JP6595327B2 - 鋳型の積層造型方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鋳型の積層造型方法に関する。
鋳型の造型方法として、3DCADデータに基いて耐火性粒子及び粘結剤等を積層させて鋳型を製造する積層造型法がある(例えば、特許文献1)。当該積層造型法は、木型を用いること無く鋳型を製造することができるため、複雑な形状の鋳型を容易に製造することができるという特徴がある。
前記積層造型法では、鋳型を精度良く作るために、精度よく原料を積層させることが求められる。その為、原料の流動性が良いことが求められる。前記特許文献1に開示されている技術では、固体のスルホン酸系硬化剤で耐火性粒子を被覆して流動性を高めることが提案されている。
また、鋳造後、鋳型に用いた耐火性粒子は、通常、鋳型を破砕して単粒子にした回収砂に種々の方法で再生処理を施して再生砂として再利用される。経済的観点及び廃棄物低減の観点から、鋳物工場では、再生後の耐火性粒子(再生砂)を用いて鋳型を製造することは一般的である(例えば、特許文献2)。
前記再生処理としては、湿式再生法、加熱式再生法、乾式再生法等各種の方法が提案され(例えば非特許文献3)、実施されている。しかしながら、湿式再生法では汚水処理装置を必要とし、そのために設備費を含めた再生費がかさむ。また再生処理後は砂を乾燥させる必要がある。
乾式再生法では、遠心力を利用して砂粒間に摩擦を与え砂粒表面に付着している粘結剤等を除く機械再生法が現在一般的に普及している。しかし、前記積層造型法では、原料の流動性向上、鋳型の強度向上、及び密度向上のために人工砂などの球形度が高く粒径の小さい耐火性粒子を用いていることが多い。その為、摩擦力や衝撃力で残存粘結剤を除去することが難しくなるため、再生効率を高めるためには、再生機を多段に重ねる必要があり、動力原単位が多大にかかる課題がある。粘結剤が残っている再生砂を鋳型の製造に用いると、鋳物にガス欠陥が発生し、ひどい場合は鋳型が不良になることがある。
前記加熱式再生法は、焙焼再生法とも言われ、使用後の鋳型を破砕して得られた回収砂を焙焼し、粘結剤を焼却することによって残存粘結剤を除去する耐火性粒子の再生方法である。当該加熱式再生法では、人工砂のような耐火性粒子の残存粘結剤を除去することができるため、再生砂に起因する鋳物のガス欠陥を抑制することができる。
特許第5249447号 特開平7−9070号公報 「鋳型造型法」、第2版、社団法人日本鋳造技術協会、平成8年11月18日、327〜330頁
しかし、前記特許文献1や2に記載の技術では、鋳型積層時に粘着性が高く、造型の精度が劣る。また、硫黄原子(S)を含む硫酸や有機スルホン酸系の硬化剤を用いるため、使用後の鋳型を焙焼処理するとSOxガスが発生する。SOxガスは、焙焼装置を腐食させるだけでなく、環境面でも悪影響を与えるため、従来の鋳型の積層造型方法用の粘結剤組成物及び硬化剤組成物を用いた鋳型を焙焼処理する場合、SOxガスを処理する装置を別途設ける必要があり、そのために設備費を含めた再生費がかさむ可能性もある。
本発明は、鋳型積層時の原料の流動性が高い鋳型の積層造型方法を提供する。
本発明の鋳型の積層造型方法は、固体カルボン酸を耐火性粒子に被覆する被覆工程、前記固体カルボン酸を被覆した耐火性粒子を含む耐火性粒子層を形成する耐火性粒子層形成工程、及び前記固体カルボン酸が硬化剤として働く樹脂を含む粘結剤組成物を前記耐火性粒子層の所望の領域に供給する粘結剤組成物供給工程を含み、前記耐火性粒子層形成工程及び前記粘結剤組成物供給工程を順次繰り返して鋳型を製造する。
本発明によれば、鋳型積層時の原料の流動性が高い鋳型の積層造型方法を提供することができる。
<鋳型の積層造型方法>
本実施形態の鋳型の積層造型方法は、固体カルボン酸を耐火性粒子に被覆する被覆工程、前記固体カルボン酸を被覆した耐火性粒子を含む耐火性粒子層を形成する耐火性粒子層形成工程、及び前記固体カルボン酸が硬化剤として働く樹脂を含む粘結剤組成物を前記耐火性粒子層の所望の領域に供給する粘結剤組成物供給工程を含み、前記耐火性粒子層形成工程及び前記粘結剤組成物供給工程を順次繰り返して鋳型を製造する。本実施形態の鋳型の積層造型方法では、硬化剤である固体カルボン酸を耐火性粒子に被覆して用いていることから液体の硬化剤を用いる場合よりも流動性が高い。そのため、耐火性粒子層形成工程において、耐火性粒子及び硬化剤を精度よく供給することができる。
〔被覆工程〕
[固体カルボン酸]
前記固体カルボン酸は、融点が25℃以上のカルボン酸である。前記固体カルボン酸としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、無水乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、o−ヒドロキシ安息香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸(没食子酸)、2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、3,6−ジヒドロキシフタル酸、4−ヒドロキシフタル酸等が例示できるが、硫黄原子含有硬化剤を用いること無く実用的な鋳型の硬化速度及び鋳型強度を得る観点から、前記固体カルボン酸が2,6‐ジヒドロキシ安息香酸、シュウ酸、及びマレイン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種以上が好ましく、2,6‐ジヒドロキシ安息香酸がより好ましい。
前記固体カルボン酸は、硫黄原子含有硬化剤を用いること無く実用的な鋳型の硬化速度及び鋳型強度を得る観点から、酸解離定数pKaが0以上5以下の範囲であることが好ましく、0以上4以下の範囲であることがより好ましい。
[その他の成分]
更に、前記硬化剤は、前記固体カルボン酸以外の硬化剤として、例えばキシレンスルホン酸(特に、m−キシレンスルホン酸)及びトルエンスルホン酸(特に、p−トルエンスルホン酸)等のスルホン酸系化合物、リン酸系化合物、硫酸等を含有しても良い。ただし、スルホン酸や硫酸などの硫黄を含む酸を含有する硬化剤を使用した場合、焙焼再生時にSOxガスが発生するため、硬化剤中の硫黄を含む酸の含有量は、30質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましく、1質量%以下がより更に好ましく、硬化剤が硫黄を含む酸を含まず、硬化剤としてカルボン酸のみを含有することが好ましい。この場合、焙焼再生時のSOxガスの発生量をゼロにすることができる。
[耐火性粒子]
前記耐火性粒子は、天然砂であってもよく、人工砂であってもよい。当該天然砂としては、石英質を主成分とする珪砂、クロマイト砂、ジルコン砂、オリビン砂、アルミナ砂等が例示できる。当該人工砂としては、合成ムライト砂、Alを主成分とするAl系の鋳物砂、SiO/Al系の鋳物砂、SiO/MgO系の鋳物砂、SiO/Al/ZrO系の鋳物砂、スラグ由来の鋳物砂等が例示できる。当該人工砂とは、天然より産出する鋳物砂ではなく、人工的に金属酸化物の成分を調製し、溶融または焼結した鋳物砂のことを表す。また、使用済みの耐火性粒子を回収した回収砂や、回収砂に再生処理を施した再生砂なども使用できる。前記再生砂は、鋳物のガス欠陥を抑制する観点から焙焼再生法で再生処理された再生砂(焙焼再生砂)が好ましい。これらは単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。これらの中でも、鋳型強度向上の観点から、人工砂が好ましく、当該人工砂の中でも、合成ムライト砂、Al系の鋳物砂、SiO/Al系の鋳物砂、及びSiO/Al/ZrO系の鋳物砂からなる群より選ばれる少なくとも1種以上が好ましい。
また、前記再生砂としては、鋳型強度を発現する観点から、残留粘結剤の量の指標である強熱減量(LOI)が0.05〜5質量%である再生砂が好適に使用できる。ガス欠陥を抑制する観点、及び鋳型強度発現の観点から、LOIが2質量%以下が好ましく、更に1質量%以下が好ましく、0.7質量%以下が更に好ましい。LOIは、再生珪砂においては空気中で1000℃、1時間処理した時、再生人工砂、再生クロマイト砂においては空気中で500℃、2時間処理した時の質量減少率を指す。LOIは、JACT試験法S−2に基づき測定される。
前記耐火性粒子の平均粒子径は、鋳型品質及び鋳型強度向上の観点、及び積層造形法による鋳型の造型しやすさの観点から、50μm以上が好ましく、75μm以上がより好ましい。前記耐火性粒子の平均粒子径は、鋳型品質及び鋳型強度向上の観点、及び積層造形法による鋳型の造型しやすさの観点から、300μm以下が好ましく、150μm以下がより好ましい。本明細書において、平均粒子径は、下記方法により測定する。
[平均粒子径の測定方法]
耐火性粒子の粒子投影断面からの球形度=1の場合は直径(mm)を測定し、一方、球形度<1の場合は耐火性粒子の長軸径(mm)と短軸径(mm)を測定して(長軸径+短軸径)/2を求め、任意の100個の耐火性粒子につき、それぞれ得られた値を平均して平均粒径(mm)とする。長軸径と短軸径は、以下のように定義される。粒子を平面上に安定させ、その粒子の平面上への投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最小となる粒子の幅を短軸径といい、一方、この平行線に直角な方向の2本の平行線で粒子をはさむときの距離を長軸径という。
前記耐火性粒子の球形度は、鋳型品質及び鋳型強度向上の観点、及び積層造形法による鋳型の造型しやすさの観点から、0.95以上が好ましく、0.98以上がより好ましく、0.99以上が更に好ましい。本明細書において、球形度は、光学顕微鏡またはデジタルスコープ(例えば、キーエンス社製、VH−8000型)により得られた該粒子の像(写真)を画像解析することにより、該粒子の粒子投影断面の面積及び該断面の周囲長を求め、次いで、〔粒子投影断面の面積(mm)と同じ面積の真円の円周長(mm)〕/〔粒子投影断面の周囲長(mm)〕を計算し、任意の50個の耐火性粒子につき、それぞれ得られた値を平均して求めることができる。
前記固体カルボン酸を前記耐火性粒子に被覆する手段は特に限定されない。一例としては、固体カルボン酸を溶媒に溶解させ、固体カルボン酸が溶解した溶媒を耐火性粒子と混合した後、前記溶媒を揮散させて除去する方法、固体カルボン酸を加熱溶融して耐火性粒子と混合した後に冷却する方法、固体カルボン酸と砂をそのまま常温下で混合する方法等が挙げられる。前記固体カルボン酸は、キシレンスルホン酸やトルエンスルホン酸等、スルホ基を有するスルホン酸系硬化剤よりも溶媒との親和性が低い。そのため、固体カルボン酸を溶解させている溶媒は、スルホン酸系硬化剤を溶解させた溶媒よりも早く揮散する。従って、前記溶媒を揮散させて除去する方法で硬化剤を耐火性粒子に被覆する場合、前記固体カルボン酸は、スルホン酸系硬化剤よりも効率的に耐火性粒子に被覆することができる。
前記耐火性粒子を被覆する前記固体カルボン酸の量は、実用的な強度を有する鋳型を得る観点から、耐火性粒子100質量部に対して0.1質量部以上が好ましく、0.4質量部以上がより好ましい。前記耐火性粒子を被覆する前記固体カルボン酸の量は、ガス欠陥防止の観点から、耐火性粒子100質量部に対して2.0質量部以下が好ましく、1.0質量部以下がより好ましい。
〔耐火性粒子層形成工程〕
前記固体カルボン酸を被覆した耐火性粒子を含む耐火性粒子層を形成する手法は、特に限定されない。一例としては、コーターによって耐火性粒子を均一に広げ、耐火性粒子層を形成する手法が挙げられる。
前記耐火性粒子層形成工程で形成される耐火性粒子層の厚みは、実用的な強度を有する鋳型を得る観点から、200〜500μmの範囲とすることが好ましい。より好ましくは200〜300μmの範囲である。
〔粘結剤組成物供給工程〕
[粘結剤組成物]
前記粘結剤組成物は、鋳型の製造に用いられ、前記固体カルボン酸が硬化剤として働く樹脂であれば特に限定されない。当該樹脂としては、フルフリルアルコール、フルフリルアルコールの縮合物、フルフリルアルコールとアルデヒド類の縮合物、フルフリルアルコールと尿素とアルデヒド類の縮合物、尿素とエチレン尿素とアルデヒド類の縮合物、メラミンとアルデヒド類の縮合物、及び尿素とアルデヒド類の縮合物、フルフラール、5‐ヒドロキシメチルフルフラール、5‐アセトキシメチルフルフラール、2,5−ビスヒドロキシメチルフラン、レゾルシン、ピロガロールの群から選ばれる1種からなるものや、これらの群から選ばれる2種以上の混合物からなるものが使用できる。また、これらの群から選ばれる2種以上の共縮合物からなるものも使用できる。これらの中でも、鋳型強度及び硬化速度の観点から、フルフリルアルコール、フルフリルアルコールの縮合物及びフルフリルアルコールと尿素とアルデヒド類の縮合物、尿素とエチレン尿素とアルデヒド類の縮合物、フルフラール、5‐ヒドロキシメチルフルフラール、レゾルシンから選ばれる1種以上、並びにこれらの共縮合物を使用するのが好ましく、フルフリルアルコール、フルフリルアルコールの縮合物及びフルフリルアルコールと尿素とアルデヒド類の縮合物、尿素とエチレン尿素とアルデヒド類の縮合物、フルフラールがより好ましい。
前記粘結剤組成物には、シランカップリング剤等の添加剤や、メタノール等の溶剤等が本実施形態の効果を損なわない範囲で含まれていても良い。
前記粘結剤組成物を供給する手段としては、3DCADデータに基づく前記耐火性粒子層の所望の領域にインクジェットノズルヘッドを走査させて、粘結剤組成物を供給する手法が挙げられる。
前記耐火性粒子層に供給される粘結剤組成物の量は、実用的な強度を有する鋳型を得る観点から、前記固体カルボン酸1質量部に対して1質量部以上になるように供給するのが好ましく、2質量部以上になるように供給するのがより好ましい。前記耐火性粒子層に供給される粘結剤組成物の量は、ガス欠陥防止の観点から、耐火性粒子100質量部に対して5質量部以下になるように供給するのが好ましく、3質量部以下になるように供給するのがより好ましい。
本実施形態の鋳型の積層造型方法では、前記耐火性粒子層形成工程、及び前記粘結剤組成物供給工程を順次繰り返して鋳型を製造する。前記粘結剤組成物が供給された領域では固体カルボン酸によって粘結剤組成物は硬化するため、当該耐火性粒子層は、下層の耐火性粒子層と結合するとともに硬化する。前記粘結剤組成物が供給されていない領域では耐火性粒子層は硬化しないため、容易に除去することができる。
前記鋳型の積層造型方法で得られた鋳型は、硬化剤成分に硫黄原子を有していない場合、鋳物を製造後、焙焼再生法によって耐火性粒子を再生処理してもSOxガスが発生しない。
<流動性の評価>
〔試験例1〕
硬化剤組成物として固体カルボン酸である2,6‐ジヒドロキシ安息香酸の55質量%メタノール溶液とし、これを耐火性粒子(花王株式会社製ムライト系人工砂 ルナモス♯110)1000質量部に対して1.8質量部添加し、気温25℃、湿度55%RHの環境で5分間混練し、混練砂を得た。得られた混練砂について、上端内径10cm、下端内径20cm、高さ30cmのスランプコーンを用いたJIS A 1101:2005のスランプ試験によってスランプ値及びスランプフローを測定し、スランプ値(スランプフロー(cm)/スランプコーン下端内径(cm))を求めて流動性を評価した。同様に、30分間メタノールを揮散させたもの、及び混練後12時間メタノールを揮散させたものについても流動性を評価した。当該スランプ比(スランプフローの比較値)が高いものほど流動性が高いことを示す。
〔試験例2〕
硬化剤組成物の添加量を耐火性粒子100質量部に対して0.7質量部に変更した以外は試験例1と同様に評価した。
〔試験例3〕
硬化剤組成物を液体スルホン酸であるキシレンスルホン酸/硫酸系硬化剤〔花王クエーカー社製 カオーライトナー硬化剤 US−3と、花王クエーカー社製 カオーライトナー硬化剤 C−21との混合物〕に変更した以外は試験例1と同様に評価した。なお、US−3とC−21の質量比(US−3/C−21)は、12/28である。
〔試験例4〕
硬化剤組成物の添加量を耐火性粒子100質量部に対して0.7質量部に変更した以外は試験例3と同様に評価した。
〔試験例5〕
硬化剤組成物を固体スルホン酸であるパラトルエンスルホン酸の55質量%メタノール溶液に変更した以外は試験例1と同様に評価した。
〔試験例6〕
硬化剤組成物の添加量を耐火性粒子100質量部に対して0.7質量部に変更した以外は試験例5と同様に評価した。
試験例1〜6の評価結果を表1に示す。
Figure 0006595327
前記評価結果より、固体カルボン酸を用いた試験例1、2は、スルホン酸系硬化剤を用いた試験例3〜6よりも短時間で溶剤が揮発し、流動性が良くなることが判る。
<実施例>
〔固体カルボン酸被覆耐火性粒子の製造例〕
2,6‐ジヒドロキシ安息香酸55質量%メタノール溶液を耐火性粒子(花王株式会社製ムライト系人工砂 ルナモス♯100)1000質量部に対して7質量部添加し、混練しながらメタノールを揮散させて2,6‐ジヒドロキシ安息香酸が被覆した耐火性粒子(固体カルボン酸被覆耐火性粒子)を製造した。
〔鋳型の造型〕
前記2,6‐ジヒドロキシ安息香酸が被覆した耐火性粒子を平らな表面上に均一に拡げて耐火性粒子層を形成し、所望の領域に表2に記載の組成の粘結剤組成物を耐火性粒子100質量部に対して2.3質量部となるように供給した。一層の厚さは250μmとし、耐火性粒子層の形成と所望の領域への粘結剤組成物の供給を順次繰り返し、鋳型を造型した。なお、表2中に記載の尿素とエチレン尿素とホルムアルデヒドの共縮合物の製造例を以下に示す。
〔尿素とエチレン尿素とホルムアルデヒドの共縮合物の製造例〕
三ツ口フラスコに37%ホルムアルデヒド液100質量部と、エチレン尿素106質量部と、尿素25質量部とを混合し、100℃で3時間反応させ、尿素とエチレン尿素とホルムアルデヒドの共縮合物を得た。
Figure 0006595327
得られた鋳型には硫黄原子が含まれていない筈なので、使用後の鋳型を焙焼処理した場合にはSOxガスが発生しないこともいえる。

Claims (5)

  1. 固体カルボン酸を耐火性粒子に被覆する被覆工程、前記固体カルボン酸を被覆した耐火性粒子を含む耐火性粒子層を形成する耐火性粒子層形成工程、及び前記固体カルボン酸が硬化剤として働く樹脂を含む粘結剤組成物を前記耐火性粒子層の所望の領域に供給する粘結剤組成物供給工程を含み、前記耐火性粒子層形成工程及び前記粘結剤組成物供給工程を順次繰り返して鋳型を製造する、鋳型の積層造型方法であって、
    前記固体カルボン酸が、2,6−ジヒドロキシ安息香酸であり、
    前記耐火性粒子層が、硫黄原子含有硬化剤を含まない、鋳型の積層造型方法
  2. 固体カルボン酸で被覆した耐火性粒子である鋳型積層造型用耐火性粒子であって、
    前記固体カルボン酸が、2,6−ジヒドロキシ安息香酸であり、
    硫黄原子含有硬化剤を含まない、鋳型積層造型用耐火性粒子。
  3. 前記耐火性粒子が球形度0.95以上であり、Alを主成分とする人工砂である請求項に記載の鋳型積層造型用耐火性粒子。
  4. 前記耐火性粒子が焙焼再生砂である請求項又はに記載の鋳型積層造型用耐火性粒子。
  5. 請求項4のいずれか1項に記載の鋳型積層造型用耐火性粒子、及び前記固体カルボン酸によって硬化する樹脂を含有する粘結剤組成物を含む鋳型の積層造型用キット。
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