触面積が小さいため、ガス吸着剤4が高温の場合に、より外被材2に熱が伝わりにくい。
図15は本実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す部分正面図であり、図14のガス吸着パック6を用いた構造例である。円筒状のガス吸着パック6の長手方向を芯材3の1辺に沿って並べたものである。芯材3の他の1辺に沿ってガス吸着パック6が複数ならぶ構造とした。芯材3の1辺に対してガス吸着パック6の長手方向長さを半分として、1辺に対し2本のガス吸着パック6を配置している。1辺に対し1本のガス吸着パック6を配置してもよいが、複数本に分割して配置するとガス吸着パック6が小型となり、ガスの脱着処理時に扱いやすくなる。
図16は本実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す斜視図であり、図15の真空断熱パネルを円筒状に曲げたものである。図9の場合と同様にガス吸着パック6が曲げの軸に沿った辺に沿って長手に存在するため、芯材3の曲がりやすさを阻害しない、さらに円筒状のガス吸着パック6の直径は芯材3の厚みと同程度であり、円筒面に曲げられる方向に並ぶ複数のガス吸着パック6は芯材3の曲げの円筒面に合わせて曲がって配列することが容易である。従ってこの変形例の構造では、円筒面に曲げることが容易である。
図17は本実施の形態1の真空断熱パネルの変形例を示す正面図であり、図14のガス吸着パック6を用いた構造例である。この変形例では2枚の芯材3a、3bを用いて、その間にガス吸着パック6を配置した構成である。この場合も、ガス吸着パック6は芯材3aおよび芯材3bに対してそれぞれの外周に位置することになる。また、ガス吸着パック6の端部の円形面は外被材2の封止部2cに面して位置している。従って、図の白抜き矢印の部分の封止部2cの部分を未接着にした状態で、2つの芯材3a、3b間に細長のガス吸着パック6を滑り入らせたのちに封止処理することも可能である。このように円筒状の細長のガス吸着パック6を用いると、真空断熱パネルを製造することが容易である。また、この変形例の真空断熱パネルは図16と同様に円筒面に曲げることが容易である。
<実施の形態2>
図18は実施の形態2のガス吸着パック6の断面図である。図19は実施の形態2の真空断熱パネルの構造を示す部分断面図であり、図18のガス吸着パック6を芯材3の外周に配置した構造を示す。本実施の形態2のガス吸着パック6はガス吸着剤4を断熱材料5で覆った点で実施の形態1と同様であるが、さらに断熱材料5の外側を不燃性である包材9で覆ったものである。包材9は通気性を有するものであり、たとえば、ガラスクロス、アルミナクロスなど薄いシート状に成形されたものである。断熱材料5の無機繊維はバインダーが少ない場合に相互の結合が十分でないため、無機繊維が脱離する可能性があるが、成形されたシートで覆うことで脱離を防ぐことができる。従って、目の細かな布とされたものであることが望ましい。このようなガス吸着パック6を用いると、外被材2に挿入する際に封止部2cに無機繊維のごみが挟まれることを防ぐことができ、信頼性の高い真空断熱パネルとすることができる。ガス吸着剤4の温度が高温である時、ガス吸着パック6の断熱材料5と包材9とを重ねた厚みTによって、その表面の温度が外被材の耐熱温度以下となるようにすればよい。また、包材9とガス吸着剤4との間に断熱材料5があるため、後述するようにガス吸着剤4が選択的に加熱できるならば、包材9は断熱材料5よりも耐熱温度が低いものでも良い。従って、包材9は断熱材料5よりも樹脂バインダ等を多く含む材料を用いてもよい。
このように、マイクロ波の照射により少なくとも一部が400℃以上に加熱されて吸着したガスを脱着する材料であるガス吸着剤4と、ガス吸着剤を包み、無機繊維を主な構成物として耐熱温度が400℃以上の断熱材料5と、断熱材料5の外側を覆う、通気性を有し、かつ不燃性の包材と、を備えことにより、ガスの脱着処理を容易となり、かつ、密閉容器内に速やかに挿入することができる。さらに、このようなガス吸着パック6は無機繊維の放出が防がれるため、安全性の点でも優れている。真空断熱パネルに限らず、容器内のガス吸着とガスの脱着処理とを繰り返して行う用途にも適している。
<実施の形態3>
図20は実施の形態3のガス吸着パック6のガス脱着工程を説明する模式図である。本実施の形態3のガス吸着パック6の構成は実施の形態2の図18と同様であり、これを真空断熱パネルに適用した構造は実施の形態2の図19と同様であるため説明は省略する。本実施の形態3のガス吸着パック6はガス吸着剤4としてマイクロ波吸収により高温に発熱する材料を用いた。マイクロ波として電子レンジなどで使用される2.45GHzの照射で発熱するものが望ましい。また、断熱材料5と包材9とはマイクロ波吸収により発熱が少ない、すなわち、誘電損失の少ない材料を用いる。これにより、マイクロ波加熱装置19、たとえば電子レンジ内でガス吸着パック6にマイクロ波Mを照射することで、ガス吸着剤4のみを選択的に高温に加熱することができ、ガスの脱着処理が極めて容易になる。図ではマイクロ波加熱装置19として電子レンジを使用し、そのマイクロ波発信源19aからマイクロ波Mを照射した状況を模式的に示している。マイクロ波Mは断熱材料5と包材9とを透過して、ガス吸着剤4に吸収される。ガス吸着剤4は発熱して、吸着していたガスが放出する。なお、図のマイクロ波加熱装置19には内部の空気を排気する機構を示していないが、放出したガスを再び吸着しないように、そのような機構を備えていた装置を用いることが望ましい。
脱着処理中に断熱材料5の表面もある程度高温となるが、マイクロ波Mの出力を調整することにより、ガス吸着剤4をたとえば400℃以上に保ちながら、断熱材料5の表面温度を200℃以下に保つこともできる。マイクロ波Mの照射開始後は高出力としてガス吸着剤4の温度を上昇させ、400℃以上になった後は、出力を下げる、又は断続的に照射を行うことで温度を保持するようにすると良い。処理中のガス吸着剤4の温度をファイバー温度計などを利用して測定しながら、所定の温度範囲内になるようにマイクロ波Mの出力を調整してもよい。その後、ガス吸着剤4を放冷して断熱材料5の表面温度が外被材2の耐熱温度以下に低下した後、直ちにガス吸着剤4が室温よりも十分に高温である状態で外被材2内に挿入することによって、性能の優れた真空断熱パネルを形成することができる。4A型の合成ゼオライトをマイクロ波加熱により、ガスの脱着処理を行った後に、外被材2に挿入して真空断熱パネルを作成した。これを30日経たのちに断熱性能を評価したところ、0.0040W/(m・K)と良好な断熱性能が保持できていることを確認した。
マイクロ波吸収でガス脱着が可能となる材料として、たとえば、合成ゼオライトでは4A型、13X型などがある。また、マイクロ波吸収により発熱が少ない断熱材料5と包材9の原料として珪酸ガラス、Eガラスなどを用いると良い。これらの材料はマイクロ波照射を行って温度の上昇または非上昇を確認したうえで組合せて使用することができる。
<実施の形態4>
図21は実施の形態4のガス吸着パック6の構成を説明する部分断面図である。本実施の形態3のガス吸着パック6はガス吸着剤4が断熱材料5で包まれている点で上記の実施の形態と同様であるが、ガス吸着剤4としてマイクロ波吸収材10を含有する材料を用いた点で異なる。断熱材料5、包材9としてマイクロ波吸収により発熱が少ない材料を用いる点は実施の形態3と同様である。ガス吸着剤4に含まれるガス吸着成分4aに比べて、マイクロ波吸収材10はマイクロ波Mを吸収して高温となる材料である。マイクロ波Mの照射によりマイクロ波吸収材10が発生する熱はガス吸着成分4aに伝わり、ガスの脱着処理が可能となる。従って、ガス吸着成分4aはマイクロ波Mの照射で温度上昇しないものであってもよい。たとえば、合成ゼオライト(5A型)はマイクロ波の照射で高温になりにくい材料である。これに対してグラファイト、鉄粉などマイクロ波を吸収する材料を混在させることでマイクロ波の照射で高温になりにくいガス吸着成分4aのガス脱着処理が容易となる。マイクロ波吸収材10として導電性の粒子等以外に、誘電損失の大きな無機材料などの粒子を用いてもよい。また粒子状でなくともカーボン繊維などの繊維状のものを用いてもよい。
図21はマイクロ波加熱で400℃まで昇温できないガス第1材料であるガス吸着成分4aと、マイクロ波加熱で400℃以上に昇温する第2材料であるマイクロ波吸収材10とを混合したガス吸着剤4を示している。第1材料と第2材料と接触が良好となるように粒径の異なる材料を用いると良い。たとえば、第1材料がゼオライト粒子であり、第2材料がグラファイトまたは鉄の粒子である場合に、第2材料であるグラファイト等の粒子の平均粒子径は第1材料のゼオライト粒子の平均粒子径よりも小さく、第2材料の粒子が第1材料のゼオライト粒子間に存在するようにすると、ゼオライト粒子の処理が良好となり、また、第2材料のみが高温となることを防ぐことができる。
なお、第1材料としてシリカ粒子、アルミナ粒子など、第2材料としてマイクロ波の照射で400℃以上に加熱する4A型合成ゼオライト等を用いてもよい。この場合、ガス第1材料であるガス吸着成分4aが第2材料である。つまり、第1材料または第2材料の少なくともいずれかがガス吸着材料であるようにしてもよい。マイクロ波加熱で昇温しにくい粒子と昇温する粒子が混在することで、昇温する粒子が極めて高温となってしまうことを防止することができる。第1材料または第2材料のいずれもがガス吸着材料であってもよい。
第1材料のガス吸着成分4aとして5A型の合成ゼオライト(8〜12メッシュ(直径約1.5mm〜2.4mm)のビーズタイプ)、第2材料のマイクロ波吸収材10として平均粒径15μmのグラファイトを重量2:1の割合で混合したものをガス吸着剤4として、マイクロ波加熱によるガス脱着を経て、真空断熱パネル1作製した。この真空断熱パネル1は、作製してから30日後の熱伝導率は0.0040W/(m・K)と良好な断熱性能を有していた。
一方、第2材料のマイクロ波吸収材10を加えない5A型の合成ゼオライトガス吸着剤4のみからなるガス吸着剤4を用いて作製した真空断熱パネル1は、0.0055W/(m・K)と断熱性能が少し劣っていた。
上で述べた、グラファイトのかわりにマイクロ波吸収材10として平均粒径28μmの鉄粉を加えて作製した真空断熱パネル1でも、作製してから30日後の熱伝導率は0.0039W/(m・K)と良好な断熱性能を有していた。従って、マイクロ波吸収材10を含有することにより、高い断熱性能を実現できることが確認できた。
図22は実施の形態4のガス吸着パック6の変形例の構成を説明する部分断面図である。図21と同様にガス吸着剤4がマイクロ波吸収により発熱が少ない第1材料とマイクロ波の照射で400℃以上に加熱する第2材料とが混在している点で同様である。この変形例では第1材料と第2材料とを層状に積層している点で図21の構成と異なる。この変形例はマイクロ波吸収で発熱する第2材料の層の両面を発熱が少ない第1材料の層で挟んだ構造を有する。マイクロ波Mを照射すると第2材料の層が400℃以上に加熱して第1材料に熱が伝わることで、ガス吸着剤4のガス脱着処理が可能である。発熱しにくい第1材料が断熱材料5の側、つまり層の厚み方向の最外部にあることで第2材料の層が400℃よりもさらに高い温度となっても、断熱材料5が400℃以下の温度となるようにすることができる。つまり、第1材料の層が1種の断熱層になっている。これによって断熱材料5の耐熱温度を下げることができる。
<実施の形態5>
図23は実施の形態5の真空断熱パネルの構造を説明する上面図である。本実施の形態5の真空断熱パネルは、ガス吸着剤4としてマイクロ波吸収材10を含有する点で上記の実施の形態と同様であるが、非金属外被材21のガスバリア層がアルミニウムフィルムのような金属フィルムやアルミ蒸着フィルムのような金属蒸着フィルムとは異なり、アルミナ蒸着フィルムや、シリカ蒸着フィルム、アルミナ-シリカ複合蒸着フィルム、ポリエチレンテレフタラート、エチレンビニルアルコール共重合体などの非金属バリア層のみにより構成される点で異なる。
以上のように本実施の形態5の真空断熱パネルは、金属層不使用の金属層フリー構造を外被材2に適用することにより、芯材3を外被材2の中に挿入し、ガス吸着剤4を芯材3の間に挿入した後にマイクロ波を照射してガス吸着剤4を加熱することができるため、マイクロ波照射後、速やかに外被材2内を減圧し、加熱したガス吸着剤4の温度がより高い状態で真空封止することができる。なお、内部にマイクロ波加熱装置19を備えた真空封止装置20を用いることで、ガス吸着剤4をマイクロ波により加熱し、吸着ガスを脱離させた後、大気に触れることなく真空封止することができる。
ガス吸着剤4は、耐熱性のパック内に配置してガス吸着パックとしても良い。ガス吸着パックとすることによって、ガスの脱着処理を容易として、かつ、密閉容器内に速やかに挿入することができる
第一材料のガス給成分4aとして5A型の合成ゼオライト(8〜12メッシュ(直径1.mm〜2.4mm)のビーズタイプ)、第2材料のマイクロ波吸収材10として平均粒径15μmグラファイトを重量2:1の割合で混合したものをガス吸着剤4として、非金属外被材21に内包された芯材3の間に挿入して、マイクロ波加熱によるガス脱着を経て、真空断熱パネル1を作製した。この真空断熱パネル1は、作製してから30日後の熱伝導率は0.0038W/(m・K)と良好な断熱性能を有していた。
本発明の真空断熱パネルとその製造方法、および真空断熱パネル等に使用されるガス吸着パックは、密閉された内部のガスを吸着する性能に優れる点で有用である。
1 真空断熱パネル、2 外被材、3 芯材、4 ガス吸着剤、5 断熱材料、6 ガス吸着パック、7 接着部、8 接着部、9 包材、10 マイクロ波吸収材、19 マイクロ波加熱装置、20 真空封止装置、21 非金属外被材。

Claims (14)

  1. 板状の芯材とガスを吸着するガス吸着剤とを外被材の内部に設けた断熱性能を有する真空断熱パネルにおいて、
    前記外被材の内部に設けた前記ガス吸着剤は、400℃以上で前記ガスを脱着する第1材料と、マイクロ波の照射によって400℃以上に昇温する第2材料とを含み、ガス脱着性能を備え
    耐熱温度が400℃以上である断熱材料によって前記ガス吸着剤を包んだガス吸着パックを備え、
    前記断熱材料は通気性および不燃性を有する包材により覆われてい
    ことを特徴とする真空断熱パネル。
  2. 前記ガス吸着パックは、前記芯材の外周に配置してある
    ことを特徴とする請求項に記載の真空断熱パネル。
  3. 前記芯材は、前記外周の一部に凹部または切欠き部を備え、
    前記ガス吸着パックは、前記凹部または前記切欠き部を補完するように前記外周に配置してある
    ことを特徴とする請求項に記載の真空断熱パネル。
  4. 前記ガス吸着パックは、前記外周における前記芯材の1辺の方向に延びる部材であり、前記1辺に沿って配置してある
    ことを特徴とする請求項に記載の真空断熱パネル。
  5. 前記断熱材料は無機繊維のシート状構造物を含み、
    前記ガス吸着剤は前記シート状構造物が有する面間に挟まれた形で保持され、
    前記面間は、前記ガス吸着剤の周囲の少なくとも一部で互いに接着または前記少なくとも一部で前記シート状構造物が互いに熱溶着されている
    ことを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の真空断熱パネル。
  6. 前記断熱材料は無機繊維のシート状構造物を含み、
    前記ガス吸着剤は前記シート状構造物に巻かれた形で保持される
    ことを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の真空断熱パネル。
  7. 前記ガス吸着剤は、室温においてガスを吸着し、マイクロ波の照射によって少なくとも
    一部が加熱されて吸着したガスを脱着する材料を含む
    ことを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の真空断熱パネル。
  8. 前記第1材料がゼオライト粒子であり、
    前記第2材料がグラファイトまたは鉄の粒子を含有し、
    前記第2材料の粒子の平均粒子径は前記第1材料のゼオライト粒子の平均粒子径よりも
    小さく、
    前記第2材料の粒子が前記第1材料のゼオライト粒子間に存在する
    ことを特徴とする請求項1に記載の真空断熱パネル。
  9. 板状の芯材とガスを吸着するガス吸着剤とを外被材の内部に設けた断熱性能を有する真空断熱パネルにおいて、
    前記外被材の内部に設けた前記ガス吸着剤は、400℃以上で前記ガスを脱着する第1
    材料と、マイクロ波の照射によって400℃以上に昇温する第2材料とを含み、
    ガス脱着性能を備え
    前記ガス吸着剤は層状に配置され、前記層の厚み方向の最外部は、主として前記第1材料により覆われ、
    前記外被材は、金属層フリー構造を有する
    ことを特徴とする真空断熱パネル。
  10. 前記断熱材料の熱伝導率は0.1W/(m・K)以下、厚みが2mm以上である、
    ことを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の真空断熱パネル。
  11. 板状の芯材とガスを吸着するガス吸着剤とを外被材の内部に設けた断熱性能を有する真空断熱パネルの製造方法において、
    前記芯材を前記外被材に挿入する工程と、
    前記芯材とは別体であり、400℃以上で前記ガスを脱着する第1材料と、マイクロ波の照射によって400℃以上に昇温する第2材料とを含んでガス脱着性能を有する前記ガス吸着剤を用意する工程と、
    用意した前記ガス吸着剤を加熱して耐熱温度が400℃以上の断熱材料内に挿入して、通気性および不燃性を有する包材で前記断熱材料を覆い、ガス吸着パックを用意する工程と、
    前記外被材に挿入された前記芯材の外周に、用意した前記ガス吸着パックを配置する工程と、
    前記ガス吸着パックが配置された前記外被材の内部を真空に減圧して封止する工程と
    を備えることを特徴とする製造方法。
  12. 板状の芯材とガスを吸着するガス吸着剤とを金属層フリー構造を有する外被材の内部に設けた断熱性能を有する真空断熱パネルの製造方法において、
    前記芯材を前記外被材に挿入する工程と、
    前記芯材とは別体であり、400℃以上で前記ガスを脱着する第1材料と、マイクロ波の照射によって400℃以上に昇温する第2材料とを含んでガス脱着性能を有する前記ガス吸着剤を層状に配置し、前記層の厚み方向の最外部が、主として前記第1材料により覆われるように用意する工程と、
    用意した前記ガス吸着剤を加熱して耐熱温度が400℃以上の断熱材料内に挿入してガス吸着パックを用意する工程と、
    前記外被材に挿入された前記芯材の外周に、用意した前記ガス吸着パックを配置する工程と、
    前記ガス吸着パックが配置された前記外被材の内部を真空に減圧して封止する工程と
    を備えることを特徴とする製造方法。
  13. ガスの吸着を行うガス吸着パックにおいて、
    400℃以上で脱着するガス脱着性能を備えるガス吸着剤と、
    耐熱温度が400℃以上であり、前記ガス吸着剤を包む断熱材料と、
    通気性および不燃性を有しており、前記断熱材料を覆う包材と
    を備えることを特徴とするガス吸着パック。
  14. 板状の芯材とガスを吸着するガス吸着剤とを外被材の内部に設けた断熱性能を有する真空断熱パネルにおいて、
    通気性および不燃性を有する包材を備え、
    前記ガス吸着剤は、400℃以上で脱着するガス脱着性能を備え、
    前記包材は、耐熱温度400℃以上であり前記ガス吸着剤を包む断熱材料を覆うこと
    を特徴とする真空断熱パネル。
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