JP6596932B2 - 末端変性共重合ポリエステル樹脂およびその製造方法 - Google Patents

末端変性共重合ポリエステル樹脂およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、末端を変性した共重合ポリエステル樹脂に関する。具体的には、(A)テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分とエチレングリコール成分、(B)金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分からなる共重合ポリエステルの少なくとも一部の末端に、片末端封鎖ポリオキシアルキレン化合物を共重合した共重合ポリエステル樹脂である。このように、片末端封鎖ポリオキシアルキレン化合物を共重合することにより、低溶融粘度特性、高強度特性を有する共重合ポリエステル樹脂を提供できる。
ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステルは、機械強度、化学的安定性、透明性などに優れ、且つ安価であることから繊維、フィルム、容器など各種用途に用いられている合成樹脂素材の1つである。なかでも、ポリエステル繊維はその特性を活用することにより、用途が衣料から産業用まで多岐に渡っており、注目すべき優れた素材の1つである。
一方で、ポリエステルは極性が低い分子構造からなるため、衣料用繊維用途などに展開した場合、染色堅牢性に劣るという欠点があった。このような欠点を解決する手法として、例えば、特許文献1にはポリエステルにスルホイソフタル酸の金属塩を少量共重合させ、極性基を導入することにより、カチオン染料可染性を付与する方法が提案されている。
これに対し、スルホイソフタル酸の金属塩を共重合成分とするポリエステルに、第2の共重合成分としてポリエチレングリコールを用い、ポリマーの主鎖中にポリエチレングリコール構造を導入する試みがなされている(例えば特許文献2参照。)。
特開昭62−89725号公報 特開2002−284863号公報
特許文献1の方法では、ポリエステルに導入した極性基間の相互作用によりポリエステルの溶融粘度が高くなるため、成形加工性が悪い、スルホイソフタル酸を共重合したポリエステルの重合度を高くすることができないといった課題があった。
また、特許文献2の方法では、ポリエチレングリコールが可塑化効果を発現するため、スルホイソフタル酸の金属塩を共重合することによる増粘作用を低減させることは可能であるが、成形加工性の観点から、スルホイソフタル酸を共重合したポリエステルのさらなる低粘度化技術の開発が求められる。
このように、従来の技術では不十分であった、スルホイソフタル酸を共重合したポリエステルの高分子量化を実現し、かつ十分な溶融粘度低減効果を有する共重合ポリエステルを得るという課題がある。
本発明は、このような課題を解決し、溶融加工時の流動性に優れ、さらに重合度も十分に高い、金属スルホイソフタル酸成分を共重合した末端変性共重合ポリエステル樹脂および製造方法に関するものである。
本発明はかかる課題を解決するために、次の手段を採用するものである。
すなわち、本発明は以下の通りである。
1.少なくとも、(A)テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分とエチレングリコール成分、(B)金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分、および(C)下記一般式(I)で表される片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物が共重合された共重合ポリエステル樹脂であって、(B)金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分の共重合量が、共重合ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分に対して4.7モル%以上20モル%以下であることを特徴とする、共重合ポリエステル樹脂。
Figure 0006596932
(ここで、一般式(I)中のRは炭素数1〜4からなる脂肪族の炭化水素基、R1は炭素数2〜8からなるアルキレン基、nは15〜29の整数を表す。)。
2.重量平均分子量が2.5万以上であることを特徴とする、1項記載の共重合ポリエステル樹脂。
(ここでの重量平均分子量はヘキサフルオロイソプロパノール(0.005N トリフルオロ酢酸ナトリウム添加)を移動相とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー法で分析した、標準ポリメタクリル酸メチルの分子量に対する相対的な分子量を示す。)。
3.共重合ポリエステルにおける、(C)片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物の重量分率が0.1〜10重量%の範囲であることを特徴とする、1または2項記載の共重合ポリエステル樹脂
4.290℃における溶融粘度μ(Pa・s)が下記式(II)を満たすことを特徴とする、1〜3のいずれかに記載の共重合ポリエステル樹脂。
μ≦4×e(0.000085×Mw) 式(II)
5.一般式(I)で表される片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物構造の数平均分子量が1500以下であることを特徴とする、1〜4項のいずれかに記載の共重合ポリエステル樹脂。
6.重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比で表されるMw/Mn(分散度)が2.5以下であることを特徴とする、1〜5項のいずれかに記載の共重合ポリエステル樹脂。
7.1〜6項のいずれかに記載の共重合ポリエステル樹脂を用いてなる繊維。
8.少なくとも、(a)テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体とエチレングリコール、(b)共重合ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分に対して4.7モル%以上20モル%以下の金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体、および(c)前記一般式(I)で表される片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物を原料に用い、エステル化反応またはエステル交換反応を行った後に、重縮合反応を行うことにより製造することを特徴とする、1〜6項のいずれかに記載の共重合ポリエステル樹脂の製造方法。
9.少なくとも、(a)テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体とエチレングリコール、(b)共重合ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分に対して4.7モル%以上20モル%以下の金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体を含む原料を用いてエステル化反応またはエステル交換反応を行った後、(c)前記一般式(I)で表される片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物を添加して重縮合反応を行うことを特徴とする、1〜6項のいずれかに記載の共重合ポリエステル樹脂の製造方法。
本発明によれば、優れた流動性を有し、さらに金属スルホイソフタル酸成分を共重合した高分子量の末端変性共重合ポリエステル樹脂を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(1)共重合ポリエステル樹脂
本発明の共重合ポリエステル樹脂は、少なくとも(A)テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分とエチレングリコール成分、(B)金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分、および(C)下記一般式(I)で表される片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物が共重合されていることを特徴とする。
Figure 0006596932
ここでの金属スルホイソフタル酸としては、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分およびエチレングリコール成分からなるポリエステル樹脂と共重合を形成し得る金属スルホイソフタル酸であれば如何なる化合物でも良く、例えば4−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、4−スルホイソフタル酸カリウム塩、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、5−スルホイソフタル酸カリウム塩、5−スルホイソフタル酸バリウム塩などが挙げられ、中でも5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、5−スルホイソフタル酸カリウム塩が好ましく、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩が特に好ましく例示できる。なお、これら金属スルホイソフタル酸は、1種類単独からなるものでも良いし、2種類以上を組み合わせたものでも良い。
また、ここでのエステル形成性誘導体成分としては、エチレングリコール成分と反応することによりエステル結合を形成し得るものであれば如何なるものでも良く、メチルエステル、エチルエステルなどのアルキルエステル、酸塩化物や酸臭化物などの酸ハロゲン化物、さらには酸無水物などが例示できるが、メチルエステルやエチルエステルなどのアルキルエステルが好ましく、なかでもメチルエステルが特に好ましい具体例として挙げることができる。
本発明の共重合ポリエステル樹脂における、上記した金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分の共重合量は、共重合ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分に対して0.1モル%以上であり、0.5モル%以上であることが好ましく、1.0モル%以上であることがより好ましく、2.0モル%以上であることがさらに好ましく、2.8モル%以上であることが特に好ましい。金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分の共重合量がこれら範囲にあることにより、得られる共重合ポリエステルは十分なカチオン染料可染性が得られるため好ましい。また、金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分の共重合量の上限は20モル%以下であり、18モル%以下であることが好ましく、15モル%以下であることがより好ましい範囲として例示できる。共重合ポリエステルにおいて、金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分の共重合量がこの範囲にあることにより、力学特性の低下なく、共重合ポリエステル繊維が得られることから好ましい。
さらに、本発明の共重合ポリエステル樹脂では、共重合ポリエステルを構成する酸成分として、上記した(A)テレフタル酸、および(B)金属スルホイソフタル酸以外の酸成分を含んでいても良い。このような酸成分としては、例えばイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸などの公知のジカルボン酸成分を挙げることができる。なお、これら(A)テレフタル酸、(B)金属スルホイソフタル酸以外の酸成分は1種単独でも良いし、2種以上を混合して用いても良い。また、これら酸成分の共重合量は、全ジカルボン酸成分に対して5モル%以下であることが好ましく、3モル%以下であることがより好ましく、2モル%以下であることがさらに好ましい。
また、本発明の共重合ポリエステル樹脂は、(A)テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分とエチレングリコール成分、(B)金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分、および(C)下記一般式(I)で表される片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物が共重合されていることを特徴とする。
Figure 0006596932
ここで、一般式(I)におけるRは炭素数1〜4からなる脂肪族の炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基などが挙げられ、中でもメチル基、エチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。一般式(I)におけるRがこれら炭化水素基であることにより、本発明の特性の1つである溶融時低粘度化効果が発現し易く、さらに化合物入手性にも優れるため好ましい。また、一般式(I)の繰り返し構造単位である−(O−R1)−におけるR1はアルキレン基であり、好ましくは炭素数2〜8のアルキレン基である。オキシアルキレン単位(O−R1)の具体例としては、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド、トリメチルエチレンオキシド、テトラメチレンオキシド、テトラメチルエチレンオキシド、ブタジエンモノオキシド、オクチレンオキシドなどが挙げられ、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドを好ましい繰り返し構造単位として例示でき、エチレンオキシド、プロピレンオキシドがさらに好ましく、エチレンオキシドが特に好ましく例示できる。一般式(I)を構成する繰り返し構造単位(O−R1)は単一の構造単位でも良いし、2種以上のアルキレンオキシド単位により構成された構造単位(共重合)でも問題ない。なお、2種以上のアルキレンオキシドより構成される場合は、2種以上のアルキレンオキシドがランダム付加、ブロック付加、交互付加などのいずれの形態で付加したものであっても良い。さらに、本発明の一般式(I)における繰り返し数nは1〜29の整数であることを特徴とする。なかでも、繰り返し数nが10〜29の整数であることが好ましく、15〜29の整数であることがより好ましい。一般式(I)における繰り返し数nがこのような範囲にあることにより、主鎖を構成する共重合ポリエステルとの反応性が高くなるため好ましい。
本発明の共重合ポリエステル樹脂の少なくとも一部のポリマー末端に導入される、一般式(I)で表される片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物の数平均分子量に特に制限はないが、1500以下であることが好ましく例示でき、1200以下であることがさらに好ましく、1000以下であることが特に好ましく例示できる。また、片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物の数平均分子量の下限としては、100以上であることが例示でき、200以上であることが好ましく、500以上がより好ましく、700以上が特に好ましく例示できる。片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物の数平均分子量がこれら好ましい範囲にあることにより、溶融時低粘度化効果が発現することに加え、共重合ポリエステルの機械特性の低下も抑制できるため好ましい。
本発明の共重合ポリエステルにおける片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物の導入率は、用いる片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物の構造や、反応様式、さらには(B)金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分量などに依存するため一概には規定することはできないが、(A)テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分とエチレングリコール成分、(B)金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分、および(C)一般式(I)で表される片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物を共重合してなる共重合ポリエステルの総末端量に対する、片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物末端の割合が10%よりも多い範囲であることが好ましく例示でき、12%よりも多い範囲であることがさらに好ましく、15%よりも多い範囲であることが特に好ましく例示できる。また、片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物末端の割合の上限としては100%以下であることが好ましく例示でき、98%以下であることがさらに好ましく、95%以下であることが特に好ましい範囲として例示できる。片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物の導入率がこのような範囲にあることにより、共重合ポリエステルの機械強度低下を抑制することができ、かつ溶融時の粘度低下効果が大きく発現するため好ましい。
また、本発明の共重合ポリエステルにおける片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物の重量分率に特に制限はないが、重量分率が0.1〜10重量%の範囲であることが好ましく、0.3〜8重量%であることがさらに好ましく、0.5〜7重量%であることがより好ましく例示できる。片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物の重量分率がこのような範囲にあることにより、共重合ポリエステルの熱特性や機械強度が低下することなく、本発明の効果の1つである溶融時の粘度低下効果が大きく発現するため好ましい。また、ここでの共重合ポリエステル樹脂における片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物の重量分率は、核磁気共鳴装置(NMR)により算出した共重合ポリエステルの主鎖を構成する繰り返し構造単位数、および片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物構造部分の繰り返し構造単位数と、各構造単位の繰り返し構造単位の分子量から算出することができる。
このような本発明の共重合ポリエステルの重量平均分子量は、金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分の共重合量や、片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物の種類や構造により異なるため、一概には規定することはできないが、重量平均分子量が25,000以上であることが例示でき、28,000以上であることが好ましく、30,000以上であることがさらに好ましく、40,000以上であることが特に好ましい。また、その上限としては、重量平均分子量が200,000以下であることが例示でき、150,000以下であることが好ましく、100,000以下であることがさらに好ましく例示できる。共重合ポリエステルの重量平均分子量がこのような範囲となることにより、熱特性や機械特性などの物性が良好となる傾向にある。また、従来の共重合成分として金属スルホイソフタル酸を用いる共重合ポリエステルの製造法では、重合中に極性基である金属スルホン酸同士のイオン性相互作用による増粘のため、重合の速度が遅くなり、重量平均分子量が25,000以上の範囲にまで高分子量化させることは困難であるといった課題があった。従って、本発明の共重合ポリエステルは、従来技術では達成困難な範囲にまで高分子量化可能な技術であると言える。なお、ここでの重量平均分子量は、溶媒としてヘキサフルオロイソプロパノール(0.005N トリフルオロ酢酸ナトリウム添加)、カラムとしてShodex GPC HFIP−806M(2本)とShodex GPC HFIP−LGを直列に接続したものを用いて、30℃で測定したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって得られる、標準ポリメチルメタクリレートの分子量に対する相対的な重量平均分子量である。また、本発明における共重合ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比で表される分散度(Mw/Mn)は、2.5以下であることが好ましく、2.3以下がより好ましい。本発明の共重合ポリエステルは、従来のポリエステルと比較して溶融粘度が大幅に低いことを特徴の1つとしている。このような低粘度特徴により、溶融重合時のせん断発熱によるポリエステルの熱分解が抑制され、上記した通り分散度が狭小化する傾向にある。分散度の下限値は特に限定されないが、理論上1.0以上である。共重合ポリエステルの分散度がこのような範囲にあることにより、共重合ポリエステル中に含まれる低分子量成分が少なくなるため、成形加工時のガス発生量が少なくなる傾向にあるため好ましい。
本発明の共重合ポリエステルは、少なくとも一部のポリマー末端に(C)一般式(I)で表される片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物が共重合されていることにより、溶融粘度が大幅に低下するといった特徴を有している。ここでの共重合ポリエステルの溶融粘度は特に制限されないが、レオメータ(AntonPaar社製、MCR501)を用いて、窒素雰囲気下、300℃で5分溶融した後、振動モード、周波数0.5〜3.0Hz、振り角20%にて測定した時の溶融粘度μ(Pa・s)が下記式(II)を満たす範囲にあることが例示できる。
μ≦4×e(0.000085×Mw) 式(II)
(ただし、ここで用いた重量平均分子量Mwは、ヘキサフルオロイソプロパノール(0.005N トリフルオロ酢酸ナトリウム添加)を移動相とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー法で求めた、標準ポリメタクリル酸メチルの分子量に対する相対的な重量平均分子量を示す。)。さらに、溶融加工性に優れる点で、下記式(II−a)を満たすものが好ましく、さらに下記式(II−b)を満たすものが好ましい。
μ≦3×e(0.000085×Mw) 式(II−a)
μ≦2×e(0.000085×Mw) 式(II−b)
溶融粘度がこのような好ましい範囲にあることにより、十分な溶融粘度低減効果が得られるため、成形加工性に優れ、さらに溶融重合時の増粘による重合速度の低下がないため、溶融重合だけで高分子量の共重合ポリエステルが得られるといった利点がある。
(2)本発明の共重合ポリエステル樹脂の製造方法
本発明の共重合ポリエステル樹脂は、(1)項に記した特徴を発現できれば、いかなる方法により製造しても良いが、好ましい製造方法として、
(i)少なくとも、(a)テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体とエチレングリコール、(b)共重合ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分に対して0.1モル%以上20モル%以下の金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体、および(c)下記一般式(I)で表される片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物を原料に用い、エステル化反応またはエステル交換反応を行った後に、重縮合反応を行うことによる製造方法(製造方法1)、
Figure 0006596932
(ii)少なくとも、(a)テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体とエチレングリコール、(b)共重合ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分に対して0.1モル%以上20モル%以下の金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体を含む原料を用いてエステル化反応またはエステル交換反応を行った後、(c)一般式(I)で表される片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物を添加して重縮合反応を行うことによる製造方法(製造方法2)、を挙げることができる。
ここでのエステル化反応は、共重合ポリエステルを構成するカルボン酸成分とアルコール成分とを所定の温度でエステル化反応させ、所定量の水が留出するまで反応を行い、低重合体を得る工程である。また、エステル交換反応は、共重合ポリエステルを構成するカルボン酸のエステル形成性誘導体とアルコール成分とを所定の温度でエステル交換反応させ、所定量のアルコールが留出するまで反応を行い、低重合体を得る工程である。また、重縮合反応は、エステル化反応またはエステル交換反応で得られた低重合体が添加された反応器内を減圧にすることにより重合反応を開始し、反応器内の温度、圧力および撹拌速度を調節し重合を行い、高分子量ポリエステル樹脂を得る工程である。
上記エステル化反応またはエステル交換反応は、共重合ポリエステルを構成するカルボン酸成分またはそのエステル形成性誘導体とアルコール成分が反応すれば如何なる温度で実施しても良いが、反応温度は230〜260℃であることが好ましく、235〜255℃であることがより好ましく、240〜250℃であることがさらに好ましく例示できる。エステル化反応またはエステル交換反応の反応温度がこのような範囲にあることにより、反応原料の分解が抑制され、効率よく反応が進行する傾向にあるため好ましい。
また、重縮合反応の重合温度はエステル化反応またはエステル交換反応で得られた低重合体の重合が進行すれば如何なる温度でも良いが、好ましい重合温度として最高温度が280〜300℃の範囲を例示でき、280〜295℃の範囲であることがさらに好ましく、285〜295℃の範囲であることがより好ましい範囲として例示できる。重縮合反応を実施する際の最高温度がこのような範囲にあることにより、共重合ポリエステルの熱分解による副生成物の生成や着色が抑制傾向となる。
本発明において、超高分子量の共重合ポリエステルを得るためには、上記の溶融重縮合による方法で得られた共重合ポリエステル樹脂をさらに固相重合することが好ましい。固相重合は、装置は特に限定されないが、不活性ガス雰囲気下または減圧下で加熱処理することで実施される。不活性ガスは本発明の共重合ポリエステル樹脂に対して不活性なものであれば良く、例えば窒素、ヘリウム、炭酸ガスなどを挙げることができるが、経済性の観点から窒素が好ましく用いられる。また、減圧条件としては、装置内の圧力を133Pa以下の条件とすることが好ましく、より減圧条件にすることが固相重合時間を短縮できるため好ましい。さらに、固相重合の最高温度としては200〜240℃の範囲を例示でき、210〜235℃であることが好ましく、220〜230℃の範囲であることがさらに好ましく例示できる。固相重合の最高温度がこのような範囲にあることにより、重合時の熱分解を抑制しつつ、高重合度化ができるため好ましい。
本発明の共重合ポリエステルの製造方法において、エステル化反応に用いることができる触媒は、マンガン、コバルト、亜鉛、チタン、カルシウムなどの化合物であるが、エステル化反応は無触媒であっても良い。また、エステル交換反応に用いられる触媒としては、マグネシウム、マンガン、カルシウム、コバルト、亜鉛、リチウム、チタンなどの化合物が用いられる。また、重縮合反応に用いられる触媒としては、アンチモン、チタン、アルミニウム、スズ、ゲルマニウムなどの化合物が用いられる。
アンチモン化合物としては、アンチモンの酸化物、アンチモンカルボン酸、アンチモンアルコキシドなどが挙げられ、具体的には、アンチモンの酸化物として、3酸化アンチモン、5酸化アンチモンなどが挙げられ、アンチモンカルボン酸としては、酢酸アンチモン、シュウ酸アンチモン、酒石酸アンチモンカリウムなどが挙げられ、アンチモンアルコキシドとして、アンチモントリ−n−ブトキシド、アンチモントリエトキシドなどが挙げられる。チタン化合物としては、チタン錯体、テトラ−i−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネートテトラマーなどのチタンアルコキシド、チタンアルコキシドの加水分解により得られるチタン酸化物、チタンアセチルアセトナートなどが挙げられる。中でも多価カルボン酸および/またはヒドロキシカルボン酸および/または多価アルコールをキレート剤とするチタン錯体であることが、ポリマーの熱安定性、色調および口金まわりの堆積物の少なさの観点から好ましい。チタン化合物のキレート剤としては、乳酸、クエン酸、マンニトール、トリペンタエリスリトールなどが挙げられる。特に特開2010−100806号公報に記載の方法で得られるチタンマンニトールキレート錯体は、ポリマーの異物粒子の発生を抑制することが出来るため好ましい。アルミニウム化合物としては、カルボン酸アルミニウム、アルミニウムアルコキシド、アルミニウムキレート化合物、塩基性アルミニウム化合物などが挙げられ、具体的には酢酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭酸アルミニウム、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムアセチルアセトナート、塩基性酢酸アルミニウムなどが挙げられる。スズ化合物としては、モノブチルスズオキサイド、ジブチルスズオキサイド、メチルフェニルスズオキサイド、テトラエチルスズオキサイド、ヘキサエチルジスズオキサイド、トリエチルスズハイドロオキサイド、モノブチルヒドロキシスズオキサイド、モノブチルスズトリクロライド、ジブチルスズサルファイドなどが挙げられる。ゲルマニウム化合物としては、ゲルマニウムの酸化物、ゲルマニウムアルコキシドなどが挙げられ、具体的には、ゲルマニウムの酸化物として、二酸化ゲルマニウム、四酸化ゲルマニウム、ゲルマニウムアルコキシドとして、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテトラブトキシドなどが挙げられる。マグネシウム化合物としては、具体的には、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、マグネシウムアルコキシド、酢酸マグネシウム、炭酸マグネシウムなどが挙げられる。マンガン化合物としては、具体的には、塩化マンガン、臭化マンガン、硝酸マンガン、炭酸マンガン、マンガンアセチルアセトネート、酢酸マンガンなどが挙げられる。カルシウム化合物としては、具体的には酸化カルシウム、水酸化カルシウム、カルシウムアルコキシド、酢酸カルシウム、炭酸カルシウムなどが挙げられる。コバルト化合物としては、具体的には、塩化コバルト、硝酸コバルト、炭酸コバルト、コバルトアセチルアセトネート、ナフテン酸コバルト、酢酸コバルト四水塩などが挙げられる。亜鉛化合物としては、具体的には、酸化亜鉛、亜鉛アルコキシド、酢酸亜鉛などが挙げられる。なお、これら金属化合物は、水和物であっても良い。
また、本発明の共重合ポリエステル樹脂の製造において、安定剤としてリン化合物が添加されても良い。具体的には、リン酸、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、ジエチルホスホノ酢酸エチル、3、9−ビス(2、6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2、4、8、10−テトラオキサ−3、9−ジホスファスピロ[5、5]ウンデカン、テトラキス(2、4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)[1、1−ビフェニル]−4、4´−ジイルビスホスホナイトなどが挙げられる。色調や熱安定性改善の観点から、3、9−ビス(2、6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2、4、8、10−テトラオキサ−3、9−ジホスファスピロ[5、5]ウンデカン(PEP36:旭電化社製)や、テトラキス(2、4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)[1、1−ビフェニル]−4、4´−ジイルビスホスホナイト(GSY−P101:大崎工業社製)などの3価リン化合物が好ましい。
また、必要に応じて、色調調整剤として樹脂などに用いられる染料を添加しても良い。特にCOLOR INDEX GENERIC NAMEで具体的に挙げると、SOLVENT BLUE 104や、SOLVENT BLUE 45などの青系の色調調整剤、SOLVENT VIOLET 36などの紫系色調調整剤が高温での耐熱性が良好で発色性に優れるため好ましい。これらは単独で用いても2種以上組み合わせて用いても良い。
さらに、本発明の共重合ポリエステル樹脂の製造においては、本発明の効果を損なわない限り他の添加物を加えて種々の改質を行っても良い。他の添加剤の具体例としては、相溶化剤、可塑剤、蛍光増白剤、離型剤、抗菌剤、核形成剤、酸化防止剤、帯電防止剤、調整剤、艶消し剤、消泡剤、防腐剤、ゲル化剤、ラテックス、フィラー、インク、着色料、染料、顔料、香料などが挙げられるが、これらに限定されない。これらの他の添加物は単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
(3)本発明の共重合ポリエステル樹脂の加工方法
本発明の共重合ポリエステル樹脂は、通常公知の射出成形、押出成形、ブロー成形、プレス成形、紡糸などの任意の方法で成形することができ、各種成形品に加工し利用することができる。なかでも、従来のカチオン染料可染性ポリエステルの成形加工性を改善できる点から共重合ポリエステル繊維への展開が有望である。
本発明の共重合ポリエステルは、溶融粘度が十分に低いことから、公知の溶融紡糸法による製糸が可能である。すなわち、事前に乾燥したペレットをエクストルーダーあるいはプレッシャーメルターなどにより溶融し、計量した後に紡糸ブロックにおいて加温した紡糸パックに導入して、紡糸パック内で溶融ポリマーをろ過した後、紡糸口金から吐出して繊維糸条とする方法が挙げられる。紡糸口金から吐出された繊維糸条は、冷却装置によって冷却固化し、第1ゴデットローラーで引き取り、第2ゴデットローラーを介してワインダーで巻き取り、巻取糸とする。なお、製糸操業性、生産性、繊維の機械的特性を向上させるために、必要に応じて紡糸口金下部に2〜20cmの長さの加熱筒や保温筒を設置しても良い。また、給油装置を用いて繊維糸条へ給油しても良く、交絡装置を用いて繊維糸条に交絡を付与しても良い。
溶融紡糸における紡糸温度は、適宜選択することができるが、240〜290℃の範囲であることが好ましい。紡糸温度が240℃以上であれば、紡糸口金より吐出された繊維糸条の伸長粘度が十分に低下するため吐出が安定し、さらには、紡糸張力が過度に高くならず、糸切れを抑制することができるため好ましい。この観点からは250℃以上であることがより好ましく、260℃以上であることがさらに好ましい。一方、紡糸温度が290℃以下であれば、紡糸時の熱分解を抑制することができ、得られる繊維の機械特性の低下や着色を抑制できるため好ましい。この観点からは紡糸温度は280℃以下であることが好ましく、270℃以下であることがさらに好ましい。
溶融紡糸における紡糸速度は、共重合ポリエステルの組成や紡糸温度などに応じて適宜選択することが出来る。ここで、溶融紡糸を行って巻き取った後、別途延伸を行う二工程法の場合には800〜4000m/分であることが好ましい。また、溶融紡糸して一旦巻き取ることなく紡糸と同時に延伸を行う一工程法の場合には低速ローラーを800〜3000m/分程度、高速ローラーを3000〜6000m/min程度とすることで、延伸倍率を1.5〜5倍程度として繊維化することが可能である。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。これら例は例示的なものであって限定的なものではない。
<共重合ポリエステルの分子量解析>
共重合ポリエステルの分子量解析はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により算出した。
測定装置 : Water社製Water Model510
検出器 : Water社製示差屈折計Waters410
カラム : Shodex GPC HFIP−806M(2本)
ガードカラム : Shodex GPC HFIP−LG
溶離液 : ヘキサフルオロイソプロパノール(0.005N トリフルオロ酢酸ナトリウム添加)
流速 : 1.0mL/min
試料濃度 : 1mg/mL
注入量 : 0.1mL
標準サンプル : 標準ポリメチルメタクリレート。
<溶融粘度μ>
共重合ポリエステル樹脂を130℃で12時間真空乾燥処理を行った後、レオメータにより溶融粘度の測定を行った。
測定装置 : AntonPaar社製 MCR501
測定サンプル重量 : 0.5g
測定雰囲気 : 窒素
測定温度 : 300℃(サンプルを5分溶融させた後に測定)
測定モード : 振動モード
周波数 : 0.5〜3.0Hz
振り角 : 20%。
<共重合ポリエステルの組成分析>
共重合ポリエステルにおける、金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分、および片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物の共重合量の分析は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて実施した。
装置 : 日本電子株式会社 AL−400
重溶媒 : 重水素化HFIP
積算回数 : 128回
サンプル濃度 : 測定サンプル50mg/重溶媒1mL。
<片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物の導入率>
共重合ポリエステルの全末端基量は、共重合ポリエステルの分子量解析により求めた数平均分子量から算出(数平均分子量の逆数を2倍して算出)、片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物の導入量はNMR分析から算出、これら値から片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物の導入率を算出した。
(実施例1)
攪拌機、蒸留塔およびメタノール留出コンデンサーを具備した反応容器に、テレフタル酸ジメチル273.2g(1.41mol)、5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム20.1g(0.07mol)、エチレングリコール177.3g(2.86mol)、および酢酸マグネシウム0.19g(1.4mmol)を仕込んだ。内温を240℃にまで徐々に昇温しつつ、反応により生成するメタノールを反応容器外に留出させながらエステル交換反応を行い、エステル交換反応生成物を得た。
得られたエステル交換反応生成物、および重縮合反応により得られるポリマーに対して6.8重量%量のポリエチレングリコールメチルエーテル(Mn:1000、繰り返し数n=22、Aldrich社製)を試験管に投入し、250℃で溶融状態を保持した後、得られるポリマーに対してアンチモン原子換算で250ppm相当の三酸化アンチモン、リン原子換算で50ppm相当のリン酸、コバルト原子換算で6ppm相当の酢酸コバルトをエチレングリコール溶液として添加した。
その後、90rpmで撹拌しながら減圧、昇温を開始して重縮合反応を開始した(この時点を重縮合反応開始とする)。試験管内を250℃から290℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を110Paまで下げた。最高温度までの到達時間は90分、最終圧力到達までの時間は60分とした。重縮合開始から3時間後、反応系を窒素パージして常圧に戻して重縮合反応を停止させ、ストランド状に吐出して冷却後、ただちにカッティングして共重合ポリエステルのペレットを得た。
得られた共重合ポリエステルをヘキサフルオロイソプロパノールに溶解させた後、10倍重量のメタノールを用いて再沈殿精製を行った。得られた沈殿物を回収し、50℃で3時間以上真空乾燥処理を行うことで、共重合ポリエステルの精製を行った。
精製した共重合ポリエステルのGPC測定の結果、重量平均分子量(Mw)は5.8万、数平均分子量(Mn)は2.9万、分散度(Mw/Mn)は2.0であった。また、NMR構造解析より、共重合ポリエステルにおける金属スルホイソフタル酸成分の共重合量は、全ジカルボン酸成分に対して4.7mol%であること、また、ポリエチレングリコールメチルエーテル成分の共重合量は、共重合ポリエステルに対して6.6重量%であることが分かった。これら結果より、共重合ポリエステルの総末端量に対するポリエチレングリコールメチルエーテル末端量は95%であることが分かる。
さらに、得られた共重合ポリエステルの溶融粘度を測定した結果、56Pa・sであることが分かった。
(比較例1)
実施例1記載の方法で合成したエステル交換反応生成物を試験管に仕込み、250℃で溶融状態を保持した後、得られるポリマーに対してアンチモン原子換算で250ppm相当の三酸化アンチモン、リン原子換算で50ppm相当のリン酸、コバルト原子換算で6ppm相当の酢酸コバルトをエチレングリコール溶液として添加した。
その後、90rpmで撹拌しながら減圧、昇温を開始して重縮合反応を開始した(この時点を重縮合反応開始とする)。実施例1と同様の減圧、昇温条件で撹拌速度を下げながら重縮合反応を行ったが、重合物の粘度上昇が大きく、重縮合開始90分の時点で撹拌不良となったため、反応系を窒素パージして常圧に戻して重縮合反応を停止させ、ストランド状に吐出して冷却後、ただちにカッティングして共重合ポリエステルのペレットを得た。
得られた共重合ポリエステルを実施例1に記載の方法と同様に精製処理し、共重合ポリエステルのGPC測定を行った結果、重量平均分子量(Mw)は2.2万、数平均分子量(Mn)は0.8万であり、重合度が上がっていないことが分かった。また、得られた共重合ポリエステルの溶融粘度を測定した結果、470Pa・sであることが分かった。
実施例1との比較により、共重合ポリエステルの少なくとも一部の末端に片末端封鎖型のポリオキシアルキレン化合物を共重合することにより、溶融粘度が大幅に低下し、さらに従来の手法では到達困難な分子量レベルにまで、溶融重縮合反応のみで高分子量化可能であることが分かる。
(比較例2)
実施例1記載の方法で合成したエステル交換反応生成物、および重縮合反応により得られるポリマーに対して6.8重量%量のポリエチレングリコール(Mn:1000)を試験管に投入し、250℃で溶融状態を保持した後、得られるポリマーに対してアンチモン原子換算で250ppm相当の三酸化アンチモン、リン原子換算で50ppm相当のリン酸、コバルト原子換算で6ppm相当の酢酸コバルトをエチレングリコール溶液として添加した。
その後、90rpmで撹拌しながら減圧、昇温を開始して重縮合反応を開始した(この時点を重縮合反応開始とする)。実施例1と同様の減圧、昇温条件で撹拌速度を下げながら重縮合反応を行った。重合開始から2時間後、反応系を窒素パージして常圧に戻して重縮合反応を停止させ、ストランド状に吐出して冷却後、ただちにカッティングして共重合ポリエステルのペレットを得た。
得られた共重合ポリエステルを実施例1に記載の方法と同様に精製処理し、共重合ポリエステルのGPC測定を行った結果、重量平均分子量(Mw)は2.9万、数平均分子量(Mn)は1.0万、分散度(Mw/Mn)は2.9であった。また、NMR構造解析より、共重合ポリエステルにおける金属スルホイソフタル酸の共重合量は、全ジカルボン酸に対して4.7mol%であること、また、ポリエチレングリコール成分の共重合量は、共重合ポリエステルに対して6.1重量%であることが分かった。
さらに、得られた共重合ポリエステルの溶融粘度を測定した結果、230Pa・sであることが分かった。
実施例1と比較例2との比較により、ポリエチレングリコール成分を共重合ポリエステルの末端に導入することにより、低溶融粘度化効果が大きく発現することが分かる。
(実施例2)
攪拌機、蒸留塔およびメタノール留出コンデンサーを具備した反応容器に、テレフタル酸ジメチル273.2g(1.41mol)、5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム43.1g(0.15mol)、エチレングリコール195.9g(3.16mol)、および酢酸マグネシウム0.19g(1.4mmol)を仕込んだ。内温を240℃にまで徐々に昇温しつつ、反応により生成するメタノールを反応容器外に留出させながらエステル交換反応を行い、エステル交換反応生成物を得た。
得られたエステル交換反応生成物、および重縮合反応により得られるポリマーに対して6.8重量%量のポリエチレングリコールメチルエーテル(Mn:1000、繰り返し数n=22、Aldrich社製)を試験管に投入し、250℃で溶融状態を保持した後、得られるポリマーに対してアンチモン原子換算で250ppm相当の三酸化アンチモン、リン原子換算で50ppm相当のリン酸、コバルト原子換算で6ppm相当の酢酸コバルトをエチレングリコール溶液として添加した。
その後、90rpmで撹拌しながら減圧、昇温を開始して重縮合反応を開始した(この時点を重縮合反応開始とする)。試験管内を250℃から290℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を110Paまで下げた。最高温度までの到達時間は90分、最終圧力到達までの時間は60分とした。重縮合開始から3時間後、反応系を窒素パージして常圧に戻して重縮合反応を停止させ、ストランド状に吐出して冷却後、ただちにカッティングして共重合ポリエステルのペレットを得た。
実施例1記載の方法で共重合ポリエステルの精製を行った後、共重合ポリエステルのGPC測定を行った結果、重量平均分子量(Mw)は5.6万、数平均分子量(Mn)は2.7万、分散度(Mw/Mn)は2.1であった。また、NMR構造解析より、共重合ポリエステルにおける金属スルホイソフタル酸成分の共重合量は、全ジカルボン酸成分に対して9.6mol%であること、また、ポリエチレングリコールメチルエーテル成分の共重合量は、共重合ポリエステルに対して6.7重量%であることが分かった。これら結果より、共重合ポリエステルの総末端量に対するポリエチレングリコールメチルエーテル末端量は89%であることが分かる。
さらに、得られた共重合ポリエステルの溶融粘度を測定した結果、70Pa・sであることが分かった。
(実施例3)
攪拌機、蒸留塔およびメタノール留出コンデンサーを具備した反応容器に、テレフタル酸ジメチル273.2g(1.41mol)、5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム90.1g(0.31mol)、エチレングリコール217.0g(3.50mol)、および酢酸マグネシウム0.19g(1.4mmol)を仕込んだ。内温を240℃にまで徐々に昇温しつつ、反応により生成するメタノールを反応容器外に留出させながらエステル交換反応を行い、エステル交換反応生成物を得た。
得られたエステル交換反応生成物、および重縮合反応により得られるポリマーに対して6.8重量%量のポリエチレングリコールメチルエーテル(Mn:1000、繰り返し数n=22、Aldrich社製)を試験管に投入し、250℃で溶融状態を保持した後、得られるポリマーに対してアンチモン原子換算で250ppm相当の三酸化アンチモン、リン原子換算で50ppm相当のリン酸、コバルト原子換算で6ppm相当の酢酸コバルトをエチレングリコール溶液として添加した。
その後、90rpmで撹拌しながら減圧、昇温を開始して重縮合反応を開始した(この時点を重縮合反応開始とする)。試験管内を250℃から290℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を110Paまで下げた。最高温度までの到達時間は90分、最終圧力到達までの時間は60分とした。重縮合開始から3時間後、反応系を窒素パージして常圧に戻して重縮合反応を停止させ、ストランド状に吐出して冷却後、ただちにカッティングして共重合ポリエステルのペレットを得た。
実施例1記載の方法で共重合ポリエステルの精製を行った後、共重合ポリエステルのGPC測定を行った結果、重量平均分子量(Mw)は5.2万、数平均分子量(Mn)は2.5万、分散度(Mw/Mn)は2.1であった。また、NMR構造解析より、共重合ポリエステルにおける金属スルホイソフタル酸成分の共重合量は、全ジカルボン酸成分に対して18.0mol%であること、また、ポリエチレングリコールメチルエーテル成分の共重合量は、共重合ポリエステルに対して6.7重量%であることが分かった。これら結果より、共重合ポリエステルの総末端量に対するポリエチレングリコールメチルエーテル末端量は84%であることが分かる。
さらに、得られた共重合ポリエステルの溶融粘度を測定した結果、95Pa・sであることが分かった。
比較例1および実施例2、3の比較より、共重合ポリエステルの少なくとも一部のポリマー末端に片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物を共重合することにより、共重合ポリエステルの溶融粘度が低下することから、金属スルホイソフタル酸成分の共重合量を大幅に増やすことが可能であることが分かる。
(実施例4)
実施例1記載の方法で合成したエステル交換反応生成物、および重縮合反応により得られるポリマーに対して5.0重量%のポリエチレングリコールメチルエーテル(Mn:750、繰り返し数n=16、Aldrich社製)を試験管に投入し、250℃で溶融状態を保持した後、得られるポリマーに対してアンチモン原子換算で250ppm相当の三酸化アンチモン、リン原子換算で50ppm相当のリン酸、コバルト原子換算で6ppm相当の酢酸コバルトをエチレングリコール溶液として添加した。
その後、90rpmで撹拌しながら減圧、昇温を開始して重縮合反応を開始した(この時点を重縮合反応開始とする)。試験管内を250℃から290℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を110Paまで下げた。最高温度までの到達時間は90分、最終圧力到達までの時間は60分とした。重縮合開始から3時間後、反応系を窒素パージして常圧に戻して重縮合反応を停止させ、ストランド状に吐出して冷却後、ただちにカッティングして共重合ポリエステルのペレットを得た。
実施例1記載の方法で共重合ポリエステルの精製を行った後、共重合ポリエステルのGPC測定を行った結果、重量平均分子量(Mw)は5.6万、数平均分子量(Mn)は2.4万、分散度(Mw/Mn)は2.3であった。また、NMR構造解析より、共重合ポリエステルにおける金属スルホイソフタル酸成分の共重合量は、全ジカルボン酸成分に対して4.7mol%であること、また、ポリエチレングリコールメチルエーテル成分の共重合量は、共重合ポリエステルに対して5.0重量%であることが分かった。これら結果より、共重合ポリエステルの総末端量に対するポリエチレングリコールメチルエーテル末端量は80%であることが分かる。
さらに、得られた共重合ポリエステルの溶融粘度を測定した結果、45Pa・sであることが分かった。
(実施例5)
攪拌機、蒸留塔およびメタノール留出コンデンサーを具備した反応容器に、テレフタル酸ジメチル273.2g(1.41mol)、5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム20.1g(0.07mol)、エチレングリコール177.3g(2.86mol)、ポリエチレングリコールメチルエーテル(Mn:1000、繰り返し数n=22、Aldrich社製)20.2g(0.02mol)、および酢酸マグネシウム0.19g(1.4mmol)を仕込んだ。内温を240℃にまで徐々に昇温しつつ、反応により生成するメタノールを反応容器外に留出させながらエステル交換反応を行い、エステル交換反応生成物を得た。
得られたエステル交換反応生成物を試験管に投入し、250℃で溶融状態を保持した後、得られるポリマーに対してアンチモン原子換算で250ppm相当の三酸化アンチモン、リン原子換算で50ppm相当のリン酸、コバルト原子換算で6ppm相当の酢酸コバルトをエチレングリコール溶液として添加した。
その後、90rpmで撹拌しながら減圧、昇温を開始して重縮合反応を開始した(この時点を重縮合反応開始とする)。試験管内を250℃から290℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を110Paまで下げた。最高温度までの到達時間は90分、最終圧力到達までの時間は60分とした。重縮合開始から3時間後、反応系を窒素パージして常圧に戻して重縮合反応を停止させ、ストランド状に吐出して冷却後、ただちにカッティングして共重合ポリエステルのペレットを得た。
実施例1記載の方法で共重合ポリエステルの精製を行った後、共重合ポリエステルのGPC測定を行った結果、重量平均分子量(Mw)は5.8万、数平均分子量(Mn)は2.9万、分散度(Mw/Mn)は2.0であった。また、NMR構造解析より、共重合ポリエステルにおける金属スルホイソフタル酸成分の共重合量は、全ジカルボン酸成分に対して4.7mol%であること、また、ポリエチレングリコールメチルエーテル成分の共重合量は、共重合ポリエステルに対して6.5重量%であることが分かった。これら結果より、共重合ポリエステルの総末端量に対するポリエチレングリコールメチルエーテル末端量は94%であることが分かる。
さらに、得られた共重合ポリエステルの溶融粘度を測定した結果、49Pa・sであることが分かった。
実施例1と実施例5との比較により、共重合ポリエステル樹脂の製法に関わらず、共重合ポリエステルの少なくとも一部の末端に片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物が共重合されていることにより、低溶融粘度化効果が発現することが分かる。

Claims (9)

  1. 少なくとも、(A)テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分とエチレングリコール成分、(B)金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分、および(C)下記一般式(I)で表される片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物が共重合された共重合ポリエステル樹脂であって、(B)金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分の共重合量が、共重合ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分に対して4.7モル%以上20モル%以下であることを特徴とする、共重合ポリエステル樹脂。
    Figure 0006596932
    (ここで、一般式(I)中のRは炭素数1〜4からなる脂肪族の炭化水素基、R1は炭素数2〜8からなるアルキレン基、nは15〜29の整数を表す。)。
  2. 重量平均分子量が2.5万以上であることを特徴とする、請求項1記載の共重合ポリエステル樹脂。
    (ここでの重量平均分子量はヘキサフルオロイソプロパノール(0.005N トリフルオロ酢酸ナトリウム添加)を移動相とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー法で分析した、標準ポリメタクリル酸メチルの分子量に対する相対的な分子量を示す。)。
  3. 共重合ポリエステルにおける、(C)片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物の重量分率が0.1〜10重量%の範囲であることを特徴とする、請求項1または2に記載の共重合ポリエステル樹脂。
  4. 290℃における溶融粘度μ(Pa・s)が下記式(II)を満たすことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の共重合ポリエステル樹脂。
    μ≦4×e(0.000085×Mw) 式(II)
  5. 一般式(I)で表される片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物構造の数平均分子量が1500以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の共重合ポリエステル樹脂。
  6. 重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比で表されるMw/Mn(分散度)が2.5以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の共重合ポリエステル樹脂。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の共重合ポリエステル樹脂を用いてなる繊維。
  8. 少なくとも、(a)テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体とエチレングリコール、(b)共重合ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分に対して4.7モル%以上20モル%以下の金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体、および(c)前記一般式(I)で表される片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物を原料に用い、エステル化反応またはエステル交換反応を行った後に、重縮合反応を行うことにより製造することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の共重合ポリエステル樹脂の製造方法。
  9. 少なくとも、(a)テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体とエチレングリコール、(b)共重合ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分に対して4.7モル%以上20モル%以下の金属スルホイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体を含む原料を用いてエステル化反応またはエステル交換反応を行った後、(c)前記一般式(I)で表される片末端封鎖型ポリオキシアルキレン化合物を添加して重縮合反応を行うことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の共重合ポリエステル樹脂の製造方法。
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