JP6587203B2 - 固体酸化物形燃料電池装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内部に燃料電池セルを備えた燃料電池モジュールに関し、特に固体酸化物形燃料電池装置に関する。
次世代のクリーンな発電装置として、発電効率の高い燃料電池を備えた燃料電池装置の開発が活発化している。燃料電池としては、固体高分子形燃料電池(PEFC)やリン酸形燃料電池(PAFC)、溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)、固体酸化物形燃料電池(SOFC)、アルカリ電解質形燃料電池(AFC)、直接形燃料電池(DFC)等が知られている。特に固体酸化物形燃料電池は、電解質として酸化物イオン導電性固体電解質を用い、その両側に電極を設け、一方の側に燃料ガス、他方の側に空気や酸素等の酸素含有ガスを供給することで動作する高効率の燃料電池である。
さらに、固体酸化物形燃料電池はクリーンな発電装置としてだけではなく、熱源から電力と熱を生成し供給する家庭用コージェネレーションシステムとして、設置スペースの限られたマンション等の集合住宅等に適合するコンパクトな固体酸化物形燃料電池装置の開発が進められている。そのため、固体酸化物形燃料電池装置の内部に配置され、固体酸化物形燃料電池セル(以下、燃料電池セルとも呼ぶ)を内部に収容した燃料電池モジュールも同様に小型化が求められており、燃料電池モジュール構成部品間の距離を可能な限り短くなるように設計される。
ところで、固体酸化物形燃料電池装置において、燃料電池モジュール容器の内部では収容した燃料電池セルの発電反応により、700〜1000℃の高温状態となる。そのため、燃料電池モジュール容器(以下、モジュール容器とも呼ぶ)をはじめ燃料電池モジュール構成部品は耐熱性を有する金属で構成されることとなる。しかし、燃料電池セルはセラミックスで構成されるものであるため、モジュール容器の内部に収容された燃料電池セルは燃料電池モジュール構成部品よりも強度の点で劣るものとなる。
そのため、燃料電池モジュールの組み立て時に、燃料電池セルをモジュール容器に収容した後にモジュール構成部品を組み付けると、特に燃料電池装置を小型化した場合、構成部品間の距離が短く作業スペースが確保されていないため、作業者自身やモジュール構成部品と接触することによって燃料電池セルが破損してしまう。さらに、モジュール容器は内部を気密固定する必要があり、燃料電池セル収容後に蓋体によって周囲を塞ぐ必要があるが、小型化によりモジュール容器の内壁と燃料電池セルとが極めて近接している。そのため、複数のモジュール容器蓋体を溶接して固定する場合には溶接による飛沫がモジュール容器内部に収容された燃料電池セルを汚染してしまう恐れがある。
ここで、特許文献1のように燃料電池モジュール容器の内部に複数の燃料電池セルを側面から挿入して燃料電池モジュールを組み立てることが知られている。
特開2014−26863号
燃料電池モジュール組み立ての際には、上述した外的な要因によって燃料電池セルが破損や汚染するリスクを抑えるため、モジュール容器を蓋体で塞ぐ直前の工程で燃料電池セルをモジュール容器の内部に組み付けることが望ましい。しかし、特許文献1に開示の構成においてはモジュール容器の二側面(前後面)が開放されているため、蓋体によるモジュール容器の開放面の閉塞を2箇所において行わなくてはならず、燃料電池セルが溶接等の諸工程によって汚染されてしまうリスクが高くなる。これに対して、一側面のみに開放面が設けられたモジュール容器に燃料電池セルを収容して開放面を蓋体で塞ぐようにすると、燃料電池セルを収容した後の作業手順が少なくなり、外的な要因による燃料電池セルの破損や劣化のリスクを抑えることができると考えられる。
一方で、燃料電池セルの挿入後にモジュール容器の内部に固定する必要があるが、開放面が一側面のみに設けられているモジュール容器に燃料電池セルを挿入する場合、開放面以外の面ではモジュール容器の外方から固定作業が行うことができず、特に開放面に対向する壁面側では燃料電池セルを挿入した後の作業性が悪く固定作業は困難を極める。
以上のことから、一側面のみ開放されたモジュール容器において、一側面から燃料電池セルを挿入し、燃料電池セルとモジュール容器とを確実に固定することができる固体酸化物形燃料電池装置を提供することを目的とする。
本件発明の一の態様は、燃料ガスと酸化剤ガスの供給により発電する複数の燃料電池セルを備えた固体酸化物形燃料電池装置において、複数の燃料電池セルを上面に立設配置するとともに、燃料電池セルの内部に設けられた燃料ガス流路に燃料を供給するガスマニホールドと、一側面に開放面を有し、蓋体により開放面が気密固定されるモジュール容器と、を備え、ガスマニホールドの底面に設けられた第1取付部材と、モジュール容器の内部下面に設けられた第2取付部材とが、開放面に対向する前記モジュール容器の内壁面の近傍において嵌合されているとともに、開放面の近傍で固定されていることで、燃料電池セル及びガスマニホールドがモジュール容器内に固定されて収容され、第1取付部材と第2取付部材とは、開放面と対向するモジュール容器の内壁面とガスマニホールドとの間、及び開放面とガスマニホールドとの間の空間で嵌合又は固定され、ガスマニホールドの底面と前記モジュール容器の内部下面との間には空隙が設けられている。
ここで、本発明においては、「固定」とはネジ止めや溶接等によって一の部材と他の部材とが不可動な程度に一体的となった接続形態を意味し、「嵌合」とは一の部材と他の部材とが形状差(寸法の差)の組み合わせによって嵌まり合う分離可能な接続形態を意味するものとする。
このように構成された本件発明によれば、開放面が一側面しかないモジュール容器において、一側面から複数の燃料電池セルが上面に立設したガスマニホールドを挿入し、ガスマニホールドの底面に設けられた第1取付部材とモジュール容器の内部下面に設けられた第2取付部材とを、開放面と対向する面側で嵌合させ、さらに第1取付部材と第2取付部材とを開放面側で固定する(例えば、ネジ止めによって)。すなわち、開放面が一側面しかないモジュール容器において、特にモジュール容器と燃料電池セルとの距離を小さくしてコンパクトに設計されたモジュール容器において、一側面から複数の燃料電池セルを上方に備えたガスマニホールドをモジュール容器の下面に配設することが容易となる。そのため、組み立て時の接触による燃料電池セルの破損を防止でき、さらに挿入固定した後の工程が蓋で塞ぐのみであるため燃料電池セル汚染リスクが低減される。以上のことから、本件発明によれば、一側面に開放面を有する燃料電池モジュールの組み立て作業性の向上を実現することができる。
ところで、一側面が開放されたモジュール容器の開放面から見て、モジュール容器におけるガスマニホールドの幅方向は閉鎖されているため、ガスマニホールド幅方向で固定あるいは嵌合することは幅方向に大型化するばかりか、組み付け作業をするスペースがないため作業性が悪くなってしまう。
そこで、このように構成された本件発明によれば、モジュール容器の開放面から見て、第1取付部材と第2取付部材とを開放面と対向するモジュール容器内壁面側で嵌合させるため、モジュール容器をガスマニホールドの幅方向(例えば図1のW方向)でコンパクトにすることができる。その一方で、第1取付部材と第2取付部材の固定に関して、モジュール容器の外方から開放面から固定作業を行うことができるため、固定作業性が良い。以上のことから、燃料電池モジュールをコンパクトにしつつ作業性を向上させることができる。
また、本明細書で開示する発明の構成の一態様は、燃料電池セルの上方には、燃料ガスを生成し燃料電池セルへと供給する改質器が配置され、改質器はモジュール容器の内部の天面と固定されていることを特徴とする。
このように構成された本件発明によれば、排ガスを燃焼させて燃料電池セルの上部に配置した改質器を昇温させる熱自立型の固体酸化物形燃料電池装置において、改質器がモジュール容器の内部の天面と接続されているため、複数の燃料電池セルが上面に立設したガスマニホールドを内部に挿入して、蓋体によってモジュール容器を塞げばよいので、作業手順が大幅に簡素化され、作業性が向上する。
また、本明細書で開示する発明の構成の一態様は、燃料電池セルと改質器の間には、燃料電池セルの発電反応に寄与しなかった排ガスを燃焼させる燃焼空間が設けられていることを特徴とする。
このように構成された本件発明によれば、複数の燃料電池セルが上面に立設したガスマニホールドの取付の際には、燃焼空間を取付作業を行うためのスペースとして用いることができるため、燃料電池セルを上面に備えたガスマニホールドのハンドリング性が向上し、強度の低い燃料電池セルが上部の改質器やモジュール容器側壁に接触して破損することを防止することができる。すなわち、燃焼空間を燃料電池セルと改質器の間に設けたことによって、燃料電池セルの作業スペースを別途設ける必要がなく、モジュール容器を小型にできる。
また、本明細書で開示する発明の構成の一態様は、開放面に対向するモジュール容器の内壁面の近傍において、第2取付部材は、開放面に対向するモジュール容器の内壁面の方向におけるガスマニホールドの位置決めを行う位置決め部を有する。
ここで、上方に複数の燃料電池セルを備えたガスマニホールドは、モジュール容器内部に図1のL方向に挿入されて、組み立てられる。その際に、モジュール容器の開放面と対向する内壁面側の作業性の悪い空間においてガスマニホールドと対向するモジュール内壁面が衝突してしまい、ガスマニホールド上方に配置された燃料電池セルの破損に繋がる可能性がある。
そこで、このように構成された本件発明によれば、モジュール容器の開放面と対向する内壁面側において、第2取付部材にはガスマニホールドをモジュール容器の内部に挿入した際に、奥行き方向(例えば図1のL方向)側で位置決めさせる位置決め部が設けられている。そのため、第2取付部材に設けられた位置決め部がガスマニホールドのストッパーとして働くため、位置合わせの作業性を向上させつつ、確実に第1取付部材と第2取付部材とを奥行き方向で、且つ対向する内壁面側の近傍で嵌合させることができる。
また、本明細書で開示する発明の構成の一態様は、開放面の近傍における第1取付部材と第2取付部材の固定は、ネジ止め又は溶接による固定である。
このように構成された本件発明によれば、一側面にのみ設けられた開放面の近傍において、モジュール容器外方からの固定作業を開放面側で行い、第1取付部材と第2取付部材とが接触する部分をネジ止めや溶接などによって固定する。つまり、上述のように第1固定部材と第2固定部材とは対向した面側で嵌合しているため、作業性の良い開放面側のみからの固定作業だけで、開放面側と開放面と対向する内壁面側とでモジュール容器とガスマニホールドとを確実に設置することができる。
また、本明細書で開示する発明の構成の一態様は、第1取付部材は、開放面に対向するモジュール容器の内壁面の近傍において第2取付部材と嵌合する第1嵌合部材と、開放面の近傍で第2取付部材と固定される第1固定部材とで構成される。
このように構成された本件発明によれば、開放面近傍で固定させる部分と開放面と対向するモジュール容器の内壁面近傍で嵌合部に対応する部分にのみ第1取付部材を設けることで必要最小限の大きさとなるため、第1取付部材とモジュール容器の内部下面との接触面積が小さくなる。すなわち、燃料電池セルの発電熱がガスマニホールドに伝熱し、その熱が第1取付部材を介してモジュール容器に熱伝導することによって外気へ放熱することを抑制することができる。
第2取付部材は、開放面に対向する前記モジュール容器の内壁面の近傍において第1取付部材と嵌合する第2嵌合部材と、開放面との近傍で第1取付部材と固定される第2固定部材とで構成される。
このように構成された本件発明によれば、開放面近傍で固定させる部分と開放面と対向するモジュール容器の内壁面近傍で嵌合部に対応する部分にのみ第2取付部材を設けることで必要最小限の大きさとなるため、第2取付部材とモジュール容器内部下面との接触面積が小さくなる。すなわち、燃料電池セルの発電熱がガスマニホールドに伝熱し、その熱が第1取付部材を介してモジュール容器に熱伝導することによって外気へ放熱することを抑制することができる。
また、本明細書で開示する発明の構成の一態様は、また、本明細書で開示する発明の構成の一態様は、第2取付部材の上面に、第1取付部材がスライドすることでガスマニホールドが開放面に対向するモジュール容器の近傍において嵌合する箇所へと誘導される溝部を有する。
このように構成された本件発明によれば、嵌合部まで溝部がレールの役割をして固定部材と接続されたガスマニホールドを導くため、レールに沿って挿入するだけで嵌合部に導かれ、燃料電池セルが破損することはなく、位置合わせが自動的に行えるため、作業性が向上する。
本発明によれば、一側面のみ開放されたモジュール容器において、一側面から燃料電池セルを挿入しモジュール容器と確実に固定することができ、小型化と作業性向上を両立した固体酸化物形燃料電池装置を提供することができる。
本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置のモジュール容器の斜視図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の部分側面断面図を示したものである。 本発明の一実施形態における第1取付部材を構成する第1固定部材と第1嵌合部材が設けられたガスマニホールドの底面を示す説明図である。 本発明の一実施形態における第2取付部材を構成する第2固定部材(a)と第2嵌合部材(b)の説明図である。 本発明の一実施形態における第1取付部材と第2固定部材が固定(a)/嵌合(b)する具体構造を示す説明図である。 本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の全体構成図である。 本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールを示す側面断面図である。 図7のIII−III線に沿った断面図である。 本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置のモジュール容器及び空気通路カバーの分解斜視図である。 本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池セルユニットを示す部分断面図である。 本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池セルスタックを示す斜視図である。 本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールにおけるガスの流れの説明するための、燃料電池モジュールを示す側面断面図である。 本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールにおけるガスの流れの説明するための、図7のIII−III線に沿った燃料電池モジュールの断面図である。 本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールの上部の部分断面図である。 本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の改質器の周囲を流れる排気ガスの説明図である。 本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の改質器及び排気ガス誘導部材の側面断面斜視図である。 本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の改質器及び排気ガス誘導部材の正面断面斜視図である。 本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の改質器の貫通孔を流れる排気ガスの説明図である。 本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の熱交換部の正面断面図である。 本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置のモジュール容器の天板と排気管の接続部分の説明図である。 本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置のモジュール容器の天板上の発電用空気供給通路の説明図である。 本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置のモジュール容器の天板下の排気通路の説明図である。 本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置のプレートフィンの斜視図である。 本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の空気通路カバーの側板とモジュール容器の側板との間に配置されたプレートフィンの説明図である。
はじめに、本発明の実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュール1001について、図1〜図5を用いて説明する。
図1は、一側面に開放面1016を有する燃料電池モジュール1001の高さ方向(H)、幅方向(W)、奥行き方向(L)を示した斜視図であり、図2はモジュール容器1014の内部構造を示す部分側面断面図を示している。図3はガスマニホールドの底面斜視図であり第1取付部材1000を示している。ここで、図4は第2取付部材1002を示すものであり、(a)は第2固定部材1002aを示し、(b)は第2嵌合部材1002bを示している。さらに、図5の(a)は第1固定部材1000と第2固定部材との固定方法を示しており、(b)は嵌合方法を示している。
図1、2に示すように、改質器1020で生成された燃料ガスは燃料ガス供給管1006を通過してガスマニホールド1004の内部に供給される。なお、改質器1020で生成された燃料ガスの一部は水添脱硫器用水素取出管1034を通る。このガスマニホールド1004の天面は、複数の燃料電池セル1012を支持するための貫通孔を備えた下支持板1010で構成されており、閉塞されたモジュール容器1014内部において、ガスマニホールド1004内の燃料ガスが複数の燃料電池セル1012内に供給される。また、発電用空気は発電用空気導入管1028から、空気通路カバー1022の内壁とモジュール容器1014の外壁との間に形成される通路に供給され、その後発電用空気は吹出口1024から発電室1008に供給される。ここで燃料電池セル1012は供給された発電用空気と燃料ガスとで発電反応を行う。また発電に寄与しなかった残余の燃料ガスと発電用空気は燃料電池セル1012の上方に設けられた燃焼空間1030において燃焼され、排ガス排出口1032からモジュール容器1014の外部へと排出される。
ところで、燃料電池モジュール1001は小型化を目的として、図2に示すように、改質器1020と燃料電池セル1012との距離など、内部構成部品の距離を極力短く構成し、燃料電池モジュール1001の内部をコンパクトに設計している。一方で、燃料電池セル1012はセラミックスで構成されるが、それに対してモジュール容器1014は耐熱性の観点から金属製の部材で形成されるため、燃料電池セル1012はモジュール容器1014よりも強度が低いものとなる。そのため、特に燃料電池装置を小型化した場合、部品間距離を短くすると作業スペースが十分ではなく、燃料電池セル1012を設置した後に、改質器1020の組み付けやモジュール容器1014の組み立てを行うと、接触による燃料電池セル1012の破損リスクが高くなってしまう。
さらに、モジュール容器1014は開放面1016を有しており、蓋体1018を溶接固定し、燃料電池セル1012をモジュール容器1014内部に収容した状態で気密密封される。しかし、上述のように小型化を目的としてモジュール容器1014の壁面と燃料電池セル1012との距離を短くした場合、蓋体1018をモジュール容器1014に溶接して固定する場合には、溶接による飛沫が燃料電池セル1012に付着しやすく、燃料電池セルの汚染のリスクが高くなる。そのため、燃料電池モジュール1001をコンパクトにする場合には、燃料電池セルを収容した後の溶接回数を少なくすることが望ましい。
ここで、図1、2に示すように、モジュール容器1014は一側面に開放面1016を有しており、ガスマニホールド1004の上方に燃料電池セル1012が配置された状態で開放面1016からモジュール容器1014の内部にスライド式に挿入され(図2の黒矢印)、蓋体1018によってモジュール容器1014の開放面を塞いでいる(図1の黒矢印)。これにより、一側面のみに開放面1016を有するモジュール容器1014に蓋体1018を溶接固定する直前に燃料電池セル1012を挿入するため、接触や溶接飛沫による破損・劣化のリスクを抑えることができる。
しかしながら、モジュール容器1014の一側面のみに開放面1016を設けて開放面1016から燃料電池セル1012を挿入する場合には、上述した外的な要因による燃料電池セル1012の破損や劣化のリスクを抑えることができるが、開放面1016以外の側面側ではモジュール容器1014の外側からモジュール容器1014とガスマニホールド1004との固定作業を行うことができない。さらに、モジュール容器1014とガスマニホールド1004との固定は一側面方向だけでは確実に固定することはできず、当然対応する箇所にて固定する必要がある。特に開放面1016と対向する内壁面(以下、対向面1017と呼ぶこともある)側では周囲が閉鎖されている上に、ガスマニホールド1014の挿入後に固定作業を行う必要があり、大変作業性が悪い。
ここで、本実施形態におけるモジュール容器1014の内部下面と、上方に燃料電池セル1012を備えたガスマニホールド1004との固定構造について図1乃至5を用いて説明する。
本件発明の一実施形態によれば、図3に示すように、ガスマニホールド1004の底面に第1取付部材1000を設けている。第1取付部材1000は第1固定部材1000aと第1嵌合部材1000bとから構成されており、それぞれはガスマニホールドの底面と接続されている。また、図4に示すように、第2取付部材1002は第2固定部材1002aと第2嵌合部材1002bとで構成されており、それぞれはモジュール容器1014の内部の下面に配置されている(図2参照)。さらに、図5(a)に示すように第1固定部材1000aと第2固定部材1002aとはネジ止めによって固定され、図5(b)に示すように第1嵌合部材1000bと第2嵌合部材1002bとは嵌合することによって、モジュール容器1014の内部に配置される。具体的には下記に詳述していく。
まず、上方に燃料電池セル1012が立設されたガスマニホールド1004はモジュール容器1014の開放面1016からスライド式に挿入され(図2参照)、対向面1017側に設けられた第2嵌合部材1002bとガスマニホールド1004の底面に設けられた第1嵌合部材1000bと嵌合する。
具体的には、図3に示すように、第1嵌合部材1000bはプレート状の部材であり、ガスマニホールド1004よりも突出した嵌合部Bが形成されるように構成される。また、図4(b)に示すように第2嵌合部材1002bは、第1嵌合部材1000bと嵌合する嵌合部Bを備えている。さらに、第二嵌合部材1002bは、嵌合するとともにガスマニホールド1004が挿入方向に進みすぎて対向面1017と接触することを防ぎ、モジュール容器1014の内部の所定の位置に位置決めする機能を有する位置決め部1040を備えている。
ここで、図4(b)に示すように、第2嵌合部材1002bは、上面視において開放側1036と閉鎖側1038とを有するコの字形状の板状部材において閉鎖側1036を上方に折り曲げることによって位置決め部1040と嵌合する嵌合部Bが形成される。図2を参照すると、第2嵌合部材1002bは、閉鎖側1038が対向面1017側の内壁近傍で且つ対向面1017側を向くように配置されており、第1嵌合部材1000bと第2嵌合部材1002bの嵌合部Bで嵌合する。
したがって、このように構成された本発明の一実施形態によれば、図5(b)に示すように、一側面に開放面1038を有するモジュール容器1014において、ガスマニホールド1004がモジュール容器1014の内部にスライド挿入され(図2の黒矢印)、対向面1017側においてモジュール容器1014の内部下面に配置されている第2嵌合部材1002bと第1嵌合部材1000bとを嵌合させることができる。
すなわち、第2嵌合部材1002bの上方に折り曲げた形成された位置決め部1040がガスマニホールド1004のストッパーとして働くことで、ガスマニホールド1004は挿入方向に単にスライドさせるのみで確実に配置位置の位置決めをしつつ嵌合させることができる。そのため、組み付け時の作業性や燃料電池セル1012保護の観点からも好適である。なお、本実施形態においては、上記の構成で第1嵌合部材1000bと第2嵌合部材1002bとを嵌合をさせているが、嵌合方法はこれに限るものではなく、対向面1017側にて嵌合させることができればよい。
つぎに、図2に示すように、モジュール容器1014の内部にガスマニホールド1004を挿入し、第1嵌合部材1000bと第2嵌合部材1002bを嵌合させた後は、開放面1016側において、ガスマニホールド1004の底面に設けられた第1固定部材1000aと第2固定部材1002aとをネジ止めによって固定する。
本実施形態において、図2に示すように、開放面1016側に設けられた第1固定部材1000aにはガスマニホールド1004の底面よりも上方に、モジュール容器1014の下面と略水平になるように固定部Aを形成している(図3参照)。また、第2嵌合部材1002bはモジュール容器1014の内部下面よりも上方に下面に対して略水平になるように固定部Aが形成されており(図4参照)、第1固定部材1000aと第2固定部材1002aが接触する固定部Aでネジ止めされている(図5参照)。なお、ここでは2箇所でネジ止めしているが、固定できれば良いため2箇所のみに限るものではない。また、本件発明の一実施形態では、燃料電池セル1012汚染抑制の観点からネジ止めしているが、溶接飛沫の対策を施していれば溶接によって固定しても良い。
以上のことから、本発明の一実施形態によれば、一側面のみ開放面1016を有するモジュール容器1014において、モジュール容器1014の外側からの固定作業が困難な対向面1017側では、第1取付部材1000と第2取付部材1002を嵌合させ、外方からの固定作業が可能な開放面1016側で第1取付部材1000と第2取付部材1002を固定している。そのため、十分に作業スペースが確保できないモジュール容器1014においても、燃料電池セル1012の破損を防ぎながらガスマニホールド1004をモジュール容器1014の内部に組み付けることができる。
また、図2に示すように固定部Aと嵌合部Bとは開放面1016側と開放面に対向する対向面1017側になるように形成される。これは、図1に示すように開放面1016から見てガスマニホールド1014の幅方向(W方向)は閉塞されているため、ガスマニホールド1014の幅方向(W方向)で固定・嵌合することは燃料電池モジュール1001が幅方向(W方向)に大型化するばかりか、組み付け作業をするスペースもなく作業性が悪い。本件発明の実施形態によれば、固定作業のために、燃料電池モジュール1001のW方向に不要なスペースを作ることなくコンパクトに形成しつつ、組立作業性を向上させることができる。
さらに、第2取付部材1002の上面に、第1取付部材1000がスライドすることで、ガスマニホールド1004が嵌合部Bへと誘導される溝部を形成してもよい。このように形成することで、ガスマニホールド1014をスライドしてモジュール容器1014の内部に挿入する際に、嵌合部Bへと直線的に誘導されるため、モジュール容器1014の壁面に接触することによる燃料電池セル1012の破損を防止することができる上に、位置合わせが容易となる。すなわち、燃料電池セル1012の破損を防止しながら、作業性を向上させることができる。
ところで、従来は、改質器1020は燃焼空間1030からの燃焼熱を受けるように配置する必要があり、燃料電池セル1012の上方に配置されていた。そのため、モジュール容器1014の下面から改質器1020を燃料電池セル1012の上方に支持するための支持板等によって支持固定する必要があった。
そこで、図1に示すように本発明の一実施形態によれば、モジュール容器1014の上方空間に改質器1020が設置されており、燃料電池セル1012と改質器1020との間には燃焼空間1030が設けられている。つまり、モジュール容器1014の組み立ての際には燃焼空間1030を作業空間として用いることができる。そのため、ガスマニホールド1004のハンドリング性が向上し燃料電池セル1012が改質器1020やモジュール容器1014の壁面と接触することなく固定することができる。
さらに、本発明の一実施形態によれば、図1、2に示すように改質器1020はモジュール容器1014の天面に固定されている。このように構成すれば、従来の改質器1020をモジュール容器1014の下面から支持するための支持板等が不要となり内部構造が簡素化されるだけでなく、モジュール容器1014の天面と改質器1020との間の距離をできるだけ小さく構成することができ、小型化に寄与する。さらに、燃料電池モジュール1001の組み立ての際にも改質器1020が設けられたモジュール容器1014の内部に燃料電池セル1012を上方に備えたガスマニホールド1004を配置するのみでよいため、組み立て性向上を実現することができる。なお、本実施形態においては、改質器1020に接続された燃料ガス供給管1006aとガスマニホールド1004に接続された燃料ガス供給管1006bとを連通させる必要があり、ユニオン継手等を用いて配管同士を接続させて一本の燃料供給配管1006としているが、これに限るものではない。
ここで、モジュール容器1014の内部は高温状態であり、固体酸化物形燃料電池装置の熱利用率向上の観点から、内部の熱を外部に放熱させずに発電用空気の昇温などに再利用させることが燃料電池モジュール1001に求められる。一方で、燃料電池セル1012は発電熱により高温状態となり、図2の一点鎖線矢印に示すように、発電熱が下支持板1010を介してガスマニホールド1004壁面に伝熱する。その後、ガスマニホールド1004に接触している第1取付部材1000や第2取付部材1002を介して、モジュール容器1014に燃料電池セル1012の熱が伝わってしまう。このため、モジュール容器1014内部の熱の散逸につながり、熱利用率の低下を招いてしまう。
そこで、本発明の一実施形態によれば、図2乃至4に示すように、第1取付部材1000を第1固定部材1000aと第1嵌合部材1000bとで構成し、第2取付部材1002を第2固定部材1002aと第2嵌合部材1002bで構成している。つまり、第1取付部材1000または第2取付部材1002は嵌合部Aと固定部Bとに対応してそれぞれ2つの部材のみで構成されている。これは換言すると、嵌合部Aと固定部Bとに対応する部分にのみ最小限の部材で構成することで、伝熱面積を小さくすることができる。そのため、燃料電池セル1012からガスマニホールド1004に熱伝導した熱が、第1固定部材1000や第2固定部材1002を介してモジュール容器1014に伝わり放熱してしまうことを最小限に抑制することができる。
つぎに、図6〜24を参照して、本発明の一実施例を説明する。
図6は、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置(SOFC)を示す全体構成図である。図6に示すように、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置(SOFC)1は、燃料電池モジュール2と、補機ユニット4を備えている。
燃料電池モジュール2は、ハウジング6を備え、このハウジング6内部には、断熱材7を介して金属製のモジュール容器8が内蔵されている。この密閉空間であるモジュール容器8の下方部分である発電室10には、燃料ガスと酸化剤ガス(以下では適宜「発電用空気」又は「空気」と呼ぶ。)とにより発電反応を行う燃料電池セル集合体12が配置されている。この燃料電池セル集合体12は、8個の燃料電池セルスタック14(図12参照)を備え、この燃料電池セルスタック14は、各々が燃料電池セルを含む、16本の燃料電池セルユニット16(図11参照)から構成されている。この例では、燃料電池セル集合体12は、128本の燃料電池セルユニット16を有する。燃料電池セル集合体12は、複数の燃料電池セルユニット16の全てが直列接続されている。
燃料電池モジュール2のモジュール容器8の発電室10の上方には、燃焼部としての燃焼室18が形成され、この燃焼室18で、発電反応に使用されなかった残余の燃料ガスと残余の空気とが燃焼し、排気ガス(言い換えると燃焼ガス)を生成するようになっている。さらに、モジュール容器8は断熱材7により覆われており、燃料電池モジュール2内部の熱が、外気へ発散するのを抑制している。また、この燃焼室18の上方には、燃料ガスを改質する改質器120が配置され、残余ガスの燃焼熱によって改質器120を改質反応が可能な温度となるように加熱している。
さらに、ハウジング6内においてモジュール容器8の上方には、蒸発器140が断熱材7内に設けられている。蒸発器140は、供給された水と排気ガスとの間で熱交換を行うことによって、水を蒸発させて水蒸気を生成し、この水蒸気と原燃料ガスとの混合ガス(以下では「燃料ガス」と呼ぶこともある。)をモジュール容器8内の改質器120に供給する。
次に、補機ユニット4は、燃料電池モジュール2からの排気中に含まれる水分を結露させた水を貯水してフィルターにより純水とする純水タンク26と、この貯水タンクから供給される水の流量を調整する水流量調整ユニット28(モータで駆動される「水ポンプ」等)を備えている。また、補機ユニット4は、都市ガス等の燃料供給源30から供給された燃料を遮断するガス遮断弁32と、燃料ガスから硫黄を除去するための脱硫器36と、燃料ガスの流量を調整する燃料流量調整ユニット38(モータで駆動される「燃料ポンプ」等)と、電源喪失時において、燃料流量調整ユニット38から流出する燃料ガスを遮断するバルブ39を備えている。さらに、補機ユニット4は、空気供給源40から供給される空気を遮断する電磁弁42と、空気の流量を調整する改質用空気流量調整ユニット44及び発電用空気流量調整ユニット45(モータで駆動される「空気ブロア」等)と、改質器120に供給される改質用空気を加熱する第1ヒータ46と、発電室に供給される発電用空気を加熱する第2ヒータ48とを備えている。これらの第1ヒータ46と第2ヒータ48は、起動時の昇温を効率よく行うために設けられているが、省略しても良い。
次に、燃料電池モジュール2には、排気ガスが供給される温水製造装置50が接続されている。この温水製造装置50には、水供給源24から水道水が供給され、この水道水が排気ガスの熱により温水となり、図示しない外部の給湯器の貯湯タンクへ供給されるようになっている。また、燃料電池モジュール2には、燃料ガスの供給量等を制御するための制御ボックス52が取り付けられている。さらに、燃料電池モジュール2には、燃料電池モジュールにより発電された電力を外部に供給するための電力取出部(電力変換部)であるインバータ54が接続されている。
次に、図7乃至図9を参照して、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールの構造について説明する。図7は、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールを示す側面断面図であり、図8は、図7のIII−III線に沿った断面図であり、図9は、モジュール容器及び空気通路カバーの分解斜視図である。
図7及び図8に示すように、燃料電池モジュール2は、断熱材7で覆われたモジュール容器8の内部に設けられた燃料電池セル集合体12及び改質器120を有すると共に、モジュール容器8の外部で且つ断熱材7内に設けられた蒸発器140を有する。
まず、モジュール容器8は、図9に示すように、略矩形の天板8a,底板8c,これらの長手方向(図7の左右方向)に延びる辺同士を連結する対向する一対の側板8bからなる筒状体と、この筒状体の長手方向の両端部の2つの対向する開口部を塞ぎ、天板8a及び底板8cの幅方向(図8の左右方向)に延びる辺同士を連結する閉鎖側板8d,8eからなる。
モジュール容器8は、空気通路カバー160によって天板8a及び側板8bが覆われている。空気通路カバー160は、天板160aと、対向する一対の側板160bとを有する。天板160aの略中央部分には、排気管171を貫通させるための開口部167が設けられている。天板160aと天板8aとの間、及び、側板160bと側板8bとの間は、所定の距離だけ離間した状態となっている。これにより、モジュール容器8の外側と断熱材7との間、具体的にはモジュール容器8の天板8a及び側板8bと、空気通路カバー160の天板160a及び側板160bとの間には、酸化剤ガス供給通路としての空気通路161a,161bが形成されている(図8参照)。
モジュール容器8の側板8bの下部には、複数の貫通孔である吹出口8fが設けられている(図9参照)。発電用空気は、空気通路カバー160の天板160aのうち、モジュール容器8の閉鎖側板8e側の略中央部に設けられた発電用空気導入管74から流路方向調整部164を介して空気通路161a内に供給される(図7、図9参照)。そして、発電用空気は、空気通路161a,161bを通って、吹出口8fから燃料電池セル集合体12に向けて発電室10内に噴射される(図8、図9参照)。
また、空気通路161a,161bの内部には、熱交換促進部材としての板状のオフセットフィンであるプレートフィン162,163が設けられている(図8参照)。プレートフィン162は、モジュール容器8の天板8aと空気通路カバー160の天板160aの間で長手方向及び幅方向に延びるように水平方向に設けられ、プレートフィン163は、モジュール容器8の側板8bと空気通路カバー160の側板160bとの間であって、且つ、燃料電池セルユニット16よりも上方の位置に長手方向及び鉛直方向に延びるように設けられている。
空気通路161a,161bを流れる発電用空気は、特にプレートフィン162,163を通過する際に、これらプレートフィン162,163の内側のモジュール容器8内(具体的には天板8a,側板8bに沿って設けられた排気通路)を通過する排気ガスとの間で熱交換を行い、加熱されることとなる。このようなことから、空気通路161a,161bにおいてプレートフィン162,163が設けられた部分は、熱交換器(熱交換部)として機能する。なお、プレートフィン162が設けられた部分が主たる熱交換器部分を構成し、プレートフィン163が設けられた部分が従たる熱交換器部分を構成する。
次に、蒸発器140は、モジュール容器8の天板8a上で水平方向に延びるように固定されている。また、蒸発器140とモジュール容器8との間には、これらの隙間を埋めるように断熱材7の一部分7aが配置されている(図7及び図8参照)。
具体的には、蒸発器140は、長手方向(図7の左右方向)の一側端側に、水及び原燃料ガス(改質用空気を含めてもよい)を供給する燃料供給配管63と、排気ガスを排出するための排気ガス排出管82(図8参照)とが連結され、長手方向の他側端側に、排気管171の上端部が連結されている。排気管171は、空気通路カバー160の天板160aに形成された開口部167を貫通して下方へ延び、モジュール容器8の天板8a上に形成された排気口111に連結されている。排気口111は、モジュール容器8内の燃焼室18で生成された排気ガスをモジュール容器8の外へ排出する開口部であり、モジュール容器8の上面視略矩形の天板8aのほぼ中央部に形成されている。
また、蒸発器140は、図7及び図8に示すように、上面視で略矩形の蒸発器ケース141を有している。この蒸発器ケース141は、2つの高さの低い有底矩形筒状の上側ケース142と下側ケース143とを、これらの間に中間板144を挟んだ状態で接合して形成されている。
したがって、蒸発器ケース141は、上下方向に二層構造となっており、下層部分には、排気管171から供給された排気ガスが通過する排気通路部140Aが形成され、上層部分には、燃料供給配管63から供給された水を蒸発させて水蒸気を生成する蒸発部140Bと、蒸発部140Bで生成された水蒸気と燃料供給配管63から供給された原燃料ガスとを混合させる混合部140Cが設けられている。
蒸発部140B及び混合部140Cは、複数の連通孔(スリット)が設けられた仕切り板により蒸発器140を仕切った空間にて形成されている。また、蒸発部140B内には、アルミナボール(図示せず)が充填されている。
また、排気通路部140Aは、同様に複数の連通孔を有する2つの仕切り板により排気ガスの上流側から下流側にかけて3つの空間に仕切られている。そして、2番目の空間に燃焼触媒(図示せず)が充填されている。すなわち、本実施例の蒸発器140は、燃焼触媒器を含んでいる。
このような蒸発器140では、蒸発部140B内の水と排気通路部140Aを通過する排気ガスとの間で熱交換が行われ、排気ガスの熱により蒸発部140B内の水が蒸発して、水蒸気が生成されることとなる。また、混合部140C内の混合ガスと排気通路部140Aを通過する排気ガスとの間で熱交換が行われ、排気ガスの熱により混合ガスが昇温されることとなる。
更に、図7に示すように、混合部140Cには、改質器120に混合ガスを供給するための混合ガス供給管112が接続されている。この混合ガス供給管112は、排気管171の内部を通過するように配置されており、一端が中間板144に形成された開口144aに連結され、他端が改質器120の天面に形成された混合ガス供給口120aに連結されている。混合ガス供給管112は、排気通路部140A内,排気管171内を通過してモジュール容器8内まで鉛直下方に延び、そこで略90°屈曲されて天板8aに沿って水平方向に延びた後、下方へ略90°屈曲されて改質器120に連結されている。
次に、改質器120は、燃焼室18の上方でモジュール容器8の長手方向に沿って水平方向に延びるように配置され、モジュール容器8の天板8aとの間に排気ガス誘導部材130を介して所定距離隔てられて状態で、天板8aに対して固定されている。改質器120は、上面視で外形略矩形であるが、中央部に貫通孔120bが形成された環状構造体であり、上側ケース121と下側ケース122とが接合された筐体を有している。この貫通孔120bは、天板8aに形成された排気口111と上面視で重なるように位置し、好ましくは、貫通孔120bの中央位置に排気口111が形成される。
改質器120の長手方向の一端側(モジュール容器8の閉鎖側板8e側)では、上側ケース121に設けられた混合ガス供給口120aに混合ガス供給管112が連結されており、他端側(閉鎖側板8d側)では、燃料ガス供給管64が下側ケース122に、脱硫器36まで延びる水添脱硫器用水素取出管65が上側ケース121にそれぞれ連結されている。したがって、改質器120は、混合ガス供給管112から混合ガス(つまり水蒸気が混合された原燃料ガス(改質用空気を含めてもよい))を受け取り、内部で混合ガスを改質し、燃料ガス供給管64及び水添脱硫器用水素取出管65から改質後のガス(即ち、燃料ガス)を排出するように構成されている。
改質器120は、その内部空間が2つの仕切り板123a,123bによって3つの空間に仕切られることにより、改質器120内に、混合ガス供給管112からの混合ガスを受入れる混合ガス受入部120Aと、混合ガスを改質するための改質触媒(図示せず)が充填された改質部120Bと、改質部120Bを通過したガスを排出するガス排出部120Cと、が形成されている(図7参照)。改質部120Bは、仕切り板123a,123bに挟まれた空間であり、この空間に改質触媒が保持されている。混合ガス及び改質後の燃料ガスは、仕切り板123a,123bに設けられた複数の連通孔(スリット)を通って移動可能となっている。また、改質触媒としては、アルミナの球体表面にニッケルを付与したものや、アルミナの球体表面にルテニウムを付与したものが適宜用いられる。
混合ガス受入部120Aには、蒸発器140から混合ガス供給管112を介して供給された混合ガスが混合ガス供給口120aを通して噴出される。この混合ガスは、混合ガス受入部120A内で拡張されて噴出速度が低下し、仕切り板123aを通過して改質部120Bに供給される。
改質部120Bでは、低速で移動する混合ガスが改質触媒により燃料ガスに改質され、この燃料ガスが仕切り板123bを通過してガス排出部120Cに供給される。
ガス排出部120Cでは、燃料ガスが燃料ガス供給管64、及び、水添脱硫器用水素取出管65へ排出される。
燃料ガス供給通路としての燃料ガス供給管64は、モジュール容器8内を閉鎖側板8dに沿って下方へ延び、底板8c付近で略90°屈曲されて水平方向に延びて、燃料電池セル集合体12の下方に形成されたガスマニホールド66内へ入り、更にガスマニホールド66内で逆側の閉鎖側板8e付近まで水平方向に延びている。燃料ガス供給管64の水平部64aの下方面には、複数の燃料供給孔64bが形成されており、この燃料供給孔64bから、燃料ガスがガスマニホールド66内に供給される。このガスマニホールド66の上方には、燃料電池セルスタック14を支持するための貫通孔を備えた下支持板68が取り付けられており、ガスマニホールド66内の燃料ガスが、燃料電池セルユニット16内に供給される。また、燃料ガスと空気との燃焼を開始するための点火装置83が、燃焼室18に設けられている。
排気ガス誘導部材130は、改質器120と天板8aとの間でモジュール容器8の長手方向に沿って水平方向に延びるように配置されている。排気ガス誘導部材130は、上下方向に所定距離だけ離間された下部誘導板131及び上部誘導板132と、これらの長手方向の両端辺が取り付けられる連結板133,134とを備えている(図7,図8参照)。上部誘導板132は、幅方向の両端部が下方に向けて折り曲げられ、下部誘導板131に連結されている。連結板133,134は、上端部が天板8aに連結され、下端部が改質器120に連結されており、これにより、排気ガス誘導部材130及び改質器120を天板8aに固定している。
下部誘導板131は、幅方向(図8の左右方向)の中央部が下方に向けて突出する凸状段部131aが形成されている。一方、上部誘導板132は、下部誘導板131と同様に、幅方向の中央部が下方に向けて凹状となるように凹部132aが形成されている。凸状段部131aと凹部132aは、上下方向で並行して長手方向に延びている。混合ガス供給管112は、モジュール容器8内でこの凹部132a内を水平方向に延びた後、閉鎖側板8e付近で下方に向けて屈曲し、上部誘導板132及び下部誘導板131を貫通して、改質器120に連結されている。
排気ガス誘導部材130は、上部誘導板132、下部誘導板131、連結板133,134によって、断熱層として機能する内部空間であるガス溜135が形成されている。このガス溜135は、燃焼室18と流体連通している。すなわち、上部誘導板132、下部誘導板131、連結板133,134は、所定の隙間を形成するように連結されており、気密的には連結されていない。ガス溜135には、運転中に燃焼室18から排気ガスが流入したり、停止時に外部から空気が流入したりすることが可能となっているが、総じてガス溜135の内外間のガスの移動は緩やかである。
上部誘導板132は、天板8aと所定の上下方向距離を隔てて配置されており、上部誘導板132と天板8aとの間には、長手方向及び幅方向に沿って水平方向に延びる排気通路172が形成されている。この排気通路172は、モジュール容器8の天板8aを挟んで空気通路161aと並設されており、排気通路172内には、空気通路161a,161b内のプレートフィン162,163と同様なプレートフィン175が配置されている。このプレートフィン175は、プレートフィン162と上面視で略同一箇所に設けられており、天板8aを挟んで上下方向に対向している。空気通路161a及び排気通路172のうち、プレートフィン162,175が設けられた部分において、空気通路161aを流れる発電用空気と排気通路172を流れる排気ガスとの間で効率的な熱交換が行われて、排気ガスの熱により発電用空気が昇温されることとなる。
また、改質器120は、モジュール容器8の側板8bと所定の水平方向距離を隔てて配置されており、改質器120と側板8bとの間には、排気ガスを下方から上方へ通過させる排気通路173が形成されている。また、排気ガス誘導部材130も側板8bと所定の水平方向距離を隔てて配置されており、排気通路173は、排気ガス誘導部材130と側板8bとの間の通路を含んで天板8aまで延びている。排気通路173は、天板8aと側板8bとの角部に位置する排気ガス導入口172aで排気通路172と連通している。この排気ガス導入口172aは、モジュール容器8内で長手方向に延びている。
さらに、下部誘導板131は、改質器120の上側ケース121の天面から所定の上下方向距離を隔てて配置されており、下部誘導板131と上側ケース121との間、及び、改質器120の貫通孔120bは、貫通孔120bを下方から上方へ向けて通過した排気ガスを通過させる排気通路174を形成している。この排気通路174は、改質器120の上方で排気通路173と合流する。
次に、図10を参照して、燃料電池セルユニット16について説明する。図10は、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池セルユニットを示す部分断面図である。
図10に示すように、燃料電池セルユニット16は、燃料電池セル84と、この燃料電池セル84の両端部にそれぞれ接続されたキャップである内側電極端子86とを備えている。
燃料電池セル84は、上下方向に延びる管状構造体であり、内部に燃料ガス流路88を形成する円筒形の内側電極層90と、円筒形の外側電極層92と、内側電極層90と外側電極層92との間にある電解質層94とを備えている。この内側電極層90は、燃料ガスが通過する燃料極であり、(−)極となり、一方、外側電極層92は、空気と接触する空気極であり、(+)極となっている。
燃料電池セル84の上端側と下端側に取り付けられた内側電極端子86は、同一構造であるため、ここでは、上端側に取り付けられた内側電極端子86について具体的に説明する。内側電極層90の上部90aは、電解質層94と外側電極層92に対して露出された外周面90bと上端面90cとを備えている。内側電極端子86は、導電性のシール材96を介して内側電極層90の外周面90bと接続され、さらに、内側電極層90の上端面90cとは直接接触することにより、内側電極層90と電気的に接続されている。内側電極端子86の中心部には、内側電極層90の燃料ガス流路88と連通する燃料ガス流路細管98が形成されている。
この燃料ガス流路細管98は、内側電極端子86の中心から燃料電池セル84の軸線方向に延びるように設けられた細長い細管である。このため、ガスマニホールド66(図7参照)から、下側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98を通って燃料ガス流路88に流入する燃料ガスの流れには、所定の圧力損失が発生する。従って、下側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98は、流入側流路抵抗部として作用し、その流路抵抗は所定の値となるように設定されている。また、燃料ガス流路88から、上側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98を通って燃焼室18(図7参照)に流出する燃料ガスの流れにも所定の圧力損失が発生する。従って、上側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98は、流出側流路抵抗部として作用し、その流路抵抗は所定の値となるように設定されている。
内側電極層90は、例えば、Niと、CaやY、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニアとの混合体、Niと、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリアとの混合体、Niと、Sr、Mg、Co、Fe、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレードとの混合体、の少なくとも一種から形成される。
電解質層94は、例えば、Y、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニア、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリア、Sr、Mgから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレート、の少なくとも一種から形成される。
外側電極層92は、例えば、Sr、Caから選ばれた少なくとも一種をドープしたランタンマンガナイト、Sr、Co、Ni、Cuから選ばれた少なくとも一種をドープしたランタンフェライト、Sr、Fe、Ni、Cuから選ばれた少なくとも一種をドープしたランタンコバルタイト、銀、などの少なくとも一種から形成される。
次に、図11を参照して、燃料電池セルスタック14について説明する。図11は、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池セルスタックを示す斜視図である。
図11に示すように、燃料電池セルスタック14は、16本の燃料電池セルユニット16を備え、これらの燃料電池セルユニット16は、8本ずつ2列に並べて配置されている。
各燃料電池セルユニット16は、下端側がセラミック製の長方形の下支持板68(図7参照)により支持され、上端側は、両端部の燃料電池セルユニット16が4本ずつ、概ね正方形の2枚の上支持板100により支持されている。これらの下支持板68及び上支持板100には、内側電極端子86が貫通可能な貫通穴がそれぞれ形成されている。
さらに、燃料電池セルユニット16には、集電体102及び外部端子104が取り付けられている。この集電体102は、燃料極である内側電極層90に取り付けられた内側電極端子86と電気的に接続される燃料極用接続部102aと、空気極である外側電極層92の外周面と電気的に接続される空気極用接続部102bとを接続するように一体的に形成されている。また、各燃料電池セルユニット16の外側電極層92(空気極)の外表面全体には、空気極側の電極として、銀製の薄膜が形成されている。この薄膜の表面に空気極用接続部102bが接触することにより、集電体102は空気極全体と電気的に接続される。
さらに、燃料電池セルスタック14の端(図11では左端の奥側)に位置する燃料電池セルユニット16の空気極には、2つの外部端子104がそれぞれ接続されている。これらの外部端子104は、隣接する燃料電池セルスタック14の端にある燃料電池セルユニット16の内側電極端子86に接続され、上述したように、128本の燃料電池セルユニット16の全てが直列接続されるようになっている。
次に、図12及び図13を参照して、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュール内のガスの流れについて説明する。図12は、図7と同様の、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールを示す側面断面図であり、図13は、図8と同様の、図7のIII−III線に沿った断面図である。図12及び図13は、それぞれ、図7及び図8中にガスの流れを示す矢印を新たに付加した図であり、説明の便宜上、断熱材7を取り除いた状態の図を示している。図中、実線矢印は燃料ガスの流れ、破線矢印は発電用空気の流れ、一点鎖線矢印は排気ガスの流れを示す。
図12に示すように、水及び原燃料ガス(燃料ガス)は、蒸発器140の長手方向の一端側に連結された燃料供給配管63から蒸発器140の上層に設けられた蒸発部140B内に供給される。蒸発部140Bに供給された水は、蒸発器140の下層に設けられた排気通路部140Aを流れる排気ガスにより加熱され水蒸気となる。この水蒸気と、燃料供給配管63から供給された原燃料ガスとが、蒸発部140B内を下流方向に流れて行き、混合部140C内で混合される。混合部140C内の混合ガスは、下層の排気通路部140Aを流れる排気ガスにより加熱される。
混合部140C内で形成された混合ガス(燃料ガス)は、混合ガス供給管112を通って、モジュール容器8内の改質器120に供給される。混合ガス供給管112は、排気通路部140A,排気管171,及び排気通路172を順に通過しているため、これらの通路を流れる排気ガスにより、混合ガス供給管112内の混合ガスは更に加熱される。
混合ガスは、改質器120内の混合ガス受入部120A内に流入し、ここから仕切り板123aを通過して改質部120Bに流入する。混合ガスは、改質部120Bにおいて改質されて燃料ガスとなる。こうして生成された燃料ガスは、仕切り板123bを通過して、ガス排出部120Cに流入する。
更に、燃料ガスは、ガス排出部120Cから燃料ガス供給管64と水添脱硫器用水素取出管65とに分岐する。そして、燃料ガス供給管64に流入した燃料ガスは、燃料ガス供給管64の水平部64aに設けられた燃料供給孔64bからガスマニホールド66内に供給され、ガスマニホールド66から各燃料電池セルユニット16内に供給される。
また、図12及び図13に示すように、発電用空気は、発電用空気導入管74から空気通路161aに供給される。発電用空気は、空気通路161a,161b内において、プレートフィン162,163を通過する際に、これらプレートフィン162,163の下部のモジュール容器8内に形成された排気通路172,173を通過する排気ガスとの間で効率的な熱交換を行い、加熱されることとなる。特に、排気通路172内には、空気通路161aのプレートフィン162に対応してプレートフィン175が設けられているので、発電用空気は、プレートフィン162とプレートフィン175とを介して、排気ガスとより効率的な熱交換を行う。この後、発電用空気は、モジュール容器8の側板8bの下部に設けられた複数の吹出口8fから燃料電池セル集合体12に向けて発電室10内に噴射される。なお、本実施例では、燃料電池セル集合体12の側方部位には排気通路が形成されていないため、この部位において発電用空気と排気ガスとの間の熱交換は行われない。したがって、燃料電池セル集合体12の側方部位において、空気通路161b内の発電用空気に上下方向の温度勾配が生じ難くなっている。
また、発電室10内で発電に利用されなかった燃料ガスは、図13に示すように、燃焼室18で燃焼されて排気ガス(燃焼ガス)となり、モジュール容器8内を上昇していく。具体的には、排気ガスは、排気通路173と排気通路174とに分岐して、改質器120の外側面とモジュール容器8の側板8bとの間、及び、改質器120の貫通孔120bから改質器120と排気ガス誘導部材130との間をそれぞれ通過する。このとき、排気通路174を通過する排気ガスは、改質器120の貫通孔120bの上方に配置された凸状段部131aによって幅方向に二分され、排気ガス誘導部材130の下部に留まることなく排気通路173に向けて誘導され、排気通路173を流れる排気ガスに素早く合流される。
その後、排気ガスは、排気ガス導入口172aから排気通路172に流入する。排気通路172内では、排気ガスは、排気通路172を水平方向に流れていき、モジュール容器8の天板8aの中央に形成された排気口111から流出する。
なお、排気ガスが排気通路173を上方へ流れていく際に、空気通路161b内に設けられたプレートフィン163を介して、発電用空気と排気ガスとの間で熱交換が行われる。また、排気ガスが排気通路172を水平方向に流れていく際に、排気通路172内に設けられたプレートフィン175と、このプレートフィン175に対応して空気通路161a内に設けられたプレートフィン162とを介して、発電用空気と排気ガスとの間で効率的な熱交換が行われる。このようにして、排気ガスの熱により発電用空気が昇温される。
そして、排気口111から流出した排気ガスは、モジュール容器8の外部に設けられた排気管171を通過して蒸発器140の排気通路部140Aに流入し、排気通路部140Aを通過した後、蒸発器140から排気ガス排出管82へ排出される。排気ガスは、蒸発器140の排気通路部140Aを流れる際に、上述したように、蒸発器140の混合部140C内の混合ガス及び蒸発部140B内の水と熱交換を行う。
次に、図14〜図18を参照して、本実施例の改質器の作用について説明する。図14は、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールの上部の部分断面図であり、図15は、改質器の周囲を流れる排気ガスの説明図であり、図16及び図17は、それぞれ改質器及び排気ガス誘導部材の側面断面斜視図及び正面断面斜視図であり、図18は、改質器の貫通孔を流れる排気ガスの説明図である。
図14に示すように、発電室10内に供給された発電用空気は、上方へ向けて移動し(図14の破線矢印参照)、燃焼室18でオフガスを燃焼させて排気ガスとなる。改質器120に貫通孔120bが形成されていない場合には、排気ガスは、燃焼室18から、排気通路173(モジュール容器8の側板8bの内面に沿って延びる)のみを通って、モジュール容器8内の上部へ向けて移動することになる。この場合、発電用空気の流路分布は、燃料電池セル集合体12に対して、上面視幅方向の両端部付近に偏ったものとなり、中央部分の燃料電池セルユニット16への空気供給が十分でなくなり、この部分の燃料電池セルユニット16を劣化させてしまうおそれがあった。
そこで、本実施例では、改質器120に貫通孔120bを設けることにより、排気通路174(改質器120の貫通孔120bから改質器120と排気ガス誘導部材130との間に延びる)を形成している。これにより、本実施例では、排気ガスは、燃焼室18から、排気通路174と排気通路173とに分岐して、モジュール容器8内の上部へ向けて移動することができる(図15参照)。
また、本実施例では、特に、排気通路174と排気通路173を流れる排気ガスの流量比が所定値になるように、特定的には、排気通路173よりも排気通路174を流れる排気ガスの流量が大きくなるように、排気通路173の通路断面積,改質器120の上側での排気通路174の通路断面積,貫通孔120bの開口面積や角部R形状,後述する連結凹部等が寸法設計されている。これにより、改質器120と燃料電池セル集合体12との距離が接近していたとしても、排気ガスを確実に排気通路174へ流すことができる。このため、本実施例では、このような排気ガスの流れに伴い、発電用空気の流れは、上面視で燃料電池セル集合体12の幅方向の両端部付近に偏ることなく、中央部分へも流れるため、発電室10内での発電用空気の空気供給量のムラが抑制され、発電用空気の流れが均等化され易くなる。
また、本実施例では、改質器120は、その底面に衝突する排気ガスによって加熱された後、排気通路173を通過する排気ガスにより幅方向の側方から加熱されると共に、貫通孔120bを通過する排気ガスにより中央部からも加熱される。このように、本実施例では、排気ガスによる改質器120の加熱を効率良く行うことができる。
また、本実施例では、上面視で改質器120の貫通孔120bとモジュール容器8の排気口111とが少なくとも部分的に重なり合うように形成されている。より好適には、上面視で排気口111は、貫通孔120bの点対称な位置である、貫通孔120bの長手方向及び幅方向の中央部に配置されている。また、上面視で排気口111及び貫通孔120bは、燃料電池セル集合体12の中央部分に配置されている。
仮に、排気口111が、上面視で貫通孔120bに対して幅方向にずれて配置されている場合には、貫通孔120bから排気口111への排気ガスの流れが、少なくとも幅方向において不均等又は非対称になる。そして、このような排気ガスの流れに伴って、発電用空気の流れも幅方向において不均等になる。しかしながら、本実施例では、排気口111と貫通孔120bが上面視でモジュール容器8の中央部分に配置され、且つ、互いに重なり合う構成となっているため、貫通孔120bから排気口111への排気ガスの流れが、少なくとも幅方向において均等になり、発電用空気の流れも幅方向において均等になる。なお、改質器120も上面視でモジュール容器8の中央位置に配置されている。これにより、発電用空気の流路分布の偏りが抑制されて、中央部分及び両端部付近を含んで略均等に燃料電池セルユニット16へ発電用空気を十分に供給することができるため、燃料電池セルユニット16の劣化を抑制することが可能となる。
また、本実施例では、改質器120の幅方向において、排気ガスの流量が対称(線対称)となるように、即ち、貫通孔120bを挟んで両側の排気通路173の流量が均等で流路分布の偏りがなくなるように、貫通孔120bは、上面視で改質器120を少なくとも幅方向に略等分に区分けするように線対称に形成されている。なお、本実施例では、貫通孔120bは、上面視で改質器120を長手方向にも略等分に区分けするように線対称に形成されている。
また、本実施例では、図16及び図17に示されているように、改質器120の貫通孔120bは、上面視略長円形であり、長手方向に延びるように形成されている。また、改質器120のハウジングは、上側ケース121及び下側ケース122からなる。上側ケース121及び下側ケース122の各々には、幅方向の両端部から貫通孔120bを連結するように内方へ窪んだ連結凹部121a,122aが形成されている。本実施例では、連結凹部121a,122aは、それぞれ長手方向に離間して2つずつ形成されている。
連結凹部122aは、燃焼室18から上昇してきた排気ガスが改質器120の下側ケース122の底面に衝突すると、この排気ガスを幅方向の両側、即ち、貫通孔120b(排気通路174)及びモジュール容器8の側板8bに沿った排気通路173に誘導する。これにより、本実施例では、排気通路173に排気ガスの流れが偏ることなく、貫通孔120bに排気ガスを積極的に供給することが可能となる。
また、連結凹部121a,122aは、改質器120の内部空間へ向けて突出している。具体的には、連結凹部121a,122aは、改質器120内の改質部120Bの流路を狭めるように内部空間へ向けて突出している。このため、混合ガスは、連結凹部121a,122aによる突出部分によって流路を変更しながら改質部120Bを流れるので、混合ガスと改質触媒との接触機会及び接触時間が増える。これにより、本実施例では、混合ガスの改質効率を向上させることができる。さらに、改質触媒は改質器120の周囲を流れる排気ガスにより所定温度まで昇温されるが、混合ガスと改質触媒との接触機会・接触時間が増えることにより、昇温した改質触媒によって混合ガスを効率良く加熱することができる。
また、本実施例では、上側ケース121及び下側ケース122は、同一の原ケース部材から形成されている。即ち、原ケース部材は、金属材料を所定の型を用いて成形(例えば、絞り加工)したものである。そして、同一の原ケース部材を加工することにより、上側ケース121と下側ケース122がそれぞれ形成される。このため、低コスト化と組み立て性の向上を両立することができる。また、改質器120のケースを1パーツ構成とすると、絞り加工では嵩高のケースを形成できないが、本実施例では、改質器120のケースを上側ケース121及び下側ケース122による2パーツ構成としているため、嵩高なケースを形成することができる。このため、容積を同一とした場合には、より底面積の小さな小型の改質器とすることができる。
上側ケース121と下側ケース122は、それぞれ外周側のフランジ部121b,122bと、貫通孔120bを形成する内周側のフランジ部121c,122cを有しており、これらフランジ部を重ね合せた状態で溶接固定されている。外周側のフランジ部121b,122bは、同一の幅を有しており、ケースの側方から容易に溶接作業を行うことが可能である。これに対して、内周側のフランジ部121c,122cが同一の幅を有していた場合には、これらフランジ部を側方から溶接作業を行うことは困難であり、組み立て性が悪い。このため、本実施例では、内周側のフランジ部121cは、フランジ部122cよりも幅が狭くなるように原ケース部材から加工されている(図17参照)。このため、フランジ部121c,122cは、これらフランジ部の段差を利用して上側から溶接作業を容易に行うことが可能となり、組み立て性を向上させることができる。
また、上側ケース121及び下側ケース122は、その内側面の角部(貫通孔120bの角部を含む)は、所定の曲率半径を有するR形状となるように湾曲形状とされている(図16及び図15の破線部A参照)。曲率半径は、1.0mm〜30mmが好ましい。このため、本実施例では、ガスが改質器120の内部を通過する際に、角部にガスが滞留することが防止されるので、容器内にデッドスペースがなくなり改質触媒に対して均一にガスを流通させ易くなる。
また、貫通孔120bの周面と下側ケース122の下面との接続部分又は角部は、貫通孔120bの周縁(連結凹部122aの部分も含む)にわたって、所定の曲率半径となるようにR形状に形成されている(図17の破線部A参照)。即ち、図18に示されているように、改質器120のケース断面は、改質器120の底面から貫通孔120bの周面(側面)にかけて、外側に向けて凸状となるR形状となっている。
貫通孔120bの周面と下側ケース122の底面との角部が所定の曲率半径の断面円弧状に形成されていることにより、下側ケース122に衝突した排気ガスは貫通孔120bに向けて誘導され易くなる。そして、このような排気ガスの流れに引っ張られて、発電用空気も貫通孔120bに向けて誘導される。しかしながら、曲率半径が大きくなり過ぎると、貫通孔120bへ誘導される発電用空気が多くなり過ぎて、改質器120の外周側を通過する発電用空気が少なくなり過ぎ、発電室10内での発電用空気の流路分布が不均等になってしまう。
このため、本実施例では、排気通路173と排気通路174での発電用空気の流量比が適宜な値になるように、角部の曲率半径が1.0mm〜30mmに設定されており、これにより、中央部分及び周縁部分に配置された燃料電池セルユニット16にそれぞれ十分な発電用空気を行き渡らせることができる。
次に、図14を参照して、本実施例の排気ガス誘導部材の作用について説明する。
本実施例では、蒸発器140をモジュール容器8の外部に配置しており、この配置により、モジュール容器8内で水の蒸発熱による局所的な温度低下(排気ガスの温度低下を含む)を防止し、排気ガスと発電用空気との熱交換をより効率的に行うように構成されている。したがって、本実施例では、燃料電池セルユニット16の側方部分で熱交換を行うことを回避して、モジュール容器8の天板8a付近の限定された部位のみで実質的な熱交換を行うことを可能としている。
このため、本実施例では、天板8aを挟んでその上下に空気通路161a,排気通路172が形成され、この部分で実質的な熱交換が行われるように構成されている。しかしながら、装置の小型化を図る場合には、天板8aの面積も小さくなるため、十分な熱交換を行うための面積が確保できなくなるおそれがある。そこで、本実施例では、排気通路172の入口と出口における排気ガスの温度差を可能な限り大きく維持することにより、高い熱交換効率を達成するように構成している。
このため、本実施例では、排気ガス誘導部材130を採用している。排気ガス誘導部材130は、貫通孔120bを通過して上昇してきた排気ガスを、貫通孔120bと向かい合うように下方に向けて突出する凸状段部131aに衝突させ、幅方向に方向付けて、速やかに排気ガス導入口172aに誘導する。これにより、排気ガスは、排気ガス誘導部材130の底面付近に滞留することなく、素早く排気ガス導入口172aに向けて誘導される。
排気ガス誘導部材130の上部には熱交換部として機能する排気通路172が形成されているため、排気ガス誘導部材130の上部の排気ガスは下部の排気ガスよりも低温である。したがって、排気通路174内で排気ガスが排気ガス誘導部材130の底面付近に滞留すると、排気ガス誘導部材130を介して排気通路172内の排気ガスとの間で熱交換が生じて、排気通路174内の排気ガスの温度が低下するおそれがある。また、排気通路174内の排気ガスは、改質器120の上面や排気ガス誘導部材130の下面を通して熱を奪われるおそれがある。しかしながら、本実施例では、排気ガス誘導部材130の底面に凸状段部131aを設けたことにより、改質器120の貫通孔120bを通過して上昇してきた高温の排気ガスを、排気ガス誘導部材130の底面付近に滞留させることなく、速やかに側方に誘導することができるので、高い温度を維持したまま排気ガス導入口172aに到達させることが可能となる。
また、排気通路172では、幅方向の両端部(排気通路172の入口である排気ガス導入口172a)から中央部(特に、排気通路172の出口である排気口111)に向けて排気ガスが流れる際に、発電用空気との熱交換が行われるため、排気ガス誘導部材130の凹部132a付近(図14の破線部A参照)での排気ガスの温度が最も低くなる。特に、凹部132aの長手方向の中央部分に配置された排気口111付近の温度が最も低くなる。一方、排気通路174では、改質器120の貫通孔120bの上方、即ち、排気ガス誘導部材130の凸状段部131a付近(図14の破線部B参照)の温度が最も高くなる。
最も温度が低い破線部Aの領域と最も温度が高い破線部Bの領域(図14参照)とは、排気ガス誘導部材130を介して上下に位置するため、直線的な離間距離は小さい。このため、これらの領域間で熱交換が行われてしまうと、排気ガスの入口温度が低下するおそれがある。そこで、本実施例では、排気ガス誘導部材130のケース部材内にガス溜135(ガス室)を形成し、このガス溜135を断熱材として機能させている。これにより、本実施例では、排気ガス誘導部材130の上下の空間(即ち、排気通路172と排気通路174)との間、特に図14の破線部A及びBの領域間の熱交換が遮断されるため、改質器120の貫通孔120bを通過して上昇してきた高温の排気ガスの温度低下が防止され、高温状態に維持したまま排気ガス導入口172aへ流出させて、排気ガスの入口温度を高温に維持することができる。
また、排気ガス誘導部材130が断熱材として機能するため、排気通路172内の排気ガスの熱が排気ガス誘導部材130によって奪われることが抑制され、排気通路172内の排気ガスと空気通路161a内の発電用空気との間の熱交換を促進させることができる。
さらに、排気通路172において、排気ガス誘導部材130の上部誘導板132が熱反射板として機能するため、上部誘導板132からの輻射熱を排気ガス及び空気に与えることができる。これにより、本実施例では、熱交換部でのより高い熱交換効率を達成することができる。
また、排気ガス誘導部材130は、伝熱性を有する部材(例えば、金属材料等)で形成されており、それ自体が熱伝導させる。したがって、高温の排気ガスが排気ガス誘導部材130の凸状段部131aに衝突することにより凸状段部131aが加熱されると、凸状段部131aから排気ガス誘導部材130の他の部位への熱伝導を完全に遮断することはできない。このため、排気ガス誘導部材130の上面への熱伝導も生じ得る。そうすると、排気ガス誘導部材130の上面において、熱交換部を構成する排気通路172の上流側と下流側の温度差が縮小され、熱交換効率の向上に不利となる。
そこで、本実施例では、排気ガス誘導部材130の上面のうち排気ガスの温度が最も低くなる排気通路172の下流側の部位(即ち、幅方向の中央部分)に凹部132aを形成することにより、排気通路172内で排気ガスの本流部分が通過する部分(凹部132aが形成された部位以外の通路高さ位置であり、図14ではプレートフィン175が位置する高さ位置)と排気ガス誘導部材130の凹部132aの底面との間の距離を大きくしている。これにより、排気通路172の下流側の部位において、排気ガスと排気ガス誘導部材130との間で熱交換が起き難くなり、凸状段部131aから凹部132aへの熱伝導が抑制される。即ち、凹部132aが熱伝導により一旦昇温した後は、凹部132a付近で排気ガスとの熱交換が起き難いため、凹部132aの温度は低下し難くなる。これにより、本実施例では、熱交換部でのより高い熱交換効率を達成することができる。
また、混合ガス供給管112は、排気口111からモジュール容器8内を通って、改質器120へ配管されている。このため、混合ガス供給管112内の混合ガスをモジュール容器8内で予熱することができるが、この予熱により排気ガスの熱が奪われるため、熱交換効率の向上にとって不利となる。そこで、本実施例では、排気ガスの温度が最も低くなっている排気通路172の下流側にある排気ガス誘導部材130の凹部132a内に混合ガス供給管112を配置することにより、熱交換部での熱交換前の高温の排気ガスではなく、熱交換後の低温の排気ガスによって混合ガス供給管112を昇温させるように構成されている。これにより、排気ガスの熱が混合ガス供給管112によって過剰に奪われることが抑制され、混合ガスを予熱する効率(熱交換効率)を低減することができる。
次に、図19〜図24を参照して、本実施例の熱交換器の作用について説明する。図19は、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の熱交換部の横断面図であり、図20は、モジュール容器の天板と排気管の接続部分の説明図であり、図21は、モジュール容器の天板上の発電用空気供給通路の説明図であり、図22は、モジュール容器の天板下の排気通路の説明図であり、図23は、プレートフィンの斜視図であり、図24は、空気通路カバーの側板とモジュール容器の側板との間に配置されたプレートフィンの説明図である。
図19に示すように、空気通路カバー160は、モジュール容器8に対して、長手方向の一端側(図19の右側)にやや偏った位置に取り付けられている。具体的には、モジュール容器8の長手方向の他端側では、水添脱硫器用水素取出管65が天板8aを貫通して上方に延びているが、空気通路カバー160は、水添脱硫器用水素取出管65を避けてモジュール容器8の長手方向の一端側にずらして配置されている。これにより、空気通路カバー160には、水添脱硫器用水素取出管65を貫通させるための貫通孔を設けることが不要になる。また、空気通路カバー160に貫通孔を設けた場合には、水添脱硫器用水素取出管65を貫通孔において溶接等により気密的に固定する必要があるが、このような複雑な加工工程も不要となる。
また、図19に示すように、空気通路カバー160の天板160aの一端側の端部中央部分には、開口部165が形成されており、この開口部165を覆うように流路方向調整部164が固定されている。発電用空気導入管74を流れてきた発電用空気は、流路方向調整部164を介して開口部165を通って空気通路161a内へ供給される。発電用空気導入管74は、少なくともその供給側端部が、空気通路カバー160の天板160aの長手方向に沿って水平に延びている(図9参照)。なお、本実施例では、発電用空気導入管74の供給側端部が天板160a又は天板8aと平行に延びているが、先端側が下がるように角度付けされていてもよい。
流路方向調整部164は、発電用空気導入管74を連結するための略半円形状の取付部164aと、上方に突出するように形成された凸状流路部164bとを有する流路部材であり、天板160aの開口部165を塞ぐように取り付けられている。凸状流路部164bは、取付部164aから発電用空気の進行方向に沿って徐々に略半円形状の断面が相似的に縮小するカバー部材であり、内部に空気流路を形成している。したがって、内部空気流路は、先端側ほど上面が低くなり且つ幅も狭くなる。また、凸状流路部164bの下部は、開口部165を介して空気通路161aと連通している。
天板160aの下に形成された空気通路161aは、幅方向寸法及び長手方向寸法は大きいが、通路の高さは低くなるように形成されている。このため、モジュール容器8の天板8aと空気通路カバー160の天板160aとの間の距離(通路の高さ)は、発電用空気導入管74の径寸法よりも小さいので、発電用空気導入管74を空気通路161aの高さ部分で空気通路カバー160に連結することは困難であり、仮に連結することができたとしても圧力損失が大きくなる。
また、発電用空気導入管74を上下方向に延びるように配置し、上方から開口部165を通して空気通路161a内に発電用空気を供給した場合には、発電用空気が空気通路161aの下面に衝突し、側方の通路空間に向けて分散し難くなる。このため、発電用空気を空気通路161aの全域にムラなく供給することが困難となり、局所的に熱交換効率が低下する部位が生じるため、全体として熱交換効率が低下してしまう。
そこで、本実施例では、発電用空気導入管74の供給側端部を、流路方向調整部164を介して空気通路カバー160の天板160aに連結している。このように構成することにより、流路方向調整部164を別部材として空気通路カバー160に組み付けることが可能となると共に、発電用空気導入管74を空気通路カバー160に連結する組み付け性が向上される。また、流路方向調整部164を空気通路カバー160に予め組み付けておき、その後、空気通路カバー160をモジュール容器8に組み付けることが可能である。
しかしながら、この構成では、発電用空気導入管74が空気通路161aの上方にずれて位置することになり、発電用空気導入管74と空気通路161a内の流路方向とは長手方向成分において略平行であるが、上下方向に離間することになる。このため、流路方向調整部164は、発電用空気導入管74の供給側端部から離れるに従って、内部流路高さが低くなるように形成されている。これにより、凸状流路部164bは、発電用空気導入管74から供給される発電用空気の流路方向を徐々に下方に向けて変更し、空気通路161aの流路方向に対して緩やかな角度に角度付けて空気通路161aへ発電用空気を送り出すことができる。
さらに、凸状流路部164bは、発電用空気導入管74の供給側端部から離れるに従って、内部流路高さが低くなることに加えて、内部流路幅が狭くなるように形成されている(図9参照)。したがって、凸状流路部164bは、進行方向に対して流路断面積が徐々に小さくなる。このため、発電用空気は、流路方向調整部164内で大きな抵抗を受けることなく、徐々に増速される。これにより、空気通路カバー160の長手方向の一端側から空気通路161aに供給された発電用空気は、空気通路カバー160の長手方向の他端側まで到達可能であり、空気通路161aの全域に発電用空気をムラなく供給することができる。
また、流路方向調整部164を用いない場合には、発電用空気導入管74から流路高さの低い空気通路161aへの流入面積が小さくなるため、上述のように、圧力損失が大きくなってしまうが、流路方向調整部164を用いることにより、大きな流入面積を確保することができる。このため、本実施例では、圧力損失を小さくして、空気通路161aにおいて、空気通路カバー160の長手方向の他端側まで発電用空気をスムーズに供給することができる。
また、空気通路161a内には、排気管171の両側にモジュール容器8の長手方向に沿って2つの空気分配部材166が略平行に配置されている(図20、図21参照)。プレートフィン162は、空気分配部材166に対して、空気通路161aの幅方向外側に配置されており、したがって、2つの空気分配部材166の間には、プレートフィン162のようなガスが移動する際の抵抗となる部材(排気管171を除く)が存在しない空間が形成される。
空気分配部材166は、空気通路カバー160の天板160aの長手方向の略全体の長さ範囲にわたって空気通路161aを区画するように延びる長尺部材である。空気分配部材166は、長手方向に離間して所定間隔で形成された多数の貫通孔を有し、この貫通孔により空気通路161aを幅方向に連通している(図19参照)。また、空気分配部材166は、天板8aと天板160aとを連結している(図20参照)。
図21に示すように、流路方向調整部164を介して供給された発電用空気は、空気通路カバー160の一端側(図21の右側)から他端側に向けて2つの空気分配部材166の間を流れる。2つの空気分配部材166の間は、プレートフィンのような物理的な抵抗がないため、流路方向調整部164によって流速を速められて空気通路161a内に供給された発電用空気は、空気通路カバー160の他端側まで到達可能である。そして、発電用空気は、空気分配部材166の貫通孔を通って幅方向へ移動する。
空気分配部材166の貫通孔を通過した発電用空気は、プレートフィン162,天板8a,排気通路172内のプレートフィン175を介して、排気ガスとの間で熱交換が行われ昇温される。その後、発電用空気は、空気通路161aの幅方向の両端部に到達し、空気通路161bを経由して、モジュール容器8の側板8bに形成された吹出口8fから発電室10内へ噴射される。
流路方向調整部164は、空気通路カバー160の天板160aの4つの端辺のうち、空気通路161bに連通する端辺(長手方向に延びる辺)とは異なる端辺(幅方向に延びる辺)に配置されている。このため、本実施例では、発電用空気を天板8a上の空気通路161a内で長手方向に沿って供給しつつ幅方向に供給することにより、その後、側板8b上の空気通路161bに対して長手方向において均等に発電用空気を供給することができる。
本実施例では、モジュール容器8の外側から空気通路カバー160を組み付けて固定することにより、モジュール容器8外に空気通路161a,161bを容易に形成することができる(図9参照)。また、モジュール容器8の天板8a及び側板8b上に予めプレートフィン162,163を配置した後に、空気通路カバー160を配置することが可能であり、プレートフィン162,163の組み付け性も良好である。
また、モジュール容器8に対して空気通路カバー160を外部から機械溶接を適用し固定することが可能であるため、量産化を図ることができる。特に、本実施例では、空気通路カバー160が共に矩形状の天板160a及び側板160bを備えているため、外郭が直線的に形成されており、自動機械による溶接の適用が容易である。
このように、本実施例では、空気通路の形成のための作業性が良好となり、製造コストを低減することが可能である。
また、本実施例では、モジュール容器8内には排気通路のみを形成すればよくなるため、製造が容易になる。更に、モジュール容器8内に排気通路が位置するので、排気ガスがモジュール容器8外に漏洩することを防止することができる。一方、空気通路はモジュール容器8外に位置するが、空気通路の気密性が確保できなくなった場合でも、発電用空気がモジュール容器8外に漏洩するだけに留めることができる。
また、本実施例では、図20に示すように、モジュール容器8の天板8aの排気口111には排気管171が固定されている。このため、空気通路カバー160の開口部167に排気管171を挿入することにより、モジュール容器8に対して空気通路カバー160を位置決めすることができるので、良好な組付け性を確保することができる。
さらに、空気通路カバー160の開口部167には、その周縁部が上方へ突出するように湾曲されることにより環状部167aが形成されている。したがって、環状部167aの曲面に沿って排気管171を開口部167に容易に挿入することができる。
また、環状部167aと排気管171とを固定する際に、環状部167aが溶接を行う際の接続しろとなる。このため、本実施例では、環状部167aのような接続しろが無い場合と比べて、空気通路カバー160の開口部167と排気管171の周面とをより確実に溶接によって固定することができる。
このように、本実施例では、開口部167に上方へ突出する環状部167aを設けたことにより、空気通路カバー160をモジュール容器8に組み付ける際の作業性を向上させることができる。
本実施例では、上述のように、燃料電池セルユニット16の側方部分での熱交換を行うことを回避して、モジュール容器8の天板8a付近で実質的な熱交換を行うこととしている。この場合、天板8aの面積は燃料電池セルユニット16の側方の側板8bの面積よりも小さくなるため、十分な熱交換を行うための面積が確保できないおそれがある。しかしながら、本実施例では、小さな面積でも十分な熱交換を行うことができるように、上述の排気ガス誘導部材130に加えて、熱交換距離延長部材176を設けている。
図22に示すように、排気ガス誘導部材130の上部誘導板132上には、混合ガス供給管112及び凹部132aを挟んで幅方向の両側にプレートフィン175が配置されている。また、これらプレートフィン175の長手方向に延びる中央側の端辺に沿って、その内側に熱交換距離延長部材176が配置されている。2つの熱交換距離延長部材176は、長手方向に沿って略平行、且つ、排気口111に対して対称に配置されている。熱交換距離延長部材176は、その長さが天板8aの長手方向長さの略半分である長尺な板状部材であり、その下端部が上部誘導板132に固定されると共に、上端部が天板8aに当接されている(図20参照)。
排気通路173,174から排気ガス導入口172aを介して排気通路172へ供給された排気ガスは、天板8aの略中央部分に設けられた排気口111から排出される。したがって、熱交換距離延長部材176が無い場合には、排気ガスの流れは、排気ガス導入口172aから排気口111へ直接的に向かうようになり、排気通路172の一部に排気ガスの流れが偏ってしまい、排気ガスから十分な熱量をプレートフィン175に伝えることができない。その結果、排気ガスと発電用空気との間の熱交換を十分に行うことができない。
そこで、本実施例では、排気口111を挟んで2つの熱交換距離延長部材176を配置することにより、排気ガスを迂回させて排気口111へ導くように構成されている。具体的には、排気ガスは、排気ガス導入口172aからプレートフィン175を通過しつつ、排気通路172の幅方向の中央部に向けて移動する。ところが、排気口111の両側には長手方向に沿って熱交換距離延長部材176が配置されているので、排気ガスは、熱交換距離延長部材176に衝突し、その長手方向の一端側又は他端側に迂回して、2つの熱交換距離延長部材176の間の空間に到達し、さらにこの空間を通過して排気口111に到達する。このように、本実施例では、排気ガスに熱交換距離延長部材176を迂回させることにより、排気通路172において排気ガスが流れる距離が延長されると共に、排気通路172の全面で熱交換が可能となる。これにより、排気ガスから十分な熱量を空気通路161a内の発電用空気に伝えることが可能となり、その結果、排気ガスと発電用空気との間の熱交換効率を向上させることができる。
また、熱交換距離延長部材176は、その上端部が天板8aに当接されているので(図20参照)、排気ガスの熱を天板8aに直接的に伝導させて、空気通路161a内の発電用空気を昇温させることができる。
さらに、空気通路161aに供給された発電用空気は、排気管171の外周壁に衝突するため、排気管171の周囲付近は、空気密度が他の領域よりも高くなり(図20の破線部A参照)、排気管171は冷却される。一方、熱交換距離延長部材176の上端部は、排気管171(及び排気口111)付近の天板8aと当接している(図20、図22参照)。このため、熱交換距離延長部材176から温度が低下された排気管171への熱伝導が促進されるので、より効率的に空気通路161a内の発電用空気を昇温させることが可能である。
次に、図23に示すように、プレートフィン162,163,175は、矩形状の薄い金属板をプレス加工することにより形成されており、平面部200と、平面部200に所定間隔で形成され、平面部200の両面側に向けてそれぞれ突出する突出部202とを備えている。突出部202は、平面部200の一部を切り欠いて台形状に展伸させたものであり、傾斜部202aと天板部202bからなる。突出部202の傾斜部202aと天板部202bは、平面部200から離間しており、離間した部位に開口202cが形成されている。このように形成されたプレートフィンでは、平面部200の両側面に沿ってガスが流れる際に、ガスと平面部200とが直接的に熱交換を行う以外に、ガスが突出部202に衝突することにより、ガスと突出部202とが熱交換を行う。これにより、ガスとプレートフィンとの間で効率よく熱交換を行うことができる。
また、ガスと突出部202との衝突により、ガスの流路方向が変更される。具体的には、突出部202の傾斜部202aの外側面(開口202cと逆側の面)又は内側面(開口202c側の面)に衝突することにより、ガスの流路は側方へ変更される。これにより、ガスは、全体としては流路に沿った方向に流れるが、局所的には種々の方向に流れて互いに混じり合うため分散性が向上される。
また、図24に示すように、プレートフィン163は、モジュール容器8の側板8bと空気通路カバー160の側板160bに挟まれて配置されている。プレートフィン163は、側板8bとは突出部202の天板部202bで接触しているが、側板160bとは天板部202bに設けた突起部203を介して接触している。
突起部203は、天板部202bよりも接触面積が小さくなるように形成されており、例えば、天板部202bの一部を外方へ突出させることにより形成することができる。また、突起部203は、熱伝導性の良好なプレートフィンとは別部材とすることもできる。この場合、プレートフィンよりも熱伝導性の低い材料で形成すると好適である。
突起部203は、側板160b側のすべての突出部202の天板部202bに設けられてはおらず、少なくとも1つの天板部202bに設けられている。このため、側板160bに向けて突出する突出部202のうち、ほとんどの突出部202が側板160bと接触せず、1つ又は少数の突出部202のみが突起部203を介して側板160bと接触している。
このように、プレートフィン163は、接触面積が小さく、好ましくは熱伝導性が低い突起部203を介して、側板160bと接触している。このため、プレートフィン163から側板160bを介して外部の断熱材7へ熱を放散させること(熱損失)を抑制することが可能となり、排気通路173の排気ガスと空気通路161bの発電用空気との間の熱交換効率より向上させることができる。なお、プレートフィン162でも同様である。
本発明にかかる固体酸化物形燃料電池装置は、一側面のみ開放された固体酸化物形燃料電池モジュール容器において幅広く有用である。
1 固体酸化物形燃料電池装置
2 燃料電池モジュール
7,7a 断熱材
8 モジュール容器
8a 天板
8b 側板
8d,8e 閉鎖側板
10 発電室
16 燃料電池セルユニット
18 燃焼空間
63 燃料供給配管
64 燃料ガス供給管(燃料ガス供給通路)
66 ガスマニホールド
74 発電用空気導入管
82 排気ガス排出管
111 排気口
112 混合ガス供給管
120 改質器
120b 貫通孔
130 排気ガス誘導部材
131a 凸状段部
132a 凹部
135 ガス溜
140 蒸発器
160 空気通路カバー
160a 天板
160b 側板
161a,161b 空気通路
162,163 プレートフィン
164 流路方向調整部
171 排気管
172a 排気ガス導入口
172 排気通路
173 排気通路(第2排気通路)
174 排気通路(第1排気通路)
175 プレートフィン
1000 第1取付部材
1000a 第1固定部材
1000b 第1嵌合部材
1001 燃料電池モジュール
1002 第2取付部材
1002a 第2固定部材
1002b 第2嵌合部材
1004 ガスマニホールド
1006,1006a,1006b 燃料ガス供給管
1008 発電室
1010 下支持板
1012 燃料電池セル
1014 モジュール容器
1016 開放面
1017 対向面
1018 蓋体
1020 改質器
1022 空気通路カバー
1024 吹出口
1026 開口部
1028 発電用空気導入管
1030 燃焼空間
1032 排ガス排出口
1034 水添脱硫器用水素取出管
1036 開放側
1038 閉鎖側
A 固定部
B 嵌合部

Claims (8)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスの供給により発電する複数の燃料電池セルを備えた固体酸化物形
    燃料電池装置において、
    前記複数の燃料電池セルを上面に立設配置するとともに、前記燃料電池セルの内部に設
    けられた燃料ガス流路に燃料を供給するガスマニホールドと、
    一側面に開放面を有し、蓋体により前記開放面が気密固定されるモジュール容器と、を
    備え、
    前記ガスマニホールドの底面に設けられた第1取付部材と、前記モジュール容器の内部
    下面に設けられた第2取付部材とが、前記開放面に対向する前記モジュール容器の内壁面
    の近傍において嵌合されているとともに、前記開放面の近傍で固定されていることで、前
    記燃料電池セル及び前記ガスマニホールドが前記モジュール容器内に固定されて収容され、前記第1取付部材と前記第2取付部材とは、前記開放面と対向する前記モジュール容器の内壁面と前記ガスマニホールドとの間、及び前記開放面と前記ガスマニホールドとの間の空間で嵌合又は固定され、前記ガスマニホールドの底面と前記モジュール容器の内部下面との間には空隙が設けられていることを特徴とする固体酸化物形燃料電池装置。
  2. 前記燃料電池セルの上方には、前記燃料ガスを生成し前記燃料電池セルへと供給する改
    質器が配置され、前記改質器は前記モジュール容器の内部の天面と固定されていることを
    特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池装置。
  3. 前記燃料電池セルと前記改質器の間には、前記燃料電池セルの発電反応に寄与しなかっ
    た排ガスを燃焼させる燃焼空間が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の固体
    酸化物形燃料電池装置。
  4. 前記開放面に対向する前記モジュール容器の内壁面の近傍において、前記第2取付部材
    は、前記開放面に対向する前記モジュール容器の内壁面の方向における前記ガスマニホー
    ルドの位置決めを行う位置決め部を有することを特徴とする請求項3に記載の固体酸化物
    形燃料電池装置。
  5. 前記開放面の近傍における前記第1取付部材と前記第2取付部材の固定は、ネジ止め又
    は溶接による固定であることを特徴とする請求項4記載の固体酸化物形燃料電池装置。
  6. 前記第1取付部材は、前記開放面に対向する前記モジュール容器の内壁面の近傍におい
    て前記第2取付部材と嵌合する第1嵌合部材と、前記開放面の近傍で前記第2取付部材と
    固定される第1固定部材とで構成されることを特徴とする請求項5に記載の固体酸化物形
    燃料電池装置。
  7. 前記第2取付部材は、前記開放面に対向する前記モジュール容器の内壁面の近傍におい
    て前記第1取付部材と嵌合する第2嵌合部材と、前記開放面との近傍で前記第1取付部材
    と固定される第2固定部材とで構成されることを特徴とする請求項5又は6に記載の固体
    酸化物形燃料電池装置。
  8. 前記第2取付部材の上面に、前記第1取付部材がスライドすることで前記ガスマニホー
    ルドが前記開放面に対向するモジュール容器の近傍において嵌合する箇所へと誘導される
    溝部を有することを特徴とする請求項3に記載の固体酸化物形燃料電池装置。
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