JP2019125501A - 有機el表示パネル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラインバンク方式を採用しつつ、対向電極におけるパネル中央部における電圧降下を抑えて、輝度のバラツキを防止する。【解決手段】基板11上にX方向とY方向とに間隙をおいて配された複数の画素電極13と、X方向に隣接する画素電極13の間をY方向に沿って延伸する電気絶縁性の隔壁14と、隣接する隔壁14に仕切られてY方向に延在する画素電極列上に配された有機発光層16と、有機発光層16上方に共通に配された対向電極17と、対向電極17の上方に保護層18を介して形成された補助電極22とを備え、補助電極22は保護層18の上方に形成された画素上補助電極19と、隔壁14の上方に位置してY方向に延伸するバンク上補助電極20とを含み、バンク上補助電極20と対向電極17、および画素上補助電極19とバンク上補助電極20は、それぞれY方向において連続もしくは所定の間隔をおいて電気的に接続される。【選択図】図3

Description

本発明は、有機EL表示パネル及びその製造方法に関し、特に、対向電極の電圧降下を抑制して画質の劣化を防ぐ技術に関する。
近年、有機EL(Electroluminescence:電界発光)素子の発光を利用した有機EL表示パネルの開発が盛んに行われている。有機EL表示パネルでは、支持材である基板の上面に沿った方向に複数の有機EL素子が配列されており、各有機EL素子の発光により画像を表示する。
例えば、アクティブマトリックス方式の有機EL表示パネルにおいては、各有機EL素子は、基板の上方に、画素ごとの画素電極(下部電極)と、有機発光材料を含む有機発光層と、複数の有機EL素子に共通の対向電極(上部電極)と、をこの順に備え、画素電極及び対向電極から供給された正孔及び電子が有機発光層で再結合することにより有機発光材料が発光する。
いわゆるトップエミッション型の有機EL表示パネルにおいては、対向電極を光透過性材料で構成する必要があるが、通常用いられる光透過性電極であるITO(酸化インジウム錫)などの酸化膜や金属薄膜は、比較的電気抵抗(シート抵抗)が高い。
複数の画素に共通して設けられた対向電極には、その外周部分から電圧が印加されるため、対向電極自身の電気抵抗により、対向電極の画面中央に位置する部分で電圧降下が生じる。そして、対向電極の外周部分から各画素までの距離は画素毎に異なるため、画素毎に画素電極と対向電極との間に印加される電圧にばらつきが生じることとなり、有機EL表示パネルの輝度むらの原因となる。
そこで、例えば、特許文献1においては、対向電極の上方に保護層を介して補助電極を配し、この補助電極と対向電極を電気的に接続することにより、対向電極の中央部における電圧降下をできるだけ抑制しようとしている。
図13(a)は、上記特許文献1に係る有機EL表示パネルの積層構造を示す概略断面図であり、図13(b)は、図13(a)を斜め上方から見たときの斜視図である。
図13(a)に示すように有機EL表示パネルは、絶縁性の基材511と、各有機EL素子を駆動するためのTFT駆動回路が形成されたTFT層512とを含む基板51と、基板51上に形成された層間絶縁層52と、画素50ごとに形成された第1電極(画素電極)53と、隣接する画素を仕切るための隔壁(バンク)60と、真空蒸着法により形成された発光層を含む有機機能層54と、有機機能層54上に配された第2電極(対向電極)55と、第2電極55上に形成された絶縁性の第1保護層56、第2保護層57と、金属からなる第3電極(補助電極)58とを備える。
隔壁60は、各画素50を囲むように格子状に形成されており(いわゆる、ピクセルバンク方式)、第3電極58も、図13(b)に示すように隔壁60の上方において、格子状に形成されている。
この従来例においては、金属で形成され導電性の高い第3電極58が、第1、第2保護層56、57に設けられたコンタクト部59を介して第2電極55と電気的に接続されているため、第2電極の、画面中央部における電圧降下が抑制され、画質の劣化が抑えられるとしている。
また、特許文献1には、上記格子状の第3電極58に代えて、図14の概略断面図に示すように、各画素50を共通して覆う透光性の導電薄膜61を形成し、第1、第2保護層56、57に設けられたコンタクト部59を介して第2電極55と電気的に接続する構成が開示されており、これにより第2電極の有機EL表示パネルの画面中央部における電圧降下を抑制して、画質の劣化が抑えられるとしている。
特開2006−261058号公報
ところが、近年では、製造コストの低減化のため、湿式法により有機発光層を形成する方法が盛んに進められている。この際における有機発光層の膜厚の均一化を図るため、隔壁を格子状ではなく、一方向のみに列状に形成する、いわゆるラインバンク方式が採用される場合が多く、この場合には、図13(b)のピクセルバンク方式のように第3電極58(以下、「バスバー」という。)を格子状に形成することが難しい。その上、高精細化のためバンクの幅が狭くなってきており、それに応じてバスバーの幅も小さくせざるを得ず、その断面積が小さくなって、バスバーの延びる方向における単位長さ当りの抵抗値が高くなる。
また、最近では有機EL表示パネルの大型化がさらに進み、表示パネルの周辺部と中央部との距離が長くなる一方であり、そのため上記従来の構成では、表示パネル中央部での電圧降下を十分に抑制できなくなりつつあり、改善の要請が強い。
本開示の目的は、上記事情に鑑みてなされたものであって、湿式法によるラインバンク方式を採用しつつ、有機EL表示パネルが大型化、高精細化した場合でも、複数の画素電極に対向して配置される対向電極のパネル中央部における電圧降下を抑制して、輝度むらのない良質な画像を表示できる有機EL表示パネルおよびその製造方法を提供することにある。
本開示の一態様に係る有機EL表示パネルは、基板と、前記基板の一方の主面上に、第1方向および前記第1方向と交差する第2方向とに間隙をおいて配された複数の画素電極と、前記基板の主面上における前記第1方向に隣接する前記画素電極の間を、前記第2方向に沿って延伸する電気絶縁性の隔壁と、隣接する前記隔壁に仕切られて第2方向に延在する画素電極列の上方に配された帯状の有機発光層と、複数の前記帯状の有機発光層の上方に共通に配された対向電極と、前記対向電極の上方に配された保護層と、前記保護層の上方に形成された補助電極と、を備え、前記補助電極は、前記保護層の上方に形成された第1補助電極部と、前記隔壁の上方に位置して前記第2方向に延伸する第2補助電極部と、を含み、前記第2補助電極部は、前記第1補助電極部よりも導電性が高く、前記第2補助電極部と前記対向電極、および前記第1補助電極部と前記第2補助電極部は、それぞれ前記第2方向において連続して電気的に接続されるか、もしくは前記第2方向に沿って配された複数の箇所において電気的に接続されることを特徴とする。
また、本開示の別の態様に係る有機EL表示パネルの製造方法は、基板を準備する工程と、前記基板の一方の主面上に、第1方向および前記第1方向と交差する第2方向とに間隙をおいて複数の画素電極を形成する工程と、前記基板の主面上における前記第1方向に隣接する前記画素電極の間を、前記第2方向に沿って延伸する電気絶縁性の隔壁を形成する工程と、隣接する前記隔壁に仕切られて前記第2方向に延在する画素電極列の上方に帯状の有機発光層を形成する工程と、複数の前記帯状の有機発光層の上方に共通な対向電極を形成する工程と、前記対向電極の上方に保護層を形成する工程と、前記保護層の上方に補助電極を形成する工程と、を含み、前記補助電極を形成する工程は、前記保護層の上方に第1補助電極部を成膜する工程と、前記保護層と第1補助電極部の、前記隔壁の上方に位置する部分に前記第2方向に沿ってコンタクト用開口部を形成する工程と、前記第1補助電極部上の、前記隔壁の上方に位置する部分に前記第2方向に沿って延在する第2補助電極部を形成する工程と、を含み、前記第2補助電極部は、前記第1補助電極部よりも導電性が高く、前記コンタクト用開口部を介して前記対向電極に電気的に接続されると共に、前記第1補助電極部は、前記第2補助電極部との積層部分において前記第2補助電極部と電気的に接続されることを特徴とする。
上記態様に係る有機EL表示パネルおよび有機EL表示パネルの製造方法によれば、湿式法によるラインバンク方式を採用しつつ、有機EL表示パネルの画面が大型化、高精細化しても、画素電極に対向して複数の画素に共通して配置される抵抗電極の電圧降下を抑制して輝度むらのない良質な画像を表示できる有機EL表示パネルを提供できる。
有機EL表示装置1の全体構成を示すブロック図である。 有機EL表示パネル10の画像表示面の一部を拡大した模式平面図である。 (a)は、図2のA−A線に沿った模式断面図であり、(b)は、図2のB−B線に沿った模式断面図である。 有機EL表示パネル10において、隔壁14、画素規制層15を形成した後、有機発光層16を形成する前の状態を示す模式斜視図である。 (a)〜(d)は、有機EL表示パネル10の製造方法を示す模式断面図である。 (a)〜(c)は、図5の続きの有機EL表示パネル10の製造方法を示す模式断面図である。 隔壁14と画素規制層15を形成する際に使用されるフォトマスクの形状を示す図である。 (a)〜(d)は、図6の続きの有機EL表示パネル10の製造方法を示す模式断面図である。 (a)〜(d)は、図8の続きの有機EL表示パネル10の製造方法を示す模式断面図である。 (a)〜(d)は、図9の続きの有機EL表示パネル10の製造方法を示す模式断面図である。 有機EL表示パネル10において画素上補助電極19とバンク上補助電極20を形成した中間状態を示す模式斜視図である。 有機EL表示パネル10の製造工程を示すフローチャートである。 (a)は、従来の補助電極を有する有機EL表示パネルの模式断面図であり、(b)は、(a)を斜め上方から見たときの模式斜視図である。 従来の補助電極を有する有機EL表示パネルの別の例を示す模式断面図である。
<本発明の一態様に至った経緯>
有機EL表示パネルにおける有機発光層は、従来は真空蒸着などの乾式法(ドライプロセス)により成膜される場合が多かったが、塗布技術、特にインクジェット方式の技術の進歩に伴い、近年では、湿式法(ウエットプロセス)で有機発光層を形成する技術が普及しつつある。
湿式法は、有機発光材料が有機溶媒に溶解した溶液(以下、「ポリマーインク」とする。)をインクジェット装置等により必要箇所に塗布した後、乾燥させて有機発光層を形成するものであり、大型の有機EL表示パネルであってもその設備費が抑制できると共に材料利用率が高いなどコスト面で優れているからである。
ところで、ポリマーインクを塗布する方法として、各画素の四方を隔壁(バンク)で囲って、その内部にポリマーインクを滴下して塗布する方法(ピクセルバンク方式)と、ライン状に配列された各画素を、その列毎にバンクで仕切って、ポリマーインクを帯状に塗布する方法(ラインンバンク方式)とがある。
画素毎にポリマーインクを印刷するピクセルバンク方式よりも、ライン状に並ぶ複数の画素の列(画素列)に対して一気にポリマーインクを印刷するラインバンク方式の方が、簡便かつ迅速にポリマーインクを印刷することができる。
また、各画素に形成された有機発光層の膜厚均一性の観点からもラインバンク方式の方が優れている。バンクの端部でポリマーインクが表面張力により引っぱられる傾向があり、有機発光層の膜厚均一性が悪化しやすい。そのため、画素の四方をバンクで囲まれているピクセルバンク方式よりも、画素の側方しかバンクで囲まれていないラインバンク方式の方が、画素間のポリマーインクの流動性が確保できるため、膜厚均一性が高い有機発光層を形成することができるからである。
さらに、インクジェット法で有機発光層を形成する場合、インクジェットヘッドのノズル間の吐出量のばらつきが懸念される。ノズル間の吐出量のばらつきは、有機発光層の膜厚ばらつきに直結する。ピクセル状とライン状のバンクに吐出する場合、ライン状のバンクに吐出する方が、ピクセル状のバンクに吐出するよりも多くのノズルから吐出することになる。このため、ノズル間の吐出体積ばらつきの影響を小さくする効果がある。
これらのことにより、湿式法による有機発光層の形成においてはラインバンク方式の方が優れている。
本願の発明者(以下、「本発明者」とする。)は、湿式法のラインバンク方式で形成された有機発光層を備える有機EL表示パネルの画面の大型化、高精細化の検討を進める中で、上記特許文献1に開示されている構造によっても対向電極の画面中央部における電圧降下を避けられず、輝度のばらつきが生じて画質が十分改善できないことを見出した。
すなわち、ラインバンク方式の採用により、バンク上方のバスバーを図13(b)の第3電極58のように格子状に形成することができない。また、高精細化を図るために、バンク幅を狭くして画素間の間隔をより小さくする必要があり、そのため従来技術の図13(a)に示したバンク上方にバスバーを形成する場合に、当該バスバーの幅もバンク幅に合わせて小さくせざるを得ない。
これにより、バスバーの横断面積が小さくなって、その延伸方向(ラインンバンクの延びる方向)における単位長さ当りの抵抗値が大きくなる。これに加えて、さらに表示画面の大型化の要請が重なると、電圧を印加する画面周縁部から、画面中央までの距離も長くなり、画面中央部分における抵抗電極の電圧降下を十分に抑止できない。
また、図14に示すように第3電極として画素上に透明導電膜を設ける場合であっても、もともと透明導電膜は電気抵抗が大きい上、表示画面の大型化のため画面周縁部から画面中央部までの距離が長くなり、対向電極の中央部における電圧降下が避けられない。
以上のことから、本発明者は、有機EL表示パネルの大型化、高精細化をにらみ、湿式法で形成される有機発光層の厚みにバラツキが生じにくいラインバンク方式の構成でありながら、対向電極における画面中央部における電圧降下が抑制された有機EL表示パネルの実現を検討した結果、本開示の一態様に至ったものである。
<本開示の一態様の概要>
本開示の一態様に係る有機EL表示パネルは、基板と、前記基板の一方の主面上に、第1方向および前記第1方向と交差する第2方向とに間隙をおいて配された複数の画素電極と、前記基板の主面上における前記第1方向に隣接する前記画素電極の間を、前記第2方向に沿って延伸する電気絶縁性の隔壁と、隣接する前記隔壁に仕切られて第2方向に延在する画素電極列の上方に配された帯状の有機発光層と、複数の前記帯状の有機発光層の上方に共通に配された対向電極と、前記対向電極の上方に配された保護層と、前記保護層の上方に形成された補助電極と、を備え、前記補助電極は、前記保護層の上方に形成された第1補助電極部と、前記隔壁の上方に位置して前記第2方向に延伸する第2補助電極部と、を含み、前記第2補助電極部は、前記第1補助電極部よりも導電性が高く、前記第2補助電極部と前記対向電極、および前記第1補助電極部と前記第2補助電極部は、それぞれ前記第2方向において連続して電気的に接続されるか、もしくは前記第2方向に沿って配された複数の箇所において電気的に接続される。
係る態様のように、隔壁が第2方向のみに延伸するラインバンク方式を採用しながらも、補助電極が、保護層の上方に形成された第1補助電極部と、隔壁の上方に位置して第2方向に延在する第2補助電極部とからなり、隔壁上方にある第2補助電極部は、透明である必要がないため金属などの良導電性を有する材料で形成することができ、第2補助電極部と第1補助電極部を第2方向に沿って電気的に接続することにより、補助電極の延伸方向における単位長さ当りの電気抵抗を、従来技術を採用した場合よりも低減することができ、有機EL表示パネルの画面中央部における対向電極の電圧降下をより小さくして輝度のバラツキを抑制できる。
また、本開示の別態様に係る有機EL表示パネルは、上記態様において、前記保護層と第1補助電極部には、前記隔壁の上方の位置において第2方向に沿ってコンタクト用開口部が設けられており、前記第2補助電極部は、前記コンタクト用開口部を介して、前記対向電極に電気的に接続されている。
ここで、「第2方向に沿ってコンタクト用開口部が設けられており」とは、特定の層(保護層と第1補助電極部)を介して配された上下の層を電気的に接続するために、当該特定の層に第2方向に沿った溝状の開口部を設ける場合と、複数のコンタクトホールが、所定の間隔をおいて第2方向に列設されている場合とを含むものとする。
このように補助電極が、第2方向に沿って設けられたコンタクト用開口部を介して対向電極と電気的に接続されているため、対向電極の画面中央部における電圧降下が抑制される。
また、本開示の別態様に係る有機EL表示パネルは、上記態様において、前記保護層のコンタクト用開口部内に、前記第2補助電極部の層が形成されていない。
保護層のコンタクト用開口部内の側面に第1補助電極部の層が形成されていない分だけ、第2補助電極部の断面積や、コンタクト用開口部の底部における第2補助電極部と対向電極との接触面積を大きくすることが可能となり、これにより補助電極の第2方向における単位長さ当りの電気抵抗を多少なりとも低減できるという効果も得られる。
また、本開示の別態様に係る有機EL表示パネルは、上記態様において、第2補助電極部は、金属からなる。
第2補助電極部を金属で形成することにより良好な導電性を得ることができる。
ここで、本発明の別態様に係る有機EL表示パネルは、上記態様において対向電極、保護層、第1補助電極部が、それぞれ透光性を有することにより、トップエミッション型の有機EL表示パネルとして適している。
また、第1補助電極部は、ITOもしくはIZOからなるとしてもよい。
ITOもしくはIZOは、透光性でありながら導電性を有するので、トップエミッション型の有機EL表示パネルの画素電極上方に形成する第1補助電極部として適している。
また、本発明の別態様に係る有機EL表示パネルは、上記態様において、前記保護層が、SiN、SiON、SiO2、SiCの何れかからなるとしてもよい。
これらの材料は、透光性を有すると共に封止性に優れているため、トップエミッション型の有機EL表示パネルにおける保護層として適している。
また、本開示の別態様に係る有機EL表示パネルは、上記態様において、前記第2方向に隣接する前記画素電極の間に、電気絶縁性の画素規制層を備え、前記画素規制層の膜厚は、前記画素電極の膜厚よりも厚く、かつ、前記基板の一方の主面から前記有機発光層の上面までの厚さよりも小さい。
上記画素規制層により、第2方向に隣接する画素電極同士の電気絶縁性を向上することができる。
また、本開示の別態様に係る有機EL表示パネルの製造方法は、基板を準備する工程と、前記基板の一方の主面上に、第1方向および前記第1方向と交差する第2方向とに間隙をおいて複数の画素電極を形成する工程と、前記基板の主面上における前記第1方向に隣接する前記画素電極の間を、前記第2方向に沿って延伸する電気絶縁性の隔壁を形成する工程と、隣接する前記隔壁に仕切られて前記第2方向に延在する画素電極列の上方に帯状の有機発光層を形成する工程と、複数の前記帯状の有機発光層の上方に共通な対向電極を形成する工程と、前記対向電極の上方に保護層を形成する工程と、前記保護層の上方に補助電極を形成する工程と、を含み、前記補助電極を形成する工程は、前記保護層の上方に第1補助電極部を成膜する工程と、前記保護層と第1補助電極部の、前記隔壁の上方に位置する部分に前記第2方向に沿ってコンタクト用開口部を形成する工程と、前記第1補助電極部上の、前記隔壁の上方に位置する部分に前記第2方向に沿って延在する第2補助電極部を形成する工程と、を含み、前記第2補助電極部は、前記第1補助電極部よりも導電性が高く、前記コンタクト用開口部を介して前記対向電極に電気的に接続されると共に、前記第1補助電極部は、前記第2補助電極部との積層部分において前記第2補助電極部と電気的に接続される。
係る態様による有機EL表示パネルの製造方法によれば、隔壁が第2方向のみに延伸するラインバンク方式を採用しながらも、補助電極が、保護層の上方に形成された第1補助電極部と、隔壁の上方に位置して第1方向に延在する第2補助電極部とからなり、隔壁上方にある第2補助電極部は、発光効率に関係がないため良導電性を有する金属で形成することができると共に、第2補助電極部と第1補助電極部が第2方向に沿って電気的に接続されることにより、補助電極の延伸方向における単位長さ当りの電気抵抗を、従来技術を採用した場合よりも低減することができ、対向電極の画面中央部における対向電極の電圧降下をより低減して輝度のバラツキが抑制された有機EL表示パネルを製造することができる。
また、本開示の別態様に係る有機EL表示パネルの製造方法は、上記態様における前記コンタクト用開口部を形成する工程が、第1補助電極部上に、リソグラフィ法によりコンタクト用開口部の形成予定位置がパターニングされた第1マスクを形成し、前記第1マスクを介して第1エッチング処理を施して、第1補助電極部に第1コンタクト用開口部分を形成し、前記第1コンタクト用開口部分が形成された第1補助電極部を第2マスクとして、前記保護層に第2エッチング処理を施して、第2コンタクト用開口部分を形成し、前記第1コンタクト用開口部分と前記第2コンタクト用開口部分が合わさって前記コンタクト用開口部が形成される。
係る態様によれば、前記保護層に第2エッチング処理を施して、第2コンタクト用開口部分を形成する際に、上層の第1補助電極部を、マスクとして使用できるので、別途第2エッチング処理用のマスクを形成する必要がなく製造工程の簡易化およびコストダウンが図れる。
また、本開示の別態様に係る有機EL表示パネルの製造方法は、上記態様において、前記第1補助電極部が、前記保護層の材料よりも第2エッチング処理に対する耐性が強い材料からなる。
係る態様のように前記第1補助電極部が、前記保護層の材料よりも第2エッチング処理に対する耐性が強い材料で形成することにより、より確実に第1補助電極部を第2エッチング処理時のマスクとして用いることができる。
また、本発明の別態様に係る有機EL表示パネルの製造方法は、上記態様において、前記第1補助電極部は、ITOもしくはIZOからなると共に、前記保護層は、SiN、SiON、SiO2、SiCの何れかからなり、前記第2エッチング処理は、反応性イオンエッチング処理である。
このように第1補助電極部をITOもしくはIZOからなると共に、保護層が、SiN、SiON、SiO2、SiCの何れかからなり、前記第2エッチング処理を反応性イオンエッチング処理とすることにより、第1補助電極部は透光性および導電性を有して、トップエミッション型の有機EL表示パネルに適すると共に、上記第2エッチング処理に対して、保護層よりも耐性を強くすることができる。
また、本発明の別態様に係る有機EL表示パネルの製造方法は、上記態様において、前記第2方向に沿って電気絶縁性の隔壁を形成する工程と同時もしくは当該工程と前後して、前記第2方向に隣接する前記画素電極の間に電気絶縁性の画素規制層を形成する工程をさらに含み、前記画素規制層の膜厚は、前記画素電極の膜厚よりも厚く、かつ、前記基板の一方の主面から前記有機発光層の上面までの厚みよりも小さい。
係る態様のように画素規制層を形成することにより、第2方向に隣接する画素電極同士の電気絶縁性を向上した有機EL表示パネルを製造することができる。
なお、上記各開示の態様において「上」とは、絶対的な空間認識における上方向(鉛直上方)を指すものではなく、有機EL表示パネルの積層構造における積層順を基に、相対的な位置関係により規定されるものである。具体的には、有機EL表示パネルにおいて、基板の主面に垂直な方向であって、基板から積層物側に向かう側を上方向とする。また、例えば「基板上」と表現した場合は、基板に直接接する領域のみを指すのではなく、積層物を介した基板の上方の領域も含めるものとする。また、例えば「基板の上方」と表現した場合、基板と間隔を空けた上方領域のみを指すのではなく、基板上の領域も含めるものとする。
≪実施の形態≫
以下では、本開示の一態様に係る有機EL表示パネルについて、図面を参照しながら説明する。なお、図面は模式的なものを含んでおり、各部材の縮尺や縦横の比率などが実際とは異なる場合がある。
1.有機EL表示装置1の全体構成
図1は、有機EL表示装置1の全体構成を示すブロック図である。有機EL表示装置1は、例えば、テレビ、パーソナルコンピュータ、携帯端末、業務用ディスプレイ(電子看板、商業施設用大型スクリーン)などに用いられる表示装置である。
有機EL表示装置1は、有機EL表示パネル10と、これに電気的に接続された駆動制御部200とを備える。
有機EL表示パネル10は、本実施の形態では、上面が長方形状の画像表示面であるトップエミッション型の表示パネルである。有機EL表示パネル10では、画像表示面に沿って複数の有機EL素子(不図示)が配列され、各有機EL素子の発光を組み合わせて画像を表示する。なお、有機EL表示パネル10は、一例として、アクティブマトリクス方式を採用している。
駆動制御部200は、有機EL表示パネル10に接続された駆動回路210と、計算機などの外部装置又はアンテナなどの受信装置に接続された制御回路220とを有する。駆動回路210は、各有機EL素子に電力を供給する電源回路、各有機EL素子への供給電力を制御する電圧信号を印加する信号回路、一定の間隔ごとに電圧信号を印加する箇所を切り替える走査回路などを有する。
制御回路220は、外部装置や受信装置から入力された画像情報を含むデータに応じて、駆動回路210の動作を制御する。
なお、図1では、一例として、駆動回路210が有機EL表示パネル10の周囲に4つ配置されているが、駆動制御部200の構成はこれに限定されるものではなく、駆動回路210の数や位置は適宜変更可能である。また、以下では説明のため、図1に示すように、有機EL表示パネル10上面の長辺に沿った方向をX方向、有機EL表示パネル10上面の短辺に沿った方向をY方向とする。
2.有機EL表示パネル10の構成
(A)平面構成
図2は、有機EL表示パネル10の画像表示面の一部を拡大した模式平面図である。有機EL表示パネル10では、一例として、赤色、緑色、青色にそれぞれ発光する副画素100R、100G、100Bが行列状に配列されている。副画素100R、100G、100Bは、X方向に交互に並び、X方向に並ぶ一組の副画素100R、100G、100Bが、一つの画素Pを構成している。画素Pでは、階調制御された副画素100R、100G、100Bの発光輝度を組み合わせることにより、フルカラーを表現することが可能である。
また、Y方向においては、副画素100R、副画素100G、副画素100Bのいずれかのみが並ぶことでそれぞれ副画素列CR、副画素列CG、副画素列CBが構成されている。これにより、有機EL表示パネル10全体として画素Pが、X方向及びY方向に沿った行列状に並び、この行列状に並ぶ画素Pの発色を組み合わせることにより、画像表示面に画像が表示される。
副画素100R、100G、100Bには、それぞれ赤色、緑色、青色に発光する有機EL素子2(図3(a))が配置されている。副画素100R、100G、100Bの発光色は、有機EL素子の発光色そのものでも良いし、有機EL素子の発光色をカラーフィルタによって補正したものであってもよい。
また、本実施の形態に係る有機EL表示パネル10では、ラインバンク方式を採用している。すなわち、副画素列CR、CG、CBを1列ごとに仕切る隔壁(バンク)14がX方向に間隔をおいて複数配置され、各副画素列CR、CG、CBでは、副画素100R、100G、100Bが、有機発光層16を共有している。ただし、各副画素列CR、CG、CBでは、副画素100R、100G、100B同士を絶縁する画素規制層15がY方向に間隔をおいて複数配置され、各副画素100R、100G、100Bは、独立して発光することができるようになっている。
なお、図2では、隔壁14及び画素規制層15は点線で表されているが、これは、画素規制層15及び隔壁14が、画像表示面の表面に露出しておらず、画像表示面の内部に配置されているからである。
(B)有機EL素子の断面構成
図3(a)は、図2のA−A線に沿った模式断面図であり、図3(b)は、図2のB−B線に沿った模式断面図である。図3(a)、(b)では、紙面上方向をZ方向としている。
各色の有機EL素子2は、ほぼ同様の構成を有する。
図3(a)、(b)に示すように、有機EL素子2は、基板11、層間絶縁層12、画素電極(下部電極)13、隔壁14、画素規制層15、有機発光層16、対向電極(上部電極)17、および、保護層18、電圧降下防止補助電極22、封止層21を備える。電圧降下防止補助電極22は、画素上補助電極(第1補助電極部)19とバンク上補助電極(第2補助電極部)20を含んでいる。
なお、基板11、層間絶縁層12、対向電極17、および、封止層21は、画素ごとに形成されているのではなく、有機EL表示パネル10が備える複数の有機EL素子2に共通して形成されている。
以下、各部について詳説する。
(1)基板
基板11は、絶縁材料である基材111と、TFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)層112とを含む。TFT層112には、画素ごとにTFT素子を含む駆動回路が形成されている。
基材111は、例えば、ガラス基板、石英基板、シリコン基板、硫化モリブデン、銅、亜鉛、アルミニウム、ステンレス、マグネシウム、鉄、ニッケル、金、銀などの金属基板、ガリウム砒素などの半導体基板、プラスチック基板等を採用することができる。
プラスチック材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化樹脂いずれの樹脂を用いてもよい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリイミド(PI)、ポリカーボネート、アクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、または、これらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうち1種、または2種以上を積層した積層体を用いることができる。
なお、基材111に上記の樹脂材料を用いる場合は、樹脂材料の層上に、例えば窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウムなどの水分透過度の低い層が積層された多層構造であることが好ましい。
TFT層112は、有機EL素子への電力供給を制御する電子回路が配置された層である。TFT層112では、半導体の層、導電体の層、電気絶縁体の層などが積層され、TFT素子、コンデンサ素子、配線などの電子回路素子が構成される。また、TFT層の最上部には、例えば、窒化シリコンや酸化アルミニウムなどの電気絶縁性及び低水分透過度を有する材料からなり、TFT層の電子回路素子全体を覆うパッシベーション層が配置される場合がある。
(2)層間絶縁層
層間絶縁層12は、電気絶縁性を有する樹脂材料からなり、基板11のTFT層112上に配置された層であり、TFT層112の電子回路素子と有機EL素子を電気的に絶縁する役割を有する。また、層間絶縁層12は、TFT層112による凹凸を埋める役割も有し、層間絶縁層12の上面は、基材111の上面に沿って平坦化されている。
層間絶縁層12に用いられる樹脂材料の具体例としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール系樹脂などが挙げられる。
また、図3(a)、(b)には図示されていないが、層間絶縁層12には、各副画素ごとにコンタクトホールが形成されている。
(3)画素電極
画素電極13は、光反射性の金属材料からなる金属層を含み、層間絶縁層12上に形成されている。画素電極13は、副画素ごとに設けられ、上記コンタクトホールを通じてTFT層112における対応するTFT素子と電気的に接続されている。
本実施の形態においては、画素電極13は、陽極として機能する。
光反射性を具備する金属材料の具体例としては、Ag(銀)、Al(アルミニウム)、アルミニウム合金、Mo(モリブデン)、APC(銀、パラジウム、銅の合金)、ARA(銀、ルビジウム、金の合金)、MoCr(モリブデンとクロムの合金)、MoW(モリブデンとタングステンの合金)、NiCr(ニッケルとクロムの合金)などが挙げられる。
画素電極13は、金属層単独で構成してもよいが、金属層の上に、ITO(酸化インジウム錫)やIZO(酸化インジウム亜鉛)のような金属酸化物からなる層を積層した構造としてもよい。
(4)隔壁
隔壁14は、基板11の上方に副画素ごとに配置された複数の画素電極13を、X方向(第1方向)において列毎に仕切るものであって、図2の平面図および図4の一部斜視図に示すように、X方向に並ぶ副画素列CR、CG、CBの間においてY方向に延伸するラインバンク形状である。
この隔壁14には、電気絶縁性材料が用いられる。電気絶縁性材料の具体例として、例えば、絶縁性の有機材料(例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック樹脂、フェノール樹脂等)が用いられる。隔壁14は、有機発光層16を塗布法で形成する場合に塗布された各色のインクが溢れて混色しないようにするための構造物として機能する。
なお、樹脂材料を用いる際は、加工性の点から感光性を有することが好ましい。当該感光性は、ポジ型、ネガ型のいずれであってもよい。また、隔壁14は、上記電気絶縁性材料と他の材料との混合層であってもよいし、上記に例示した材料の層を複数積層した多層構造であってもよい。
隔壁14は、有機溶媒や熱に対する耐性を有することが好ましい。また、インクの流出を抑制するために、隔壁14の表面は撥液性を有することが好ましく、例えば、隔壁14に撥液性を有する材料を用いるか、隔壁14に撥液性を付与する表面処理を行うことが好ましい。
画素電極13が形成されていない部分において、隔壁14の底面が層間絶縁層12の上面と接している。
(5)画素規制層
有機EL表示パネル10は、図2及び図3(b)に示すように、画素電極13同士のY方向における間隙において、X方向に延伸する画素規制層15を備える。
画素規制層15は、電気絶縁性材料からなり、図3(b)に示すように、各副画素列においてY方向に隣接する画素電極13の端部を覆い、当該Y方向に隣接する画素電極13同士を仕切っている。
画素規制層15の膜厚は、画素電極13の膜厚よりも若干大きいが、基板11の主面から画素電極13上における有機発光層16の上面までの厚みよりも小さくなるように設定されている(図3(b))。これにより、各副画素列CR、CG、CBにおける有機発光層16は、画素規制層15によっては仕切られず、有機発光層16を形成する際のポリマーインクの流動が妨げられない。そのため、各副画素列における有機発光層16の厚みを均一に揃えることが容易である。
画素規制層15は、上記構造により、Y方向に隣接する画素電極13の電気絶縁性を向上しつつ、各副画素列CR、CG、CBにおける有機発光層16の段切れ抑制、画素電極13と対向電極17との間の電気絶縁性の向上などの役割を有する。
画素規制層15に用いられる電気絶縁性材料の具体例としては、上記隔壁14の材料として例示した樹脂材料や無機材料などが挙げられる。また、上層となる有機発光層16を形成する際、インクが濡れ広がりやすいように、画素規制層15の表面はインクに対する親液性を有することが好ましい。
なお、図4は、上記隔壁14と画素規制層15の高さの関係を示すため、隔壁14、画素規制層15形成後の副画素列CG、CBの一部分を斜め上方から見たときの示す模式図である。同図に示すように高い隔壁14がY方向に延びてラインバンクを形成し、隣接する隔壁14間において低い画素規制層15が画素電極13を区切るようにしてX方向に延在している。
(6)有機発光層
図3(a)に戻り、有機発光層16は、有機発光材料を含み、画素電極13及び対向電極17から供給された正孔及び電子の再結合による発光(電界発光現象)が行われる層である。
各有機発光層16は、湿式法によって隔壁14に仕切られた領域に帯状に形成され、図3(b)に示すように、画素電極13の上方において、Y方向に沿って延伸する形状である。これにより、各副画素列CR、CG、CB内の副画素100R、100G、100B(図2)は、有機発光層16を共有することになる。
ただし、有機発光層16は、画素電極13の上方にある部分毎、すなわち副画素100R、100G、100Bごとの独立発光が可能となっている。なお、有機発光層16は、発光効率や駆動電圧などの最適化の観点から、副画素列CR、CG、CBごとに異なる膜厚となっていてもよい。
有機発光層の材料としては、公知の材料を利用することができる。具体的には、例えば、オキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2−ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体などの蛍光物質で形成されることが好ましい。
また、有機発光層16は、有機発光材料と他の材料との混合層であってもよい。なお、有機EL表示パネル10では3色塗り分け方式を採用しており、副画素列CR、CG、CBでは、有機発光層16が、それぞれ赤色、緑色、青色に発光する有機発光材料を含む。
(7)対向電極
対向電極17は、透光性の導電性材料からなり、有機発光層16と隔壁14の上方を覆うように共通に形成されており、陰極として機能する。
この対向電極17の材料としては、例えば、ITOやIZOなどの透明導電材料を用いてもよいし、銀、銀合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属を用いてもよい。後者の場合、対向電極17は透光性を有する必要があるため、膜厚は約20nm以下の薄膜として形成される。
(8)保護層
保護層18は、透光性の無機絶縁材料からなり、対向電極17上に形成される。特に、当該保護層18より上層を成膜する際に、下層への水分の浸入を阻止して有機発光層16を保護する機能を有する。この保護層18の材料として、SiN(窒化シリコン)、SiON(酸窒化シリコン)、SiO2(酸化シリコン)、SiC(炭化シリコン)などの透光性を有する無機材料を用いることができる。
(9)電圧降下防止補助電極
電圧降下防止補助電極22は、保護層18上に形成され、副画素列CR、CG、CB上方に位置する画素上補助電極19と、隔壁14上方に位置するバンク上補助電極20とを含む。
画素上補助電極19は、ITOやIZOなどの透明導電膜からなる。また、バンク上補助電極20は、対向電極17よりも電気抵抗が低い材料からなる。このようなバンク上補助電極20の材料としては、AlやCu、Ag、あるいはそれらから選択された一以上の金属を主成分として含む合金が望ましい。
バンク上補助電極20のX方向の幅は、有機発光層16からの発光を妨げないように隔壁14の上部におけるX方向の幅G(図4参照)とほぼ同じか、それよりもやや狭くなっている。
画素上補助電極19とバンク上補助電極20は、隔壁14の上方において一部重なっており、この部分で電気的に接続している。
また、保護層18と画素上補助電極19の隔壁14の頂面と対向する部分には、Y方向に延びる溝状のコンタクト用開口部20aが形成されて対向電極17が一部露出しており、この部分でバンク上補助電極20と対向電極17が接触して電気的に接続される。
これによってY方向において、対向電極17と画素上補助電極19・バンク上補助電極20が電気的に接続される。
高精細化により隔壁14のX方向の幅が狭くなったとしても、電圧降下防止補助電極22を画素上補助電極19とバンク上補助電極20で構成しているため、そのY方向における単位長さ当りの抵抗値を小さくすることができ、電圧降下防止補助電極22とコンタクト用開口部20aで接続された対向電極17のX方向における電圧降下も可及的に少なくすることができる。これによって、対向電極17の電圧降下に起因する輝度むらの発生などの弊害を除去することが可能となる。
(10)封止層
封止層21は、上記の各部材が配置された基板11の上面全体を覆う層であり、各部材を、物理的な衝撃や外気中の水分や酸素などから保護する役割を有する。
封止層21には、水分透過度の低く、トップエミッション型である有機EL表示パネル10では、高い光透過性を有する材料が用いられる。このような材料の具体例としては、保護層18と同様、SiN、SiC、SiONなどの無機材料が挙げられる。
(11)その他
図3(a)、(b)には示されてないが、封止層21の上方に、さらにガラス材料などからなる封止板を配置してもよい。このとき、封止層21と封止板との間に、例えば、紫外線硬化性樹脂材料などを充填すれば、封止層21と封止板との密着性が向上する。
また、封止板の副画素100R、100G、100Bに対応する位置に、カラーフィルタを配置し、発光色を補正してもよい。また、封止板の副画素100R、100G、100B同士の間に対応する位置や、封止板の周縁領域にブラックマトリクスを配置し、外光の反射抑制、コントラスト向上などを図ってもよい。
3.有機EL表示パネル10の製造方法
以下に、本開示の一態様である有機EL表示パネル10の製造方法について、図面を用いて説明する。図5(a)〜(d)、図6(a)〜(c)、図8(a)〜(d)、図9(a)〜(d)、及び図10(a)〜(d)は、有機EL表示パネル10の製造における各工程での状態を示す模式断面図である。また、図12は、有機EL表示パネル10の製造方法を示すフローチャートである。
(1)基板準備工程
まず、図5(a)に示すように、基材111上にTFT層112を成膜して基板11を準備する(図12のステップS1)。
TFT層112は、公知のTFTの製造方法により成膜することができる。
具体的には、例えば、基材111上に半導体材料の層、導電体材料の層又は電気絶縁体材料の層を形成する。これらの層の形成方法には、各層の材料に応じて、例えば、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、気相成長法などの乾式法や、印刷法、スピンコート法、インクジェット法、ディスペンス法、ダイコート法、スリットコート法などの湿式法を用いることができる。
この際、必要に応じてパターニングを行い各層を所定の形状にする。パターニング法としては、例えば、層を形成する際、不要な箇所を覆うメタルマスクやプリントマスクを配置し、必要な箇所にのみ必要な層を形成する方法を用いることができる。
また、パターニング法は、ドライエッチング法やウエットエッチング法などと組み合わせ、フォトリソグラフィ法などで、一旦材料層をベタ膜で形成した後に、不要な箇所のみを除去する方法であってもよい。
また、必要に応じて、形成した層にプラズマ注入、イオン注入、ベーキングなどの処理を行ってもよい。
上記のように各層の形成を繰り返し、所定の電子回路を構成するように積層構造を形成することによりTFT層112を形成することができる。さらに、必要に応じて、TFT層112上を覆うようにパッシベーション層を形成してもよい。パッシベーション層の形成には、材料に応じて、上記に例示した乾式法や湿式法などを用いることができる。
また、TFT層におけるTFT素子と画素電極13とを電気的に接続するため、パッシベーション層の所定の位置に開口(コンタクトホール)を形成する場合は、上記に例示したパターニング法などを用いることができる。
次に、図5(b)に示すように、絶縁性の樹脂材料を用いて、基板11の上方に層間絶縁層12を形成する。
具体的には、一定の流動性を有する樹脂材料を、例えば、ダイコート法により、基板11の上面に沿って、TFT層112による基板11上の凹凸を埋めるように塗布する。これにより、層間絶縁層12の上面は、基材111の上面に沿って平坦化した形状となる。
層間絶縁層12における、TFT素子の例えばソース電極上の個所にドライエッチング法を行い、コンタクトホール(不図示)を形成する。コンタクトホールは、その底部にソース電極の表面が露出するようにパターニングなどを用いて形成される。
次に、コンタクトホールの内壁に沿って接続電極層を形成する。接続電極層の上部は、その一部が層間絶縁層12上に配される。接続電極層の形成は、例えば、スパッタリング法を用いることができ、金属膜を成膜した後、フォトリソグラフィ法およびウエットエッチング法を用いパターニングすることがなされる。
(2)画素電極形成工程
次に、層間絶縁層12上に画素電極13を形成する(図12のステップS2)。
具体的には、まず、図5(c)に示すように、層間絶縁層12上に画素電極材料層1300を形成する。画素電極材料層1300は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法などを用いて形成する。その後、図5(d)に示すように、画素電極材料層1300をエッチングによりパターニングして、副画素ごとに区画された複数の画素電極13を形成する。
(3)隔壁・画素規制層形成工程
次に、隔壁14および画素規制層15を形成する(図12のステップS3)。本実施の形態では、以下のようにしてハーフトーンマスクを用いて、隔壁14と画素規制層15を同時に形成するようにしている。
(3−1)樹脂材料塗布
まず、図6(a)に示すように、画素電極13が形成された層間絶縁層12上に、樹脂材料を隔壁14の膜厚だけ塗布して隔壁材料層1400を形成する。具体的な塗布方法として、例えばダイコート法やスリットコート法、スピンコート法などの湿式法を用いることができる。
塗布後には、例えば、真空乾燥及び60℃〜120℃程度の低温加熱乾燥(プリベーク)などを行って不要な溶媒を除去するとともに、隔壁材料層1400を層間絶縁層12に定着させることが好ましい。
なお、この際、隔壁材料層1400は、層間絶縁層12に用いた樹脂材料と同じであることが好ましい。これにより、層間絶縁層12の形成における材料、設備、技術などを流用でき製造効率の向上が期待できるからである。
(3−2)露光
次に、図6(b)に示すように、フォトマスクPMを介して隔壁材料層1400を露光する。具体的には、露光機などを用いて、隔壁材料層1400の上方にフォトマスクPMを配置し、フォトマスクPMの上方から隔壁材料層1400に対して光L0を照射する。
光L0には、通常ghi混合線(436nm、405nm、365nm)もしくは、g線、h線、i線のいずれかの単光線を用いるが、他にエキシマレーザ、EUV、X線などを用いてもよい。用いる光L0の種類および露光量は、隔壁材料層1400の種類に応じて適宜設定される。
例えば、隔壁材料層1400がポジ型の感光性を有する場合は、隔壁材料層1400を残す箇所を遮光し、除去する部分を露光する。
本例の場合、画素規制層15は、隔壁14よりも膜厚が小さいので、画素規制層15の部分は、隔壁材料層1400を半露光する必要がある。
そのため、この露光工程で使用されるフォトマスクPMは、図7の平面図に示すように、隔壁14に対応する位置に配され光を完全に遮断する遮光部SHと、画素規制層15に対応する位置に配された半透明部TR1と、それ以外の画素電極13の露出部分に対応する位置に配された透光部TR2とを有する。半透明部TR1の透光度は、所定時間露光したときに、画素電極13上の隔壁材料層1400が全露光され、画素規制層15は、その高さ分だけ露光されないで残るように決定される。
上記フォトマスクPMを用いて隔壁材料層1400を露光すれば、隔壁14部分は露光されず、画素規制層15は半露光され、それ以外の画素電極13の部分は完全露光されることになる。
(3−3)現像工程
次に、図6(c)に示すように、現像を行い、隔壁材料層1400の露光領域を除去することにより、隔壁14と、これよりも膜厚の小さな画素規制層15を形成することができる。具体的な現像方法としては、例えば、基板11全体を、隔壁材料層1400の露光により感光した部分を溶解させる有機溶媒やアルカリ液などの現像液に浸した後、純水などのリンス液で基板11を洗浄すればよい。
これにより、層間絶縁層12上に、Y方向に延伸する形状の隔壁14およびX方向に延伸する画素規制層15を形成することができる。層間絶縁層12との密着性向上などのため、現像後の隔壁14、画素規制層15を焼成してもよい。具体的には、ホットプレート、熱風乾燥炉、赤外線ランプなどで加熱すればよい。焼成温度及び焼成時間は隔壁材料層1400に応じて適宜設定され、例えば、150〜250℃、30〜120分とすることができる。
なお、画素規制層15は、図6(c)において断面を示す位置には形成されず、画素規制層15の表面が見えているため、ハッチングを付していない。
上記のように、隔壁14と画素規制層15とを単一の層で構成することにより、隔壁14と画素規制層15を同時に形成でき製造効率を向上させることができる。
(4)有機発光層成膜工程
次に、湿式法を用いて、隔壁14に仕切られた画素電極13の上方に、有機発光層16を形成する(図12のステップS4)。
この際、図3(b)に示すように有機発光層16を、画素電極列の上方においてY方向に沿って延伸する形状に形成する。
具体的には、まず図8(a)に示すように、例えばインクジェット法により、発光色が異なる有機発光材料を含むポリマーインクを、隔壁14で挟まれた領域に塗布する。この際、ポリマーインクを画素規制層15の上方においても連続するように塗布する。これにより、Y方向に沿ってポリマーインクが流動可能となり、ポリマーインクの塗布むらを低減して、同一の副画素列における有機発光層16の膜厚を均一化することが可能となる。
そして、ポリマーインク塗布後の基板11を真空チャンバーなどの真空環境に置きながら加熱することにより、ポリマーインク中の有機溶媒を蒸発させる。これにより、有機発光層16を形成できる。
(5)対向電極形成工程
次に、図8(b)に示すように、有機発光層16上および隔壁14上に、対向電極17を形成する(図12のステップS5)。対向電極17は、ITO、IZO、銀、アルミニウム等を、スパッタリング法、真空蒸着法により成膜することにより形成される。
(6)保護層形成工程
次に、図8(c)に示すように、対向電極17上に、保護層18を形成する(図12のステップS6)。保護層18は、SiN、SiONなどの透光性を有する無機材料を、プラズマCVD法などにより成膜することにより形成される。
(7)画素上補助電極形成工程
次に、保護層18上に画素上補助電極19を形成する(図12のステップS7)。
画素上補助電極19は、ITOやIZOなど透明導電材料を用いて、真空蒸着法などにより保護層18上に成膜することにより形成される(図8(d))。
そして、次のような手順によりコンタクト用開口部20a(図3(a)参照)を形成する。
(ア)フォトリソグラフィ法により、コンタクト用開口部20aの形成予定位置に対応する部分が開口するようにパターニングされたレジストマスク31を、画素上補助電極19の上に形成する(図9(a))。
(イ)透明導電膜用のエッチング液(例えば、フッ化水素酸)を使用してウエットエッチングを実行し、画素上補助電極19に第1コンタクト用開口部191を形成する(図9(b))。
(ウ)レジストマスク31をウエットプロセスにより除去し、リンス液で洗浄する(図9(c))。
(エ)第1コンタクト用開口部191の形成された画素上補助電極19をマスクとしてドライエッチング(反応性イオンエッチング:反応ガスは、SF6(6フッ化硫黄)とO2を使用)を実行し、保護層18に第2コンタクト用開口部181を形成する(図9(d))。
画素上補助電極19の材料のITOやIZOは、保護層18の材料である上記無機材料よりも反応性イオンエッチングに対する耐性が強いため、このようにマスクとして使用できる。これにより、第2コンタクト用開口部181のエッチングのため、別途マスクを形成する必要がないため製造工程が簡易になり、コストの低減に資する。
上記第1コンタクト用開口部191と第2コンタクト用開口部181とが合わさってコンタクト用開口部20aが形成される。
(8)バンク上補助電極形成工程
次に、バンク上補助電極20を形成する(図12のステップS8)。
バンク上補助電極20は、次の手順で形成される。
(ア)上記画素上補助電極19と隔壁14の頂部を覆うようにして、スパッタリング法もしくは真空蒸着法により、金属層2000を成膜する(図10(a))。
(イ)金属層2000上に、リソグラフィ法を用いて、バンク上補助電極20の形成予定位置をマスクするようにパターニングされたレジストマスク32を形成する(図10(b))。
(ウ)ウエットエッチングもしくはドライエッチングにより金属層2000のレジストマスク32以外の部分を除去した後、レジストマスク32をウエットプロセスにより除去し(レジスト剥離)、リンス液で洗浄する。
これによりバンク上補助電極20が形成される(図10(c))。
図11は、画素上補助電極19、バンク上補助電極20形成直後の有機EL表示パネル中間品の一部を示す外観斜視図である。
なお、コンタクト用開口部20aは、本実施の形態ではY方向に延伸する溝状に形成しているが、コンタクト用開口部は、これに限らず、複数のコンタクトホールをY方向において所定の間隔(隣接するコンタクトホール間で、電圧降下防止補助電極22に実質的に画質に影響を与えるような電圧降下が生じないような間隔。一例として、一つの画素電極13のY方向の長さ毎の位置)をおいて形成するようにしても構わない。
(9)封止層形成工程
次に、図10(d)に示すように、画素上補助電極19、バンク上補助電極20が形成された基板11全体を覆うようにして封止層21を形成する(図12のステップS9)。
封止層21は、SiON、SiN等を、スパッタリング法、CVD法などにより成膜することにより形成することができる。
上記(1)〜(9)までの工程により、図3(a)、(b)に示す断面構成を有する有機EL表示パネル10を製造することができる。
なお、上記の製造方法は、あくまで例示であり、適宜変更可能である。
4.効果
(1)上記実施の形態に係る有機EL表示パネル10によれば、電圧降下防止補助電極22が、保護層18の上方に形成された画素上補助電極19(第1補助電極部)と、隔壁の上方に位置してY方向に延在するバンク上補助電極20(第2補助電極部)とからなるため、隔壁上方にあるバンク上補助電極20は、発光効率に関係がないため良導電性を有する金属で形成することができ、この画素上補助電極19とバンク上補助電極20がY方向に沿って電気的に接続されることにより、電圧降下防止補助電極22のY方向における単位長さ当りの電気抵抗を、従来技術の場合よりも低減することができる。
これにより、湿式法で有機発光層を効率的に形成するためにラインバンク方式を採用しつつ、有機EL表示パネルの画面が大型化、高精細化しても、画素電極に対向して複数の画素に共通して配置される抵抗電極の画面中央部における電圧降下を効果的に抑制して輝度むらのない良質な画像を表示できる。
(2)また、保護層18のコンタクト用開口部181内の側面に画素上補助電極19の層が形成されていないので、その部分におけるバンク上補助電極20の膜厚を大きくでき、これによりバンク上補助電極20のY方向における単位長さ当りの電気抵抗を多少なりとも低減できるという効果が得られる。
(3)ITOもしくはIZOは、透光性でありながら導電性を有するので、これを画素上補助電極19として使用することにより、トップエミッション型の有機EL表示パネルにおける発光効率を妨げることはない。
(4)実施の形態に係る有機EL表示パネルの製造方法によれば、隔壁がY方向のみに延伸するラインバンク方式を採用しながらも、対向電極の画面中央部における電圧降下をより低減して輝度のバラツキが抑制された有機EL表示パネルを製造することができる。
(5)また、保護層18にエッチング処理を施して、コンタクト用開口部181を形成する際に、その上層にある画素上補助電極19をエッチングマスクとして使用しているので、別途エッチング処理用のマスクを形成する必要がなく、製造工程の簡易化およびコストの低減化が図れる。
この際、画素上補助電極19が、保護層18の材料よりもエッチング処理に対する耐性が強い材料で形成することにより、画素上補助電極19をエッチング処理時のマスクとして効果的に用いることができる。
≪変形例≫
以上、本発明の一態様として、有機EL表示パネル及び有機EL表示パネルの製造方法の実施の形態について説明したが、本発明は、その本質的な特徴的構成要素を除き、以上の説明に何ら限定を受けるものではない。以下では、本発明の他の態様例である変形例を説明する。
(1)隔壁14と画素規制層15の形成工程の変形例
上記実施の形態では、高さの異なる隔壁14と画素規制層15をハーフトーンマスクを用いることにより一つの工程で同時に形成したが、隔壁14と画素規制層15を別工程で形成するようにしても構わない。
例えば、まず、Y方向における画素電極列を仕切るための画素規制層15を形成する。
具体的な画素規制層15の形成方法としては、例えば、ダイコート法などにより、画素電極13を形成した基板11の上面に、樹脂材料を塗布する。そして、フォトリソグラフィ法を用いて、Y方向に隣接する画素電極13の間に画素規制層15を形成すべく樹脂材料をパターニングした後、焼成することにより、画素規制層15を形成することができる。
次に、隔壁14の材料である隔壁用樹脂を、例えば、ダイコート法などを用いて一様に塗布し、隔壁材料層1400を形成する。そして、フォトリソグラフィ法により隔壁材料層1400にパターニングした後、焼成して隔壁14を形成する。
上記フォトリソグラフィ法を用いたパターニングは、基本的に実施の形態で説明したのと同様であり、本変形例では、画素規制層15形成用と隔壁14形成用の2種類のフォトマスクを用いて、別工程で形成している点が異なる。
なお、この変形例では、画素規制層15を形成してから隔壁14を形成しているが、逆に、隔壁14を形成してから画素規制層15を形成するようにしてもよい。
(2)有機EL素子の積層構造の変形例
上記実施の形態では、有機EL素子の積層構成として画素電極13と対向電極17との間に有機発光層16を介在させる基本的な構成を示したが、この積層構成は、あくまでも一例であって、発光効率を向上させるため、さらに次のような機能層を備えるようにしてもよい。
(2−1)画素電極13と有機発光層16との間に正孔注入層および/または正孔輸送層を設けても構わない。
正孔注入層は、画素電極13から有機発光層16への正孔の注入を促進させる目的で、画素電極13上に設けられ、例えば、Ag(銀)、Mo(モリブデン)、Cr(クロム)、V(バナジウム)、W(タングステン)、Ni(ニッケル)、Ir(イリジウム)などの酸化物、あるいは、PEDOT(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸との混合物)などの導電性ポリマー材料からなる。
正孔輸送層は、正孔注入層上、もしくは画素電極に直接積層され、画素電極からの正孔を有機発光層へ輸送する機能を有する。正孔輸送層は、例えば、ポリフルオレンやその誘導体、あるいは、ポリアリールアミンやその誘導体などの高分子化合物であって、親水基を備えないものなどを用いて湿式法により形成される。
もっとも、正孔輸送層は、乾式法で形成されていてもよい。
(2−2)また、有機発光層16と対向電極17との間に、電子輸送層および/または電子注入層を設けるようにしてもよい。
電子輸送層は、有機発光層16上に形成され、対向電極17からの電子を有機発光層16へ輸送する機能を有する。電子輸送層は、例えば、電子輸送性の有機材料を蒸着法により各サブピクセルに共通して成膜することにより形成される。
電子輸送性が高い有機材料として、例えば、オキサジアゾール誘導体(OXD)、トリアゾール誘導体(TAZ)、フェナンスロリン誘導体(BCP、Bphen)などのπ電子系低分子有機材料が挙げられる。
上記電子輸送層上に、電子注入層を形成してもよい。電子注入層は、対向電極17から供給される電子を有機発光層16側へと注入する機能を有し、例えば、電子輸送性が高い有機材料に、アルカリ金属、または、アルカリ土類金属から選択されるドープ金属がドープされて形成される。
(3)有機EL表示パネル10では、副画素100R、100B、100Cの発光色が異なったが、これに限られず、それらの発光色が同じであってもよい。具体的には、例えば、色変調方式やカラーフィルタ方式の有機EL表示パネルのように、副画素100R、100B、100Cの有機発光層の発光色が白色であってもよい。
(4)上記実施の形態に係る有機EL表示パネル10では、図2に示すように、画素規制層15の延伸方向が有機EL表示パネル10の長軸X方向(第1方向)、隔壁14の延伸方向が有機EL表示パネル10の短軸Y方向(第2方向)であったが、画素規制層15と隔壁14の延伸方向は、逆であってもよい。また、画素絶縁層及び隔壁の延伸方向は、有機EL表示パネル10の形状とは無関係な方向であってもよい。
さらに、第1方向と第2方向は、交差する関係にあればよく、必ずしも90°の角度で交わってなくてもよい。この場合、副画素列CR、CG、CBの配列方向は、隔壁14の延伸方向と平行にすればよい。
また、上記実施の形態に係る有機EL表示パネル10では、一例として画像表示面を長方形状としたが、画像表示面の形状に限定はなく、適宜変更可能である。
また、上記実施の形態に係る有機EL表示パネル10では、画素電極13を長方形平板状の部材としたが、これに限られない。
(5)上記実施の形態に係る有機EL表示パネル10では、赤色、緑色、青色にそれぞれ発光する副画素100R、100G、100Bが配列されていたが、副画素の発光色はこれに限られず、例えば、赤色、緑色、青色及び黄色の4色であってもよい。また、一つの画素Pにおいて、副画素は1色あたり1個に限られず、複数配置されてもよい。また、画素Pにおける副画素の配列は、図2に示すような、赤色、緑色、青色の順番に限られず、これらを入れ替えた順番であってもよい。
(6)上記実施の形態に係る有機EL表示パネル10では、画素電極13を陽極、対向電極17を陰極としたが、これに限られず、画素電極13を陰極、対向電極17を陽極とする逆構造であってもよい。正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層などを設ける場合には、その積層順も陰極と陽極の位置によって適宜修正される。
(7)また、上記実施の形態に係る有機EL表示パネル10は、アクティブマトリクス方式を採用したが、これに限られず、パッシブマトリクス方式を採用してもよい。
≪補足≫
以上、本開示に係る有機EL表示パネルおよびその製造方法について、実施の形態および変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態および変形例に限定されるものではない。上記実施の形態および変形例に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態および変形例における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
本開示に係る有機EL表示パネルは、テレビ、パーソナルコンピュータ、携帯端末、業務用ディスプレイなど様々な電子機器に用いられる表示パネルとして広く利用することができる。
1 有機EL表示装置
2 有機EL素子
10 有機EL表示パネル
11 基板
12 層間絶縁層
13 画素電極
14 隔壁
15 画素規制層
16 有機発光層
17 対向電極
18 保護層
19 画素上補助電極(第1補助電極部)
20 バンク上補助電極(第2補助電極部)
20a コンタクト用開口部
21 封止層
22 電圧降下防止補助電極
31、32 レジストマスク
100B、100G、100R 副画素
111 基材
112 TFT層
1400 隔壁材料層
181 第2コンタクト用開口部
191 第1コンタクト用開口部
200 駆動制御部
210 駆動回路
220 制御回路
1300 画素電極材料層
1400 隔壁材料層
2000 金属層
PM フォトマスク
SH 遮光部
TR1 半透明部
TR2 透光部

Claims (13)

  1. 基板と、
    前記基板の一方の主面上に、第1方向および前記第1方向と交差する第2方向とに間隙をおいて配された複数の画素電極と、
    前記基板の主面上における前記第1方向に隣接する前記画素電極の間を、前記第2方向に沿って延伸する電気絶縁性の隔壁と、
    隣接する前記隔壁に仕切られて第2方向に延在する画素電極列の上方に配された帯状の有機発光層と、
    複数の前記帯状の有機発光層の上方に共通に配された対向電極と、
    前記対向電極の上方に配された保護層と、
    前記保護層の上方に形成された補助電極と、
    を備え、
    前記補助電極は、
    前記保護層の上方に形成された第1補助電極部と、
    前記隔壁の上方に位置して前記第2方向に延伸する第2補助電極部と、
    を含み、
    前記第2補助電極部は、前記第1補助電極部よりも導電性が高く、前記第2補助電極部と前記対向電極、および前記第1補助電極部と前記第2補助電極部は、それぞれ前記第2方向において連続して電気的に接続されるか、もしくは前記第2方向に沿って配された複数の箇所において電気的に接続される
    有機EL表示パネル。
  2. 前記保護層と第1補助電極部には、前記隔壁の上方の位置において第2方向に沿ってコンタクト用開口部が設けられており、前記第2補助電極部は、前記コンタクト用開口部を介して、前記対向電極に電気的に接続されている
    請求項1に記載の有機EL表示パネル。
  3. 前記保護層のコンタクト用開口部内には、前記第2補助電極部の層が形成されていない
    請求項2に記載の有機EL表示パネル。
  4. 前記第2補助電極部は、金属からなる
    請求項1から3までの何れかに記載の有機EL表示パネル。
  5. 前記対向電極、前記保護層、前記第1補助電極部は、それぞれ透光性を有する
    請求項1から4までの何れかに記載の有機EL表示パネル。
  6. 前記第1補助電極部は、ITOもしくはIZOからなる
    請求項5に記載の有機EL表示パネル。
  7. 前記保護層は、SiN、SiON、SiO2、SiCの何れかからなる
    請求項5または6に記載の有機EL表示パネル。
  8. 前記第2方向に隣接する前記画素電極の間に、電気絶縁性の画素規制層を備え、
    前記画素規制層の膜厚は、前記画素電極の膜厚よりも厚く、かつ、前記基板の一方の主面から前記有機発光層の上面までの厚さよりも小さい
    請求項1から7までのいずれかに記載の有機EL表示パネル。
  9. 基板を準備する工程と、
    前記基板の一方の主面上に、第1方向および前記第1方向と交差する第2方向とに間隙をおいて複数の画素電極を形成する工程と、
    前記基板の主面上における前記第1方向に隣接する前記画素電極の間を、前記第2方向に沿って延伸する電気絶縁性の隔壁を形成する工程と、
    隣接する前記隔壁に仕切られて前記第2方向に延在する画素電極列の上方に帯状の有機発光層を形成する工程と、
    複数の前記帯状の有機発光層の上方に共通な対向電極を形成する工程と、
    前記対向電極の上方に保護層を形成する工程と、
    前記保護層の上方に補助電極を形成する工程と、
    を含み、
    前記補助電極を形成する工程は、
    前記保護層の上方に第1補助電極部を成膜する工程と、
    前記保護層と第1補助電極部の、前記隔壁の上方に位置する部分に前記第2方向に沿ってコンタクト用開口部を形成する工程と、
    前記第1補助電極部上の、前記隔壁の上方に位置する部分に前記第2方向に沿って延在する第2補助電極部を形成する工程と、
    を含み、
    前記第2補助電極部は、前記第1補助電極部よりも導電性が高く、前記コンタクト用開口部を介して前記対向電極に電気的に接続されると共に、前記第1補助電極部は、前記第2補助電極部との積層部分において前記第2補助電極部と電気的に接続される
    有機EL表示パネルの製造方法。
  10. 前記コンタクト用開口部を形成する工程は、
    第1補助電極部上に、リソグラフィ法によりコンタクト用開口部の形成予定位置がパターニングされた第1マスクを形成し、
    前記第1マスクを介して第1エッチング処理を施して、第1補助電極部に第1コンタクト用開口部分を形成し、
    前記第1コンタクト用開口部分が形成された第1補助電極部を第2マスクとして、前記保護層に第2エッチング処理を施して、第2コンタクト用開口部分を形成し、
    前記第1コンタクト用開口部分と前記第2コンタクト用開口部分が合わさって前記コンタクト用開口部が形成される
    請求項9に記載の有機EL表示パネルの製造方法。
  11. 前記第1補助電極部は、前記保護層の材料よりも第2エッチング処理に対する耐性が強い材料からなる
    請求項10に記載の有機EL表示パネルの製造方法。
  12. 前記第1補助電極部は、ITOもしくはIZOからなると共に、前記保護層は、SiN、SiON、SiO2、SiCの何れかからなり、前記第2エッチング処理は、反応性イオンエッチング処理である
    請求項11に記載の有機EL表示パネルの製造方法。
  13. 前記第2方向に沿って電気絶縁性の隔壁を形成する工程と同時もしくは当該工程と前後して、前記第2方向に隣接する前記画素電極の間に電気絶縁性の画素規制層を形成する工程をさらに含み、
    前記画素規制層の膜厚は、前記画素電極の膜厚よりも厚く、かつ、前記基板の一方の主面から前記有機発光層の上面までの厚みよりも小さい
    請求項9から12までのいずれかに記載の有機EL表示パネルの製造方法。
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