JP6582471B2 - 電圧駆動形パワー半導体素子のゲート駆動回路 - Google Patents

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本発明は、IGBTなどの電圧駆動形パワー半導体素子を駆動するゲート駆動回路における過電流保護方式に関する。
図9に、電圧駆動型パワー半導体スイッチング素子としてIGBTを用いたインバータシステムの主回路図例を示す。1が直流電源回路(交流電源入力の場合は、交流電源1cを入力とする整流器1aと大容量コンデンサ1bとから構成され、その電圧値をEdとする)、2が直流電圧を交流に変換するIGBT及びダイオードより構成するインバータ回路、3がIGBTのゲート駆動回路(各素子に接続)、4がIGBT、5が逆並列に接続されているダイオード、6がモータなどの負荷である。ここで、インバータ回路は三相インバータの場合、6個のアームで構成されるが、各アームとも構成は同じであるので、1アームのみ部品記号を付与している。また、7がIGBTをオンオフさせるための制御信号で、制御回路8より各IGBTのゲート駆動回路に出力される。
図10に、IGBTが過電流となった場合に強制遮断を実施する機能を有したゲート駆動回路3の詳細回路図を示す。9aが本回路駆動用の正側電源、9bが負側電源(負側電源9bは省略されることもある)、10及び11がIGBT4をターンオン及びターンオフさせるためのトランジスタなどのスイッチ素子で、本図の場合ターンオン側10がNPNトランジスタ、ターンオフ側11がPNPトランジスタを用いたコンプリメンタリー接続回路で構成され、フォトカプラなどの絶縁器12を介した信号13によって相補的に動作する。
本図の場合は、信号13がH(ハイ)になるとトランジスタ10がオンし、その結果IGBTのゲートに電流が流れ込み、IGBT4がオンする。一方信号13がL(ロー)の場合はトランジスタ11がオンすることで、IGBTに蓄積しているゲート電荷が放電する方向に電流が流れ、IGBT4がオフする。また、14がオン側のゲート電流制限用のゲート抵抗、15がオフ側のゲート電流制限用のゲート抵抗で、抵抗値によってスイッチングのスピードを調整する。16(16a、16b)がトランジスタ10、11のベース抵抗で、17、18が通常動作時における電流バイパス用のダイオードである。
図13に通常動作時におけるIGBTがターンオンする時のコレクタ電流(IC)とゲート・エミッタ間電圧波形(VGE)例を示す。上下アームの場合の例で、オン信号指令によりゲート電圧VGEが立上ると、コレクタ電流Icは負荷電流にダイオードの逆回復電流28を含んだ波形で上昇し、ダイオードがオフになると負荷電流となる。
また、図11に、インバータ回路の上下アームのいずれかのIGBTがアーム短絡故障破壊した場合の動作図を示す。短絡故障したIGBTQdの対向アーム側のIGBTQuにオン指令を入力すると、直流電源短絡状態となり、破線で示す経路で過大な短絡電流(通常IGBTの定格電流の5〜10倍程度)が流れる。一方IGBTは短絡耐量時間(一般的には10μs程度)や許容される短絡エネルギーがあり、本時間内に定格電圧に収まるように遮断できれば、短絡保護が可能となる。
図10において上記説明した以外の回路は短絡保護を実施するための回路で、IGBT4のコレクタに接続されたダイオード21は、IGBT4の過電流検出を目的としたIGBTのオン電圧(VCE)検出用である。抵抗19とコンデンサ20は、信号13がH(ハイ)となってからIGBT4がオンするまでの動作遅れを補償するためのタイマー回路である。信号13がH(ハイ)時において、IGBT4がオンすると、オン電圧相当の点22の電位がツェナーダイオード23のツェナー電圧(Vz)以上となった場合、即ちIGBT4が過電流状態となり、IGBTのオン電圧が上昇し、ツェナー電圧値以上となると、ツェナーダイオード23が導通し、スイッチ素子(NPNトランジスタ)24がオンする。その結果、点25の電位はIGBTのエミッタ電位となり、PNPトランジスタ10がオフ、NPNトランジスタ11がオンすることでIGBT4が強制遮断される。但しこのとき、コンデンサ26が接続されているため、点25の電位は即刻低下するのではなく、抵抗27とコンデンサ26との放電時定数によって、ある時間を有して低下する。そのためIGBTのゲート部(VGE)にもほぼ同様の波形が印加され、その期間コレクタ電流遮断の電流変化率(−di/dt)が制限され、大きなターンオフサージ電圧(VCEpeak1)が発生しないソフト遮断化が図れる。
図14に、これら一連の概略的な波形図(コレクタ電流IC、コレクタ・エミッタ間電圧VCE、ゲート・エミッタ間電圧VGE)を示す。 コレクタ電流Icが上昇している期間では、配線のインダクタンス成分による電圧降下により、IGBTに印加される電圧は直流電源電圧Edから配線のインダクタンス成分による電圧降下分を差し引いた電圧波形となる。また、電流がIcpeakに達し、減少し始めるとIGBTに印加される電圧は電源電圧Edに配線のインダクタンス成分による電圧上昇分が加算され、サージ電圧VCEpeak1となる。これらの回路により、IGBTの上下アーム短絡などの過電流状態からの保護が可能となる。
また図10に示す以外の過電流状態を検出する方法を図12に示す。図12(a)がIGBTチップの一部を電流検出用に取り出したセンス端子を備えたセンスIGBTQ2を用いる方式、図12(b)がIGBTQ1と直列にシャント抵抗SRを接続する方式、図12(c)がIGBTQ1と直列にCTなどの電流検出器を接続する方式である。各ゲート駆動回路GD1〜GD3では各検出器からの検出量を電流値に応じた電圧に変換して、所定値以上になった場合に図10の回路のトランジスタ24をオンする方式である。基本的には検出値がある閾値以上となった場合は過電流状態であると判断し、強制遮断を実施するという方式で、図10の場合と同様の動作となる。
また、図10に示す過電流検出とソフト遮断回路を含んだゲート駆動回路例は、特許文献1、特許文献2などに掲載されている。
特開2002−27657号公報 特開2007−104805号公報
上述のように、短絡発生時、IGBTは許容される短絡耐量時間やエネルギー耐量以内に遮断しなければならないため、速やかな短絡状態の検出と、大電流遮断時におけるサージ電圧の低減を図ったソフト遮断化が必要となる。速やかな短絡電流検出を行うためには、その検出値を低くすればよいが、一方で通常ターンオン時に発生するダイオードの逆回復電流(図13に示す28:IGBTやダイオードの特性、およびゲート駆動条件によっても異なるが、瞬間的に負荷電流の2倍程度流れることもありうる)は短絡電流ではないので過電流として検出してはならず、さらに電流検出器の検出ばらつきも考慮しなければならないため、実際の設定値はシステムの最大電流値の数倍程度のところに設定する必要がある。
さらに実際は、過電流が検出されてから遮断動作が始まるまでは、回路上の遅延時間や、ゲートチャージ電荷の引き抜きなどにある程度時間を要するために、その間も電流が増加して流れ続ける場合もある(図14では便宜上これら遅延時間はないものとして記載している)。さらに遮断時のdi/dtによって発生するサージ電圧(VCEpeak1)も規定値以下にする必要があるため、短時間で遮断しなければならないこととトレードオフ的に時間を掛けたソフト遮断化が必要となる。
以上のように短絡時における保護遮断をある程度余裕をもって適切に実施しないと、短絡耐量時間や短絡耐量エネルギーのオーバや、サージ電圧過大になり、素子破壊を招く。
また、短絡保護動作が終了する前、制御装置から強制遮断信号(短期間のオン指令パルス)が入力されると、短絡電流をハード遮断することとなり、遮断時の高いサージ電圧で素子破壊を招く可能性もある。
従って、本発明の課題は、過電流検出レベルを従来よりも低く設定でき、短絡電流の低減と遮断時のサージ電圧の低減を実現でき、確実に半導体素子を保護できる電圧駆動型パワー半導体素子のゲート駆動回路を提供することである。
上述の課題を解決するために、第1の発明においては、電力変換器に適用する、制御装置からオンオフ指令に基づいて電圧駆動形パワー半導体素子を駆動するゲート駆動回路において、前記パワー半導体素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記台1の過電流状態よりも電流値が大きい第2の過電流状態を検出する第2の過電流検出器とを設ける。前記台1の過電流状態を検出した場合は、前記パワー半導体素子のゲート・エミッタに印加する電圧を、過電流状態が検出されない通電状態の電圧に対して前記パワー半導体素子のオン状態を維持可能な電圧範囲内で低減する機能を備える。
第1の過電流状態を検出した後所定時間内に第2の過電流状態が検出されなかった場合は、ゲート・エミッタ間には前記通常状態の電圧を印可する機能を備える。
第1の過電流状態を検出した後所定時間内に第2の過電流状態が検出された場合は、ターンオフ用のゲート抵抗値を高抵抗化する方式又はゲート・エミッタ間に印加する電圧を徐々に低下させる方式で遮断する
第2の発明においては、電力変換器に適用する、制御装置からのオンオフ指令に基づいて電圧駆動形パワー半導体素子を駆動するゲート駆動回路において、前記パワー半導体素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段の検出値から、第1の過電流状態を検出する第1の過電流検出器と、前記第1の過電流状態よりも電流値が大きい第2の過電流状態を検出する第2の過電流検出器と、を設け、前記第1の過電流状態を検出した場合は、前記パワー半導体素子のゲート・エミッタ間に印加する電圧を、過電流状態が検出されない通常状態の電圧に対して前記パワー半導体素子のオン状態を維持可能な電圧範囲内で低減する機能と、第1の過電流状態を検出した後所定時間内に第2の過電流状態が検出されなかった場合は、ゲート・エミッタ間には前記通常状態の電圧を印加する機能と、第1の過電流状態を検出した後所定時間内に第2の過電流状態が検出された場合は、ゲートを遮断する機能を設け、前記第1の過電流状態を検出した後の,ある所定時間内に前記制御装置から印加された遮断指令に対しては,ターンオフ用のゲート抵抗値を高抵抗化又はゲート・エミッタ間に印加する電圧を徐々に低下させる方式で遮断する。
第3の発明においては、電力変換器に適用する、制御装置からのオンオフ指令に基づいて電圧駆動形パワー半導体素子を駆動するゲート駆動回路において、前記パワー半導体素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段の検出値から、第1の過電流状態を検出する第1の過電流検出器と、前記第1の過電流状態よりも電流値が大きい第2の過電流状態を検出する第2の過電流検出器と、を設け、前記第1の過電流状態を検出した場合は、前記パワー半導体素子のゲート・エミッタ間に印加する電圧を、過電流状態が検出されない通常状態の電圧に対して前記パワー半導体素子のオン状態を維持可能な電圧範囲内で低減する機能と、第1の過電流状態を検出した後所定時間内に第2の過電流状態が検出されなかった場合は、ゲート・エミッタ間には前記通常状態の電圧を印加する機能と、第1の過電流状態を検出した後所定時間内に第2の過電流状態が検出された場合は、ゲートを遮断する機能を設け、前記第1の過電流状態を検出した後の,ある所定時間内に前記制御装置から印加された遮断指令に対しては,ある所定時間までオン状態を維持した後,遮断する。
の発明においては、第1〜第の発明における何れかの電圧駆動形パワー半導体素子のゲート駆動回路において、前記パワー半導体素子にワイドバンドギャップ半導体材料を適用したパワー半導体素子を用いることを特徴とする。
の発明において、第の発明におけるワイドバンドギャップ半導体材料は、炭化珪素、窒化ガリウム、酸化ガリウム又はダイアモンドの何れか1種又は複数種の組合せで構成することを特徴とする。
本発明では、ゲート駆動回路において、アーム短絡保護を実施する時に、過電流検出レベルを2段階とし、所定期間ゲートに印加する電圧を低減することで、短絡電流の低減と遮断時のサージ電圧の低減が可能となる。さらに、過電流保護期間における制御回路からのオン信号に対してもソフト遮断動作を実現できる。
この結果、過電流検出レベルを従来よりも低く設定でき、短絡電流の低減と遮断時のサージ電圧の低減を実現でき、確実に半導体素子を保護できる電圧駆動型パワー半導体素子のゲート駆動回路を提供することが可能となる。
さらに、電圧駆動形パワー半導体素子として、炭化珪素などのワイドバンドギャップ半導体材料からなるMOSFET、IGBTなどのスイッチング素子を適用することにより、ゲート駆動電圧を低下させる際に、主回路電流であるドレイン電流又はコレクタ電流を高速に低減できる効果が得られる。
本発明の第1の実施例を示すゲート駆動回路図例である。 本発明の第2の実施例を示すゲート駆動回路図例である。 本発明の第3の実施例を示すゲート駆動回路制御ブロック図例である。 本発明の第4の実施例を示すゲート駆動回路制御ブロック図例である。 第1及び第2の実施例を説明するためのアーム短絡動作波形例である。 第1及び第2の実施例を説明するための通常の大電流時の動作波形例である。 第3及び第4の実施例における短絡動作時短パルス指令入力時の動作波形例である。 第3及び第4の実施例における通常動作時短パルス指令入力時の動作波形例である。 3相インバータシステムの構成図例である。 従来の過電流保護付ゲート駆動回路図例である。 短絡電流動作を説明するための図である。 過電流検出回路方式図例である。 IGBTオン時の電流波形例である。 従来方式におけるアーム短絡保護時の動作波形図例である。
本発明の要点は、ゲート駆動回路において、アーム短絡保護を実施する時に、過電流検出レベルを2段階とし、第1の過電流状態を検出した場合は、パワー半導体素子のゲート・エミッタ間に印加する電圧を、過電流状態が検出されない通常状態の電圧に対して前記パワー半導体素子のオン状態を維持可能な電圧範囲内で低減し、第1の過電流状態を検出した後所定時間内に第2の過電流状態が検出されなかった場合は、ゲート・エミッタ間には前記通常状態の電圧を印加し、第1の過電流状態を検出した後所定時間内に第2の過電流状態が検出された場合は、ゲートを遮断する機能を設ける点である。
図1に、本発明の第1の実施例を示す。駆動用電源は正電源9のみとしているが、従来例のように負電源があっても基本的な動作は変わらない。図10に示す従来回路にツェナーダイオード29とトランジスタなどのスイッチ素子30の直列回路を接続した回路である。また、本図では電流検出方式を図12(a)に示すセンスIGBT方式として記載しているが、他の方式でも基本的な動作は同じとなる。
図中の信号Aは、センスIGBT31のセンス端子と直列に接続した抵抗32に発生する電圧で、電流検出信号となる。信号Bは、第1の過電流検出がなされた後に出力される信号で、本信号によってトランジスタ30がオンし、回路上の点33の電位がツェナーダイオード29のツェナー電圧となる。ここでツェナーダイオード29のツェナー電圧はIGBTがオンするしきい値電圧よりも高くしておくことで、オフすることはなく、短絡時においては電流が制限される。
一方、通常時においては、ターンオンの動作が緩慢となる。また信号Cは第2の過電流検出がなされた後に出力される信号で、動作は図10の従来方式と同様に抵抗27を介したコンデンサ26の放電に伴ったゲート・エミッタ間への電圧印加となり、ソフト遮断動作となる。また、本図ではツェナーダイオード29とトランジスタなどのスイッチ素子30の直列回路はトランジスタ10、11のベース側に接続されているが、エミッタ側に接続しても同様の効果が得られる。
図2に、本発明の第2の実施例を示す。基本的には図1に示す第1の実施例と同様であるが、信号Cによる遮断回路が、トランジスタ11a、11b、ゲート抵抗15a、15b、及びトランジスタなどのスイッチ素子34により構成される点が異なる。通常の遮断動作では、トランジスタ11a、11b、34が全てオンするため、ターンオフ用のゲート抵抗値としては、抵抗15aと15bの並列分の抵抗値となり低抵抗となる。
一方、第2の過電流検出がなされた後は、信号Cによってトランジスタ34がオフ(図1と信号Cの論理を合わせるため反転ゲート35を接続)するため、ターンオフ用のゲート抵抗値としては抵抗15bのみの高抵抗となり、ソフト遮断動作となる。
また本図ではツェナーダイオード29とNPNトランジスタなどのスイッチ素子30の直列回路はNPNトランジスタ10、PNPトランジスタ11(11a、11b)のエミッタ側に接続されているが、ベース側に接続しても同様の効果が得られる。
図3に、本発明の第3の実施例を示す。第1の実施例及び第2の実施例における入出力信号A〜Eを生成する信号生成回路の第1実施例である。電流検出信号Aを電圧比較回路36と37に入力する。電圧比較回路36では第1の過電流検出レベル(Iref1)との比較を行い、電圧比較回路37では第2の過電流検出レベル(Iref2)との比較を行う。電圧比較回路36において信号Aが第1の過電流検出レベルより大きいと判断された場合、ワンショット回路38によってパルス幅Tx分のワンショット信号を出力し、図1又は図2の信号Bとする。
電圧比較回路37において信号Aが第2の過電流検出レベルより大きいと判断された場合、ワンショット回路39を介してSRフリップフロップ回路40によってセット(リセットは絶縁器12を介した制御回路8からのオフ指令信号Dを反転ゲート41とワンショット回路42によって行われる)され、図1又は図2の信号Cとする。
一方、制御回路8からの信号Dがパルス幅Tx中にオフ指令となった場合は、論理積ゲート43と論理和ゲート44によって第2の過電流検出レベル以下であっても信号Cが出力される。
以上の回路によって、短絡動作時においては、制御回路8からパルス幅Txより短いオンパルス入力された場合は、長いオンパルスが入力した場合と同様、信号Cによってソフト遮断が行われる。但し通常動作時でも第1の過電流検出値よりも大きい電流が流れている場合で、さらにパルス幅Txより短いオンパルスが入力された場合は、信号Cによってソフト遮断が行われ、この場合は本ターンオフ動作のスイッチング損失は増加する。
図4に、本発明の第4の実施例を示す。第1の実施例及び第2の実施例における入出力信号A〜Eを生成する信号生成回路の第2実施例である。電流検出信号Aを電圧比較回路36と37に入力する。電圧比較回路36では第1の過電流検出レベル(Iref1)との比較を行い、比較回路37は第2の過電流検出レベル(Iref2)との比較を行う。電圧比較回路36において、信号Aが第1の過電流検出レベルより大きいと判断された場合、ワンショット回路38によってパルス幅Tx分のワンショット信号を出力し、図1又は図2の信号Bとする。電圧比較回路37において、電流検出信号Aが第2の過電流検出レベル(Iref2)より大きいと判断された場合、ワンショット回路39を介してSRフリップフロップ回路40をセットし、図1又は図2の信号Cとする。
一方、制御回路8からの信号Dがパルス幅Tx期間中にオフ指令となった場合は、論理積ゲート45によって第2の過電流検出レベル以上となりソフト遮断動作となるか、信号BがLとなるまでオン指令が持続される(信号E)。
以上の回路によって、短絡動作時においては、制御回路8からパルス幅Txより短いオンパルスが入力された場合は、第2の過電流検出がなされた後に信号Cによってソフト遮断が行われる。一方、通常動作時で第1の過電流検出値よりも大きい電流が流れている場合で、さらにパルス幅Txより短いオンパルスが入力された場合は、オフディレイが行われ、信号入力からパルス幅Tx後に信号Eによって遮断が行われる。この時の遮断はハード遮断となる。
以上の第1から第4の実施例回路による短絡時及び通常時の動作波形例を図5〜図8に示す。図5は第1〜第4の実施例によるアーム短絡時の動作波形例である。コレクタ電流(IC)が第1の過電流検出レベル(Idet1)以上となった場合は、IGBTのゲート・エミッタ間電圧(VGE)はツェナーダイオード29のツェナー電圧(VZ)となり、短絡電流の増加が抑制される。その後短絡電流が第2の過電流検出レベル(Idet2)に達すると、ソフト遮断動作(図中のVGE波形は図1の例を示している)が行われ、コレクタ・エミッタ間電圧VCEのサージ電圧ピーク値(VCEpeak2)も抑制される。
以上のように本方式の適用により、従来の波形例(図14)に対して、遮断時の電流値(Idet2)が低減、コレクタ・エミッタ間電圧(VCE)のサージ電圧ピーク値(VCEpeak2)の低減、および短絡してから遮断するまでの時間の低減が可能となる。
図6に第1〜第4の実施例による通常ターンオン時の動作波形例を示す。但し、ダイオード逆回復時などにおいて瞬間的に第1の過電流検出レベル(Idet1)以上の電流が流れた場合を想定している。この時、コレクタ電流(Ic)が第1の過電流検出レベル(Idet1)以上になったことで、IGBTのゲート・エミッタ間電圧(VGE)はツェナーダイオード29のツェナー電圧(VZ)となり、ターンオン動作が緩慢化する。その後、第2の過電流検出レベル(Idet2)には達しないために、ワンショット回路38で設定されたパルス幅TX後にIGBTのゲート・エミッタ間電圧(VGE)は通常の電圧値に戻る。
図7の実線波形は第3又は第4の実施例による短絡時の動作波形例で、制御回路8から短いオンパルス(V*)が入力した場合である。図5と同様、コレクタ電流(IC)が第1の過電流検出レベル(Idet1)以上となった場合は、IGBTのゲート・エミッタ間電圧(VGE)はツェナーダイオード29のツェナー電圧(VZ)となり、短絡電流の増加が抑制される。その後、第2の過電流検出レベル(Idet2)に達する前の時刻t1に遮断指令が入力された場合、その時点でソフト遮断動作となっている波形である。
一方、点線波形は第4の実施例による短絡時の動作波形例で、時刻t1に入力した遮断指令は無視され、第2の過電流検出レベル(Idet2)に達した後にソフト遮断動作となっている波形である。
図8の実線波形は第3又は第4の実施例による通常動作時におけるターンオン時の動作波形例で、制御回路8から短いオンパルス(V*)が入力された場合である。図6と同様、コレクタ電流(IC)が第1の過電流検出レベル(Idet1)以上となった場合は、IGBTのゲート・エミッタ間電圧(VGE)はツェナーダイオード29のツェナー電圧(VZ)となり、ターンオン動作が緩慢化する。その後、パルス幅TXの中の時刻t1に遮断指令が入力された場合、その時点でソフト遮断動作となっている波形である。
一方、点線波形は第3又は第4の実施例によるターンオン時の動作波形例で、時刻t1に入力した遮断指令は無視され、パルス幅TX後にハード遮断動作となっている波形である。
尚、上記実施例には半導体スイッチング素子としてIGBTを用いた例を示したが、半導体スイッチング素子としてはIGBTに限らず、MOSFETでも実現可能である。特に、これらのスイッチング素子にワイドバンドギャップ半導体材料を用いることにより、ゲート駆動電圧低下に対してより高速に応答できるため、短絡電流やその際のサージ電圧を一層低減できる効果がある。また、ゲート電圧を低下させる方式として、ツェナーダイオードを用いる例を示したが、電圧調整用IC回路や電源用レギュレータICなどを用いることも可能である。
本発明は、半導体スイッチング素子を適用した変換装置における過電流保護機能を備えたゲート駆動回路に関する提案であり、電動機駆動用インバータ、無停電電源装置、直流電源装置などへの適用が可能である。
1・・・直流電源 2・・・インバータ
3、GD1〜GD3・・・ゲート駆動回路
4、Qu、Qd、Q1・・・IGBT 31、Q2・・・センスIGBT
5・・・ダイオード SR・・・シャント抵抗
CT・・・電流検出器 6・・・電動機(負荷)
7・・・駆動信号 8・・・制御回路
10、24、30、34・・・NPNトランジスタ
11、11a、11b・・・PNPトランジスタ
9、9a、9b・・・ゲート駆動電源 23、29・・・ツェナーダイオード
12・・・フォトカプラ 17、18、21・・・ダイオード
20、26・・・コンデンサ 44・・・論理和ゲート
43、45・・・論理積ゲート 40・・・RSフリップフロップ回路
13、14、15、16、16a、16b、19、27、32・・・抵抗
35、41・・・反転ゲート 36、37・・・電圧比較器
38、39、42・・・ワンショット回路

Claims (5)

  1. 電力変換器に適用する、制御装置からのオンオフ指令に基づいて電圧駆動形パワー半導体素子を駆動するゲート駆動回路において、
    前記パワー半導体素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段の検出値から、第1の過電流状態を検出する第1の過電流検出器と、
    前記第1の過電流状態よりも電流値が大きい第2の過電流状態を検出する第2の過電流検出器と、
    を設け、
    前記第1の過電流状態を検出した場合は、前記パワー半導体素子のゲート・エミッタ間に印加する電圧を、過電流状態が検出されない通常状態の電圧に対して前記パワー半導体素子のオン状態を維持可能な電圧範囲内で低減する機能と、
    第1の過電流状態を検出した後所定時間内に第2の過電流状態が検出されなかった場合は、ゲート・エミッタ間には前記通常状態の電圧を印加する機能と、
    第1の過電流状態を検出した後所定時間内に第2の過電流状態が検出された場合は、ターンオフ用のゲート抵抗値を高抵抗化する方式又はゲート・エミッタ間に印加する電圧を徐々に低下させる方式で遮断することを特徴とする電圧駆動形パワー半導体素子のゲート駆動回路。
  2. 電力変換器に適用する、制御装置からのオンオフ指令に基づいて電圧駆動形パワー半導体素子を駆動するゲート駆動回路において、
    前記パワー半導体素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段の検出値から、第1の過電流状態を検出する第1の過電流検出器と、
    前記第1の過電流状態よりも電流値が大きい第2の過電流状態を検出する第2の過電流検出器と、
    を設け、
    前記第1の過電流状態を検出した場合は、前記パワー半導体素子のゲート・エミッタ間に印加する電圧を、過電流状態が検出されない通常状態の電圧に対して前記パワー半導体素子のオン状態を維持可能な電圧範囲内で低減する機能と、
    第1の過電流状態を検出した後所定時間内に第2の過電流状態が検出されなかった場合は、ゲート・エミッタ間には前記通常状態の電圧を印加する機能と、
    第1の過電流状態を検出した後所定時間内に第2の過電流状態が検出された場合は、ゲートを遮断する機能を設け、
    前記第1の過電流状態を検出した後の,ある所定時間内に前記制御装置から印加された遮断指令に対しては,ターンオフ用のゲート抵抗値を高抵抗化又はゲート・エミッタ間に印加する電圧を徐々に低下させる方式で遮断することを特徴とする電圧駆動形パワー半導体素子のゲート駆動回路。
  3. 電力変換器に適用する、制御装置からのオンオフ指令に基づいて電圧駆動形パワー半導体素子を駆動するゲート駆動回路において、
    前記パワー半導体素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段の検出値から、第1の過電流状態を検出する第1の過電流検出器と、
    前記第1の過電流状態よりも電流値が大きい第2の過電流状態を検出する第2の過電流検出器と、
    を設け、
    前記第1の過電流状態を検出した場合は、前記パワー半導体素子のゲート・エミッタ間に印加する電圧を、過電流状態が検出されない通常状態の電圧に対して前記パワー半導体素子のオン状態を維持可能な電圧範囲内で低減する機能と、
    第1の過電流状態を検出した後所定時間内に第2の過電流状態が検出されなかった場合は、ゲート・エミッタ間には前記通常状態の電圧を印加する機能と、
    第1の過電流状態を検出した後所定時間内に第2の過電流状態が検出された場合は、ゲートを遮断する機能を設け、
    前記第1の過電流状態を検出した後の,ある所定時間内に前記制御装置から印加された遮断指令に対しては,ある所定時間までオン状態を維持した後,遮断することを特徴とする電圧駆動形パワー半導体素子のゲート駆動回路。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の電圧駆動形パワー半導体素子のゲート駆動回路において、
    前記パワー半導体素子にワイドバンドギャップ半導体材料を適用したパワー半導体素子を用いることを特徴とする電圧駆動形パワー半導体素子のゲート駆動回路。
  5. 請求項4に記載の電圧駆動形パワー半導体素子のゲート駆動回路において、前記ワイドバンドギャップ半導体材料は、炭化珪素、窒化ガリウム、酸化ガリウム又はダイアモンドの何れか1種又は複数種の組合せで構成することを特徴とする電圧駆動形パワー半導体素子のゲート駆動回路。
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