JP6590296B2 - マイクロ波無電極ランプ及びこれを使用した光照射装置 - Google Patents

マイクロ波無電極ランプ及びこれを使用した光照射装置 Download PDF

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本発明は、マイクロ波給電方式のマイクロ波無電極ランプ、及び、これを使用する光照射装置に関する。
近年、可視光線又は紫外線を放射する放電ランプとして、マイクロ波無電極ランプが開発されている。マイクロ波無電極ランプを搭載する光照射装置は、典型的には、マイクロ波発振器と、マイクロ波空洞と、放電管(発光管)である無電極ランプを有する。無電極ランプはマイクロ波空洞に着脱可能に支持される。マイクロ波空洞には、無電極ランプからの可視光線又は紫外線を光出射口に導くための反射鏡が設けられている。光出射口には、マイクロ波に対しては不透過性であるが可視光線又は紫外線に対しては透過性の導電性メッシュが設けられている。
放電管には、始動用の希ガスと発光物質が封入されている。発光物質を適宜選択することによって、所望の波長の可視光線又は紫外線を得ることができる。紫外線は、波長315〜400nmのUV−A領域、波長280〜315nmのUV−B領域、波長200〜280nmのUV−C領域に分けられる。UV−A領域の紫外線は塗料、樹脂等の硬化処理に用いられる。UV−C領域の紫外線は殺菌用に用いられる。
特許文献1(特公平3−37277号公報)には、両側の円筒形部分とテーパによって漸次縮径された中央の小径部分とからなる放電容器を備えた有水銀型のマイクロ波無電極光源装置が記載されている。特許文献2(特開平6−13052号公報)には、発光物質として、ヨウ化水銀、水銀及び鉄を用いた無電極放電ランプ発光装置が記載されている。特許文献2の図4及び図5には、ヨウ化水銀の封入量とランプの寿命の関係を示すグラフが記載されている。特許文献3(特開昭57−172650号公報)には、発光物質として、水銀、ハロゲン、鉄、ニッケル、コバルト、パラジウム等を用いた紫外線照射用無電極放電ランプが記載されている。特許文献3の図3にはヨウ化鉄の封入量と光出力の関係を示すグラフが記載され、図4には水銀の封入量と光出力の関係を示すグラフが記載されている。
特許文献4には、縮径中央部を備えた形状の放電容器を用いた有水銀タイプの無電極ランプの例が記載されている。図5Aには、水銀封入密度とUV−A領域の紫外線発光強度の関係が記載されている。特許文献5には、直管型の放電容器を用いた無水銀タイプの無電極ランプの例が記載されている。図8には、ヨウ化コバルト封入密度とUV−A領域の紫外線発光強度の関係が記載されている。
特公平3−37277号公報 特開平6−13052号公報(特許第3496033号) 特開昭57−172650号公報(特許第1616241号) 特開2015−82369号公報(岩崎電気株式会社) 特開2015−191743号公報(岩崎電気株式会社)
近年、塗料、樹脂等の硬化処理に用いられる波長315〜400nm(UV−A領域)の紫外線の需要が高くなっている。UV−A領域の紫外線を発生する無電極放電ランプでは、発光物質として一般に水銀が用いられているが、近年、水銀の使用量を低減させたいとの要望がある。一方、UV−A領域の紫外線を安定的に放射させ、ランプの維持率を改善させた光照射装置の要望が高くなっている。
本発明の目的は、水銀の使用量を低減させると同時に、UV−A領域の紫外線の発光強度を安定的に放射させ、ランプの維持率を改善することができるマイクロ波無電極ランプ及びこれを使用した光照射装置を提供することにある。
本発明の実施形態によると、マイクロ波エネルギーを受けて発光するマイクロ波無電極ランプにおいて、
放電容器と該放電容器内に封入された希ガス及び発光物質と、を有し、
前記発光物質は、水銀、ヨウ化鉄、ヨウ化コバルト、及び、ニッケルを含み、
前記水銀の封入密度は3.0〜14.0μmol/ccであり、
前記ヨウ化鉄の封入密度と前記ヨウ化コバルトの封入密度の和は3.0〜20.0μmol/ccである、としてよい。
本発明の実施形態によると、前記マイクロ波無電極ランプにおいて、
前記放電容器は、縮径中央部と、該縮径中央部の両側にそれぞれ配置され該縮径中央部の外径より大きい外径を有する円筒部と、前記縮径中央部の両側と前記円筒部をそれぞれ接続するテーパ部と、を有する、としてよい。
本発明の実施形態によると、前記マイクロ波無電極ランプにおいて、
前記水銀の封入密度は5.0〜9.0μmol/ccである、としてよい。
本発明の実施形態によると、マイクロ波発振器と、該マイクロ波発振器に付属するアンテナと、該アンテナからのマイクロ波エネルギーを受けて発光する無電極ランプと、を有する光照射装置において、
前記無電極ランプは希ガスと発光物質が封入された放電容器を有し、
前記発光物質は、水銀、ヨウ化鉄、ヨウ化コバルト、及び、ニッケルを含み、
前記水銀の封入密度は3.0〜14.0μmol/ccであり、
前記ヨウ化鉄の封入密度と前記ヨウ化コバルトの封入密度の和は3.0〜20.0μmol/ccである、としてよい。
本発明の実施形態によると、前記光照射装置において、
前記放電容器は、縮径中央部と、該縮径中央部の両側にそれぞれ配置され該縮径中央部の外径より大きい外径を有する円筒部と、前記縮径中央部の両側と前記円筒部をそれぞれ接続するテーパ部と、を有する、としてよい。
本発明の実施形態によると、前記光照射装置において、
前記水銀の封入密度は5.0〜9.0μmol/ccである、としてよい。
本発明によれば、水銀の使用量を低減させると同時に、UV−A領域の紫外線の発光強度を安定的に放射させ、ランプの維持率を改善することができるマイクロ波無電極ランプ及びこれを使用した光照射装置を提供することができる。
図1Aは、本実施形態に係るマイクロ波無電極ランプを使用した光照射装置の一例を示す概略斜視図である。 図1Bは、図1Aの光照射装置を正面から見た概略正面図である。 図2は、本実施形態に係る光照射装置の筐体の前側内部の断面構成を示す図である。 図3は、本実施形態に係る無電極ランプの一例を示す図である。 図4は、本実施形態に係る無電極ランプの例の寸法を説明する図である。 図5は、本願発明者が行った無電極ランプの実験1の結果の一例を示し、水銀の封入密度に対する紫外線(UV−A)発光強度の関係を説明する図である。 図6は、本願発明者が行った無電極ランプの実験2の結果の一例を示し、水銀の封入密度に対する紫外線(UV−A)発光強度の関係を説明する図である。 図7は、本願発明者が行った無電極ランプの実験3の結果の一例を示し、ヨウ化コバルトの封入密度とヨウ化鉄の封入密度の和に対する紫外線(UV−A)発光強度の関係を説明する図である。 図8は、本願発明者が行った無電極ランプの実験の結果の一例を示し、点灯時間に対する紫外線(UV−A)発光強度維持率の関係を説明する図である。 図9は、本願発明者が行った無電極ランプの実験の結果の一例を示し、波長に対する紫外線(UV−A)分光スペクトルを説明する図である。
以下、本発明に係る無電極ランプ及びこれを使用した光照射装置の実施形態に関して、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この実施形態は、例示であって、本発明を何等限定するものではないことを承知されたい。
図1A及び図1Bは、本実施形態に係るマイクロ波無電極ランプを使用した光照射装置の一例を説明する図である。図1Aは、光照射装置10の斜視図である。図1Bは、図1Aの光照射装置10を正面から見た概略正面図である。図示のように、光照射装置10のランプ軸線方向に沿ってX軸、光照射装置10からの発光方向(矢印方向)に沿ってZ軸、X−Z面に垂直方向にY軸を設定する。
光照射装置10は、矩形の筐体4を有し、筐体4の後側内部にマイクロ波発振器3(図示なし)が設けられている。光照射装置10は、更に、マイクロ波発振器3に付属するアンテナ8と、アンテナ8からのマイクロ波エネルギーを受けて発光する無電極ランプ12と、無電極ランプ12の軸線に沿って配置された反射鏡14を有する。反射鏡14によって囲まれた空間は、マイクロ波空洞5を形成している。無電極ランプ12は、マイクロ波空洞5に配置されている。
光照射装置10は、更に、無電極ランプ12を冷却する冷却空気供給機構を有する。冷却空気供給機構は、図示しない冷却空気源と、筐体4の上側には装着された冷却用送風ダクト6(図1Bでは省略)を有する。
マイクロ波は、波長1m〜100μm、周波数300MHz〜3THzの電磁波を指し、電波の中で最も短い波長域である。マイクロ波発振器3として、マグネトロン、クライストロン、進行波管(TWT)、ジャイロトロン、ガンダイオードを用いた回路等がある。本実施形態では、マイクロ波発振器としてマグネトロンを使用する。マグネトロンは、発振用真空管の一種であり、強力なノンコヒーレントマイクロ波を発生する。身近なところでは、マグネトロンは、レーダーや電子レンジに使われている。本実施形態では、電子レンジ、好ましくは業務用電子レンジに使用されているマグネトロンを使用する。なお、電子レンジでは周波数2,450MHzが使用されているが、これは技術的な制限によるものではなく、法的規制によるものである。
図2は、本実施形態に係る光照射装置10の筐体4の前側内部の断面構成を示す。反射鏡14は、代表的には、被照射面に集光させる楕円面反射鏡、被照射面に平行光を当てる放物面反射鏡等が有る。楕円面も放物面も少なくとも1つの焦点を有する。図2の実施例では、反射鏡14は樋型楕円面反射鏡であり、無電極ランプ12は直管型で、その中心軸が楕円面反射鏡の焦点に位置するように配置されている。なお、無電極ランプの中心(中心軸)が反射鏡の焦点位置に必ずしも一致している必要は無く、ランプ設置の位置的誤差等も考慮して、ランプ本体の中央部分が焦点を含む位置に配置されていればよい。
反射鏡14の筐体4の前面には光出射口2が形成され、光出射口は導電性メッシュ16によって覆われている。導電性メッシュ16は、マイクロ波に対しては不透過性であるが、マイクロ波空洞からの照射光18、即ち、可視光線及び紫外線に対しては透過性である。
マイクロ波発振器3から発生したマイクロ波は、アンテナ8を介して放射され、マイクロ波空洞5に供給され、そこで定在波を形成する。マイクロ波空洞5に配置された無電極ランプ12の内部にプラズマを励起する。プラズマが放射する可視光線或いは紫外線は、照射光18として反射鏡14を反射し、又は、直接、光出射口2に向かって放射され、導電性メッシュ16を通過して、被照射面に照射される。
図示しない冷却空気源からの冷却用空気17は、冷却用送風ダクト6(図1A)を経由し、反射鏡14の孔14Aを介してマイクロ波空洞5に供給される。冷却用空気17は無電極ランプ12の外周面に衝突し、無電極ランプ12を冷却する。
図3を参照して本実施形態に係わる直管型の無電極ランプの例を説明する。無電極ランプ12は、円筒状の放電容器12Aを有する直管型であり、その両端に突起部12Bを有する。放電容器の両端の突起部12Bを筐体の両側の内壁の係合部に係合させることによって、無電極ランプ12はマイクロ波空洞内に保持される。
マグネトロンを発振させると、2,450MHzのマイクロ波エネルギーがマイクロ波空洞5に供給され定在波が形成される。マイクロ波が無電極ランプ12の放電容器12Aと結合されて内部にプラズマが励起される。発光物質から可視光線或いは紫外線が放射される。
無電極ランプ12を点灯すると、放電容器12Aの内部に、破線で示すように、2つのプラズマ領域13が形成される。プラズマ領域13は、腹131とその両側の節132を有する定在波を形成する。この定在波の波長は、λ=伝播速度/周波数=2.99×108(m/s)/2.45GHz≒123mmとなる。無電極ランプの放電容器12Aの軸
線方向長さは、一波長の長さに略等しく形成されている。
定在波の腹131の部分は比較的温度が高く、比較的強い発光をする。ここは高温領域(ホットゾーン)12a、12bと呼ばれる。定在波の節132の部分は比較的温度が低く、比較的弱い発光をする。ここは低温領域(コールドゾーン)12c、12d、12eと呼ばれる。放電容器12Aにて定在波は左右対称的に形成される。従って、中央の最低温位置は、放電容器12Aの軸線方向の中央の位置にある。低温領域12c、12d、12eでは、封入物質の蒸発が阻害され、又は、再凝集が起こることがある。従って、無電極ランプ12の放電容器12Aの温度分布は軸線方向に沿って不均一となる。
図4を参照して本実施形態に係る無電極ランプの例を説明する。本実施形態に係る無電極ランプ12は円筒状の放電容器12Aと両側の突起部12B、12Bを有する。図示のように、放電容器12Aは、円筒状の縮径中央部122、その両側のテーパ部124、及び、更にその外側の円筒部121、121を有する。円筒部の外側に端部123、123が形成されている。縮径中央部122は、放電容器の中央の低温領域12c(図3)に形成され、テーパ部124は、縮径中央部122と円筒部121、121を接続するように両者の間に形成されている。端部123、123は、放電容器の両側の低温領域12d、12eに形成され、従来の直管型の無電極ランプの放電容器12Aの両端部と同様に、球面形状、楕円球面状等の回転曲面状に形成されてよい。
本実施形態では、放電容器の中央の低温領域12cに縮径中央部122が形成されているから、中央の低温領域12cにおいて内部空間が小さくなり、封入物質の再凝縮が回避される。
無電極ランプの軸線方向の寸法をL1、放電容器12Aの軸線方向の寸法をL、突起部12B、12Bの軸線方向の寸法をそれぞれLtとする。縮径中央部122の軸線方向の寸法をLa、テーパ部124の軸線方向の寸法をLb、円筒部121、121の軸線方向の寸法をLc、とする。L1=L+2Lt=150〜160mm、L=130〜140mm、Lt=8.0〜9.0mmである。La=15〜25mm、Lb=15〜25mm、Lc=30〜40mmである。
縮径中央部122の外径をDa、円筒部121、121の外径をDc、突起部12B、12Bの外径をDt、とする。縮径中央部122の外径Daは、従来の直管型の無電極ランプの放電容器12Aの外径Dnより小さい。即ち、Dn>Daである。円筒部121、121の外径Dcは、従来の直管型の無電極ランプの放電容器12Aの外径Dnに等しい。即ち、Dc=Dnである。テーパ部124の内端の外径は、縮径中央部122の外径Daに等しく、テーパ部124の外端の外径は、円筒部121、121の外径Dcに等しい。
無電極ランプ12は石英ガラス製である。放電容器12Aは石英ガラス製の密閉容器によって形成されている。突起部12B、12Bは石英ガラス製の棒材である。放電容器12Aには、始動用の希ガスと発光物質が封入される。
以下に、本願発明者が行った実験について説明する。実験では、図4に示す無電極ランプを用いた。実験に用いた無電極ランプでは、L1=L+2Lt=155mm、L=138mm、Lt=8.5mmであった。La=20mm、Lb=19.5mm、Lc=39.5mmであった。Dc=11mm、Da=5mm、Dt=3mmであった。放電容器12Aの肉厚は1mm、外径は9mm、内容積は6.3ccであった。
実験では、発光物質として、水銀(Hg)、ヨウ化コバルト(CoI)、ヨウ化鉄(FeI)、及び、ニッケル(Ni)を用いた。始動用の希ガスとして20Torrのアルゴンガスを封入した。無電極ランプの投入電力を1.5kW一定とし、波長315〜400nm(UV−A領域)の発光強度を測定した。
表1は、本願発明者が行った実験に用い無電極ランプの発光物質の封入密度を示す。実験1、2では、ヨウ化コバルト(CoI)、ヨウ化鉄(FeI)、及び、ニッケル(Ni)の封入密度を一定とし、水銀(Hg)の封入密度を変化させた。ニッケル(Ni)は金属ニッケル単体である。実験1の結果は図5に示し、実験2の結果は図6に示す。実験3では、ニッケル(Ni)及び水銀(Hg)の封入密度を一定とし、ヨウ化コバルト(CoI)、及び、ヨウ化鉄(FeI)、の封入密度を変化させた。実験3の結果は図7に示す。
表2は、実験1及び実験2の結果を示す。実験1では、6個のサンプルを用意した。6個のサンプルにおいて、水銀封入密度は、それぞれ、2.87μmol/cc、4.31μmol/cc、5.74μmol/cc、11.16μmol/cc、16.75μmol/cc、22.33μmol/ccである。実験2では、4個のサンプルを用意した。4個のサンプルにおいて、水銀封入密度は、それぞれ、2.87μmol/cc、4.31μmol/cc、5.74μmol/cc、11.16μmol/ccである。これは実験1の6個のサンプルのうちの4個のサンプルの水銀封入密度と同一である。
水銀封入密度について説明する。本発明の目的は、水銀の使用量を低減させると同時に、UV−A領域の紫外線の発光強度を安定的に放射させ、ランプの維持率を改善することができるマイクロ波無電極ランプを実現することである。特許文献4(特開2015−82369号公報)に記載された発明の目的は、本発明の目的と同様に、水銀の使用量を低減させることである。そこで、本願の発明者が行った実験で用いた水銀の封入密度は、特許文献4に記載された水銀封入密度を参考とした。但し、特許文献4に記載された実験では、発光物質としてヨウ化鉄、臭化鉄、及び、ヨウ化タリウムを用いる。
図5を参照して、実験1を説明する。実験1では、水銀封入密度をパラメータとして変化させた。図5において、横軸は、水銀封入密度(単位:μmol/cc)、左縦軸は、紫外線(UV−A)発光強度(単位:mW/cm)、右縦軸は、UV−A領域積算光量(単位:mJ/cm)である。実線のグラフは、紫外線(UV−A)発光強度(左縦軸)を表し、破線のグラフは、UV−A領域積算光量(右縦軸)を表す。本願の発明者は、紫外線(UV−A)発光強度の基準値として2500mW/cmを設定し、UV−A領域積算光量の基準値として500mJ/cmを設定した。紫外線(UV−A)発光強度、及び、UV−A領域積算光量が、共に、それぞれの基準値以上となる場合を合格とした。図5のグラフの横軸に平行な2本の直線は各基準値を示す。上側の直線(実線)は、紫外線(UV−A)発光強度の基準値を示し、下側の直線(破線)は、UV−A領域積算光量の基準値を示す。
実験1では、表1に示すように、ヨウ化コバルト(CoI)の封入密度を3.58μmol/cc、ヨウ化鉄(FeI)の封入密度を1.14μmol/ccとした。これについて説明する。特許文献5(特開2015−191743号公報)には、ヨウ化コバルトの封入密度は4〜10.0μmol/ccが好ましいと記載されている。更に、実験3の結果では、ヨウ化コバルト(CoI)の封入密度とヨウ化鉄(FeI)の封入密度の和が3.0〜20μmol/ccであることが好ましいことが判っている。尚、実験3については後に詳細に説明する。そこで、実験1では、ヨウ化コバルト(CoI)の封入密度とヨウ化鉄(FeI)の封入密度を表1に示す値に設定した。実験1では、ニッケル(Ni)の封入密度8.18μmol/ccとした。
図5及び表1に示す実験1の結果から次のことが判る。紫外線(UV−A)発光強度が基準値(2500mW/cm)以上となり、且つ、UV−A領域積算光量が基準値(500mJ/cm)以上となるのは、水銀封入密度が3.0〜14.0μmol/ccである。
図6を参照して、実験2を説明する。実験2では、実験1と同様に、水銀封入密度をパラメータとして変化させた。図6において、横軸は、水銀封入密度(単位:μmol/cc)、左縦軸は、紫外線(UV−A)発光強度(単位:mW/cm)、右縦軸は、UV−A領域積算光量(単位:mJ/cm)である。実線のグラフは、紫外線(UV−A)発光強度(左縦軸)を表し、破線のグラフは、UV−A領域積算光量(右縦軸)を表す。本願の発明者は、紫外線(UV−A)発光強度の基準値として2500mW/cmを設定し、UV−A領域積算光量の基準値として500mJ/cmを設定した。紫外線(UV−A)発光強度、及び、UV−A領域積算光量が、共に、それぞれの基準値以上となる場合を合格とした。図6のグラフの横軸に平行な2本の直線は各基準値を示す。上側の直線(実線)は、紫外線(UV−A)発光強度の基準値を示し、下側の直線(破線)は、UV−A領域積算光量の基準値を示す。
実験2では、ヨウ化コバルト(CoI)の封入密度を6.65μmol/cc、ヨウ化鉄(FeI)の封入密度を2.33μmol/ccとした。その理由は、実験3の場合と同様である。実験2では、ニッケル(Ni)の封入密度16.35μmol/ccとした。尚、実験2の発光物質を実験1の発光物質と比較すると、実験2では、ヨウ化コバルト(CoI)、ヨウ化鉄(FeI)、及び、ニッケル(Ni)の封入密度が略2倍になっている。
図6及び表2に示す実験2の結果から次のことが判る。紫外線(UV−A)発光強度が基準値(2500mW/cm)以上となり、且つ、UV−A領域積算光量が基準値(500mJ/cm)以上となるのは、水銀封入密度が5.0〜9.0μmol/ccである。
ここで実験1と実験2を比較して検討する。上述のように、実験2では、ヨウ化コバルト(CoI)、ヨウ化鉄(FeI)、及び、ニッケル(Ni)の封入密度が、実験1の場合と比較して略2倍になっている。一方、紫外線(UV−A)発光強度及びUV−A領域積算光量が共に基準値以上となる場合の水銀封入密度を比較すると、実験2の水銀封入密度の範囲は、実験1の場合よりも狭い。上述のように実験1の場合、水銀封入密度が3.0〜14.0μmol/ccであるが、実験2の場合、水銀封入密度が5.0〜9.0μmol/ccである。
しかしながら、紫外線(UV−A)発光強度及びUV−A領域積算光量の最高値を比較すると、実験2の紫外線(UV−A)発光強度及びUV−A領域積算光量の最高値は、実験1の場合よりも大きい。例えば、表2を参照して、水銀封入密度が5.74μmol/ccの場合、紫外線(UV−A)発光強度とUV−A領域積算光量を比較する。先ず、紫外線(UV−A)発光強度について比較する。実験1では2623mW/cmであるが、実験2では2901mW/cmである。次に、UV−A領域積算光量について比較する。実験1では642mJ/cmであるが、実験2では666mJ/cmである。
以上より次のことが判る。上述の実験の条件下において、ヨウ化コバルト(CoI)、ヨウ化鉄(FeI)、及び、ニッケル(Ni)の封入密度を増加させると、紫外線(UV−A)発光強度及びUV−A領域積算光量が共に基準値以上となる場合の水銀封入密度の範囲が狭くなるが、紫外線(UV−A)発光強度及びUV−A領域積算光量の最高値が高くなる。従って、紫外線(UV−A)発光強度及びUV−A領域積算光量が共に基準値以上となる場合の水銀封入密度の範囲を広くしたい場合には、ヨウ化コバルト(CoI)、ヨウ化鉄(FeI)、及び、ニッケル(Ni)の封入密度を増加させる必要はない。一方、紫外線(UV−A)発光強度及びUV−A領域積算光量の最高値を高くしたい場合には、ヨウ化コバルト(CoI)、ヨウ化鉄(FeI)、及び、ニッケル(Ni)の封入密度を増加させればよい。
図7を参照して、実験3を説明する。実験3では、ヨウ化コバルト(CoI)の封入密度とヨウ化鉄(FeI)の封入密度の和をパラメータとして変化させた。図7において、横軸は、ヨウ化コバルト(CoI)の封入密度とヨウ化鉄(FeI)の封入密度の和(単位:μmol/cc)、左縦軸は、紫外線(UV−A)発光強度(単位:mW/cm)、右縦軸は、UV−A領域積算光量(単位:mJ/cm)である。実線のグラフは、紫外線(UV−A)発光強度(左縦軸)を表し、破線のグラフは、UV−A領域積算光量(右縦軸)を表す。本願の発明者は、紫外線(UV−A)発光強度の基準値として2500mW/cmを設定し、UV−A領域積算光量の基準値として500mJ/cmを設定した。紫外線(UV−A)発光強度、及び、UV−A領域積算光量が、共に、それぞれの基準値以上となる場合を合格とした。図7のグラフの横軸に平行な2本の直線は各基準値を示す。上側の直線は、紫外線(UV−A)発光強度の基準値を示し、下側の直線は、UV−A領域積算光量の基準値を示す。
実験3では、8個のサンプルを用意した。8個のサンプルにおいて、ヨウ化コバルトの封入密度とヨウ化鉄の封入密度の和は、それぞれ、1.33μmol/cc、2.16μmol/cc、4.72μmol/cc、8.99μmol/cc、11.6μmol/cc、15.8μmol/cc、20.11μmol/cc、24.11μmol/cc、である。これについて説明する。特許文献5(特開2015−191743号公報)には、ヨウ化コバルトの封入密度は4〜10.0μmol/ccが好ましいと記載されている。但し、特許文献5に記載された実験では、直管型(図3)の放電管を用い、発光物質として亜鉛、ヨウ化コバルト、及び、コバルト単体を用いるが水銀を用いない。本願の発明者が行った予備的実験(特願2015−134956号)によると、ヨウ化コバルトの封入密度とヨウ化鉄の封入密度の和を9.00〜10.00μmol/ccとすると、ヨウ化鉄の封入密度に対するヨウ化コバルトの封入密度の比は、0.97〜93.60が好ましいことが判っている。そこで実験3では、ヨウ化コバルトの封入密度とヨウ化鉄の封入密度の和を上述の値に設定した。
実験3では、実験2と同様に、ニッケル(Ni)の封入密度を16.35μmol/ccとし、水銀(Hg)の封入密度を5.74μmol/ccとした。これは、実験1(図4)及び実験2(図5)の結果に基づくものである。
図7の実験3の結果から次のことが判る。ヨウ化コバルトの封入密度とヨウ化鉄の封入密度の和が3.0μmol/cc以下のとき、紫外線(UV−A)発光強度とUV−A領域積算光量は共に小さな値となる。一方、ヨウ化コバルトの封入密度とヨウ化鉄の封入密度の和が20.0μmol/cc以上では、紫外線(UV−A)発光強度とUV−A領域積算光量は共に減少する。紫外線(UV−A)発光強度が、基準値(2500mW/cm)以上となり、且つ、UV−A領域積算光量が、基準値(500mJ/cm)以上となるのは、ヨウ化コバルトの封入密度とヨウ化鉄の封入密度の和が3.0〜20.0μmol/ccである。従って、本実施形態によると、ヨウ化コバルトの封入密度とヨウ化鉄の封入密度の和は3.0〜20.0μmol/ccである。
本願の発明者が行った予備的実験(特願2015−134956号)によると、ニッケルの封入密度は、12.0〜68.0μmol/ccが好ましいことが判っている。但し、この予備的実験では、直管型(図3)の放電管を用い、発光物質としてヨウ化鉄、ヨウ化コバルト、亜鉛、及び、ニッケルを用いるが水銀を用いない。そこで、ニッケルの封入密度を上述の値とした。
また、ニッケルの封入密度が68.0μmol/ccを超えて増加すると、UV−A領域積算光量は減少する傾向がある。これは、蒸発しないニッケルが、ランプの内壁に積層し、それによって遮光されるため、UV−A領域積算光量が減少すると考えられる。
実験1〜3の結果に基づいて、本願の発明者は、実施例1〜4を試作した。実施例1〜4の発光物質を表3に示す。実施例1、2、4では図4に示した無電極ランプを用いたが、実施例3では、図3に示した直管型の無電極ランプを用いた。実施例3の放電容器12Aの外径はDn=11mm、肉厚は1mm、内径は9mm、内容積は8.54ccであった。表4は従来例の発光物質を示す。
図8を参照して、紫外線(UV−A)発光強度維持率を説明する。表3の実施例1と表4の従来例を用いてランプの紫外線(UV−A)発光強度を計測した。図8において、横軸は、点灯時間(単位:時間)、縦軸は、紫外線(UV−A)発光強度維持率(単位:%)である。紫外線(UV−A)発光強度維持率は点灯直後における紫外線(UV−A)発光強度を100%とし、所定の時間経過後の紫外線(UV−A)発光強度を百分率で表したものである。実線のグラフは、実施例1の紫外線(UV−A)発光強度維持率を表し、破線のグラフは、従来例の紫外線(UV−A)発光強度維持率を表す。図示のように、実施例1では、点灯時間が3000時間となった時点で、紫外線(UV−A)発光強度維持率は82%であった。従来例では、点灯時間が509時間となった時点で、紫外線(UV−A)発光強度維持率は79%であった。従って、実施例1の場合、紫外線(UV−A)発光強度維持率が改善されている。
図9は、表3の実施例1〜4と表4の従来例を用いた点灯試験の結果であるUV−A領域の紫外線の分光スペクトルを示す。横軸は波長(単位:nm)、縦軸はUV−A領域の分光放射強度(単位:μW/cm/nm)である。点線のグラフは従来例、実線のグラフは実施例1、短破線のグラフは実施例2、長破線のグラフは実施例3、一点鎖線のグラフは実施例4をそれぞれ表す。特許文献4(特開2015−82369号公報)に記載されているように、波長365〜366nm付近の発光は水銀(Hg)に起因し、波長358nm、375nm、383nm付近の発光は鉄(Fe)に起因する。タリウムに起因した発光は波長352nm付近の現れることが知られている。今回、発光物質として、ニッケル及びコバルトを封入することにより、波長340〜360nm付近の発光強度を向上させている。
先ず、水銀(Hg)について検討する。表3に示すように、実施例1〜4の水銀の封入密度は略同等である。従って、実施例1〜4のグラフにおいて、波長365〜366nm付近の水銀に起因した発光強度は略同等である。一方、従来例の水銀の封入密度は、実施例1〜4の水銀の封入密度の約3倍である。波長365〜366nm付近の水銀に起因した発光強度について、従来例と実施例1〜4を比較すると、従来例の発光強度は実施例1〜4の発光強度の約2倍である。
次に、鉄(Fe)について検討する。表3に示すように、実施例2〜4のヨウ化鉄の封入密度は略同等である。実施例1のヨウ化鉄の封入密度は、それより小さい。従って、実施例1〜4のグラフにおいて、波長358nm、375nm、383nm付近の鉄に起因した発光強度は略同等である。一方、従来例の鉄の封入密度は、実施例1〜4の鉄の封入密度より十分に大きい。波長358nm、375nm、383nm付近の鉄に起因した発光強度について、従来例と実施例1〜4を比較すると、従来例の発光強度は実施例1〜4の発光強度より大きい。実施例1〜4の発光スペクトルと従来例の発光スペクトルを比較すると、従来例の発光スペクトルのほうが変動の幅が大きい。
次に、ニッケル(Ni)について検討する。表3に示すように実施例1〜4において、ニッケルの封入密度を変化させた。ニッケルの封入密度は、0〜16.35μmol/ccである。実施例4では、ニッケルの封入密度はゼロである。上述のようにニッケルを添加することにより、UV−A領域の発光強度が向上することが期待される。ニッケルの添加の影響を調べるには、実施例2又は3と実施例4を比較すればよい。その理由は、実施例2又は3と実施例4では、ニッケルの添加の有無が異なるが、他の発光物質の封入密度は略同一だからである。そこで、実施例3と実施例4を比較する。図9の長破線のグラフは実施例3を表し、一点鎖線のグラフは実施例4を表す。両者は、波長336〜340nmの領域を除いて、略同一である。従って、本実施例のニッケルの封入密度の範囲では、ニッケルの添加が発光強度に与える影響は少ないと言える。
次に、コバルト(Co)について検討する。表3に示すように、実施例2〜4のヨウ化コバルトの封入密度は略同等である。実施例1のヨウ化コバルトの封入密度は、それより小さい。実施例1と実施例2〜4では、ニッケルの封入密度が異なるが、この実験結果から、本実施例のコバルトの封入密度の範囲では、コバルトの添加が発光強度に与える影響は少ないと言える。
以下に本願の発明者が行った実験から得た知見及び本発明の実施の形態を纏める。
(1)本願の発明者が行った実験では、発光物質として、水銀(Hg)、ヨウ化鉄(FeI)、ヨウ化コバルト(CoI)及びニッケル(Ni)単体を添加した。実験1の結果から、本発明の実施の形態によると、水銀封入密度は3.0〜14.0μmol/ccである。実験2の結果から、より好ましくは、水銀封入密度は5.0〜9.0μmol/ccである。
(2)放電容器として実施例3のような直管型を用いてもよいが、好ましくは、実施例1、2、4のような中央の低温領域(コールドゾーン)に縮径中央部を備えた形状のものを用いるとよい。
(3)実験1の結果と実験2の結果から、ヨウ化コバルト(CoI)、ヨウ化鉄(FeI)、及び、ニッケル(Ni)の封入密度を増加させると、紫外線(UV−A)発光強度及びUV−A領域積算光量が共に基準値以上となる場合の水銀封入密度の範囲が狭くなるが、紫外線(UV−A)発光強度及びUV−A領域積算光量の最高値が高くなることが判った。
(4)実験3の結果から、本実施形態によると、ヨウ化コバルトの封入密度とヨウ化鉄の封入密度の和は3.0〜20.0μmol/ccである。
(5)実験3の結果を考慮に入れて、実験1の結果と実験2の結果を検討すると次のことが判る。紫外線(UV−A)発光強度及びUV−A領域積算光量が共に基準値以上となる場合の水銀封入密度の範囲を広くしたい場合には、ヨウ化コバルト(CoI)、ヨウ化鉄(FeI)、及び、ニッケル(Ni)の封入密度を増加させる必要はない。一方、紫外線(UV−A)発光強度及びUV−A領域積算光量の最高値を高くしたい場合には、ヨウ化コバルト(CoI)とヨウ化鉄(FeI)の封入密度の最適値を選択すればよい。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の範囲はこれらの実施の形態によって制限されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲にて様々な変更が可能であることは当業者であれば容易に理解されよう。
本発明は、マイクロ波無電極ランプを搭載した光照射装置は、例えば、インク、塗装等が塗布された面の表面硬化処理などに好適に用いることができる。
2…光出射口、3…マイクロ波発振器、4…筐体、5…マイクロ波空洞、6…冷却用送風ダクト、8…アンテナ、10…光照射装置、12…無電極ランプ、12A…放電容器、1
2B…突起部、12a、12b…高温領域(ホットゾーン)、12c、12d、12e…低温領域(コールドゾーン)、13…プラズマ領域、14…反射鏡、14A…孔、16…導電性メッシュ、17…冷却用空気、18…照射光、121…円筒部、123…端部、131…腹、132…節

Claims (6)

  1. マイクロ波エネルギーを受けて発光するマイクロ波無電極ランプにおいて、
    放電容器と該放電容器内に封入された希ガス及び発光物質と、を有し、
    前記発光物質は、水銀、ヨウ化鉄、ヨウ化コバルト、及び、ニッケルを含み、
    前記水銀の封入密度は3.0〜14.0μmol/ccであり、
    前記ヨウ化鉄の封入密度と前記ヨウ化コバルトの封入密度の和は3.0〜20.0μmol/ccである、マイクロ波無電極ランプ。
  2. 請求項1記載のマイクロ波無電極ランプにおいて、
    前記放電容器は、縮径中央部と、該縮径中央部の両側にそれぞれ配置され該縮径中央部の外径より大きい外径を有する円筒部と、前記縮径中央部の両側と前記円筒部をそれぞれ接続するテーパ部と、を有する、マイクロ波無電極ランプ。
  3. 請求項1記載のマイクロ波無電極ランプにおいて、
    前記水銀の封入密度は5.0〜9.0μmol/ccである、マイクロ波無電極ランプ。
  4. マイクロ波発振器と、該マイクロ波発振器に付属するアンテナと、該アンテナからのマイクロ波エネルギーを受けて発光する無電極ランプと、を有する光照射装置において、
    前記無電極ランプは希ガスと発光物質が封入された放電容器を有し、
    前記発光物質は、水銀、ヨウ化鉄、ヨウ化コバルト、及び、ニッケルを含み、
    前記水銀の封入密度は3.0〜14.0μmol/ccであり、
    前記ヨウ化鉄の封入密度と前記ヨウ化コバルトの封入密度の和は3.0〜20.0μmol/ccである、光照射装置。
  5. 請求項4記載の光照射装置において、
    前記放電容器は、縮径中央部と、該縮径中央部の両側にそれぞれ配置され該縮径中央部の外径より大きい外径を有する円筒部と、前記縮径中央部の両側と前記円筒部をそれぞれ接続するテーパ部と、を有する、光照射装置。
  6. 請求項4記載の光照射装置において、
    前記水銀の封入密度は5.0〜9.0μmol/ccである、光照射装置。
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