JP6596753B2 - 接続相認識装置、制御方法及びプログラム - Google Patents

接続相認識装置、制御方法及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6596753B2
JP6596753B2 JP2016256595A JP2016256595A JP6596753B2 JP 6596753 B2 JP6596753 B2 JP 6596753B2 JP 2016256595 A JP2016256595 A JP 2016256595A JP 2016256595 A JP2016256595 A JP 2016256595A JP 6596753 B2 JP6596753 B2 JP 6596753B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
current
wiring
voltage
converter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016256595A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018109539A (ja
Inventor
繁 岩本
敦之 角谷
宏之 大嶽
謙一 相場
健志 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Thermal Systems Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Thermal Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Thermal Systems Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Thermal Systems Ltd
Priority to JP2016256595A priority Critical patent/JP6596753B2/ja
Publication of JP2018109539A publication Critical patent/JP2018109539A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6596753B2 publication Critical patent/JP6596753B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Power Conversion In General (AREA)

Description

本発明は、接続相認識装置、制御方法及びプログラムに関する。
空気調和機におけるコンプレッサモータなど、多くの機器でモータが使用されている。それらのモータは、インバータを用いて駆動されている場合がある。インバータは、直流信号からそれぞれのモータに適した周波数の交流制御信号を生成することができ、モータの回転数の制御に適している(例えば、特許文献1又は2参照)。
特開2002−262595号公報 特開2005−003626号公報
しかしながら、機器においてインバータを用いるためには、整流回路などを用いて商用電源などの交流信号から直流信号を生成する必要がある。このとき、整流回路は、交流信号の周波数を基本周波数とする高調波信号を発生させる。
そのため、例えば、家庭用電気機器・汎用品等については、JIS C 61000−3−2(電磁両立性−第3−2部:限度値−高調波電流発生限度値(1相当たりの入力電力が20アンペア以下の機器)が適用され、高調波障害の発生防止が図られている。
高調波信号を抑制する方法の1つとして、アクティブフィルタと呼ばれる装置を用いることが挙げられる。アクティブフィルタは、三相交流電源の各配線における交流信号を検出し、検出した交流信号に基づいて高調波信号を打ち消すように動作する装置である。そのため、アクティブフィルタと三相交流電源の各配線とが適切に接続されていない場合には、高調波信号を適切に抑制できない可能性がある。
そこで、三相交流電源の各配線がどの相に対応する配線であるかを適切に認識することのできる技術が求められていた。
本発明は、上記の課題を解決することのできる接続相認識装置、制御方法及びプログラムを提供することを目的としている。
本発明の第1の態様によれば、接続相認識装置は、電源系統における三相交流電源に接続される3つの配線における3つの異なる電圧の位相に基づいて、前記3つの配線のうちの少なくとも1つに接続されるカレントトランスが検出するコンバータ電流の大きさが切り替わる時刻に基づいて前記三相交流電源が出力する三相交流電圧の1周期を特定する切替特定部と、前記1周期のうちの半周期における前記コンバータ電流の積分値と、前記1周期のうちの残りの半周期における前記コンバータ電流を反転させた電流の積分値とを算出する積分値算出部と、前記1周期のうちの半周期における前記コンバータ電流の積分値と、前記1周期のうちの残りの半周期における前記コンバータ電流を反転させた電流の積分値とに基づいて、前記カレントトランスが接続される配線が前記3つの異なる電圧の位相に対応する前記3つの配線のうちのどの配線であるかを特定する配線相特定部と、を備える
本発明の第の態様によれば、第の態様における接続相認識装置において、前記切替特定部は、前記コンバータ電流が切り替わる時刻のそれぞれから所定のオフセット時間だけずれた時刻を特定し、前記積分値算出部は、前記所定のオフセット時間だけずれた時刻に基づいて前記コンバータ電流の積分値を算出してもよい。
本発明の第の態様によれば、第1の態様または第2の態様における接続相認識装置は、前記配線相特定部による前記カレントトランスが接続される配線が前記3つの異なる電圧の位相に対応する前記3つの配線のうちのどの配線であるかを示す特定結果を、前記カレントトランスと前記配線との対応関係を記憶する記憶部に書きこむ配線情報書込部、を備えていてもよい。
本発明の第の態様によれば、第1の態様から第の態様の何れかにおける接続相認識装置は、前記配線相特定部による前記カレントトランスが接続される配線が前記3つの異なる電圧の位相に対応する前記3つの配線のうちのどの配線であるかを示す特定結果が記憶部が記憶する対応関係と異なる場合に警告を出力する報知部、を備えていてもよい。
本発明の第の態様によれば、制御方法は、電源系統における三相交流電源に接続される3つの配線における3つの異なる電圧の位相に基づいて、前記3つの配線のうちの少なくとも1つに接続されるカレントトランスが検出するコンバータ電流の大きさが切り替わる時刻に基づいて前記三相交流電源が出力する三相交流電圧の1周期を特定することと、前記1周期のうちの半周期における前記コンバータ電流の積分値と、前記1周期のうちの残りの半周期における前記コンバータ電流を反転させた電流の積分値とを算出することと、前記1周期のうちの半周期における前記コンバータ電流の積分値と、前記1周期のうちの残りの半周期における前記コンバータ電流を反転させた電流の積分値とに基づいて、前記カレントトランスが接続される配線が前記3つの異なる電圧の位相に対応する前記3つの配線のうちのどの配線であるかを特定することと、を含む
本発明の第の態様によれば、プログラムは、コンピュータに、電源系統における三相交流電源に接続される3つの配線における3つの異なる電圧の位相に基づいて、前記3つの配線のうちの少なくとも1つに接続されるカレントトランスが検出するコンバータ電流の大きさが切り替わる時刻に基づいて前記三相交流電源が出力する三相交流電圧の1周期を特定することと、前記1周期のうちの半周期における前記コンバータ電流の積分値と、前記1周期のうちの残りの半周期における前記コンバータ電流を反転させた電流の積分値とを算出することと、前記1周期のうちの半周期における前記コンバータ電流の積分値と、前記1周期のうちの残りの半周期における前記コンバータ電流を反転させた電流の積分値とに基づいて、前記カレントトランスが接続される配線が前記3つの異なる電圧の位相に対応する前記3つの配線のうちのどの配線であるかを特定することと、を実行させる



本発明の実施形態による接続相認識装置によれば、三相交流電源が電力を出力する各配線がどの相に対応する配線であるかを適切に認識することができる。
本発明の一実施形態によるモータ駆動装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態によるアクティブフィルタの構成を示す図である。 本発明の一実施形態によるアクティブフィルタを実現する情報処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態によるモータ駆動装置の処理フローを示す図である。 本発明の一実施形態による切替特定部が行う配線における相の特定を説明するための第1の図である。 本発明の一実施形態による切替特定部が行う配線における相の特定を説明するための第2の図である。 本発明の一実施形態による積分値算出部が行うコンバータ電流の積分値の算出を説明するための図である。 本発明の一実施形態による配線相特定部が行う配線における相の特定を説明するための図である。 本発明の一実施形態による記憶部が記憶する判定表の一例を示す図である。 本発明の別の実施形態によるモータ駆動装置の構成を示す図である。
<実施形態>
以下、本発明の一実施形態によるモータ駆動装置の構成について説明する。
モータ駆動装置1は、図1に示すように、三相交流電源10と、系統電圧検出部20と、コンバータ電流検出部30と、ノイズフィルタ40と、ダイオードモジュール50と、平滑化コンデンサ60と、インテリジェントパワーモジュール70と、コンプレッサモータ80と、アクティブフィルタ90と、電流補正部100と、平滑リアクトル110と、を備える。
三相交流電源10は、位相が120度ずつ異なる3つの交流電圧(R相、S相、T相)を出力する。三相交流電源10は、例えば、商用電源である。
系統電圧検出部20は、三相交流電源10が出力するR相の電圧をノイズフィルタ40に供給する配線、S相の電圧をノイズフィルタ40に供給する配線、T相の電圧をノイズフィルタ40に供給する配線のそれぞれにおいて、電圧を検出する。
コンバータ電流検出部30は、カレントトランス301aと、カレントトランス301bと、を備える。
カレントトランス301aは、三相交流電源10からノイズフィルタ40に供給されるR相の電流の大きさと向きを検出する。
カレントトランス301bは、三相交流電源10からノイズフィルタ40に供給されるT相の電流の大きさと向きを検出する。なお、R相の電流の位相は、R相の電圧の位相と同位相である。また、T相の電流の位相は、T相の電圧と同位相である。また、R相の電流、S相の電流、T相の電流の総和は、常にゼロである。そのため、S相の電流の大きさと向きは、R相の電流とT相の電流の検出結果から算出することができる。S相の位相は、S相の電圧の位相と同位相である。
ノイズフィルタ40は、三相交流電源10の3つの配線に於いてノイズ成分のような数十[kHz]以上の高周波成分を除去する。
ダイオードモジュール50は、R相の電流、S相の電流、T相の電流のそれぞれを整流し、直流電圧を生成する。ダイオードモジュール50は、例えば、三相ブリッジ回路である。
平滑化コンデンサ60は、ダイオードモジュール50が生成した直流電圧における高周波成分を除去する。
なお、上記のノイズフィルタ40、ダイオードモジュール50、及び、平滑化コンデンサ60により三相交流電源10が出力する交流電圧を直流電圧に変換している。すなわち、ノイズフィルタ40、ダイオードモジュール50、及び、平滑化コンデンサ60によりコンバータが構成されている。
インテリジェントパワーモジュール70は、ダイオードモジュール50が生成した直流電圧からコンプレッサモータ80を駆動するための三相交流電圧を生成する。インテリジェントパワーモジュール70は、例えば、インバータである。
アクティブフィルタ90は、系統電圧検出部20が検出した電圧とコンバータ電流検出部30が検出した電流とに基づいて、R相の電圧、S相の電圧、T相の電圧のそれぞれを正弦波になるように補正するための補正電流を特定し、特定した補正電流の大きさを示す補正信号を電流補正部100に送信する機能部である。
具体的には、電流補正部100が端子である場合、アクティブフィルタ90は、補正信号としてR相の配線、S相の配線、T相の配線における高調波電流を打ち消す電流そのものを生成し、その補正信号を電流補正部100に供給する。
また、具体的には、電流補正部100が補正信号に応じた電流を新たに生成する場合、アクティブフィルタ90は、補正信号として例えばR相の配線、S相の配線、T相の配線における電圧と電流に基づいて、R相の配線、S相の配線、T相の配線における高調波電流を打ち消す電流を示す数ビットのデジタル信号を生成し、その補正信号を電流補正部100に送信する。R相の配線、S相の配線、T相の配線におけるインピーダンスは予めわかるため、アクティブフィルタ90は、R相の配線、S相の配線、T相の配線における高調波電流を打ち消す電流がわかれば、その電流を示す数ビットのデジタル信号を生成することも可能である。
電流補正部100は、アクティブフィルタ90からの補正信号に基づいて、R相の配線、S相の配線、T相の配線に電流を流す。
具体的には、電流補正部100が端子である場合、電流補正部100は、アクティブフィルタ90からR相の配線、S相の配線、T相の配線における高調波電流を打ち消す電流そのものを受け、その受けた電流をR相の配線、S相の配線、T相の配線に流すことで、R相の配線、S相の配線、T相の配線における高調波電流を打ち消す。
また、具体的には、電流補正部100が補正信号に応じた電流を新たに生成する場合、アクティブフィルタ90からR相の配線、S相の配線、T相の配線における高調波電流を打ち消す電流を示す数ビットのデジタル信号を受信する。そして、電流補正部100は、受信したデジタル信号が示すR相の配線、S相の配線、T相の配線における高調波電流を打ち消す電流を生成し、生成した電流をR相の配線、S相の配線、T相の配線に供給する。
これにより、三相交流電源10の出力、すなわち、モータ駆動装置1の最上流部において、歪の少ない正弦波波形の電流が実現される。
なお、図1では、電流補正部100と系統電圧検出部20は、R相の配線、S相の配線、T相の配線において同一箇所に一部共通の構成を有している。
平滑リアクトル110は、平滑コンデンサ60とダイオードモジュール50の間に設けられる。平滑リアクトル110は、コンバータに入力されるコンバータ電流の通電期間の電流を一定に保つ。
なお、コンバータ電流の通電期間の電流が許容範囲内で一定に保たれれば、平滑リアクトル110は無くてもよい。
アクティブフィルタ90は、系統電圧検出部20およびコンバータ電流検出部30が何れの相の配線に接続されているかを認識する機能を有する。具体的には、アクティブフィルタ90(接続相認識装置)は、図2に示すように、切替特定部901と、積分値算出部902と、配線相特定部903と、配線情報書込部904と、補償電流特定部906と、電流補償部907と、記憶部908と、を備える。
切替特定部901は、電源系統における三相交流電源10に接続されるR相の配線、S相の配線、T相の配線の3つの配線における3つの異なる電圧の位相に基づいて、それら3つの配線のうちの少なくとも1つに接続されるカレントトランスが検出するコンバータ電流の大きさが切り替わる時刻を特定する。
本発明の一実施形態では、切替特定部901は、三相交流電源10が電力を出力する設計上R相の配線に接続されるべきカレントトランス301aにおける電流の位相と、設計上T相の配線に接続されるべきカレントトランス301bにおける電流の位相とに基づいて、コンバータに入力されるコンバータ電流の大きさが切り替わる時刻を特定する。
積分値算出部902は、コンバータ電流の大きさが切り替わる時刻に基づいてコンバータ電流の積分値を算出する。コンバータ電流の大きさが切り替わる時刻は、コンバータ電流の大きさと相関関係のある系統電圧に基づいて決定することができる。コンバータ電流の大きさが切り替わる時刻の例としては、系統電圧における3つの電圧のうちの2つが同一の電圧となる時刻、系統電圧のゼロクロス点が示す時刻などが挙げられる。
配線相特定部903は、コンバータ電流の積分値に基づいてカレントトランスが接続される配線がR相、S相、T相のいずれの相の電流が流れる配線であるかを特定する。
配線情報書込部904は、配線相特定部903によるカレントトランス301a及びカレントトランス301bのそれぞれが接続される配線がR相、S相、T相のいずれの相の電流が流れる配線であるかを示す特定結果を、記憶部908に書き込む。つまり、配線情報書込部904は、カレントトランス301aとカレントトランス301aが接続される配線の相との対応関係と、カレントトランス301bとカレントトランス301bが接続される配線の相との対応関係とを、記憶部908に書き込む。
補償電流特定部906は、系統電圧検出部20が検出した電圧とコンバータ電流検出部30が検出した電流とに基づいて、R相の電圧、S相の電圧、T相の電圧のそれぞれを正弦波になるように補正するためのR相の補正電流、S相の補償電流、T相の補償電流のそれぞれを特定する。
電流補償部907は、補償電流特定部906が特定したR相の補正電流の大きさ、S相の補正電流の大きさ、T相の補正電流の大きさのそれぞれを含む補正信号を電流補正部100に送信する。
記憶部908は、アクティブフィルタ90が行う処理に必要な種々の情報を記憶する。
次に、アクティブフィルタ90を実現する情報処理装置の構成について説明する。
図3は、本発明の一実施形態によるアクティブフィルタ90を実現する情報処理装置の構成を示すブロック図である。アクティブフィルタ90は、情報処理装置である、例えば図3に示す一般的なコンピュータ200を用いて実現される。コンピュータ200は、CPU(Central Processing Unit)201、RAM(Random Access Memory)202、ROM(Read Only Memory)203、ストレージ装置204、外部I/F(Interface)205、および通信I/F206などを有する。
CPU201は、ROM203やストレージ装置204などに格納されたプログラムやデータをRAM202に記憶させ、処理を実行することで、コンピュータ200の各機能を実現する演算装置である。RAM202は、CPU201のワークエリアなどとして用いられる揮発性のメモリである。ROM203は、電源を切ってもプログラムやデータを保持する不揮発性のメモリである。ストレージ装置204は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などにより実現され、OS(Operation System)、アプリケーションプログラム、および各種データなどを記憶する。
アクティブフィルタ90における切替特定部901、積分値算出部902、配線相特定部903、配線情報書込部904、補償電流特定部906、電流補償部907、記憶部908のそれぞれは、CPU201が例えばストレージ装置204に格納された制御プログラムを実行することにより実現される。
外部I/F205は、外部装置とのインターフェースである。外部装置には、例えば、記録媒体207などがある。コンピュータ200は、外部I/F205を介して、記録媒体207の読取り、書き込みを行うことができる。記録媒体207には、例えば、光学ディスク、磁気ディスク、メモリカード、USB(Universal Serial Bus)メモリなどが含まれる。
次に、アクティブフィルタ90を備えるモータ駆動装置1の処理について説明する。
ここでは、図4に示すモータ駆動装置1の処理フローについて説明する。
なお、アクティブフィルタ90がR相と認識している接続先、S相と認識している接続先、T相と認識している接続先は、それぞれ異なるものとする。
切替特定部901は、三相交流電源10の出力の3つの配線のうち任意の1つをR相、S相、または、T相と認識する(ステップS1)。
具体的には、切替特定部901は、図1に示すアクティブフィルタ90における端子a1の接続先の配線を例えばR相と認識する。つまり、切替特定部901は、端子a1が実際にはS相またはT相の配線に接続されていたとしても、R相の配線に接続されているものとみなす。なお、切替特定部901がここで行う配線の相の認識は、配線の相が正しいか否かを判定するための基準となる相を決めるものである。切替特定部901は、後述するように、この基準に基づいて各配線の相の認識が正しいか否かを判定し、配線の相の認識に誤りがあると判定した場合には、正しい認識となるようにデータの扱いを修正する。
切替特定部901は、認識した相の配線における電圧と、その認識した相の配線以外の配線における2つの電圧とを系統電圧検出部20から取得する。
具体的には、切替特定部901は、図1に示すアクティブフィルタ90における端子a1の接続先の配線をR相と認識した場合、その端子a1の接続先の配線における電圧を系統電圧検出部20から取得する。また、切替特定部901は、図1に示すアクティブフィルタ90における端子a2、端子a3のそれぞれの接続先の配線における電圧を系統電圧検出部20から取得する。
切替特定部901は、認識した相の配線における電圧と、その認識した相の配線以外の配線における2つの電圧とを比較する(ステップS2)。
具体的には、切替特定部901は、アクティブフィルタ90における端子a1の接続先の配線をR相と認識した場合、系統電圧検出部20から取得した、端子a1の接続先の配線における電圧と、端子a2の接続先の配線における電圧とを比較する。また、切替特定部901は、系統電圧検出部20から取得した、端子a1の接続先の配線における電圧と、端子a2の接続先の配線における電圧とを比較する。
切替特定部901は、認識した相の配線における電圧とその認識した相の配線以外の配線における2つの電圧とを比較した電圧の大小関係を示す比較結果に基づいて、認識した相の配線以外の配線における相を特定する(ステップS3)。
具体的には、端子a1の接続先の配線をR相と認識されている場合に、切替特定部901は、系統電圧検出部20から取得した端子a1の接続先であるR相の配線における電圧として、図5に示す電圧V1を取得したとする。また、切替特定部901は、系統電圧検出部20から取得した端子a2の接続先の配線における電圧として、図5に示す電圧V2を取得したとする。また、切替特定部901は、系統電圧検出部20から取得した端子a3の接続先の配線における電圧として、図5に示す電圧V3を取得したとする。
このとき、切替特定部901は、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になる時刻をそれぞれ特定する。なお、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になる時刻(線間電圧がゼロクロスする点を示す時刻)は、コンバータ電流が切り替わる時刻に等しい。切替特定部901は、特定したそれぞれの時刻のうち最も近い時刻どうしの間を期間とし、例えば、図5に示すように、電圧V3>電圧V1>電圧V2となる期間を期間5と定義する。また、切替特定部901は、図5に示すように、電圧V1>電圧V3>電圧V2となる期間を期間1と定義する。同様に、切替特定部901は、図5に示すように、電圧V1>電圧V2>電圧V3となる期間を期間3、電圧V2>電圧と定義する。同様に、切替特定部901は、図5に示すように、電圧V2>電圧V1>電圧V3となる期間を期間2、電圧V2>電圧V3>電圧V1となる期間を期間6、電圧V3>電圧V2>電圧V1となる期間を期間4と定義する。
そして、切替特定部901は、電圧V1、電圧V2及び電圧V3の大小関係の変化が期間5→期間1→期間3→期間2→期間6→期間4→期間5の順に変化することを示す場合には、端子a1の接続先の配線をR相、端子a2の接続先の配線をS相、端子a3の接続先の配線をT相と特定する。
また、切替特定部901は、電圧V1、電圧V2及び電圧V3の大小関係の変化が期間5→期間4→期間6→期間2→期間3→期間1→期間5の順に変化することを示す場合には、端子a1の接続先の配線をR相、端子a2の接続先の配線をT相、端子a3の接続先の配線をS相と特定する。
また、具体的には、切替特定部901は、系統電圧検出部20から取得した端子a1の接続先の配線における電圧として、図6に示す電圧V1を取得したとする。また、切替特定部901は、系統電圧検出部20から取得した端子a2の接続先の配線における電圧として、図6に示す電圧V2を取得したとする。また、切替特定部901は、系統電圧検出部20から取得した端子a3の接続先の配線における電圧として、図6に示す電圧V3を取得したとする。この場合、切替特定部901は、電圧V1をR相の配線における電圧と特定する。また、切替特定部901は、電圧V1が負の電圧から正の電圧へと切り替わる時刻の直後の(1/12)周期以内、すなわち、ゼロクロス点が示す時刻の直後の(1/12)周期以内において、電圧V1と電圧V2とを比較する。なお、ゼロクロス点が示す時刻は、コンバータ電流が切り替わる時刻を基準に所定のオフセット時間だけずれた時刻の一例である。切替特定部901は、電圧V1が負の電圧から正の電圧へと切り替わった直後の(1/12)周期以内において、電圧V1が電圧V2よりも大きいと判定した場合、電圧V2が生じている端子a2の接続先の配線をS相の配線と特定する。また、切替特定部901は、電圧V1が負の電圧から正の電圧へと切り替わった直後の(1/12)周期以内において、電圧V1が電圧V2よりも小さいと判定した場合、電圧V2が生じている端子a2の接続先の配線をT相の配線と特定する。同様に、切替特定部901は、電圧V1が負の電圧から正の電圧へと切り替わった直後の(1/12)周期以内において、電圧V1と電圧V3とを比較する。切替特定部901は、電圧V1が負の電圧から正の電圧へと切り替わった直後の(1/12)周期以内において、電圧V1が電圧V3よりも大きいと判定した場合、電圧V3が生じている端子a3の接続先の配線をS相の配線と特定する。また、切替特定部901は、電圧V1が負の電圧から正の電圧へと切り替わった直後の(1/12)周期以内において、電圧V1が電圧V3よりも小さいと判定した場合、電圧V3が生じている端子a3の接続先の配線をT相の配線と特定する。
積分値算出部902は、コンバータ電流の大きさが切り替わる時刻に基づいてコンバータ電流の積分値を算出する(ステップS4)。
具体的には、図5で示したように、切替特定部901が電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になる時刻をそれぞれ特定し、特定した時刻を用いて定義した期間1〜期間6における各配線の電圧の大小関係に基づいて、各配線における相を特定する場合を例にコンバータ電流の積分値の算出について説明する。
この場合、切替特定部901は、コンバータ電流の大きさが切り替わる時刻を基準に、三相交流電源10が出力する電圧の所定の期間、例えば1周期を特定する。図7に示すように、三相交流電源10が出力する電圧とコンバータ電流との位相関係は、R相、S相、T相のいずれにおいても同一である。また、R相、S相、T相のぞれぞれは、互いに120度ずつ位相がずれている。したがって、位相が60度変化する時間間隔で、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になる時刻となり、この時刻は、コンバータ電流の大きさが切り替わる時刻と一致する。
つまり、切替特定部901は、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になる任意の時刻を起点とし、その起点となる時刻から、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になることを3度検出したときの時刻までを計測する。また、切替特定部901は、さらに、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になることを3度検出したときの時刻までを計測することで、三相交流電源10が出力する電圧の1周期を特定することができる。
このとき、切替特定部901は、起点となる時刻を検出すると積分開始信号を積分値算出部902に送信する。また、切替特定部901は、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になることを3度検出したときに積分反転信号を積分値算出部902に送信する。また、切替特定部901は、さらに、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になることを3度検出したときに積分終了信号を積分値算出部902に送信する。
積分値算出部902は、切替特定部901から積分開始信号を受信してから積分反転信号を受信するまでコンバータ電流を積分する。また、積分値算出部902は、切替特定部901から積分反転信号を受信してから積分終了信号を受信するまでコンバータ電流を反転させて積分することで、コンバータ電流のオフセットを打ち消して、三相交流電源10が出力する電圧の1周期の間のコンバータ電流の積分値を算出することができる。
また、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になる時間間隔は、三相交流電源10が出力する電圧の位相が60度変化する時間間隔と同一である。そのため、切替特定部901は、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になる任意の時刻を起点とし、その起点となる時刻から、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になることを3度検出したときの時刻までを計測することで、三相交流電源10が出力する電圧の半周期を特定することができる。
このとき、切替特定部901は、起点となる時刻を検出すると積分開始信号を積分値算出部902に送信する。また、切替特定部901は、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になることを3度検出したときに積分終了信号を積分値算出部902に送信する。
積分値算出部902は、切替特定部901から積分開始信号を受信してから積分終了信号を受信するまでコンバータ電流を積分することで、三相交流電源10が出力する電圧の半周期の間のコンバータ電流の積分値を算出することができる。
また、具体的には、図6で示したように、切替特定部901は、電圧V1が負の電圧から正の電圧へと切り替わる時刻をそれぞれ特定し、特定した時刻とコンバータ電流の大きさが切り替わる時刻との差、すなわち、コンバータ電流の大きさが切り替わる時刻からのオフセット時間を特定する場合を例にコンバータ電流の積分値の算出について説明する。
この場合、切替特定部901は、電圧V1が負の電圧から正の電圧へと切り替わる時刻、すなわち、ゼロクロス点を示す時刻と、コンバータ電流の大きさが切り替わる時刻との差から、三相交流電源10が出力する電圧の所定の期間、例えば1周期を特定する。図7からわかるように、電圧V1が負の電圧から正の電圧へと切り替わる時刻は、端子a1を流れるコンバータ電流I1が負の電流から正の電流に変化する途中のゼロとなる期間の中央の時刻とほぼ一致する。つまり、電圧V1が負の電圧から正の電圧へと切り替わる時刻は、コンバータ電流I1がゼロから正の電流に切り替わる時刻と、約30度の位相差に相当するオフセット時間を有する。また、位相が60度変化する時間間隔で、コンバータ電流の大きさが切り替わることがわかっている。そのため、電圧V1が負の電圧から正の電圧へと切り替わる時刻とコンバータ電流の大きさが切り替わる時刻との対応関係は、事前にわかる。また、電圧V1が正の電圧から負の電圧へと切り替わる時刻と、電圧V1が負の電圧から正の電圧へと切り替わる時刻とは、三相交流電源10が出力する電圧の半周期の差があることがわかっている。そのため、電圧V1が正の電圧から負の電圧へと切り替わる時刻とコンバータ電流の大きさが切り替わる時刻との対応関係も事前にわかる。
つまり、切替特定部901は、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になる任意の時刻を起点とし、その起点となる時刻から、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になることを3度検出したときの時刻までを計測する。また、切替特定部901は、さらに、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になることを3度検出したときの時刻までを計測することで、三相交流電源10が出力する電圧の1周期を特定することができる。
このとき、切替特定部901は、起点となる時刻を検出すると積分開始信号を積分値算出部902に送信する。また、切替特定部901は、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になることを3度検出したときに積分反転信号を積分値算出部902に送信する。また、切替特定部901は、さらに、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になることを3度検出したときに積分終了信号を積分値算出部902に送信する。
積分値算出部902は、切替特定部901から積分開始信号を受信してから積分反転信号を受信するまでコンバータ電流を積分する。また、積分値算出部902は、切替特定部901から積分反転信号を受信してから積分終了信号を受信するまでコンバータ電流を反転させて積分することで、コンバータ電流のオフセットを打ち消して、三相交流電源10が出力する電圧の1周期の間のコンバータ電流の積分値を算出することができる。
また、切替特定部901は、電圧V1が負の電圧から正の電圧へと切り替わる時刻、または、電圧V1が正の電圧から負の電圧へと切り替わる時刻、すなわち、ゼロクロス点を示す時刻を基準にオフセット時間を用いることで、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になる任意の時刻を特定することができる。そして、切替特定部901は、特定した電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になる任意の時刻を起点とし、その起点となる時刻から、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になることを3度検出したときの時刻までを計測することで、三相交流電源10が出力する電圧の半周期を特定することができる。
このとき、切替特定部901は、起点となる時刻を検出すると積分開始信号を積分値算出部902に送信する。また、切替特定部901は、電圧V1、電圧V2、電圧V3のうちの2つの電圧が同一になることを3度検出したときに積分終了信号を積分値算出部902に送信する。
積分値算出部902は、切替特定部901から積分開始信号を受信してから積分終了信号を受信するまでコンバータ電流を積分する。これにより、積分値算出部902は、三相交流電源10が出力する電圧の半周期の間のコンバータ電流の積分値を算出することができる。
積分値算出部902は、積分し加算したコンバータ電流の積分値を配線相特定部903に送信する。
配線相特定部903は、積分値算出部902からコンバータ電流の積分値を受信する。
配線相特定部903は、積分値算出部902が算出したコンバータ電流の積分値に基づいて、カレントトランスが接続される配線がR相、S相、T相のいずれの相の電流が流れる配線であるかを特定する(ステップS5)。
具体的には、例えば、積分値算出部902は、切替特定部901から積分開始信号を受信してから積分反転信号を受信するまで図8に示すようにコンバータ電流をそのままとして積分する。積分値算出部902は、積分開始信号を受信してから積分反転信号を受信するまでの積分結果に、切替特定部901から積分反転信号を受信してから積分終了信号を受信するまで図8に示すようにコンバータ電流を反転させて積分した結果を加算する。
この場合、配線相特定部903は、記憶部908から図9に示す判定表TBL1を読み出す。図9に示す判定表TBL1は、図8で示したコンバータ電流を0度〜360度までの1周期の間積分したときの正しい積分値を示している。
配線相特定部903は、例えば、図8で示したコンバータ電流について、R相の配線に対応するカレントトランス301aの接続が正しいか否かを判定する場合には、図8におけるI1の前半の半周期が正の電流であるため、判定表TBL1における“R(正)”の欄を参照する。なお、判定表TBL1における数値は、図8における1つのマス目を“1”とし、“+”は正の電流値を表し、“−”は負の電流値、すなわち、逆方向に流れる電流を表している。
配線相特定部903は、図8で示したR相についてのコンバータ電流を0度〜360度まで積分した場合、30度〜150度までの“+8”、210度〜330度までの“+8”を加算して、R相のコンバータ電流の積分値を“+16”と算出する。配線相特定部903は、算出した積分値“+16”と、判定表TBL1における“R(正)”の欄における“+16”とを比較して一致する、すなわち、R相の配線に対応するカレントトランス301aの接続が正しいと判定する。配線相特定部903は、この比較において一致しない場合に、その相に対応するカレントトランスの接続に誤りがあると判定する。
配線相特定部903は、T相の配線に対応するカレントトランス301bについて、位相の範囲を変更し、同様の判定を行う。
配線情報書込部904は、配線相特定部903によるカレントトランスのそれぞれが接続される配線の相を確認すると、実際の系統電圧検出部20からの電圧を検出する端子と配線との対応関係、及び、実際のカレントトランスと配線との対応関係を記憶部908に書き込む。
アクティブフィルタ90は、認識している接続が実際の接続と異なっていると判定した場合、現在の実際の接続は変更せず、データ処理上、実際の接続に合うようにデータの入れ替えなどの処理を行うことで、正しいデータ処理を行う。例えば、アクティブフィルタ90は、R相と認識している接続が実際にはS相に接続されていると判定した場合、R相のデータとして扱っているデータをS相のデータとして処理することで、正しいデータ処理を行う。そして、アクティブフィルタ90は、モータ駆動装置1において発生した高調波を打ち消す信号を生成し、高調波歪を低減する。
具体的には、補償電流特定部906は、系統電圧検出部20が検出した電圧とコンバータ電流検出部30が検出した電流とに基づいて、R相の電圧、S相の電圧、T相の電圧のそれぞれを正弦波になるように補正するためのR相の補正電流、S相の補償電流、T相の補償電流のそれぞれを特定する。
電流補償部907は、補償電流特定部906が特定したR相の補正電流の大きさ、S相の補正電流の大きさ、T相の補正電流の大きさのそれぞれを含む補正信号を電流補正部100に送信する。
電流補正部100は、アクティブフィルタ90からの補正信号に基づいて、R相の配線、S相の配線、T相の配線に電流を流し、三相交流電源10の出力、すなわち、モータ駆動装置1の最上流部において、歪の少ない正弦波に電圧を補正する。
このとき、電流補正部100は、端子a1〜a3とは異なる図示していない3つの端子に接続が切り替えられ、その3つの端子からR相の配線、S相の配線、T相の配線に電流を流す制御信号を受信して配線に電流を流してもよい。また、電流補正部100は、図10に示すように、系統電圧検出部20とは異なる構成を有し、3つの端子c1、c2、c3から電流が供給されてもよい。
なお、上述した実施形態においては、アクティブフィルタ90は、報知部905を備えていないが、これに限られない。例えば、他の実施形態においては、アクティブフィルタ90は、報知部905を備え、配線相特定部903が、カレントトランスの接続に誤りがあると判定した場合に、誤りがあることを示す警告信号を報知部905に送信し、報知部905が、警告信号に応じてカレントトランスの接続に誤りがあることを報知するものであってもよい。
上述のように、アクティブフィルタ90は、ステップS1の処理により、端子a1の接続先の配線をR相の配線と認識することで、基準となる配線を特定する。そして、アクティブフィルタ90は、R相の配線を基準にS相の配線とT相の配線とを判定するため、配線の基準を決めない通常の場合における3つの配線についての判定回数6(組み合わせ数6)を2つの配線についての判定回数2回(組み合わせ数2)に低減することができる。
以上、本発明の一実施形態によるアクティブフィルタ90を備えるモータ駆動装置1について説明した。
本発明の一実施形態によるアクティブフィルタ90において、切替特定部901は、電源系統における三相交流電源10に接続されるR相の配線、S相の配線、T相の配線の3つの配線における3つの異なる電圧の位相に基づいて、それら3つの配線のうちの少なくとも1つに接続されるカレントトランスが検出するコンバータ電流の大きさが切り替わる時刻を特定する。積分値算出部902は、コンバータ電流の大きさが切り替わる時刻に基づいてコンバータ電流の積分値を算出する。配線相特定部903は、コンバータ電流の積分値に基づいてカレントトランスが接続される配線がR相、S相、T相のいずれの相の電流が流れる配線であるかを特定する。
こうすることで、アクティブフィルタ90は、三相交流電源10が電力を出力する各配線がどの相に対応する配線であるかを適切に認識することができる。
なお、本発明の一実施形態によるアクティブフィルタ90は、R相に対応するカレントトランス301aと、T相に対応するカレントトランス301bとを備えるものとしたが、本発明の他の実施形態によるアクティブフィルタ90は、R相に対応するカレントトランス301aと、T相に対応するカレントトランス301bとに加えて、S相に対応するカレントトランスを備えていてもよい。また、本発明の別の実施形態によるアクティブフィルタ90は、1つのカレントトランスを備え、R相の配線、S相の配線、T相の配線のそれぞれに順次接続を切り替えるものであってもよい。
なお、本発明の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
記憶部のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、記憶部のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
本発明の実施形態について説明したが、上述のモータ駆動装置1のそれぞれは内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータがそのプログラムを実行するようにしてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、発明の範囲を限定しない。これらの実施形態は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、省略、置き換え、変更を行ってよい。
1・・・モータ駆動装置
10・・・三相交流電源
20・・・系統電圧検出部
30・・・コンバータ電流検出部
40・・・ノイズフィルタ
50・・・ダイオードモジュール
60・・・平滑化コンデンサ
70・・・インテリジェントパワーモジュール
80・・・コンプレッサモータ
90・・・アクティブフィルタ
100・・・電流補正部
110・・・平滑リアクトル
301a、301b・・・カレントトランス
901・・・切替特定部
902・・・積分値算出部
903・・・配線相特定部
904・・・配線情報書込部
905・・・報知部
906・・・補償電流特定部
907・・・電流補償部
908・・・記憶部

Claims (6)

  1. 電源系統における三相交流電源に接続される3つの配線における3つの異なる電圧の位相に基づいて、前記3つの配線のうちの少なくとも1つに接続されるカレントトランスが検出するコンバータ電流の大きさが切り替わる時刻に基づいて前記三相交流電源が出力する三相交流電圧の1周期を特定する切替特定部と、
    前記1周期のうちの半周期における前記コンバータ電流の積分値と、前記1周期のうちの残りの半周期における前記コンバータ電流を反転させた電流の積分値を算出する積分値算出部と、
    前記1周期のうちの半周期における前記コンバータ電流の積分値と、前記1周期のうちの残りの半周期における前記コンバータ電流を反転させた電流の積分値に基づいて前記カレントトランスが接続される配線が前記3つの異なる電圧の位相に対応する前記3つの配線のうちのどの配線であるかを特定する配線相特定部と、
    を備える接続相認識装置。
  2. 前記切替特定部は、
    前記コンバータ電流が切り替わる時刻のそれぞれから所定のオフセット時間だけずれた時刻を特定し、
    前記積分値算出部は、
    前記所定のオフセット時間だけずれた時刻に基づいて前記コンバータ電流の積分値を算出する、
    請求項に記載の接続相認識装置。
  3. 前記配線相特定部による前記カレントトランスが接続される配線が前記3つの異なる電圧の位相に対応する前記3つの配線のうちのどの配線であるかを示す特定結果を、前記カレントトランスと前記配線との対応関係を記憶する記憶部に書きこむ配線情報書込部、
    を備える請求項1または請求項に記載の接続相認識装置。
  4. 前記配線相特定部による前記カレントトランスが接続される配線が前記3つの異なる電圧の位相に対応する前記3つの配線のうちのどの配線であるかを示す特定結果が記憶部が記憶する対応関係と異なる場合に警告を出力する報知部、
    を備える請求項1から請求項の何れか一項に記載の接続相認識装置。
  5. 電源系統における三相交流電源に接続される3つの配線における3つの異なる電圧の位相に基づいて、前記3つの配線のうちの少なくとも1つに接続されるカレントトランスが検出するコンバータ電流の大きさが切り替わる時刻に基づいて前記三相交流電源が出力する三相交流電圧の1周期を特定することと、
    前記1周期のうちの半周期における前記コンバータ電流の積分値と、前記1周期のうちの残りの半周期における前記コンバータ電流を反転させた電流の積分値を算出することと、
    前記1周期のうちの半周期における前記コンバータ電流の積分値と、前記1周期のうちの残りの半周期における前記コンバータ電流を反転させた電流の積分値に基づいて前記カレントトランスが接続される配線が前記3つの異なる電圧の位相に対応する前記3つの配線のうちのどの配線であるかを特定することと、
    を含む制御方法。
  6. コンピュータに、
    電源系統における三相交流電源に接続される3つの配線における3つの異なる電圧の位相に基づいて、前記3つの配線のうちの少なくとも1つに接続されるカレントトランスが検出するコンバータ電流の大きさが切り替わる時刻に基づいて前記三相交流電源が出力する三相交流電圧の1周期を特定することと、
    前記1周期のうちの半周期における前記コンバータ電流の積分値と、前記1周期のうちの残りの半周期における前記コンバータ電流を反転させた電流の積分値を算出することと、
    前記1周期のうちの半周期における前記コンバータ電流の積分値と、前記1周期のうちの残りの半周期における前記コンバータ電流を反転させた電流の積分値に基づいて前記カレントトランスが接続される配線が前記3つの異なる電圧の位相に対応する前記3つの配線のうちのどの配線であるかを特定することと、
    を実行させるプログラム。
JP2016256595A 2016-12-28 2016-12-28 接続相認識装置、制御方法及びプログラム Active JP6596753B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016256595A JP6596753B2 (ja) 2016-12-28 2016-12-28 接続相認識装置、制御方法及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016256595A JP6596753B2 (ja) 2016-12-28 2016-12-28 接続相認識装置、制御方法及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018109539A JP2018109539A (ja) 2018-07-12
JP6596753B2 true JP6596753B2 (ja) 2019-10-30

Family

ID=62844507

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016256595A Active JP6596753B2 (ja) 2016-12-28 2016-12-28 接続相認識装置、制御方法及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6596753B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112345975B (zh) * 2019-07-22 2022-08-26 深圳市创能亿科科技开发有限公司 导线的识别系统和方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000258484A (ja) * 1999-03-10 2000-09-22 Hioki Ee Corp 電力測定器における結線状態検出装置
JP4236334B2 (ja) * 1999-05-31 2009-03-11 日置電機株式会社 電力測定装置
JP2005003626A (ja) * 2003-06-16 2005-01-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 三相電源の結線状態判定方法および装置
WO2013061475A1 (ja) * 2011-10-28 2013-05-02 三菱電機株式会社 判定装置、判定方法、およびプログラム
WO2014125590A1 (ja) * 2013-02-14 2014-08-21 三菱電機株式会社 判定装置、判定方法、およびプログラム
JP5814979B2 (ja) * 2013-06-13 2015-11-17 三菱電機株式会社 電力測定装置、判定方法、およびプログラム
JP6332763B2 (ja) * 2016-10-05 2018-05-30 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 アクティブフィルタ制御装置、アクティブフィルタ装置、電力変換装置、制御方法及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018109539A (ja) 2018-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011508580A (ja) Upsの動作を制御するためのシステムおよび方法
WO2013061475A1 (ja) 判定装置、判定方法、およびプログラム
US20140167779A1 (en) Ground Fault Detection System for a Power Supply System
JP2013200225A (ja) 交流入力電圧検出回路
JP6596753B2 (ja) 接続相認識装置、制御方法及びプログラム
CN204361909U (zh) 电力转换装置
JP6543872B2 (ja) 制御装置、制御方法及びプログラム
CN111133665B (zh) 控制装置、控制方法以及存储介质
JP6943731B2 (ja) アクティブフィルタ、アクティブフィルタによる算出方法、モータ駆動装置による制御方法及びプログラム
JP6557934B2 (ja) アクティブフィルタ、制御方法及びプログラム
JP6587134B2 (ja) コンバータ、モータ駆動装置、異常検出方法及びプログラム
CN105075084B (zh) 电力转换装置
JP2017005926A (ja) スイッチング電源用制御icにおける入力前置回路および該入力前置回路を有するスイッチング電源制御装置
JP6596754B2 (ja) アクティブフィルタ、制御方法及びプログラム
CN110618308B (zh) 一种单相变交流电压零点检测方法及装置
JP7089966B2 (ja) コンバータ装置、制御信号特定方法及びプログラム
EP3502723A1 (en) Program, system and method for determination of phase loss alternating power supply
JP7025894B2 (ja) アクティブフィルタ、制御方法及びプログラム
JP6990093B2 (ja) アクティブフィルタ、アクティブフィルタによる制御方法及びプログラム
JPWO2013051100A1 (ja) エレベーターの制御装置
JP6599015B2 (ja) 電力計測装置および電力計測方法
WO2022190542A1 (ja) 駆動装置の制御回路および制御方法
JP7080121B2 (ja) コンバータ装置、制御信号特定方法及びプログラム
JP7328834B2 (ja) コンバータ装置、制御方法及びプログラム
JP5309500B2 (ja) 電源装置及びその欠相判定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20161229

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181109

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190320

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20190320

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20190415

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190604

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190903

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190911

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6596753

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150