JP6578707B2 - 作業車両 - Google Patents

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Description

本発明は、田植機などの作業車両に関する。
田植機などの作業車両が、いろいろと知られている。
そこで、図15〜18を参照しながら、従来の田植機の構成および動作について具体的に説明する。
ここに、図15〜18は、従来の田植機の畦ぎわターン動作の説明図(その一から四)である。
図15〜18においては、この順番で、畦ぎわターン非実行時、畦ぎわターン実行開始時、畦ぎわターン実行継続時、および畦ぎわターン実行終了時に対応する、上面視における畦ぎわでの経時的な状態が模式的に示されている。
さて、従来の田植機は、走行車体10、前輪31Lおよび31R、後輪32Lおよび32R、操縦ユニット60、作業装置70、ならびに昇降機構100cなどを備える。
操縦ユニット60には、操舵ハンドル61などの操作具が配置されている。
作業装置70は、苗載せ台71に載置されている苗の苗植付を行う手段である。
図16に示されているように、畦ぎわターンが実行されるとき、走行車体10の旋回が開始されると、作業装置70は直ちに上昇させられる。
ところで、作業装置70が水平方向において回動される田植機が、知られている(たとえば、特許文献1参照)。このような田植機は、作業装置70が走行車体10よりも外側にはみだしてしまうことが抑制されるので、走行車体10の進行方向に沿って滑らかに苗を植え付けることが可能である。
特開2013−153686号公報
しかしながら、前述された従来の田植機については、何れにしても、苗植付条において最後に植付けられる苗と、畦Fと、の間の距離δcが大きくなってしまい、枕地の幅が大きくなりやすい。
本発明は、前述された従来の課題を考慮し、枕地の幅がより小さくなるように、畦ぎわでの苗植付条最後付近の苗植付を実行することが可能な作業車両を提供することを目的とする。
第1の本発明は、走行車体(10)に取り付けられ、作業装置(70)を昇降させる昇降機構(100)と、
前記昇降機構(100)の制御を行うコントローラー(300)と、
前記作業装置(70)を左右方向に回動させる回動機構(200)と、
を備え、
前記作業装置(70)は、前記走行車体(10)に対して前記左右方向に回動可能であり、
前記コントローラー(300)は、前記走行車体(10)の旋回が開始されても、前記作業装置(70)を上昇させず、その後に所定の上昇タイミングで前記作業装置(70)を上昇させ、
前記コントローラー(300)は、前記回動機構(200)の制御を行うことによって、前記走行車体(10)の旋回が開始されても、前記作業装置(70)を上昇させるまでは、前記旋回が開始されたときの前記作業装置(70)の向きがそのまま維持されるように、前記作業装置(70)を前記左右方向に回動させ、
前記昇降機構(100)は、回動受けフレーム(120)および回動アーム(130)を有し、中間部位で前記左右方向に屈曲可能なリンク機構であり、
前記回動機構(200)は、第一の回動シリンダー(210)および第二の回動シリンダー(220)を有し、前記リンク機構を前記中間部位で前記左右方向に屈曲させることによって、前記作業装置(70)を前記左右方向に回動させ、
前記回動アーム(130)は回動アーム前半部分(131)および回動アーム後半部分(132)を有し、前記回動アーム前半部分(131)の前端部は前記回動受けフレーム(120)に回動可能に取り付けられており、前記回動アーム後半部分(132)の後端部は前記作業装置(70)に固定的に取り付けられており、前記回動アーム前半部分(131)の後端部は前記回動アーム後半部分(132)の前端部に回動可能に取り付けられており、
前記第一の回動シリンダー(210)の前端部は前記回動受けフレーム(120)に回動可能に取り付けられており、前記第一の回動シリンダー(210)の後端部は前記回動アーム前半部分(131)に回動可能に取り付けられており、
前記第二の回動シリンダー(220)の前端部は前記回動アーム前半部分(131)に回動可能に取り付けられており、前記第二の回動シリンダー(220)の後端部は前記作業装置(70)に回動可能に取り付けられていることを特徴とする作業車両である。
の本発明は、シャフト(2100)と、シャフト回動装置(2200)と、リミットスイッチ(2300)と、を有する自動畦ぎわターン機構(2000)を備え、
前記コントローラー(300)は、操舵ハンドル(61)の操舵角度に関する検知の結果、および前記作業装置(70)の向きに関する検知の結果の内の少なくとも一つに基づいて、前記回動機構(200)の制御を行い、
水平姿勢の前記シャフト(2100)の前端部が畦(F)に当接すると、前記シャフト(2100)が後向きにスライドし、前記シャフト(2100)の後端部が前記リミットスイッチ(2300)に当接すると、前記リミットスイッチ(2300)のオンオフ状態がオン状態になり、前記コントローラー(300)は畦ぎわ接近条件が満足されたと判断し畦ぎわターンを開始することを特徴とする、第1の本発明の作業車両である。
の本発明は、前記所定の上昇タイミングは、操舵ハンドル(61)の操舵角度、前記走行車体(10)の旋回が開始されたときからの経過時間、および車輪(32L、32R)の回転数の内の少なくとも一つに基づいて、決定され、
前記コントローラー(300)は、所定の下降タイミングで前記作業装置(70)を下降させるまでに、前記作業装置(70)の向きが前記走行車体(10)に対してまっすぐになるように、前記回動機構(200)の制御を行うことを特徴とする、第1の本発明の作業車両である。
本発明に関連する第1の発明は、走行車体(10)に取り付けられ、作業装置(70)を昇降させる昇降機構(100)と、
前記昇降機構(100)の制御を行うコントローラー(300)と、
を備え、
前記作業装置(70)は、前記走行車体(10)に対して左右方向に回動可能であり、
前記コントローラー(300)は、前記走行車体(10)の旋回が開始されても、前記作業装置(70)を上昇させず、その後に所定の上昇タイミングで前記作業装置(70)を上昇させることを特徴とする作業車両である。
本発明に関連する第2の明は、前記作業装置(70)を前記左右方向に回動させる回動機構(200)を備え、
前記コントローラー(300)は、前記回動機構(200)の制御を行うことによって、前記走行車体(10)の旋回が開始されても、前記作業装置(70)を上昇させるまでは、前記旋回が開始されたときの前記作業装置(70)の向きがそのまま維持されるように、前記作業装置(70)を前記左右方向に回動させることを特徴とする、本発明に関連する第1の明の作業車両である。
本発明に関連する第3の明は、前記昇降機構(100)は、中間部位で前記左右方向に屈曲可能なリンク機構であり、
前記回動機構(200)は、回動シリンダー(210、220)を有し、前記リンク機構を前記中間部位で前記左右方向に屈曲させることによって、前記作業装置(70)を前記左右方向に回動させることを特徴とする、本発明に関連する第2の明の作業車両である。
本発明に関連する第4の明は、前記コントローラー(300)は、操舵ハンドル(61)の操舵角度に関する検知の結果、および前記作業装置(70)の向きに関する検知の結果の内の少なくとも一つに基づいて、前記回動機構(200)の制御を行うことを特徴とする、本発明に関連する第2または第3の明の作業車両である。
本発明に関連する第5の明は、前記所定の上昇タイミングは、操舵ハンドル(61)の操舵角度、前記走行車体(10)の旋回が開始されたときからの経過時間、および車輪(32L、32R)の回転数の内の少なくとも一つに基づいて、決定され、
前記コントローラー(300)は、所定の下降タイミングで前記作業装置(70)を下降させるまでに、前記作業装置(70)の向きが前記走行車体(10)に対してまっすぐになるように、前記回動機構(200)の制御を行うことを特徴とする、本発明に関連する第2または第3の明の作業車両である。
本発明に関連する第6の明は、前記所定の下降タイミングは、前記所定の上昇タイミングに対応するように、前記操舵ハンドル(61)の操舵角度、前記走行車体(10)の旋回が開始されたときからの経過時間、および前記車輪(32L、32R)の回転数の内の少なくとも一つに基づいて、決定されることを特徴とする、本発明に関連する第5の明の作業車両である。
本発明に関連する第7の発明は、前記コントローラー(300)は、前記走行車体(10)の旋回が実行されていなくても、前記操舵ハンドル(61)の操舵角度が所定の角度を超えている場合には、前記操舵ハンドル(61)の操舵向きが左であるときには前記作業装置(70)を右に回動させ、前記操舵ハンドル(61)の操舵向きが右であるときには前記作業装置(70)を左に回動させることを特徴とする、本発明に関連する第4から第6の何れかの発明の作業車両である。
本発明に関連する第8の発明は、肥料切れセンサー(1100)を有する肥料切れ通知機構(1000)を備え、
肥料切れセンサー感度は、圧電素子を有する肥料切れセンサー本体(1110)を回動させる肥料切れセンサー感度調節レバー(1300)の押し上げまたは押し下げに応じた手動調節、または肥料比重センサー(1500)の検出結果に基づく自動調節によって調節されることを特徴とする、第1の本発明の作業車両である。
第1の本発明によって、走行車体(10)の旋回が開始されても、作業装置(70)を上昇させず、その後に所定の上昇タイミングで作業装置(70)を上昇させることにより、枕地の幅がより小さくなるように、畦ぎわでの苗植付条最後付近の苗植付を実行することが可能である。
また、第1の本発明によって、回動機構(200)の制御を行うことによって、走行車体(10)の旋回が開始されても、作業装置(70)を上昇させるまでは、旋回が開始されたときの作業装置(70)の向きがそのまま維持されるように、作業装置(70)を左右方向に回動させることにより、苗の位置がほぼ横一列に並ぶように、畦ぎわでの苗植付条最後付近の苗植付を実行することが可能である。
また、第1の本発明によって、リンク機構を中間部位で左右方向に屈曲させることによって、作業装置(70)を左右方向に回動させることにより、簡単な装置構成で、苗の位置がほぼ横一列に並ぶように、畦ぎわでの苗植付条最後付近の苗植付を実行することが可能である。
の本発明によって、第1の本発明の効果に加えて、操舵ハンドル(61)の操舵角度に関する検知の結果、および作業装置(70)の向きに関する検知の結果の内の少なくとも一つに基づいて、回動機構(200)の制御を行うことにより、より高い精度で、苗の位置がほぼ横一列に並ぶように、畦ぎわでの苗植付条最後付近の苗植付を実行することが可能である。
の本発明によって、第1の本発明の効果に加えて、所定の下降タイミングで作業装置(70)を下降させるまでに、作業装置(70)の向きが走行車体(10)に対してまっすぐになるように、回動機構(200)の制御を行うことにより、苗植付条の歪みをほとんどともなわない、畦ぎわでの苗植付条最初付近のまっすぐな苗植付を実行することが可能である。
本発明に関連する第1の発明によって、走行車体(10)の旋回が開始されても、作業装置(70)を上昇させず、その後に所定の上昇タイミングで作業装置(70)を上昇させることにより、枕地の幅がより小さくなるように、畦ぎわでの苗植付条最後付近の苗植付を実行することが可能である。
本発明に関連する第2の明によって、本発明に関連する第1の明の効果に加えて、回動機構(200)の制御を行うことによって、走行車体(10)の旋回が開始されても、作業装置(70)を上昇させるまでは、旋回が開始されたときの作業装置(70)の向きがそのまま維持されるように、作業装置(70)を左右方向に回動させることにより、苗の位置がほぼ横一列に並ぶように、畦ぎわでの苗植付条最後付近の苗植付を実行することが可能である。
本発明に関連する第3の明によって、本発明に関連する第2の明の効果に加えて、リンク機構を中間部位で左右方向に屈曲させることによって、作業装置(70)を左右方向に回動させることにより、簡単な装置構成で、苗の位置がほぼ横一列に並ぶように、畦ぎわでの苗植付条最後付近の苗植付を実行することが可能である。
本発明に関連する第4の明によって、本発明に関連する第2または第3の明の効果に加えて、操舵ハンドル(61)の操舵角度に関する検知の結果、および作業装置(70)の向きに関する検知の結果の内の少なくとも一つに基づいて、回動機構(200)の制御を行うことにより、より高い精度で、苗の位置がほぼ横一列に並ぶように、畦ぎわでの苗植付条最後付近の苗植付を実行することが可能である。
本発明に関連する第5の明によって、本発明に関連する第2または第3の明の効果に加えて、所定の下降タイミングで作業装置(70)を下降させるまでに、作業装置(70)の向きが走行車体(10)に対してまっすぐになるように、回動機構(200)の制御を行うことにより、苗植付条の歪みをほとんどともなわない、畦ぎわでの苗植付条最初付近のまっすぐな苗植付を実行することが可能である。
本発明に関連する第6の明によって、本発明に関連する第5の明の効果に加えて、所定の下降タイミングを、所定の上昇タイミングに対応するように、操舵ハンドル(61)の操舵角度、走行車体(10)の旋回が開始されたときからの経過時間、および車輪(32L、32R)の回転数の内の少なくとも一つに基づいて、決定することにより、苗植付条において最後に植付けられる苗の位置と、つぎの苗植付条において最初に植付けられる苗の位置と、がほぼ横一列に並ぶように、畦ぎわでの苗植付条最初付近の苗植付を実行することが可能である。
本発明に関連する第7の発明によって、本発明に関連する第4から第6の何れかの発明の効果に加えて、走行車体(10)の旋回が実行されていなくても、操舵ハンドル(61)の操舵角度が所定の角度を超えている場合には、操舵ハンドル(61)の操舵向きが左であるときには作業装置(70)を右に回動させ、操舵ハンドル(61)の操舵向きが右であるときには作業装置(70)を左に回動させることにより、作業者がそもそも意図している直進に応じたまっすぐな苗植付を実行することが可能である。
本発明に関連する第8の発明によって、第1の本発明の効果に加えて、肥料切れセンサー感度を手動調節または自動調節によって調節することにより、肥料切れ通知機構(1000)の誤動作が惹起されてしまう恐れを低減することが可能である。
本発明における実施の形態の田植機の左側面図 本発明における実施の形態の田植機の上面図 本発明における別の実施の形態(その一)の田植機の左側面図 本発明における別の実施の形態(その一)の田植機の上面図 本発明における実施の形態の田植機の畦ぎわターン動作の説明図(その一) 本発明における実施の形態の田植機の畦ぎわターン動作の説明図(その二) 本発明における実施の形態の田植機の畦ぎわターン動作の説明図(その三) 本発明における実施の形態の田植機の畦ぎわターン動作の説明図(その四) (a)本発明における実施の形態の田植機の肥料タンク近傍の模式的な背面図、(b)本発明における実施の形態の田植機の肥料タンク近傍の模式的な右側面図 本発明における実施の形態の田植機の肥料切れセンサー近傍の模式的な拡大背面図(その一) 本発明における実施の形態の田植機の肥料切れセンサー近傍の模式的な拡大背面図(その二) 本発明における別の実施の形態(その二)の田植機の肥料タンク近傍の模式的な背面図 本発明における別の実施の形態(その三)の田植機の肥料タンク近傍の模式的な背面図 本発明における実施の形態の田植機の走行車体の前端部近傍の模式的な右側面図 従来の田植機の畦ぎわターン動作の説明図(その一) 従来の田植機の畦ぎわターン動作の説明図(その二) 従来の田植機の畦ぎわターン動作の説明図(その三) 従来の田植機の畦ぎわターン動作の説明図(その四)
以下、図面を参照しながら、本発明における実施の形態について詳しく説明する。
はじめに、図1および2を参照しながら、本実施の形態の田植機の構成および動作について具体的に説明する。
ここに、図1は本発明における実施の形態の田植機の左側面図であり、図2は本発明における実施の形態の田植機の上面図である。
図1においては乗用型の8条植えの田植機の左側面視における状態が模式的に示されており、図2においては上面視における状態が模式的に示されている。たとえば、図2においては、下側の構成要素の理解が容易になるように、苗載せ台71および肥料タンク81は透視図的に示されている。
なお、はじめに説明されるのは本実施の形態の田植機の基本的な構成および動作であって、作業装置70を昇降させる昇降機構100の制御を行うコントローラー300などについては後に詳しく説明する。
さて、作業車両の一例である本実施の形態の田植機は、走行車体10、メインフレーム20、前輪31Lおよび31R、後輪32Lおよび32R、エンジン40、HST(Hydro Static Transmission)50、操縦ユニット60、作業装置70、施肥ユニット80、ならびに昇降機構100などを備える。
走行車体10は、メインフレーム20に架装されている。
前輪31Lおよび31R、ならびに後輪32Lおよび32Rは、メインフレーム20などを支持する手段である。
エンジン40は、駆動力を供給する手段である。
HST50は、エンジン40からの駆動力を変速し、変速された駆動力を前輪31Lおよび31R、ならびに後輪32Lおよび32Rなどに伝達する手段である。
操縦ユニット60には、操舵ハンドル61などの操作具が配置されている。
作業装置70は、苗載せ台71に載置されている苗の苗植付を行う手段である。
なお、作業装置70が播種装置、苗移植装置または施肥装置などであるといった、変形例の実施の形態も考えられる。
施肥ユニット80は、肥料タンク81に貯留されている肥料の施肥を行う手段である。
走行車体10の後部には、その一端が走行車体10に回動可能に取り付けられるとともに、その他端に作業装置70が回動可能に取り付けられる昇降機構100が配置されている。
昇降機構100は、昇降シリンダー101によって回動させられるリンクアーム111、112、113および114を有する。
リンクアーム111および112はそれぞれアッパーリンクアームであり、リンクアーム113および114はそれぞれロワーリンクアームである。
なお、リンクアーム111のみがアッパーリンクアームであり、リンクアーム113および114がロワーリンクアームであるといった、リンクアーム112を利用しない変形例の実施の形態も考えられる。
昇降機構100については、後に詳しく説明する。
以上においては、本実施の形態の田植機の基本的な構成および動作について説明した。
つぎに、本実施の形態の田植機の構成および動作についてより具体的に説明する。
昇降機構100は、中間部位で左右方向に屈曲可能なリンク機構である。
そして、回動機構200は、回動シリンダー210および220を有し、リンク機構を中間部位で左右方向に屈曲させることによって、作業装置70を左右方向に回動させる。
まず、昇降機構100の主として構成に関して詳しく説明する。
昇降機構100は、前述された通りリンクアーム111、112、113および114を有するとともに、回動受けフレーム120および回動アーム130を有する。
リンクアーム111、112、113および114の前端部は、走行車体10に回動可能に取り付けられている。回動受けフレーム120は左側面において略L字形状であるフレームであり、その鉛直方向に延びる部分の中間部にはリンクアーム111、112、113および114の後端部が回動可能に取り付けられており、その前後方向に延びる部分の後端部には回動アーム130の前端部が回動可能に取り付けられている。回動アーム130の後端部は、作業装置70に固定的に取り付けられている。
作業装置70は、直接的に回動受けフレーム120に取り付けられているのではなく、左右方向に回動させられる回動アーム130を介して間接的に回動受けフレーム120に取り付けられているので、必要とされる作業装置70の回動距離は十分に確保される。
リンクアーム111、112、113および114、回動受けフレーム120ならびに回動アーム130について詳しく説明すると、つぎの通りである。
アッパーリンクアームであるリンクアーム111および112の後端部は、左右方向の回動シャフト121を利用して、回動受けフレーム120に回動可能に取り付けられており、ロワーリンクアームであるリンクアーム113および114の後端部は、左右方向の回動シャフト122を利用して、回動受けフレーム120に回動可能に取り付けられている。回動シャフト121は、回動シャフト122の上側にある。
回動アーム130は、回動アーム前半部分131および回動アーム後半部分132を有する。回動アーム前半部分131は、回動アーム後半部分132の前側にあり、回動アーム前半部分131の前端部は、上下方向の回動軸部材140を利用して、回動受けフレーム120に回動可能に取り付けられており、回動アーム後半部分132の後端部は、作業装置70に固定的に取り付けられている。そして、回動アーム前半部分131の後端部は、上下方向の回動軸部材150を利用して、回動アーム後半部分132の前端部に回動可能に取り付けられている。
回動シリンダー210は、回動アーム130の右側にあり、その前端部は、回動シリンダーブラケット211を利用して、回動受けフレーム120に回動可能に取り付けられており、シリンダー摺動によって移動するその後端部は、回動シリンダーブラケット212を利用して、回動アーム前半部分131に回動可能に取り付けられている。したがって、回動シリンダー210が中立状態から収縮すると、回動アーム前半部分131は右向きに回動させられ、回動シリンダー210が中立状態から伸長すると、回動アーム前半部分131は左向きに回動させられる。
回動シリンダー220は、回動アーム130の右側にあり、その前端部は、回動シリンダーブラケット221を利用して、回動アーム前半部分131に回動可能に取り付けられており、シリンダー摺動によって移動するその後端部は、回動シリンダーブラケット222を利用して、作業装置70に回動可能に取り付けられている。したがって、回動シリンダー220が中立状態から収縮すると、作業装置70は右向きに回動させられ、回動シリンダー220が中立状態から伸長すると、作業装置70は左向きに回動させられる。
このように、作業装置70は、走行車体10に対して左右方向に回動可能である。
なお、図3および4に示されているように、回動軸部材140および回動シリンダー210のみが利用されるといった、回動軸部材150および回動シリンダー220は利用されない変形例の実施の形態も考えられる。
ここに、図3は本発明における別の実施の形態(その一)の田植機の左側面図であり、図4は本発明における別の実施の形態(その一)の田植機の上面図である。
より具体的に述べると、つぎの通りである。
回動アーム130の前端部は、上下方向の回動軸部材140を利用して、回動受けフレーム120に回動可能に取り付けられており、回動アーム130の後端部は、作業装置70に固定的に取り付けられている。
回動シリンダー210は、回動アーム130の右側にあり、その前端部は、回動シリンダーブラケット211を利用して、回動受けフレーム120に回動可能に取り付けられており、シリンダー摺動によって移動するその後端部は、回動シリンダーブラケット212を利用して、回動アーム130に回動可能に取り付けられている。したがって、回動シリンダー210が中立状態から収縮すると、作業装置70は右向きに回動させられ、回動シリンダー210が中立状態から伸長すると、作業装置70は左向きに回動させられる。
このような、回動軸部材150および回動シリンダー220は利用されない変形例の実施の形態においては、昇降機構100の構成が簡素化されるので、低価格化が部品点数の減少にともなって促進される。
また、作業装置70が昇降機構100との連結部分で左右方向に回動させられるといった、昇降機構100そのものは屈曲させられない変形例の実施の形態も考えられる。
このような、昇降機構100そのものは屈曲させられない変形例の実施の形態においては、昇降機構100の構成が簡素化されるので、低価格化が部品点数の減少にともなって促進される。
また、回動シリンダー210および220は利用されず、回動モーターおよび回動ギヤが代わりに利用される変形例の実施の形態も考えられる。
このような、回動モーターおよび回動ギヤが代わりに利用される変形例の実施の形態においては、回動ギヤの回動量を決定する回動モーターの精密なマイクロコンピューター制御が行われるので、昇降機構100の耐久性が負荷の減少にともなって向上される。
また、作業装置70が自然に回動するといった、回動機構200を利用しない変形例の実施の形態も考えられる。
このような、回動機構200を利用しない変形例の実施の形態においては、作業装置70の回動が外部から供給される回動力を必要とせずに慣性を利用して行われるので、低価格化が部品点数の減少にともなって促進される。
ついで、図5〜8を参照しながら、昇降機構100の主として動作に関して詳しく説明する。
ここに、図5〜8は、本発明における実施の形態の田植機の畦ぎわターン動作の説明図(その一から四)である。
図5〜8においては、上面視における畦ぎわでの経時的な状態が模式的に示されている。たとえば、図5〜8においては、下側の構成要素の理解が容易になるように、肥料タンク81は示されていない。
以下においては、コントローラー300の自動回動機構制御動作などに関しても併せて説明する。
(畦ぎわターン非実行時の動作)図5を参照しながら、畦ぎわターンが実行されていないときの動作について説明する。
コントローラー300は、走行車体10の旋回が実行されていなければ、作業装置70の向きが走行車体10に対してまっすぐになるように、回動機構200の制御を行う。
より具体的に述べると、つぎの通りである。
コントローラー300は、操舵ハンドル61の操舵角度θが所定の角度θ1を超えていない場合には、走行車体10の旋回が実行されていないと判断し、操舵ハンドル61の操舵角度θが所定の角度θ1を超えている場合には、走行車体10の旋回が実行されていると判断する。たとえば、
(数1)
θ1=15[度]
である。
そして、走行車体10の旋回が実行されていないと判断されると、回動シリンダー210および220がロックされ、通常の直進時における作業装置70の回動が禁止される。
なお、コントローラー300は、走行車体10の旋回が実行されていなくても、操舵ハンドル61の操舵角度θが所定の角度θ0を超えている場合には、操舵ハンドル61の操舵向きが左であるときには作業装置70を右に回動させ、操舵ハンドル61の操舵向きが右であるときには作業装置70を左に回動させてもよい。
より具体的に述べると、つぎの通りである。
操舵ハンドル61の操舵角度θは、操舵ハンドル61の操舵角度θ、および操舵ハンドル61の操舵向きを検知するハンドルポテンショメーター(図示省略)などを利用して検知されればよい。
そして、コントローラー300は、操舵ハンドル61の操舵角度θが所定の角度θ0を超えていない場合には、操舵ハンドル61の不可避的なブレなどにともなう、本来的にゼロと見なされるべき操舵角度θが検知されているにすぎないと判断する。たとえば、
(数2)
θ0=5[度](≦θ1=15[度])
である。
さらに、コントローラー300は、操舵ハンドル61の操舵角度θが所定の角度θ1を超えていないが所定の角度θ0を超えている場合には、直進操舵を上手く行えない未熟な作業者の操舵などにともなう、単純にゼロと見なされるべきではない操舵角度θが検知されていると判断し、作業装置70を操舵ハンドル61の操舵向きと逆の向きに回動させる。
すると、作業装置70の向きの、望ましくない微小な捩れがキャンセルされるので、作業者がそもそも意図している直進に応じたまっすぐな苗植付が実行される。
(畦ぎわターン実行開始時の動作)図6を参照しながら、畦ぎわターンの実行が開始されたときの動作について説明する。
コントローラー300は、走行車体10の旋回が開始されても、作業装置70を上昇させず、回動機構200の制御を行うことによって、作業装置70を上昇させるまでは、旋回が開始されたときの作業装置70の向きがそのまま維持されるように、作業装置70を左右方向に回動させる。
コントローラー300は、操舵ハンドル61の操舵角度θに関する検知の結果、および作業装置70の向きに関する検知の結果の内の少なくとも一つに基づいて、回動機構200の制御を行えばよい。
より具体的に述べると、つぎの通りである。
作業装置70の向きは、作業装置70または昇降機構100などに設けられた、作業装置70の作業姿勢を検知する方位ジャイロセンサー(図示省略)などを利用して検知されればよい。
そして、コントローラー300は、たとえば、走行車体10の左旋回に応じて、回動シリンダー210の伸長によって回動アーム前半部分131を左向きに回動させるとともに、回動シリンダー220の伸長によって作業装置70を左向きに回動させる。
すると、旋回が開始されたときの作業装置70の向きがそのまま維持されるので、同時に植付けられる、複数の苗植付条における苗の位置がほぼ横一列に並ぶように、畦ぎわでの苗植付条最後付近の苗植付が実行される。
さらに、回動アーム130の前後方向の長さなどに起因する作業装置70の横ズレが回動シリンダー210および220の精密な制御によって抑制されるので、苗植付条の歪みをほとんどともなわない、畦ぎわでの苗植付条最後付近のまっすぐな苗植付が実行される。
なお、コントローラー300は、走行車体10の左旋回に応じて、回動シリンダー210の伸長によって回動アーム前半部分131を大きく左向きに回動させるとともに、回動シリンダー220の収縮によって作業装置70を小さく右向きに回動させ、総合的には作業装置70を左向きに回動させるといった、回動アーム前半部分131の回動の向きと作業装置70の回動の向きとが相異なる変形例の実施の形態も考えられる。
このような、回動アーム前半部分131の回動の向きと作業装置70の回動の向きとが相異なる変形例の実施の形態においては、作業装置70の回動自由度がより大きくなるので、旋回軌跡に拘束されにくい、畦ぎわでの苗植付条最後付近のまっすぐな苗植付が実行される。
(畦ぎわターン実行継続時の動作)図7を参照しながら、畦ぎわターンの実行が継続されているときの動作について説明する。
コントローラー300は、その後に所定の上昇タイミングで作業装置70を上昇させる。
所定の上昇タイミングは、操舵ハンドル61の操舵角度θ、走行車体10の旋回が開始されたときからの経過時間t、および車輪の一例である後輪32Lおよび32Rの回転数nの内の少なくとも一つに基づいて、決定されればよい。
より具体的に述べると、つぎの通りである。
走行車体10の旋回が開始されたときからの経過時間tは、ほぼ所定値と見なされる移動速度に応じて、走行車体10の旋回が開始されたときからの移動距離に換算可能な、計時を行うタイマー装置(図示省略)などを利用して検知されればよく、後輪32Lおよび32Rの回転数nは、走行車体10の旋回が開始されたときからの移動距離に換算可能な、後輪32Lおよび32Rの回転を検知する回転センサー(図示省略)などを利用して検知されればよい。
そして、所定の上昇タイミングを決定するための、操舵角度θ、経過時間t、および回転数nなどの閾値は、所定の上昇タイミングが従来の上昇タイミングと比べて遅らせられるように、設定される。
すると、苗植付条において最後に植付けられる苗と、畦Fと、の間の距離δがより小さくなるので、枕地の幅がより小さくなるように、畦ぎわでの苗植付条最後付近の苗植付が実行される。
(畦ぎわターン実行終了時の動作)図8を参照しながら、畦ぎわターンの実行が終了されるときの動作について説明する。
コントローラー300は、所定の下降タイミングで作業装置70を下降させるまでに、作業装置70の向きが走行車体10に対してまっすぐになるように、回動機構200の制御を行う。
所定の下降タイミングは、所定の上昇タイミングに対応するように、操舵ハンドル61の操舵角度θ、走行車体10の旋回が開始されたときからの経過時間t、および車輪の一例である後輪32Lおよび32Rの回転数nの内の少なくとも一つに基づいて、決定されればよい。
より具体的に述べると、つぎの通りである。
前述されたように、苗植付条において最後に植付けられる苗と、畦Fと、の間の距離δがより小さくなるように、畦ぎわでの苗植付条最後付近の苗植付が実行されるので、所定の上昇タイミングは従来の上昇タイミングと比べて遅らせられる。
しかしながら、所定の下降タイミングがこれにともなって遅らせられてしまうと、畦ぎわターンに続いて行われるつぎの苗植付条における苗植付の実行が予定通りに開始されず遅れてしまう恐れがある。
そこで、所定の下降タイミングを決定するための、操舵角度θ、経過時間t、および回転数nなどの閾値を減少させることによって、所定の下降タイミングが従来の下降タイミングと比べて早められる。
すると、苗植付条において最後に植付けられる苗の位置と、つぎの苗植付条において最初に植付けられる苗の位置と、がほぼ横一列に並ぶように、畦ぎわでの苗植付条最初付近の苗植付が実行される。
そして、作業装置70の向きが走行車体10に対して速やかにまっすぐになるように、回動機構200の制御が行われる。
すると、苗植付条の歪みをほとんどともなわない、畦ぎわでの苗植付条最初付近のまっすぐな苗植付が実行される。
なお、作業装置70が、上昇中途位置から下降させられる、または上昇中途位置で停止させられるといった、作業装置70が完全に上昇させられない変形例の実施の形態も考えられる。
このような、作業装置70が完全に上昇させられない変形例の実施の形態においては、昇降機構100の上昇下降切替え動作制御がやや困難になることはあるが、畦ぎわターンのスピードがかなり速い場合においても、畦ぎわターンに続いて行われるつぎの苗植付条における苗植付の実行が予定通りに開始されず遅れてしまう恐れがほとんどなく、苗植付条において最後に植付けられる苗の位置と、つぎの苗植付条において最初に植付けられる苗の位置と、がほぼ横一列に並ぶように、畦ぎわでの苗植付条最初付近の苗植付が実行される。
以上においては、コントローラー300の自動回動機構制御動作などに関しても併せて説明しながら、昇降機構100の主として動作に関して詳しく説明した。
なお、コントローラー300が自動回動機構制御モードスイッチを有するといった、作業者が自動回動機構制御モードのオンオフ設定を切替えることが可能である変形例の実施の形態も考えられる。
このような、作業者が自動回動機構制御モードのオンオフ設定を切替えることが可能である変形例の実施の形態においては、作業者の好みなどに応じたカスタマイズが可能な装置仕様が実現される。
(A)つぎに、図9(a)および(b)を参照しながら、肥料切れ通知機構1000を備える、本実施の形態の田植機の構成および動作について具体的に説明する。
ここに、図9(a)は本発明における実施の形態の田植機の肥料タンク81近傍の模式的な背面図であり、図9(b)は本発明における実施の形態の田植機の肥料タンク81近傍の模式的な右側面図である。
なお、図9(b)においては、コントローラー300などは省略されており示されていない。
肥料切れ通知機構1000は、肥料貯留ホッパーとも呼ばれる肥料タンク81の内部の肥料の減少にともなって発生する肥料切れを作業者に通知する機構である。
肥料切れ通知機構1000は、肥料切れセンサー1100と、肥料切れブザー1200と、を備える。
本実施の形態においては、コントローラー300が、肥料切れセンサー1100の検出結果に基づいて肥料切れが発生すると判断したときに、肥料切れブザー1200を鳴動させる。
肥料切れセンサー1100は、二本の苗植付条ごとに設けられており、肥料切れセンサー本体1110および肥料切れセンサー回動軸1120を有する。
肥料切れセンサー本体1110は、圧電体(図示省略)に印加される圧電体印加応力を電圧に変換する圧電素子(図示省略)を有する。肥料切れセンサー回動軸1120は、肥料切れセンサー本体1110と一体的に構成されており、軸受け(図示省略)によって両矢印Xで示された方向に回動可能に支持されている。肥料切れセンサー感度調節レバー1300は、肥料切れセンサー回動軸1120と一体的に構成されており、作業者のレバー押し上げまたはレバー押し下げに応じて回動させられる。
肥料切れセンサー感度調節レバー1300のアームが挿通されている、肥料タンク81の壁部に設けられたスリット(図示省略)からの肥料こぼれ落ちが発生しないように、スライド式の可動スリットカバー機構(図示省略)が採用されている。
図10に示されているように、作業者が肥料切れセンサー感度調節レバー1300を押し上げると、肥料切れセンサー本体1110が下方に回動し、圧電体面の法線方向と鉛直方向との間の角度αが大きくなって90度に近づく。
ここに、図10は、本発明における実施の形態の田植機の肥料切れセンサー1100近傍の模式的な拡大背面図(その一)である。
図11に示されているように、作業者が肥料切れセンサー感度調節レバー1300を押し下げると、肥料切れセンサー本体1110が上方に回動し、角度αが小さくなって0度に近づく。
ここに、図11は、本発明における実施の形態の田植機の肥料切れセンサー1100近傍の模式的な拡大背面図(その二)である。
角度αが小さすぎると、肥料がほぼ水平姿勢の肥料切れセンサー本体1110の圧電体面の上に残留しやすいので、角度αは肥料が自重で滑り落ちるようにある程度は大きいことが望ましい。
しかしながら、角度αが大きすぎると、前述された圧電体印加応力は肥料タンク81の内部の肥料の質量に応じた重力に起因する力であるので、肥料切れセンサー感度が過度に鈍化して肥料切れ通知機構1000の誤動作が惹起されてしまう恐れがある。
より具体的に説明すると、つぎの通りである。
肥料の比重が比較的に小さい場合には、角度αが大きすぎると、圧電体印加応力が小さくなりすぎて十分な電圧に変換されないことがある。すると、たくさんの肥料が肥料タンク81の内部にまだあるにもかかわらず、肥料切れブザー1200が鳴動し始めたり、肥料が肥料タンク81の内部にすでに補給されたにもかかわらず、肥料切れブザー1200が鳴動し続けたりする恐れがある。
したがって、角度αは肥料切れセンサー感度が過度に鈍化しないようにある程度は小さいことが、望ましい。
本実施の形態においては、二本の苗植付条ごとに設けられている複数の肥料切れセンサー感度調節レバー1300の押し上げまたは押し下げに応じた手動調節によって、肥料切れセンサー感度が肥料の比重に応じて調節されるので、肥料切れ通知機構1000の誤動作が惹起されてしまう恐れがほとんどない。
(A1)なお、肥料切れセンサー感度調節レバー1300は利用されず、図12に示されているように、肥料切れセンサー感度調節ノブ1400が代わりに利用されてもよい。
ここに、図12は、本発明における別の実施の形態(その二)の田植機の肥料タンク81近傍の模式的な背面図である。
なお、図12においては、コントローラー300などは省略されており示されていない。
たとえば、肥料切れセンサー感度調節ノブ1400は、肥料切れセンサー回動軸1120と一体的に構成されており、作業者の敏感側または鈍感側へのノブ捻り回しに応じて回動させられる。すると、肥料切れセンサー感度調節ノブ1400の敏感側または鈍感側への捻り回しに応じた手動調節によって、肥料切れセンサー感度が調節可能である。
(A2)また、複数の肥料切れセンサー感度調節レバー1300または肥料切れセンサー感度調節ノブ1400が二本の苗植付条ごとに設けられているのではなく、単数の肥料切れセンサー感度調節レバー1300または肥料切れセンサー感度調節ノブ1400が全苗植付条に共通に設けられていてもよい。
たとえば、二本の苗植付条ごとに設けられている複数の肥料切れセンサー1100の肥料切れセンサー回動軸1120は、単数の肥料切れセンサー感度調節レバー1300または肥料切れセンサー感度調節ノブ1400と連動する連結アーム(図示省略)に全て共通に接続されている。すると、肥料排出レバー(図示省略)と類似する単数の肥料切れセンサー感度調節レバー1300の押し上げもしくは押し下げ、または単数の肥料切れセンサー感度調節ノブ1400の敏感側もしくは鈍感側への捻り回しに応じた手動調節によって、肥料切れセンサー感度が一括的に調節可能である。
(A3)また、肥料切れセンサー感度は、手動調節によって調節されるのではなく、図13に示されているように、肥料比重センサー1500の検出結果に基づく自動調節によって調節されてもよい。
ここに、図13は、本発明における別の実施の形態(その三)の田植機の肥料タンク81近傍の模式的な背面図である。
たとえば、コントローラー300は、高くなっている肥料タンク81の底部に設けられている肥料比重センサー1500の検出結果に基づいて、二本の苗植付条ごとに設けられている複数の肥料切れセンサー1100の肥料切れセンサー回動軸1120を回動させる。すると、作業者が計量カップおよび重量メーターなどを利用して行わなければならない煩雑な肥料比重測定作業は不要であり、肥料切れセンサー感度が自動的に調節可能である。
なお、肥料比重センサー1500は、直接的に肥料比重を検出してもよいし、間接的に肥料比重を検出してもよい。たとえば、乾燥した肥料の比重が肥料の種類によってほぼ同じである場合にも、施肥作業に使用されている肥料の比重は天候などに影響される湿度に応じてかなり変化するので、肥料比重センサー1500は湿度に基づいて間接的に肥料比重を検出してもよい。
(A4)もちろん、前述された肥料切れ通知機構1000に関する実施の形態は、肥料タンク81の内部の肥料の排出不良にともなって発生する肥料詰まりを作業者に通知する肥料詰まり通知機構(図示省略)についても同様に実施可能である。
(B)つぎに、図14を参照しながら、自動畦ぎわターン機構2000を備える、本実施の形態の田植機の構成および動作について具体的に説明する。
ここに、図14は、本発明における実施の形態の田植機の走行車体10の前端部近傍の模式的な右側面図である。
自動畦ぎわターン機構2000は、畦ぎわターンが畦Fとの衝突なく自動的に実行可能であるように、畦Fとボンネット近傍の走行車体10の前端部との間の距離Dが、たとえば、苗タンクとも呼ばれる苗載せ台71の横幅程度の臨界距離D0まで小さくなるという畦ぎわ接近条件が満足されたタイミングで畦ぎわターンを開始する機構である。
自動畦ぎわターン機構2000は、シャフト2100と、シャフト回動装置2200と、リミットスイッチ2300と、を備える。
本実施の形態においては、コントローラー300が、リミットスイッチ2300のオンオフ状態に基づいて畦ぎわ接近条件が満足されたと判断したときに、自動的な植付作業の停止および開始をともなう畦ぎわターンを開始する無人走行制御を行う。
シャフト2100は、前述された臨界距離D0よりもやや大きい長さを有し、両矢印Yで示された長さ方向にシャフト回動装置2200のシャフト回動軸2210に対してスライド可能に取り付けられている。シャフト2100はその前端部の向きに常時付勢されているが、水平姿勢のシャフト2100の後端部はリミットスイッチ2300に当接可能である。
シャフト回動装置2200は、シャフト2100を両矢印Zで示された方向に回動させる装置である。
リミットスイッチ2300は、そのオンオフ状態が水平姿勢のシャフト2100の後端部の当接に応じてオン状態になるスイッチである。
GPS(Global Positioning System)装置2410は、走行車体10のGPS位置を計測する装置である。ポテンショメーター2420は、前述されたシャフト2100の長さ方向と鉛直方向との間の角度βを計測するメーターである。
さて、コントローラー300は、GPS装置2410の計測結果に基づいて畦ぎわ接近条件が満足されるタイミングが近づいていると判断すると、ポテンショメーター2420の計測結果に基づいてシャフト回動装置2200にシャフト2100を回動させる。
すると、βが0度であるように回動され、通常の植付作業に応じて収納されていた起立姿勢のシャフト2100は、βが90度になるように回動される。
βが90度であるように回動された水平姿勢のシャフト2100の前端部が畦Fに当接すると、シャフト2100が前述された常時付勢に抵抗しながら後向きにシャフト回動装置2200のシャフト回動軸2210に対してスライドする。そして、シャフト2100の後端部がリミットスイッチ2300に当接すると、リミットスイッチ2300のオンオフ状態がオン状態になる。
コントローラー300は、リミットスイッチ2300のオンオフ状態がオン状態になると、畦ぎわ接近条件が満足されたと判断し、畦ぎわターンを開始する無人走行制御を行う。
さらに、コントローラー300はポテンショメーター2420の計測結果に基づいてシャフト回動装置2200にシャフト2100を回動させ、シャフト2100はβが0度になるように回動される。
本発明における作業車両は、枕地の幅がより小さくなるように、畦ぎわでの苗植付条最後付近の苗植付を実行することが可能であり、田植機などの作業車両に利用する目的に有用である。
10 走行車体
20 メインフレーム
31L、31R 前輪
32L、32R 後輪
40 エンジン
50 HST
60 操縦ユニット
61 操舵ハンドル
70 作業装置
71 苗載せ台
80 施肥ユニット
81 肥料タンク
100 昇降機構
101 昇降シリンダー
111、112、113、114 リンクアーム
120 回動受けフレーム
121、122 回動シャフト
130 回動アーム
131 回動アーム前半部分
132 回動アーム後半部分
140 回動軸部材
150 回動軸部材
200 回動機構
210 回動シリンダー
211、212 回動シリンダーブラケット
220 回動シリンダー
221、222 回動シリンダーブラケット
300 コントローラー
1000 肥料切れ通知機構
1100 肥料切れセンサー
1110 肥料切れセンサー本体
1120 肥料切れセンサー回動軸
1200 肥料切れブザー
1300 肥料切れセンサー感度調節レバー
1400 肥料切れセンサー感度調節ノブ
1500 肥料比重センサー
2000 自動畦ぎわターン機構
2100 シャフト
2200 シャフト回動装置
2210 シャフト回動軸
2300 リミットスイッチ
2410 GPS装置
2420 ポテンショメーター

Claims (3)

  1. 走行車体(10)に取り付けられ、作業装置(70)を昇降させる昇降機構(100)と、
    前記昇降機構(100)の制御を行うコントローラー(300)と、
    前記作業装置(70)を左右方向に回動させる回動機構(200)と、
    を備え、
    前記作業装置(70)は、前記走行車体(10)に対して前記左右方向に回動可能であり、
    前記コントローラー(300)は、前記走行車体(10)の旋回が開始されても、前記作業装置(70)を上昇させず、その後に所定の上昇タイミングで前記作業装置(70)を上昇させ、
    前記コントローラー(300)は、前記回動機構(200)の制御を行うことによって、前記走行車体(10)の旋回が開始されても、前記作業装置(70)を上昇させるまでは、前記旋回が開始されたときの前記作業装置(70)の向きがそのまま維持されるように、前記作業装置(70)を前記左右方向に回動させ、
    前記昇降機構(100)は、回動受けフレーム(120)および回動アーム(130)を有し、中間部位で前記左右方向に屈曲可能なリンク機構であり、
    前記回動機構(200)は、第一の回動シリンダー(210)および第二の回動シリンダー(220)を有し、前記リンク機構を前記中間部位で前記左右方向に屈曲させることによって、前記作業装置(70)を前記左右方向に回動させ、
    前記回動アーム(130)は回動アーム前半部分(131)および回動アーム後半部分(132)を有し、前記回動アーム前半部分(131)の前端部は前記回動受けフレーム(120)に回動可能に取り付けられており、前記回動アーム後半部分(132)の後端部は前記作業装置(70)に固定的に取り付けられており、前記回動アーム前半部分(131)の後端部は前記回動アーム後半部分(132)の前端部に回動可能に取り付けられており、
    前記第一の回動シリンダー(210)の前端部は前記回動受けフレーム(120)に回動可能に取り付けられており、前記第一の回動シリンダー(210)の後端部は前記回動アーム前半部分(131)に回動可能に取り付けられており、
    前記第二の回動シリンダー(220)の前端部は前記回動アーム前半部分(131)に回動可能に取り付けられており、前記第二の回動シリンダー(220)の後端部は前記作業装置(70)に回動可能に取り付けられていることを特徴とする作業車両。
  2. シャフト(2100)と、シャフト回動装置(2200)と、リミットスイッチ(2300)と、を有する自動畦ぎわターン機構(2000)を備え、
    前記コントローラー(300)は、操舵ハンドル(61)の操舵角度に関する検知の結果、および前記作業装置(70)の向きに関する検知の結果の内の少なくとも一つに基づいて、前記回動機構(200)の制御を行い、
    水平姿勢の前記シャフト(2100)の前端部が畦(F)に当接すると、前記シャフト(2100)が後向きにスライドし、前記シャフト(2100)の後端部が前記リミットスイッチ(2300)に当接すると、前記リミットスイッチ(2300)のオンオフ状態がオン状態になり、前記コントローラー(300)は畦ぎわ接近条件が満足されたと判断し畦ぎわターンを開始することを特徴とする、請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記所定の上昇タイミングは、操舵ハンドル(61)の操舵角度、前記走行車体(10)の旋回が開始されたときからの経過時間、および車輪(32L、32R)の回転数の内の少なくとも一つに基づいて、決定され、
    前記コントローラー(300)は、所定の下降タイミングで前記作業装置(70)を下降させるまでに、前記作業装置(70)の向きが前記走行車体(10)に対してまっすぐになるように、前記回動機構(200)の制御を行うことを特徴とする、請求項1に記載の作業車両。
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