JP6591238B2 - ブリケットの製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フェロニッケル製錬においてニッケル酸化鉱石を製錬する際に発生するダストからブリケットを製造する方法に関するものである。
鉄とニッケルの合金であるフェロニッケルの製造方法では、ニッケルを含有するサポロライト鉱石等のラテライト鉱石(代表的なニッケル酸化鉱石であり、以下、単に鉱石とも称する)を原料として使用し、この鉱石に対して乾燥工程、焼成工程、熔融還元工程、精製工程などからなる一連の処理を施してフェロニッケルを製造する乾式製錬法が一般的に採用されている。
この乾式製錬法では、まず乾燥工程において原料鉱石をロータリードライヤーに装入して乾燥処理し、該鉱石に25〜35質量%程度含まれる付着水分を15〜25質量%程度まで減らして乾燥した鉱石(以下、乾燥鉱石とも称する)を得る。次に焼成工程において上記乾燥鉱石を無煙炭等の石炭と共にロータリーキルンの装入端から装入する。ロータリーキルンの排出端にはバーナーが設けられており、ここで生成した燃焼ガスをロータリーキルン内に流すことによって石炭の燃焼と乾燥鉱石の800〜1000℃程度までの加熱処理を行う。これにより、残留している付着水の完全な除去(乾燥)と結晶水分の分解(焼成)、さらには乾燥鉱石の一部の還元処理を行い、乾燥及び焼成された鉱石(以下、焼鉱とも称する)を得る。
次に熔融還元工程において上記した焼鉱を電気炉に装入し、ここで焼鉱の熔融還元処理を行う。これにより、ニッケル及び鉄を含有するフェロニッケルメタル(以下、単にメタルと称する)とフェロニッケルスラグ(以下、単にスラグと称する)が生成される。得られたメタルは精製工程で硫黄などの不純物が除去されフェロニッケル製品となり、一方、スラグは高圧水による水砕処理が行われた後、コンクリート用細骨材、土木工事用資材等として利用される。
上記した乾燥や焼成を行うロータリードライヤーやロータリーキルンは筒状体を横にして回転可能に支持された構造を有しており、その内側に複数の羽状突起部を備えている。この筒状体はその回転中心軸が水平方向からわずかに傾斜しており、これにより筒状体の一端部から装入された鉱石は、該筒状体の回転によって上記羽状突起部による持ち上げと落下の操作が連続的に繰り返されながら徐々に他端部に向かって移動し、その間に燃焼ガスによって乾燥等の処理が行われる。この処理の際に鉱石等由来のダストが発生する。このダストはロータリードライヤーやロータリーキルンから排出される排ガスと共に排出され、ロータリードライヤーやロータリーキルンに付随して設けられている排ガス処理設備で回収される。
ロータリードライヤーやロータリーキルンから排出されるダストは鉱石や石炭から生じる微粉で主に構成されるが、排ガス処理設備で回収されるダストは鉱石と同程度のニッケルを含有するので、フェロニッケルの原料として再利用される。ダストを再利用する場合は、ダストをそのままロータリーキルンやロータリードライヤーに装入する場合もあるが、一般的にはペレタイザー等で造粒・乾燥してペレットもしくはブリケットの形態にした後、ロータリードライヤーもしくはロータリーキルンに繰り返すことが行われている。
例えば特許文献1には、多量の微粒子を含有する酸化金属原料と炭材とをミキサーで混合して粉状混合物とする混合工程と、この粉状混合物を第1ブリケットマシンで圧縮成形して第1成形物とする第1成形工程と、この第1成形物の全部又は一部を第2ブリケットマシンで再度圧縮成形して第2成形物とする第2成形工程と、この第2成形物を篩で篩上と篩下とに分級し、篩上を製品である炭材内装酸化金属ブリケットとする分級工程とを含む炭材内装酸化金属ブリケットの製造方法が開示されている。
特開2013−224494号公報
上記したフェロニッケル製錬の焼成工程で発生するダストにはロータリーキルンに装入される石炭の微粉や焼成された鉱石が含まれているため一般的に濡れ性が低く、ペレタイザー等で造粒して得られる造粒物は強度が低くなることが問題になっていた。具体的には、上記造粒物はJIS Z 8841に基づいて測定した造粒物1個当たりの強度が5kgf/p未満になることがあり、また、造粒物の+10mmの歩留りが85%未満となることがあった。なお、+10mmとは目開き10mmの篩を用いて篩別したときの篩上を意味している。
この場合、造粒物をロータリードライヤーもしくはロータリーキルンに装入すると、その内部で鉱石と共に撹拌される際に強度を保てないためすぐに圧潰してしまい、ダストとして再飛散して排ガスと共に再び排出されることが多かった。本発明は上記した従来の造粒物が有する問題に鑑みてなされたものであり、ニッケル酸化鉱石の乾燥や焼成を行うロータリードライヤーやロータリーキルンから発生するダストを原料として作製した造粒物の強度を高めてロータリードライヤーやロータリーキルンに装入した時に容易に圧潰されることのない強度、例えば5kgf/p以上で造粒物サイズ+10mmの歩留りが85%以上の強度を持つ造粒物を製造する方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係るブリケットの製造方法は、ロータリーバルブから供給されるダストをミキサーで水と混合して湿潤ダストを生成し、得られた湿潤ダストを混練機で鉱石と混練して混練物を生成し、得られた混練物を成形機でブリケットに成形するブリケットの製造方法であって、前記ロータリーバルブの一次側配管径が該ロータリーバルブの入口径に対して絞られていることを特徴としている。
本発明によれば、ニッケル酸化鉱石の乾燥や焼成を行うロータリードライヤーやロータリーキルンから排出される排ガスの処理設備で回収したダストを原料に用いて、これらロータリードライヤーやロータリーキルンに装入した時に容易に壊れることのない高い強度を有するブリケットを作製することができる。
本発明に係るブリケット製造方法が好適に適用されるフェロニッケル製錬プラントの一具体例を示すフロー図である。 本発明に係るブリケット製造方法の一具体例を示す工程図である。 実施例においてブリケットを作製した際のダスト切り出し量の変動を示すグラフである。 実施例で作製したブリケット試料の圧潰強度を横軸に混練機の電流値をとってプロットしたグラフである。 実施例で作製したブリケット試料の+10mm歩留りを横軸に混練機の電流値をとってプロットしたグラフである。
以下、本発明に係るブリケット製造方法の一具体例について説明する。まずブリケットの原料となるダストとニッケル酸化鉱石とが得られるフェロニッケル製錬プラントについて図1を参照しながら説明する。フェロニッケル製錬プラントでは、一般的に複数のラテライト鉱石を所望の組成となるようにブレンドしたニッケル酸化鉱石の調合物を原料として使用している。この調合されたニッケル酸化鉱石は、先ずロータリードライヤー1に装入され、ここで含水率が15〜25質量%程度になるまで付着水分が減らされ、乾燥鉱石となる。
得られた乾燥鉱石はロータリードライヤー1の排出端から排出された後、目開き10〜50mm程度の篩分手段2に投入され、ここで篩上の大きなサイズの鉱石が取り除かれた後、例えばパウダー状のニッケル化合物及び還元剤としての無煙炭などの石炭と共にロータリーキルン3に装入される。乾燥鉱石はこのロータリーキルン3内で更に乾燥された後、部分的に還元されて焼鉱となる。得られた焼鉱はロータリーキルン3の排出端から排出された後、電気炉4に送られ、ここで熔融還元されてニッケル及び鉄を含有するメタルと、珪酸及び酸化マグネシウムで主に構成されるスラグとが生成される。
上記したロータリードライヤー1及びロータリーキルン3にはそれぞれ排ガス処理設備5、6が付随して設けられており、ロータリードライヤー1及びロータリーキルン3で発生したダストは排ガスと共に排出されてこれら排ガス処理設備5、6でそれぞれ回収される。回収されたダストはダストタンク7に送られてここで一時的に溜められた後、その下部に設けられている一次側配管8及びロータリーバルブ9によって定量に切り出されて例えばパグミル型などのミキサー10に装入される。ミキサー10に装入されたダストは、含水率15〜30質量%程度となるように水が添加されながら混合が行なわれる。
ミキサー10での含水率の調整及び混合によって得られた調湿ダストは、次に例えばダウ・ミキサー(登録商標)などの混練機11に送られ、ここで別途供給される鉱石との混練が行われる。得られた混練物はブリケットマシン12に供給され、ここで所望の形状に成型される。得られたブリケットはフェロニッケルの原料としてロータリーキルン3に供給され、乾燥処理及び還元処理が施される。次に、上記したフェロニッケル製錬プラントで得られるダスト及び粉鉱石からブリケットを製造する方法について図2をも参照しながら説明する。
ロータリードライヤー1やロータリーキルン3で発生したダストは排ガス処理設備5、6で回収された後、ダストタンク7に一時的に溜められる(S1)。このダストタンク7内のダストは、ダストタンク7の下部から下方に延在する一次側配管8を経てロータリーバルブ9で略一定流量で切り出される(S2)。ロータリーバルブ9から切り出されたダストは、図示しないスクリューコンベアに投入されて略水平方向に搬送された後(S3)、パグミル型ミキサー10に供給される。パグミル型ミキサー10には流量の調節が可能なバルブを備えた配管から水が供給されており、攪拌翼による混合を行いながらダストの含水率が15〜30質量%になるように調湿される(S4)。
ミキサー10での調湿で得られた湿潤ダストはパグミル型ミキサー10から排出された後、図示しないダストベルトコンベアに投入されて略水平に搬送され(S5)、混練機11に供給される。一方、ロータリードライヤー1で得られる乾燥鉱石を一部抜き出して図示しない目開き10mmの篩分手段で篩別を行い、篩下として10mm以下の粒径を有する乾燥鉱石(以下、粉鉱石とも称する)を得る(S6)。この粉鉱石は図示しない粉鉱石ベルトコンベアによって搬送された後(S7)、混練機11に供給される。これにより湿潤ダストと粉鉱石との混練が行われる(S8)。
混練機11に供給された湿潤ダストと粉鉱石は、混練機11内で撹拌翼の回転により粒子にせん断、転動、及び圧密作用が加わり、粒子同士の結合による微小粒の生成や塊の破断が繰返されることで造粒されていき混練機の排出部から混練物が得られる。得られる混練物の含水率は19.0〜22.0質量%であることが望ましい。
混練物は混練機11の排出部から排出された後、図示しない混練物ベルトコンベアで搬送されて(S9)、図示しない混練物ホッパーに一時的に溜められる(S10)。そして、混練物ホッパーの底部から抜き出されて図示しない混練物ベルトフィーダーでブリケットマシン12に定量供給され(S11)、ここで所定の形状に成型される(S12)。なお、混練機11は少なくとも2軸の撹拌翼で混練する形式のものが好ましく、比較的均質に混練することが可能な水平2軸式のものがより好ましい。
ところで、上記したミキサー10で生成される湿潤ダストの生成量及び含水率が大きく変動すると、ミキサー10の後段に設けられている混練機11での湿潤ダストと粉鉱石との混練性、更には混練機11の後段に設けられているブリケットマシン12で得られるブリケットの強度が大きく変動することに繋がる。従って、ミキサー10へのダスト供給量を安定化させることがブリケット強度の向上に不可欠であった。
そこで、本発明に係るブリケットの製造方法の一具体例では、ミキサー10においてロータリーバルブ9から供給したダストに水を添加して混合し、得られた湿潤ダストを鉱石と共に混練機11に供給して混練し、得られた混練物をブリケットマシン12に供給してブリケットを成形するブリケットの製造方法において、ロータリーバルブ9の一次側配管8の配管径がロータリーバルブ9の入口径に対して絞られている。これにより、ミキサー10へのダスト供給量を安定化させることができる。
具体的に説明すると、ミキサー10で生成される湿潤ダストの生成量及び含水率が大きく変動する原因を調査した結果、ミキサー10の前段のロータリーバルブ9からミキサー10に安定的にダストが供給されていないことを見出した。即ち、ロータリーバルブ9を介してダストタンク7からミキサー10に供給されるダストの供給量が“ばらつく”ことが上記変動の原因であることを突き止めた。
そこで、ミキサー10にダストを安定的に供給する方法について検討を重ねた結果、ロータリーバルブ9の一次側配管8(即ち、ダストタンク7の下部とロータリーバルブ9の入口とを接続する略鉛直方向に延在する直管)の配管径をロータリーバルブ9の入口径よりも小さくすることで、ダスト供給量の安定化できることを見出した。なお、ロータリーバルブ9の入口径とはロータリーバルブ9の受入れ側(一次側)のフランジ径のことをいうものとする。
即ち、ロータリーバルブ9の入口径に対して好適には20〜70%の内径を有する配管を一次側配管8に使用することでミキサー10へのダスト供給量が安定化する。例えば、ロータリーバルブ9の入口径が150mmの場合、一次側配管8の配管径を150mmよりも1サイズ小さい100mm或いは2サイズ小さい50mmとする。この一次側配管8の配管径がロータリーバルブ9の入口径に対して70%を超えると、ミキサー10に安定的にダストを供給するという効果が得られにくくなる。一方、20%未満の場合、一次側配管8の内部で詰りが生じたり一次側配管8の上流側に設けられているホッパーなどのダストタンク7において棚張が生じたりする可能性が出てくる。なお、ダストタンク7での棚張の発生を抑えるため、ダストタンク7の形状を円錐形にすることが好ましい。
ミキサー10へのダスト供給系を上記のように構成することによりダストタンク7に貯められたダストは一次側配管8からロータリーバルブ9を経て安定的にミキサー10に供給され、よってミキサー10での調湿及び混合で得られる湿潤ダストの生成量及び含水率の変動を抑えることができる。上記した本発明のブリケットの製造方法はニッケル酸化鉱石の製錬で使用されるロータリードライヤー1やロータリーキルン3から得られるダストからのブリケット作製に好ましく適用することができる。
これは、ニッケル酸化鉱石の製錬で扱うダストは微粉であって且つ濡れ性が低いため、吸湿し難い特性を有しており、よって安息角が常に極めて小さいいわゆる“さらさら”の状態にあるからである。即ち、通常の粉体であれば配管径を小さくすると配管内部で詰まる可能性が高まるが、上記したニッケル酸化鉱石の製錬におけるロータリードライヤーやロータリーキルンから排出されるダストは“さらさら”であり、更にこれを電気集塵機で集塵して回収したダストは“微粉”であるため、配管内部で詰まる可能性が極めて低く、よって配管径を小さくすることができるのである。
ミキサー10で得られた湿潤ダストが後段の混練機11で混錬される粉鉱石は濡れ性が非常に高いケイ酸塩鉱物を多く含むため、ブリケットマシン12での圧縮成型時に固く締まるようになり、得られるブリケットの強度をより一層高めることができる。具体的には圧潰強度が5kgf/p以上で、ブリケットサイズ+10mmの歩留りが85%以上のブリケットを得ることができる。粉鉱石添加の割合としては、混練物に対して0質量%を超え40質量%以下が好ましく、20〜35質量%の範囲内であることがより好ましい。
上述した湿潤ダストの含水率及び/又は湿潤ダストとニッケル酸化鉱石との混合割合を変化させる際は、混練機11の撹拌翼を回転駆動させる電動機の電流値(以下、混練機電流値とも称する)をモニタリングしながら、該電流値が変化前よりも大きくなるように周波数を下げること、即ち電動機の回転数を下げていくのが好ましい。これにより混練機11内の滞留時間をより長く確保でき、よってより一層混練性の高い混練物を得ることができる。本発明では、ニッケル酸化鉱石に含まれる粘土鉱物の一つであるケイ酸塩鉱物をバインダーの代わりに使用するため、この粘土鉱物が粘りを増しながらダストと徐々に混合させることができる。
なお、撹拌翼の回転数を上げると混練物が細かく寸断されるだけで終わってしまうので撹拌翼の回転数を下げ、ゆっくりと混合させることで粘土鉱物の粘りを増加させながらダストを混ぜ込み、粉鉱石とダストが十分に混合された混練物を得ることができる。この場合、撹拌翼の回転数を下げるために電動機の周波数を下げていくと、電動機にかかるトルクが増加し、電動機の電流値が増加していくので、電動機がオーバーロードする手前で電流値の増加を留めておくことが好ましい。その際、混練機の電流値は所定の範囲内に維持することが望ましい。具体的な電流値の範囲は、混練機の電動機がオーバーロードしない範囲で適宜設定すればよい。
(参考例)
フェロニッケル製錬工場において、原料としてのニッケル酸化鉱石の乾燥を行うロータリードライヤー及び焼成を行うロータリーキルンからの排ガスを処理する排ガス処理設備でダストを回収してホッパーで一時的に貯留し、その下部に設けた入口径150Aのロータリーバルブからダストを切り出してパグミル型ミキサーに供給した。ホッパーとロータリーバルブとを接続する一次側配管には口径50Aのものを用いた。そして、パグミル型ミキサーにおいてダストに工業用水を添加して湿潤ダストを作製し、得られた湿潤ダストを粉鉱石と共に有効容積3.60mのダウ・ミキサー(登録商標)に装入して混練物を生成した。
比較のため、ロータリーバルブの一次側配管の口径を150Aにしたことを除いて上記と同様にして混練物を作製した。ダスト切出し量の変動を一次側配管の口径が50Aの場合と150Aの場合とで比較したグラフを図3に示す。この図3の結果から、一次側配管の口径が150Aの場合に比べて50Aの場合はダスト切出し量の標準偏差が小さく、安定していることがわかる。ダスト切出し量が安定することにより、パグミル型ミキサーでの水分添加量が安定し、湿潤ダストと粉鉱石とを均一に混合することができた。
(実施例1)
図1に示すようなブリケット製造装置を用いて44mm角のブリケット試料を作製した。ロータリーバルブ9の一次側配管の口径は50Aとし、混練機には有効容積3.60mのダウ・ミキサー(登録商標)を用いた。その際、運転条件を様々に変えて、パグミル型ミキサー10で生成した湿潤ダストの含水率が15〜30%、混練機11で生成した混練物の含水率が19.0〜22.0質量%、混練物中の粉鉱石の比率が20〜40質量%の範囲内でそれぞれ異なる複数のブリケット試料を作製した。
得られた複数のブリケット試料の各々に対してJIS Z 8841に基づいて1個当たりの圧潰強度及び+10mm歩留りを測定した。それらの結果を、混練機の電流値を横軸にとってプロットしたグラフを図4及び図5に示す。なお、図4及び図5には各ブリケット試料の作製時の混練機の周波数である45Hz、50Hz、又は60Hzが示されている。
これら図4及び図5のグラフから、混練機の電流値が高いほど圧潰強度及び+10mm歩留りを向上できることが分かる。具体的には、混練機の電流値を110A以上とすることで、圧壊強度5kgf/p以上、ブリケットサイズ+10mmの歩留り85%以上の強度を有するブリケットを作製できることが分かる。また、混練機の周波数を下げるほどブリケットの圧潰強度及び+10mm歩留りが共に向上していることが分かる。これは、混練機の周波数を下げることで撹拌翼の回転速度が低下し、混練機内での混練物の滞留時間をより長時間確保することができるので、より均一に混練された混練物を得ることができたためと考えられる。
即ち、ロータリーバルブの一次側配管の口径を該ロータリーバルブの入口径よりも小さくし、混練機の電流値をモニタリングしながら含水率や粉鉱石の混合割合などの運転条件が変化した時は、変化前よりも電流値が大きくなるように周波数を下げることで混練機の撹拌翼の回転数を下げ、これにより混練機内の滞留時間を長く確保する事でより混練性の低下を抑えることができ、よってブリケットの圧壊強度や+10mm歩留りを安定的に維持できることが分かる。
(比較例1)
ロータリーバルブの一次側配管の口径を150Aにしたことを除いて実施例1と同様にブリケット試料を作製した。その結果、パグミル型ミキサーへのダスト供給量がばらついたため、パグミル型ミキサーで作製した湿潤ダストの含水率が12〜22質量%、混練物の含水率が17.5〜23.5質量%となった。これらの水分がばらついたため、得られたブリケットは水分の高い部分と水分の低い部分が生じ、この水分の高い部分とこの水分の低い部分を境としてクラックが入り、圧壊強度5kgf/p以上、ブリケットサイズ+10mmの歩留り85%以上の条件を満たさないものが得られた。
1 ロータリードライヤー
2 篩分手段
3 ロータリーキルン
4 電気炉
5、6 排ガス処理設備
7 ダストタンク
8 一次側配管
9 ロータリーバルブ
10 ミキサー
11 混練機
12 ブリケットマシン
S1 ダストタンクでの貯留工程
S2 ロータリーバルブによる切り出し工程
S3 スクリューコンベアによる搬送工程
S4 パグミル型ミキサーによる調湿工程
S5 ダストベルトコンベアによる搬送工程
S6 篩分手段による篩別工程
S7 粉鉱石ベルトコンベアによる搬送工程
S8 混練機による混練工程
S9 混練物ベルトコンベアによる搬送工程
S10 混練物ホッパーでの貯留工程
S11 混練物ベルトフィーダーによる定量供給工程
S12 ブリケットマシンによる成形工程


Claims (6)

  1. ロータリーバルブから供給されるダストをミキサーで水と混合して湿潤ダストを生成し、得られた湿潤ダストを混練機で鉱石と混練して混練物を生成し、得られた混練物を成形機でブリケットに成形するブリケットの製造方法であって、前記ロータリーバルブの一次側配管径が該ロータリーバルブの入口径に対して絞られていることを特徴とするブリケットの製造方法。
  2. 前記鉱石はニッケル酸化鉱石であり、前記ダストはフェロニッケルの製錬工程において得られたものであることを特徴とする請求項1に記載のブリケットの製造方法。
  3. 前記湿潤ダストの含水率が15〜30質量%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のブリケットの製造方法。
  4. 前記混練物の含水率が19.0〜22.0質量%であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のブリケットの製造方法。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法で作製したブリケットをロータリーキルンで乾燥及び還元することを特徴とするフェロニッケルの製錬方法。
  6. ダストと水とを混合して湿潤ダストを生成するミキサーと、得られた湿潤ダストと鉱石とを混錬して混練物を生成する混練機と、得られた混練物をブリケットに成形する成形機とからなるブリケットの製造装置であって、前記ミキサーに前記ダストを供給するロータリーバルブの一次側配管径が該ロータリーバルブの入口径に対して絞られていることを特徴とするブリケットの製造装置。
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