JP6512530B2 - 固体酸化物形燃料電池装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内部に燃料電池セルを備えた燃料電池モジュールに関し、特に固体酸化物形燃料電池装置に関する。
次世代のクリーンな発電装置として、発電効率の高い燃料電池と、この燃料電池を稼動するための補機類とを備えた燃料電池装置の開発が活発化している。燃料電池としては、固体高分子形燃料電池(PEFC)やリン酸形燃料電池(PAFC)、溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)、固体酸化物形燃料電池(SOFC)、アルカリ電解質形燃料電池(AFC)、直接形燃料電池(DFC)等が知られている。
特にSOFCは、電解質として酸化物イオン導電性固体電解質を用い、その両側に電極を設け、一方の側に燃料ガス、他方の側に空気や酸素等の酸素含有ガスを供給することで高温で動作する燃料電池である。一般的に、固体酸化物形燃料電池へ供給する燃料ガスは都市ガスや天然ガスを改質して生成する。都市ガス等を燃料ガスへ変換する改質器は高温で加熱する必要があるが、SOFCの動作温度は約700〜1000℃と、他の電池と比較して高温状態での運転となるため、その排ガスを使って改質器の加熱を行うことができる。つまり、SOFCは別途外部から改質器を加熱するための熱を与える必要がなく、高い発電効率を得ることができるという利点を有する。
ところで、この固体酸化物形燃料電池装置において、燃料電池セルを内部に収容し内部で発電反応を行う燃料電池モジュールと、燃料ガス・空気・水などの流体を制御するための制御ユニットやインバータや熱回収ユニットなどの補機類(以下補機ユニットとも言う)とが必要となるため、燃料電池モジュールと補機類とを同一の容器に収容し発電ユニットとする形態が一般的である。
そのため、内部に固体酸化物形燃料電池セルを収容した燃料電池モジュールにおいて、燃料電池モジュール筐体(以下、筐体とも呼ぶ)の外方に熱を放出してしまうと、同一の容器に収容された補機類は耐熱性能が低いため、放出された熱によって補機類が故障してしまう恐れがある。
また、燃料電池セルは高温下で作動するものであるため、筐体の内部の熱量が外部に漏出することにより、筐体の内部の温度が低下し、燃料電池モジュールにおけるエネルギー効率が減少してしまう。
さらに、筐体の周囲の断熱性能はできるだけ均一にすることが望ましく、部分的に断熱性能が異なると断熱性能の低い部分から熱を放出してしまい、その部分の温度が低くなってしまう。すなわち、筐体内部の温度分布が均一な状態ではなくなると、筐体の内部に複数配置された燃料電池セルのそれぞれに温度ムラが生じてしまい、効率よく発電反応を行うことができない。
これらのことから、燃料電池モジュールは、筐体の外部へ熱が放出することによって引き起こされる補機類の故障やエネルギー効率の低下を防止するために、燃料電池セルが収容された筐体の外表面を断熱材で覆い、動作中の燃料電池モジュールから熱が散逸することを抑制することが求められる。
一方で、従来知られている燃料電池モジュール筐体では、複数の壁面を組み立てて筐体本体部を形成した後、筐体本体部に形成されている開放面を蓋体で覆って気密性を保ちながら筐体を構成するものがある。特許文献1では、本体部に形成された開放面の全周を取り囲むように蓋体受け部が設けられ、この蓋体受け部は開放面の縁部から折れ曲がって外方に延びている。これは、蓋体を筐体本体部に固定するための固定しろを筐体本体部の壁部外側に設け、蓋体受け部と蓋体とを合わせることによってボルト固定を容易とするものである。
WO2012/141305
しかし、このような構成では、上記の目的において断熱材を配置する上で、幅広の蓋体受け部がこれを阻害する要因となっていた。具体的には、蓋体を組み付けた筐体本体部は開放面の縁部が外方に折れ曲がって延出しているため、ブロック状の断熱材の組み合わせでは筐体本体部の外郭に沿って配置することが困難であり、筐体受け部の形状を考慮して断熱材を部分的に切り欠きするなど、手間やコストが生じてしまう。また、部分的に断熱材に切り欠きを加えることによって、断熱材の厚さが一部薄くなることによる部分的な放熱が生じてしまうため、断熱性能の低下や筐体内部の温度ムラを引き起こしてしまう。
また、筐体の内部は高温であるため、筐体は耐熱性を有する金属部材で構成する必要がある。上述のように、エネルギー効率の観点から筐体内部の熱を散逸させないことが望ましいが、幅広の蓋体受け部を設けた場合、必要以上に筐体内部から熱伝導する伝熱面積が広がってしまい、不要な放熱が生じてしまっていた。つまり、蓋体受け部が放熱板として機能することで、燃料電池装置の断熱性能を低下させる一因となっていた。
さらに、燃料電池装置を小型化する上で、蓋体受け部は筐体本体部とのネジ止め固定のために筐体本体部の外方に固定しろの空間を必要とするため、蓋体受け部の分だけ装置が大型化し、小型化を妨げるものとなっていた。
そこで、本明細書で開示する発明の構成の一態様は、原燃料を改質した燃料ガスと酸素
含有ガスとの発電反応により発電する複数の燃料電池セルを直方体状の筐体内に備えた固
体酸化物形燃料電池装置であって、筐体は、開放面を備えた筐体本体と、開放面を塞ぐ蓋
体を有するとともに、断熱材に覆われ、蓋体は筐体本体の開放面よりも内側に設けられ
ており、蓋体は、開放面を塞ぐための主面と、主面の外郭において筐体の外方に突出する折り返し部と、を有している。
このように構成された本件発明によれば、蓋体を筐体本体の開放面よりも内側に設けるため、蓋体と筐体を覆う断熱材との間に所定の空間を区画形成することができる。すなわち、この形成された空間は燃料電池装置の使用時において、空気層として機能するため、従来の断熱材で覆うものに加えて空気層の断熱空間が形成されており、断熱性能を向上させることができる。また、開放面よりも内側に空気層を形成しているため、筐体本体の外方に大型化することなく小型化と断熱性能向上を同時に実現できる。
このように構成された本件発明によれば、蓋体の主面の外郭に折り返し部を設けることで、筐体本体と蓋体との接触面を増加させている。そのため、筐体本体の端部と蓋体の折り返し部とにより蓋体周囲で断熱材を確実に支持し、空気層を区画形成することができ、燃料電池装置の断熱性能を向上させることが可能となる。
また、本明細書で開示する発明の構成の一態様は、蓋体は、筐体において対向する二側面に設けられている。
このように構成された本件発明によれば、対向する二側面に本件発明の蓋体を適用することで、断熱材と蓋体または筐体との間に形成される空気層の空間を拡張して筐体の内部の断熱性能をより向上させることができる。さらに、対向する開放面に空気層の断熱空間を設けることによって、対向する開放面の断熱性能を均等にし、断熱性能が違うために生じる放熱量の相違を抑制することができる。以上のことから、空気層の配置箇所を増やすことによる断熱性能の向上と、筐体内部の温度分布を均一にすることによる筐体内部に配置された複数の燃料電池セルごとに発生する温度分布のムラ抑制とを実現できる。
また、本明細書で開示する発明の構成の一態様は、筐体の蓋体の設けられていない他の側面及び上面に、燃料電池セルに供給される酸素含有ガスが流れる酸素含有ガス流路が設けられている。
このように構成された本件発明によれば、さらに蓋体の設けられていない、言い換えると開放面でない筐体本体の側面と上面の間に燃料電池セルに発電用空気を供給するための流路を設ける。これにより、蓋体外方に設けられた空気層と合わせて、断熱材と筐体内部との間に筐体を覆う空気層を形成して断熱性能を向上させることができる。
また、本明細書で開示する発明の構成の一態様は、蓋体において対向する二側面に設けられた蓋体は、同一の形状に成形されている。
このように構成された本件発明によれば、対向する二側面の蓋体に同一の形状の蓋体を用いている。そのため、別形状の蓋体をそれぞれプレス加工により形成することに比べ、同一の金型を用いることにより低コストで容易に筐体を製造することができ、且つ同じ断熱性能を有する空気層を容易に形成することができる。
また、本明細書で開示する発明の構成の一態様は、筐体本体と蓋体とは、筐体の開放面における端部と蓋体の折り返し部における端部とが溶接により固定されている。
ところで、ボルト固定によって筐体本体と蓋体とを固定させて筐体を構成する場合、筐体の内部の気密性を確保する必要があるため、それぞれの接合面には筐体内部のガス漏洩を防ぐパッキン又はガスケットなどのシール材が必要となる。
そこで、このように構成された本件発明によれば、筐体の開放面における端部と蓋体の折り返し部における端部との合わせ面を溶接箇所とすることで、筐体の外方に突出した部位となるため溶接の作業性が向上するとともに、溶接箇所が直線で構成されるため機械溶接の適用が容易となる。それに加えて、溶接固定することによって、ボルト固定で必要となるシール材が不要となるため、ボルト固定に対して筐体内部のガス漏洩防止の信頼性が向上する。したがって、蓋体の外方に形成される空気層が筐体内部からのガス漏洩によって崩壊することを防ぎ、空気層による断熱空間を確実に形成または維持することができる。
また、本明細書で開示する発明の構成の一態様は、蓋体において複数の部品が貫通挿入されるための複数の開口部が設けられている。
このように構成された本件発明によれば、発電に寄与しない残余の燃料ガスを燃焼させるための点火装置や、温度検出装置等を、蓋体を貫通するように設置する。これらの貫通部品は筐体の内部から外部にわたって配置されるため、内部の熱を外部へと放出する熱伝導の要因となりうる。しかしながら、これらの貫通部品は、蓋体と断熱材との間に形成された空気層を通過するように配置されるため、内部の熱が貫通部品を伝導した場合であっても、空気層がその熱の一部を吸収する。すなわち、貫通部品を介した内外への熱の移動を空気層が抑制するため、貫通部品の設置に起因する断熱性能の低下を抑制することができる。
また、本明細書で開示する発明の構成の一態様は、蓋体に設けられた開口部の外縁を囲み、筐体の外部側へ突出する突出部が設けられている。
ここで、蓋体は筐体内部の高温雰囲気に直接接しているため、高温の状態となる。そのため、蓋体には熱応力等の応力が発生することとなり、蓋体に配置された配管又は貫通させている部品等に負荷がかかり、応力集中によって劣化、破損することが懸念される。
このように構成された本件発明によれば、突出部において応力の分散が可能となるため、蓋体から又は配管から配管又は蓋体へ負荷される応力による筐体及び配管の劣化、破損を抑制することができる。また、当該突出部は蓋体形成時の塑性加工(プレス)によって成形することができ、製造が容易である。
本件発明によれば、断熱材と筐体との間に空気層を形成することによって断熱性能を向上させることができる固体酸化物形燃料電池装置を提供することができる。
本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置における燃料電池モジュールの側面断面図を示す説明図である。 発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置における断熱材を取り外した燃料電池モジュールの正面断面図を示す説明図である。 本発明の一実施形態による筐体の斜視図である。 本発明の一実施形態による空気層を示す部分断面図である。 本発明の一実施形態による図3の反対側から見た筐体の斜視図である。 本発明の一実施形態による蓋体と貫通部品との設置を示す説明図である。 (a)は本発明の一実施形態による蓋体と貫通部品との関係を示す部分断面図であり、(b)は従来の蓋体と貫通部品との関係を示す部分断面図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池装置を示す全体構成図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池装置の燃料電池モジュールを示す側面断面図である。 図9のIII−III線に沿った断面図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池装置の筐体及び空気通路カバーの分解斜視図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池装置の燃料電池セルユニットを示す部分断面図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池装置の燃料電池セルスタックを示す斜視図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池装置の燃料電池モジュールにおけるガスの流れの説明するための、燃料電池モジュールを示す側面断面図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池装置の燃料電池モジュールにおけるガスの流れの説明するための、図9のIII−III線に沿った燃料電池モジュールの断面図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池装置の燃料電池モジュールの上部の部分断面図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池装置の改質器の周囲を流れる排ガスの説明図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池装置の改質器及び排ガス誘導部材の側面断面斜視図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池装置の改質器及び排ガス誘導部材の正面断面斜視図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池装置の改質器の貫通孔を流れる排ガスの説明図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池装置の熱交換部の正面断面図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池装置の筐体の天板と排気管の接続部分の説明図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池装置の筐体の天板上の発電用空気供給通路の説明図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池装置の筐体の天板下の排気通路の説明図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池装置のプレートフィンの斜視図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池装置の空気通路カバーの側板と筐体の側板との間に配置されたプレートフィンの説明図である。
次に、本発明の実施形態による固体酸化物形燃料電池装置を構成する燃料電池モジュールについて、図1〜図7を用いて説明する。
図1は燃料電池モジュール1001の側面断面図を示しており、図2は断熱材1002を取り外した正面断面図を示している。また、図3は燃料電池モジュールの筐体1013の斜視図を示しており、筐体本体1014と蓋体1015を示している。さらに、図4は蓋体1015と断熱材1002によって区画形成された空気層の部分断面図を示しており、図5は図3の反対面から見た筐体1013の斜視図である。また、図6は点火装置用配管1041と温度検出手段用配管1043が設けられた蓋体1015を示している。また、図7(a)は本実施形態における部品の具体的な設置構造を示しており、図7(b)は従来設置構造を示している。
本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置は、燃料電池モジュール1001と、補機ユニットを備えており、燃料電池モジュール1001と補機ユニットとは固体酸化物形燃料電池装置の内部に並設される。
図1に示すように、燃料電池モジュール1001は、筐体1013を備え、この筐体1013は筐体本体1014と蓋体1015から構成される。この筐体1013の外部には、断熱材1002が配置されている。筐体1013の内部は密閉空間であり、筐体1013の内部に設けられた発電室1008には、燃料ガスと酸化剤ガス(以下では適宜「発電用空気」又は「空気」と呼ぶ。)とにより発電反応を行う燃料電池セル1012が配置されている。燃料電池セル1012の上方には燃焼部としての燃焼室1030が形成され、この燃焼室1030で、発電反応に使用されなかった残余の燃料ガスと残余の空気とが燃焼し、排ガス(以下では適宜「燃焼ガス」と呼ぶ)を生成するようになっている。この燃焼室1030の上方には、燃料ガスを生成する改質器1020が配置され、排ガスは改質器1020に熱を与えた後に排ガス排出口1032から排出される。
ここで、燃料電池セル1012は円筒形として図示したがこれに限らず、平板型や扁平円筒型であってもよい。燃料電池セル1012の形状を適宜選択することで筐体1013のサイズや排ガスの排出方法などを自由に調整することができる。
つぎに、図1〜図3に示すように、筐体1013を構成する筐体本体1014は、対向する2側面が開放された立方体形状であり、開放された2側面は蓋体1015で閉鎖され気密密封される。筐体本体1014の外表面には、空気通路カバー1020が配置されており、筐体本体1014の開放面と底面を除いて覆うように配設される。すなわち、図1及び図2に示すように空気通路1036は、筐体本体1014の天面と2つの側面との外壁面と、空気通路カバー1022との間に形成されている。
また、図1、図3、図4を参照すると、本発明の一実施形態において、筐体本体1014の開放面を閉鎖する蓋体1015は、筐体本体1014の開放面よりも内側であって天面と底面との間に立設するように配置されている。この蓋体1015は開放面を塞ぐための主面1016と、筐体本体の外方に突出する折り返し部1017とを備えている。このように構成された筐体本体1014と蓋体1015とは、断熱材1002によって全周が覆われている(図1参照)。
このため、本発明の一実施形態によれば、蓋体1015を構成する主面1016と折り返し部1017とによって、筐体本体1014の内側に蓋体1015を配置させ、外周に設けられた断熱材1002と蓋体1015との間に空気層1018(言い換えると空気溜)を形成することができる。この空気層1018は断熱機能を備えた空気断熱層として形成され、この空気層1018が筐体本体1014の内部の熱の散逸を抑制する(図4の点線領域)。空気層1018については後に詳述する。
また、蓋体1015に折り返し部1017を設けていることによって、折り返し部1017と筐体本体1014とは面で接触することとなる。そのため、開放面を持つことで剛性の低下する筐体本体1014において、その内側に蓋体1015を配置させることによって、筐体本体1014を面で確実に支持することができ、筐体本体1014の剛性を向上させることができる。
ところで、筐体本体1014と蓋体1015とをボルト固定すると、筐体1013の内部の気密性を確保するために、それぞれの接合面には筐体内部のガス漏洩を防ぐパッキン又はガスケットなどのシール材が必要となる。
そのため、筐体本体1014と蓋体1015とを溶接固定することによってボルト固定に対して気密性を向上させることができるが、本実施形態における筐体本体1014の開放面よりも内側に板状形状の蓋体を溶接固定することは非常に困難である。すなわち、蓋体と筐体本体1014とが垂直に接することとなるため、二つの部材が成す角部において溶接を行わなければならず、確実に溶接して気密にするためには熟練者の手による溶接が必要となる。
そのため、このように構成された本件発明の一実施形態によれば、図4の黒字太線部分に示すように、蓋体1015の折り返し部1017と筐体本体1014の開方面の端部とが溶接によって固定されている。つまり、溶接箇所(溶接しろ)を筐体の外方に突出した部位とすることができるため、複雑な溶接は必要とせず直線的な溶接作業が行うことが可能となる。そのため、確実に気密性を確保することができ、空気層1018を形成することができる。なお、本実施形態において、空気通路カバー1022も折り返し部1017と筐体本体1014と一緒に溶接固定しているが、これに限るものではない。
なお、本実施形態によれば、図3及び図5に示すように、筐体本体1014の対向する2つの開放面を塞ぐ蓋体1015は同一の形状としている。そのため、別形状の蓋体をそれぞれプレス加工により形成することに比べ、低コストで簡単に筐体1013を製造することができる。これにより、同形状の蓋体1015によって同一の空気層1018を形成できるため、二つの開放面側では均等に断熱することができる。
つぎに、図1〜図7を参照しながら空気層1018について詳しく説明する。
本発明の一実施形態によれば、図4に示すように、断熱材1002と蓋体1015とで空間が区画形成されており、その空間においての空気を滞留させて空気断熱層として機能させ、断熱材1002と空気層1018との2層断熱にすることで燃料電池モジュール1001の断熱性能を向上させている。
図4の実線矢印は筐体1013の内部のガスの流れを示しており、内部のガスは高温の状態で流動している。そのため、それらを密封している筐体1013を構成する蓋体1015も高熱を帯びることとなるが、蓋体1015の外方には空気層1018が形成されているため、外気に熱が散逸することを抑制している。
具体的には、燃料電池セル1012に供給された発電用空気は、蓋体1015の近傍において、図の実線矢印に向かって上昇する。その後、一点鎖線矢印に示すように発電用空気の上昇に伴い隣接する空気層1018に熱を与えるが、蓋体1015と断熱材1002で形成された空気層1018は外部へと熱を放出せず、蓄熱しつづける。そのため、空気層1018は、ある程度の温度になると筐体1013の内部を流れるガスから熱を奪わなくなり、断熱層として機能する。
また、図1に示すように、空気層1018は筐体本体1014に設けられた二つの対向する開放面を同一形状の蓋体1015によって塞がれている。そのため、断熱材1002と蓋体1015との間に形成される空気層1018は2つの対向する2側面に配置されている。
また、蓋体1015によって区画形成される空気層1018も同じ大きさの空間となるため、同じ断熱性能を有する空気層1018を容易に形成できる。このため、対向する2つの開放面において、均等な断熱性能を有するため、内部の温度分布にムラが生じることを抑制できる。
さらに、上述したように、筐体本体1014の蓋体1015が設けられた2つの開放面と、底面以外は空気通路カバー1022が覆うように配置されており、発電用空気が流動する空気通路1036が形成されている(図1〜図3参照)。
具体的に説明すると、図1および図2の点線矢印は発電用空気の流れを示しており、空気導入管1044から流入した発電用空気は筐体本体1014とその外表面を覆う空気通路カバー1022との間に形成された空気通路1036を通過する(図1参照)。その後、発電用空気は、空気通路1036を通過して、吹出口1024を通過して発電室1008へと流入し、燃料電池セル1012へと供給される(図2参照)。
このように構成された本発明の一実施形態によれば、蓋体1015の外表面と、筐体本体1014の3つの壁面は空気で覆われることとなり、その部分は空気層1018と断熱材1002によって2層の断熱層が形成されている。したがって、筐体本体1014と蓋体1015によって閉鎖された筐体1013は底面を除く全周に渡って空気断熱層が設けられることとなるため、高い断熱性能を発揮することができる。
また、蓋体1015の折り返し部1017は主面1016の外郭に形成されているため、言い換えると主面1016の4辺に折り返し部1017が設けられている(図3参照)ため、蓋体1015の4辺で断熱材1002を支持することができる。したがって、断熱材1002が部分的に支持され、外部からの圧力や時間経過によって断熱材1002が変形/破損することを防止し、空気層1018の空間を確実に区画形成できる。そのため、空気層1018が長期的に維持され高い断熱性能を維持し続けることができる。
つぎに、蓋体1015に設置された点火装置1040と温度検出装置1042(図示せず)について説明する。図5は図3の対向面から見た斜視図を表している。これらに示すように、本実施形態において、蓋体1015には、点火装置1040を取り付けるための点火装置用配管1041や温度検出装置1042(図示せず)を取り付けるための温度検出装置用配管1043が挿入されるための開口部1046が設けられている。なお、本実施形態では点火装置1040は点火ヒーター、温度検出装置1042は温度センサを用いているが、これに限るものではない。
なお、メンテナンス時の作業性向上の観点から、点火装置1040や温度検出装置1042などの劣化しやすい複数の部品を筐体1013の一側面に集約させることが好ましい。これにより、これらの部品の交換等の作業を一側面から行うことができる。さらに、蓋体1040と断熱材1002の間に形成された空気層1018を介して蓋体1015を被覆する断熱材1002の開口を筐体1013の一側面に集中させるため、開口の加工対象点数を減らすことができる。
図6は点火装置用配管1041及び温度検出装置用配管1043が設けられた蓋体1015を備える燃料電池モジュール1001の部分側面断面図を示している。点火装置1040及び温度検出装置(図示せず)は発電室1008に位置するように配置される。
ここで、蓋体1015によって閉鎖された筐体本体1014の内部は高熱であり、その内部に配置された部品には高温が伝わりやすくなる。さらに、断熱機能を有する空気層1018と高温のモジュール内部空間を隔てる蓋体1015は高温を帯びることとなる。そのため、蓋体1015に設けられた点火装置用配管1041及び温度検出装置用配管1043を伝わって内部の熱が外部に放出されることが懸念される。
そこで、このように構成された本件発明の一実施形態によれば、図6の一点鎖線矢印に示すように貫通部品(点火装置1040や図示しない温度検出装置1042)またはそのための配管(点火装置用配管1041や温度検出装置用配管1043)から内部の熱が外部に放出しようとしても、これらが空気層1018の内部に配置されているため、空気層に熱を与えることとなる。
そのため、燃料電池モジュール1001の外部への熱の放出を抑えつつ、空気層の保温効果を増長させることができるため、これらの部品を設けたことによる放熱を抑制することができる。
つぎに、図7を用いて開口部1046の具体構造を説明する。ここで、図7(a)は本件発明の一実施形態における配管貫通構造を示す部分側面断面図であり、図7(b)は従来の配管貫通構造を示している。
図7(a)に示すように、筐体1013の一側面を構成している蓋体1015には点火装置用配管1041及び温度検出装置用配管1043が設けられている。これらの部品は蓋体1015に設けられた開口部1046から筐体1013の内部に挿入されている。ここで、開口部1046の周囲は蓋体1015の外方向に突出した突出部1048が設けられており、蓋体1015の壁面は外方へ突出したあと内部方向に折れ曲がっている。(同時に図5も参照)さらに、点火装置用配管1041及び温度検出用配管1042は蓋体1015の内部に折れ曲がった部分で溶接によって固定されている。
このように構成された本件発明の一実施形態によれば、蓋体1015が高温の状態となり、熱膨張によって点火装置用配管1041または温度検出用配管1043にかかる応力が発生したとしても、開口部1046の周囲に設けられた突出部1048が応力を分散させ、蓋体1015又はこれらの配管(点火装置用配管1041や温度検出装置用配管1043)から蓋体1015又は配管へ負荷される応力による筐体及び配管の劣化、破損を抑制することができる。すなわち、空気層によって断熱性が向上し、蓋体1015や配管等が高温となり熱応力が発生するが、突出部1048によって応力が分散されて熱応力による筐体及び配管の劣化、破損を抑制する。
また、図7(b)に示す従来構造では、蓋体1015の外方向から配管等(点火装置用配管1041や温度検出装置用配管1043)を挿入しようとすると内方向へと蓋体1015の壁面が突出してしまい、図7(b)の点線に示す蓋体1015の内壁面よりも蓋体1015と配管の接合面が突出してしまう。これにより、蓋体1015と筐体本体1014に収容する内部構造と物理的・電気的に接触してしまう恐れがある。
そのため、本件発明の一実施形態によれば、図7(a)の点線に示すように、蓋体1015の外方に突出した突出部1048によって、蓋体1015と点火装置用配管1041や温度検出用配管1043との接合面が内壁面よりも突出させずに溶接等によって固定することができる。
さらに、開口部1046や突出部1048は蓋体形成時の塑性加工(プレス加工)によって成形することができるため、製造が容易である。
以上のように、本件発明の一実施形態によれば、ネジ止めを必要とせず筐体の内部方向に空気層を形成することによって、断熱性能向上を実現することができる。
次に、添付図面を参照して、本発明の一実施例を説明する。
図8は、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置(SOFC)を示す全体構成図である。図8に示すように、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置(SOFC)1は、燃料電池モジュール2と、補機ユニット4を備えている。
燃料電池モジュール2は、ハウジング6を備え、このハウジング6内部には、断熱材7を介してモジュールケースとして機能する金属製の筐体8が内蔵されている。この密閉空間である筐体8の下方部分である発電室10には、燃料ガスと酸化剤ガス(以下では適宜「発電用空気」又は「空気」と呼ぶ。)とにより発電反応を行う燃料電池セル集合体12が配置されている。この燃料電池セル集合体12は、8個の燃料電池セルスタック14(図14参照)を備え、この燃料電池セルスタック14は、各々が燃料電池セルを含む、16本の燃料電池セルユニット16(図13参照)から構成されている。この例では、燃料電池セル集合体12は、128本の燃料電池セルユニット16を有する。燃料電池セル集合体12は、複数の燃料電池セルユニット16の全てが直列接続されている。
燃料電池モジュール2の筐体8の発電室10の上方には、燃焼部としての燃焼室18が形成され、この燃焼室18で、発電反応に使用されなかった残余の燃料ガスと残余の空気とが燃焼し、排ガス(言い換えると燃焼ガス)を生成するようになっている。さらに、筐体8は断熱材7により覆われており、燃料電池モジュール2内部の熱が、外気へ発散するのを抑制している。また、この燃焼室18の上方には、燃料ガスを改質する改質器120が配置され、残余ガスの燃焼熱によって改質器120を改質反応が可能な温度となるように加熱している。
さらに、ハウジング6内において筐体8の上方には、蒸発器140が断熱材7内に設けられている。蒸発器140は、供給された水と排ガスとの間で熱交換を行うことによって、水を蒸発させて水蒸気を生成し、この水蒸気と原燃料ガスとの混合ガス(以下では「燃料ガス」と呼ぶこともある。)を筐体8内の改質器120に供給する。
次に、補機ユニット4は、燃料電池モジュール2からの排気中に含まれる水分を結露させた水を貯水してフィルターにより純水とする純水タンク26と、この貯水タンクから供給される水の流量を調整する水流量調整ユニット28(モータで駆動される「水ポンプ」等)を備えている。また、補機ユニット4は、都市ガス等の燃料供給源30から供給された燃料を遮断するガス遮断弁32と、燃料ガスから硫黄を除去するための脱硫器36と、燃料ガスの流量を調整する燃料流量調整ユニット38(モータで駆動される「燃料ポンプ」等)と、電源喪失時において、燃料流量調整ユニット38から流出する燃料ガスを遮断するバルブ39を備えている。さらに、補機ユニット4は、空気供給源40から供給される空気を遮断する電磁弁42と、空気の流量を調整する改質用空気流量調整ユニット44及び発電用空気流量調整ユニット45(モータで駆動される「空気ブロア」等)と、改質器120に供給される改質用空気を加熱する第1ヒータ46と、発電室に供給される発電用空気を加熱する第2ヒータ48とを備えている。これらの第1ヒータ46と第2ヒータ48は、起動時の昇温を効率よく行うために設けられているが、省略しても良い。
次に、燃料電池モジュール2には、排ガスが供給される温水製造装置50が接続されている。この温水製造装置50には、水供給源24から水道水が供給され、この水道水が排ガスの熱により温水となり、図示しない外部の給湯器の貯湯タンクへ供給されるようになっている。また、燃料電池モジュール2には、燃料ガスの供給量等を制御するための制御ボックス52が取り付けられている。さらに、燃料電池モジュール2には、燃料電池モジュールにより発電された電力を外部に供給するための電力取出部(電力変換部)であるインバータ54が接続されている。
次に、図9乃至図11を参照して、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールの構造について説明する。図9は、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールを示す側面断面図であり、図10は、図9のIII−III線に沿った断面図であり、図11は、筐体及び空気通路カバーの分解斜視図である。
図9及び図10に示すように、燃料電池モジュール2は、断熱材7で覆われた筐体8の内部に設けられた燃料電池セル集合体12及び改質器120を有すると共に、筐体8の外部で且つ断熱材7内に設けられた蒸発器140を有する。
ここで、筐体8は、図11に示すように、略矩形の天板8a,底板8c,これらの長手方向(図9の左右方向)に延びる辺同士を連結する対向する一対の側板8bからなる筐体本体9と、この筐体本体の長手方向の両端部の2つの対向する開口部を塞ぎ、天板8a及び底板8cの幅方向(図10の左右方向)に延びる辺同士を連結する蓋体8d,8eからなる。
すなわち、筐体本体9(天板8a、底板8c、側面8b)と蓋体8d,8eとで構成された筐体8において、筐体本体9と蓋体8d,8eの外表面は断熱材7により覆われており、蓋体8d,8eと断熱材7とで区画される空間には空気層が形成されている。すなわち、断熱材層と空気層とによって二層の断熱層が形成されることとなる。
筐体8は、空気通路カバー160によって天板8a及び側板8bが覆われている。空気通路カバー160は、天板160aと、対向する一対の側板160bとを有する。天板160aの略中央部分には、排気管171を貫通させるための開口部167が設けられている。天板160aと天板8aとの間、及び、側板160bと側板8bとの間は、所定の距離だけ離間した状態となっている。これにより、筐体8の外側と断熱材7との間、具体的には筐体8の天板8a及び側板8bと、空気通路カバー160の天板160a及び側板160bとの間には、酸化剤ガス供給通路としての空気通路161a,161bが形成されている(図10参照)。
筐体8の側板8bの下部には、複数の貫通孔である吹出口8fが設けられている(図11参照)。発電用空気は、空気通路カバー160の天板160aのうち、筐体8の蓋体8e側の略中央部に設けられた発電用空気導入管74から流路方向調整部164を介して空気通路161a内に供給される(図9、図11参照)。そして、発電用空気は、空気通路161a,161bを通って、吹出口8fから燃料電池セル集合体12に向けて発電室10内に噴射される(図10、図11参照)。
また、空気通路161a,161bの内部には、熱交換促進部材としての板状のオフセットフィンであるプレートフィン162,163が設けられている(図10参照)。プレートフィン162は、筐体8の天板8aと空気通路カバー160の天板160aの間で長手方向及び幅方向に延びるように水平方向に設けられ、プレートフィン163は、筐体8の側板8bと空気通路カバー160の側板160bとの間であって、且つ、燃料電池セルユニット16よりも上方の位置に長手方向及び鉛直方向に延びるように設けられている。
空気通路161a,161bを流れる発電用空気は、特にプレートフィン162,163を通過する際に、これらプレートフィン162,163の内側の筐体8内(具体的には天板8a,側板8bに沿って設けられた排気通路)を通過する排ガスとの間で熱交換を行い、加熱されることとなる。このようなことから、空気通路161a,161bにおいてプレートフィン162,163が設けられた部分は、熱交換器(熱交換部)として機能する。なお、プレートフィン162が設けられた部分が主たる熱交換器部分を構成し、プレートフィン163が設けられた部分が従たる熱交換器部分を構成する。
次に、蒸発器140は、筐体8の天板8a上で水平方向に延びるように固定されている。また、蒸発器140と筐体8との間には、これらの隙間を埋めるように断熱材7の一部分7aが配置されている(図9及び図10参照)。
具体的には、蒸発器140は、長手方向(図9の左右方向)の一側端側に、水及び原燃料ガス(改質用空気を含めてもよい)を供給する燃料供給配管63と、排ガスを排出するための排ガス排出管82(図10参照)とが連結され、長手方向の他側端側に、排気管171の上端部が連結されている。排気管171は、空気通路カバー160の天板160aに形成された開口部167を貫通して下方へ延び、筐体8の天板8a上に形成された排ガス排出口111に連結されている。排ガス排出口111は、筐体8内の燃焼室18で生成された排ガスを筐体8の外へ排出する開口部であり、筐体8の上面視略矩形の天板8aのほぼ中央部に形成されている。
また、蒸発器140は、図9及び図10に示すように、上面視で略矩形の蒸発器ケース141を有している。この蒸発器ケース141は、2つの高さの低い有底矩形筒状の上側ケース142と下側ケース143とを、これらの間に中間板144を挟んだ状態で接合して形成されている。
したがって、蒸発器ケース141は、上下方向に二層構造となっており、下層部分には、排気管171から供給された排ガスが通過する排気通路部140Aが形成され、上層部分には、燃料供給配管63から供給された水を蒸発させて水蒸気を生成する蒸発部140Bと、蒸発部140Bで生成された水蒸気と燃料供給配管63から供給された原燃料ガスとを混合させる混合部140Cが設けられている。
蒸発部140B及び混合部140Cは、複数の連通孔(スリット)が設けられた仕切り板により蒸発器140を仕切った空間にて形成されている。また、蒸発部140B内には、アルミナボール(図示せず)が充填されている。
また、排気通路部140Aは、同様に複数の連通孔を有する2つの仕切り板により排ガスの上流側から下流側にかけて3つの空間に仕切られている。そして、2番目の空間に燃焼触媒(図示せず)が充填されている。すなわち、本実施例の蒸発器140は、燃焼触媒器を含んでいる。
このような蒸発器140では、蒸発部140B内の水と排気通路部140Aを通過する排ガスとの間で熱交換が行われ、排ガスの熱により蒸発部140B内の水が蒸発して、水蒸気が生成されることとなる。また、混合部140C内の混合ガスと排気通路部140Aを通過する排ガスとの間で熱交換が行われ、排ガスの熱により混合ガスが昇温されることとなる。
更に、図9に示すように、混合部140Cには、改質器120に混合ガスを供給するための混合ガス供給管112が接続されている。この混合ガス供給管112は、排気管171の内部を通過するように配置されており、一端が中間板144に形成された開口144aに連結され、他端が改質器120の天面に形成された混合ガス供給口120aに連結されている。混合ガス供給管112は、排気通路部140A内,排気管171内を通過して筐体8内まで鉛直下方に延び、そこで略90°屈曲されて天板8aに沿って水平方向に延びた後、下方へ略90°屈曲されて改質器120に連結されている。
次に、改質器120は、燃焼室18の上方で筐体8の長手方向に沿って水平方向に延びるように配置され、筐体8の天板8aとの間に排ガス誘導部材130を介して所定距離隔てられて状態で、天板8aに対して固定されている。改質器120は、上面視で外形略矩形であるが、中央部に貫通孔120bが形成された環状構造体であり、上側ケース121と下側ケース122とが接合されている。この貫通孔120bは、天板8aに形成された排ガス排出口111と上面視で重なるように位置し、好ましくは、貫通孔120bの中央位置に排ガス排出口111が形成される。
改質器120の長手方向の一端側(筐体8の蓋体8e側)では、上側ケース121に設けられた混合ガス供給口120aに混合ガス供給管112が連結されており、他端側(蓋体8d側)では、燃料ガス供給管64が下側ケース122に、脱硫器36まで延びる水添脱硫器用水素取出管65が上側ケース121にそれぞれ連結されている。したがって、改質器120は、混合ガス供給管112から混合ガス(つまり水蒸気が混合された原燃料ガス(改質用空気を含めてもよい))を受け取り、内部で混合ガスを改質し、燃料ガス供給管64及び水添脱硫器用水素取出管65から改質後のガス(即ち、燃料ガス)を排出するように構成されている。
改質器120は、その内部空間が2つの仕切り板123a,123bによって3つの空間に仕切られることにより、改質器120内に、混合ガス供給管112からの混合ガスを受入れる混合ガス受入部120Aと、混合ガスを改質するための改質触媒(図示せず)が充填された改質部120Bと、改質部120Bを通過したガスを排出するガス排出部120Cと、が形成されている(図9参照)。改質部120Bは、仕切り板123a,123bに挟まれた空間であり、この空間に改質触媒が保持されている。混合ガス及び改質後の燃料ガスは、仕切り板123a,123bに設けられた複数の連通孔(スリット)を通って移動可能となっている。また、改質触媒としては、アルミナの球体表面にニッケルを付与したものや、アルミナの球体表面にルテニウムを付与したものが適宜用いられる。
混合ガス受入部120Aには、蒸発器140から混合ガス供給管112を介して供給された混合ガスが混合ガス供給口120aを通して噴出される。この混合ガスは、混合ガス受入部120A内で拡張されて噴出速度が低下し、仕切り板123aを通過して改質部120Bに供給される。
改質部120Bでは、低速で移動する混合ガスが改質触媒により燃料ガスに改質され、この燃料ガスが仕切り板123bを通過してガス排出部120Cに供給される。
ガス排出部120Cでは、燃料ガスが燃料ガス供給管64、及び、水添脱硫器用水素取出管65へ排出される。
燃料ガス供給通路としての燃料ガス供給管64は、筐体8内を蓋体8dに沿って下方へ延び、底板8c付近で略90°屈曲されて水平方向に延びて、燃料電池セル集合体12の下方に形成されたマニホールド66内へ入り、更にマニホールド66内で逆側の蓋体8e付近まで水平方向に延びている。燃料ガス供給管64の水平部64aの下方面には、複数の燃料供給孔64bが形成されており、この燃料供給孔64bから、燃料ガスがマニホールド66内に供給される。このマニホールド66の上方には、燃料電池セルスタック14を支持するための貫通孔を備えた下支持板68が取り付けられており、マニホールド66内の燃料ガスが、燃料電池セルユニット16内に供給される。また、燃料ガスと空気との燃焼を開始するための点火装置83が、燃焼室18に設けられている。
排ガス誘導部材130は、改質器120と天板8aとの間で筐体8の長手方向に沿って水平方向に延びるように配置されている。排ガス誘導部材130は、上下方向に所定距離だけ離間された下部誘導板131及び上部誘導板132と、これらの長手方向の両端辺が取り付けられる連結板133,134とを備えている(図9,図10参照)。上部誘導板132は、幅方向の両端部が下方に向けて折り曲げられ、下部誘導板131に連結されている。連結板133,134は、上端部が天板8aに連結され、下端部が改質器120に連結されており、これにより、排ガス誘導部材130及び改質器120を天板8aに固定している。
下部誘導板131は、幅方向(図10の左右方向)の中央部が下方に向けて突出する凸状段部131aが形成されている。一方、上部誘導板132は、下部誘導板131と同様に、幅方向の中央部が下方に向けて凹状となるように凹部132aが形成されている。凸状段部131aと凹部132aは、上下方向で並行して長手方向に延びている。混合ガス供給管112は、筐体8内でこの凹部132a内を水平方向に延びた後、蓋体8e付近で下方に向けて屈曲し、上部誘導板132及び下部誘導板131を貫通して、改質器120に連結されている。
排ガス誘導部材130は、上部誘導板132、下部誘導板131、連結板133,134によって、断熱層として機能する内部空間であるガス溜135が形成されている。このガス溜135は、燃焼室18と流体連通している。すなわち、上部誘導板132、下部誘導板131、連結板133,134は、所定の隙間を形成するように連結されており、気密的には連結されていない。ガス溜135には、運転中に燃焼室18から排ガスが流入したり、停止時に外部から空気が流入したりすることが可能となっているが、総じてガス溜135の内外間のガスの移動は緩やかである。
上部誘導板132は、天板8aと所定の上下方向距離を隔てて配置されており、上部誘導板132と天板8aとの間には、長手方向及び幅方向に沿って水平方向に延びる排気通路172が形成されている。この排気通路172は、筐体8の天板8aを挟んで空気通路161aと並設されており、排気通路172内には、空気通路161a,161b内のプレートフィン162,163と同様なプレートフィン175が配置されている。このプレートフィン175は、プレートフィン162と上面視で略同一箇所に設けられており、天板8aを挟んで上下方向に対向している。空気通路161a及び排気通路172のうち、プレートフィン162,175が設けられた部分において、空気通路161aを流れる発電用空気と排気通路172を流れる排ガスとの間で効率的な熱交換が行われて、排ガスの熱により発電用空気が昇温されることとなる。
また、改質器120は、筐体8の側板8bと所定の水平方向距離を隔てて配置されており、改質器120と側板8bとの間には、排ガスを下方から上方へ通過させる排気通路173が形成されている。また、排ガス誘導部材130も側板8bと所定の水平方向距離を隔てて配置されており、排気通路173は、排ガス誘導部材130と側板8bとの間の通路を含んで天板8aまで延びている。排気通路173は、天板8aと側板8bとの角部に位置する排ガス導入口172aで排気通路172と連通している。この排ガス導入口172aは、筐体8内で長手方向に延びている。
さらに、下部誘導板131は、改質器120の上側ケース121の天面から所定の上下方向距離を隔てて配置されており、下部誘導板131と上側ケース121との間、及び、改質器120の貫通孔120bは、貫通孔120bを下方から上方へ向けて通過した排ガスを通過させる排気通路174を形成している。この排気通路174は、改質器120の上方で排気通路173と合流する。
次に、図12を参照して、燃料電池セルユニット16について説明する。図12は、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池セルユニットを示す部分断面図である。
図12に示すように、燃料電池セルユニット16は、燃料電池セル84と、この燃料電池セル84の両端部にそれぞれ接続されたキャップである内側電極端子86とを備えている。
燃料電池セル84は、上下方向に延びる管状構造体であり、内部に燃料ガス流路88を形成する円筒形の内側電極層90と、円筒形の外側電極層92と、内側電極層90と外側電極層92との間にある電解質層94とを備えている。この内側電極層90は、燃料ガスが通過する燃料極であり、(−)極となり、一方、外側電極層92は、空気と接触する空気極であり、(+)極となっている。
燃料電池セル84の上端側と下端側に取り付けられた内側電極端子86は、同一構造であるため、ここでは、上端側に取り付けられた内側電極端子86について具体的に説明する。内側電極層90の上部90aは、電解質層94と外側電極層92に対して露出された外周面90bと上端面90cとを備えている。内側電極端子86は、導電性のシール材96を介して内側電極層90の外周面90bと接続され、さらに、内側電極層90の上端面90cとは直接接触することにより、内側電極層90と電気的に接続されている。内側電極端子86の中心部には、内側電極層90の燃料ガス流路88と連通する燃料ガス流路細管98が形成されている。
この燃料ガス流路細管98は、内側電極端子86の中心から燃料電池セル84の軸線方向に延びるように設けられた細長い細管である。このため、マニホールド66(図9参照)から、下側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98を通って燃料ガス流路88に流入する燃料ガスの流れには、所定の圧力損失が発生する。従って、下側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98は、流入側流路抵抗部として作用し、その流路抵抗は所定の値となるように設定されている。また、燃料ガス流路88から、上側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98を通って燃焼室18(図9参照)に流出する燃料ガスの流れにも所定の圧力損失が発生する。従って、上側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98は、流出側流路抵抗部として作用し、その流路抵抗は所定の値となるように設定されている。
内側電極層90は、例えば、Niと、CaやY、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニアとの混合体、Niと、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリアとの混合体、Niと、Sr、Mg、Co、Fe、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレードとの混合体、の少なくとも一種から形成される。
電解質層94は、例えば、Y、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニア、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリア、Sr、Mgから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレート、の少なくとも一種から形成される。
外側電極層92は、例えば、Sr、Caから選ばれた少なくとも一種をドープしたランタンマンガナイト、Sr、Co、Ni、Cuから選ばれた少なくとも一種をドープしたランタンフェライト、Sr、Fe、Ni、Cuから選ばれた少なくとも一種をドープしたランタンコバルタイト、銀、などの少なくとも一種から形成される。
次に、図13を参照して、燃料電池セルスタック14について説明する。図13は、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池セルスタックを示す斜視図である。
図13に示すように、燃料電池セルスタック14は、16本の燃料電池セルユニット16を備え、これらの燃料電池セルユニット16は、8本ずつ2列に並べて配置されている。
各燃料電池セルユニット16は、下端側がセラミック製の長方形の下支持板68(図9参照)により支持され、上端側は、両端部の燃料電池セルユニット16が4本ずつ、概ね正方形の2枚の上支持板100により支持されている。これらの下支持板68及び上支持板100には、内側電極端子86が貫通可能な貫通穴がそれぞれ形成されている。
さらに、燃料電池セルユニット16には、集電体102及び外部端子104が取り付けられている。この集電体102は、燃料極である内側電極層90に取り付けられた内側電極端子86と電気的に接続される燃料極用接続部102aと、空気極である外側電極層92の外周面と電気的に接続される空気極用接続部102bとを接続するように一体的に形成されている。また、各燃料電池セルユニット16の外側電極層92(空気極)の外表面全体には、空気極側の電極として、銀製の薄膜が形成されている。この薄膜の表面に空気極用接続部102bが接触することにより、集電体102は空気極全体と電気的に接続される。
さらに、燃料電池セルスタック14の端(図13では左端の奥側)に位置する燃料電池セルユニット16の空気極には、2つの外部端子104がそれぞれ接続されている。これらの外部端子104は、隣接する燃料電池セルスタック14の端にある燃料電池セルユニット16の内側電極端子86に接続され、上述したように、128本の燃料電池セルユニット16の全てが直列接続されるようになっている。
次に、図14及び図15を参照して、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュール内のガスの流れについて説明する。図14は、図9と同様の、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールを示す側面断面図であり、図15は、図10と同様の、図9のIII−III線に沿った断面図である。図14及び図15は、それぞれ、図9及び図10中にガスの流れを示す矢印を新たに付加した図であり、説明の便宜上、断熱材7を取り除いた状態の図を示している。図中、実線矢印は燃料ガスの流れ、破線矢印は発電用空気の流れ、一点鎖線矢印は排ガスの流れを示す。
図14に示すように、水及び原燃料ガス(燃料ガス)は、蒸発器140の長手方向の一端側に連結された燃料供給配管63から蒸発器140の上層に設けられた蒸発部140B内に供給される。蒸発部140Bに供給された水は、蒸発器140の下層に設けられた排気通路部140Aを流れる排ガスにより加熱され水蒸気となる。この水蒸気と、燃料供給配管63から供給された原燃料ガスとが、蒸発部140B内を下流方向に流れて行き、混合部140C内で混合される。混合部140C内の混合ガスは、下層の排気通路部140Aを流れる排ガスにより加熱される。
混合部140C内で形成された混合ガス(燃料ガス)は、混合ガス供給管112を通って、筐体8内の改質器120に供給される。混合ガス供給管112は、排気通路部140A,排気管171,及び排気通路172を順に通過しているため、これらの通路を流れる排ガスにより、混合ガス供給管112内の混合ガスは更に加熱される。
混合ガスは、改質器120内の混合ガス受入部120A内に流入し、ここから仕切り板123aを通過して改質部120Bに流入する。混合ガスは、改質部120Bにおいて改質されて燃料ガスとなる。こうして生成された燃料ガスは、仕切り板123bを通過して、ガス排出部120Cに流入する。
更に、燃料ガスは、ガス排出部120Cから燃料ガス供給管64と水添脱硫器用水素取出管65とに分岐する。そして、燃料ガス供給管64に流入した燃料ガスは、燃料ガス供給管64の水平部64aに設けられた燃料供給孔64bからマニホールド66内に供給され、マニホールド66から各燃料電池セルユニット16内に供給される。
また、図14及び図15に示すように、発電用空気は、発電用空気導入管74から空気通路161aに供給される。発電用空気は、空気通路161a,161b内において、プレートフィン162,163を通過する際に、これらプレートフィン162,163の下部の筐体8内に形成された排気通路172,173を通過する排ガスとの間で効率的な熱交換を行い、加熱されることとなる。特に、排気通路172内には、空気通路161aのプレートフィン162に対応してプレートフィン175が設けられているので、発電用空気は、プレートフィン162とプレートフィン175とを介して、排ガスとより効率的な熱交換を行う。この後、発電用空気は、筐体8の側板8bの下部に設けられた複数の吹出口8fから燃料電池セル集合体12に向けて発電室10内に噴射される。なお、本実施例では、燃料電池セル集合体12の側方部位には排気通路が形成されていないため、この部位において発電用空気と排ガスとの間の熱交換は行われない。したがって、燃料電池セル集合体12の側方部位において、空気通路161b内の発電用空気に上下方向の温度勾配が生じ難くなっている。
また、発電室10内で発電に利用されなかった燃料ガスは、図15に示すように、燃焼室18で燃焼されて排ガス(燃焼ガス)となり、筐体8内を上昇していく。具体的には、排ガスは、排気通路173と排気通路174とに分岐して、改質器120の外側面と筐体8の側板8bとの間、及び、改質器120の貫通孔120bから改質器120と排ガス誘導部材130との間をそれぞれ通過する。このとき、排気通路174を通過する排ガスは、改質器120の貫通孔120bの上方に配置された凸状段部131aによって幅方向に二分され、排ガス誘導部材130の下部に留まることなく排気通路173に向けて誘導され、排気通路173を流れる排ガスに素早く合流される。
その後、排ガスは、排ガス導入口172aから排気通路172に流入する。排気通路172内では、排ガスは、排気通路172を水平方向に流れていき、筐体8の天板8aの中央に形成された排ガス排出口111から流出する。
なお、排ガスが排気通路173を上方へ流れていく際に、空気通路161b内に設けられたプレートフィン163を介して、発電用空気と排ガスとの間で熱交換が行われる。また、排ガスが排気通路172を水平方向に流れていく際に、排気通路172内に設けられたプレートフィン175と、このプレートフィン175に対応して空気通路161a内に設けられたプレートフィン162とを介して、発電用空気と排ガスとの間で効率的な熱交換が行われる。このようにして、排ガスの熱により発電用空気が昇温される。
そして、排ガス排出口111から流出した排ガスは、筐体8の外部に設けられた排気管171を通過して蒸発器140の排気通路部140Aに流入し、排気通路部140Aを通過した後、蒸発器140から排ガス排出管82へ排出される。排ガスは、蒸発器140の排気通路部140Aを流れる際に、上述したように、蒸発器140の混合部140C内の混合ガス及び蒸発部140B内の水と熱交換を行う。
次に、図16〜図20を参照して、本実施例の改質器の作用について説明する。図16は、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールの上部の部分断面図であり、図17は、改質器の周囲を流れる排ガスの説明図であり、図18及び図19は、それぞれ改質器及び排ガス誘導部材の側面断面斜視図及び正面断面斜視図であり、図20は、改質器の貫通孔を流れる排ガスの説明図である。
図16に示すように、発電室10内に供給された発電用空気は、上方へ向けて移動し(図16の破線矢印参照)、燃焼室18でオフガスを燃焼させて排ガスとなる。改質器120に貫通孔120bが形成されていない場合には、排ガスは、燃焼室18から、排気通路173(筐体8の側板8bの内面に沿って延びる)のみを通って、筐体8内の上部へ向けて移動することになる。この場合、発電用空気の流路分布は、燃料電池セル集合体12に対して、上面視幅方向の両端部付近に偏ったものとなり、中央部分の燃料電池セルユニット16への空気供給が十分でなくなり、この部分の燃料電池セルユニット16を劣化させてしまうおそれがあった。
そこで、本実施例では、改質器120に貫通孔120bを設けることにより、排気通路174(改質器120の貫通孔120bから改質器120と排ガス誘導部材130との間に延びる)を形成している。これにより、本実施例では、排ガスは、燃焼室18から、排気通路174と排気通路173とに分岐して、筐体8内の上部へ向けて移動することができる(図17参照)。
また、本実施例では、特に、排気通路174と排気通路173を流れる排ガスの流量比が所定値になるように、特定的には、排気通路173よりも排気通路174を流れる排ガスの流量が大きくなるように、排気通路173の通路断面積,改質器120の上側での排気通路174の通路断面積,貫通孔120bの開口面積や角部R形状,後述する連結凹部等が寸法設計されている。これにより、改質器120と燃料電池セル集合体12との距離が接近していたとしても、排ガスを確実に排気通路174へ流すことができる。このため、本実施例では、このような排ガスの流れに伴い、発電用空気の流れは、上面視で燃料電池セル集合体12の幅方向の両端部付近に偏ることなく、中央部分へも流れるため、発電室10内での発電用空気の空気供給量のムラが抑制され、発電用空気の流れが均等化され易くなる。
また、本実施例では、改質器120は、その底面に衝突する排ガスによって加熱された後、排気通路173を通過する排ガスにより幅方向の側方から加熱されると共に、貫通孔120bを通過する排ガスにより中央部からも加熱される。このように、本実施例では、排ガスによる改質器120の加熱を効率良く行うことができる。
また、本実施例では、上面視で改質器120の貫通孔120bと筐体8の排ガス排出口111とが少なくとも部分的に重なり合うように形成されている。より好適には、上面視で排ガス排出口111は、貫通孔120bの点対称な位置である、貫通孔120bの長手方向及び幅方向の中央部に配置されている。また、上面視で排ガス排出口111及び貫通孔120bは、燃料電池セル集合体12の中央部分に配置されている。
仮に、排ガス排出口111が、上面視で貫通孔120bに対して幅方向にずれて配置されている場合には、貫通孔120bから排ガス排出口111への排ガスの流れが、少なくとも幅方向において不均等又は非対称になる。そして、このような排ガスの流れに伴って、発電用空気の流れも幅方向において不均等になる。しかしながら、本実施例では、排ガス排出口111と貫通孔120bが上面視で筐体8の中央部分に配置され、且つ、互いに重なり合う構成となっているため、貫通孔120bから排ガス排出口111への排ガスの流れが、少なくとも幅方向において均等になり、発電用空気の流れも幅方向において均等になる。なお、改質器120も上面視で筐体8の中央位置に配置されている。これにより、発電用空気の流路分布の偏りが抑制されて、中央部分及び両端部付近を含んで略均等に燃料電池セルユニット16へ発電用空気を十分に供給することができるため、燃料電池セルユニット16の劣化を抑制することが可能となる。
また、本実施例では、改質器120の幅方向において、排ガスの流量が対称(線対称)となるように、即ち、貫通孔120bを挟んで両側の排気通路173の流量が均等で流路分布の偏りがなくなるように、貫通孔120bは、上面視で改質器120を少なくとも幅方向に略等分に区分けするように線対称に形成されている。なお、本実施例では、貫通孔120bは、上面視で改質器120を長手方向にも略等分に区分けするように線対称に形成されている。
また、本実施例では、図18及び図19に示されているように、改質器120の貫通孔120bは、上面視略長円形であり、長手方向に延びるように形成されている。また、改質器120のハウジングは、上側ケース121及び下側ケース122からなる。上側ケース121及び下側ケース122の各々には、幅方向の両端部から貫通孔120bを連結するように内方へ窪んだ連結凹部121a,122aが形成されている。本実施例では、連結凹部121a,122aは、それぞれ長手方向に離間して2つずつ形成されている。
連結凹部122aは、燃焼室18から上昇してきた排ガスが改質器120の下側ケース122の底面に衝突すると、この排ガスを幅方向の両側、即ち、貫通孔120b(排気通路174)及び筐体8の側板8bに沿った排気通路173に誘導する。これにより、本実施例では、排気通路173に排ガスの流れが偏ることなく、貫通孔120bに排ガスを積極的に供給することが可能となる。
また、連結凹部121a,122aは、改質器120の内部空間へ向けて突出している。具体的には、連結凹部121a,122aは、改質器120内の改質部120Bの流路を狭めるように内部空間へ向けて突出している。このため、混合ガスは、連結凹部121a,122aによる突出部分によって流路を変更しながら改質部120Bを流れるので、混合ガスと改質触媒との接触機会及び接触時間が増える。これにより、本実施例では、混合ガスの改質効率を向上させることができる。さらに、改質触媒は改質器120の周囲を流れる排ガスにより所定温度まで昇温されるが、混合ガスと改質触媒との接触機会・接触時間が増えることにより、昇温した改質触媒によって混合ガスを効率良く加熱することができる。
また、本実施例では、上側ケース121及び下側ケース122は、同一の原ケース部材から形成されている。即ち、原ケース部材は、金属材料を所定の型を用いて成形(例えば、絞り加工)したものである。そして、同一の原ケース部材を加工することにより、上側ケース121と下側ケース122がそれぞれ形成される。このため、低コスト化と組み立て性の向上を両立することができる。また、改質器120のケースを1パーツ構成とすると、絞り加工では嵩高のケースを形成できないが、本実施例では、改質器120のケースを上側ケース121及び下側ケース122による2パーツ構成としているため、嵩高なケースを形成することができる。このため、容積を同一とした場合には、より底面積の小さな小型の改質器とすることができる。
上側ケース121と下側ケース122は、それぞれ外周側のフランジ部121b,122bと、貫通孔120bを形成する内周側のフランジ部121c,122cを有しており、これらフランジ部を重ね合せた状態で溶接固定されている。外周側のフランジ部121b,122bは、同一の幅を有しており、ケースの側方から容易に溶接作業を行うことが可能である。これに対して、内周側のフランジ部121c,122cが同一の幅を有していた場合には、これらフランジ部を側方から溶接作業を行うことは困難であり、組み立て性が悪い。このため、本実施例では、内周側のフランジ部121cは、フランジ部122cよりも幅が狭くなるように原ケース部材から加工されている(図19参照)。このため、フランジ部121c,122cは、これらフランジ部の段差を利用して上側から溶接作業を容易に行うことが可能となり、組み立て性を向上させることができる。
また、上側ケース121及び下側ケース122は、その内側面の角部(貫通孔120bの角部を含む)は、所定の曲率半径を有するR形状となるように湾曲形状とされている(図18及び図17の破線部A参照)。曲率半径は、1.0mm〜30mmが好ましい。このため、本実施例では、ガスが改質器120の内部を通過する際に、角部にガスが滞留することが防止されるので、容器内にデッドスペースがなくなり改質触媒に対して均一にガスを流通させ易くなる。
また、貫通孔120bの周面と下側ケース122の下面との接続部分又は角部は、貫通孔120bの周縁(連結凹部122aの部分も含む)にわたって、所定の曲率半径となるようにR形状に形成されている(図19の破線部A参照)。即ち、図20に示されているように、改質器120のケース断面は、改質器120の底面から貫通孔120bの周面(側面)にかけて、外側に向けて凸状となるR形状となっている。
貫通孔120bの周面と下側ケース122の底面との角部が所定の曲率半径の断面円弧状に形成されていることにより、下側ケース122に衝突した排ガスは貫通孔120bに向けて誘導され易くなる。そして、このような排ガスの流れに引っ張られて、発電用空気も貫通孔120bに向けて誘導される。しかしながら、曲率半径が大きくなり過ぎると、貫通孔120bへ誘導される発電用空気が多くなり過ぎて、改質器120の外周側を通過する発電用空気が少なくなり過ぎ、発電室10内での発電用空気の流路分布が不均等になってしまう。
このため、本実施例では、排気通路173と排気通路174での発電用空気の流量比が適宜な値になるように、角部の曲率半径が1.0mm〜30mmに設定されており、これにより、中央部分及び周縁部分に配置された燃料電池セルユニット16にそれぞれ十分な発電用空気を行き渡らせることができる。
次に、図16を参照して、本実施例の排ガス誘導部材の作用について説明する。
本実施例では、蒸発器140を筐体8の外部に配置しており、この配置により、筐体8内で水の蒸発熱による局所的な温度低下(排ガスの温度低下を含む)を防止し、排ガスと発電用空気との熱交換をより効率的に行うように構成されている。したがって、本実施例では、燃料電池セルユニット16の側方部分で熱交換を行うことを回避して、筐体8の天板8a付近の限定された部位のみで実質的な熱交換を行うことを可能としている。
このため、本実施例では、天板8aを挟んでその上下に空気通路161a,排気通路172が形成され、この部分で実質的な熱交換が行われるように構成されている。しかしながら、装置の小型化を図る場合には、天板8aの面積も小さくなるため、十分な熱交換を行うための面積が確保できなくなるおそれがある。そこで、本実施例では、排気通路172の入口と出口における排ガスの温度差を可能な限り大きく維持することにより、高い熱交換効率を達成するように構成している。
このため、本実施例では、排ガス誘導部材130を採用している。排ガス誘導部材130は、貫通孔120bを通過して上昇してきた排ガスを、貫通孔120bと向かい合うように下方に向けて突出する凸状段部131aに衝突させ、幅方向に方向付けて、速やかに排ガス導入口172aに誘導する。これにより、排ガスは、排ガス誘導部材130の底面付近に滞留することなく、素早く排ガス導入口172aに向けて誘導される。
排ガス誘導部材130の上部には熱交換部として機能する排気通路172が形成されているため、排ガス誘導部材130の上部の排ガスは下部の排ガスよりも低温である。したがって、排気通路174内で排ガスが排ガス誘導部材130の底面付近に滞留すると、排ガス誘導部材130を介して排気通路172内の排ガスとの間で熱交換が生じて、排気通路174内の排ガスの温度が低下するおそれがある。また、排気通路174内の排ガスは、改質器120の上面や排ガス誘導部材130の下面を通して熱を奪われるおそれがある。しかしながら、本実施例では、排ガス誘導部材130の底面に凸状段部131aを設けたことにより、改質器120の貫通孔120bを通過して上昇してきた高温の排ガスを、排ガス誘導部材130の底面付近に滞留させることなく、速やかに側方に誘導することができるので、高い温度を維持したまま排ガス導入口172aに到達させることが可能となる。
また、排気通路172では、幅方向の両端部(排気通路172の入口である排ガス導入口172a)から中央部(特に、排気通路172の出口である排ガス排出口111)に向けて排ガスが流れる際に、発電用空気との熱交換が行われるため、排ガス誘導部材130の凹部132a付近(図16の破線部A参照)での排ガスの温度が最も低くなる。特に、凹部132aの長手方向の中央部分に配置された排ガス排出口111付近の温度が最も低くなる。一方、排気通路174では、改質器120の貫通孔120bの上方、即ち、排ガス誘導部材130の凸状段部131a付近(図16の破線部B参照)の温度が最も高くなる。
最も温度が低い破線部Aの領域と最も温度が高い破線部Bの領域(図16参照)とは、排ガス誘導部材130を介して上下に位置するため、直線的な離間距離は小さい。このため、これらの領域間で熱交換が行われてしまうと、排ガスの入口温度が低下するおそれがある。そこで、本実施例では、排ガス誘導部材130のケース部材内にガス溜135(ガス室)を形成し、このガス溜135を断熱材として機能させている。これにより、本実施例では、排ガス誘導部材130の上下の空間(即ち、排気通路172と排気通路174)との間、特に図16の破線部A及びBの領域間の熱交換が遮断されるため、改質器120の貫通孔120bを通過して上昇してきた高温の排ガスの温度低下が防止され、高温状態に維持したまま排ガス導入口172aへ流出させて、排ガスの入口温度を高温に維持することができる。
また、排ガス誘導部材130が断熱材として機能するため、排気通路172内の排ガスの熱が排ガス誘導部材130によって奪われることが抑制され、排気通路172内の排ガスと空気通路161a内の発電用空気との間の熱交換を促進させることができる。
さらに、排気通路172において、排ガス誘導部材130の上部誘導板132が熱反射板として機能するため、上部誘導板132からの輻射熱を排ガス及び空気に与えることができる。これにより、本実施例では、熱交換部でのより高い熱交換効率を達成することができる。
また、排ガス誘導部材130は、伝熱性を有する部材(例えば、金属材料等)で形成されており、それ自体が熱伝導させる。したがって、高温の排ガスが排ガス誘導部材130の凸状段部131aに衝突することにより凸状段部131aが加熱されると、凸状段部131aから排ガス誘導部材130の他の部位への熱伝導を完全に遮断することはできない。このため、排ガス誘導部材130の上面への熱伝導も生じ得る。そうすると、排ガス誘導部材130の上面において、熱交換部を構成する排気通路172の上流側と下流側の温度差が縮小され、熱交換効率の向上に不利となる。
そこで、本実施例では、排ガス誘導部材130の上面のうち排ガスの温度が最も低くなる排気通路172の下流側の部位(即ち、幅方向の中央部分)に凹部132aを形成することにより、排気通路172内で排ガスの本流部分が通過する部分(凹部132aが形成された部位以外の通路高さ位置であり、図16ではプレートフィン175が位置する高さ位置)と排ガス誘導部材130の凹部132aの底面との間の距離を大きくしている。これにより、排気通路172の下流側の部位において、排ガスと排ガス誘導部材130との間で熱交換が起き難くなり、凸状段部131aから凹部132aへの熱伝導が抑制される。即ち、凹部132aが熱伝導により一旦昇温した後は、凹部132a付近で排ガスとの熱交換が起き難いため、凹部132aの温度は低下し難くなる。これにより、本実施例では、熱交換部でのより高い熱交換効率を達成することができる。
また、混合ガス供給管112は、排ガス排出口111から筐体8内を通って、改質器120へ配管されている。このため、混合ガス供給管112内の混合ガスを筐体8内で予熱することができるが、この予熱により排ガスの熱が奪われるため、熱交換効率の向上にとって不利となる。そこで、本実施例では、排ガスの温度が最も低くなっている排気通路172の下流側にある排ガス誘導部材130の凹部132a内に混合ガス供給管112を配置することにより、熱交換部での熱交換前の高温の排ガスではなく、熱交換後の低温の排ガスによって混合ガス供給管112を昇温させるように構成されている。これにより、排ガスの熱が混合ガス供給管112によって過剰に奪われることが抑制され、混合ガスを予熱する効率(熱交換効率)を低減することができる。
次に、図21〜図26を参照して、本実施例の熱交換器の作用について説明する。図21は、本発明の一実施例による固体酸化物形燃料電池装置の熱交換部の横断面図であり、図22は、筐体の天板と排気管の接続部分の説明図であり、図23は、筐体の天板上の発電用空気供給通路の説明図であり、図24は、筐体の天板下の排気通路の説明図であり、図25は、プレートフィンの斜視図であり、図26は、空気通路カバーの側板と筐体の側板との間に配置されたプレートフィンの説明図である。
図21に示すように、空気通路カバー160は、筐体8に対して、長手方向の一端側(図21の右側)にやや偏った位置に取り付けられている。具体的には、筐体8の長手方向の他端側では、水添脱硫器用水素取出管65が天板8aを貫通して上方に延びているが、空気通路カバー160は、水添脱硫器用水素取出管65を避けて筐体8の長手方向の一端側にずらして配置されている。これにより、空気通路カバー160には、水添脱硫器用水素取出管65を貫通させるための貫通孔を設けることが不要になる。また、空気通路カバー160に貫通孔を設けた場合には、水添脱硫器用水素取出管65を貫通孔において溶接等により気密的に固定する必要があるが、このような複雑な加工工程も不要となる。
また、図21に示すように、空気通路カバー160の天板160aの一端側の端部中央部分には、開口部165が形成されており、この開口部165を覆うように流路方向調整部164が固定されている。発電用空気導入管74を流れてきた発電用空気は、流路方向調整部164を介して開口部165を通って空気通路161a内へ供給される。発電用空気導入管74は、少なくともその供給側端部が、空気通路カバー160の天板160aの長手方向に沿って水平に延びている(図11参照)。なお、本実施例では、発電用空気導入管74の供給側端部が天板160a又は天板8aと平行に延びているが、先端側が下がるように角度付けされていてもよい。
流路方向調整部164は、発電用空気導入管74を連結するための略半円形状の取付部164aと、上方に突出するように形成された凸状流路部164bとを有する流路部材であり、天板160aの開口部165を塞ぐように取り付けられている。凸状流路部164bは、取付部164aから発電用空気の進行方向に沿って徐々に略半円形状の断面が相似的に縮小するカバー部材であり、内部に空気流路を形成している。したがって、内部空気流路は、先端側ほど上面が低くなり且つ幅も狭くなる。また、凸状流路部164bの下部は、開口部165を介して空気通路161aと連通している。
天板160aの下に形成された空気通路161aは、幅方向寸法及び長手方向寸法は大きいが、通路の高さは低くなるように形成されている。このため、筐体8の天板8aと空気通路カバー160の天板160aとの間の距離(通路の高さ)は、発電用空気導入管74の径寸法よりも小さいので、発電用空気導入管74を空気通路161aの高さ部分で空気通路カバー160に連結することは困難であり、仮に連結することができたとしても圧力損失が大きくなる。
また、発電用空気導入管74を上下方向に延びるように配置し、上方から開口部165を通して空気通路161a内に発電用空気を供給した場合には、発電用空気が空気通路161aの下面に衝突し、側方の通路空間に向けて分散し難くなる。このため、発電用空気を空気通路161aの全域にムラなく供給することが困難となり、局所的に熱交換効率が低下する部位が生じるため、全体として熱交換効率が低下してしまう。
そこで、本実施例では、発電用空気導入管74の供給側端部を、流路方向調整部164を介して空気通路カバー160の天板160aに連結している。このように構成することにより、流路方向調整部164を別部材として空気通路カバー160に組み付けることが可能となると共に、発電用空気導入管74を空気通路カバー160に連結する組み付け性が向上される。また、流路方向調整部164を空気通路カバー160に予め組み付けておき、その後、空気通路カバー160を筐体8に組み付けることが可能である。
しかしながら、この構成では、発電用空気導入管74が空気通路161aの上方にずれて位置することになり、発電用空気導入管74と空気通路161a内の流路方向とは長手方向成分において略平行であるが、上下方向に離間することになる。このため、流路方向調整部164は、発電用空気導入管74の供給側端部から離れるに従って、内部流路高さが低くなるように形成されている。これにより、凸状流路部164bは、発電用空気導入管74から供給される発電用空気の流路方向を徐々に下方に向けて変更し、空気通路161aの流路方向に対して緩やかな角度に角度付けて空気通路161aへ発電用空気を送り出すことができる。
さらに、凸状流路部164bは、発電用空気導入管74の供給側端部から離れるに従って、内部流路高さが低くなることに加えて、内部流路幅が狭くなるように形成されている(図11参照)。したがって、凸状流路部164bは、進行方向に対して流路断面積が徐々に小さくなる。このため、発電用空気は、流路方向調整部164内で大きな抵抗を受けることなく、徐々に増速される。これにより、空気通路カバー160の長手方向の一端側から空気通路161aに供給された発電用空気は、空気通路カバー160の長手方向の他端側まで到達可能であり、空気通路161aの全域に発電用空気をムラなく供給することができる。
また、流路方向調整部164を用いない場合には、発電用空気導入管74から流路高さの低い空気通路161aへの流入面積が小さくなるため、上述のように、圧力損失が大きくなってしまうが、流路方向調整部164を用いることにより、大きな流入面積を確保することができる。このため、本実施例では、圧力損失を小さくして、空気通路161aにおいて、空気通路カバー160の長手方向の他端側まで発電用空気をスムーズに供給することができる。
また、空気通路161a内には、排気管171の両側に筐体8の長手方向に沿って2つの空気分配部材166が略平行に配置されている(図22、図23参照)。プレートフィン162は、空気分配部材166に対して、空気通路161aの幅方向外側に配置されており、したがって、2つの空気分配部材166の間には、プレートフィン162のようなガスが移動する際の抵抗となる部材(排気管171を除く)が存在しない空間が形成される。
空気分配部材166は、空気通路カバー160の天板160aの長手方向の略全体の長さ範囲にわたって空気通路161aを区画するように延びる長尺部材である。空気分配部材166は、長手方向に離間して所定間隔で形成された多数の貫通孔を有し、この貫通孔により空気通路161aを幅方向に連通している(図21参照)。また、空気分配部材166は、天板8aと天板160aとを連結している(図22参照)。
図23に示すように、流路方向調整部164を介して供給された発電用空気は、空気通路カバー160の一端側(図23の右側)から他端側に向けて2つの空気分配部材166の間を流れる。2つの空気分配部材166の間は、プレートフィンのような物理的な抵抗がないため、流路方向調整部164によって流速を速められて空気通路161a内に供給された発電用空気は、空気通路カバー160の他端側まで到達可能である。そして、発電用空気は、空気分配部材166の貫通孔を通って幅方向へ移動する。
空気分配部材166の貫通孔を通過した発電用空気は、プレートフィン162,天板8a,排気通路172内のプレートフィン175を介して、排ガスとの間で熱交換が行われ昇温される。その後、発電用空気は、空気通路161aの幅方向の両端部に到達し、空気通路161bを経由して、筐体8の側板8bに形成された吹出口8fから発電室10内へ噴射される。
流路方向調整部164は、空気通路カバー160の天板160aの4つの端辺のうち、空気通路161bに連通する端辺(長手方向に延びる辺)とは異なる端辺(幅方向に延びる辺)に配置されている。このため、本実施例では、発電用空気を天板8a上の空気通路161a内で長手方向に沿って供給しつつ幅方向に供給することにより、その後、側板8b上の空気通路161bに対して長手方向において均等に発電用空気を供給することができる。
本実施例では、筐体8の外側から空気通路カバー160を組み付けて固定することにより、筐体8外に空気通路161a,161bを容易に形成することができる(図11参照)。また、筐体8の天板8a及び側板8b上に予めプレートフィン162,163を配置した後に、空気通路カバー160を配置することが可能であり、プレートフィン162,163の組み付け性も良好である。
また、筐体8に対して空気通路カバー160を外部から機械溶接を適用し固定することが可能であるため、量産化を図ることができる。特に、本実施例では、空気通路カバー160が共に矩形状の天板160a及び側板160bを備えているため、外郭が直線的に形成されており、自動機械による溶接の適用が容易である。
このように、本実施例では、空気通路の形成のための作業性が良好となり、製造コストを低減することが可能である。
また、本実施例では、筐体8内には排気通路のみを形成すればよくなるため、製造が容易になる。更に、筐体8内に排気通路が位置するので、排ガスが筐体8外に漏洩することを防止することができる。一方、空気通路は筐体8外に位置するが、空気通路の気密性が確保できなくなった場合でも、発電用空気が筐体8外に漏洩するだけに留めることができる。
また、本実施例では、図22に示すように、筐体8の天板8aの排ガス排出口111には排気管171が固定されている。このため、空気通路カバー160の開口部167に排気管171を挿入することにより、筐体8に対して空気通路カバー160を位置決めすることができるので、良好な組付け性を確保することができる。
さらに、空気通路カバー160の開口部167には、その周縁部が上方へ突出するように湾曲されることにより環状部167aが形成されている。したがって、環状部167aの曲面に沿って排気管171を開口部167に容易に挿入することができる。
また、環状部167aと排気管171とを固定する際に、環状部167aが溶接を行う際の接続しろとなる。このため、本実施例では、環状部167aのような接続しろが無い場合と比べて、空気通路カバー160の開口部167と排気管171の周面とをより確実に溶接によって固定することができる。
このように、本実施例では、開口部167に上方へ突出する環状部167aを設けたことにより、空気通路カバー160を筐体8に組み付ける際の作業性を向上させることができる。
本実施例では、上述のように、燃料電池セルユニット16の側方部分での熱交換を行うことを回避して、筐体8の天板8a付近で実質的な熱交換を行うこととしている。この場合、天板8aの面積は燃料電池セルユニット16の側方の側板8bの面積よりも小さくなるため、十分な熱交換を行うための面積が確保できないおそれがある。しかしながら、本実施例では、小さな面積でも十分な熱交換を行うことができるように、上述の排ガス誘導部材130に加えて、熱交換距離延長部材176を設けている。
図24に示すように、排ガス誘導部材130の上部誘導板132上には、混合ガス供給管112及び凹部132aを挟んで幅方向の両側にプレートフィン175が配置されている。また、これらプレートフィン175の長手方向に延びる中央側の端辺に沿って、その内側に熱交換距離延長部材176が配置されている。2つの熱交換距離延長部材176は、長手方向に沿って略平行、且つ、排気ガス排出口111に対して対称に配置されている。熱交換距離延長部材176は、その長さが天板8aの長手方向長さの略半分である長尺な板状部材であり、その下端部が上部誘導板132に固定されると共に、上端部が天板8aに当接されている(図22参照)。
排気通路173,174から排ガス導入口172aを介して排気通路172へ供給された排ガスは、天板8aの略中央部分に設けられた排ガス排出口111から排出される。したがって、熱交換距離延長部材176が無い場合には、排ガスの流れは、排ガス導入口172aから排ガス排出口111へ直接的に向かうようになり、排気通路172の一部に排ガスの流れが偏ってしまい、排ガスから十分な熱量をプレートフィン175に伝えることができない。その結果、排ガスと発電用空気との間の熱交換を十分に行うことができない。
そこで、本実施例では、排ガス排出口111を挟んで2つの熱交換距離延長部材176を配置することにより、排ガスを迂回させて排ガス排出口111へ導くように構成されている。具体的には、排ガスは、排ガス導入口172aからプレートフィン175を通過しつつ、排気通路172の幅方向の中央部に向けて移動する。ところが、排ガス排出口111の両側には長手方向に沿って熱交換距離延長部材176が配置されているので、排ガスは、熱交換距離延長部材176に衝突し、その長手方向の一端側又は他端側に迂回して、2つの熱交換距離延長部材176の間の空間に到達し、さらにこの空間を通過して排ガス排出口111に到達する。このように、本実施例では、排ガスに熱交換距離延長部材176を迂回させることにより、排気通路172において排ガスが流れる距離が延長されると共に、排気通路172の全面で熱交換が可能となる。これにより、排ガスから十分な熱量を空気通路161a内の発電用空気に伝えることが可能となり、その結果、排ガスと発電用空気との間の熱交換効率を向上させることができる。
また、熱交換距離延長部材176は、その上端部が天板8aに当接されているので(図22参照)、排ガスの熱を天板8aに直接的に伝導させて、空気通路161a内の発電用空気を昇温させることができる。
さらに、空気通路161aに供給された発電用空気は、排気管171の外周壁に衝突するため、排気管171の周囲付近は、空気密度が他の領域よりも高くなり(図22の破線部A参照)、排気管171は冷却される。一方、熱交換距離延長部材176の上端部は、排気管171(及び排ガス排出口111)付近の天板8aと当接している(図22、図24参照)。このため、熱交換距離延長部材176から温度が低下された排気管171への熱伝導が促進されるので、より効率的に空気通路161a内の発電用空気を昇温させることが可能である。
次に、図25に示すように、プレートフィン162,163,175は、矩形状の薄い金属板をプレス加工することにより形成されており、平面部200と、平面部200に所定間隔で形成され、平面部200の両面側に向けてそれぞれ突出する突出部202とを備えている。突出部202は、平面部200の一部を切り欠いて台形状に展伸させたものであり、傾斜部202aと天板部202bからなる。突出部202の傾斜部202aと天板部202bは、平面部200から離間しており、離間した部位に開口202cが形成されている。このように形成されたプレートフィンでは、平面部200の両側面に沿ってガスが流れる際に、ガスと平面部200とが直接的に熱交換を行う以外に、ガスが突出部202に衝突することにより、ガスと突出部202とが熱交換を行う。これにより、ガスとプレートフィンとの間で効率よく熱交換を行うことができる。
また、ガスと突出部202との衝突により、ガスの流路方向が変更される。具体的には、突出部202の傾斜部202aの外側面(開口202cと逆側の面)又は内側面(開口202c側の面)に衝突することにより、ガスの流路は側方へ変更される。これにより、ガスは、全体としては流路に沿った方向に流れるが、局所的には種々の方向に流れて互いに混じり合うため分散性が向上される。
また、図26に示すように、プレートフィン163は、筐体8の側板8bと空気通路カバー160の側板160bに挟まれて配置されている。プレートフィン163は、側板8bとは突出部202の天板部202bで接触しているが、側板160bとは天板部202bに設けた突起部203を介して接触している。
突起部203は、天板部202bよりも接触面積が小さくなるように形成されており、例えば、天板部202bの一部を外方へ突出させることにより形成することができる。また、突起部203は、熱伝導性の良好なプレートフィンとは別部材とすることもできる。この場合、プレートフィンよりも熱伝導性の低い材料で形成すると好適である。
突起部203は、側板160b側のすべての突出部202の天板部202bに設けられてはおらず、少なくとも1つの天板部202bに設けられている。このため、側板160bに向けて突出する突出部202のうち、ほとんどの突出部202が側板160bと接触せず、1つ又は少数の突出部202のみが突起部203を介して側板160bと接触している。
このように、プレートフィン163は、接触面積が小さく、好ましくは熱伝導性が低い突起部203を介して、側板160bと接触している。このため、プレートフィン163から側板160bを介して外部の断熱材7へ熱を放散させること(熱損失)を抑制することが可能となり、排気通路173の排ガスと空気通路161bの発電用空気との間の熱交換効率より向上させることができる。なお、プレートフィン162でも同様である。
本発明にかかる固体酸化物形燃料電池装置は、断熱材と蓋体との間に空気層を形成した固体酸化物形燃料電池装置において幅広く有用である。
1 固体酸化物型燃料電池装置
2 燃料電池モジュール
7,7a 断熱材
8 筐体
8a 天板
8b 側板
8d,8e 蓋体
9 筐体本体
10 発電室
16 燃料電池セルユニット
18 燃焼室(燃焼部)
63 燃料供給配管
64 燃料ガス供給管(燃料ガス供給通路)
74 発電用空気導入管
82 排ガス排出管
111 排ガス排出口
112 混合ガス供給管
120 改質器
120b 貫通孔(開口部)
121 上側ケース
122 下側ケース
121a,122a 連結凹部
130 排ガス誘導部材
131 下部誘導板
131a 凸状段部
132 上部誘導板
132a 凹部
133,134 連結板
135 ガス溜
140 蒸発器
160 空気通路カバー
160a 天板
160b 側板
161a,161b 空気通路
162,163 プレートフィン
164 流路方向調整部
171 排気管
172a 排ガス導入口
172,173,174 排気通路
175 プレートフィン
176 熱交換距離延長部材
1001 燃料電池モジュール
1002 断熱材
1004 マニホールド
1008 発電室
1010 下支持板
1012 燃料電池セル
1013 筐体
1014 筐体本体
1015 蓋体
1016 主面
1017 折り返し部
1018 空気層
1020 改質器
1022 空気通路カバー
1024 吹出口
1026 燃料供給管
1028 発電用空気導入管
1030 燃焼室
1032 排ガス排出口
1034 水添脱硫器用水素取出管
1036 空気通路(酸素含有ガス通路)
1040 点火装置(点火ヒータ)
1041 点火装置用配管
1042 温度検出装置(温度センサ)
1043 温度検出装置用配管
1044 空気導入管
1046 開口部
1048 突出部

Claims (7)

  1. 原燃料を改質した燃料ガスと酸素含有ガスとの発電反応により発電する複数の燃料電池
    セルを直方体状の筐体内に備えた固体酸化物形燃料電池装置であって、
    前記筐体は、開放面を備えた筐体本体と、前記開放面を塞ぐ蓋体を有するとともに、断
    熱材に覆われ、
    前記蓋体は前記筐体本体の開放面よりも内側に設けられ、前記蓋体と前記断熱材との間
    には空気層が形成される空間が設けられており、
    前記蓋体は、前記開放面を塞ぐための主面と、前記主面の外郭において前記筐体の外方
    に突出する折り返し部と、を有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池装置。
  2. 請求項において、
    前記蓋体は、前記筐体において対向する二側面に設けられていることを特徴とする固体
    酸化物形燃料電池装置。
  3. 請求項において、
    前記筐体の前記蓋体の設けられていない他の側面及び上面に、前記燃料電池セルに供給
    される酸素含有ガスが流れる酸素含有ガス流路が設けられていることを特徴とする固体酸
    化物形燃料電池装置。
  4. 請求項において、
    前記蓋体において対向する二側面に設けられた蓋体は、同一の形状に成形されているこ
    とを特徴とする固体酸化物形燃料電池装置。
  5. 請求項において、
    前記筐体本体と前記蓋体とは、前記筐体の開放面における端部と前記蓋体の折り返し部
    における端部とが溶接により固定されていることを特徴とする固体酸化物形燃料電池装置
  6. 請求項において、
    前記蓋体において複数の部品が貫通挿入されるための複数の開口部が設けられているこ
    とを特徴とする固体酸化物形燃料電池装置。
  7. 請求項において、
    前記蓋体に設けられた前記開口部の外縁を囲み、前記筐体の外部側へ突出する突出部が
    設けられていることを特徴とする固体酸化物形燃料電池装置。
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