JP6587861B2 - リチウムイオン電池の処理方法 - Google Patents

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Description

この発明は、アルミニウムを含む筐体により包み込まれたリチウムイオン電池を処理する方法に関するものであり、特には、リチウムイオン電池に含まれる有価金属の回収率の向上に寄与することのできる技術を提案するものである。
各種の電子デバイスをはじめとして多くの産業分野で使用されているリチウムイオン電池は、たとえば、マンガン、ニッケルおよびコバルトを含有するリチウム金属塩を正極活物質として用い、その正極活物質を含む正極材及び負極材の周囲を、アルミニウムを含む筐体で包み込んだものであり、近年は、その使用量の増加および使用範囲の拡大に伴い、電池の製品寿命や製造過程での不良により廃棄される量が増大している状況にある。
かかる状況の下では、大量に廃棄されるリチウムイオン電池のスクラップから、上記のニッケルおよびコバルト等の有価金属を、再利用するべく比較的低コストで容易に回収することが望まれる。
リチウムイオン電池から有価金属を回収するプロセスの一例としては、はじめに、筐体により包み込まれたリチウムイオン電池を加熱して焙焼することにより、内部のアルミニウム箔と正極材を接着しているバインダーを分解するとともに、正極材のリチウム金属塩(Co系の場合はLiCoO2)を分解して酸化コバルト(CoO)や単体のコバルトの形態にする。なおここで、リチウムイオン電池の焙焼は、約450℃以上の温度で行うことが必要である。これはすなわち、仮に400℃程度の低温で焙焼した場合は、バインダーが十分に分解されず、多くの正極材がアルミニウム箔に接着した状態となる結果として、その後の破砕・篩別時のコバルト等の回収率が大きく低下するからである。
次いで、リチウムイオン電池に対して破砕及び篩別を順に行い、篩下に、筐体やアルミニウム箔に含まれるアルミニウムをある程度除去した電池粉末を得る。
その後、上記の前工程により得られる電池粉末に含まれる各金属元素を分離させて回収する回収工程を行う。
この回収工程では、電池粉末に対し、湿式高勾配磁選等の磁選及び/又は浮選を行い、各金属元素を分離させることができる。かかる磁選では、原理的に、酸化コバルト(CoO)及び単体コバルトは磁着する一方で、銅、酸化銅(CuO)、アルミニウム、アルミン酸リチウム(LiAlO2)、カーボンは磁着しないことを利用して、コバルト成分だけを磁着分離することを目的とする。
またこの回収工程では、上記の磁選及び/又は浮選を行った後、あるいは、磁選及び/又は浮選を行わずに、電池粉末を酸浸出し、そこに含まれ得るリチウム、ニッケル、コバルト、マンガン、アルミニウム等を溶液中に溶解させることにより得られる浸出後液に対し、たとえば、複数段階の溶媒抽出もしくは中和等を順次に施し、各金属元素を分離させて回収することができる。
この場合、上記のリチウムイオン電池の焙焼で、コバルトは酸化コバルト(CoO)や単体のコバルトの形態になっていることから、これらは硫酸等に有効に溶解することができる。
上述したような回収プロセスにおいて、従来は、リチウムイオン電池を、600℃〜700℃程度の比較的高温で焙焼した後に破砕・篩別を行い、それにより得られた電池粉末に対し、湿式高勾配磁選等の磁選を行っていたことから、実際には、磁着するコバルトに巻き込まれる形で、他の成分も磁着物に混入していた。これは、リチウムイオン電池の焙焼を、たとえば660℃を超える高温で行っていたことにより、焙焼時にリチウムイオン電池の筐体が破裂し、アルミニウム等が脆化して微細化したことに加えて、融点を超える高温で融解されたアルミニウムが正極材を巻き込んだこと等によるものと考えられる。
特に、上記の磁着物には、最も分離したいアルミニウムが多く混入していたので、コバルト等の有価金属の回収率を有意に向上させ得なかったという問題があった。
また、磁選を行わずに酸浸出により回収する場合、破砕・篩別前におけるリチウムイオン電池の上記の高温条件による焙焼のみでは、リチウムイオン電池の内部に含まれるカーボンがそのままの形態で残存する。このカーボンは、電池粉末の酸浸出時に浸出され難いことから、酸浸出による回収工程での有価金属の回収を阻害するという問題がある。
この発明は、このような問題を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、磁選及び/又は浮選や浸出の前工程としてのリチウムイオン電池の処理を改善することにより、有価金属の回収率の向上に寄与することのできるリチウムイオン電池の処理方法を提供することにある。
発明者は鋭意検討の結果、前工程のリチウムイオン電池の焙焼では、アルミニウムの溶解及び微細化の防止のため、アルミニウムは比較的低温で処理することが必要であるのに対し、電池粉末中の単体コバルトの存在割合を大きくするため、コバルト等は比較的高温で処理することが必要である点に着目した。
そして、この観点から、前工程では、リチウムイオン電池を所定の低温条件で加熱して、筺体および正極集電体であるアルミニウム箔を脆化させることなしにバインダーを有効に分解する一段目の焙焼と、その後に破砕・篩別を行って得た電池粉末を所定の高温条件で加熱して、コバルト等の有価金属を後工程に適した形態に変化させる二段目の焙焼とに分けて行うことにより、アルミニウムを有効に除去して、有価金属の回収率を向上できると考えた。
このような知見に基き、この発明のリチウムイオン電池の処理方法は、アルミニウムを含む筐体で包み込まれたリチウムイオン電池を処理する方法であって、リチウムイオン電池の温度を400℃〜550℃に加熱する電池加熱工程、電池加熱工程の後、リチウムイオン電池を破砕及び篩別する破砕・篩別工程、及び、破砕・篩別工程の後、篩別された篩下の電池粉末を、550℃〜700℃に加熱する粉末加熱工程を有するものである。
また発明者は、従来の方法における焙焼時のリチウムイオン電池の筐体の破裂は、加熱時のリチウムイオン電池の急激な温度上昇に起因して、内部の電解液が急速に気化して筐体内で多量のガスが生じ、このガスの発生流量が、筐体外への流出流量を上回ることによって、筐体が膨張することが原因であると考えた。但し、この発明は、このような理論に限定されるものではない。
そのため、電池加熱工程でのリチウムイオン電池の昇温過程の間に、リチウムイオン電池の昇温速度をコントロールして、比較的低温にある間に筺体内の略全てのガスを緩慢に流出させることで、リチウムイオン電池を破裂させることなしに有効に焙焼できると考えた。
この知見の下、リチウムイオン電池の筐体の破裂及び、それによるアルミニウムの微細化を防止するため、上記のリチウムイオン電池の処理方法では、前記電池加熱工程で、リチウムイオン電池の温度を、400℃を超えて上昇させるに当り、リチウムイオン電池の昇温速度をコントロールすることにより、リチウムイオン電池の温度が200℃〜400℃の範囲内にある間に、リチウムイオン電池の筐体内からのガスの流出を終了させる。
記電池加熱工程では、リチウムイオン電池の筐体内からのガスの流出終了後、前記リチウムイオン電池の温度を450℃〜550℃の範囲内に上昇させることがより好ましい。
ここで、上記のリチウムイオン電池の処理方法では、前記破砕・篩別工程で、前記リチウムイオン電池の破砕及び篩別により、篩下の電池粉末中のアルミニウムの含有量を、5質量%未満にすることが好適である。
またここで、上記のリチウムイオン電池の処理方法では、前記粉末加熱工程で、前記電池粉末を、不活性雰囲気または還元雰囲気で加熱することが好ましい。
そしてまた、上記のリチウムイオン電池の処理方法では、前記粉末加熱工程の後、前記電池粉末に対し、磁選及び/又は浮選を行う磁選/浮選工程をさらに有することが好ましい。
上記の磁選/浮選工程では、前記電池粉末に対して磁選を行い、当該磁選が、湿式高勾配磁選を含むことが好ましい。
ここでは、前記磁選/浮選工程で、前記湿式高勾配磁選の空芯時の磁束密度を400〜600Gとすることがより好ましい。
また、上記の磁選/浮選工程で、前記電池粉末に対し、浮選を行った後、磁選を行うことが好ましい。
この発明のリチウムイオン電池の処理方法によれば、リチウムイオン電池を所定の低温条件で加熱する電池加熱工程、リチウムイオン電池を破砕及び篩別する破砕・篩別工程、及び、篩別された篩下の電池粉末を所定の高温条件で加熱する粉末加熱工程を有することにより、電池加熱工程及び破砕・篩別工程でアルミニウムを有効に除去することができ、また、粉末加熱工程で、コバルト等の有価金属を、後工程に適した形態に効果的に変化させることができるとともに、大気雰囲気で加熱を行う場合はカーボンを燃焼させて浸出させ易い形態とすることができる。
その結果として、リチウムイオン電池から有価金属を回収する場合の有価金属の回収率の向上に寄与することができる。
この発明の一の実施形態のリチウムイオン電池の処理方法を示すフロー図である。 他の実施形態のリチウムイオン電池の処理方法を示すフロー図である。 さらに他の実施形態のリチウムイオン電池の処理方法を示すフロー図である。
以下に、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
この発明の一の実施形態に係るリチウムイオン電池の処理方法は、アルミニウムを含む筐体で包み込まれたリチウムイオン電池を処理する方法であって、図1〜3に例示する実施形態のように、リチウムイオン電池の温度を400℃〜550℃に加熱する電池加熱工程、電池加熱工程の後、リチウムイオン電池を破砕及び篩別する破砕・篩別工程、及び、破砕・篩別工程の後、篩別された篩下の電池粉末を、550℃〜700℃に加熱する粉末加熱工程を有するものである。
(リチウムイオン電池)
この発明で対象とするリチウムイオン電池は、携帯電話その他の種々の電子機器等で使用され得るリチウムイオン電池であればどのようなものでもかまわないが、その周囲を包み込む筐体として、アルミニウムを含む筐体を有するものとする。なかでも、電池製品の寿命や製造不良またはその他の理由によって廃棄された、いわゆるリチウムイオン電池スクラップを対象とすることが、資源の有効活用の観点から好ましい。
リチウムイオン電池の筐体としては、たとえば、アルミニウムのみからなるものや、アルミニウム及び鉄、アルミラミネート等を含むものがある。
なお、リチウムイオン電池は、上記の筺体内に、リチウム、ニッケル、コバルト及びマンガンのうちの一種以上の単独金属酸化物又は、二種以上の複合金属酸化物等からなる正極活物質や、正極活物質が、たとえばポリフッ化ビニリデン(PVDF)その他の有機バインダー等によって塗布されて固着されたアルミニウム箔(正極集電体)を含むものとすることができる。またその他に、リチウムイオン電池には、銅、鉄等が含まれる場合がある。
また、リチウムイオン電池には一般に、筺体内に電解液が含まれる。電解液としては、たとえば、エチレンカルボナート、ジエチルカルボナート等が使用されることがある。
筐体で包み込まれたリチウムイオン電池は、実質的に正方形もしくは長方形状の平面輪郭形状を有するものとすることができ、この場合、処理前の寸法として、たとえば、縦が40mm〜80mm、横が35mm〜65mm、厚みが4mm〜5mmのものを対象とすることができるが、この寸法のものに限定されない。
(電池加熱工程)
電池加熱工程は、リチウムイオン電池の温度を、400℃〜550℃に上昇させて、内部の電解液を除去して無害化するとともに、アルミニウム箔と正極材を結着させているバインダーを分解し、破砕・篩別時のアルミニウム箔と正極材の分離を促進して、アルミニウムを有効に分離・除去するとともに、篩下に回収される正極材の回収率を高くすること等を目的として行う。
特に、この電池加熱工程では、たとえば後述の昇温過程を経た後、融点が660℃のアルミニウムが融解しないように、リチウムイオン電池を、400℃〜550℃の範囲内の比較的低温で維持して加熱することが肝要である。この温度を400℃未満の温度とした場合は、電解液の除去及び、バインダーの分解が十分に行われず、後述の破砕・篩別工程でアルミニウムを有効に分離することができない。この一方で、550℃を超える温度で維持した場合は、アルミニウムの酸化・脆化が進み、破砕・篩別工程でアルミニウムが粉砕されやすくなり、正極材成分とともに篩下へ移行するアルミニウムが増える。
このような観点から、電池加熱工程でのリチウムイオン電池の温度は、450℃〜550℃とすることがより好ましく、さらに、450℃〜500℃とすることが一層好ましい。
なお、ここでいう温度は、リチウムイオン電池の筐体の表面温度を測定することにより計測可能である。
また、電池加熱工程では、リチウムイオン電池を上記の温度範囲内に維持する時間は、20分〜120分とすることが好適である。これは、20分未満の場合、電解液の除去及びバインダーの分解が十分でない可能性があり、また、120分より長い場合、アルミニウムの酸化・脆化が促進する傾向があり、また、加熱コストの増大をもたらすという不都合があるからである。より好ましくは20分〜90分、さらに好ましくは20分〜60分である。
ところで、電池加熱工程で、たとえば焼却炉等を用いて、リチウムイオン電池の温度を急激に上昇させると、筐体が破裂することがある。その結果、筺体が酸化して脆化することによって、加熱後のリチウムイオン電池を破砕した際に筐体等を構成するアルミニウムが微細な粉末状となって多く含まれることになる。このようなアルミニウムは篩別によっても除去しきれずに、破砕・篩別後の篩下の電池粉末に混入することから、その後にこれを回収する作業及びコストが増大する。
このようなリチウムイオン電池の加熱時の破裂は、加熱を開始したときから、リチウムイオン電池の温度が一気に上昇することによって、筺体内の電解液が急速に気化してガスとなり、そして、筐体内から流出可能なガスの量よりも多量に生じる筐体内のガスが、筺体を膨張させて破裂させることによるものと考えられる。
これに対処するため、この発明の実施形態では、電池加熱工程で、リチウムイオン電池の温度を、400℃を超えて上昇させる昇温過程において、リチウムイオン電池の温度を上昇させ、その温度が200℃〜400℃の範囲内に達すると、筐体内からガスが流出し始めるところ、この200℃〜400℃の範囲内にある間に、リチウムイオン電池の昇温速度を、たとえば低下させる等してコントロールし、この間に筺体からのガスの流出を終了させる。
このことによれば、電解液の気化によるガスの発生が、筺体からのガスの流出が終了するまで緩慢に行われるので、筺体を膨張させるほどにガスが急速に発生することを防止することができて、筺体の破裂及び酸化による脆化を有効に防ぐことができる。ガスの流出が終了した後は、さらに温度を上昇させて、リチウムイオン電池に含まれる金属を容易に酸浸出できる形態へと変化させる。また、このような昇温過程で温度を上げすぎると、筺体から流出したガスに着火して、リチウムイオン電池の温度の急激な上昇を招くが、この実施形態では、このようなガスの着火を招くことのないように、昇温速度をコントロールする。
なおここで、筺体内からのガスの流出が終了したか否かについては、筺体内から流失したミスト状のものを目視で確認するか、または排ガス中の可燃性成分を分析すること等により確認することが可能である。
ここで、昇温過程の温度範囲は、電解液の気化によって生じるガスの流量を所定量以下にするため、200℃〜400℃とする。それにより、加熱工程の終了まで、リチウムイオン電池の原型をとどめた状態、つまりリチウムイオン電池が筐体に包み込まれた性状が維持されて、その後の破砕、篩別によって、筺体等に含まれるアルミニウムを十分に除去することが可能になる。
これを言い換えれば、昇温過程でリチウムイオン電池の温度が200℃未満では、ガスの筐体からの流出が起こらずに、破砕防止の効果が十分に得られず、この一方で、昇温過程でガスの流出終了前に400℃を超えると、ガスの発生流量の増大によって筐体が破裂するおそれがある。このような観点から、昇温過程では、200℃〜400℃の温度範囲内でガスの流出を終了させることが好ましく、特に、220℃〜380℃の温度範囲内でガスの流出を終了させることがより好ましい。
またここで、昇温過程の200℃〜400℃の範囲とする時間は、リチウムイオン電池の種類、大きさその他の条件によって異なるが、リチウムイオン電池の温度が200℃〜400℃の範囲内に達したときから、好ましくは10分以上、より好ましくは20分以上経過したときまでの時間とすることができる。つまり、200℃〜400℃の範囲内でのリチウムイオン電池の平均昇温速度を、20℃/min以下とすることが好ましく、特に10℃/min以下とすることがより一層好ましい。これはすなわち、200℃〜400℃の範囲内でのリチウムイオン電池の平均昇温速度が20℃/minより大きいときは、場合によっては筐体内からのガスの流出が十分に終了しないうちに、400℃を超えてしまうことがあり、筺体が破裂する懸念があるからである。
一方、この昇温過程の200℃〜400℃の範囲とする時間は、長ければ長いほど、より確実にガスの流出を終了させることができるので、破裂防止の点では好ましい上限値は特にないが、長すぎると処理時間の増大に起因して処理能率が低下する。それにより、通常は60分以下とすることができ、さらに30分以下とすることができる。
昇温過程では、筺体からのガスの流出が終了するまで、リチウムイオン電池の温度が400℃を超えなければ、ガスの急速な流出による破裂を防止しつつ、ガスを有効に流出させることができる。ここでは、ガスの流出が終了するまで、200℃〜400℃の範囲内で緩やかに上昇させることが一般的である。但し、可能であれば、ガスの流出が終了するまで、昇温過程の温度を200℃〜400℃の範囲内の一段階以上の特定の温度で保持してもよい。
上記のようにリチウムイオン電池の温度を制御すれば、この電池加熱工程は、ロータリーキルン炉その他の各種の炉等の様々な加熱設備を用いて行うことができる。リチウムイオン電池の温度を上述したように制御することが可能であれば、大気雰囲気で加熱を行う炉を用いることもできる。そのため、この発明の処理方法は、リチウムイオン電池の焙焼のための特殊な設備を用いなくても実施することができる点で有利である。
(破砕・篩別工程)
上記の電池加熱工程で加熱された後のリチウムイオン電池は、筺体から正極材及び負極材を取り出すための破砕及び、そこに含まれ得るアルミニウムの粉末を除去するための所定の篩による篩別に供される。それにより、篩上には、たとえば、アルミニウムや銅が残り、篩下には、アルミニウムや銅がある程度除去された電池粉末を得ることができる。
リチウムイオン電池の破砕は、主として、リチウムイオン電池の筺体を破壊するとともに、正極活物質が塗布されたアルミニウム箔から正極活物質を選択的に分離させるために行う。
ここでは、種々の公知の装置ないし機器を用いることができるが、特に、リチウムイオン電池を切断しながら衝撃を加えて破砕することのできる衝撃式の粉砕機を用いることが好ましい。この衝撃式の粉砕機としては、サンプルミル、ハンマーミル、ピンミル、ウィングミル、トルネードミル、ハンマークラッシャ等を挙げることができる。なお、粉砕機の出口にはスクリーンを設置することができ、それにより、リチウムイオン電池は、スクリーンを通過できる程度の大きさにまで粉砕されると粉砕機よりスクリーンを通じて排出される。
破砕後のリチウムイオン電池は、適切な目開きの篩を用いて篩別される。これにより篩下に得られる電池粉末には、上記の破砕によりアルミニウムから分離された細かい粉状の正極活物質が多く存在し、それよりも大きな粒状のアルミニウムはある程度除去されている。
篩別後の篩下の電池粉末に含まれるアルミニウムの含有量は、5質量%未満とすることが好ましい。電池粉末中のアルミニウムが少量であるほど、後工程の処理の手間を省略することができる他、次工程の粉末加熱工程でのアルミニウムの溶融による正極材の巻き込みを抑えることができるので、有価金属の回収率を大きく向上できるからである。
(粉末加熱工程)
次いで、破砕・篩別工程で篩下に得られた電池粉末を加熱する粉末加熱工程を行う。
ここでは、電池粉末を、550℃〜700℃の比較的高温に加熱して、電池粉末中の有価金属、特にコバルトを、後工程の磁選及び/又は浮選や浸出に適した形態に変化させる。上記の破砕・篩別工程を得た後の電池粉末は、アルミニウムがある程度除去されていることから、この粉末加熱工程では、アルミニウムの溶融による正極材の巻き込みなしに、正極活物質中の粉末状に露出したコバルト成分を、磁選に適した酸化コバルト(CoO)や単体のコバルトの形態にすることができる。
またここでは、電池粉末を大気雰囲気で加熱する場合、リチウムイオン電池の内部に含まれるカーボンが燃焼・減容し、後工程の浸出において浸出操作がしやすくなるので、磁選を行わずに電池粉末を浸出する場合においても、この粉末加熱工程は利点がある。言い換えれば、カーボンが多いと、浸出操作時に泡立って反応槽から液があふれたり、酸と浸出の接触が悪くなってコバルトの浸出率が低下したりするという問題がある。
この粉末加熱工程では、電池粉末を550℃〜700℃に加熱する。その理由として、550℃未満で加熱した場合は、電池粉末中のコバルトが、後工程に適した形態に十分に変化せずに、それほど効果を得ることができず、この一方で、700℃を超えて加熱すると、特に気中で処理した場合、カーボンが燃焼によってなくなり、正極材の一部が酸化物Co34を生成して、後工程の硫酸浸出工程でのコバルト浸出率が低下することがある。この観点から、電池粉末の加熱温度は、600℃〜700℃とすることがより好ましく、さらに600℃〜650℃とすることが一層好ましい。
また粉末加熱工程では、電池粉末を上記の温度範囲内に維持する時間は、30分〜120分とすることが、コバルトの形態変化をより有効に促進できる点で好適である。これはすなわち、30分未満では、コバルトの形態を十分に変化させるには短い場合があり、また、120分より長いと、反応上は特に問題ないが、加熱コストの増大をまねく。それ故に、この時間は、より好ましくは30分〜60分とする。
粉末加熱工程の後に磁選を行う場合、粉末加熱工程では、不活性雰囲気または還元雰囲気の下、電池粉末の加熱を行うことが好ましい。これは、コバルトを、磁選時に磁着する酸化コバルト(CoO)や単体のコバルトの形態に有効に変化させるためである。具体的には、アルゴン、窒素その他の不活性なガスを充満させた雰囲気下で、電池粉末の加熱を行うことができる。
あるいは、粉末加熱工程の後の磁選を行わずに電池粉末を浸出する場合は、大気雰囲気ないし酸化雰囲気下で、電池粉末の加熱を行うことができる。この場合、カーボンが燃焼・減容して、浸出操作がやりやすくなる。
粉末加熱工程では様々な加熱設備を用いることができるが、上記のように不活性雰囲気または還元雰囲気に調整することのできるロータリーキルン炉等の炉内で行うことが好ましい。
(磁選/浮選工程)
上記の粉末加熱工程の後は、図1及び2に示す実施形態のように、磁選及び/又は浮選を行う磁選/浮選工程を実施することができる。但し、図3に示す実施形態のように、この磁選/浮選工程を省略することも可能である。
磁選は、ドラム型もしくはベルト型等の磁選機等を用いて、磁力を利用して磁性の異なる粒子を分離するものであり、上記の電池粉末に対して行うと、酸化コバルト(CoO)及び単体コバルトは磁着するが、その他の銅、酸化銅(CuO)、アルミニウム、アルミン酸リチウム(LiAlO2)、カーボン等は磁着しないので、コバルトを、アルミニウム等から分離することができる。
この発明の実施形態では、先述した粉末加熱工程により、電池粉末中のコバルト成分は、酸化コバルト(CoO)及び単体コバルトに形態変化していることから、この磁選では、それらのコバルトを有効に磁着させて回収することが可能になる。
磁選には、様々な磁選機を用いることが可能であるが、なかでも、コバルト回収率の向上の観点からは、たとえば磁場内のセル中に設置された純鉄性のマトリクスを有し、湿式高勾配磁選を行う湿式高勾配磁選機が好適である。それにより、高いコバルト回収率を得ることができる。この湿式高勾配磁選機では、たとえば、電池粉末を純水に懸濁させたスラリーを通過させると、そのスラリー中の酸化コバルト(CoO)及び単体コバルトのみがマトリクスに磁着し、その他の粒子(Al、LiAlO2、Cu、CuO、C等)は磁着せずに通過する。その後に、磁場を無くして、水等の液体を通過させると、磁着していた酸化コバルト(CoO)や単体コバルトが流されるので、これを回収することができる。
一方、アルミニウム品位を低減させるとの観点からは、たとえば扇形状の磁石が配置された回転ドラムを備えるドラム型等の湿式低磁場磁選機もまた有効である。
そのため、湿式高勾配磁選と湿式低磁場磁選を組み合せて二段以上の多段磁選を行うことも可能である。この場合、湿式高勾配磁選の後に湿式低磁場磁選を行うことにより、高勾配磁選でコバルトを多く含む磁着物を得るとともに、そこに含まれるアルミニウムを、低磁場磁選で有効に取り除くことができる。
あるいは、二段とも湿式高勾配磁選とすることもできる。
湿式高勾配磁選を行う場合、その空芯時の磁束密度は400〜600Gとすることが好ましい。言い換えれば、この空芯磁束密度が400G未満の場合は、コバルト回収率が低下となる可能性があり、また、600Gより大きい場合は、コバルトに対するアルミニウム、銅の分離効率が低下することが考えられる。
浮選は、負極活物質として含まれるカーボンを分離する目的で行うことができる。具体的には、カーボンと選択に吸着するケロシン等の捕収剤を添加し、浮選機で激しく撹拌することにより多量の気泡に接着させてフロスを生成する。フロスを連続的に掻き出すことで、テール(液中の粒子Co、CoO、Al、LiAlO2、Cu、Cuo等)と分離する。なお、フロスを安定化するため、気泡剤を添加することができる。
磁選及び浮選の両方を行う場合、いずれを先に行ってもよいが、好ましくは、図2に示すように、浮選を行った後に磁選を行う。それにより、磁着したコバルトに巻き込まれる不純物が減って、磁選における不純物分離効率が向上することにより、コバルトに対するアルミニウムの分離効率を大きく高めることができる。
(浸出工程及び溶媒抽出/中和工程)
図1及び2に示すように、磁選/浮選を行った場合は、その浸出後液から各金属元素を溶媒抽出/中和工程で分離して回収することができ、また、図3に示すように、磁選を行わなかった場合は、粉末加熱工程後の電池粉末を浸出工程で浸出させて、その浸出後液から各金属元素を溶媒抽出/中和工程で分離して回収することができる。
具体的には、非磁着物もしくは電池粉末を、硫酸等の酸性溶液に添加して浸出させ、それにより得られる浸出後液から、該浸出後液中に溶解しているニッケル、コバルト、マンガン等を回収する。ここでは、たとえば、溶媒抽出又は中和により、はじめにマンガンを分離させて回収し、次いでコバルトを、その後にニッケルを順次に分離させて回収し、最後に水相にリチウムを残す。
次に、この発明の処理方法を試験的に実施し、その効果を確認したので以下に説明する。但し、ここでの説明は、単なる例示を目的とするものであって、それに限定されることを意図するものではない。
(実施例)
Co系のリチウムイオン電池60kgを鉄製ボートに入れて、固定床焙焼炉において重油バーナーで加熱した。この時の試料温度を熱電対で測定し、試料温度450〜550℃で20分間加熱した。加熱後のリチウムイオン電池を室温まで放冷後に、ハンマークラッシャで破砕し、目開き1mmの篩で篩別し、篩下に正極材成分を回収した。篩上および篩下の重量測定および品位を分析し、各金属成分の重量を算出し、回収率を求めた。篩下の分析値および回収率を表1に示す。表1に示すところから、Al品位の低いCo濃縮物が、高いCo回収率で得られたことが解かる。
Figure 0006587861
その後、上記のCo濃縮物6kgをバッチ式ロータリーキルン炉において、窒素ガス雰囲気で、600〜660℃で80分間加熱した。2段目の加熱処理の前後で、それぞれ内部標準法によるXRD(X線回折)でのメタルCo存在比の計測を行った。メタルCoの割合は、加熱処理前の4.0%から加熱処理後の15.6%に上昇した。従って、この実施例では、Al品位が低く、メタルCoの割合が高いCo濃縮物が、高いCo回収率で得られた。
(比較例)
Co系のリチウムイオン電池200gをるつぼ炉において600℃および650℃において1時間にわたって加熱した。加熱後のリチウムイオン電池を室温まで放冷後に、ハンマークラッシャで破砕し、目開き1mmの篩で篩別し、篩下に正極材成分を回収した。篩上および篩下の重量測定および品位を分析し、各金属成分の重量を算出し、回収率を求めた。篩下の分析値および回収率を表2に示す。
Figure 0006587861
この比較例では、リチウムイオン電池の状態で高温処理したことにより、メタルCoの割合は高いと考えられるが、Al品位も高くなった。

Claims (8)

  1. アルミニウムを含む筐体で包み込まれたリチウムイオン電池を処理する方法であって、リチウムイオン電池の温度を400℃〜550℃に加熱する電池加熱工程、電池加熱工程の後、リチウムイオン電池を破砕及び篩別する破砕・篩別工程、及び、破砕・篩別工程の後、篩別された篩下の電池粉末を、550℃〜700℃に加熱する粉末加熱工程を有し、
    前記電池加熱工程で、リチウムイオン電池の温度を、400℃を超えて上昇させるに当り、リチウムイオン電池の昇温速度をコントロールすることにより、リチウムイオン電池の温度が200℃〜400℃の範囲内にある間に、リチウムイオン電池の筐体内からのガスの流出を終了させる、リチウムイオン電池の処理方法。
  2. 前記電池加熱工程で、リチウムイオン電池の筐体内からのガスの流出終了後、前記リチウムイオン電池の温度を450℃〜550℃の範囲内に上昇させる、請求項に記載のリチウムイオン電池の処理方法。
  3. 前記破砕・篩別工程で、前記リチウムイオン電池の破砕及び篩別により、篩下の電池粉末中のアルミニウムの含有量を、5質量%未満にする、請求項1又は2に記載のリチウムイオン電池の処理方法。
  4. 前記粉末加熱工程で、前記電池粉末を、不活性雰囲気または還元雰囲気で加熱する、請求項1〜のいずれか一項に記載のリチウムイオン電池の処理方法。
  5. 前記粉末加熱工程の後、前記電池粉末に対し、磁選及び/又は浮選を行う磁選/浮選工程をさらに有する、請求項1〜のいずれか一項に記載のリチウムイオン電池の処理方法。
  6. 前記磁選/浮選工程で、前記電池粉末に対して磁選を行い、当該磁選が、湿式高勾配磁選を含む、請求項に記載のリチウムイオン電池の処理方法。
  7. 前記磁選/浮選工程で、前記湿式高勾配磁選の空芯時の磁束密度を400〜600Gとする請求項に記載のリチウムイオン電池の処理方法。
  8. 前記磁選/浮選工程で、前記電池粉末に対し、浮選を行った後、磁選を行う、請求項のいずれか一項に記載のリチウムイオン電池の処理方法。
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