JP6584409B2 - DHAを有するシゾキトリウム(Schizochytrium)属の微細藻類のバイオマスを濃縮する方法 - Google Patents

DHAを有するシゾキトリウム(Schizochytrium)属の微細藻類のバイオマスを濃縮する方法 Download PDF

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Description

本発明は、ドコサヘキサエン酸(DHA)における、スラウストキトリウム(Thraustochytrium)属、より詳細には、シゾキトリウム(Schizochytrium)属種またはシゾキトリウム・マングローベイ(Schizochytrium
mangrovei)の微細藻類のバイオマスを濃縮する新規の発酵法、およびまたこの微細藻類バイオマスから抽出された油に関する。
脂質は、タンパク質および炭水化物と共に、マクロ栄養素を構成する3つの主要なファミリーの1つである。
脂質のうち、トリグリセリドおよびリン脂質が特に注目を浴びている:
− トリグリセリド(トリアシルグリセロール、トリアシルグリセリド、またはTAGとも呼ばれる)は、グリセロールの3つのヒドロキシル基が脂肪酸によりエステル化されているグリセリドである。これは、植物油および動物性脂肪の主要な構成素である。
トリグリセリドは、ヒトによって摂取される食事由来の脂質のおよそ95%を占める。生物において、これは主に脂肪組織中に存在して、エネルギー貯蔵の主要な形態を構成する。
− リン脂質は、両親媒性脂質、すなわち、極性の(親水性の)「ヘッド」および2つの脂肪族の(疎水性の)「テール」からなる脂質である。
リン脂質は、細胞膜の構成素であり、とりわけ、細胞膜に流動性をもたらすため、構造脂質(structural lipid)である。
トリグリセリドおよびリン脂質は、主に脂肪酸で構成され、両方とも食事によって提供され、それらの一部は生物によって合成される。
生化学的分類(脂肪酸分子中に含有される二重結合の数に基づく)では、飽和脂肪酸(SFA)、一価不飽和脂肪酸(MUFA)、および多価不飽和脂肪酸(PUFA)が識別される。
生理学的観点から、以下が識別されている:
− 不可欠脂肪酸。これは、人体の発達および正確な機能に必要とされるが、人体が生産することはできない;
− 「条件的」不可欠脂肪酸。これは、細胞の正常な成長および生理学的機能に必須であるが、食事によって提供される場合、前駆体から生産され得る。したがって、必須の前駆体が不在である場合、絶対的に必要とされる;
− 非不可欠脂肪酸。
不可欠脂肪酸および「条件的」不可欠脂肪酸は全て、必須脂肪酸を構成する。
他の脂肪酸は、非必須脂肪酸と呼ばれる。
非不可欠脂肪酸として、特に、以下が挙げられる:
− ω−3脂肪酸ファミリーのエイコサペンタエン酸(EPA)、
− オレイン酸(ヒトの食事における主な一価不飽和脂肪酸)およびパルミトレイン酸、
− 飽和脂肪酸、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、またはパルミチン酸。
多価不飽和脂肪酸
多価不飽和脂肪酸は、最後のメチル機能から出発して最初の二重結合の位置に従って分類される。
そのため、命名法において、ω「x」または「nx」について、「x」は最初の不飽和の位置に相当する。
必須脂肪酸の2つの主要なファミリーが識別されている:ω−6脂肪酸(またはn−6
PUFA)(その前駆体および主要な代表はリノール酸(LA)である)、およびω−3脂肪酸(またはn−3 PUFA)(その前駆体はα−リノレン酸(ALA)である)。
生物的に注目する多価不飽和脂肪酸の大部分は、ω−6ファミリー(アラキドン酸またはARA)またはω−3ファミリー(エイコサペンタエン酸またはEPA、ドコサヘキサエン酸またはDHA)に属する。
また、命名法において、鎖を構成する炭素の数も定義される。そのため、EPAはC20:5と記載され、DHAはC22:6と記載される。
そのため、「5」および「6」は、EPAおよびDHAによってそれぞれ示される炭素鎖の不飽和の数に相当する。
ω−3脂肪酸ファミリーのDHAは、生物がα−リノレン酸から合成し得る、または油が豊富な魚(マグロ、サケ、ニシン等)の消費によって提供される脂肪酸である。
DHAは、膜構造において、かつ、脳および網膜の発達および機能において重要な役割を果たす。
魚の油が、ω−3脂肪酸、例えばDHAおよびEPAの源として主に用いられるが、DHAおよびEPAは、微細藻類の油においても見出される。DHAおよびEPAは微細藻類から混合物として、または別々に抽出され、例えば、シゾキトリウム(Schizochytrium)属の系統等のある特定の選択された系統に由来する油の場合、含有されるEPAは微量であるが、DHAは高含有量である。
飽和脂肪酸
飽和脂肪酸のうち、パルミチン酸(ヘキサデカン酸またはセチル酸とも呼ばれる)は、動植物において最も一般的なC16:0飽和脂肪酸の1つである。
パルミチン酸は、脂質生成中に生産される最初の脂肪酸であり、より長い脂肪酸が、前記パルミチン酸から生産され得る。
さらに、これは、ATPを合成するのに優先して用いられる脂肪酸である。その燃焼のエネルギー収支は129 ATPを示す。そのため、これは優れたエネルギー食品を構成する。
産業的に、パルミチン酸はマーガリンおよび硬石鹸の生産にも用いられる。
塗料の分野では、飽和していることを考えると、パルミチン酸は重合し得ず、大気の酸素と接触しても硬質になり得ない(オレイン酸、リノール酸、およびリノレン酸とは異なる)。したがって、その柔らかい固体の形態のままであり、重合された油状バインダ用の可塑剤として(ステアリン酸と共に)作用する。そのため、ステアリン酸と共に、長期間の油含有絵画材料の良好な保存に必要とされる弾性を提供する。
一価不飽和脂肪酸
一価不飽和脂肪酸の前駆体として、パルミチン酸がパルミトレイン酸(16:1、n−7)をもたらし、これは天然にシーバックソーンの果実または果肉中に大量に存在する。
そのうえ、食品中のパルミトレイン酸の提供が増大すると、血中コレステロールを引き下げ、かつ血中トリグリセリドを引き下げる効果を有し得、脳卒中のリスクを低下させ得、およびまた血管平滑筋細胞における代謝を向上させ得ることが記載されている。
微細藻類による脂質、とりわけ脂肪酸の生産
シゾキトリウム(Schizochytrium)属の微細藻類は従来、発酵槽(従属栄養条件:暗所、炭素源の存在下)において培養されている。
これらの微細藻類の有益な利用は一般に、発酵条件を制御することを必要とする点に留意する必要がある。
したがって、この結果を達成するために、高細胞密度(HCD)を得ることを可能にする発酵法が最初に大いに発展し、最大の脂質収率および生産性が得られている。
これらのHCD培養の目的は、可能な最も短い時間において、可能な最も高濃度の所望の脂質を得ることであった。
しかしながら、例えば、大きな脂質の蓄積を生産させることが所望される場合に、成長を制限する栄養ストレスに微細藻類をさらすことが必須であることが、当該技術分野の専門家に直ちに明らかとなった。
したがって、成長および生産は従来、発酵法において切り離されている。
例えば、多価不飽和脂肪酸(この例では、ドコサヘキサエン酸またはDHA)の蓄積を促進するために、国際公開第01/54510号は、細胞成長を多価不飽和脂肪酸の生産から切り離すことを推奨している。
より詳細には、微生物脂質を生産する方法が特許請求されており、この方法は:
(a)バイオマスを増大させるために、微生物、炭素源、および制限した栄養源を含む培地の発酵を実行し、かつ前記発酵培地における溶解酸素含有量を、飽和の少なくともおよそ4%に維持するのに十分な条件を確実にすることと;
(b)その後、前記発酵培地における溶解酸素含有量を、飽和のおよそ1%以下に維持するのに十分な条件を提供し、かつ前記微生物に前記脂質を生産させるのに十分な条件を提供することと;
(c)少なくとも15%が多価不飽和脂質からなる前記微生物脂質を収集することと
からなる工程を含み、
少なくともおよそ100g/Lのバイオマス密度が発酵を通じて得られる。
微細藻類シゾキトリウム(Schizochytrium)属種の系統ATCC 20
888において、より詳細には、第1の成長相が炭素源および窒素源の存在下で酸素を制限することなく実行されて、高細胞密度の獲得が促進され、その後、第2の相において、窒素の供給が止められ、かつ酸素の供給が徐々に減速され(溶解酸素圧またはpOを10%から4%に、その後、0.5%に管理)、微細藻類にストレスを与えてその成長を減速させ、注目する脂肪酸の生産を誘発する。
微細藻類クリプテコディニウム・コーニー(Crypthecodinium cohnii)において、より高いDHA含有量が低いグルコース濃度(5g/lのオーダー)で、したがって低い成長速度で得られる(Jiang and Chen,2000,Process Biochem.,35(10),1205−1209)。
結果的に、産物の形成が高細胞成長と相関しない場合には、細胞成長の速度を制御することが妥当であることが教示される。
一般に、当業者は、発酵条件(温度、pH)を制御することによって、または栄養構成要素の発酵培地へのフィード調節(「流加(fed batch)」と呼ばれる半連続条件)によって、微細藻類の成長を制御することを選択する。
従属栄養における微細藻類の成長を、炭素源の供給によって制御することを選択する場合、当業者は一般に、生産される代謝物質(例えば、DHAタイプの多価不飽和脂肪酸)に応じて、炭素源(純粋なグルコース、酢酸塩、エタノール等)を微細藻類(C.コーニー(C.cohnii)、ミドリムシ(Euglena gracilis)等)に適応させることを選択する。
温度も重要なパラメータとなり得る。例えば、微細藻類の一部の種における多価不飽和脂肪酸、例えばクロレラ・ミヌチシマ(Chlorella minutissima)によるEPAの合成は、前記微細藻類の最適な成長に必要とされる温度よりも低い温度で促進されることが報告されている。
トリグリセリドの生産を最適化するために、当業者はまた、発酵培地の栄養環境に影響を与えることによる油生産に向けた炭素流の最適化へと導かれる。
そのため、窒素が欠乏する条件下で炭素が十分に供給されると、油が蓄積することが知られている。
したがって、C/N比がここでの決定要因であり、グルコース含有量が制限要因でない場合、窒素含有量に直接的に影響を与えることによって、最良の結果が得られることが受け入れられる。
したがって、油生産を最適化するために、当業者にとって、タンパク質生産を損なうほど炭素流を油生産に向けることによって、炭素流を制御することが必須である。微細藻類が窒素欠乏培地に入れられると、炭素流は、脂質貯蔵物質として再分配されて蓄積する。
これにもかかわらず、DHAおよびパルミチン酸が豊富な微細藻類バイオマスの市販の調製物は、標準的な発酵条件を実施することによって入手可能である。
しかしながら、DHA含有量が高く、かつ、パルミチン酸および/またはパルミトレイン酸の含有量が制御された品質の微細藻類バイオマスを生産する代替方法の必要性が、依
然として満たされていない。
本発明は、ドコサヘキサエン酸(DHA)が濃縮された、スラウストキトリウム(Thraustochytrium)属の微細藻類のバイオマスを生産する方法に関し、従属栄養条件下での培養相中に、酸素の供給が、1)細胞維持に必要なエネルギー生産、2)ベース脂質生産、および3)脂肪酸を別とするバイオマスの成長のための酸素要件のみを満たすように制御されることを特徴とする。
好ましくは、本方法は、要件1)、2)、および3)のみを満たすのに必要な酸素の供給が、以下の式2
Figure 0006584409
(式中、
qO標的は、脂肪酸を別とするバイオマス1グラムあたりの毎時の酸素のグラム量であり;
qmは、脂肪酸を別とするバイオマス1gあたりの毎時のグルコースのgで表される維持係数であり;
ベース脂質は、脂肪酸を別とするバイオマス1gあたりの毎時のベース脂質のgで表されるベース脂質の蓄積速度であり;
O2 /脂質は、脂質1gあたりの酸素のgで表される脂質形成に対する酸素消費の係数であり;
μは、脂肪酸を別とするバイオマス1gあたりの毎時または(h−1)の、脂肪酸を別として形成されるバイオマスのgで表される成長速度であり;
O2 /xは、脂肪酸を別とするバイオマス1gあたりの酸素のgで表される、脂肪酸を別とするバイオマス形成に対する酸素消費の係数である)
によって算出されることを特徴とする。
任意選択的に、栄養素、とりわけ炭素源または窒素源が、発酵法中に制限されない。
任意選択的に、成長相およびDHA生産相が両立する。
好ましくは、微細藻類は、シゾキトリウム(Schizochytrium)属種またはシゾキトリウム・マングローベイ(Schizochytrium mangrovei)のものである。より詳細には、微細藻類は、2011年4月14日および2012年11月22日にそれぞれパスツール研究所(Institut Pasteur)のCollection Nationale de Cultures de Microorganismes[French National Collection of Microorganism Cultures]に寄託された系統CNCM I−4469およびCNCM I−4702から選択された系統であってよい。
任意選択的に、本方法はまた、バイオマスを収穫することと、任意選択的にこのバイオマスから細胞抽出物または細胞溶解物を調製することと、その後、任意選択的にDHAの豊富な粗油を抽出することとを含んでもよい。
本発明に従う方法は、得られたバイオマスが以下を含むことを特徴とし得る:
− 総脂肪酸の重量で、少なくとも40%のDHA;および/または
− 総脂肪酸の重量で、最大で40%のパルミチン酸;および/または
− バイオマスの乾燥重量で、少なくとも25%の脂肪酸。
10% pOでの系統CNCM I−4702の培養を示す。 25mmol/L/hのOTRでの系統CNCM I−4702の培養を示す。
本発明に関連して、本出願人は、当業者が従来通り想定する方法に対する代替の解決策を提唱することにより、DHAの生産を最適化する独自の方法を探究することを選択した。
したがって、本出願人は、当該技術分野における技術的な先入観に反して、主な脂肪酸がドコサヘキサエン酸(DHA)である脂質の豊富な(バイオマスの乾燥重量で45%を超える)微細藻類バイオマスの発酵による生産と同時に、パルミチン酸およびパルミトレイン酸の量の調整または制御が可能であることを見出した:
− 微細藻類成長相を脂質生産相から切り離すことが必須ではなく、反対に、脂質生産は細胞成長と両立するため、単一の相において実行され、
− 先行技術において記載されるように、窒素制限または他のあらゆる栄養素の制限を誘導することが不可欠ではなく、および
− pOによって発酵を制御することも不可欠ではない。
したがって、本出願人は、発酵培地の酸化を制御することによって、バイオマスの脂質組成、とりわけDHAならびにパルミチン酸およびパルミトレイン酸の割合を制御することが可能であることを見出した。
実際に、本出願人は、酸素が、以下の優先事項に従って、微細藻類によって用いられることを理解した:
− 維持のためのエネルギー生産、
− DHAが支配的である、ベース脂質と呼ばれる脂肪酸のアレイの生産、
− 脂肪酸を別とするバイオマスの成長、および
− 余剰酸素によるパルミチン酸の生産。
換言すると、本発明に従う方法は、最初の3つの点に相当する酸素要件を満たし、したがって最適量の酸素を提供して、DHAの豊富なバイオマスを得る(シゾキトリウム(Schizochytrium)属種によって生産されるか、またはシゾキトリウム・マングローベイ(S.mangrovei)によって生産されるかにかかわらず)ことを含む。
次に、以下の実験部において実証されるように、付加的な酸素が供給されると、パルミチン酸の迅速な過剰生産がもたらされ得(シゾキトリウム・マングローベイ(S.mangrovei)でよく例示される)、パルミトレイン酸は存在する場合も存在しない場合もある(シゾキトリウム(Schizochytrium)属種でよく示される)。
本出願人は、シゾキトリウム(Schizochytrium)属種の系統ATCC 2088に基づいてその研究を開始した。
先行技術、とりわけ国際公開第01/54510号の教示に関して、本出願人はまず、その開示に反して、発酵の全期間についてpOを0%または10%超に一定に調節することにより、脂肪酸中35%超のPUFA(総脂肪酸に対して25%超のDHA)を生産することが可能になることを見出した(pOのカスケード式削減(cascaded
reduction)(飽和の10%、その後4%、その後0.5%)による管理操作と同じである)。
他方では、系統CNCM I−4702に適用した後者の操作(国際公開第01/54510号に従う)は最終的に、パルミチン酸が60%超と非常に支配的であるが、DHAが20%に達しない脂肪酸を生産する。この操作は、この系統について10%の一定のpOによる操作で得られるのと同じ結果を与える。
また、技術的な観点から、プロトコルがラボスケールから工業スケールにスケールアップされる(換言すると、1〜20Lの発酵槽から1〜200mのリアクタにスケールアップされる)と、pOの測定により大きな問題が引き起こされる。
実際に、pOは、飽和時の発酵マストにおいて溶解する相対酸素濃度と定義される。例えば、水が室温および大気圧の空気中で十分に長い間通気されれば、pOは100%に等しいと考えられる(これは、t=0での発酵槽の酸化状態に相当する)。実際、pOプローブが発酵槽内で較正されると、溶解酸素含有量は、残留塩の濃度および発酵温度によって影響される。
さらに、ラボ発酵槽について、pOは、発酵マストの高さおよび混合効果によって生じる圧力からほとんど影響を受けないことが従来通り受け入れられる。しかしながら、培地の発酵槽(1mのオーダー)を大容量(数百mのオーダー)へと工業化する際、発酵マストの高さは、むしろ:
− 溶解酸素圧に影響を及ぼし;かつ
− 「完全に撹拌されない」発酵槽において、複雑な現象を引き起こす。
したがって、この意味で、ラボスケールで確立されたpO値は、工業スケールに外挿され得ない。
さらに、シゾキトリウム(Schizochytrium)属種について記載される国際公開第01/54510号の推奨は、スラウストキトリウム(Thraustochytrium)属の全ての系統に一般化可能であるとは思われない。換言すると、本発明においては、微細藻類に「ストレスを加え」て、貯蔵脂質(この例では、DHA)を生産させるように酸素供給を削減するのではなく、むしろ、pOに言及することなく、脂質生産の方向を調整するように、前記微細藻類によって表される要件の程度まで酸素供給を制御する。
さらに、酸素供給を制御することによって発酵を操作するという選択により、本出願人は、一部の栄養物質の供給を制限するために何も用いることなく、または成長相を生産相から切り離すことなく:
− 注目する脂質、とりわけDHAの含有量全体の増大、および
− 臭気の縮小(CNCM I−4469の収穫バイオマスの特に強烈な臭気の縮小は注目に値する)
という注目に値する結果を得た。
微生物の選択
本発明の方法において用いられる系統は、スラウストキトリウム(Thraustochytrium)属、より詳細にはシゾキトリウム(Schizochytrium)属種またはシゾキトリウム・マングローベイ(Schizochytrium mangrovei)のものである。そのような系統は、当業者に知られている。例えば、国際公開第01/54510号において記載かつ研究されているシゾキトリウム(Schizoc
hytrium)属種の系統ATCC第20888番に言及することができる。
研究の過程で、本出願人は、DHAを生産する大いに注目されるいくつかの微細藻類系統を同定した。本出願人は、特に、同定された2つの系統にとりわけ興味がある。
第1の系統はシゾキトリウム(Schizochytrium)属種の系統であり、2011年4月14日にフランスにおいてパスツール研究所のCollection Nationale de Cultures de Microorganismes[French National Collection of Microorganism Cultures](CNCM)(番号I−4469)に、およびまた中国において武漢大学(University of Wuhan)(Wuhan 430072,P.R.China)のCHINA CENTER FOR TYPE CULTURE
COLLECTION(CCTCC)(番号M 209118)に寄託された。この系統は、主にDHAと、より少ない程度でパルミチン酸およびパルミトレイン酸とを生産する。これは、18S RNAをコードする遺伝子の部分配列によって特徴付けられた(配列番号1)。
Figure 0006584409
これは、シゾキトリウム(Schizochytrium)属種タイプの系統であると同定することを可能にした。この系統は、本出願において以降「CNCM I−4469」と表される。
さらに、第2の系統は、シゾキトリウム・マングローベイ(Schizochytrium mangrovei)の系統である。これは、DHAおよびパルミチン酸を比較的等しい割合で生産する。これは、本出願人によって2012年11月22日にフランスにおいてパスツール研究所のCollection Nationale de Cultures de Microorganismes(CNCM)(番号CNCM I−4702)に寄託された。これは、18S rRNAをコードする遺伝子の配列によって特徴付けられた(配列番号2)。
Figure 0006584409
これは、シゾキトリウム・マングローベイ(Schizochytrium mang
rovei)タイプの系統であると同定することを可能にした。この系統は、本出願において以降「CNCM I−4702」と表される。
酸素、特にqOの必須量の決定および使用
培地に導入される全体的な酸素流は調整可能であり、本質的に:
− 導入される空気の流速、および
− 培地における酸素の溶解を促進する撹拌の速度
に依存する。
この流れは、OTR(酸素移動速度)と呼ばれる。
培養による酸素の消費は、OUR(酸素吸収速度)と呼ばれる。
バイオマスが発酵槽において成長する際、その全酸素消費は、全ての移動酸素が吸収されるまで増大する。OURはOTRと等しくなると考えられる。
OTRおよびOURは、培地全体についてのデータである。そのため、培養容量についてのOURは、この容量を占有する細胞の量に相対し得る。
したがって、細胞消費はqOと呼ばれ、細胞1グラムあたりで毎時吸収されるOのグラム量を表す。その後、この消費は、現状のままの細胞の質量について、すなわち、脂肪酸の質量なしで算出される。なぜなら、脂質ストアは酸素吸収において能動的な役割を有していないからである。
培地への酸素の供給制御によって、本発明の方法は、脂質生産に影響を与えることと、微細藻類の成長条件(接種物サイズ、培養期間等)の関数として脂質生産を最適化することとを可能にする。
全O消費は、細胞による酸素の種々の使用の合計に相当する。本出願人は、細胞の基本的な要件に相当する酸素消費の4つのルートを識別し、この要件は、酸素供給の程度に対する優先事項の順位により連続的に満たされる。
これらの要件は、優先事項の順に、以下の通りである:
1.細胞維持。
2.ベース脂質の生産。
3.脂肪酸を別とするバイオマスの形成。
4.代謝過剰にリンクする脂質蓄積。
したがって、本出願人は、qOが以下の式によって決定されることを見出した。
Figure 0006584409
式の用語「qm」、「qベース脂質」、「yo2 /脂質」、「μ」、「yo2 /x」、および「q過剰脂質」は、以下のように理解されるべきである。
細胞維持。式の用語(1)
細胞維持は、細胞の維持のために細胞によって必要とされるエネルギーに相当し、あらゆる脂質生産またはバイオマス成長から独立している。
「qm」は、このエネルギーを生産するのに用いられる炭素ベースの基質(一般にグルコース)の量であり、これは、脂肪酸を別とするバイオマス1gあたりの毎時のグルコースのgで表される。この用語は従来通り、当該技術分野において、「維持エネルギー」または「維持係数」によって表される。
関連する酸素要件は、比例する。実際に、O(モル質量:32g)の6分子が、グルコース(モル質量:180g)の1分子を変換するのに必要であるため、式(1)の用語
Figure 0006584409
となる。
ベース脂質の生産。式の用語(2)
本出願人は、脂質蓄積が成長と両立すること、および単に成長が止まると生じる現象ではないことを観察した。脂質蓄積は、ほぼ細胞膜形成のためであるが、成長の前駆体である。
このベース脂質の組成は、系統に応じて異なり、とりわけ、DHA生合成前駆体としてパルミチン酸またはパルミトレイン酸を含むが、DHAが常に支配的な構成素である。この定量化は実施例2によって示される。
この脂質の蓄積速度は、式(1)において「qベース脂質」と呼ばれる流れに相当する。
シゾキトリウム(Schizochytrium)属種の系統CNCM I−4469およびシゾキトリウム・マングローベイ(Schizochytrium mangrovei)の系統CNCM I−4702について、この速度は、以下の実施例によって示される。
関連する酸素要件を得るために、この流れまたは速度に、式(1)において用語「yo2 /脂質」によって表される脂質形成についての酸素要件(脂質形成に対する酸素消費の係数とも呼ばれる)を乗じる。
したがって、酸素供給は第2に、ベース脂質生産のために用いられる。
脂肪酸を別とするバイオマスの形成。式の用語(3)
総バイオマスは、脂質の蓄積を含む。
後者(脂肪酸からなる)は、アッセイによって判定されて、総バイオマスから減算される。
脂肪酸を別とする(「F.A」を別とする)バイオマスの形成は、タンパク質が豊富であるために純粋に活性があるバイオマスの成長に相当する。
成長速度は、式(1)において「μ」によって表され、これは、(F.Aを別とする)バイオマス1gあたりの毎時または(h−1)に形成されるバイオマス(F.Aは別とし
て)のgを表す。
関連する酸素要件を得るために、この成長速度(μ)に、F.Aを別とするバイオマスを形成するための酸素要件を乗じる。これは、式(1)において、用語:「yO2 /X」によって表される。
したがって、酸素供給は第3に、脂肪酸を別とするバイオマスの生産に用いられる。
脂肪酸を別とするバイオマスの濃度の計算
成長は連続的である。なぜなら、本発明の方法に従えば、栄養の制限がないからである。しかしながら、成長速度の減速が観察される。これは培地の消費から独立している。
F.Aを別とするバイオマスの濃度は、最初のバイオマス濃度に従って変わり、成長速度に従って増大する。
計算を用いて各瞬間でのバイオマス濃度を予測し、かつ成長速度値を推定するために、本出願人は、以下の式(3)を用いることを推奨する。
Figure 0006584409
この式は、観察され、かつ説明されない成長速度の低下を示す。
「μ」は、成長速度を表し(h−1で表される)、Xは、F.Aを別とする細胞濃度を表す(g/Lで表される)。
パラメータは、2つの好ましい系統について異なり、表Iに再現されている。
Figure 0006584409
この現象はまた、qOを引き下げる。なぜなら、成長速度(μ)が酸素消費に寄与するからである(式1)。
バイオマス濃度は、導入され、かつ知られているバイオマス(接種物)の量から算出され、成長速度は変化する。
代謝過剰にリンクする脂質の蓄積。式の用語(4)
本出願人は、上述の要件が満たされて、必要な酸素が供給されると、後者の流れのみが存在すると結論した。
この酸素供給は、式(1)において用語「q過剰脂質」×「yo2 /脂質」によって表され、グルコースの消費速度の増大を引き起こし、これが脂肪酸流に変換される。この付加的な酸素供給は、過剰脂質の生産を制御するように調整され得る。
実施例1において示される脂肪酸生産のこの加速は、代謝過剰を引き起こし、スラウストキトリウム(Thraustochytrium)属についてパルミチン酸の、シゾキトリウム(Schizochytrium)属種についてパルミチン酸およびパルミトレイン酸の蓄積をもたらす。この理論に拘束されるものではないが、本出願人は、代謝経路における下流の酵素が同じ速度で作用し続ける一方で、代謝経路の開始時の酵素が活性をスピードアップするという事実にこの過剰がリンクすると考えている。
F.A、およびF.Aを別とするバイオマスを形成するためのO要件の計算
変換収率は、O消費を、F.Aを別とするバイオマスまたは脂質の生産の関数として知ることを可能にする。
変換収率は、当業者に周知のパラメータであるため、当業者は変換収率を日常的な実験によって判定することができる。
これらの値は表IIに示されており、2つの好ましい系統に特異的である。
Figure 0006584409
DHAの豊富なバイオマスの獲得 − 標的qOの計算
DHA含有量を上げるために、本出願人は、最初の3つの酸素使用(維持、ベース脂質生産、およびF.Aを別とするバイオマスの成長)を満たすためにのみ酸素供給を制御することが適切であることを確認した。この供給は、標的qOを決定することによって定義され得、これは、細胞1グラムあたりで毎時必要とされるOのグラム量に相当する。
したがって、標的qOは、式(2)によって定義され、これは、式(1)の最初の3つの構成要素のみを含む。
Figure 0006584409
次に、このOの細胞消費速度は、発酵槽について、F.Aを別とするバイオマスの濃度を乗じることによってスケールアップされて、計算によって各瞬間で測定または予測され得る。この速度は、OURに相当する。
したがって、OTRがOURに相当するような条件を考えれば、このOTRは発酵法中
の各瞬間で適用される。
本出願人は、この標的酸化の制御を考慮に入れることによって、DHAの豊富なバイオマスが得られることを見出した。標的よりも多く酸化するほど、より多くのパルミチン酸および/またはパルミトレイン酸が生産されるため、DHAが薄まる。標的酸化レベル未満の酸化により、生産されるバイオマスの量が制限される。
標的qOは、培養物の進化と共に変化するため、以下の実施例において、観察された最大OURに言及する。実施例1および実施例2は、シゾキトリウム(Schizochytrium)属種の系統CNCM I−4469に、およびシゾキトリウム・マングローベイ(Schizochytrium mangrovei)の系統CNCM I−4702に及ぼす酸化制御の効果、および特異的な生産速度を得る方法を示す。実施例3は、シゾキトリウム・マングローベイ(Schizochytrium mangrovei)の系統CNCM I−4702について、酸化の変異が、バイオマスのパルミチン酸およびDHAの割合を変更することを可能にする操作の効果を示す。
代替の実施形態において、最初の3つの要件、すなわち、要件(1)、(2)および(3)を満たすのに必要な酸素供給もまた、実験に基づいて決定され得る。実施例3に示されるように、当業者は、広範なOTRが用いられて、脂質の量およびバイオマスの量が測定される種々の発酵法を実行することができる。これらの結果に基づいて、当業者は、最初の3つの要件を満たすことを可能にする標的OTRを定義することができる。
本発明に従う発酵法は、脂肪酸が豊富なバイオマスを得ることを可能にする。とりわけ、バイオマスは、バイオマスの乾燥重量で、脂肪酸を少なくとも25%、好ましくは少なくとも30%含む。脂肪酸含有量は、用いられる系統によって決まり得、系統I−4702について、バイオマスの乾燥重量で最低でも40%に達し得る。
さらに、かつ非常に興味深いことに、この脂質の豊富なバイオマスは、DHA含有量が高い。とりわけ、本発明に従う発酵法は、総脂肪酸に対して少なくとも40重量%のDHAを含むバイオマスを得ることを可能にする。
最終的に、本発明に従う発酵法は、パルミチン酸含有量が引き下げられたバイオマスを得ることを可能にする。したがって、バイオマスは、総脂肪酸に対して最大で40重量%のDHAを含む。パルミチン酸含有量は、用いられる系統によって決まり得、系統I−4469について、総脂肪酸に対して最大10重量%に達し得る。
さらに、本発明はまた、酸素供給が、最初の3つの要件、すなわち、要件(1)、(2)および(3)を満たすのに必要な酸素供給よりも大きい発酵法を考える。とりわけ、この供給は、DHAと、パルミチン酸および/またはパルミトレイン酸との所望の相対的割合を得る一方で、生産されるバイオマスの量を最適化するように制御される。
さらに、本発明に従う発酵法は、従属栄養培養条件下で実行される。この条件は、考慮中の微細藻類に適応し、およびまた、培地は当業者に周知である。微細藻類の成長に必要な炭素源は、好ましくはグルコースである。窒素源は、酵母抽出物、ウレア、グルタミン酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、pH調節のアンモニア水であってよく、別々にまたは組合せて用いられる。通常、培養工程は、系統を回復させる前培養工程、その後の適切な培養または発酵工程を含む。後者の工程は、注目する脂質、特にDHAの生産工程に相当する。
バイオマスに加えて、本発明はまた、このバイオマスから調製される細胞抽出物または
細胞溶解物に関する。特に、この抽出物または溶解物は、発酵後に回収されるバイオマスから調製される。この抽出物または溶解物は、DHA、ならびに任意選択的にパルミチン酸および/またはパルミトレイン酸が豊富である。細胞は、脂質内容物を抽出するために、機械、化学、および酵素による方法が挙げられる種々の方法によって破られてもよい。
その後、細胞溶解物から、例えば複数回の連続したヘキサン/エタノール抽出によって油が抽出されてよい。続いて、ヘキサン画分が分離されてから、ヘキサンを蒸発させて粗油が単離される。
したがって、注目する脂質、好ましくはDHA、ならびに任意選択的にパルミチン酸および/またはパルミトレイン酸を生産する方法は、本発明に従う発酵法と、バイオマスの収穫と、細胞抽出物または細胞溶解物の調製と、注目する脂質、好ましくはDHA、ならびに任意選択的にパルミチン酸および/またはパルミトレイン酸を含む粗油の抽出とを含む。
実施例1:酸化過剰において、系統CNCM I−4469およびCNCM I−4702を培養して、特異的な生産速度を測定する条件
培養条件
プロトコルは、発酵槽の接種のためにエルレンマイヤーフラスコ内で、系統CNCM I−4469について0.1gのバイオマス/L、および系統CNCM I−4702について少なくとも5gのバイオマス/Lを前培養することを含む。
前培養
500mLの調節済みエルレンマイヤーフラスコ内での前培養(100mLの培地)を、28℃の温度で24時間持続させる。
培地の全構成要素を一緒に濾過滅菌し、Clearol FBA 3107泡止め剤を1滴加えた後に、オートクレーブ内で事前に滅菌したエルレンマイヤーフラスコ中に導入する。
Figure 0006584409
培養
培地を3部にして滅菌する。
グルコースは、エルレンマイヤーフラスコ内でKHPOと共に滅菌し、Tの直前に添加する。
残りの塩は、発酵槽内で0.05mL/LのClearol FBA 3107と共に滅菌する。微量元素およびビタミンを濾過滅菌する。
での容量は、最終容量の75%を表す。pHは、Tにおいてアンモニア水を用いて調整し、その後、なおもアンモニア水で6に調節する。
Figure 0006584409
グルコースの供給バッチ(供給濃度:500g/L)を、Tにおいて一定の速度で(計算に従って適合するように)開始し、20g/L未満の濃度、および最後に5g/L未満の濃度にならないように連続的に供給する。
培養は、65〜85時間の期間にわたり28℃の温度で実行する。
窒素源としてコーンスティープリカー(CSL)または酵母抽出物(YE)の使用が可能であり、僅かに高いDHA結果を得ることが可能になる。
ストック溶液
Figure 0006584409
Figure 0006584409
特異的生産速度の判定
特異的生産速度を評価するために、10%のpOにおいて第1の培養を実行した。これは、培地中に常に酸素が溶解していることを意味する。この培養は、栄養源を制限することなく実行した。
この方法は、酸素過剰における、試験する系統の特徴を実証することを可能にする(図1)。
表VIIにおいて、T65において得た2つの系統CNCM I−4469およびCNCM I−4702のバイオマスの培養結果を示す。
Figure 0006584409
DHAおよびパルミチン酸以外の種々の脂肪酸(とりわけパルミトレイン酸)は、タイ
トル「他の脂肪酸」の下に包括して、DHAおよびパルミチン酸に及ぼす影響を実証する。しかしこれは、標的qOの計算において、DHAと共にベース脂質に含める。
平均速度の計算を包括的に実行する。
最終バイオマスは、ガスクロマトグラフィー(GC)によって分析する。その後、総バイオマス濃度、各脂肪酸の含有量、および脂肪酸の全含有量が知られる。
活性バイオマスとも呼ばれる脂肪酸を別としたバイオマスは、これらの脂肪酸を総バイオマスから差し引いて算出する。
その後、生産された各脂肪酸の量を、存在するF.Aを別とするバイオマスの平均および時間で割る。得られた結果が、単位時間あたりの、およびF.Aを別とするバイオマス1gあたりの全特異的生産速度である。
これらの速度を、以下の表VIIIに示す。
Figure 0006584409
実施例2:酸素供給を制御した系統CNCM I−4469およびCNCM I−4702の培養
同じ培養条件を用いたが、酸素供給を制御した。
この方法は、10%での培養中に半分の観察移動値(OUR)を用いることを含む(ここでは、50mmol/L/h、グラフ1参照、すなわち25mmol/L/h)(図2)。
さらに、20Lの発酵槽について、酸化要件にかかわらず発酵槽の適切な操作を考慮に入れるために、150rpmのオーダーの最小撹拌を、培養の最初の10〜15時間についてtに固定する。
表IXにおいて、T65で得た、制御O供給の条件下での2つの系統CNCM I−4469およびCNCM I−4702のバイオマスの培養結果を示す。
Figure 0006584409
実施例1に示すように、平均速度を包括的に算出する。結果を表Xに示す。
Figure 0006584409
酸素過剰条件における(表VIIIの値)、および酸素制御条件における包括的な特異的生産速度を比較すると、以下のことが観察される:
− 酸素供給は、パルミチン酸の生産速度を低下させることを可能にし、
− パルミチン酸の生産速度は、系統CNCM I−4469について9倍、および系統CNCM I−4702について3倍低下した。
この結果は、バイオマスまたはDHAの生産速度が変化しないままであっても得られる。
したがって、代謝過剰に関連した脂質生産は防止される。
本方法によって評価される速度は、標的qOの計算のためのベースとして役立つ。
式1および式2によるqOの計算
表Xにおける脂質生産速度はここで、DHAが主な構成素であるが少量のパルミチン酸も含有するベース脂質の一定の流れ(式1および式2におけるqベース脂質)を表す。
代謝過剰に関する流れは、表VIIIの速度と表Xの速度との間の付加的な流れに相当する。
qmは、ストレスを加えない培養条件下でごく僅かであり、0.006g/g/hの値が保持される。
成長速度は、バイオマス濃度が増大するにつれて低下する。最大成長速度は、5g/Lで接種して、CNCM I−4702について、脂質を別とするバイオマスの最大4g/
l、およびCNCM I−4469について7g/Lに維持され得る。
qO(細胞レベルでの消費)は、バイオマス濃度を考慮することによって、OTR(発酵槽レベルでの供給に相当する)にスケールアップされ得る。
μ最大での系統CNCM I−4469について、
式2:
qO2標的x=0.006×1.07+(0.011+0.001+0.009)×0.17+0.08×0.8=0.106g/g/h
である。これは、以下に相当する:
OTR標的=0.106×7=0.74g O(培養1lあたり、毎時)
または
OTR標的=0.106×7×1000/32=毎時23mmol O/培養L。
μ最大での系統CNCM I−4702について、
式2:
qO2標的=0.006×1.07+(0.02+0.018+0.07)×0.17+0.17×0.8=0.218g/g/h
である。これは、以下に相当する:
OTR標的=0.218×4=0.87(培養1lあたり、毎時のOg)
OTR標的=0.218×4×1000/32=毎時27.4mmol O/培養L。
表Xのデータにこれらの式を用いると、培養をシミュレートし、かつ当てはまるOTR標的を決定することが可能になる。
後者は、成長速度が低下するにつれ低下するが、これは、バイオマス濃度の増大によって部分的に補正される。
したがって、OTR標的は、脂質を別とするバイオマスの成長速度がゼロに達するまで、先に与えられたOTR標的に近いままである。
実施例3:異なるOTR条件による発酵操作
実施例1および実施例2において、栄養源を制限することなく実行した試験により、式2によって定義される標的qO(これは、毎時27.4mmol O/培養Lに等しい。実施例2参照)を考慮に入れることによって脂質生産を制御することが可能であるモデルを生じさせることが可能になる。
この最初の標的qOから、変異を試験した。
変異の程度は、この標的qOのいずれの側においても、培養開始時の最大OTRによってここで示される。
25〜30の最大OTR値が、酸素供給を制御し、かつ標的qOを考慮に入れる本発明に関連して定義した培養の開始時の最適OURに相当する。
表XIは、T65においてCNCM I−4702により測定した発酵パラメータを示す。
Figure 0006584409
したがって、これらの結果に基づいて、酸素が、式2によって定義される値と比較して過剰に供給されると、過剰な脂質、とりわけパルミチン酸中のDHAの希薄が観察されることが述べられ得る。
反対に、酸素供給が、式2によって定義される値と比較して最適以下であると、生産されるDHAはより少量となる。
実施例4:窒素欠乏の制限の有無による比較例
試験を、以下により実行した:
− コントロールとして、国際公開第01/54510号からなる先行技術において定義される条件下で、すなわち成長相および生産相(後者は、窒素供給を制限する工程中に誘導される)を切り離して培養した系統CNCM I−4702。この制限はここで、培養の3分の1の終了時にアンモニア水によるpH調節を中断することによって誘導した。
窒素欠乏条件下での脂質生産に関する系統CNCM I−4702の挙動を考慮するためにのみ、通気をカスケード式に調節せずに、pOを10%超に維持した;
− 培養の全期間を通して、系統はあらゆる栄養的制限を受けず、およびまたpOを10%に調節した発酵。
結果は以下の通りである。
Figure 0006584409
バイオマスの脂肪酸リッチネスは、栄養制限がなくとも、非常に僅かに低下しただけである。したがって、当該技術分野における技術的予想に反して、窒素源の制限は、脂質生産を誘導するのに必須ではない。
実施例5:系統ATCC 20888による比較例
培養プロトコルは、国際公開第01/54510号の実施例4に記載されている。用いた系統は、シゾキトリウム(Schizochytrium)属種のATCC 20888である。
前記出願の教示を、以下の2つの手順と比較して続ける:
1.10%を超える不変の調節。
2.0%の一定のpO
得られた結果を、以下の表XIIIに示す。
Figure 0006584409
したがって、先行技術の教示、とりわけ国際公開第01/54510号の教示に従うことによって、開示に反して、発酵の全期間についてpOを0%または10%超に一定に調節することにより、脂肪酸中35%超のPUFAを生産することが可能になり、これは、pOのカスケード式削減(飽和の10%、その後4%、その後0.5%)によって管理した操作と同じであることが見出される。

Claims (8)

  1. ドコサヘキサエン酸(DHA)が濃縮された、シゾキトリウム(Schizochytrium)属またはシゾキトリウム・マングローベイ(Schizochytrium mangrovei)の微細藻類のバイオマスを生産する方法において、
    従属栄養条件下での培養相中に、酸素の供給が、1)細胞維持に必要なエネルギー生産、2)ベース脂質生産、および3)脂肪酸を別とする前記バイオマスの成長のための酸素要件のみを満たすように制御され、
    前記要件1)、2)、および3)のみを満たすのに必要な前記酸素の供給が、以下の式
    Figure 0006584409
    (式中、
    qO 標的は、脂肪酸を別とするバイオマス1グラムあたりの毎時の酸素のグラム量であり;
    qmは、脂肪酸を別とするバイオマス1gあたりの毎時のグルコースのgで表される維持係数であり;
    ベース脂質 は、脂肪酸を別とするバイオマス1gあたりの毎時のベース脂質のgで表されるベース脂質の蓄積速度であり;
    O2 /脂質 は、脂質1gあたりの酸素のgで表される脂質形成に対する酸素消費の係数であり;
    μは、脂肪酸を別とするバイオマス1gあたりの毎時または(h −1 )の、脂肪酸を別として形成されるバイオマスのgで表される成長速度であり;
    O2 /x は、脂肪酸を別とするバイオマス1gあたりの酸素のgで表される、脂肪酸を別とするバイオマス形成に対する酸素消費の係数である)
    によって算出されることを特徴とする、方法。
  2. 炭素源または窒素源が、発酵法中に制限されないことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 成長相およびDHA生産相が両立することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 前記微細藻類は、2011年4月14日および2012年11月22日にそれぞれパスツール研究所のCollection Nationale de Cultures de Microorganismes[French National Collection of Microorganism Cultures]に寄託された系統CNCM I−4469およびCNCM I−4702から選択された系統であることを特徴とする、請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記バイオマスを収穫することと、任意選択的に前記バイオマスから細胞抽出物または細胞溶解物を調製することと、その後、任意選択的にDHAの豊富な粗油を抽出することとも含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の方法。
  6. 得られた前記バイオマスは、総脂肪酸の重量で、少なくとも40%のDHAを含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の方法。
  7. 得られた前記バイオマスは、総脂肪酸の重量で、最大で40%のパルミチン酸を含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の方法。
  8. 得られた前記バイオマスは、バイオマスの乾燥重量で、少なくとも25%の脂肪酸を含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の方法。
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