JP6593817B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえばパチンコ機等といった遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一例であるパチンコ機では、遊技領域内に多数の遊技釘が植設されている。その遊技釘は、遊技球の流下方向を変更するという機能に加え、遊技球の流下速度を減速させるという機能も担っている。
一方、遊技領域に、内部を遊技球が流下可能な合成樹脂製の遊技球流路を設けたパチンコ機も多々考案されている。そして、そのような遊技球流路内には遊技釘を植設できないため、流路の側壁等から流路内側へ突起を突設し、遊技釘の代わりとしていた(たとえば特許文献1)。
特開2014−18306号公報
しかしながら、遊技球流路内に突起を突設するにあたっては、球詰まり等しないように遊技釘よりも間隔を空けて設けられることが多い。したがって、遊技球流路内で遊技球の流下速度を十分に減速させることができず、流下速度が速すぎる状態で遊技球を排出してしまいやすい。そのため、遊技球流路の下流側となる遊技領域内に設置されている遊技部材(たとえば風車やチューリップ式電動役物等)が損傷しやすいといった問題が起こっていた。また、遊技球流路から所望の流下方向へ排出したいような場合に、流下速度が速すぎて遊技球流路の下流端部で遊技球がばたつきやすく、遊技球を所望の流下方向へ安定して導けないといった問題もある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、遊技球の流下速度を減速させることができる遊技球流路を備えた遊技機を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、図柄を変動/確定表示可能な図柄表示部が設けられている一方、外レールと内レールとによって囲まれた遊技球が流下可能な遊技領域内に、遊技球が通過可能で、上方から進入した遊技球を下方へ排出する合成樹脂製の遊技球流路が設けられているとともに、前記遊技領域内に、上面を遊技球が左右方向へ転動可能なステージ手段と、遊技球を前記ステージ手段上へ導く遊技球通路とを有するセンター部材が設けられ、さらに、前記ステージ手段の下方に、遊技球を検知可能で、且つ、当該検知が前記図柄の変動を開始する契機となる図柄変動契機手段が設けられており、前記ステージ手段上へ導かれた遊技球は、前記ステージ手段上へ導かれない遊技球よりも高い確率で、前記図柄変動契機手段に検知される遊技機であって、前記遊技球流路が前記センター部材と一体的に設けられており、前記内レールと前記センター部材との間において、前記遊技球流路の下流端が前記遊技球通路の進入口よりも上方で、且つ、左右方向で前記進入口よりも外側に位置している一方、前記遊技球流路の前記下流端で、且つ、前記内レールの内側に隣接する位置に、上面が左右方向で内側へ向かって下方へ傾斜するガイド手段が、前記遊技球流路と一体的に設けられているとともに、前記遊技球流路の下流部における前記ガイド手段よりも上方となる位置に、左右方向へ突出し、前記遊技球流路を流下してきた遊技球を前記ガイド手段の上方へ誘導するための誘導部が、前記遊技球流路と一体的に設けられていることを特徴とする。
なお、図柄を変動/確定表示可能な図柄表示部を設ける一方、遊技球が流下可能な遊技領域内に、遊技球が通過可能で、上方から進入した遊技球を下方へ排出する遊技球流路を設けるとともに、前記遊技領域内に、上面を遊技球が左右方向へ転動可能なステージ手段と、遊技球を前記ステージ手段上へ導く遊技球通路とを設け、さらに、前記ステージ手段の下方に、遊技球を検知可能で、且つ、当該検知が前記図柄の変動を開始する契機となる図柄変動契機手段を設けており、前記ステージ手段上へ導かれた遊技球は、前記ステージ手段上へ導かれない遊技球よりも高い確率で、前記図柄変動契機手段に検知される遊技機において、前記遊技球流路を、その下流端が前記遊技球通路の進入口よりも上方で、且つ、左右方向で前記進入口よりも前記遊技領域の外側に位置するように設けるとともに、前記下流端に、上面が左右方向で内側へ向かって下方へ傾斜するガイド手段を設ける一方、前記遊技球流路の前記下流端よりも上流側に、上下方向へ延びる第1流路と、前記第1流路の外側で、前記第1流路の少なくとも一部に沿って延びる第2流路とを設けるとともに、前記第1流路及び前記第2流路の下流端に、左右方向へ突出し、各前記流路を流下してきた遊技球を前記ガイド手段の上方へ誘導するための誘導部を設けるという第1の構成を採用することも考えられる。
そして、そのような第1の構成を採用することにより、遊技球流路を流下してきた遊技球が、ガイド手段の上面に衝突することにより、流下速度が減速させられることになるため、遊技球流路よりも下流側となる遊技領域内に設置される遊技部材の破損防止を図ることができるし、遊技球流路から排出する遊技球を所望の流下方向へ導きやすいという効果を奏することができる。また、ガイド体の上面を、左右方向で内側へ向かって下方へ傾斜する傾斜面としているため、遊技球流路を流下する遊技球を、安定して遊技球通路の進入口へ近づかせることができるという効果も奏することができる。さらに、遊技球流路の下流端よりも上流側に、上下方向へ延びる第1流路と、第1流路の外側で、第1流路の少なくとも一部に沿って延びる第2流路とを設けるとともに、第1流路及び第2流路の下流端に、左右方向へ突出し、各流路を流下してきた遊技球をガイド手段の上方へ誘導するための誘導部を設けているため、遊技球流路を流下してきた遊技球を、高い確率でガイド手段上へ誘導することができ、より確実に遊技球の流下速度を減速させることができるという効果を奏することができる。
本発明によれば、遊技球流路をセンター部材と一体的に設けるとともに該遊技球流路の下流端を、遊技球通路の進入口よりも上方で、且つ、左右方向で進入口よりも外側に位置させている一方、遊技球流路の下流端で、且つ、内レールの内側に隣接する位置に、上面が左右方向で内側へ向かって下方へ傾斜するガイド手段を、遊技球流路と一体的に設けている。そのため、遊技球流路を流下してきた遊技球が、ガイド手段の上面に衝突することにより、流下速度が減速させられることになる。したがって、遊技球流路よりも下流側となる遊技領域内に設置される遊技部材の破損防止を図ることができるし、遊技球流路から排出する遊技球を所望の流下方向へ導きやすい。
また、ガイド手段の上面を、左右方向で内側へ向かって下方へ傾斜する傾斜面としているため、遊技球流路を流下する遊技球を、安定して遊技球通路の進入口へ近づかせることができる。
さらに、遊技球流路の下流部におけるガイド手段よりも上方となる位置に、左右方向へ突出し、遊技球流路を流下してきた遊技球をガイド手段の上方へ誘導するための誘導部を、遊技球流路と一体的に設けている。したがって、遊技球流路を流下してきた遊技球を、高い確率でガイド手段上へ誘導することができ、より確実に遊技球の流下速度を減速させることができる。
パチンコ機を前面側から示した説明図である。 遊技盤を前面側から示した説明図である。 パチンコ機を後面側から示した説明図である。 センター部材の環状部材を前面右上方から示した斜視説明図である。 環状部材を前面左上方から示した斜視説明図である。 環状部材を正面から示した説明図である。 図6中の領域Aを拡大して示した説明図である。
以下、本発明の一実施形態となるパチンコ機について、図面にもとづき詳細に説明する。
(パチンコ機の全体的な説明)
図1は、パチンコ機1を前面側から示した説明図である。また、図2は、遊技盤2を前面側から示した説明図である。さらに、図3は、パチンコ機1を後面側から示した説明図である。
パチンコ機1は、遊技盤2の前面に形成された遊技領域16内へ遊技球を打ち込み、遊技領域16内を流下させて遊技するものであって、遊技盤2は、支持体として機能する機枠3の前面上部に、金属製のフレーム部材であるミドル枠5を介して設置されている。また、遊技盤2の前方には、ガラス板を支持してなる前扉4が、左端縁を軸として片開き可能に機枠3に蝶着されており、該前扉4によって閉塞される遊技盤2の前方空間が遊技領域16とされている。
当該遊技領域16は、遊技盤2の前面に円弧状に配設された外レール23及び内レール24等によって囲まれており、遊技領域16に左部における両レール23、24間が遊技球を遊技領域16内へ打ち込むための発射通路13とされている。また、遊技領域16の略中央には、「0」〜「9」の数字からなる装飾図柄やキャラクター等を表示するための演出用表示部6が設けられている。さらに、演出用表示部6を囲むように電動役物等を備えたセンター部材26が遊技盤2に設置されており、該センター部材26の下方には、遊技球が入賞可能で、当該入賞を契機として演出用表示部6及び後述する特別図柄表示部83で各種図柄が変動を開始する始動入賞口19と、開閉可能な扉部材を有する第1大入賞装置17とが設けられている。さらにまた、センター部材26の下部には、その上面を遊技球が主に左右方向へ転動するステージ81が設けられており、ステージ81上を転動する遊技球(特にステージ溝81aを介してステージ81から排出される遊技球)は、ステージ81上へ導かれなかった遊技球と比較して、高い確率で始動入賞口19へ入賞するようになっている。加えて、センター部材26の左部には、進入口82aを介して進入した遊技球をステージ81上へ導くためのワープ通路82が設けられている。また、センター部材26の左方から下方にかけては、遊技球が流下可能な左打ち用スペースSLが形成されており、左打ち用スペースSLを流下させることで、効率良く始動入賞口19や開成した第1大入賞装置17へ入賞させ得るようになっている。さらに、センター部材26の左側部には、左打ち用スペースSLを流下させるべく遊技領域16の上部空間へ打ち込まれた遊技球を、左打ち用スペースSL側へ導くための合成樹脂製の遊技球流路30が設けられている。
一方、センター部材26の右方にも遊技球が流下可能な右打ち用スペースSRが形成されている。また、該右打ち用スペースSRには、入賞口及び入賞口を開閉する可動体を有しており、可動体が開状態にあると遊技球が入賞口へ入賞可能となる入賞装置20、及び開閉可能な扉部材を有する第2大入賞装置18が設置されている。そして、遊技球を左打ち用スペースSLではなく右打ち用スペースSRを流下させることにより、入賞装置20の可動入賞役物や、開成した第2大入賞装置18へ入賞させることができる。なお、左打ち用スペースSLや右打ち用スペースSRには、多数の遊技釘(図示せず)が植設されている。また、遊技領域16外となる遊技盤2の右下部には、第1特別図柄及び第2特別図柄を夫々別個に表示可能とした特別図柄表示部83が設けられている。
また、機枠3の前面側であって上記遊技盤2の下方には、発射装置10へ供給する遊技球を貯留するための供給皿7、及び供給皿7から溢れた遊技球を貯留するための貯留皿8が取り付けられており、供給皿7は前扉4の開放に伴い、貯留皿8はミドル枠5の開放に伴い夫々機枠3に対して片開き可能となっている。さらに、貯留皿8の右側には、発射装置10を作動させ、遊技球の遊技領域16への打ち込み強度を調整するためのハンドル9が回動操作可能に設置されている。加えて、供給皿7の前方には、遊技者が任意に押し込み操作可能な押しボタン25が設けられている。
さらに、前扉4の上部には、効果音や各種メッセージ等を報音する夫々一対のスピーカ14、14が設けられている。加えて、前扉4の左右両側部には、パチンコ機1の遊技状態等に応じて点灯・点滅する複数のLEDを内蔵したランプ部材15、15・・が設けられている。
一方、機枠3の後面側には、供給皿7へ貸球や賞品球として払い出される遊技球を貯留するための貯留タンク11、当該貯留タンク11と連結された払出装置12、払出装置12における払い出し動作を制御する払出制御装置28、及び各制御基板や装置・部材に電源電圧を供給するための電源装置29等が設置されている。また、21は、合成樹脂製のカバー状に形成されたセンターカバーであって、当該センターカバー21の内部には、遊技に係る主たる制御(たとえば、所謂大当たり抽選等)を実行するためのメイン制御装置(図示せず)、演出用表示部6における表示動作等を制御する表示制御装置(図示せず)、ランプ部材15の点灯/点滅動作等を制御する発光制御装置(図示せず)、スピーカ14からの報音動作を制御する音制御装置(図示せず)、及び表示制御装置や音制御装置等の動作を統合的に制御するサブ制御装置(図示せず)等が設置されている。尚、22は、パチンコ機1をトランスに接続するためのプラグであり、27は、アースである。
以上のようなパチンコ機1では、遊技者はハンドル9を回動操作して発射装置10を作動させ、発射通路13を介して遊技球を遊技領域16内へ打ち込み、まずは遊技球流路30からステージ81上へ遊技球を載せたり、左打ち用スペースSLを流下させたりして(所謂左打ちを行い)始動入賞口19への遊技球の入賞を狙う。そして、始動入賞口19への遊技球の入賞検知に起因して実行される所謂大当たり抽選の結果が「大当たり」になると、特別図柄表示部83及び演出用表示部6に夫々所定の「大当たり図柄」が確定表示される(たとえば、演出用表示部6に「7、7、7」と確定表示させる)。また、「大当たり図柄」が確定表示されると、第1大入賞装置17を所定回数にわたって断続的に開成させるといった所謂「大当たり状態」が生起する。そこで、遊技者は左打ちを継続し、断続的に開成する第1大入賞装置17への遊技球の入賞を狙う。なお、始動入賞口19へ遊技球が入賞した場合、特別図柄表示部83では第1特別図柄を変動/確定表示させる。
また、大当たり状態が終了すると、第1特別図柄及び第2特別図柄の合計の確定表示回数が所定回数に達するまで、入賞装置20において可動体が頻繁に開状態となって遊技球の入賞を可能とする所謂時短状態が生起する。そこで、遊技者は、遊技球を右打ち用スペースSRへ打ち込んで流下させる所謂右打ちを行い、入賞装置20への遊技球の入賞を狙う。そして、入賞装置20へ遊技球が入賞すると、上記始動入賞口19へ遊技球が入賞した場合と同じく大当たり抽選が実行され、該大当たり抽選の結果が「大当たり」になると、特別図柄表示部83及び演出用表示部6に夫々所定の「大当たり図柄」が確定表示される。また、入賞装置20への遊技球の入賞に応じて「大当たり図柄」が確定表示されると、第2大入賞装置18を所定回数にわたって断続的に開成させるといった「大当たり状態」が生起する。そこで、遊技者は右打ちを継続し、断続的に開成する第2大入賞装置18への遊技球の入賞を狙う。なお、入賞装置20へ遊技球が入賞した場合、特別図柄表示部83では第2特別図柄を変動/確定表示させる。
一方、「大当たり状態」が生起することなく、第1特別図柄及び第2特別図柄の合計の確定表示回数が所定回数に達して時短状態が終了すると、右打ちを止めて左打ちを行う上記遊技へと戻る。
(遊技球流路の説明)
ここで、本発明の要部となる遊技球流路30について、図4〜図7にもとづき詳細に説明する。
図4は、センター部材26の環状部材31を前面右上方から示した斜視説明図である。図5は、環状部材31を前面左上方から示した斜視説明図である。図6は、環状部材31を正面から示した説明図である。図7は、図6中の領域Aを拡大して示した説明図である。
センター部材26は、上述したようなステージ81やワープ通路82等を備えているとともに、中央に演出用表示部6を露出させるための大開口75を有する環状部材31と、電動役物等を有し、環状部材31の後方に設置される後側部材(図示せず)とを備えてなる。そして、該環状部材31の左上部(遊技球の遊技領域16への進入位置近傍)からワープ通路82の進入口82aの近傍位置にかけて、遊技領域16の上方空間に打ち込まれた遊技球が上方から流入可能で、また流入した遊技球を下流端から再び遊技領域16内(左打ち用スペースSL内)へ排出する遊技球流路30が、環状部材31と一体的に設けられている。この遊技球流路30は、環状部材31から左側へ鍔状に突設された背面部と、背面部から前方へ突設される種々の壁とを有しており、背面部の表面に流路が1つ(第1流路32)設けられた上流部と、背面部の表面に流路が2つ(第1流路32、第2流路33)設けられた中流部と、後述するガイド体42が設けられ、再び流路が1つにまとめられた下流部とからなる。なお、遊技球流路30(特に背面部)は、透光性を有する合成樹脂により成形されている。
第1流路32は、環状部材の上部から左部にかけ、遊技球の演出用表示部6側への進入を防止するために延設された内壁34に沿って、上流部から中流部にわたり設けられている。そして、遊技球流路30の上流部では、第1流路32の外側に沿って、遊技領域16の上方空間へ打ち込まれた遊技球が衝突する複数の衝突体35、35・・が所定の間隔を隔てて前方へ突設されており、各衝突体35、35間が、遊技球が第1流路32へ流入するための流入口36として機能するようになっている。なお、内壁34には、複数の衝突突起37、37・・が、第1流路32内側へ突設されており、第1流路32を流下する遊技球が衝突することによって、遊技球の流下速度を減速したり、遊技球の流下方向を変更したりするようになっている。
一方、遊技球流路30の中流部には、上記内壁34と内レール24との間を仕切るように、前方へ突出する流路仕切り壁38が左下がりに延設されている。そして、流路仕切り壁38と内壁34との間が、上記上流部から続く第1流路32となっており、流路仕切り壁38と内レール24との間が、第2流路33となっている。また、流路仕切り壁38の内壁34や内レール24と対向する面には、衝突突起37同様、遊技球との衝突により遊技球の流下速度を低下させるための複数の障害突起39、39・・が、各流路32、33内側へ突設されている。さらに、流路仕切り壁38の下端部は、左側(外側)へ折り曲げられており、当該折り曲げ部が、第2流路33を流下してきた遊技球を、ガイド体42の上面側へ誘導するための第2誘導部40として機能するようになっている(すなわち、第2流路33の下流端に、第2誘導部40が設けられている)。加えて、内壁34の下端部で、第2誘導部40よりも遊技球1個の直径以上に下方となる位置には、左側(外側)へ突出する突部が設けられており、当該突部が、第1流路32を流下してきた遊技球を、ガイド体42の上面側へ誘導するための第1誘導部41として機能するようになっている(すなわち、第1流路32の下流端に第1誘導部41が設けられている)。なお、第1誘導部41及び第2誘導部40の上面は、左側へ向かって下方へ傾斜する傾斜面とされている。
さらに、遊技球流路30の下流部、すなわち第1流路32及び第2流路33の下流端よりも更に下流となる位置に、ガイド体42が設けられている。ガイド体42は、環状部材31を遊技盤2に設置した際、内レール24の内側に隣接する位置に設けられており、その上面42a(図7に示す)は、右側(内側)へ向かって下方へ傾斜する傾斜面として形成されている。また、ガイド体42の上面42aは、ワープ通路82の進入口82aのよりも左側で、且つ、上方に位置している。なお、ガイド体42の上面42aの上方に、流路仕切り壁38に設けられた第2誘導部40が位置しており、第2流路33を流下してきた遊技球は、極めて高い確率でガイド体42の上面42a上へ流下するようになっている。また、ガイド体42の上面42aの右端と、内壁34に設けられた第1誘導部41の左端とは、上下方向で重なっていないものの、左右方向での距離は遊技球1個の直径以下となっており、第1流路32を流下してきた遊技球についても、高い確率でガイド体42の上面42a上へ流下するようになっている。
そして、上述した遊技球流路30において、遊技球は以下のように流下する。
遊技領域16へ打ち込まれ、センター部材26の左側を流下する遊技球は、センター部材26と内レール24との間に設けられた遊技球流路30の第1流路32と第2流路33との何れか一方へ流入する。また、第1流路32へ流入した遊技球は、第1流路32の下流端に達すると第1誘導部41により流下方向を左側へ変更されて、ガイド体42の上方へ排出される。一方、第2流路33へ流入した遊技球は、第2流路33の下流端に達すると第2誘導部40により流下方向を左側へ変更されて、ガイド体42の上方へ排出される。そして、各流路32、33から上述の如き流下方向へ排出された遊技球は、高い確率でガイド体42の上面42a上へ流下し、上面42aと衝突する。すなわち、遊技球は、ガイド体42の上面42aで一時的に受け止められる格好となり、その流下速度を減速させられた後、上面42aの傾斜に沿って流下し、ガイド体42の上面42aよりも右下方に開口するワープ通路82の進入口82a側へと向かって遊技球流路30から再び遊技領域16内へ排出される。
(本実施形態のパチンコ機による効果)
以上のような構成を有するパチンコ機1によれば、遊技球流路30を、その下流端がワープ通路82の進入口82aよりも上方で、且つ、左右方向で進入口82aよりも遊技領域16の外側に位置するように設けるとともに、遊技球流路30の下流端に、ガイド体42を設けている。そのため、遊技球流路30を流下してきた遊技球が、ガイド体42の上面42aに衝突することにより、流下速度が減速させられることになる。したがって、遊技球流路30よりも下流側となる遊技領域16内に設置される遊技部材の破損防止を図ることができるし、遊技球流路30から排出する遊技球を所望の流下方向(ここでは右下方)へ導きやすい。
また、ガイド体42の上面42aを、左右方向で遊技領域16の内側へ向かって下方へ傾斜する傾斜面としているため、遊技球流路30を流下する遊技球を、安定してワープ通路82の進入口82aへ近づかせることができる。
さらに、遊技球流路30の中流部に設けられる第1流路32及び第2流路33の下流端に、左側へ突出し、各流路32、33を流下してきた遊技球をガイド体42の上方へ誘導するための誘導部40、41を設けている。したがって、遊技球流路30を流下してきた遊技球を、高い確率でガイド体42上へ誘導することができ、より確実に遊技球の流下速度を減速させることができる。
加えて、ガイド体42の上面42aの上方に、第2誘導部40を位置させるとともに、ガイド体42の上面42aの右端と第1誘導部41の左端との左右方向での距離を、遊技球1個の直径以下としているため、遊技球流路30を流下してきた遊技球を、一層高い確率でガイド体42上へ誘導することができ、極めて確実に遊技球の流下速度を減速させることができる。
(本発明の変更例について)
なお、本発明の遊技機に係る構成は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、遊技機全体の構成は勿論、遊技球流路等に係る構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で必要に応じて適宜変更可能である。
たとえば上記実施形態では、遊技球流路をセンター部材と一体的に設けているが、センター部材と別体としてもよい。そして、別体とすると、遊技球流路が破損した場合に、遊技球流路のみを交換すればよく、交換が容易となるといった効果がある。
また、遊技球流路の設置位置についても適宜変更可能であって、センター部材の右側に遊技球通路が設けられているような場合には、右打ち用スペース側に遊技球流路を設けてもよいし、左右どちらにも遊技球通路があるような場合等には、複数の遊技球流路を設けるとしても何ら問題はない。すなわち、遊技球通路の位置(特に進入口の位置)や数についても適宜設計変更することができる。
さらに、ガイド手段に、リブ等の補強手段を設け、ガイド手段の強度向上を図ることも可能である。
さらにまた、上記実施形態では、第2流路を中流部にのみ設けているが、上流部にまで第2流路を延設してもよく、第1流路の略全域にわたって第2流路が並設されているような構成としても何ら問題はない。
またさらに、上記実施形態では、遊技球を検知可能で、且つ、当該検知が特別図柄表示部での図柄の変動開始の契機となる図柄変動契機手段として、始動入賞口といった入賞検知手段をステージ手段の下方に設けているが、入賞検知手段に代えてたとえばゲート等といった通過検知手段を設けてもよい。また、通過検知手段や入賞検知手段による遊技球の検知が、特別図柄表示部ではなく、普通図柄表示部等といった他の図柄表示部での図柄の変動開始の契機となるように構成することも当然可能である。
加えて、上記実施形態では、遊技機の一例であるパチンコ機について説明しているが、本発明は、たとえば封入式パチンコ機等といった他の遊技機に対しても当然適用可能である。
なお、特許請求の範囲、明細書および図面に記載される全ての要素(例えば、遊技球流路、ガイド手段、誘導部、ステージ手段、遊技球通路、図柄変動契機手段等)は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、特許請求の範囲や明細書等で使用している要素名(要素につけた名称)は、単に本件の記載のために便宜上付与したにすぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。すなわち、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。さらには、全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくはひとつの要素を複数の要素に分けて構成するかは、敢えて特許請求の範囲等において特定していない限り、何れも当業者であれば容易に考えられる事項である。したがって、その程度の範囲内での構成上の差異を有する遊技機を、本実施例に記載がなされていないことを理由に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはならない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施例から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。
1・・パチンコ機(遊技機)、16・・遊技領域、19・・始動入賞口(図柄変動契機手段)、26・・センター部材、30・・遊技球流路、32・・第1流路、33・・第2流路、34・・内壁、38・・流路仕切り壁、40・・第2誘導部(誘導部)、41・・第1誘導部(誘導部)、42・・ガイド体(ガイド手段)、42a・・上面、81・・ステージ(ステージ手段)、81a・・ステージ孔(ステージ手段)、82・・ワープ通路(遊技球通路)、82a・・進入口、83・・特別図柄表示部(図柄表示部)。

Claims (1)

  1. 図柄を変動/確定表示可能な図柄表示部が設けられている一方、
    外レールと内レールとによって囲まれた遊技球が流下可能な遊技領域内に、遊技球が通過可能で、上方から進入した遊技球を下方へ排出する合成樹脂製の遊技球流路が設けられているとともに、
    前記遊技領域内に、上面を遊技球が左右方向へ転動可能なステージ手段と、遊技球を前記ステージ手段上へ導く遊技球通路とを有するセンター部材が設けられ、さらに、前記ステージ手段の下方に、遊技球を検知可能で、且つ、当該検知が前記図柄の変動を開始する契機となる図柄変動契機手段が設けられており、
    前記ステージ手段上へ導かれた遊技球は、前記ステージ手段上へ導かれない遊技球よりも高い確率で、前記図柄変動契機手段に検知される遊技機であって、
    前記遊技球流路が前記センター部材と一体的に設けられており、前記内レールと前記センター部材との間において、前記遊技球流路の下流端が前記遊技球通路の進入口よりも上方で、且つ、左右方向で前記進入口よりも外側に位置している一方、
    前記遊技球流路の前記下流端で、且つ、前記内レールの内側に隣接する位置に、上面が左右方向で内側へ向かって下方へ傾斜するガイド手段が、前記遊技球流路と一体的に設けられているとともに、
    前記遊技球流路の下流部における前記ガイド手段よりも上方となる位置に、左右方向へ突出し、前記遊技球流路を流下してきた遊技球を前記ガイド手段の上方へ誘導するための誘導部が、前記遊技球流路と一体的に設けられていることを特徴とする遊技機。
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