JP6593714B2 - 冷凍装置 - Google Patents
冷凍装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6593714B2 JP6593714B2 JP2017146308A JP2017146308A JP6593714B2 JP 6593714 B2 JP6593714 B2 JP 6593714B2 JP 2017146308 A JP2017146308 A JP 2017146308A JP 2017146308 A JP2017146308 A JP 2017146308A JP 6593714 B2 JP6593714 B2 JP 6593714B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transporter
- arm
- cooling liquid
- frozen
- refrigeration
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)
- Freezing, Cooling And Drying Of Foods (AREA)
Description
冷却用液体としては、冷却温度でも凍結しないブライン液と呼ばれる塩化カルシウム水溶液やアルコール水溶液等からなる冷却用液体が満たされた冷却用液体槽内に、被冷凍物が多段に収められた籠体を沈めて冷凍する。冷却用液体は、冷却用液体槽の底部に設けられた冷却用コイルを介して冷却され、攪拌機によって攪拌・流動促進されることによって冷却用液体槽内の温度の均一化が図られている。
しかし、このバッチ式の液体冷凍式の冷凍装置は、連続処理ではないために処理能力が小さく大量の非冷凍物を冷凍する業務用の冷凍には適しないものであった。バッチ式で処理能力を大きくするためには冷却用液体槽を過剰に大きくし、大量の籠体を一気に沈める必要があり、現実的には難しい。
そこで、従来技術において、事例は少ないものの、被冷凍物を次々と搬送して連続して冷凍処理する連続処理式の冷凍装置が開発されている。
図20に示すように、特開2000−55526号公報に開示された連続冷凍処理方式の冷凍装置は、冷凍槽52に満たされた冷却用液体54の喫水線下の液中をコンベヤー66が走行するようにされており、被冷凍物58は、投入口68から走行するコンベヤー66上に乗せられて冷凍槽52に投入され、冷却用液体54に一定時間浸漬された後、取り出し口70から取り出される仕組みとなっている。無限軌道のコンベヤー66を連続的に稼働するものである。また、個々の被冷凍物は、投入口68から取り出し口70に至るまで同一の軌道にて冷却用液体中を通過するので、冷凍製品の品質均一性も向上している。
第1の問題として、装置が大きくなる問題がある。
冷却用液体槽は入れ替えることが困難であるため一度固設されるとそのままとなることが前提である。冷凍処理に必要な時間は被冷凍物の種類や内容によって異なるため、想定し得る被冷凍物の中でもっとも冷凍処理時間が長いものにも対応できるように冷却用液体槽の長さや大きさが設計される。そのため、装置が大きくなる傾向にある。
特許文献1に開示した従来技術の連続冷凍処理方式の冷凍装置は、冷却用液体槽の長さが十数メートルから二十数メートルに及ぶことが多く、装置が大型化する傾向が強かった。
冷凍対象となる被冷凍物を入れ替えると、冷凍に要する冷凍処理期間が変化するため、無限軌道の長さ、コンベアーの運転速度などを変更する必要が発生するが、従来技術に述べた特許文献1に開示された冷凍装置ではそのような変更は大掛かりとなり、冷凍装置の再設定処理を一時的に停止して行う必要がある場合もあり得る。
従来技術の連続冷凍処理方式の冷凍装置では、冷却用液体槽の一端の外部に設けた被冷凍物の詰め込み箇所を通過するようにコンベアー装置の無限軌道が設定され、また、冷却用液体槽の他端の外部に設けた被冷凍物の取り出し箇所を通過するようにコンベアー装置の無限軌道が設定されていることが多い。それらの設定の変更は事実上困難であり、装置が大きくなってしまう傾向がある。ここで、仮に、被冷凍物の冷凍処理時間に合わせてコンベアーの走行速度の調整により対応することを試みた場合、コンベアーの走行速度が速くなると、被冷凍物の詰め込み箇所における作業時間や、冷凍処理後の被冷凍物の取り出し箇所における作業時間が確保できないおそれもある。
アーム駆動機構の制御によってアームを下降させて搬送器を冷却用液体槽の冷却用液体中に浸漬させて被冷凍物を冷凍する浸漬冷凍期間を確保し、同様に、アーム駆動機構の制御によってアームを上昇させて搬送器を冷却用液体槽内の浸漬状態から空中へ携挙して被冷凍物を回収する回収期間を確保せしめる。
アーム駆動機構による回転運動としては、多様なパターンがあり得る。例えば、冷却用液体槽を半周して帰還する半周往復運動がある。また、周回を続ける周回運動がある。これらには、所定時間ごとに搬送器の間隔に相当する距離ごと間歇的に移動する間歇運動も含まれる。
アーム運動の速度を可変とする速度調整機能を備えた構成とすることがこのましい。調整範囲としては、最小値が回転運動をしない角速度ゼロの設定、最大値としては作業員の操作に無理のない速度または冷却用液体の中を搬送器が移動する上で無理のない範囲であれば良い。例えば、設定範囲として最大速度が1分間で冷却用液体槽を一周する速度である仕様や、最大速度が10分で冷却用液体槽を一周する速度である仕様などがあり得る。もちろん機構的にそれ以上速く設定できる能力があるものでも良く、それより遅い範囲でしか設定できない能力のものであっても良い。
このように、アーム駆動機構による回転運動は多様であるが、上下方向の昇降運動との関係においても多様なパターンがある。
例えば、昇降運動の結果、搬送器が冷却用液体に浸漬している状態において、回転運動を行わないパターンもあれば、回転運動を行うパターンもある。
前者の場合は、搬送器が冷却用液体に浸漬している状態では回転運動がない回転停止期間が設定され、搬送器が空中に携挙されている状態で回転運動期間が設定されている運用である。
後者の場合、搬送器が冷却用液体に浸漬している状態、および、搬送器が空中に携挙されている状態のいずれも回転運動期間が設定されている運用である。
また、搬送器が冷却用液体に浸漬している状態で回転運動を行う回転運動期間が設定され、搬送器が空中に携挙されている状態で回転停止期間が設定されている運用もあり得る。
次に、冷却用液体槽の内部の冷却用液体の運動状態について述べる。
冷却用液体槽の内部の冷却用液体は静止状態でも良く、能動的に水流が作られている状態でも良い。特段、冷却用液体槽の内部の冷却用液体に運動エネルギーを与えない場合、冷却用液体は静止状態となっている。搬送器が冷却用液体中を走行することにより乱流が形成されていても受動的である。スクリューやポンプなどで冷却用液体槽の内部の冷却用液体に運動エネルギーが能動的に与えられている場合、冷却用液体が流体を形成し、例えば、冷却用液体槽の内部で周回流を形成できる。
この冷却用液体の運動と搬送器の運動の関係についても様々なパターンがあり得る。
搬送器が冷却用液体に浸漬している間に回転運動がなく水平方向では静止している状態で昇降運動のみで搬送器が下降して冷却用液体中に浸漬する場合は、冷却用液体にも運動がなければ、両者が水平方向では静止した関係となる。この場合、冷却用液体の温度が均質化するよう工夫を施す必要となる。もし、冷却用液体に運動があり流体が形成されている場合、搬送器が冷却用液体流中に静置された状態となって冷却用液体流を受け止める状態となる。流体抵抗が生じるが冷却用液体が冷却用液体槽の中を周回しており、冷却用液体の温度が均質化しやすく、冷却用コイルの冷却効果も冷却用液体に行き渡りやすくなる。なお、このタイプには搬送器が空中に携挙された状態で走行するタイプも含まれる。このように浸漬期間中に搬送器が走行しないタイプはバッチ式冷凍処理には適しやすい場合が多い。
次に、搬送器が冷却用液体に浸漬している間に回転運動をしている状態で昇降運動が組み合わされて搬送器が下降して冷却用液体中に浸漬する場合は、冷却用液体に運動がなければ、静止した冷却用液体を搬送器が走行する関係となる。搬送器が走行すると連続処理式の冷凍処理には適しやすい場合が多い。
ここで、冷却用液体に運動があり流体が形成されている状態で搬送器が走行しつつ冷却用液体流中に浸漬される場合、冷却用液体流の流方向と搬送器の搬送方向が同じ方向の場合と逆方向の場合がある。前者の場合は冷却用液体流の流方向と搬送器の搬送方向が同じ方向であるので、比較的流体抵抗が少なくなり乱流が小さく抑えられる。後者の場合は冷却用液体流の流方向と搬送器の搬送方向が向かい合う方向であるので、比較的流体抵抗が大きくなり乱流の発生が大きくなる。
次に、断熱体を設ける工夫について説明する。冷却用液体槽を断熱体で取り囲みつつその上面に開閉可能とした複数の開閉蓋を備えた構成とすることができる。冷却用液体は外気よりもかなり低温であるため、冷却用液体槽に外部から熱が伝導しない方が良い。そこで、冷凍効率を上げるため、装置全体を断熱体で覆うことができる。ここで、メンテナンスなど装置に対するアクセスを容易とするため、断熱体の上面は開閉蓋構造となっていることが好ましい。
冷凍処理に供される被冷凍物の内容が搬送器ごとに異なり得るものであれば、被冷凍物の内容に応じて設定される冷凍処理期間に合致するように、搬送器ごとに各々のアームの昇降を制御せしめれば良い。
このように、本発明の冷凍装置では、搬送器ごとに被冷凍物の混載ができる。
次に、搬送器が冷却用液体槽から上昇して空中へ携挙された状態で、搬送器に対して空気を噴射して搬送器に付着している冷却用液体を冷却用液体槽に吹き飛ばして戻すブロー装置を備えた構成とすれば、ブライン液の回収処理時間を短縮化できる。
図1の上図は平面図で上面の断熱体を取り除いて冷却用液体槽110の内部の様子を示した図、図1の下図は側面図となっている。図1の下図において、冷却用液体槽110の内部におけるアーム駆動機構150の回転運動の様子や搬送器の様子が分かりやすいよう、一部断面図によって示されている。いずれも動作原理が分かりやすいように構造を簡単に描いている。
図1に示すように、本発明の冷凍装置100は、冷却用液体槽110、冷却用液体120、搬送器130、アーム140、アーム駆動機構150、ブロー装置170を備えた構造となっている。なお、図1において、搬送器130はシンプルに単なる筐体として示されている。また、詰め込み作業箇所S、回収作業箇所Eも併せて示されている。詰め込み作業箇所Sにおいて被冷凍物を収納でき、冷却用液体槽110の回収作業箇所Eにおいて被冷凍物を回収する。これらの設置箇所は限定されず他の位置に設けることは可能であることは言うまでもない。
図1に示すように、この例では、冷却用液体槽110は外形が略円形の槽となっており、その中心にアーム駆動機構150の支持軸151が設置された構成となっている。
冷却用液体槽110の外形は、アーム駆動機構150による搬送器130の移動軌跡をカバーする形状であれば良く、ここでは、アーム駆動機構150による搬送器130の移動軌跡が支持軸151を中心とした円周軌道であるので、その円周軌道をカバーする形状の槽であれば良く、必ずしも正確な円形でなくとも良く、四角形や六角形などの多角形、楕円形、不定形であっても良い。
冷却用液体槽110の大きさは特に制限されないが、アーム駆動機構150による搬送器130の移動軌跡をカバーする大きさが必要である。また、内部構造が分かりやすいように図示は省略しているが、冷却用液体槽110の上面や周囲は断熱体で囲んでおき、冷却効率を向上することが好ましい。
ここで、冷却用液体120は冷却用液体槽110の容量に応じて大量に蓄積されているが、冷却用液体120に対して冷却用コイルによる冷却効果が均質に与えられる必要がある。冷却用コイルによる冷却効果を均質化させる方法は限定されない。例えば、スクリューやポンプなどにより冷却用液体120に運動エネルギーを与えて冷却用液体120全体が冷却用液体槽110を周回する周回流を形成するものでも良い。冷却用液体120全体が周回流を形成するものではないが、冷却用液体120を適宜撹拌するための攪拌機を設置する構成でもよい。また、積極的に水流を作る機構は設けずに、搬送器130が冷却用液体120に浸漬した状態で走行する設定とすることにより、搬送器130によって事実上撹拌する構成も可能である。
冷却用液体120は、被冷凍物を冷却する温度よりも凍結温度が低い液体であればよいが、安定性、安全性などが確保されているものが好ましい。例えば、ブライン液と呼ばれる塩化カルシウム水溶液やアルコール水溶液等からなる冷却用液体で良い。冷却用液体120は、冷却用液体槽110の底部に設けられた冷却用コイル113を介して冷却される。
搬送器130は、被冷凍物を内部空間に支持できるフレームを備えた筐体状のものであるが、搬送器130の形状には多様なものがあり得る。搬送器130は被冷凍物を内部空間に支持できるフレームがあれば良く、周囲から冷却用液体120が入り込んで浸漬するものであれば良い。簡単な例としては、格子で囲んだゲージ、開口の多数開いた箱状のものなどがある。
アーム140の形状や素材は特に限定されないが、内部に被冷凍物が充填された状態で搬送器130を支持できる機械的強度が求められる。鋼鉄製の板材、棒材、フック、ワイヤーなどでも良い。
アーム駆動機構150は、搬送器130を支持したアーム140を支持軸151の周りにて回転運動させつつ昇降運動を制御する機構である。アーム駆動機構150の形状や設置個所などは限定されない。図1では簡単に冷却用液体槽110の中心に立設された支持軸状のもののみが描かれているが、床面下にまで機構部分が埋設されたものでも良く、逆に天井側に機構部分の一部が取り付けられ、支持軸およびそれに支持されたアーム140や搬送器130などが天井から吊下された構造などでも良い。
アーム駆動機構150は図示しないモーターなどを備え、支持軸に対して適宜トルクを与え、支持軸からアーム140に駆動力が与えられる。なお、本発明では、モーターなどの電気機械的な駆動に代え、手動式により回転させることを排除するものではない。もっぱら手動式で回転させる場合、アーム駆動機構150はアームの回転する軌道を与える機構と捉えることができる。
アーム駆動機構による回転運動としては多様なパターンがあり得る。アーム駆動機構150の設定により限定なく様々な回転運動が可能である。
図2は、回転運動の一例を示す図である。図2(a)は、冷却用液体槽110を半周して帰還する半周往復運動のパターンを示す図である。このパターンには、所定時間ごとに搬送器の間隔に相当する距離ごと間歇的に移動する間歇運動も含まれる。図2(a)の例では詰め込み作業箇所Sと回収作業箇所Eが同じ箇所に設けられている。この位置から搬送器130が冷却用液体槽110を半周した後、回転方向を反転して元の位置まで戻るような往復運動を行うパターンである。なお、初期状態で詰め込み作業箇所Sにあった搬送器130が支持軸の周りを半周する間に、円周状に配置された全搬送器130のうち半分の搬送器130が次々と詰め込み作業箇所Sを通過する。なお、左右反転させることも可能である。左右逆に半周移動させれば残り半分の搬送器130も次々と詰め込み作業箇所Sを通過するのですべての搬送器130に対するアクセスが可能である。なお、後述するように、この図2(a)の半周往復運動のパターンは、冷凍処理をバッチ処理にて行う準備として先に詰め込み作業を実行する場合にも使用できる。
図2(b)は、冷却用液体槽110を周回する周回運動のパターンを示す図である。このパターンには、所定時間ごとに搬送器の間隔に相当する距離ごと間歇的に移動する間歇運動も含まれる。図2(b)の例では詰め込み作業箇所Sと回収作業箇所Eが異なる箇所に設けられている。この例では、アーム駆動機構150が回転を停止するまで所定速度で搬送器130が支持軸の周りを周回するパターンである。なお、後述するように、この図2(b)の周回運動のパターンは、冷凍処理をバッチ処理にて行う準備として先に詰め込み作業を実行する場合にも使用でき、また、連続処理として、詰め込み作業、冷凍作業、取り出し作業という一連の処理を次々と連続処理にて行う場合にも使用できる。
アーム駆動機構150によるアーム140の昇降運動は、搬送器130を上昇させたり下降させたりする運動である。アームを昇降する機構は限定されないが、例えば、下記の3通りの方法がある。
スライドの方式としても複数通りの機構があり得る。
以下、2つの例を挙げる。
第1のスライド方式は、搬送器を支持したアーム140の先端のスライダーを設けておき、当該スライダーを介して搬送器130を上下方向にスライド移動させて昇降させるものである。
図3は、アーム140の先端のスライダーを介して搬送器130を上下方向にスライド移動させて昇降する昇降運動の様子を簡単に説明する図である。分かりやすいように搬送器130の昇降状態を横から見た図となっている。スライダーは極めて簡単に図示しており、詳しい機構は図示していないが、搬送器130の上部に支持部が取り付けられており、スライダー機構によりこの支持部が上下する仕組みとなっている。
アーム駆動機構150がスライダーを操作し、搬送器130の上部にある支持部を上下に摺動させて昇降させることにより搬送器130の支持高さを制御する例となっている。
図3(a)に示すように、スライダーを上昇させている状態において、スライダーを介して支持されている搬送器130の底面が冷却用液体槽110の冷却用液体120の喫水線上に出る高さまで上昇している。
一方、図3(b)に示すように、右側の搬送器130ではスライダーにより搬送器を支持した支持部を下降させた状態となっており、支持部を介して支持されている搬送器130が冷却用液体槽110の被冷凍物が冷却用液体120の喫水線下に潜る高さまで下降している。一方、図3(b)の左側に示す搬送器130ではスライダーで支持された支持部が上昇した状態となっており、支持部を介して支持されている搬送器130が冷却用液体槽110の被冷凍物が冷却用液体120の喫水線上に携挙される高さまで上昇している。
アーム駆動機構150による搬送器130の昇降運動はスライダーによる支持部の動きに連動して行われるものとなっている。なお、搬送器130を上下に昇降操作ができるものであれば、支持部の形状およびスライダーのスライド機構は特に限定されず、多様なものがあり得る。
図4は、アーム140全体を上下方向にスライド移動させて昇降する昇降運動の様子を簡単に説明する図である。分かりやすいように搬送器130の昇降状態を横から見た図となっている。
アーム駆動機構150により、図示しない摺動機構で支持軸に対してアーム140全体を摺動させて上下に昇降させることにより搬送器130の支持高さを制御する例となっている。
図4(a)に示すように、アーム140を上昇した状態において、アーム140を介して支持されている搬送器130の底面が冷却用液体槽110の冷却用液体120の喫水線上に出る高さまで上昇している。
一方、図4(b)に示すように、右側の搬送器130ではアーム140が下降した状態となっており、アーム140を介して支持されている搬送器130が冷却用液体槽110の被冷凍物が冷却用液体120の喫水線下に潜る高さまで下降している。図4(b)の左側に示す搬送器130ではアーム140が上昇した状態となっており、アーム140を介して支持されている搬送器130が冷却用液体槽110の被冷凍物が冷却用液体120の喫水線上に携挙される高さまで上昇している。
第2の昇降機構の例は、アーム140の一部にワイヤーが装備されており、当該ワイヤーを介して搬送器130が吊下されており、当該ワイヤーの繰り出しや巻き取りで搬送器130の高さを変化させる構造である。
図5は、アーム140の先端に装備されているワイヤーにより搬送器130が吊下され、アーム駆動機構150によりワイヤーの巻き取り繰り出しを制御することにより搬送器の高さが制御される構成を簡単に示す図である。
アーム駆動機構150により、図示しないワイヤーウインチ機構でアーム140の先端から垂下されるワイヤーの長さが変化し、吊下されている搬送器130の高さを制御する例となっている。
図5(a)に示すように、ワイヤーウインチ機構でワイヤーを巻き取っている状態において、アーム140を介して支持されている搬送器130の底面が冷却用液体槽110の冷却用液体120の喫水線上に出る高さまで上昇している。
アーム駆動機構150による搬送器130の昇降運動はこの範囲にてアーム140を介して昇降できるものとなっている。
第3の昇降機構の例は、搬送器130を支持したアーム140の支持軸に対する支持角度を変化させて昇降させるものである。
図6は、アーム140の支持軸に対する支持角度を変化させて昇降する昇降運動の様子を簡単に説明する図である。分かりやすいように搬送器130の昇降状態を横から見た図となっている。
図6に示すように、アーム駆動機構150はアーム140の支持角度を変える図示しない角度調整機構を備え、図示しないアクチュエーターなどにより適宜駆動力が与えられ、支持軸に対するアーム140の支持角度が可変となっている。
図6(a)に示すように、アーム140の支持角度を大きくした状態において、アーム140を介して支持されている搬送器130の底面が冷却用液体槽110の冷却用液体120の喫水線上に出る高さまで上昇している。
アーム駆動機構150による搬送器130の昇降運動はこの範囲にてアーム140を介して昇降できるものとなっている。
まず、アーム駆動機構150の駆動により、搬送器130が冷却用液体槽110の冷却用液体120の喫水線上に上昇した状態で位置(1)の詰め込み作業箇所Sを通過する。詰め込み作業箇所Sで被冷凍物を収納した搬送器130は、詰め込み作業箇所Sから徐々に下降して冷却用液体槽110の冷却用液体120の喫水線下に沈んでいき、位置(3)で搬送器130が浸漬状態となり、被冷凍物が冷却用液体120の中に浸漬している状態で冷却用液体槽110内の走行が開始する。搬送器130が回収作業箇所E近くになり位置(9)に至るとアーム駆動機構150の駆動により、搬送器130が徐々に上昇し、やがて冷却用液体槽110の冷却用液体120の喫水線から引き揚げられ、位置(11)で完全に冷却用液体120から引き揚げられる。その後位置(12)の回収作業箇所Eに到達する。回収作業箇所Eにて冷凍処理後の被冷凍物を回収する。この搬送器130が喫水線下を走行している間が冷凍処理期間となる。被冷凍物が回収され、空になった搬送器130は、そのまま冷却用液体120の喫水線上を走行し、詰め込み作業箇所Sに戻る。この例では搬送器130はこのような立体的な三次元の回転軌道を描いて運動する。
断熱体は、冷却用液体槽110の上面や周囲を取り囲むように覆うものである。素材は断熱性の高い素材を用いることが好ましい。図面では内部の構造や搬送器130の動きなどを示すため、断熱体は図示していない。断熱体の上面は各々独立して開閉可能とした複数の開閉蓋構造となっている。作業中の確認、不具合の回復処理など冷却用液体槽110にアクセスする必要が発生する場合があり、開閉式で冷却用液体槽110の問題個所にすぐアクセスできるようになっている。また、開閉蓋構造であれば清掃など定期的なメンテナンスも容易となる。
ブロー装置170は所定圧にて空気を噴射する装置である。ブロー装置170の配置個所は、回収作業箇所Eのやや手前である。搬送器130が冷却用液体槽110の冷却用液体120から引き揚げられ、空中へ携挙された状態で搬送器130に対してブロー装置170が空気を噴射する。搬送器130に付着している冷却用液体120が吹き飛ばされ、冷却用液体槽110に戻される。
このブロー装置170の働きにより、引き揚げ時に搬送器や被冷凍物に付着している冷却用液体120を即座に回収することができ、回収作業時間を短縮することができる。
次に、冷凍装置100の冷凍処理の様々なパターンについて説明する。
本発明の冷凍装置100は、アーム駆動機構150の制御により多様な冷凍処理パターンがあり得る。
[第1の冷凍処理のパターン]
第1の冷凍処理のパターンは、被冷凍物が同じ種類であり、要求される各々の冷凍処理時間が同じである場合の連続処理式での冷凍処理とするパターンである。
図7は、冷凍装置100による第1の冷凍処理のパターンの流れを説明する図である。搬送器130の運動を簡単に説明するシンプルな図となっている。図7は、上面から見た図と横から見た図を組み合わせて示している。
なお、図7は、ある瞬間における各々の搬送器130の状態を示したものであるが、以下の説明では、ある搬送器130に注目してその搬送器130が周回する間における当該搬送器130の状態を示したものとして考えれば分かりやすい。
図7に示すように、冷却用液体槽110の周囲には便宜上の位置を示す(1)から(12)の符号が付されている。
位置(1)である搬送器130は詰め込み作業箇所Sにおいて、アーム駆動機構150の制御によりアーム140が高く調整されており、搬送器130が空中に携挙されている。この状態で作業員は搬送器130の内部に被冷凍物を所定の姿勢にて詰め込む。
この処理では、被冷凍物を冷却用液体120で冷凍する必要時間が確保されるよう冷凍処理期間Tを設定する必要がある。ここで、円形の冷却用液体槽110の円周における冷凍処理期間開始位置(3)から冷凍処理期間終了位置(9)までの間の角度をθとし、アーム駆動機構150による回転運動の角速度をωとすると、
T=θ/ω となる。
この関係式が満たされるよう、冷凍処理期間開始位置(3)、冷凍処理期間終了位置(9)、アーム駆動機構150による回転運動の角速度ωを決めれば良い。
搬送器130が位置(12)の回収作業箇所Eに至ると、作業員は冷凍処理が完了している被冷凍物を搬送器130から取り出す。
各々の搬送器130は、間隔を開けて支持軸151の周りを周回しており、その進行には時間差がある。そのため、順々に搬送器130が詰め込み作業箇所Sを通過するたびに非冷凍物を詰め込み、順々に冷却用液体120の中に浸漬して冷凍処理が実行され、順々に回収作業箇所Eにおいて被冷凍物が回収されることにより、連続式にて冷凍処理が実行される。
次に、第2の冷凍処理のパターンを説明する。
第2の冷凍処理のパターンは、被冷凍物が同じ種類であり、要求される各々の冷凍処理時間が同じである場合においてバッチ処理式での冷凍処理とするパターンである。
図8〜図10は、冷凍装置100による第2の冷凍処理のパターンの流れを説明する図である。これらの図は搬送器130の運動を簡単に説明するシンプルな図となっている。各々の図は、上面から見た図と横から見た図を組み合わせて示している。
なお、図8は、詰め込み作業時における各々の搬送器130の動きを示す図、図9は、バッチ式にて冷凍処理中のある瞬間における各々の搬送器130の状態を示す図、図10は、取り出し作業時における各々の搬送器130の動きを示す図である。
ここで、アーム140の回転運動はゼロとして作業員が移動しながら被冷凍物を搬送器130に詰め込んで行っても良いが、作業員は詰め込み作業箇所に居て、アーム駆動機構150の制御により搬送器130が空中に携挙されたまま間歇的に順々に移動し、作業員が被冷凍物を搬送器130に対して順々に詰め込んで行っても良い。この例ではこの詰め込み方式の例とし、図8に示すように、アーム駆動機構150の制御により搬送器130が空中に携挙されたまま間歇的に順々に移動し、作業員が被冷凍物を搬送器130に対して順々に詰め込んで行く例となっている。
図8(a)の例は、図2(a)に示したものと同様の動きであり、冷却用液体槽110を半周して帰還する半周往復運動のパターンを示す図である。図8(a)のパターンでは、所定時間ごとに搬送器の間隔に相当する距離ごと間歇的に移動する間歇運動となっている。詰め込み作業箇所Sである位置(1)から搬送器130が冷却用液体槽110を半周した後、回転方向を反転して元の位置まで戻るような往復運動を行うパターンである。つまり、初期状態で位置(1)の詰め込み作業箇所Sにあった搬送器130が、支持軸の周りを半周して位置(7)に到達する間に全搬送器130のうち半分の搬送器130に次々と被冷凍物の詰め込み作業が行われ元に位置に往復して戻った後、さらに、左右反転させて半周移動させれば残り半分の搬送器130にも次々と被冷凍物の詰め込み作業が完了する。
図8(b)は、冷却用液体槽110を周回する周回運動のパターンを示す図である。図8(b)のパターンでは、所定時間ごとに搬送器の間隔に相当する距離ごと間歇的に移動する間歇運動となっている。この位置(1)にある搬送器130が時計回りに回転して再び位置(1)に戻るまでに次々とすべての搬送器130に詰め込み作業が完了する。
搬送器130への詰め込み作業が完了すると、図9に示すように、アーム駆動機構150の制御により搬送器130が一斉に冷却用液体槽110の内部の冷却用液体120の中に沈降してゆく。つまり冷凍処理期間が一斉に開始する。
被冷凍物が冷却用液体槽110の内部の冷却用液体120により冷凍処理されてゆき、所定の冷凍処理時間が経過すると、被冷凍物の冷凍処理が一斉に終了する。なお、この例では冷却用液体120に図示しないスクリューやポンプなどにより流れが与えられており、各々の搬送器130は冷却用液体120の流れの中に浸漬している。所定の冷凍処理期間が経過すれば各々の搬送器130に充填された被冷凍物の冷凍処理が一斉に終了する。冷凍処理期間経過後に各々の搬送器130が一斉に引き上げられて空中に携挙される。
図10(a)の例は、図2(a)に示したものと同様の動きであり、冷却用液体槽110を半周して帰還する半周往復運動のパターンを示す図である。図10(a)のパターンでは、所定時間ごとに搬送器130の間隔に相当する距離ごと間歇的に移動する間歇運動となっている。この回収作業箇所Eである位置(1)から搬送器130が冷却用液体槽110を半周した後、回転方向を反転して元の位置まで戻るような往復運動を行うパターンである。
初期状態で位置(1)の詰め込み作業箇所Sにあった搬送器130が、支持軸の周りを半周して位置(7)に到達する間に全搬送器130のうち半分の搬送器130から次々と被冷凍物の取り出し作業が行われ元に位置に往復して戻った後、さらに、左右反転させて半周移動させれば残り半分の搬送器130から次々と被冷凍物の取り出し作業が完了する。
図10(b)は、冷却用液体槽110を周回する周回運動のパターンを示す図である。図10(b)のパターンでは、所定時間ごとに搬送器の間隔に相当する距離ごと間歇的に移動する間歇運動となっている。この位置(1)にある搬送器130が時計回りに回転して再び位置(1)に戻るまでに次々とすべての搬送器130から被冷凍物の取り出し作業が完了する。
回収作業により被冷凍物が回収されればバッチ処理による冷凍処理が終了し、必要に応じて次のサイクルを開始する。
次に、第3の冷凍処理のパターンを説明する。
第3の冷凍処理のパターンは、被冷凍物に様々な種類が混在しており、要求される各々の冷凍処理時間が異なる場合のバッチ処理式での冷凍処理とするパターンである。なお、1つの搬送器130には同じ種類の被冷凍物が詰め込まれているものとする。
図11は第3の冷凍処理のパターンにおける搬送器130への被冷凍物の詰め込み作業の様子を示す図である。
図11(a)の例は、図8(a)に示したものと同様の動きであり、冷却用液体槽110を半周して帰還する半周往復運動のパターンを示す図である。図11(a)のパターンでは、所定時間ごとに搬送器の間隔に相当する距離ごと間歇的に移動する間歇運動となっている。詰め込み作業箇所Sである位置(1)から搬送器130が冷却用液体槽110を半周した後、回転方向を反転して元の位置まで戻るような往復運動を行うパターンである。
図11(b)は、図8(b)に示したものと同様の動きであり、冷却用液体槽110を周回する周回運動のパターンを示す図である。図11(b)のパターンでは、所定時間ごとに搬送器の間隔に相当する距離ごと間歇的に移動する間歇運動となっている。この位置(1)にある搬送器130が時計回りに回転して再び位置(1)に戻るまでに次々とすべての搬送器130に詰め込み作業が完了する。
この搬送器130への被冷凍物の詰め込み作業は第2の冷凍処理のパターンにおける搬送器130への被冷凍物の詰め込み作業と同じ流れで良いので詳しい説明は省略する。
図11の搬送器130への詰め込み作業が完了すると、図12に示すように、アーム駆動機構150の制御により搬送器130が一斉に冷却用液体槽110の内部の冷却用液体120の中に沈降してゆく。つまり冷凍処理期間が一斉に開始する。
第3の冷凍処理パターンでは、被冷凍物の種類が異なるものが混在し得るので、冷凍処理期間が異なる場合があり得る。ここでは、要求される冷凍処理期間が比較的短い被冷凍物Aが充填された搬送器130A、要求される冷凍処理期間が比較的中程度の被冷凍物Bが充填された搬送器130B、要求される冷凍処理期間が比較的長い被冷凍物Cが充填された搬送器130Cが混在している例となっている。
被冷凍物が冷却用液体槽110の内部の冷却用液体120により冷凍処理されてゆき、所定の冷凍処理時間が経過すると、冷凍処理が完了した搬送器130が個別に引き上げられてゆき、空中に携挙されてゆく。
図13は、冷凍処理の進行途中のある時刻の様子を示す図である。この図13の例では、被冷凍物A、被冷凍物Bは冷凍処理が完了し、それらの冷凍処理が完了した被冷凍物A、被冷凍物Bが充填された搬送器130A、搬送器130Bが引き上げられてゆき、空中に携挙されており、まだ、冷凍処理が完了していない被冷凍物Cが充填された搬送器130Cは冷却用液体120に浸漬された状態のままとなっている。
バッチ処理による冷凍処理がすべての搬送器130について完了すれば、すべての搬送器130が空中に携挙されている。
図14は第3の冷凍処理のパターンにおける搬送器130への被冷凍物の取り出し作業の様子を示す図である。
図14(a)の例は、図10(a)に示したものと同様の動きであり、冷却用液体槽110を半周して帰還する半周往復運動のパターンを示す図である。図14(a)のパターンでは、所定時間ごとに搬送器の間隔に相当する距離ごと間歇的に移動する間歇運動となっている。取り出し作業箇所Eである位置(1)から搬送器130が冷却用液体槽110を半周した後、回転方向を反転して元の位置まで戻るような往復運動を行うパターンである。
図14(b)は、図10(b)に示したものと同様の動きであり、冷却用液体槽110を周回する周回運動のパターンを示す図である。図14(b)のパターンでは、所定時間ごとに搬送器の間隔に相当する距離ごと間歇的に移動する間歇運動となっている。この位置(1)にある搬送器130が時計回りに回転して再び位置(1)に戻るまでに次々とすべての搬送器130から取り出し作業が完了する。
この搬送器130への被冷凍物の取り出し作業は第2の冷凍処理のパターンにおける搬送器130への被冷凍物の取り出し作業と同じ流れで良いので詳しい説明は省略する。
次に、第4の冷凍処理のパターンを説明する。
第4の冷凍処理のパターンは、被冷凍物に様々な種類が混在しており、要求される各々の冷凍処理時間が異なる場合の連続処理式での冷凍処理とするパターンである。なお、1つの搬送器130には同じ種類の被冷凍物が詰め込まれているものとする。
図15〜図18は、冷凍装置100による第3の冷凍処理のパターンの流れを説明する図である。搬送器130の運動を簡単に説明するシンプルな図となっている。図15〜図18は、上面から見た図と横から見た図を組み合わせて示している。
被冷凍物に要求される冷凍処理期間は種類や大きさに応じて異なるため、第3のパターンでは、詰め込み作業箇所Sと、回収作業箇所Eが設定されているが、第1のパターンのようにかならずしも1周分が冷凍処理期間と適切に合致しているとは限らない。
図15は冷凍処理期間が比較的短い被冷凍物Aに対する冷凍処理の例である。
図15に示すように、搬送器130Aは詰め込み作業箇所Sにおいて、アーム駆動機構150の制御によりアーム140が高く調整されており、搬送器130Aが空中に携挙されており、この状態で作業員は搬送器130Aの内部に被冷凍物Aを所定の姿勢にて詰め込む。なお、1つの搬送器130Aには同じ種類の被冷凍物Aが詰め込まれる。
時刻T3から時刻T7まで経過した時間T(T7−T3)が冷凍処理期間Tと合致するものとすると、時刻T7以降、アーム駆動機構150の制御によりアーム140の支持角度が徐々に大きくなってゆき、時刻T8には搬送器130が上昇して冷却用液体槽110の冷却用液体120の喫水線から離脱して空中に携挙されるものとする。
回収作業箇所Eに至る前にブロー装置170前を通過させ、搬送器130Aの中に残っている冷却用液体120を吹き飛ばして冷却用液体槽110に噴き戻すことができる。
図16は冷凍処理期間が比較的中程度の被冷凍物Bに対する冷凍処理の例である。
この図16は、第1のパターンと同様であるので、ここでの詳しい説明は省略する。図16において、搬送器130Bが浸漬した時刻T3から冷凍処理期間が開始し、時刻T9までに経過した時間T(T9−T3)が設定した冷凍処理期間Tと合致するものとすると、時刻T9以降、アーム駆動機構150の制御によりアーム140の支持角度が徐々に大きくなってゆき、時刻T10には搬送器130Bが空中に携挙され、冷凍処理時間が終了して空中に携挙された状態の搬送器130Bが時刻T12で回収作業箇所Eに戻ってくる。
図17は冷凍処理期間が比較的長い被冷凍物Cに対する冷凍処理の例である。なお、この例では冷凍処理期間が比較的長いため1周目では冷凍処理期間が終了せずに2周目にまで及んでいる例として説明する。
図17の2周目において、時刻T17において、時刻T3から時刻T17まで経過した時間T(T17−T3)が冷凍処理期間Tと合致するものとすると、時刻T17以降、アーム駆動機構150の制御によりアーム140の支持角度が徐々に大きくなってゆき、時刻T18には搬送器130Cが上昇して冷却用液体槽110の冷却用液体120の喫水線から離脱して空中に携挙されるものとする。
アーム駆動機構150により冷凍処理時間Tで昇降運動が制御されており、所定の冷凍処理期間Tが経過すれば、冷凍処理が終了したものとして扱われる。
なお、回収作業箇所Eに至る前にブロー装置170前を通過させ、搬送器130Cの中に残っている冷却用液体120を吹き飛ばして冷却用液体槽110に噴き戻すことができる。
図13に示すように、冷凍処理時間が長い被冷凍物に関しては、搬送器130Cが冷却用液体槽110を1周分周回してもまだ冷凍処理時間に至っておらず、2周目以上にわたり冷却用液体120中を浸漬したまま走行することもあり得る。この場合は、いわば“周回超移動”と言える。
図18の例では、位置(1)にある搬送器は搬送器130B、位置(2)にある搬送器は搬送器130A、位置(3)にある搬送器は搬送器130Cであるが、どの種類であっても位置(1)で被冷凍物が積み込まれ、位置(3)で冷却用液体120の中に浸漬する点は同じである。位置(4)にある搬送器は搬送器130Bで浸漬状態、位置(5)にある搬送器は搬送器130Aで浸漬状態である。位置(6)にある搬送器は搬送器130Cで2周目にあたりようやく空中に携挙された状態である。位置(7)にある搬送器は搬送器130Bで浸漬状態、位置(8)にある搬送器は搬送器130Aで冷凍期間が短く、この位置で空中に携挙された状態になる。位置(9)にある搬送器は搬送器130Cでこの場合が1周目とするとまだ浸漬状態にある。位置(10)にある搬送器は搬送器130Bで冷凍期間が中程度でこの位置で空中に携挙された状態になる。位置(11)にある搬送器は搬送器130Aで冷凍期間が短く過去に位置(8)で空中に携挙されたものがここまで到来している。位置(12)にある搬送器は搬送器130Cでこの場合も1周目とするとまだ浸漬状態にある。位置(12)は回収作業箇所Eであるが、搬送器130Cは浸漬状態であるので作業員は回収作業せず、そのまま搬送器130Cを見送ることとなる。
このように、被冷凍物の種類が混在した状態でも、次々と連続式にて冷凍処理を行うことができる。
110 冷却用液体槽
120 冷却用液体
130 搬送器
140 アーム
150 アーム駆動機構
170 ブロー装置
Claims (14)
- 冷却用液体を用いて被冷凍物を冷凍する冷凍装置であって、
前記冷却用液体が満たされた冷却用液体槽と、
前記被冷凍物を収納できるフレームと開口を備えた複数個の搬送器と、
前記搬送器を支持するアームと、
前記搬送器を支持した前記アームの支持軸を中心とした回転運動と、前記搬送器を支持した前記アームの昇降運動を組み合わせた制御を行うアーム駆動機構を備え、
前記アーム駆動機構による前記回転運動において、前記搬送器が前記冷却用液体に浸漬している状態、および、前記搬送器が空中に携挙されている状態のいずれも回転運動期間が設定され、
前記アーム駆動機構による前記昇降運動において、前記アーム駆動機構による前記アームに対する制御を前記アームごとの制御とし、、前記冷凍処理に供される前記被冷凍物の内容が前記搬送器ごとに異なる場合、前記搬送器が前記冷却用液体に浸漬している期間が、前記被冷凍物の内容に応じて設定される前記冷凍処理期間に合致するように、前記アーム駆動機構によって各々の前記アームの昇降を制御せしめることを特徴とする冷凍装置。 - 前記アーム駆動機構により前記アームを下降させて前記搬送器を前記冷却用液体槽の前記冷却用液体中に浸漬させ、前記被冷凍物を冷凍する浸漬冷凍期間と、
前記アーム駆動機構により前記アームを上昇させて前記搬送器を前記冷却用液体槽内の浸漬状態から空中へ携挙し、前記被冷凍物を取り出す取り出し作業期間の設定を制御することを特徴とする請求項1に記載の冷凍装置。 - 前記アーム駆動機構による前記アームに対する制御を前記アームごとの制御とし、前記搬送器ごとの前記浸漬冷凍期間の開始時刻と終了時刻と、回収期間の開始時刻と終了時刻を間歇的にずらし、前記被冷凍物の冷凍処理を連続処理としたことを特徴とする請求項1または2に記載の冷凍装置。
- 前記アーム駆動機構による前記回転運動が間歇運動であり、所定時間ごとに前記搬送器の間隔に相当する距離ごと間歇的に移動することを含むものであることを特徴とする請求項3に記載の冷凍装置。
- 冷却用液体を用いて被冷凍物を冷凍する冷凍装置であって、
前記冷却用液体が満たされた冷却用液体槽と、
前記被冷凍物を収納できるフレームと開口を備えた複数個の搬送器と、
前記搬送器を支持するアームと、
前記搬送器を支持した前記アームの前記支持軸を中心とした回転運動と、前記搬送器を支持した前記アームの昇降運動を組み合わせた制御を行うアーム駆動機構を備え、
前記アーム駆動機構による前記回転運動において、いずれかの前記搬送器が前記冷却用液体に浸漬している状態では回転運動がない回転停止期間が設定され、すべての前記搬送器が空中に携挙されている状態で回転運動期間が設定されていることを特徴とする冷凍装置。 - 前記アーム駆動機構による前記アームに対する制御を、すべての前記アーム一体の制御とし、前記搬送器ごとの前記浸漬冷凍期間の開始時刻と終了時刻と、回収期間の開始時刻と終了時刻を一体とし、前記被冷凍物の冷凍処理をバッチ処理としたことを特徴とする請求項5に記載の冷凍装置。
- 前記アーム駆動機構による前記昇降運動において、前記アーム駆動機構による前記アームに対する制御を前記アームごとの制御とし、、前記冷凍処理に供される前記被冷凍物の内容が前記搬送器ごとに異なる場合、前記搬送器が前記冷却用液体に浸漬している期間が、前記被冷凍物の内容に応じて設定される前記冷凍処理期間に合致するように、前記アーム駆動機構によって各々の前記アームの昇降を制御せしめることを特徴とする請求項5に記載の冷凍装置。
- 前記昇降運動が、前記搬送器を支持した前記アーム自体、または、前記アームに装着したスライダーに取り付けられ前記搬送器を支持した支持部材を、上下方向にスライド移動させて前記搬送器を昇降させるものであることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の冷凍装置。
- 前記昇降運動が、前記搬送器を支持した前記アームの支持軸に対する支持角度を変化させて昇降させるものであることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の冷凍装置。
- 前記アーム駆動機構による前記回転運動が前記冷却用液体槽を半周して帰還する半周往復運動を含むものであることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の冷凍装置。
- 前記アーム駆動機構による前記回転運動が周回運動を含むものであることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の冷凍装置。
- 前記冷却用液体が流体であり、前記冷却用液体槽の内部で周回流となっていることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の冷凍装置。
- 前記冷却用液体槽の周縁の一部に、前記被冷凍物を前記搬送器に収納させる詰め込み作業箇所と、前記冷凍処理が終了した前記被冷凍物を前記搬送器内から取り出す取り出し作業箇所を設けたことを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の冷凍装置。
- 前記搬送器が前記冷却用液体槽の喫水線下に浸漬状態から空中へ携挙されて引き揚げられる過程において、前記搬送器に対して空気を噴射して前記搬送器に付着している前記冷却用液体を前記冷却用液体槽に吹き飛ばして戻すブロー装置を備えたことを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の冷凍装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017146308A JP6593714B2 (ja) | 2017-07-28 | 2017-07-28 | 冷凍装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017146308A JP6593714B2 (ja) | 2017-07-28 | 2017-07-28 | 冷凍装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019027660A JP2019027660A (ja) | 2019-02-21 |
JP6593714B2 true JP6593714B2 (ja) | 2019-10-23 |
Family
ID=65475993
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017146308A Active JP6593714B2 (ja) | 2017-07-28 | 2017-07-28 | 冷凍装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6593714B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6870163B2 (ja) * | 2018-03-05 | 2021-05-12 | エーシー・フードテック株式会社 | 食品加工処理装置および食品加工処理方法 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3261178A (en) * | 1964-04-03 | 1966-07-19 | Morinaga Milk Industry Co Ltd | Freezer for ice-cream bars and the like |
JPS48830Y1 (ja) * | 1966-05-24 | 1973-01-10 | ||
ES461204A1 (es) * | 1977-07-30 | 1978-05-01 | Ind Balay S A | Sistema para el tratamiento en continuo de piezas a esmal- tar. |
JPS54137147A (en) * | 1978-04-17 | 1979-10-24 | Mayekawa Mfg Co Ltd | Impregnate freezing device |
JPH0618165Y2 (ja) * | 1986-12-05 | 1994-05-11 | サン・プラント工業株式会社 | 自動連続食品冷凍装置 |
JPH02263078A (ja) * | 1989-04-03 | 1990-10-25 | Hachiyou Eng Kk | 食料品のばら凍結方法及び食料品のばら凍結装置 |
JP2000055526A (ja) * | 1998-08-05 | 2000-02-25 | Hisashi Takeuchi | 冷凍装置及び冷凍方法 |
JP2007267688A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Nichimo Co Ltd | 食品凍結方法および食品凍結装置 |
JP3153743U (ja) * | 2009-07-06 | 2009-09-17 | 株式会社テクニカン | 食品の連続凍結装置 |
-
2017
- 2017-07-28 JP JP2017146308A patent/JP6593714B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019027660A (ja) | 2019-02-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101225227B1 (ko) | 제품 냉각용 또는 냉동용 장치, 제품 냉장용 장치 및제품을 개별적으로 급속 냉동시키는 방법 | |
US2942429A (en) | Poultry chilling | |
JP6593714B2 (ja) | 冷凍装置 | |
CN106005966A (zh) | 一种垫圈的给料装置及其给料方法 | |
CN103798908A (zh) | 一种袋装食品的自动化清洗杀菌生产线 | |
JP2018021680A (ja) | 連続冷凍処理式の冷凍装置 | |
NO20190535A1 (en) | Apparatus and method for cooling temperature sensitive products | |
JP5188614B2 (ja) | 食品の冷凍装置 | |
JP6086421B2 (ja) | 低温減圧撹拌乾燥機及び低融点材料を含んだ被乾燥物の乾燥方法 | |
CN205802277U (zh) | 一种物料输送冷却装置 | |
CN106498137A (zh) | 一种可连续淬火装置及其使用方法 | |
CN206713992U (zh) | 液态冷冻系统 | |
CN206319035U (zh) | 一种可连续淬火装置 | |
US20130175009A1 (en) | Rocker Chiller with Serpentine Carcass Flow | |
JP2019190731A (ja) | 食品加工処理装置および食品加工処理方法 | |
JP5007441B2 (ja) | 小エビ類の凍結方法及び装置 | |
US6672098B2 (en) | Chiller/cooler | |
JP5785848B2 (ja) | 容器の遠心脱水装置および方法 | |
CN115088756B (zh) | 一种能拓宽冰温带的肉类保鲜设备及方法 | |
EP3990198A1 (en) | An apparatus and a method for treating material | |
JPH02126075A (ja) | 農水産物や加工食品類の急速冷凍装置 | |
CN206799230U (zh) | 一种新型一体化加药装置 | |
JP7175459B2 (ja) | 食品加工処理装置および食品加工処理方法 | |
JP2565253Y2 (ja) | 冷凍処理装置 | |
JP2002068436A (ja) | 食品の搬送処理装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180306 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190108 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20190307 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190507 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190827 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190912 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6593714 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R370 | Written measure of declining of transfer procedure |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |