JP6587096B2 - 固体酸化物形燃料電池装置 - Google Patents

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Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池装置に関し、特に、原料ガスを改質して得られた燃料ガスと空気との反応により発電する固体酸化物形燃料電池装置に関する。
固体酸化物形燃料電池装置(Solid Oxide Fuel Cell:以下「SOFC」とも言う)は、電解質として酸化物イオン導電性固体電解質を用い、その両側に電極を取り付け、一方の側に燃料ガスを供給し、他方の側に酸化剤ガス(空気、酸素等)を供給して、比較的高温で動作する燃料電池である。
このような固体酸化物形燃料電池装置では、例えば、特許文献1に記載されているように、燃料電池セルの上方に発電に寄与しなかった燃料ガス及び発電用空気を燃焼させる燃焼部が設けられ、燃焼部の上方に原料ガスを水蒸気改質する改質器が設けられている。そして、改質器で改質された燃料ガスは、燃料電池セルの側方を上下方向に延びる燃料ガス供給管を介して、燃料電池セルの下方に設けられたマニホールドに送られ、マニホールドから燃料電池に供給される。
特開2011−18456号公報
ここで特許文献1に記載されているような固体酸化物形燃料電池装置を組み立てる際には、燃料電池セルをモジュール容器内に挿入する際に、燃料電池セルと、改質器とマニホールドとを結ぶ燃料ガス供給管とが干渉してしまう。このため、燃料ガス供給管を上下に分割しておき、燃料電池セルをモジュール容器内に配置した後、管継手により分割された燃料ガス供給管を接続することが行われている(例えば、特許文献1の図面の配管6A、6Bの管継手等を参照)。ここで、管継手は、燃料ガス供給管と熱容量が異なるため、管継手と燃料ガス供給管との間で温度ムラが生じやすい。このような温度ムラが燃料電池セルに伝わると、燃料電池セルの劣化の原因となる。このため、管継手は燃料電池セルと上下方向に離間した燃焼部に配置することが望ましい。
しかしながら、通常の管継手は高温環境下で使用することを想定しておらず、燃料ガス供給管等に比べて耐熱性が低い。このため、管継手が燃焼部の熱を受けてしまうと、管継手が劣化して表面が粉状に剥離してしまう。このような剥離した粉末が燃料電池セルに付着すると、燃料電池セルが汚染されてしまう。また、耐熱性の高い管継手を用いた場合には、コスト高になってしまう。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、耐熱性を有する材料により管継手を構成することなく、燃料電池セルの汚染を抑えることを目的としている。
本発明は、固体酸化物形燃料電池装置であって、発電用空気と、水蒸気改質して得られた燃料ガスとの反応により発電する複数の燃料電池セルと、複数の燃料電池セルを収容するモジュール容器と、モジュール容器内の複数の燃料電池セルの上方に設けられ、複数の燃料電池セルの発電に寄与しなかった燃料ガスを燃焼させ排ガスを生成する燃焼部と、燃焼部の上方に設けられ、原料ガスを水蒸気改質して燃料ガスを生成する改質器と、燃料電池セルに発電用空気を供給するための発電用空気供給手段と、複数の燃料電池セルの下方に位置し、燃料ガスを複数の燃料電池セルの内部流路に供給する燃料ガスマニホールドと、燃料ガスマニホールドへ燃料ガスを供給する流入側配管と、改質器から燃料ガスが供給される流出側配管と、流入側配管と流出側配管とを連結する管継手と、を備え、流入側配管と流出側配管とが管継手により連結されることにより、モジュール容器内を上下方向に延び、改質器から燃料ガスを燃料ガスマニホールドに供給する燃料ガス供給管が構成され、さらに、管継手の全周を包囲する飛散抑制カバーを備える、ことを特徴とする。
このような構成の本発明によれば、飛散抑止カバーにより管継手が包囲されているため、管継手が燃焼部からの熱の影響を受けて表面が粉末として剥離しても、粉末を飛散抑止カバーにより捕捉することができる。これにより、高価な耐熱性のある材料で管継手を構成することなく、管継手から剥離した粉末による燃料電池セルの汚染を防止することができる。
本発明において、好ましくは、飛散抑制カバーは複数の部材からなり、複数の部材を嵌合させることにより、管継手の全周を包囲する。
このような構成の本発明によれば、流入側配管と流出側配管とを管継手により連結した後、飛散抑制カバーを取り付けることができるため、組立作業の作業性を向上することができる。
本発明において、好ましくは、飛散抑制カバーの底部では、複数の部材が重なり合っている。
複数の部材により飛散抑制カバーを構成する場合に、合わせ目から剥離粉末が漏れてしまうおそれがある。これに対して、上記構成の本発明によれば、底部において複数の部材が重なり合っているため、剥離粉末の漏れを防止できる。
本発明において、好ましくは、飛散抑制カバーの複数の部材は、側面又は天面に、複数の部材が嵌合するための嵌合部を有する。
底面に嵌合部が形成されている場合には、嵌合部の隙間から剥離粉末が落下してしまうおそれがある。これに対して、上記構成の本発明によれば、側面又は天面に嵌合部が形成されているため、飛散抑制カバーから剥離粉末が落下することを防止できる。
本発明において、好ましくは、飛散抑制カバーは直方体状に形成され、モジュール容器の内壁面には、燃料電池セル側へと突出する突出面が形成され、飛散抑制カバーの一側面と、突出面とは同一平面上に位置する。
飛散抑制カバーを設けると、この飛散抑制カバーがモジュール容器内における燃焼ガスの流れを乱すおそれがある。このように燃焼ガスの乱れが生じると、その影響は上流側へも広がり、燃料電池セルに発電用空気が均等に送られなくなり、燃料電池セルに温度ムラが生じることとなる。これに対して、上記構成の本発明によれば、剥離抑制カバーの一側面と、モジュール容器の突出面とが同一平面上に治しているため、燃焼部を流れる燃焼ガスが乱れることがなく、これにより、燃料電池セルに発電用空気が均等に送られ、燃料電池セルの劣化を防止できる。
本発明によれば、耐熱性を有する材料により管継手を構成することなく、管継手の熱劣化を抑えることができる。
本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置(SOFC)を示す全体構成図である。 図2は、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールを示す側面断面図である。 図2のIII-III線に沿った断面図である。 モジュールケース及び空気通路カバーの分解斜視図である。 モジュールケースを構成する閉鎖側板の内面を示す斜視図である。 (A)は飛散抑制カバーを構成する第1の部材を示す斜視図であり、(B)は飛散抑制カバーを構成する第2の部材を示す斜視図であり、(C)は第1及び第2の部材を取り付ける様子を示す斜視図である。 飛散抑制カバーを取り付けた状態における管継手近傍の装置長手方向の鉛直拡大断面図である。 組立状態における飛散抑制カバーの周辺を示す斜視図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池セルユニットを示す部分断面図である。 図2と同様の、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールを示す側面断面図である。 図3と同様の、図2のIII-III線に沿った断面図である。
次に、添付図面を参照して、本発明の実施形態による固体酸化物形燃料電池装置を説明する。
図1は、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置(SOFC)を示す全体構成図である。図1に示すように、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置(SOFC)1は、燃料電池モジュール2と、補機ユニット4を備えている。
燃料電池モジュール2は、ハウジング6を備え、このハウジング6内部には、断熱材7を介して金属製のモジュールケース8が内蔵されている。この密閉空間であるモジュールケース8の下方部分である発電室10には、燃料ガスと酸化剤ガス(以下では適宜「発電用空気」又は「空気」と呼ぶ。)とにより発電反応を行う燃料電池セル集合体12が収容置されている。この燃料電池セル集合体12は、複数の燃料電池セルユニット16(図6参照)が直列接続されて構成されている。この例では、燃料電池セル集合体12は、128本の燃料電池セルユニット16を有する。
燃料電池モジュール2のモジュールケース8の発電室10の上方には、燃焼部としての燃焼室18が形成され、この燃焼室18で、発電反応に使用されなかった(発電に寄与しなかった)残余の燃料ガスと残余の空気とが燃焼し、排気ガス(言い換えると燃焼ガス)を生成するようになっている。さらに、モジュールケース8は断熱材7により覆われており、燃料電池モジュール2内部の熱が、外気へ発散するのを抑制している。また、この燃焼室18の上方には、燃料ガスを改質する改質器120が配置され、残余ガスの燃焼熱によって改質器120を改質反応が可能な温度となるように加熱している。
さらに、ハウジング6内においてモジュールケース8の上方には、蒸発器140が断熱材7内に設けられている。蒸発器140は、供給された水と排気ガスとの間で熱交換を行うことによって、水を蒸発させて水蒸気を生成し、この水蒸気と原燃料ガスとの混合ガス(以下では「燃料ガス」と呼ぶこともある。)をモジュールケース8内の改質器120に供給する。
次に、補機ユニット4は、燃料電池モジュール2からの排気中に含まれる水分を結露させた水を貯水してフィルターにより純水とする純水タンク26と、この貯水タンクから供給される水の流量を調整する水流量調整ユニット28(モータで駆動される「水ポンプ」等)を備えている。また、補機ユニット4は、都市ガス等の原料ガスの供給減である燃料供給源30から供給された燃料を遮断するガス遮断弁32と、燃料ガスから硫黄を除去するための脱硫器36と、燃料ガスの流量を調整する燃料流量調整ユニット38(モータで駆動される「燃料ポンプ」等)と、電源喪失時において、燃料流量調整ユニット38から流出する燃料ガスを遮断するバルブ39を備えている。さらに、補機ユニット4は、空気供給源40から供給される空気を遮断する電磁弁42と、空気の流量を調整する改質用空気流量調整ユニット44及び発電用空気流量調整ユニット45(モータで駆動される「空気ブロア」等)と、改質器120に供給される改質用空気を加熱する第1ヒータ46と、発電室に供給される発電用空気を加熱する第2ヒータ48とを備えている。これらの第1ヒータ46と第2ヒータ48は、起動時の昇温を効率よく行うために設けられているが、省略しても良い。
なお、本実施形態では、装置の起動時に改質器120内において、部分酸化改質反応(POX)のみが生じるPOX工程から、部分酸化改質反応(POX)と水蒸気改質反応(SR)が混在したオートサーマル改質反応(ATR)が生じるATR工程を経て、水蒸気改質反応のみが生じるSR工程が行われるように構成してもよいし、POX工程を省略してATR工程からSR工程に移行されるように構成してもよいし、POX工程及びATR工程を省略してSR工程のみが行われるように構成してもよい。なお、SR工程のみが行われる構成では、改質用空気流量調整ユニット44は不要である。
次に、燃料電池モジュール2には、排気ガスが供給される温水製造装置50が接続されている。この温水製造装置50には、水供給源24から水道水が供給され、この水道水が排気ガスの熱により温水となり、図示しない外部の給湯器の貯湯タンクへ供給されるようになっている。また、燃料電池モジュール2には、燃料ガスの供給量等を制御するための制御ボックス52が取り付けられている。さらに、燃料電池モジュール2には、燃料電池モジュールにより発電された電力を外部に供給するための電力取出部(電力変換部)であるインバータ54が接続されている。
次に、図2乃至図4を参照して、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールの構造について説明する。図2は、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールを示す側面断面図であり、図3は、図2のIII-III線に沿った断面図であり、図4は、モジュールケース及び空気通路カバーの分解斜視図である。
図2及び図3に示すように、燃料電池モジュール2は、断熱材7で覆われたモジュールケース8の内部に設けられた燃料電池セル集合体12及び改質器120を有すると共に、モジュールケース8の外部で且つ断熱材7内に設けられた蒸発器140を有する。
まず、モジュールケース8は、図4に示すように、略矩形の天板8a,底板8c,これらの長手方向(図2の左右方向)に延びる辺同士を連結する対向する一対の側板8bからなる筒状体と、この筒状体の長手方向の両端部の2つの対向する開口部を塞ぎ、天板8a及び底板8cの幅方向(図3の左右方向)に延びる辺同士を連結する閉鎖側板8d,8eからなる。
モジュールケース8は、空気通路カバー160によって天板8a及び側板8bが覆われている。空気通路カバー160は、天板160aと、対向する一対の側板160bとを有する。天板160aの略中央部分には、排気管171を貫通させるための開口部167と、発電用空気導入管74を接続するための開口部160cと、が設けられている。天板160aと天板8aとの間、及び、側板160bと側板8bとの間は、所定の距離だけ離間した状態となっている。これにより、モジュールケース8の外側と断熱材7との間、具体的にはモジュールケース8の天板8a及び側板8bと、空気通路カバー160の天板160a及び側板160bとの間には、天板160a及び側板160bの外面に沿って、酸化剤ガス供給通路としての空気通路161a,161bが形成されている(図3参照)。
モジュールケース8の側板8bの下部には、複数の貫通孔である吹出口8fが設けられている(図4参照)。発電用空気は、空気通路カバー160の天板160aのうち、モジュールケース8の閉鎖側板8e側の略中央部に設けられた発電用空気導入管74から空気通路161a内に供給される(図2参照)。そして、発電用空気は、空気通路161a,161bを通って、吹出口8fから燃料電池セル集合体12に向けて発電室10内に噴射される(図3、図4参照)。
図5は、モジュールケース8を構成する閉鎖側板8dの内面を示す斜視図である。同図に示すように、閉鎖側板8dの内面には幅方向両側の縁に沿うように上下方向に延びる第1の突起部180Aと、第2の突起部180Bとが形成されている。第1の突起部180A及び第2の突起部180Bはそれぞれ矩形状の水平断面形状を有する。第1の突起部180A及び第2の突起部180Bの内側面が燃料電池セル側に突出する突出面を構成する。なお、第1の突起部180A及び第2の突起部180Bの間には、断面矩形状の溝部180Cが形成されている。
また、空気通路161a,161bの内部には、第1及び第2排気通路172a、172b内の排気ガスと空気通路161a,161b内の空気との間の熱交換を促進する熱交換促進部材としてのプレートフィン162,163が設けられている(図3参照)。プレートフィン162は、モジュールケース8の天板8aと空気通路カバー160の天板160aの間で長手方向及び幅方向に延びるように水平方向に設けられている。すなわち、プレートフィン162は、空気通路161a内の後述する第1排気通路172aに対応する部分に設けられている。また、プレートフィン163は、モジュールケース8の側板8bと空気通路カバー160の側板160bとの間であって、且つ、燃料電池セルユニット16よりも上方の位置に長手方向及び鉛直方向に延びるように設けられている。すなわち、プレートフィン163は、空気通路161b内の後述する第2排気通路172b及び排気集中部176に対応する部分に設けられている。
空気通路161a,161bを流れる発電用空気は、特にプレートフィン162,163を通過する際に、これらプレートフィン162,163の内側のモジュールケース8内(具体的には天板8a,側板8bに沿って設けられた排気通路)を通過する排気ガスとの間で熱交換を行い、加熱されることとなる。このようなことから、空気通路161a,161bにおいてプレートフィン162,163が設けられた部分は、熱交換器(熱交換部)として機能する。なお、プレートフィン162が設けられた部分が主たる熱交換器部分を構成し、プレートフィン163が設けられた部分が従たる熱交換器部分を構成する。
次に、蒸発器140は、モジュールケース8の天板8a上で水平方向に延びるように固定されている。また、蒸発器140とモジュールケース8との間には、これらの隙間を埋めるように断熱材7の一部分7aが配置されている(図2及び図3参照)。
具体的には、蒸発器140は、長手方向(図2の左右方向)の一側端側に、水及び原燃料ガス(改質用空気を含めてもよい)を供給する燃料供給配管63と、排気ガスを排出するための排気ガス排出管82(図3参照)とが連結され、長手方向の他側端側に、排気管171の上端部が連結されている。排気管171は、空気通路カバー160の天板160aに形成された開口部167を貫通して下方へ延び、モジュールケース8の天板8a上に形成された排気口111に連結されている。排気口111は、モジュールケース8内の燃焼室18で生成された排気ガスをモジュールケース8の外へ排出する開口部であり、モジュールケース8の上面視略矩形の天板8aのほぼ中央部に形成されている。
また、蒸発器140は、図2及び図3に示すように、上面視で略矩形の蒸発器ケース141を有している。この蒸発器ケース141は、2つの高さの低い有底矩形筒状の上側ケース142と下側ケース143とを、これらの間に中間板144を挟んだ状態で接合して形成されている。
したがって、蒸発器ケース141は、上下方向に二層構造となっており、下層部分には、排気管171から供給された排気ガスが通過する排気通路部140Aが形成され、上層部分には、燃料供給配管63から供給された水を蒸発させて水蒸気を生成する蒸発部140Bと、蒸発部140Bで生成された水蒸気と燃料供給配管63から供給された原燃料ガスとを混合させる混合部140Cが設けられている。
蒸発部140B及び混合部140Cは、複数の連通孔(スリット)が設けられた仕切り板により蒸発器140を仕切った空間にて形成されている。また、蒸発部140B内には、アルミナボール(図示せず)が充填されている。
また、排気通路部140Aは、同様に複数の連通孔を有する2つの仕切り板により排気ガスの上流側から下流側にかけて3つの空間に仕切られている。そして、2番目の空間に燃焼触媒(図示せず)が充填されている。すなわち、本実施形態の蒸発器140は、燃焼触媒器を含んでいる。
このような蒸発器140では、蒸発部140B内の水と排気通路部140Aを通過する排気ガスとの間で熱交換が行われ、排気ガスの熱により蒸発部140B内の水が蒸発して、水蒸気が生成されることとなる。また、混合部140C内の混合ガスと排気通路部140Aを通過する排気ガスとの間で熱交換が行われ、排気ガスの熱により混合ガスが昇温されることとなる。
更に、図2に示すように、混合部140Cには、改質器120に混合ガスを供給するための混合ガス供給管112が接続されている。この混合ガス供給管112は、排気管171の内部を通過するように配置されており、一端が中間板144に形成された開口144aに連結され、他端が改質器120の天面に形成された混合ガス供給口120aに連結されている。混合ガス供給管112は、排気通路部140A内,排気管171内を通過してモジュールケース8内まで鉛直下方に延び、そこで略90°屈曲されて天板8aに沿って水平方向に延びた後、下方へ略90°屈曲されて改質器120に連結されている。
次に、改質器120は、燃焼室18の上方でモジュールケース8の長手方向に沿って水平方向に延びるように配置され、モジュールケース8の天板8aとの間に排気ガス誘導部材130を介して所定距離隔てられて状態で、天板8aに対して固定されている。改質器120は、上面視で外形略矩形であるが、中央部に貫通孔120bが形成された環状構造体であり、上側ケース121と下側ケース122とが接合された筐体を有している。この貫通孔120bは、天板8aに形成された排気口111と上面視で重なるように位置し、好ましくは、貫通孔120bの中央位置に排気口111が形成される。
改質器120の長手方向の一端側(モジュールケース8の閉鎖側板8e側)では、上側ケース121に設けられた混合ガス供給口120aに混合ガス供給管112が連結されており、他端側(閉鎖側板8d側)では、燃料ガス供給管64が下側ケース122に、脱硫器36まで延びる水添脱硫器用水素取出管65が上側ケース121にそれぞれ連結されている。したがって、改質器120は、混合ガス供給管112から混合ガス(つまり水蒸気が混合された原燃料ガス(改質用空気を含めてもよい))を受け取り、内部で混合ガスを改質し、燃料ガス供給管64及び水添脱硫器用水素取出管65から改質後のガス(即ち、燃料ガス)を排出するように構成されている。
改質器120は、その内部空間が2つの仕切り板123a,123bによって3つの空間に仕切られることにより、改質器120内に、混合ガス供給管112からの混合ガスを受入れる混合ガス受入部120Aと、混合ガスを改質するための改質触媒(図示せず)が充填された改質部120Bと、改質部120Bを通過したガスを排出するガス排出部120Cと、が形成されている(図2参照)。改質部120Bは、仕切り板123a,123bに挟まれた空間であり、この空間に改質触媒が保持されている。混合ガス及び改質後の燃料ガスは、仕切り板123a,123bに設けられた複数の連通孔(スリット)を通って移動可能となっている。また、改質触媒としては、アルミナの球体表面にニッケルを付与したものや、アルミナの球体表面にルテニウムを付与したものが適宜用いられる。
混合ガス受入部120Aには、蒸発器140から混合ガス供給管112を介して供給された混合ガスが混合ガス供給口120aを通して噴出される。この混合ガスは、混合ガス受入部120A内で拡張されて噴出速度が低下し、仕切り板123aを通過して改質部120Bに供給される。
改質部120Bでは、低速で移動する混合ガスが改質触媒により燃料ガスに改質され、この燃料ガスが仕切り板123bを通過してガス排出部120Cに供給される。
ガス排出部120Cでは、燃料ガスが燃料ガス供給管64、及び、水添脱硫器用水素取出管65へ排出される。
燃料ガス供給通路としての燃料ガス供給管64は、モジュールケース8内を閉鎖側板8dに沿って下方へ延び、底板8c付近で略90°屈曲されて水平方向に延びて、燃料電池セル集合体12の下方に形成されたマニホールド66内へ入り、更にマニホールド66内で逆側の閉鎖側板8e付近まで水平方向に延びている。燃料ガス供給管64は、マニホールド66に接続されている流入側配管64Aと、改質器120に接続されている流出側配管64Bとに分割されており、これら流入側配管64A及び流出側配管64Bは管継手64Cにより接続されている。管継手64Cは、流入側配管64A及び流出側配管64Bやモジュールケース8を構成する材料よりも耐熱性が低い材料により形成されている。なお、管継手64Cは、燃料電池セル集合体12の斜め上方に位置している。
燃料ガス供給管64の水平部64aの下方面には、複数の燃料供給孔64bが形成されており、この燃料供給孔64bから、燃料ガスがマニホールド66内に供給される。このマニホールド66の上方には、燃料電池セルユニット16を支持するための貫通孔を備えた下支持板68が取り付けられており、マニホールド66内の燃料ガスが、燃料電池セルユニット16内に供給される。また、燃料ガスと空気との燃焼を開始するための点火装置83が、燃焼室18に設けられている。
また、流入側配管64A及び流出側配管64Bを接続する管継手64Cは、飛散抑制カバー190により全周が包囲されている。図6(A)は飛散抑制カバーを構成する第1の部材を示す斜視図であり、(B)は飛散抑制カバーを構成する第2の部材を示す斜視図であり、(C)は第1及び第2の部材を取り付ける様子を示す斜視図である。また、図7は、飛散抑制カバーを取り付けた状態における管継手近傍の装置長手方向の鉛直拡大断面図である。
図6(A)に示すように、第1の部材191は、一面が開口するような直方体形状を有している。具体的には、第1の部材191は、横面191Cと、横面191Cの前後の縁から延びる前後面191Dと、横面191Cの上の縁から延びる上面191Aと、横面191Cの下の縁から延びる下面191Bと、を有する。上下面191A、191Bにはそれぞれ開口する側から延びる凹部191Fが形成されている。また、前後面191Dには、上下方向に延びる矩形状の貫通穴191Eが形成されている。
図6(B)に示すように、第2の部材192は、一面が開口するような直方体形状を有している。具体的には、第2の部材192は、横面192Cと、横面192Cの前後の縁から延びる前後面192Dと、横面192Cの上の縁から延びる上面192Aと、横面192Cの下の縁から延びる下面192Bと、を有する。上下面192A、192Bにはそれぞれ開口する側から延びる凹部192Fが形成されている。また、前後面191Dには、上下方向に延びる矩形状の突出部192Eが形成されている。突出部192Eは、第2の部材192の開口する側の辺が前後面192Dに接続されており、それ以外の辺と前後面192Dとの間には隙間が形成されている。なお、突出部192Eは、常時は前後面192Dから外側に突出しているが、前後面192Dよりも内側に位置するまで撓ませることができる。また、前後面192Dと上下面192A、192Bとの間の角部は接続されておらず、スリット192Gが形成されている。
ここで、第1の部材191及び第2の部材192の凹部191F、192Fはケース内側に向けて屈曲されていることが好ましい。これにより、燃料ガス供給管64と凹部191F、192Fとの隙間から剥離粉末が落下することを防止できる。
第1の部材191及び第2の部材192は、管継手64Cよりも耐熱性の高い材料により構成される。より好ましくは、モジュールケース8を構成する材料と同一の材料により構成されている。
図6Cに示すように、飛散抑制カバー190の取り付ける際には、第1の部材191及び第2の部材192の開口する側が、管継手64Cを挟んで対向するように配置する。そして、第1の部材191及び第2の部材192をそれぞれ、凹部191F、192Fに燃料ガス供給管64が入り込むように近接させる。この際、第1の部材191の上下面191A、191Bが、第2の部材192のスリット192Gに入り込むようにする。そして、第1の部材191の上下面191A、191Bの縁が第2の部材192の横面192Cに当接するまで第1及び第2の部材191、192を近接されると、第2の部材192の突出部192Eが、第1の部材191の貫通穴191Eに入り込んで嵌合する。このように、飛散抑制カバー190は、第1及び第2の部材191、192を嵌合させることにより構成されており、図7に示すように、上面191A、192Aが管継手64Cの上面に当接することにより支持されている。また、このように飛散抑制カバー190を取り付けた状態において、第1及び第2の部材191、192の上面191A、192A、及び下面191B,192Bは互いに重なり合っている。そして、飛散抑制カバー190内の管継手64Cの下方には回収空間194が形成される。
なお、本実施形態では、互いに嵌合する第1の部材191の貫通穴191E及び第2の部材192の突出部192Eは、それぞれ第1及び第2の部材191、192の前後面191D、192Dに形成されているが、これに限らず、上面191A、192Aに設けてもよい。また、本実施形態では、2つの部材により飛散抑制カバー190を構成しているが、3つ以上の部材により構成してもよい。
図8は、組立状態における飛散抑制カバーの周辺を示す斜視図である。閉鎖側板8dは、飛散抑制カバー190を管継手64Cに取り付けた後に閉じられる。そして、閉鎖側板8dを閉じた状態において、飛散抑制カバー190は閉鎖側板8dの溝部180C内に収容されている。飛散抑制カバー190の燃料電池セルユニット16側の面は、閉鎖側板8dの第1の突起部180A及び第2の突起部180Bの燃料電池セルユニット16側の突出面と同一平面上に位置している。
燃料ガス供給通路としての燃料ガス供給管64は、モジュールケース8内を閉鎖側板8dに沿って下方へ延び、底板8c付近で略90°屈曲されて水平方向に延びて、燃料電池セル集合体12の下方に形成されたマニホールド66内へ入り、更にマニホールド66内で逆側の閉鎖側板8e付近まで水平方向に延びている。燃料ガス供給管64の水平部64aの下方面には、複数の燃料供給孔64bが形成されており、この燃料供給孔64bから、燃料ガスがマニホールド66内に供給される。このマニホールド66の上方には、燃料電池セルユニット16を支持するための貫通孔を備えた下支持板68が取り付けられており、マニホールド66内の燃料ガスが、燃料電池セルユニット16内に供給される。また、燃料ガスと空気との燃焼を開始するための点火装置83が、燃焼室18に設けられている。
排気ガス誘導部材130は、改質器120と天板8aとの間でモジュールケース8の長手方向に沿って水平方向に延びるように配置されている。排気ガス誘導部材130は、上下方向に所定距離だけ離間された下部誘導板131及び上部誘導板132と、これらの長手方向の両端辺が取り付けられる連結板133,134とを備えている(図2,図3参照)。上部誘導板132は、幅方向の両端部が下方に向けて折り曲げられ、下部誘導板131に連結されている。連結板133,134は、上端部が天板8aに連結され、下端部が改質器120に連結されており、これにより、排気ガス誘導部材130及び改質器120を天板8aに固定している。
下部誘導板131は、幅方向(図3の左右方向)の中央部が下方に向けて突出する凸状段部131aが形成されている。一方、上部誘導板132は、下部誘導板131と同様に、幅方向の中央部が下方に向けて凹状となるように凹部132aが形成されている。凸状段部131aと凹部132aは、上下方向で並行して長手方向に延びている。混合ガス供給管112は、モジュールケース8内でこの凹部132a内を水平方向に延びた後、閉鎖側板8e付近で下方に向けて屈曲し、上部誘導板132及び下部誘導板131を貫通して、改質器120に連結されている。
排気ガス誘導部材130は、上部誘導板132、下部誘導板131、連結板133,134によって、断熱層として機能する内部空間であるガス溜(ガス断熱層)135が形成されている。このガス溜135は、燃焼室18と流体連通している。すなわち、上部誘導板132、下部誘導板131、連結板133,134は、所定の隙間を形成するように連結されており、気密的には連結されていない。ガス溜135には、運転中に燃焼室18から排気ガスが流入したり、停止時に外部から空気が流入したりすることが可能となっているが、総じてガス溜135の内外間のガスの移動は緩やかである。
上部誘導板132は、天板8aと所定の上下方向距離を隔てて配置されており、上部誘導板132の上面と天板8aとの間には、長手方向及び幅方向に沿って水平方向に延びる第1排気通路172aが形成されている。この第1排気通路172aは、モジュールケース8の天板8aを挟んで空気通路161aと並設されており、第1排気通路172a内には、空気通路161a,161b内のプレートフィン162,163と同様なプレートフィン175aが配置されている。このプレートフィン175aは、プレートフィン162と上面視で略同一箇所に設けられており、天板8aを挟んで上下方向に対向している。
上部誘導板132は、上部誘導板132の側面と側板8bと所定の水平方向距離を隔てて配置されており、上部誘導板132の側面と側板8bとの間には、長手方向及び上下方向に延びる第2排気通路172bが形成されている。第2排気通路172bは上部において第1排気通路172aと連通している。第2排気通路172b内にも、空気通路161a、161b内のプレートフィン162、163と同様なプレートフィン175bが配置されている。このプレートフィン175bは、下端が下部誘導板131の高さまで延びている。
空気通路161a、161bと、第1及び第2排気通路172a、172bのうち、プレートフィン162、163、175a、175bが設けられた部分において、空気通路161a、161bを流れる発電用空気と第1及び第2排気通路172a、172bを流れる排気ガスとの間で効率的な熱交換が行われて、排気ガスの熱により発電用空気が昇温されることとなる。
また、改質器120は、モジュールケース8の側板8bと所定の水平方向距離を隔てて配置されており、改質器120と側板8bとの間には、排気ガスを下方から上方へ通過させる第3排気通路173が形成されている。
さらに、下部誘導板131は、改質器120の上側ケース121の天面から所定の上下方向距離を隔てて配置されており、下部誘導板131と上側ケース121との間、及び、改質器120の貫通孔120bは、貫通孔120bを下方から上方へ向けて通過した排気ガスを通過させる第4排気通路174を形成している。この第4排気通路174は、改質器120の上方、かつ、側板8bの近傍で第3排気通路173と合流し、排気ガスが集中する排気集中部176が形成される。
次に、図9を参照して、燃料電池セルユニット16について説明する。図9は、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池セルユニットを示す部分断面図である。
図9に示すように、燃料電池セルユニット16は、燃料電池セル84と、この燃料電池セル84の両端部にそれぞれ接続されたキャップである内側電極端子86とを備えている。
燃料電池セル84は、上下方向に延びる管状構造体であり、内部に燃料ガス流路88を形成する円筒形の内側電極層90と、円筒形の外側電極層92と、内側電極層90と外側電極層92との間にある電解質層94とを備えている。この内側電極層90は、燃料ガスが通過する燃料極であり、(−)極となり、一方、外側電極層92は、空気と接触する空気極であり、(+)極となっている。
燃料電池セル84の上端側と下端側に取り付けられた内側電極端子86は、同一構造であるため、ここでは、上端側に取り付けられた内側電極端子86について具体的に説明する。内側電極層90の上部90aは、電解質層94と外側電極層92に対して露出された外周面90bと上端面90cとを備えている。内側電極端子86は、導電性のシール材96を介して内側電極層90の外周面90bと接続され、さらに、内側電極層90の上端面90cとは直接接触することにより、内側電極層90と電気的に接続されている。内側電極端子86の中心部には、内側電極層90の燃料ガス流路88と連通する燃料ガス流路細管98が形成されている。
この燃料ガス流路細管98は、内側電極端子86の中心から燃料電池セル84の軸線方向に延びるように設けられた細長い細管である。このため、マニホールド66(図2参照)から、下側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98を通って燃料ガス流路88に流入する燃料ガスの流れには、所定の圧力損失が発生する。従って、下側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98は、流入側流路抵抗部として作用し、その流路抵抗は所定の値となるように設定されている。また、燃料ガス流路88から、上側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98を通って燃焼室18(図2参照)に流出する燃料ガスの流れにも所定の圧力損失が発生する。従って、上側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98は、流出側流路抵抗部として作用し、その流路抵抗は所定の値となるように設定されている。
内側電極層90は、例えば、Niと、CaやY、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニアとの混合体、Niと、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリアとの混合体、Niと、Sr、Mg、Co、Fe、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレードとの混合体、の少なくとも一種から形成される。
電解質層94は、例えば、Y、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニア、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリア、Sr、Mgから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレート、の少なくとも一種から形成される。
外側電極層92は、例えば、Sr、Caから選ばれた少なくとも一種をドープしたランタンマンガナイト、Sr、Co、Ni、Cuから選ばれた少なくとも一種をドープしたランタンフェライト、Sr、Fe、Ni、Cuから選ばれた少なくとも一種をドープしたランタンコバルタイト、銀、などの少なくとも一種から形成される。
燃料電池セル集合体12は、各燃料電池セルユニット16の燃料極である内側電極層90に取り付けられた内側電極端子86が、他の燃料電池セルユニット16の空気極である外側電極層92の外周面に電気的に接続されることにより、128本の燃料電池セルユニット16の全てが直列接続されて構成される。
次に、図10及び図11を参照して、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュール内のガスの流れについて説明する。図10は、図2と同様の、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールを示す側面断面図であり、図11は、図3と同様の、図2のIII-III線に沿った断面図である。図10及び図11は、それぞれ、図2及び図3中にガスの流れを示す矢印を新たに付加した図であり、説明の便宜上、断熱材7を取り除いた状態の図を示している。図中、実線矢印は燃料ガスの流れ、破線矢印は発電用空気の流れ、一点鎖線矢印は排気ガスの流れを示す。
図10に示すように、水及び原燃料ガス(燃料ガス)は、蒸発器140の長手方向の一端側に連結された燃料供給配管63から蒸発器140の上層に設けられた蒸発部140B内に供給される。蒸発部140Bに供給された水は、蒸発器140の下層に設けられた排気通路部140Aを流れる排気ガスにより加熱され水蒸気となる。この水蒸気と、燃料供給配管63から供給された原燃料ガスとが、蒸発部140B内を下流方向に流れて行き、混合部140C内で混合される。混合部140C内の混合ガスは、下層の排気通路部140Aを流れる排気ガスにより加熱される。
混合部140C内で形成された混合ガス(燃料ガス)は、混合ガス供給管112を通って、モジュールケース8内の改質器120に供給される。混合ガス供給管112は、排気通路部140A,排気管171,及び第1排気通路172aを順に通過しているため、これらの通路を流れる排気ガスにより、混合ガス供給管112内の混合ガスは更に加熱される。
混合ガスは、改質器120内の混合ガス受入部120A内に流入し、ここから仕切り板123aを通過して改質部120Bに流入する。混合ガスは、改質部120Bにおいて改質されて燃料ガスとなる。こうして生成された燃料ガスは、仕切り板123bを通過して、ガス排出部120Cに流入する。
更に、燃料ガスは、ガス排出部120Cから燃料ガス供給管64と水添脱硫器用水素取出管65とに分岐する。そして、燃料ガス供給管64に流入した燃料ガスは、燃料ガス供給管64の水平部64aに設けられた燃料供給孔64bからマニホールド66内に供給され、マニホールド66から各燃料電池セルユニット16内に供給される。
また、図10及び図11に示すように、発電用空気は、発電用空気導入管74から空気通路161aに供給される。発電用空気は、空気通路161a,161b内において、プレートフィン162,163を通過する際に、これらプレートフィン162,163の下部のモジュールケース8内に形成された第1及び第2排気通路172,173を通過する排気ガスとの間で効率的な熱交換を行い、加熱されることとなる。
この後、発電用空気は、モジュールケース8の側板8bの下部に設けられた複数の吹出口8fから燃料電池セル集合体12に向けて発電室10内に噴射される。なお、本実施形態では、燃料電池セル集合体12の側方部位には排気通路が形成されていないため、この部位において発電用空気と排気ガスとの間の熱交換は抑制される。したがって、燃料電池セル集合体12の側方部位において、空気通路161b内の発電用空気に上下方向の温度ムラが生じ難くなっている。
また、発電室10内で発電に利用されなかった燃料ガスは、図11に示すように、燃焼室18で燃焼されて排気ガス(燃焼ガス)となり、モジュールケース8内を上昇していく。具体的には、排気ガスは、第3排気通路173と第4排気通路174とに分岐して、改質器120の外側面とモジュールケース8の側板8bとの間、及び、改質器120の貫通孔120bから改質器120と排気ガス誘導部材130との間をそれぞれ通過する。このとき、第4排気通路174を通過する排気ガスは、改質器120の貫通孔120bの上方に配置された凸状段部131aによって幅方向に二分され、排気ガス誘導部材130の下部に留まることなく第3排気通路173に向けて誘導され、排気集中部176において第3排気通路173を流れる排気ガスに合流する。ここで、第2排気通路172内にはプレートフィン175bが設けられているため、第3排気通路173及び第4排気通路174を通過した排気ガスは排気集中部176において滞留する(図11のAの部分)。
その後、排気ガスは、排気集中部176から第2排気通路172bに導入される。そして、第2排気通路172bを通過した排気ガスは、第1排気通路172aを水平方向に流れていき、モジュールケース8の天板8aの中央に形成された排気口111から流出する。
なお、排気ガスが排気集中部176に滞留する際に、空気通路161b内の排気集中部176に対応する部分に設けられたプレートフィン163を介して、発電用空気と排気ガスとの間で熱交換が行われる。さらに、排気ガスが第2排気通路172b及び第1排気通路172aを流れていく際に、第2及び第1排気通路172b、172a内に設けられたプレートフィン175b、175aと、空気通路161a、161b内のプレートフィン175b、175aに対応する部分に設けられたプレートフィン162、163とを介して、発電用空気と排気ガスとの間で効率的な熱交換が行われる。このようにして、排気ガスの熱により発電用空気が昇温される。
そして、排気口111から流出した排気ガスは、モジュールケース8の外部に設けられた排気管171を通過して蒸発器140の排気通路部140Aに流入し、排気通路部140Aを通過した後、蒸発器140から排気ガス排出管82へ排出される。排気ガスは、蒸発器140の排気通路部140Aを流れる際に、上述したように、蒸発器140の混合部140C内の混合ガス及び蒸発部140B内の水と熱交換を行う。
燃焼室18において、発電反応に使用されなかった残余の燃料ガスと残余の空気とが燃焼室18において燃焼されると、管継手64Cは高温に曝される。このように管継手64Cが高温に曝されると、管継手64Cの表面が劣化して粉末状に剥離する。しかしながら、このように管継手64Cから剥離した粉末は、飛散抑制カバー190内の回収空間194内に収容され、モジュールケース8内に飛散することはない。
以上説明したように、上記実施形態によれば、飛散抑制カバー190により管継手64Cが包囲されているため、管継手64Cが燃焼室18からの熱の影響を受けて表面が粉末として剥離しても、剥離粉末を飛散抑制カバー190により捕捉することができる。これにより、耐熱性のある材料で管継手を構成することなく、管継手64Cから剥離した粉末による燃料電池セルユニット16の汚染を防止することができる。
また、上記実施形態によれば、飛散抑制カバー190は、第1及び第2の部材191、192を嵌合させることにより構成されている。これにより、流入側配管64A及び流出側配管64Bを管継手64Cにより連結した後、飛散抑制カバー190を取り付けることができ、組立作業の作業性を向上することができる。
また、上記実施形態によれば、飛散抑制カバー190の底部において、第1及び第2の部材191、192が重なり合っている。これにより、底部に合わせ目が存在せず、剥離粉末が漏れることを防止できる。
また、例えば、第1及び第2の部材の下面に貫通穴を設けた場合には、この貫通穴から剥離粉末が落下するおそれがある。これに対して、上記実施形態によれば、第1及び第2の部材191、192の前後面191D、192Dに貫通穴191E及び突出部192Eを設けているため、飛散抑制カバー190から剥離粉末が落下するのを防止できる。
また、上記実施形態によれば、飛散抑制カバー190の燃料電池セルユニット16側が面は、閉鎖側板8dの第1の突起部180A及び第2の突起部180Bの燃料電池セルユニット16側の突出面と同一平面上に位置している。これにより、燃焼室18を流れる燃焼ガスが乱れることを防止し、これにより、燃料電池セルユニット16に発電用容器が均等に送られる。これにより、燃料電池セルユニット16に温度ムラが生じるのを防止し、燃料電池セルユニット16の劣化を防止できる。
1 固体酸化物形燃料電池装置
2 燃料電池モジュール
4 補機ユニット
6 ハウジング
7 断熱材
8 モジュールケース
8a 天板
8b 側板
8c 底板
8d 閉鎖側板
8e 閉鎖側板
8f 吹出口
10 発電室
12 燃料電池セル集合体
16 燃料電池セルユニット
18 燃焼室
24 水供給源
26 純水タンク
28 水流量調整ユニット
30 燃料供給源
32 ガス遮断弁
36 脱硫器
38 燃料流量調整ユニット
39 バルブ
40 空気供給源
42 電磁弁
44 改質用空気流量調整ユニット
45 発電用空気流量調整ユニット
46 第1ヒータ
48 第2ヒータ
50 温水製造装置
52 制御ボックス
54 インバータ
63 燃料供給配管
64 燃料ガス供給管
64a 水平部
64b 燃料供給孔
65 水添脱硫器用水素取出管
66 マニホールド
68 下支持板
74 発電用空気導入管
82 排気ガス排出管
83 点火装置
84 燃料電池セル
86 内側電極端子
88 燃料ガス流路
90 内側電極層
92 外側電極層
94 電解質層
96 シール材
98 燃料ガス流路細管
111 排気口
112 混合ガス供給管
120 改質器
120A 混合ガス受入部
120B 改質部
120C ガス排出部
120a 混合ガス供給口
120b 貫通孔
121 上側ケース
122 下側ケース
123a 仕切り板
123b 仕切り板
130 排気ガス誘導部材
131 下部誘導板
131a 凸状段部
132 上部誘導板
132a 凹部
133 連結板
134 連結板
135 ガス断熱層(ガス溜)
140 蒸発器
140A 排気通路部
140B 蒸発部
140C 混合部
141 蒸発器ケース
142 上側ケース
143 下側ケース
144 中間板
144a 開口
160 空気通路カバー
160a 天板
160b 側板
161a 空気通路
161b 空気通路
162 プレートフィン
163 プレートフィン
164 流路方向調整部
167 開口部
171 排気管
172a 第1排気通路
172b 第2排気通路
173 第3排気通路
174 第4排気通路
175a プレートフィン
175b プレートフィン
176 排気集中部
180A 第1の突起部
180B 第2の突起部
180C 溝部
190 飛散抑制カバー
191 第1の部材
191A 上面
191B 下面
191C 横面
191D 前後面
191E 貫通穴
191F 凹部
192 第2の部材
192A 上面
192B 下面
192C 横面
192D 前後面
192E 突出部
192F 凹部
192G スリット

Claims (5)

  1. 固体酸化物形燃料電池装置であって、
    発電用空気と、水蒸気改質して得られた燃料ガスとの反応により発電する複数の燃料電池セルと、
    前記複数の燃料電池セルを収容するモジュール容器と、
    前記モジュール容器内の前記複数の燃料電池セルの上方に設けられ、前記複数の燃料電池セルの発電に寄与しなかった燃料ガスを燃焼させ排ガスを生成する燃焼部と、
    前記燃焼部の上方に設けられ、原料ガスを水蒸気改質して前記燃料ガスを生成する改質器と、
    前記燃料電池セルに前記発電用空気を供給するための発電用空気供給手段と、
    前記複数の燃料電池セルの下方に位置し、前記燃料ガスを前記複数の燃料電池セルの内部流路に供給する燃料ガスマニホールドと、
    前記燃料ガスマニホールドへ前記燃料ガスを供給する流入側配管と、
    前記改質器から前記燃料ガスが供給される流出側配管と、
    前記流入側配管と前記流出側配管とを連結する管継手と、を備え、
    前記流入側配管と前記流出側配管とが前記管継手により連結されることにより、前記モジュール容器内を上下方向に延び、前記改質器から燃料ガスを前記燃料ガスマニホールドに供給する燃料ガス供給管が構成され
    さらに、前記管継手の全周を包囲する飛散抑制カバーを備える、ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池装置。
  2. 前記飛散抑制カバーは複数の部材からなり、
    前記複数の部材を嵌合させることにより、前記管継手の全周を包囲する、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池装置。
  3. 前記飛散抑制カバーの底部では、前記複数の部材が重なり合っている、請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池装置。
  4. 前記飛散抑制カバーの複数の部材は、側面又は天面に、前記複数の部材が嵌合するための嵌合部を有する、請求項3に記載の固体酸化物形燃料電池装置。
  5. 前記飛散抑制カバーは直方体状に形成され、
    前記モジュール容器の内壁面には、前記燃料電池セル側へと突出する突出面が形成され、
    前記飛散抑制カバーの一側面と、前記突出面とは同一平面上に位置する、請求項1から4の何れか1項に記載の固体酸化物形燃料電池装置。
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