JP6588879B2 - 飛翔害虫忌避剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、飛翔害虫忌避剤組成物に関するものである。
蚊、ユスリカ、ブユ、サシバエ、コバエ、チョウバエ等の飛翔害虫は、人や動物に病原体を媒介して感染症を引き起こしたり、皮膚の炎症を引き起こしたりする要因となっている。従来、このような飛翔害虫から身を守るために、忌避剤を皮膚表面に塗布する方法が汎用されている。現在、皮膚への塗布剤に含まれる代表的な忌避剤としては、ディート(DEET、N,N-ジエチルトルアミド)が一般的に使用されている。しかし、ディートは不快な臭いを持つ化合物であり、また、十分な忌避効果を発揮するためには多量の配合(6〜10質量%)が必要となるという問題がある。そのため、特に乳児や子供、皮膚の敏感な人には使用の制限を伴うことになる。
そこで、忌避成分として揮散性の天然精油を利用することが検討されている。例えば、シトロネラ油、レモングラス油、レモンユーカリ油が蚊に対して忌避効果を示すことはよく知られており、キャンドルやアロマローションに使用されている。また、これら天然精油に含まれる有効成分に対する検討も行われている。特許文献1には、害虫忌避成分として、シトロネラールと、ターピネオール、メントール、リモネン、ゲラニオール、シトロネロール、カンフェン等から選ばれる1種又は2種以上を含む害虫忌避剤揮散組成物が記載されている。特許文献2には、シトロネラールよりも有用な害虫忌避成分として、炭素数1〜3の脂肪酸のフェニルエチルエステル化合物及び/又はスチラリルエステル化合物を含む飛翔害虫忌避剤が記載されている。
一方、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(別名:2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール)等のポリヒドロキシアミン化合物について、多価有機酸と特定比率で組み合わせてなる汗臭等の低減効果に優れる水性消臭剤組成物(特許文献3)や、メントール及び非水系溶剤と組み合わせてなる足用消臭剤組成物(特許文献4)が知られている。
特開2003-201203号公報 特開2007-119356号公報 特開2009-28071号公報 特開2015-224244号公報
しかし、特許文献1及び2に記載の天然精油由来の有効成分が有する害虫忌避効果は十分とはいえないものであった。また、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンは特許文献3及び4に記載のように特定の悪臭に対する消臭効果は知られているが、飛翔害虫忌避効果との関係は知られていない。
したがって本発明は、飛翔害虫に対して優れた忌避効果を示し、かつ人に対し不快感を示すにおいが抑制された飛翔害虫忌避剤組成物に関する。
本発明者らは、オクタヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-オンが優れた飛翔害虫忌避効果を有すること、及びこの化合物とトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン及び非イオン性界面活性剤を組合せることによって、上記課題が解決することを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記成分(A)〜(E)を含有する飛翔害虫忌避剤組成物を提供するものである。
(A) オクタヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-オン 0.05質量%以上5質量%以下
(B) トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン 0.05質量%以上5質量%以下
(C) 非イオン性界面活性剤 0.05質量%以上4質量%以下
(D) 炭素数2〜3のアルコール 5質量%以上60質量%以下
(E) 水
また本発明は、上記の飛翔害虫忌避剤組成物を、シート状基材100質量%に対して20質量%以上700質量%以下含浸させてなる飛翔害虫忌避剤シートを提供するものである。
更に本発明は、上記の飛翔害虫忌避剤組成物を肌に適用する飛翔害虫忌避方法を提供するものである。
本発明の飛翔害虫忌避剤組成物は、優れた飛翔害虫忌避効果を有するとともに、人に対し不快感を示すにおいが抑制されたものである。
成分(A)のオクタヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-オンは、次式で表わされる油性の化合物であり、弱い杏仁豆腐洋の香りを有する香料成分である。
Figure 0006588879
本化合物は、例えば、商品名シクロヘキシルラクトン(高砂香料工業)、商品名ビシクロノナラクトン(International Flavors & Fragrances, Inc.)等の市販品として入手可能である。また、薬学雑誌, 74, 895〜898(1954)、J. Am. Chem. Soc., 62, 283〜287(1940)等に記載の方法により、クマリン類及び/又はジヒドロクマリン類を還元することにより合成することもできる。
本発明の飛翔害虫忌避剤組成物(以下、単に「忌避剤組成物」ともいう)中における成分(A)の含有量は、十分な忌避効果を得る観点から、0.05質量%以上であって、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.25質量%以上であり、一方、匂いの強さを抑制する観点から、5質量%以下であって、好ましくは4質量%以下、より好ましくは3質量%以下である。
成分(B)のトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(別名:2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール)は、緩衝剤として広く用いられている水溶性の成分である。本発明の忌避剤組成物中における成分(B)の含有量は、十分な忌避効果を得る観点から、0.05質量%以上であって、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上である。また、肌に対する良好な感触の観点から、5質量%以下であって、好ましくは4質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である。
また、十分な忌避効果と組成物の良好な安定性の観点から、成分(B)に対する成分(A)の質量比(A)/(B)は、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.4以上、更に好ましくは0.7以上であり、また、好ましくは10以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは5以下である。
成分(C)の非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン(硬化)ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリンアルキルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグリコシド等が挙げられる。このうち、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルグリコシド、ポリオキシアルキレンC8-20脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミドが好ましい。
より具体的には、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、ポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテルのほか、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンアルキルエーテルが挙げられる。アルキルグリコシドとしては、アルキル基の炭素数が8〜14で、糖(グルコース)の縮合度が1〜2であるものが挙げられる。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、ポリオキシエチレンソルビタンヤシ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等が挙げられる。脂肪酸アルカノールアミドとしては、炭素数8〜18、更には炭素数10〜16のアシル基を有するものが好ましく、またモノアルカノールアミド、ジアルカノールアミドのいずれでもよいが炭素数2〜3のヒドロキシアルキル基を有するものが挙げられる。脂肪酸アルカノールアミドとしては、オレイン酸ジエタノールアミド、パーム核油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、パーム核油脂肪酸メチルエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸メチルエタノールアミド等が挙げられる。
これらの非イオン性界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。組成物の良好な安定性の観点から、成分(C)として、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1種又は2種以上を含むことが好ましい。
本発明の忌避剤組成物中における成分(C)の含有量は、十分な忌避効果、肌への均一な塗布性、及び組成物の良好な安定性の観点から、0.05質量%以上であって、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上であり、また、良好な使用感の観点から、4質量%以下であって、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2.5質量%以下である。
また、十分な忌避効果、肌への均一な塗布性、及び組成物の良好な安定性の観点から、成分(C)に対する成分(A)の質量比(A)/(C)は、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.4以上、更に好ましくは0.5以上であり、また、好ましくは10以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは4以下である。
成分(D)の炭素数2〜3のアルコールとしては、エタノール、イソプロパノール及びプロパノールが挙げられるが、好ましくはエタノールである。これらは単独で又は2種若しくは3種を組み合わせて用いることができる。本発明の忌避剤組成物中における成分(D)の含有量は、良好な使用感(塗布時の感触)及び速乾性の点から、5質量%以上であって、好ましくは10質量以上、より好ましくは15質量以上であり、また、製造上の観点から、60質量%以下であって、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下である。
本発明の忌避剤組成物中における(E)水の含有量は、肌に対する良好な使用感の観点から、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは55質量%以上であり、また好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは75質量%以下である。
また、良好な速乾性と組成物の良好な安定性との観点から、成分(D)の炭素数2〜3のアルコールに対する成分(E)の水の質量比(E)/(D)は、好ましくは1以上、より好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは20以下、より好ましくは10以下である。
また、本発明の忌避剤組成物のpHは、肌に対する刺激の抑制の観点から、好ましくは6以上、より好ましくは6.5以上、好ましくは9以下、より好ましくは8以下である。
本発明の忌避剤組成物は、弱塩基である成分(B)のトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含むことから、更に酸性成分を加えることにより上記範囲にpHを調整することができる。このような酸性成分としては、例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、リン酸、塩酸等の酸、カルボキシ基等の酸性基を有する粉体、増粘剤などが挙げられる。これら酸性成分を用いてpHを調整することにより、使用感を良好にすることができ、かつ組成物を安定にすることができる。
本発明の忌避剤組成物には、成分(A)のオクタヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-オンに加え、メントール、メンタン、p-メンタン-3,8-ジオール、レモンユーカリ油、ハッカ油等から選ばれる1種又は2種以上の飛翔害虫忌避効果を有する香料成分を含有させることにより、忌避効果を更に高めることができる。これらのうち、メントール、メンタン、p-メンタン-3,8-ジオール及びレモンユーカリ油から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
本発明の忌避剤組成物は、多価アルコールを含有することができる。多価アルコールとしては、炭素数が2〜8の多価アルコール、及びこれらの重合体が挙げられ、具体的には、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、及びこれら多価アルコールの重合体が挙げられる。プロピレングリコール重合体に関しては、平均重合度が2〜10であるものが好ましい。エチレングリコール重合体に関しては、平均分子量が100〜3000であるものが好ましい。
更に、本発明の忌避剤組成物は、上記成分に加え、本発明の効果を害さない範囲で、高水溶性高分子、抗菌剤、油剤、保湿成分、抗炎症剤、美白剤、紫外線吸収剤等、必要に応じて通常皮膚化粧料に配合される他の成分を配合してもよい。
また、本発明の忌避剤組成物は、液状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ペースト状、ムース状等の直接塗布する形態や、スプレー形態、エアゾール形態等とすることもできる。
本発明の忌避剤組成物は、シート状基材に含浸させて忌避剤シートとすることもできる。忌避剤組成物をシート状基材に含浸させる方法は、例えば、スプレー、エアーガン等を用いて忌避剤組成物をシート状基材に噴霧して含浸させる方法や、スリット型のノズル等を用いて忌避剤組成物を直接シート状基材に塗布して含浸させる方法、またシート基材を包装容器に収容した後に忌避剤組成物を含浸させる方法などがある。
忌避剤シートとする場合の忌避剤組成物の含浸率は、使用感や塗布時の効率を良好にする観点から、好ましくは20質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは100質量%以上であり、また、好ましくは700質量%以下、より好ましくは500質量%以下である。
含浸率は、シート状基材100質量%に対する忌避剤組成物の質量%であり、忌避剤組成物を含浸する前のシート状基材に対してある量の忌避剤組成物を含浸させた際の増加分を含浸率として設定される。
シート状基材としては、天然繊維、合成繊維並びにこれらを混紡した不織布及び織布のいずれをも使用することができる。具体的には、例えば、キュプラ、レーヨン、アセテート、アクリル、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリアミド、コットン並びにこれらを混紡したものの不織布及び織布、更に湿式及び乾式パルプシート、熱可塑性樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等)で強化したパルプシート等が挙げられる。
これらの基材は、エンボス処理やヒートシールにより、複数枚のシートを部分的に貼り合わせてもよい。
シートの平均坪量は、液状の忌避剤組成物の保持性や、清拭時の感触が良好である観点から、20〜200g/m2が好ましい。平均坪量は、JIS L 1913に準拠し、不織布を一定面積の寸法に切り出してその質量(g)を測定し、これを1m2あたりの質量に換算して求めることができる。シートの厚みは、拭きごたえがあり、清拭時に良好な使用感を与える点から、0.1〜1.3mm(押圧 20gf/cm2荷重のダイアルゲージによる測定)が好ましい。
シート状基材は、1枚のみで構成されてもよいし、2枚以上を重ねて構成されたものでもよい。パルプについては、柔らかさと強度を両立するために薄いパルプを重ね合わせて用いることが好ましく、さらに熱可塑性樹脂で強化したパルプは、エンボス処理により適度な厚み(嵩高さ)を付与でき、かつ皮膚を濡らしすぎないので好ましい。
シート状基材の製造方法としては、特に制限はなく、スパンレース式、サーマルボンド式、浸漬接着式、ニードルパンチ式、スパンボンド式、ステッチボンド式、及び、メルトブローン式等、各々の目的、シート状基材の材質、使用部位等に応じて適宜選択することが可能である
〔忌避方法、使用方法〕
本発明の忌避剤組成物は、肌に適用することにより、長時間にわたって肌全体に忌避効果を発揮することができる。また、忌避剤組成物をシート基材に含浸した忌避剤シートで肌を拭くようにして使用することで、忌避剤組成物を均一に塗布することができ、忌避効果の持続性をより向上することができる。
本発明の忌避剤組成物が対象とする飛翔害虫としては、蚊、ユスリカ、ブユ、サシバエ、コバエ、チョウバエ等が挙げられる。
次に具体的な実施例に基づき、本発明について更に詳細に説明する。
参考試験1(各種成分の蚊に対する忌避効果)
表1に示す各種忌避成分0.5質量%と無水エタノール99.5質量%からなる試験液を調製した。各試験液について、屋外の蚊の発生する雑木林の一定の場所にて蚊の忌避効果を試験した(気温約25〜30℃)。
試験者が片方の足全体に5gの試験液を塗布し、対照は溶液を塗布してないもう片方の足(=ブランク)とした。誘引された蚊は主にヒトスジシマカやヤマトヤブカであった。蚊が降着後2秒以上確認されたものを降着としてカウントし、その後は吸血されないように直ちに払い落とした。位置による偏りをふせぐため、累積で5匹の降着がみられた時点で、体の向きを反転させて試験を継続し、どちらかの足に10匹降着がみられた時点で終了とした。すべての試験は3回以上行った。
この結果を表1に併せて示す。
Figure 0006588879
本発明の成分(A)であるオクタヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-オンは、忌避効果を示す精油やディートより高い忌避効果を示した。
試験例1(各種成分の蚊に対する忌避効果)
表2に示すエタノール溶液を調製し、足に塗布後30分経過した後に足を暴露した以外は参考試験1と同様の方法で、蚊の忌避効果を試験した(気温約25〜30℃)。オクタヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-オンについては、塗布30分後に加え、1時間経過後についても試験を行った。
Figure 0006588879
本発明の成分(A)であるオクタヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-オンは、塗布後30分経過後であってもディートより高い忌避効果を示した。
試験例2
表3に示す忌避剤組成物を調製した。各忌避剤組成物の塗布30分経過後に足を曝露して試験例1と同様の方法で試験を行った。試験は3回行った。
この結果を表3に併せて示す。
Figure 0006588879
本発明の飛翔害虫忌避剤組成物は、塗布30分後も高い忌避効果を維持していた。
試験例3
表4に示す比較品1を調製し、本発明品1を片方の足に、比較品1を他方の足に塗布し、30分放置後、参考試験と同様の方法で試験を行った。試験終了は、どちらかの足に10匹降着がみられた時点とした。
この結果を表3に併せて示す。
Figure 0006588879
本発明品は比較品より高い効果を維持していることが示された。
試験例4
表5に示す試料を調製し、試験例3と同様に塗布後30分放置後の降着匹数を評価した。更に、塗布後30分放置後における肌のにおいについて、強度(以下の基準)及びその種類を評価した。結果を表5に併せて示す。
<においの強度の評価基準>
0:無臭
1:やっと感知できるにおい
2:何のにおいであるかわかる弱いにおい
3:楽に感知できるにおい
4:強いにおい
5:強烈なにおい
Figure 0006588879
本発明品とディートを含む比較品では忌避効果はほぼ同等であったが、30分後の肌のにおいについては、本発明品は比較品に比べ、におい強度及びにおいの種類とも許容できるものであった。
試験例5
表6の組成に従い忌避剤組成物を調製した後、1.5gの70%コットン/30%レーヨン不織布(坪量45g/m2)に6gの組成物を含浸させ(含浸率400質量%)、忌避剤シートを得た。
各忌避剤シートを用いて片足を清拭し、30分放置後、他方の足をブランクとして、参考試験と同様の方法で評価を行った。
この結果を表6に併せて示す。本発明の飛翔害虫忌避剤シートはいずれも30分後でも高い忌避効果を維持していた。
Figure 0006588879
本発明品2の忌避剤組成物50gと、液化石油ガス50gを、エアゾール用耐圧容器に充填し、エアゾールスプレーを調製した(20℃圧力3.0kg/cm2)。
エアゾール形態でも忌避効果を維持できるものである。

Claims (6)

  1. 下記成分(A)〜(E)を含有する飛翔害虫忌避剤組成物。
    (A) オクタヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-オン 0.05質量%以上5質量%以下
    (B) トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン 0.05質量%以上5質量%以下
    (C) 非イオン性界面活性剤 0.05質量%以上4質量%以下
    (D) 炭素数2〜3のアルコール 5質量%以上60質量%以下
    (E) 水
  2. pHが6以上9以下である請求項1に記載の飛翔害虫忌避剤組成物。
  3. 成分(C)に対する成分(A)の質量比(A)/(C)が、0.3以上10以下である請求項1又は2に記載の飛翔害虫忌避剤組成物。
  4. 成分(B)に対する成分(A)の質量比(A)/(B)が、0.3以上10以下である請求項1〜3のいずれかに記載の飛翔害虫忌避剤組成物。
  5. 飛翔害虫が、蚊、ユスリカ、ブユ、サシバエ、コバエ又はチョウバエである請求項1〜4のいずれかに記載の飛翔害虫忌避剤組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の飛翔害虫忌避剤組成物を、シート状基材100質量%に対して20質量%以上700質量%以下含浸させてなる飛翔害虫忌避剤シート。
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