JP6584366B2 - ガス分析装置およびガス分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガス分析装置およびガス分析方法に関する。
変圧器等の油入電気機器では、放電、過熱などの異常が発生すると、内部の絶縁油や絶縁紙などの内部絶縁物がそのエネルギーによって分解され、炭化水素などのガスになり、絶縁油内に溶存する。
このため、油入電気機器の状態(劣化の度合い等)を監視する手法の1つとして、油入電気機器内の絶縁油中に溶存するガスを分析する手法が用いられている。例えば、油入電気機器内から絶縁油を採取し、絶縁油中の複数の溶存ガスの濃度を測定し、それらの比率、特定のガス成分の濃度などに基づいて、異常の状態、異常が発生している箇所などの推定が可能である。
このようなガス分析方法の1つとして、NDIR(Non Dispersive InfraRed:非分散型赤外線)方式などの光学的ガス分析方法が知られている。NDIR方式のガス分析方法では、特定の波長帯の赤外光を分析対象のガスに照射すると、赤外光のエネルギーがガス分子の振動や回転に変換され、検出器に到達する赤外光のエネルギーがその分減少する。NDIR方式のガス分析方法では、この赤外光のエネルギーの減少量を測定することにより、ガスの濃度を求めることができる。
そして、複数のガス成分をNDIR方式のガス分析方法により分析する場合は、各々のガス成分に応じた複数種の波長帯の赤外光を複数回に分けて試料ガスに照射すればよい。
ここで、例えば、絶縁油の分解によって生じるガス(炭化水素)のうち、CH、CおよびCは互いに構造が似ているため、赤外吸収波長帯が重なっている。これらのガスの濃度が高い(例えば、100ppm以上)場合は、異なる波長帯の赤外光を照射した測定結果から演算により、個々のガス成分の濃度を算出することは可能である。
しかし、試料ガス中のガス成分の濃度が低い(例えば、100ppm未満)場合、測定誤差が大きくなり、異なる波長帯の赤外光を照射した測定結果から各ガス成分の濃度を演算しても、正確な測定を行うことは困難である。
このように、NDIR方式等の光学的分析方法だけでは、赤外吸収波長帯が重なる(構造が類似する)複数の成分を高感度で測定することは困難であった。
このため、特許文献1(特開2015−34781号公報)、特許文献2(特開昭52−55692号公報)および特許文献3(特表2003−521688号公報)には、分離カラムなどを有するガスクロマトグラフによって、試料ガス中に含まれる各々のガス成分を分離した後に、各々のガス成分を赤外分光法などを用いて検出する方法が開示されている。
特開2015−34781号公報 特開昭52−55692号公報 特表2003−521688号公報
しかしながら、試料ガスを分離カラム等に通過させて各々のガス成分に分離するための時間が必要であるため、分析時間が長くなってしまうという問題があった。なお、特許文献1〜3に開示される方法では、図7に示されるように、分離カラム3がガスセル10の上流側に配置される。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、分析時間を短縮することが可能なガス分析装置およびガス分析方法を提供することを目的とする。
本発明は、試料ガス中のガス成分を分析するためのガス分析装置である。ガス分析装置は、光学測定機と分離カラムとを備える。光学測定機は、ガス成分を収容するガスセル、ガスセルに光を照射する光源、および、ガスセルを透過した光を検出する光学検出器を含む。ガスセルの上流側に第1のガス管が接続され、ガスセルの下流側に第2のガス管が接続されている。分離カラムの上流側が第2のガス管の途中に切替弁を介して接続され、分離カラムの下流側が第1のガス管の途中に切替弁を介して接続されている。
本発明によれば、分析時間を短縮することが可能なガス分析装置およびガス分析方法を提供することができる。
実施形態1のガス分析装置の概略構成図である。 実施形態1のガス分析方法(ステップ1)を説明するための模式図である。 実施形態1のガス分析方法(ステップ2)を説明するための模式図である。 実施形態1のガス分析方法(ステップ3)を説明するための模式図である。 実施形態1のガス分析方法(ステップ4)を説明するための模式図である。 実施形態2のガス分析装置(PIDを併用)の概略構成図である。 従来のガス分析装置(光学測定機および分離カラム)の一例を示す概略構成図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表す。
[実施形態1]
<ガス分析装置>
本実施形態のガス分析装置は、試料ガス中のガス成分を分析するためのガス分析装置である。
ガス成分としては、例えば、絶縁油の分解によって生じる炭化水素が挙げられる。このような炭化水素としては、例えば、CH、C、C、Cなどが挙げられる。なお、これらのガス成分は、例えば、変圧器等の油入電気機器の状態(劣化の度合い)を監視するための指標となる。
これらの炭化水素のうち、例えば、CH、CおよびCは互いに構造が似ているため、赤外吸収波長帯が重なっている。このように吸収波長帯が重なる複数のガス成分を分析する場合に、光学測定機だけでは高感度の測定が難しくなるため、本実施形態のガス分析装置は、特にこのような場合に有用である。
なお、本実施形態では、変圧器等の油入電気機器内の絶縁油から分離(抽出)した試料ガスを分析する場合について説明するが、試料ガスは特に限定されず、他の試料ガス中のガス成分を分析してもよい。
図1は、実施形態1のガス分析装置の概略構成図である。本実施形態のガス分析装置は、光学測定機1と分離カラム3とを備える。
光学測定機1は、ガス成分を収容するガスセル10、ガスセル10に光を照射する光源21、特定波長の光を通過させる複数の光学フィルタ22、および、ガスセル10を透過した光を検出する光学検出器23を含む。なお、ガスセル10の上流側に第1のガス管51が接続され、ガスセル10の下流側に第2のガス管52が接続されている。
本実施形態において、光学測定機1は、NDIR(非分散型赤外線)方式の光学測定機である。したがって、光源21は赤外光を放射する赤外光源であり、光学検出器23は赤外光に対して感度を有し、ガスセル10は赤外光が通過する両端に赤外窓を有している。
光源21は、分析対象のガス成分の吸収帯を含む光を放射できるものであれば特に限定されないが、分析対象のガス成分の吸収帯に対応した光が赤外光である場合は赤外光源であることが好ましい。赤外光源から放射される赤外光は、中赤外光(波長:約3〜5μm)であることがより好ましい。
本実施形態においては、光学測定機は、特定の波長範囲の光を検出することができる。「特定の波長範囲の光を検出する」ための構成の一形態として、光学測定機が、光源と光学検出器との間(より詳細には、ガスセル10と光学検出器との間)に、特定の波長範囲の光だけを透過し、それ以外の光を透過しない光学フィルタ(バンドパスフィルタ)22を含んでいる場合について説明している。ただし、光源が、特定の波長範囲の光だけを放射し、それ以外の光を放射しない光源(狭帯域光源)である場合は、分析対象となるガス成分の数および種類によって、光学フィルタを含んでいなくてもよい。狭帯域光源としては、例えば、LEDランプなどが挙げられる。
なお、油入電気機器の絶縁油中に含まれるガス(油中ガス)を分析する場合のように、分析対象ガスが低濃度であるときは、検出感度を上げるために、上記特定の波長範囲の光は、各々のガス成分の最大吸収波長を含んでいることが好ましい。ただし、分析対象のガス成分が高濃度である場合は、検出される光量が飽和する(検出上限値が低くなる)可能性があるため、要求される測定精度、他のガス成分との干渉の有無によって使用する帯域(中心波長と半値幅)を選定する必要がある。なお、最大吸収波長とは、吸収帯において吸収スペクトルが増加から減少に変化する極大点に対応する波長(極大吸収波長)である。
光学フィルタ(バンドパスフィルタ)22の数は、測定対象とするガス成分の数に応じて増減される。1種類のガス成分に対して、少なくとも1枚の光学フィルタが必要である。光学フィルタ22が透過させる波長帯域(光学フィルタの種類)は、ガス成分の種類に応じて選定される。複数の光学フィルタ22を切り替えることによって、光学検出器23に到達する光の波長帯域を変更することができる。
なお、光学フィルタ22として狭帯域フィルタを用いた場合における迷光を避けるため、図1等に示されるように光学フィルタ22をガスセル10と光学検出器23との間に設置することが好ましいが、光学フィルタ22をガスセル10と光源21との間に設置してもよい。
分離カラム3は、試料ガスを通過させ、ガス成分毎の通過時間の違いを利用して、各々のガス成分を分離するための器具である。分離カラム3としては、ガスクロマトグラフ法に用いられる種々公知の分離カラム等を使用することができ、分析対象となるガス成分の種類に応じて適宜選択される。
分離カラムの一例としては、吸着剤を充填したカラムが挙げられる。この吸着剤は、例えば、ガス成分に対する吸着性を有しており、試料ガスが分離カラム中を通過するときに、各々のガス成分の吸着性の違いによって、通過時間の違いが生じるため、複数のガス成分を分離することが可能となる。また、例えば、各ガス成分を構成する分子の大きさまたは質量の差を利用して複数のガス成分を分離できる分離カラムを用いてもよい。このような分離カラムとしては、例えば、多孔質の粒子が充填されたカラムが挙げられる。なお、この分離カラムは、質量の重いガスほど通過するのに長い時間がかかる。
分離カラム3の上流側は、第2のガス管52の途中に切替弁V2を介して接続され、分離カラム3の下流側は、第1のガス管51の途中に切替弁V1を介して接続されている。切替弁V2等を切り替えることにより、試料ガスを分離カラム3に導入することが可能である。なお、切替弁V1〜V4は、それらに接続されたガス管の流路を切り替え可能であれば特に限定されないが、例えば、三方弁などである。
なお、分離カラム3(上流側)と切替弁V2との間には切替弁V3が設けられ、分離カラム3(下流側)と切替弁V1との間には切替弁V4が設けられている。切替弁V3,V4の操作等については、後述する。
本実施形態のガス分析装置は、特定のガス成分を測定するための光学測定機1以外の測定機(例えば、光イオン化検出器、水素を測定するために水素センサなど)をガスセル10の上流側等に備えていてもよい。また、光学測定機以外の測定機による測定値に基づいて、試料ガスの濃度不足を判定してもよい。なお、光学的測定機以外の測定機が光イオン化検出器(PID)である場合については、実施形態2において詳細に説明する。
<ガス分析方法>
本実施形態のガス分析装置を用いたガス分析方法は、試料ガス中の基準ガス成分の濃度が特定の閾値未満である場合は、試料ガスが濃度不足であると判定する、判定工程を含む。
判定工程において、試料ガスが濃度不足であると判定されなかった場合は、試料ガスを分離カラム3に通過させずに、光学測定機によるガス成分の測定を行う。一方、判定工程において、試料ガスが濃度不足であると判定された場合は、試料ガスを分離カラム3に通過させた後に、光学測定機によるガス成分の測定を行う。
本実施形態においては、このように、試料ガスが濃度不足である場合に、試料ガスを分離カラム3に通過させ、試料ガスが濃度不足でない場合(試料ガスが濃度不足であると判定されなかった場合)は、試料ガスを分離カラム3に通過させないで、試料ガス中のガス成分の分析を実施することにより、分析時間を短縮することができる。
次に、図2〜図5を参照して、本実施形態のガス分析方法の一例について具体的に説明する。なお、図2〜図5の切替弁V1〜V4において、黒色の三角形は流路が閉じられていることを示し、白色の三角形は流路が開かれていることを示している。
まず、下記ステップ1の前に、例えば、油入電気機器内の絶縁油を採取し、採取した絶縁油中の溶存ガスを含むガス(試料ガス)を抽出する。
試料ガスを抽出する方法としては、例えば、絶縁油を密閉容器内に収容して該密閉容器の上部を真空空間にして、該真空空間に試料ガスを抽出する方法や、絶縁油に対してバブリングを行うことで試料ガスを抽出する方法、絶縁油中に配置したロータで攪拌することで試料ガスを抽出する方法が挙げられる。
〔ステップ1〕
図2に示されるように切替弁V1,V2を切り替え、ポンプP1を作動させることで、試料ガスはガスセル10に導入される。なお、切替弁V3,V4は、図2に示される状態にしておく。
〔ステップ2〕
ステップ1により試料ガスがガスセル10に導入された後に、図3に示されるように切替弁V1,V2を切り替えて、試料ガスをガスセル10中に留まらせる。光源21からガスセル10(およびガスセル10内の試料ガス)に赤外光を照射し、ガスセル10を透過した光のうち光学フィルタ22を通過した特定の波長範囲の光の強度等を光学検出器23で検出する。そして、検出された光の強度等を基に、ガス成分の有無による光透過率の変化量等を求めることで、ガス成分の濃度を測定することができる。なお、測定対象となるガス成分の吸収波長に応じて、光学フィルタ22を切り替えて、各ガス成分の濃度を同様に測定する。
1種の光学フィルタを用いた測定時間を長くすることによりノイズの影響を低減できるため、高感度に測定が可能であるが、測定時間が短い方が測定効率は向上するため、必要な検出下限と測定効率などを考慮して、光学フィルタ1枚当たりの最適な測定時間が決定される。なお、1種の光学フィルタを用いた測定時間は、通常、1〜10分である。
次に、試料ガスが濃度不足であるか否かを判定する、判定工程を実施する。具体的には、試料ガス中の基準ガス成分の濃度が特定の閾値未満である場合は、試料ガスが濃度不足であると判定する。
本実施形態においては、試料ガスの濃度不足の判定は、上記のNDIR方式の光学測定機1によって測定された少なくとも1種の基準ガス成分の濃度に基づいて実施される。基準ガス成分は、分析対象となる試料ガス中のガス成分から選択される少なくとも1種のガス成分である。分析対象となるガス成分が複数である場合、基準ガス成分は、分析対象となる複数のガス成分のうち最も検出限界の濃度が高い(最も検出感度が低い)ガス成分であることが好ましい。
判定工程において、試料ガスが濃度不足と判定されなかった場合(例えば、特定のガス成分の濃度が特定の閾値(例えば100ppm)以上であった場合)は、測定を終了し、切替弁V1,V2を図2と同じ状態に切り替えて、試料ガスを装置外へ廃棄する。
一方、判定工程において、試料ガスが濃度不足と判定された場合(例えば、特定のガス成分の濃度が特定の閾値(例えば100ppm)未満であった場合)は、以下のステップ3へ移行する。
なお、特定の閾値は、例えば、光学測定機の検出限界の濃度に設定すればよい。基準ガス成分が複数である場合は、基準ガス成分毎に異なる閾値を設定してもよく、複数の基準ガスに共通の閾値を設定してもよい。具体的な閾値としては、例えば100ppmが挙げられる。
〔ステップ3〕
ステップ2の判定工程で、試料ガスが濃度不足と判定された場合、図4に示されるように切替弁V1,V3の切り替えを行い、ポンプP1またはポンプP2を作動させることにより、試料ガスは分離カラム3へ導入される。これにより、試料ガス中の各成分が単一のガスに分離される。
〔ステップ4〕
ステップ3で分離されたガス成分は、図5に示されるように切替弁V1〜V4を切り替え、ポンプP2を作動させることにより、再度、ガスセル10中に導入される。ガス成分がガスセル10中に導入された後、ステップ2(図3)と同様に切替弁V1,V2を切り替えてガス成分をガスセル10内に留まらせ、ステップ2と同様にしてガス成分を測定する。
1種類目のガス成分の測定が完了すると、2種類目のガス成分をガスセル10中に導入して、測定を行う。この操作を、分析対象のガス成分の測定が完了するまで繰り返す。測定が完了したガスは装置外に排出される。この動作により、低濃度のガスでも高精度に分析することが可能である。
上記説明では、油入電気機器内の絶縁油中に含まれるガス成分を分析対象とする場合について説明したが、その他の一般的なガス成分の測定にも、本実施形態を適用することができる。
[実施形態2]
<ガス分析装置>
図6は、本実施形態のガス分析装置の概略構成図である。図6に示されるように、本実施形態のガス分析装置は、光学測定機1の上流側(ガスセル10の上流側)に接続された第1のガス管51の途中に、光イオン化検出器(Photo-Ionization Detector:以下「PID」と略す場合がある。)4をさらに備えている。本実施形態のガス分析装置は、この点で実施形態1のガス分析装置とは異なるが、それ以外の構成は、基本的に実施形態1のガス分析装置と同じである。
PIDでは、試料ガスがイオン化室に導入され、試料ガスに紫外光ランプから紫外光が照射される。この紫外光のエネルギーにより、ガスが陽イオンと電子に電離することにより、電流が発生する。この電流は、ガス成分の濃度に比例するため、電流値を測定することによってガス成分の濃度を測定することができる。
なお、ガス成分は、それぞれ固有のイオン化エネルギーを有しており、紫外光ランプのエネルギーより低いイオン化エネルギーを有するガス成分が電離する。このため、特定のガス成分を電離させることが可能なエネルギーを有する紫外光ランプを選定することで、特定のガス成分を測定することができる。
本実施形態においては、PID4のランプとして、エネルギーが10.6eVのランプ(Krガスが封入された紫外線ランプ)を使用する。これにより、PID4は、試料ガス中のガス成分のうちCのみに感度を有するものとなる。なお、エネルギーが10.5〜10.6eVの範囲のランプを使用すれば、PIDはCのみに感度を有するものとなる。
<ガス分析方法>
本実施形態のガス分析装置を用いるガス分析方法においては、上記ステップ1において、試料ガスは、まず、PID(Photo-Ionization Detector)方式の測定機4へ導入される。このPIDにより、試料ガス中のCの濃度が測定される。その後、試料ガスはガスセル10に導入される。
なお、本実施形態のガス分析方法の説明において、実施形態1のガス分析方法と同じである点については説明を繰り返さない。
PID4は、NDIR方式などの光学測定機と比較して短時間(例えば、1〜5秒)でガス分析が可能である。そして、PID4でCを測定し、光学測定機1ではCを測定しないようにする。
したがって、Cの測定について、PID方式よりも長いNDIR方式での分析時間(例えば、ガス成分1種類について1〜10分)を省略することができるため、測定時間をさらに短縮することができる。
また、光学測定機1において、光学フィルタ22によって、ガスセル10に照射される光の波長範囲を切り替える場合、ガス成分に応じた数の光学フィルタが必要になる。このため、光学測定機以外の測定機(例えばPID)によってガス成分の測定を行い、光学測定機によって測定するガス成分を減らすことで、必要な光学フィルタの枚数が少なくなるため、光学測定機およびガス分析装置全体の小型化が可能である。
また、本実施形態においては、上記ステップ2の判定工程において、試料ガスの濃度不足の判定は、PID4による測定値(Cの濃度)と特定の閾値との比較に基づいて実施される。
これにより、光学測定機1による測定を行う前に、判定工程を実施することができる。このため、試料ガスが濃度不足である場合は、試料ガスを分離カラム3に通過させた後に光学測定機1による測定を行い、一方、試料ガスが濃度不足でない場合は、試料ガスを分離カラム3に通過させずに光学測定機1による測定を行うことで、光学測定機1による測定が1回で済むため、測定時間を短縮することができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 光学測定機、10 ガスセル、21 赤外光源、22 光学フィルタ、23 光学検出器、3 分離カラム、4 光イオン化検出器(PID)、5 ガス管、V1,V2,V3,V4 切替弁、P1,P2 ポンプ。

Claims (5)

  1. 試料ガス中のガス成分を分析するためのガス分析装置であって、
    光学測定機と分離カラムとを備え、
    前記光学測定機は、前記ガス成分を収容するガスセル、前記ガスセルに光を照射する光源、および、前記ガスセルを透過した光を検出する光学検出器を含み、
    前記ガスセルの上流側に第1のガス管が接続され、前記ガスセルの下流側に第2のガス管が接続されており、
    前記分離カラムの上流側が前記第2のガス管の途中に切替弁を介して接続され、前記分離カラムの下流側が前記第1のガス管の途中に切替弁を介して接続されていることを特徴とする、ガス分析装置。
  2. さらに、前記第1のガス管の途中に光イオン化検出器を備える、請求項1に記載のガス分析装置。
  3. 請求項1に記載のガス分析装置を用いて試料ガス中のガス成分を分析するガス分析方法であって、
    前記試料ガス中の基準ガス成分の濃度が特定の閾値未満である場合は、前記試料ガスが濃度不足であると判定する、判定工程を含み、
    前記判定工程において、前記試料ガスが濃度不足であると判定されなかった場合は、試料ガスを前記分離カラムに通過させずに、前記光学測定機による前記ガス成分の測定を行い、
    前記判定工程において、前記試料ガスが濃度不足であると判定された場合は、前記試料ガスを前記分離カラムに通過させた後に、前記光学測定機による前記ガス成分の測定を行う、ガス分析方法。
  4. 前記判定工程の前に、前記光学測定機によって前記ガス成分の濃度を測定する工程を含む、請求項3に記載のガス分析方法。
  5. 前記ガス分析装置は、さらに、前記第1のガス管の途中に光イオン化検出器を備え、
    前記判定工程において、前記基準ガス成分はCであり、
    前記判定工程の前に、前記光イオン化検出器によって前記試料ガス中のCの濃度を測定する工程を含む、請求項3または4に記載のガス分析方法。
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