JP6594859B2 - 有機発光デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、有機発光デバイスに関し、特に、バンクで区画された溝領域にインクを塗布することによって発光素子の機能層を形成した有機発光デバイスに関する。
近年、発光型の表示装置として、基板上に複数の有機EL素子が、縦方向と横方向にマトリックス状に配置された有機EL装置が実用化されている。この有機EL装置は、各有機EL素子が自己発光するので視認性が高く、完全固体素子であるため耐衝撃性に優れる。
有機EL装置において、各有機EL素子は、陽極と陰極とからなる一対の電極対の間に有機発光材料を含む発光層が配設された基本構造を有し、駆動時には、一対の電極対間に電圧を印加し、陽極から発光層に注入されるホールと、陰極から発光層に注入される電子との再結合に伴って発光する。フルカラー表示の有機EL装置においては、このような有機EL素子が、RGB各色のサブピクセルを形成し、隣り合うRGBのサブピクセルが合わさって一画素が形成されている。
有機EL装置において、一般に各有機EL素子の発光層と、隣接する有機EL素子の発光層とは、絶縁材料からなるバンクで仕切られている。また、陽極と発光層との間には、ホール注入層、ホール輸送層又はホール注入兼輸送層といった有機層が必要に応じて介挿され、陰極と発光層との間にも、必要に応じて電子注入層、電子輸送層または電子注入兼輸送層が介挿されている。これらのホール注入層、ホール輸送層、ホール注入兼輸送層、電子注入層、電子輸送層、電子注入兼輸送層などは、総称して機能層といわれている。
このような有機EL装置を製造する際には、特許文献1に示されるように、基板上に縦方向に伸長するストライプ状のバンクを複数本形成して、バンクで区画された溝領域に機能層を形成する工程がある。機能層の形成には、高分子材料や薄膜形成性の良い低分子を含む発光層形成用のインクを、インクジェット法等で溝領域に塗布するウェット方式が多く用いられている。このウェット方式によれば、大型のパネルにおいても有機層や発光層を比較的容易に形成することができる。
また基板上に、縦方向のバンクに加えて、それと直交する横方向にもバンクを形成して、縦方向に隣接する画素領域どうしを区画しているものもある。
このように、基板上にバンクを形成したものに対して、機能層形成用のインクを、ラインバンク間の溝領域全体に連続的に塗布することによって、溝領域の伸長方向において比較的厚みむらの少ない機能層を形成することができる。
特開2007−234232号公報
上記のような有機発光装置において、縦方向に伸長するバンクで区画された溝領域の開口幅を広く設定することもある。例えば、青色の発光素子は、他の色の発光素子と比べて劣化が生じやすいので、その劣化を抑えるために、青色の発光素子を形成する溝領域の幅を他の色の発光素子を形成する溝領域の幅よりも大きく設定して、青色の発光素子に流れる電流密度を低く設定することもある。
ここで、開口幅の広い溝領域において、その溝領域にインクを塗布して形成した機能層の膜厚分布が均一的に形成されないことがある。そして、発光素子内における機能層の膜厚が均一的でなく、膜厚の差が大きいと、駆動時において膜厚の小さい箇所で電流密度が高くなるので、それによって素子が劣化しやすくなることもある。
本発明は、このような課題に鑑み、複数のバンクで区画された溝領域内に発光素子が列設された有機発光デバイスにおいて、発光素子内における機能層の膜厚の差を抑えて、均一的な膜厚分布の機能層を有する有機発光デバイスを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る有機発光デバイスは、下地基板と、当該下地基板の表面に沿った一方向に伸長する複数本の縦バンクと、複数本の縦バンクによって区画された複数の各溝領域内に一方向に沿って列設された複数の発光素子とを備え、各発光素子が、電極対に挟まれた1以上の機能層を有するものであって、複数の溝領域の少なくとも1つには、一方向に沿って伸長し、高さが縦バンクの高さ以下のサブバンクを形成し、前記1以上の機能層のそれぞれが、前記サブバンクを挟んだ両側の溝領域部分にそれぞれ存在する同一材料の部分からなることとした。
ここで、両溝領域部分に存在する1つの機能層の部分同士は、サブバンクの上でつながっていてもよいし、切れていてもよい。
上記態様に係る有機発光デバイスによれば、バンク付基板における複数の縦バンクによって区画されてなる複数の溝領域の少なくとも1つには、1本以上のサブバンクが形成され、その溝領域に列設されている複数の発光素子の各々に含まれる機能層が、サブバンクを挟んで両側の領域部分にまたがって存在している。従って、サブバンクが形成された溝領域の開口幅は広くても、サブバンクによって区画された各溝領域部分の開口幅は狭くなっている。
ここで、溝領域の溝幅が狭いほど、その溝領域にウェット方式で形成される機能層の膜厚分布が均一的なものとなる。よって、サブバンクが形成された発光素子の機能層の膜厚分布は均一的なものとなる。
そして、各発光素子内における機能層の膜厚分布が均一的になると、発光素子内での電流密度の分布も均一的になるので発光素子の長寿命化につながる。また、各発光素子の中での輝度むらも生じにくい。
実施の形態に係る有機EL表示装置1の概略構成を示す模式ブロック図である。 表示パネル10におけるサブピクセル11a,11b,11cの配置形態を示す模式平面図である。 図2のA−A断面での構成を示す模式断面図である。 表示パネル10の製造工程を示す工程図である。 バンク付基板150の概略斜視図である。 (a)バンクを形成する工程においてバンク材料を塗布する工程を説明する図である。(b)バンクを形成する工程において露光工程を説明する図である。(c)バンクを形成する工程において現像工程を説明する図である。(d)バンクを形成する工程においてバンク材料を塗布する工程を説明する図である。(e)バンクを形成する工程において露光工程を説明する図である。(f)バンクを形成する工程において現像工程を説明する図である。 (a)ホール輸送層を形成する工程においてインクを塗布する工程を説明する断面模式図である。(b)ホール輸送層を形成する工程においてインクを塗布する工程を説明する断面模式図である。(c)ホール輸送層を形成する工程においてインクを塗布する工程を説明する断面模式図である。(d)発光層を形成する工程においてインクを塗布する工程を説明する断面模式図である。(e)発光層を形成する工程においてインクを塗布する工程を説明する断面模式図である。(f)発光層を形成する工程においてインクを塗布する工程を説明する断面模式図である。 (a)No.1のバンク付基板において溝領域に形成された機能層の膜厚分布に関する実験結果を示すグラフである。(b)No.2のバンク付基板において溝領域に形成された機能層の膜厚分布に関する実験結果を示すグラフである。(c)No.3のバンク付基板において溝領域に形成された機能層の膜厚分布に関する実験結果を示すグラフである。(d)No.4のバンク付基板において溝領域に形成された機能層の膜厚分布に関する実験結果を示すグラフである。(e)No.5のバンク付基板において溝領域に形成された機能層の膜厚分布に関する実験結果を示すグラフである。 溝領域の開口幅の大きさと、機能層の膜厚分布との関係を示す図表である。 ピクセルバンクを有する表示パネルにおいて、サブバンクを形成する変形例の模式平面図である。
[発明に到る経緯]
本発明者は、下地基板の表面に沿った複数本のバンクによって区画された複数の各溝領域内に複数の発光素子が列設された有機発光デバイスを製造する際に、各溝領域にインクの塗布を行うことによって機能層を形成するときに、形成した機能層において発光素子内で膜厚の違いが発生する度合と、溝領域の開口幅との間に相関関係があることを見出した。
詳しくは、後述する「溝領域の開口幅の大きさと機能層の膜厚分布との関係」で説明するが、溝領域の開口幅が80μm以下の場合は、溝領域内における発光層の膜厚が比較的均一であるのに対して、溝領域の開口幅が80μm以上の場合、溝領域内における発光層の膜厚は、中央部と端部付近とで差が大きくなる。
その原因としては、以下のような内容が考えられる。
溝領域にインクを塗布して形成されたインク層は、表面張力によって溝の中央部で盛り上がった形状となる。
インク層を乾燥する過程においては、コーヒーステイン現象として知られているように、インク層の中央部よりも両端部の方で乾燥速度が速く、それによってインク層の中央部から両端部に向かって流れが生じる。
乾燥後の機能層の形状は、このインクの流れによって中央部から両端部に機能性材料がどの程度分散されるかによって左右される。すなわち、インク層内における流れが弱ければ、中央が盛り上がった形状が機能層の最終形状に反映されて中央部の膜厚が大きくなるが、インク層内で中央部から両端部に向かって十分な流れが形成されると、形成される機能層の中央部の膜厚は減り、両端部の膜厚が大きくなる。
また、溝領域の開口幅が狭ければ、インク層の中央部から両端部までの距離が短いので、インクの流れによって中央部と両端部との間で膜厚の平均化がされやすいが、溝領域の開口幅が広いと、中央部から両端部までの距離が長いため、インクの流れによる膜厚平均化作用が中央部では不十分となり、中央部が若干盛り上がった形状となりやすい。
このような知見に基づいて本発明に至った。
なお、バンクは本来、隣り合う発光素子同士の間を仕切るものであって、発光素子の内部に設けることはないが、本発明者は、バンク付基板におけるバンクによって規定される溝領域内に、サブバンクを設けることとした。
そして、発光素子が形成される領域内をそのサブバンクで区画して、機能層を形成するためのインクを塗布する溝領域の開口幅を狭くすることによって、形成する機能層の膜厚をより均一化することを思い付いた。
[発明の態様]
本発明の一態様に係る有機発光デバイスは、下地基板と、当該下地基板の表面に沿った一方向に伸長する複数本の縦バンクと、複数本の縦バンクによって区画された複数の各溝領域内に一方向に沿って列設された複数の発光素子とを備え、各発光素子が、電極対に挟まれた1以上の機能層を有するものであって、複数の溝領域の少なくとも1つには、一方向に沿って伸長し、高さが縦バンクの高さ以下のサブバンクを形成し、1以上の機能層は、サブバンクを挟んだ両側の溝領域部分にそれぞれ存在する同一材料の部分からなることとした。
この態様の有機発光デバイスによれば、サブバンクが形成されている溝領域の幅は広くても、サブバンクで区画された各溝領域部分の幅は狭くなるので、ウェット方式で形成される機能層の膜厚が均一化される。従って、発光素子内で機能層の膜厚が均一的なものとなるので、駆動時に劣化が生じにくくなり、発光素子の長寿命に寄与する。また、各発光素子の中で輝度むらも生じにくい。
上記態様の有機発光デバイスにおいて、以下のようにしてもよい。
サブバンクは、溝領域内に、一方向に沿って、発光素子の一端から他端まで連続して形成される。
サブバンクの上端は、縦バンクの上端より下地基板の表面からの距離を小さくする。
通常の縦バンクは、機能層の材料が異なる発光素子同士を区画するために高さや溌液性が必要であるが、サブバンクは通常の縦バンクとは違って発光素子内で機能層を区画するものであり、その両側には同じ材料の機能層が存在する。従って、上端が縦バンクの上端よりも下地基板に近くてもよく、むしろ上端が縦バンクの上端よりも下地基板に近い方が好ましい。
各溝領域に、当該溝領域内で一方向に隣接する発光素子同士を区画する横バンクを複数形成する。
これによって、溝領域に列設された複数の発光素子同士の間で、機能層の膜厚を均一化することができる。
ここで、横バンクの上端は、縦バンクの上端よりも下地基板の表面からの距離を小さくする。
下地基板上に、発光素子ごとに機能層の下に画素電極を設け、サブバンクが形成された溝領域に存在する画素電極を、サブバンクを挟んだ両側の機能層にまたがって形成する。
サブバンクを形成する溝領域は、溝幅が80μm以上のものとし、溝領域がサブバンクによって区画されてなる各溝領域部分の幅は80μm以下とする。
下地基板上に存在する複数の溝領域において、溝幅に大小が存在する場合、少なくとも溝幅の最も大きい溝領域にサブバンクを形成する。
本発明の一態様に係る機能層の形成方法は、下地基板と、当該下地基板の表面に沿った一方向に伸長する複数本のバンクとを備えるバンク付基板を準備し、バンク付基板の各溝領域に、発光素子の機能層を形成するためのインクを塗布し、乾燥することによって当該機能層を形成する形成方法であって、バンク付基板にインクを塗付するのに先立って、バンク付基板における複数本のバンクによって区画される複数の溝領域の少なくとも1つに、一方向に沿って伸長する1本以上のサブバンクを形成しておき、サブバンクが形成された溝領域にインクを塗布するときに、当該サブバンクによって区画された両溝領域部分に当該インクを塗布する。
この態様の機能層の形成方法によれば、サブバンクが形成された溝領域の幅は広くても、サブバンクで区画された各溝領域部分の幅は狭くなっているので、機能層形成用のインクを塗布して形成される機能層の膜厚が均一化される。従って、発光素子の機能層は膜厚分布が均一的となり、駆動時における発光素子の劣化が少なくなる。また、各発光素子の中での輝度むらも生じにくい。
ここで、サブバンクは、バンクと比べて、機能層を形成するインクに対する撥液性を小さくしてもよい。
これによって、サブバンクに対するインクの塗れ性を高め、サブバンク上へのインクの付着性を高めることができる。
サブバンクが形成された溝領域にインクを塗布するときに、当該サブバンクを覆うようにインクを塗布する。
本発明の一態にかかる有機発光デバイスの製造方法は、下地基板上に機能層を形成することによって有機発光デバイスを製造する方法であって、機能層を形成する際に、上記形態の機能層の形成方法を用いる。
[実施の形態]
以下、実施の形態に係る有機EL装置の構成及び製法について説明する。
1.装置の概略構成
図1および図2を参照しながら、有機EL表示装置1の概略構成を説明する。
図1に示すように、有機EL表示装置1は表示パネル10と、これに接続された駆動・制御回路部20とを備えている。表示パネル10は、有機発光デバイスの一種であって、有機材料の電界発光現象を利用した有機ELパネルである。
図2に示すように、表示パネル10においては、複数の発光素子11a,11b,11cがX方向およびY方向に二次元配置されている。この表示パネル10では、一例として、発光素子11aは赤色光(R)を出射し、発光素子11bは緑色光(G)を出射し、発光素子11cは青色光(B)を出射する。そして、X方向に隣接する3つの発光素子11a,11b,11cで1つの画素が構成されている。
図1に示すように、有機EL表示装置1における駆動・制御回路部20は、4つの駆動回路21〜24と1つの制御回路25とから構成されている。
なお、図2では3つの発光素子11a,11b,11cの組み合わせで1画素を構成する例を示したが、画素の構成はこれに限定されず、4つ以上の発光素子を組み合わせて1つの画素を構成してもよい。
2.表示パネル10の構成
表示パネル10には、図2に示すように、2次元配置された複数の発光素子11a〜11cが設けられている。各発光素子11a〜11cは、図2に示すように、Y方向に延伸する複数の縦バンク(ラインバンク)112と、縦バンク112同士の間に、Y方向に間隔をあけて形成された複数の横バンク113とによって区画された矩形状のサブピクセル領域に存在する。なお、図5において符号12a,12b,12cは、発光素子11a,11b,11cに対応するサブピクセル領域を示している。
図3は、図2のA−A断面を示す模式断面図である。
表示パネル10は、基板100上にTFT層101が形成されてなるTFT基板110をベースとしている。TFT層101は、詳細な図示は省略しているが、ゲート、ソース、ドレインの3電極と、半導体層、パッシベーション膜などで構成されている。
TFT基板110の上には層間絶縁層102が積層されている。
この層間絶縁層102は、上面が略平坦に形成され、その上に発光素子11a〜11cが形成されている。
各発光素子11a〜11cは、基本構成は同じであって、層間絶縁層102の上に順に積層形成された画素電極103及びホール注入層104、ホール輸送層116、発光層117、電子輸送層118、カソード119によって構成されている。
縦バンク112は、層間絶縁層102の上において、ホール注入層104のX方向両縁を覆うように形成されている。
そして、ホール輸送層116、発光層117は、縦バンク112同士の間に積層形成されている。
なお、これらホール輸送層116、発光層117は、Y方向に連続して形成されている。
そして、発光層117の上及び縦バンク112の側面及び頂面の上を全体的に覆うように、電子輸送層118、カソード119および封止層120が順に形成されている。
封止層120は、発光層117などの有機層が水分に晒されたり、空気に晒されたりすることを抑制する機能を持つ。
封止層120の上には、樹脂層121を介して、ブラックマトリクス層122及びカラーフィルタ層123を有する基板124が貼り合せられている。
以上の構成を有する表示パネル10は、トップエミッション型であって、Z方向に光を出射する。
ただし、図2,図3に示されるように、青色発光素子11cは、赤色発光素子11a、緑色発光素子11bよりもX方向の幅(サブピクセル幅)が広く設定されている。
一般的に青色発光素子は、赤色発光素子や緑色発光素子と比べて駆動時に劣化しやすいが、このように青色発光素子11cの幅を広くすることによって電流密度が小さくなるので、劣化を抑えることができる。
そして、この青色発光素子11cが形成されている溝領域125cの中央部には、Y方向に伸長するサブバンク114が形成され、各青色発光素子11cは、サブバンク114の両側にある2つの発光素子部分11c1及び発光素子部分11c2に分かれて存在している。
画素電極103は、層間絶縁層102上において、発光素子11a〜11cごとに独立して設けられた電極であって、層間絶縁層102に設けられたコンタクトホール(不図示)を介して、TFT層101の上部電極(ソースまたはドレインに接続された電極)に接続されている。
図3に示されるように、青色発光素子11cの画素電極103は、サブバンク114の下を通って2つの発光素子部分11c1及び発光素子部分11c2にまたがって形成されており、表示パネル10の駆動時には発光素子部分11c1及び発光素子部分11c2が1つの発光素子として動作するようになっている。
なお、青色発光素子11cの画素電極は、発光素子部分11c1と発光素子部分11c2とに分けて形成してもよいが、発光素子部分11c1と発光素子部分11c2とが1つの発光素子として動作するように、分けた2つの画素電極を電気的に接続する必要がある。
図2,図3に示されるように、各青色発光素子11cの機能層(ホール輸送層116、発光層117)は、サブバンク114を挟んでその両側にある2つの発光素子部分11c1及び発光素子部分11c2に分かれている。
横バンク113及びサブバンク114は、ホール注入層104の上に突出して設けられ、サブバンク114は、溝領域125c内で複数の横バンク113と直交して形成されている。
ここで横バンク113とサブバンク114の高さ(TFT基板110の表面からの距離)は、縦バンク112の高さ以下に設定し、縦バンク112の高さよりも、ある程度低く設定することが好ましい。
(サブバンク114の詳細と効果)
図5は、基板100、層間絶縁層102を備える下地基板上に、縦バンク112、横バンク113、サブバンク114が形成されたバンク付基板150の概略斜視図である。
図5に示すように、バンク付基板150には、縦バンク112で区画された各溝領域125を横切るように複数の横バンク113が形成され、青色の溝領域125c内には、サブバンク114が、Y方向に伸長して形成されている。そして、青色の溝領域125cは、このサブバンク114によって、溝領域部分125c1と溝領域部分125c2に仕切られている。
ここで、青色の溝領域125cの開口幅は80μmを超えているが、各溝領域部分125c1、125c2の開口幅は80μm以下に設定されている。
そして、青色発光素子11cのホール輸送層116及び発光層117が、サブバンク114で分けられた溝領域部分125c1と溝領域部分125c2のそれぞれに分かれた状態で形成されている。
サブバンク114の位置は、必ずしも溝領域125cの中央でなくてもよいが、溝領域125cの中央に縦バンク112と平行にサブバンク114を設けて、溝領域部分125c1と溝領域部分125c2の溝幅を均等にすることが好ましい。
また、サブバンク114は、ホール輸送層116及び発光層117を2つの溝領域部分に分けて形成する役割がある。そのため、必ずしもY方向に沿って青色発光素子11cの一端から他端まで連続していなくてもよいが、Y方向に途切れることなく連続的に形成することが好ましい。
また、サブバンク114が伸長する方向についても、必ずしも縦バンク112に平行でなくてもよく、縦バンク112に沿っていればよい。
溝領域125cにサブバンク114を形成すると、サブバンク114の幅だけ青色サブピクセルの面積が小さくなり、開口率が下がるので、サブバンク114の幅はできるだけ狭い方が望ましい。ただし、製造技術上、サブバンク114の幅を狭くするにも限界があり、10μm以下のバンク幅で製造するのは難しい。
このように、青色発光素子11cのホール輸送層116及び発光層117は、狭い溝領域部分125c1と溝領域部分125c2に分かれて存在し、各溝領域の開口幅は80μm以下と狭くなっているので、ホール輸送層116、及び発光層117はサブピクセル領域内での膜厚の均一性が良好となる。
なお、溝領域の開口幅が80μm以下と狭くすることによって、機能層のサブピクセル領域内での膜厚が均一的になることは、後述する「5.溝領域の開口幅と機能層の膜厚分布に関する実験」の結果(図8,9参照)でも裏付けられている。
発光素子11内における機能層の膜厚分布における膜厚差が大きいと、膜厚の小さい箇所で電流密度が大きくなり、発光素子11が早く劣化する原因となるが、上記のように青色発光素子11cにおいてサブピクセル領域内での機能層(ホール輸送層116、発光層117)の膜厚が均一化されることによって、長寿命化の効果が得られる。また、表示パネル10の画素内で輝度むらが発生するのが抑えられ、表示パネル10の表示性能を向上する効果も得られる。
3.表示パネル10の各部構成材料
基板100:
基板100は、例えば、ガラス基板、石英基板、シリコン基板、硫化モリブデン、銅、亜鉛、アルミニウム、ステンレス、マグネシウム、鉄、ニッケル、金、銀などの金属基板、ガリウム砒素基などの半導体基板、プラスチック基板等を用い形成されている。
プラスチック基板としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂いずれの樹脂を用いてもよい。
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチルベンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオ共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、変形ポリフェニレンオキシド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン樹脂、ポリウレタン、あるいは、これらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられる。また、これらのうち1種、または2種以上を積層した積層体を用いることもできる。
層間絶縁層102:
表示パネル10の製造工程において、エッチング処理、ベーク処理等が施されることがあるので、層間絶縁層102は、それらの処理に対して耐久性を有する材料で形成することが望ましい。層間絶縁層102は、例えば、ポリイミド、ポリアミド、アクリル系樹脂などの有機化合物で形成される。
画素電極103:
表示パネル10はトップエミッション型なので、画素電極103の表面は高い反射性を有することが好ましい。画素電極103は、銀(Ag)またはアルミニウム(Al)を含む金属材料で構成される。
画素電極103は、金属材料からなる単層構造だけではなく、金属層と透明導電層との積層体とすることもできる。透明導電層の材料としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)や酸化インジウム亜鉛(IZO)が挙げられる。
ホール注入層104:
ホール注入層104は、例えば、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、イリジウム(Ir)などの酸化物、あるいは、PEDOT(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸との混合物)などの導電性ポリマー材料からなる。
縦バンク112:
縦バンク112の材料は、横バンク113の材料と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
縦バンク112は、ホール輸送層116や発光層117等をウェット法で形成するインクに対する撥液性を有することが好ましい。従って、縦バンク112の材料としては、フッ素系の樹脂を用いることが好ましい。
縦バンク112の構造は、一層構造だけでなく、二層以上の多層構造を採用することもでき、多層構造の場合には、層毎に上記材料を組み合わせて用いることができる。
横バンク113:
横バンク113は、感光性の有機材料で形成する。有機材料の具体例としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、シロキサン系樹脂、フェノール系樹脂などが挙げられる。
ただし、横バンク113の材料は、有機材料に限られず、SiO2(酸化シリコン)、SiN(窒化シリコン)、SiON(酸窒化シリコン)などの無機絶縁材料で形成してもよい。
サブバンク114:
サブバンク114も、感光性の有機材料で形成する。有機材料の具体例として、例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、シロキサン系樹脂、フェノール系樹脂などが挙げられる。
横バンク113とサブバンク114とは、同じ材料で同時に形成することも可能である。
また、横バンク113及びサブバンク114は、縦バンク112と比べて、ホール輸送層116や発光層117を形成するインクに対する撥液性を低くすることが好ましい。
この横バンク113及びサブバンク114における撥液性の調整は、バンクに使用するバンク材料を変えることによって、あるいは、バンクに対するUV処理条件を変えることによって行うことができる。
ホール輸送層116:
ホール輸送層116は、例えば、ポリフルオレンやその誘導体、あるいはポリアリールアミンやその誘導体などの高分子化合物を用いて形成することができる。
発光層117:
発光層117の材料としては、リパラフェニレンビニレン(PPV)、ポリフルオレン、オキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2−ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体等の蛍光物質等が挙げられる。
電子輸送層118:
電子輸送層118は、例えば、オキサジアゾール誘導体(OXD)、トリアゾール誘導体(TAZ)、フェナンスロリン誘導体(BCP、Bphen)などで形成される。
カソード119:
表示パネル10はトップエミッション型なので、カソード119は光透過性の材料で形成する。具体的な材料は、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)若しくは酸化インジウム亜鉛(IZO)などである。
封止層120:
封止層120も、光透過性の材料で形成される。
封止層120の材料は、例えば、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)などである。また、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)などの材料を用い形成された層の上に、アクリル樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂材料からなる封止樹脂層を設けてもよい。
樹脂層121:
樹脂層121は、透明樹脂材料、例えば、エポキシ系樹脂材料から形成される。ただし、これ以外にもシリコーン系樹脂などを用いることもできる。
ブラックマトリクス層122:
ブラックマトリクス層122は、光吸収性および遮光性に優れる黒色顔料を含む紫外線硬化樹脂材料で形成されている。紫外線硬化樹脂としては、アクリル系の紫外線硬化樹脂材料が挙げられる。
カラーフィルタ層123
カラーフィルタ層123は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色の波長域の可視光を選択的に透過する材料、例えば公知のアクリル樹脂をベースにした材料で形成される。
基板124:
基板124は、上記基板100と同様に、例えば、ガラス基板、石英基板、シリコン基板、硫化モリブデン、銅、亜鉛、アルミニウム、ステンレス、マグネシウム、鉄、ニッケル、金、銀などの金属基板、ガリウム砒素基などの半導体基板、プラスチック基板等を用いることができる。
4.表示パネル10の製造方法
表示パネル10の製造方法について、図4の工程図に基づいて説明する。
表示パネル10の製造においては、先ず、TFT基板を準備する(ステップS1)。このTFT基板は、基板100の上面にTFT層101を形成したものであり、公知の技術で作製される。
次に、TFT基板上に有機材料を塗布して層間絶縁層102を形成する(ステップS2)。
このようにTFT基板上に層間絶縁層102が形成したものを下地基板として、その層間絶縁層102上に、画素電極103およびホール注入層104を順に積層形成する(ステップS3、S4)。画素電極103の形成は、例えば、スパッタリング法若しくは真空蒸着法を用いて金属膜を形成した後、フォトリソグラフィ法およびエッチング法でパターニングすることによってなされる。
ホール注入層104の形成は、例えば、スパッタリング法を用いて酸化金属(例えば、酸化タングステン)からなる膜を形成した後、フォトグラフィ法およびエッチング法を用いてパターニングすることでなされる。
次に、横バンク113及びサブバンク114を形成する(ステップS5)。
この横バンク113及びサブバンク114を形成する工程を図6(a)〜(c)に示す。
ここでは、横バンク113及びサブバンク114を、同じ材料で一括して形成することとする。
図6(a)に示すように、横バンク113及びサブバンク114を形成するためのバンク材料(感光性を有するフォトレジスト材料)を、ホール注入層104上に一様に塗布する。
その後、図6(b)に示すように、塗布されたバンク材料層に、横バンク113及びサブバンク114のパターンに合わせた開口を有するフォトマスクを重ねて、UV照射して露光する。そして図6(c)に示すように、未硬化の余分なバンク材料を現像液で除去することによって横バンク113及びサブバンク114を形成する。形成される横バンク113とサブバンク114の高さ(TFT基板の表面からの距離)は同じ高さとなる。
次に、縦バンク112を以下のように形成する(ステップS6)。この縦バンク112を形成する工程を図6(d)〜(f)に示す。
図6(d)に示すように、縦バンク112を形成するためのバンク材料(ネガ型感光性樹脂組成物を)を、横バンク113及びサブバンク114を形成した基板上に一様に塗布する。図6(e)に示すように、塗布したバンク材料層上に、縦バンク112のパターンに合わせた開口を有するフォトマスクを重ねて、フォトマスクの上から露光する。
その後図6(f)に示すように、余分なバンク材料をアルカリ現像液で洗い出すことによって、バンク材料をパターニングして、縦バンク112を形成する。
図5に示されるように、バンク付基板150の上面側には、複数の縦バンク112によって区画された溝領域125がY方向に複数本形成され、さらに各溝領域125が横バンク113によって区画されて複数のサブピクセル領域12(12a,12b、12c)が形成されている。
次に、複数の縦バンク112で区画された各溝領域125に、ホール輸送層116を形成する(ステップS7)。ホール輸送層116の形成は、ウェット法を用い、ホール輸送層116の構成用材料を含むインクを隣り合う縦バンク112間の溝領域に塗布した後、焼成することでなされる。
同様に、複数の縦バンク112で区画された溝領域125に、発光層117を積層形成する(ステップS8)。発光層117の形成についても、上記と同様に、各構成材料を含むインクを塗布した後、焼成することでなされる。
なお、ホール輸送層116及び発光層117の形成工程については後で詳述する。
次に、発光層117および縦バンク112の頂面部を被覆するように、電子輸送層118、カソード119および封止層120を順に積層形成する(ステップS9,S10,S11)。電子輸送層118,カソード119および封止層120は、例えば、真空蒸着法やスパッタリング法を用いて形成することができる。
その後、基板124にカラーフィルタ層123およびブラックマトリクス層122が形成されたカラーフィルタ基板を貼り合わせることによって、表示パネル10が完成する(ステップS12)。
形成される縦バンク112、横バンク113、発光素子11a〜11cの寸法を以下に例示する。
縦バンク112の高さ(層間絶縁層102上面からの高さ)は1μm、幅は30μm。
横バンク113及びサブバンク114の高さ(層間絶縁層102上面からの高さ)は0.5μm、幅は15〜20μm。
各色発光素子11a,11b,11cのY方向長さは300μm。
(ホール輸送層116を形成する工程)
図5に示すバンク付基板150における各溝領域125に対して、ホール輸送層形成用のインクを塗布し乾燥することによってホール輸送層116を形成する。
図7(a)〜(c)は、ホール輸送層用のインクを塗布する様子を示す断面模式図である。
このインクは、ホール輸送層116の材料を溶剤に溶解した溶液である。インクの塗布は、インク塗布装置を用いて、バンク付基板150の各溝領域125a,125b,125cに対して、ノズルヘッドを走査しながら、ノズルヘッドからホール輸送層用のインクを吐出することによって行う。
ノズルヘッドを走査しながら、各溝領域125a,125b,125cの全体にインクを塗布する。
図7(a)は、複数の縦バンク112同士の間の各溝領域125a,125b,125cに、ホール輸送層用のインクを塗布することによってインク層116aが形成された状態を示している。塗布した直後のインク層116aの高さは例えば20μm程度である。
当図に示すように、サブバンク114を有する青色の溝領域125cにおいては、インク層116aは、サブバンク114を挟んだ2つの溝領域部分125c1と溝領域部分125c2にまたがって形成されている。また、インク層116aは、サブバンク114の上を覆うように形成されている。
なお、図には示さないが、各溝領域125a,125b,125cにおいて、インク層116aは、横バンク113の上も覆って形成されている。
各溝領域125a,125b,125cに形成されたインク層116aを乾燥する。このインク層116aの乾燥は、減圧乾燥で行うことが、低温で迅速に乾燥できる点で好ましい。
乾燥に伴って、図7(b)に示すように各インク層116aの体積は減少する。そして、青色の溝領域125cに形成されたインク層116a(B)は、体積の減少に伴って、サブバンク114を挟んだ2つの溝領域部分125c1と溝領域部分125c2に分配される。
そして、溝領域部分125c1と溝領域部分125c2のそれぞれにおいて、インク層116a(B)が乾燥されて、ホール輸送層116が形成される。
乾燥後のホール輸送層116の膜厚は、サブバンク114の高さと比べてかなり小さくなり、数十nm(例えば20nm)である。
(発光層117を形成する工程)
バンク付基板150におけるホール輸送層116が形成された各溝領域125a,125b,125cに対して、発光層形成用のインクを塗布し乾燥することによって発光層117を形成する。
図7(d)〜(f)は、発光層用のインクを塗布する様子を示す断面模式図である。
発光層形成用のインクは、発光層117の材料を溶剤に溶解した溶液である。
このインクの塗布も、インク塗布装置を用いて、バンク付基板150の表面に沿ってノズルヘッドを走査しながら、各溝領域125a,125b,125cに対してノズルヘッドから発光層用のインクを吐出することによって行う。ただし、溝領域125aには赤色発光層用のインク、溝領域125bには緑色発光層用のインク、溝領域125cには青色発光層用のインクを塗布する。
図7(d)は、複数の縦バンク112同士の間の各溝領域125a,125b、125cに、発光層形成用のインクを塗布することによってインク層117a(R),117a(G),117a(B)が形成された状態を示している。当図に示すように、サブバンク114を有する溝領域125cにおいては、インク層117aがサブバンク114の上を覆って形成されている。なお、各溝領域125a,125b,125cにおいて、インク層117aは、横バンク113の上も覆って形成されている。
各溝領域125a,125b,125cに形成されたインク層117aを乾燥する。
このインク層117aの乾燥も、減圧乾燥で行うことによって、低温で迅速に乾燥できる。
図7(e)に示すように、各インク層117aの体積は乾燥に伴って減少するので、溝領域125cに形成されたインク層117a(B)は、サブバンク114で分けられる。そして、溝領域部分125c1と溝領域部分125c2の各々でインク層117a(B)が乾燥されて発光層117(B)が形成される。
乾燥後の発光層117の膜厚も、サブバンク114の高さと比べるとかなり小さな厚みとなる。
(上記ホール輸送層116及び発光層117の形成方法による効果)
上記ホール輸送層116の形成方法によれば、上述したように、青色サブピクセル用の溝領域125cに形成されたインク層116aは、乾燥に伴ってサブバンク114で分けられ、溝領域部分125c1と溝領域部分125c2のそれぞれでインク層116aが乾燥されて、ホール輸送層116が形成される。
すなわち、溝幅の狭い各溝領域部分125c1,125c2において、インク層116aの乾燥がなされるので、形成されるホール輸送層116はサブピクセル領域内での膜厚の均一性が良好となる。
なお、溝領域にインクを塗布して乾燥することによって機能層を形成する際に、溝幅が狭い方が、形成される機能層のサブピクセル領域内での膜厚均一性が良好になることは、下記の「5.溝領域の開口幅と機能層の膜厚分布に関する実験」結果によって裏付けられている。
また、上記発光層117の形成方法によっても同様に、溝領域125cに形成されたインク層117aは、乾燥に伴ってサブバンク114で分けられ、溝領域部分125c1と溝領域部分125c2のそれぞれでインク層117a(B)が乾燥されて、発光層117(B)が形成される。
すなわち、溝幅の狭い各溝領域部分125c1,125c2において、インク層117a(B)の乾燥がなされるので、形成される発光層117はサブピクセル領域内での膜厚の均一性が良好となる。
発光素子11内における機能層の膜厚分布における膜厚差が大きいと、膜厚の小さい箇所で電流密度が大きくなり、発光素子11が早く劣化する原因となるが、上記のように青色発光素子11cにおいてサブピクセル領域内での機能層(ホール輸送層116、発光層117)の膜厚が均一化されることによって、長寿命化の効果が得られる。また、表示パネル10の画素内で輝度むらが発生するのが抑えられ、表示パネル10の表示性能を向上する効果も得られる。
(サブバンク114及び横バンク113の撥液性が低いことによる効果)
上記のように溝領域125cに形成されたインク層116aあるいはインク層117aは、乾燥に伴って、サブバンク114で溝領域部分125c1と溝領域部分125c2に分けられる。
ここで、サブバンク114のインクに対する撥液性が高いと、乾燥の途中で、サブバンク114上に存在するインクが溝領域部分125c1と溝領域部分125c2のいずれか一方に流れ込んでしまうことがあるが、サブバンク114のインクに対する撥液性が低いと、サブバンク114上にインクがある程度付着した状態で乾燥される。これによって、インク層116a(B)あるいはインク層117a(B)は、溝領域部分125c1と溝領域部分125c2とに均等に分けられる。これは、青色の発光素子11cを構成する発光素子部分11c1の機能層膜厚と、発光素子部分11c2の機能層膜厚とを均等にする効果を奏する。
また、各溝領域125a,125b,125cに設けられた横バンク113においても、インクに対する撥液性を低くすることによって、横バンク113上にインクがある程度付着した状態で乾燥がなされるので、インク層116aは、Y方向に隣接する2つのサブピクセル領域12の間で均等に分けられる。
これは、Y方向に列設された発光素子11a,11b,11cの機能層膜厚を均等にする効果を奏する。
5.溝領域の開口幅と機能層の膜厚分布に関する実験
溝領域の開口幅をいろいろな値に変えたNo.1〜No.5のバンク付基板を準備し、各バンク付基板の溝領域にウェット法で機能層(ホール輸送層及び青色発光層)を形成し、形成した各機能層の膜厚分布を測定した。
No.1は開口幅が約60μm,No.2は開口幅が約80μm,No.3は開口幅が約100μm,No.4は開口幅が約130μm,No.5は開口幅が約175μmである。
No.1〜5の各バンク付基板に対して、ホール輸送層用のインクを塗布し乾燥してホール輸送層を形成し、青色発光層用のインクを塗布し乾燥して青色発光層を形成した。
ここで、No.1〜5に対しては、同じインクを塗布し、溝領域の面積当たりの塗布量も同等である。
そして、ホール輸送層の膜厚、発光層の膜厚、発光層表面の高さ(すなわちホール輸送層と発光層を合わせた膜厚)の分布を測定した。
図8(a)〜(e)は、その実験結果を示すグラフであって、横軸は溝領域を横断する方向の位置を示し、縦軸は機能層の各位置における膜厚を示す。
No.1〜5のいずれも、機能層(特に発光層)の膜厚分布において、溝領域の端部付近で膜厚が小さくなる部分があり、溝領域の中央部で膜厚が大きくなっているが、開口幅が大きいほど、中央部の膜厚と端部付近の膜厚との差は大きい。
図9は、実験結果から得られた溝領域の開口幅の大きさと機能層の膜厚分布との関係を示す図表である。
開口幅が80μm以下であるNo.1,2では、中央部の膜厚と端部付近の膜厚との差が5μm以下であるのに対して、開口幅が80μm以上のNo.3〜5では中央部の膜厚と端部付近の膜厚との差が5μmより大きく、またNo.3、No.4、No.5の順にその膜厚差が大きくなっている。
この結果から、溝領域の開口幅が80μm以下の場合は、溝領域内に形成される機能層の膜厚分布が比較的均一であるのに対して、溝領域の開口幅が80μm以上の場合、溝領域内の中央部と端部付近とにおける機能層の膜厚差が大きくなるということがいえる。
また、上記実験結果から、溝領域の溝幅が80μm未満の溝領域115a,115bに対してはサブバンクを設けなくても膜厚は均一的になりやすく、一方、溝領域の開口幅が80μm以上である溝領域115cに対しては、サブバンク114を設けて、溝領域の開口幅が80μm以下の溝領域部分に区画することが、膜厚の均一化にとって好ましいということもいえる。
[変形例など]
(1)上記実施の形態では、青色の溝領域115c内にサブバンク114を1本だけ設けたが、溝領域115cの幅が大きい場合には溝領域115cにサブバンクを複数本設けてもよい。この場合も、上記の実験結果に基づいて考察すると、サブバンクの本数は、サブバンクで分割された溝領域部分の幅が80μm程度になるように設定すれば、膜厚を均一にする効果が十分に得られる。
例えば、溝領域の幅が240μmの場合、その溝領域に2本のサブバンク(バンク幅15μm)を設けて、幅70μmの3つの溝領域部分に分けることによって、機能層の膜厚を均一化することができる。
(2)上記実施の形態では、青色発光素子11cのホール輸送層116及び発光層117がサブバンク114で区画された2つの溝領域部分125c1,125c2に分かれて存在していたが、例えば、ホール輸送層116は形成せず、発光層117だけがサブバンク114で区画された2つの溝領域部分125c1,125c2に分かれて存在している場合も、同様に青色発光素子11c内における発光層117の膜厚を均一化する効果を奏する。
また、サブバンク114が画素電極103の上に形成されてホール注入層104もサブバンク114で区画された2つの溝領域部分125c1,125c2に分かれて存在していてもよいし、サブバンク114が層間絶縁層102の上に形成されて画素電極103もサブバンク114で区画された2つの溝領域部分125c1,125c2に分かれて存在していてもよい。なお、画素電極103が分かれて存在する場合は、上述したように、2つの画素電極部分が電気的に相互に接続されている必要がある。いずれの場合においても、サブバンク114の上端は、サブバンク114の下端の位置に関わらず、縦バンク112の上端よりTFT基板110の表面からの距離が小さいことが好ましい。また、サブバンク114の下端は縦バンク112の下端よりTFT基板110の表面からの距離が大きいか同じであるため、サブバンク114の高さ(厚み)は縦バンク112の高さ(厚み)より小さいことが好ましい。
(3)上記実施の形態では、横バンクとサブバンクとを同じ工程で一括形成したが、横バンクとサブバンクとを別の工程で形成してもよい。また上記実施の形態では、横バンクとサブバンクとを同じ高さに形成したが、横バンクの高さとサブバンクの高さは異なっていてもよい。
また、サブバンクを縦バンクと同じ工程で一括形成することもできる。その場合、サブバンクの高さは縦バンクの高さと同じ高さに形成してもよいが、例えば感光性のバンク材料層を露光して硬化させるときに、ハーフトーンマスクを使い、縦バンクの部分は十分硬化させ、サブバンクの部分は半硬化とすることによって、サブバンクの高さを縦バンクよりも低く形成することもできる。
(4)上記実施の形態では、青色の溝領域115c内にサブバンク114を形成したが、赤色の溝領域115aや緑色の溝領域115bの幅が広い場合には、その溝領域115aや溝領域115bにサブバンク114を設けることによって、赤色の発光素子や緑色の発光素子内の機能層の膜厚を均一化することができる。
(5)上記実施の形態では、表示パネル10のホール輸送層116及び発光層117をウェット方式形成する場合について説明したが、ホール輸送層、発光層以外の機能層をウェット方式で形成する場合、例えば、ホール注入層、電子輸送層、電子注入層をウェット方式で形成する場合にも、同様に実施することができ、同様の効果を得ることができる。
また、有機EL表示パネルに限らず、例えば、有機EL照明における機能層を形成する場合にも適用することができ、同様の効果を得ることができる。
(6)上記実施の形態では、ラインバンクによって区画された溝領域に、サブバンクを形成する場合を説明したが、ピクセルバンクによって区画された溝領域にサブバンクを形成して同様に実施することができる。
図10に、ピクセルバンクを有する表示パネルにおいて、青色の溝領域内にサブバンク114を形成する例を示す。
図10に示すピクセルバンクは、Y方向に伸長する複数の縦バンク112と、X方向に伸長する複数の横バンク113とが交差して形成されている。そして、縦バンク112及び横バンク113で囲まれた各矩形領域に発光素子11a、11b、11cが形成されている。
この変形例にかかる表示パネルにおいても、上記実施の形態と同様に、複数の縦バンク112で区画された各溝領域には、複数の発光素子11(11a,11b,11c)が列設されている。そして、青色の発光素子11cが設けられた溝領域は、赤色の発光素子11a,緑色の発光素子11bと比べて、開口幅が大きく設定されている。
このようにピクセルバンクを備える表示パネルにおいても、上記実施の形態と同様に、青色の溝領域にY方向に伸長するサブバンク114を設け、サブバンク114によって各発光素子11cの機能層を分けることによって同様の効果が得られる。すなわち、サブバンク114によって区画された発光素子部分11c1と発光素子部分11c2は、開口幅が狭くなっているので、機能層の膜厚が均一化されることになる。
(7)上記実施の形態では、トップエミッション型の表示パネル10の機能層を形成する場合を例にとって説明したが、ボトムエミッション型の表示パネルの機能層を形成するのに適用することもでき、同様の効果を得ることができる。
本発明に係る有機発光デバイスは、例えば、家庭用もしくは公共施設、あるいは業務用の各種表示装置、テレビジョン装置、携帯型電子機器用ディスプレイ等に適用することができる。
1 有機EL表示装置
10 表示パネル
11a 赤色発光素子
11b 緑色発光素子
11c 青色発光素子
11c1,11c2 発光素子部分
12 サブピクセル領域
100 基板
101 TFT層
102 層間絶縁層
103 画素電極
104 ホール注入層
110 TFT基板
112 縦バンク
113 横バンク
114 サブバンク
115a 溝領域
115b 溝領域
115c 溝領域
116 ホール輸送層
116a インク層
117 発光層
117a インク層
118 電子輸送層
119 カソード
120 封止層
121樹脂層
124 基板
125a,125b,125c 溝領域
125c1,125c2 溝領域部分
150 バンク付基板

Claims (12)

  1. 下地基板と、当該下地基板の表面に沿った一方向に伸長する複数本の縦バンクと、前記複数本の縦バンクによって区画された複数の溝領域のそれぞれに前記一方向に沿って列設された複数の発光素子とを備え、
    前記各発光素子が、電極対に挟まれた1以上の塗布膜からなる機能層を有し、
    前記複数の溝領域内において、前記機能層は前記一方向に隣接する複数の発光素子にまたがって形成され、
    前記複数の溝領域のうち、溝幅が80μm以上である溝領域には、
    前記一方向に沿って伸長し、高さが前記縦バンクの高さ以下のサブバンクが形成され、
    前記1以上の機能層のそれぞれが、前記サブバンクを挟んだ両側の溝領域部分にそれぞれ存在する同一材料の部分からなり、
    前記溝領域が前記サブバンクによって区画されてなる各溝領域部分の幅は80μm以下である、
    有機発光デバイス。
  2. 前記サブバンクは、前記溝領域内に、
    前記一方向に沿って、前記発光素子の一端から他端まで連続して形成されている、
    請求項1記載の有機発光デバイス。
  3. 前記サブバンクの上端は、前記縦バンクの上端より
    前記下地基板の表面からの距離が小さい、
    請求項1又は2に記載の有機発光デバイス。
  4. 前記各溝領域には、
    前記一方向に隣接する発光素子の間を区画する横バンクが複数形成されており、
    前記機能層は少なくとも1つの前記横バンクを超えて複数の発光素子にまたがって形成されている、
    請求項1〜3のいずれかに記載の有機発光デバイス。
  5. 前記横バンクの上端は、前記縦バンクの上端よりも前記下地基板の表面からの距離が小さい、
    請求項4に記載の有機発光デバイス。
  6. 前記下地基板上には、発光素子ごとに機能層の下に画素電極が設けられ、
    前記サブバンクが形成された溝領域に存在する画素電極は、
    当該サブバンクを挟んだ両側の機能層にまたがって形成されている、
    請求項1〜5のいずれかに記載の有機発光デバイス。
  7. 前記下地基板上に存在する複数の溝領域は、溝幅に大小が存在し、
    溝幅が80μm以上の溝領域には、前記サブバンクが1以上形成され、
    溝幅が80μm未満の溝領域には、前記サブバンクが形成されていない
    請求項1〜6のいずれかに記載の有機発光デバイス。
  8. 前記機能層の膜厚は、前記サブバンクの高さよりも小さい、
    請求項1〜7のいずれかに記載の有機発光デバイス。
  9. 下地基板と、当該下地基板の表面に沿った一方向に伸長する複数本のバンクとを備えるバンク付基板を準備し、前記バンク付基板の各溝領域に、発光素子の機能層を形成するためのインクを塗布し、乾燥することによって当該機能層を形成する形成方法であって、
    前記バンク付基板にインクを塗付するのに先立って、
    前記バンク付基板における複数本のバンクによって区画される複数の溝領域のうち、溝幅が80μm以上である溝領域に前記一方向に沿って伸長する1本以上のサブバンクを形成することで、前記溝領域が前記サブバンクによって区画されてなる各溝領域部分の幅を80μm以下としておき、
    前記サブバンクが形成された溝領域にインクを塗布するときに、当該サブバンクを挟んだ両側の溝領域部分に当該インクを塗布して前記一方向に伸長する機能層を形成し、
    前記サブバンクを含まない溝領域にインクを塗布して、前記一方向に伸長する機能層を形成する
    機能層の形成方法。
  10. 前記サブバンクは、前記バンクと比べて、前記機能層を形成するインクに対する撥液性が小さい、
    請求項9に記載の機能層の形成方法。
  11. 前記サブバンクが形成された溝領域にインクを塗布するときに、当該サブバンクを覆うように前記インクを塗布する、
    請求項9又は10に記載の機能層の形成方法。
  12. 下地基板上に機能層を形成することによって有機発光デバイスを製造する方法であって、
    前記機能層を形成する際に、請求項9〜11のいずれかに記載の機能層の形成方法を用いて、溝領域のそれぞれに複数の発光素子を前記一方向に沿って列設する、
    有機発光デバイスの製造方法。
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