組み立てられた型枠構造物10Aの一例を示す正面図である図1等の添付の図面を参照し、本発明にかかる型枠構造物の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、組み立てられた型枠構造物10Aの上面図であり、図3は、組み立てられた型枠構造物10Aの側面図である。図4は、一例として示す合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dの正面図であり、図5は、第1および第2支持部材22,23の斜視図である。図6は、レベル調整部材38を示す図である。図1〜図3では、上下方向を矢印Aで示し、横方向の矢印Bで示すとともに、前後方向を矢印Cで示す。図1では、パネル17a〜17d,18a〜18dのパネル枠33や補強リブ34の図示を省略し、図2では、第2発泡プラスチック21の図示を省略している。図2,3では、打設空間13に配筋された鉄筋(埋込アンカー、縦筋、横筋、柱筋、フープ筋、あばら筋、斜め補強筋等)の図示を省略している。
型枠構造物10A(型枠構造物10B〜10Eを含む)は、既設の建物(建造物)の既設壁11の壁面12の前後方向前方へ所定寸法離間した位置であって互いに対向する既設側壁14の間に組み立てられ、側壁14の間であって壁面12の外側(前方)にコンクリート(セメント硬化物)を増し打ちして新設の鉄筋コンクリート製の耐震補強壁を施工するために使用される。耐震補強壁を作る箇所に複数本の鉄筋(図示せず)を配筋するとともに型枠構造物10A(型枠構造物10B〜10Eを含む)を組み立て、型枠構造物10Aと壁面12との間の打設空間13(壁面12の外側)にコンクリートを打設する。打設したコンクリートを所定期間養生した後、組み立てた型枠構造物10A(型枠構造物10B〜10Eを含む)を解体(分解)することで、鉄筋コンクリート製の耐震補強壁が作られる。セメント硬化物には、コンクリートの他に、モルタルも含まれる。
なお、図1,2では、建物の側壁14の間に施工された既設壁11の壁面12に耐震補強壁を構築する場合を図示しているが、側壁14の間のみならず、型枠構造物10A(型枠構造物10B〜10Eを含む)を利用することで、壁梁の間の壁や床スラブの間の壁等のあらゆる既設壁11の壁面12に耐震補強壁を構築することができる。また、既設壁11や既設側壁14には、外壁や耐力壁、間仕切り壁、垂れ壁、袖壁、腰壁等のあらゆる壁が含まれる。型枠構造物10Aは、下部アングル材15(アングル材)および上部アングル材16、合成樹脂から作られた複数枚の第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18d(第1および第2パネル)、複数本の第1セパレーター19、第1および第2発泡プラスチック20,21、第1および第2支持部材22,23、複数本の第1縦仮設材24、固定部材25から形成されている。なお、第1および第2パネルには、合成樹脂パネルの他に、縦寸法と横寸法とが同一のFRPパネルやベニヤ板パネル、金属パネルのいずれかを使用することができる。
下部アングル材15は、既設壁11の壁面12から前方へ所定寸法離間した床面26(床梁の頂面や床スラブの頂面)の正確に位置決め(墨出し)された施工箇所に設置されて横方向へ延びている。上部アングル材16は、天井面27(天井梁の底面や天井の床スラブの底面)の正確に位置決め(墨出し)された施工箇所に設置されて横方向へ延びている。下部アングル材15および上部アングル材16は、鉄板やアルミ板等の金属または熱可塑性合成樹脂から作られ、その断面形状がL字状に成型されている。下部アングル材15は、床面26に釘によって固定された固定部28と、固定部28から上方へ延びる支持部29とを有する。上部アングル材16は、天井面27に釘によって固定された固定部30と、固定部30から下方へ延びる支持部31とを有する。
それら第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18d(プラスチック型枠)は、平面形状が長方形の板状に成型された所定面積のパネル本体32と、パネル本体32の上下端縁と両側縁とに延びるパネル枠33と、パネル本体32およびパネル枠33につながって縦方向と横方向とへ延びる複数本に補強リブ34とから作られている。すべての第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dは、縦寸法と横寸法とが同一である。第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dは、熱可塑性合成樹脂を成型加工することで作られ、パネル本体32とパネル枠33と補強リブ34とが一体成形されている。
第1合成樹脂パネル17a〜17dは、施工箇所の一方の横方向側部35に位置し、下部アングル材15(床面26)から天井面27に向かって最下に位置するパネル17a→中間に位置するパネル17b,17c→最上に位置するパネル17dの順に上下方向へ並んでいる。床面26に位置(最下に位置)する第1合成樹脂パネル17aは、その下端縁に延びるパネル枠33が下部アングル材15の固定部28に載置され、パネル本体32がアングル材15の支持部29に支持されている。それら第1合成樹脂パネル17a〜17dは、パネル枠33に嵌め込まれた連結金具(図示せず)によって連結されている。
第2合成樹脂パネル18a〜18dは、施工箇所の他方の横方向側部36に位置し、下部アングル材15(床面26)から天井面27に向かって最下に位置するパネル18a→中間に位置するパネル18b,18c→最上に位置するパネル18dの順に上下方向へ並んでいる。床面26に位置(最下に位置)する第2合成樹脂パネル18aは、その下端縁に延びるパネル枠33が下部アングル材15の固定部28に載置され、パネル本体32がアングル材15の支持部29に支持されている。それら第2合成樹脂パネル18a〜18dは、パネル枠33に嵌め込まれた連結金具(図示せず)によって連結されている。第1合成樹脂パネル17dには、壁面12とパネル17a〜17d,18a〜18d(型枠構造物10A)との間の打設空間13にコンクリートを打設する(流入させる)ための打設口37が作られている。打設口37では、パネル21dが四角形にくり抜かれ、そこに金属製の口筒を有する四角形の鉄板が固定されている。
床面26に位置する第1および第2合成樹脂パネル17a,18aは、その上下方向の高さ寸法を調節可能なレベル調整部材38を有する。レベル調整部材38は、図6に示すように、第1および第2合成樹脂パネル17a,18aの下端縁に延びるパネル枠33(下端部)に穿孔されたボルト孔39と、ボルト孔39に螺着された高さ調節ボルト40とから形成されている。調節ボルト40を時計回り方向へ回転させることで、ボルト40がボルト孔39から下方へ伸長し、第1および第2合成樹脂パネル17a,18aの高さ寸法が高くなり、調節ボルト40を反時計回り方向へ回転させることで、ボルト40がボルト孔39から上方へ伸長し、それらパネル17a,18aの高さ寸法が低くなる。
図1〜図3では、上下方向に4枚の第1合成樹脂パネル17a〜17dや第2合成樹脂パネル18a〜18dが並んでいるが、施工する補強壁の縦横寸法によって、5枚以上のパネルが上下方向へ並ぶ場合や上下方向のみならずパネルが横方向へも並ぶ場合がある。施工する補強壁の横寸法が横方向へ並ぶ第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dの横寸法よりも大きく、第1合成樹脂パネル17a〜17dと第2合成樹脂パネル18a〜18dとが横方向へ離間し、第1合成樹脂パネル17a〜17dと第2合成樹脂パネル18a〜18dとの間に第1スペース41が形成される。第1スペース41は、上下方向へ長い長方形であり、施工箇所の横方向中央に存在している。
さらに、施工する補強壁の縦寸法が上下方向へ並ぶ第1合成樹脂パネル17a〜17dや第2合成樹脂パネル18a〜18dの縦寸法よりも大きく、天井面27の側に位置(最上部に位置)する第1合成樹脂パネル17dや第2合成樹脂パネル18dが天井面27から下方へ離間し、天井面27の側に位置する第1合成樹脂パネル17dや第2合成樹脂パネル18d(パネル17d,18dの上端に延びるパネル枠33)と天井面27との間に第2スペース42が形成される。第2スペース42は、横方向へ長い長方形である。
それら第1セパレーター19は、壁面12と第1合成樹脂パネル17a〜17dおよび第2合成樹脂パネル18a〜18dとを連結し、第1合成樹脂パネル17a〜17dや第2合成樹脂パネル18a〜18dを壁面12に固定する。第1セパレーター19は、第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dの所定の部位に設置され、壁面12とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間の打設空間13に位置して前後方向へ延びている。第1セパレーター19は、壁面12の側に位置する一端部が既設壁11に作られたセパ用アンカー43に螺着されている。第1セパレーター19のパネル17a〜17d,18a〜18dの側に位置する他端部は、パネル17a〜17d,18a〜18dに穿孔された挿通孔に挿通されている。第1セパレーター19のパネル17a〜17d,18a〜18dの側に位置する他端部には、プラスチックコーン44が挿通され、型枠緊結金具45(フォームタイ(登録商標))が連結されている。
第1発泡プラスチック20や第2発泡プラスチック21には、ポリスチレンフォーム(スタイロフォーム)が使用されている。第1および第2発泡プラスチック20,21には、ポリエチレンフォームの他に、ポリプロピレンフォーム、フェノールフォーム、PET樹脂発泡体等を使用することもできる。第1発泡プラスチック20は、パネル17a〜17d,18a〜18dの厚み寸法(パネル枠33の前後方向の長さ寸法)と同一の厚み寸法を有し、その縦寸法および横寸法が第1スペース41の縦寸法および横寸法と同一であり、その平面形状が上下方向へ長い長方形である。
第1発泡プラスチック20は、第1スペース41の縦横寸法よりも大きな寸法のそれが補強壁の施工現場に搬入され、補強壁の施工現場において、縦横寸法が第1スペース41の縦横寸法と同一になるように切断される。第1発泡プラスチック20は、第1スペース41に嵌め込まれ、下部アングル材15から天井面27に向かって上下方向へ延びている。第1発泡プラスチック20は、壁面12に対向する後面46が第1および第2支持部材22,23によって支持されている。第1スペース41は、第1発泡プラスチック20によって塞がれている。
第2発泡プラスチック21は、パネル17a〜17d,18a〜18dの厚み寸法(パネル枠33の前後方向の長さ寸法)と同一の厚み寸法を有し、その縦寸法および横寸法が第2スペース42(第1合成樹脂パネル17dと天井面27との間の第2スペース42および第2合成樹脂パネル18dと天井面27との間の第2スペース42)の縦寸法および横寸法と同一であり、その平面形状が横方向へ長い長方形である。
第2発泡プラスチック21は、第2スペース42の縦横寸法よりも大きな寸法のそれが補強壁の施工現場に搬入され、補強壁の施工現場において、縦横寸法が第2スペース42の縦横寸法と同一になるように切断される。第2発泡プラスチック21は、第1合成樹脂パネル17dと天井面27との間の第2スペース42に嵌め込まれ、第2合成樹脂パネル18dと天井面27との間の第2スペース42に嵌め込まれている。第2発泡プラスチック21は、壁面12に対向する後面が上部アングル材16の支持部31に支持されている。第2スペース42は、第2発泡プラスチック21によって塞がれている。
第1支持部材22は、第1合成樹脂パネル17a〜17dに設置されて第1スペース41を上下方向へ延びている。第1支持部材22は、鉄板やアルミ板等の金属または熱可塑性合成樹脂から作られ、その断面形状がL字状に成型されている。第1支持部材22は、第1合成樹脂パネル17a〜17dと第1発泡プラスチック20との間に位置してパネル17a〜17dに固定された第1固定部47と、第1固定部47につながって第1スペース41に位置し、第1発泡プラスチック20の後面46を支持する第1支持部48とを有する。
第2支持部材23は、第2合成樹脂パネル18a〜18dに設置されて第1スペース41を上下方向へ延びている。第2支持部材23は、鉄板やアルミ板等の金属または熱可塑性合成樹脂から作られ、その断面形状がL字状に成型されている。第2支持部材23は、第2合成樹脂パネル18a〜18dと第1発泡プラスチック20との間に位置してパネル18a〜18dに固定された第2固定部49と、第2固定部49につながって第1スペース41に位置し、第1発泡プラスチック20の後面47を支持する第2支持部50とを有する。型枠構造物10Aでは、第1および第2支持部材22,23の第1および第2支持部48,50によって第1発泡プラスチック20の前後方向後方(壁面12)への移動が阻止されている。
それら第1縦仮設材24は、鉄やアルミ、真鍮、合金等の金属から作られた断面形状が円形の丸パイプ(単管パイプ)である。それら第1縦仮設材24には、断面形状が四角形の角パイプを使用することもできる。第1縦仮設材24は、第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dのパネル枠33の外側(前方)に位置して上下方向へ延びている。第1縦仮設材24は、横方向へ並ぶ一対のそれらが第1セパレーター19に連結された型枠緊結金具45の両側に設置され、型枠緊結金具45の座金51と第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dとに挟まれた状態で、座金51とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間に固定されている。型枠構造物10Aでは、第1セパレーター19(型枠緊結金具45を含む)によって第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dが既設壁11に連結されているとともに、それら第1縦仮設材24によって第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dの前後方向前方への移動が阻止されている。
固定部材25は、第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dの外側(前方)に位置して第1発泡プラスチック20を横断する複数本の横仮設材52であり、第1発泡プラスチック20を第1スペース41に固定する。それら横仮設材52は、鉄やアルミ、真鍮、合金等の金属から作られた断面形状が円形の丸パイプ(単管パイプ)である。それら横仮設材52には、断面形状が四角形の角パイプを使用することもできる。
横仮設材52は、第1発泡プラスチック20の横方向両側(横方向両側直近)に延びる第1縦仮設材24と第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dとに挟まれた状態で、第1縦仮設材24とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間に固定されて横方向へ延びている。型枠構造物10Aでは、それら横仮設材52が第1発泡プラスチック20を横断しつつ第1発泡プラスチック20の前面53に密着し、横仮設材52によって第1発泡プラスチック20の前後方向前方への移動が阻止されている。
型枠構造物10Aの組立手順の一例を説明すると、以下のとおりである。なお、第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dのパネル本体32には、第1セパレーター19の他端部を挿通するセパ挿通孔が穿孔されている。セパ挿通孔は、既設壁11に設置されるセパ用アンカー43と同一の位置に形成されている。既設壁11の壁面12から前方へ所定寸法離間した床面26と天井面27とに第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dを設置する設置箇所を位置決めし(墨出し)、壁面12と設置箇所との間に鉄筋(図示せず)を配筋する。次に、既設壁11の壁面12にセパ用アンカー43を打ち込むアンカーホールを穿孔し、アンカーホールにセパ用アンカー43を設置する。
セパ用アンカー43に第1セパレーター19の一端部を螺着した後、パネル本体32を壁面12に対向させた状態で、最下に位置させる第1および第2合成樹脂パネル17a,18aを下部アングル15に載置し、第1および第2合成樹脂パネル17a,18aのセパ挿通孔にセパレーター19の他端部を挿通し、セパレーター19の他端部に型枠緊結金具45を連結し、パネル17a,18aを設置箇所に設置する。
パネル本体32を壁面12に対向させた状態で、中間に位置させる第1および第2合成樹脂パネル17b,17c,18b,18cをパネル17a,18aの上端縁に延びるパネル枠33に載置し、第1および第2合成樹脂パネル17b,17c,18b,18cのセパ挿通孔に第1セパレーター19の他端部を挿通し、セパレーター19の他端部に型枠緊結金具を連結する。パネル本体32を壁面12に対向させた状態で、最上に位置させる第1および第2合成樹脂パネル17d,18dをパネル17c,18cの上端縁に延びるパネル枠33に載置し、第1および第2合成樹脂パネル17d,18dのセパ挿通孔に第1セパレーター19の他端部を挿通し、セパレーター19の他端部に型枠緊結金具45を連結する。
第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dを上下方向へ並べた後、第1合成樹脂パネル17a〜17dの側縁に延びるパネル枠33に第1支持部材22の第1固定部47を両面テープやガムテープ等の接着テープで固定し、第2合成樹脂パネル18a〜18dの側縁に延びるパネル枠33に第2支持部材23の第2固定部49を接着テープで固定する。
第1および第2支持部材22,23を第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dに固定した後、パネル17a〜17d,18a〜18dの間の第1スペース41に第1発泡プラスチック20を嵌め込み、第1発泡プラスチック20によって第1スペース41を塞ぐ。さらに、天井面27の側に位置する第1および第2合成樹脂パネル17d,18dと天井面27との間の第2スペース42に第2発泡プラスチック21を嵌め込み、第2発泡プラスチック21によって第2スペース42を塞ぐ。
第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dの既設側壁14の側の側部に一対(2本)の第1縦仮設材24(丸パイプ)を配置し、それら縦仮設材24を第1セパレーター19に連結された型枠緊結金具45の座金51とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間に挿入し、型枠緊結金具45の軸に螺着されたナット(図示せず)を回転させて座金51をパネル17a〜17d,18a〜18dの方向へ移動させ、座金51によってそれら縦仮設材24を押圧し、縦仮設材24を型枠緊結金具45の座金51とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間に固定する。
第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dの中央部に一対(2本)の第1縦仮設材24(丸パイプ)を配置し、それら縦仮設材24を第1セパレーター19に連結された型枠緊結金具45の座金51とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間に挿入し、型枠緊結金具45の軸に螺着されたナット(図示せず)を回転させて座金51をパネル17a〜17d,18a〜18dの方向へ移動させ、座金51によってそれら縦仮設材24を押圧し、縦仮設材24を型枠緊結金具45の座金51とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間に固定する。
次に、固定部材25を設置する。第1発泡プラスチック20の横方向両側(横方向両側直近)に位置する第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dの側部に一対(2本)の第1縦仮設材24(丸パイプ)を配置し、それら縦仮設材24を第1セパレーター19に連結された型枠緊結金具45の座金51とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間に挿入しつつ、それら縦仮設材24とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間にそれら横仮設材52(丸パイプ)を上下方向へ並べた状態で配置する。
型枠緊結金具45の軸に螺着されたナット(図示せず)を回転させて座金51をパネル17a〜17d,18a〜18dの方向へ移動させ、座金51によってそれら縦仮設材24とそれら横仮設材52とを押圧し、横仮設材52を縦仮設材24とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間に固定するとともに、縦仮設材24を型枠緊結金具45の座金51と横仮設材52(パネル17a〜17d,18a〜18d)との間に固定する。
それら縦仮設材24を固定すると、それら縦仮設材24が床面26と天井面27との間に延びてそれらパネル17a〜17d,18a〜18dと第2発泡プラスチック21とを縦断しつつ、それら縦仮設材24がそれらパネル17a〜17d,18a〜18d(パネル枠33)と第2発泡プラスチック21の前面とに密着する。それら横仮設材52を固定すると、それら横仮設材52が第1発泡プラスチック20を横断しつつ、横仮設材52がそれらパネル17a〜17d,18a〜18d(パネル枠33)と第1発泡プラスチック20の前面53とに密着する。
第1縦仮設材24や横仮設材52を設置し、型枠構造物10Aを組み立てた後、壁面12とそれらパネル17a〜17d,18a〜18dとの間の打設空間13にコンクリートを打設(充填)する。打設空間13へのコンクリートの打設は、図示はしていないが、コンクリートミキサーから延びるホースをパネル17dの打設口37に接続し、打設口37から空間13にコンクリートを圧入する。打設空間13にコンクリートを打設した後、コンクリートを所定期間養生し、コンクリートが硬化した後、型枠緊結金具45や第1縦仮設材24、横仮設材52、第1および第2発泡プラスチック20,21、第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18d、下部アングル材15および上部アングル材16を取り外して型枠構造物10Aを解体することで、既設壁11の壁面12に増し打ちされた耐震補強壁が作られる。
型枠構造物10Aは、それら横仮設材52が型枠緊結金具45の座金51およびパネル17a〜17d,18a〜18dの間に固定された第1縦仮設材24とそれらパネル17a〜17d,18a〜18dとに挟まれ、横仮設材52が第1縦仮設材24とそれらパネル17a〜17d,18a〜18dとの間に固定され、それら横仮設材52によって第1発泡プラスチック20が第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dの間の第1スペース41に確実に固定されるから、壁面12とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間の打設空間13に打設されたコンクリートの側圧が第1発泡プラスチック20に作用したとしても、第1発泡プラスチック20が第1スペース41においてずれ動くことはなく、第1発泡プラスチック20に曲がりや歪み等の変形が生じることもなく、型枠構造物10Aを利用して構造計算された設計どおりの新たな耐震補強壁を施工することができる。
型枠構造物10Aは、加工性に優れた第1および第2発泡プラスチック20,21を補強壁の施工現場において切断することで、第1スペース41や第2スペース42の様々な縦横寸法に一致した縦横寸法を有する第1および第2発泡プラスチック20,21を容易に作成することができるとともに、第1および第2発泡プラスチック20,21を第1および第2スペース41,42に嵌め込むことで、それらスペース41,42を隙間なく簡単に塞ぐことができる。さらに、第1セパレーター19に連結された型枠緊結金具45と第1縦仮設材24とを利用し、第1発泡プラスチック20を横断するそれら横仮設材52を第1縦仮設材24とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間に固定することで、横仮設材52を容易に設置することができるから、型枠大工以外の作業者が時間と手間とを要さずに短時間に効率よく型枠構造物10Aを組み立てることができる。
図7は、組み立てられた型枠構造物10Bの他の一例を示す正面図であり、図8は、組み立てられた図7の型枠構造物10Bの上面図である。図9は、組み立てられた図7の型枠構造物10Bの側面図である。図7〜図9では、上下方向を矢印Aで示し、横方向の矢印Bで示すとともに、前後方向を矢印Cで示す。図7では、パネル17a〜17d,18a〜18dのパネル枠33や補強リブ34の図示を省略し、図8,9では、第2発泡プラスチック21の図示や打設空間13に配筋された鉄筋の図示を省略している。
型枠構造物10Bは、型枠構造物10Aと同様に、下部アングル材15(アングル材)および上部アングル材16、複数枚の第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18d、複数本の第1セパレーター19、第1および第2発泡プラスチック20,21、第1および第2支持部材22,23、複数本の第1縦仮設材24、固定部材25から形成されている。型枠構造物10Bが図1のそれと異なるところは固定部材25の構成であり、その他の構成は図1の型枠構造物10Aのそれらと同一であるから、図1と同一の符号を付すとともに、図1の説明を援用することで、この型枠構造物10Bのその他の構成の説明は省略する。
固定部材25は、第1発泡プラスチック20の横方向両側(横方向両側直近)に延びる第1縦仮設材24の外側(前方)に位置して第1発泡プラスチック20を横断する複数本の横仮設材52であり、第1発泡プラスチック20を第1スペース41に固定する。それら横仮設材52は、鉄やアルミ、真鍮、合金等の金属から作られた断面形状が円形の丸パイプ(単管パイプ)であるが、断面形状が四角形の角パイプを使用することもできる。横仮設材52は、第1縦仮設材24の外側に位置して横方向へ延びている。横仮設材52は、第1セパレーター19に連結された型枠緊結金具45の座金51と第1発泡プラスチック20の横方向両側(横方向両側直近)に延びる第1縦仮設材24とに挟まれた状態で、型枠緊結金具45の座金51と第1縦仮設材24との間に固定されている。
型枠構造物10Bでは、それら横仮設材52が第1発泡プラスチック20を横断しつつ第1発泡プラスチック20の前面53に密着し、横仮設材52によって第1発泡プラスチック20の前後方向前方への移動が阻止されている。第1縦仮設材24は、パネル17a〜17d,18a〜18dと横仮設材52とに挟まれた状態で、パネル17a〜17d,18a〜18dと横仮設材52との間に固定されている。
型枠構造物10Bの組立手順のうち、図1の型枠構造物10Aのそれと異なる手順は固定部材25の設置手順であり、その他の手順は型枠構造物10Aのそれと同一であるから、型枠構造物10Bでは固定部材25の設置手順のみを説明する。第1発泡プラスチック20の横方向両側(横方向両側直近)に位置する第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dの側部に一対(2本)の第1縦仮設材24(丸パイプ)を配置し、それら縦仮設材24を第1セパレーター19に連結された型枠緊結金具45の座金51とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間に挿入しつつ、それら縦仮設材24と型枠緊結金具45の座金51との間にそれら横仮設材52(丸パイプ)を上下方向へ並べた状態で配置する。
型枠緊結金具45の軸に螺着されたナット(図示せず)を回転させて座金51をパネル17a〜17d,18a〜18dの方向へ移動させ、座金51によってそれら縦仮設材24とそれら横仮設材52とを押圧し、横仮設材52を縦仮設材24と型枠緊結金具45の座金51との間に固定するとともに、縦仮設材24をパネル17a〜17d,18a〜18dと横仮設材52(型枠緊結金具45の座金51)との間に固定する。
それら縦仮設材24を固定すると、それら縦仮設材24が床面26と天井面27との間に延びてそれらパネル17a〜17d,18a〜18dと第2発泡プラスチック21とを縦断しつつ、それら縦仮設材24がそれらパネル17a〜17d,18a〜18d(パネル枠33)と第2発泡プラスチック21の前面とに密着する。それら横仮設材52を固定すると、それら横仮設材52が第1発泡プラスチック20を横断しつつ、横仮設材52が縦仮設材24と第1発泡プラスチック20の前面53とに密着する。
型枠構造物10Bを組み立てた後、壁面12とそれらパネル17a〜17d,18a〜18dとの間の打設空間13にコンクリートを打設(充填)する。打設空間13にコンクリートを打設した後、コンクリートを所定期間養生し、コンクリートが硬化した後、型枠緊結金具45や第1縦仮設材24、横仮設材52、第1および第2発泡プラスチック20,21、第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18d、下部アングル材15および上部アングル材16を取り外して型枠構造物10Bを解体することで、既設壁11の壁面12に増し打ちされた耐震補強壁が作られる。
型枠構造物10Bは、それら横仮設材52が型枠緊結金具45の座金51と第1縦仮設材24との間に挟まれ、横仮設材52が型枠緊結金具45の座金51と第1縦仮設材24との間に固定され、それら横仮設材52によって第1発泡プラスチック20が第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dの間の第1スペース41に確実に固定されるから、壁面12とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間の打設空間13に打設されたコンクリートの側圧が第1発泡プラスチック20に作用したとしても、第1発泡プラスチック20が第1スペース41においてずれ動くことはなく、第1発泡プラスチック20に曲がりや歪み等の変形が生じることもなく、型枠構造物10Bを利用して構造計算された設計どおりの新たな壁を施工することができる。
型枠構造物10Bは、加工性に優れた第1および第2発泡プラスチック20,21を補強壁の施工現場において切断することで、第1スペース41や第2スペース42の様々な縦横寸法に一致した縦横寸法を有する第1および第2発泡プラスチック20,21を容易に作成することができるとともに、第1および第2発泡プラスチック20,21を第1および第2スペース41,42に嵌め込むことで、それらスペース41,42を隙間なく簡単に塞ぐことができる。さらに、第1セパレーター19に連結された型枠緊結金具45と第1縦仮設材24とを利用し、第1発泡プラスチック20を横断するそれら横仮設材52を型枠緊結金具45の座金51と第1縦仮設材24との間に固定することで、横仮設材52を容易に設置することができるから、型枠大工以外の作業者が時間と手間とを要さずに短時間に効率よく型枠構造物10Bを組み立てることができる。
図10は、組み立てられた型枠構造物10Cの他の一例を示す正面図であり、図11は、組み立てられた図10の型枠構造物10Cの上面図である。図12は、組み立てられた図10の型枠構造物10Cの側面図である。図10〜図12では、上下方向を矢印Aで示し、横方向の矢印Bで示すとともに、前後方向を矢印Cで示す。図10では、パネル17a〜17d,18a〜18dのパネル枠33や補強リブ34の図示を省略し、図11,12では、第2発泡プラスチック21の図示や打設空間13に配筋された鉄筋の図示を省略している。
型枠構造物10Cは、型枠構造物10Aと同様に、下部アングル材15(アングル材)および上部アングル材16、複数枚の第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18d、複数本の第1セパレーター19、第1および第2発泡プラスチック20,21、第1および第2支持部材22,23、複数本の第1縦仮設材24、固定部材25から形成されている。型枠構造物10Cが図1のそれと異なるところは固定部材25の構成であり、その他の構成は図1の型枠構造物10Aのそれらと同一であるから、図1と同一の符号を付すとともに、図1の説明を援用することで、この型枠構造物10Cのその他の構成の説明は省略する。
固定部材25は、第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dの間の第1スペース41に嵌め込まれた第1発泡プラスチック20を壁面12に固定する複数本の第2セパレーター54と、第1発泡プラスチック20の外側(前方)(前面51)に位置して第2セパレーター54に連結された型枠緊結金具55の座金56と第1発泡プラスチック20との間に固定されて上下方向へ延びる複数本の第2縦仮設材57とから形成され、第1発泡プラスチック20を第1スペース41に固定する。
それら第2セパレーター54は、壁面12と第1発泡プラスチック20とを連結し、第1発泡プラスチック20を壁面12に固定する。第2セパレーター54は、第1発泡プラスチック20の所定の部位に設置され、壁面12と第1発泡プラスチック20との間の打設空間13に位置して前後方向へ延びている。第2セパレーター54は、壁面12の側に位置する一端部が既設壁11に作られたセパ用アンカー43に螺着されている。第2セパレーター54の第1発泡プラスチック20の側に位置する他端部は、第1発泡プラスチック20に穿孔された挿通孔に挿通されている。第2セパレーター54の第1発泡プラスチック20の側に位置する他端部には、プラスチックコーン44が挿通され、型枠緊結金具55が連結されている。
それら第2縦仮設材57は、鉄やアルミ、真鍮、合金等の金属から作られた断面形状が円形の丸パイプ(単管パイプ)であるが、断面形状が四角形の角パイプを使用することもできる。第2縦仮設材57は、第1発泡プラスチック20の外側(前方)(前面53)に位置して上下方向へ延びている。第2縦仮設材57は、横方向へ並ぶ一対のそれらが第2セパレーター54に連結された型枠緊結金具55の両側に設置され、型枠緊結金具55の座金56と第1発泡プラスチック20とに挟まれた状態で、座金56と第1発泡プラスチック20との間に固定されている。型枠構造物10Cでは、第2セパレーター54(型枠緊結金具55を含む)によって第1発泡プラスチック20が既設壁11に連結されているとともに、それら第2縦仮設材57によって第1発泡プラスチック20の前後方向前方への移動が阻止されている。
型枠構造物10Cの組立手順のうち、図1の型枠構造物10Aのそれと異なる手順は固定部材25の設置手順であり、その他の手順は型枠構造物10Aのそれと同一であるから、型枠構造物10Cでは固定部材25の設置手順のみを説明する。なお、第1発泡プラスチック20には、第2セパレーター54の他端部を挿通するセパ挿通孔が穿孔されている。
既設壁11の壁面12にセパ用アンカー43を打ち込むアンカーホールを穿孔し、アンカーホールにセパ用アンカー43を設置する。セパ用アンカー43に第2セパレーター54の一端部を螺着した後、パネル17a〜17d,18a〜18dの間の第1スペース41に第1発泡プラスチック20を嵌め込みつつ、第1発泡プラスチック20のセパ挿通孔にセパレーター54の他端部を挿通し、セパレーター54の他端部に型枠緊結金具55を連結し、第1発泡プラスチック20で第1スペース41を塞ぐ。
第1発泡プラスチック20の中央部に一対(2本)の第2縦仮設材57(丸パイプ)を配置し、それら縦仮設材57を第2セパレーター54に連結された型枠緊結金具55の座金56と第1発泡プラスチック20との間に挿入する。型枠緊結金具55の軸に螺着されたナット(図示せず)を回転させて座金56を第1発泡プラスチック20の方向へ移動させ、座金56によってそれら縦仮設材57を押圧し、縦仮設材57を第1発泡プラスチック20と型枠緊結金具45の座金51との間に固定する。第2縦仮設材57を固定すると、それら縦仮設材57が床面26と天井面27との間に延びて第1発泡プラスチック20を縦断しつつ、それら縦仮設材57が第1発泡プラスチック20の前面53に密着する。
型枠構造物10Cを組み立てた後、壁面12とそれらパネル17a〜17d,18a〜18dとの間の打設空間13にコンクリートを打設(充填)する。打設空間13にコンクリートを打設した後、コンクリートを所定期間養生し、コンクリートが硬化した後、型枠緊結金具45や第1縦仮設材24、横仮設材52、第1および第2発泡プラスチック20,21、第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18d、下部アングル材15および上部アングル材16を取り外して型枠構造物10Bを解体することで、既設壁11の壁面12に増し打ちされた耐震補強壁(壁)が作られる。
型枠構造物10Cは、第2セパレーター54とそれら第2縦仮設材57とによって第1発泡プラスチック20が第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dの間の第1スペース41に確実に固定されるから、壁面12とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間の打設空間13に打設されたコンクリートの側圧が第1発泡プラスチック20に作用したとしても、第1発泡プラスチック20が第1スペース41においてずれ動くことはなく、第1発泡プラスチック20に曲がりや歪み等の変形が生じることもなく、型枠構造物10Cを利用して構造計算された設計どおりの新たな耐震補強壁を施工することができる。
型枠構造物10Cは、加工性に優れた第1および第2発泡プラスチック20,21を補強壁の施工現場において切断することで、第1スペース41や第2スペース42の様々な縦横寸法に一致した縦横寸法を有する第1および第2発泡プラスチック20,21を容易に作成することができるとともに、第1および第2発泡プラスチック20,21を第1および第2スペース41,42に嵌め込むことで、それらスペース41,42を隙間なく簡単に塞ぐことができる。さらに、第2セパレーター54と第2セパレーター54に連結された型枠緊結金具55の座金56とを利用し、第1発泡プラスチック20を縦断する第2縦仮設材54を第1発泡プラスチック20と型枠緊結金具45の座金51との間に固定することで、第2縦仮設材54を容易に設置することができるから、型枠大工以外の作業者が時間と手間とを要さずに短時間に効率よく型枠構造物10Cを組み立てることができる。
図13は、組み立てられた型枠構造物10Dの他の一例を示す正面図であり、図14は、組み立てられた図13の型枠構造物10Dの上面図である。図13,14では、上下方向を矢印Aで示し、横方向の矢印Bで示すとともに、前後方向を矢印Cで示す。図13では、パネル17a〜17d,18a〜18dのパネル枠33や補強リブ34の図示を省略し、図14では、第2発泡プラスチック21の図示や打設空間13に配筋された鉄筋の図示を省略している。型枠構造物10Dを側面から見た側面図は、図3と同一である。
型枠構造物10Dは、型枠構造物10Aと同様に、下部アングル材15(アングル材)および上部アングル材16、複数枚の第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18d、複数本の第1セパレーター19、第1および第2発泡プラスチック20,21、第1および第2支持部材22,23、複数本の第1縦仮設材24、固定部材25から形成されている。型枠構造物10Dが図1のそれと異なるところは固定部材25の構成であり、その他の構成は図1の型枠構造物10Aのそれらと同一であるから、図1と同一の符号を付すとともに、図1の説明を援用することで、この型枠構造物10Dのその他の構成の説明は省略する。
固定部材25は、第1発泡プラスチック20の横方向両側(横方向両側直近)に延びる第1縦仮設材24と第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dとの間に固定された複数本の横仮設材52と、第1発泡プラスチック20を壁面12に固定する複数本の第2セパレーター54と、横仮設材52の外側(前方)に位置して第2セパレーター54に連結された型枠緊結金具55の座金56と横仮設材52との間に固定されて上下方向へ延びる複数本の第2縦仮設材57とから形成され、第1発泡プラスチック20を第1スペース41に固定する。
それら横仮設材52は、鉄やアルミ、真鍮、合金等の金属から作られた断面形状が円形の丸パイプ(単管パイプ)であるが、断面形状が四角形の角パイプを使用することもできる。横仮設材52は、第1発泡プラスチック20の外側(前方)(前面53)に位置して横方向へ延びている。横仮設材52は、第1発泡プラスチック20の横方向両側(横方向両側直近)に延びる第1縦仮設材24および第2縦仮設材57と第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dとに挟まれた状態で、第1縦仮設材24および第2縦仮設材57と第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dとの間に固定されている。
それら第2セパレーター54は、壁面12と第1発泡プラスチック20とを連結し、第1発泡プラスチック20を壁面12に固定する。第2セパレーター54は、第1発泡プラスチック20の所定の部位に設置され、壁面12と第1発泡プラスチック20との間の打設空間13に位置して前後方向へ延びている。第2セパレーター54は、壁面12の側に位置する一端部が既設壁11に作られたセパ用アンカー43に螺着されている。第2セパレーター54の第1発泡プラスチック20の側に位置する他端部には、プラスチックコーン44が挿通され、型枠緊結金具55が連結されている。
それら第2縦仮設材57は、鉄やアルミ、真鍮、合金等の金属から作られた断面形状が円形の丸パイプ(単管パイプ)であるが、断面形状が四角形の角パイプを使用することもできる。第2縦仮設材57は、横仮設材52の外側(前方)に位置して上下方向へ延びている。第2縦仮設材57は、横方向へ並ぶ一対のそれらが第2セパレーター54に連結された型枠緊結金具55の両側に設置され、型枠緊結金具55の座金56と横仮設材52とに挟まれた状態で、座金56と横仮設材52との間に固定されている。第1縦仮設材24は、型枠緊結金具55の座金56と横仮設材52とに挟まれた状態で、座金56と横仮設材52との間に固定されている。
型枠構造物10Dでは、第2セパレーター54(型枠緊結金具55を含む)によって第1発泡プラスチック20が既設壁11に連結されているとともに、それら横仮設材52およびそれら第2縦仮設材57によって第1発泡プラスチック20の前後方向前方への移動が阻止されている。
型枠構造物10Dの組立手順のうち、図1の型枠構造物10Aのそれと異なる手順は固定部材25の設置手順であり、その他の手順は型枠構造物10Aのそれと同一であるから、型枠構造物10Dでは固定部材25の設置手順のみを説明する。なお、第1発泡プラスチック20には、第2セパレーター54の他端部を挿通するセパ挿通孔が穿孔されている。
既設壁11の壁面12にセパ用アンカー43を打ち込むアンカーホールを穿孔し、アンカーホールにセパ用アンカー43を設置する。セパ用アンカー43に第2セパレーター54の一端部を螺着した後、パネル17a〜17d,18a〜18dの間の第1スペース41に第1発泡プラスチック20を嵌め込みつつ、第1発泡プラスチック20のセパ挿通孔にセパレーター54の他端部を挿通し、セパレーター54の他端部に型枠緊結金具55を連結し、第1発泡プラスチック20で第1スペース41を塞ぐ。
第1発泡プラスチック20の中央部に一対(2本)の第2縦仮設材57(丸パイプ)を配置し、第1発泡プラスチック20の横方向両側(横方向両側直近)に位置する第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dの側部に一対(2本)の第1縦仮設材24(丸パイプ)を配置する。次に、それら縦仮設材57を第2セパレーター54に連結された型枠緊結金具55の座金56と第1発泡プラスチック20との間に挿入し、それら縦仮設材24を第1セパレーター19に連結された型枠緊結金具45の座金51とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間に挿入しつつ、それら第2縦仮設材57と第1発泡プラスチック20との間にそれら横仮設材52を上下方向へ並べた状態で配置するとともに、それら第1縦仮設材24とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間にそれら横仮設材52を上下方向へ並べた状態で配置する。
型枠緊結金具45の軸に螺着されたナット(図示せず)を回転させて座金51をパネル17a〜17d,18a〜18dの方向へ移動させ、座金51によってそれら第1縦仮設材24とそれら横仮設材52とを押圧し、横仮設材52を第1縦仮設材24とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間に固定するとともに、第1縦仮設材24を型枠緊結金具45の座金51と横仮設材52(パネル17a〜17d,18a〜18d)との間に固定する。型枠緊結金具54の軸に螺着されたナット(図示せず)を回転させて座金56を第1発泡プラスチック20の方向へ移動させ、座金56によってそれら第2縦仮設材57とそれら横仮設材52とを押圧し、横仮設材52を第2縦仮設材57と第1発泡プラスチック20との間に固定するとともに、第2縦仮設材57を型枠緊結金具45の座金51と横仮設材52との間に固定する。
それら第1縦仮設材24を固定すると、それら縦仮設材24が床面26と天井面27との間に延びてそれらパネル17a〜17d,18a〜18dと第2発泡プラスチック21とを縦断しつつ、それら縦仮設材24がそれら第1横仮設材52に密着し、それら第2縦仮設材57を固定すると、それら縦仮設材57が床面26と天井面27との間に延びて第1発泡プラスチック20を縦断しつつ、それら縦仮設材57がそれら横仮設材52に密着する。それら横仮設材52を固定すると、それら横仮設材52が第1発泡プラスチック20を横断しつつ、横仮設材52が縦仮設材24と第1発泡プラスチック20の前面53とそれらパネル17a〜17d,18a〜18dとに密着する。
型枠構造物10Dを組み立てた後、壁面12とそれらパネル17a〜17d,18a〜18dとの間の打設空間13にコンクリートを打設(充填)する。打設空間13にコンクリートを打設した後、コンクリートを所定期間養生し、コンクリートが硬化した後、型枠緊結金具45や第1および第2縦仮設材24,57、横仮設材52、第1および第2発泡プラスチック20,21、第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18d、下部アングル材15および上部アングル材16を取り外して型枠構造物10Dを解体することで、既設壁11の壁面12に増し打ちされた耐震補強壁が作られる。
型枠構造物10Dは、それら横仮設材52が第1縦仮設材24とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間に固定され、それら第2縦仮設材57が第2セパレーター54に連結された型枠緊結金具55の座金56と横仮設材52との間に固定され、横仮設材52と第2縦仮設材57とによって第1発泡プラスチック20がパネル17a〜17d,18a〜18dの間の第1スペース41に確実に固定されるから、壁面12とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間の打設空間13に打設されたコンクリートの側圧が第1発泡プラスチック20に作用したとしても、第1発泡プラスチック20が第1スペース41においてずれ動くことはなく、第1発泡プラスチック20に曲がりや歪み等の変形が生じることもなく、型枠構造物10Dを利用して構造計算された設計どおりの新たな耐震補強壁を施工することができる。
型枠構造物10Dは、加工性に優れた第1および第2発泡プラスチック20,21を補強壁の施工現場において切断することで、第1スペース41や第2スペース42の様々な縦横寸法に一致した縦横寸法を有する第1および第2発泡プラスチック20,21を容易に作成することができるとともに、第1および第2発泡プラスチック20,21を第1および第2スペース41,42に嵌め込むことで、それらスペース41,42を隙間なく簡単に塞ぐことができる。
型枠構造物10Dは、型枠緊結金具45の座金51と第1縦仮設材24とを利用し、第1発泡プラスチック20を横断するそれら横仮設材52を第1発泡プラスチック20とパネル17a〜17d,18a〜18dと第1および第2縦仮設材24,57との間に固定し、第2セパレーター54と第2セパレーター54に連結された型枠緊結金具55の座金56と横仮設材52とを利用し、第1発泡プラスチック20を縦断するそれら第2縦仮設材57を型枠緊結金具55の座金56と横仮設材52との間に固定することで、第1発泡プラスチック20を横断するそれら横仮設材52を容易に設置することができ、第1発泡プラスチック20を縦断して上下方向へ延びる第2縦仮設材57を容易に設置することができるから、型枠大工以外の作業者が時間と手間とを要さずに短時間に効率よく型枠構造物10Dを組み立てることができる。
図15は、組み立てられた型枠構造物10Eの他の一例を示す正面図であり、図16は、組み立てられた図15の型枠構造物10Eの上面図である。図15,16では、上下方向を矢印Aで示し、横方向の矢印Bで示すとともに、前後方向を矢印Cで示す。図15では、パネル17a〜17d,18a〜18dのパネル枠33や補強リブ34の図示を省略し、図16では、第2発泡プラスチック21の図示や打設空間13に配筋された鉄筋の図示を省略している。型枠構造物10Eを側面から見た側面図は、図9と同一である。
型枠構造物10Eは、型枠構造物10Aと同様に、下部アングル材15(アングル材)および上部アングル材16、複数枚の第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18d、複数本の第1セパレーター19、第1および第2発泡プラスチック20,21、第1および第2支持部材22,23、複数本の第1縦仮設材24、固定部材25から形成されている。型枠構造物10Eが図1のそれと異なるところは固定部材25の構成であり、その他の構成は図1の型枠構造物10Aのそれらと同一であるから、図1と同一の符号を付すとともに、図1の説明を援用することで、この型枠構造物10Eのその他の構成の説明は省略する。
固定部材25は、第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dの間の第1スペース41に嵌め込まれた第1発泡プラスチック20を壁面12に固定する複数本の第2セパレーター54と、第2セパレーター54に連結された型枠緊結金具55の座金56と第1発泡プラスチック20との間に固定された複数本の第2縦仮設材57と、第1および第2セパレーター24,57に連結された型枠緊結金具45,54の座金51,56と第1および第2縦仮設材24,57との間に固定された複数本の横仮設材57とから形成され、第1発泡プラスチック20を第1スペース41に固定する。
それら第2セパレーター54は、壁面12と第1発泡プラスチック20とを連結し、第1発泡プラスチック20を壁面12に固定する。第2セパレーター54は、第1発泡プラスチック20の所定の部位に設置され、壁面12と第1発泡プラスチック20との間の打設空間13に位置して前後方向へ延びている。第2セパレーター54は、壁面12の側に位置する一端部が既設壁11に作られたセパ用アンカー43に螺着されている。第2セパレーター54の第1発泡プラスチック20の側に位置する他端部には、プラスチックコーン44が挿通され、型枠緊結金具55が連結されている。
それら第2縦仮設材57は、鉄やアルミ、真鍮、合金等の金属から作られた断面形状が円形の丸パイプ(単管パイプ)であるが、断面形状が四角形の角パイプを使用することもできる。第2縦仮設材57は、第1発泡プラスチック20の外側(前方)(前面53)に位置して上下方向へ延びている。第2縦仮設材57は、横方向へ並ぶ一対のそれらが第2セパレーター54に連結された型枠緊結金具55の両側に設置され、第1発泡プラスチック20と横仮設材52とに挟まれた状態で、第1発泡プラスチック20と横仮設材52との間に固定されている。第1縦仮設材24は、第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dと横仮設材52とに挟まれた状態で、第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dと横仮設材52との間に固定されている。
それら横仮設材52は、鉄やアルミ、真鍮、合金等の金属から作られた断面形状が円形の丸パイプ(単管パイプ)であるが、断面形状が四角形の角パイプを使用することもできる。横仮設材52は、第1発泡プラスチック20の横方向両側(横方向両側直近)に延びる第1縦仮設材24の外側(前方)と第2縦仮設材57の外側(前方)とに位置して横方向へ延びている。横仮設材52は、第1および第2セパレーター24,57に連結された型枠緊結金具45,54の座金51,56と第1発泡プラスチック20の横方向両側(横方向両側直近)に延びる第1縦仮設材24および第2縦仮設材57とに挟まれた状態で、型枠緊結金具45,54の座金51,56と第1縦仮設材24および第2縦仮設材57との間に固定されている。
型枠構造物10Eでは、第2セパレーター54(型枠緊結金具55を含む)によって第1発泡プラスチック20が既設壁11に連結されているとともに、それら横仮設材52およびそれら第2縦仮設材57によって第1発泡プラスチック20の前後方向前方への移動が阻止されている。
型枠構造物10Eの組立手順のうち、図1の型枠構造物10Aのそれと異なる手順は固定部材25の設置手順であり、その他の手順は型枠構造物10Aのそれと同一であるから、型枠構造物10Eでは固定部材25の設置手順のみを説明する。なお、第1発泡プラスチック20には、第2セパレーター54の他端部を挿通するセパ挿通孔が穿孔されている。
既設壁11の壁面12にセパ用アンカー43を打ち込むアンカーホールを穿孔し、アンカーホールにセパ用アンカー43を設置する。セパ用アンカー43に第2セパレーター54の一端部を螺着した後、パネル17a〜17d,18a〜18dの間の第1スペース41に第1発泡プラスチック20を嵌め込みつつ、第1発泡プラスチック20のセパ挿通孔にセパレーター54の他端部を挿通し、セパレーター54の他端部に型枠緊結金具55を連結し、第1発泡プラスチック20で第1スペース41を塞ぐ。
第1発泡プラスチック20の中央部に一対(2本)の第2縦仮設材57(丸パイプ)を配置し、第1発泡プラスチック20の横方向両側(横方向両側直近)に位置する第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18dの側部に一対(2本)の第1縦仮設材24(丸パイプ)を配置する。次に、それら縦仮設材57を第2セパレーター54に連結された型枠緊結金具55の座金56と第1発泡プラスチック20との間に挿入し、それら縦仮設材24を第1セパレーター19に連結された型枠緊結金具45の座金51とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間に挿入しつつ、型枠緊結金具55の座金56とそれら第2縦仮設材57との間にそれら横仮設材52を上下方向へ並べた状態で配置するとともに、型枠緊結金具45の座金51とそれら第1縦仮設材24との間にそれら横仮設材52を上下方向へ並べた状態で配置する。
型枠緊結金具45の軸に螺着されたナット(図示せず)を回転させて座金51をパネル17a〜17d,18a〜18dの方向へ移動させ、座金51によってそれら第1縦仮設材24とそれら横仮設材52とを押圧し、横仮設材52を型枠緊結金具45の座金51と第1縦仮設材24との間に固定するとともに、第1縦仮設材24を横仮設材52とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間に固定する。型枠緊結金具55の軸に螺着されたナット(図示せず)を回転させて座金56を第1発泡プラスチック20の方向へ移動させ、座金56によってそれら第2縦仮設材57とそれら横仮設材52とを押圧し、横仮設材52を型枠緊結金具55の座金56と第2縦仮設材57との間に固定するとともに、第2縦仮設材57を横仮設材52とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間に固定する。
それら第1縦仮設材24を固定すると、それら縦仮設材24が床面26と天井面27との間に延びてそれらパネル17a〜17d,18a〜18dと第2発泡プラスチック21とを縦断しつつ、それら縦仮設材24がパネル17a〜17d,18a〜18dと第2発泡プラスチック21とに密着し、それら第2縦仮設材57を固定すると、それら縦仮設材57が床面26と天井面27との間に延びて第1発泡プラスチック20を縦断しつつ、それら縦仮設材57が第1発泡プラスチック20の前面53に密着する。それら横仮設材52を固定すると、それら横仮設材52が第1発泡プラスチック20を横断しつつ、横仮設材52が第1縦仮設材24と第2縦仮設材57とに密着する。
型枠構造物10Eを組み立てた後、壁面12とそれらパネル17a〜17d,18a〜18dとの間の打設空間13にコンクリートを打設(充填)する。打設空間13にコンクリートを打設した後、コンクリートを所定期間養生し、コンクリートが硬化した後、型枠緊結金具45や第1および第2縦仮設材24,57、横仮設材52、第1および第2発泡プラスチック20,21、第1および第2合成樹脂パネル17a〜17d,18a〜18d、下部アングル材15および上部アングル材16を取り外して型枠構造物10Eを解体することで、既設壁11の壁面12に増し打ちされた耐震補強壁が作られる。
型枠構造物10Eは、それら横仮設材52が第1および第2縦仮設材24,57と第1および第2セパレーター19,54に連結された型枠緊結金具45,55の座金51,56との間に固定され、それら第2縦仮設材57が第1発泡プラスチック20とそれら横仮設材52との間に固定され、横仮設材52と第2縦仮設材57とによって第1発泡プラスチック20がパネル17a〜17d,18a〜18dの間の第1スペース41に確実に固定されるから、壁面12とパネル17a〜17d,18a〜18dとの間の打設空間13に打設されたコンクリートの側圧が第1発泡プラスチック20に作用したとしても、第1発泡プラスチック20が第1スペース41においてずれ動くことはなく、第1発泡プラスチック20に曲がりや歪み等の変形が生じることもなく、型枠構造物10Eを利用して構造計算された設計どおりの新たな耐震補強壁を施工することができる。
型枠構造物10Eは、加工性に優れた第1および第2発泡プラスチック20,21を補強壁の施工現場において切断することで、第1スペース41や第2スペース42の様々な縦横寸法に一致した縦横寸法を有する第1および第2発泡プラスチック20,21を容易に作成することができるとともに、第1および第2発泡プラスチック20,21を第1および第2スペース41,42に嵌め込むことで、それらスペース41,42を隙間なく簡単に塞ぐことができる。
型枠構造物10Eは、型枠緊結金具45,55の座金51,56と第1および第2縦仮設材24,57とを利用し、第1発泡プラスチック20を横断するそれら横仮設材52を型枠緊結金具45,55の座金51,56と第1および第2縦仮設材24,57との間に固定し、第1および第2セパレーター19,54とそれらセパレーター19,54に連結された型枠緊結金具45,55の座金51,56と横仮設材52とを利用し、パネル17a〜17d,18a〜18dや第1および第2発泡プラスチック20,21を縦断するそれら第1および第2縦仮設材24,57を横仮設材52とパネル17a〜17d,18a〜18dや第1および第2発泡プラスチック20,21との間に固定することで、第1発泡プラスチック20を横断するそれら横仮設材52を容易に設置することができ、第1発泡プラスチック20を縦断して上下方向へ延びる第2縦仮設材57を容易に設置することができるから、型枠大工以外の作業者が時間と手間とを要さずに短時間に効率よく型枠構造物10Eを組み立てることができる。