JP6584718B2 - 電流増幅器 - Google Patents
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Description
以下の非特許文献1には、2つのトランジスタから構成されている第1の差動対と、2つのトランジスタから構成されている第2の差動対とを備えている電流増幅器が開示されている。
この電流増幅器の利得は、第1の電流源から出力される電流と、第2の電流源から出力される電流との比に比例する。
この電流増幅器は、帰還抵抗が接続されているため、第1の差動対を構成する2つのトランジスタにおけるゲート−ソース間電圧のダイナミックレンジの歪が小さくなる。即ち、ゲート−ソース間電圧のダイナミックレンジにおける第1の差動対に起因する歪が小さくなる。
ダイナミックレンジの歪が小さくなることで、第1の差動対と第2の差動対には、ほぼ同じ電圧が印加されるため、電流増幅器の線形性が高められる。
即ち、従来の電流増幅器では、上記帰還抵抗により第1の差動対を構成する2つのトランジスタにおけるゲート−ソース間電圧のダイナミックレンジの歪を小さくしても、依然として、線形性が低下してしまうことがあるという課題があった。
図1はこの発明の実施の形態1による電流増幅器を示す構成図である。
図1において、入力端子1aは第1の信号が入力される端子である。
入力端子1bは第1の信号と差動信号を構成している第2の信号が入力される端子である。
この実施の形態1では、入力端子1aから入力される第1の信号と入力端子1bから入力される第2の信号との電位差を入力電圧INと称する。
第1の差動対2は、第1のトランジスタ2a及び第2のトランジスタ2bを備えている。
第1のトランジスタ2a及び第2のトランジスタ2bは、それぞれ、例えば、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタなどの電界効果トランジスタである。
第1のトランジスタ2aのソース端子は接地され、第1のトランジスタ2aのゲート端子は入力端子1aと接続されている。第1のトランジスタ2aのゲート端子には第1の信号が与えられる。
第2のトランジスタ2bのソース端子は接地され、第1のトランジスタ2bのゲート端子は入力端子1bと接続されている。第2のトランジスタ2bのゲート端子には第2の信号が与えられる。
第3のトランジスタ3a及び第4のトランジスタ3bは、それぞれ、例えば、MOSトランジスタなどの電界効果トランジスタである。
第3のトランジスタ3aのソース端子は接地され、第3のトランジスタ3aのゲート端子は入力端子1aと接続され、第3のトランジスタ3aのドレイン端子は第1の出力端子7aと接続されている。第3のトランジスタ3aのゲート端子には第1の信号が与えられる。
第4のトランジスタ3bのソース端子は接地され、第4のトランジスタ3bのゲート端子は入力端子1bと接続され、第4のトランジスタ3bのドレイン端子は第2の出力端子7bと接続されている。第4のトランジスタ3bのゲート端子には第2の信号が与えられる。
第2の帰還回路4bは、第2のトランジスタ2bにおけるゲート端子とドレイン端子との間に接続されている。第2の帰還回路4bは、第1の帰還回路4aが有している第1のインピーダンスZ1と同じ特性のインピーダンスとして、第1のインピーダンスZ1を有している。
第1の帰還回路4a及び第2の帰還回路4bは、例えば抵抗で実現される回路であることが想定されるが、第1のインピーダンスZ1を有していればよく、特に回路構成は問わない。
第1の負荷回路6aは、第1のトランジスタ2aのドレイン端子と電流源5の出力端子との間に接続され、第2のインピーダンスZ2を有している。
第2の負荷回路6bは、第2のトランジスタ2bのドレイン端子と電流源5の出力端子との間に接続されている。第2の負荷回路6bは、第1の負荷回路6aが有している第2のインピーダンスZ2と同じ特性のインピーダンスとして、第2のインピーダンスZ2を有している。
第1の負荷回路6a及び第2の負荷回路6bは、例えば抵抗で実現される回路であることが想定されるが、第2のインピーダンスZ2を有していればよく、特に回路構成は問わない。
第2の出力端子7bは、第2のトランジスタ2b及び第4のトランジスタ3bにより増幅された第2の信号を出力する端子である。
コンデンサ10aは、入力端子1aから入力された第1の信号に含まれている直流成分をカットする容量成分である。
コンデンサ10bは、入力端子1bから入力された第2の信号に含まれている直流成分をカットする容量成分である。
この実施の形態1では、第1の出力端子7aから出力される電流及び第2の出力端子7bから出力される電流を出力電流IOUTと称する。
第1の差動対2を構成する第1のトランジスタ2a及び第2のトランジスタ2bにおいては、それぞれのゲート−ソース間が、電流源5から出力されている電流によってバイアスされている。
入力端子1aから入力されたのち、コンデンサ10aで直流成分がカットされた第1の信号は、第1のトランジスタ2aのゲート端子に与えられ、入力端子1bから入力されたのち、コンデンサ10bで直流成分がカットされた第2の信号は、第2のトランジスタ2bのゲート端子に与えられる。
これにより、第2のトランジスタ2aのドレイン端子には、第1の負荷回路6aが有する第2のインピーダンスZ2によって、第1の信号に応じた電圧振幅が現れる。
また、第2のトランジスタ2bのドレイン端子には、第2の負荷回路6bが有する第2のインピーダンスZ2によって、第2の信号に応じた電圧振幅が現れる。
また、第2の信号に応じた電圧振幅は、第2の帰還回路4bによって、第2のトランジスタ2bのゲート端子に帰還される。
第1の信号に応じた電圧振幅の帰還作用により、入力端子1aから入力された第1の信号に対する、第1のトランジスタ2aのドレイン電流の線形性が向上する。
また、第2の信号に応じた電圧振幅の帰還作用により、入力端子1bから入力された第2の信号に対する、第2のトランジスタ2bのドレイン電流の線形性が向上する。
また、第2の差動対3を構成する第4のトランジスタ3bのドレイン電流は、第4のトランジスタ3bと第2のトランジスタ2bとのトランジスタ寸法比に比例して増幅される。
図2は図1の電流増幅器における入力端子1aと入力端子1bの間に入力信号源8が接続されている例を示す説明図である。
図2において、VINは入力端子1aと入力端子1bの間に接続されている入力信号源8の電圧振幅、RSは入力信号源8の出力インピーダンスである。IOUTは第1の出力端子7a及び第2の出力端子7bから出力される電流である。
式(1)において、I1は第1のトランジスタ2a及び第2のトランジスタ2bにおけるドレイン−ソース間を流れる電流、I2は第3のトランジスタ3a及び第4のトランジスタ3bにおけるドレイン−ソース間を流れる電流である。
しかし、以下の式(2)に示すように、式(1)における分母第2項が1よりも十分に大きくなるように、Z1,Z2,gm1及びRSを設定すると、近似的に、式(1)の分子におけるgm1と、分母におけるgm1とをキャンセルすることができる。この結果、トランスコンダクタンスGmは、線形になる。
この実施の形態2では、第1及び第2の負荷回路として、センタータップ端子9aを有する差動インダクタ9を備えている電流増幅器について説明する。
図3はこの発明の実施の形態2による電流増幅器を示す構成図である。図3において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
差動インダクタ9は、センタータップ端子9aを有している。
差動インダクタ9のセンタータップ端子9aは電流源5の出力端子と接続され、差動インダクタ9の第1の入出力端子9bは第1のトランジスタ2aのドレイン端子と接続され、差動インダクタ9の第2の入出力端子9cは第2のトランジスタ2bのドレイン端子と接続されている。
また、差動インダクタ9のうち、センタータップ端子9aから第2の入出力端子9cに至る部分は、図1の第2の負荷回路6bと同様に、第2のインピーダンスZ2を有している。
これにより、差動インダクタ9は、図1の第1の負荷回路6a及び第2の負荷回路6bと同様に動作する。
この実施の形態2では、入力端子1a,1bから同相信号として雑音信号が入力された場合でも、差動インダクタ9の第1の入出力端子9bには同相信号に応じた電圧が生じない。また、同様の場合において、差動インダクタ9の第2の入出力端子9cには同相信号に応じた電圧が生じない。このため、第1の出力端子7a及び第2の出力端子7bから増幅された同相信号の出力を抑えることができる。
この実施の形態3では、図1又は図3の電流増幅器が2つ並列に接続されている例を説明する。
図4はこの発明の実施の形態3による電流増幅器を示す構成図である。図4において、図1と同一符号は同一または相当部分を示している。
図4では、図1の電流増幅器が2つ並列に接続されている例を示しているが、図3の電流増幅器が2つ並列に接続されていてもよい。
第1の増幅回路11における第1の帰還回路4a及び第2の帰還回路4bは、図1の電流増幅器における第1の帰還回路4a及び第2の帰還回路4bと同じ役割を担っている。このため、第1の増幅回路11における第1の帰還回路4a及び第2の帰還回路4bは、図1の電流増幅器における第1の帰還回路4a及び第2の帰還回路4bと同様に、同じ特性のインピーダンスとして、第1のインピーダンスをそれぞれ有している。
また、第2の増幅回路12における第1の帰還回路4a及び第2の帰還回路4bは、図1の電流増幅器における第1の帰還回路4a及び第2の帰還回路4bと同じ役割を担っている。このため、第2の増幅回路12における第1の帰還回路4a及び第2の帰還回路4bは、図1の電流増幅器における第1の帰還回路4a及び第2の帰還回路4bと同様に、同じ特性のインピーダンスとして、第1のインピーダンスをそれぞれ有している。
しかし、第1の増幅回路11と第2の増幅回路12とは特性が異なるため、第1の増幅回路11における第1の帰還回路4a及び第2の帰還回路4bが有する第1のインピーダンスと、第2の増幅回路12における第1の帰還回路4a及び第2の帰還回路4bが有する第1のインピーダンスとは異なっている。
図4の例では、第1の増幅回路11における第1の帰還回路4a及び第2の帰還回路4bが有する第1のインピーダンスがZ1aであり、第2の増幅回路12における第1の帰還回路4a及び第2の帰還回路4bが有する第1のインピーダンスがZ1bである。
また、第2の増幅回路12における第1の負荷回路6a及び第2の負荷回路6bは、図1の電流増幅器における第1の負荷回路6a及び第2の負荷回路6bと同じ役割を担っている。このため、第2の増幅回路12における第1の負荷回路6a及び第2の負荷回路6bは、図1の電流増幅器における第1の負荷回路6a及び第2の負荷回路6bと同様に、同じ特性のインピーダンスとして、第2のインピーダンスをそれぞれ有している。
しかし、第1の増幅回路11と第2の増幅回路12とは特性が異なるため、第1の増幅回路11における第1の負荷回路6a及び第2の負荷回路6bが有する第2のインピーダンスと、第2の増幅回路12における第1の負荷回路6a及び第2の負荷回路6bが有する第2のインピーダンスとは異なっている。
図4の例では、第1の増幅回路11における第1の負荷回路6a及び第2の負荷回路6bが有する第2のインピーダンスがZ2aであり、第2の増幅回路12における第1の負荷回路6a及び第2の負荷回路6bが有する第2のインピーダンスがZ2bである。
第1の増幅回路11における入力端子1aから第1の信号が入力され、第1の信号と同じ信号が第2の増幅回路12における入力端子1aから入力される。
また、第1の増幅回路11における入力端子1bから第2の信号が入力され、第2の信号と同じ信号が第2の増幅回路12における入力端子1bから入力される。
また、第1の増幅回路11により増幅された第2の信号と、第2の増幅回路12により増幅された第2の信号とが合成され、合成後の増幅された第2の信号が第2の出力端子7bから出力される。
図5では、電流増幅器の周波数応答として、周波数と、電流増幅器におけるトランスコンダクタンスGmとの関係を示している。
図5において、破線は実施の形態1の電流増幅器を示し、実線は実施の形態3の電流増幅器を示している。
このため、第1の増幅回路11における周波数に対応するトランスコンダクタンスGmと、第2の増幅回路12における周波数に対応するトランスコンダクタンスGmとが異なる。
したがって、この実施の形態3の電流増幅器では、上記実施の形態1のように、電流増幅器が1つだけの場合よりも、図5に示すように、広帯域で平坦な周波数応答が得られる。
上記実施の形態3では、第1の増幅回路11及び第2の増幅回路12が、出力電流が固定の電流源5を備えている例を示している。
この実施の形態4では、第1の増幅回路11及び第2の増幅回路12が、出力電流が可変の電流源21を備えるとともに、電流源21から出力される電流を制御する制御回路22を備える例を説明する。
第1の増幅回路11に含まれている電流源21及び第2の増幅回路12に含まれている電流源21は、いずれも、入力端子と出力端子とを有する可変電流源である。第1の増幅回路11に含まれている電流源21の入力端子は、第1の増幅回路11における電圧Vddの電源ラインと接続され、第1の増幅回路11における電流源21の出力端子は、第1の増幅回路11における第1の負荷回路6aの一端及び第2の負荷回路6bの一端と接続されている。第2の増幅回路12に含まれている電流源21の入力端子は、第1の増幅回路12における電圧Vddの電源ラインと接続され、第2の増幅回路12における電流源21の出力端子は、第2の増幅回路12における第1の負荷回路6aの一端及び第2の負荷回路6bの一端と接続されている。
制御回路22は、第1の増幅回路11に含まれている電流源21から出力される電流を制御するとともに、第2の増幅回路12に含まれている電流源21から出力される電流を制御する回路である。
図7では、電流増幅器の周波数応答として、周波数と、電流増幅器におけるトランスコンダクタンスGmとの関係を示している。
制御回路22が、第1の増幅回路11に含まれている電流源21から出力される電流と、第2の増幅回路12に含まれている電流源21から出力される電流とが同じ値になるように制御すると、電流増幅器の周波数応答が図7のAのようになる。
制御回路22が、第1の増幅回路11に含まれている電流源21から出力される電流が、第2の増幅回路12に含まれている電流源21から出力される電流よりも大きくなるように制御すると、電流増幅器の周波数応答が図7のBのようになる。
制御回路22が、第1の増幅回路11に含まれている電流源21から出力される電流が、第2の増幅回路12に含まれている電流源21から出力される電流よりも小さくなるように制御すると、電流増幅器の周波数応答が図7のCのようになる。
したがって、制御回路22が、第1の増幅回路11に含まれている電流源21から出力される電流及び第2の増幅回路12に含まれている電流源21から出力される電流を制御することで、電流増幅器の周波数応答を調整することができる。
上記実施の形態1〜4では、第1のトランジスタ2a、第2のトランジスタ2b、第3のトランジスタ3a及び第4のトランジスタ3bが電界効果トランジスタである例を示しているが、電界効果トランジスタに限るものではない。
例えば、第1のトランジスタ2a、第2のトランジスタ2b、第3のトランジスタ3a及び第4のトランジスタ3bがバイポーラトランジスタであってもよい。
また、バイポーラトランジスタのエミッタ端子は、上記実施の形態1〜4で示している第1から第4のトランジスタのソース端子に対応し、バイポーラトランジスタのコレクタ端子は、上記実施の形態1〜4で示している第1から第4のトランジスタのドレイン端子に対応する。
第1から第4のトランジスタとして、バイポーラトランジスタを用いる場合も、上記実施の形態1〜4と同様の効果を奏することができる。
上記実施の形態1〜5では、電流増幅器が電流源5を備えている例を示している。
この実施の形態6では、電流源5として、振幅検出器23を備えている例を説明する。
図8はこの発明の実施の形態6による電流増幅器を示す構成図である。図8において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
振幅検出器23は、2乗検波回路24、定電流源25,26及び電流ミラー回路27を備えている電流源であり、入力された信号の電圧振幅の2乗値に正比例する電流と固定電流との和の電流(I0+Id)を出力する回路である。
トランジスタ24a及びトランジスタ24bは、それぞれ、例えば、MOSなどの電界効果トランジスタである。
トランジスタ24aのソース端子は接地され、トランジスタ24aのゲート端子には、電圧振幅VINの信号が与えられる。
トランジスタ24bのソース端子は接地され、トランジスタ24bのドレイン端子はトランジスタ24aのドレイン端子と接続され、トランジスタ24aのゲート端子には、電圧振幅VINの信号が与えられる。
定電流源25は、入力端子及び出力端子を有しており、定電流源25の入力端子は、電源ラインVddと接続され、定電流源25の出力端子は、トランジスタ24aのドレイン端子及びトランジスタ24bのドレイン端子のそれぞれと接続されている。
定電流源26は、固定電流である電流Idを出力する電流源である。
定電流源26は、入力端子及び出力端子を有しており、定電流源26の入力端子は、電源ラインVddと接続され、定電流源26の出力端子は、電流ミラー回路27におけるP型MOS27bのドレイン端子、第1の負荷回路6a及び第2の負荷回路6bのそれぞれと接続されている。
P型MOS27aは、ソース端子が電源ラインVddと接続され、ドレイン端子及びゲート端子が定電流源25の出力端子、トランジスタ24aのドレイン端子及びトランジスタ24bのドレイン端子のそれぞれと接続されている。
P型MOS27bは、ゲート端子がP型MOS27aのゲート端子と接続され、ソース端子が電源ラインVddと接続され、ドレイン端子が定電流源26の出力端子、第1の負荷回路6a及び第2の負荷回路6bのそれぞれと接続されている。
抵抗28bは、一端が電源ラインVdcと接続され、他端がトランジスタ24bのゲート端子と接続されている。
コンデンサ29aは、一端が入力端子1aと接続され、他端がトランジスタ24aのゲート端子と接続されている。
コンデンサ29bは、一端が入力端子1bと接続され、他端がトランジスタ24bのゲート端子と接続されている。
振幅検出器23以外は、上記実施の形態1と同様であるため、ここでは、振幅検出器23についての動作だけを説明する。
抵抗28aの一端が電源ラインVdcと接続されているため、2乗検波回路24のトランジスタ24aのゲート端子には、電圧振幅VINの信号が与えられる。
また、抵抗28bの一端が電源ラインVdcと接続されているため、2乗検波回路24のトランジスタ24bのゲート端子には、電圧振幅VINの信号が与えられる。
電圧振幅VINは、電源ラインVdcの電圧から、抵抗28a又は抵抗28bによる電圧降下分が差し引かれた電圧である。
電流Ibは、以下の式(3)のように表される。
式(3)において、Icは電流Ibに含まれている一定の直流電流、K1は比例係数である。
式(4)において、K2は電流ミラー回路27のミラー比である。
これにより、電流ミラー回路27から出力された電流I0と、定電流源25から出力された電流Idとの和の電流が第1の負荷回路6a及び第2の負荷回路6bに出力される。
この結果、第1のトランジスタ2a及び第2のトランジスタ2bにおけるドレイン−ソース間を流れる電流I1は、以下の式(5)のようになる。
入力信号の電圧振幅VINが小さい領域では、振幅検出器23から出力される電流I0が小さくなり、第1のトランジスタ2a及び第2のトランジスタ2bにおけるドレイン−ソース間を流れる電流I1も小さくなる。
例えば、最近の移動体通信などに用いられる信号は、多値変調の信号であり、ピーク対平均電力比が大きい傾向にある。このような用途に用いる場合、平均消費電流を減らすことができる。
電流Ia、電流Id及びミラー比K2を調整することにより、図9に示すように、入力信号の電圧振幅VINに対する電流I1の傾きを変えることができる。
図9は振幅検出器23における入力信号の電圧振幅VINと電流I1との関係を示す説明図である。
図9の例では、入力信号の電圧振幅VINに対する電流I1の傾きが異なる2つの特性として、実線で表す特性と、破線で表す特性とを示している。
Claims (6)
- ソース端子が接地されており、第1の信号がゲート端子に与えられる第1のトランジスタと、
ソース端子が接地されており、前記第1の信号と相互に差動信号を構成している第2の信号がゲート端子に与えられる第2のトランジスタと、
ソース端子が接地され、ドレイン端子が第1の出力端子と接続されており、前記第1の信号がゲート端子に与えられる第3のトランジスタと、
ソース端子が接地され、ドレイン端子が第2の出力端子と接続されており、前記第2の信号がゲート端子に与えられる第4のトランジスタと、
前記第1のトランジスタにおけるゲート端子とドレイン端子との間に接続され、第1のインピーダンスを有する第1の帰還回路と、
前記第2のトランジスタにおけるゲート端子とドレイン端子との間に接続され、前記第1のインピーダンスを有する第2の帰還回路と、
電流を出力する電流源と、
前記第1のトランジスタのドレイン端子と前記電流源の出力端子との間に接続され、第2のインピーダンスを有する第1の負荷回路と、
前記第2のトランジスタのドレイン端子と前記電流源の出力端子との間に接続され、前記第2のインピーダンスを有する第2の負荷回路と
を備え、
前記第1及び第2の負荷回路として、センタータップ端子を有する差動インダクタが用いられており、
前記差動インダクタのセンタータップ端子が前記電流源の出力端子と接続され、前記差動インダクタの第1の入出力端子が前記第1のトランジスタのドレイン端子と接続され、前記差動インダクタの第2の入出力端子が前記第2のトランジスタのドレイン端子と接続されていることを特徴とする電流増幅器。 - ソース端子が接地されており、第1の信号がゲート端子に与えられる第1のトランジスタと、
ソース端子が接地されており、前記第1の信号と相互に差動信号を構成している第2の信号がゲート端子に与えられる第2のトランジスタと、
ソース端子が接地され、ドレイン端子が第1の出力端子と接続されており、前記第1の信号がゲート端子に与えられる第3のトランジスタと、
ソース端子が接地され、ドレイン端子が第2の出力端子と接続されており、前記第2の信号がゲート端子に与えられる第4のトランジスタと、
前記第1のトランジスタにおけるゲート端子とドレイン端子との間に接続され、第1のインピーダンスを有する第1の帰還回路と、
前記第2のトランジスタにおけるゲート端子とドレイン端子との間に接続され、前記第1のインピーダンスを有する第2の帰還回路と、
電流を出力する電流源と、
前記第1のトランジスタのドレイン端子と前記電流源の出力端子との間に接続され、第2のインピーダンスを有する第1の負荷回路と、
前記第2のトランジスタのドレイン端子と前記電流源の出力端子との間に接続され、前記第2のインピーダンスを有する第2の負荷回路と
を備え、
前記第1から第4のトランジスタと、前記第1及び第2の帰還回路と、前記電流源と、前記第1及び第2の負荷回路とを備えた第1の増幅回路と、
前記第1の増幅回路が備えるものと異なる、前記第1から第4のトランジスタと、前記第1及び第2の帰還回路と、前記電流源と、前記第1及び第2の負荷回路とを備えた第2の増幅回路とが並列に接続されており、
前記第1の増幅回路に含まれている第1及び第2の帰還回路が有する第1のインピーダンスと、前記第2の増幅回路に含まれている第1及び第2の帰還回路が有する第1のインピーダンスとが異なるインピーダンスであり、前記第1の増幅回路に含まれている第1及び第2の負荷回路が有する第2のインピーダンスと、前記第2の増幅回路に含まれている第1及び第2の負荷回路が有する第2のインピーダンスとが異なるインピーダンスであることを特徴とする電流増幅器。 - 前記第1の増幅回路に含まれている電流源から出力される電流及び第2の増幅回路に含まれている電流源から出力される電流を制御する制御回路を備えたことを特徴とする請求項2記載の電流増幅器。
- 前記第1から第4のトランジスタは、それぞれ電界効果トランジスタであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電流増幅器。
- 前記第1から第4のトランジスタは、それぞれバイポーラトランジスタであり、
前記バイポーラトランジスタのベース端子が前記ゲート端子であり、前記バイポーラトランジスタのエミッタ端子が前記ソース端子であり、前記バイポーラトランジスタのコレクタ端子が前記ドレイン端子であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電流増幅器。 - 前記電流源は、
入力された信号の電圧振幅の2乗値に正比例する電流と固定電流との和の電流を出力することを特徴とする請求項1または請求項2記載の電流増幅器。
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