JP6597236B2 - デファレンシャル装置の潤滑構造 - Google Patents

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Description

本発明は、デファレンシャル装置の潤滑構造に関し、特に車両前進時にリングギヤがドライブピニオンシャフト側に下側からオイルをかきあげるように回転するデファレンシャル装置の潤滑構造に関する。
デファレンシャル装置には、車両前進時において、リングギヤの回転方向がドライブピニオンシャフト側に向けて潤滑油(以下、オイル)をかきあげる向きであるものと、リングギヤの回転方向がドライブピニオンシャフトとは反対側に向けてオイルをかきあげる向き(つまりドライブピニオンシャフトに向けて上側からオイルを供給する向き)であるものとがある。一般に、前者のものとしては、例えば4輪駆動車のフロントデファレンシャル装置が知られていて、後者のものとしては、例えばリアデファレンシャル装置が知られている。
特許文献1は、後者の、つまり、リングギヤの回転方向がドライブピニオンシャフトとは反対側に向けてオイルをかきあげる向きであるデファレンシャル装置におけるオイルの潤滑構造を開示する。具体的には、特許文献1の潤滑構造では、デファレンシャルケース内の下部のオイル溜まりのオイルをリングギヤでかきあげ、かきあげられたオイルをドライブピニオンシャフトの上部の導入口から同ドライブピニオンシャフト(特に、1対の円すいころ軸受)に導くようにしている。
特開2012−202533号公報
ところで、特許文献1のデファレンシャル装置では、オイルをオイル溜まりに戻すように、ドライブピニオンシャフトの下側に戻し油路を設けることで、ドライブピニオンシャフトの軸受部に供給されたオイルをドライブピニオンシャフトの周囲からさらにリングギヤ側に排出することができる。
他方、前者の、つまり、車両前進時のリングギヤの回転方向がドライブピニオンシャフト側に向けてオイルをかきあげる向きであるデファレンシャル装置は、オイルを下側からかきあげるようにリングギヤが回転するので、特許文献1の装置のように、ドライブピニオンシャフトにその上側からオイルを供給する構造の採用には不向きである。また、このようなデファレンシャル装置では、ドライブピニオンシャフト周囲に供給したオイルをオイル溜まりに戻すようにドライブピニオンシャフトの下側に戻し油路を設けたとしても、リングギヤは前述のように回転するので、ドライブピニオンシャフト周囲からのオイルの戻りはリングギヤの回転に伴うオイルの流れに影響を受け、オイルの流れが滞る可能性がある。
そこで、本発明の目的は、車両前進時のリングギヤの回転方向がドライブピニオンシャフト側に向けてオイルをかきあげる向きであるデファレンシャル装置において、リングギヤの回転に伴い、ドライブピニオンシャフト周囲に円滑にオイルを供給することにある。
本発明の一態様によれば、
車両前進時にリングギヤが該リングギヤ下方のオイル溜まりからドライブピニオンシャフト側に向けてオイルをかきあげるように回転するデファレンシャル装置の潤滑構造において、
前記リングギヤによりかきあげられたオイルが流入可能に設けられた第1室と前記ドライブピニオンシャフトが延在する第2室とを隔てる壁部を、前記第1室と前記第2室とをつなげるように貫通している第1油孔と、
該第1油孔よりも上方に離れた前記壁部の位置において、前記第1室と前記第2室とをつなげるように貫通している第2油孔と、
前記第1油孔と関連する第1下室と該第1下室よりも上側に位置して前記第2油孔と関連する第1上室とに前記第1室を分けるように該第1室に設けられる仕切り部と、
該仕切り部の前記リングギヤ側に設けられ、前記リングギヤによりかきあげられたオイルが前記第1上室へ直接的に流入することを阻止するように形作られている流入阻止部と
を備える、デファレンシャル装置の潤滑構造
が提供される。
本発明の上記一態様に係るデファレンシャル装置の潤滑構造によれば、上記第1油孔と、上記第2油孔と、上記仕切り部とに加えて、上記流入阻止部が設けられる。したがって、リングギヤによりかきあげられたオイルが直接的に第1上室に到って第2油孔に達することを抑制でき、よって、第2油孔から第1上室へのオイルの流れ排出性を高めることができる。つまり、リングギヤがかきあげたオイルは第1下室を介して第1油孔から第2室につまりドライブピニオンシャフト周囲に流れ(好ましくはドライブピニオンシャフトの軸受部にオイルを供給し)、そして、第2室から第2油孔を通して第1上室に流れ、第1上室を出ることでリングギヤ周囲を介してオイル溜まり側へ戻ることが可能になり、オイルを好適に循環させることが可能になる。よって、本発明の一態様に係るデファレンシャル装置の潤滑構造によれば、リングギヤの回転に伴い、ドライブピニオンシャフト周囲に円滑にオイルを供給することができる、という優れた効果が発揮される。
本発明の一実施形態に係るデファレンシャル装置の潤滑構造が適用されたフロントデフキャリヤのうちの第1収容ケースの斜視図である。 リングギヤおよびドライブピニオンシャフトが配置された状態の、図1の第1収容ケースの正面図である。 図2において、ドライブピニオンシャフト、ドライブピニオンギヤ、および、ドライブピニオンシャフトの軸受部を模式的に示した図である。 図2のIV部の拡大図である。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づき説明する。
本発明の一実施形態に係るデファレンシャル装置の潤滑構造は、デファレンシャル装置であるフロントデファレンシャル装置に適用されている。このフロントデファレンシャル装置は4輪駆動車用であり、以下、4輪駆動車に採用されているものとして説明する。しかし、本発明が適用されるデファレンシャル装置は、このようなフロントデファレンシャル装置に限定されない。本発明は、車両前進時にリングギヤがオイル溜まりからドライブピニオンシャフト側に向けてオイルをかきあげるように回転する種々のデファレンシャル装置に適用可能であり、車両前進時にリングギヤがそのような方向に回転する場合にはリアデファレンシャル装置に適用されてもよい。
このフロントデファレンシャル装置では、動力源(例えばエンジン)からプロペラシャフトを介してドライブピニオンシャフトに伝達された回転トルクが、ドライブピニオンギヤと噛み合うリングギヤ(ファイナルギヤ)に入力される。そして、このフロントデファレンシャル装置はデフケースを備え、デフケースにはリングギヤが取り付けられている。デフケース内には、左右のサイドギヤ(ベベルギヤ)およびピニオンギヤがそれぞれ回転自在に支持され、左右のサイドギヤにはピニオンギヤが噛み合っている。フロントデファレンシャル装置からは左右の車軸を介して左右の前輪に差動回転可能にトルクが伝達される。
このフロントデファレンシャル装置は、デファレンシャル装置の潤滑構造に特徴を有し、より詳しくはリングギヤ周囲からドライブピニオンシャフト(特にその軸受部)周囲へのオイルの供給に関して独自の構造または構成を有する。フロントデファレンシャル装置は、フロントデフキャリヤ(ケース)内に収容され、フロントデフキャリヤは、分割構成されている。図1に、フロントデフキャリヤの第1収容ケース10を示す。図2に、車両搭載時の配置において、図1の第1収容ケースにおいてドライブピニオンシャフト12とリングギヤ14とが配置収容されている(ドライブピニオンシャフト12の先端部のドライブピニオンギヤ16とリングギヤ14とが噛み合っている)ところを示す。また、図2において、図2の状態で実質的に隠れているドライブピニオンシャフト12およびドライブピニオンギヤ16の透視図を破線で示したものを、図3として示す。なお、第1収容ケース10にボルトで取り付けられる第2収容ケース等の図示を省略する。また、上記デフケース等は従来既知のものと同様であるのでそれらの詳細な説明を以下省略する。
図2および図3において、右側が車両前方側であり、左側が車両後方側である。そして、フロントデファレンシャル装置において、リングギヤ14は、図2および図3において、車両前進時に時計回り方向(矢印RD参照)に回転する。つまり、リングギヤ14は、車両前進時に、リングギヤ14が、リングギヤ14の下方側のオイル溜まり22(フロントデフキャリヤ内のリングギヤ下方側の領域)からドライブピニオンシャフト12側に向けて(下側から)オイルをかきあげるように回転する。なお、リングギヤ14の回転中心軸線14Aは車両の左右方向に延びる。
図3に示すように、リングギヤ14の回転中心軸線14Aを含んで略水平方向に延びる第1水平面P1とドライブピニオンシャフト12の回転中心軸線12Aを含んで略水平方向に延びる第2水平面P2との位置関係から明らかなように、ドライブピニオンシャフト12の軸受部12Bのオフセット方向は正方向(鉛直方向下側)である。しかし、本発明は、ドライブピニオンシャフトの軸受部のオフセット方向が逆方向であるデファレンシャル装置に適用されてもよい。ドライブピニオンシャフトおよびドライブピニオンギヤはベアリング18、20により回転可能に支持されている。より具体的には、ドライブピニオンシャフト12(つまりドライブピニオンギヤ16)は、軸受ケース12C内に2つの円すいころ軸受18、20で回転可能に支持されていて、ドライブピニオンシャフト12の回転中心軸線12Aの方向においてリングギヤとは反対側の端部においてオイルシールされている。また、フロントデフキャリヤ内のリングギヤ収容室38において、リングギヤ14は、回転可能に支持されている。なお、リングギヤ14の回転中心軸線14Aと、ドライブピニオンシャフト12の回転中心軸線12Aとは、互いに立体的に(90°の交差角で)交差している。
リングギヤ14の略径方向外側には、第1室24が設けられている。第1室24は、リングギヤ14の回転中心軸線14Aに平行な方向(第1軸線方向)において、リングギヤ14と概ね同じ位置に、つまりリングギヤ14が実質的に重なる位置に設けられている。そして、第1室24は、ここでは、リングギヤ14の車両後方側に設けられている。つまり、第1室24は、オイル溜まり22(またはリングギヤ収容室38)の車両後方側に、オイル溜まり22の隣りに位置するように設けられている。したがって、第1室24には、リングギヤ14によりかきあげられたオイルが流入可能である。
この第1室24の第1軸線方向の隣りに、上記ドライブピニオンシャフト12の収容部となる第2室26(図1および図3参照)が、上記の如く軸受ケース12C内に形成されている。第2室26内には、ドライブピニオンシャフト12が延在する。この第2室26は、第1室24と第2室26とを隔てる隔壁部(以下、壁部)28を介して、配置されている。壁部28は、軸受ケース12Cの一部をなす。壁部28は、実質的に、ドライブピニオンシャフト12の回転中心軸線12Aに平行な方向(第2軸線方向)に延在すると共に、第1軸線方向に略直角な方向に延在する。
壁部28には、2つの油孔、つまり第1油孔30と第2油孔32とが形成されている。第1油孔30および第2油孔32は、それぞれ、第1室24と第2室26とをつなげるように壁部28を貫通している。ただし、第1油孔30は第2油孔32と互いに交差せず、第2油孔32から完全に独立している。
第1油孔30は、第2水平面P2よりも鉛直方向下側に位置付けられている。第2油孔32は、第2水平面P2よりも鉛直方向上側に位置付けられている。したがって、第2油孔32は、第1油孔30よりも上方に離れて位置する。また、第1油孔30は、第2油孔32よりも、リングギヤ14に近い位置に位置する。特に、ここでは、第1油孔30は、2つの円すいころ軸受18、20の略中間(つまり第2軸線方向の略中間)かつ鉛直方向でドライブピニオンシャフト12の概ね下方側に位置する。これに対して、第2油孔32は、リングギヤ14と係合するドライブピニオンギヤ16から離れた方の2つの円すいころ軸受のうちの一方の円すいころ軸受20近傍かつ鉛直方向でドライブピニオンシャフト12の概ね上方側に位置する。なお、第1油孔30はオイルを第1室24側から第2室26側に供給する(送る)ように設けられていて、第2油孔32はオイルを第2室26側から第1室24側に供給する(戻す)ように設けられている。したがって、第1油孔30はオイル供給孔と称されてもよく、また第2油孔32はオイル戻し孔と称されてもよい。
さらに、第1室24を鉛直方向で概ね上下に分けるように、第1室24には仕切り部(仕切り壁部)36が設けられている。仕切り部36は、略水平方向に延び、特にここでは第2水平面P2に略平行に、好ましくは第2水平面P2に沿って延びる。仕切り部36は、リングギヤ14を収容するリングギヤ収容室38と第1室との間を閉ざすことなく、上記の如く第1室を2つに分けるように設けられている。第1室24において、仕切り部36によって分けられる2つの部屋の内、鉛直方向下方側の部屋を第1下室40とし、仕切り部によって分けられる2つの部屋の内、鉛直方向上方側の部屋を第1上室42とする。
第1収容ケース10に第2収容ケースが取り付けられることで、第1室24は、第2収容ケースにより第1軸線方向において閉じた空間となる。本実施形態では、第1収容ケースに第2収容ケースが取り付けられることで、仕切り部36の面36aが第2収容ケースの対応する面(不図示)に当接し、それにより、第1室24は第1軸線方向に閉じて、第1上室42と第1下室40とは完全に分けられる。しかし、第1収容ケースに第2収容ケースが取り付けられることで、第1室は第1軸線方向において閉じなくてもよい。また、仕切り部が第2収容ケースから離れて、第1上室と第1下室とは部分的につながることを、本発明は許容し得る。仕切り部36は第1油孔30と関連する第1下室40と第1下室40よりも上方側にあって第2油孔32と関連する第1上室42とに少なくとも部分的に第1室24を分けるように設計され、これにより後述するオイルの流れが円滑に実現されるとよい。
さらに、仕切り部36のリングギヤ14側において、リングギヤ14の径方向外側においてリングギヤ14の周方向に沿って仕切り部36の一端部を拡張するように延在する周方向拡張部44が設けられている。この周方向拡張部44は、本発明の流入阻止部に相当する。周方向拡張部44は仕切り部36と一体的に設けられているが、仕切り部36から部分的にまたは全体的に離れてもよい。周方向拡張部44は、リングギヤ14によりかきあげられたオイルが第1上室42へ直接的に流入することを阻止するように形作られている。なお、周方向拡張部44は、リングギヤによりかきあげられたオイルが第1下室40へ好適に流入するように設計されている。本実施形態では、周方向拡張部44は、仕切り部36のリングギヤ14側の端部において、上方側および下方側のそれぞれに拡張延在するように形成されているが、下方側の部分44dは省かれて上方側の部分44uのみ備えてもよい。このような周方向拡張部44は、リングギヤ14によりかきあげられたオイルが第1上室42へ直接的に流入することを阻止するように設計されるとよく、好ましくはさらにリングギヤ14によりかきあげられたオイルが第1下室40へ流入し、特に第1油孔30を介してオイルが第2室へ流れることを好適に確保するように設計され、種々の形状にされ得る。
さらに、第1上室42からリングギヤ14側に流出するオイルがリングギヤ周囲のオイル等の流体の流れに円滑に合流するように、第1上室42の出口42o近傍の形状がさらなる特徴を有する。基本的には、第1上室42からのオイルがリングギヤ14側に好適に流出可能に、第1上室42のリングギヤ側開口部42aの上側に凹部46が設けられている。そして、この凹部46は、リングギヤ14の外周縁から、リングギヤ14の中心から径方向外側にずれた箇所に形成されていて、第1上室42側での凹みが低く、かつ、リングギヤ14側でリングギヤ周りの車両前進時の流れ方向に沿った形状で開いている。特に、当該凹部46(つまり凹部画成壁面)は、第1上室42の開口部42aの上縁部から鉛直方向上側に屹立するように延在する縦壁面42bを有すると共に、この縦壁面42bとリングギヤ収容部38のリングギヤ14に適合した形状とを滑らかにつなぐように延在するつなぎ面42cとを有する。この縦壁面42bは、リングギヤ14周りの主たるオイルの流れ(以下、便宜上「主流」と称する)(図4の矢印A3参照)の一部を、オイルが第1上室42側に流入することを抑制するように受けることができるように形成されている。また、つなぎ壁面42cは、縦壁面42bで受けたオイルのみならず、第1上室42からのオイルがリングギヤ14周りの主流に合流し易くなるように設計されている。
次に、上記構成および構造を有するフロントデファレンシャル装置における車両前進時のオイルの流れについて図4に基づいて説明する。
リングギヤ14の回転によりオイル溜まり22のオイルがドライブピニオンシャフト12側へ下側からかきあげられることに伴い、第1下室40にオイルが供給される(方向付けられる)(図4の矢印A1参照)。第1下室40には、第1油孔30が開いているので、第1油孔30を介して、オイルはドライブピニオンシャフト12側に流れ得る。そして、ドライブピニオンシャフト12周囲に至ったオイルは、例えばドライブピニオンシャフト12の回転に伴いドライブピニオンシャフト12周囲のベアリング18、20周囲に達し、その潤滑に寄与することができる。一方、上記したように第2油孔32が設けられているので、第1油孔30からドライブピニオンシャフト12側に、特にプロペラシャフト側の円すいころ軸受20側に至ったオイルは、第1油孔30を通してのオイルのさらなる供給に後押しされるように第2油孔32を通して第1上室42側に流れることができる。そして、周方向拡張部44により第1上室42へのリングギヤ14周囲からの直接的なオイルの流入が抑制されているので、第2油孔32から第1上室42に至ったオイルは第1上室42のリングギヤ側開口部42aを出て(図4の矢印A2参照)、リングギヤ14周囲の主流(図4の矢印A3参照)に好適に合流することができる。さらに、オイルが第2油孔を介して第2室から出てこのように主流へ合流することは、上記凹部46によってより一層促される。よって、リングギヤ14の回転によりオイル溜まり22からかきあげられたオイルは、円滑にオイル溜まり22に戻り、再度ドライブピニオンシャフト周囲に供給されるようになる。
このように、第1上室42へのリングギヤ14側からの直接的なオイルの流入が抑制されるので、上記実施形態では、「オイル溜まり22(リングギヤ14周囲)→第1下室40→第1油孔30→ドライブピニオンギヤ12周囲→第2油孔32→第1上室42→リングギヤ14周囲」というオイル流れの循環ルートを確実に確保できる。よって、第1下室40へのオイルの供給により、オイル溜まり22から、ドライブピニオンギヤ12周囲(特にその軸受部12B)へのオイルの流れを好適に生じさせることができる。
本発明の実施形態は前述の実施形態のみに限られない。特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。
12 ドライブピニオンシャフト
14 リングギヤ
16 ドライブピニオンギヤ
18、20 ベアリング(円すいころ軸受)
22 オイル溜まり
24 第1室
26 第2室
28 隔壁部(壁部)
30 第1油孔
32 第2油孔
36 仕切り部
38 リングギヤ収容室
40 第1下室
42 第1上室
44 周方向拡張部(流入阻止部)
46 凹部

Claims (1)

  1. 車両前進時にリングギヤが該リングギヤ下方のオイル溜まりから当該リングギヤに噛み合うドライブピニオンギヤのドライブピニオンシャフト側に向けてオイルをかきあげるように回転するデファレンシャル装置の潤滑構造において、
    前記リングギヤによりかきあげられたオイルが流入可能に設けられた第1室と前記ドライブピニオンシャフトが延在する第2室とを隔てる壁部を、前記第1室と前記第2室とをつなげるように貫通している第1油孔と、
    該第1油孔よりも上方に離れた前記壁部の位置において、前記第1室と前記第2室とをつなげるように貫通している第2油孔と、
    前記第1油孔と関連する第1下室と該第1下室よりも上側に位置して前記第2油孔と関連する第1上室とに前記第1室を分けるように該第1室に設けられる仕切り部と、
    該仕切り部の前記リングギヤ側に設けられ、前記リングギヤによりかきあげられたオイルが前記第1上室へ直接的に流入することを阻止するように形作られている流入阻止部と、を備え、
    前記第1室は、前記第2室と同じ方向に延在して当該第2室の側方に隣接するように前記壁部により隔てられるとともに前記仕切り部により前記第1上室および前記第1下室の上下に分けられることによって、前記リングギヤによりオイルのかきあげられる方向に位置する該第1下室に当該オイルが優先的に流入される、デファレンシャル装置の潤滑構造。
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