JP6565059B2 - 固体酸化物形燃料電池装置 - Google Patents

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Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池装置に関し、特に、燃料電池モジュールにおける発電に関与する流体を処理する流体処理装置を備えた固体酸化物形燃料電池装置に関する。
固体酸化物形燃料電池装置(Solid Oxide Fuel Cell:以下「SOFC」とも言う)は、電解質として酸化物イオン導電性固体電解質を用い、その両側に電極を取り付け、一方の側に燃料ガスを供給し、他方の側に酸化剤ガス(空気、酸素等)を供給して、比較的高温で動作する燃料電池である。
従来から、固体酸化物形燃料電池装置における燃料電池モジュールの発電に関与する流体を処理する流体処理装置として、例えば、特許文献1に記載されているように、改質器の内部において、燃料電池モジュールにおける発電に関与する燃料ガスを改質する改質触媒が流出しないように流出防止板が設けられたものが知られている。このような流出防止板には、改質器の内部のガスの流れが通過可能な開口部が形成されているが、この開口部は、扁平形状の改質器の熱膨張による変形を考慮し、開口部自体の変形を小さくすると共に改質器の内部のガスの流れに支障をきたさない程度に鉛直方向に細長形状に形成されている。
特開2011−210631号公報
しかしながら、上述した従来の流出防止板では、触媒自体の流出を防止する必要があるため、充填材流出防止板の開口部分の総面積を大きくすることができず、充填材流出防止板を通過する流体の圧力損失が増大するという問題がある。
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題を解決するためになされたものであり、燃料電池モジュールにおける発電に関与する流体を処理する流体処理装置を通過する流体の圧力損失を低減させることができることができる固体酸化物形燃料電池装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとの反応により発電する固体酸化物形燃料電池装置において、
燃料電池モジュールにおける発電に関与する流体を処理する流体処理装置を有し、
この流体処理装置は、ケースと、このケース内の所定領域内に充填されて上記ケース内を通過する流体の状態を変化させる複数の粒子状の充填材と、上記ケースの内壁部又は上記ケース内に設けられた仕切り板とにより上記複数の充填材が保持される上記所定領域を形成すると共に上記充填材が上記所定領域から流出することを防止する充填材流出防止板と、を備え、この充填材流出防止板は、上記所定領域を通過する流体の供給口又は排出口の少なくとも一方に設けられており、上記ケースの内壁部に接続して固定される接続部と、この接続部に接続されて上記流体が通過可能なスリットを形成する流体通過面と、を備えており、上記接続部は、上記流体通過面の下部に形成される下側接続部と、上記流体通過面の上部に形成される上側接続部と、を備えており、上記流体通過面のスリットは、上記ケース内の排気通路部領域における鉛直方向に対して垂直な長手方向に一端部及び他端部をそれぞれ備えており、このスリットの一端部は、上記下側接続部又は上記上側接続部の一方まで延びるように形成されており、上記スリットの他端部は、上記下側接続部又は上記上側接続部の他方まで延びるように形成されていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、従来の固定酸化物型燃料電池装置(SOFC)では、燃料電池モジュールにおける発電に関与する流体を処理する流体処理装置として、蒸発器、改質器、燃焼触媒器、或いは、脱硫器等の様々な流体処理装置が用いられている。これらの流体処理装置は、一様にして、内部に複数の粒子状の充填材を保持し、発電に関与する流体について充填材の保持領域を通過させることによって、充填材が有する機能(例えば、触媒反応発生機能である加熱機能等)が流体に作用している。従来、複数の触媒を保持しつつ流体を通過させるためには、通常では触媒が流出しない程度の開口が形成された充填材流出防止板が用いられているが、触媒自体の流出を防止する必要があるため、充填材流出防止板の開口部分の総面積を大きくすることができず、充填材流出防止板を通過する流体の圧力損失が増大するという問題があった。
そこで、本発明では、充填材流出防止板の流体通過面に形成される流体が通過可能なスリットについて、ケース内の排気通路部領域における鉛直方向に対して垂直な長手方向に一端部及び他端部をそれぞれ備えており、このスリットの一端部が、充填材流出防止板の下側接続部又は上側接続部の一方まで延びるように形成されており、スリットの他端部が、充填材流出防止板の下側接続部又は上側接続部の他方まで延びるように形成されていることにより、充填材流出防止板の接続部まで延びるスリット部分も流体の移動経路として有効に使用することができるため、充填材流出防止板を通過する流体の圧力損失を低減させることができる。
本発明において、好ましくは、上記スリットは、その幅が上記充填材の直径よりも小さく且つ上記充填材の半径よりも大きく設定されている。
このように構成された本発明においては、スリットの幅を充填材の直径よりも小さく且つ充填材の半径よりも大きく設定することにより、スリットの幅を充填材の大きさよりもわずかに小さくすることができ、充填材がスリットから流出することを抑制しつつ、充填材流出防止板を通過する流体の圧力損失を低減させて、流体の移動を容易にすることができる。
本発明において、好ましくは、上記充填材流出防止板は、上記流体の流路方向に対して横方向に延びるように配置されていると共に、上記スリットは、上記流路の流路方向に対して横方向に上記接続部まで延びるように形成されている。
このように構成された本発明においては、充填材流出防止板が流体の流路方向に対して横方向に延びるように配置されていると共に、充填材流出防止板の流体通過面のスリットが流路の流路方向に対して横方向に接続部にまで延びるように形成されているため、流体がスリット内を通過する際に、このスリット内の流体が、充填材流出防止板の接続部においても流動することができる。したがって、スリット内に進入した流体が、スリットに沿って流体の流路方向に対して横方向に広がりながら、充填材が保持された所定領域内に移動することができるため、所定領域の流体の流路方向に対して横方向に均一に流体を供給することができ、このように均一に供給された流体を所定領域内の充填材によって効果的に処理することができる。すなわち、複数の充填材が保持される所定領域内に流体を均一に供給することにより、この所定領域内を通過する流体を充填材で均一に処理することができるため、所定領域内の特定の箇所に配置される充填材だけが劣化してしまうことを防止することができる。
本発明において、好ましくは、上記充填材流出防止板は、上記ケースの上記内壁部又は上記仕切り板に形成された開口を上記流体通過面が覆うと共に上記スリットが上記流体の流路方向に対して横方向に延びるように配置されている。
このように構成された本発明においては、ケースの壁部に形成された開口又はケース内に設けられた仕切り板に形成された開口が小さな開口であって、この開口の部分で流体の圧力損失が高められたとしても、充填材流出防止板の流体通過面がケースの壁部に形成された開口又はケース内に設けられた仕切り板に形成された開口を覆うと共に、流体通過面のスリットが流体の流路方向に対して横方向に延びるように充填材流出防止板が配置されていることにより、開口付近の流体をスリットに沿って流体の流路方向に対して横方向に均一に行き渡らせることができるため、充填材が充填される所定領域内で流体の状態を効率よく変化させて処理することができる。
本発明において、好ましくは、上記充填材流出防止板は、上記接続部及び上記流体通過面が上記流体の流路方向に対して横方向に延びるように配置されており、上記スリットは、上記流体の流路方向に対して縦方向に延びて上記接続部まで形成されていると共に、上記横方向に複数配列されている。
このように構成された本発明においては、充填材流出防止板について、その接続部及び流体通過面が流体の流路方向に対して横方向に延びるように配置されており、また、スリットが流体の流路方向に対して縦方向に延びて接続部まで形成されていると共に横方向に複数配列されていることにより、流体が通過可能なスリットの面積を増やすことができるため、流体の圧力損失を低減させることができる。
本発明において、好ましくは、上記充填材流出防止板上記流体通過面は、上記スリットが上記下側接続部から上記上側接続部まで上記流体の流路方向に対して傾斜するように形成されている。
このように構成された本発明においては、スリットが下側接続部から上側接続部まで流体の流路方向に対して傾斜するように形成されている充填材流出防止板の流体通過面により、流体が通過可能なスリットの面積を増やすことができるため、流体の圧力損失を低減させることができる。
本発明において、好ましくは、上記充填材流出防止板は、上記流体の流路方向に対する上記流体通過面の傾斜角度が20度以上80度以下に設定されている。
このように構成された本発明においては、流体通過面の傾斜角度が流体の流路方向に対して20度未満に設定されると、充填材を保持するケース内の所定領域が不必要に大きくなってしまうおそれがある一方、傾斜角度が80度よりも大きく設定されると、流体が通過可能なスリットの面積を広げることができないため、傾斜角度を流体の流路方向に対して20度以上80度以下に設定することにより、充填材流出防止板を通過する流体の圧力損失を効果的に低減させることができる。
本発明の固体酸化物形燃料電池装置によれば、燃料電池モジュールにおける発電に関与する流体を処理する流体処理装置を通過する流体の圧力損失を低減させることができることができる。
本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置(SOFC)を示す全体構成図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールを示す側面断面図である。 図2のIII−III線に沿った断面図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置のモジュールケース及び空気通路カバーの分解斜視図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池の燃料電池セルユニットを示す部分断面図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池の燃料電池セルスタックを示す斜視図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールにおけるガスの流れの説明するための、燃料電池モジュールを示す正面断面図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールにおけるガスの流れの説明するための、図2のIII-III線に沿った燃料電池モジュールの断面図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の蒸発器の概略図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の蒸発器の内部構造を示す斜視断面図である。 図10のA部拡大図である。 図10のB部拡大図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の蒸発器の蒸発室における燃料供給配管の供給口と仕切り板との関係を示す概略図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の蒸発器の排気通路室における仕切り板について斜め上方から見た斜視図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の蒸発器における充填材導入口に取り付けられた状態の蓋部材を示す概略図である。 本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の蒸発器の変形例による仕切り板を示す概略斜視図である。
つぎに、添付図面を参照して、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置を説明する。
図1は、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置(SOFC)を示す全体構成図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置(SOFC)1は、燃料電池モジュール2と、補機ユニット4を備えている。
燃料電池モジュール2は、ハウジング6を備え、このハウジング6内部には、断熱材7を介して金属製のモジュールケース8が内蔵されている。この密閉空間であるモジュールケース8の下方部分である発電室10には、燃料ガスと酸化剤ガス(以下では適宜「発電用空気」又は「空気」と呼ぶ。)とにより発電反応を行う燃料電池セル集合体12が配置されている。この燃料電池セル集合体12は、8個の燃料電池セルスタック14(詳細は図6で後述する)を備え、この燃料電池セルスタック14は、各々が燃料電池セルを含む、16本の燃料電池セルユニット16(詳細は図5で後述する)から構成されている。この例では、燃料電池セル集合体12は、128本の燃料電池セルユニット16を有する。燃料電池セル集合体12は、複数の燃料電池セルユニット16の全てが直列接続されている。
燃料電池モジュール2のモジュールケース8の発電室10の上方には、燃焼部としての燃焼室18が形成され、この燃焼室18で、発電反応に使用されなかった残余の燃料ガスと残余の空気とが燃焼し、排気ガス(言い換えると燃焼ガス)を生成するようになっている。さらに、モジュールケース8は断熱材7により覆われており、燃料電池モジュール2内部の熱が、外気へ発散するのを抑制している。また、この燃焼室18の上方には、燃料ガスを改質する改質器120が配置され、残余ガスの燃焼熱によって改質器120を改質反応が可能な温度となるように加熱している。
さらに、ハウジング6内においてモジュールケース8の上方には、蒸発器140が断熱材7内に設けられている。蒸発器140は、供給された水と排気ガスとの間で熱交換を行うことによって、水を蒸発させて水蒸気を生成し、この水蒸気と原燃料ガスとの混合ガス(以下では「燃料ガス」と呼ぶこともある。)をモジュールケース8内の改質器120に供給する。
つぎに、補機ユニット4は、燃料電池モジュール2からの排気中に含まれる水分を結露させた水を貯水してフィルターにより純水とする純水タンク26と、この貯水タンクから供給される水の流量を調整する水流量調整ユニット28(モータで駆動される「水ポンプ」等)を備えている。また、補機ユニット4は、都市ガス等の燃料供給源30から供給された燃料を遮断するガス遮断弁32と、燃料ガスから硫黄を除去するための脱硫器36と、燃料ガスの流量を調整する燃料流量調整ユニット38(モータで駆動される「燃料ポンプ」等)と、電源喪失時において、燃料流量調整ユニット38から流出する燃料ガスを遮断するバルブ39を備えている。さらに、補機ユニット4は、空気供給源40から供給される空気を遮断する電磁弁42と、空気の流量を調整する改質用空気流量調整ユニット44及び発電用空気流量調整ユニット45(モータで駆動される「空気ブロア」等)と、改質器120に供給される改質用空気を加熱する第1ヒータ46と、発電室に供給される発電用空気を加熱する第2ヒータ48とを備えている。これらの第1ヒータ46と第2ヒータ48は、起動時の昇温を効率よく行うために設けられているが、省略しても良い。
なお、本実施形態では、装置の起動時に改質器120内において、部分酸化改質反応(POX)のみが生じるPOX工程から、部分酸化改質反応(POX)と水蒸気改質反応(SR)が混在したオートサーマル改質反応(ATR)が生じるATR工程を経て、水蒸気改質反応のみが生じるSR工程が行われるように構成してもよいし、POX工程を省略してATR工程からSR工程に移行されるように構成してもよいし、POX工程及びATR工程を省略してSR工程のみが行われるように構成してもよい。なお、SR工程のみが行われる構成では、改質用空気流量調整ユニット44は不要である。
つぎに、燃料電池モジュール2には、排気ガスが供給される温水製造装置50が接続されている。この温水製造装置50には、水供給源24から水道水が供給され、この水道水が排気ガスの熱により温水となり、図示しない外部の給湯器の貯湯タンクへ供給されるようになっている。また、燃料電池モジュール2には、燃料ガスの供給量等を制御するための制御ボックス52が取り付けられている。さらに、燃料電池モジュール2には、燃料電池モジュールにより発電された電力を外部に供給するための電力取出部(電力変換部)であるインバータ54が接続されている。
つぎに、図2〜図4を参照して、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールの構造について説明する。
図2は、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールを示す側面断面図であり、図3は、図2のIII−III線に沿った断面図であり、図4は、モジュールケース及び空気通路カバーの分解斜視図である。
図2及び図3に示すように、燃料電池モジュール2は、断熱材7で覆われたモジュールケース8の内部に設けられた燃料電池セル集合体12及び改質器120を有すると共に、モジュールケース8の外部で且つ断熱材7内に設けられた蒸発器140を有する。
まず、モジュールケース8は、図4に示すように、略矩形の天板8a,底板8c,これらの長手方向(図2の左右方向)に延びる辺同士を連結する対向する一対の側板8bからなる筒状体と、この筒状体の長手方向の両端部の2つの対向する開口部を塞ぎ、天板8a及び底板8cの幅方向(図3の左右方向)に延びる辺同士を連結する閉鎖側板8d,8eからなる。
モジュールケース8は、空気通路カバー160によって天板8a及び側板8bが覆われている。空気通路カバー160は、天板160aと、対向する一対の側板160bとを有する。天板160aの略中央部分には、排気管171を貫通させるための開口部167が設けられている。天板160aと天板8aとの間、及び、側板160bと側板8bとの間は、所定の距離だけ離間した状態となっている。これにより、モジュールケース8の外側と断熱材7との間、具体的にはモジュールケース8の天板8a及び側板8bと、空気通路カバー160の天板160a及び側板160bとの間には、酸化剤ガス供給通路としての空気通路161a,161bが形成されている(図3参照)。
モジュールケース8の側板8bの下部には、複数の貫通孔である吹出口8fが設けられている(図4参照)。発電用空気は、空気通路カバー160の天板160aのうち、モジュールケース8の閉鎖側板8e側の略中央部に設けられた発電用空気導入管74から流路方向調整部164を介して空気通路161a内に供給される(図2、図4参照)。そして、発電用空気は、空気通路161a,161bを通って、吹出口8fから燃料電池セル集合体12に向けて発電室10内に噴射される(図3、図4参照)。
また、空気通路161a,161bの内部には、熱交換促進部材としてのプレートフィン162,163が設けられている(図3参照)。プレートフィン162は、モジュールケース8の天板8aと空気通路カバー160の天板160aの間で長手方向及び幅方向に延びるように水平方向に設けられ、プレートフィン163は、モジュールケース8の側板8bと空気通路カバー160の側板160bとの間であって、且つ、燃料電池セルユニット16よりも上方の位置に長手方向及び鉛直方向に延びるように設けられている。
空気通路161a,161bを流れる発電用空気は、特にプレートフィン162,163を通過する際に、これらプレートフィン162,163の内側のモジュールケース8内(具体的には天板8a,側板8bに沿って設けられた排気通路)を通過する排気ガスとの間で熱交換を行い、加熱されることとなる。このようなことから、空気通路161a,161bにおいてプレートフィン162,163が設けられた部分は、熱交換器(熱交換部)として機能する。なお、プレートフィン162が設けられた部分が主たる熱交換器部分を構成し、プレートフィン163が設けられた部分が従たる熱交換器部分を構成する。
つぎに、蒸発器140は、モジュールケース8の天板8a上で水平方向に延びるように固定されている。また、蒸発器140とモジュールケース8との間には、これらの隙間を埋めるように断熱材7の一部分7aが配置されている(図2及び図3参照)。
具体的には、蒸発器140は、長手方向(図2の左右方向)の一側端側に、水及び原燃料ガス(改質用空気を含めてもよい)を供給する燃料供給配管63と、排気ガスを排出するための排気ガス排出管82(図3参照)とが連結され、長手方向の他側端側に、排気管171の上端部が連結されている。排気管171は、空気通路カバー160の天板160aに形成された開口部167を貫通して下方へ延び、モジュールケース8の天板8a上に形成された排気口111に連結されている。排気口111は、モジュールケース8内の燃焼室18で生成された排気ガスをモジュールケース8の外へ排出する開口部であり、モジュールケース8の上面視略矩形の天板8aのほぼ中央部に形成されている。
また、蒸発器140は、図2及び図3に示すように、上面視で略矩形の蒸発器ケース141を有している。この蒸発器ケース141は、2つの高さの低い有底矩形筒状の上側ケース142と下側ケース143とを、これらの間に中間板144を挟んだ状態で接合して形成されている。
したがって、蒸発器ケース141は、上下方向に二層構造となっており、下層部分には、排気管171から供給された排気ガスが通過する排気通路部140Aが形成され、上層部分には、燃料供給配管63から供給された水を蒸発させて水蒸気を生成する蒸発部140Bと、蒸発部140Bで生成された水蒸気と燃料供給配管63から供給された原燃料ガスとを混合させる混合部140Cが設けられている。
図2及び図3に示すように、蒸発部140B及び混合部140Cは、複数の連通孔(スリット)145aが形成された仕切り板145により蒸発器140を仕切った空間にて形成されている。また、蒸発部140B内には、アルミナボール(図示せず)が充填されている。
また、排気通路部140Aは、同様に複数の連通孔を有する2つの仕切り板146,147により排気ガスの上流側から下流側にかけて3つの空間に仕切られている。そして、2番目の空間に燃焼触媒(図示せず)が充填されている。すなわち、本実施形態の蒸発器140は、上下方向の二層構造のうちの下層構造に燃焼触媒器を含んでいる。
このような蒸発器140では、蒸発部140B内の水と排気通路部140Aを通過する排気ガスとの間で熱交換が行われ、排気ガスの熱により蒸発部140B内の水が蒸発して、水蒸気が生成されることとなる。また、混合部140C内の混合ガスと排気通路部140Aを通過する排気ガスとの間で熱交換が行われ、排気ガスの熱により混合ガスが昇温されることとなる。
さらに、図2に示すように、混合部140Cには、改質器120に混合ガスを供給するための混合ガス供給管112が接続されている。この混合ガス供給管112は、排気管171の内部を通過するように配置されており、一端が中間板144に形成された開口144aに連結され、他端が改質器120の天面に形成された混合ガス供給口120aに連結されている。混合ガス供給管112は、排気通路部140A内,排気管171内を通過してモジュールケース8内まで鉛直下方に延び、そこで略90°屈曲されて天板8aに沿って水平方向に延びた後、下方へ略90°屈曲されて改質器120に連結されている。
つぎに、改質器120は、燃焼室18の上方でモジュールケース8の長手方向に沿って水平方向に延びるように配置され、モジュールケース8の天板8aとの間に排気ガス誘導部材130を介して所定距離隔てられて状態で、天板8aに対して固定されている。改質器120は、上面視で外形略矩形であるが、中央部に貫通孔120bが形成された環状構造体であり、上側ケース121と下側ケース122とが接合された筐体を有している。この貫通孔120bは、天板8aに形成された排気口111と上面視で重なるように位置し、好ましくは、貫通孔120bの中央位置に排気口111が形成される。
改質器120の長手方向の一端側(モジュールケース8の閉鎖側板8e側)では、上側ケース121に設けられた混合ガス供給口120aに混合ガス供給管112が連結されており、他端側(閉鎖側板8d側)では、燃料ガス供給管64が下側ケース122に、脱硫器36まで延びる水添脱硫器用水素取出管65が上側ケース121にそれぞれ連結されている。したがって、改質器120は、混合ガス供給管112から混合ガス(つまり水蒸気が混合された原燃料ガス(改質用空気を含めてもよい))を受け取り、内部で混合ガスを改質し、燃料ガス供給管64及び水添脱硫器用水素取出管65から改質後のガス(即ち、燃料ガス)を排出するように構成されている。
改質器120は、その内部空間が2つの仕切り板123a,123bによって3つの空間に仕切られることにより、改質器120内に、混合ガス供給管112からの混合ガスを受入れる混合ガス受入部120Aと、混合ガスを改質するための改質触媒(図示せず)が充填された改質部120Bと、改質部120Bを通過したガスを排出するガス排出部120Cと、が形成されている(図2参照)。改質部120Bは、仕切り板123a,123bに挟まれた空間であり、この空間に改質触媒が保持されている。混合ガス及び改質後の燃料ガスは、仕切り板123a,123bに設けられた複数の連通孔(スリット)を通って移動可能となっている。また、改質触媒としては、アルミナの球体表面にニッケルを付与したものや、アルミナの球体表面にルテニウムを付与したものが適宜用いられる。
混合ガス受入部120Aには、蒸発器140から混合ガス供給管112を介して供給された混合ガスが混合ガス供給口120aを通して噴出される。この混合ガスは、混合ガス受入部120A内で拡張されて噴出速度が低下し、仕切り板123aを通過して改質部120Bに供給される。
改質部120Bでは、低速で移動する混合ガスが改質触媒により燃料ガスに改質され、この燃料ガスが仕切り板123bを通過してガス排出部120Cに供給される。
ガス排出部120Cでは、燃料ガスが燃料ガス供給管64、及び、水添脱硫器用水素取出管65へ排出される。
燃料ガス供給通路としての燃料ガス供給管64は、モジュールケース8内を閉鎖側板8dに沿って下方へ延び、底板8c付近で略90°屈曲されて水平方向に延びて、燃料電池セル集合体12の下方に形成されたマニホールド66内へ入り、更にマニホールド66内で逆側の閉鎖側板8e付近まで水平方向に延びている。燃料ガス供給管64の水平部64aの下方面には、複数の燃料供給孔64bが形成されており、この燃料供給孔64bから、燃料ガスがマニホールド66内に供給される。このマニホールド66の上方には、燃料電池セルスタック14を支持するための貫通孔を備えた下支持板68が取り付けられており、マニホールド66内の燃料ガスが、燃料電池セルユニット16内に供給される。また、燃料ガスと空気との燃焼を開始するための点火装置83が、燃焼室18に設けられている。
排気ガス誘導部材130は、改質器120と天板8aとの間でモジュールケース8の長手方向に沿って水平方向に延びるように配置されている。排気ガス誘導部材130は、上下方向に所定距離だけ離間された下部誘導板131及び上部誘導板132と、これらの長手方向の両端辺が取り付けられる連結板133,134とを備えている(図2,図3参照)。上部誘導板132は、幅方向の両端部が下方に向けて折り曲げられ、下部誘導板131に連結されている。連結板133,134は、上端部が天板8aに連結され、下端部が改質器120に連結されており、これにより、排気ガス誘導部材130及び改質器120を天板8aに固定している。
下部誘導板131は、幅方向(図3の左右方向)の中央部が下方に向けて突出する凸状段部131aが形成されている。一方、上部誘導板132は、下部誘導板131と同様に、幅方向の中央部が下方に向けて凹状となるように凹部132aが形成されている。凸状段部131aと凹部132aは、上下方向で並行して長手方向に延びている。混合ガス供給管112は、モジュールケース8内でこの凹部132a内を水平方向に延びた後、閉鎖側板8e付近で下方に向けて屈曲し、上部誘導板132及び下部誘導板131を貫通して、改質器120に連結されている。
排気ガス誘導部材130は、上部誘導板132、下部誘導板131、連結板133,134によって、断熱層として機能する内部空間であるガス溜135が形成されている。このガス溜135は、燃焼室18と流体連通している。すなわち、上部誘導板132、下部誘導板131、連結板133,134は、所定の隙間を形成するように連結されており、気密的には連結されていない。ガス溜135には、運転中に燃焼室18から排気ガスが流入したり、停止時に外部から空気が流入したりすることが可能となっているが、総じてガス溜135の内外間のガスの移動は緩やかである。
上部誘導板132は、天板8aと所定の上下方向距離を隔てて配置されており、上部誘導板132と天板8aとの間には、長手方向及び幅方向に沿って水平方向に延びる排気通路172が形成されている。この排気通路172は、モジュールケース8の天板8aを挟んで空気通路161aと並設されており、排気通路172内には、空気通路161a,161b内のプレートフィン162,163と同様なプレートフィン175が配置されている。このプレートフィン175は、プレートフィン162と上面視で略同一箇所に設けられており、天板8aを挟んで上下方向に対向している。空気通路161a及び排気通路172のうち、プレートフィン162,175が設けられた部分において、空気通路161aを流れる発電用空気と排気通路172を流れる排気ガスとの間で効率的な熱交換が行われて、排気ガスの熱により発電用空気が昇温されることとなる。
また、改質器120は、モジュールケース8の側板8bと所定の水平方向距離を隔てて配置されており、改質器120と側板8bとの間には、排気ガスを下方から上方へ通過させる排気通路173が形成されている。また、排気ガス誘導部材130も側板8bと所定の水平方向距離を隔てて配置されており、排気通路173は、排気ガス誘導部材130と側板8bとの間の通路を含んで天板8aまで延びている。排気通路173は、天板8aと側板8bとの角部に位置する排気ガス導入口172aで排気通路172と連通している。この排気ガス導入口172aは、モジュールケース8内で長手方向に延びている。
さらに、下部誘導板131は、改質器120の上側ケース121の天面から所定の上下方向距離を隔てて配置されており、下部誘導板131と上側ケース121との間、及び、改質器120の貫通孔120bは、貫通孔120bを下方から上方へ向けて通過した排気ガスを通過させる排気通路174を形成している。この排気通路174は、改質器120の上方で排気通路173と合流する。
つぎに、図5を参照して、燃料電池セルユニット16について説明する。
図5は、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池の燃料電池セルユニットを示す部分断面図である。
図5に示すように、燃料電池セルユニット16は、燃料電池セル84と、この燃料電池セル84の両端部にそれぞれ接続されたキャップである内側電極端子86とを備えている。
燃料電池セル84は、上下方向に延びる管状構造体であり、内部に燃料ガス流路88を形成する円筒形の内側電極層90と、円筒形の外側電極層92と、内側電極層90と外側電極層92との間にある電解質層94とを備えている。この内側電極層90は、燃料ガスが通過する燃料極であり、(−)極となり、一方、外側電極層92は、空気と接触する空気極であり、(+)極となっている。
燃料電池セル84の上端側と下端側に取り付けられた内側電極端子86は、同一構造であるため、ここでは、上端側に取り付けられた内側電極端子86について具体的に説明する。内側電極層90の上部90aは、電解質層94と外側電極層92に対して露出された外周面90bと上端面90cとを備えている。内側電極端子86は、導電性のシール材96を介して内側電極層90の外周面90bと接続され、さらに、内側電極層90の上端面90cとは直接接触することにより、内側電極層90と電気的に接続されている。内側電極端子86の中心部には、内側電極層90の燃料ガス流路88と連通する燃料ガス流路細管98が形成されている。
この燃料ガス流路細管98は、内側電極端子86の中心から燃料電池セル84の軸線方向に延びるように設けられた細長い細管である。このため、マニホールド66(図2参照)から、下側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98を通って燃料ガス流路88に流入する燃料ガスの流れには、所定の圧力損失が発生する。従って、下側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98は、流入側流路抵抗部として作用し、その流路抵抗は所定の値となるように設定されている。また、燃料ガス流路88から、上側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98を通って燃焼室18(図2参照)に流出する燃料ガスの流れにも所定の圧力損失が発生する。従って、上側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98は、流出側流路抵抗部として作用し、その流路抵抗は所定の値となるように設定されている。
内側電極層90は、例えば、Niと、CaやY、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニアとの混合体、Niと、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリアとの混合体、Niと、Sr、Mg、Co、Fe、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレードとの混合体、の少なくとも一種から形成される。
電解質層94は、例えば、Y、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニア、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリア、Sr、Mgから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレート、の少なくとも一種から形成される。
外側電極層92は、例えば、Sr、Caから選ばれた少なくとも一種をドープしたランタンマンガナイト、Sr、Co、Ni、Cuから選ばれた少なくとも一種をドープしたランタンフェライト、Sr、Fe、Ni、Cuから選ばれた少なくとも一種をドープしたランタンコバルタイト、銀、などの少なくとも一種から形成される。
つぎに、図6を参照して、燃料電池セルスタック14について説明する。
図6は、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池の燃料電池セルスタックを示す斜視図である。
図6に示すように、燃料電池セルスタック14は、16本の燃料電池セルユニット16を備え、これらの燃料電池セルユニット16は、8本ずつ2列に並べて配置されている。
各燃料電池セルユニット16は、下端側がセラミック製の長方形の下支持板68(図2参照)により支持され、上端側は、両端部の燃料電池セルユニット16が4本ずつ、概ね正方形の2枚の上支持板100により支持されている。これらの下支持板68及び上支持板100には、内側電極端子86が貫通可能な貫通穴がそれぞれ形成されている。
さらに、燃料電池セルユニット16には、集電体102及び外部端子104が取り付けられている。この集電体102は、燃料極である内側電極層90に取り付けられた内側電極端子86と電気的に接続される燃料極用接続部102aと、空気極である外側電極層92の外周面と電気的に接続される空気極用接続部102bとを接続するように一体的に形成されている。また、各燃料電池セルユニット16の外側電極層92(空気極)の外表面全体には、空気極側の電極として、銀製の薄膜が形成されている。この薄膜の表面に空気極用接続部102bが接触することにより、集電体102は空気極全体と電気的に接続される。
さらに、燃料電池セルスタック14の端(図6では左端の奥側)に位置する燃料電池セルユニット16の空気極には、2つの外部端子104がそれぞれ接続されている。これらの外部端子104は、隣接する燃料電池セルスタック14の端にある燃料電池セルユニット16の内側電極端子86に接続され、上述したように、128本の燃料電池セルユニット16の全てが直列接続されるようになっている。
つぎに、図7及び図8を参照して、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュール内のガスの流れについて説明する。
図7は、図2と同様の、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の燃料電池モジュールを示す側面断面図であり、図8は、図3と同様の、図2のIII−III線に沿った断面図である。
なお、図7及び図8は、それぞれ、図2及び図3中にガスの流れを示す矢印を新たに付加した図であり、説明の便宜上、断熱材7を取り除いた状態の図を示している。図中、実線矢印は燃料ガスの流れ、破線矢印は発電用空気の流れ、一点鎖線矢印は排気ガスの流れを示す。
図7に示すように、水及び原燃料ガス(燃料ガス)は、蒸発器140の長手方向の一端側に連結された燃料供給配管63から蒸発器140の上層に設けられた蒸発部140B内に供給される。蒸発部140Bに供給された水は、蒸発器140の下層に設けられた排気通路部140Aを流れる排気ガスにより加熱され水蒸気となる。この水蒸気と、燃料供給配管63から供給された原燃料ガスとが、蒸発部140B内を下流方向に流れて行き、混合部140C内で混合される。混合部140C内の混合ガスは、下層の排気通路部140Aを流れる排気ガスにより加熱される。
混合部140C内で形成された混合ガス(燃料ガス)は、混合ガス供給管112を通って、モジュールケース8内の改質器120に供給される。混合ガス供給管112は、排気通路部140A,排気管171,及び排気通路172を順に通過しているため、これらの通路を流れる排気ガスにより、混合ガス供給管112内の混合ガスは更に加熱される。
混合ガスは、改質器120内の混合ガス受入部120A内に流入し、ここから仕切り板123aを通過して改質部120Bに流入する。混合ガスは、改質部120Bにおいて改質されて燃料ガスとなる。こうして生成された燃料ガスは、仕切り板123bを通過して、ガス排出部120Cに流入する。
さらに、燃料ガスは、ガス排出部120Cから燃料ガス供給管64と水添脱硫器用水素取出管65とに分岐する。そして、燃料ガス供給管64に流入した燃料ガスは、燃料ガス供給管64の水平部64aに設けられた燃料供給孔64bからマニホールド66内に供給され、マニホールド66から各燃料電池セルユニット16内に供給される。
また、図7及び図8に示すように、発電用空気は、発電用空気導入管74から空気通路161aに供給される。発電用空気は、空気通路161a,161b内において、プレートフィン162,163を通過する際に、これらプレートフィン162,163の下部のモジュールケース8内に形成された排気通路172,173を通過する排気ガスとの間で効率的な熱交換を行い、加熱されることとなる。特に、排気通路172内には、空気通路161aのプレートフィン162に対応してプレートフィン175が設けられているので、発電用空気は、プレートフィン162とプレートフィン175とを介して、排気ガスとより効率的な熱交換を行う。この後、発電用空気は、モジュールケース8の側板8bの下部に設けられた複数の吹出口8fから燃料電池セル集合体12に向けて発電室10内に噴射される。
なお、本実施形態では、燃料電池セル集合体12の側方部位には排気通路が形成されていないため、この部位において発電用空気と排気ガスとの間の熱交換は抑制される。したがって、燃料電池セル集合体12の側方部位において、空気通路161b内の発電用空気に上下方向の温度勾配が生じ難くなっている。
また、発電室10内で発電に利用されなかった燃料ガスは、図8に示すように、燃焼室18で燃焼されて排気ガス(燃焼ガス)となり、モジュールケース8内を上昇していく。具体的には、排気ガスは、排気通路173と排気通路174とに分岐して、改質器120の外側面とモジュールケース8の側板8bとの間、及び、改質器120の貫通孔120bから改質器120と排気ガス誘導部材130との間をそれぞれ通過する。このとき、排気通路174を通過する排気ガスは、改質器120の貫通孔120bの上方に配置された凸状段部131aによって幅方向に二分され、排気ガス誘導部材130の下部に留まることなく排気通路173に向けて誘導され、排気通路173を流れる排気ガスに素早く合流される。
その後、排気ガスは、排気ガス導入口172aから排気通路172に流入する。排気通路172内では、排気ガスは、排気通路172を水平方向に流れていき、モジュールケース8の天板8aの中央に形成された排気口111から流出する。
なお、排気ガスが排気通路173を上方へ流れていく際に、空気通路161b内に設けられたプレートフィン163を介して、発電用空気と排気ガスとの間で熱交換が行われる。また、排気ガスが排気通路172を水平方向に流れていく際に、排気通路172内に設けられたプレートフィン175と、このプレートフィン175に対応して空気通路161a内に設けられたプレートフィン162とを介して、発電用空気と排気ガスとの間で効率的な熱交換が行われる。このようにして、排気ガスの熱により発電用空気が昇温される。
そして、排気口111から流出した排気ガスは、モジュールケース8の外部に設けられた排気管171を通過して蒸発器140の排気通路部140Aに流入し、排気通路部140Aを通過した後、蒸発器140から排気ガス排出管82へ排出される。排気ガスは、蒸発器140の排気通路部140Aを流れる際に、上述したように、蒸発器140の混合部140C内の混合ガス及び蒸発部140B内の水と熱交換を行う。
つぎに、図2、図9〜図16を参照して、蒸発器の構造の詳細について説明する。
図9は、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の蒸発器の概略図であり、図10は、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の蒸発器の内部構造を示す斜視断面図であり、図11は、図10のA部拡大図であり、図12は、図10のB部拡大図である。
図9〜図12に示すように、蒸発器140の上層の蒸発部140Bに形成される蒸発室180において、燃料供給配管63の供給口63aが接続される上側ケース142の内壁142aと仕切り板145との間の蒸発部領域R1内には、複数の粒子状の充填材であるアルミナボール182が充填されている。また、仕切り板145は、蒸発部領域R1内の充填材であるアルミナボール182がスリット145aから蒸発部領域R1の外部に流出することを防ぐ充填材流出防止板として機能するようになっている。
また、図11に示すように、燃料供給配管63の供給口63aが接続される上側ケース142の内壁142a部分には、仕切り板148が充填材流出防止板として供給口63aを覆うように取り付けられている。この仕切り板148には、その横幅方向に延びる複数の連通孔(スリット)148aが形成されており、これら複数のスリット148aは、上下方向に配列されている。
さらに、図9、図10及び図12に示すように、仕切り板148のスリット148aを通過した水蒸気は、蒸発器140の上層の混合部領域R3内で混合され、この混合ガス(燃料ガス)が混合ガス供給管112から改質器120に供給されるようになっている。
一方、蒸発器140の下層の排気通路部140Aにおいて、2つの仕切り板146,147の間の排気通路部領域R2を形成する排気通路室(燃焼触媒室)184は、排気ガスの浄化機能を有する排気浄化触媒(いわゆる、燃焼触媒)を担持した複数の粒子状の充填材であるセラミックボール186が充填された燃焼触媒室となっている。また、これらの仕切り板146,147は、排気通路部領域R2内の充填材であるセラミックボール186が複数のスリット146a,147aから蒸発部領域R1の外部に流出することを防ぐ充填材流出防止板として機能するようになっている。
なお、図10においては、排気通路部140Aの排気ガスの流れを矢印で示している。
また、蒸発器140は、蒸発部140Bの上部(上側ケース142の外側上面)に、セラミックヒータなどの加熱ヒータ188が設けられている。すなわち、蒸発器140においては、加熱ヒータ188、蒸発部140B(混合部140Cも含む)、排気通路部140Aが、この順に上から下に配置されており、加熱ヒータ188の上部及び排気通路部140Aの下部に上述した断熱材7(図2及び図3参照)が配置されている。
すなわち、蒸発器140は、燃料供給配管63の供給口63aから蒸発器140の上層の蒸発室180内に供給される水について、加熱ヒータ188及び蒸発器140の下層の排気通路部140Aの排気ガスによって加熱された蒸発室180内のアルミナボール182を通過させることにより蒸発させて、水蒸気を生成処理する処理装置であると共に、排気管171から蒸発器140の蒸発器140の下層の排気通路室184内に供給された排気ガスについて、排気通路室184内のセラミックボール186を通過させることにより浄化処理する処理装置でもあるため、燃料電池モジュール2における発電に関与する流体を処理する流体処理装置として機能するようになっている。
つぎに、図13は、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の蒸発器の蒸発室における燃料供給配管の供給口と仕切り板との関係を示す概略図である。
図11及び図13に示すように、仕切り板148は、燃料供給配管63の供給口63aが接続される上側ケース142の内壁142aの壁面に接続されて固定される接続部190を備えている。
また、図13に示すように、仕切り板148は、燃料供給配管63の供給口63aから供給される流体(水、燃料ガス)が通過可能な複数のスリット148aを形成する流体通過面192を備えており、この流体通過面192の外側部分は、接続部190に接続されている。
さらに、図13に示すように、仕切り板148の各スリット148aは、供給口63aと流路方向に対向している対向領域194と、この対向領域194から外側に仕切り板148の接続部190まで延びる接続領域196を備えている。
また、図9及び図13に示すように、仕切り板148の各スリット148aの幅w1は、蒸発部領域R1内の充填材であるアルミナボール182の直径d1よりも小さく且つアルミナボール182の半径d1/2よりも大きく設定されている。
つぎに、図10及び図11に示すように、蒸発器140の蒸発部領域R1と混合部領域R3とを区画する仕切り板145は、上側ケース142と中間板144とにより形成される流路方向(図10に矢印で示す流路方向F1)及び蒸発器ケース141の長手方向に対して横方向(蒸発器ケース141の横幅方向)に延びるように配置されている。
また、図12に示すように、仕切り板145は、上側ケース142内の上面142bに接続されて固定される接続部198を備えている。
さらに、図12に示すように、仕切り板145は、接続部198における混合部領域R3側の端部から下方に延びて、蒸発部領域R1内の流体(水、燃料ガス)が混合部領域R3に通過可能な複数のスリット145aを形成する流体通過面200を備えている。
ここで、図12に示すように、仕切り板145の各スリット145aについては、流路方向F1に対して縦方向に延び、その上端が接続部198まで形成された後、この接続部198において、蒸発部領域R1側に延びている。また、これら複数のスリット145aは、仕切り板145の横幅方向に配列されている。
また、図9及び図12に示すように、仕切り板145の各スリット145aの幅w2は、蒸発部領域R1内の充填材であるアルミナボール182の直径d1よりも小さく且つアルミナボール182の半径d1/2よりも大きく設定されている。
つぎに、図14は、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の蒸発器の排気通路室における仕切り板について斜め上方から見た斜視図である。
図9、図10、図12及び図14に示すように、排気通路部領域R2を区画する上流側の仕切り板146と下流側の仕切り板147のうち、上流側の仕切り板146は、排気管171から供給された流体(排気ガス)を通過させる複数のスリット146aを形成する流体通過面202と、この流体通過面202の上部及び下部にそれぞれ形成される上側接続部204及び下側接続部206を備えている。
また、図12及び図14に示すように、仕切り板146の上側接続部204の上面204aは、中間板144の下側面144bに接続されて固定されている。
一方、仕切り板146の下側接続部206の下面206aは、下側ケース143内の底面143aに接続されて固定されている。
さらに、仕切り板146の流体通過面202は、各スリット146aが下側接続部206から上方の上側接続部204まで斜め上方に傾斜するように形成されている。
また、各スリット146aは、排気通路室184の長手方向(流路方向F2)の両端部が上側接続部204及び下側接続部206のそれぞれの部分まで延びているが、仕切り板146の互いに横幅方向に配列されている。
つぎに、図9、図11、図12及び図14に示すように、下流側の仕切り板147についても、上流側の仕切り板146と同様に、排気通路部領域R3内の流体(排気ガス)を通過させる複数のスリット147aを形成する流体通過面208と、この流体通過面208の上部及び下部にそれぞれ形成される上側接続部210及び下側接続部212を備えている。
また、図11及び図14に示すように、仕切り板147の上側接続部210の上面210aは、中間板144の下側面144bに接続されて固定されている。
一方、仕切り板147の下側接続部212の下面212aは、下側ケース143内の底面143aに接続されて固定されている。
さらに、仕切り板147の流体通過面208は、各スリット147aが下側接続部212から上方の上側接続部210からまで斜め上方に傾斜するように形成されている。
また、各スリット147aは、排気通路室184の長手方向(流路方向F2)の両端部が上側接続部210及び下側接続部212のそれぞれの部分まで延びていると共に、仕切り板147の互いに横幅方向に配列されている。
さらに、図9及び図14に示すように、仕切り板146の各スリット146aの幅w3及び仕切り板147の各スリット147aの幅w4は、排気通路部領域R2内の充填材であるセラミックボール186の直径d2よりも小さく且つセラミックボール186の半径d2/2よりも大きく設定されている。
ここで、図11及び図12に示すように、流体(排気ガス)の流路方向F2及び下側ケース143内の水平方向に延びる底面143aに対して傾斜する各仕切り板146,147の流体通過面202,208の傾斜角度αは、20度以上80度以下に設定されるのが好ましく、45度に設定されるのが最も好ましい。
つぎに、再び、図10に示すように、蒸発器140の蒸発器ケース141は、上側ケース142と下側ケース143を中間板144を介して重ね合わせた筐体からなる一体構造である。
すなわち、これらの上側ケース142の下側周縁部及び下側ケース143の上側周縁部のそれぞれに形成される鍔部142c,143bは、中間板144を介して重ね合わされ、溶接固定されるようになっている。
また、これらの鍔部142c,143bは、溶接しろとして利用できるため、蒸発器ケース141の内部が複雑な構造になっても、組み付け性を損なうことがないようになっている。
さらに、蒸発器140の組み立て時には、溶接しろとなる鍔部142c,143bを掴んで作業することができるため、蒸発器ケース141の外壁を損傷しないようになっている。
なお、このような鍔部142c,143bの溶接しろは、組み付け時に蒸発器ケース141の内壁と接触したり、熱膨張によって蒸発器ケース141の内壁と接触したりしないように、蒸発器ケース141の内壁との距離を十分に確保することができるような寸法に設定することが好ましい。
つぎに、図2、図3、図9及び図10に示すように、仕切り板146の上流側に形成され且つ排気管171の出口が接続される上流側排気通路室184a内において、蒸発器140の出口側の混合ガス供給管112の近傍には、伝熱抑制板214(図10参照)が設けられている。この伝熱抑制板214により、排気管171から蒸発器140の下層の排気通路室184aに流入した直後の高温状態の排ガスが、蒸発器140の上層の混合部領域R3内の混合ガスやその近傍の混合ガス供給管112の混合ガスを極度に昇温させることを防ぐことができる共に、上流側排気通路室184a内の排ガスの熱量が奪われることを防ぐことができるようになっている。
なお、この伝熱抑制板214については、蒸発器140の出口側の混合ガス供給管112付近における混合ガスの昇温された温度を適切な範囲に設定することができるように、伝熱抑制板214の長さ等の形状を適宜調整することが好ましい。
つぎに、図9及び図10に示すように、仕切り板146,147の間に形成される排気通路部領域R2内において、中間板144の下側面144bには、仕切り板216が取り付けられている。排気通路部領域R2内では、その下方から充填材であるセラミックボール186が充填されるため、排気通路部領域R2内の上方には、充填材であるセラミックボール186がない流路が形成され易くなる。そこで、このような箇所に仕切り板216を設けることにより、排気通路部領域R2内の上方を通過しようとする排気ガスについて、仕切り板216を通過させることにより、排ガスがセラミックボール186を必ず経由するように誘導することができるようになっている。
つぎに、図10に示すように、蒸発室180の入口側付近における上側ケース142内の上面(天面)142bにおいては、その高さが部分的に高くなるように形成されており、この部分に設けられた充填材導入口218からアルミナボール182が導入され、蒸発室180内に充填されるようになっている。また、蒸発室180内にアルミナボール182が充填された後、充填材導入口218には、蓋部材220が取り付けられるようになっている。 さらに、図10に示すように、上側ケース142内の上面(天面)142bには、蒸発室180内の流路方向F1に向かって斜め下方に形成されて、上側ケース142内の上面(天面)142bが徐々に低くなる逃がし部分222が設けられている。アルミナボール182を充填材導入口218から蒸発室180内に充填して詰め込む際に、この逃がし部分222により、アルミナボール182が蒸発室180内の流路方向F1に向かって充填されるため、アルミナボール182の充填詰め込みを容易にすることができるようになっている。
つぎに、図15は、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の蒸発器における充填材導入口に取り付けられた状態の蓋部材を示す概略図である。
図10及び図15に示すように、充填材導入口218には、上面が下側に凹んだ蓋部材220が固定されて封止されており、充填材導入口218と蓋部材220との固定部に溶接しろ224を作りながら、蓋部材220が蒸発室180内のアルミナボール182を上方から押すことによって高密度化することができるようになっている。
上述した本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置1によれば、従来の固定酸化物型燃料電池装置(SOFC)では、燃料電池モジュールにおける発電に関与する流体を処理する流体処理装置として、蒸発器、改質器、燃焼触媒器、或いは、脱硫器等の様々な流体処理装置が用いられている。これらの流体処理装置は、一様にして、内部に複数の粒子状の充填材を保持し、発電に関与する流体について充填材の保持領域を通過させることによって、充填材が有する機能(例えば、触媒反応発生機能である加熱機能等)が流体に作用している。従来、複数の触媒を保持しつつ流体を通過させるためには、通常では触媒が流出しない程度の開口が形成された充填材流出防止板が用いられているが、触媒自体の流出を防止する必要があるため、充填材流出防止板の開口部分の総面積を大きくすることができず、充填材流出防止板を通過する流体の圧力損失が増大するという問題があった。
そこで、本発明では、蒸発器140内で用いられる充填材流出防止板である各仕切り板148,145,146,147の各流体通過面192,200,202,208に形成される各スリット148a,145a,146a,147aについて、蒸発器ケース141の内壁部142a,142b,143a,144bに接続して固定される各仕切り板148,145,146,147の各接続部190,198,204,206,210,212まで延びるように形成することにより、これらの接続部190,198,204,206,210,212まで延びる各スリット148a,145a,146a,147aの部分についても流体の移動経路として有効に使用することができるため、各スリット148a,145aを通過する流体(水)や各スリット146a,147aを通過する流体(排気ガス)の圧力損失を低減させることができる。
また、本実施形態による固体酸化物形燃料電池装置1によれば、蒸発室180の仕切り板148の各スリット148aの幅w1が、蒸発部領域R1内の充填材であるアルミナボール182の直径d1よりも小さく且つアルミナボール182の半径d1/2よりも大きく設定され、蒸発室180の仕切り板145の各スリット145aの幅w2が、蒸発部領域R1内の充填材であるアルミナボール182の直径d1よりも小さく且つアルミナボール182の半径d1/2よりも大きく設定され、排気通路室(燃焼触媒室)184の仕切り板146の各スリット146aの幅w3及び仕切り板147の各スリット147aの幅w4が、排気通路部領域R2内の充填材であるセラミックボール186の直径d2よりも小さく且つセラミックボール186の半径d2/2よりも大きく設定されているため、各スリット148a,145a,146a,147aの幅w1,w2,w3,w4を充填材の大きさよりもわずかに小さくすることができ、充填材が各スリット148a,145a,146a,147aから流出することを抑制しつつ、蒸発室180の各仕切り板148,145を通過する流体(水)や排気通路室184(燃焼触媒室)の各仕切り板146,147を通過する流体(排気ガス)の圧力損失を低減させて、流体の移動を容易にすることができる。
さらに、本実施形態による固体酸化物形燃料電池装置1によれば、蒸発室180内の仕切り板148が充填材流出防止板として燃料供給配管63の供給口63aを覆うように取り付けられており、この仕切り板148には、その横幅方向に延びる複数の連通孔(スリット)148aが形成され、これら複数のスリット148aは、上下方向に配列されているため、燃料供給配管63の供給口63aから供給される流体(水)が仕切り板148のスリット148a内を通過する際に、まず、燃料供給配管63の供給口63aと流路方向に対向しているスリット148aの対向領域194(図13参照)内の水が、この対向領域194から外側に仕切り板148の接続部190まで延びる接続領域196(図13参照)に広がりながら流動することができる。
したがって、各スリット148a内に進入した流体(水)が、各スリット148aに沿って流体の流路方向F1に対して横方向に広がりながら、充填材であるアルミナボール182が保持された蒸発部領域R1内に移動することができるため、蒸発部領域R1の流体(水)の流路方向F1に対して横方向に均一に流体(水)を供給することができ、このように均一に供給された流体(水)を蒸発部領域R1内のアルミナボール182によって効果的に処理することができる。
すなわち、複数のアルミナボール182が保持される蒸発部領域R1内に流体(水)を均一に供給することにより、この蒸発部領域R1内を通過する流体(水)をアルミナボール182で均一に蒸発させて処理することができるため、蒸発部領域R1内の特定の箇所に配置されるアルミナボール182だけが劣化してしまうことを防止することができる。
また、本実施形態による固体酸化物形燃料電池装置1によれば、蒸発器ケース141の上側ケース142の内壁142aに形成された燃料供給配管63の供給口63aが小さな開口であって、この開口の部分で流体の圧力損失が高められたとしても、充填材流出防止板である仕切り板148の流体通過面192が燃料供給配管63の供給口63aを覆うと共に、この流体通過面192の各スリット148aが流体の流路方向F1に対して横方向に延びるように仕切り板148が配置されていることにより、燃料供給配管63の供給口63a付近の流体(水)を各スリット148aに沿って流体の流路方向F1に対して横方向に均一に行き渡らせることができるため、充填材であるアルミナボール182が充填される蒸発部領域R1内で流体(水)の状態を効率よく変化させて処理することができる。
さらに、本実施形態による固体酸化物形燃料電池装置1によれば、蒸発器140の蒸発部領域R1と混合部領域R3とを区画する充填材流出防止板である仕切り板145について、その接続部198及び流体通過面200が流体(水)の流路方向F1に対して横方向に延びるように配置されており、また、各スリット145aが流体(水)の流路方向F1に対して縦方向に延びて接続部198まで形成されていると共に横方向に複数配列されていることにより、流体(水)が通過可能なスリットの面積を増やすことができるため、流体(水)の圧力損失を低減させることができる。
また、本実施形態による固体酸化物形燃料電池装置1によれば、蒸発器140の下層の排気通路室184の排気通路部領域R2を区画する上流側の仕切り板146と下流側の仕切り板147について、各スリット146a,147aが各仕切り板146,147の下側接続部206,212から上側接続部204,210まで流体(排気ガス)の流路方向F2に対して傾斜するように形成されていると共に、各スリット146aは、排気通路室184の長手方向(流路方向F2)の両端部が上側接続部204及び下側接続部206のそれぞれの部分まで延びていることにより、流体(排気ガス)が通過可能なスリット146a,147aの面積を増やすことができるため、流体の圧力損失を低減させることができる。
さらに、本実施形態による固体酸化物形燃料電池装置1によれば、蒸発器140の下層の排気通路室184の排気通路部領域R2を区画する上流側の仕切り板146と下流側の仕切り板147について、流体(排気ガス)の流路方向F2に対する各流体通過面202,208の傾斜角度αが20度未満に設定されると、充填材であるセラミックボール186を保持する下側ケース143内の排気通路部領域R2が不必要に大きくなってしまうおそれがある一方、傾斜角度αが80度よりも大きく設定されると、流体(排気ガス)が通過可能なスリット146a,147aの面積を広げることができないため、傾斜角度αを20度以上80度以下に設定することにより、仕切り板146,147を通過する流体(排気ガス)の圧力損失を効果的に低減させることができる。
つぎに、図16を参照して、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置1の蒸発器の変形例による充填材流出防止板である仕切り板について説明する。
図16は、本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置の蒸発器の変形例による仕切り板を示す概略斜視図である。
上述した本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置1の蒸発器140では、例として、蒸発室180内の仕切り板148が、燃料供給配管63の供給口63aが接続される上側ケース142の内壁142aの壁面に供給口63aを覆うように取り付けられた形態について説明したが、このような形態に限られず、他の変形例についても適用可能である。
すなわち、他の変形例として、上側ケース142の内壁142aの燃料供給配管63の供給口63aから離間した蒸発室180の内部に、開口263aが形成された仕切り板(図示せず)を配置し、この仕切り板(図示せず)の開口263aを覆うように、図16に示す変形例による仕切り板248を配置してもよい。
ここで、図16に示す変形例による仕切り板248においては、図16に示す燃料供給配管63の供給口63aに対して流路方向F1に離間するように蒸発室180の内部に配置されて且つ開口263aが形成された仕切り板(図示せず)に取り付けられており、仕切り板248の両側には、蒸発器140の上側ケース142の側壁142dに接続されて固定される接続部290が設けられている。
また、仕切り板248の流路通過部292の各スリット248aは、流路方向F1に対して横方向に両側の接続部290まで延びた後、この接続部290において流路方向F1に向かって延びている。
上述した変形例による仕切り板248によれば、燃料供給配管63の供給口63aである開口又は燃料供給配管63の供給口63aから離間した蒸発室180の内部の仕切り板(図示せず)に形成された開口263aが小さな開口であって、これらの開口63a,263aの部分で流体(水)の圧力損失が高められたとしても、仕切り板248の流体通過面292が蒸発室180の内部に配置された仕切り板(図示せず)の開口263aを覆うと共に、流体通過面292の各スリット248aが流体(水)の流路方向F1に対して横方向に延びるように仕切り板248が配置されていることにより、開口263a付近の流体について、各スリット248aに沿って流体(水)の流路方向F1に対して横方向に均一に行き渡らせることができると共に、両側の接続部290で流路方向F1に延びるスリット248aまで行き渡らせることができる。したがって、充填材であるアルミナボール182が充填される蒸発部領域R1内で流体(水)の状態を効率よく変化させて処理することができる。
なお、上述した本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置1では、燃料電池モジュールにおける発電に関与する流体を処理する流体処理装置の例として、蒸発器を取り上げ、この蒸発器に充填材流出防止板を適用した形態について説明したが、このような形態に限られず、改質器、燃焼触媒器、或いは、脱硫器等、燃料電池モジュールにおける発電に関与する流体を処理する他の形態の流体処理装置にも適用可能である。
また、上述した本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池装置1では、蒸発器140の蒸発室180で用いられる充填材流出防止板である仕切り板145,148,248については、排気通路室184で用いられる仕切り板として適用してもよいし、排気通路室184で用いられる充填材流出防止板である仕切り板146,147についても、蒸発室180で用いられる仕切り板として適用してもよい。
さらに、これらの充填材流出防止板である仕切り板145,146,147,148,248は、固体酸化物形燃料電池装置の蒸発器、改質器、燃焼触媒器、或いは、脱硫器等、燃料電池モジュールにおける発電に関与する流体を処理する流体処理装置の全般において、充填材が充填される所定領域を通過する流体の供給口や排出口の少なくとも一方に設けられていればよい。
1 固体酸化物形燃料電池装置(SOFC)
2 燃料電池モジュール
4 補機ユニット
6 ハウジング
7 断熱材
7a 一部分
8 モジュールケース
8a 天板
8b 側板
8c 底板
8d 閉鎖側板
8d 閉鎖側板
8f 吹出口
10 発電室
12 燃料電池セル集合体
14 燃料電池セルスタック
16 燃料電池セルユニット
18 燃焼室
24 水供給源
26 純水タンク
28 水流量調整ユニット
30 燃料供給源
32 ガス遮断弁
36 脱硫器
38 燃料流量調整ユニット
39 バルブ
40 空気供給源
42 電磁弁
44 改質用空気流量調整ユニット
45 発電用空気流量調整ユニット
46 ヒータ
48 ヒータ
50 温水製造装置
52 制御ボックス
54 インバータ
63 燃料供給配管
63a 供給口
64 燃料ガス供給管
64a 水平部
64b 燃料供給孔
65 水添脱硫器用水素取出管
66 マニホールド
68 下支持板
74 発電用空気導入管
82 排気ガス排出管
83 点火装置
84 燃料電池セル
86 内側電極端子
88 燃料ガス流路
90 内側電極層
90a 上部
90b 外周面
90c 上端面
92 外側電極層
94 電解質層
96 シール材
98 燃料ガス流路細管
100 上支持板
102 集電体
102a 燃料極用接続部
102b 空気極用接続部
104 外部端子
111 排気口
112 混合ガス供給管
120 改質器
120A 混合ガス受入部
120B 改質部
120C ガス排出部
120a 混合ガス供給口
120b 貫通孔
120c 改質部
121 上側ケース
122 下側ケース
123a 仕切り板
123b 仕切り板
130 排気ガス誘導部材
131 下部誘導板
131a 段部
132 上部誘導板
132a 凹部
133 連結板
134 連結板
135 ガス溜
140 蒸発器
140A 排気通路部
140B 蒸発部
140C 混合部
141 蒸発器ケース(ケース)
142 上側ケース
142a 上側ケースの内壁(ケースの内壁部)
142b 上側ケース内の上面(ケースの内壁部)
142c 鍔部
143 下側ケース
143a 下側ケース内の底面(ケースの内壁部)
143b 鍔部
144 中間板
144a 開口
144b 中間板の下側面(ケースの内壁部)
145 仕切り板(充填材流出防止板)
145a 連通孔(スリット)
146 仕切り板(充填材流出防止板)
146a 連通孔(スリット)
147 仕切り板(充填材流出防止板)
147a 連通孔(スリット)
148 仕切り板(充填材流出防止板)
148a 連通孔(スリット)
160 発電用空気供給ケース
160a 天板
160b 側板
161 発電用空気供給通路
161a 空気通路
161b 空気通路
162 プレートフィン
163 プレートフィン
171 排気管
172 排気通路
172a 排気ガス導入口
173 排気通路
174 排気通路
175 プレートフィン
180 蒸発室
182 アルミナボール(充填材)
184 排気通路室
184a 上流側排気通路室
186 セラミックボール(充填材)
188 加熱ヒータ
190 仕切り板の接続部
192 仕切り板の流体通過面
194 燃料供給配管の供給口と対向するスリットの対向領域
196 スリットの接続領域
198 仕切り板の接続部
200 仕切り板の流体通過面
202 仕切り板の流体通過面
204 仕切り板の上側接続部
204a 仕切り板の上側接続部の上面
206 仕切り板の下側接続部
206a 仕切り板の下側接続部の下面
208 仕切り板の流体通過面
210 仕切り板の上側接続部
210a 仕切り板の上側接続部の上面
212 仕切り板の下側接続部
212a 仕切り板の下側接続部の下面
214 伝熱抑制板
216 仕切り板
218 導入口
220 蓋部材
222 逃がし部分
224 溶接しろ
d1 アルミナボールの直径
d2 セラミックボールの直径
F1 蒸発室の流路方向
F2 排気通路室の流路方向
R1 蒸発部領域
R2 排気通路部領域
R3 混合部領域
w1 スリットの幅
w2 スリットの幅
w3 スリットの幅
w4 スリットの幅

Claims (7)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスとの反応により発電する固体酸化物形燃料電池装置において、
    燃料電池モジュールにおける発電に関与する流体を処理する流体処理装置を有し、
    この流体処理装置は、ケースと、このケース内の所定領域内に充填されて上記ケース内を通過する流体の状態を変化させる複数の粒子状の充填材と、上記ケースの内壁部又は上記ケース内に設けられた仕切り板とにより上記複数の充填材が保持される上記所定領域を形成すると共に上記充填材が上記所定領域から流出することを防止する充填材流出防止板と、を備え、
    この充填材流出防止板は、上記所定領域を通過する流体の供給口又は排出口の少なくとも一方に設けられており、上記ケースの内壁部に接続して固定される接続部と、この接続部に接続されて上記流体が通過可能なスリットを形成する流体通過面と、を備えており、
    上記接続部は、上記流体通過面の下部に形成される下側接続部と、上記流体通過面の上部に形成される上側接続部と、を備えており、
    上記流体通過面のスリットは、上記ケース内の排気通路部領域における鉛直方向に対して垂直な長手方向に一端部及び他端部をそれぞれ備えており、このスリットの一端部は、上記下側接続部又は上記上側接続部の一方まで延びるように形成されており、上記スリットの他端部は、上記下側接続部又は上記上側接続部の他方まで延びるように形成されていることを特徴とする固体酸化物形燃料電池装置。
  2. 上記スリットは、その幅が上記充填材の直径よりも小さく且つ上記充填材の半径よりも大きく設定されている請求項1記載の固体酸化物形燃料電池装置。
  3. 上記充填材流出防止板は、上記流体の流路方向に対して横方向に延びるように配置されていると共に、上記スリットは、上記流路の流路方向に対して横方向に上記接続部まで延びるように形成されている請求項2記載の固体酸化物形燃料電池装置。
  4. 上記充填材流出防止板は、上記ケースの上記内壁部又は上記仕切り板に形成された開口を上記流体通過面が覆うと共に上記スリットが上記流体の流路方向に対して横方向に延びるように配置されている請求項3記載の固体酸化物形燃料電池装置。
  5. 上記充填材流出防止板は、上記接続部及び上記流体通過面が上記流体の流路方向に対して横方向に延びるように配置されており、上記スリットは、上記流体の流路方向に対して縦方向に延びて上記接続部まで形成されていると共に、上記横方向に複数配列されている請求項2記載の固体酸化物形燃料電池装置。
  6. 上記充填材流出防止板上記流体通過面は、上記スリットが上記下側接続部から上記上側接続部まで上記流体の流路方向に対して傾斜するように形成されている請求項2記載の固体酸化物形燃料電池装置。
  7. 上記充填材流出防止板は、上記流体の流路方向に対する上記流体通過面の傾斜角度が20度以上80度以下に設定されている請求項6記載の固体酸化物形燃料電池装置。
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