JP2020056454A - 気体吸着デバイスおよび真空断熱材 - Google Patents

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Abstract

【課題】水分による失活を防止して、気体の吸着速度を低減させることができ、かつ、厚さを薄く形成することのできる気体吸着デバイスおよび真空断熱材を提供する。【解決手段】気体吸着剤12と、気体吸着剤12を収容する気体難透過性素材からなる包装容器11と、包装容器11の気体吸着剤12の被収容部17の任意箇所に開封孔13を形成するための開封部材14と、を備え、開封部材14により形成される開封孔13は、気体吸着剤12から離れた位置に形成され、開封孔13と気体吸着剤12との間の通気路18の通気抵抗により、気体吸着デバイス10の気体吸着速度が、通気抵抗がないときよりも低く形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、気体吸着デバイスおよび真空断熱材に係り、特に、水分による劣化を抑制し、効率的に窒素および酸素を吸着可能とした気体吸着デバイスおよび真空断熱材に関するものである。
家庭用電化製品については、特に、冷蔵庫、冷凍庫、自動販売機などの保温保冷機器において、熱損失を低減させるために、優れた断熱性能を有する断熱材が求められている。
近年では、家庭用電化製品に限らず、住宅などにおいても、電気、ガスなどのエネルギ消費量を低減させるため、断熱性能の優れた断熱材が求められている。
一般的に、断熱材には、主にグラスールやウレタンフォームなどが用いられているが、これら断熱材の断熱性能を向上させるためには断熱材の厚さを増す必要がある。
そのため、断熱材を充填できる空間に制限がある場合や、省スペースや空間の有効利用が求められる場合においては、適用することができない。
そのため、近年、高性能な断熱材として、真空断熱材が提案されている。これはスペーサの役割を持つ芯材を、ガスバリア性を有する外被材内部に収容し、内部を減圧して封止した断熱体である。
真空断熱材は、内部が真空であるために、高い断熱性を有するが、内部の真空度の低下によって性能が大きく変化する。
外被材内部の真空度が低下する主な要因としては、生産時に外被材中に残留した窒素、酸素および水分を中心とする気体や、時間とともに外被材を通過して内部に侵入する気体である。
これらの気体を吸着するため、窒素、酸素および水分を吸着可能な気体吸着デバイスを、真空断熱材の外被材内部に、芯材とともに挿入する技術が提案されている。
しかしながら、気体吸着デバイスは、真空断熱材に挿入した後に、水分の優先的な吸着により失活し、窒素および酸素を吸着しなくなることが起こりえる。
このような事態を改善するため、従来、外装材の一部に、気体の透過速度を下げるためのフィルタを設け、水分による失活を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
また、他の技術として、気体の透過度を下げるフィルタに加えて、水分吸着剤を併用し、水分による失活を効果的に抑制する技術も提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
特許第6149253号公報 特許第4962399号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、気体吸着デバイスにフィルタを確実に取り付けるために、気体吸着デバイスの外装材は、例えば、金属製のケースなど、剛性のあるものにする必要がある。真空断熱材の厚さに制約がある場合、気体吸着デバイス内部に充填するための充填口を含めた、気体吸着デバイスの厚さを薄くする必要が発生する。そのため、例えば、ゼオライトなどの気体吸着剤を、気体吸着デバイス内部に充填する際、充填口が小さいため、充填口で気体吸着剤が詰まり、実装できる気体吸着剤量に制約がある。
また、上記特許文献1に記載の気体吸着デバイスは、フィルタを覆うコーティング材を剥がしてから真空断熱材中に挿入するため、コーティング材を剥がしてから真空断熱材へ挿入するまでの間に、気体吸着剤が少なからず失活してしまう。
また、特許文献2に記載の技術では、充填できる気体吸着剤量に制約はないが、水分吸着剤と併用することに伴って気体吸着デバイスが大型化し、薄さや、寸法精度が求められる真空断熱材には適用することができない。
そのため、大容量の気体吸着剤を外装材内部に封入可能で、気体吸着デバイスの厚さが薄く、なおかつ水分による失活を抑制するために、気体の吸着速度を低減させた気体吸着デバイスが求められている。
本発明は前記した点に鑑みてなされたものであり、水分による失活を防止して、気体の吸着速度を低減させることができ、かつ、厚さを薄く形成することのできる気体吸着デバイスおよび真空断熱材を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するため、本発明は、気体吸着剤と、前記気体吸着剤を収容する気体難透過性素材からなる包装容器と、前記包装容器の前記気体吸着剤の被収容部の任意箇所に開封孔を形成するための開封部材と、を備え、前記開封部材により形成される開封孔は、前記気体吸着剤から離れた位置に形成され、前記開封孔と前記気体吸着剤の間の通気路の通気抵抗により、気体吸着デバイスの気体吸着速度が、前記通気抵抗がないときよりも低く形成されていることを特徴とする。
これにより、開封孔と気体吸着剤との間の通気路の通気抵抗を高めて、気体吸着デバイスの気体吸着速度を低くすることができ、真空断熱材の内部に残留している水分や外被材を通して次第に進入してくる水分を、優先的に水分吸着剤に吸着させることができる。その結果、気体吸着剤が水分により失活してしまうことを防止することができ、気体吸着デバイスの気体吸着剤による窒素や酸素などの気体を効率よく吸収することができる。
本発明によれば、開封孔と気体吸着剤との間の通気路の通気抵抗を高めて、気体吸着デバイスの気体吸着速度を低くすることができ、真空断熱材の内部に残留している水分や外被材を通して次第に進入してくる水分を、優先的に水分吸着剤に吸着させることができるので、気体吸着剤が水分により失活してしまうことを防止することができ、気体吸着デバイスの気体吸着剤による窒素や酸素などの気体を効率よく吸収することができる。その結果、内部の気体を長期間にわたって吸着することができ、真空断熱材の耐用年数を著しく高めることができる。
本発明の第1実施の形態における気体吸着デバイスを示す概略断面図 第1実施の形態における気体吸着デバイスを示す概略平面図 第1実施の形態における開封部材部分を示す拡大断面図 第1実施の形態における真空断熱材を示す概略断面図 実施例で使用される真空断熱材を示す概略断面図 本発明の比較例1の気体吸着デバイスを示す概略断面図 本発明の第2実施の形態における気体吸着デバイスを示す概略断面図 第2実施の形態における気体吸着デバイスを示す概略平面図
第1の発明は、気体吸着剤と、前記気体吸着剤を収容する気体難透過性素材からなる包装容器と、前記包装容器の前記気体吸着剤の被収容部の任意箇所に開封孔を形成するための開封部材と、を備え、前記開封部材により形成される開封孔は、前記気体吸着剤から離れた位置に形成され、前記開封孔と前記気体吸着剤の間の通気路の通気抵抗により、気体吸着デバイスの気体吸着速度が、前記通気抵抗がないときよりも低く形成されている。
これによれば、開封孔と気体吸着剤との間の通気路の通気抵抗を高めて、気体吸着デバイスの気体吸着速度を低くすることができ、真空断熱材の内部に残留している水分や外被材を通して次第に進入してくる水分を、優先的に水分吸着剤に吸着させることができる。その結果、気体吸着剤が水分により失活してしまうことを防止することができ、気体吸着デバイスの気体吸着剤による窒素や酸素などの気体を効率よく吸収することができる。
第2の発明は、前記包装容器は、軟包装材により形成されている。
これによれば、包装容器を軟包装材により形成するようにしているので、包装容器に対して外圧が加わった状態で、包装容器が薄くなる方向に変形することになり、これにより、開封孔から気体吸着剤の端面までの通風路の空間容積が小さくなるため、気体吸着デバイスの包装容器を硬質材料で形成した場合に比較して通気抵抗を大きくすることができる。また、気体吸着デバイスの厚さを薄く形成することができ、薄さが求められる真空断熱材にも適正に対応することができる。
第3の発明は、前記包装容器の前記被収容部は、少なくとも一端部が他の箇所に比較して、前記気体吸着剤から離隔するように長さが長く形成され、この長く形成された前記被収容部に、前記開封部材が配置されている。
これによれば、包装容器の気体吸着剤から離隔するように長さが長く形成された被収容部に、開封部材を配置し、開封部材により開封孔を形成するようにしているので、開封孔から気体吸着剤までの通風路の距離を長く確保することができ、これにより、通風路の通風抵抗を大きくすることができる。
第4の発明は、前記気体吸着剤は、ZSM−5型ゼオライトが用いられる。
これによれば、気体吸着剤にZSM−5型ゼオライトを用いることにより、効率のよい気体の吸着を行うことができる。
第5の発明は、前記包装容器の内部であって前記通気路に対応する位置に、連続的な空間を確保する部材が設けられている。
これによれば、包装容器の内部であって通気路に対応する位置に、連続的な空間を確保する部材を設けたので、通風孔から気体吸着剤まで連続的な空間を確保することができ、通風抵抗が安定するとともに、通風抵抗を常に一定に保持することができ、気体吸着剤に対する気体の吸着速度をコントロールすることが可能となる。
第6の発明は、前記連続的な空間を確保する部材は、多孔質体である。
これによれば、包装容器の内部であって通気路に対応する位置に、不織布を設けたので、通風孔から気体吸着剤までの通風路が気体吸着剤が存在しない多孔質体で構成することができ、通風抵抗が安定するとともに、通風抵抗を常に一定に保持することができ、気体吸着剤に対する気体の吸着速度をコントロールすることが可能となる。
第7の発明は、前記多孔質体は、不織布である。
これによれば、包装容器の内部であって通気路に対応する位置に、不織布を設けたので、通風孔から気体吸着剤までの通風路が気体吸着剤が存在しない不織布で構成することができ、通風抵抗が安定するとともに、通風抵抗を常に一定に保持することができ、気体吸着剤に対する気体の吸着速度をコントロールすることが可能となる。
第8の発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の気体吸着デバイスと、芯材とを、外被材に挿入後、減圧封止して構成されている。
これによれば、気体吸着デバイスの気体吸着剤が水分により失活してしまうことを防止することができ、気体吸着剤による窒素や酸素などの気体を効率よく吸収することができ、その結果、内部の気体を長期間にわたって吸着することができ、真空断熱材の耐用年数を著しく高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1実施の形態)
図1は、本発明の第1実施の形態における気体吸着デバイスを示す概略断面図である。図2は、第1実施の形態の気体吸着デバイスを示す概略平面図である。
図1に示すように、本実施の形態の気体吸着デバイス10は、気体難透過性素材からなる包装容器11と、この包装容器11の内部に収容される気体吸着剤12と、包装容器11の一部を破壊して開封孔13を形成するための開封部材14とを備えている。
なお、図1においては、説明を理解しやすくするため、気体吸着剤12と包装容器11との間に間隙が形成されているが、実際には、気体吸着剤12と包装容器11との間に間隙はなく、密着された状態となっている。
包装容器11の気体難透過性材料としては、軟包装材を用いることができ、例えば、アルミニウムを蒸着したPET層と、アルミニウム層と、低密度ポリエチレン層とからなる複層材料で構成される。包装容器11を気体難透過性材料で形成することにより、気体吸着デバイス10を大気中で保管しても、内部の気体吸着剤12は、周辺の大気を吸着して失活してしまうことはない。
気体吸着剤12は、特に指定するものではないが、化学吸着、物理吸着による各種吸着材、例えば、各種金属系ゲッター、ゼオライトなど気体吸着性の材料を用いることができる。なお、本実施の形態においては、ZSM−5型ゼオライトが用いられる。気体吸着剤12は、あらかじめ加熱することで吸着ガスを脱ガスし、気体が吸着できるようにした状態で使用される。
図3は、開封部材14部分を示す拡大断面図である。
図3に示すように、開封部材14としては、例えば、ステンレス製のコイルばね状の弾性部材15の先端部に開封ピン16を一体に形成したものが用いられる。そして、弾性部材15の座巻部分を、気体吸着デバイス10の包装容器11の被収容部に挟むことにより固定する。ここで、被収容部とは、包装容器11のうち気体吸着剤12が存在しない箇所をいう。
包装容器11の被収容部に固定された弾性部材15を押動することで、開封ピン16を包装容器11に貫通させ、包装容器11に開封孔13を形成するように構成されている。ここで、開封部材14をステンレスにより形成したのは、開封部材14により包装容器11に開封孔13を形成する際に、余計なガスを発生させないためである。
このように構成することにより、気体吸着デバイス10を真空断熱材20(図3を参照)に収容した後に、開封ピン16により気体難透過性素材からなる包装容器11の被収容部の一部を破壊して開封孔13を形成することができ、機能を発揮させることができる。
なお、本実施の形態においては、開封部材14として、開封ピン16を用いるようにしているが、これに限定されるものではなく、気体吸着デバイス10の包装容器11に開封孔13を形成することができるものであれば、いずれのものを用いるようにしてもよい。
また、包装容器11を形成する場合は、包装容器11を形成する1枚の複層材料を折り畳んだ状態で、その折り畳んだ辺と対向する側辺および一端部を熱溶着して袋状に形成し、その後、袋状に形成した包装容器11の内部に、気体吸着剤12を収容した状態で、他端部を熱溶着することで、包装容器11の内部に気体吸着剤12を封入するように構成されている。本実施の形態においては、包装容器11の被収容部17は、熱溶着された箇所である包装容器11の側辺および両端部に形成されることになる。ここで、被収容部17とは、包装容器11のうち気体吸着剤12が収容されていない箇所をいう。
そして、本実施の形態においては、開封部材14により形成される開封孔13は、気体吸着剤12から離れた位置に形成されるように構成されている。開封孔13が形成された場合、開封孔13から気体吸着剤12までの最短距離に対して通気路18が形成される。
また、本実施の形態においては、包装容器11の被収容部17は、少なくとも一端部が他の箇所に比較して、気体吸着剤12から離隔するように長さが長く形成され、この長く形成された被収容部17に、開封部材14が配置されている。
長く形成された被収容部17は、本実施の形態においては、図2において、左側端部に形成されている。
このように長く形成された被収容部17の端部近傍に、開封部材14を配置することにより、開封部材14の開封ピン16により形成される開封孔13の位置を気体吸着剤12の端部からの距離を長く確保することができる。
気体吸着デバイス10の包装容器11は、前述のように、熱溶着により形成されるものであり、溶着された箇所には、複層材料からなる軟包装材が一体となった状態となる。また、気体吸着デバイス10は、真空断熱材20の内部に収容されて使用されるものであり、例えば、気体吸着デバイス10の包装容器11の内部圧力は、0.1Pa程度であるのに対して、真空断熱材20の内部圧力は、10Pa程度と高い圧力に設定されている。
これにより、真空断熱材20の内部に収容された気体吸着デバイス10の包装容器11に対しては、外圧が加わった状態となり、包装容器11が軟包装材により形成されているので、気体吸着デバイス10の包装容器11が薄くなる方向に変形し、開封孔13から気体吸着剤12の端面までの通風路の空間容積が小さくなる。そのため、気体吸着デバイス10の包装容器11を、例えば、アルミニウムなどの硬質材料で形成した場合に比較して通気抵抗を大きくすることができる。
ここで、本実施の形態においては、開封孔13は、気体吸着剤12から離れた位置に形成されるように構成されている。
通常、気体などの流体の流路抵抗は、流体の流路の長さを、流路の断面積の2乗で割った値に比例することが知られている。
そのため、前述の包装容器11を軟包装材により形成したことによる通風路の空間容積の低減に加えて、開封孔13を気体吸着剤12から離れた位置に形成し、通風路の長さを長く確保することができるので、開封孔13と気体吸着剤12との間の通気路18の通気抵抗を高めることができ、気体吸着デバイス10の窒素、酸素および水分の合計の吸着速度を、開封孔13から気体吸着剤12までの距離がないときに比べて、低くすることが可能となる。
次に、前述の気体吸着デバイス10を用いた真空断熱材20について説明する。
図4は、第1実施の形態の気体吸着デバイス10を用いた真空断熱材20の実施の形態を示す概略断面図である。
図4に示すように、真空断熱材20は、芯材21と、水分吸着剤22と、気体吸着デバイス10とを、外被材23で覆い、内部を減圧して構成される。
芯材21は、特に指定するものではないが、減圧封止した際に大気圧に抗して厚さを保つことができ、空隙率が高く、固体熱伝導率が低いものを用いることができる。例えば、無機粉末集合体、特にシリカ粉末や、無機繊維集合体、特に、ガラス繊維集合体が好ましい。
水分吸着剤22の材料は、特に指定するものではないが、一度吸着した水分との結合エネルギが大きく、単位重量あたりの吸着量が多いものが好ましく、例えば、酸化カルシウム、酸化カリウムなどを用いることができる。
外被材23は、特に指定するものではないが、気体バリア性に優れており、大気中に真空断熱材20を保存しても、内部に侵入する空気が少ないものである。
気体透過度は10[cm/m・day・atm]以下のものが使用でき、好ましくは、10[cm/m・day・atm]以下のもの、さらに好ましくは、10[cm/m・day・atm]以下のものである。
このような性質を満たすものとして、気体バリア層を有するプラスチックラミネートフィルムを製袋したものが望ましい。気体バリア層は、特に指定するものではないが、アルミニウム箔などの金属箔、プラスチックフィルムにアルミニウムなどの金属や、シリカ、カーボンなどを蒸着したものであってもよい。
気体吸着デバイス10は、開封孔13と気体吸着剤12との端面までの間の通気路18に通気抵抗があり、気体吸着デバイス10の気体吸着速度が低いため、水分は優先的に水分吸着剤22に吸着され、効果的に水分以外の気体(窒素や酸素など)を吸着することが可能となる。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
本実施の形態においては、外被材23の内部に、芯材21、気体吸着デバイス10および水分吸着剤22を収容した状態で、内部を真空状態に減圧して封止することで真空断熱材20が形成される。
その後、外被材23の外部から開封部材14の弾性部材15を押動させて、開封ピン16により気体吸着デバイス10の包装容器11の被収容部17に開封孔13を形成する。
本実施の形態においては、気体吸着デバイス10の包装容器11を軟包装材により形成しているので、包装容器11に対して外圧が加わった状態となり、包装容器11が薄くなる方向に変形することになり、これにより、開封孔13から気体吸着剤12の端面までの通風路の空間容積が小さくなるため、気体吸着デバイス10の包装容器11を硬質材料で形成した場合に比較して通気抵抗が大きくなる。また、包装容器11の気体吸着剤12から離隔するように長さが長く形成された被収容部17に、開封部材14を配置し、開封部材14により開封孔13を形成するようにしているので、開封孔13から気体吸着剤12までの通風路の距離を長く確保することができ、これによっても通風抵抗を大きくすることができる。
そのため、開封孔13と気体吸着剤12との間の通気路18の通気抵抗により、気体吸着デバイス10の窒素、酸素および水分の合計の吸着速度を低くすることができ、真空断熱材20の内部に存在する水分は優先的に水分吸着剤22に吸着され、残った水分以外の気体(窒素や酸素など)を効率よく気体吸着剤12により吸着することができる。
その結果、気体吸着剤12の失活を防止することができ、さらに、包装容器11を軟包装材により形成するようにしているので、気体吸着デバイス10の厚さを薄く形成することができ、薄さが求められる真空断熱材20にも適正に対応することができる。
(実施例1)
次に、第1実施の形態における気体吸着デバイス10および真空断熱材20の実施例1について説明する。
まず、使用した気体吸着デバイス10について説明する。
気体難透過性素材からなる包装容器11に、アルミニウムを蒸着したPET層と、アルミニウム層と、低密度ポリエチレン層からなる複層材料を用いた。アルミニウムを蒸着したPET層の厚さは12μm、アルミニウム層の厚さは6μm、低密度ポリエチレン層の厚さは50μmとした。低密度ポリエチレン層同士を加熱して溶着することで袋状にし、包装容器11を形成した。
この複層材料の気体透過速度(酸素)は、1cc/(日・m・MPa)以下であった。
開封孔13が形成されていない状態では、包装容器11の内部に封入された気体吸着剤12が、気体吸着デバイス10周辺のガスを吸着することはなく、気体吸着能力は封入時の能力を維持した。
開封部材14は、ステンレス製のコイルばね状の弾性部材15および開封ピン16で構成した。弾性部材15の座巻部分に、気体吸着デバイス10の被収容部17を挟み、開封部材14を気体吸着デバイス10に固定した。
開封部材14に圧力を加えることにより、気体難透過性素材からなる包装容器11に開封孔13が作られ、気体吸着デバイス10の内外の雰囲気が連通し、気体吸着デバイス10周辺の気体を吸着できるようになる。
気体吸着剤12には、ZSM−5型のゼオライトを用いた。あらかじめ加熱することで吸着ガスを脱ガスし、気体が吸着できるようにしたものを用いた。気体吸着剤12は、アルゴン雰囲気にて気体難透過性素材からなる包装容器11に充填し、再度真空雰囲気にしたうえで、低密度ポリエチレン層を熱溶着し、封止した。
包装容器11への気体吸着剤12の充填重量は、0.5gとした。この気体吸着剤12の10Paでの気体吸着能力は4cc/gであった。
気体吸着剤12の端面から開封孔13までの距離は、0mmにしたものと、10mmにしたものの2種類を作成した。
実施例1の真空断熱材20の芯材21には、グラスウールを用いた。芯材21のサイズは幅250mm、長さ320mmであり、重量は192gとした。
水分吸着剤22には、酸化カルシウムを用いた。重量は、10gとした。
外装材には、2種類のフィルムを使用した。一方の面には、15μmのナイロン層と、25μmのナイロン層と、6μmのアルミニウム層と、50μmの低密度ポリエチレン層を重ねた複合フィルムを用いた。もう一方の面には、25μmのナイロン層と、アルミニウムを蒸着させた12μmのポリエステルテレフタレート層と、アルミニウムを蒸着させた12μmのエチレンビニルアルコール樹脂層と、50μmの低密度ポリエチレン層を用いた。2種のフィルムの低密度ポリエチレン層同士を対向させ、周縁部を熱溶着することで袋状に形成した。
図5は、実施例1で使用される真空断熱材20を示す概略断面図である。図5に示すように、実施例1では、外被材23の一部に孔を空け、真空用接着剤で計測用のポート30と、真空断熱材20の内部圧力を測定するための真空計31を貼り付けた。真空計31は、ピラニー真空計を用いた。
真空断熱材20内部の圧力は、27Pa以下とした。
気体吸着剤12端面から開封孔13までの距離を、0mmにしたものと、10mmにした2種類の気体吸着デバイス10を、それぞれ別の真空断熱材20に収容した。この気体吸着デバイス10は、開封ピン16で開封孔13を作らない状態で真空断熱材20に収容した。
次に、気体吸着剤12の端面から開封孔13までの距離を、0mmにしたものと、10mmにした2種類の気体吸着デバイス10を搭載した真空断熱材20を用い、気体吸着デバイス10の気体吸着速度(mol/秒)を評価した。具体的な評価方法について下記に示す。
まず、2種類の真空断熱材20に対して、それぞれ搭載されている気体吸着デバイス10の開封ピン16に、真空断熱材20外部から力を加え、気体吸着デバイス10に開封孔13を作った。その後、時間あたりの圧力変化の実測値から、気体吸着デバイス10の気体吸着速度(mol/秒)を算出した。
その結果、気体吸着剤12の端面から開封孔13までの距離を0mmにしたものについては、10Paにおける気体吸着速度が9.52×10−9mol/秒であった。一方、気体吸着剤12の端面から開封孔13までの距離を10mmにしたものについては、10Paにおける気体吸着速度が4.62×10―11 mol/秒であった。
このことから、気体吸着剤12の端面から開封孔13までの通気路18の距離を長くすることで、気体吸着デバイス10の気体吸着速度(mol/秒)が低くなることがわかる。
(実施例2)
第1実施の形態における実施例2を、以下に示す。
気体吸着デバイス10の構成は、実施例1と同等である。ただし、開封孔13から気体吸着剤12の端面までの通気路18の距離は0mmのものと、30mmのもの2種類を用意し、別々に真空断熱材20に収容した。
真空断熱材20の構成は実施例1と同等である。
ただし、真空断熱材20の内部の気体吸着デバイス10に、開封ピン16に外力を加えて開封孔13を作成した後の、外被材23の内部の圧力を、10〜12Paとした。
このように構成された真空断熱材20を、80℃の環境におき、経過日数に伴う内部圧力を測定した。
その結果、気体吸着デバイス10の、開封孔13から気体吸着剤12の端面までの距離を0mmにしたものは、27日で内部圧力が20Paを超えた。
一方、開封孔13から気体吸着剤12端面までの距離を30mmにしたものは、80日経過しても、内部圧力が20Pa未満のままだった。
このことから、気体吸着剤12の端面までの距離が0mmにしたものに比べ、30mmにしたものは、気体吸着デバイス10の気体吸着速度(mol/秒)が低いため、真空断熱材20の内部に残留している水分と、外被材23を通して次第に進入してくる水分が、優先的に水分吸着剤22に吸着され、気体吸着剤12の水分による失活を防止することができたことがわかる。
(比較例1)
次に、比較例1について説明する。
図6は比較例1を示す概略断面図である。
図6に示すように、比較例1の気体吸着デバイス100は、図1に示す気体吸着デバイス10から、開封部材をなくし、気体難透過性素材からなり気体吸着剤102を収容する包装容器101を剛性のある部材で構成するようにしたものである。
また、包装容器101の被収容部103には、脆性材料104が封入されている。脆性材料104に対して外力を加え、脆性材料104に亀裂を発生させることにより、開封孔105を形成することができるものである。
図6は 気体吸着デバイス100に開封孔105を作る前の状態を示している。
気体難透過性素材からなる包装容器101には、肉厚0.2mmのアルミニウムを用いた。
比較例1においては、気体吸着デバイス100の気体吸着剤102の端面から脆性材料104により形成される開封孔105までの距離は15mmとした。
次に、実施例1に示す気体吸着デバイス10と、比較例1に示す気体吸着デバイス100の比較を行った。
実施例1の気体吸着デバイス10は、気体難透過性素材からなる包装容器11に柔軟性を有する素材が使用されているが、比較例1の気体吸着デバイス100では剛性のある素材が使用されている点で異なる。
また、他にも、開封部材14の有無と、開封孔13,105の状態が異なるが、これらの相違点が及ぼす気体吸着速度への影響は比較的少ないため、気体難透過性素材の材質の影響を比較することができるものと考えられる。
なお、実施例1で用いた気体吸着デバイス10の開封孔13から気体吸着剤12の端面までの距離は、15mmとした。その他の構成は、前述の実施例1に記載の通りである。
実施例1の気体吸着デバイス10と、比較例1の気体吸着デバイス100とを、開封孔13,105を形成しない状態で、それぞれ真空断熱材20に収容し、開封孔13,105を形成した後の圧力変化を測定した。
使用した真空断熱材20の詳細な構成と、圧力変化の具体的な測定方法は、実施例1に記載の通りである。
圧力変化を測定した結果、実施例1の気体吸着デバイス10においては、10Paにおける気体吸着速度は3.59×10−12mol/秒であった。
一方、比較例1の気体吸着デバイス100においては、10Paにおける気体吸着速度は1.26×10−11mol/秒であった。
比較例1の気体吸着デバイス100について、開封孔105および開封孔105と気体吸着剤102との間を切断し、断面積を顕微鏡で測定したところ、気体の通気路106の断面積は、開封孔105と気体吸着剤102との間よりも、開封孔105の方が小さかった。このことから、比較例1の気体吸着デバイス100の通気抵抗は、主に開封孔105によることがわかる。
このことから、実施例1のように気体吸着デバイス10において、気体難透過性素材からなる包装容器11の素材を柔軟性を有するものにすることで、開封孔13と気体吸着剤12との間の通気抵抗が増し、気体吸着デバイス10の気体吸着速度(mol/秒)が低くなることがわかる。
以上述べたように、本実施の形態においては、気体吸着剤12と、気体吸着剤12を収容する気体難透過性素材からなる包装容器11と、包装容器11の気体吸着剤12の被収容部17の任意箇所に開封孔13を形成するための開封部材14と、を備え、開封部材14により形成される開封孔13は、気体吸着剤12から離れた位置に形成され、開封孔13と気体吸着剤12との間の通気路18の通気抵抗により、気体吸着デバイス10の気体吸着速度が、通気抵抗がないときよりも低く形成されている。
これにより、開封孔13と気体吸着剤12との間の通気路18の通気抵抗を高めて、気体吸着デバイス10の気体吸着速度を低くすることができ、真空断熱材20の内部に残留している水分や外被材23を通して次第に進入してくる水分を、優先的に水分吸着剤22に吸着させることができる。その結果、気体吸着剤12が水分により失活してしまうことを防止することができ、気体吸着デバイス10の気体吸着剤12による窒素や酸素などの気体を効率よく吸収することができる。
また、本実施の形態においては、包装容器11は、軟包装材により形成されている。
これにより、包装容器11を軟包装材により形成するようにしているので、包装容器11に対して外圧が加わった状態で、包装容器11が薄くなる方向に変形することになり、これにより、開封孔13から気体吸着剤12の端面までの通風路の空間容積が小さくなるため、気体吸着デバイス10の包装容器11を硬質材料で形成した場合に比較して通気抵抗を大きくすることができる。また、気体吸着デバイス10の厚さを薄く形成することができ、薄さが求められる真空断熱材20にも適正に対応することができる。
また、本実施の形態においては、包装容器11の被収容部17は、少なくとも一端部が他の箇所に比較して、気体吸着剤12から離隔するように長さが長く形成され、この長く形成された被収容部17に、開封部材14が配置されている。
これにより、包装容器11の気体吸着剤12から離隔するように長さが長く形成された被収容部17に、開封部材14を配置し、開封部材14により開封孔13を形成するようにしているので、開封孔13から気体吸着剤12までの通風路の距離を長く確保することができ、これにより、通風路の通風抵抗を大きくすることができる。
(第2実施の形態)
次に、本発明の第2実施の形態について説明する。
図7は、本発明の第2実施の形態を示す概略断面図である。図8は、第2実施の形態の概略平面図である。なお、第2実施の形態の説明において、第1実施の形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図7および図8に示すように、本実施の形態においては、気体吸着デバイス10の包装容器11の内部に、連続的な空間を確保する部材としての不織布40を収容するようにしたものである。
不織布40は、本実施の形態においては、包装容器11の開封孔13から気体吸着剤12に至る通風路に対応する位置に配置されている。すなわち、開封孔13から気体吸着剤12の間の長さが長く形成された被収容部17に対応する位置に配置されている。
不織布40は、特に指定するものではないが、例えば、ポリプロピレンやPETから形成されている。
本実施の形態においては、包装容器11を形成する1枚の複層材料を折り畳んだ状態で、長さが長く形成された被収容部17に相当する部分に不織布40を配置し、この状態で、折り畳んだ辺と対向する側辺および不織布40を配置した側の端部を熱溶着して袋状に形成する。
その後、袋状に形成した包装容器11の内部に、気体吸着剤12を収容した状態で、他端部を熱溶着することで、包装容器11の内部に不織布40および気体吸着剤12を封入するように構成されている。本実施の形態においても、前記第1実施の形態と同様に、包装容器11の被収容部17は、熱溶着された箇所である包装容器11の側辺および両端部に形成されることになる。
この場合に、本実施の形態においては、不織布40を構成するポリプロピレンとPETとの混合材料は、包装容器11を熱溶着する際に溶融される低密度ポリエチレン層より融点が高いので、包装容器11を熱溶着する際に不織布40が溶融してしまうことがない。
そして、本実施の形態においては、開封部材14により形成される開封孔13は、気体吸着剤12から離れた位置に形成され、開封孔13から気体吸着剤12までの間の通気路18は、不織布40の内部に形成されることになる。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
本実施の形態においても、前記第1実施の形態と同様に、外被材23の内部に、芯材21、気体吸着デバイス10および水分吸着剤22を収容した状態で、内部を真空状態に減圧して封止することで真空断熱材20が形成される。その後、外被材23の外部から開封部材14の弾性部材15を押動させて、開封ピン16により気体吸着デバイス10の包装容器11の被収容部17に開封孔13を形成する。
そして、気体吸着デバイス10の包装容器11を軟包装材により形成しているので、包装容器11に対して外圧が加わった状態となり、包装容器11が薄くなる方向に変形することになり、これにより、開封孔13から気体吸着剤12の端面までの通風路の空間容積が小さくなるため、気体吸着デバイス10の包装容器11を硬質材料で形成した場合に比較して通気抵抗が大きくなる。また、包装容器11の気体吸着剤12から離隔するように長さが長く形成された被収容部17に、開封部材14を配置し、開封部材14により開封孔13を形成するようにしているので、開封孔13から気体吸着剤12までの通風路の距離を長く確保することができ、これによっても通風抵抗を大きくすることができる。
この場合に、本実施の形態においては、長さが長く形成された被収容部17に相当する部分に不織布40を配置して熱溶着により袋状に形成した後、包装容器11の内部に不織布40および気体吸着剤12を封入するようにしているので、通風路が形成される被収容部17に不織布40が配置され、被収容部17に、気体吸着剤12が入り込まないように形成することが可能となる。
これにより、通風孔から気体吸着剤12までの通風路が気体吸着剤12が存在しない不織布40で構成されることになるので、通風抵抗が安定するとともに、通風抵抗を常に一定に保持することができ、気体吸着剤12に対する気体の吸着速度をコントロールすることが可能となる。
以上述べたように、本実施の形態においては、気体吸着剤12と、気体吸着剤12を収容する気体難透過性素材からなる包装容器11と、包装容器11の気体吸着剤12の被収容部17の任意箇所に開封孔13を形成するための開封部材14と、を備え、包装容器11の内部であって通気路18に対応する位置に、不織布40が設けられている。
これにより、包装容器11の内部であって通気路18に対応する位置に、不織布40を設けたので、通風孔から気体吸着剤12までの通風路が気体吸着剤12が存在しない不織布40で構成することができ、通風抵抗が安定するとともに、通風抵抗を常に一定に保持することができ、気体吸着剤12に対する気体の吸着速度をコントロールすることが可能となる。
また、前記第1実施の形態と同様に、開封孔13と気体吸着剤12との間の通気路18の通気抵抗を高めて、気体吸着デバイス10の気体吸着速度を低くすることができ、真空断熱材20の内部に残留している水分や外被材23を通して次第に進入してくる水分を、優先的に水分吸着剤22に吸着させることができる。その結果、気体吸着剤12が水分により失活してしまうことを防止することができ、気体吸着デバイス10の気体吸着剤12による窒素や酸素などの気体を効率よく吸収することができる。
なお、前記第2実施の形態においては、連続的な空間を確保する部材として、不織布40を用いた場合について説明したが、不織布40に限定するものではなく、気体吸着デバイス10において対向する被収容部17同士の密着を防止するために、開封孔13から気体吸着剤12までの間において連続的な空間を確保できる部材であればよい。その他の連続的な空間を確保する部材としては、例えば、セラミックスやその他の材料の発泡体などの多孔質体を用いることができ、多孔質体によっても同様の効果を実現することができる。
以上のように、本発明に係る気体吸着デバイスは、大容量の気体吸着剤が外装材内部に封入され、厚さを薄くして、水分による失活を抑制することができ、これにより、断熱性能が優れているだけでなく、経時耐久性に優れる真空断熱材に好適に利用可能である。そして、この真空断熱材により、冷蔵庫、冷凍庫、自動販売機などの保温保冷機器の熱損失の低減だけでなく、住宅などにおいても、電気、ガスなどのエネルギ消費量を低減させることができる。
10 気体吸着デバイス
11 包装容器
12 気体吸着剤
13 開封孔
14 開封部材
15 弾性部材
16 開封ピン
17 被収容部
18 通気路
20 真空断熱材
21 芯材
22 水分吸着剤
23 外被材
40 不織布

Claims (8)

  1. 気体吸着剤と、
    前記気体吸着剤を収容する気体難透過性素材からなる包装容器と、
    前記包装容器の前記気体吸着剤の被収容部の任意箇所に開封孔を形成するための開封部材と、を備え、
    前記開封部材により形成される開封孔は、前記気体吸着剤から離れた位置に形成され、前記開封孔と前記気体吸着剤の間の通気路の通気抵抗により、気体吸着デバイスの気体吸着速度が、前記通気抵抗がないときよりも低く形成されていることを特徴とする気体吸着デバイス。
  2. 前記包装容器は、軟包装材により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の気体吸着デバイス。
  3. 前記包装容器の前記被収容部は、少なくとも一端部が他の箇所に比較して、前記気体吸着剤から離隔するように長さが長く形成され、この長く形成された前記被収容部に、前記開封部材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の気体吸着デバイス。
  4. 前記気体吸着剤は、ZSM−5型ゼオライトが用いられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の気体吸着デバイス。
  5. 前記包装容器の内部であって前記通気路に対応する位置に、連続的な空間を確保する部材が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の気体吸着デバイス。
  6. 前記連続的な空間を確保する部材は、多孔質体であることを特徴とする請求項5に記載の気体吸着デバイス。
  7. 前記多孔質体は、不織布であることを特徴とする請求項6に記載の気体吸着デバイス。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の気体吸着デバイスと、芯材とを、外被材に挿入後、減圧封止して構成されていることを特徴とする真空断熱材。
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